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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025019767
(43)【公開日】2025-02-07
(54)【発明の名称】タオル掛け
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/04 20060101AFI20250131BHJP
   A47G 29/00 20060101ALI20250131BHJP
【FI】
A47K10/04 D
A47G29/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123570
(22)【出願日】2023-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】591058334
【氏名又は名称】株式会社八木研
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八木 龍一
【テーマコード(参考)】
3K100
【Fターム(参考)】
3K100AA01
3K100AA06
3K100AC01
3K100AD03
3K100AF05
3K100AG01
3K100AG03
3K100AH09
3K100AJ05
(57)【要約】
【課題】持ち運びや収納を容易に行うことが可能なタオル掛けの提供。
【解決手段】土台部と、タオルを支持する1または複数のアーム部を備えたタオル掛け部と、土台部とタオル掛け部との間に延びる脚部を備えた支柱部とを備えた、折り畳み式のタオル掛けである。土台部は、支柱部の下端部において、支柱部に対してアーム部の延在方向に略平行な第1の回転軸周りに回動可能に軸支され、タオル掛けの設置状態となる水平位置と、タオル掛けの折り畳み状態となる、脚部に沿った収納位置との間で移動可能であり、タオル掛け部は、支柱部の上端部において、支柱部に対してアーム部の延在方向に略平行な第2の回転軸周りに回動可能に軸支されており、タオル掛けの設置状態となる水平位置と、タオル掛けの折り畳み状態となる、脚部に沿った収納位置との間で移動可能であり、土台部およびタオル掛け部は、収納位置において、支柱部に対して保持されるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土台部と、
タオルを支持する1または複数のアーム部を備えたタオル掛け部と、
前記土台部と前記タオル掛け部との間に延びる脚部を備えた支柱部と
を備えた、折り畳み式のタオル掛けであって、
前記土台部は、前記支柱部の下端部において、前記支柱部に対して前記アーム部の延在方向に略平行な第1の回転軸周りに回動可能に軸支され、前記タオル掛けの設置状態となる水平位置と、前記タオル掛けの折り畳み状態となる、前記脚部に沿った収納位置との間で移動可能であり、
前記タオル掛け部は、前記支柱部の上端部において、前記支柱部に対して前記アーム部の延在方向に略平行な第2の回転軸周りに回動可能に軸支されており、前記タオル掛けの設置状態となる水平位置と、前記タオル掛けの折り畳み状態となる、前記脚部に沿った収納位置との間で移動可能であり、
前記土台部および前記タオル掛け部は、前記収納位置において、前記支柱部に対して保持されるように構成されている、タオル掛け。
【請求項2】
前記土台部および前記タオル掛け部は、前記収納位置において、前記支柱部に対して磁力によって吸着されて保持される、請求項1に記載のタオル掛け。
【請求項3】
前記支柱部の前記脚部は、前記アーム部の延在方向で互いに離間して一対設けられており、
前記支柱部は、前記支柱部の下端部に設けられ、一対の前記脚部を繋ぐ第1梁部と、前記支柱部の上端部に設けられ、一対の前記脚部を繋ぐ第2梁部とを備え、
前記土台部および前記第1梁部は、前記土台部の収納位置において、前記第1の回転軸周りの回転方向に対向する第1対向面および第2対向面をそれぞれ有し、
前記タオル掛け部および前記第2梁部は、前記タオル掛け部の収納位置において、前記第2の回転軸周りの回転方向に対向する第3対向面および第4対向面をそれぞれ有し、
前記第1対向面および前記第2対向面のいずれか一方に、磁石が埋め込まれ、前記第1対向面および前記第2対向面の他方に、前記磁石に吸着される磁石または磁性体が埋め込まれ、
前記第3対向面および前記第4対向面のいずれか一方に、磁石が埋め込まれ、前記第3対向面および前記第4対向面の他方に、前記磁石に吸着される磁石または磁性体が埋め込まれている、請求項2に記載のタオル掛け。
【請求項4】
前記水平位置にある土台部は、前記脚部に対して前記アーム部の延在方向に対して垂直な方向で一方側に延び、前記水平位置にある前記タオル掛け部は、前記脚部に対して前記アーム部の延在方向に対して垂直な方向で他方側に延び、
前記第1梁部は、前記脚部に対して前記アーム部の延在方向に対して垂直な方向で一方側に固定され、
前記第2梁部は、前記脚部に対して前記アーム部の延在方向に対して垂直な方向で他方側に固定され、
前記収納位置にある土台部は、前記第1梁部に対して前記アーム部の延在方向に対して垂直な方向で他方側で前記第1梁部に吸着され、
前記収納位置にあるタオル掛け部は、前記第2梁部に対して前記アーム部の延在方向に対して垂直な方向で一方側で前記第2梁部に吸着される、
請求項3に記載のタオル掛け。
【請求項5】
前記土台部が前記収納位置にある状態で、前記第1の回転軸に沿って前記タオル掛けを外側から見た場合に、前記土台部が前記脚部の内側に隠れるように、前記土台部は前記脚部に沿って配置され、
前記タオル掛け部が前記収納位置にある状態で、前記第2の回転軸に沿って前記タオル掛けを外側から見た場合に、前記タオル掛け部が前記脚部の内側に隠れるように、前記タオル掛け部は前記脚部に沿って配置される、
