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  • 特開-微粒子、樹脂組成物および物品 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025019469
(43)【公開日】2025-02-07
(54)【発明の名称】微粒子、樹脂組成物および物品
(51)【国際特許分類】
   C08F 20/28 20060101AFI20250131BHJP
   C08L 33/14 20060101ALI20250131BHJP
   C09J 7/38 20180101ALI20250131BHJP
   C09J 133/04 20060101ALI20250131BHJP
【FI】
C08F20/28
C08L33/14
C09J7/38
C09J133/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123094
(22)【出願日】2023-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100176407
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 理啓
(72)【発明者】
【氏名】七島 祐
【テーマコード(参考)】
4J002
4J004
4J040
4J100
【Fターム(参考)】
4J002BG071
4J002FD170
4J002FD310
4J002FD320
4J002GD00
4J002GG00
4J002GH00
4J002GJ00
4J002GL00
4J002GQ00
4J002HA09
4J004AA10
4J004AB01
4J004EA06
4J040DF021
4J040GA07
4J040JA07
4J040JA09
4J040JB09
4J040NA19
4J040PA42
4J100AJ02Q
4J100AJ02R
4J100AL08P
4J100AL08Q
4J100BA02Q
4J100BC60Q
4J100CA04
4J100CA05
4J100EA05
4J100EA09
4J100FA08
4J100FA20
4J100FA28
4J100GC25
4J100GC32
4J100JA01
4J100JA03
4J100JA05
4J100JA07
4J100JA11
4J100JA13
4J100JA15
4J100JA58
4J100JA67
(57)【要約】      (修正有)
【課題】二酸化炭素を製造原料とする新規な微粒子および当該微粒子を含有する樹脂組成物および当該樹脂組成物を用いて製造される物品を提供する。
【解決手段】重合体を構成するモノマー単位として、下記式(1)

に示されるエチレンカーボネート構造を有するエチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含む(メタ)アクリル酸エステル重合体を含有する微粒子。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合体を構成するモノマー単位として、下記式(1)
【化1】

に示されるエチレンカーボネート構造を有するエチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含む(メタ)アクリル酸エステル重合体を含有する微粒子。
【請求項2】
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、前記エチレンカーボネート含有モノマーを50質量%以上、99.9質量%以下で含むことを特徴とする請求項1に記載の微粒子。
【請求項3】
前記エチレンカーボネート含有アクリルモノマーは、下記式(2)または下記式(3)で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の微粒子。
【化2】

(式中、nは0以上の整数を表す。)
【化3】

(式中、nは0以上の整数を表す。)
【請求項4】
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、アクリル酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の微粒子。
【請求項5】
平均粒径が10nm以上、1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の微粒子。
【請求項6】
前記エチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含むモノマー単位を乳化重合することで、前記(メタ)アクリル酸エステル重合体を分散質として含むエマルションを生成した後、当該エマルションを構成する分散媒を除去して得られる残留物を粉砕することで得られることを特徴とする請求項1に記載の微粒子。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の微粒子を含有する樹脂組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の樹脂組成物から形成される樹脂膜を備える物品。
