(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018754
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】電源システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/34 20060101AFI20250130BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
H02J7/34 J
H02J7/35 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122738
(22)【出願日】2023-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000217491
【氏名又は名称】ダイヤゼブラ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】脇野 誠司
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA06
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503DA06
5G503DA16
5G503GB03
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
【課題】発電素子の発電電力をより有効に活用するとともに、負荷への供給電力を安定させる。
【解決手段】電源システム1に、バッテリ13と、バッテリ13により出力される放電電力が入力される第1のDC/DCコンバータ14と、発電素子3の発電電力、及び第1のDC/DCコンバータ14の出力電力を用いて負荷4への供給電力を出力する第2のDC/DCコンバータ15と、発電素子3の発電電力を用いてバッテリ13に充電電力を供給する第3のDC/DCコンバータ16と、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧に基づいて、第1のDC/DCコンバータ14を制御し、第2のDC/DCコンバータ15の出力電圧に基づいて、第2のDC/DCコンバータ15を制御する制御部30とを設ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部抵抗を有する発電素子により出力される発電電力を用いて、負荷に供給電力を供給する電源システムであって、
バッテリと、
前記バッテリにより出力される放電電力が入力される第1のDC/DCコンバータと、
前記発電電力、及び前記第1のDC/DCコンバータの出力電力を用いて前記供給電力を出力する第2のDC/DCコンバータと、
前記発電電力を用いて前記バッテリに充電電力を供給する第3のDC/DCコンバータと、
前記第1のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第1のDC/DCコンバータを制御し、前記第2のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第2のDC/DCコンバータを制御する制御部とを備えていることを特徴とする電源システム。
【請求項2】
内部抵抗を有する発電素子により出力される発電電力を用いて、負荷に供給電力を供給する電源システムであって、
バッテリと、
前記バッテリにより出力される放電電力が入力される放電モードと、前記発電電力を用いて前記バッテリに充電電力を供給する充電モードとで動作可能な第1のDC/DCコンバータと、
前記発電電力、及び前記第1のDC/DCコンバータの出力電力を用いて前記供給電力を出力する第2のDC/DCコンバータと、
前記第1のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第1のDC/DCコンバータを制御し、前記第2のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第2のDC/DCコンバータを制御する制御部とを備えていることを特徴とする電源システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電源システムにおいて、
前記発電素子の出力電流を検出する電流検出部と、
前記発電素子の出力電圧を検出する電圧検出部とをさらに備え、
前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記第1のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする電源システム。
【請求項4】
請求項3に記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値の積が、前記発電素子の最大出力電力となるように、前記第1のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする電源システム。
【請求項5】
請求項1に記載の電源システムにおいて、
前記発電素子の出力電流を検出する電流検出部と、
前記発電素子の出力電圧を検出する電圧検出部とをさらに備え、
前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記第3のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする電源システム。
