(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025019726
(43)【公開日】2025-02-07
(54)【発明の名称】練習用パター及びパッティング練習具
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20250131BHJP
【FI】
A63B69/36 501D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123496
(22)【出願日】2023-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】511292817
【氏名又は名称】株式会社アメイズプラス
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】横江 俊一
(57)【要約】
【課題】パターヘッドの軌道が自然な円弧状になるスイングを習得することのできる練習用パター及びパッティング練習具を提供すること。
【解決手段】練習用パター10は、シャフトと、シャフトの先端側に設けられたパターヘッド12と、シャフト11の基端側に設けられたグリップと、を有する。パターヘッド12は、ヒール側の第1部分21と、トゥ側の第2部分22と、第1部分21と第2部分22とを互いの上部間で連結する連結部と、連結部の下方、かつ、第1部分21と第2部分22とで挟まれた位置に設けられ、パターヘッド12のフェイス面24から後方へ貫通する貫通孔部26と、を備える。貫通孔部26のヒール側が、フェイス面24に直交する方向に対して、後方においてヒール側へ円弧状に傾斜している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、前記シャフトの先端側に設けられたパターヘッドと、前記シャフトの基端側に設けられたグリップと、を有する練習用パターであって、
前記パターヘッドは、
ヒール側の第1部分と、
トゥ側の第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分とを互いの上部間で連結する連結部と、
前記連結部の下方、かつ、前記第1部分と前記第2部分とで挟まれた位置に設けられ、前記パターヘッドのフェイス面から後方へ貫通する貫通孔部と、
を備え、
前記貫通孔部の前記ヒール側が、前記フェイス面に直交する方向に対して、前記後方において前記ヒール側へ円弧状に傾斜している、
練習用パター。
【請求項2】
前記貫通孔部の前記ヒール側は、
前記フェイス面から前記後方の途中位置までは前記フェイス面に直交する方向へ延びており、
前記途中位置から前記円弧状に傾斜している、
請求項1に記載の練習用パター。
【請求項3】
前記フェイス面から前記途中位置までの長さは、1mm以上45mm以下である、
請求項2に記載の練習用パター。
【請求項4】
前記貫通孔部の前記トゥ側は、
前記フェイス面に直交する方向へ延びている、
請求項1に記載の練習用パター。
【請求項5】
シャフトと、前記シャフトの先端側に設けられたパターヘッドと、前記シャフトの基端側に設けられたグリップと、を備える練習用パターと、
前記パターのスイング軌道に沿って設けられるガイド器具と、
を備えるパッティング練習具であって、
前記パターヘッドは、
ヒール側の第1部分と、
トゥ側の第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分とを互いの上部間で連結する連結部と、
前記連結部の下方、かつ、前記第1部分と前記第2部分とで挟まれた位置に設けられ、前記パターヘッドのフェイス面から後方へ貫通する貫通孔部と、
を備え、
前記ガイド器具は、設置位置から上方へ突出して、前記貫通孔部の空間内に配置される凸部を有し、
前記凸部は、前記スイング軌道に沿って延びており、
前記貫通孔部の前記ヒール側が、前記フェイス面に直交する方向に対して、前記後方において前記ヒール側へ円弧状に傾斜しており、
前記凸部の前記トゥ側の側面は、前後方向の中央部において前記トゥ側に突出し、前後方向の両端側ほど前記ヒール側となる円弧状に形成されている、