【請求項9】
前記樹脂膜は、粘着剤層であり、
前記物品は、粘着シートである
ことを特徴とする請求項8に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微粒子、当該微粒子を含有する樹脂組成物および当該樹脂組成物を用いて製造される物品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機微粒子は、アンチブロッキング剤、トナー用添加剤、粉体塗料、水分散型塗料、化粧板用添加剤、人工大理石用添加剤、化粧品用充填剤、クロマトグラフィーのカラム充填剤、艶消し剤などの添加剤として、樹脂フィルムや、塗料、接着剤、粘着剤などに広範な用途に使用されている。
【0003】
ところで、近年、環境配慮の観点から、電子機器や電化製品等において、不要となった製品を容易に解体できること(易解体性)が求められている。解体されて生じた部品は、リサイクルやリユースに使用することも可能となる。
【0004】
例えば、製品を構成する部材同士が粘着シートで貼合されている場合には、外部刺激によって当該粘着シートの粘着性を低下させ、部材同士の分離・剥離を容易にすることが行われる。そのような粘着シートの例として、特許文献1には、接合時には高い常態接着力を維持しつつ、接合部を分離・解体する際には、加熱により接着力が低下して、容易に分離・解体できる加熱発泡型再剥離性粘着テープが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014―214208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示される熱発泡剤(特に熱膨張性微小球)の平均粒径は、分散性や薄層形成性等の点から、一般に1~80μm程度であり、粘着シートの用途によっては十分に対応することができない。
【0007】
また、粘着シートが使用されていない製品にも易解体性が求められることがあり、その場合には、特許文献1に開示される粘着シートでは十分に対応することができない。
【0008】
さらに、近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、サステナビリティを有する炭素原料として、二酸化炭素、メタン、一酸化炭素などのガスが注目されている。例えば、二酸化炭素とエポキシドとの共重合により、主鎖に脂肪族(非芳香族)基のみを有する脂肪族ポリカーボネートを製造できることが報告されており、二酸化炭素等のガスを原料として利用した化学品やその製造技術に関心が寄せられている。二酸化炭素は地球温暖化の原因とされているため、各種の材料を作る過程で工場から排出される二酸化炭素の有効利用は、環境保護に役立つものである。
【0009】
そのため、有機微粒子において、二酸化炭素を製造原料とし、より容易に取り扱いできる易解体性を可能とする、更なる選択肢が求められる。
【0010】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、二酸化炭素を製造原料とする新規な微粒子および当該微粒子を含有する樹脂組成物および当該樹脂組成物を用いて製造される物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、第1に本発明は、重合体を構成するモノマー単位として、下記式(1)
【化1】

に示されるエチレンカーボネート構造を有するエチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含む(メタ)アクリル酸エステル重合体を含有する微粒子を提供する(発明1)。
【0012】
上記発明(発明1)に係る微粒子では、(メタ)アクリル酸エステル重合体中に存在する上記エチレンカーボネート構造が、二酸化炭素を製造原料として製造することができるため、二酸化炭素の有効利用を図ることができる。また、上記エチレンカーボネート構造は、触媒とともに加熱処理することによって分解し、二酸化炭素が放出される。そのため、上記微粒子を材料として形成された樹脂膜(粘着剤層等)が、その他の対象物と密着している場合でも、樹脂膜と対象物との界面に上記二酸化炭素が溜まり、それによって密着性が低減するものとなる。結果として、対象物から樹脂膜を容易に分離する用途に使用することが可能となる。
【0013】
上記発明(発明1)において、前記(メタ)アクリル酸エステル重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、前記エチレンカーボネート含有モノマーを50質量%以上、99.9質量%以下で含むことが好ましい(発明2)。
【0014】
上記発明(発明1,2)において、前記エチレンカーボネート含有アクリルモノマーは、下記式(2)または下記式(3)で示される化合物であることが好ましい(発明3)。
【化2】


(式中、nは0以上の整数を表す。)
【化3】

(式中、nは0以上の整数を表す。)
【0015】
上記発明(発明1~3)において、前記(メタ)アクリル酸エステル重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、アクリル酸を含むことが好ましい(発明4)。
【0016】