【請求項6】
請求項5に記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記充電電力が最大となるように、前記第3のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする電源システム。
【請求項7】
請求項2に記載の電源システムにおいて、
前記発電素子の出力電流を検出する電流検出部と、
前記発電素子の出力電圧を検出する電圧検出部とをさらに備え、
前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記充電電力が最大となるように、前記第1のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部抵抗を有する発電素子により出力される発電電力を用いて、負荷に供給電力を供給する電源システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された電源システムは、バッテリと、前記バッテリにより出力される放電電力が入力される第1のコンバータと、発電素子と、前記発電素子により出力される発電電力が入力される第2のコンバータと、前記第1及び第2のコンバータの出力電圧及び出力電流を参照して、第1及び第2のコンバータを制御する制御回路とを備えている。この電源システムでは、第1及び第2のコンバータの出力が負荷に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、第1及び第2のコンバータの出力が互いに接続されているので、一方のコンバータの出力電圧の変動が他方のコンバータの制御に影響し、第1及び第2のコンバータから負荷への合計供給電力を安定させることが困難である。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発電素子の発電電力をより有効に利用するとともに、負荷への供給電力を容易に安定させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本開示の第1の態様は、内部抵抗を有する発電素子により出力される発電電力を用いて、負荷に供給電力を供給する電源システムであって、バッテリと、前記バッテリにより出力される放電電力が入力される第1のDC/DCコンバータと、前記発電電力、及び前記第1のDC/DCコンバータの出力電力を用いて前記供給電力を出力する第2のDC/DCコンバータと、前記発電電力を用いて前記バッテリに充電電力を供給する第3のDC/DCコンバータと、前記第1のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第1のDC/DCコンバータを制御し、前記第2のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第2のDC/DCコンバータを制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
【0007】
これにより、第1のDC/DCコンバータの出力が、第2のDC/DCコンバータの入力側に接続されるので、第1及び第2のDC/DCコンバータの出力を互いに接続した場合に比べ、第2のDC/DCコンバータの出力電圧を安定させる制御が容易になる。したがって、第2のDC/DCコンバータによって負荷に供給される供給電力を、容易に安定させることができる。
【0008】
また、発電素子の発電電力により、バッテリの充電を行うことができる。
【0009】
本開示の第2の態様は、内部抵抗を有する発電素子により出力される発電電力を用いて、負荷に供給電力を供給する電源システムであって、バッテリと、前記バッテリにより出力される放電電力が入力される放電モードと、前記発電電力を用いて前記バッテリに充電電力を供給する充電モードとで動作可能な第1のDC/DCコンバータと、前記発電電力、及び前記第1のDC/DCコンバータの出力電力を用いて前記供給電力を出力する第2のDC/DCコンバータと、前記第1のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第1のDC/DCコンバータを制御し、前記第2のDC/DCコンバータの出力電圧に基づいて、前記第2のDC/DCコンバータを制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
【0010】
これにより、第1のDC/DCコンバータの出力が、第2のDC/DCコンバータの入力側に接続されるので、第1及び第2のDC/DCコンバータの出力を互いに接続した場合に比べ、第2のDC/DCコンバータの出力電圧を安定させる制御が容易になる。したがって、第2のDC/DCコンバータによって負荷に供給される供給電力を、容易に安定させることができる。
【0011】
また、発電素子の発電電力により、バッテリの充電を行うことができる。
【0012】
本開示の第3の態様は、前記第1又は第2の態様において、前記発電素子の出力電流を検出する電流検出部と、前記発電素子の出力電圧を検出する電圧検出部とをさらに備え、前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記第1のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする。
【0013】
これにより、制御部は、バッテリから負荷に供給する電力を、電流検出部の検出値及び電圧検出部の検出値に応じて、つまり発電素子の発電電力に応じて調整できる。
