IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ランダルコーポレーションの特許一覧

<>
  • 特開-ベッド用側柵 図1
  • 特開-ベッド用側柵 図2
  • 特開-ベッド用側柵 図3
  • 特開-ベッド用側柵 図4
  • 特開-ベッド用側柵 図5
  • 特開-ベッド用側柵 図6
  • 特開-ベッド用側柵 図7
  • 特開-ベッド用側柵 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025019307
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】ベッド用側柵
(51)【国際特許分類】
   A47C 21/08 20060101AFI20250130BHJP
   A61G 7/05 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
A47C21/08 Z
A61G7/05
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024207055
(22)【出願日】2024-11-28
(62)【分割の表示】P 2020167298の分割
【原出願日】2020-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】392030623
【氏名又は名称】株式会社ランダルコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100110629
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100166615
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】箕輪 匡行
(57)【要約】
【課題】回動柵部の回動の操作性を向上することが可能なベッド用側柵を提供する。
【解決手段】回動柵部7を固定柵部5に対して回動可能且つロック位置から解除位置まで引上げ可能に支持する支持部19と、固定柵部5及び回動柵部7間に設けられ、ロック位置で固定柵部5と回動柵部7との間を相対的に回動不能に係合し、解除位置で固定柵部5と回動柵部7との間の係合を解除して回動柵部7の回動を許容する係合部21と、回動柵部7及び固定柵部5の一方である回動柵部7に支持されると共に回動柵部7及び固定柵部5の他方である固定柵部5に係合してロック位置の回動柵部7の引上げを規制する規制部23と、回動柵部7に対して引上げ方向に変位可能に支持されると共に規制部23に連結され、引上げ方向の上方への変位により規制部23を連動させて回動柵部7の引上げの規制を解除するレバー25とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドフレームに支持される柵部と、
前記柵部に設けられそれぞれ前記ベッドフレームに設けられた複数の支持穴部に挿入される複数の脚部と、
前記複数の脚部に対して固定位置と解放位置との間で軸方向に変位可能な複数の変位部材と、
前記複数の変位部材を結合し一体的に前記軸方向に変位させる結合部と、
前記複数の脚部と前記複数の変位部材との間にそれぞれ配置され、前記複数の変位部材の前記固定位置へ向けた変位に応じて前記複数の支持穴部の内面に係合する係合部材と、
を備えるベッド用側柵。
【請求項2】
請求項1記載のベッド用側柵であって、
前記結合部は、前記柵部に軸周り回転自在に支持され前記軸交差方向に沿って配置された結合桿と、前記結合桿に前記複数の変位部材に対応して設けられ前記結合桿の軸周り回転に応じて前記複数の変位部材を前記軸方向に変位させるカムとを備えた、
ベッド用側柵。
【請求項3】
請求項1又は2記載のベッド用側柵であって、
前記結合桿は、前記軸周り回転を行うための操作部を備え、
前記操作部及び前記固定柵部間に、前記複数の変位部材が前記固定位置にあるときに前記操作部を前記固定柵部に係止可能とする係止部を備えた、
ベッド用側柵。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドの側部に支持されるベッド用側柵に関する。
【背景技術】
【0002】
病院や介護施設等で利用されるベッドとしては、掛布団の落下防止や利用者が掴まるため等の理由から、ベッドフレームの側部に側柵を支持したものが知られている。
【0003】
従来の側柵としては、例えば特許文献1に記載のベッド用グリップがある。このベッド用グリップは、ベッドフレームに支持された固定柵部と、この固定柵部に対して回動可能な回動柵部とを備えている。
【0004】
回動柵部は、固定柵部に設けられたロック解除ボタンを押し下げつつ全体として上方に引き上げることで回動可能となり、任意の回動位置で下方に降ろすことでロック状態とすることができる。
【0005】