請求項4に記載のタオル掛け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタオル掛けに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スタンド型のタオル掛けが提案されている。特許文献1には、スタンド型のタオル掛けの一例が開示されている。特許文献1に記載のタオル掛けは、上下方向に延びる柱部と、柱部の下端から横方向に延出する脚部と、柱部の上端から横方向に延出するアーム部とを備えている。アーム部は、タオルを掛け得るように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平2-145195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のタオル掛けは、一定の形状に構成されている。このため、このタオル掛けは嵩張りやすく、持ち運びや収納を行い難い場合がある。
【0005】
そこで、本発明はかかる問題点に鑑みて、持ち運びや収納を容易に行うことが可能なタオル掛けを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るタオル掛けは、土台部と、タオルを支持する1または複数のアーム部を備えたタオル掛け部と、前記土台部と前記タオル掛け部との間に延びる脚部を備えた支柱部とを備えた、折り畳み式のタオル掛けであって、前記土台部は、前記支柱部の下端部において、前記支柱部に対して前記アーム部の延在方向に略平行な第1の回転軸周りに回動可能に軸支され、前記タオル掛けの設置状態となる水平位置と、前記タオル掛けの折り畳み状態となる、前記脚部に沿った収納位置との間で移動可能であり、前記タオル掛け部は、前記支柱部の上端部において、前記支柱部に対して前記アーム部の延在方向に略平行な第2の回転軸周りに回動可能に軸支されており、前記タオル掛けの設置状態となる水平位置と、前記タオル掛けの折り畳み状態となる、前記脚部に沿った収納位置との間で移動可能であり、前記土台部および前記タオル掛け部は、前記収納位置において、前記支柱部に対して保持されるように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、持ち運びや収納を容易に行うことが可能なタオル掛けを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態のタオル掛けの一例を示す斜視図であり、設置状態のタオル掛けを示す図である。
図2図1に示されるタオル掛けをアーム部の延在方向に対して垂直な方向に見た正面図である。
図3図1に示されるタオル掛けの背面図である。
図4図1に示されるタオル掛けの右側面図である。
図5図1に示されるタオル掛けの平面図である。
図6図1に示されるタオル掛けの底面図である。
図7図1に示されるタオル掛けのA-A線断面図である。
図8図1に示されるタオル掛けのB-B線断面図である。
図9図1に示されるタオル掛けのC-C線断面図である。
図10】本発明の一実施形態のタオル掛けの一例を示す正面図であり、折り畳み状態のタオル掛けを示す図である。
図11図10に示されるタオル掛けの右側面図である。
図12図10に示されるタオル掛けのD-D線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態のタオル掛けを説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明のタオル掛けは、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0010】
本実施形態のタオル掛けT(図1参照)は、折り畳み式のタオル掛けである。タオル掛けTは、図1に示されるように、土台部1と、タオル(図示せず)を支持する1または複数のアーム部21を備えたタオル掛け部2と、土台部1とタオル掛け部2との間に延びる脚部31を備えた支柱部3とを備えている。
【0011】
タオル掛けT(図1参照)に掛けるタオルの種類や大きさは、特に限定されない。タオル掛けTは、たとえば、バスタオルやフェイスタオルを掛けて干すことが可能に構成されている。タオル掛けTが設置される場所は特に限定されない。タオル掛けTは、たとえば、旅館やホテルの客室、広縁、脱衣所、洗面所などに設置されて使用される。タオル掛けTは、不使用時には、コンパクトに折り畳むことが可能に構成されている。
【0012】
本明細書および図面において、方向D1は、タオル掛けTの高さ方向(上下方向)を表し、方向D2は、タオル掛けTの幅方向(正面から見たときの横幅方向)を表し、方向D3は、タオル掛けTの奥行方向(正面から見たときの奥行方向)を表すものとする。方向D1、方向D2および方向D3は、互いに直交する。方向D2および方向D3は、水平面または略水平面(水平面に対して若干傾斜した面)に沿った方向である。以下では、タオル掛けTが展開されて床面等に設置され、使用可能な状態または使用されている状態を、「タオル掛けTの設置状態」とも称する。また、タオル掛けTが折り畳まれた状態を、「タオル掛けTの折り畳み状態」とも称する。以下では、図1図9に示される「タオル掛けTの設置状態」、および、図10図12に示される「タオル掛けTの折り畳み状態」の双方について、方向D1、方向D2および方向D3を用いて説明を行うものとする。
【0013】
土台部1は、タオル掛けTの設置状態において、タオル掛けTの下端部に位置して(図1図4図7参照)、支柱部3およびタオル掛け部2を支持する部材である。土台部1の材質は、支柱部3およびタオル掛け部2を支持する強度を有するのであれば、特に限定されない。本実施形態では、土台部1は、たとえば、木材、合成樹脂または金属により構成されている。土台部1は、タオル掛けTの設置状態において、床面等(図示せず)の上に配置される。土台部1は、支柱部3の下端部において、支柱部3に対してアーム部21の延在方向(図1に示される例では方向D2)に略平行な第1の回転軸4(図2図4において破線で示す)周りに回動可能に軸支されている。本実施形態では、土台部1は、支柱部3の下端部に第1の回転軸4に沿って延びる軸部材により、図4に示される方向D4に回動可能に軸支されている。第1の回転軸4は、アーム部21の延在方向に対して略平行に延びている。タオル掛けTの設置状態において、方向D3における土台部1の長さは、タオル掛け部2に複数のタオル(バスタオルやフェイスタオル)が掛けられた状態で、支柱部3およびタオル掛け部2を安定した状態で支持できる長さであれば、特に限定されない。本実施形態では、方向D3における土台部1の長さは、たとえば、250mm~500mm、好ましくは、300mm~400mmである。方向D3における土台部1の長さは、タオル掛けTの安定性を高めるために、後述の方向D3におけるタオル掛け部2の長さよりも長いことが好ましい。