上記発明(発明1~4)においては、平均粒径が10nm以上、1μm以下であることが好ましい(発明5)。
【0017】
上記発明(発明1~5)において、前記エチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含むモノマー単位を乳化重合することで、前記(メタ)アクリル酸エステル重合体を分散質として含むエマルションを生成した後、当該エマルションを構成する分散媒を除去して得られる残留物を粉砕することで得られることが好ましい(発明6)。
【0018】
第2に本発明は、前記微粒子(発明1~6)を含有する樹脂組成物を提供する(発明7)。
【0019】
第3に本発明は、前記樹脂組成物(発明7)から形成される樹脂膜を備える物品を提供する(発明8)。
【0020】
上記発明(発明8)において、前記樹脂膜は、粘着剤層であり、前記物品は、粘着シートであることが好ましい(発明9)。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る微粒子は、二酸化炭素を製造原料とするため、環境負荷が小さい。さらに、本発明に係る微粒子は、触媒とともに加熱処理することによって分解し、二酸化炭素が放出されるため、各種の樹脂中に配合することで易解体性を実現可能な新たな手段を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施例1として製造した微粒子のSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔微粒子〕
本実施形態に係る微粒子は、重合体を構成するモノマー単位として、下記式(1)
【化4】

に示されるエチレンカーボネート構造を有するエチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含む(メタ)アクリル酸エステル重合体を含有する。
【0024】
上記エチレンカーボネート構造は、分解することにより、二酸化炭素を放出することができる。特に、上記エチレンカーボネート構造とともに、求核性を有するアニオンが存在する場合には、当該アニオンが上記エチレンカーボネート構造中におけるカルボニル基を構成する炭素原子に対して求核攻撃を行い、それにより効率的にエチレンカーボネート構造が分解されて、二酸化炭素が脱離する。
【0025】
このような性質を有する本実施形態に係る微粒子を用いることで、易解体性に優れた製品を製造することが可能となる。すなわち、上記微粒子から放出される二酸化炭素を、製品を構成する部材同士の密着性の低減に利用することができ、その結果として、当該製品を容易に解体することが可能となる。例えば、上記微粒子を材料の1つとして製造された粘着シートによって、部材同士が貼合されている場合には、上述したエチレンカーボネート構造の分解によって二酸化炭素を生じさせることにより、当該二酸化炭素を粘着シートと部材との界面に溜め、粘着シートと部材とを物理的に引き離すことが可能となる。
【0026】
なお、上述した求核性を有するアニオンとしては、例えば、所定の刺激によって求核性を有するアニオンを発生させることが可能な求核性アニオン発生剤から生じるものが好適である。特に、加熱により上記アニオンを発生する求核性アニオン発生剤を使用した場合には、外部刺激として加熱することによって、本実施形態に係る微粒子が使用された製品の解体が可能となる。
【0027】
1.(メタ)アクリル酸エステル重合体
本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、重合体を構成するモノマー単位として、上記式(1)に示されるエチレンカーボネート構造を有するエチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含む限り、特に制限されない。
【0028】
上記エチレンカーボネート含有アクリルモノマーとしては、エチレンカーボネート構造を含むとともに、(メタ)アクリロイル基(構造)を有するモノマーであれば限り特に限定されない。エチレンカーボネート含有アクリルモノマーの好ましい例としては、エチレンカーボネート構造を有する有機基と(メタ)アクリロイルオキシ基とが結合した構造を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。このような(メタ)アクリル酸エステルの例としては、下記式(2)
【化5】

で示されるアクリル酸エステル、または下記式(3)
【化6】

で示されるメタクリル酸エステル、または下記式(4)
【化7】

で示されるメタクリル酸エステルが挙げられる。なお、式(2)から式(4)のいずれにおいても、nおよびmは0以上の整数、Xは水素、又はメチル基を表す。を表す。
【0029】
