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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025019589
(43)【公開日】2025-02-07
(54)【発明の名称】制御回路及び半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
   H03K 5/133 20140101AFI20250131BHJP
   H03K 5/00 20060101ALI20250131BHJP
   G06F 1/10 20060101ALI20250131BHJP
   G11C 11/4096 20060101ALI20250131BHJP
   G11C 7/10 20060101ALI20250131BHJP
   H03L 7/081 20060101ALI20250131BHJP
【FI】
H03K5/133
H03K5/00 V
G06F1/10 510
G11C11/4096 550
G11C7/10 460
H03L7/081
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123272
(22)【出願日】2023-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】512167426
【氏名又は名称】華邦電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Winbond Electronics Corp.
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】奥野 晋也
【テーマコード(参考)】
5J001
5J106
5M024
【Fターム(参考)】
5J001BB01
5J001BB07
5J001CC03
5J001DD09
5J106KK03
5J106LL06
5M024AA49
5M024DD83
5M024JJ03
5M024JJ34
5M024JJ38
5M024PP01
5M024PP02
(57)【要約】
【課題】遅延動作の長期化を抑制し、DLL回路を用いて内部クロック信号の遅延の調整を行うシーケンスを所定の実行期間内に完了することができる制御回路等を提供する。
【解決手段】
制御回路1は、入力クロック信号clkと出力クロック信号との位相差に基づいて遅延量を設定する制御部と、遅延量に対応して、入力クロック信号clkを遅延させて出力クロック信号を生成する遅延動作を行う遅延ライン部14とを備えた制御回路であって、遅延ライン部14は、入力クロック信号clkを遅延させる1以上の遅延要素を有する遅延ユニットを複数備えてなり、一の遅延ユニットが有する遅延要素の数は、別の遅延ユニットが有する遅延要素の数よりも多い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力クロック信号と出力クロック信号との位相差に基づいて遅延量を設定する制御部と、前記遅延量に対応して、前記入力クロック信号を遅延させて前記出力クロック信号を生成する遅延動作を行う遅延ライン部とを備えた制御回路であって、
前記遅延ライン部は、前記入力クロック信号を遅延させる1以上の遅延要素を有する遅延ユニットを複数備えてなり、
一の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、別の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことを特徴とする制御回路。
【請求項2】
前記遅延ユニットは直列に接続されており、設定された前記遅延量に応じて一端側から他端側へ順番に使用され、当該他端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、前記一端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことを特徴とする請求項1記載の制御回路。
【請求項3】
前記他端側から所定位置までの各前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、当該所定位置から一端側までの各前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項4】
前記他端側から所定位置までの各前記遅延ユニットの数は、当該所定位置から一端側までの各前記遅延ユニットの数よりも多いことを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項5】
前記所定位置を介して隣接する前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数が一つ異なることを特徴とする請求項3記載の制御回路。
【請求項6】
前記所定位置を複数備え、
各前記所定位置間における前記遅延ユニットの数は同一であることを特徴とする請求項3記載の制御回路。
【請求項7】
前記所定位置を複数備え、
前記所定位置を介して隣接する前記遅延ユニットが有する遅延要素の数が一つ異なることを特徴とする請求項3記載の制御回路。