【0014】
本明細書において、「支柱部3の下端部」とは、タオル掛けTの設置状態において、支柱部3の下端および下端近傍の所定の領域を意味する。第1の回転軸4は、土台部1の形状や大きさに応じて、支柱部3の下端から一定程度上方に設けられていてもよい。たとえば、タオル掛けTの設置状態において、方向D1における土台部1の厚さや形状に応じて、第1の回転軸4は、支柱部3の下端から方向D1へ一定程度中央寄りに設けられていてもよい。
【0015】
また、土台部1は、タオル掛けTの設置状態となる水平位置(図4図7参照)と、タオル掛けTの折り畳み状態となる、脚部31に沿った収納位置(図11図12参照)との間で移動可能である。本明細書における「水平位置」(図1図4図7参照)は、水平面に沿った位置および略水平面(水平面に対して若干傾斜した面)に沿った位置の双方を含む。また、本明細書において、「タオル掛けTの折り畳み状態となる、脚部31に沿った収納位置」(図10図12参照)とは、タオル掛けTの折り畳み状態において、土台部1が脚部31に沿った収納位置に位置することを意味する。
【0016】
本実施形態では、土台部1は、第1の回転軸4周りに回動可能に軸支された第1延出部13(図1図12参照)と、第1延出部13に支持された姿勢安定部15とを備えている。第1延出部13は、一端部が第1の回転軸4周りに回動可能に脚部31に接続されている。第1延出部13は、一端部から他端部に向かって直線状に延びている。第1延出部13の他端部は、片持ち支持構造(片持ち梁)における自由端である。第1延出部13は、タオル掛けTの設置状態において、方向D3に沿って延びるように配置される。方向D3は、水平方向または略水平方向に沿った方向である。第1延出部13は、タオル掛けTの設置状態において、回転方向(図4および図7に示される例では方向D4)における一方の面(図4および図7に示される例では下側の面)が床面等に接触する。第1延出部13は、回転方向における一方の面が床面等に接触することにより、タオル掛けTの荷重を支えることができる。
【0017】
本実施形態では、土台部1は、アーム部21の延在方向(図1に示される例では方向D2)で互いに離間して設けられた一対の第1延出部13を備えている。土台部1は、第1延出部13同士を連結する姿勢安定部15をさらに備えている。姿勢安定部15は、第1延出部13の延在方向と直交する方向(図1に示される例では方向D2)に沿って延びている。図1図3に示される例では、土台部1は、複数(図1に示される例では2つ)の姿勢安定部15を備えている。複数の姿勢安定部15は、方向D3に互いに所定の間隔をあけた状態で、互いに平行に配置されている。一対の第1延出部13を姿勢安定部15によって連結することにより、土台部1の強度を高めることができる。また、一対の第1延出部13を支柱部3に対して同じ回転角度で回転させることができる。したがって、一対の第1延出部13が互いに連結されていない場合と比べて、タオル掛けTの姿勢をより安定させることができる。
【0018】
また、第1延出部13は、タオル掛けTの折り畳み状態において、支柱部3に沿って延びるように配置される(図10図12参照)。具体的には、第1延出部13は、タオル掛けTの折り畳み状態において、脚部31に沿って延びるように配置される。
【0019】
タオル掛け部2は、タオル掛けTの設置状態において、タオル掛けTの上端部に位置し、タオルが掛けられてタオルを支持する部材である。タオル掛け部2の材質は、タオルを支持する強度を有するのであれば、特に限定されない。本実施形態では、タオル掛け部2は、たとえば、木材、合成樹脂または金属により構成されている。タオル掛け部2は、支柱部3の上端部において、支柱部3に対してアーム部21の延在方向(図1に示される例では方向D2)に略平行な第2の回転軸5(図2図4図10図12において破線で示す)周りに回動可能に軸支されている。すなわち、タオル掛け部2は、支柱部3の上端部に第2の回転軸5に沿って延びる軸部材により、図4に示される方向D5に回動可能に軸支されている。第2の回転軸5は、アーム部21の延在方向に対して略平行に延びている。
【0020】
本明細書において、「支柱部3の上端部」とは、タオル掛けTの設置状態において、支柱部3の上端および上端近傍の所定の領域を意味する。すなわち、第2の回転軸5は、タオル掛け部2の形状や大きさに応じて、支柱部3の上端から一定程度下方に設けられていてもよい。たとえば、タオル掛けTの設置状態において、方向D1におけるタオル掛け部2の厚さや形状に応じて、第2の回転軸5は、支柱部3の上端から方向D1へ一定程度中央寄りに設けられていてもよい。
【0021】
また、タオル掛け部2は、タオル掛けTの設置状態となる水平位置(図4図7参照)と、タオル掛けTの折り畳み状態となる、脚部31に沿った収納位置(図11図12参照)との間で移動可能である。本明細書における「水平位置」(図1図4図7参照)は、水平面に沿った位置および略水平面(水平面に対して若干傾斜した面)に沿った位置の双方を含む。また、本明細書において、「タオル掛けTの折り畳み状態となる、脚部31に沿った収納位置」(図10図12参照)とは、タオル掛けTの折り畳み状態において、タオル掛け部2が脚部31に沿った収納位置に位置することを意味する。
【0022】
本実施形態では、タオル掛け部2は、第2の回転軸5に回動可能に軸支された第2延出部24と、第2延出部24に支持されたアーム部21とを備えている。第2延出部24は、一方の端部が第2の回転軸5周りに回動可能に脚部31に接続されている。第2延出部24は、一方の端部から他方の端部に向かって直線状に延びている。第2延出部24の他端部は、片持ち支持構造(片持ち梁)における自由端である。第2延出部24は、タオル掛けTの設置状態において、方向D3に沿って延びるように配置される。
