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特開2025-19015PAM-4デコーダーの比較器の数を最小化した判定帰還等化器及びその動作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025019015
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】PAM-4デコーダーの比較器の数を最小化した判定帰還等化器及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/03 20060101AFI20250130BHJP
   H04B 3/06 20060101ALI20250130BHJP
   H04L 25/49 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
H04L25/03 C
H04B3/06 A
H04L25/49 L
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024118868
(22)【出願日】2024-07-24
(31)【優先権主張番号】10-2023-0096721
(32)【優先日】2023-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518107501
【氏名又は名称】コリア ユニバーシティ リサーチ アンド ビジネス ファウンデーション
【氏名又は名称原語表記】KOREA UNIVERSITY RESEARCH AND BUSINESS FOUNDATION
【住所又は居所原語表記】145,Anam-ro,Seongbuk-gu,Seoul,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、チョル ウ
(72)【発明者】
【氏名】カン、ヒョ シン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ユン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】シン、ファ ソク
(72)【発明者】
【氏名】シム、チャン ミン
【テーマコード(参考)】
5K029
5K046
【Fターム(参考)】
5K029FF02
5K029HH05
5K046AA01
5K046BA06
5K046BB05
5K046EE10
5K046EE32
5K046EE34
5K046EF15
(57)【要約】
【課題】PAM-4デコーダーの比較器の数を最小化した判定帰還等化器及びその動作方法を提供すること。
【解決手段】グレーコードに基づいたPAM-4信号と第1及び第2ビット信号を受信し、前記第1及び第2ビット信号に応答して前記PAM-4信号の電圧レベルに既設定された係数を加算した入力電圧を出力する加算器、及び前記入力電圧及び前記PAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を受信し、前記第1及び第2ビット信号を出力するデコーダーを含み、前記デコーダーは、前記入力電圧と前記第1基準電圧のサイズを比較して前記第1ビット信号を出力する第1比較器、及び前記入力電圧と前記第2及び第3基準電圧の電荷排出強度を比較して前記第2ビット信号を出力する第2比較器を含むことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グレーコードに基づいたPAM-4信号と第1及び第2ビット信号を受信し、前記第1及び第2ビット信号に応答して前記PAM-4信号の電圧レベルに既設定された係数を加算した入力電圧を出力する加算器と、
前記入力電圧及び前記PAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を受信し、前記第1及び第2ビット信号を出力するデコーダーと、を含み、
前記デコーダーは、
前記入力電圧と前記第1基準電圧のサイズを比較して前記第1ビット信号を出力する第1比較器と、
前記入力電圧と前記第2及び第3基準電圧の電荷排出強度を比較して前記第2ビット信号を出力する第2比較器と、を含む
ことを特徴とする判定帰還等化器。
【請求項2】
前記第2比較器は、
前記入力電圧が前記第2基準電圧より大きく、前記第3基準電圧より小さい場合、前記第2ビット信号を0に出力し、
前記入力電圧が前記第2基準電圧より小さく、前記第3基準電圧より大きい場合、前記第2ビット信号を1に出力する
請求項1に記載の判定帰還等化器。
【請求項3】
前記加算器は、
前記第1及び第2ビット信号の奇数ビットを利用して前記入力電圧の奇数信号を出力する第1タブと、
前記第1及び第2ビット信号の偶数ビットを利用して前記入力電圧の偶数信号を出力する第2タブと、を含む
請求項1に記載の判定帰還等化器。
【請求項4】
前記加算器は、
前記第1及び第2ビット信号が各々1及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第1係数を加算し、
前記第1及び第2ビット信号が各々1及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第2係数を加算し、
前記第1及び第2ビット信号が各々0及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第3係数を加算し、
