(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018742
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20250130BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122721
(22)【出願日】2023-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000000413
【氏名又は名称】永大産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】椙田 潔司
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】高い精度で窓枠に合致するカーテンをユーザに提示することが可能な情報処理方法等を提供する。
【解決手段】本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、ユーザが所有するユーザ端末から、プレカット窓枠を識別する窓枠識別番号を取得し、前記窓枠識別番号に前記プレカット窓枠のサイズ情報が対応して記録されている窓枠データベースを参照して、取得した前記窓枠識別番号に対応する前記サイズ情報を読み出し、カーテンまたはブラインドに対して対応可能な前記プレカット窓枠のサイズの範囲が記録されているカーテンデータベースを参照して、前記サイズ情報に対応可能なカーテンまたはブラインドを特定し、特定したカーテンまたはブラインドの情報を前記ユーザ端末へ送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所有するユーザ端末から、プレカット窓枠を識別する窓枠識別番号を取得し、
前記窓枠識別番号に前記プレカット窓枠のサイズ情報が対応して記録されている窓枠データベースを参照して、取得した前記窓枠識別番号に対応する前記サイズ情報を読み出し、
カーテンまたはブラインドに対して対応可能な前記プレカット窓枠のサイズの範囲が記録されているカーテンデータベースを参照して、前記サイズ情報に対応可能なカーテンまたはブラインドを特定し、
特定したカーテンまたはブラインドの情報を前記ユーザ端末へ送信する
情報処理方法。
【請求項2】
前記プレカット窓枠に取り付けられ、前記ユーザ端末によって読み取られた窓枠コードに基づいて前記窓枠識別番号を特定する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記プレカット窓枠に取り付けられ、前記ユーザ端末と通信可能な通信タグから読み取られた前記窓枠識別番号を取得する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記ユーザ端末から、前記プレカット窓枠が撮影された撮影画像を取得し、
特定されたカーテンまたはブラインドを前記撮影画像上にAR表示し、
前記撮影画像上にAR表示されるカーテンまたはブラインドのカラーまたはサイズの変更の入力を受け付ける
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
特定されたカーテンまたはブラインドの発注情報を取得し、
発注されたカーテンまたはブラインドを生産するメーカに対する手数料を算出し、
前記メーカが所有するメーカ端末に前記プレカット窓枠の前記サイズ情報、特定されたカーテンまたはブラインドの前記発注情報、及び前記手数料に関する情報を出力する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記カーテンデータベースには、カーテンまたはブラインドに対して発注された回数が対応づけられて記録されており、
前記窓枠識別番号を取得した場合、前記プレカット窓枠の前記サイズ情報に対して対応可能なカーテン又またはブラインドのうち、発注された回数が最も多いカーテンまたはブラインドに関する情報を前記ユーザ端末に出力する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記プレカット窓枠を購入したユーザの情報、前記プレカット窓枠が設置される建物の情報、あるいは前記プレカット窓枠が設置される部屋の床材、床の色、または用途を含む部屋の情報に基づいて、推奨するカーテンまたはブラインドを特定する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記ユーザ端末から、前記プレカット窓枠が設置される部屋が撮影された部屋画像を取得し、
前記部屋画像における、前記プレカット窓枠周辺のオブジェクトを認識し、
前記プレカット窓枠と前記オブジェクトとの距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記プレカット窓枠に設置することが可能なカーテンまたはブラインドを特定する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項9】
ユーザが所有するユーザ端末から、プレカット窓枠を識別する窓枠識別番号を取得し、
前記窓枠識別番号に前記プレカット窓枠のサイズ情報が対応して記録されている窓枠データベースを参照して、取得した前記窓枠識別番号に対応する前記サイズ情報を読み出し、
カーテンまたはブラインドに対して対応可能な前記プレカット窓枠のサイズの範囲が記録されているカーテンデータベースを参照して、前記サイズ情報に対応可能なカーテンまたはブラインドを特定し、
特定したカーテンまたはブラインドの情報を前記ユーザ端末へ送信する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
ユーザが所有するユーザ端末から、プレカット窓枠を識別する窓枠識別番号を取得し、
前記窓枠識別番号に前記プレカット窓枠のサイズ情報が対応して記録されている窓枠データベースを参照して、取得した前記窓枠識別番号に対応する前記サイズ情報を読み出し、
カーテンまたはブラインドに対して対応可能な前記プレカット窓枠のサイズの範囲が記録されているカーテンデータベースを参照して、前記サイズ情報に対応可能なカーテンまたはブラインドを特定し、
