(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025019931
(43)【公開日】2025-02-07
(54)【発明の名称】提示装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/33 20250101AFI20250131BHJP
【FI】
G06F16/33
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123847
(22)【出願日】2023-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】319011546
【氏名又は名称】株式会社アイ・アイ・エム
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 光平
(72)【発明者】
【氏名】堀 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】植田 勇助
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175HB03
(57)【要約】
【課題】予め用意された情報の中からユーザが欲する情報を提供する。
【解決手段】提示装置は、ユーザからの質問を取得する第1取得部と、質問と当該質問への回答と当該質問のカテゴリとが互いに対応付けられた対応情報に基づき、第1取得部により取得された質問を探索条件として、第1取得部により取得された質問のカテゴリを複数探索する第1探索部と、探索された複数のカテゴリを提示する第1提示部と、提示された複数のカテゴリの中から、ユーザに選択されたカテゴリを取得する第2取得部と、第1取得部により取得された質問を探索条件として、対応情報の中から回答を探索する第2探索部と、第1取得部により取得された質問と、第2取得部により取得されたカテゴリとを探索条件として、対応情報の中から回答を探索する第3探索部と、第2探索部により探索された回答と、第3探索部により探索された回答とを記ユーザに提示する第2提示部とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの質問を取得する第1取得部と、
質問と当該質問への回答と当該質問のカテゴリとが互いに対応付けられた対応情報に基づき、前記第1取得部により取得された質問を探索条件として、前記第1取得部により取得された質問のカテゴリを複数探索する第1探索部と、
探索された複数のカテゴリを提示する第1提示部と、
提示された複数のカテゴリの中から、前記ユーザに選択されたカテゴリを取得する第2取得部と、
前記第1取得部により取得された質問を探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第2探索部と、
前記第1取得部により取得された質問と、前記第2取得部により取得されたカテゴリとを探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第3探索部と、
前記第2探索部により探索された回答と、前記第3探索部により探索された回答とを、前記ユーザに提示する第2提示部と
を備える提示装置。
【請求項2】
前記第2探索部と前記第3探索部とは、互いに異なる探索アルゴリズムを用いて、前記対応情報の中から回答を探索する
請求項1に記載の提示装置。
【請求項3】
前記第2探索部は、前記第1取得部により取得された質問と、前記対応情報に存在する複数の質問それぞれとの間の確率的類似度に基づいて、前記対応情報の中から回答を探索する
請求項1又は請求項2に記載の提示装置。
【請求項4】
前記第3探索部は、前記第1取得部により取得された質問のベクトルと、前記対応情報に存在する複数の質問それぞれのベクトルとの間のコサイン類似度に基づいて、前記対応情報の中から回答を探索する
請求項1又は請求項2に記載の提示装置。
【請求項5】
前記第2探索部及び前記第3探索部は、それぞれ前記対応情報の中から回答を複数探索し、
前記第2提示部は、前記第2探索部により探索された複数の結果と、前記第3探索部により探索された複数の結果とを、それぞれ別個独立に提示する
請求項1又は請求項2に記載の提示装置。
【請求項6】
前記第2提示部に提示された情報の正誤に関する情報を前記ユーザから取得する第3取得部を更に備え、
前記第1探索部、前記第2探索部、及び前記第3探索部は、それぞれ、前記第3取得部により取得された情報に基づき学習される
請求項1又は請求項2に記載の提示装置。
【請求項7】
コンピュータに、
ユーザからの質問を取得する第1取得ステップと、
質問と当該質問への回答と当該質問のカテゴリとが互いに対応付けられた対応情報に基づき、前記第1取得ステップにより取得された質問を探索条件として、前記第1取得ステップにより取得された質問のカテゴリを複数探索する第1探索ステップと、
探索された複数のカテゴリを提示する第1提示ステップと、
提示された複数のカテゴリの中から、前記ユーザに選択されたカテゴリを取得する第2取得ステップと、
前記第1取得ステップにより取得された質問を探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第2探索ステップと、
前記第1取得ステップにより取得された質問と、前記第2取得ステップにより取得されたカテゴリとを探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第3探索ステップと、
