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特開2025-1977制御プログラム、情報処理装置の制御方法および情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001977
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】制御プログラム、情報処理装置の制御方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20241226BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241226BHJP
【ＦＩ】
G06F3/12 344
G06F3/12 310
G06F3/12 347
G06F3/12 328
H04N1/00 127B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023101811
(22)【出願日】2023-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(72)【発明者】
【氏名】田川 麗央
【テーマコード（参考）】
5C062
【Ｆターム（参考）】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB22
5C062AB38
5C062AC34
(57)【要約】 （修正有）
【課題】印刷データの大小に関わらず、印刷装置での印刷エラーの発生等を抑制することができる制御プログラム、情報処理装置の制御方法および情報処理装置を提供する。
【解決手段】拡張アプリケーションは、印刷装置に通信可能に接続され、印刷装置との間での情報を処理可能なホストコンピュータを制御する制御プログラムであって、印刷装置での印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、取得工程で取得した画素数が用紙サイズ閾値Ｔｓを超える場合に、印刷データを１次データとし、１次データの解像度を低下させて、１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有し、各工程をホストコンピュータに実行させる。
【選択図】図８
【解決手段】拡張アプリケーションは、印刷装置に通信可能に接続され、印刷装置との間での情報を処理可能なホストコンピュータを制御する制御プログラムであって、印刷装置での印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、取得工程で取得した画素数が用紙サイズ閾値Ｔｓを超える場合に、印刷データを１次データとし、１次データの解像度を低下させて、１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有し、各工程をホストコンピュータに実行させる。
【選択図】図８
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置を制御する制御プログラムであって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有し、
前記各工程を前記情報処理装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有し、
前記各工程を前記情報処理装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項2】
前記制御プログラムは、該制御プログラムとは別の制御プログラムとの間で情報交換が可能であり、
前記別の制御プログラムは、前記２次データを前記印刷装置で前記印刷が可能なデータに変換する変換処理を行う変換工程を有しており、
前記制御プログラムは、前記２次データに対する前記変換工程での前記変換処理を省略する省略工程を有することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
前記別の制御プログラムは、前記２次データを前記印刷装置で前記印刷が可能なデータに変換する変換処理を行う変換工程を有しており、
前記制御プログラムは、前記２次データに対する前記変換工程での前記変換処理を省略する省略工程を有することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
【請求項3】
前記変換処理が省略された前記２次データを、前記印刷装置で前記印刷が可能なデータに変換する変換処理を行う変換工程を有することを特徴とする請求項２に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記２次データが前記変換工程での前記変換処理によって前記印刷が可能な変換されたデータを前記印刷装置に送信する送信工程を有することを特徴とする請求項３に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記別の制御プログラムは、ＩＰＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｉｎｔｉｎｇ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）に基づいて作動するプログラムであり、
前記制御プログラムは、前記別の制御プログラムの機能を拡張するプログラムであることを特徴とする請求項２に記載の制御プログラム。
前記制御プログラムは、前記別の制御プログラムの機能を拡張するプログラムであることを特徴とする請求項２に記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記生成工程では、前記２次データを生成する際、該２次データの画素数を前記画素数閾値未満にすることを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
【請求項7】
前記画素数閾値は、前記印刷装置で前記印刷が可能な最大の印刷媒体の大きさに相当することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
【請求項8】
前記画素数閾値は、複数用意されており、
前記生成工程では、前記複数の画素数閾値の中から１つの画素数閾値が選択されることを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
前記生成工程では、前記複数の画素数閾値の中から１つの画素数閾値が選択されることを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
【請求項9】
前記生成工程に先立って、前記画素数が前記画素数閾値以上の否かを判断する判断工程と、
前記判断工程での判断の実行を有効にするか否かを切り換える切換画面を表示させる表示工程と、を有することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
前記判断工程での判断の実行を有効にするか否かを切り換える切換画面を表示させる表示工程と、を有することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
【請求項10】
前記解像度を低下させる際の該解像度の最低値を設定する設定画面を表示させる表示工程を有することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
【請求項11】
前記印刷媒体は、その平面視で長方形をなすものであり、
前記取得工程では、前記印刷媒体の大きさとして、前記印刷媒体の長辺方向に沿った長さを取得することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
前記取得工程では、前記印刷媒体の大きさとして、前記印刷媒体の長辺方向に沿った長さを取得することを特徴とする請求項１に記載の制御プログラム。
【請求項12】
印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置を制御する方法であって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置であって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御プログラム、情報処理装置の制御方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷を行う印刷装置には、当該印刷装置との間での情報を処理可能なホストコンピュータ（情報処理装置）が通信可能に接続されている。印刷装置を制御する制御用ソフトウェアとしては、例えば印刷装置からホストコンピュータにインストールされたプリンタドライバが用いられる。このプリンタドライバにより、ホストコンピュータから印刷装置に対して印刷指示を行うことができる。ホストコンピュータには、基本ソフトウェアであるオペレーティングシステム（以下「ＯＳ」と言う）が予めインストールされている。プリンタドライバは、ＯＳが規定する仕様に沿った構成となっており、ＯＳから呼び出されて動作することができる。また、このようなプリンタドライバは、印刷装置を供給するベンダごとに異なる、すなわち、印刷装置ごとに適した機種固有のプリンタドライバとなっている。
【0003】
近年、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）では、異なる複数のベンダごとに供給される印刷装置であっても、共通して利用可能な標準的なクラスドライバ（以下「標準ドライバ」と言うことがある）を提供している。このような標準ドライバは、ＯＳの中に予め組み込まれている。そして、標準ドライバ組み込まれたＯＳを有するホストコンピュータに任意の印刷装置を接続することにより、標準ドライバを用いることができる。これにより、前記機種固有のプリンタドライバをインストールするのを省略することができる。また、標準ドライバは、印刷装置から取得した情報に基づいて生成されたＰｒｉｎｔ Ｄｅｖｉｃｅ Ｃａｐａｂｉｌｉｔｉｅｓ（以下「ＰＤＣ」と言う）に応じて、印刷装置での印刷機能を指定して用いることができる。これにより、１つの標準ドライバで、印刷装置ごとに印刷機能を指定することができる。標準ドライバには、機能を拡張する機能拡張用アプリケーション（以下「拡張アプリケーション」と言うことがある）を関連付けることができる。拡張アプリケーションは、各ベンダから提供される。
【0004】
特許文献１には、拡張アプリケーションにより、印刷装置での印刷に用いられる用紙に関する第１用紙情報と、印刷装置での印刷条件を設定する印刷設定上における用紙に関する第２用紙情報とを比較して、用紙の適否を判定する技術が開示されている。用紙サイズによっては、画像が用紙からはみ出して、ユーザが意図しない印刷が行われる、すなわち、描画エラーが発生するおそれがあるが、この特許文献１に記載の技術では、描画エラーを低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開２０２２－１００５６５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、描画オブジェクトの欠損のような描画エラーの発生を抑制したり、その他、画質の劣化を抑制したりする機能が十分ではない。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明は、例えばＩＰＰに基づいて作動するプログラムを用いた場合でも、印刷データの大小に関わらず、印刷装置での印刷エラーの発生等を抑制することができる制御プログラム、情報処理装置の制御方法および情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の制御プログラムは、印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置を制御する制御プログラムであって、前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有し、前記各工程を前記情報処理装置に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、例えばＩＰＰに基づいて作動するプログラムを用いた場合でも、印刷データの大小に関わらず、印刷装置での印刷エラーの発生等を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第１実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】印刷システムのソフトウェアを中心とした構成を示すブロック図である。