特定したカーテンまたはブラインドの情報を前記ユーザ端末へ送信する
処理部
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オーダーカーテンを販売するシステムが提案されている。例えば、特許文献1に記載のオーダーカーテン販売システムは、カーテンを設ける開口部近傍を撮影した画像情報に基づいて、カーテンの寸法を算出し、このカーテンの寸法を含む商品に関する情報と、該商品を注文する顧客に関する情報とを注文情報として、通信ネットワークを介して販売店端末に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のオーダーカーテン販売システムは、カーテンを設ける開口部近傍(窓枠等)を撮影した画像情報に基づいてカーテンの寸法を算出するため、窓枠のサイズに対してカーテンの寸法が合致しないことがあり、窓枠に合致するカーテンをユーザに提示できる精度が低かった。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、高い精度で窓枠に合致するカーテンをユーザに提示することが可能な情報処理方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、ユーザが所有するユーザ端末から、プレカット窓枠を識別する窓枠識別番号を取得し、前記窓枠識別番号に前記プレカット窓枠のサイズ情報が対応して記録されている窓枠データベースを参照して、取得した前記窓枠識別番号に対応する前記サイズ情報を読み出し、カーテンまたはブラインドに対して対応可能な前記プレカット窓枠のサイズの範囲が記録されているカーテンデータベースを参照して、前記サイズ情報に対応可能なカーテンまたはブラインドを特定し、特定したカーテンまたはブラインドの情報を前記ユーザ端末へ送信する。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記プレカット窓枠に取り付けられ、前記ユーザ端末によって読み取られた窓枠コードに基づいて前記窓枠識別番号を特定する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記プレカット窓枠に取り付けられ、前記ユーザ端末と通信可能な通信タグから読み取られた前記窓枠識別番号を取得する。
【0009】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記ユーザ端末から、前記プレカット窓枠が撮影された撮影画像を取得し、特定されたカーテンまたはブラインドを前記撮影画像上にAR表示し、前記撮影画像上にAR表示されるカーテンまたはブラインドのカラーまたはサイズの変更の入力を受け付ける。
【0010】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、特定されたカーテンまたはブラインドの発注情報を取得し、発注されたカーテンまたはブラインドを生産するメーカに対する手数料を算出し、前記メーカが所有するメーカ端末に前記プレカット窓枠の前記サイズ情報、特定されたカーテンまたはブラインドの前記発注情報、及び前記手数料に関する情報を出力する。
【0011】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記カーテンデータベースには、カーテンまたはブラインドに対して発注された回数が対応づけられて記録されており、前記窓枠識別番号を取得した場合、前記プレカット窓枠の前記サイズ情報に対して対応可能なカーテン又またはブラインドのうち、発注された回数が最も多いカーテンまたはブラインドに関する情報を前記ユーザ端末に出力する。
【0012】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記プレカット窓枠を購入したユーザの情報、前記プレカット窓枠が設置される建物の情報、あるいは前記プレカット窓枠が設置される部屋の床材、床の色、または用途を含む部屋の情報に基づいて、推奨するカーテンまたはブラインドを特定する。
【0013】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記ユーザ端末から、前記プレカット窓枠が設置される部屋が撮影された部屋画像を取得し、前記部屋画像における、前記プレカット窓枠周辺のオブジェクトを認識し、前記プレカット窓枠と前記オブジェクトとの距離を算出し、前記距離に基づいて、前記プレカット窓枠に設置することが可能なカーテンまたはブラインドを特定する。
【0014】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、ユーザが所有するユーザ端末から、プレカット窓枠を識別する窓枠識別番号を取得し、前記窓枠識別番号に前記プレカット窓枠のサイズ情報が対応して記録されている窓枠データベースを参照して、取得した前記窓枠識別番号に対応する前記サイズ情報を読み出し、カーテンまたはブラインドに対して対応可能な前記プレカット窓枠のサイズの範囲が記録されているカーテンデータベースを参照して、前記サイズ情報に対応可能なカーテンまたはブラインドを特定し、特定したカーテンまたはブラインドの情報を前記ユーザ端末へ送信する処理をコンピュータに実行させる。
【0015】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、ユーザが所有するユーザ端末から、プレカット窓枠を識別する窓枠識別番号を取得し、前記窓枠識別番号に前記プレカット窓枠のサイズ情報が対応して記録されている窓枠データベースを参照して、取得した前記窓枠識別番号に対応する前記サイズ情報を読み出し、カーテンまたはブラインドに対して対応可能な前記プレカット窓枠のサイズの範囲が記録されているカーテンデータベースを参照して、前記サイズ情報に対応可能なカーテンまたはブラインドを特定し、特定したカーテンまたはブラインドの情報を前記ユーザ端末へ送信する処理部を備える。
【発明の効果】
【0016】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法にあっては、高い精度で窓枠に合致するカーテンをユーザに提示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】カーテン発注システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
