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  • 特開-ネーミングカラー登録システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001891
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】ネーミングカラー登録システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20241226BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101647
(22)【出願日】2023-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】398076179
【氏名又は名称】株式会社ゼルス
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田口 健次
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC16
5L050CC16
(57)【要約】
【課題】色についての資産的価値を、わかりやすく簡便な方法によって証明できるようにする。
【解決手段】ブロックチェーン技術による分散型台帳システム2と、分散型台帳システム2にアクセス可能な管理コンピュータ3とを備えるネーミングカラー登録システム1であって、管理コンピュータ3は、端末6からの要求に応じてカラー画像に関するカラー登録情報を作成する登録情報作成部と、カラー登録情報を非代替性トークンとして分散型台帳システム2に記録する記録部と、を少なくとも備え、カラー登録情報は、カラー画像情報と、カラー画像情報に対応してネーミングされたカラー名称情報と、を少なくとも備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックチェーン技術による分散型台帳システムと、前記分散型台帳システムにアクセス可能な管理コンピュータとを備え、
前記管理コンピュータは、
端末からの要求に応じてカラー画像に関するカラー登録情報を作成する登録情報作成部と、
前記カラー登録情報を非代替性トークンとして前記分散型台帳システムに記録する記録部と、
を少なくとも備え、
前記カラー登録情報は、
カラー画像情報と、前記カラー画像情報に対応してネーミングされたカラー名称情報と、を少なくとも備える、
ネーミングカラー登録システム。
【請求項2】
前記非代替性トークンは譲渡不可能なトークンである
請求項1に記載のネーミングカラー登録システム。
【請求項3】
前記非代替性トークンには、前記カラー画像の使用を認めるライセンスを付与するスマートコントラクトプログラムが含まれる
請求項1に記載のネーミングカラー登録システム。
【請求項4】
前記カラー画像情報には、複数のカラーのセットが含まれる
請求項1に記載のネーミングカラー登録システム。
【請求項5】
前記管理コンピュータは、仮想現実空間において前記カラー画像を適用した製品を表示する
請求項1に記載のネーミングカラー登録システム。
【請求項6】
コンピュータを、ブロックチェーン技術による分散型台帳システムにアクセス可能とするプログラムであって、
前記コンピュータを、
端末からの要求に応じて、カラー画像情報と、前記カラー画像情報に対応してネーミングされたカラー名称情報と、を少なくとも備えるカラー登録情報を作成する登録情報作成部と、
前記カラー登録情報を非代替性トークンとして前記分散型台帳システムに記録する記録部と、
として機能させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色に独自の名前を付けて登録できるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル資産やデジタルデータに紐付けた有体物について、それらの所有者やそれらがが真正品であることを、NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)によって証明することが行われている(例えば、特許文献1参照)。現状において、NFTによる証明の対象は、資産的価値が明確に認識されているものであり、資産的価値が明確に認識されていないものについては、NFTによる証明の対象にはなっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-059707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