上記式(2)および式(3)で表される(メタ)アクリル酸エステルの中でも、良好に二酸化炭素ガスを放出し易いという観点から、nおよびmのそれぞれが1以上である(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、nおよびmのそれぞれが2以上である(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。上記nおよびmのそれぞれの上限値は特に限定されないが、重合性の観点から、10以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましく、特に4以下であることが好ましく、さらには3以下であることが好ましい。これらの中でも、n=1である(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、特に式(3)においてn=1であるメタアクリル酸(2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルが好ましい。なお、エチレンカーボネート含有モノマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
エチレンカーボネート含有モノマーは、特開2006-335971号公報に開示されているように、エポキシ基を有する(メタ)アクリレートのエポキシ基にCOを付加してカーボネート基を導入することにより製造することができる。すなわち、エチレンカーボネート含有モノマーを使用する本実施形態に係る(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、二酸化炭素を製造原料として製造することができ、したがって二酸化炭素の有効利用を図ることができる。
【0031】
本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、二酸化炭素を製造原料と有効使用するという観点から、エチレンカーボネート含有アクリルモノマーを、50質量%以上含有することが好ましく、特に80質量%以上含有することが好ましく、さらには85質量%以上含有することが好ましい。また、本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、エチレンカーボネート含有アクリルモノマーを、99.9質量%以下で含有することが好ましく、特に99.5質量%以下で含有することが好ましく、さらには99.0質量%以下で含有することが好ましい。含有量が99.9質量%以下であることにより、(メタ)アクリル酸エステル共重合体が、その他の構成モノマーを十分に含むものとなり、(メタ)アクリル酸エステル共重合体が所望の性能を有し易いものとなる。
【0032】
本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、重合体を構成するモノマー単位として、上述したエチレンカーボネート含有アクリルモノマー以外のモノマーを含有してもよい。例えば、当該モノマーの例としては、アルキル基の炭素数が1~12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基等の反応性官能基を含有するモノマー;アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル;フェニル(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリルアミド、メタクリルアミド等の非架橋性のアクリルアミド;N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の非架橋性の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル;スチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
上述した中でも、本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、重合体を構成するモノマー単位として、カルボキシ基を含有するモノマーに該当するアクリル酸を含むことが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル共重合体がアクリル酸を含むことにより、得られる微粒子の平均粒径の調整が容易となる。
【0034】
本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル共重合体が、重合体を構成するモノマー単位としてアクリル酸を含む場合、その含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、特に0.3質量%以上であることが好ましく、さらには0.5質量%以上であることが好ましい。また、上記含有量は、30質量%以下であることが好ましく、特に20質量%以下であることが好ましく、さらには15質量%以下であることが好ましい。これにより、(メタ)アクリル酸エステル共重合体中の上述したエチレンカーボネート構造の量を十分に確保しつつ、得られる微粒子の平均粒径を調整し易いものとなる。
【0035】
2.微粒子の製造方法
本実施形態に係る微粒子の製造方法は特に限定されないものの、例えば、懸濁重合、乳化重合、シード重合、分散重合などの従来公知の重合方法により製造することができる。これらの中でも、前述したエチレンカーボネート含有アクリルモノマーを含むモノマー単位を乳化重合することで、前述した(メタ)アクリル酸エステル重合体を分散質として含むエマルションを生成した後、当該エマルションを構成する分散媒を除去して得られる残留物を粉砕することで、本実施形態に係る微粒子を得ることが好ましい。なお、本実施形態に係る微粒子は、凝集していてもよい。凝集している場合でも、粒子表面の外観状態を維持したまま粉砕することが可能である。