【図3】印刷システムの各ソフトウェアで扱われるデータのフォーマットを示す図である。
【図4】印刷システムの印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理のうち、主要な処理を示すフローチャートである。
【図5】ＰＤＣの一例を示す図である。
【図6】画素数制限機能を示す情報が追加されたＰＤＣの一例を示す図である。
【図7】印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面を示す図である。
【図8】印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】描画アプリケーションの画素数閾値テーブルの一例を示す図である。
【図11】スキップ制御ユニットによるスキップ処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】印刷データ編集ユニットによる印刷データ編集処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】第２実施形態に係る印刷システムの印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理のうち、主要な処理を示すフローチャートである。
【図14】最低解像度指定機能を示す情報が追加されたＰＤＣの一例を示す図である。
【図15】印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の各実施形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は各実施形態に記載されている構成によって限定されることはない。例えば、本発明を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態のうちの、任意の２以上の構成（特徴）を組み合わせることもできる。
【0012】
＜＜第１実施形態＞＞
以下、図１～図１２を参照して、第１実施形態について説明する。図１は、第１実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。図１に示すように、印刷システム１００は、ホストコンピュータ１０１、印刷装置１０２、表示部１１９、ポインティングデバイス１１７、キーボード１１８を有する。ホストコンピュータ１０１は、印刷装置１０２、表示部１１９、ポインティングデバイス１１７、キーボード１１８と通信可能に接続され、これらの間での情報を処理可能な情報処理装置である。ホストコンピュータ１０１は、入力インタフェース１１０、ＣＰＵ１１１、ＲＯＭ１１２、ＲＡＭ１１３、外部記憶装置１１４、出力インタフェース１１５、入出力インタフェース１１６、ＮＥＴＩＦ１２０を有する。ＲＯＭ１１２には、初期化プログラムが格納されている。外部記憶装置１１４には、アプリケーションプログラム群、オペレーティングシステム（ＯＳ）、印刷データ生成ソフトウェア、その他の各種のデータが格納されている。本実施形態では、ＯＳとして、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ（登録商標）のＷｉｎｄｏｗｓ（登録商標）１０が搭載されていることとする。ＲＡＭ１１３は、外部記憶装置１１４にストアされる各種プログラムの実行の際のワークメモリ等として使用され、各種プログラムがホストコンピュータ１０１内で動作可能となっている。この各種プログラムには、例えば、ホストコンピュータ１０１を制御する２つの制御プログラムが含まれている。２つの制御プログラムのうちの一方の制御プログラムは、ＩＰＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｉｎｔｉｎｇ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）に基づいて作動するプログラムである。このプログラムは、後述する印刷データ生成ソフトウェア２０２である。また、他方の制御プログラムは、ＩＰＰ基づいて作動するプログラムの機能を拡張するプログラムであり、各工程（情報処理装置の制御方法）をホストコンピュータ１０１に実行させる。このプログラムは、後述する拡張アプリケーション（印刷ソフトウェア）２０４である。印刷データ生成ソフトウェア２０２と拡張アプリケーション２０４との間では、情報交換が可能である。
以下、図１～図１２を参照して、第１実施形態について説明する。図１は、第１実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。図１に示すように、印刷システム１００は、ホストコンピュータ１０１、印刷装置１０２、表示部１１９、ポインティングデバイス１１７、キーボード１１８を有する。ホストコンピュータ１０１は、印刷装置１０２、表示部１１９、ポインティングデバイス１１７、キーボード１１８と通信可能に接続され、これらの間での情報を処理可能な情報処理装置である。ホストコンピュータ１０１は、入力インタフェース１１０、ＣＰＵ１１１、ＲＯＭ１１２、ＲＡＭ１１３、外部記憶装置１１４、出力インタフェース１１５、入出力インタフェース１１６、ＮＥＴＩＦ１２０を有する。ＲＯＭ１１２には、初期化プログラムが格納されている。外部記憶装置１１４には、アプリケーションプログラム群、オペレーティングシステム（ＯＳ）、印刷データ生成ソフトウェア、その他の各種のデータが格納されている。本実施形態では、ＯＳとして、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ（登録商標）のＷｉｎｄｏｗｓ（登録商標）１０が搭載されていることとする。ＲＡＭ１１３は、外部記憶装置１１４にストアされる各種プログラムの実行の際のワークメモリ等として使用され、各種プログラムがホストコンピュータ１０１内で動作可能となっている。この各種プログラムには、例えば、ホストコンピュータ１０１を制御する２つの制御プログラムが含まれている。２つの制御プログラムのうちの一方の制御プログラムは、ＩＰＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｉｎｔｉｎｇ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）に基づいて作動するプログラムである。このプログラムは、後述する印刷データ生成ソフトウェア２０２である。また、他方の制御プログラムは、ＩＰＰ基づいて作動するプログラムの機能を拡張するプログラムであり、各工程（情報処理装置の制御方法）をホストコンピュータ１０１に実行させる。このプログラムは、後述する拡張アプリケーション（印刷ソフトウェア）２０４である。印刷データ生成ソフトウェア２０２と拡張アプリケーション２０４との間では、情報交換が可能である。
【0013】
入力インタフェース１１０には、キーボード１１８、ポインティングデバイス１１７が接続されている。キーボード１１８、ポインティングデバイス１１７は、情報等を入力する入力デバイスである。出力インタフェース１１５には、表示部１１９が接続されている。表示部１１９は、例えば、画像等を表示する表示デバイスである。ＮＥＴＩＦ１２０は、ネットワークインタフェイスであり、ネットワークを介して、外部機器（不図示）との間でデータ転送を行うための制御を行う。なお、印刷システム１００では、ホストコンピュータ１０１およびポインティングデバイス１１７～表示部１１９を一括したものとして、例えば、デスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等を用いることができる。
【0014】
入出力インタフェース１１６には、印刷装置１０２が接続されている。印刷装置１０２は、ホストコンピュータ１０１で生成され、印刷に用いられる印刷データを、シート状の印刷媒体に印刷することができる。印刷媒体としては、印刷装置１０２の種類にもよるが、例えば、Ａ判サイズの印刷用紙、Ｂ判サイズの印刷用紙、ロール紙等があるが、これらはいずれも、平面視で長方形をなすものである。また、印刷装置１０２は、本実施形態ではインクを印刷媒体上に吐出して、印刷を行うインクジェット方式のプリンタであるが、これに限定されず、例えば、電子写真方式で印刷を行うプリンタであってもよい。なお、ホストコンピュータ１０１と印刷装置１０２とは、図１に示す構成では互いに別体で構成されているが、これに限定されず、例えば、１つの装置として一体的に構成されていてもよい。
【0015】
＜ソフトウェアを中心とした印刷システムの構成＞
図２は、印刷システムのソフトウェアを中心とした構成を示すブロック図である。図２（ａ）は、拡張アプリケーションが、印刷データ生成ソフトウェアおよび印刷装置と関連付けられていない場合の一般的な構成を示す図である。図２（ｂ）は、拡張アプリケーションが、印刷データ生成ソフトウェアおよび印刷装置と関連付けられている場合の構成を示す図である。
図２は、印刷システムのソフトウェアを中心とした構成を示すブロック図である。図２（ａ）は、拡張アプリケーションが、印刷データ生成ソフトウェアおよび印刷装置と関連付けられていない場合の一般的な構成を示す図である。図２（ｂ）は、拡張アプリケーションが、印刷データ生成ソフトウェアおよび印刷装置と関連付けられている場合の構成を示す図である。
【0016】
図２（ａ）に示すように、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、描画アプリケーション２０１および印刷装置１０２との間でそれぞれ情報交換、すなわち、情報の送受信が可能である。描画アプリケーション２０１は、印刷装置１０２で印刷されるコンテンツ（印刷データ）を作成するソフトウェアである。描画アプリケーション２０１としては、特に限定されず、例えば、文書作成アプリケーションや表計算アプリケーション等が挙げられる。描画アプリケーション２０１は、例えばキーボード１１８を介したユーザからの印刷要求を受けることにより、印刷指示をＯＳに発行する。印刷指示には、印刷データ生成ソフトウェア２０２および印刷装置１０２の動作を指示するための印刷設定情報が含まれる。印刷設定情報は、「Ｐｒｉｎｔ Ｔｉｃｋｅｔ（ＰＴ）」とも呼ばれる。また、描画アプリケーション２０１は、印刷設定情報を出力するために、印刷データ生成ソフトウェア２０２、ＯＳ、描画アプリケーション２０１のうちいずれかが提供する印刷設定画面を表示させることができる。印刷設定画面は、印刷データ生成ソフトウェア２０２から取得される能力情報、すなわち、印刷設定として設定可能な情報に従い、設定可能な印刷機能を示す設定アイテムと、その設定値を示すコントロールアイテムとを含む。能力情報は、Ｐｒｉｎｔ Ｃａｐａｂｉｌｉｔｉｅｓ（以下「ＰＣ」と言うことがある）とも呼ばれる。
【0017】