【請求項8】
前記制御部は、前記遅延量に対応して前記遅延動作に使用する前記遅延ユニットの数を設定することを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項9】
前記遅延ライン部は、直列接続された前記遅延ユニットのうち、前記入力クロック信号が入力される一端側端部の遅延ユニットから、設定された前記遅延ユニットの数に相当する遅延ユニットまでを活性化させて、これらの活性化された遅延ユニットを使用して入力クロック信号を遅延させることを特徴とする請求項8記載の制御回路。
【請求項10】
前記遅延ライン部は、直列接続された前記遅延ユニットのうち、前記遅延ユニットの数に対応する前記遅延ユニットを活性化させて、この活性化された前記遅延ユニットから、前記出力クロック信号が出力される前記一端側端部の前記遅延ユニットを使用して入力クロック信号を遅延させることを特徴とする請求項8記載の制御回路。
【請求項11】
前記遅延要素がNANDゲートからなることを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項12】
前記遅延ユニットに含まれる前記遅延要素が、2つのNANDゲートからなることを特徴とする請求項9記載の制御回路。
【請求項13】
前記遅延ユニットに含まれる前記遅延要素が、3つのNANDゲートからなることを特徴とする請求項10記載の制御回路。
【請求項14】
請求項1~13の何れかに記載の制御回路を備えることを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項15】
前記半導体記憶装置はダイナミックランダムアクセスメモリであることを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御回路及び半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体記憶装置の一種であるDRAM(Dynamic Random Access Memory)は、キャパシタ(コンデンサ)に電荷を蓄えることによって情報を記憶し、電源が供給されなくなると、記憶された情報が失われる揮発性メモリである。DRAMには、位相同期回路として遅延ロックループ(DLL:Delay locked Loop)回路が設けられている。DRAMは、DLL回路を用いて、データ信号を出力するための内部クロック信号を、外部から入力された入力クロック信号に同期させて生成している(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-35241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、DLL回路を用いて内部クロック信号の遅延の調整を行う場合、例えば、DLL回路のリセット動作と、DLL回路の遅延(ロック)動作(例えば、遅延線を1本ずつ活性化させながら外部クロックと内部クロックとを同期させる動作)と、入力クロック信号と内部クロック信号との間の遅延クロックサイクル数を示すN値の検出動作と、を含むシーケンスが実行される。
【0005】
ここで、DLL回路の遅延動作によるロック時間Tdllは、下記の式で表すことができる。
Tint+Tdll=N×tCK
【0006】
上記式において、TintはDLL回路における固有遅延時間を示し、tCKがクロックサイクルを示す。例えば半導体記憶装置内の温度等によってクロックサイクル(tCK)が固有遅延時間(Tint)よりも長くなる場合、上記の式で示すようにDLL回路の遅延動作によるロック時間(Tdll)も長期化してしまう。このようにロック時間が長期化すると、上記のシーケンス全体の実行時間が長くなってしまい、次のシーケンスの実行が遅延する虞や、事前に定められたシーケンスの実行期間(tDLLK)を超える虞がある。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、遅延動作の長期化を抑制し、DLL回路を用いて内部クロック信号の遅延の調整を行うシーケンスを所定の実行期間内に完了することができる制御回路、半導体記憶装置及び半導体記憶装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の制御回路は、入力クロック信号と出力クロック信号との位相差に基づいて遅延量を設定する制御部と、前記遅延量に対応して、前記入力クロック信号を遅延させて前記出力クロック信号を生成する遅延動作を行う遅延ライン部とを備えた制御回路であって、前記遅延ライン部は、前記入力クロック信号を遅延させる1以上の遅延要素を有する遅延ユニットを複数備えてなり、一の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、別の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことを特徴とする。
【0009】