前記第1及び第2ビット信号が各々0及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第4係数を加算する
請求項1に記載の判定帰還等化器。
【請求項5】
前記判定帰還等化器は、
データ信号を受信し、前記データ信号のすべての周波数成分を均一に等化して前記PAM-4信号を出力する連続時間線型等化器と、
前記PAM-4信号を受信し、前記PAM-4信号の電圧レベルと前記第1乃至第3基準電圧との間の間隔を増幅する可変利得増幅器と、
前記加算器の共通モードを一定に維持する補償回路と、をさらに含む
請求項1に記載の判定帰還等化器。
【請求項6】
判定帰還等化器の動作方法において、
グレーコードに基づいたPAM-4信号と第1及び第2ビット信号を受信し、前記第1及び第2ビット信号に応答して前記PAM-4信号の電圧レベルに既設定された係数を加算した入力電圧を出力する段階と、
前記入力電圧及び前記PAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を受信し、前記第1及び第2ビット信号を出力する段階と、を含み、
前記第1及び第2ビット信号を出力する段階は、
前記入力電圧と前記第1基準電圧のサイズを比較して前記第1ビット信号を出力する段階と、
前記入力電圧と前記第2及び第3基準電圧の電荷排出強度を比較して前記第2ビット信号を出力する段階と、を含む
ことを特徴とする判定帰還等化器の動作方法。
【請求項7】
前記第2ビット信号を出力する段階は、
前記入力電圧が前記第2基準電圧より大きく、前記第3基準電圧より小さい場合、前記第2ビット信号を0に出力し、
前記入力電圧が前記第2基準電圧より小さく、前記第3基準電圧より大きい場合、前記第2ビット信号を1に出力する
請求項6に記載の判定帰還等化器の動作方法。
【請求項8】
前記入力電圧を出力する段階は、
前記第1及び第2ビット信号の奇数ビットを利用して前記入力電圧の奇数信号を出力する段階と、
前記第1及び第2ビット信号の偶数ビットを利用して前記入力電圧の偶数信号を出力する段階と、を含む
請求項6に記載の判定帰還等化器の動作方法。
【請求項9】
前記入力電圧を出力する段階は、
前記第1及び第2ビット信号が各々1及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第1係数を加算し、
前記第1及び第2ビット信号が各々1及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第2係数を加算し、
前記第1及び第2ビット信号が各々0及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第3係数を加算し、
前記第1及び第2ビット信号が各々0及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第4係数を加算する
請求項6に記載の判定帰還等化器の動作方法。
【請求項10】
前記判定帰還等化器の動作方法は、
データ信号を受信し、前記データ信号のすべての周波数成分を均一に等化して前記PAM-4信号を出力する段階と、
前記PAM-4信号を受信し、前記PAM-4信号の電圧レベルと前記第1乃至第3基準電圧との間の間隔を増幅する段階と、
前記入力電圧を出力する段階の共通モードを一定に維持する段階と、をさらに含む
請求項6に記載の判定帰還等化器の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はPAM-4デコーダーの比較器の数を最小化した判定帰還等化器及びその動作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、有線送受信機の伝送速度が上がるにつれて高速クロックをチップ全体に伝達するためのハードウェア費用が大きくなり、同時に電力消耗が大きくなっている。したがって、送受信機は高速に伝送される膨大な量のデータ信号を処理するために多重位相構造(Multi-Phase Architecture)を利用した技術が要求されている。
【0003】
このために、送受信機は連続時間線型等化器(Continuous Time Linear Equalizer)、判定帰還等化器(Decision Feedback Equalizer)等を含むことができる。しかし、増加するデコーダーの比較器によってデータ及びクロック経路での電力消耗が増加することと同時に帯域幅が制限される問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-1872310号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述した課題を解決するためのものであって、本発明の目的はPAM-4デコーダーの比較器の数を最小化した判定帰還等化器及びその動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はグレーコードに基づいたPAM-4信号と第1及び第2ビット信号を受信し、前記第1及び第2ビット信号に応答して前記PAM-4信号の電圧レベルに既設定された係数を加算した入力電圧を出力する加算器、及び前記入力電圧及び前記PAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を受信し、前記第1及び第2ビット信号を出力するデコーダーを含み、前記デコーダーは、前記入力電圧と前記第1基準電圧のサイズを比較して前記第1ビット信号を出力する第1比較器、及び前記入力電圧と前記第2及び第3基準電圧の電荷排出強度を比較して前記第2ビット信号を出力する第2比較器を含むことができる。
