(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018573
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250130BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20250130BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122403
(22)【出願日】2023-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮武 丈士
(72)【発明者】
【氏名】安田 篤史
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA20
5L049AA20
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】保守対象機器の保守契約情報を所望のタイミングで把握可能として、保守対象機器の保守業務を支援可能とする。
【解決手段】入力欄表示制御部が、保守対象機器に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部に表示する。抽出部は、各保守対象機器の固有の管理番号を含む保守契約情報、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部から、各入力欄に入力された保守契約情報及び機械管理項目情報を抽出する。そして、一覧表示部が、抽出された保守契約情報及び機械管理項目情報を表示部に一覧表示する。これにより、保守対象機器の保守契約情報を所望のタイミングで把握可能とすることができ、保守対象機器の保守業務を支援可能とすることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保守対象機器に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部に表示する入力欄表示制御部と、
各保守対象機器の固有の管理番号を含む保守契約情報、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部から、各前記入力欄に入力された前記保守契約情報及び前記機械管理項目情報を抽出する抽出部と、
抽出された前記保守契約情報及び前記機械管理項目情報を前記表示部に一覧表示する一覧表示部と、
を有する業務支援装置。
【請求項2】
前記保守契約情報は、各前記保守対象機器の保守契約に対応する売上単価及び仕入単価を含み、
前記一覧表示部は、前記保守契約情報として入力された計上月に対応する売上単価及び仕入単価を前記表示部に一覧表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
前記記憶部を参照することで、前記保守契約情報として入力された機器的特徴を有する前記保守対象機器の管理台数を集計する集計部を、さらに備え、
前記一覧表示部は、集計された管理台数を計上月毎に一覧表示すること、
を特徴とする請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
入力欄表示制御部が、保守対象機器に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部に表示する入力欄表示制御ステップと、
抽出部が、各保守対象機器の固有の管理番号を含む保守契約情報、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部から、各前記入力欄に入力された前記保守契約情報及び前記機械管理項目情報を抽出する抽出ステップと、
一覧表示部が、抽出された前記保守契約情報及び前記機械管理項目情報を前記表示部に一覧表示する一覧表示ステップと、
を有する業務支援方法。
【請求項5】
コンピュータを、
保守対象機器に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部に表示する入力欄表示制御部と、
各保守対象機器の固有の管理番号を含む保守契約情報、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部から、各前記入力欄に入力された前記保守契約情報及び前記機械管理項目情報を抽出する抽出部と、
抽出された前記保守契約情報及び前記機械管理項目情報を前記表示部に一覧表示する一覧表示部として機能させること、
を特徴とする業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2023-003103号公報)には、昇降機の各作業項目について作業状態が正確であることを担保することができ、複数の作業者による昇降機の保守作業の正確な進捗状況の共有を可能とした昇降機の保守作業を支援する方法が開示されている。
【0003】
この昇降機の保守作業を支援する方法は、複数の保守端末の各々から、昇降機を保守する作業者の保守作業に伴い実績データを送信する。この実績データとしては、「昇降機から保守端末に読み出された第一種の実績データ」、「作業者による保守端末に対する操作の履歴を表す第二種の実績データ」、又は、「作業者の行動に伴い保守端末に取得された第三種の実績データ」のうち、いずれかの実績データを送信する。