一の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、別の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことにより、一のユニットを活性化するだけで多くの遅延要素を使用でき、早く遅延量を達成できる。したがって、同じ遅延量を解消するために必要なロック時間を短くすることができ、遅延動作の長期化を抑制し、DLL回路を用いて内部クロック信号の遅延の調整を行うシーケンスを所定の実行期間内に完了することができる。
【0010】
前記遅延ユニットは直列に接続されており、設定された前記遅延量に応じて一端側から他端側へ順番に使用され、当該他端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、前記一端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことが好ましい。
【0011】
前記他端側から所定位置までの各前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、当該所定位置から一端側までの各前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことが好ましい。
【0012】
前記他端側から所定位置までの各前記遅延ユニットの数は、当該所定位置から一端側までの各前記遅延ユニットの数よりも多いことが好ましい。
前記所定位置を介して隣接する前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数が一つ異なることが好ましい。
前記所定位置を複数備え、各前記所定位置間における前記遅延ユニットの数は同一であることが好ましい。
前記所定位置を複数備え、前記所定位置を介して隣接する前記遅延ユニットが有する遅延要素の数が一つ異なることが好ましい。
【0013】
前記制御部は、前記遅延量に対応して前記遅延動作に使用する前記遅延ユニットの数を設定することが好ましい。
【0014】
前記遅延ライン部は、直列接続された前記遅延ユニットのうち、前記入力クロック信号が入力される一端側端部の遅延ユニットから、設定された前記遅延ユニットの数に相当する遅延ユニットまでを活性化させて、これらの活性化された遅延ユニットを使用して入力クロック信号を遅延させることが好ましい。
【0015】
前記遅延ライン部は、直列接続された前記遅延ユニットのうち、前記遅延ユニットの数に対応する前記遅延ユニットを活性化させて、この活性化された前記遅延ユニットから、前記出力クロック信号が出力される前記一端側端部の前記遅延ユニットを使用して入力クロック信号を遅延させることが好ましい。
【0016】
前記遅延要素がNANDゲートからなることが好ましい。
前記遅延ユニットに含まれる前記遅延要素が、2つのNANDゲートからなるか、3つのNANDゲートからなることが好ましい。
【0017】
本発明の半導体記憶装置は、上記何れかに記載の制御回路を備えることが好ましい。
前記半導体記憶装置はダイナミックランダムアクセスメモリであることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の制御回路及び半導体記憶装置によれば、遅延動作の長期化を抑制し、DLL回路を用いて内部クロック信号の遅延の調整を行うシーケンスを所定の実行期間内に完了することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る制御回路の構成例を示すブロック図である。
図2】遅延ライン部の構成を示す図である。
図3】本実施形態の遅延ライン部のユニットとNANDゲートとの関係を模式的に示す図である。
図4】遅延量に対して必要なNANDゲートの段数を模式的に示す図である。
図5】遅延量に対して必要なを模式的に示す図である。
図6】別の遅延ライン部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係る制御回路、半導体記憶装置及び半導体記憶装置の制御方法について添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態に係る制御回路の構成例を示す。本実施形態において、制御回路1は、例えばDRAM等の半導体記憶装置に設けられている。なお、本実施形態では、説明を簡略化するために、DRAM等の半導体記憶装置に設けられている周知の構成(例えば、コマンドデコーダ、メモリセルアレイ、入出力用のインタフェース部等)が示されていない。
【0022】
制御回路1は、入力バッファ11と、位相検出部12と、DLL制御部13と、遅延ライン部14と、レプリカ部15と、出力バッファ16とを備えている。
【0023】
入力バッファ11は、入力バッファ11に入力される外部クロック信号CKをバッファリングして入力クロック信号clkを生成する。生成された入力クロック信号clkは、遅延ライン部14と、位相検出部12とに送信される。詳しくは後述するが、遅延ライン部14は、入力された入力クロック信号clkを遅延した遅延信号(出力クロック信号)dll_clkを生成して、出力バッファ16及びレプリカ部15へ送信する。レプリカ部15は、遅延ライン部14によって生成された遅延信号dll_clkをフィードバック信号fb_clkとして位相検出部12へ出力する。
【0024】