【
図4】プレカット窓枠データベースの一例を示す説明図である。
【
図5】カーテンデータベースの一例を示す説明図である。
【
図8】カーテン類発注画面の一例を示す説明図である。
【
図9】カーテン類AR表示画面の一例を示す説明図である。
【
図10】情報処理装置及びユーザ端末の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】実施形態2に係るプレカット窓枠データベースの一例を示す説明図である。
【
図12】実施形態2に係るカーテン類発注画面の一例を示す説明図である。
【
図13】実施形態2に係る情報処理装置及びユーザ端末の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】実施形態3に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図15】実施形態3に係る情報送信画面の一例を示す説明図である。
【
図16】推奨カーテン類出力モデルの一例を示す説明図である。
【
図17】実施形態3に係るカーテン類発注画面の一例を示す説明図である。
【
図18】実施形態3に係る情報処理装置及びユーザ端末の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図19】実施形態4に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図20】実施形態4に係るカーテンデータベースの一例を示す説明図である。
【
図21】実施形態4に係る情報送信画面の一例を示す説明図である。
【
図22】オブジェクト検出モデルの一例を示す説明図である。
【
図23】距離算出モジュールの一例を示す説明図である。
【
図24】実施形態4に係る情報処理装置及びユーザ端末の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態1)
図1は、カーテン発注システムSの構成例を示すブロック図である。カーテン発注システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末2と、メーカ端末3とを備える。情報処理装置1は、広域無線通信によるネットワークNを介してユーザ端末2と互いに通信可能である。ユーザ端末2は、プレカット窓枠を購入し、カーテンまたはブラインド(以下、カーテン類とする。)の購入を検討するユーザが所持する端末である。
【0019】
ユーザ端末2は、ユーザが購入したプレカット窓枠に付与されている二次元バーコードBから読み取られた窓枠識別番号を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、窓枠識別番号に対応するサイズ情報に対応可能なカーテン類を特定し、ユーザ端末2に送信する。
【0020】
また、ユーザ端末2は情報処理装置1から取得した、特定されたカーテン類からユーザがメーカに対して発注を決定したカーテン類の入力を受け付ける。ユーザ端末2は、ユーザが発注を決定したカーテン類(発注情報)を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、発注されたカーテン類の情報と、発注情報に基づいて算出された手数料に関する情報をメーカ端末3に送信する。
【0021】
図2は、情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。情報処理装置1は、例えばサーバコンピュータであり、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備える。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)、または量子プロセッサ等により構成されており、記憶部12に予め記憶されたプログラムP(プログラム製品)及びデータベースを読み出して実行することにより、種々の制御処理、演算処理等を行う。なお情報処理装置1の外部にデータベースサーバ等を設け、該データベースサーバ等からデータベースを読み出してもよい。また、情報処理装置1は、複数のサーバ装置またはコンピュータによりその機能が実現されるものであってもよい。また、情報処理装置1は、ブロックチェーン上のノードに対応するものでもよい。
【0022】
情報処理装置1の記憶部12は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリである。記憶部12には、プログラムP、プレカット窓枠データベース121、及びカーテンデータベース122が記憶されている。なお、プログラムPは、コンピュータが読み取り可能に記憶した記憶媒体12aを用いて情報処理装置1に提供されてもよい。記憶媒体12aは、例えば可搬型メモリである。可搬型メモリの例として、CD-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード、マイクロSDカード又はコンパクトフラッシュメモリ(登録商標)等が挙げられる。記憶媒体12aが可搬型メモリである場合、制御部11の処理素子は、図示しない読取装置を用いて記憶媒体12aからプログラムPを読み取ってもよい。読み取ったプログラムPは記憶部12に書き込まれる。更に、プログラムPは、通信部13が外部装置と通信することによって、情報処理装置1に提供されてもよい。プレカット窓枠データベース121、及びカーテンデータベース122の詳細については後述する。
【0023】
通信部13は、有線又は無線によりユーザ端末2と通信するための通信モジュール又は通信インターフェイスであり、例えばLTE(登録商標)、4G、または5G等の広域無線通信モジュールである。制御部11は、通信部13を介し、例えばインターネットなどの外部のネットワークNを通じて、ユーザ端末2と通信を行う。
【0024】