【0036】
上記乳化重合の手法としては従来公知のものを使用することができる。例えば、前述したエチレンカーボネート含有アクリルモノマーと、所望により前述したその他のモノマーと、乳化剤とを分散媒としての水中で撹拌した後、そこへ重合開始剤を添加し、所定の温度で撹拌することで乳化重合を進行させることができる。
【0037】
上記乳化剤としては特に制限は無いものの、分散安定性を向上させる観点から、アニオン系乳化剤またはノニオン系乳化剤が好ましく、アニオン系乳化剤がより好ましい。
【0038】
アニオン系乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩、アリルアルキルスルホコハク酸エステル塩等が挙げられる。また、ノニオン系乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩が特好ましい。これらの乳化剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0039】
乳化剤の含有量としては、乳化重合反応の安定性の観点、および、未反応の乳化剤が残存することによる物性低下を防ぐ観点から、全モノマーの総量100質量に対して、1質量部以上であることが好ましく、特に3質量部以上であることが好ましく、さらには5質量部以上であることが好ましい。また、乳化剤の含有量は、全モノマーの総量100質量に対して、30質量部以下であることが好ましく、特に25質量部以下であることが好ましく、さらには20質量部以下であることが好ましい。
【0040】
上記重合開始剤としては、水溶性、油溶性のいずれであってもよく、例えば、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド等のアゾ系化合物、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素等の過酸化物等が挙げられ、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせや、過酸物とアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせ等からなるレドックス開始剤を用いてもよい。重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、重合安定性に優れているという観点から、過硫酸アンモニウムが好ましい。これらの重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】
重合開始剤の含有量としては、重合速度を速める観点から、全モノマーの総量100質量に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、特に0.5質量部以上であることが好ましく、さらには1質量部以上であることが好ましい。また、重合開始剤の含有量は、全モノマーの総量100質量に対して、10質量部以下であることが好ましく、特に7質量部以下であることが好ましく、さらには5質量部以下であることが好ましい。
【0042】
重合開始剤の添加後における、温度および撹拌の条件としては、分散質が十分に分散する条件であればよいものの、例えば、温度としては、60~90℃であることが好ましく、特に65~85℃であることが好ましく、さらには70~80℃であることが好ましい。また、撹拌の条件としては、50~200rpmとすることが好ましく、特に70~180rpmとすることが好ましく、さらには100~150rpmとすることが好ましい。さらに、撹拌の時間としては、10~60分とすることが好ましく、特に10~60分とすることが好ましく、さらには10~30分とすることが好ましい。
【0043】
また、乳化重合により得られたエマルションに対して、さらに、アンモニア水、各種水溶性アミン、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ水溶液を添加して、pH5~9に調整することが好ましく、特にpH6~8.5に調整することが好ましい。これにより、分散の安定性を向上させることが可能となる。
【0044】
得られたエマルションの固形分濃度は、好ましくは10~80質量%、より好ましくは25~70質量%、更に好ましくは45~65質量%である。
【0045】
また、得られたエマルションでは、(メタ)アクリル酸エステル共重合体から構成される分散質の粒径(D50)が、10nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがより好ましく、特に50nm以上であることが好ましく、さらには100nm以上であることが好ましい。また、上記粒径(D50)は、1μm以下であることが好ましく、特に0.8μm以下であることが好ましく、さらには0.6μm以下であることが好ましい。分散質の上述した粒径(D50)が上記範囲であることで、本実施形態に係る微粒子の平均粒径を後述した範囲に調整し易くなる。なお、上記粒径(D50)の測定方法の詳細は、後述する実施例に記載の通りである。