【0014】
本開示の第4の態様は、前記第3の態様において、前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値の積が、前記発電素子の最大出力電力となるように、前記第1のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする。
【0015】
これにより、発電素子の発電電力を有効に利用でき、供給電圧を安定化できる。
【0016】
本開示の第5の態様は、前記第1の態様において、前記発電素子の出力電流を検出する電流検出部と、前記発電素子の出力電圧を検出する電圧検出部とをさらに備え、前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記第3のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする。
【0017】
これにより、バッテリに供給する充電電力を、電流検出部の検出値及び電圧検出部の検出値に応じて、つまり発電素子の発電電力に応じて調整できる。
【0018】
本開示の第6の態様は、前記第5の態様において、前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記充電電力が最大となるように、前記第3のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする。
【0019】
これにより、発電素子の発電電力を有効に利用でき、バッテリを効率良く充電できる。
【0020】
本開示の第7の態様は、前記第2の態様において、前記発電素子の出力電流を検出する電流検出部と、前記発電素子の出力電圧を検出する電圧検出部とをさらに備え、前記制御部は、前記電流検出部の検出値及び前記電圧検出部の検出値に基づいて、前記充電電力が最大となるように、前記第1のDC/DCコンバータを制御することを特徴とする。
【0021】
これにより、発電素子の発電電力を有効に利用でき、バッテリを効率良く充電できる。
【発明の効果】
【0022】
本開示によると、負荷への供給電力を容易に安定させることができるとともに、発電素子の発電電力により、バッテリの充電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態1に係る電源システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1~第3のDC/DCコンバータの詳細な構成を示す回路図の一例である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る電源システムの動作を説明するフローチャートである。
【
図4】
図4は、充電モードにおける電源システムの動作を説明するフローチャートである。
【
図5】
図5は、発電素子の最大出力電力が、必要電力以上である場合における発電素子の出力電圧と出力電力との関係を例示するグラフである。
【
図6】
図6は、発電素子の最大出力電力が、必要電力未満である場合における
図5相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0025】
≪実施形態1≫
図1は、本開示の実施形態1に係る電源システム1の構成を示す。この電源システム1は、内部抵抗31を有する発電素子3により出力される発電電力を用いて、負荷4に供給電力を供給する。発電素子3としては、例えば、フレキーナ(登録商標)等の熱電素子、ペロブスカイト太陽電池、ピエゾフィルム等の圧電素子を用いることができる。
【0026】
電源システム1は、電流検出部11と、電圧検出部12と、バッテリ13と、第1のDC/DCコンバータ14と、第2のDC/DCコンバータ15と、第3のDC/DCコンバータ16と、第1のダイオード20と、制御部30とを備えている。
【0027】
電流検出部11は、発電素子3の出力電流を検出する。
【0028】
電圧検出部12は、発電素子3の出力電圧を検出する。
【0029】
バッテリ13は、放電電力を出力する。バッテリ13には、充電電力が供給される。
【0030】
図2に示すように、第1のDC/DCコンバータ14は、第1の入力端子14aと、第1の入力側コンデンサ14bと、第1の入力側コイル14cと、第1のスイッチ素子14dと、第1のフィルタコンデンサ14eと、第1のフィルタコイル14fと、第2のダイオード14gと、第1の出力側コンデンサ14hと、第1の出力端子14iと第1の電圧検出器14jとを備えている。
【0031】
第1の入力端子14aには、バッテリ13により出力される放電電力が入力される。
【0032】
第1の入力側コンデンサ14bの一端は、第1の入力端子14aに接続され、第1の入力側コンデンサ14bの他端は、接地されている。
【0033】
第1の入力側コイル14cの一端は、第1の入力端子14aに接続されている。
【0034】
第1のスイッチ素子14dの一端は、前記第1の入力側コイル14cの他端に接続され、第1のスイッチ素子14dの他端は、接地されている。
【0035】
第1のフィルタコンデンサ14eの一端は、第1のスイッチ素子14dの一端に接続されている。
【0036】
第1のフィルタコイル14fの一端は、第1のフィルタコンデンサ14eの他端に接続され、第1のフィルタコイル14fの他端は、接地されている。
【0037】
第2のダイオード14gのアノードは、第1のフィルタコンデンサ14eの前記他端と第1のフィルタコイル14fの前記一端に接続されている。
【0038】