【0007】
本発明の一実施形態において、前記第2比較器は、前記入力電圧が前記第2基準電圧より大きく、前記第3基準電圧より小さい場合、前記第2ビット信号を0に出力し、前記入力電圧が前記第2基準電圧より小さく、前記第3基準電圧より大きい場合、前記第2ビット信号を1に出力することができる。
【0008】
本発明の一実施形態において、前記加算器は、前記第1及び第2ビット信号の奇数ビットを利用して前記入力電圧の奇数信号を出力する第1タブ、及び前記第1及び第2ビット信号の偶数ビットを利用して前記入力電圧の偶数信号を出力する第2タブを含むことができる。
【0009】
本発明の一実施形態において、前記加算器は、前記第1及び第2ビット信号が各々1及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第1係数を加算し、前記第1及び第2ビット信号が各々1及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第2係数を加算し、前記第1及び第2ビット信号が各々0及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第3係数を加算し、前記第1及び第2ビット信号が各々0及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第4係数を加算することができる。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記判定帰還等化器は、データ信号を受信し、前記データ信号のすべての周波数成分を均一に等化して前記PAM-4信号を出力する連続時間線型等化器、前記PAM-4信号を受信し、前記PAM-4信号の電圧レベルと前記第1乃至第3基準電圧との間の間隔を増幅する可変利得増幅器、及び前記加算器の共通モードを一定に維持する補償回路をさらに含むことができる。
【0011】
本発明は判定帰還等化器の動作方法において、グレーコードに基づいたPAM-4信号と第1及び第2ビット信号を受信し、前記第1及び第2ビット信号に応答して前記PAM-4信号の電圧レベルに既設定された係数を加算した入力電圧を出力する段階、及び前記入力電圧及び前記PAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を受信し、前記第1及び第2ビット信号を出力する段階を含み、前記第1及び第2ビット信号を出力する段階は、前記入力電圧と前記第1基準電圧のサイズを比較して前記第1ビット信号を出力する段階、及び前記入力電圧と前記第2及び第3基準電圧の電荷排出強度を比較して前記第2ビット信号を出力する段階を含むことができる。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記第2ビット信号を出力する段階は、前記入力電圧が前記第2基準電圧より大きく、前記第3基準電圧より小さい場合、前記第2ビット信号を0に出力し、前記入力電圧が前記第2基準電圧より小さく、前記第3基準電圧より大きい場合、前記第2ビット信号を1に出力することができる。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記入力電圧を出力する段階は、前記第1及び第2ビット信号の奇数ビットを利用して前記入力電圧の奇数信号を出力する段階、及び前記第1及び第2ビット信号の偶数ビットを利用して前記入力電圧の偶数信号を出力する段階を含むことができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記入力電圧を出力する段階は、前記第1及び第2ビット信号が各々1及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第1係数を加算し、前記第1及び第2ビット信号が各々1及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第2係数を加算し、前記第1及び第2ビット信号が各々0及び1である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第3係数を加算し、前記第1及び第2ビット信号が各々0及び0である場合、前記PAM-4信号の電圧レベルに第4係数を加算することができる。
【0015】
本発明の一実施形態において、前記判定帰還等化器の動作方法は、データ信号を受信し、前記データ信号のすべての周波数成分を均一に等化して前記PAM-4信号を出力する段階、前記PAM-4信号を受信し、前記PAM-4信号の電圧レベルと前記第1乃至第3基準電圧との間の間隔を増幅する段階、及び前記入力電圧を出力する段階の共通モードを一定に維持する段階をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、デコーダーの比較器の数を最小化した判定帰還等化器はデコーダーの比較器を最小化し、RZ信号を利用した判定帰還等化回路を具現することができる。したがって、本発明は全体的な回路の電力消耗を低下させることができ、フィードバックループディレイ(Feedback Loop Delay)を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態による判定帰還等化器を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態によるPAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を説明するための図面である。