【0046】
上記の通り得られたエマルションから分散媒を除去する方法としては、特に限定されず、例えば、所定の温度環境下にエマルションを静置して、分散媒を乾燥させることが挙げられる。この場合の温度としては、25℃以上であることが好ましく、特に40℃以上であることが好ましく、さらには45℃以上であることが好ましい。また、上記温度は、100℃以下であることが好ましく、特に90℃以下であることが好ましく、さらには80℃以下であることが好ましい。さらに、乾燥時間としては、1時間以上であることが好ましく、特に2時間以上であることが好ましく、さらには3時間以上であることが好ましい。また、当該時間は、72時間以下であることが好ましく、特に48時間以下であることが好ましく、さらには24時間以下であることが好ましい。上記の通り得られたエマルションから分散媒を除去する方法としては、ろ過、遠心分離を行ってもよい。なお、微粒子の表面に残存する界面活性剤を除去する目的で、微粒子を水や各種有機溶媒を用いて洗浄してもよい。
【0047】
上記の通りエマルションから分散媒を除去することにより、分散質が残留物として残る。この残留物を粉砕する方法としても特に限定されず、凝集の状態に応じて適宜選択でき、例えば、乳鉢粉砕、ハンマーミル、ジェットミル、ビーズミルなどの乾式粉砕手段といった方法が挙げられる。
【0048】
以上のように得られる微粒子の平均粒径は、10nm以上であることが好ましく、特に20nm以上であることが好ましく、さらには30nm以上であることが好ましい。また、上記平均粒径は、1μm以下であることが好ましく、特に0.9μm以上であることが好ましく、さらには0.8μm以下であることが好ましい。平均粒径が上記範囲であることで、本実施形態に係る微粒子がより優れた汎用性を有するものとなる。例えば、本実施形態に係る微粒子を組成物に添加した場合には、当該微粒子を良好に混合・分散し易くなる。なお、微粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡を用いた観察により測定されるものであり、その詳細は後述する実施例に記載の通りである。
【0049】
なお、本実施形態に係る微粒子は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体におけるエチレンカーボネート含有アクリルモノマーの含有量が90質量%以上、微粒子の平均粒径が、100nm以上である場合、粒子径に対応したBragg反射に起因する任意の色の構造色を発現し、粒子径の制御により、様々な色を発色させることができる。したがって、本実施形態に係る微粒子を含有する樹脂組成物から形成される樹脂膜も構造発色性を有し、構造色を呈する物品の材料として好適であり、物品の意匠性の向上に好適である。
【0050】
3.微粒子の使用方法
本実施形態に係る微粒子は、用途は特に限定されないが、例えば、樹脂膜(コート層、粘着剤層、樹脂フィルムなど)の発泡剤、アンチブロッキング剤、滑り性付与剤、光拡散剤などに使用することができる。当該樹脂膜の詳細については後述する。
【0051】
〔樹脂組成物および物品〕
本発明の別の実施形態は、前述した微粒子を含有する樹脂組成物、および当該樹脂組成物から形成される樹脂膜を備える物品に関する。
【0052】
上記樹脂組成物における、本実施形態に係る微粒子以外の成分としては、形成される樹脂膜の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、樹脂膜として粘着剤層を形成する場合には、樹脂組成物は、主材として粘着成分を含有することが好ましく、その例としてはアクリル系粘着剤(アクリル系ポリマー)等が挙げられる。また、樹脂膜としてコート層(表面コート層やアンカーコート層など)を形成する場合には、樹脂組成物は、主材として硬化性成分等を含有することが好ましい。また、樹脂膜として樹脂フィルムを形成する場合には、樹脂組成物は、主材として熱可塑性樹脂等を含有し、本実施形態に係る微粒子は、熱可塑性樹脂に予め分散し、マスターバッチ化して使用することが可能である。
【0053】
また、本実施形態に係る微粒子を発泡剤として使用する場合は、上記樹脂組成物は、効率的な二酸化炭素の放出を可能とする観点から、前述したエチレンカーボネート構造の分解を促す触媒を含有することが好ましい。当該触媒の例としては、特に、前述した求核性アニオン発生剤が好ましい。
【0054】
上記求核性アニオン発生剤としては、加熱により求核性アニオンを発生し、当該求核性アニオンによって、本実施形態に係る粘着剤組成物が含有するエチレンカーボネート構造から二酸化炭素ガスを十分に放出させることが可能である限り、特に限定されない。当該求核性アニオンの例としては、フッ化物イオン(F)、塩化物イオン(Cl)、臭化物イオン(Br)、ヨウ化物イオン(I)、水酸化物イオン(OH)等が挙げられ、これらのなかでも、フッ化物イオン(F)および臭化物イオン(Br)が好ましく、特にフッ化物イオン(F)が好ましい。また、求核性アニオン発生剤を構成するカチオンの例としては、第四級アンモニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピぺリジニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン等が挙げられ、これらの中でも第四級アンモニウムカチオンが好ましい。