図3は、ユーザ端末2の構成例を示すブロック図である。ユーザ端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブルグラス、ウェアラブルコンピュータ、パーソナルコンピュータ、またはHMD(Head Mounted Display)等である。なお、本実施形態においては、ユーザ端末2はスマートフォンである例について説明を行う。ユーザ端末2は、端末制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、表示部25と、撮影部26とを備える。端末制御部21は、CPU又はMPU等により構成されており、種々の制御処理、演算処理等を行う。なお、ユーザ端末2の機能は複数の機器によって実現されてもよい。例えば、演算処理がスマートフォンにより実行され、入力の受け付けまたは画面の表示がウェアラブルグラスに実行されてもよい。また、ユーザ端末2は、本実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の一部または全部を行うものであってもよい。
【0025】
記憶部22は、窓枠に取り付けられた二次元バーコードBを読み取り、情報処理装置1から受信(取得)したカーテン類から発注するカーテン類の決定の入力を受け付けるアプリケーションのアプリプログラムPaを記憶している。アプリプログラムPaは、例えば、記憶媒体22aを用いてユーザ端末2に提供される。なお、ユーザ端末2の端末制御部21は、インターネットを用いてアプリプログラムPaを取得し、記憶部22に記憶させてもよい。
【0026】
通信部23は、無線により情報処理装置1と通信するための通信モジュール又は通信インターフェイスである。端末制御部21は、通信部23を介し、外部のネットワークNを通じて、情報処理装置1と通信を行う。
【0027】
入力部24は、ユーザによる入力を受け付ける。ユーザは、入力部24によって、製品パース画像内に表示する製品の変更及びメーカに対して発注する製品の選択などを入力することが可能である。
【0028】
表示部25は、情報処理装置1から受信(取得)した製品パース画像及び製品リストなどを表示する。なお、本実施形態において、ユーザ端末2はスマートフォンであり、入力部24及び表示部25はタッチパネルによって一体として構成される。
【0029】
撮影部26は、プレカット窓枠を撮影する。なお、本実施形態において、ユーザ端末2はスマートフォンであり、撮影部26は例えばスマートフォンに内蔵されているカメラによるものである。ユーザは、撮影部26が撮影する画像は動画であってもよい。ユーザ端末2の表示部25は、撮影部26が撮影する撮影画像をリアルタイムで表示することが可能である。
【0030】
図4は、プレカット窓枠データベース121の一例を示す説明図である。プレカット窓枠データベース121には、ユーザが購入したプレカット窓枠に関する情報が格納されている。プレカット窓枠データベースの管理項目(フィールド)は、例えば、ユーザIDフィールド、窓枠識別番号フィールド、窓枠高さフィールド、及び窓枠幅フィールドを含む。ユーザIDフィールドには、プレカット窓枠を購入したユーザのユーザIDが格納される、窓枠識別番号フィールドには、プレカット窓枠に付与された、プレカット窓枠を識別するための窓枠識別番号が格納される。窓枠高さフィールドには、プレカット窓枠の高さが格納される。窓枠幅フィールドには、プレカット窓枠の幅が格納される。なお、本実施形態において窓枠高さフィールド及び窓枠幅フィールドに格納される値は、プレカット窓枠の内側寸法であるが、プレカット窓枠の外側寸法またはメーカの指定寸法等が格納されてもよい。
【0031】
図5は、カーテンデータベース122の一例を示す説明図である。カーテンデータベース122には、メーカが受注することが可能なカーテン類の、対応可能なサイズ(高さ及び幅)が格納されている。カーテンデータベース122の管理項目(フィールド)は、例えば、カーテン番号フィールド、種類フィールド、対応高さフィールド、対応幅フィールド、単位値段フィールド、カラーフィールド、及びAR画像フィールドを含む。カーテン番号フィールドには、各カーテン類を識別するためのカーテン番号が格納される。種類フィールドには、カーテン類の種類が格納される。対応高さフィールドには、カーテン類が対応可能なプレカット窓枠の高さの範囲が格納される、対応幅フィールドには、カーテン類が対応可能なプレカット窓枠の幅の範囲が格納される。単位値段フィールドには、単位面積(例えば1平米)あたりのカーテン類の値段が格納されている。カラーフィールドには、カーテン類のカラーバリエーション(複数のカラー)が格納されている。AR画像フィールドには、カーテン類の外観を示すAR画像が、例えばファイル形式で格納されている。
【0032】
図6は、プレカット窓枠の一例を示す説明図である。
図6Aは、二次元バーコードBが取り付けられたプレカット窓枠を示す。プレカット窓枠は、例えば工場などで横枠及び建枠が製造され、施工現場において組み立てられ、壁などに埋め込まれる窓枠である。プレカット窓枠には、例えば工場における製造時に、窓枠識別番号を示す二次元バーコードBが付与される。ユーザ端末2は、該二次元バーコードBを撮影して読み取ることにより、該プレカット窓枠の窓枠識別番号を取得することが可能である。本実施形態において二次元バーコードはプレカット窓枠の右下角に取り付けられているが、二次元バーコードが取り付けられる箇所はこれに限られない。また、二次元バーコードBはプレカット窓枠に付属する納品書、または説明書等に取り付けられてもよい。また、二次元バーコードBは、プレカット窓枠の高さ及び幅を示すものであってもよい。
【0033】
図6Bは、変形例に係る、RFID(Radio Frequency Identification)タグが取り付けられたプレカット窓枠を示す。変形例に係るプレカット窓枠には、RFIDタグT(通信タグ)Tが取り付けられる。RFIDタグTには、プレカット窓枠の窓枠識別番号が記録されている。ユーザ端末2は、RFIDタグTと近距離無線通信を行うことにより、RFIDタグTに記録された窓枠識別番号を取得することが可能である。なお、RFIDがプレカット窓枠に付属する納品書、または説明書等に取り付けられてもよい、また、RFIDタグTには、プレカット窓枠の高さ及び幅が記録されていてもよい。
【0034】