図3】本発明の実施形態による比較器の一例を示すブロック図である。
図4A】本発明の実施形態による比較器の一例を示す回路図である。
図4B】本発明の実施形態による比較器の一例を示す回路図である。
図5】本発明の実施形態による加算器の一例を示す回路図である。
図6】判定帰還等化器の他の実施形態を示すブロック図である。
図7】本発明の実施形態による判定帰還等化器動作の順序図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明の技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる程度に、本発明の実施形態態が明確であり、詳細に記載される。
図1は本発明の実施形態による判定帰還等化器を示すブロック図である。
【0019】
本発明の実施形態による判定帰還等化器(Decision Feedback Equalizer、10)はPAM-4(4-Level Pluse Amplitude Modulation)信号をグレーコード(Gray Code)で受信する受信装置で具現されることができる。例えば、判定帰還等化器10はデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ウェアラブル(Wearable)装置、ビデオゲーム機、家電機器、医療機器等のような様々な装置の受信装置で具現されることができる。
図1を参照してより詳細に説明すれば、本発明の実施形態による判定帰還等化器10は加算器100及びデコーダー200を含む。
【0020】
加算器100はグレーコードに基づいたPAM-4信号と第1及び第2ビット信号を受信し、第1及び第2ビット信号に応答してPAM-4信号の電圧レベルに既設定された係数を加算した入力電圧を出力することができる。
【0021】
デコーダー200は入力電圧及びPAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を受信し、第1及び第2ビット信号を出力することができる。このために、デコーダー200は第1比較器210及び第2比較器220を含む。
【0022】
第1比較器210は入力電圧と第1基準電圧のサイズを比較して第1ビット信号を0又は1に出力することができる。例えば、第1比較器210は入力電圧が第1基準電圧より大きい場合、第1ビット信号を1に出力し、入力電圧が第1基準電圧より小さい場合、第1ビット信号を0に出力することができる。
【0023】
第2比較器220は入力電圧と第2及び第3基準電圧の電荷排出強度を比較して第2ビット信号を0又は1に出力することができる。例えば、第2比較器220は入力電圧が第2基準電圧より大きく、第3基準電圧より小さい場合、第2ビット信号を0に出力し、入力電圧が第2基準電圧より小さく、第3基準電圧より大きい場合、第2ビット信号を1に出力することができる。第1及び第2比較器210、220のより詳細な説明は図4A及び図4Bで説明される。
【0024】
以上で上述したように、本発明の実施形態による判定帰還等化器10はデコーダー200の第1及び第2比較器210、220を通じてデータをデコーディング(Decoding)することができ、デコーダー200はRZ(Return-To-Zero)データである第1及び第2ビット信号を加算器100にフィードバックすることができる。したがって、デコーダー200はNRZ(Non-Return-To-Zero)データに変換させる追加的な過程を省略してデコーダー200のフィードバックループディレイ(Feedback Loop Delay)を低下させることができる。
【0025】
図2は本発明の実施形態によるPAM-4信号の第1乃至第3基準電圧を説明するための図面である。
図2を参照すれば、PAM-4信号の最も低い第1レベルは2ビットデータ‘00’にマッピングされることができ、PAM-4信号の最も高い第4レベルは2ビットデータ‘10’にマッピングされることができる。PAM-4信号の第2レベルは2ビットデータ‘01’にマッピングされることができ、PAM-4信号の第3レベルは2ビットデータ‘11’にマッピングされることができる。さらに、PAM-4信号の第1基準電圧VREFは第2及び第3レベルの間の電圧レベルであり、PAM-4信号の第2基準電圧VREFPは第3及び第4レベルの間の電圧レベルであり、PAM-4信号の第3基準電圧VREFNは第1及び第2レベルの間の電圧レベルであり得る。上述した第1乃至第4レベルとデータのマッピングはグレーコード方式によるマッピングであり、これは例示的なものであり、様々な目的に応じてマッピングを変更することができる。
【0026】
図3は本発明の実施形態による比較器の一例を示すブロック図である。
図3を参照すれば、デコーダー200は第1ビット信号(Most Significant Bit、MSB)及び第2ビット信号(Least Significant Bit、LSB)をデコーディング(Decoding)するために偶数経路(EVEN PATH)及び奇数経路(ODD PATH)を具現することができる。一方、デコーダー200の偶数経路と奇数経路はビット信号に対する差があるだけで同一な経路である。したがって、以下では、説明の便宜上奇数経路を代表的に説明する。