パッティング練習具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフの練習用パター及びパッティング練習具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゴルフのパッティングにおいては、パッティングラインに沿ってボールを正確に転がすために、テイクバックからフォロースルーまでスイングが左右にぶれないようにパターを振る必要がある。そこで、従来、パッティングの練習のために、各種の練習具が提案されている。例えば、パターのヘッドに貫通孔を設けた練習具がある(特許文献1)。
【0003】
この練習具では、ボールがヘッド面と直交する方向に直線的に延びる貫通孔を通過するようにパターをスイングすることにより、パターを直線的にスイングできるようになるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、パターのライ角は80度以下と定められており、通常はライ角が70~74度になっている。
【0006】
このような場合、完全に直線的なスイングすることは人体の構造上、不自然であり、概ね背骨を中心とした円運動をすることが自然である。そのため、上記練習具でパッティング練習を行うと、不自然なスイングが身についてしまう可能性がある。この場合、再現性が悪くなったり、狙った方向へボールを転がせなくなるなど、せっかくのパッティング練習が逆効果になってしまう。
【0007】
本発明は、パターヘッドの軌道が自然な円弧状になるスイングを習得することのできる練習用パター及びパッティング練習具を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための練習用パターは、シャフトと、前記シャフトの先端側に設けられたパターヘッドと、前記シャフトの基端側に設けられたグリップと、を有する練習用パターであって、前記パターヘッドは、ヒール側の第1部分と、トゥ側の第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを互いの上部間で連結する連結部と、前記連結部の下方、かつ、前記第1部分と前記第2部分とで挟まれた位置に設けられ、前記パターヘッドのフェイス面から後方へ貫通する貫通孔部と、備え、前記貫通孔部の前記ヒール側が、前記フェイス面に直交する方向に対して、前記後方において前記ヒール側へ円弧状に傾斜している。
【0009】
これにより、パターヘッドの軌道が自然な円弧状になるスイングとなっても、通孔部のヒール側が、後方においてヒール側へ円弧状に傾斜しているため、ゴルフボール等が貫通孔部のヒール側の側面に衝突することがなくなる。このため、パターヘッドの軌道が自然な円弧状になるスイングを習得することができる。
【0010】
上記課題を解決するためのパッティング練習具は、シャフトと、前記シャフトの先端側に設けられたパターヘッドと、前記シャフトの基端側に設けられたグリップと、を備える練習用パターと、前記パターのスイング軌道に沿って設けられるガイド器具と、を備えるパッティング練習具であって、前記パターヘッドは、ヒール側の第1部分と、トゥ側の第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを互いの上部間で連結する連結部と、前記連結部の下方、かつ、前記第1部分と前記第2部分とで挟まれた位置に設けられ、前記パターヘッドのフェイス面から後方へ貫通する貫通孔部と、を備え、前記ガイド器具は、設置位置から上方へ突出して、前記貫通孔部の空間内に配置される凸部を有し、前記凸部は、前記スイング軌道に沿って延びており、前記貫通孔部の前記ヒール側が、前記フェイス面に直交する方向に対して、前記後方において前記ヒール側へ円弧状に傾斜しており、前記凸部の前記トゥ側の側面は、前後方向の中央部において前記トゥ側に突出し、前後方向の両端側ほど前記ヒール側となる円弧状に形成されている。
【0011】
これにより、ガイド器具のトゥ側の側面に従って、パターヘッドの軌道が円弧状になるスイングとなっても、貫通孔部のヒール側が、後方においてヒール側へ円弧状に傾斜しているため、ガイド器具のヒール側側面がパターヘッドに衝突することがなくなる。このため、パターヘッドの軌道が自然な円弧状になるスイングを習得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図6】(a)及び(b)は、比較例におけるゴルフボールの通過態様を示す図、(c)及び(d)は、本実施形態におけるゴルフボールの通過態様を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示における練習用パター及びパッティング練習具の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は、練習用パター10の正面図である。