図7は、情報送信画面の一例を示す説明図である。ユーザ端末2の端末制御部21は、撮影部26が二次元バーコードBを撮影した場合、二次元バーコードBを読み取り、読み取られた二次元バーコードBに基づいて特定される窓枠識別番号を情報送信画面において表示部25に表示させる。また、情報送信画面には送信コマンド(機能ボタン)が表示される。送信コマンドが選択されると、ユーザ端末2の端末制御部21は、窓枠識別番号を情報処理装置1に送信する。
【0035】
図8は、カーテン類発注画面の一例を示す説明図である。
図9は、カーテン類AR表示画面の一例を示す説明図である。情報処理装置1は、ユーザ端末2から取得したプレカット窓枠の窓枠識別番号と、プレカット窓枠データベース121に格納されているサイズ及びカーテンデータベース122に格納されているカーテン類の対応可能なサイズとに基づいて、プレカット窓枠のサイズに対応可能なカーテン類を特定する。情報処理装置1は、特定した複数のカーテン類に関する情報(カーテンデータベース122に格納されている情報)をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2の端末制御部21は、カーテン類発注画面において、表示部25にカーテン類に関する情報を表示させる。また、カーテン類発注画面においては、各カーテン類において、カーテンのカラー選択欄、発注するカーテン類の高さ入力欄及び幅入力欄、値段欄、カーテン類のAR表示を指示するコマンド、及びカーテン類の発注を指示するコマンドが表示される。
【0036】
カーテン類のカラー選択欄には、カーテンデータベース122のカラーフィールドに格納されている複数のカラーが表示され、いずれかのカラーの選択の入力を受け付けることが可能である。また、後述するカーテン類AR表示画面において選択されたカラーは、カーテン類発注画面のカラー選択欄に反映される。
【0037】
カーテン類の高さ入力欄には、初期値として、プレカット窓枠の高さと同値が表示される。なお、入力部24は、カーテンデータベース122の対応高さフィールドに格納されている範囲内において、入力欄に入力される値の変更の入力を受け付けることが可能である。また、後述するカーテン類のAR表示画面において入力されたサイズは、カーテン類発注画面の高さ入力欄に反映される。
【0038】
カーテン類の幅入力欄には、初期値として、プレカット窓枠の幅と同値が表示される。なお、入力部24は、カーテンデータベース122の対応幅フィールドに格納されている範囲内において、幅入力欄に入力される値の変更の入力を受け付けることが可能である。また、後述するカーテン類のAR表示画面において入力されたサイズは、カーテン類発注画面の幅入力欄に反映される。
【0039】
値段欄には、高さ入力欄及び幅入力欄に入力された数値と、カーテン類の単位値段に基づいて算出される、カーテン類の発注に必要な値段が表示される。すなわち、高さ入力欄または幅入力欄に入力される数値が変更された場合、値段欄に表示される値段も変更される。
【0040】
AR表示コマンドが選択された場合、ユーザ端末2の端末制御部21は、撮影部26にプレカット窓枠を撮影させ、表示部25に
図9に示すAR表示画面を表示させる。AR表示画面には、AR表示画像、カラー選択欄、高さ入力欄、幅入力欄、及び確定コマンドが表示される。AR表示画像は、撮影部26によって撮影された撮影画像に、情報処理装置1から取得したカーテン類のAR画像が重畳表示された画像である。ユーザは、AR表示画面において、カーテン類のAR表示画像を確認しながら、カラーまたはカーテン類の高さあるいは幅(サイズ)の変更を入力することが可能である。具体的には、AR表示画面におけるカラー選択欄において選択されるカラーが変更された場合、AR表示画像において表示されるカーテン類のカラーが変更される。また、高さ入力欄または幅入力欄に高さまたは幅が入力された場合、AR表示画像において表示されるカーテンのサイズが変更される。
【0041】
AR表示画面において確定コマンドが選択された場合、ユーザ端末2の端末制御部21は、表示部25に、再びカーテン類発注画面を表示させる。なおこのとき、カーテン類発注画面のカラー選択欄にはAR表示画面において選択されたカラーが表示され、高さ入力欄にはAR表示画面において入力された高さが表示され、幅入力欄にはAR表示画面において入力された幅が表示される。カーテン類発注画面において発注コマンドが選択された場合、ユーザ端末2の端末制御部21は、プレカット窓枠のサイズ、発注されたカーテン類のカラー及びサイズ、並びに発注されたカーテン類の値段を情報処理装置1に送信する。
【0042】
図10は、情報処理装置1及びユーザ端末2の処理の一例を示すフローチャートである。ユーザ端末2の端末制御部21は、撮影部26に二次元バーコードBを撮影させる(S1)。端末制御部21は、撮影された画像から二次元バーコードBを読み取る(S2)。端末制御部21は、読み取られた二次元バーコードBに基づいて窓枠識別番号を取得する(S3)。端末制御部21は、窓枠識別番号を表示部25に表示させ(S4)、窓枠識別番号を情報処理装置1に送信(出力)する(S5)。
【0043】
情報処理装置1の制御部11は、ユーザ端末2から窓枠識別番号を受信(取得)する(S6)。制御部11は、プレカット窓枠データベース121を参照し、受信(取得)した窓枠識別番号に基づいてユーザのプレカット窓枠のサイズ情報(高さ及び幅)を読み出す(S7)。制御部11は、カーテンデータベース122を参照し、読み出したプレカット窓枠のサイズ情報に基づいてサイズ情報に対応可能なカーテン類を特定する(S8)。制御部11は、特定されたカーテン類の情報をカーテンデータベース122から読み出し(S9)、読み出したカーテン類の情報をユーザ端末2に送信(出力)する(S10)。
【0044】
ユーザ端末2の端末制御部21は、情報処理装置1から特定されたカーテン類の情報を受信(取得)する(S11)。端末制御部21は、表示部25に、受信(取得)したカーテン類の情報を含むカーテン類発注画面を表示させる(S12)。端末制御部21は、撮影部26にプレカット窓枠を撮影させ(S13)、表示部25にAR表示画面を表示させる(S14)。端末制御部21は、入力部24に、カーテン類のカラーまたはサイズの変更の入力を受け付けさせる(S15)。端末制御部21は、表示部25に、再びカーテン類発注画面を表示させ(S16)、発注されるカーテン類のカラー、サイズ、及び値段を含むカーテン類の発注情報を情報処理装置1に送信(出力)し(S17)、処理を終了する。