【0027】
奇数経路の第1比較器210は奇数クロック信号CLK_ODDに応答して入力電圧VINP、VINNに対する第1奇数ビット信号MSB_ODD、MSBB_ODDを出力することができる。
【0028】
奇数経路の第2比較器220は奇数クロック信号CLK_ODDに応答して入力電圧VINP、VINNに対する第2奇数ビット信号LSB_ODD、LSBB_ODDを出力することができる。
【0029】
デコーダー200は第1奇数ビット信号MSB_ODD、MSBB_ODD及び第2奇数ビット信号LSB_ODD、LSBB_ODDを加算器100にフィードバックすることができる。また、デコーダー200はSRラッチ230を通じて第1奇数ビット信号MSB_ODD、MSBB_ODD及び第2奇数ビット信号LSB_ODD、LSBB_ODDを変換して奇数復号化信号MSB_ODD_SR、LSB_ODD_SRを出力することができる。
【0030】
以上で説明したように、本発明の実施形態によるデコーダー200はビット信号に対する奇数経路と偶数経路を区分してPAM-4信号の直観的なビット値の表現と信号の復元を容易にすることができる。
【0031】
図4A及び図4Bは本発明の実施形態による比較器の一例を示す回路図である。図4Aは第1比較器210の一例を示す回路図であり、図4Bは第2比較器220の一例を示す回路図である。図4Aを参照すれば、第1比較器210は第1入力端211、第2入力端212、及び第1出力端213で具現されることができる。例えば、第1入力端211は各ゲートに正の入力電圧VINP及び第1基準電圧VREFが印加される複数のトランジスタを含むことができ、第2入力端212は各ゲートに負の入力電圧VINN及び第1基準電圧VREFが印加される複数のトランジスタを含むことができる。より詳細に、第1比較器210は共通信号を通じて第1トランジスタTR1がターンオンされて比較動作を遂行することができる。第1比較器210は第1入力端211で正の入力電圧VINPと第1基準電圧VREFを受信することができる。また、第1比較器210は第2入力端212で負の入力電圧VINNと第1基準電圧VREFを受信することができる。第1比較器210は第1入力端211と第2入力端212の受信情報を比較して第1出力端213を通じて0又は1である第1ビット信号MSBを出力することができる。例えば、第1比較器210は第1基準電圧VREFより入力電圧VINP, VINNが大きい場合、第1ビット信号MSBを1に出力し、第1基準電圧VREFより入力電圧VINP, VINNが小さい場合、第1ビット信号MSBを0に出力することができる。
【0032】
図4Bを参照すれば、第2比較器220は第3入力端221、第4入力端222、及び第2出力端223で具現されることができる。例えば、第3入力端221は各ゲートに正の入力電圧VINP及び負の入力電圧VINNが印加される複数のトランジスタを含むことができ、第4入力端222は各ゲートに第2基準電圧VREFP及び第3基準電圧VREFNが印加される複数のトランジスタを含むことができる。より詳細に、第2比較器220は共通信号を通じて第2トランジスタTR2がターンオンされて比較動作を遂行することができる。第2比較器220は第3入力端221で正の入力電圧VINPと負の入力電圧VINNを受信することができる。また、第2比較器220は第4入力端222で第2基準電圧VREFPと第3基準電圧VREFNを受信することができる。第2比較器220は第3入力端221と第4入力端222の受信情報を比較して第2出力端223を通じて第2ビット信号LSBを0又は1に出力することができる。
【0033】
より詳細に、第2比較器220は第3入力端221と第4入力端222の互いに異なる電荷排出強度を比較して第2ビット信号を0又は1に出力することができる。例えば、第2比較器220は入力電圧VINP、VINNが第2基準電圧VREFPより大きく、第3基準電圧VREFNより小さい場合、第2ビット信号LSBを0に出力することができる。また、第2比較器220は入力電圧VINP、VINNが第2基準電圧VREFPより小さく、第3基準電圧VREFNより大きい場合、第2ビット信号LSBを1に出力することができる。
【0034】
以上で上述したように、本発明の実施形態によるデコーダー200は入力電圧VINP、VINNと第1基準電圧VREFのサイズを比較して第1ビット信号MSBを出力することができ、入力電圧VINP、VINNと第2及び第3基準電圧VREFP、VREFNの電荷排出強度を比較して第2ビット信号LSBを出力することができる。したがって、デコーダー200は第1及び第2ビット信号MSB、LSBを出力する比較器の数を最小化することができ、判定帰還等化動作をすることができる1-Stage構造を具現することができる。
【0035】
図5は本発明の実施形態による加算器の一例を示す回路図である。
図5を参照すれば、加算器100は第1及び第2ビット信号MSB、LSBに応答してPMA-4信号の電圧レベルに第1乃至第4係数を加算した入力電圧VINP、VINNを出力することができる。このために、加算器100は第1タブ110及び第2タブ120を含む。一方、加算器100の第1タブ110及び第2タブ120はビット信号に対する差があるだけで同一な回路である。したがって、以下では説明の簡易化のために、第1タブ110を代表に説明する。