資産的価値が明確に認識されておらず、NFTによる証明の対象となっていないものとして、色がある。色については商標登録の対象になってはいるものの、登録には至らないものが多い。
【0005】
しかしながら、商標登録には至らない色であっても、特定の企業、商品やサービス、芸術等を想起させるという点において資産的価値を有するものは多く存在する。このような場合は、より簡便な方法で、その色が持つ資産的価値を証明できるようにすることが望まれる。また、色の資産的価値を利用した商品・サービス等の展開を他の企業等が望む場合においても、そのような証明があることが望ましい。
【0006】
さらに、かかる証明にあたっては、色見本や、赤、青等の単なる色の名前では、どのような商品やサービス等を表すものであるかを把握することはできない。一方、商標登録出願時に特定する指定商品・指定役務といったものでは表現がむずかしく、わかりやすさや簡便さにも欠ける。
【0007】
本発明は、このような問題にかんがみなされたもので、色についての資産的価値を、わかりやすく簡便な方法によって証明できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係るネーミングカラー登録システムは、ブロックチェーン技術による分散型台帳システムと、前記分散型台帳システムにアクセス可能な管理コンピュータとを備え、前記管理コンピュータは、端末からの要求に応じてカラー画像に関するカラー登録情報を作成する登録情報作成部と、前記カラー登録情報を非代替性トークンとして前記分散型台帳システムに記録する記録部と、を少なくとも備え、前記カラー登録情報は、カラー画像情報と、前記カラー画像情報に対応してネーミングされたカラー名称情報と、を少なくとも備える。
上記ネーミングカラー登録システムにおける前記非代替性トークンは、譲渡不可能なトークンとすることが望ましい。
前記非代替性トークンには、前記カラー画像の使用を認めるライセンスを付与するスマートコントラクトプログラムが含まれていてもよい。
前記カラー画像情報には、複数のカラーのセットが含まれていてもよい。
前記管理コンピュータは、仮想現実空間において前記カラー画像を適用した製品を表示するとよい。
また、本開示に係るプログラムは、コンピュータを、ブロックチェーン技術による分散型台帳システムにアクセス可能とするプログラムであって、前記コンピュータを、端末からの要求に応じて、カラー画像情報と、前記カラー画像情報に対応してネーミングされたカラー名称情報と、を少なくとも備えるカラー登録情報を作成する登録情報作成部と、前記カラー登録情報を非代替性トークンとして前記分散型台帳システムに記録する記録部と、として機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本ネーミングカラー登録システムでは、カラー画像情報を、ネーミングされたカラー名称に対応付けて登録するため、どのような商品等を表すカラーなのかを一言で表現することが可能となる。そして、これらの情報は、非代替性トークンとして分散型台帳システムに登録されるため、改ざんが困難であるとともに、ブロックチェーンを介して簡単に確認することができる。また、ネーミングされたカラー名称を、赤、青、黒等の一般的な色の名称ではなく、特定の商品やサービス等を想起させるオリジナルな名称とすることが可能であるため、登録者である企業等や商品又はサービスとカラーとの結びつきを適切に表現することができる。
非代替性トークンを譲渡不可能なトークンとすることにより、登録情報の改ざんが不可能となり、企業等や商品等とカラーとの結びつきの証明力がより高まる。
非代替性トークンには、前記カラー画像の使用を認めるライセンスを付与するスマートコントラクトプログラムが含まれることにより、登録されたカラーの使用を希望する者に対して人手を介さずにそのカラーの使用をライセンスすることができ、企業間等のコラボレーションが促進され、登録されたカラーを使用した商品展開がしやすくなる。
カラー画像には、複数のカラーの組み合わせが含まれることにより、色による多様な表現を登録の対象とすることができ、商品展開のバリエーションも膨らむ。
管理コンピュータが仮想現実空間においてカラー画像を適用した製品を表示することにより、登録されたカラーを商品展開等する際の具体的なイメージをつかむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ネーミングカラー登録システムの構成例を示すブロック図である。
図2】管理コンピュータの機能を示すブロック図である。
図3】カラー登録の手順の一例を示すフローチャートである。
図4】カラー登録情報の一例を示す説明図である。