前記第2探索ステップにより探索された回答と、前記第3探索ステップにより探索された回答とを、前記ユーザに提示する第2提示ステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業等が自らの提供する商品やサービスに関する情報をユーザに伝えるために、Webページを利用することが広く行われている。ユーザは、Webページに掲載された情報を見て、企業等に問い合わせを行う場合がある。企業等は、ユーザからの全ての問い合わせに対してオペレータによる回答を行おうとすると多大な労力を要する。ユーザの問い合わせに対応する労力を軽減するため、企業等は、WebページにFAQコーナーを設けている場合がある。当該FAQコーナーには、よくある質問とその回答(以下、FAQと記載する場合がある)が掲載されている。ユーザは、当該FAQコーナーを確認することにより問い合わせが不要となった場合には、企業等に問い合わせを行わず、企業等の労力が軽減される。
【0003】
ここで、想定し得るユーザからの問い合わせ全てを網羅したFAQを用意しようとした場合、その数は膨大になる。また、ユーザが膨大なFAQの中から自身の欲する情報を見つけ出すこと容易ではない。そのため、企業等は、ユーザからの問い合わせを取得し、取得した質問に応じたFAQをユーザに提供することが考えられる。ユーザに提示すべきFAQの数が一定の範囲を超える場合には、ユーザに対して質問を行うことにより、ユーザに提示すべきFAQの数を絞り込んでいく。これにより、ユーザは、容易に、自身の欲する情報を見つけ出すことができる。このような技術を開示した文献として、例えば、特許文献1を例示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、ユーザの質問の意図に合致するFAQを探索することが可能な質問回答制御プログラムについて開示されている。このような技術によれば、ユーザが記述した自然文を解析し、解析した結果に応じてユーザの質問の意図に合致するFAQを探索する。このような従来技術を用いて、ユーザの記述した自然文を正しく解析できれば、好適な回答を提供することが可能かもしれない。しかしながら、必ずしもユーザは、コンピュータにより正しく解析可能な自然文を記述するとは限らない。コンピュータがユーザの記述した自然文を正しく解析することができなかった場合、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することが困難であるという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、予め用意された情報の中からユーザが欲する情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]本発明の一態様は、ユーザからの質問を取得する第1取得部と、質問と当該質問への回答と当該質問のカテゴリとが互いに対応付けられた対応情報に基づき、前記第1取得部により取得された質問を探索条件として、前記第1取得部により取得された質問のカテゴリを複数探索する第1探索部と、探索された複数のカテゴリを提示する第1提示部と、提示された複数のカテゴリの中から、前記ユーザにより選択された選択カテゴリを取得する第2取得部と、前記第1取得部により取得された質問を探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第2探索部と、前記第1取得部により取得された質問と、前記第2取得部により取得されたカテゴリとを探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第3探索部と、前記第2探索部により探索された回答と、前記第3探索部により探索された回答とを、前記ユーザに提示する第2提示部とを備える提示装置である。
【0008】
[2]また、本発明の一態様は、[1]に記載の提示装置において、前記第2探索部と前記第3探索部とは、互いに異なる探索アルゴリズムを用いて、前記対応情報の中から回答を探索するものである。
【0009】
[3]また、本発明の一態様は、[1]又は[2]に記載の提示装置において、前記第2探索部は、前記第1取得部により取得された質問と、前記対応情報に存在する複数の質問それぞれとの間の確率的類似度に基づいて、前記対応情報の中から回答を探索するものである。
【0010】
[4]また、本発明の一態様は、[1]から[3]のいずれかに記載の提示装置において、前記第3探索部は、前記第1取得部により取得された質問のベクトルと、前記対応情報に存在する複数の質問それぞれのベクトルとの間のコサイン類似度に基づいて、前記対応情報の中から回答を探索するものである。
【0011】
[5]また、本発明の一態様は、[1]から[4]のいずれかに記載の提示装置において、前記第2探索部及び前記第3探索部は、それぞれ前記対応情報の中から回答を複数探索し、前記第2提示部は、前記第2探索部により探索された複数の結果と、前記第3探索部により探索された複数の結果とを、それぞれ別個独立に提示するものである。
【0012】
[6]また、本発明の一態様は、[1]から[5]のいずれかに記載の提示装置において、前記第2提示部に提示された情報の正誤に関する情報を前記ユーザから取得する第3取得部を更に備え、前記第1探索部、前記第2探索部、及び前記第3探索部は、それぞれ、前記第3取得部により取得された情報に基づき学習されるものである。
【0013】
[7]また、本発明の一態様は、コンピュータに、ユーザからの質問を取得する第1取得ステップと、質問と当該質問への回答と当該質問のカテゴリとが互いに対応付けられた対応情報に基づき、前記第1取得ステップにより取得された質問を探索条件として、前記第1取得ステップにより取得された質問のカテゴリを複数探索する第1探索ステップと、探索された複数のカテゴリを提示する第1提示ステップと、提示された複数のカテゴリの中から、前記ユーザにより選択された選択カテゴリを取得する第2取得ステップと、前記第1取得ステップにより取得された質問を探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第2探索ステップと、前記第1取得ステップにより取得された質問と、前記第2取得ステップにより取得されたカテゴリとを探索条件として、前記対応情報の中から回答を探索する第3探索ステップと、前記第2探索ステップにより探索された回答と、前記第3探索ステップにより探索された回答とを、前記ユーザに提示する第2提示ステップとを実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することが可能な提示装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態1に係るシステムのブロック図である。