印刷データ生成ソフトウェア２０２は、印刷機能情報２０３に基づいて、ＰＣを決定する。印刷機能情報２０３は、設定可能な全ての印刷機能、その設定値、設定値同士の排他関係等が記載されている印刷機能を示すデータである。印刷機能情報２０３は、ＰＤＣ（Ｐｒｉｎｔ Ｄｅｖｉｃｅ Ｃａｐａｂｉｌｉｔｉｅｓ）とも呼ばれる。印刷機能情報２０３は、印刷データ生成ソフトウェア２０２の構成ファイルに含まれ、変更不可能なファイルとして外部記憶装置１１４に配置される。または印刷機能情報２０３は、印刷データ生成ソフトウェア２０２によって動的に生成される。具体的には、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、印刷装置１０２から、当該印刷装置１０２の属性データを取得する。印刷データ生成ソフトウェア２０２は、この属性データ内の属性情報に応じて、印刷機能情報２０３を生成する。なお、印刷機能情報２０３がこのように動的に生成される場合には、印刷機能情報２０３に対する編集が可能である。また、印刷装置１０２の属性データとは、印刷装置１２０に対してＩＰＰの「Ｇｅｔ－Ｐｒｉｎｔｅｒ－Ａｔｔｒｉｂｕｔｅｓ」オペレーションを発行することにより取得されるレスポンスである。レスポンスの中には、印刷装置１０２で指定可能な機能、すなわち、印刷装置１０２の能力を示す属性情報と、その属性情報に関連する設定値とが含まれる。また、レスポンスはＲＡＭ１１３に保存される。
【0018】
このような構成により、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、当該印刷データ生成ソフトウェア２０２に接続された印刷装置１０２に応じて、印刷装置１０２で利用可能な印刷機能をユーザが指定することができる。これにより、印刷データ生成ソフトウェア２０２に接続された印刷装置１０２によらず、すなわち、異なる機能を有する印刷装置や異なるプリンタベンダが開発した印刷装置を接続した場合であっても、当該印刷装置で利用可能な印刷機能の指定が可能となる。なお、本実施形態では、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）１０に搭載されている「ＩＰＰ Ｃｌａｓｓ Ｄｒｉｖｅｒ」を利用する構成のものであるとする。「ＩＰＰ Ｃｌａｓｓ Ｄｒｉｖｅｒ」は、ＩＰＰと呼ばれる標準的な印刷プロトコルの仕様に従って印刷処理を実行するプリンタドライバであり、ＯＳのパッケージの中に同梱されている。「ＩＰＰ ＣｌａｓｓＤｒｉｖｅｒ」は、印刷装置１０２の機種に応じた固有のプリンタドライバではなく、複数の印刷装置１０２で共通して利用可能な標準的なクラスドライバである。また、「ＩＰＰ Ｃｌａｓｓ Ｄｒｉｖｅｒ」は、印刷装置１０２の能力情報を取得して、当該情報に基づいて、印刷機能情報２０３を生成する。これにより、印刷装置１０２で実行可能な印刷機能をホストコンピュータ１０１で指定することができる。
【0019】
ＯＳは、描画アプリケーション２０１から出力された印刷指示に基づいて、中間データ（「入力データ」と言うことがある）を生成して、印刷データ生成ソフトウェア２０２に送信する。描画アプリケーション２０１が印刷用に出力するデータとしては、特に限定されず、例えば、ＸＭＬ Ｐａｐｅｒ Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ形式（ＸＰＳ形式）のデータであるのが好ましい。また、描画アプリケーション２０１が印刷用に出力するデータとしては、Ｇｒａｐｈｉｃ Ｄｅｖｉｃｅ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ形式（ＧＤＩ形式）のデータであってもよい。印刷データ生成ソフトウェア２０２としてＩＰＰ Ｃｌａｓｓ Ｄｒｉｖｅｒを利用する場合、ＯＳは、描画アプリケーション２０１が出力するデータがＧＤＩ形式データならば、当該ＧＤＩ形式データをＸＰＳ形式のデータに変換する。そして、ＯＳは、この変換されたＸＰＳ形式データを中間データとして、印刷データ生成ソフトウェア２０２に送信する。また、ＯＳは、描画アプリケーション２０１が出力するデータがＸＰＳ形式のデータならば、当該ＸＰＳ形式データを中間データとして、印刷データ生成ソフトウェア２０２に送信する。なお、中間データには、印刷媒体上に形成される文字や図形等の情報である描画データと、ユーザによって設定された印刷設定情報とが含まれる。
【0020】
印刷データ生成ソフトウェア２０２は、中間データを印刷装置１０２が処理可能な印刷データに変換して、印刷装置１０２に送信する。なお、印刷データには、中間データの内容に基づいて生成される。すなわち、印刷データには、中間データと同様に、印刷媒体上に形成される文字や図形等の情報である描画データと、ユーザによって設定された印刷設定情報に基づいて生成され、印刷設定を指定する印刷設定属性情報とが含まれる。印刷設定属性情報には、印刷装置１０２で指定可能な機能、すなわち、印刷装置１０２の能力を示す属性情報と、当該属性情報に関連する設定値とが含まれる。
【0021】
印刷装置１０２は、印刷データ生成ソフトウェア２０２から送られた印刷データに基づいて、印刷媒体への印刷を行う。このとき、印刷装置１０２は、印刷データに含まれる印刷設定属性情報に従った動作を行うことにより、印刷データに含まれる描画データを印刷媒体上に形成することができる。なお、印刷設定属性情報には、例えば、画質優先や速度優先等の印刷品位と、両面印刷や片面印刷等を指定するための属性情報と、当該属性情報の設定値とが含まれている。例えば印刷設定属性情報に両面印刷を指定する属性情報が含まれる場合には、印刷装置１０２は両面印刷を実行することができる。
【0022】
図２（ｂ）に示すように、図２（ａ）と異なり、拡張アプリケーション２０４が追加されている。拡張アプリケーション２０４は、印刷データ生成ソフトウェア２０２の機能を拡張するためのソフトウェアである。なお、拡張アプリケーション２０４は、ＯＳに予め含まれていない（同梱されていない）ソフトウェアである。従って、拡張アプリケーション２０４は、ユーザがホストコンピュータ１０１を操作することにより、インターネットを介してサーバ（不図示）からダウンロードされて、ホストコンピュータ１０１にインストールされる。または拡張アプリケーション２０４は、ホストコンピュータ１０１に印刷装置１０２が接続された際に、この接続に基づいて自動的にホストコンピュータ１０１にインストールされてもよい。具体的には、ホストコンピュータ１０１に印刷装置１０２が接続された場合、ＯＳは印刷装置１０２からデバイス識別情報を取得する。ＯＳは、このデバイス識別情報に対応する拡張アプリケーション２０４を、インターネットを介してサーバからダウンロードされて、インストールされてもよい。その結果、ホストコンピュータ１０１には、印刷データ生成ソフトウェア２０２と拡張アプリケーション２０４とが、互いに別の制御プログラムとして保持される。なお、印刷データ生成ソフトウェア２０２と拡張アプリケーション２０４とは、それぞれ更新されて、バージョンアップされることがある。この場合の印刷データ生成ソフトウェア２０２更新処理と、拡張アプリケーション２０４更新処理とは、同じタイミングで行わることもあれば、別々のタイミングで行われることもある。
【0023】
図２（ｂ）に示すように、拡張アプリケーション２０４は、描画アプリケーション２０１、印刷データ生成ソフトウェア２０２および印刷装置１０２との間でそれぞれ情報交換（情報の送受信）が可能である。すなわち、拡張アプリケーション２０４は、描画アプリケーション２０１、印刷データ生成ソフトウェア２０２および印刷装置１０２と関連付けられている。本実施形態では拡張アプリケーション２０４は、印刷設定画面拡張ユニット２０５、スキップ制御ユニット２０６、印刷機能拡張ユニット２０７、印刷データ編集ユニット２０８、通知ユニット２０９を有する。また、拡張アプリケーション２０４は、印刷設定画面拡張ユニット２０５、スキップ制御ユニット２０６、印刷機能拡張ユニット２０７、印刷データ編集ユニット２０８、通知ユニット２０９の各ユニットからアクセス可能な共有情報２１０を有する。共有情報２１０は、外部記憶装置１１４に保存されたファイル、または、ＲＡＭ１１３に格納された情報である。拡張アプリケーション２０４は、ＯＳが提供するＡＰＩ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｐｒｏｇｒａｍ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）を利用することにより、共有情報２１０の書き込みや読み出しを行うことができる。
【0024】
また、拡張アプリケーション２０４は、用紙サイズ閾値Ｔｓに関する情報を有する。用紙サイズ閾値Ｔｓは、印刷装置１０２の印刷機能として、後述する画素数制限機能が追加されるか否かを判断するために用いられる長さである。拡張アプリケーション２０４は、描画アプリケーション画素数閾値テーブル９０１（図９参照）を有する。描画アプリケーション画素数閾値テーブル９０１には、画素数閾値としての画素数閾値Ｔｐが複数用意されて（記憶されて）いる。また、各画素数閾値Ｔｐは、描画アプリケーション２０１の種類毎に異なる。これは、描画アプリケーション２０１ごとに、描画エラーが発生し得る（発生し易い）描画領域の画素数の大きさが異なるからである。なお、拡張アプリケーション２０４は、印刷設定画面拡張ユニット２０５～通知ユニット２０９の各ユニットの処理の終了に伴って、拡張アプリケーション２０４全体としての動作を終了してもよい。この場合、ＯＳは、各ユニットの処理実行要求を受ける度に、拡張アプリケーション２０４を起動することになる。また、ＯＳは、例えば印刷設定画面拡張ユニット２０５の処理終了の場合に拡張アプリケーション２０４全体としての動作を終了させるが、スキップ制御ユニット２０６の処理終了の場合には拡張アプリケーション２０４を全体として起動させたままにしてもよい。また、拡張アプリケーション２０４は、印刷設定画面拡張ユニット２０５～通知ユニット２０９の各ユニットの処理中に、当該処理をキャンセルしてもよい。この場合、印刷キュー上の処理中のジョブがＯＳにより削除される。
【0025】
前述したように、描画アプリケーション２０１は、ユーザからの印刷要求を受けることにより、印刷指示をＯＳに発行する。また、描画アプリケーション２０１は、印刷設定画面を表示させることができる。図２（ｂ）に示す構成では、描画アプリケーション２０１は、印刷設定画面拡張ユニット２０５（拡張アプリケーション２０４）が提供する印刷設定画面を表示させることができる。なお、印刷設定画面拡張ユニット２０５が提供する印刷設定画面の表示を許可するか否かについては、ユーザの操作に依存させることもできる。
【0026】
また、描画アプリケーション２０１がユーザから印刷要求を受けつけて、印刷指示がＯＳに発行された場合には、ＯＳは、スキップ制御ユニット２０６を起動する。スキップ制御ユニット２０６は、印刷データ生成ソフトウェア２０２での変換処理をスキップする（省略する）か否かの制御を行う。なお、スキップ制御ユニット２０６は、中間データや印刷設定情報を取得することはできない。スキップ制御処理が実行されない場合には、描画アプリケーション２０１からの中間データは、印刷データ生成ソフトウェア２０２で、印刷装置１０２が処理可能な、すなわち、印刷装置１０２での印刷が可能な印刷データに変換処理される。そして、この印刷データは、印刷データ編集ユニット２０８に送信される。スキップ制御処理が実行された場合には、描画アプリケーション２０１からの中間データは、印刷データ生成ソフトウェア２０２で変換処理されずに、印刷データ編集ユニット２０８に送信される。この場合中間データは、印刷データ編集ユニット２０８で、印刷装置１０２で印刷が可能なデータに変換する変換処理される。印刷データ生成ソフトウェア２０２での変換処理をスキップした方が好ましい場合としては、特に限定されず、例えば、拡大縮小処理を印刷データ編集ユニット２０８で行いたい場合等が挙げられる。中間データは、ベクタ形式で保持可能であり、拡大縮小時の画像の劣化を防止または抑制することができる。従って、印刷データ生成ソフトウェア２０２がラスタ形式で画像を出力する構成においては、印刷データ生成ソフトウェア２０２の変換処理をスキップして、中間データを印刷データ編集ユニット２０８で変換処理するのが好ましい。