【0004】
各作業項目の完了条件は、どの種類の実績データが必要であるかを表す実績データ種を含んでいる。システムは、受信した実績データに該当する作業項目を、受信済の全ての実績データと完了条件との比較結果に応じた作業状態とする。そして、システムは、各作業項目の作業状態を含んだ保守作業進捗を表す情報を、各保守端末に送信する。これにより、各作業項目の作業を正確に進めることができ、また、複数の作業者による保守作業の正確な進捗状況の共有を可能とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、例えばエレベータ装置又はエスカレータ装置等の保守対象機器の保守を行う企業では、保守契約内容及び保守契約数等の保守契約情報は、所望のタイミングで把握可能であることが好ましい。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、保守対象機器の保守契約情報を所望のタイミングで把握可能として、保守対象機器の保守業務を支援可能とした業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、保守対象機器に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部に表示する入力欄表示制御部と、各保守対象機器の固有の管理番号を含む保守契約情報、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部から、各入力欄に入力された保守契約情報及び機械管理項目情報を抽出する抽出部と、抽出された保守契約情報及び機械管理項目情報を表示部に一覧表示する一覧表示部と、を有する。
【0009】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援方法は、入力欄表示制御部が、保守対象機器に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部に表示する入力欄表示制御ステップと、抽出部が、各保守対象機器の固有の管理番号を含む保守契約情報、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部から、各入力欄に入力された保守契約情報及び機械管理項目情報を抽出する抽出ステップと、一覧表示部が、抽出された保守契約情報及び機械管理項目情報を表示部に一覧表示する一覧表示ステップと、を有する。
【0010】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援プログラムは、コンピュータを、保守対象機器に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部に表示する入力欄表示制御部と、各保守対象機器の固有の管理番号を含む保守契約情報、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部から、各入力欄に入力された保守契約情報及び機械管理項目情報を抽出する抽出部と、抽出された保守契約情報及び機械管理項目情報を表示部に一覧表示する一覧表示部として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、保守対象機器の保守契約情報を所望のタイミングで把握可能とすることができる。このため、保守対象機器の保守業務を支援可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態の業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、機械管理項目マスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、機械管理項目明細マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、機械情報マスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、機械管理項目マスタ、機械管理項目明細マスタ、及び、機械情報マスタが同じ管理項目番号で関連付けされていることを示す図である。
【
図6】
図6は、メーカマスタの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、エリアマスタの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態の業務支援装置における保守対象機器の保守の流れを示す図である。
【
図10】
図10は、機械管理項目マスタ設定画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、機械管理項目マスタ編集画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、機械基本情報マスタ設定画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、機械管理項目明細マスタの入力区分で設定される文字又は数値等の入力パターンの設定例を示す図である。