【
図2】実施形態1に係る提示装置の機能構成の一例を示す機能構成図である。
【
図3】実施形態1に係る探索部の学習段階の一例について説明するための図である。
【
図4】実施形態1に係るシステムの処理の流れの一例について説明するためのシーケンス図である。
【
図5】実施形態1に係る第3探索部の機能構成の一例を示す機能構成図である。
【
図6】実施形態1に係る提示装置が提示する起動時における画面構成の一例について説明するための図である。
【
図7】実施形態1に係る提示装置が提示する質問入力時における画面構成の一例について説明するための図である。
【
図8】実施形態1に係る提示装置が提示するカテゴリ選択時における画面構成の一例について説明するための図である。
【
図9】実施形態1に係る提示装置が提示する探索結果選択時における画面構成の一例について説明するための図である。
【
図10】実施形態2に係る提示装置の機能構成の一例を示す機能構成図である。
【
図11】実施形態2に係るチャットボットログに格納される情報の一例について説明するための図である。
【
図12】実施形態2に係る提示装置の学習段階の一例について説明するための図である。
【
図13】実施形態2に係る学習用包括エンジン31によるチャットボットログ92を用いた処理の流れの一例を示す図である。
【
図14】実施形態2に係るユーザからのフィードバック機能を有するシステムの処理の流れの一例について説明するためのシーケンス図である。
【
図15】実施形態2に係る提示装置が提示する質問解決時における画面構成の一例について説明するための図である。
【
図16】実施形態2に係る提示装置が提示する質問未解決時における画面構成の一例について説明するための第1の図である。
【
図17】実施形態2に係る提示装置が提示する質問未解決時における画面構成の一例について説明するための第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[実施形態1]
本実施形態に係る提示装置及びプログラムについて、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、多様な変更または改良を加えたものも含まれる。つまり、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれ、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0017】
まず、
図1から
図5を参照しながら、実施形態1に係るシステムの構成について説明する。
【0018】
図1は、実施形態1に係るシステムのブロック図である。同図を参照しながら、システム1の一例について説明する。システム1は、複数の端末装置10と提示装置20とを備える。システム1に含まれる端末装置10-1と端末装置10-2とは、複数の端末装置10を例示している。複数の端末装置10と少なくとも1台の提示装置20とは、ネットワークNWを介して互いに接続される。ネットワークNWとは、回線を用いて構成される所定の通信ネットワークである。ネットワークNWの一例としては、インターネットを挙げることができる。所定の通信ネットワークNWはオープンなネットワークであり、通信ネットワークNWに接続された装置同士は所定のプロトコルを用いて相互に通信することができる。通信ネットワークNWのインターネット層においては、インターネットプロトコル(IP)等を用いた通信が行われる。
【0019】
なお、図示する一例において、端末装置10と提示装置20とは、ネットワークNWを介して互いに接続される場合が示されている。しかしながら本実施形態はこの一例に限定されず、例えば、端末装置10と提示装置20とは、互いに直接接続され、1台の装置として構成されていてもよい。
【0020】
端末装置10は、ユーザにより操作される。端末装置10は、ユーザの操作に基づき、ネットワークNWを介して、提示装置20に質問情報QIを送信する。質問情報QIとは、ユーザがシステムに対して行う質問に関する情報が含まれる。質問情報QIには、例えば、自然言語を用いた単語や文章等が含まれる。質問情報QIには、ユーザが、キーボードやタッチパネル等の入力装置を操作することにより入力した文字データや、マイク等の音声取得装置を操作することにより入力した音声データ等が含まれる。端末装置10は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等の装置であってもよい。
【0021】
提示装置20は、複数の端末装置10それぞれから、質問情報QIを取得する。提示装置20は、取得した質問情報QIそれぞれに基づき、ユーザに提示すべき回答情報AIを探索する。回答情報AIの探索は、不図示の記憶装置に記憶された対応情報を参照することにより行われる。対応情報とは、質問と、当該質問への回答と、当該質問の属するカテゴリとが互いに対応付けられた情報の集まりである。回答情報AIには、対応情報内の少なくとも1つの情報が含まれていればよい。より好適には、回答情報AIには、対応情報内の複数の質問と当該質問への回答との組に関する情報が含まれていてもよい。提示装置20は、質問情報QIを送信してきた端末装置10に対して、回答情報AIを送信する。
【0022】
対応情報には、例えば、質問への回答日、質問と当該質問への回答を識別するタイトルやタイトルを識別する番号、当該質問のカテゴリを識別する識別番号に関する情報等が対応付けられていてもよい。また、対応情報には、更に、ユーザとシステムのやりとりの内容や当該やりとりを識別する識別番号、カテゴリを更に階層化させたサブカテゴリ、サブカテゴリを識別する識別番号に関する情報等が対応付けられていてもよい。