【0027】
印刷データ編集ユニット２０８は、印刷データ生成ソフトウェア２０２から送信される中間データ、または、印刷データ生成ソフトウェア２０２で変換処理された印刷データの編集を行う。印刷データ編集ユニット２０８での編集後、印刷データは、ＯＳを経由して印刷装置１０２に送信される。印刷装置１０２は、この印刷データに基づいて印刷媒体への印刷を行う。なお、印刷データ生成ソフトウェア２０２での変換処理がスキップされた場合、印刷データ編集ユニット２０８は、中間データを印刷装置１０２が処理可能な印刷データへ変換して、印刷装置１０２に送信する。
【0028】
印刷機能拡張ユニット２０７は、印刷データ生成ソフトウェア２０２またはＯＳが生成した印刷機能情報２０３（ＰＤＣ）を編集することができる。これにより、拡張アプリケーション２０４が提供する機能の追加、印刷装置１０２では実行可能であるが、印刷データ生成ソフトウェア２０２では実行が可能ではない機能の追加、印刷機能の設定値同士の排他関係の追加等を行うことができる。ＯＳは、拡張アプリケーション２０４が印刷装置１０２および印刷データ生成ソフトウェア２０２に最初に関連付けられたときに、印刷機能拡張ユニット２０７を起動する。また、ＯＳは、これ以外のタイミング（例えばＯＳ起動時等）で印刷機能拡張ユニット２０７を起動してもよい。このような起動により、印刷に関わる機能が後から拡張される場合であっても、印刷機能拡張ユニット２０７は、拡張機能を検知し、印刷機能情報２０３に追加することができる。印刷に関わる機能が後から拡張される例としては、印刷装置１０２に対してオプション装置（例えば２段ロールユニットやフィニッシャ等）を後から追加すること等が挙げられる。
【0029】
通知ユニット２０９は、印刷装置１０２のエラー発生した際、その旨の通知することができる。例えば印刷装置１０２で用紙無しエラーが発生した場合には、このエラーの発生を印刷データ生成ソフトウェア２０２が検知する。ＯＳは、当該ＯＳの機能の１つであるトースト通知と呼ばれる通知機能により、印刷データ生成ソフトウェア２０２での検知結果である用紙無しエラー発生をメッセージとして表示部１１９に表示させる。なお、ユーザがトースト通知を操作することにより、通知ユニット２０９がＯＳによって呼び出されて、通知ユニット２０９のユーザインタフェース画面が表示される。ユーザインタフェース画面では、例えば用紙無しエラーに関する詳細メッセージや用紙充填方法等の表示を行うことができる。
【0030】
以上のように本実施形態では、拡張アプリケーション２０４は、次の５つの機能を有すると言うことができる。１つ目の機能は、設定画面を表示する機能である。この機能は印刷設定画面拡張ユニット２０５で実行される。２つ目の機能は、印刷データ生成ソフトウェア２０２の変換処理をスキップするか否かを制御する機能である。この機能はスキップ制御ユニット２０６で実行される。３つ目の機能は、印刷装置１０２に入力される印刷データを編集する機能である。この機能は印刷データ編集ユニット２０８で実行される。４つ目の機能は、印刷データ生成ソフトウェア２０２で指定可能な機能を拡張する機能である。この機能は印刷機能拡張ユニット２０７で実行される。５つ目の機能は、印刷装置１０２でのエラーを表示する機能である。この機能は通知ユニット２０９で実行される。
【0031】
＜印刷システムで扱われるデータのフォーマット＞
印刷データ生成ソフトウェア２０２は、印刷装置１０２から能力情報を取得する。印刷データ生成ソフトウェア２０２は、この能力情報に基づいて、印刷装置１０２がサポート可能な、すなわち、処理可能な印刷データのフォーマットを判断する。これにより、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、印刷装置１０２の処理可能な印刷データを生成することができる。なお、以降では、「印刷データのフォーマット」と記述している部分については、実際は印刷データに含まれる描画データのフォーマットのことを指す。
印刷データ生成ソフトウェア２０２は、印刷装置１０２から能力情報を取得する。印刷データ生成ソフトウェア２０２は、この能力情報に基づいて、印刷装置１０２がサポート可能な、すなわち、処理可能な印刷データのフォーマットを判断する。これにより、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、印刷装置１０２の処理可能な印刷データを生成することができる。なお、以降では、「印刷データのフォーマット」と記述している部分については、実際は印刷データに含まれる描画データのフォーマットのことを指す。
【0032】
図３は、印刷システムの各ソフトウェアで扱われるデータのフォーマットを示す図である。図３（ａ）は、図２（ａ）に対応した図である。この図３（ａ）は、拡張アプリケーションが印刷データ生成ソフトウェアおよび印刷装置１と関連付けられていない場合に、印刷システムの各ソフトウェアで扱われるデータフォーマットを示す図である。図３（ａ）に示すように、ＯＳは、描画アプリケーション２０１からの印刷指示を受信した場合に、中間データであるＸＰＳデータ３０２を生成する。前述したように、描画アプリケーション２０１は、印刷装置１０２で印刷される印刷データを作成するソフトウェアである。そして、ＸＰＳデータ３０２は、描画アプリケーション２０１からの印刷データ（１次データ）の解像度を低下させて、当該印刷データの容量よりも小さいデータ（２次データ）となっている。次いで、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、ＸＰＳデータ３０２を印刷装置１０２が処理可能な印刷データに変換する（変換工程）。このとき、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、印刷装置１０２から取得した能力情報（属性データ）に基づいて、処理可能な印刷データのフォーマットを判断する。そして、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、このフォーマットに従って、印刷装置１０２が処理可能な印刷データを生成する。印刷データのフォーマットとしては、本実施形態ではＰＷＧＲａｓｔｅｒとするが、これに限定されず、例えば、ＰＤＦ等であってもよい。印刷データ生成ソフトウェア２０２は、ＸＰＳデータ３０２をＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３に変換して、印刷装置１０２に送信する。これにより、印刷装置１０２は、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３を受信して、当該ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３に基づいた印刷を行う。
【0033】
図３（ｂ）は、図２（ｂ）に対応した図である。この図３（ｂ）は、拡張アプリケーションが関連付けられ、かつ、印刷データ生成ソフトウェアでの変換処理（印刷データ生成処理）のスキップ指示が行われない場合に、印刷システムの各ソフトウェアで扱われるデータフォーマットを示す図である。図３（ｂ）に示すように、ＯＳは、描画アプリケーション２０１からの印刷指示を受信した場合に、中間データであるＸＰＳデータ３０２を生成するとともに、拡張アプリケーション２０４のスキップ制御ユニット２０６を呼び出す。なお、図３（ｂ）では、スキップ制御ユニット２０６は、印刷データ生成ソフトウェア２０２での変換処理をスキップする指示については実行しない。これにより、図３（ａ）と同様に、印刷データ生成ソフトウェア２０２は、ＸＰＳデータ３０２を、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３に変換する。次いで、印刷データ編集ユニット２０８は、入力データとしてＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３を受信する。ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３は、印刷装置１０２が処理可能な印刷データである。印刷データ編集ユニット２０８は、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３をそのまま印刷装置１０２に送信する。これにより、印刷装置１０２は、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３を受信して、当該ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３に基づいた印刷を行う。
【0034】
図３（ｃ）は、図２（ｂ）に対応した図である。この図３（ｃ）は、拡張アプリケーションが関連付けられ、かつ、印刷データ生成ソフトウェアでの変換処理（印刷データ生成処理）のスキップ指示が行われた場合に、印刷システムの各ソフトウェアで扱われるデータフォーマットを示す図である。図３（ｃ）に示すように、ＯＳ（生成手段）は、描画アプリケーション２０１からの印刷指示を受信した場合に、中間データであるＸＰＳデータ３０２を生成する（生成工程）。なお、ＸＰＳデータの画素数は、後述する画素数閾値Ｔｐ未満にするのが好ましい。また、ＯＳは、拡張アプリケーション２０４のスキップ制御ユニット２０６を呼び出す。次いで、スキップ制御ユニット２０６は、印刷データ生成ソフトウェア２０２（またはＯＳ）に対して、ＸＰＳデータ３０２（中間データ）から印刷データへの変換処理を実行しない指示、すなわち、変換処理をスキップする指示を出す（省略工程）。印刷データ生成ソフトウェア２０２は、このスキップ指示を受信した場合には、ＸＰＳデータ３０２を印刷データへ変換することなく、そのまま拡張アプリケーション２０４の印刷データ編集ユニット２０８に送信する。次いで、印刷データ編集ユニット２０８は、印刷設定情報に基づいて、印刷データ生成ソフトウェア２０２での変換処理が省略されたＸＰＳデータに対して、必要な編集を行った上で、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３に変換する（変換工程）。そして、印刷データ編集ユニット２０８は、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３を印刷装置１０２に送信する（送信工程）。これにより、印刷装置１０２は、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３を受信して、当該ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ３０３に基づいた印刷を行う。なお、印刷装置１０２が処理可能な印刷データのフォーマットにＸＰＳデータが含まれている場合には、印刷データ編集ユニット２０８は、当該ＸＰＳデータを別のフォーマットに変換することなく、印刷装置１０２に送信することもできる。
【0035】
＜印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理＞