図5】非代替性トークンの構成の一例を示す説明図である。
図6】カラー登録についてのライセンスの手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1 システム構成
図1に示すネーミングカラー登録システム1は、少なくともカラー画像及びそのカラー画像に対応付けてネーミングされたカラー名称を分散型台帳システム2に登録することができるシステムであり、ブロックチェーン技術を利用して接続される分散型台帳システム2と、分散型台帳システム2にアクセス可能な管理コンピュータ3と、サーバ4とを備え、これらがインターネット5によって相互に接続可能となっている。分散型台帳システム2は、複数のノードコンピュータ21がブロックチェーン技術によって相互に接続されて構成されている。管理コンピュータ3は、ネーミングカラー登録システム1を運営するためのコンピュータである。サーバ4は、ブロックチェーンによって参照されるデータが保存される記録媒体である。
【0012】
登録者側端末6及び使用者側端末7は、インターネット5を介して管理コンピュータ3にアクセス可能な端末である。また、登録者側端末6及び使用者側端末7は、管理コンピュータ3による許可を得て、分散型台帳システム2にアクセス可能となる。登録者側端末6及び使用者側端末7としては、例えばパソコン、スマートフォン、タブレット等があり、インターネット5に接続する機能があればよい。
【0013】
図2に示すように、管理コンピュータ3は、登録者側端末6からの要求に応じてカラー画像に関する後述の図4に示すカラー登録情報40を作成する登録情報作成部31と、作成されたカラー登録情報40を非代替性トークンとして分散型台帳システム2に記憶する記録部32とを備えている。
【0014】
2 カラー登録の手順
ここでは、図3に示すフローチャートに沿って、カラー登録の手順について説明する。
カラー画像に関する情報を登録しようとする者は、登録者側端末6を操作し、インターネット5を介して管理コンピュータ3にアクセスする。登録者側端末6では、ネーミングカラー登録システム1に初めてアクセスする場合は、最初にアカウント(ウォレット)を作成する(ステップS11)。管理コンピュータ3では、作成されたアカウントを登録する(ステップS12)。
【0015】
アカウントが登録されると、管理コンピュータ3の登録情報作成部31は、例えば図4に示すカラー登録情報40のフォームを登録者側端末6に表示させる。登録者側端末6では、所定の情報を入力することにより、登録しようとするカラーについてのカラー登録情報40を作成する(ステップS13)。
【0016】
図4に示すように、カラー登録情報40は、色の画像を示すカラー画像情報41と、そのカラーに登録者が付けた名前であるカラー名称情報42とを少なくとも備えている。また、図4の例のカラー登録情報40は、これらのほかに、系統色名やカラーコードからなるカラー補足情報43、登録者の企業名や個人名等の名称である登録者情報44、カラーのヒストリーや説明を示す解説情報45、及び、カラーを利用した他社とのコラボレーション例を表示するコラボ企画情報46を備えている。カラー画像情報41については、管理コンピュータ3が提供する色データベースから選択することができ、登録者がカラーコードを指定することで表示させることもできる。カラー名称情報42、カラー補足情報43、登録者情報44及び解説情報45については、登録者が登録者側端末6のキーボード等を操作して入力する。コラボ企画情報46については、登録者が画像をアップロードしたりすることによって作成する。商標のように商品や役務を指定することは必要とされない。
【0017】
カラー画像情報41として登録されるカラーには、商品、サービス、スポーツのチームや選手、アニメキャラクタ、音楽の曲やアーチスト、映画のタイトル等を表すカラー、個人のラッキーカラー、思い出のカラー等があり、ビジネス上使用されているものには限られない。また、カラーは、単色のほか、複数の色の組み合わせや模様であってもよい。
【0018】
カラー名称情報42は、白、黒、赤のような単なる一般的なカラー名称ではなく、登録者の企業名とその企業のイメージを印象付けるために使用されているコーポレートカラーの名称との組み合わせ、企業のブランド名とそのブランドを象徴するカラーの名称との組み合わせ、商品やサービスの名称等とその商品等に使用されているカラーとの組み合わせ等である。例えば、TIFFANY&CO.(登録商標)のティファニーブルー(登録商標)等がある。ティファニーブルー(登録商標)のカラーは、単なる色の名前として表現することはむずかしいが、ティファニーブルー(登録商標)という著名な名称とすることで、どんな色であるかがわかりやすくなる。なお、カラー登録の対象は、このような著名なカラー名称には限られず、例えば新商品や新サービスに使用するカラーに新たにネーミングしたカラー名称であってもよい。カラー名称情報42は、登録者によって自由にネーミングされる。