第1の出力側コンデンサ14hの一端は、第2のダイオード14gのカソードに接続され、第1の出力側コンデンサ14hの他端は、接地されている。
【0039】
第1の出力端子14iは、第1の出力側コンデンサ14hの前記一端に接続されている。
【0040】
第1の電圧検出器14jは、第1の出力端子14iの電圧、すなわち第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧を検出する。
【0041】
第2のDC/DCコンバータ15は、発電素子3の発電電力、及び第1のDC/DCコンバータ14の出力電力を用いて負荷4に供給電力を出力する。第2のDC/DCコンバータ15は、第2の入力端子15aと、第2の入力側コイル15bと、第2のスイッチ素子15cと、第2のフィルタコンデンサ15dと、第2のフィルタコイル15eと、第3のダイオード15fと、第2の出力側コンデンサ15gと、第2の出力端子15hと、第2の電圧検出器15iとを備えている。
【0042】
第2の入力端子15aには、発電素子3の発電電力、及び第1のDC/DCコンバータ14の出力電力が入力される。具体的には、第2の入力端子15aには、発電素子3が第1のダイオード20を介して接続されている。また、第2の入力端子15aには、第1のDC/DCコンバータ14の第1の出力端子14iが接続されている。第2の入力端子15aには、発電素子3及び第1のDC/DCコンバータ14の第1の出力端子14iからの電流が合流して流入する。
【0043】
第2の入力側コイル15bの一端は、前記第2の入力端子15aに接続されている。
【0044】
第2のスイッチ素子15cの一端は、前記第2の入力側コイル15bの他端に接続され、第2のスイッチ素子15cの他端は、接地されている。
【0045】
第2のフィルタコンデンサ15dの一端は、第2のスイッチ素子15cの前記一端に接続されている。
【0046】
第2のフィルタコイル15eの一端は、第2のフィルタコンデンサ15dの他端に接続され、第2のフィルタコイル15eの他端は、接地されている。
【0047】
第3のダイオード15fのアノードは、第2のフィルタコンデンサ15dの前記他端と第2のフィルタコイル15eの前記一端に接続されている。
【0048】
第2の出力側コンデンサ15gの一端は、第3のダイオード15fのカソードに接続され、第2の出力側コンデンサ15gの他端は、接地されている。
【0049】
第2の出力端子15hは、第2の出力側コンデンサ15gの前記一端及び負荷4に接続されている。
【0050】
第2の電圧検出器15iは、第2の出力端子15hの電圧、すなわち第2のDC/DCコンバータ15の出力電圧を検出する。
【0051】
第3のDC/DCコンバータ16は、発電素子3の発電電力を用いてバッテリ13に充電電力を供給する。第3のDC/DCコンバータ16は、第3の入力端子16aと、第3の入力側コンデンサ16bと、第3の入力側コイル16cと、第3のスイッチ素子16dと、第3のフィルタコンデンサ16eと、第3のフィルタコイル16fと、第4のダイオード16gと、第3の出力側コンデンサ16hと、第1の電流検出器16iと、第3の電圧検出器16jと、第4の出力側コンデンサ16kと、第3の出力端子16mとを備えている。
【0052】
第3の入力端子16aには、発電素子3の発電電力が入力される。具体的には、第3の入力端子16aには、第1のダイオード20を介して発電素子3が接続されている。
【0053】
第3の入力側コンデンサ16bの一端は、前記第3の入力端子16aに接続されている。第3の入力側コンデンサ16bの他端は、接地されている。
【0054】
第3の入力側コイル16cの一端は、前記第3の入力端子16aに接続されている。
【0055】
第3のスイッチ素子16dの一端は、第3の入力側コイル16cの他端に接続され、第3のスイッチ素子16dの他端は、接地されている。
【0056】
第3のフィルタコンデンサ16eの一端は、第3のスイッチ素子16dの一端、及び第3の入力側コイル16cの他端に接続されている。
【0057】
第3のフィルタコイル16fの一端は、第3のフィルタコンデンサ16eの他端に接続され、第3のフィルタコイル16fの他端は、接地されている。
【0058】
第4のダイオード16gのアノードは、第3のフィルタコンデンサ16eの前記他端と、第3のフィルタコイル16fの前記一端に接続されている。
【0059】
第3の出力側コンデンサ16hの一端は、第4のダイオード16gのカソードに接続され、第3の出力側コンデンサ16hの他端は、接地されている。
【0060】
第1の電流検出器16iは、第3のDC/DCコンバータ16からバッテリ13に流れる充電電流を検出する。
【0061】
第3の電圧検出器16jは、第3のDC/DCコンバータ16の出力電圧を検出する。
【0062】
第4の出力側コンデンサ16kの一端は、第3の出力側コンデンサ16hの一端に接続されている。第4の出力側コンデンサ16kの他端は、接地されている。
【0063】
第3の出力端子16mは、第4の出力側コンデンサ16kの一端に接続されている。
【0064】
制御部30は、第1~第3の制御IC(integrated circuit)31~33と、マイクロコンピュータ34とを備えている。
【0065】
第1の制御IC31は、第1の電圧検出器14jの検出値、すなわち第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧に基づいて、当該出力電圧を所定の第1目標値とするように第1のDC/DCコンバータ14の第1のスイッチ素子14dを制御する。また、第1の制御IC31は、マイクロコンピュータ34によって出力されるMPPT制御信号に応じて、前記第1目標値を設定する。