【0036】
第1タブ110は第1及び第2偶数ビット信号MSB_EVEN、LSB_EVENを利用してPAM-4信号の電圧レベルに第1乃至第4係数を加算した入力電圧VINP、VINNの偶数信号を出力することができる。例えば、第1タブ110は各ゲートに第1及び第2偶数ビット信号MSB_EVEN、LSB_EVENと動作電圧V1、V2が印加される複数のトランジスタを含むことができる。
【0037】
本発明の実施形態による第1タブ110は第1及び第2偶数ビット信号MSB_EVEN、LSB_EVENが各々1及び0である場合、PAM-4信号の電圧レベルに第1係数を加算し、第1及び第2偶数ビット信号MSB_EVEN、LSB_EVENが各々1及び1である場合、PAM-4信号の電圧レベルに第2係数を加算することができる。また、第1タブ110は第1及び第2偶数ビット信号MSB_EVEN、LSB_EVENが各々0及び1である場合、PAM-4信号の電圧レベルに第3係数を加算し、第1及び第2奇数ビット信号MSB_EVEN、LSB_EVENが各々0及び0である場合、PAM-4信号の電圧レベルに第4係数を加算することができる。ここで、PAM-4信号の電圧レベルに加算される第1乃至第4係数は各々+3、+1、-1、-3であり得るが、これに限定されることではない。
【0038】
図6は判定帰還等化器の他の実施形態を示すブロック図である。
具体的に、図6では連続時間線型等化器300、可変利得増幅器400、及び補償回路500をさらに含む一例が図示されている。上述した構成以外の図6の構成は図5と類似である。したがって、同一であるか、或いは類似な構成要素は同一であるか、或いは類似な参照符号で表示され、重複される説明は以下省略される。
図6を参照すれば、判定帰還等化器10Aは連続時間線型等化器300、可変利得増幅器400、及び補償回路500をさらに含むことができる。
【0039】
連続時間線型等化器300は送信機からデータ信号を受信し、データ信号の高周波成分のサイズを増幅してデータ信号のすべての周波数成分を均一に等化されたPAM-4信号を生成することができる。例えば、連続時間線型等化器300は4つのデータ値00、01、10、11を表現できるデータ信号を受信し、サンプル/ホールド動作を遂行してデータ信号を等化することができる。
【0040】
可変利得増幅器400は連続時間線型等化器300からPAM-4信号を受信し、PAM-4信号の電圧レベルと第1乃至第3基準電圧との間の間隔を増幅することができる。例えば、可変利得増幅器400は可変抵抗を制御する可変利得制御信号R_CONTを利用して電圧の利得を調節することができる。
【0041】
補償回路500は共通モードを一定に維持することができる。例えば、判定帰還等化器10Aは電荷排出が発生する加算器100によって全体的な回路の共通モードが減少するようになる。したがって、補償回路500は複数のPMOSトランジスタを利用して加算器100に印加される電流ぐらいプルアップ(Pull-Up)して全体的な回路の共通モードを一定に維持することができる。例えば、補償回路500は第1タブ110の複数のトランジスタと連結される複数のPMOSトランジスタを含むことができる。
【0042】
以上で上述したように、判定帰還等化器10Aは回路の動作範囲を変化させなく、PAM-4信号の電圧レベルと第1乃至第3基準電圧の測定を容易にすることができる。
【0043】
図7は本発明の実施形態による判定帰還等化器動作の順序図である。
図7を参照すれば、S110段階で、加算器100は第1及び第2ビット信号MSB、LSBに応答してPAM-4信号の電圧レベルに既設定された係数を加算した入力電圧VINP、VINNを出力することができる。
【0044】
S120段階で、デコーダー200の第1比較器210は入力電圧VINP、VINNと第1基準電圧VREFのサイズを比較して第1ビット信号MSBを出力することができる。
【0045】
S130段階で、デコーダー200の第2比較器220は入力電圧VINP、VINNと第2及び第3基準電圧VREFP、VREFNの電荷排出強度を比較して第2ビット信号LSBを出力することができる。
【0046】
S140段階で、デコーダー200はRZデータである第1及び第2ビット信号MSB、LSBを偶数及び奇数信号に出力することができ、出力するビット信号を加算器100に入力することができる。
【0047】
上述した内容は本発明を実施するための具体的な実施形態態である。本発明は上述した実施形態の外にも、単純に設計変更されるか、或いは容易に変更することができる実施形態も含む。また、本発明は実施形態態を利用して容易に変形して実施することができる技術も含む。したがって、本発明の範囲は上述した実施形態に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲のみならず、この発明の特許請求の範囲と均等なことによって定められる。
【0048】
本件は、韓国政府が資金を支援する韓国研究財団(NRF)グレート(No. NRF-RS-2023-0281047)の支援を受けた。
【符号の説明】
【0049】
10 判定帰還等化器
100 加算器
110 第1タブ
200 デコーダー
120 第2タブ
300 連続時間線型等化器
210 第1比較器
400 可変利得増幅器
220 第2比較器
500 補償回路
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7