ここでは、印刷機能情報に画素数制限機能を追加する処理について説明する。「画素数制限機能」とは、描画アプリケーション２０１が生成する中間データの画素数に上限を設けることにより、描画オブジェクトの欠損のような印刷エラー（描画エラー）の発生を抑制する機能のことである。また、「描画オブジェクトの欠損」とは、例えば、用紙サイズによっては、中間データの中に存在すべき描画オブジェクト（文字や線、図形、画像のような描画対象物）が欠損するエラーのことである。図４は、印刷システムの印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理のうち、主要な処理を示すフローチャートである。図５は、ＰＤＣの一例を示す図である。図６は、画素数制限機能を示す情報が追加されたＰＤＣの一例を示す図である。図４に示すフローチャートに基づくプログラムは、ＣＰＵ１１１によって実行される。また、図４に示すフローチャートに基づくプログラムの開始は、例えば拡張アプリケーション２０４が初めて関連付けられたタイミング等で、印刷機能拡張ユニット２０７を起動することによって行われる。図４に示すように、ステップＳ４０１では、印刷機能拡張ユニット２０７（取得手段）は、拡張アプリケーション２０４が有する用紙サイズ閾値Ｔｓの情報を取得して、処理はステップＳ４０２に進む。前述した描画オブジェクトの欠損のような印刷エラーは、Ａ３判以上の用紙サイズに対応した大判プリンタ等で顕著にみられる。用紙サイズ閾値Ｔｓは、例えば印刷装置１０２ごとに任意の値に設定することができるが、印刷エラーを鑑みて、例えばＡ３判の用紙の長さ「４２０．０ｍｍ」を用いることが好ましい。
ここでは、印刷機能情報に画素数制限機能を追加する処理について説明する。「画素数制限機能」とは、描画アプリケーション２０１が生成する中間データの画素数に上限を設けることにより、描画オブジェクトの欠損のような印刷エラー（描画エラー）の発生を抑制する機能のことである。また、「描画オブジェクトの欠損」とは、例えば、用紙サイズによっては、中間データの中に存在すべき描画オブジェクト（文字や線、図形、画像のような描画対象物）が欠損するエラーのことである。図４は、印刷システムの印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理のうち、主要な処理を示すフローチャートである。図５は、ＰＤＣの一例を示す図である。図６は、画素数制限機能を示す情報が追加されたＰＤＣの一例を示す図である。図４に示すフローチャートに基づくプログラムは、ＣＰＵ１１１によって実行される。また、図４に示すフローチャートに基づくプログラムの開始は、例えば拡張アプリケーション２０４が初めて関連付けられたタイミング等で、印刷機能拡張ユニット２０７を起動することによって行われる。図４に示すように、ステップＳ４０１では、印刷機能拡張ユニット２０７（取得手段）は、拡張アプリケーション２０４が有する用紙サイズ閾値Ｔｓの情報を取得して、処理はステップＳ４０２に進む。前述した描画オブジェクトの欠損のような印刷エラーは、Ａ３判以上の用紙サイズに対応した大判プリンタ等で顕著にみられる。用紙サイズ閾値Ｔｓは、例えば印刷装置１０２ごとに任意の値に設定することができるが、印刷エラーを鑑みて、例えばＡ３判の用紙の長さ「４２０．０ｍｍ」を用いることが好ましい。
【0036】
ステップＳ４０２では、印刷機能拡張ユニット２０７は、印刷機能情報２０３としてのＰＤＣ５０１（図５参照）を印刷データ生成ソフトウェア２０２から取得して、処理はステップＳ４０３に進む。図５に示すＰＤＣ５０１には、印刷装置１０２がサポートしている機能（Ｆｅａｔｕｒｅ）の情報や、所定の機能における設定値（Ｏｐｔｉｏｎ）の情報等が含まれる。本実施形態では、ＰＤＣ５０１に情報５０２、情報５０３、情報５０４が含まれている。情報５０２は、ＰａｇｅＭｅｄｉａＳｉｚｅ（用紙サイズ）として、ＩＳＯＡ４やＰｏｓｔｅｒ４４ｘ６４が設定可能であることを示す。情報５０３は、ＰａｇｅＭｅｄｉａＴｙｐｅ（用紙の種類）として、Ｐｌａｉｎ（普通紙）、Ｐｈｏｔｏｇｒａｐｈｉｃ（写真用紙）が設定可能であることを示す。情報５０４は、ＰａｇｅＯｒｉｅｎｔａｔｉｏｎ（印刷の向き）として、Ｐｏｒｔｒａｉｔ（縦）、Ｌａｎｄｓｃａｐｅ（横）が設定可能であることを示す。なお、ＰＤＣ５０１には、画素数制限機能が設定可能であることを示す情報は含まれていない。
【0037】
ステップＳ４０３では、印刷機能拡張ユニット２０７は、印刷装置１０２がサポートする最大の用紙の長辺方向に沿った長さ（大きさ）を取得して（取得工程）、処理はステップＳ４０４に進む。本実施形態では、印刷機能拡張ユニット２０７は、ステップＳ４０２で取得したＰＤＣ５０１の情報５０２を参照して、ＭｅｄｉａＳｉｚｅＨｅｉｇｈｔの値の中で最も大きな値を、印刷装置１０２がサポートする最大の用紙サイズ高さＨとして取得する。なお、用紙の大きさを示す指標として、実施形態では用紙の高さ（全長）を用いているが、これに限定されず、例えば、用紙の幅等を用いることもできる。
【0038】
ステップＳ４０４では、印刷機能拡張ユニット２０７は、ステップＳ４０１で取得した用紙サイズ閾値Ｔｓと、ステップＳ４０３で取得した最大の用紙サイズ高さＨとを比較して、Ｈ≧ＴＳであるか否かを判断する（判断工程）。ステップＳ４０４での判断の結果、Ｈ≧ＴＳであると判断された場合には、処理はステップＳ４０５に進む。一方、ステップＳ４０４での判断の結果、Ｈ≧ＴＳではない、すなわち、Ｈ＜ＴＳであると判断された場合には、処理は終了する。
【0039】
ステップＳ４０５では、印刷機能拡張ユニット２０７は、ＰＤＣ５０１に画素数制限機能を示す情報を追加する。図６に示すように、ＰＤＣ６０１には、情報６０２が追加されている。情報６０２は、ステップＳ４０５の処理によって追加された画素数制限機能を示す情報である。情報６０２は、ＪｏｂＰｉｘｅｌＮｕｍｂｅｒＬｉｍｉｔａｔｉｏｎとして、Ａｕｔｏ、ＯＮ、ＯＦＦが設定可能であることを示す。なお、「Ａｕｔｏ（図７（ｂ）参照）」は、描画アプリケーション２０１の名称によって中間データの画素数の上限を異なる値としたり、描画アプリケーション２０１の名称によっては上限を設けない設定である。「ＯＮ（図７（ｂ）参照）」は、描画アプリケーション２０１の名称によらず、中間データの画素数の上限を同一の値とする設定である。「ＯＦＦ（図７（ｂ）参照）」は、中間データの画素数の上限を設けない設定である。
【0040】
＜印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面＞
図７は、印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面を示す図である。図７（ａ）は、印刷設定画面拡張ユニットによって表示される印刷設定画面の一例を示す図である。図７（ａ）に示す印刷設定画面７０１は、前述のＰＤＣに基づいて生成されるＰＣによって、印刷データ生成ソフトウェア２０２での印刷機能を指定可能な画面である。印刷設定画面７０１には、コントロールアイテム７０２、キャンセルボタン７０５、ＯＫボタン７０６が含まれている。コントロールアイテム７０２では、用紙の種類、用紙サイズ、印刷の向き等の各印刷機能の設定、変更を行うことができる。キャンセルボタン７０５が押下された場合には、コントロールアイテム７０２で変更された設定値は、印刷設定に反映されない。一方、ＯＫボタン７０６が押下された場合には、コントロールアイテム７０２で変更された設定値が印刷設定に反映される。
図７は、印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面を示す図である。図７（ａ）は、印刷設定画面拡張ユニットによって表示される印刷設定画面の一例を示す図である。図７（ａ）に示す印刷設定画面７０１は、前述のＰＤＣに基づいて生成されるＰＣによって、印刷データ生成ソフトウェア２０２での印刷機能を指定可能な画面である。印刷設定画面７０１には、コントロールアイテム７０２、キャンセルボタン７０５、ＯＫボタン７０６が含まれている。コントロールアイテム７０２では、用紙の種類、用紙サイズ、印刷の向き等の各印刷機能の設定、変更を行うことができる。キャンセルボタン７０５が押下された場合には、コントロールアイテム７０２で変更された設定値は、印刷設定に反映されない。一方、ＯＫボタン７０６が押下された場合には、コントロールアイテム７０２で変更された設定値が印刷設定に反映される。
【0041】
コントロールアイテム７０２には、画素数制限機能コントロールアイテム７０３が含まれている。画素数制限機能コントロールアイテム７０３では、図４に示すフローチャートのステップＳ４０５でＰＤＣ６０１に追加された画素数制限機能を設定することができる。図７（ｂ）は、画素数制限機能コントロールアイテムと、画素数制限機能の設定値を選択させるための画素数制限機能ドロップダウンリストとの一例を示す図である。画素数制限機能コントロールアイテム７０３を操作することにより、画素数制限機能ドロップダウンリスト７０４が表示される。画素数制限機能ドロップダウンリスト７０４には、情報６０２に基づいた設定値、すなわち、「Ａｕｔｏ」、「ＯＮ」、「ＯＦＦ」が表示される（表示工程）。これにより、ユーザは、所望する設定値を選択して、画素数制限機能（判断工程での判断の実行）を有効にするか否かを切り換えることができる。このように画素数制限機能ドロップダウンリスト７０４は、画素数制限機能の有効・無効を切り換える切換画面となっている。なお、設定値の規定値（デフォルト）は「Ａｕｔｏ」であることが好ましい。前述したように、「Ａｕｔｏ」は、描画アプリケーション２０１の名称によって中間データの画素数の上限を異なる値とすることができる。従って、「Ａｕｔｏ」を設定値の規定値とすることにより、描画アプリケーション２０１の描画能力に応じた好適な処理を行うことができる。
【0042】
＜印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面表示処理＞
図８は、印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面表示処理の一例を示すフローチャートである。図９は、描画アプリケーションの画素数閾値テーブルの一例を示す図である。図８に示すフローチャートに基づくプログラムは、ＣＰＵ１１１によって実行される。また、図８に示すフローチャートに基づくプログラムの開始は、例えば、印刷設定画面７０１の、ＯＫボタン７０６が押下されたことによって行われる。図８に示すように、ステップＳ８０１では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、共有情報２１０の初期化を行って、処理はステップＳ８０２に進む。具体的には、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、共有情報２１０に既に保存されている情報の削除を行う。
図８は、印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面表示処理の一例を示すフローチャートである。図９は、描画アプリケーションの画素数閾値テーブルの一例を示す図である。図８に示すフローチャートに基づくプログラムは、ＣＰＵ１１１によって実行される。また、図８に示すフローチャートに基づくプログラムの開始は、例えば、印刷設定画面７０１の、ＯＫボタン７０６が押下されたことによって行われる。図８に示すように、ステップＳ８０１では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、共有情報２１０の初期化を行って、処理はステップＳ８０２に進む。具体的には、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、共有情報２１０に既に保存されている情報の削除を行う。
【0043】
ステップＳ８０２では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、画素数制限機能コントロールアイテム７０３上で設定された画素数制限機能の設定値を取得して、処理ステップＳ８０３に進む。
【0044】
ステップＳ８０３では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、ステップＳ８０２で取得した画素数制限機能の設定値を判断する。ステップＳ８０３での判断の結果、画素数制限機能の制限値がＡｕｔｏであると判断された場合には、処理はステップＳ８０４に進む。また、ステップＳ８０３での判断の結果、画素数制限機能の制限値がＯＮであると判断された場合には、処理はステップＳ８０７に進む。また、ステップＳ８０３での判断の結果、画素数制限機能の制限値がＯＦＦであると判断された場合には、処理はステップＳ８０９に進む。