【
図14】
図14は、マスタ登録された機械情報マスタの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、保守契約データ(ヘッダデータ)の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、保守契約データ(ヘッダデータ)に付された契約番号と同じ契約番号で管理される、保守契約データ(契約者別売上明細)及び保守契約データ(契約者別及び月別売上詳細)の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、保守契約データ(ヘッダデータ)に付された契約番号と同じ契約番号で管理される、保守契約データ(仕入先別仕入原価明細)及び保守契約データ(仕入先及び月別仕入原価詳細)の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、保守を行うエレベータ装置の管理番号の採番、保守契約、及び、修理・リニューアルには、一貫して同じ管理番号及び契約番号が用いられることを示す図である。
【
図19】
図19は、契約パターン分析照会画面の一例を示す図である。
【
図20】
図20は、分析項目の選択ダイアログボックスの一例を示す図である。
【
図21】
図21は、契約パターン分析照会画面の他の例を示す図である。
【
図22】
図22は、分析項目の選択ダイアログボックスの他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を適用した実施の形態となる業務支援装置を、図面に基づいて詳細に説明する。この実施の形態の業務支援装置は、保守対象機器の一例として、エレベータ装置の保守業務の支援を行うこととする。なお、本発明は、エスカレータ装置等の他の保守対象機器の保守業務の支援を行ってもよく、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0014】
(概要)
エレベータ装置の保守を行う企業等では、保守契約内容及び保守契約数等の保守契約情報を、所望のタイミングで把握可能とすることが好ましい。エレベータ装置の代表的な保守契約の契約パターンとしては、「フルメンテナンス契約(FM契約)」及び「POG契約」が知られている。「FM契約」は、機器又は装置の敵機的な保守及び点検を行うことに加え、点検結果に基づく合理的な判断に基づいて、劣化した部品の取替え又は修理等を行う契約方式である。「POG契約」の「POG」は、「Parts」、「Oil」、「Grease」の略で、機器又は装置の定期的な保守及び点検のみを行う契約方式で、劣化した部品の取替え又は修理等を含まない契約方式である。
【0015】
エレベータ装置の保守を行う企業等では、このような「FM契約」及び「POG契約」は、保守対象となるエレベータ装置の設置年度、エレベータ装置を製造したメーカ等に応じて、異なる利益率を示す。このため、エレベータ装置の保守を行う企業としては、高い利益率となる契約方式を選択して締結することが好ましい。
【0016】
このため、実施の形態の業務支援装置は、「FM契約」及び「POG契約」の契約パターンを指定すると共に、任意の条件を指定し、時系列に沿った契約台数及び収支を、所望のタイミングで確認可能としている。これにより、エレベータ装置の保守業務を支援して、適切な経営判断を促すことを可能としている。
【0017】
また、実施の形態の業務支援装置は、指定した契約パターンに対応する契約台数及び収支を確認できるため、エレベータ装置の保守を行う企業等に利益となる保守契約を選択して締結可能とすることができ、企業の収益の向上を図ることができるようになっている。
【0018】
(ハードウェア構成)
図1に示すように、実施の形態の業務支援装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部、印刷装置、又は、スピーカ装置等が相当する。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網等のネットワークに接続される。
【0019】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、エレベータ装置の保守管理業務を支援可能とする業務支援プログラムが記憶されている。また、この記憶部2には、機械管理項目マスタ11、機械管理項目明細マスタ12、機械情報マスタ13、メーカマスタ14、エリアマスタ15、及び、用途マスタ16が記憶されている。
【0020】
機械管理項目マスタ11は、エレベータ装置の種類毎に任意の管理項目が設定されている。機械管理項目マスタ11は、
図2に示すように管理項目コード、管理項目名、行番号、表示不要フラグ、表示順、項目名、入力必須区分、入力区分、最大入力バイト数、参照マスタ、小数以下桁数、最大値、最小値、及び、指定方法等が設定される。
【0021】
図2の例は、荷物用エレベータ装置に対して、設置年月、メーカ、設置エリア、使用用途、及び積載重量等が「必須」の入力項目として設定されている例である。設置年月の入力区分は「日付」が設定され、メーカ、設置エリア及び使用用途の入力区分は、それぞれ「文字」が設定され、積載重量には「数字」が設定されている。
【0022】