しかし、回動柵部を回動させる際には、固定柵部側のロック解除ボタンの押下げと回動柵部の引上げとを行う関係上、作業者が両手を使って操作を行う必要があった。特に、ロック解除ボタンの押下げと回動柵部の引上げの操作方向が逆向きであるため、両手を使わざるを得ないものとなっていた。結果として、回動柵部の回動の操作性が悪いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-71101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、回動柵部の回動に両手を使わざるを得ず操作性が悪かった点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ベッドフレームに支持される柵部と、前記柵部に設けられそれぞれ前記ベッドフレームに設けられた複数の支持穴部に挿入される複数の脚部と、前記複数の脚部に対して固定位置と解放位置との間で軸方向に変位可能な複数の変位部材と、前記複数の変位部材を結合し一体的に前記軸方向に変位させる結合部と、前記複数の脚部と前記複数の変位部材との間にそれぞれ配置され、前記複数の変位部材の前記固定位置へ向けた変位に応じて前記複数の支持穴部の内面に係合する係合部材と、を備えたことを最も主な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、容易且つ確実に柵部のベッドフレームへの固定及び固定の解除ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ベッド用側柵を示す斜視図である(実施例1)。
図2図1のベッド用側柵の縦断面図である(実施例1)。
図3】(A)は、図1のベッド用側柵の係合部周辺を拡大した斜視断面図であり、(B)は(A)の要部の展開図である(実施例1)。
図4図2のベッド用側柵のレバー周辺を示す拡大図であり、(A)はロック時、(B)はロック解除時を示す(実施例1)。
図5図1のベッド用側柵の支持構造を示す斜視図である(実施例1)。
図6図2のベッド用側柵の脚部周辺の拡大図である(実施例1)。
図7図5の支持構造の係止部周辺を示す斜視図である(実施例1)。
図8図1のベッド用側柵の係止部周辺を示す正面図である(実施例1)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
回動柵部の回動の操作性を向上するという目的を、作業者が片手で回動柵部のロック解除及び引上げを可能とすることで実現した。
【0012】
すなわち、ベッド用側柵(1)は、ベッドフレーム(3)に支持される固定柵部(5)と、固定柵部(5)に対して回動可能な回動柵部(7)と、固定柵部(5)に対する回動柵部(7)の回動のロック及びロック解除を行うロック機構(9)とを備える。
【0013】
ロック機構(9)は、支持部(19)と、係合部(21)と、規制部(23)と、レバー(25)とを備える。支持部(19)は、回動柵部(7)を固定柵部(5)に対して回動可能且つロック位置から解除位置まで引上げ可能に支持する。係合部(21)は、固定柵部(5)及び回動柵部(7)間に設けられ、ロック位置で固定柵部(5)と回動柵部(7)との間を相対的に回動不能に係合し、解除位置で係合を解除して回動柵部(7)の回動を許容する。規制部(23)は、回動柵部(7)及び固定柵部(5)の一方に支持されると共に回動柵部(7)及び固定柵部(5)の他方に係合してロック位置の回動柵部(7)の引上げを規制する。レバー(25)は、回動柵部(7)に対して引上げ方向に変位可能に支持されると共に規制部(23)に連結され、引上げ方向の上方への変位により規制部(23)を連動させて回動柵部(7)の引上げの規制を解除する。
【0014】
ベッド用側柵1は、回動柵部(7)の引上げ時に把持するための把持部(7a)を備えてもよい。この場合、レバー(25)は、把持部(7a)に対して下方側に位置し、引上げ方向の上方への変位により把持部(7a)に収容される構成とするのが好ましい。
【0015】
係合部(21)は、回動柵部(7)及び固定柵部(5)のそれぞれに設けられた複数の係合突起(31)と、回動柵部(7)及び固定柵部(5)の隣接する係合突起(31)間に設けられ相手方となる係合突起(31)を係合させる係合溝(33)とを備え、係合突起(31)は、引上げ方向の先端面(31b)が、回動柵部(7)の回動方向の前後に傾斜している。
【0016】
係合突起(31)の先端面(31b)は、回動方向の中間部に引上げ方向の頂点(31c)を有し、この頂点(31c)から回動方向の前後に向けて係合突起(31)の引上げ方向の寸法を小さくするように傾斜してもよい。
【0017】
支持部(19)は、支持筒部(27)と、支持軸部(29)と、規制溝(29a)とを備えた構成としてもよい。支持筒部(27)は、回動柵部(7)及び固定柵部(5)の一方に設けられる。支持軸部(29)は、回動柵部(7)及び固定柵部(5)の他方に設けられ、支持筒部(27)を相対回転自在に挿通する。この場合、規制溝(29a)は、支持軸部(29)に引上げ交差方向に設けられている。規制部(23)は、回動柵部(7)及び固定柵部(5)の一方に支持され、規制溝(29a)に対して係脱自在な規制突起(23a)を備える。