【0066】
MPPT制御信号は、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値の積が最大になるように、マイクロコンピュータ34によって調整される。したがって、第1の制御IC31は、このMPPT制御信号を参照して第1のDC/DCコンバータ14の第1のスイッチ素子14dを制御することにより、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値の積を最大にできる。
【0067】
第2の制御IC32は、第2の電圧検出器15iの検出値、すなわち第2のDC/DCコンバータ15の出力電圧に基づいて、当該出力電圧を所定の第2目標値とするように第2のDC/DCコンバータ15の第2のスイッチ素子15cを制御する。
【0068】
第3の制御IC33は、マイクロコンピュータ34によって出力される充電電流可変信号を参照し、第1の電流検出器16iの検出値と、第3の電圧検出器16jの検出値とに基づいて、第3のスイッチ素子16dを制御する。
【0069】
充電電流可変信号は、充電電流値が上限を超えない範囲で、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値の積が最大となるように、マイクロコンピュータ34によって調整される。したがって、第3の制御IC33は、この充電電流可変信号を参照して第3のスイッチ素子16dを制御することにより、充電電流値が上限を超えない範囲で、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値の積を最大にできる。
【0070】
制御部30の詳細な制御動作については、後述する。
【0071】
第1のダイオード20は、第1のDC/DCコンバータ14の第1の出力端子14i、第2のDC/DCコンバータ15の第2の入力端子15a、及び第3のDC/DCコンバータ16の第3の入力端子16aから発電素子3に電流が流れるのを規制する。
【0072】
図3は、上述のように構成された電源システム1の動作を説明するフローチャートである。
【0073】
まず、S101において、所定の第1目標値を初期値とした状態で、第1のDC/DCコンバータ14が起動する。第1の制御IC31は、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSを第1目標値の初期値とするように第1のスイッチ素子14dを制御する。
【0074】
次いで、S102において、発電素子3が発電を開始する。
【0075】
次いで、S103において、第2のDC/DCコンバータ15が起動する。
【0076】
次いで、S104において、制御部30は、第1の電圧検出器14jの検出値、すなわち第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSが電圧検出部12の検出値VIN(発電素子3の出力電圧)よりも大きいか否かを判定する。そして、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSが電圧検出部12の検出値VINよりも大きい場合には、制御部30は、S105の処理に進む。一方、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSが電圧検出部12の検出値VIN以下である場合には、制御部30は、S106の処理に進む。
【0077】
S105において、制御部30は、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSを低下させることができる状態になる。以降のS107~S114において、制御部30は、発電素子3の出力電力PINが最大になるように第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSを調整する。
【0078】
S106において、制御部30は、第1の電圧検出器14jの検出値、すなわち第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSが電圧検出部12の検出値VINと等しいか否かを判定する。そして、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSが電圧検出部12の検出値VINと等しい場合には、制御部30は、S107の処理に進む。一方、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSが電圧検出部12の検出値VINと等しくない場合には、制御部30は、S109の処理に進む。
【0079】
S107において、制御部30は、電流検出部11の検出値と、電圧検出部12の検出値V
INとに基づいて、発電素子3の最大出力電力P
IN(max)と、発電素子3の最大出力電圧V
IN(max)とを算出する。具体的には、制御部30は、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧V
BUSを変化させることで、V
BUS変化前の電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値V
INと、V
BUS変化後の電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値V