図1に示すように、練習用パター10は、棒状のシャフト11と、シャフト11の先端側に設けられたパターヘッド12と、シャフト11の基端側に設けられたグリップ13と、を備える。
【0015】
図2及び
図3に示すように、パターヘッド12は、ヒール側の第1部分21と、トゥ側の第2部分22と、第1部分21と第2部分22とを互いの上部間(トップ側)で連結する連結部23と、連結部23の下方、かつ、第1部分21と前記第2部分22とで挟まれた位置に設けられ、パターヘッド12のフェイス面24から後方(いわゆるキャビティ25の側)へ貫通する貫通孔部26と、を備える。
【0016】
すなわち、
図3に示すように、パターヘッド12は、下部側(ソール側)において、その略中央部分にボールを通過させるための凹みが設けられた形状(略アーチ形状)となっている。なお、
図3に示すように、パターヘッド12を正面から見ると、貫通孔部26は、上方向に凸となる曲線形状となっている。そして、貫通孔部26は、破線で示すゴルフボール100が通過可能となる程度の大きさで形成されている。つまり、貫通孔部26の高さ寸法L10(ソールから連結部23までの寸法)は、ゴルフボール100の直径よりも大きい。なお、ゴルフボール100が通過可能であれば、正面から見たときにおける貫通孔部26の形状は、任意に変更してもよく、例えば、正面から見たとき、四角形状の孔であってもよい。
【0017】
ここで、パターヘッド12に形成された貫通孔部26の形状について詳しく説明する。
図4は、パターヘッド12の貫通孔部26を示す横端面図である。なお、
図4では、第1部分21と第2部分22を模式的に示している。
図4において、上側はトゥ側となり、下側はヒール側となり、左側はフェイス面24の側となり、右側はキャビティ25の側となる。
【0018】
図4に示すように、貫通孔部26のトゥ側は、フェイス面24に直交する方向へ延びるように形成されている。つまり、貫通孔部26の第1部分21側の側面21aは、フェイス面24に直交するように形成されている。
【0019】
一方、貫通孔部26のヒール側は、フェイス面24に直交する方向に対して、後方においてヒール側へ円弧状に傾斜している。より詳しくは、貫通孔部26のヒール側は、フェイス面24から後方の途中位置L1まではフェイス面24に直交する方向へ延びており、途中位置L1から円弧状に傾斜している。なお、途中位置L1は、フェイス面24から1mm~45mmの範囲内で任意に変更可能である。
【0020】
つまり、貫通孔部26の第2部分22側の側面は、フェイス面24から途中位置L1に至るまで、フェイス面24に直交するように平面状に形成された第1側面22aと、途中位置L1から後方(キャビティ25の側)に至るまで、ヒール側に曲がる曲面状の第2側面22bにより構成されている。
【0021】
次に、この練習用パター10の使用方法及び効果について説明する。ゴルフボール100を地面に置いた状態で、パターヘッド12に設けられた貫通孔部26に当該ゴルフボール100を通過させるようにスイングの練習を行う。貫通孔部26は、前述したように、パターヘッド12の略中央部分に設けられ、フェイス面24に対してほぼ直交するように設けられている。このため、スイングする際、ボール100と貫通孔部26との位置がずれていた場合や、スイング軌道に対してフェイス面24が右に向いている場合(いわゆるフェイス面24が開いた状態)など、正しくスイングできていない場合、ゴルフボール100が貫通孔部26を通過せず、パターヘッド12に衝突し、移動してしまうこととなる。これにより、ゴルフボール100が移動することなく、貫通孔部26を通過するように繰り返しスイングすることにより、正しいスイングを身に着けることができる。
【0022】
ところで、練習用パター10のライ角は、80度以下であるため、使用者が練習用パター10を構えると、通常、パターヘッド12は、使用者から所定距離離れた位置に置かれることとなる。この状態で練習用パター10をスイングすると、
図5に示すように、パターヘッド12のスイング軌道Y11(水平方向の軌道)は、概ね背骨を中心とした円運動をすることとなる。つまり、正しいスイングであってもパターヘッド12は、直進することはなく、緩やかな円運動をするのが普通である。