【0018】
また、ベッド用側柵(1)は、複数の脚部(41)と、複数の変位部材(43)と、結合部(45)と、複数の係合部材(47)とを備えた構成としてもよい。
【0019】
複数の脚部(41)は、固定柵部に設けられ、それぞれベッドフレームに設けられた複数の支持穴部(39)に挿入される。複数の変位部材(43)は、複数の脚部(41)に対して固定位置と解放位置と間で軸方向に変位可能となっている。結合部(45)は、複数の変位部材(43)を結合し一体的に軸方向に変位させる。係合部材(47)は、複数の脚部(41)と複数の変位部材(43)との間にそれぞれ配置され、複数の変位部材(43)の固定位置へ向けた変位に応じて複数の支持穴部(39)の内面(39a)に係合する。各係合部材(47)は、支持穴部(39)の内面(39a)に係合するものであればよく、その内面(39a)に摩擦係合する摩擦係合部材や、内面(39a)に設けた凹部に引掛かり係合する係合片等で形成することが可能である。
【0020】
結合部(45)は、結合桿(49)と、カム(51)とを備えた構成としてもよい。結合桿(49)は、固定柵部(5)及びベッドフレーム(3)の他方に軸周り回転自在に支持され、軸交差方向に沿って配置される。カム(51)は、複数の変位部材(43)に対応して結合桿(49)に設けられ、結合桿(49)の軸周り回転に応じて複数の変位部材(43)を軸方向に変位させる。
【0021】
結合桿(49)は、軸周り回転を行うための操作部(53)を備えてもよい。この場合、操作部(53)及び固定柵部(5)間に、複数の変位部材(43)が固定位置にあるときに操作部(53)を固定柵部(5)に係止可能とする係止部(55)を備えてもよい。
【実施例0022】
[ベッド用側柵の構成]
図1は、本発明の実施例1に係るベッド用側柵を示す斜視図、図2は、図1のベッド用側柵の断面図である。
【0023】
ベッド用側柵1は、例えば介護施設や病院での看護や介護の他、在宅看護や在宅介護等のためのベッドに用いられ、ベッドフレーム3(図5及び図6参照)の側部に着脱可能に取り付けられる。このベッド用側柵1は、例えば掛布団の落下防止やベッドの利用者が立ち上がる際等に掴まることを可能とする。
【0024】
本実施例のベッド用側柵1は、固定柵部5と、回動柵部7と、ロック機構9とを備えている。
【0025】
固定柵部5は、ベッドフレーム3に着脱可能に支持されるものである。固定柵部5は、後述する支持構造6によってベッドフレーム3へ支持され、且つこの支持状態がロック及びロック解除されるようになっている。
【0026】
本実施例の固定柵部5は、柵状の固定フレーム部11の一部に壁状の樹脂カバー13が取り付けられて構成されている。ただし、固定柵部5は、壁状又は柵状の部材であればよく、固定フレーム部11のみの構成或いは全体を壁状の部材とすることも可能である。
【0027】
固定フレーム部11は、本実施例において、金属のパイプを結合したものである。樹脂カバー13は、この固定フレーム部11の下半分を覆っている。ただし、固定フレーム部11の全体を樹脂カバー13で覆ってもよい。樹脂カバー13の下部には、切欠13aが設けられている。この切欠13aには、固定柵部5の支持状態をロック及びロック解除するための後述する操作部53が配置されている。
【0028】
回動柵部7は、固定柵部5に対し、ロック機構9を介して回動可能に支持されている。本実施例の回動柵部7は、柵状の回動フレーム部15に樹脂カバー17が取り付けられて構成されている。
【0029】
回動フレーム部15は、固定フレーム部11と同様、金属のパイプを結合したものである。樹脂カバー17は、回動フレーム部15の全体を覆っている。なお、樹脂カバー17は、固定フレーム部11の樹脂カバー13と同様、回動フレーム部15を部分的に覆ってもよい。
【0030】
樹脂カバー17の上部には、肘掛17aが設けられている。肘掛17aは、一側が樹脂カバー17の本体部17bに一体に設けられ、他側が固定フレーム部11に引上げ方向に移動自在且つ回動自在に支持されている。肘掛17aの上面は、平坦に構成され、利用者が移乗時等に把持したり或いは手のひらで押し込むようにして容易に立ち上がりを行うことを可能とする。
【0031】
[ロック機構]
図3(A)は、図1のベッド用側柵のロック機構の係合部周辺を拡大した斜視断面図であり、図3(B)は、図3(A)の要部の展開図である。図4(A)及び(B)は、図2のベッド用側柵のロック機構のレバー周辺を示す拡大図であり、図4(A)はロック時、図4(B)はロック解除時を示す。
【0032】
ロック機構9は、固定柵部5に対する回動柵部7の回動のロック及びロック解除を行うものである。このロック機構9は、図1図4のように、回動柵部7と固定柵部5との間に設けられ、支持部19と、係合部21と、規制部23と、レバー25とを備えている。
【0033】
支持部19は、回動柵部7を固定柵部5に対して回動可能且つロック位置から解除位置まで引上げ可能に支持するものである。引上げとは、本実施例において鉛直方向に引き上げることをいう。ただし、引上げは、鉛直方向に対して斜めに行ってもよい。また、ロック位置とは、回動柵部7の回動がロックされる位置であり、解除位置は、ロックを解除されて回動柵部7の回動が許容される位置をいう。