位相検出部12は、入力クロック信号clkとフィードバック信号fb_clkとの間の位相差を検出する。位相検出部12には、入力クロック信号clkが入力されるとともに、フィードバック信号fb_clkが入力される。位相検出部12では、入力クロック信号clkに対するフィードバック信号fb_clkの位相の進み又は遅れを示す位相信号up/downが生成され、DLL制御部13に入力される。
【0025】
DLL制御部13は、位相検出部12によって検出された位相差から遅延量を決定する。そして、DLL制御部13は、ロック動作(本発明の「遅延動作」の一例である)における遅延量を示す信号として、複数のビットで構成された制御信号dll_code及び選択制御信号select(後述する)を生成し、出力する。この出力された制御信号dll_code及び選択制御信号selectは、遅延ライン部14へ入力される。
【0026】
遅延ライン部14は、DLL制御部13によって遅延量が設定される毎に、遅延量に基づいて入力クロック信号clkを遅延させて遅延信号dll_clk(出力クロック信号)を生成し、出力バッファ16へ出力するロック動作を行う可変遅延部である。
【0027】
遅延ライン部14の構成を図2を用いて説明する。図2に示すように遅延ライン部14は、マルチプレクサ21と、複数のNANDゲートN(なお、以下個々を区別する場合にはNの後に数字を付す)を直列に接続することで構成されているNANDゲート列22とを備える。遅延要素とは、クロック信号を遅延させる構成要素(NANDゲートN)からなり、本実施形態においては直列に接続された二つのNANDゲートNからなる。なお、NANDゲート列22は、図2ではその一部のみを示している。
【0028】
各NANDゲートNは、NANDゲート列22において最も上流側(図中最も左端)のNANDゲートN1には、入力クロック信号clkが入力され、その他のNANDゲートNは直前の直列接続されたNANDゲートNからの出力が入力される。ここでNANDゲート列22において入力クロック信号clkが入力される端部側を上流側といい、その逆側を下流側という。
【0029】
また、NANDゲート列22は、複数のユニットU(遅延ユニット。なお、以下個々のユニットを区別する場合にはUの後に数字を付す)に分割されている。つまり、本実施形態では、NANDゲートNだけでなく当該ユニットUも直列に接続されている。ユニットUは、ユニットU1が上流側からユニットU1、ユニットU2と下流側に向かってその番号が増えていくように構成されている。
【0030】
ここで、DLL制御部13で生成する複数のビットで構成された制御信号dll_codeのコード信号<n>は、ユニットU毎に入力される。つまりユニットUnには、コード信号<n>が入力され、一つのユニットUに含まれるNANDゲートNには、それぞれ同一のコード信号<n>が入力される。このコード信号<n>は、どのユニットを活性化させるかを決定するものであり、<n>が「1」であれば、ユニットUnが活性化されるように構成されている。例えば、ユニットU1に含まれるNANDゲートN1、N2には、それぞれ同じ制御信号dll_codeのコード信号<1>が入力され、当該コード信号の値が「1」であればNANDゲートN1、N2(ユニットU1)が活性化される。
【0031】
また、各ユニットUにおいて、最後段(最も下流側)のNANDゲートNの出力がマルチプレクサ21に対するユニット信号unitとして入力される。マルチプレクサ21には、選択制御信号selectが入力される。選択制御信号selectは、どのユニットUのユニット信号unitを選択するかを示す信号である。マルチプレクサ21に対するユニット信号unitのうち、選択制御信号selectで選択されたユニット信号unitが入力され、遅延信号dll_clkとして出力される。
【0032】
ロック動作では、入力クロック信号clkが入力される上流側(一端側端部。本発明においては、直列接続されたユニットUのうち、最初に使用されるユニットUが一端側端部に相当する。)のユニットU1から、DLL制御部13で設定された遅延量を達成するのに必要なNANDゲートNの数に相当するユニットUnまでを順番に活性化させて、これらの活性化されたユニットUを使用して入力クロック信号clkを遅延させる。例えば、DLL制御部13で遅延量を達成するためにユニットU9を活性化すると設定された場合、DLL制御部13では、ユニットU9を選択することを示す選択制御信号selectが生成され、かつ、ユニットU1からユニットU9までを活性化するコード信号を含む制御信号dll_codeが生成され、これらが遅延ライン部14に入力される。この場合、ユニットU1からユニットU9までが活性化されて入力クロック信号clkが遅延したユニット信号unit9が生成される。そして、マルチプレクサ21においてユニットU9からのユニット信号unit9が選択されて遅延信号dll_clkとして出力される。
【0033】