【0023】
このため、
図6(a)(b)に示す比較例の貫通孔部126のように、貫通孔部126が、フェイス面24から後方(キャビティ25)に至るまで、フェイス面24に対して直交していると、次のような問題がある。
図6(a)に示すように、ゴルフボール100が貫通孔部126を通過する開始時点において、スイング軌道Y11に対してフェイス面24が真っすぐであっても(フェイス面24が開いていない状態であっても)、すなわち、正しいインパクトができた場合であっても、
図6(b)に示すように、パターヘッド12が円運動をすることから、スイング軌道Y11に対してフェイス面24が真っすぐな状態(正しい状態)をそのまま維持すると、ゴルフボール100がパターヘッド12に対してヒール側に相対的に移動することとなり、パターヘッド12の後方側において、貫通孔部126のヒール側の面に衝突し、移動してしまう可能性があった。したがって、このような比較例の練習用パターで練習すると、かえってフェイス面24が開くクセがついてしまう可能性がある。
【0024】
そこで、本実施形態では、前述したように、貫通孔部26のヒール側が、フェイス面24に直交する方向に対して、後方においてヒール側へ円弧状に傾斜するように形成している。これにより、
図6(c)に示すように、通過開始時点において、スイング軌道Y11に対してフェイス面24を真っすぐにし、その状態を維持しても、
図6(d)に示すように、貫通孔部26の後方側において、ヒール側へ円弧状に傾斜していることから、貫通孔部26のヒール側の面に衝突することなく、ゴルフボール100を通過させることができる。つまり、フェイス面24が真っすぐの状態のままパターヘッド12が円運動をして、貫通孔部26の後方側においてゴルフボール100がパターヘッド12に対してヒール側に相対的に移動しても、後方側において貫通孔部26がヒール側へ円弧状に傾斜していることから、ゴルフボール100が衝突することがない。
【0025】
これにより、ゴルフボール100が貫通孔部26を通過するように、練習用パター10をスイングすることにより、正しいスイングフォームを身に着けることができる。
【0026】
ところで、水平方向における理想的なスイング軌道Y11は、
図5に示すように、真円より、体の真正面においてほぼ真っすぐになるような楕円形に近い。そこで、貫通孔部26のヒール側を、フェイス面24から後方の途中位置L1まではフェイス面24に直交する方向に延ばし、前記途中位置L1から前記円弧状に傾斜させている。これにより、ゴルフボール100がフェイス面24を通過して途中位置L1に到達するまで、すなわち体の真正面においては、パターヘッド12をまっすぐ移動させないと、ゴルフボール100が貫通孔部26のヒール側の第1側面22aと衝突する可能性がある。このため、水平方向における理想的なスイング軌道Y11に沿って、フェイス面24から後方の途中位置L1までパターヘッド12をまっすぐスイングさせる練習を行うことができる。よって、インパクト付近では芯に真っすぐとらえるパッティング技術を習得することができる。
【0027】
なお、フェイス面24から後方の途中位置L1までの距離が短すぎるとインパクト時の直進性を維持できず、長すぎると不自然なスイングになってしまう。そこで、本実施形態では、フェイス面24から途中位置L1までの長さは、1mm以上45mm以下としている。
【0028】
また、スイングアークは、人により異なり、ストレート軌道に近い人もいる。このような場合、貫通孔部26のトゥ側を、ヒール側と同様に後方においてヒール側へ円弧状にすると、ゴルフボール100が貫通孔部26のトゥ側と衝突してしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、貫通孔部26のトゥ側を、フェイス面24に直交する方向へ延ばしている。これにより、ストレート軌道に近いスイング軌道の人であっても、練習に使うことができる。
【0029】
(変形例)
上記実施形態の構成の一部を変更してもよい。以下、変形例について示す。
【0030】
・上記実施形態では、ゴルフボール100を通過させるようにスイングすることにより、パッティング練習を行っていたが、通過させるものはゴルフボール100でなくてもよい。
【0031】
例えば、