【0034】
本実施例の支持部19は、支持筒部27と、支持軸部29とを備えている。支持筒部27は、回動柵部7及び固定柵部5の一方に設けられる。本実施例では、支持筒部27が回動柵部7に設けられている。この支持筒部27は、円筒形状であり、回動柵部7の回動フレーム部15に形成されている。ただし、支持筒部27は、樹脂カバー17に形成してもよい。支持筒部27の内部には、挿通穴27aが設けられている。この挿通穴27aに支持軸部29が挿通している。
【0035】
支持軸部29は、回動柵部7及び固定柵部5の他方に設けられている。本実施例の支持軸部29は、固定柵部5に設けられている。具体的には、支持軸部29は、円柱形状であり、固定フレーム部11に設けられている。ただし、支持軸部29は、樹脂カバー13に設けてもよい。
【0036】
この支持軸部29は、支持筒部27の挿通穴27aに対応した形状を有し、挿通穴27aにがたつきがない程度に遊嵌する。これにより、支持軸部29は、支持筒部27を相対回転自在且つ軸方向に相対移動自在に挿通する。
【0037】
従って、支持軸部29は、支持軸部29周りに回動自在且つ引上げ方向に移動自在となっている。なお、引上げ方向とは、引上げが行われる方向、本実施例において鉛直方向を意味する。
【0038】
支持軸部29の先端は、回動柵部7がロック位置にある場合に、支持筒部27から突出する。この支持軸部29の先端には、引上げ交差方向の規制溝29aが設けられている。なお、引上げ交差方向は、引上げ方向に対する交差方向をいい、本実施例において水平方向を意味する。
【0039】
本実施例の規制溝29aは、支持軸部29に周回状に設けられた溝であり、支持軸部29の径を部分的に小さくするように形成されている。
【0040】
なお、支持部19の形態は、支持筒部27と支持軸部29によらず、他の形態を採用することも可能である。例えば、支持部19は、回動柵部7を回動可能且つ引上げ可能にすればよいので、入れ子式(テレスコピック)の筒状体やシリンダ装置等をベアリングで支持する構成も可能である。
【0041】
係合部21は、固定柵部5及び回動柵部7間に設けられ、ロック位置で固定柵部5と回動柵部7との間を相対的に回動不能に係合し、解除位置で係合を解除して回動柵部7の回動を許容する。
【0042】
本実施例の係合部21は、回動柵部7及び固定柵部5のそれぞれに設けられた、係合突起31と、係合溝33とで形成されている。
【0043】
複数の係合突起31は、引上げ方向である鉛直方向で対向する支持筒部27の端面及び支持軸部29の端面に設けられている。支持筒部27の端面は、本実施例では下端面である。支持軸部29の端面は、支持軸部29の外周に一体に形成された段部29bの端面であり、本実施例では上端面である。
【0044】
各係合突起31は、同一形状であり、鉛直方向に伸びる突起状となっている。係合突起31の側面31aは、鉛直方向に伸びる平坦面であり、係合突起31の鉛直方向の先端面31bは、回動柵部7の回動方向の前後に傾斜している。本実施例の回動方向は、支持筒部27及び支持軸部29の周方向である。なお、側面31aは、回動方向の前後に傾斜してもよい。この場合、係合突起31の側面31aは、先端面31bよりも鉛直方向との間の角度は小さくする。
【0045】
係合突起31の先端面31bは、回動方向の中間部に鉛直方向の頂点31cを有する。頂点31cの位置は、回動方向の中央に位置しているが、中央よりもやや回動方向の前後に変位してもよい。回動方向の前後とは、回動柵部7が回動するときの前方及び後方を意味し、回動する方向によって入れ替わる。従って、回動方向の前後は、回動方向の一方及び他方と同義である。
【0046】
この頂点31cから回動方向の前後に向けて、係合突起31の鉛直方向の寸法を小さくするように傾斜した一側面31d及び他側面31eを備えている。一側面31d及び他側面31eと鉛直方向との間の角度は、45度程度に設定されている。ただし、この角度は、45度以外であってもよい。
【0047】
なお、係合突起31の先端面31bは、回転方向の前方から後方にわたって引上げ方向の寸法を小さく又は大きくするように傾きが一定の単一の面によって形成してもよい。また、係合突起31の先端面31bは、同一方向且つ異なる傾きの複数の面で構成してもよい。
【0048】
係合溝33は、隣接する係合突起31間に設けられ、回動柵部7がロック位置にあるときに相手方となる係合突起31を周方向で係合させる。本実施例の係合溝33は、隣接する係合突起31によって区画されている。
【0049】
相手方となる係合突起31は、回動柵部7及び固定柵部5の何れか一方に対する他方に設けられた係合突起31を意味する。すなわち、回動柵部7及び固定柵部5の何れか一方に設けられた係合溝33は、相手方となる回動柵部7及び固定柵部5の他方に設けられた係合突起31を係合させる。
【0050】