ここで、本実施形態では、各ユニットUによりNANDゲートNの段数が異なる。例えば、ユニットU1はそれぞれ2段のNANDゲート(NANDゲートN1及びN2)からなり、ユニットU8は、4段のNAND(NANDゲートN7、N8、N9及びN10)からなる。図3を用いて説明する。図3は、本実施形態の遅延ライン部14のユニットUとNANDゲートNとの関係を模式的に示す図であり、各四角がユニットUを示し、四角の左上にはユニットUの番号(例えば「1」はユニットU1を示す)を、四角の中にはユニットUに含まれるNANDゲートNの段数を示し、各ユニットUに含まれるNANDゲートNの数が大きいほど各ユニットを大きく表示している。この図3に示すように、本実施形態ではユニットU1からユニットU8は、それぞれNANDゲートNは2段、ユニットU9からユニットU16はNANDゲートNは4段、ユニットU17からユニットU24まではNANDゲートNは6段、ユニットU25からユニットU32まではNANDゲートNは8段となるようにNANDゲート列22が構成されている。
【0034】
従来の遅延ライン部も複数のNANDゲートNを直列に接続することで構成され、複数のユニットUに分割されていたが、従来の遅延ライン部ではすべてのユニットは2段のNANDゲートからなる点が本実施形態とは異なる。このような従来の遅延ライン部を有する制御回路では、遅延量が多い場合に所望の数の遅延ユニットを活性化するのに時間がかかっていた。つまり、従来は、遅延量が多い場合であっても、各ユニットを一端側から順番に活性化させ入力クロック信号を遅延させて出力クロック信号に一致するまでロック動作を行っていた。この場合に、遅延量が多いと端部のユニットから順番に入力クロック信号がクロック信号に一致するまで多数活性化させて遅延動作に使用するとロック動作に時間がかかっていた。
【0035】
これに対し、本実施形態では、このような従来の遅延ライン部とは異なり、ユニットUによりNANDゲートNの段数が異なることから、ロック時間Tdllの長期化を抑制することができる。すなわち、遅延量を達成するために必要なNANDゲートNの数に対応するユニットUを活性化させるために、順番にユニットUを一端側から活性化する場合、ユニットUに含まれるNANDゲートNの段数が多い部分があるため、一つのユニットUを活性化するだけで多くのNANDゲートNを活性化することができるので、早く遅延量を達成できる。この点、図4及び図5を用いて説明する。図4は、遅延量に対して必要なNANDゲートの段数を模式的に示すものであり、図5は遅延量に対して必要なロック時間(Tdll)を模式的に示すものである。
【0036】
NANDゲートNを36段使用して遅延させる必要がある遅延量に対するロック動作の場合、図4(1)に示す従来の遅延ライン部では、ユニットU1からユニットU18まで18のユニットUを順番に活性化させる必要がある。しかし、図4(2)に示す本実施形態の遅延ライン部14の場合では、NANDゲートNを36段使用して遅延させる必要がある遅延量に対するロック動作の場合、ユニットU1からユニットU13まで13のユニットUを順番に活性化させればよい。これは、本実施形態では、ユニットU8までは各ユニットUのNANDゲートNは2段ずつであったが、ユニットU9からは各ユニットUのNANDゲートNの数は4段ずつであり、36段のNANDゲートNを活性化させるためには13ユニット分を活性化させればよいためである。
【0037】
この場合、図5(1)に示すように、従来の遅延ライン部の場合はロック動作を完了するまでに18ユニット分のロック時間が必要であったが、本実施形態の遅延ライン部14では、13ユニット分を活性化させればよいので13ユニット分のロック時間でロック動作を完了することができる。
【0038】
このように本実施形態では、下流側のユニットUを構成しているNANDゲートNの段数が上流側のユニットUのNANDゲートNの段数よりも多いことから、遅延時間の解消に必要な数のNANDゲートNの活性化を早く達成することができ、ロック時間Tdllを短くすることができる。その結果、ロック時間に対応するシーケンスの実行時間Tdllkも短くすることができる。なお、NANDゲートNの段数を増やす場合、遅延要素ごと、即ち本実施形態ではNANDゲートNは二つで一つのセット(遅延要素)とされているので、NANDゲートNを二つずつ増やしている。
【0039】
さらに、本実施形態では、DLL制御部13での制御を変更することなく、従来の遅延回路からユニットU内のNANDゲートNの段数を変更するだけで(すなわち配線を変更するだけで)構成することができロック時間Tdllを短くすることができるため、非常に簡易に実行することが可能である。
【0040】
また、本実施形態では下流側のユニットUのNANDゲートNの段数が上流側よりもNANDゲートNの段数よりも多くなるようにしたが、少なくとも、NANDゲート列22において、NANDゲートNの数が他のユニットUが有するNANDゲートNの数よりも多いユニットUがあればよい。この場合であっても、遅延時間の解消に必要な数のNANDゲートNの活性化を早く達成することができる。
【0041】
ロック時間の短縮のみを考慮すればすべてのユニットUにおけるNANDゲートNの段数を従来よりも多くすることが考えられるが、上記のように少なくとも一部のユニットUが有するNANDゲートNの数を多くすることが、遅延量に応じた適切な制御ができるため好ましい。特に、本実施形態のように下流側のユニットUのNANDゲート段数を上流側よりも多くすることで、遅延量に応じたより適切な制御をすることが可能である。つまり、本実施形態では、各ユニットUのNANDゲートNの段数は、上流側のユニットUでは段数を少なく(例えば従来通り2段)設定し、下流側のユニットUでは段数を多く増やしている。遅延量が少ない場合にはこれらの上流側のユニットUのみを使用する十分にロック動作を適切に行うことができ、かつ、遅延量が大きい場合には、下流側の段数の多いユニットUを使用することになるが、これらの下流側のユニットUではNANDゲートNの段数が多いため、従来よりもロック動作を早期に終了することが可能である。