【0045】
ステップＳ８０４では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、描画アプリケーション２０１の名称を取得して、処理はステップＳ８０５に進む。
【0046】
ステップＳ８０５では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、描画アプリケーション画素数閾値テーブル９０１（図９参照）から、ステップＳ８０４で取得した描画アプリケーション２０１の名称に対応した画素数閾値Ｔｐを取得する（選択する）。図９に示す描画アプリケーション画素数閾値テーブル９０１は、複数の描画アプリケーション２０１の名称と、各描画アプリケーション２０１に対応した画素数閾値Ｔｐとの関係を示すテーブルである。例えば、描画アプリケーション２０１の名称「Ａｒｃｈｔｅｃｔｕｒｅ ３Ｄ」の場合、画素数閾値Ｔｐは１０００００（ｄｏｔ）である。このような描画アプリケーション画素数閾値テーブル９０１は、予め拡張アプリケーション２０４に保持されている。描画アプリケーション２０１は、画素数が比較的大きい描画領域に対して描画を行う場合に、描画オブジェクトの欠損のような描画エラー（印刷エラー）を生じることがある。このような描画エラーは、描画アプリケーション２０１の描画能力によって、発生し得る（発生し易い）描画領域の画素数の閾値が異なる。そこで、描画アプリケーション画素数閾値テーブル９０１では、描画アプリケーション２０１毎に、描画エラーの発生を十分に抑制可能な程度の画素数の閾値が、画素数閾値Ｔｐとして予め定義されている。なお、画素数閾値Ｔｐは、任意に設定可能であるが、例えば、実際に描画アプリケーション２０１で描画オブジェクトの欠損のような描画エラーが発生する画素数に基づいた実験値に設定されるのが好ましい。また、画素数閾値Ｔｐが設定されない描画アプリケーション２０１では、「Ｎｏｎｅ」の値が定義される（図９中の描画アプリケーション２０１の名称「Ｆｉｎｅ ＣＡＤ Ｃｒｅａｔｅｒ」、画素数閾値Ｔｐ「Ｎｏｎｅ」参照）。なお、画素数閾値Ｔｐが設定されない描画アプリケーション２０１では、例えば、画素数閾値Ｔｐを「０」や「負の値」等を定義してもよい。この場合、画素数閾値Ｔｐが「０」や「負の値」であるならば、描画アプリケーション２０１は、画素数閾値Ｔｐが設定されない描画アプリケーション２０１であると判断されるよう構成されていてもよい。ステップＳ８０５実行後、処理はステップＳ８０６に進む。
【0047】
ステップＳ８０６では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、画素数閾値ＴｐがＮｏｎｅであるか否かを判断する。ステップＳ８０６での判断の結果、Ｎｏｎｅであると判断された場合には、画素数閾値Ｔｐが設定されない描画アプリケーション２０１によって印刷が実行されたとして、処理はステップＳ８０９に進む。一方、ステップＳ８０６での判断の結果、Ｎｏｎｅではないと判断された場合には、処理はステップＳ８０８に進む。
【0048】
ステップＳ８０３実行後のステップＳ８０７では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、画素数閾値Ｔｐに規定値をセットして、処理ステップＳ８０８に進む。この規定値は、印刷設定画面拡張ユニット２０５または拡張アプリケーション２０４に予め保持されている、設計者が任意に設定可能な値であり、本実施形態では例えば「２４０００」とする。また、規定値は、描画アプリケーション画素数閾値テーブル９０１で定義されている画素数閾値Ｔｐのうち、最小の値以下で保持されることが好ましい。このような設定値は、画素数制限機能の設定値が「Ａｕｔｏ」で印刷を実行した際に描画エラーが発生する場合に、画素数制限機能の設定値を「ＯＮ」に変更してから印刷を実行することにより、描画エラーの発生をできる限り抑制するのに寄与する。また、設定値は、定数であるのに限定されず、例えば、ホストコンピュータ１０１のＲＡＭ１１３の容量やＯＳのバージョン等のように、描画アプリケーション２０１の描画結果に影響を与え得る条件を参照して決定される変数であってもよい。
【0049】
ステップＳ８０８では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、画素数変更処理を行って、処理ステップＳ８０９に進む。画素数変更処理の詳細については、図１０を参照して後述する。
【0050】
ステップＳ８０９では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、変更された印刷設定をＰＴ（印刷設定情報）に反映して、処理は終了する。
【0051】
図１０は、図８に示すフローチャートのステップＳ８０８（サブルーチン）での処理を示すフローチャートである。図１０に示すように、ステップＳ１００１では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、ＰＴから用紙サイズと、当該用紙における垂直解像度（ｄｐｉ）および水平解像度（ｄｐｉ）の設定値とを取得して、処理はステップＳ１００２に進む。この用紙サイズには、用紙の高さおよび用紙の幅が含まれていることとする。
【0052】
ステップＳ１００２では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、ステップＳ１００１で取得した用紙サイズと、垂直解像度および水平解像度の設定値とに基づいて、用紙の高さの画素数および用紙の幅の画素数を算出して、処理はステップＳ１００３進む。用紙の高さの画素数は、下記式（１）で算出される。用紙の幅の画素数は、下記式（２）で算出される。なお、本実施形態では、式（１）の計算結果と、式（２）の計算結果とについては、いずれも、小数点以下は切り捨てとする。
用紙の高さの画素数（ｄｏｔ）
＝用紙の高さ（ｍｍ）×垂直解像度（ｄｐｉ）÷２５．４・・・（１）
用紙の幅の画素数（ｄｏｔ）
＝用紙の幅（ｍｍ）×水平解像度（ｄｐｉ）÷２５．４・・・（２）
用紙の高さの画素数（ｄｏｔ）
＝用紙の高さ（ｍｍ）×垂直解像度（ｄｐｉ）÷２５．４・・・（１）
用紙の幅の画素数（ｄｏｔ）
＝用紙の幅（ｍｍ）×水平解像度（ｄｐｉ）÷２５．４・・・（２）
【0053】
ステップＳ１００３では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、変数Ｎに１を代入して、ステップＳ１００４に進む。変数Ｎは、図１０に示すフローチャートの処理に使用するための変数であり、ＲＡＭ１１３に格納されている。
【0054】
ステップＳ１００４では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、「（用紙の高さの画素数÷Ｎ）＞Ｔｐ」であるか否かを判断する。ステップＳ１００４での判断の結果、「（用紙の高さの画素数÷Ｎ）＞Ｔｐ」であると判断された場合には、処理はステップＳ１００５に進む。一方、ステップＳ１００４での判断の結果、「（用紙の高さの画素数÷Ｎ）＞Ｔｐ」ではないと判断された場合には、処理はステップＳ１００６に進む。本実施形態では用紙の高さの画素数をステップＳ１００４の判断に用いるが、これに限定されず、用紙の幅の画素数や、高さの画素数と幅の画素数の積を用いてもよい。また、用紙の端の余白を除いた、印字可能領域の高さや幅やそれらの積を用いることもできる。なお、これらの場合には、それぞれに対応した画素数閾値Ｔｐを定義しておくことが必要となる。
【0055】
ステップＳ１００５では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、変数Ｎに１を加算して、処理はステップＳ１００４に戻り、それ以降のステップを順次実行する。
【0056】
ステップＳ１００６では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、変数Ｎが１であるか否かを判断する。ステップＳ１００６での判断の結果、変数Ｎが１であると判断された場合には、処理は終了する。一方、ステップＳ１００６での判断の結果、変数Ｎが１ではないと判断された場合には、処理はステップＳ１００７に進む。
【0057】
ステップＳ１００７では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、ステップＳ１００１でＰＴから取得した垂直解像度と水平解像度とをそれぞれ変数Ｎで除した値を算出する。そして、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、ＰＴの垂直解像度を、前記で垂直解像度を変数Ｎで除した値に変更するとともに、ＰＴの水平解像度を、前記で水平解像度を変数Ｎで除した値に変更して、処理はステップＳ１００８に進む。なお、ＰＴの垂直解像度および水平解像度や、それに基づいて計算される用紙の高さおよび幅の画素数の値は、印刷データ生成ソフトウェア２０２（またはＯＳ）を介して、描画アプリケーション２０１に描画能力情報として通知される。描画アプリケーション２０１は、印刷指示を受信したことに応じて、中間データ生成時に描画能力情報に応じた大きさの描画領域に対して、描画を実行する。
【0058】
ステップＳ１００８では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、共有情報２１０に、ステップＳ１００２で算出した用紙の高さの画素数と用紙の幅の画素数とをそれぞれ格納して、処理ステップＳ１００９に進む。
【0059】
ステップＳ１００９では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、ＰＤＬ変換スキップ設定を共有情報２１０に保存して、処理は終了する。このＰＤＬ変換スキップ設定は、後述する、スキップ制御ユニット２０６によるＰＤＬ変換スキップ指示を行うか否かの判断に用いられる。
【0060】
図１１は、スキップ制御ユニットによるスキップ処理の一例を示すフローチャートである。図１１に示すフローチャートに基づくプログラムは、ＣＰＵ１１１によって実行される。また、図１１に示すフローチャートに基づくプログラムの開始は、例えば、描画アプリケーション２０１から印刷指示が発行され、この発行に応じてスキップ制御ユニットがＯＳで起動されることによって行われる。図１１に示すように、ステップＳ１１０１では、スキップ制御ユニット２０６は、共有情報２１０からＰＤＬ変換スキップ設定を取得して、処理ステップＳ１１０２に進む。
【0061】
ステップＳ１１０２では、スキップ制御ユニット２０６は、ステップＳ１１０１でＰＤＬ変換スキップ設定を取得することができたか否かを判断する。ステップＳ１１０２での判断の結果、ＰＤＬ変換スキップ設定を取得することができたと判断された場合には、処理はステップＳ１１０３に進む。一方、ステップＳ１１０２での判断の結果、ＰＤＬ変換スキップ設定を取得することができなかったと判断された場合には、処理は終了する。
【0062】
ステップＳ１１０３では、スキップ制御ユニット２０６は、印刷データ生成ソフトウェア２０２（またはＯＳ）に対して、スキップ指示を行って、処理はステップＳ１１０４に進む。「スキップ指示」とは、印刷データ生成ソフトウェア２０２で中間データを印刷装置１０２が処理可能な印刷データに変換する工程の省略を指示することである。
【0063】
ステップＳ１１０４では、スキップ制御ユニット２０６は、共有情報２１０に保存されているＰＤＬ変換スキップ設定を削除して、処理は終了する。
【0064】
図１２は、印刷データ編集ユニットによる印刷データ編集処理の一例を示すフローチャートである。図１２に示すフローチャートに基づくプログラムは、ＣＰＵ１１１によって実行される。また、図１２に示すフローチャートに基づくプログラムの開始は、例えば、印刷データ生成ソフトウェア２０２から受信したデータ（中間データや印刷データ）が処理可能になったタイミングで行われる。図１２に示すように、ステップＳ１２０１では、印刷データ編集ユニット２０８は、印刷データ生成ソフトウェア２０２から受信したデータのフォーマットを取得して、処理はステップＳ１２０２に進む。