係合溝33は、鉛直方向に沿って形成されており、相手方となる係合突起31を回動柵部7の自重によって係合させる構成となっている。この係合により、回動柵部7の回動をロックする。
【0051】
係合溝33の鉛直方向の深さは、係合突起31の鉛直方向の長さとほぼ等しい。係合溝33の深さ又は係合突起31の長さが回動柵部7のロック位置から解除位置への引上げストロークとなる。すなわち、引上げストローク以上に回動柵部7を引き上げて係合溝33と係合突起31とを非係合状態とすると、回動柵部7は、解除位置となり、回動が許容されることになる。
【0052】
係合溝33の側面31aは、係合突起31の側面31aと共用されている。係合溝33の底面33aは、回動柵部7の周方向に沿った平坦面によって構成されている。ただし、係合溝33の底面33aは、係合突起31の先端面31bに応じて傾斜させる構成としてもよい。
【0053】
なお、係合部21は、他の形態を採用してもよく、例えば一以上のピンとこのピンを係合させる溝で構成してもよい。また、係合部21は、スプライン等によって構成することも可能である。
【0054】
規制部23は、回動柵部7及び固定柵部5の一方に支持されると共に回動柵部7及び固定柵部5の他方に係合してロック位置の回動柵部7の引上げを規制する。本実施例の規制部23は、回動柵部7に揺動自在に支持されている。この規制部23は、揺動により規制溝29aに対して引上げ交差方向である水平方向に係脱自在な規制突起23aを備えている。
【0055】
なお、規制部23は、固定柵部5及び回動柵部7の双方に溝やフランジを設け、これら溝やフランジに引上げ方向で係合する部材とすることも可能である。
【0056】
レバー25は、回動柵部7に対して引上げ方向である鉛直方向に変位可能に支持されると共に規制部23に連結され、鉛直方向の上方への変位により規制部23を連動させて回動柵部7の引上げの規制を解除する。
【0057】
本実施例のレバー25は、回動柵部7の把持部7aに設けられている。把持部7aは、回動柵部7の引上げ時に作業者が把持するためのものである。把持部7aは、作業者が片手で把持可能とするように形成されている。本実施例のレバー25は、この把持部7aに対して引上げ方向の下方側に位置し、引上げ方向の上方への変位により把持部7aに収容される。
【0058】
具体的には、レバー25は、長尺のアーム状であり、長手方向の一側が回動柵部7に回動自在に支持されている。このレバー25は、付勢部材25によって把持部7aに対する下方側へ付勢されている。付勢部材25aは、レバー25の回動軸25bに取り付けられたねじりばねである。ただし、付勢部材25aは、コイルばね等としてもよい。また、付勢部材26aは、省略してもよい。
【0059】
レバー25の長手方向の他側は、規制部23に回動自在に連結されている。従って、レバー25は、引上げ方向に変位すると、レバー25を揺動させるようになっている。
【0060】
かかるレバー25は、全体として回動柵部7の樹脂カバー17内に収容され、長手方向の中間部が把持部7aに沿って配置されている。そして、レバー25の中間部は、その一部が開口17cを介して把持部7aから下方に突出した突出部25cとなっている。
【0061】
この突出部25cが、把持部7aに対して引上げ方向の下方側に位置し、引上げ方向の上方への変位により把持部7aに収容される。ここでの収容は、本実施例において、レバー25が把持部7aに完全に収容されることを意味する。ただし、レバー25は、把持部7aに部分的に収容される構成としてもよい。この場合、部分的に収容されたレバー25の残りの部分が把持部7aの一部を構成すればよい。
【0062】
本実施例において、レバー25は、突出部25cが把持部7aを把持する際や把持部7aを把持して回動柵部7を引き上げる際に引上げ方向の上方へ直接的に操作される。ただし、レバー25は、作業者に間接的に操作されるものであってもよい。例えば、引上げ方向に変位可能な解除ボタンを設け、解除ボタンの引上げ方向の操作に連動してレバー25が引上げ方向に変位する構成としてもよい。
【0063】
また、レバー25は、レバーロック35により引上げ方向の変位を規制可能とされている。このレバーロック35により、不用意にレバー25が把持された場合に、回動柵部7の引上げの規制が解除されることを防止する。このレバーロック35は、把持部7aにスライド自在に取り付けられ、コイルばね等の弾性部材37により初期位置に保持されている。レバーロック35は、初期位置において、引上げ方向でロックアーム35aがレバー25のロック突起25dに係合している。かかる係合は、レバーロック35を弾性部材37の弾性力に抗して初期位置から変位させることで解除される。なお、レバーロック35は、省略することも可能である。
【0064】
[支持構造]
図5は、図1のベッド用側柵の支持構造を示す斜視図、図6は、図2のベッド用側柵の脚部周辺の拡大図、図7は、図5の支持構造の係止部周辺を示す斜視図、図8は、図1のベッド用側柵の係止部周辺を示す正面図である。
【0065】