【0042】
したがって、本実施形態では、図3に示すようにNANDゲートNを8ユニット毎に2段ずつ増やしたが、これに限定されず、少なくとも上流側(一端側)よりも下流側(他端側)においてユニットUにおけるNANDゲートNが増えるように構成すればよい。すなわち、所定位置を1つ設定し、当該上流側から当該所定位置までに含まれるユニットUは、すべて同じNANDゲートNの段数とし、当該所定位置から下流側までに含まれるユニットUは、すべて同じNANDゲートNの段数とすればよい。
【0043】
また、このような所定位置を比較的下流側(他端側)に設置することが好ましい。例えばユニットU16の後に所定位置を一つ設定し、ユニットU1~ユニットU16まではすべて各ユニットUには2段ずつNANDゲートNが含まれ、最後のユニットU17~ユニットUのみ4段ずつNANDゲートNが含まれるように構成することが挙げられる。このように構成すれば、これらの下流側のユニットUではNANDゲートNの段数が多いため、ユニットU17を使うような遅延量が非常に大きい場合であっても従来よりもロック動作を早期に終了することが可能である。また、所定位置をNANDゲート列22の中で変則的に設けてもよい。例えば8ユニット目と12ユニット目とにそれぞれ所定位置を設けたとすれば、ユニットU1~ユニットU8まではすべて各ユニットUには2段ずつNANDゲートNが含まれ、ユニットU9~ユニットU12まではすべて各ユニットUには4段ずつNANDゲートNが含まれ、最後のユニットU13~ユニットU24のみ6段ずつNANDゲートNが含まれるように構成してもよい。このように構成しても、これらの下流側のユニットUではNANDゲートNの段数が多いため、従来よりもロック動作を早期に終了することが可能である。
【0044】
また、NANDゲートNの段数も本実施形態では所定位置毎に遅延要素は一つずつ、NANDゲートNの数でいえば2段ずつ増えるようにしたが、これも限定されない。例えば、ユニットU16の後に所定位置を一つ設定したとすれば、1~16ユニット目まではすべて各ユニットUには2段ずつNANDゲートNが含まれ、最後の17~24ユニット目のみ8段ずつNANDゲートNが含まれるように構成してもよい。段数が徐々に増えるほうが細かい制御を行うためには好ましいが、後半のユニットUを使用してロック動作を行う場合にはロック時間が長期化しているので、一度に段数を大きく増やしてもよい。
【0045】
(実施形態2)
上述した実施形態では、出力側にマルチプレクサ21を設けていたが、本実施形態では、遅延ライン部14を、マルチプレクサ21に代わり入力側にセレクタを用いて構成する点が実施形態1とは異なる。図6を用いて本実施形態の遅延ライン部14を説明する。本実施形態では、遅延ライン部14はセレクタ(図示しない)と、複数のNANDゲートNからなるNANDゲート列32とを備える。なお、NANDゲート列32は、図6ではその一部のみを示している。
【0046】
NANDゲート列32は、二列のNANDゲート列からなる。具体的には、NANDゲート列32は、第一NANDゲート列33及び第二NANDゲート列34を備える。第一NANDゲート列33は、複数のNANDゲートNが直列に接続されて構成され、奇数番目のNANDゲートNAと偶数番目のNANDゲートNBを有する。第二NANDゲート列34は、並列に接続され、それぞれが偶数段目のNANDゲートNBに接続された複数のNANDゲートNCからなる。これらのNANDゲートNA、NB及びNCが一つの遅延要素として構成されている。
【0047】
本実施形態においては、当該NANDゲート列32を、遅延要素を一以上含むように分割して各ユニットUが構成されている。すなわち、本実施形態においても、ユニットUは直列に接続され、各ユニットUによりNANDゲートNの数が異なる。また、本実施形態では、入力クロック信号clkが入力される上流側(他端側)とは反対側の下流側(一端側)からユニットUの番号が付与されている。例えば、下流側のユニットU8に含まれるNANDゲートNの数は合計で3であるが、隣接するユニットU9のNANDゲートNの数は6である。このように本実施形態では所定位置がユニットU8にあり、所定位置を挟んで上流側であるユニットU16(図示せず)~ユニットU9はすべてNANDゲートNの段数は4段であり、所定位置を挟んで下流側(一端側)であるユニットU8~U1はすべてNANDゲートNの段数は2段となるように構成されている。
【0048】
第一NANDゲート列33の偶数段目のNANDゲートNBには、奇数段目のNANDゲートNAの出力と、NANDゲートNCの出力とが入力される。NANDゲートNCには、入力クロック信号clk及び制御信号dll_codeのコード信号又は0信号が入力される。コード信号は、対応するユニットUの番号に対して同じ番号のコード信号<n>が入力される。例えば、ユニットU7には、コード信号<7>が入力される。