【0023】
本実施形態では、タオル掛け部2は、複数(図1に示される例では4つ)のアーム部21を備えている。複数のアーム部21は、タオル掛けTの設置状態において、方向D3に互いに所定の間隔をあけた状態で、互いに平行に配置されている。複数のアーム部21は、タオル掛けTの設置状態において、水平面に沿った同一平面上または略水平面に沿った同一平面上に配置されている。複数のアーム部21がこのように配置されることにより、ユーザは複数のアーム部21のそれぞれに対して複数のタオルを容易に掛けることができる。
【0024】
本実施形態では、タオル掛け部2は、アーム部21の延在方向(図1に示される例では方向D2)で互いに離間して設けられた一対の第2延出部24を備えている。第2延出部24は、タオル掛けTの折り畳み状態において、支柱部3に沿って延びるように配置される。具体的には、第2延出部24は、タオル掛けTの折り畳み状態において、支柱部3の脚部31に沿って延びるように配置される(図10図12参照)。
【0025】
土台部1およびタオル掛け部2は、収納位置(図10図12参照)において、支柱部3に対して保持されるように構成されている。したがって、タオル掛けTを持ち運ぶ際や収納する際に、ユーザの意に反して土台部1やタオル掛け部2が収納位置から離脱する(水平位置側へ回動する)ことが防止され、コンパクトに折り畳んだ状態が保持される。これにより、タオル掛けTの持ち運びや収納を容易に行うことができる。
【0026】
本実施形態では、土台部1およびタオル掛け部2は、収納位置(図10図12参照)において、支柱部3に対して磁力によって吸着されて保持されるように構成されている。すなわち、土台部1は、収納位置において、支柱部3に対して磁力によって吸着されて保持される。タオル掛け部2は、収納位置において、支柱部3に対して磁力によって保持される。これにより、土台部1は、収納位置に保持される。すなわち、土台部1は、磁力の吸着作用により、支柱部3に沿った状態が保持される。タオル掛け部2は、磁力の吸着作用により、支柱部3に沿った状態が保持される。したがって、タオル掛けTを持ち運ぶ際や収納する際に、ユーザの意に反して土台部1やタオル掛け部2が収納位置から離脱する(水平位置側へ回動する)ことが簡単な構成によって防止され、コンパクトに折り畳んだ状態が保持される。これにより、タオル掛けTの持ち運びや収納を容易に行うことができる。また、コンパクトに折り畳んだ状態から使用可能状態(設置状態)に戻す場合には、磁力に抗する外力をユーザが土台部1およびタオル掛け部2に対して加えることにより、磁力による保持(吸着)を解除することができる。具体的には、土台部1およびタオル掛け部2を把持し、土台部1およびタオル掛け部2を水平位置側へ回転させる回転力を、土台部1およびタオル掛け部2に対して加えることにより、磁力による保持を解除することができる。さらに、同方向に回転力を加えることにより、土台部1およびタオル掛け部2を水平位置側へ回動させて、タオル掛けTを設置状態に容易に戻すことができる。
【0027】
なお、土台部1およびタオル掛け部2は、収納位置(図10図12参照)において、支柱部3に対して磁力以外の力によって保持されるように構成されていてもよい。たとえば、土台部1およびタオル掛け部2は、収納位置(図10図12参照)において、支柱部3に対して面ファスナー(図示せず)等の着脱可能な連結部材の係合力によって保持されるように構成されていてもよい。
【0028】
支柱部3は、タオル掛け部2を支持する部材である。支柱部3の材質は、タオル掛け部2を支持する強度を有するのであれば、特に限定されない。本実施形態では、支柱部3は、たとえば、木材、合成樹脂または金属により構成されている。支柱部3の高さは、タオル掛けTの設置状態において、タオル(バスタオルやフェイスタオル)をタオル掛け部2に掛けた際にタオルが床面等につかないような高さを確保できるのであれば、特に限定されない。本実施形態では、支柱部3の高さは、たとえば、600mm~1000mm、好ましくは、700mm~900mmである。
【0029】
支柱部3は、土台部1によって支持される。本実施形態では、支柱部3は、タオル掛けTの設置状態において、上下方向に延びるように配置される。支柱部3が、タオル掛けTの設置状態において延びる方向は、タオル掛け部2を安定した状態で支持できるのであれば、特に限定されない。本実施形態では、支柱部3が、タオル掛けTの設置状態において延びる方向は、鉛直方向に対して傾斜している。タオル掛けTの設置状態において、鉛直方向に対する支柱部3の傾斜角度は、たとえば、5°~45°であり、好ましくは15°~35°であり、より好ましくは20°~30°である。すなわち、タオル掛けTの設置状態において、水平方向に対する支柱部3の傾斜角度は、たとえば、45°~85°であり、好ましくは55°~75°であり、より好ましくは60°~70°である。支柱部3が、タオル掛けTの設置状態において、鉛直方向に対して傾斜していることにより、タオル掛け部2を安定して支持することができる。
【0030】
具体的には、本実施形態では、タオル掛け部2は、方向D3における一方の端部のみが支持される構造(片持ち支持構造)である。このため、方向D3におけるタオル掛けTのバランスを保つために、タオル掛けTの設置状態において、支柱部3が鉛直方向に対して傾斜していることが好ましいからである。このように支柱部3が傾斜している場合、土台部1と支柱部3の連結部において、土台部1と支柱部3とがなす角度は、90°未満(鋭角)とされる。具体的には、水平位置(図4および図7参照)にある土台部1と、支柱部3とがなす角度は、たとえば、45°~85°であり、好ましくは55°~75°であり、より好ましくは60°~70°である。タオル掛け部2と支柱部3の連結部において、水平位置(図4および図7参照)にあるタオル掛け部2と、支柱部3とがなす角度は、水平位置にある土台部1と、支柱部3とがなす角度と略同じである。
【0031】