支持構造6は、固定柵部5をベッドフレーム3に対して支持するものである。本実施例において、支持構造6は、複数の支持穴部39と、複数の脚部41と、複数の変位部材43と、結合部45と、複数の係合部材47とで構成されている。
【0066】
複数の支持穴部39は、ベッドフレーム3の側部に設けられている。本実施例において、支持穴部39は、ベッドフレーム3のアームに設けられている。支持穴部39は、上方に開口を有し、上方から固定柵部5の脚部41を挿入可能とする。
【0067】
脚部41は、固定柵部5に一対設けられ、ベッドフレーム3の支持穴部39にそれぞれ挿入される。なお、脚部41は、三つ以上設けることも可能である。各脚部41は、円筒状に形成され、支持穴部39に挿入したときにがたつきがない程度に遊嵌される。なお、脚部41の形状は、特に限定されるものではなく、例えば角筒状や中実の柱状等としてもよい。図5において、一方の脚部41のみを示しているが、他方の脚部41は一方の脚部41と対称な構成となっている。
【0068】
複数の変位部材43は、脚部41に対して固定位置と解放位置との間で変位可能に構成されている。固定位置は、固定柵部5をベッドフレーム3に固定する位置であり、解放位置は、固定柵部5をベッドフレーム3に対して取り外し可能とする位置である。
【0069】
本実施例の変位部材43は、それぞれ棒状に形成され、脚部41内を挿通している。変位部材43の軸方向の両側は、脚部41に対して突出している。なお、軸方向とは、変位部材43の軸方向をいう。本実施例の軸方向は、鉛直方向と一致している。ただし、軸方向は、鉛直方向と一致させる必要はない。
【0070】
変位部材43の一側(本実施例では上側)は、軸交差方向に沿うように湾曲し、結合部45に結合されている。なお、軸交差方向は、軸方向に対する交差方向を意味し、本実施例において水平方向と一致する。
【0071】
結合部45は、複数の変位部材43を結合して一体的に軸方向に変位させるものである。本実施例の結合部45は、結合桿49と、カム51とを備えている。
【0072】
結合桿49は、棒状部材である。この結合桿49は、固定柵部5に軸周り回転自在に支持され、軸交差方向である水平方向に沿って配置されている。本実施例の結合桿49は、水平方向の両側に膨出部49aを備えている。この膨出部49aが固定柵部5の樹脂カバー13の周回溝13b内に回転自在に係合することで、結合桿49は、固定柵部5への支持がなされている。
【0073】
なお、結合桿49は、ベアリング等によって固定柵部5に支持してもよく、固定柵部5に対する支持方法は問わない。
【0074】
かかる結合桿49は、水平方向の中間部が固定柵部5の切欠13aを通っており、この中間部に結合桿49の軸周り回転を行うための操作部53が取り付けられている。操作部53は、結合桿49の軸周り回転位置を示すために、結合桿49の周方向で一様ではない突起を形成する形状が好ましい。ただし、結合桿49には、マークを設けて軸周り回転位置を示す構成としてもよい。
【0075】
本実施例の操作部53は、変位部材43が固定位置にあるときに固定柵部5の樹脂カバー13に沿った状態となり、変位部材43が解放位置にあるときに樹脂カバー13に対して突出した状態となる。
【0076】
また、操作部53は、結合桿49を係止するための係止部55を有する。係止部55は、変位部材43が固定位置にあるとき、つまり樹脂カバー13に沿った状態で操作部53を固定柵部5に係止可能とする。
【0077】
係止部55は、特に限定されるものではないが、係止ピン55aと係止穴55bによって構成されている。係止ピン55aは、操作部53に対して係止部本体55cの操作により出没可能に支持され、係止穴55bは、固定柵部5の樹脂カバー13に形成され、係止ピン55aを係合させる。
【0078】
カム51は、変位部材43に対応して結合桿49に設けられ、結合桿49の軸周り回転に応じて変位部材43を軸方向に変位させる。本実施例のカム51は、結合桿49の膨出部49a内に設けられたばカム溝51aによって構成されている。このカム51には、変位部材43の一側が係合している。これにより、カム51は、結合桿49の回転に応じてカム溝51aにより変位部材43の一側を鉛直方向で上下させる。なお、カム51は、円板カム等によって構成することも可能である。
【0079】
係合部材47は、複数の脚部41と複数の変位部材43との間にそれぞれ配置されている。本実施例の係合部材47は、支持穴部39の内面39aに摩擦係合可能な摩擦係合部材である。具体的には、本実施例の係合部材47は、可撓性を有しており、複数の変位部材43の固定位置へ向けた変位に応じて圧縮される。これにより、係合部材47は、軸交差方向である水平方向に膨出して複数の支持穴部39の内面39aに押し付けられて摩擦係合する。
【0080】
この係合部材47は、例えばゴム等によって円筒状に形成され、変位部材43の軸方向の他側の外周に設けられている。係合部材47は、脚部41の先端面41aと変位部材43の軸方向の他側のフランジ部43aとの間に保持されている。
【0081】
なお、係合部材47は、脚部41内に配置することも可能である。この場合、脚部41外に係合部材47を臨ませる開口を設ければよい。また、脚部41内に設ける場合は、係合部材47を支持するフランジ部等が脚部41側にも必要となる。