【0045】
情報処理装置1の制御部11は、ユーザ端末2から、カーテン類の発注情報を受信(取得)する(S18)。制御部11は、発注情報に含まれるカーテン類の値段に基づいて、カーテン類を生産するメーカに対する手数料を算出する(S19)。S19において、制御部11は、例えば発注されたカーテン類の値段の5%を手数料として算出する。制御部11は、プレカット窓枠のサイズ情報、カーテン類の発注情報、及び手数料に関する情報をメーカ端末3に送信(出力)し(S20)、処理を終了する。
【0046】
以上の構成及び処理によれば、予め採寸されたプレカット窓枠のサイズ情報に基づいて対応可能なカーテン類に関する情報をユーザに提示するので、高い精度で窓枠に合致するカーテンをユーザに提示することが可能である。また、ユーザの好みに応じてカラーまたはサイズを変更したカーテンの発注情報を取得できるので、ユーザの購買意欲を高めることが可能である。なお、プレカット窓枠データベース121の高さフィールドまたは幅フィールドに格納される値は、プレカット窓枠を埋め込み後に採寸された値に更新されてもよい。この態様によれば、埋め込み後のプレカット窓枠のサイズにゆがみが生じた場合においても、情報処理装置1は高い精度でサイズ情報に対応可能なカーテン類を特定することが可能である。
【0047】
(実施形態2)
実施形態2に係る情報処理装置1は、各カーテン類が発注された回数を記憶している。情報処理装置1は、プレカット窓枠のサイズ情報に対して対応可能なカーテン類のうち、発注された回数が最も多いカーテン類に関する情報をユーザ端末2に送信する。以下では、実施形態2について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付し、その構成部の説明を省略する。
【0048】
図11は、実施形態2に係るカーテンデータベース122の一例を示す説明図である。実施形態2に係るカーテンデータベース122は、発注回数フィールドを含む。発注回数フィールドには、カーテン類が発注された回数が格納される。情報処理装置1の制御部11が、ユーザ端末2からカーテン類の発注情報を受信(取得)した場合、該当するカーテン類の発注回数フィールドに格納される値は1大きい値に更新される。
【0049】
図12は、実施形態2に係るカーテン類発注画面の一例を示す説明図である。情報処理装置1の制御部11は、プレカット窓枠のサイズ情報に対応可能なカーテン類を特定後、受注された回数に基づいて推奨度を付与し、特定されたカーテン類をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2の端末制御部21は、特定されたカーテン類の情報と、各カーテン類の推奨度をカーテン類発注画面において表示部25に表示させる。本実施形態において、推奨度は受注回数の最も多いカーテン類から3番目に多いカーテン類に付与され、受注回数の最も多いカーテン類には推奨度3(星印三つ)が付与される。すなわち、ユーザ端末2の端末制御部21は、情報処理装置から出力された発注された回数が最も多いカーテン類を、最も推奨度の高いカーテン類として表示部25に表示させる。
【0050】
図13は、実施形態2に係る情報処理装置1及びユーザ端末2の処理の一例を示すフローチャートである。S31~S39は、
図10におけるS1~S9と同様の処理である。情報処理装置1の制御部11は、読み出したカーテン類の情報に含まれる受注回数に基づき、特定されたカーテン類に推奨度を付与する(S40)。制御部11は、読み出されてカーテン類の情報及び付与された推奨度をユーザ端末2に送信(出力)する(S41)。
【0051】
ユーザ端末2の端末制御部21は、情報処理装置1から特定されたカーテン類の情報及び推奨度を受信(取得)する(S42)。端末制御部21は、表示部25に、受信(取得)したカーテン類の情報及び推奨度を含むカーテン類発注画面を表示させる(S43)。S44~S51は、
図10に示すS13~S20と同様の処理である。
【0052】
情報処理装置1の制御部11は、メーカ端末3に対して発注情報が送信されたカーテン類について、カーテンデータベース122の受注回数フィールドに格納されている値を1大きい値に更新し(S52)、処理を終了する。
【0053】
以上の構成及び処理によれば、受注回数の多いカーテン類を推奨度の高いカーテン類としてユーザに提示することで、ユーザが発注するカーテン類を決定するための指標を提供し、ユーザの購買意欲を高めることが可能である。なお、推奨度は受注回数に基づいて付与されるものに限られず、単位値段または値段に対する手数料の割合等に基づいて付与されるものであってもよい。
【0054】
(実施形態3)
実施形態3に係る情報処理装置1は、ユーザ端末2において入力された、プレカット窓枠を購入したユーザの情報、プレカット窓枠が設置される建物の情報、及びプレカット窓枠が設置される部屋の情報を取得する。情報処理装置1は、入力された情報及びプレカット窓枠のサイズ情報に基づいて、推奨するカーテン類(推奨カーテン類)を出力するように学習されているモデルにユーザ端末から取得した情報及びサイズ情報を入力し、推奨カーテン類を出力させて特定する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付し、その構成部の説明を省略する。
【0055】
図14は、実施形態3に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。実施形態3に係る情報処理装置1の記憶部12は、推奨カーテン類出力モデルM1を記憶している。推奨カーテン類出力モデルの詳細については後述する。
【0056】
図15は、実施形態3に係る情報送信画面の一例を示す説明図である。実施形態3に係る情報送信画面には、ユーザ情報入力欄、建物情報入力欄、及び部屋情報入力欄が表示される。ユーザ情報入力欄は、プレカット窓枠を購入したユーザの情報の入力を受け付ける欄であり、性別欄、年齢欄、及び家族構成欄を含む。ユーザ端末2の入力部24は、各欄においてユーザ情報の選択の入力を受け付ける。建物情報入力欄は、プレカット窓枠が設置される建物の情報の入力を受け付ける欄であり、種類欄、所在箇所欄、及び近隣建物欄を含む。ユーザ端末2の入力部24は、各欄において建物情報の選択の入力を受け付ける。なお、近隣建物欄においては、近隣の建物との距離(5m以上または5m未満)の選択の入力がされる。部屋情報入力欄は、プレカット窓枠が設置される部屋の情報の入力を受け付ける欄であり、床材欄、床色欄、及び用途欄を含む。ユーザ端末2の入力部24は、各欄において部屋情報の選択の入力を受け付ける。なお、情報送信画面には、プレカット窓枠窓枠が設置される方角、または部屋の階数など、上述した入力欄以外の入力欄が表示されてもよい。