【0055】
上記求核性アニオン発生剤の好ましい具体例としては、テトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、水酸化ナトリウム等が挙げられ、これらの中でもテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)およびテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)が好ましい。なお、これらの記求核性アニオン発生剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0056】
上記樹脂膜としては、本実施形態に係る微粒子を含有する樹脂組成物から形成されるものであれば特に限定されない。樹脂膜のより具体的な例としては、粘着剤層や樹脂フィルムの他、所定の基材等の表面に形成される表面コート層やアンカーコート層が挙げられる。
【0057】
上記物品とは、樹脂膜の種類に応じたものとなり、例えば、樹脂膜が粘着剤層である場合には、粘着シートとなる。また、樹脂膜が表面コート層である場合には、物品としては、基材フィルムと、当該基材に設けられた表面コート層とを備えるハードコートフィルム等が挙げられる。樹脂膜が樹脂フィルムである場合、物品としては、当該樹脂フィルムを備える粘着シートやハードコートフィルムであってもよいし、当該樹脂フィルムのみからなる基材フィルムであってもよい。
【0058】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【実施例0059】
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
【0060】
〔実施例1〕
前述した式(3)においてnが2であるエチレンカーボネート含有アクリルモノマー(二酸化炭素を製造原料として製造されたモノマー;2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルメタクリレート)20質量部と、アクリル酸0.2質量部と、乳化剤としてのポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩(日本乳化剤社製,製品名「ニューコール707SF」)1質量部と精製水65質量部とを含む溶液を、70℃および170rpmの条件で撹拌した。
【0061】
続いて、上記溶液に対して、重合開始剤としての過硫酸アンモニウム(APS)0.3質量部を添加した後、70℃および160rpmの条件で撹拌しながら、乳化重合法により10分間重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体を調製した。これにより、分散媒としての水中に、分散質としての(メタ)アクリル酸エステル重合体が分散してなるエマルションを得た。
【0062】
得られたエマルションにおいては、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を構成するエチレンカーボネート含有アクリルモノマーと、アクリル酸との質量比は約99:1であり、モル比は約37:1となる。また、上記エマルションの固形分濃度を算出すると、14.4質量%となる。さらに、エマルション中の分散質((メタ)アクリル酸エステル重合体)の粒度分布をDLS法で測定したところ、粒径(D50)は260nmであった。
【0063】
上記の通り得られたエマルションを、50℃の環境下に一晩静置することで、分散媒を乾燥させた。乾燥後に残った残留物を、乳鉢を用いて粉砕することで微粒子を得た。当該微粒子をオスミウム蒸着した後に、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その観察結果を図1に示す。得られた画像について、画像解析ソフトを用いて、円検出および二値化処理を行い、各粒子の円相当径を測定して、微粒子の粒径分布のヒストグラムを作成した。そして、当該ヒストグラムから平均粒径を算出したところ、236nmであった。
【0064】
〔実施例2~5〕
(メタ)アクリル酸エステル重合体の組成、(メタ)アクリル酸エステル重合体中のエチレンカーボネート含有アクリルモノマーの含有量、乳化剤の含有量、および精製水の含有量を表1に記載の通り変更した以外、実施例1と同様にしてエマルションを作製した。なお、得られたエマルションのそれぞれの固形分濃度および粒径(D50)を算出すると、表1に記載の通りとなった。また、得られた微粒子の平均粒径を実施例1と同様に測定したところ、それぞれの平均粒径は表1に記載の通りとなった。
【0065】
〔実施例6〕
4-(オキシラン-2-イルメトキシ)ブチルアクリレート5質量部と、臭化リチウム0.32質量部と、N-N’-ジメチルホルムアミド24質量部とを含む溶液を、系内を二酸化炭素ガスに置換した後に60℃にて17時間攪拌した。減圧下、N-N’-ジメチルホルムアミドを留去した後に酢酸エチルおよび精製水を加えて、抽出・洗浄を行い、得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。ろ過後に減圧下、酢酸エチルを留去することで淡黄色液体(収率96%)を得た。