【0082】
また、係合部材47は、摩擦係合部材に代えて係合片とすることが可能である。係合片は、変位部材43の変位に応じて、軸方向に対する交差方向に変位するものであればよい。例えば剛体等の可動片を介して断面C字状のバネ鋼等の弾性部材を変位部材43の軸方向の他側の外周に取り付けて構成することが可能である。この場合、可動片は、テーパ面等を有することによって、変位部材43の固定位置へ向けた変位に応じて径方向に変位し、係合部材47を拡径させる。この拡径により、係合部材47は、支持穴部39の内面39aに設けられた凹部に係合する。なお、支持穴部39の内面39aに凹部を設けずに、係合片としての係合部材47を内面39aに圧接される摩擦係合部材として用いることも可能である。
【0083】
変位部材43は、索状部材、ロッド状部材、鎖状部材等とすることができ、係合部材47を変位に応じて圧縮させるものであればよい。ここでの圧縮は、係合部材47を脚部41に対して押し付けることで行うことができる。この押し付けは、変位部材43に設けたフランジ部43aで行われる。ただし、変位部材43は、モールド成形等で係合部材47と一体に成形し、係合部材47を一体的に変位させる構成としてもよい。
【0084】
[回動柵部の回動]
回動柵部7を回動させる際は、把持部7aを把持して回動柵部7をロック解除位置まで引き上げる。
【0085】
引上げの際は、予め回動柵部7の引上げの規制を解除しておく。すなわち、レバーロック35を弾性部材37の弾性力に抗して変位させてレバー25のロックを解除し、この状態でレバー25を引上げ方向の上方へ変位させる。これによって規制部23が連動して規制突起23aが規制溝29aから離脱し、回動柵部7の引上げが可能となる。
【0086】
かかる解除は、作業者がレバーロック35を親指で操作しつつレバー25を引上げる操作の延長でそのまま把持部7aを握ることで、引上げ操作の一連の流れとして片手で容易に行うことができる。こうして引上げの規制を解除しながら回動柵部7を引上げることができる。
【0087】
回動柵部7をロック解除位置まで引き上げた後は、そのまま作業者が片手で回動柵部7を回動させて、所望の回動位置において回動柵部7を下降させる。この下降は、回動柵部7の自重により行わせることができる。
【0088】
回動柵部7がロック位置まで下降すると、回動柵部7の係合突起31が固定柵部5の係合溝33に係合し、固定柵部5の係合突起31が回動柵部7の係合溝33に係合する。これにより、回動柵部7は、回動が規制されるロック状態となる。
【0089】
係合突起31と係合溝33との係合時には、係合突起31と係合溝33とが回動方向でずれて、回動柵部7の下降に応じて回動柵部7及び固定柵部5の係合突起31が突き当たることがある。この場合、本実施例では、係合突起31の先端面31bが頂点31cに向けて前後に傾斜しているので、相互に突き当たった係合突起31を係合溝33へと案内して確実に係合させることができる。
【0090】
こうして係合した後は、作業者が把持部7aから手を放すことで、レバー25及びレバーロック35が初期位置に戻り、回動柵部7の引上げがロックされる。
【0091】
このように、本実施例では、回動柵部7の回動を片手で容易に行うことができ、回動柵部7の回動の操作性を向上することができる。
【0092】
[固定柵部の固定]
固定柵部5をベッドフレーム3に固定する際は、予め固定柵部5の操作部53を樹脂カバー13から突出するように位置させておく。この状態で固定柵部5の脚部41をベッドフレーム3の支持穴部39に挿入し、固定柵部5をベッドフレーム3に支持する。
【0093】
この支持状態で、固定柵部5の操作部53を樹脂カバー13に沿った状態とすることで、結合桿49を軸周り回転させる。結合桿49が軸周り回転すると、カム51を介して変位部材43が鉛直方向に引き上げられる。この引上げにより、係合部材47が固定柵部5の脚部41と変位部材43のフランジ部43aとの間で圧縮されて水平方向に膨出する。
【0094】
これによって、係合部材47が支持穴部39内に押し付けられるので、脚部41が支持穴部39に対して引抜き不能となる。こうして、固定柵部5は、ベッドフレーム3に対して固定されることになる。
【0095】
固定柵部5のベッドフレーム3からの取外しは、上記と逆の手順で行えばよい。
【0096】
[効果]
以上説明したように、本実施例のベッド用側柵1は、ベッドフレーム3に支持される固定柵部5と、固定柵部5に対して回動可能な回動柵部7と、固定柵部5に対する回動柵部7の回動のロック及びロック解除を行うロック機構9とを備える。
【0097】
ロック機構9は、回動柵部7を固定柵部5に対して回動可能且つロック位置から解除位置まで引上げ可能に支持する支持部19と、固定柵部5及び回動柵部7間に設けられ、ロック位置で固定柵部5と回動柵部7との間を相対的に回動不能に係合し、解除位置で固定柵部5と回動柵部7との間の係合を解除して回動柵部7の回動を許容する係合部21と、回動柵部7及び固定柵部5の一方である回動柵部7に支持されると共に回動柵部7及び固定柵部5の他方である固定柵部5に係合してロック位置の回動柵部7の引上げを規制する規制部23と、回動柵部7に対して引上げ方向に変位可能に支持されると共に規制部23に連結され、引上げ方向の上方への変位により規制部23を連動させて回動柵部7の引上げの規制を解除するレバー25とを備える。