図7に示すように、練習用パター10のスイング軌道に沿って設けられるガイド器具70を利用してもよい。ガイド器具70は、設置位置(設置面)から上方へ突出して、貫通孔部26の空間内に配置される凸部71を有し、凸部71はスイング方向に沿って延びるように形成されている。つまり、ガイド器具70は、所定方向に長く伸びる略直方体形状の凸部71を有しており、凸部71の横幅L11は、貫通孔部26の幅よりも狭く、ゴルフボール100の直径と同程度となっている。また、凸部71の高さ形状は、スイング軌道Y10(上下方向の軌道)に合わせて、長手方向において円弧状を描くように中央部分が凹んでいる。すなわち、長手方向中央部分において凸部71の高さ寸法L12が、一番低く形成されており、長手方向両端部分において凸部71の高さ寸法L13が、高さ寸法L12に比較して高くなっている。なお、長手方向中央部分において凸部71の高さ寸法L12は、ゴルフボール100の直径とほぼ同じとなっている。
【0032】
図8にガイド器具70を上方向から見たガイド器具70の平面図を示す。なお、
図8では、上側はトゥ側となり、下側はヒール側となり、左側はフェイス面24の側となり、右側はキャビティ25の側となる。
【0033】
図8に示すように、ガイド器具70を上方向から見ると、凸部71のヒール側側面72は、フェイス面24に対して直交するような平面状に形成されている。一方、凸部71のトゥ側側面73は、長手方向中央においてトゥ側に凸となるような円弧状の曲面となっている。つまり、トゥ側側面73は、前後方向(長手方向)の中央部においてトゥ側に突出し、前後方向の両端側ほどヒール側となる円弧状に形成されている。トゥ側側面73は、正しくスイングされたときにおけるパターヘッド12のスイング軌道Y11、より詳しくは、トゥ側である第1部分21の軌道に沿った曲面となっていることが望ましい。
【0034】
これにより、
図8の破線で示すように、貫通孔部26のトゥ側の側面21aを、トゥ側側面73に沿うようにスイングすることにより、正しいスイング軌道Y11でスイング練習することが可能となる。なお、貫通孔部26のヒール側の側面22a,22bは、後方側において、ヒール側へ円弧状に傾斜している。このため、
図8に示すように、貫通孔部26のトゥ側の側面21aをトゥ側側面73に沿うようにスイングしても、ヒール側側面72とパターヘッド12とが干渉することはない。
【0035】
同様に、凸部71の上面は、上下方向のスイング軌道Y10に沿って形成されているため、貫通孔部26が凸部71の上面に沿うようにスイングすることにより、正しいスイング軌道Y10でスイング練習することが可能となる。
【0036】
以上により、ガイド器具70の凸部71のトゥ側側面73に従って、パターヘッド12の軌道が円弧状になるスイングとなっても、貫通孔部26のヒール側が、後方においてヒール側へ円弧状に傾斜しているため、ガイド器具70のヒール側側面72がパターヘッド12に衝突することがなくなる。このため、パターヘッドの軌道が自然な円弧状になるスイングを習得することができる。
【0037】
なお、凸部71の形状は、長方形状に限らず、任意に変更してもよい。例えば、断面形状を台形形状にしてもよく、また、半円形状にしてもよい。また、パターヘッド12とヒール側側面72とが干渉しないのであれば、ヒール側側面72は、平面に限らず、任意に形状を変更してもよい。例えば、曲面により構成してもよい。
【0038】
そして、この変形例におけるガイド器具70と練習用パター10との組み合わせが、パッティング練習具に相当する。
【0039】
・上記実施形態において、
図9に示すように、ボール81が台座82に固定される練習器具80を、ゴルフボール100の代わりに用いてもよい。なお、ボール81は、ゴルフボール100とほぼ同一形状とされており、台座82は、平板である。練習器具80は、材質は、例えば、樹脂である。練習する際には、ボール81が貫通孔部26を通過するように、スイングすればよい。
【0040】
この練習器具80によれば、練習器具80のボール81がパターヘッド12に衝突しても、転がらない。そのため、ゴルフボール100を拾いに行く手間がなくなり、効率よく練習することができる。
【符号の説明】
【0041】
10…練習用パター、11…シャフト、12…パターヘッド、13…グリップ、21…第1部分、22…第2部分、23…連結部、24…フェイス面、25…キャビティ、26…貫通孔部、70…ガイド器具、71…凸部、80…練習器具、100…ゴルフボール。