【0023】
回答情報AIには、例えば、対応情報を参照することにより探索された質問と当該質問への回答、及びこれらの情報が記憶されたアドレスを示すURL(Uniform Resource Locator)等が含まれていてもよい。回答情報AIには、必ずしも質問に関する情報が含まれていることを要せず、例えば、質問に対する回答が含まれていればよい。また、回答情報AIには、回答を読み上げる音声に関する情報、回答を補助的に説明するために用いられる画像に関する情報等が更に含まれていてもよい。
【0024】
端末装置10は、送信した質問情報QIに対応する回答情報AIを提示装置20より取得する。端末装置10は、提示装置20より取得した回答情報AIをユーザに提示する。回答情報AIの提示方法は、例えば、自然言語を用いた単語や文章等を用いて行われる。回答情報AIの提示方法は、テキストデータを用いた視覚的な方法により行われてもよいし、音声データを用いた聴覚的な方法により行われてもよい。また、視覚的な方法や聴覚的な方法以外の方法により回答情報AIが提示されてもよい。
【0025】
図2は、実施形態1に係る提示装置の機能構成の一例を示す機能構成図である。同図を参照しながら提示装置20の機能構成の一例について説明する。提示装置20は、第1取得部21と、第1探索部22と、第1提示部23と、第2取得部24と、第2探索部25と、第3探索部26と、第2提示部27とを備える。これらの各機能部は、例えば、コンピュータ及びソフトウェアを用いて実現される。また、各機能部は、必要に応じて電子回路を用いて実現されてもよい。さらに、各機能部は、単一の装置に含まれるものでなくてもよく、複数の装置から提示装置20を構成するような様態であってもよい。
【0026】
第1取得部21は、端末装置10より送信された質問情報QIを取得する。端末装置10より送信された質問情報QIとは、すなわち、ユーザからの操作に基づき取得された情報である。第1取得部21は、取得した質問情報QIを第1探索部22と、第2探索部25と、第3探索部26に送信する。
【0027】
第1探索部22は、第1取得部21より質問情報QIを取得する。第1探索部22は、取得した質問情報QIを探索条件として、対応情報を探索することにより、対応情報に含まれるカテゴリの中から質問情報QIの属するカテゴリに関する情報(以下、カテゴリ情報CIと記載する)を探索する。第1探索部22は、質問情報QIのカテゴリとして、類似度の高い順に複数のカテゴリを探索する。すなわち、カテゴリ情報CIには、複数のカテゴリに関する情報が含まれているということもできる。第1探索部22は、探索により得られたカテゴリ情報CIを、第1提示部23に送信する。
【0028】
第1提示部23は、第1探索部22よりカテゴリ情報CIを取得する。第1提示部23は、質問情報QIを送信してきた端末装置10に対して、取得したカテゴリ情報CIを提示する。すなわち、第1提示部23は、ユーザに対して、複数のカテゴリを提示する。ここで、複数のカテゴリを提示する方法としては、第1提示部23が、直接的に端末装置10にカテゴリ情報CIを提示する場合の一例に限定されない。例えば、提示装置20がカテゴリ情報CIを端末装置10に送信し、送信されたカテゴリ情報CIに応じて、端末装置10が好適な方法によりカテゴリ情報CIをユーザに提示してもよい。ユーザは、提示された複数のカテゴリのうち、自身が回答を欲する質問に最も近いカテゴリを選択する。具体的には、ユーザは、端末装置10を操作することにより、いずれかのカテゴリを選択し、選択カテゴリ情報SCIとして提示装置20に情報を送信する。
【0029】
第2取得部24は、第1提示部23により提示された複数のカテゴリの中から、ユーザに選択されたカテゴリを取得する。具体的には、第2取得部24は、端末装置10より送信された選択カテゴリ情報SCIを取得する。選択カテゴリ情報SCIには、カテゴリ情報CIの中からユーザに選択されたカテゴリに関する情報を含まれる。第2取得部24は、取得した選択カテゴリ情報SCIを第3探索部26に送信する。ここで、ユーザは、自身が回答を欲する質問に最も近いカテゴリを選択できない場合がある。ユーザがカテゴリを選択できない場合とは、例えば、提示された選択肢に、該当するカテゴリが存在しない場合である。このような場合、ユーザは、該当するカテゴリが存在しないことを示す情報を選択カテゴリ情報SCIとして送信してもよい。この場合、対応情報内の全てのカテゴリが選択されたものとして扱われてもよい。
【0030】
ここで、本実施形態に係る探索について説明する。本実施形態に係る探索には、ユーザが欲する回答を間接的に探索する場合と、直接的に探索する場合とが含まれる。間接的に探索する場合とは、いったんユーザからの質問に対応すると推定される複数のカテゴリを提示し、当該複数のカテゴリから質問に最も近いカテゴリをユーザに選択してもらい、選択されたカテゴリに属する回答を探索することである。すなわち、間接的に探索する場合とは、選択カテゴリ情報SCIと質問情報QIとを探索条件として回答情報AIを探索することである。直接的に探索する場合とは、ユーザからの質問に対応する回答を、対応情報の中から直接的に探索することである。すなわち、直接的に探索する場合とは、選択カテゴリ情報SCIに依らずに質問情報QIを探索条件として、回答情報AIを探索することである。
【0031】
第3探索部26は、間接的な探索を行う。すなわち、第3探索部26は、間接探索部であるということもできる。第3探索部26は、第1取得部21より質問情報QIを取得する。更に、第3探索部26は、第2取得部24より選択カテゴリ情報SCIを取得する。第3探索部26は、取得した質問情報QIと選択カテゴリ情報SCIとを探索条件として、対応情報の中から複数の結果、すなわち間接探索回答情報AI2を探索する。間接探索回答情報AI2は、間接的に探索する場合に得られた回答情報AIである。第3探索部26は、探索した結果として得られた間接探索回答情報AI2を、第2提示部27に送信する。ここで、探索は、機械学習手法によるもの、またはルールベースによるものであってもよい。