【0019】
カラー補足情報43としては、例えば、系統色名としてあざやかな赤、カラーコードとして「003 548 640」等が入力される。なお、カラー補足情報43にカラーコードを含めずに、カラー画像情報41をクリックするとカラーコードが表示されるように、カラー画像情報41にカラーコードを関連付けて記録させてもよい。
【0020】
登録者情報44としては、例えば、企業名、個人名等があるが、企業名又は個人名と商品名又はサービス名との組み合わせであってもよい。登録者情報44には、企業や個人の連絡先、アカウントアドレス等も含まれる。
【0021】
解説情報45には、企業の沿革、商品名やサービス名の由来、カラーの説明や由来等が入力される。また、そのカラーを見ることによる効能、例えば心拍数が上がる等の説明を含めてもよい。
【0022】
コラボ企画情報46では、使用例を提示してカラーを紹介する。また、カラーを選択するカラーパレットとして使用することができる。図4の例では、登録しようとするカラーのTシャツ461を着用したアバター、及び、そのカラーのボード462を表示した仮想現実空間が示されている。アバターは、自由に選択可能となっている。また、カラーを適用した製品は、衣服以外のものでもよい。
【0023】
カラー登録情報40が作成された後、その情報が管理コンピュータ3に送信されて、カラー登録情報40の登録が申請される(ステップS14)。管理コンピュータ3の記録部32では、分散型台帳システム2を検索し、カラーコードに基づいて同じ色が登録済みであるか否かをチェックする(ステップS15)。登録が申請されたカラーが登録済みであれば登録却下通知を登録者側端末6に送信し(ステップS16)、登録者側端末6は、その通知を受領する(ステップS17)一方、同じ色が登録済みでない場合は、カラー登録情報40を分散型台帳システム2に、例えば図5に示すSBT(SoulBound Token)50として登録する(ステップS18)。ここで、SBT50は、譲渡不可能な非代替性トークンであり、登録者のアカウントと結びつけられた状態が常に維持される。SBTの発行及び分散型台帳システム2への登録は、分散型台帳システム2のスマートコントラクトによって行われる。
【0024】
カラー画像情報41は、SBT50と関連付けられてサーバ4に保存される。カラー画像情報41は、例えばIPFS(InterPlanetary File System)プロトコルにより保存してもよい。なお、カラー画像情報41を、サーバ4ではなく、SBT50に記録してもよい。また、SBT50に代えて、NFT(Non-Fungible Token)を用いてもよい。
【0025】
ここで、図5に示すように、SBT50は、例えば、トークンID51、登録者情報52、メタデータ53、コントラクト情報54及びライセンス契約情報55によって構成されている。
【0026】
トークンID51は、個々のSBTに固有のIDであり、SBTを識別するための識別子となる。
【0027】
登録者情報52には、カラー登録情報40を構成する登録者情報44の内容、すなわち、企業名、個人名等の登録者名、企業や個人の連絡先、アカウントアドレス等が記録される。
【0028】
メタデータ53は、登録するカラーに関する情報であり、カラー登録情報40を構成するカラー名称情報42の内容、カラーコード等が含まれ、また、カラー画像情報41のサーバ4上の保存先アドレス等が含まれる。
【0029】
コントラクト情報54には、例えばスマートコントラクトプログラムが保存されるサーバ4上のアドレスが含まれる。スマートコントラクトプログラムは、例えば、登録されたカラーのライセンス契約を自動的に締結するプログラムである。なお、コントラクト情報54には、スマートコントラクトプログラムが保存されるサーバ4上のアドレスではなく、スマートコントラクトプログラム自体が含まれることもある。
【0030】
ライセンス契約情報55には、締結されたライセンスに関する条件等の内容が含まれる。ライセンス契約情報55は、登録者(ライセンサー)と使用者(ライセンシー)のみが参照可能となっている。
【0031】
SBT50が分散型台帳システム2に登録された後、管理コンピュータ3は、登録情報をSBTに登録した旨の登録通知及びそれに伴う登録手数料の請求を登録者側端末6に送信する(ステップS19)。登録者側端末6では、この通知と請求を受領する(ステップS20)。登録通知及びそれに伴う登録手数料の請求は、分散型台帳システム2のスマートコントラクトによって実行される。登録者側端末6では、登録手数料を暗号資産(仮想通貨)によって支払うことができる。