【0066】
得られた淡黄色液体中の成分について、1H NMRおよび13C NMRの測定を行ったところ、前述した式(4)においてnが1、mが4であるエチレンカーボネート含有アクリルモノマー(4-((2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)ブチルアクリレート)であることを確認した。
【0067】
前述した式(3)においてnが1であるエチレンカーボネート含有メタクリルモノマー(二酸化炭素を製造原料として製造されたモノマー)15質量部と、上記の通り作製した、前述した式(4)においてnが1、mが4であるエチレンカーボネート含有アクリルモノマー(二酸化炭素を製造原料として製造されたモノマー)5質量部と、アクリル酸0.8質量部と、乳化剤としてのポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩(日本乳化剤社製,製品名「ニューコール707SF」)1質量部と、精製水130質量部とを含む溶液を、70℃および170rpmの条件で撹拌した。
【0068】
続いて、上記溶液に対して、重合開始剤としての過硫酸アンモニウム(APS)0.3質量部を添加した後、70℃および160rpmの条件で撹拌しながら、乳化重合法により10分間重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体を調製した。これにより、分散媒としての水中に、分散質としての(メタ)アクリル酸エステル重合体が分散してなるエマルションを得た。
【0069】
得られたエマルションにおいては、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を構成するエチレンカーボネート含有アクリルモノマーと、アクリル酸との質量比は約96:4であり、モル比は約8.7:1となる。また、上記エマルションの固形分濃度を算出すると、15.8質量%となる。
【0070】
なお、表1に記載の略号等の詳細は以下の通りである。
ECMA:(2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルメタクリレート
ECMBA:4-((2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)ブチルアクリレート
AAc:アクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
【0071】
〔比較例1〕
メタクリル酸メチルモノマーのみを用いるとともに、乳化剤の含有量、および精製水の含有量を表1に記載の通り変更した以外、実施例1と同様にしてエマルションを作製した。なお、得られたエマルションの固形分濃度を算出すると、表1に記載の通りとなった。また、得られたエマルション中の分散質の粒度分布を実施例1と同様に測定したところ、粒径(D50)は表1に記載の通りとなった。
【0072】
さらに、上記の通り得られたエマルションから、実施例1と同様にして微粒子を得た。当該微粒子について実施例1と同様に走査型電子顕微鏡で観察したところ、平均粒径は表1に記載の通りとなった。
【0073】
〔試験例1〕(CO固定化量の算出)
実施例および比較例で得られた微粒子におけるエチレンカーボネート含有アクリルモノマーの配合量から、エマルションに使用(固定)された二酸化炭素の量(質量比)を、CO固定化量として算出した。具体的には、COの分子量(=44)を、エチレンカーボネート含有アクリルモノマー(A)の分子量(=158)で除して、百分率で表した。結果を表1に示す。
【0074】
〔試験例2〕(構造色の観察)
実施例および比較例で得られた微粒子について、複数の評価人により、目視で観察し、構造色の色味について評価した。評価結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
表1に示される通り、実施例では、66nm~361nmの粒子の微粒子が得られたことを確認した。また、実施例1~2および4~5の微粒子は、構造発色を有することが確認でき、粒径が変化すると、観察される構造色の色味も変化することが理解される。また、エチレンカーボネート含有アクリルモノマーは、二酸化炭素を製造原料として製造されたモノマーであるため、環境負荷が小さいものである。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明の微粒子は、二酸化炭素を固定化することができ、環境保護に役立つものである。また、本発明の微粒子は、アンチブロッキング剤、トナー用添加剤、粉体塗料、水分散型塗料、化粧板用添加剤、人工大理石用添加剤、化粧品用充填剤、クロマトグラフィーのカラム充填剤、艶消し剤などの添加剤として、樹脂フィルムや、塗料、接着剤、粘着剤などに広範な用途に有用である。また、本発明の微粒子は、構造発色性を有することから、構造色を呈する物の材料として好適である。また、本発明の微粒子は、触媒とともに加熱処理することによって分解し、二酸化炭素が放出されることから、易解体性が求められる製品の製造に好適に使用することができる。
図1