また、「メーカ」は、メーカマスタ14の参照が設定され、「設置エリア」はエリアマスタ15の参照が設定され、「使用用途」は用途マスタ16の参照が設定されている。また、「設置年月」は、範囲指定が設定され、「メーカ」、「設置エリア」及び「使用用途」は、それぞれ単独での指定が設定され、「積載重量」は、範囲指定が設定されている。
【0023】
同様に、
図2の例は、人用エレベータ装置に対して、設置年月、メーカ、設置エリア、使用用途、及び最大人員等が「必須」の入力項目として設定されている例である。設置年月の入力区分は「日付」が設定され、メーカ、設置エリア及び使用用途の入力区分は、それぞれ「文字」が設定され、最大人員には「数字」が設定されている。
【0024】
また、「メーカ」は、メーカマスタ14の参照が設定され、「設置エリア」はエリアマスタ15の参照が設定され、「使用用途」は用途マスタ16の参照が設定されている。また、「設置年月」は、範囲指定が設定され、「メーカ」、「設置エリア」及び「使用用途」は、それぞれ単独での指定が設定され、「最大人員」は、範囲指定が設定されている。
【0025】
機械管理項目明細マスタ12には、
図3に示すように管理番号、管理行番号、表示順、表示不要フラグ、項目名、備考、必須区分、入力区分、汎用マスタ種別、最大入力バイト数、最大値、最小値、小数以下桁数、及び、範囲指定方法の各項目が設定される。
【0026】
表示不要フラグには、「0:表示必要」又は「1:表示不要」のうち、いずれかが選択されて設定される。必須区分には、「0:任意」又は「1:必須」のうち、いずれかが選択されて設定される。入力区分には、「10:文字」、「11:文字(コード)」、「20:数値」、「30:日付」及び「40:コンボ」のうち、いずれかが選択されて設定される。
【0027】
最大値及び最小値は、数値項目である。また、小数以下桁数も数値項目であり、「0」~「6」が設定される。範囲指定方法は、「0:単独」又は「1:範囲指定」のうち、いずれかが選択されて設定される。具体的には、
図19及び
図21を用いて説明する契約パターン分析照会画面で管理台数を表示する際に、指定された単独の計上月の管理台数を表示する場合には、「0:単独」が設定される。また、指定された2つの計上月間(範囲)に対応する管理台数を計上月毎に表示する場合には、「1:範囲指定」が設定される。
【0028】
このような機械管理項目明細マスタ12と、上述の機械管理項目マスタ11は、
図3に示すように、同じ管理番号で関連付けされている。
【0029】
機械情報マスタ13には、
図4に示すように保守契約が締結されたエレベータ装置の機種コード、管理番号、管理項目番号等、及び、機械管理項目マスタ11で設定された管理項目が設定される。具体的には、
図2の例の場合、機械管理項目マスタ11において、設置年月、メーカ、設置エリア、使用用途、及び積載重量等の項目が設定されている。このため、機械情報マスタ13には、
図4に示すように第1の機械管理項目として「設置年月」が設定され、第2の機械管理項目として「メーカ」が設定される。また、機械情報マスタ13には、第3の機械管理項目として「設置エリア」が設定され、第4の機械管理項目として「使用用途」が設定され、第5の機械管理項目として「積載重量」が設定される。
【0030】
このような機械管理項目マスタ11、機械管理項目明細マスタ12及び機械情報マスタ(管理情報)13は、
図5に示すように管理項目番号に基づいて、互いに関連付けされている。
【0031】
図6は、メーカマスタ14の一例を示す図である。この
図6に示すようにメーカマスタ14には、各エレベータ装置のメーカのマスタ種別、メーカコード、及び、メーカ名が記憶されている。上述の機械情報マスタ13に対して「メーカ」の機械管理項目が設定されている場合、オペレータによりメーカマスタ14が参照され、保守契約が締結されたエレベータ装置の製造元となるメーカが機械情報マスタ13に設定される。
【0032】
図7は、エリアマスタ15の一例を示す図である。この
図7に示すようにエリアマスタ15には、各エレベータ装置のマスタ種別、各エレベータ装置が設置されたエリアのエリアコード、及び、エリア名が記憶されている。上述の機械情報マスタ13に対して「エリア」の機械管理項目が設定されている場合、オペレータによりこのエリアマスタ15が参照され、保守契約が締結されたエレベータ装置が設置されたエリアが機械情報マスタ13に設定される。
【0033】
図8は、用途マスタ16の一例を示す図である。この
図8に示すように用途マスタ16には、各エレベータ装置のマスタ種別、用途コード及び用途名が記憶されている。上述の機械情報マスタ13に対してエレベータ装置の「使用用途」の機械管理項目が設定されている場合、オペレータによりこの用途マスタ16が参照され、保守契約が締結されたエレベータ装置の、例えば「乗用」、「自動車用」又は「美術品用」等の使用用途が機械情報マスタ13に設定される。
【0034】
(業務支援装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムを実行することで、
図1に示すように、入力処理部21、表示制御部22、抽出部23、集計部24、及び、データ生成部25として機能する。
【0035】