【0049】
本実施形態においては、セレクタに入力される制御信号により選択されたユニットUのみが活性化される。活性化されたユニットUでは、入力クロック信号clkが当該ユニットUのNANDゲートNC及びNANDゲートNBを介して遅延され、当該NANDゲートNBに入力された入力クロック信号clkがさらに隣接するNANDゲートNAに入力されNANDゲート列33のユニットUを通過しながら遅延されて遅延信号dll_clkとして出力される。
【0050】
つまり、本実施形態では、遅延ライン部14は、直列接続されたユニットUのうち、遅延量に応じて設定された遅延量を達成するために必要なNANDゲートNの数に対応するユニットUのみを活性化させて、この活性化されたユニットUから、遅延信号dll_clkが出力される下流側端部のユニットU1までを使用して、入力クロック信号clkを遅延させる。例えば、DLL制御部13でユニットU9を活性化すると設定された場合、ユニットU9を選択することを示す選択制御信号selectが入力され、ユニットU9が活性化され、その結果遅延動作にはユニットU1からユニットU9までが使用されて入力クロック信号clkが遅延した遅延信号dll_clkが生成され出力される。このときに、遅延動作に使用されるユニットU8のNANDゲートNの段数は2段であり、遅延動作に使用されるユニットU9のNANDゲートNの段数は4段となっており、遅延量としては実施形態1のユニットU8、U9と同一となっている。なお、ユニットU9等の遅延要素を複数含むユニットUにおいては、上流側のNANDゲートNC以外のNANDゲートNCには、入力クロック信号clkと0信号が入力される。
【0051】
このように本実施形態でも、所定位置からユニットUを構成しているNANDゲートNが所定位置までの他のユニットUのNANDゲートNよりも多いことから、遅延量が多い場合に所望の数のNANDゲートNを早く使用することができ、その結果ロック時間Tdllを短くすることができる。その結果、ロック時間に対応するシーケンスの実行時間(Tdllk)も短くすることができる。
(変形例)
【0052】
上述した実施形態では、いずれも遅延要素はNANDゲートNであったが、これに限定されない。また、遅延ライン部14の構成も限定されない。
【0053】
上述した実施形態では、制御回路を備える半導体記録装置がDRAMである場合を一例として説明したが、本発明は、この場合に限定されない。例えば、半導体記憶装置は、SRAM(Static Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、他の半導体記憶装置であってもよい。
【0054】
以上説明した実施形態及び変形例は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態及び変形例に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0055】
上述した実施形態におけるDLL回路10の構成は一例であり、適宜変更されてもよいし、他の様々な構成が採用されてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 制御回路
10 DLL回路
11 入力バッファ
12 位相検出部
13 DLL制御部
14 遅延ライン部
15 レプリカ部
16 出力バッファ
21 マルチプレクサ
22 NANDゲート列
24 遅延ライン部
32 NANDゲート列
33 第一NANDゲート列
34 第二NANDゲート列
CK 外部クロック信号
N NANDゲート
U ユニット
clk 入力クロック信号
dll_clk 遅延信号(出力クロック信号)
dll_code 制御信号
fb フィードバック信号
select 選択制御信号
unit ユニット信号
up/down 位相信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-12-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力クロック信号と出力クロック信号との位相差に基づいて遅延量を設定する制御部と、前記遅延量に対応して、前記入力クロック信号を遅延させて前記出力クロック信号を生成する遅延動作を行う遅延ライン部とを備えた制御回路であって、
前記遅延ライン部は、前記入力クロック信号を遅延させる、直列接続された1以上の遅延要素を有する遅延ユニットを複数備えてなり、
一の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、別の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多く、
前記遅延ライン部は、直列接続された前記遅延ユニットのうち、前記入力クロック信号が入力される一端側端部の遅延ユニットから、設定された前記遅延ユニットの数に相当する遅延ユニットまでを活性化させて、これらの活性化された遅延ユニットを使用して入力クロック信号を遅延させることを特徴とする制御回路。
【請求項2】