支柱部3が備える脚部31の数は、支柱部3がタオル掛け部2を安定して支持することができるのであれば、特に限定されない。支柱部3が備える脚部31の数は、1つでもよいし、複数であってもよい。本実施形態では、支柱部3は、一対の脚部31(2つの脚部31)を備えている。具体的には、支柱部3の脚部31は、アーム部21の延在方向(図1に示される例では方向D2)で互いに離間して一対設けられている。すなわち、タオル掛けTは、方向D2におけるアーム部21の一方側を支持するように設けられた一方の脚部31(図1図3参照)と、方向D2におけるアーム部21の他方側を支持するように設けられた他方の脚部31とを備えている。
【0032】
本実施形態では、一対の脚部31は、複数の梁部32、33によって連結されている。具体的には、支柱部3(図1図3参照)は、支柱部3の下端部に設けられ、一対の脚部31を繋ぐ第1梁部32と、支柱部3の上端部に設けられ、一対の脚部31を繋ぐ第2梁部33とを備えている。本実施形態では、支柱部3は、タオル掛けTの設置状態において、鉛直方向に対して傾斜した方向に延びる2つの脚部31と、方向D2に沿って延びる2つの梁部(第1梁部32および第2梁部33)を備えている。2つの脚部31は、タオル掛けTの設置状態において、方向D2に所定の間隔(方向D2における土台部1およびタオル掛け部2の長さ)をあけて設けられている。第1梁部32および第2梁部33は、タオル掛けTの設置状態において、方向D1に所定の間隔(方向D1における脚部31の高さ)をあけて設けられている。2つの脚部31、第1梁部32および第2梁部33は、四角形の枠状に連結されている。すなわち、2つの脚部31、第1梁部32および第2梁部33により、四角形の枠状体が構成されている。
【0033】
本実施形態では、第1梁部32(図10図12参照)は、一対の脚部31を繋ぐ機能に加えて、土台部1の回転方向(図11および図12に示される例では方向D4)における土台部1の位置決めを行う機能を有する。具体的には、土台部1および第1梁部32は、土台部1の収納位置(図11および図12参照)において、第1の回転軸4周りの回転方向に対向する第1対向面14および第2対向面321をそれぞれ有する。すなわち、土台部1の収納位置において、土台部1の第1対向面14と、第1梁部32の第2対向面321とが、第1の回転軸4周りの回転方向(図11および図12に示される例では方向D4)において対向する。本実施形態では、土台部1の収納位置において、土台部1の第1対向面14と、第1梁部32の第2対向面321とが、第1の回転軸4周りの回転方向において当接する。これにより、土台部1の収納位置において、土台部1の第1対向面14は、第1梁部32の第2対向面321により、第1の回転軸4周りの回転方向において位置決めされる。
【0034】
本実施形態では、第1対向面14に、磁石6が埋め込まれている。また、第2対向面321に、磁石6に吸着される磁石7が埋め込まれている。なお、第1対向面14および第2対向面321のいずれか一方に磁石が設けられ、第1対向面14および第2対向面321の他方に磁性体が埋め込まれていてもよい。磁性体を用いる場合、磁性体は、磁石に吸着可能なものであれば特に限定されず、たとえば鉄とすることができる。図11に示される例では、第1対向面14に埋め込まれた磁石6が、第2対向面321に埋め込まれた磁石7を吸着する。これにより、第1対向面14と第2対向面321とが当接した状態が保持される。したがって、第1対向面14を有する土台部1は、収納位置に保持される。第1対向面14および第2対向面321に埋め込まれる吸着部材の組み合わせは、磁石および磁石、磁石および磁性体、または、磁性体および磁石である。本実施形態では、磁石等の吸着部材は、吸着面が露出するように第1対向面14および第2対向面321に埋め込まれている。また、本実施形態では、吸着部材同士が吸着する際の衝撃音を緩和するために、吸着部材の表面(吸着面)に衝撃緩和部材8が設けられていてもよい(図3参照)。衝撃緩和部材8の材質は、吸着部材同士の吸着を阻害しない材質であれば特に限定されない。本実施形態では、衝撃緩和部材8の材質は、たとえば、磁力線を通しやすい材質である。衝撃緩和部材8は、たとえば、フェルト等により構成されたパッド材である。
【0035】
同様に、タオル掛け部2および第2梁部33は、タオル掛け部2の収納位置(図11および図12参照)において、第2の回転軸5周りの回転方向に対向する第3対向面25および第4対向面331をそれぞれ有する。すなわち、タオル掛け部2の収納位置において、タオル掛け部2の第3対向面25と、第2梁部33の第4対向面331とが、第2の回転軸5周りの回転方向において対向する。本実施形態では、タオル掛け部2の収納位置において、タオル掛け部2の第3対向面25と、第2梁部33の第4対向面331とが、第2の回転軸5周りの回転方向において当接する。これにより、タオル掛け部2の収納位置において、タオル掛け部2の第3対向面25は、第2梁部33の第4対向面331により、第2の回転軸5周りの回転方向において位置決めされる。
【0036】
さらに、第3対向面25に、磁石6が埋め込まれている。また、第4対向面331に、磁石6に吸着される磁石7が埋め込まれている。なお、第3対向面25および第4対向面331のいずれか一方に磁石が設けられ、第3対向面25および第4対向面331の他方に磁性体が埋め込まれていてもよい。磁性体を用いる場合、磁性体は、磁石に吸着可能なものであれば特に限定されず、たとえば鉄とすることができる。図11に示される例では、第3対向面25に埋め込まれた磁石6が、第4対向面331に埋め込まれた磁石7を吸着する。これにより、第3対向面25と第4対向面331とが当接した状態が保持される。したがって、第3対向面25を有するタオル掛け部2は、収納位置に保持される。第3対向面25および第4対向面331に埋め込まれる吸着部材の組み合わせは、磁石および磁石、磁石および磁性体、または、磁性体および磁石である。本実施形態では、磁石等の吸着部材は、吸着面が露出するように第1対向面14および第2対向面321に埋め込まれている。また、本実施形態では、吸着部材同士が吸着する際の衝撃音を緩和するために、吸着部材の表面(吸着面)に衝撃緩和部材8が設けられていてもよい(図6参照)。