【0032】
第2探索部25は、直接的な探索を行う。すなわち、第2探索部25は、直接探索部であるということもできる。第2探索部25は、第1取得部21より質問情報QIを取得する。第2探索部25は、取得した質問情報QI探索条件として、対応情報の中から複数の結果、すなわち直接探索回答情報AI1を探索する。直接探索回答情報AI1は、直接的に探索する場合に得られた回答情報AIである。第2探索部25は、探索した結果として得られた直接探索回答情報AI1を第2提示部27に送信する。
【0033】
第2提示部27は、第2探索部25より直接探索回答情報AI1を受信する。第2提示部27は、第3探索部26より、間接探索回答情報AI2を取得する。第2提示部27は、質問情報QIを送信してきた端末装置10に対して、直接探索回答情報AI1と、間接探索回答情報AI2とを、回答情報AIとして提示する。ここで、回答情報AIを提示する方法としては、第2提示部27が、端末装置10に直接的に回答情報AIを提示する場合の一例に限定されない。例えば、提示装置20が回答情報AIを端末装置10に送信し、送信されたカテゴリ情報CIに応じて、端末装置10が好適な方法によりカテゴリ情報CIをユーザに提示してもよい。
【0034】
また、対応情報の中から質問に対する回答について、第2探索部25と、第3探索部26とは、互いに異なる探索アルゴリズムを用いて探索してもよい。例えば、第2探索部25は、対応情報に含まれる複数の情報と質問情報QIとの対応関係について、確率的類似度を用いたアルゴリズムにより判断してもよい。その場合、第2探索部25は、確率的類似度により判断された関係性に基づいて対応情報の中から回答情報AIを探索する。第3探索部26は、対応情報に含まれる情報のベクトルと、質問情報QIのベクトルとのコサイン類似度を用いたアルゴリズムにより判断してもよい。その場合、第3探索部26は、判断された関係性に基づいて対応情報の中から回答情報AIを探索する。しかしながら本実施形態はこの一例に限定されず、例えば、第2探索部25と、第3探索部26とは、同じアルゴリズムを用いて探索してもよい。また、第2探索部25は、コサイン類似度を用いたアルゴリズムに基づいて探索してもよい。さらに、第3探索部26は、確率的類似度を用いたアルゴリズムに基づいて探索してもよい。
【0035】
図3は、実施形態に係る探索部の学習の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、第1探索部22と、第2探索部25と、第3探索部26との学習の一例について説明する。学習部30は、学習用包括エンジン31と、対応情報データベース32とを備える。これらの各機能部は、例えば、コンピュータ及びソフトウェアを用いて実現される。また、各機能部は、必要に応じて電子回路を用いて実現されてもよい。また、各機能部は、単一の装置に含まれるものでなくてもよく、複数の装置から学習部30を構成するような様態であってもよい。また、各機能部は、必要に応じて、半導体メモリや磁気ハードディスク装置などといった記憶手段を内部に備えてよい。
【0036】
学習用包括エンジン31は、対応情報データベース32にDB制御情報DBCIを送信する。対応情報データベース32は、学習用包括エンジン31よりDB制御情報DBCIを受信する。また、対応情報データベース32は、受信したDB制御情報DBCIに従って、回答情報AIと、カテゴリ情報CIとを学習用包括エンジン31に送信する。学習用包括エンジン31は、対応情報データベース32より、回答情報AIと、カテゴリ情報CIとを受信する。すなわち、学習用包括エンジン31は、対応情報データベース32に対して指示を出し、学習に必要な情報を取得する。学習用包括エンジン31は、受信した回答情報AIと、カテゴリ情報CIとに基づいて、第1探索部22と、第2探索部25と、第3探索部26とを学習させる。ここで、学習用包括エンジン31による学習は、探索部ごとに別個独立に行われてもよい。学習用包括エンジン31は、第1探索部22と、第2探索部25と、第3探索部26とに、学習に基づいた更新情報UIを送信し、各探索部を更新する。なお、第3探索部26がルールベースにより探索を行う場合、学習用包括エンジン31は、第3探索部26を更新することを必ず要しない。なお、学習用包括エンジン31による各探索部の学習は、例えば、所定の条件を満たした時に行われても良いし、管理者の操作に基づいて行われても良い。
【0037】
図4は、実施形態に係るシステムの処理の流れの一例について説明するためのシーケンス図である。同図を参照しながら、システムの処理の流れの一例について説明する。同図において、ユーザは、端末装置10を操作し、ネットワークNWを介して、提示装置20に質問の送信を行う(ステップS41)。提示装置20は、送信された質問を探索条件として、対応情報を探索することにより、対応情報に含まれるカテゴリの中からカテゴリ情報CIを複数探索する。次に、提示装置20は、端末装置10に対して、複数のカテゴリ情報の提示を行う(ステップS42)。ユーザは、端末装置10を操作して、ネットワークNWを介して、提示された複数のカテゴリの中から送信された質問が属すると判断するカテゴリの選択を行う(ステップS43)。
【0038】
提示装置20は、選択カテゴリ情報SCIによらず、質問情報QIのみを探索条件として、対応情報の中から直接探索回答情報AI1を探索する。更に、提示装置20は、選択カテゴリ情報SCIと質問情報QIを探索条件として、対応情報の中から間接探索回答情報AI2を探索する。提示装置20は、直接探索回答情報AI1と間接探索回答情報AI2とに基づいて、端末装置10に対して回答の提示を行う(ステップS44)。
【0039】