入力処理部21は、オペレータにより入力装置6を介して入力される、機械管理項目マスタ11及び機械情報マスタ13に対する各種情報を取得する。データ生成部25は、取得された各種情報を機械管理項目マスタ11又は機械情報マスタ13に記憶させることで、機械管理項目マスタ11又は機械情報マスタ13を形成する。また、入力処理部21は、オペレータにより入力装置6を介して入力される保守契約の各種情報を取得する。データ生成部25は、取得された保守契約の各種情報に基づいて、保守契約データを生成する。
【0036】
表示制御部22は、入力欄表示制御部又は一覧表示部の一例となっている。入力欄表示制御部は、保守対象機器(エレベータ装置)に対する所望の保守契約情報の入力欄、及び、所望の機械管理項目情報の入力欄を表示部(出力装置7)に表示する。
【0037】
抽出部23は、各保守対象機器(各エレベータ装置)の固有の管理番号を含む保守契約情報(保守契約データ)、及び、保守対象機器毎に設定された機械管理項目情報が関連付けされて記憶された記憶部(機械情報マスタ13)から、各入力欄に入力された保守契約情報及び機械管理項目情報を抽出する。
【0038】
表示制御部22である一覧表示部は、抽出された保守契約情報及び機械管理項目情報を表示部(出力装置7)に一覧表示する。
【0039】
また、保守契約情報(保守契約データ)は、各保守対象機器(エレベータ装置)の保守契約に対応する売上単価及び仕入単価を含んでいる。一覧表示部(表示制御部22)は、保守契約情報として入力された計上月に対応する売上単価及び仕入単価を表示部(出力装置7)に一覧表示する。
【0040】
集計部24は、記憶部2を参照することで、保守契約情報(保守契約データ)として入力された機器的特徴を有する保守対象機器(エレベータ装置)の管理台数を集計する。一覧表示部(表示制御部22)は、集計された管理台数を計上月毎に一覧表示する。
【0041】
(エレベータ装置の保守管理動作)
図9は、実施の形態の業務支援装置におけるエレベータ装置の保守管理動作の流れを示す図である。この
図9に示すように、エレベータ装置の保守を行う企業は、エレベータ装置の機種毎に、任意の管理項目を予め設定する。具体的には、エレベータ装置の保守を行う企業のオペレータは、機械管理項目マスタ設定画面の表示を、入力装置6を介して指定操作する。表示制御部22は、この指定操作に対応して、
図10に例示する機械管理項目マスタ設定画面を、出力装置7を介して表示する。オペレータは、この機械管理項目マスタ設定画面に対して、その機種のエレベータ装置に対して設定する任意の管理項目(機械管理項目コード、機械管理項目名等)を指定する。
【0042】
また、オペレータは、機械管理項目マスタ編集画面の表示を、入力装置6を介して指定操作する。表示制御部22は、この指定操作に対応して、
図11に例示する機械管理項目マスタ編集画面を、出力装置7を介して表示する。オペレータは、この機械管理項目マスタ編集画面を介して、その機種のエレベータ装置に対して設定する任意の管理項目の行番号、表示不要フラグ、表示順、項目名、入力必須区分、入力区分、最大入力バイト数、汎用名称種別、小数以下桁数、最大値、最小値、範囲指定、及び、備考の設定を行う。
【0043】
制御部3は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムに基づいて動作することで、入力処理部21として機能し、このように機械管理項目マスタ設定画面及び機械管理項目マスタ編集画面を介して入力された各種情報を取得する。データ生成部25は、機械管理項目マスタ設定画面を介して取得された各種情報を
図2に示す機械管理項目マスタ11に記憶させる。また、データ生成部25は、機械管理項目マスタ編集画面を介して取得された各種情報を
図3に示す機械管理項目明細マスタ12に記憶させる。
【0044】
なお、機械管理項目マスタ11及び機械管理項目明細マスタ12は、同じ管理番号で互いに関連付けされていることは、上述のとおりである。
【0045】
また、一例ではあるが、管理番号は、「99-9999-01」等の管理番号体系で、各エレベータ装置に対して付与される。この管理番号のうち、上二桁の「99」は、そのエレベータ装置が設置されているエリア(地域)を示している。この上二桁に続く下四桁の「9999」は、そのエレベータ装置が設置されている建物又は設置先を示している。また、この下四桁に続く「01」は、枝番であり、エレベータ装置の号機番号を示している。このような管理番号の管理番号体系は、エレベータ装置の保守を行う企業の運用による。
【0046】
このような各エレベータ装置固有の管理番号は、機械情報マスタ13で保持される。この管理番号は、
図18に示すように、保守契約満了又は撤去作業が行われるまで、変わらない番号として扱われる。また、この管理番号は、「新設」→「定期保守」→「スポット修理」等のいかなる作業が行われようとも不変的に用いられる。
【0047】
次に、
図9に示すように関係者間で保守契約料及び保守契約期間等の商談が行われ、両者合意の元、保守契約が締結される。保守契約が締結されると、エレベータ装置の保守を行う企業側のオペレータは、保守契約を行ったエレベータ装置の設備、契約先、設置場所等の「機械情報」を、
図4に示した機械情報マスタ13に記憶させる(登録する)。
【0048】
具体的には、オペレータは、この機械情報の登録時となると、入力装置6を介して、機械基本情報マスタ設定画面の表示を指定操作する。表示制御部22は、この指定操作に対応して、