INとにより、発電素子3の最大出力電力P
IN(max)と発電素子3の出力電力が最大出力電力P
IN(max)になる時の電圧検出部12の検出値V
INとを算出できる。例えば、まず、制御部30は、V
BUS変化前の電流検出部11の電流値及び電圧検出部12の電圧値と、V
BUS変化後の電流検出部11の電流値及び電圧検出部12の電圧値とにより、
図5に示すグラフG1やG2のような電力カーブを特定できる。発電素子3の出力電圧と出力電力との関係を示すグラフは、環境(周辺温度等)に応じて変化する。例えば、発電素子3として熱電素子を用いた場合、発電素子3の出力電圧と出力電力との関係を示すグラフは、周辺温度に応じて変化する。なお、
図5中、Vocは、開放電圧である。そして、制御部30は、特定したグラフの頂点における電力値を発電素子3の最大出力電力P
IN(max)として特定でき、当該頂点における電圧値を発電素子3の最大出力電圧V
IN(max)として特定できる。
【0080】
次いで、S108において、制御部30は、発電素子3の出力電力PINが、負荷4の消費電力と電源システム1内の消費電力との合計消費電力PSよりも小さいか否かを判定する。ここで、電源システム1内の消費電力には、第2のDC/DCコンバータ15における電力損失も含まれる。出力電力PINが合計消費電力PS以上である場合には、制御部30は、S109の処理に進む。一方、出力電力PINが合計消費電力PS未満である場合には、制御部30は、S110の処理に進む。
【0081】
S109において、制御部30は、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSが電圧検出部12の検出値VINよりも、例えば1V低い値となるように、第1目標値を設定し、S116に進む。
【0082】
S110において、制御部30は、発電素子3の現時点の出力電力P
IN(Z)が、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧V
BUSを所定電圧分低下させた後における発電素子3の出力電力P
IN(Z+1)よりも小さいか否かを判定する。第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧V
BUSの変化後における発電素子3の出力電力P
IN(Z+1)は、S107で特定したグラフ(例えば、
図5におけるグラフG1,G2)に基づいて推測できる。出力電力P
IN(Z)が、出力電力P
IN(Z+1)よりも小さい場合には、制御部30は、S111の処理に進む。一方、出力電力P
IN(Z)が、出力電力P
IN(Z+1)よりも小さくない場合には、制御部30は、S112の処理に進む。
【0083】
S111において、制御部30は、第1目標値を所定値だけ小さくすることにより、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSを所定電圧分低下させる。そして、制御部30は、S108の処理に戻る。
【0084】
S112において、制御部30は、発電素子3の現時点の出力電力PIN(Z)が、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSを所定電圧分低下させた後における発電素子3の出力電力PIN(Z+1)よりも大きいか否かを判定する。出力電力PIN(Z)が、出力電力PIN(Z+1)よりも大きい場合には、制御部30は、S113の処理に進む。一方、出力電力PIN(Z)が、出力電力PIN(Z+1)よりも大きくない場合には、制御部30は、S114の処理に進む。
【0085】
S113において、制御部30は、第1目標値を所定値だけ大きくすることにより、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSを所定電圧分上昇させる。そして、制御部30は、S108の処理に戻る。
【0086】
S114において、制御部30は、第1目標値を維持することにより、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧VBUSを維持する。
【0087】
次いで、S115において、制御部30は、電圧検出部12の検出値VIN又は発電素子3の出力電力PINが変化するのを待ち、電圧検出部12の検出値VIN又は発電素子3の出力電力PINが変化すると、S104の処理に戻る。
【0088】
S116において、制御部30は、発電素子3の出力電力PINが合計消費電力PSよりも大きいか否かを判定する。発電素子3の出力電力PINが合計消費電力PSよりも大きい場合にはS117の処理に進む。一方、発電素子3の出力電力PINが合計消費電力PS以下である場合にはS104の処理に進む。
【0089】
S117では、電源システム1が充電モードの動作を実行する。
【0090】
以下、
図4を参照して、電源システム1によって実行される充電モードの動作を説明する。
【0091】
まず、S201において、第3の制御IC33が、第3のDC/DCコンバータ16の第3のスイッチ素子16dの制御により、発電素子3の発電電力を用いたバッテリ13の充電を開始する。
【0092】
次いで、S202において、制御部30が、S107と同様の方法で、電流検出部11の検出値と、電圧検出部12の検出値VINとに基づいて、発電素子3の最大出力電力PIN(max)と、発電素子3の最大出力電圧VIN(max)を算出する。
【0093】