図5は、実施形態に係る第3探索部の機能構成の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、第3探索部の機能構成の一例について説明する。第3探索部26は、分かち書き処理部261と、ベクトル化処理部262と、推論部263とを備える。
【0040】
分かち書き処理部261は、第1取得部21より質問情報QIを取得する。分かち書き処理部261は、取得した質問情報QIを、例えば、形態素ごとの単語に分割する。すなわち、分かち書き処理部261は、ベクトル化処理部262の前処理として、質問情報QIに含まれる文章を単語ごとに分解する。分かち書き処理部261は、形態素ごとに分解された少なくとも一つの単語に関する情報である形態素情報MIをベクトル化処理部262に送信する。
【0041】
ベクトル化処理部262は、分かち書き処理部261より、形態素情報MIを受信する。ベクトル化処理部262は、受信した形態素情報MIに含まれる複数の単語それぞれをベクトルに変換する。単語をベクトルに変換するとは、形態素情報MIに含まれる単語を処理のしやすいように数列に変換することである。例えば、単語をベクトルに変換するとは、機械学習によって単語に対応するベクトルを決定してもよい。すなわち、ベクトル化処理部262は、推論部263の前処理として単語をベクトルに変換してもよい。ベクトル化処理部262は、ベクトル化された形態素情報MIについての情報であるベクトル情報VIを推論部263に送信する。
【0042】
推論部263は、ベクトル化処理部262よりベクトル情報VIを受信し、第2取得部24より選択カテゴリ情報SCIを受信する。推論部263は、受信したベクトル情報VIと選択カテゴリ情報SCIとを条件として、対応情報の中から間接探索回答情報AI2について推論を行う。推論とは、機械学習によって探索を行うことである。推論部263は、推論により得られた間接探索回答情報AI2を第2提示部27に送信する。
【0043】
なお、ベクトル化処理部262を機械学習手法により実現する場合、ベクトル化処理部262は、学習済みの単語については適切にベクトル化を行うことが可能だが、未学習の単語について適切にベクトル化できないことがある。適切にベクトル化できない単語(以下、未学習語と記載する。)が質問情報QIに含まれている場合、未学習語を含む質問情報QIは、分かち書き処理部261により、形態素ごとの単語に分解された後、ベクトル化処理部262によってベクトル化を行うことを要しない。ベクトル化を行わない場合、推論部263は、例えば、質問情報QIと対応情報内の情報とに共通して含まれる単語の数を探索条件として、対応情報の中から質問情報QIを探索してもよい。
【0044】
次に
図6から
図9を参照しながら、実施形態1に係る画面表示の一例について説明する。
【0045】
図6は、実施形態に係る起動時の画面表示の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、起動時の画面表示の一例について説明する。起動時画面表示50は、提示側アイコン51と、起動時吹き出し52と、文章情報入力部53と、実行ボタン54とを画面構成として有する。
【0046】
提示側アイコン51は、例えば、メッセージの送信元を明示するものである。メッセージの送信元を明示することにより、複数のユーザがメッセージを送信するような場合であっても、誰がメッセージを送信したかを識別することができるようになる。なお、ユーザが端末装置10を操作し、提示装置20に質問情報QIを送信する場合、ユーザと提示装置20とは、一対一で情報のやり取りを行うことがある。このような場合、吹き出しの送信元の混同が生じないため、提示側アイコン51は、必ずしも表示されることを要しない。
【0047】
起動時吹き出し52は、提示装置20からユーザに対するメッセージである。起動時吹き出し52は、ユーザが提示装置20に質問を行えることを明示するものである。起動時吹き出し52は、提示装置20にアクセスした場合に表示される。アクセスとは、提示装置20に対して接続を行うことであり、例えば、提示装置20に対するデータの書き込みまたは読み出しをすることを含む。図示する一例において、起動時吹き出し52には、「お問い合せしたい内容を入力して下さい。」という文章が記載されている。なお、提示装置20に質問を行うことができると認識可能な場合、起動時吹き出し52は、必ずしも表示されることを要しない。
【0048】
文章情報入力部53は、ユーザが質問を入力するために用いられるテキストボックスである。図示する一例において、文章情報入力部53には、「ログインできない」という文章が記載されている。すなわち図示する一例において、ユーザは、ログインができない状態にあり困っているという趣旨の質問をしている。なお、文章情報入力部53には、例えば、ユーザが質問を入力する前において、提示装置20に質問を行うことができると認識可能な内容の記載があってもよい。
【0049】
実行ボタン54は、ユーザにより操作されるボタン要素である。実行ボタン54がユーザにより操作されると、文章情報入力部53に入力された質問が、提示装置20に送信される。また、実行ボタン54の形状は、例えば、「飛行機」のマークのように、送信できることを認識可能な態様であってもよい。
【0050】
図7は、実施形態に係る質問入力時の画面表示の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、質問入力時の画面表示の一例について説明する。文章情報入力時画面表示60は、入力文章吹き出し61とカテゴリ情報吹き出し65とをさらに画面構成として有する。
【0051】
入力文章吹き出し61は、文章情報入力部53に入力された質問である。図示する一例において、入力文章吹き出し61には、「ログインできない」という文章が記載されている。すなわち、
図7に示す一例は、
図6に示す一例において、ユーザが実行ボタン54を押した後に表示される画面表示を示している。「ログインできない」という文章は、第1取得部21により、質問情報QIとして取得される。提示装置20は、質問情報QIに応じたカテゴリ情報CIを探索し、探索したカテゴリ情報CIをカテゴリ情報吹き出し65に表示する。