前記遅延ユニットは直列に接続されており、設定された前記遅延量に応じて一端側から他端側へ順番に使用され、当該他端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、前記一端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことを特徴とする請求項1記載の制御回路。
【請求項3】
前記他端側から所定位置までの各前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、当該所定位置から一端側までの各前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項4】
前記他端側から所定位置までの各前記遅延ユニットの数は、当該所定位置から一端側までの各前記遅延ユニットの数よりも多いことを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項5】
前記所定位置を介して隣接する前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数が一つ異なることを特徴とする請求項3記載の制御回路。
【請求項6】
前記所定位置を複数備え、
各前記所定位置間における前記遅延ユニットの数は同一であることを特徴とする請求項3記載の制御回路。
【請求項7】
前記所定位置を複数備え、
前記所定位置を介して隣接する前記遅延ユニットが有する遅延要素の数が一つ異なることを特徴とする請求項3記載の制御回路。
【請求項8】
前記制御部は、前記遅延量に対応して前記遅延動作に使用する前記遅延ユニットの数を設定することを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項9】
前記出力クロック信号に応じてフィードバック信号を生成するように構成されたレプリカ部と、
前記レプリカ部と前記制御部との間に結合された位相検出部であって、前記入力クロック信号と前記フィードバック信号とを受信し、前記位相差を前記制御部に示すための位相信号を生成するように構成された位相検出部と、を備え、
前記制御部は、前記位相信号に応じて、前記遅延量を示す制御信号及び選択制御信号を生成し、前記遅延ライン部は、前記制御信号及び前記選択制御信号に応じて前記1以上の遅延要素のうち対応する遅延要素を活性化させて、前記入力クロック信号を遅延させることを特徴とする請求項記載の制御回路。
【請求項10】
入力クロック信号と出力クロック信号との位相差に基づいて遅延量を設定する制御部と、前記遅延量に対応して、前記入力クロック信号を遅延させて前記出力クロック信号を生成する遅延動作を行う遅延ライン部とを備えた制御回路であって、
前記遅延ライン部は、前記入力クロック信号を遅延させる、直列接続された1以上の遅延要素を有する遅延ユニットを複数備えてなり、
一の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、別の前記遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多く、
前記遅延ライン部は、直列接続された前記遅延ユニットのうち、前記遅延ユニットの数に対応する前記遅延ユニットを活性化させて、この活性化された前記遅延ユニットから、前記出力クロック信号が出力される前記一端側端部の前記遅延ユニットを使用して入力クロック信号を遅延させることを特徴とする制御回路。
【請求項11】
前記遅延要素がNANDゲートからなることを特徴とする請求項2記載の制御回路。
【請求項12】
前記遅延ユニットに含まれる前記遅延要素が、2つのNANDゲートからなることを特徴とする請求項9記載の制御回路。
【請求項13】
前記遅延ユニットに含まれる前記遅延要素が、3つのNANDゲートからなることを特徴とする請求項10記載の制御回路。
【請求項14】
請求項1~13の何れかに記載の制御回路を備えることを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項15】
前記半導体記憶装置はダイナミックランダムアクセスメモリであることを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置。
【請求項16】
前記遅延ユニットは直列に接続されており、設定された前記遅延量に応じて一端側から他端側へ順番に使用され、当該他端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数は、前記一端側の遅延ユニットが有する前記遅延要素の数よりも多いことを特徴とする請求項10記載の制御回路。
【請求項17】
前記出力クロック信号に応じてフィードバック信号を生成するように構成されたレプリカ部と、
前記レプリカ部と前記制御部との間に結合された位相検出部であって、前記入力クロック信号と前記フィードバック信号とを受信し、前記位相差を前記制御部に示すための位相信号を生成するように構成された位相検出部と、を備え、
前記制御部は、前記位相信号に応じて、前記遅延量を示す制御信号及び選択制御信号を生成し、前記遅延ライン部は、前記制御信号及び前記選択制御信号に応じて前記1以上の遅延要素のうち対応する遅延要素を活性化させて、前記入力クロック信号を遅延させることを特徴とする請求項10記載の制御回路。