次いで、S203において、制御部30が、S110と同様の方法で、発電素子3の現時点の出力電力PIN(Z)が、第3のDC/DCコンバータ16の充電電流を所定分増加させた後における発電素子3の出力電力PIN(Z+1)よりも小さいか否かを判定する。出力電力PIN(Z)が、出力電力PIN(Z+1)よりも小さい場合には、制御部30は、S204の処理に進む。一方、出力電力PIN(Z)が、出力電力PIN(Z+1)よりも小さくない場合には、制御部30は、S205の処理に進む。
【0094】
S204では、制御部30が、第3のDC/DCコンバータ16からバッテリ13に流れる充電電流ICHGが所定の最大電流ICHG(MAX)未満であるか否かを判定する。充電電流ICHGが所定の最大電流ICHG(MAX)未満である場合には、制御部30は、S206の処理に進む。一方、充電電流ICHGが所定の最大電流ICHG(MAX)である場合には、制御部30は、S208の処理に進む。
【0095】
S205では、制御部30が、第3のDC/DCコンバータ16の第3のスイッチ素子16dの制御により、充電電流を減少させるか、又は充電を停止する。
【0096】
S206では、制御部30が、第3のDC/DCコンバータ16の第3のスイッチ素子16dの制御により、充電電流を増加させる。
【0097】
S207では、制御部30が、バッテリ13が満充電であるか否かを判定する。満充電である場合、制御部30は、S210の処理に進む一方、満充電でない場合、制御部30は、S202の処理に戻る。
【0098】
S208では、制御部30が、充電電流を最大電流ICHG(MAX)で変化させず維持し、S209の処理に進む。
【0099】
S209では、制御部30が、バッテリ13が満充電であるか否かを判定する。満充電である場合、制御部30は、S210の処理に進む。一方、満充電でない場合、制御部30は、S211の処理に進む。
【0100】
S210では、制御部30が、第3のDC/DCコンバータ16の第3のスイッチ素子16dの制御により、バッテリ13の充電を停止させる。
【0101】
S211では、制御部30は、電圧検出部12の検出値VIN又は発電素子3の出力電力PINが変化するのを待ち、電圧検出部12の検出値VIN又は発電素子3の出力電力PINが変化すると、S202の処理に戻る。
【0102】
上述のように構成された電源システム1では、
図5のグラフG1,G2に示すように、発電素子3の最大出力電力P
IN(max)が、合計消費電力P
S(必要電力)以上である場合、合計消費電力P
Sを発電素子3だけで十分まかなえる。したがって、バッテリ13の電力を消費しなくてよい。
【0103】
また、グラフG2に示すように、発電素子3の出力電力P
INが合計消費電力P
Sよりも大きい場合、制御部30は、第3のDC/DCコンバータ16の制御により、発電素子3の発電電力を用いてバッテリ13を充電できる。このとき、制御部30は、発電素子3の発電電力、及び充電電力P
CHGが最大になるように、第3のDC/DCコンバータ16を制御する。例えば、発電素子3の出力電圧と第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧V
BUSとの関係が、
図5のグラフG2で表され、充電開始時に、発電素子3の出力電圧と第2のDC/DCコンバータ15の出力電力とが点bに相当する値である場合、充電電流I
CHGを増加させることにより、点cに相当する値まで低下させて、発電素子3の発電電力、及び充電電力P
CHGを最大にできる。したがって、発電素子3の発電電力を有効に利用でき、バッテリ13を効率良く充電できる。
【0104】
一方、発電素子3の最大出力電力P
IN(max)が、合計消費電力P
S(必要電力)未満である場合、電力の不足分を第1のDC/DCコンバータ14により供給する。この場合、制御部30が、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧V
BUSを、例えば
図6のグラフG3の頂点の電圧に変化させ、発電素子3に最大出力電力P
IN(max)を出力させる。これにより、発電素子3の電力を有効に使用できる。例えば、第1のDC/DCコンバータ14の出力電圧V
BUSを、
図6のグラフG3の点Aから点Bに変化させることにより、発電素子3の電力を有効に使用できる。このように、制御部30は、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値に基づいて、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値の積が発電素子3の最大出力電力P
IN(max)となるように、第1のDC/DCコンバータ14を制御できる。これにより、制御部30は、発電素子3の発電電力を最大にできるので、負荷4にかかる電圧を安定させつつ、バッテリ13の消費電力を抑制できる。
【0105】
したがって、本実施形態1によれば、第1のDC/DCコンバータ14の出力が、第2のDC/DCコンバータ15の入力側に接続されるので、第1のDC/DCコンバータ14の出力を第2のDC/DCコンバータ15の出力に接続した場合に比べ、制御部30による第2のDC/DCコンバータ15の出力電圧を安定させる制御が容易になる。したがって、第2のDC/DCコンバータ15によって出力される負荷4への供給電力を安定させることができる。
【0106】
また、制御部30は、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値に基づいて、第1のDC/DCコンバータ14を制御するので、バッテリ13から負荷4に供給する電力を、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値に応じて、つまり発電素子3の発電電力に応じて調整できる。