【0052】
カテゴリ情報吹き出し65には、カテゴリボタン62a乃至カテゴリボタン62f(以下、それぞれのカテゴリボタンを区別しない場合は、単にカテゴリボタン62と記載する場合がある。)と、その他のカテゴリボタン63と、不明ボタン64とを構成要素として有する。複数のカテゴリボタン62は、質問情報QIとの類似度が高い順に表示されることが好適である。図示する一例においては、質問情報QIとの類似度が高い順に1番目から6番目までのカテゴリボタンが表示されている。なお、カテゴリボタン62は、少なくとも一つ表示されればよい。ここで、選択肢としてのカテゴリボタン62の数が多くなると、ユーザにとってはカテゴリの選択が負担になる場合がある。そこで、提示装置20は、ユーザの選択の負担にならないような数として、6個程度のカテゴリボタン62を表示することが好適である。
【0053】
ユーザは、表示された複数のカテゴリボタン62の中から、自身が行った質問が属すると考えられるカテゴリを選択する。提示装置20は、選択されたカテゴリに関する情報を、選択カテゴリ情報SCIとして取得する。ユーザは、自身が行った質問が属すると考えられるカテゴリが、表示された複数のカテゴリボタン62の中に含まれないと判断した場合、その他のカテゴリボタン63を選択してもよい。その他のカテゴリボタン63が選択されると、提示装置20は、更なるカテゴリ(図示する一例においては、7番目以降に類似度が高いカテゴリ)のカテゴリボタン62を表示してもよい。提示装置20は、更なるカテゴリボタンの表示処理を、カテゴリボタン、又は不明ボタン64が選択されるまで繰り返してもよい。
【0054】
また、ユーザは、自身が行った質問が属すると考えられるカテゴリを判断できない場合、不明ボタン64を選択してもよい。不明ボタン64が選択されると、第2取得部24は、カテゴリが不明であることを選択カテゴリ情報SCIとして取得してもよい。また、不明ボタン64が選択された場合、第2取得部24は、例えば、対応情報に含まれる全カテゴリを選択カテゴリ情報SCIとして取得してもよい。全カテゴリを選択カテゴリ情報SCIとして取得することにより、対応情報に含まれる全カテゴリが選択カテゴリ情報SCIとして第3探索部26に送信される。
【0055】
なお、選択とは、例えば、ユーザが端末装置10を操作して、ボタンを選択することである。選択とは、例えば、カテゴリ情報吹き出し65に表示されたいずれかのボタン要素をクリック等することであってもよい。また、選択とは、文章情報入力部53に、複数のカテゴリボタン62のいずれか、その他のカテゴリボタン63、及び不明ボタン64のいずれかを選択することを明示する単語または文章等を入力し、実行ボタン54を用いて提示装置20に送信してもよい。
【0056】
図8は実施形態に係るカテゴリ選択時の画面表示の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、カテゴリ選択時の画面表示の一例について説明する。
図8に示す一例は、
図7に示した画面表示において、ユーザが1番目のカテゴリを選択した後に表示される画面の一例である。カテゴリ選択時画面表示70は、入力カテゴリ吹き出し71と、探索結果吹き出し77とを更に画面構成として有する。
【0057】
入力カテゴリ吹き出し71は、ユーザにより選択されたカテゴリに関する情報が表示される。なお、入力カテゴリ吹き出し71は、ユーザが選択内容を確認するためのものである。例えば、ユーザが選択したカテゴリについて、カテゴリ情報吹き出し65の表示等を用いて明示的に表示されている場合、提示装置20は、入力カテゴリ吹き出し71を必ずしも表示することを要しない。
【0058】
探索結果吹き出し77は、間接探索結果ボタン群74と、直接探索結果ボタン群75とその他探索結果ボタン76とを構成要素として有する。間接探索結果ボタン群74及び直接探索結果ボタン群75は、それぞれ回答情報AIを表示する複数の探索結果ボタンを有していてもよい。図示する一例において、間接探索結果ボタン群74及び直接探索結果ボタン群75は、それぞれ第1から第5までの探索結果ボタンを有する。複数の探索結果ボタンは、質問情報QIと回答情報AIとの類似度が高い順番に表示されていてもよい。なお、それぞれの探索結果ボタンには、回答情報AIのタイトル等が表示されてもよい。探索結果ボタンは、少なくとも一つ表示され、例えば、ユーザの選択の負担にならないように5つ程度であってもよい。なお、実施形態の一例を説明する際には、図に合わせて探索結果ボタンはそれぞれ5番目までとする。
【0059】
間接探索結果ボタン群74には、第3探索部26が間接探索を行ったことにより得られた間接探索回答情報AI2が表示される。図示する一例において、間接探索結果ボタン群74は、間接探索回答情報AI2として、間接探索結果ボタン72a乃至間接探索結果ボタン72eを備える。また、直接探索結果ボタン群75には、第2探索部25が直接探索を行ったことにより得られた直接探索回答情報AI1が表示される。図示する一例において、間接探索結果ボタン群74は、間接探索回答情報AI2として、間接探索結果ボタン72a乃至間接探索結果ボタン72eを備える。なお、図示する一例において、間接探索結果ボタン群74は、直接探索結果ボタン群75より上位に表示されている。これは、ユーザにより選択されたカテゴリを用いて探索が行われる間接探索の方が、よりユーザの質問に対する回答である可能性が高いと考えられるからである。しかしながら本実施形態はこの一例に限定されず、直接探索結果ボタン群75が間接探索結果ボタン群74の上位に表示されてもよい。また、間接探索結果ボタン群74の構成要素(間接探索結果ボタン72a乃至間接探索結果ボタン72e)と、直接探索結果ボタン群75の構成要素(直接探索結果ボタン73a乃至直接探索結果ボタン73e)とが交互に表示されてもよい。
【0060】