【0032】
このようにして、登録者側端末6において作成したカラー登録情報40がSBTとして分散型台帳システム2に登録されると、そのカラー登録情報40を、管理コンピュータ3、ノードコンピュータ21及び使用者側端末7から参照可能となる。
【0033】
3 ライセンスの手順
次に、図6に示すフローチャートに沿って、分散型台帳システム2に登録されたカラー登録情報40についてライセンスを受ける手順について説明する。
登録されたカラーについてライセンスを受けようとする者は、図1に示した使用者側端末7を操作し、ネーミングカラー登録システム1に初めてアクセスする場合は、最初にアカウントを作成する(ステップS21)。管理コンピュータ3では、作成されたアカウントを登録する。
【0034】
アカウントが登録されると、使用者側端末7では、ネーミングカラー登録システム1にアクセスし、登録済みのカラー登録情報40の一覧を検索する(ステップS22)。そして、ライセンスを受けようとする1つのカラー登録情報40を選択する(ステップS23)。
【0035】
1つのカラー登録情報40が選択されると、それに対応するSBT50のコントラクト情報54のプログラムが実行され、使用者側端末7に対してライセンス条件の選択を促す情報を送信する(ステップS24)。これに対応し、使用者側端末7では、ライセンス条件を選択することができる(ステップS25)。選択される条件としては、例えば、ライセンス期間、許諾対象の商品、ライセンス料等がある。
【0036】
使用者側端末7は、ライセンス条件の選択が終了すると、その希望条件を分散型台帳システム2に通知する(ステップS26)。分散型台帳システム2では、ライセンス条件を許諾し(ステップS27)、その条件をSBT50のライセンス契約情報55に保存する(ステップS28)。ライセンス条件の許諾及びSBT50のライセンス契約情報55への記録は、コントラクト情報54に記録されたスマートコントラクトによって行われる。ライセンス条件がライセンス契約情報55に保存されることにより、登録者は、その情報を確認することができる。
【0037】
次に、ネーミングカラー登録システム1は、使用者側端末7に対し、ライセンスを許諾した旨の通知及びライセンス手数料の請求を行う(ステップS29)。この通知及び請求は、コントラクト情報54に記録されたスマートコントラクトによって行われる。
【0038】
使用者側端末7では、この通知及び請求を受領する(ステップS30)。なお、ステップS29及びS30に代えて、ネーミングカラー登録システム1の運営者から使用者に対して請求書を送付するようにしてもよい。
【0039】
上記実施形態では、SBT50のコントラクト情報54に記録されたスマートコントラクトによってライセンスを締結したが、スマートコントラクトではなく、登録者と使用者とが直接的又は間接的に連絡をとって、ライセンス条件の交渉をすることも可能である。この場合のスマートコントラクトは、ライセンスの申込があったときに権利者にその旨を通知する内容にとどまる。
【0040】
このように、ネーミングカラー登録システム1では、ネーミングされたカラー名称とそのカラー画像とを対応付けて登録するため、そのカラーが何を表すものであるかが明確になる。そして、例えば、テレビCM、インターネット広告、雑誌等で見ることができる色であれば、そのテレビCM等の企業名や商品名等で検索すると、そのカラー登録情報40が画面表示され、デジタルデータとしてそのカラーを再現することができる。また、認知度の高低に関係なく登録することができ、マイナーブランドの認知度を高めることも可能となる。
【0041】
登録されたカラーについて、第三者がライセンスを受けることが可能であるため、カラー登録者とそのカラーを利用したい者とをつなぎ、コラボレーションを促進することができる。
【符号の説明】
【0042】
1:ネーミングカラー登録システム
2:分散型台帳システム
21:ノードコンピュータ
3:管理コンピュータ
31:登録情報作成部
32:記録部
4:サーバ
40:カラー登録情報
41:カラー画像情報
42:カラー名称情報
43:カラー補足情報
44:登録者情報
45:解説情報
46:コラボ企画情報
5:インターネット
6:登録者側端末
7:使用者側端末
50:SBT
51:トークンID
52:登録者情報
53:メタデータ
54:コントラクト情報
55:ライセンス契約情報
461:Tシャツ
462:ボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6