図12に例示する機械基本情報マスタ設定画面を、出力装置7を介して表示する。この機械基本情報マスタ設定画面は、機種コード、機種名、管理番号、設置先、得意先、請求先、及び、管理項目コード等の各種入力欄が設けられている。
【0049】
また、この機械基本情報マスタ設定画面を表示する際、表示制御部22は、
図3を用いて説明した機械管理項目明細マスタ12を参照し、表示不要フラグが「0:表示必要」となっている項目の項目名を、機械基本情報マスタ設定画面に表示する。
【0050】
また、表示制御部22は、
図12の機械基本情報マスタ設定画面の中央から下部に掛けて表示する管理項目の明細は、
図3に示す機械管理項目明細マスタ12の「表示順」で設定されている並び順で表示する。例えば、機械管理項目明細マスタ12の表示順で「昇順」が設定されている場合、表示制御部22は、管理項目の明細を昇順で表示する。
【0051】
また、表示制御部22は、
図3に示す機械管理項目明細マスタ12の必須区分で「1:必須」が設定されている場合、その項目を、機械基本情報マスタ設定画面上に表示する。
【0052】
また、表示制御部22は、各項目の入力形態は、
図3に示す機械管理項目明細マスタ12の「入力区分」で設定された入力形態に準ずる。具体的には、
図13(a)は、「入力区分」が「10:文字」の場合の入力及び表示例である。また、
図13(b)は、「入力区分」が「11:文字(コード入力)」の場合の入力及び表示例である。「入力区分」に「文字(コード入力)」が設定されている場合、入力バイト数を指定する。また、例えば「指定時」、「汎用名称検索」、「マスタInValidチェック」等の汎用名称種別指定が可能となっている。
【0053】
また、
図13(c)は、「入力区分」が「20:数値」の場合の入力及び表示例である。この場合、オペレータは、小数以下桁数、最大値、及び、最小値を指定する。
【0054】
また、
図13(d)は、「入力区分」が「30:日付」の場合の入力及び表示例である。この場合、オペレータは、年(Y)月(M)日(D)を指定する。
【0055】
また、
図13(e)は、「入力区分」が「40:プルダウン選択」の場合の入力及び表示例である。この場合、汎用名称種別の指定は、必須となる。
【0056】
なお、機械管理項目マスタ11、機械管理項目明細マスタ12、及び、機械情報マスタ13は、
図5を用いて説明したように、同じ管理項目番号に基づいて関連付けされる。
【0057】
次に、入力処理部21は、このように機械基本情報マスタ設定画面を介して入力された各種情報を取得する。データ生成部25は、取得された各種情報を、
図14に示すように機械情報マスタ13に記憶させる。これにより、保守契約を行ったエレベータ装置毎に、機種コード、機種名、管理番号、設定先、得意先、請求先、管理項目コードが記憶される。
【0058】
また、
図14に示すメーカ名、設置年月、及び、使用用途等は、
図2に示した機械管理項目マスタ11で設定されることで機械基本情報マスタ設定画面に表示され、オペレータにより情報の入力が行われた項目である。この機械管理項目マスタ11の設定に対応する項目は、機械管理項目マスタ11の設定に応じて動的に変化する。
【0059】
このようなマスタ登録が完了すると、オペレータは、
図9に示すように保守契約登録を行う。この保守契約登録時となると、オペレータは、保守契約登録画面の表示を指定操作する。この指定操作により、表示制御部22は、図示しない保守契約登録画面を、出力装置7を介して表示する。オペレータは、この保守契約登録画面に対して、保守契約を行ったエレベータ装置に対応する解約番号、契約期間、契約者、契約内容(契約パターン)、管理番号、契約担当者、及び、契約担当者の勤務地に相当する部門等の契約データを入力する。
【0060】
入力処理部21は、保守契約登録画面を介して入力された各種情報を取得し、データ生成部25は、取得された各種情報に基づいて、
図15に示すように、保守契約を行ったエレベータ装置の解約番号、契約期間、契約者、契約内容(契約パターン)、管理番号、契約担当者、及び、部門等を含む保守契約データ(ヘッダ)を生成し、記憶部2に記憶させる。
【0061】
また、オペレータは、保守契約登録画面を介して、保守契約を結んだ各エレベータ装置の契約番号、契約明細番号及び月額契約単価(売上)の入力を行う。入力処理部21は、保守契約登録画面を介して入力された各種情報を取得し、データ生成部25は、取得された各種情報に基づいて、
図16(a)に示すように、保守契約を行ったエレベータ装置の契約番号、契約明細番号及び月額契約単価(売上)等を含む保守契約データ(契約者別売上明細)を生成し、記憶部2に記憶させる。
【0062】
このような月額契約単価(売上)が登録されると、データ生成部25は、計上月毎に、各エレベータ装置の売上金額を算出し、
図16(b)に示す保守契約データ(契約者別及び月別売上詳細)を生成し、記憶部2に記憶させる。
【0063】
また、オペレータは、保守契約登録画面を介して、保守契約を結んだ各エレベータ装置の契約番号、契約明細番号、仕入先及び月額契約単価(仕入)の入力を行う。入力処理部21は、保守契約登録画面を介して入力された各種情報を取得し、データ生成部25は、取得された各種情報に基づいて、