【0057】
図16は、推奨カーテン類出力モデルM1の一例を示す説明図である。推奨カーテン類出力モデルM1は例えば、ニューラルネットワークによって構成され、機械学習によって生成される学習済みモデルである。推奨カーテン類出力モデルM1に含まれる入力層は、ユーザ端末2から受信(取得)したユーザ情報、建物情報、及び部屋情報(入力情報)、並びに窓枠識別番号に基づいて特定されたプレカット窓枠のサイズ情報の入力を受け付ける複数のニューロンを有し、入力されたユーザ情報を中間層に受け渡す。中間層は、ユーザ情報の情報特徴量を抽出する複数のニューロンを有し、抽出した情報特徴量を出力層に受け渡す。出力層は、中間層から出力された情報特徴量に基づいて、推奨カーテン類のカーテン番号を出力する。なお、推奨カーテン類出力モデルM1は、CNN、R―CNN、Fast R―CNN、Faster R―CNN、SSD、又はYOLO等でもよい。また、推奨カーテン類出力モデルM1は、決定木、k近傍法、またはSVM等、ニューラルネットワーク以外の方法によるものでもよい。
【0058】
推奨カーテン類出力モデルM1は、ユーザが情報送信画面において入力した入力情報、並びにプレカット窓枠のサイズ情報と、ユーザが実際に発注したカーテン類のカーテン番号とを対応付けた訓練データを用いて学習される。制御部11は、ユーザ端末2から取得した入力情報を入力値とし、同ユーザ端末2から取得した発注に関る情報に含まれるカーテン番号を正解の出力値として対応付けた訓練データを作成する。推奨カーテン類出力モデルM1は、入力情報を入力された際に出力するカーテン番号の、訓練データとの差異が小さくなるように中間層における重みを学習することで学習、または再学習する。制御部11は、例えばユーザ端末2から発注情報を取得する毎に訓練データを作成し、推奨カーテン類出力モデルM1を再学習させる。
【0059】
図17は、実施形態3に係るカーテン類受注画面の一例を示す説明図である。情報処理装置1の制御部11は、推奨カーテン類出力モデルM1が出力したカーテン番号に基づいて、カーテンデータベース122を参照して推奨カーテン類を特定する。情報処理装置1の制御部11は、推奨カーテン類に関する情報をカーテンデータベース122から読み出し、ユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2の端末制御部21は、情報処理装置1から受信(取得)した推奨カーテン類に関する情報を、カーテン類受注画面において表示部25に表示させる。また、
図17に示す例においては、実施形態1と同様にプレカット窓枠のサイズ情報に基づいて特定された、サイズ情報に対応可能なカーテン類に関する情報も表示される。
【0060】
図18は、実施形態3に係る情報処理装置1及びユーザ端末2の処理の一例を示すフローチャートである。S61~S64は、
図10に示すS1~S4と同様の処理である。ユーザ端末2の端末制御部21は、入力部24に、ユーザ情報、建物情報、及び部屋情報を含む入力情報の入力を受け付けさせる(S65)端末制御部21は、窓枠識別番号及び入力情報を情報処理装置1に送信(出力)する(S66)。
【0061】
情報処理装置1の制御部11は、ユーザ端末2から窓枠識別番号及び入力情報を受信(取得)する(S67)。制御部11は、プレカット窓枠データベース121を参照し、受信(取得)した窓枠識別番号に基づいてユーザのプレカット窓枠のサイズ情報(高さ及び幅)を読み出す(S68)。制御部11は、入力情報及びサイズ情報を推奨カーテン類出力モデルM1に入力し(S69)、推奨カーテン類のカーテン番号を出力する(S70)。また、制御部11は、カーテンデータベース122を参照し、読み出したプレカット窓枠のサイズ情報に基づいてサイズ情報に対応可能なカーテン類を特定する(S71)。制御部11は、推奨カーテン類及び特定されたカーテン類の情報をカーテンデータベース122から読み出し(S72)、読み出したカーテン類の情報をユーザ端末2に送信(出力)する(S73)。
【0062】
ユーザ端末2の端末制御部21は、情報処理装置1から、推奨カーテン類及び特定されたカーテン類の情報を受信(取得)する(S74)。端末制御部21は、表示部25に、受信(取得)したカーテン類の情報を含むカーテン類発注画面を表示させる(S75)。S76~S83は、
図10に示すS13~S20と同様の処理である。
【0063】
以上の構成及び処理によれば、プレカット窓枠を購入したユーザまたはプレカット窓枠が設置される建物あるいは部屋に応じて、適切なカーテン類の情報をユーザに提示することが可能である。
【0064】
(実施形態4)
実施形態4に係るユーザ端末2が撮影したプレカット窓枠が設置される部屋画像を取得し、部屋画像におけるプレカット窓枠周辺のオブジェクトを認識し、プレカット窓枠とオブジェクトとの距離に基づいてプレカット窓枠に設置することが可能なカーテン類を特定する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付し、その構成部の説明を省略する。
【0065】
図19は、実施形態4に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。実施形態4に係る情報処理装置1の記憶部12は、オブジェクト検出モデルM2及び距離算出モジュールM3を記憶している。オブジェクト検出モデルM2及び距離算出モジュールM3の詳細については後述する。
【0066】
図20は、実施形態4に係るカーテンデータベース122の一例を示す説明図である。実施形態4に係るカーテンデータベース122は、空白必要高さフィールド及び空白必要幅フィールドを含む。空白必要高さフィールドには、カーテン類を設置する場合に必要な、プレカット窓枠の上枠からのオブジェクトが無い範囲の高さが格納されている。空白必要幅フィールドには、カーテン類を設置する場合に必要な、プレカット窓枠の横枠からのオブジェクトが無い範囲の幅が格納されている。