【0037】
このように、土台部1の回転方向およびタオル掛け部2の回転方向の対向面に磁石等の吸着部材を設けることにより、吸着部材を土台部1の回転方向およびタオル掛け部2の回転方向に接近させることができる。これにより、磁力による吸着力をより大きく発生させることができる。これは、磁石の吸着力が、磁石の吸着面に対して垂直な方向に大きく発生するからである。磁石の吸着面に対して垂直な方向に発生する吸着力は、磁石の吸着面に対して平行な方向に発生する吸着力よりも大きい。したがって、土台部1の回転方向およびタオル掛け部2の回転方向において磁石等の吸着部材同士を接近させることにより、吸着部材間には、吸着面に対して垂直な方向の吸着力が発生する。これにより、吸着部材間に大きな吸着力を発生させて、大きな保持力を得ることができる。したがって、タオル掛けTを持ち運ぶ際や収納する際に、タオル掛けTをコンパクトに折り畳んだ状態がより確実に保持される。これにより、タオル掛けTの持ち運びや収納をより容易に行うことができる。なお、磁石等の吸着部材同士を接近させる方向は、土台部1の回転方向およびタオル掛け部2の回転方向に限定されない。たとえば、磁石等の吸着部材の吸着面に対して平行な方向に吸着部材同士を接近させる構成であってもよい。具体的には、土台部1の回転方向に対して垂直な方向(たとえば方向D2)における土台部1および第1梁部32の対向面、および、タオル掛け部2の回転方向に対して垂直な方向の対向面(たとえば方向D2)におけるタオル掛け部2および第2梁部33の対向面に、磁石等の吸着部材が埋め込まれていてもよい。この場合においても、磁力による吸着力によって土台部1およびタオル掛け部2の保持を行うことができる。
【0038】
なお、土台部1およびタオル掛け部2が、収納位置(図10図12参照)において、支柱部3に対して、面ファスナー(図示せず)等の着脱可能な連結部材(以下、着脱連結部材とも称する)の係合力によって保持されるように構成される場合には、タオル掛けTは以下のように構成されてもよい。すなわち、タオル掛けTは、磁石6に代えて、着脱連結部材を構成する係合部材および被係合部材の一方が設けられ、磁石7に代えて、着脱連結部材を構成する係合部材および被係合部材の他方が設けられる構成とすることができる。
【0039】
本実施形態では、水平位置にある土台部1(図7参照)は、脚部31に対してアーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図7に示される例では方向D3)で一方側(図7に示される例では右側)に延びている。また、水平位置にあるタオル掛け部2(図7参照)は、脚部31に対してアーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図7に示される例では方向D3)で他方側(図7に示される例では左側)に延びている。すなわち、水平位置にある土台部1と、水平位置22にあるタオル掛け部2とは、アーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図7に示される例では方向D3)に対して、互いに反対方向に延びている(図7参照)。図7に示される例では、タオル掛けTの設置状態において、タオル掛けTは、アーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)から見てZ字状に構成されている。
【0040】
さらに、支柱部3の第1梁部32(図7参照)は、脚部31に対してアーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図7に示される例では方向D3)で一方側(図7に示される例では右側)に固定されている。支柱部3の第2梁部33(図7参照)は、脚部31に対してアーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図7に示される例では方向D3)で他方側(図7に示される例では左側)に固定されている。すなわち、第1梁部32と、第2梁部33とは、アーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図7に示される例では方向D3)に対して、脚部31における互いに反対側(図7に示される例では右側と左側)に固定されている。図7に示される例では、第1梁部32と、第2梁部33とは、アーム部21の延在方向(図7に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図7に示される例では方向D3)に対して、脚部31における互いに反対側の面311(図7に示される例では右側の面)、312(図7に示される例では左側の面)にそれぞれ固定されている。
【0041】
さらに、収納位置にある土台部1(図10図12参照)は、第1梁部32に対してアーム部21の延在方向(図11に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図11に示される例では方向D3)で他方側(図11に示される例では左側)で第1梁部32に吸着される。収納位置にあるタオル掛け部2(図10図12参照)は、第2梁部33に対してアーム部21の延在方向(図11に示される例では方向D2)に対して垂直な方向(図11に示される例では方向D3)で一方側(図11に示される例では右側)で第2梁部33に吸着される。このような構成では、土台部1が収納位置にあり、タオル掛け部2が収納位置にある状態で、支柱部3が横向き(たとえば水平面に沿った状態)となるようにタオル掛けTを持ち上げた場合、土台部1およびタオル掛け部2のいずれか一方に対し、下方へ回動する方向に重力が作用する。しかしながら、土台部1およびタオル掛け部2が収納位置に保持されるように磁力が働いているため、土台部1およびタオル掛け部2の双方が収納位置から移動することが防止される。したがって、タオル掛けTをコンパクトに折り畳まれた状態で持ち運んだり、収納したりすることができる。
【0042】