【0065】
ステップＳ１２０２では、印刷データ編集ユニット２０８は、ステップＳ１２０１で所得したデータのフォーマットがＸＰＳデータであるか否かを判断する。ステップＳ１２０２での判断の結果、ＸＰＳデータであると判断された場合には、処理はステップＳ１２０３に進む。一方、ステップＳ１２０２での判断の結果、ＸＰＳデータではないと判断された場合には、処理はステップＳ１２０７に進む。
【0066】
ステップＳ１２０３では、印刷データ編集ユニット２０８は、共有情報２１０から、用紙の高さの画素数および用紙の幅の画素数を取得して、処理はステップＳ１２０４に進む。
【0067】
ステップＳ１２０４では、印刷データ編集ユニット２０８は、ステップＳ１２０３で用紙の高さの画素数および用紙の幅の画素数を取得することができたか否かを判断する。ステップＳ１２０４での判断の結果、各画素数を取得することができたと判断された場合には、処理はステップＳ１２０５に進む。一方、ステップＳ１２０４での判断の結果、各画素数を取得することができなかたと判断された場合には、処理はステップＳ１２０６に進む。
【0068】
ステップＳ１２０５では、印刷データ編集ユニット２０８は、ステップＳ１２０３で取得した用紙の高さの画素数および用紙の幅の画素数と等しいサイズになるように、中間データを拡大し、印刷データ（ＰＷＧＲａｓｔｅｒ）に変換する。なお、ステップＳ１２０３で取得した用紙の高さの画素数および用紙の幅の画素数は、解像度を変数Ｎで除する前に算出した画素数である。そのため、ステップＳ１２０５での処理により、中間データは本来の用紙サイズに合わせたサイズへと拡大される。ステップＳ１２０５実行後、処理はステップＳ１２０７に進む。
【0069】
ステップＳ１２０４実行後のステップＳ１２０６では、印刷データ編集ユニット２０８は、中間データを等倍で印刷データ（ＰＷＧＲａｓｔｅｒ）に変換して、処理はステップＳ１２０７に進む。
【0070】
ステップＳ１２０７では、印刷データ編集ユニット２０８は、ステップＳ１２０５またはステップＳ１２０６で変換された印刷データを印刷装置１０２に送信して、処理は終了する。
【0071】
以上のような構成の印刷システム１００では、印刷装置１０２が特定の用紙サイズに対応して印刷可能な場合、描画アプリケーション２０１による描画の際に、用紙の高さ方向の画素数に上限を設ける画素数制限機能を追加することができる。この画素数制限機能により、描画アプリケーション２０１が比較的画素数の大きい描画領域に対して描画を行う際に、描画オブジェクトの欠損のような描画エラーを抑制することができる（図３（ｃ）参照）。また、図７に示す印刷設定画面７０１の画素数制限機能コントロールアイテム７０３により、画素数制限機能を所望の設定値に設定して、画素数制限機能の有効・無効を切り換えることができる。例えば画素数制限機能の設定値が「Ａｕｔｏ」である場合には、描画アプリケーション２０１の名称に対応した画素数閾値Ｔｐ（描画能力情報）が自動的に設定される。これにより、例えば描画能力が比較的低い描画アプリケーション２０１では、低い画素数の描画を実行させることで描画エラーの発生を抑制することができる。一方、描画能力が比較的高い描画アプリケーション２０１では、高い画素数の描画を実行させることで、高品質な印刷結果を得ることができる。また、画素数制限機能の設定値が「Ａｕｔｏ」の状態で印刷を実行した際に描画エラーが発生する場合には、画素数制限機能の設定値を「ＯＮ」に変更して印刷を実行することができる。これにより、描画エラーの発生を抑制することができる。また、描画エラーが発生しにくい環境である場合には、画素数制限機能の設定値を「ＯＦＦ」にするのが好ましい。これにより、高品質な印刷結果を得ることが可能となる。従って、印刷システム１００は、例えばＩＰＰに基づいて作動するプログラムを用いた場合でも、印刷データの大小に関わらず、印刷装置１０２での描画エラーの発生等を抑制することができる。
【0072】
＜＜第２実施形態＞＞
以下、図１３～図１６を参照して、第２実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。第１実施形態では、描画アプリケーション２０１による描画の際、用紙の高さ方向の画素数に上限を設ける画素数制限機能を追加することにより、描画アプリケーション２０１が画素数の比較的大きい描画領域に対して描画を行う場合の描画エラーを抑制していた。このような第１実施形態では、描画アプリケーション２０１と用紙サイズとの組み合わせによっては、描画アプリケーション２０１が描画する際の解像度の低下が顕著となり、ユーザが所望する品質の印刷結果が得られないおそれがある。そこで、本実施形態では、描画アプリケーション２０１が描画する際の解像度の下限を設定可能なユーザインタフェースについて説明する。
以下、図１３～図１６を参照して、第２実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。第１実施形態では、描画アプリケーション２０１による描画の際、用紙の高さ方向の画素数に上限を設ける画素数制限機能を追加することにより、描画アプリケーション２０１が画素数の比較的大きい描画領域に対して描画を行う場合の描画エラーを抑制していた。このような第１実施形態では、描画アプリケーション２０１と用紙サイズとの組み合わせによっては、描画アプリケーション２０１が描画する際の解像度の低下が顕著となり、ユーザが所望する品質の印刷結果が得られないおそれがある。そこで、本実施形態では、描画アプリケーション２０１が描画する際の解像度の下限を設定可能なユーザインタフェースについて説明する。
【0073】
＜印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理＞
図１３は、第２実施形態に係る印刷システムの印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理のうち、主要な処理を示すフローチャートである。図１３に示すように、ステップＳ４０５の後にステップＳ１３０１が実行される。ステップＳ１３０１では、印刷機能拡張ユニット２０７は、ＰＤＣに最低解像度指定機能を示す情報を追加して、処理は終了する。「最低解像度指定機能」とは、解像度を低下させる際の当該解像度の最低値を指定する（設定する）機能である。
図１３は、第２実施形態に係る印刷システムの印刷機能拡張ユニットによる印刷機能情報の編集処理のうち、主要な処理を示すフローチャートである。図１３に示すように、ステップＳ４０５の後にステップＳ１３０１が実行される。ステップＳ１３０１では、印刷機能拡張ユニット２０７は、ＰＤＣに最低解像度指定機能を示す情報を追加して、処理は終了する。「最低解像度指定機能」とは、解像度を低下させる際の当該解像度の最低値を指定する（設定する）機能である。
【0074】
図１４は、最低解像度指定機能を示す情報が追加されたＰＤＣの一例を示す図である。図１４に示すように、ＰＤＣ１４０１には、情報１４０２が追加されている。情報１４０２は、ステップＳ１３０１での処理によって追加された最低解像度指定機能を示す情報である。情報１４０２は、ＪｏｂＭｉｎｉｍｕｍＲｅｓｏｌｕｔｉｏｎとして、Ｎｏｎｅ、３００ｄｐｉ、１５０ｄｐｉ、７５ｄｐｉが設定可能であることを示す。
【0075】
＜印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面＞
図１５は、印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面を示す図である。図１５（ａ）は、印刷設定画面拡張ユニットによって表示される印刷設定画面の変形例を示す図である。図１５（ａ）に示すように、コントロールアイテム７０２には、最低解像度指定機能コントロールアイテム１５０１が含まれている。最低解像度指定機能コントロールアイテム１５０１では、図１３に示すフローチャートのステップＳ１３０１で追加された最低解像度指定機能を設定することができる。図１５（ｂ）は、最低解像度指定機能コントロールアイテムと、最低解像度指定機能の設定値を選択させるための最低解像度指定機能ドロップダウンリストとの一例を示す図である。最低解像度指定機能コントロールアイテム１５０１を操作することにより、最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２が表示される。最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２は、解像度を低下させる際の当該解像度の最低値を設定する設定画面である。最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２には、情報１４０２に基づいた設定値、すなわち、「Ｎｏｎｅ」、「３００ｄｐｉ」、「１５０ｄｐｉ」、「７５ｄｐｉ」が表示される（表示工程）。これにより、ユーザは、所望する設定値を選択して、最低解像度を指定することができる。
図１５は、印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面を示す図である。図１５（ａ）は、印刷設定画面拡張ユニットによって表示される印刷設定画面の変形例を示す図である。図１５（ａ）に示すように、コントロールアイテム７０２には、最低解像度指定機能コントロールアイテム１５０１が含まれている。最低解像度指定機能コントロールアイテム１５０１では、図１３に示すフローチャートのステップＳ１３０１で追加された最低解像度指定機能を設定することができる。図１５（ｂ）は、最低解像度指定機能コントロールアイテムと、最低解像度指定機能の設定値を選択させるための最低解像度指定機能ドロップダウンリストとの一例を示す図である。最低解像度指定機能コントロールアイテム１５０１を操作することにより、最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２が表示される。最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２は、解像度を低下させる際の当該解像度の最低値を設定する設定画面である。最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２には、情報１４０２に基づいた設定値、すなわち、「Ｎｏｎｅ」、「３００ｄｐｉ」、「１５０ｄｐｉ」、「７５ｄｐｉ」が表示される（表示工程）。これにより、ユーザは、所望する設定値を選択して、最低解像度を指定することができる。
【0076】
＜印刷設定画面拡張ユニットによる印刷設定画面表示処理＞
図１６は、図８に示すフローチャートのステップＳ８０８（サブルーチン）での処理の変形例を示すフローチャートである。図１６に示すように、ステップＳ１００１実行後、処理はステップＳ１６０１に進む。ステップＳ１６０１では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２を介して設定された最低解像度の設定値を取得して、処理はステップＳ１００２～ステップＳ１００４を順次実行する。そして、ステップＳ１００４での判断の結果、「（用紙の高さの画素数÷Ｎ）＞Ｔｐ」であると判断された場合には、処理はステップＳ１６０２に進む。一方、ステップＳ１００４での判断の結果、「（用紙の高さの画素数÷Ｎ）＞Ｔｐ」ではないと判断された場合には、処理はステップＳ１００６に進む。