【0107】
また、制御部30は、バッテリ13に供給する充電電力を、電流検出部11の検出値及び電圧検出部12の検出値に応じて、つまり発電素子3の発電電力に応じて調整できる。
【0108】
≪実施形態2≫
図7は、実施形態2の
図1相当図であり、
図8は、実施形態2の
図2相当図である。本実施形態2に係る電源システム1は、実施形態1の第1及び第3のDC/DCコンバータ14,16に代えて、双方向DC/DCコンバータ21を備えている。また、制御部30が、第1の制御IC31及び第3の制御IC33に代えて、制御マイコン(マイクロコンピュータ)35を備えている。
【0109】
双方向DC/DCコンバータ21は、バッテリ13により出力される放電電力が入力される放電モードと、発電素子3の発電電力を用いてバッテリ13に充電電力を供給する充電モードとで動作可能である。双方向DC/DCコンバータ21は、発電素子側端子21aと、発電素子側コンデンサ21bと、第4のスイッチ素子21cと、第4のフィルタコイル21dと、第4のフィルタコンデンサ21eと、第5のスイッチ素子21fと、バッテリ側コイル21gと、第1のバッテリ側コンデンサ21hと、第2の電流検出器21iと、第4の電圧検出器21jと、第5の電圧検出器21kと、第2のバッテリ側コンデンサ21mと、バッテリ側端子21nとを備えている。
【0110】
発電素子側端子21aには、第1のダイオード20を介して発電素子3が接続されている。
【0111】
発電素子側コンデンサ21bの一端は、発電素子側端子21aに接続され、発電素子側コンデンサ21bの他端は、接地されている。
【0112】
第4のスイッチ素子21cの一端は、発電素子側端子21aに接続されている。
【0113】
第4のフィルタコイル21dの一端は、第4のスイッチ素子21cの他端に接続されている。第4のフィルタコイル21dの他端は、接地されている。
【0114】
第4のフィルタコンデンサ21eの一端は、第4のフィルタコイル21dの前記一端に接続されている。
【0115】
第5のスイッチ素子21fの一端は、第4のフィルタコンデンサ21eの他端に接続され、第5のスイッチ素子21fの他端は、接地されている。
【0116】
バッテリ側コイル21gの一端は、第5のスイッチ素子21fの前記一端及び第4のフィルタコンデンサ21eの他端に接続されている。
【0117】
第1のバッテリ側コンデンサ21hの一端は、バッテリ側コイル21gの他端に接続されている。第1のバッテリ側コンデンサ21hの他端は、接地されている。
【0118】
第2の電流検出器21iは、双方向DC/DCコンバータ21からバッテリ13に流れる充電電流を検出する。
【0119】
第4の電圧検出器21jは、双方向DC/DCコンバータ21の発電素子側端子21aへの出力電圧を検出する。
【0120】
第5の電圧検出器21kは、双方向DC/DCコンバータ21のバッテリ側端子21nへの出力電圧を検出する。
【0121】
第2のバッテリ側コンデンサ21mの一端は、第1のバッテリ側コンデンサ21hの前記一端に接続されている。第2のバッテリ側コンデンサ21mの他端は、接地されている。
【0122】
バッテリ側端子21nは、第2のバッテリ側コンデンサ21mの前記一端、及びバッテリ13に接続されている。
【0123】
制御マイコン35は、第4の電圧検出器21jの検出値、すなわち双方向DC/DCコンバータ21の発電素子側端子21aへの出力電圧に基づいて、当該出力電圧を所定の第1目標値とするように第4及び第5のスイッチ素子21c,21fを制御する。また、制御マイコン35は、マイクロコンピュータ34によって出力されるMPPT制御信号に基づいて、前記第1目標値を設定する。
【0124】
また、制御マイコン35は、マイクロコンピュータ34によって出力される充電電流可変信号を参照し、第2の電流検出器21iの検出値と、第5の電圧検出器21kの検出値とに基づいて、第4及び第5のスイッチ素子21c,21fを制御する。
【0125】
双方向DC/DCコンバータ21は、実施形態1の第1及び第3のDC/DCコンバータ14,16の機能を果たす。このとき、制御マイコン35は、実施形態1の第1及び第3の制御IC31,33の機能を果たす。制御マイコン35は、第4の電圧検出器21jの検出値を、実施形態1の第1の電圧検出器14jの検出値の代わりに参照し、第2の電流検出器21iの検出値を、実施形態1の第1の電流検出器16iの検出値の代わりに参照し、第5の電圧検出器21kの検出値を、実施形態1の第3の電圧検出器16jの検出値の代わりに参照する。
【0126】
その他の構成及び動作は、実施形態1と同じであるので同一の構成には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本開示は、内部抵抗を有する発電素子により出力される発電電力を用いて、負荷に供給電力を供給する電源システムとして有用である。
【符号の説明】
【0128】
1 電源システム
3 発電素子
4 負荷
11 電流検出部
12 電圧検出部
13 バッテリ
14 第1のDC/DCコンバータ
15 第2のDC/DCコンバータ
16 第3のDC/DCコンバータ
21 双方向DC/DCコンバータ(第1のDC/DCコンバータ)
30 制御部
31 内部抵抗
ICHG 充電電流
ICHG(MAX) 最大電流
VBUS 出力電圧
PIN 出力電力(発電電力)
VIN 検出値
PIN(max) 最大出力電力