本実施形態では、土台部1が収納位置にある状態(図10図12参照)で、第1の回転軸4に沿ってタオル掛けTを外側から見た場合に(図11参照)、土台部1が脚部31の内側に隠れるように、土台部1は脚部31に沿って配置される。すなわち、土台部1が収納位置にある状態で、第1の回転軸4に沿った方向(図11に示される例では方向D2)からタオル掛けTを見た場合、土台部1が脚部31の内側に隠れて見えない。図11では、脚部31の内側に隠れた土台部1を破線で示している。また、タオル掛け部2が収納位置にある状態(図10図12参照)で、第2の回転軸5に沿ってタオル掛けTを外側から見た場合に(図11参照)、タオル掛け部2が脚部31の内側に隠れるように、タオル掛け部2は脚部31に沿って配置される。すなわち、タオル掛け部2が収納位置にある状態で、第2の回転軸5に沿った方向(図11に示される例では方向D2)からタオル掛けTを見た場合、タオル掛け部2が脚部31の内側に隠れて見えない。図11では、脚部31の内側に隠れたタオル掛け部2を破線で示している。したがって、タオル掛けTの折り畳み状態では、タオル掛け部2が脚部31の内側に隠れており、土台部1およびタオル掛け部2が脚部31からはみ出さない。したがって、土台部1およびタオル掛け部2が脚部31からはみ出すことで、タオル掛けTを持ち運ぶ際に、脚部31を持ちにくくなることが抑制され、タオル掛けTの持ち運びが容易となる。また、土台部1およびタオル掛け部2が脚部31からはみ出さないので、タオル掛けTを積み重ねて収納する際に、土台部1およびタオル掛け部2がタオル掛けTの積み重ねの邪魔にならず、タオル掛けTを積み重ねることが容易となる。
【0043】
本実施形態では、第1梁部32は、図1図4図10図12に示されるように、板状に構成されている。本実施形態では、第1梁部32は、方向D2に沿って延びている。また、板状の第1梁部32は、厚さ方向が脚部31の延在方向と直交するように配置されている。すなわち、板状の第1梁部32は、厚さ方向および長手方向に直交する幅方向が脚部31の延在方向に沿うように配置されている(図7参照)。第1梁部32は、このような向きで配置されることにより、梁としての強度が大きくなる。したがって、タオル掛けTの強度を高めることができる。
【0044】
第1梁部32は、下面に第1の位置決め部322(図7参照)を有する。ここで言う「下面」は、たとえば、タオル掛けTが設置状態にある場合の下面である。第1の位置決め部322は、土台部1を水平位置に保持するように構成されている(図7参照)。すなわち、図7に示されるように、第1梁部32は、第1の位置決め部322により土台部1を水平位置に保持することができる。具体的には、土台部1の上面に第1の位置決め部322(第1梁部32の下面)が当接することにより、脚部31に対する土台部1の回転が規制される(図7参照)。これにより、第1の位置決め部322は、タオル掛けTの設置状態において、脚部31に対する土台部1の角度を規定して、土台部1を水平位置に保持することができる。図7に示される例では、土台部1に対する脚部31の延在方向の角度αが鋭角である。第1梁部32において、脚部31に固定される固定面と、土台部1に当接する面(第1の位置決め部322)とがなす角度は、土台部1に対する脚部31の延在方向の角度αに等しい値とされる。これにより、固定面と第1の位置決め部322とがなす角度に合わせて、土台部1に対する脚部31の延在方向の角度αを設定することができる。
【0045】
第1梁部32は、厚さ方向における一方の面に第2の位置決め部323(図11参照)を有する。ここで言う「一方の面」は、たとえば、タオル掛けTが折り畳み状態にある場合の脚部31側の面である(図11参照)。第2の位置決め部323は、土台部1を収納位置に保持するように構成されている。すなわち、図11に示されるように、第1梁部32は、第2の位置決め部323により土台部1を収納位置に保持することができる。具体的には、土台部1の回転方向(図11に示される例では方向D4)における一方の面が第1梁部32の第2の位置決め部323に当接することにより、脚部31に対する土台部1の回転が規制される(図11参照)。これにより、第2の位置決め部323は、タオル掛けTの折り畳み状態において、脚部31に対する土台部1の角度を規定して、土台部1を収納位置に保持することができる。図11に示される例では、土台部1が脚部31に沿って配置されている。土台部1の第1延出部13の延在方向と、脚部31の延在方向とは平行である。本実施形態では、第2の位置決め部323は、第1梁部32の第2対向面321に設けられている。なお、第2の位置決め部323は、第2対向面321とは別の部分に設けられていてもよい。
【0046】
さらに、第2梁部33は、図1図4図10図12に示されるように、板状に構成されている。本実施形態では、第2梁部33は、方向D2に沿って延びている。また、板状の第2梁部33は、厚さ方向が脚部の31の延在方向と直交するように配置されている。すなわち、板状の第2梁部33は、厚さ方向および長手方向に直交する幅方向が脚部31の延在方向に沿うように配置されている(図7参照)。第2梁部33は、このような向きで配置されることにより、梁としての強度が大きくなる。したがって、タオル掛けTの強度を高めることができる。
【0047】
第2梁部33は、上面に第3の位置決め部332を有する(図7参照)。ここで言う「上面」は、たとえば、タオル掛けTが設置状態にある場合の上面である。第3の位置決め部332は、タオル掛け部2を水平位置に保持するように構成されている(図7参照)。すなわち、図7に示されるように、第2梁部33は、第3の位置決め部332によりタオル掛け部2を水平位置に保持することができる。具体的には、タオル掛け部2の下面が第3の位置決め部332(第2梁部32の上面)に当接することにより、脚部31に対するタオル掛け部2の回転が規制される(図7参照)。これにより、第3の位置決め部332は、タオル掛けTの設置状態において、脚部31に対するタオル掛け部2の角度を規定して、タオル掛け部2を水平位置に保持することができる。図7に示される例では、タオル掛け部2に対する脚部31の延在方向の角度βが鋭角である。第2梁部33において、脚部31に固定される固定面と、タオル掛け部2に当接する面(第3の位置決め部332)とがなす角度は、タオル掛け部2に対する脚部31の延在方向の角度βに等しい値とされる。これにより、固定面334と第3の位置決め部332とがなす角度に合わせて、タオル掛け部2に対する脚部31の延在方向の角度βを設定することができる。なお、本実施形態では、角度βは、上述の角度αと略同じである。