【0067】
図21は、実施形態4に係る情報送信画面の一例を示す説明図である。実施形態4に係るユーザ端末2の端末制御部21は、二次元バーコードBを読み取り後、プレカット窓枠が設置される部屋の部屋画像を撮影部26に撮影させる。実施形態4に係る情報送信画面には、窓枠識別番号、撮影された部屋画像、及び送信コマンドが表示される。送信コマンドが選択されると、ユーザ端末2の端末制御部21は、窓枠識別番号及び部屋画像を情報処理装置1に送信する。
【0068】
図22は、オブジェクト検出モデルM2の一例を示す説明図である。オブジェクト検出モデルM2は、例えば、RCNN(Regions with Convolutional Neural Network)、Fast RCNN、Faster RCNN、SSD(Single Shot Multibook Detector)、又はYOLO(You Only Look Once)、等、部屋画像内に含まれる物体を検出する学習モデルである。オブジェクト検出モデルM2が例えばRCNN等の画像の特徴量を抽出するCNN(Convolutional Neural Network)を含むニューラルネットワークで構成される場合、オブジェクト検出モデルM2は、部屋画像の画素値の入力を受け付ける複数のニューロンを有し、入力された画素値を中間層に受け渡す。中間層は部屋画像の画像特徴量を抽出する複数のニューロンを有し、抽出した画像特徴量を出力層に受け渡す。出力層は、画像特徴量に基づき、部屋画像内における壁面、天井面、またはコンセント等を含むオブジェクトの種類及び位置を出力する。なお、制御部11は、パターンマッチング等の手法により各オブジェクトの種類及び位置を出力してもよい。
【0069】
図23は、距離算出モジュールM3の一例を示す説明図である。距離算出モジュールM3は、例えば、PTAMまたはSmartARなどを含むマーカーレス型AR手法によるものである。情報処理装置1の制御部11は、オブジェクト検出モデルM2が出力したオブジェクトの種類及び位置が示された部屋画像(オブジェクト検出画像)を距離算出モジュールM3に入力する。距離算出モジュールM3は、オブジェクト検出画像における各オブジェクトとプレカット窓枠との高さ方向または幅方向の距離を出力し、オブジェクト検出画像に示す。なお、情報処理装置1の制御部11は、ユーザ端末2が備えるLidar(Light Detection And Ranging)、または赤外線センサなどの機能により、プレカット窓枠及びオブジェクト間の距離を測定してもよく、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術によるマッピングに基づいて測定してもよい。また、マーカーを部屋内に設置して、マーカー型AR手法によって距離が測定されてもよく、部屋画像中のプレカット窓枠と、窓枠識別番号に基づいて特定されたプレカット窓枠のサイズ情報に基づいて距離が推定されてもよい。
【0070】
図24は、実施形態4に係る情報処理装置1及びユーザ端末2の処理の一例を示すフローチャートである。S91~S93は、
図10に示すS1~S3と同様の処理である。ユーザ端末2の端末制御部21は、撮影部26に、プレカット窓枠が設置される部屋が撮影された部屋画像を撮影させる(S94)。端末制御部21は、窓枠識別番号及び部屋画像を表示部25に表示させ(S95)、窓枠識別番号及び部屋画像を情報処理装置1に送信(出力)する(S96)。
【0071】
情報処理装置1の制御部11は、ユーザ端末2から窓枠識別番号及び部屋画像を受信(取得)する(S97)。制御部11は、プレカット窓枠データベース121を参照し、受信した窓枠識別番号に基づいてユーザのプレカット窓枠のサイズ情報(高さ及び幅)を読み出す(S98)。制御部11は、部屋画像をオブジェクト検出モデルM2に入力し(S99)、部屋画像内のオブジェクトの種類及び位置を出力する(S100)。制御部11は、オブジェクトの種類及び位置が示された部屋画像(オブジェクト検出画像)を距離算出モジュールM3に入力し(S101)、各オブジェクトとプレカット窓枠との間の距離を出力する(S102)。制御部11は、カーテンデータベース122を参照し、プレカット窓枠のサイズ情報及び各オブジェクトとプレカット窓枠との距離に基づいてプレカット窓枠に設置することが可能なカーテン類を特定する(S103)。具体的に、制御部11は、サイズ情報に基づいて特定されるサイズ情報に対応可能なカーテン類のうち、プレカット窓枠から高さ方向に最も近いオブジェクトの距離よりも空白必要高さフィールドの値が小さく、かつプレカット窓枠から幅方向に最も近いオブジェクトの距離よりも空白必要幅フィールドの値が小さいカーテン類を、プレカット窓枠に設置することが可能なカーテン類に特定する。制御部11は、制御部11は、特定されたカーテン類の情報をカーテンデータベース122から読み出し(S104)、読み出したカーテン類の情報をユーザ端末2に送信する(S105)。S106~S115は、
図10に示すS11~S20と同様の処理である。
【0072】
以上の構成及び処理によれば、情報処理装置1はプレカット窓枠周辺のオブジェクトに基づいて、設置可能なカーテン類を特定するので、プレカット窓枠に設置することが不可能なカーテン類の発注を防止することが可能である。
【0073】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載しても良い。
【符号の説明】
【0074】
1 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
121 プレカット窓枠データベース
122 カーテンデータベース
M1 推奨カーテン類出力モデル
M2 オブジェクト検出モデル
M3 距離算出モジュール
12a 記憶媒体
13 通信部
2 ユーザ端末
21 端末制御部
22 記憶部
22a 記憶媒体
23 通信部
24 入力部
25 表示部
26 撮影部
3 メーカ端末
B 二次元バーコード
N ネットワーク
P プログラム
Pa アプリプログラム
S カーテン発注システム
T RFIDタグ(通信タグ)