図１６は、図８に示すフローチャートのステップＳ８０８（サブルーチン）での処理の変形例を示すフローチャートである。図１６に示すように、ステップＳ１００１実行後、処理はステップＳ１６０１に進む。ステップＳ１６０１では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２を介して設定された最低解像度の設定値を取得して、処理はステップＳ１００２～ステップＳ１００４を順次実行する。そして、ステップＳ１００４での判断の結果、「（用紙の高さの画素数÷Ｎ）＞Ｔｐ」であると判断された場合には、処理はステップＳ１６０２に進む。一方、ステップＳ１００４での判断の結果、「（用紙の高さの画素数÷Ｎ）＞Ｔｐ」ではないと判断された場合には、処理はステップＳ１００６に進む。
【0077】
ステップＳ１６０２では、印刷設定画面拡張ユニット２０５は、「（（ステップＳ１００１で取得した解像度）÷（Ｎ＋１））≧最低解像度」であるか否かを判断する。なお、ステップＳ１００１で取得した解像度としては、垂直解像度を用いることができるが、これに限定されず、例えば、水平解像度を用いることができる。ステップＳ１６０２での判断の結果、「（解像度÷（Ｎ＋１））≧最低解像度」であると判断された場合には、処理はステップＳ１００５に進み、それ以降の処理を順次実行する。一方、ステップＳ１６０２での判断の結果、「（解像度÷（Ｎ＋１））≧最低解像度」ではないと判断された場合には、処理はステップＳ１００６に進み、それ以降の処理を順次実行する。なお、最低解像度指定機能ドロップダウンリスト１５０２から「Ｎｏｎｅ」が選択された場合には、「（解像度÷（Ｎ＋１））≧最低解像度」の右辺は０であるとして計算される。
【0078】
以上のような構成の印刷システム１００では、最低解像度指定機能コントロールアイテム１５０１により、最低解像度を所望の設定値に設定することができる。これにより、描画アプリケーション２０１で最低解像度以上の中間データを生成することができ、よって、描画エラーの抑制と印刷品質とのバランスに優れる。
【0079】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。本発明は、上述の各実施形態の１以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータの１つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣ）によっても実現可能である。
【0080】
各実施形態の開示は、以下のプログラム、方法および構成を含む。
（プログラム１） 印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置を制御する制御プログラムであって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有し、
前記各工程を前記情報処理装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
（プログラム２） 前記制御プログラムは、該制御プログラムとは別の制御プログラムとの間で情報交換が可能であり、
前記別の制御プログラムは、前記２次データを前記印刷装置で前記印刷が可能なデータに変換する変換処理を行う変換工程を有しており、
前記制御プログラムは、前記２次データに対する前記変換工程での前記変換処理を省略する省略工程を有することを特徴とするプログラム１に記載の制御プログラム。
（プログラム３） 前記変換処理が省略された前記２次データを、前記印刷装置で前記印刷が可能なデータに変換する変換処理を行う変換工程を有することを特徴とするプログラム２に記載の制御プログラム。
（プログラム４） 前記２次データが前記変換工程での前記変換処理によって前記印刷が可能な変換されたデータを前記印刷装置に送信する送信工程を有することを特徴とするプログラム３に記載の制御プログラム。
（プログラム５） 前記別の制御プログラムは、ＩＰＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｉｎｔｉｎｇ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）に基づいて作動するプログラムであり、
前記制御プログラムは、前記別の制御プログラムの機能を拡張するプログラムであることを特徴とするプログラム２乃至４のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム６） 前記生成工程では、前記２次データを生成する際、該２次データの画素数を前記画素数閾値未満にすることを特徴とするプログラム１乃至５のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム７） 前記画素数閾値は、前記印刷装置で前記印刷が可能な最大の印刷媒体の大きさに相当することを特徴とするプログラム１乃至６のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム８） 前記画素数閾値は、複数用意されており、
前記生成工程では、前記複数の画素数閾値の中から１つの画素数閾値が選択されることを特徴とするプログラム１乃至７のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム９） 前記生成工程に先立って、前記画素数が前記画素数閾値以上の否かを判断する判断工程と、
前記判断工程での判断の実行を有効にするか否かを切り換える切換画面を表示させる表示工程と、を有することを特徴とするプログラム１乃至８のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム１０） 前記解像度を低下させる際の該解像度の最低値を設定する設定画面を表示させる表示工程を有することを特徴とするプログラム１乃至９のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム１１） 前記印刷媒体は、その平面視で長方形をなすものであり、
前記取得工程では、前記印刷媒体の大きさとして、前記印刷媒体の長辺方向に沿った長さを取得することを特徴とするプログラム１乃至１０のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（方法１） 印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置を制御する方法であって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
（構成１） 印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置であって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
（プログラム１） 印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置を制御する制御プログラムであって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有し、
前記各工程を前記情報処理装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
（プログラム２） 前記制御プログラムは、該制御プログラムとは別の制御プログラムとの間で情報交換が可能であり、
前記別の制御プログラムは、前記２次データを前記印刷装置で前記印刷が可能なデータに変換する変換処理を行う変換工程を有しており、
前記制御プログラムは、前記２次データに対する前記変換工程での前記変換処理を省略する省略工程を有することを特徴とするプログラム１に記載の制御プログラム。
（プログラム３） 前記変換処理が省略された前記２次データを、前記印刷装置で前記印刷が可能なデータに変換する変換処理を行う変換工程を有することを特徴とするプログラム２に記載の制御プログラム。
（プログラム４） 前記２次データが前記変換工程での前記変換処理によって前記印刷が可能な変換されたデータを前記印刷装置に送信する送信工程を有することを特徴とするプログラム３に記載の制御プログラム。
（プログラム５） 前記別の制御プログラムは、ＩＰＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｉｎｔｉｎｇ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）に基づいて作動するプログラムであり、
前記制御プログラムは、前記別の制御プログラムの機能を拡張するプログラムであることを特徴とするプログラム２乃至４のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム６） 前記生成工程では、前記２次データを生成する際、該２次データの画素数を前記画素数閾値未満にすることを特徴とするプログラム１乃至５のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム７） 前記画素数閾値は、前記印刷装置で前記印刷が可能な最大の印刷媒体の大きさに相当することを特徴とするプログラム１乃至６のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム８） 前記画素数閾値は、複数用意されており、
前記生成工程では、前記複数の画素数閾値の中から１つの画素数閾値が選択されることを特徴とするプログラム１乃至７のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム９） 前記生成工程に先立って、前記画素数が前記画素数閾値以上の否かを判断する判断工程と、
前記判断工程での判断の実行を有効にするか否かを切り換える切換画面を表示させる表示工程と、を有することを特徴とするプログラム１乃至８のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム１０） 前記解像度を低下させる際の該解像度の最低値を設定する設定画面を表示させる表示工程を有することを特徴とするプログラム１乃至９のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（プログラム１１） 前記印刷媒体は、その平面視で長方形をなすものであり、
前記取得工程では、前記印刷媒体の大きさとして、前記印刷媒体の長辺方向に沿った長さを取得することを特徴とするプログラム１乃至１０のいずれか１つに記載の制御プログラム。
（方法１） 印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置を制御する方法であって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
（構成１） 印刷を行う印刷装置に通信可能に接続され、該印刷装置との間での情報を処理可能な情報処理装置であって、
前記印刷に用いられる印刷データが印刷されるシート状の印刷媒体の大きさに相当する画素数を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記画素数が、予め設定された画素数閾値以上の場合に、前記印刷データを１次データとし、該１次データの解像度を低下させて、前記１次データの容量よりも小さい２次データを生成する生成手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0081】
１０１ ホストコンピュータ
１０２ 印刷装置
２０２ 印刷データ生成ソフトウェア
２０４ 拡張アプリケーション
２０５ 印刷設定画面拡張ユニット
２０６ スキップ制御ユニット
２０７ 印刷機能拡張ユニット
２０８ 印刷データ編集ユニット
Ｔｓ 用紙サイズ閾値
Ｈ 最大の用紙サイズ高さ
１０２ 印刷装置
２０２ 印刷データ生成ソフトウェア
２０４ 拡張アプリケーション
２０５ 印刷設定画面拡張ユニット
２０６ スキップ制御ユニット
２０７ 印刷機能拡張ユニット
２０８ 印刷データ編集ユニット
Ｔｓ 用紙サイズ閾値
Ｈ 最大の用紙サイズ高さ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】