【0098】
従って、レバー25を引上げる操作の延長でそのまま固定柵部5を引上げて回動させることができるため、回動柵部7の回動を片手で容易に行うことができ、回動柵部7の回動の操作性を向上することができる。
【0099】
また、ベッド用側柵1は、回動柵部7の引上げ時に把持するための把持部7aを備え、レバー25は、把持部7aに対して下方側に位置し、引上げ方向の上方への変位により把持部7aに収容される。
【0100】
従って、レバー25を引上げる操作の延長でそのまま把持部7aを把持して、より回動柵部7の回動の操作性を向上することができる。
【0101】
係合部21は、回動柵部7及び固定柵部5のそれぞれに設けられた複数の係合突起31と、回動柵部7及び前記固定柵部5の隣接する係合突起31間に設けられ、相手方となる係合突起31を係合させる係合溝33とを備える。係合突起31は、引上げ方向の先端面31bが、回動柵部7の回動方向の前後に傾斜している。
【0102】
従って、係合突起31と係合溝33とを係合させる際に、回動柵部7及び固定柵部5の係合突起31が相互に突き当たるような場合でも、突き当たった係合突起31相互が先端面31bによって係合溝33へと案内されて確実に係合する。
【0103】
また、係合突起31の先端面31bは、回動方向の中間部に引上げ方向の頂点31cを有し、この頂点31cから回動方向の前後に向けて係合突起31の引上げ方向の寸法を小さくするように傾斜している。
【0104】
従って、本実施例では、回動柵部7及び固定柵部5の係合突起31が突き当たった場合、係合突起31が回動方向でより近い係合溝33に案内されて係合する。このため、ロックされた回動柵部7の回動位置を、作業者所望の回動位置に対する誤差が少ないものにできる。
【0105】
支持部19は、回動柵部7及び固定柵部5の一方である回動柵部7に設けられた支持筒部27と、回動柵部7及び固定柵部5の他方である固定柵部5に設けられ、支持筒部27を相対回転自在に挿通する支持軸部29と、この支持軸部29に設けられた引上げ交差方向である水平方向の規制溝29aとを備える。規制部23は、回動柵部7及び固定柵部5の一方である回動柵部7に支持され、規制溝29aに対して係脱自在な規制突起23aを備える。
【0106】
従って、支持部19及び規制部23を簡単な構成で実現することができる。
【0107】
本実施例のベッド用側柵1は、固定柵部5に設けられ、それぞれベッドフレーム3に設けられた複数の支持穴部39に挿入される複数の脚部41と、複数の脚部41に対して固定位置と解放位置との間で軸方向である鉛直方向に変位可能な複数の変位部材43と、複数の変位部材43を結合し一体的に鉛直方向に変位させる結合部45と、複数の脚部41と複数の変位部材43との間にそれぞれ配置され、複数の変位部材43の固定位置へ向けた変位に応じて支持穴部39の内面に係合する係合部材47とを備える。
【0108】
従って、本実施例では、固定柵部5を結合部45によって変位部材43を変位させるだけで、容易且つ確実に固定柵部5のベッドフレーム3への固定及び固定の解除ができる。
【0109】
結合部45は、固定柵部5に軸周り回転自在に支持され、軸交差方向である水平方向に沿って配置された結合桿49と、結合桿49に複数の変位部材43に対応して設けられ、結合桿49の軸周り回転に応じて複数の変位部材43を軸方向に変位させるカム51とを備えている。
【0110】
従って、本実施例では、結合桿49を軸周り回転させるだけで、より容易且つ確実に固定柵部5のベッドフレーム3への固定及び固定の解除ができる。
【0111】
結合桿49は、軸周り回転を行うための操作部53を備え、操作部53及び固定柵部5間に、複数の変位部材43が固定位置にあるときに操作部53を固定柵部5に係止可能とする係止部55を備えている。
【0112】
従って、操作部53を操作して、より容易且つ確実に固定柵部5のベッドフレーム3への固定及び固定の解除ができる。しかも、操作部53を利用して固定柵部5に結合桿49を係止することができ、不用意に固定柵部5の固定が解除されることを抑制できる。
【符号の説明】
【0113】
1 ベッド用側柵
3 ベッドフレーム
5 固定柵部
6 支持構造
7 回動柵部
7a 把持部
9 ロック機構
19 支持部
21 係合部
23 規制部
23a 規制突起
25 レバー
27 支持筒部
29 支持軸部
29a 規制溝
31 係合突起
31b 先端面
31c 頂点
33 係合溝
39 支持穴部
39a 内面
41 脚部
43 変位部材
45 結合部
47 係合部材
49 結合桿
51 カム
53 操作部
55 係止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8