図17(a)に示すように、保守契約を行ったエレベータ装置の契約番号、契約明細番号、仕入先及び月額契約単価(仕入)等を含む保守契約データ(仕入先別仕入原価明細)を生成し、記憶部2に記憶させる。
【0064】
このような月額契約単価(仕入)が登録されると、データ生成部25は、計上月毎に、各エレベータ装置の仕入金額を算出し、
図17(b)に示す保守契約データ(仕入先及び月別仕入原価詳細)を生成し、記憶部2に記憶させる。
【0065】
次に、このような保守契約登録が行われると、保守を行っている各エレベータ装置の現在の状況確認、現状の分析、及び、将来的な経営計画等を行うことが可能となる。
【0066】
すなわち、オペレータは、このような状況確認又は分析を行う場合、契約パターン分析照会画面の表示を指定操作する。この指定操作が行われると、表示制御部22は、
図19に示す契約パターン分析照会画面を、出力装置7を介して表示する。オペレータは、この契約パターン分析照会画面に対して、確認又は分析する契約パターン(0:FM契約又は1:POG契約)を選択入力し、また、確認又は分析するエレベータ装置の管理項目コード(
図2参照)を選択入力する。また、オペレータは、所望の計上月の期間を入力する。
【0067】
図19の例は、「0:FM契約」の契約パターンが選択入力され、荷物用エレベータ装置を示す「100」の管理項目コードが選択入力された例である。また、
図19の例は、「2022年4月1日~2023年3月31日」の期間が、計上月の期間として入力された例である。
【0068】
また、オペレータは、契約パターン分析照会画面に表示されている分析項目選択ボタン50を操作する。分析項目選択ボタン50が操作されると、表示制御部22は、
図20に示す分析項目選択ダイアログボックスを、出力装置7を介して表示する。この分析項目選択ダイアログボックスは、現状の確認又は分析に用いる項目を指定するダイアログボックスとなっている。オペレータは、所望の分析項目のチェックボックスに「レ点」を入力して、所望の分析項目を指定する。
【0069】
図20の例は、現状の確認又は分析を行うエレベータ装置の設置年月及びメーカコードの各項目が指定された例である。この
図20は、「1990年4月~1995年3月」までの間に、メーカコードが「200」のメーカB(
図6参照)により製造されたエレベータ装置を、現状の確認又は分析を行うエレベータ装置として指定した例である。このように所望の項目を指定すると、オペレータは、登録ボタン51を操作する。
【0070】
登録ボタン51が操作されると、集計部24は、
図15~
図17に示した各保守契約データ等を参照し、2022年4月1日~2023年3月31日を計上月とするエレベータ装置のうち、契約パターンがFM契約の荷物用エレベータ装置で、1990年4月~1995年3月の期間に設置されたメーカBのエレベータ装置に対応する各種情報を集計する。そして、データ生成部25は、この集計結果に対応する契約パターン分析照会データを生成して記憶部2に記憶させ、表示制御部22は、生成された契約パターン分析照会データに基づいて、契約パターン分析照会画面に集計結果を表示する。
【0071】
図19は、上述の集計条件に基づいて、計上月毎に、契約内容、部門、設置年度、メーカ名、売上金額、仕入金額、契約収支、及び、管理台数の集計が行われ、それぞれ集計結果として表示された例である。契約収支は、データ生成部25により、売上金額と仕入金額の差額として算出される。また、管理台数は、集計部24が、管理しているエレベータ装置の台数を各計上月毎に集計することで検出される。
【0072】
オペレータ等は、このような集計結果が表示された契約パターン分析照会画面に基づいて、現状の確認又は分析を行う。
図19の例において、例えばこのメーカのエレベータ装置は、設置から20年以上経過しても契約外の部品交換又は修理が生じないエレベータ装置であるとする。この場合、保守管理を行う企業側としては、POG契約よりも、FM契約を締結した方が、企業側の利益となることが分かる。
【0073】
ここで、
図19の集計結果を見てみると、設置から20年前後の、このメーカのエレベータ装置に対する保守契約状況は、東京本社では期首から期末にかけて管理台数を50台増加させているが、大阪支店では5台の増加となっている。この場合、大阪支店に対して、FM契約を増やす営業を行うように指導することが必要という判断を得ることができる。
【0074】
同様に、
図21の例は、上述の契約パターン分析照会画面において、「1:POG契約」の契約パターンが選択入力され、荷物用エレベータ装置を示す「100」の管理項目コードが選択入力された例である。また、
図21の例は、部門が「1:あり」が選択入力され、「2022年4月1日~2023年3月31日」の期間が、計上月の期間として入力された例である。
【0075】
また、この例は、オペレータが、
図22に示す分析項目選択ダイアログボックスで、使用用途として用途コードが「500」の自動車用のエレベータ装置を指定し(
図8参照)、積載重量として「800kg~1000kg」の積載重量のエレベータ装置を指定した例である。
【0076】
分析項目選択ダイアログボックスの登録ボタン51が操作されると、集計部24は、
図15~