【0048】
第2梁部33は、厚さ方向における一方の面に第4の位置決め部333(図11参照)を有する。ここで言う「一方の面」は、たとえば、タオル掛けTが折り畳み状態にある場合の脚部31側の面である(図11参照)。第4の位置決め部333は、タオル掛け部2を収納位置に保持するように構成されている。すなわち、図11に示されるように、第2梁部33は、第4の位置決め部333によりタオル掛け部2を収納位置に保持することができる。具体的には、タオル掛け部2の回転方向(図11に示される例では方向D5)における一方の面が第2梁部33の第4の位置決め部333に当接することにより、脚部31に対するタオル掛け部2の回転が規制される(図11参照)。これにより、第4の位置決め部333は、タオル掛けTの折り畳み状態において、脚部31に対するタオル掛け部2の角度を規定して、タオル掛け部2を収納位置に保持することができる。図11に示される例では、タオル掛け部2が脚部31に沿って配置されている。タオル掛け部2の第2延出部24の延在方向と、脚部31の延在方向とは平行である。
【0049】
次に、本実施形態に係るタオル掛けTの使用方法の一例について、図面を参照しつつ説明する。以下では、タオル掛けTを設置状態から折り畳み状態に変更する方法と、タオル掛けTを折り畳み状態から設置状態に変更する場合について説明する。
【0050】
タオル掛けTを設置状態から折り畳み状態に変更する場合には、まず、ユーザは、水平位置にあるタオル掛け部2を把持し、タオル掛け部2を第2の回転軸5周りに回転させる(図4参照)。回転方向は、タオル掛け部2の下面が第2の梁部33の第3の位置決め部332から離れる方向である。また、回転方向は、タオル掛け部2が第2の梁部33の第4の位置決め部333に近づく方向である。タオル掛け部2が第2の梁部33の第4の位置決め部333に当接または近接するまでタオル掛け部2を回転させて、タオル掛け部2を収納位置へ移動させる。すると、タオル掛け部2に埋め込まれた磁石6が、第2の梁部33に埋め込まれた磁石7に吸着される(図11参照)。これにより、タオル掛け部2は収納位置に保持される。
【0051】
次に、ユーザは、水平位置にある土台部1を把持し、土台部1を第1の回転軸4周りに回転させる(図4参照)。回転方向は、土台部1の上面が第1の梁部32の第1の位置決め部322から離れる方向である。また、回転方向は、土台部1が第1の梁部32の第2の位置決め部323に近づく方向である。土台部1が第1の梁部32の第2の位置決め部323に当接または近接するまで土台部1を回転させて、土台部1を収納位置へ移動させる。すると、土台部1に埋め込まれた磁石6が、第1の梁部32に埋め込まれた磁石7に吸着される(図11参照)。これにより、土台部1は収納位置に保持される。これにより、タオル掛けTは、設置状態から折り畳み状態に変更される。
【0052】
タオル掛けTを折り畳み状態から設置状態に変更する場合には、まず、ユーザは、収納位置にある土台部1を把持し、土台部1を第1の回転軸4周りに回転させる(図11参照)。回転方向は、土台部1が第1の梁部32の第2の位置決め部323から離れる方向である。また、回転方向は、土台部1が第1の梁部32の第1の位置決め部322に近づく方向である。土台部1が第1の梁部32の第1の位置決め部322に当接するまで土台部1を回転させて、土台部1を水平位置へ移動させる。そして、土台部1を床面等の上に設置する(図4参照)。
【0053】
次に、ユーザは、収納位置にあるタオル掛け部2を把持し、タオル掛け部2を第2の回転軸5周りに回転させる(図11参照)。回転方向は、タオル掛け部2が第2の梁部33の第4の位置決め部333から離れる方向である。また、回転方向は、タオル掛け部2が第2の梁部33の第3の位置決め部332に近づく方向である。タオル掛け部2が第2の梁部33の第3の位置決め部332に当接するまでタオル掛け部2を回転させて、タオル掛け部2を水平位置へ移動させる。(図4参照)。これにより、タオル掛けTは、折り畳み状態から設置状態に変更される。
【0054】
以上説明したように、本実施形態に係るタオル掛けTでは、土台部1は、磁力の吸着作用により、支柱部3に沿った状態が保持される。タオル掛け部2は、磁力の吸着作用により、支柱部3に沿った状態が保持される。したがって、タオル掛けTを持ち運ぶ際や収納する際に、ユーザの意に反して土台部1やタオル掛け部2が収納位置から離脱する(水平位置側へ回転する)ことが防止され、コンパクトに折り畳んだ状態が保持される。これにより、タオル掛けTの持ち運びや収納を容易に行うことができる。また、コンパクトに折り畳んだ状態から使用可能状態(設置状態)に戻す場合には、磁力に抗する外力をユーザが土台部1およびタオル掛け部2に対して加えることにより、磁力による保持(吸着)を解除することができる。したがって、持ち運びや収納を容易に行うことが可能なタオル掛けTを提供することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 土台部
13 第1延出部
14 第1対向面
15 連結部
2 タオル掛け部
21 アーム部
24 第2延出部
25 第3対向面
3 支柱部
31 脚部
311 一方側の面
312 他方側の面
32 第1梁部
321 第2対向面
322 第1の位置決め部
323 第2の位置決め部
33 第2梁部
331 第4対向面
332 第3の位置決め部
333 第4の位置決め部
334 固定面
4 第1の回転軸
5 第2の回転軸
6 磁石
7 磁石
T タオル掛け
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12