図17に示した各保守契約データ等を参照し、2022年4月1日~2023年3月31日を計上月とするエレベータ装置のうち、契約パターンがPOG契約の自動車用エレベータ装置で、積載重量が800kg~1000kgのエレベータ装置に対応する各種情報を集計する。そして、データ生成部25は、この集計結果に対応する契約パターン分析照会データを生成して記憶部2に記憶させ、表示制御部22は、生成された契約パターン分析照会データに基づいて、契約パターン分析照会画面に集計結果を表示する。
【0077】
図21は、上述の集計条件に基づいて、計上月毎に、契約内容、部門、使用用途、積載重量、売上金額、仕入金額、契約収支、及び、管理台数の集計が行われ、それぞれ集計結果として表示された例である。契約収支は、データ生成部25により、売上金額と仕入金額の差額として算出される。また、管理台数は、集計部24が、管理しているエレベータ装置の台数を各計上月毎に集計することで検出される。
【0078】
オペレータ等は、このような集計結果が表示された契約パターン分析照会画面に基づいて、現状の確認又は分析を行う。
図21の例において、自動車又は美術品を運搬するエレベータ装置は、特殊エレベータ装置と呼ばれ、FM契約よりもPOG契約で、修理又は部品交換をその都度行う方が、保守管理を行う企業側の利益となる。
【0079】
図21の集計結果を見ると、特殊エレベータ(自動車用)についての保守契約状況は、東京本社及び大阪支店共に増加しているが、東京本社の増加傾向が鈍化していることが分かる。この場合、東京本社に対してPOG契約を増やす営業を行うように指導することが必要という判断を得ることができる。
【0080】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の業務支援装置1は、エレベータ装置の号機単位での管理項目設定を行い、また、エレベータ装置の号機毎の保守契約を、フルメンテナンス契約(FM契約)又はPOG契約等の契約パターンに関連付けて登録を行う。
【0081】
また、保守契約データとエレベータ装置の号機単位の管理項目の組み合わせでデータ照会を行うことができる。これにより、時系列順に契約台数及び収支を可視化して、保守対象機器の保守契約データを所望のタイミングで把握可能とすることができる。このため、保守対象機器の保守業務を支援することができる。
【0082】
また、保守対象機器の保守を行う企業側に利益となる保守契約を選定可能とすることができ、収益の向上を図ることができる。
【0083】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0084】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0085】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0086】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0087】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0088】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0089】
また、業務支援装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0090】
例えば、業務支援装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0091】
また、この業務支援装置1の業務支援プログラムは、業務支援装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0092】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための業務支援プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0093】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した業務支援装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0094】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0095】
また、業務支援装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0096】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、一例としてエレベータ装置又はエスカレータ装置等の保守対象機器の保守を行う業種に適用して好適であり、特に、保守契約パターンが複数存在する場合は、より顕著に機能する。
【符号の説明】
【0098】
1 業務支援装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 機械管理項目マスタ
12 機械管理項目明細マスタ
13 機械情報マスタ
14 メーカマスタ
15 エリアマスタ
16 用途マスタ
21 入力処理部
22 表示制御部
23 抽出部
24 集計部
25 データ生成部
50 分析項目選択ボタン
51 登録ボタン