その他探索結果ボタン76は、間接探索結果ボタン群74及び直接探索結果ボタン群75の中にユーザの欲する回答情報AIが存在しない場合に選択するボタンである。ユーザがその他探索結果ボタン76を選択した場合、類似度がそれぞれ6番目から10番目に高い探索結果ボタンがさらに表示される。
【0061】
図9は、実施形態に係る探索結果選択時の画面表示の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、探索結果選択時の画面表示の一例について説明する。
図9に示す一例は、
図8に示した画面表示において、ユーザが探索結果吹き出し77に表示されたいずれかのボタン要素を選択した後に表示される画面の一例である。探索結果選択時画面表示80は、回答情報吹き出し81と、回答内容吹き出し82とを更に画面構成として有する。具体的には、ユーザは、探索結果吹き出し77に表示された複数のボタン要素の中から、自身がした質問に最も近いと考えられる探索結果ボタン(すなわち、質問情報QIに対する回答情報AIが含まれていると判断した探索結果ボタン)を選択する。選択された探索結果ボタンに含まれる回答情報AIのタイトルは、回答情報吹き出し81に表示される。なお、回答情報吹き出し81は、単にユーザが選択内容を確認するものであるため、必ずしも表示されることを要しない。その後、回答内容吹き出し82には、選択された探索結果ボタンに含まれる回答情報AIが表示される。
【0062】
[実施形態1のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、提示装置20は、ユーザからの質問情報QIを取得する第1取得部21と、質問と当該質問への回答と当該質問のカテゴリとが互いに対応付けられた対応情報に基づき、第1取得部21により取得された質問情報QIを探索条件として、対応情報の中からカテゴリ情報CIを探索する第1探索部22と、ユーザにカテゴリ情報CIを提示する第1提示部と、ユーザにより選択された選択カテゴリ情報SCIを取得する第2取得部24と、第2取得部24により取得された質問情報QIを探索条件として、対応情報の中から直接探索回答情報AI1を探索する第2探索部25と、第2取得部24により取得された質問情報QIと、第2取得部24により取得された選択カテゴリ情報SCIとを探索条件として、対応情報の中から間接探索回答情報AI2を探索する第3探索部26と、直接探索回答情報AI1と、間接探索回答情報AI2とを、ユーザに提示する第2提示部27とを備える。すなわち、提示装置20は、ユーザの選択したカテゴリを探索条件に含む間接探索回答情報AI2と、ユーザの選択したカテゴリを探索条件に含まない直接探索回答情報AI1とを、ユーザに提示する。ここで、ユーザにより選択されたカテゴリの範囲でのみ回答を探索した場合、異なるカテゴリに属する回答を提示できず、ユーザの求める回答を提示できない場合がある。本実施形態によれば、ユーザが質問情報QIに基づいたカテゴリ情報CIについて、質問情報QIの趣旨とは誤ったカテゴリを選択した場合であっても、カテゴリに依らない直接探索回答情報AI1をさらに提示する。よって、本実施形態に係る提示装置20は、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することができる。
【0063】
また、上述した実施形態によれば、提示装置20において、第2取得部24により取得された質問情報QIを探索条件として、対応情報の中から直接探索回答情報AI1を探索する第2探索部25と、第2取得部24により取得された質問情報QIと、第2取得部24により取得された選択カテゴリ情報SCIとを探索条件として、対応情報の中から間接探索回答情報AI2を探索する第3探索部26とは、互いに異なる探索アルゴリズムを用いて対応情報の中から回答情報AIを探索する。すなわち、本実施形態によれば、第2探索部25と、第3探索部26とは、異なるアルゴリズムを用いて探索を行う。異なるアルゴリズムを用いて探索を行うことにより、同一のアルゴリズムを用いて探索を行った場合よりも、広範な探索結果を得ることができる。したがって、広範な探索結果を得ることにより、本実施形態に係る提示装置20は、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することができる。
【0064】
また、上述した実施形態によれば、提示装置20において、第2探索部25は、第2取得部24により取得された質問情報QIを探索条件として、確率的類似度を用いたアルゴリズムに基づいて、対応情報の中から直接探索回答情報AI1を探索する。第2探索部25は、選択カテゴリ情報SCIに依らないで回答情報AIを探索するため、探索対象が膨大である。膨大な探索対象の中からユーザに提供する回答情報AIを探索することは容易ではない。そこで、第2探索部25は、対応情報に含まれる複数の情報と、質問情報QIとのそれぞれの関係性を、確率的類似度を用いて判断することで、膨大な探索対象の中からユーザに好適な回答情報AIを効率的に探索することができる。したがって、本実施形態に係る提示装置20は、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することができる。
【0065】
また、上述した実施形態によれば、提示装置20において、第3探索部26は、第2取得部24により取得された質問情報QIと、第2取得部24により取得された選択カテゴリ情報SCIとを探索条件として、コサイン類似度を用いたアルゴリズムに基づいて、対応情報の中から間接探索回答情報AI2を探索する。第3探索部26は、対応情報に含まれる複数の情報と、質問情報QIとのそれぞれの関係性について、対応情報に含まれる情報のベクトルと、質問情報QIのベクトルとのコサイン類似度を用いたアルゴリズムにより判断する。すなわち、第3探索部26は、ベクトルのコサイン類似度を用いた探索により、対応情報と質問情報QIとに含まれる言葉の意味を重視して判断することができる。したがって、本実施形態に係る提示装置20は、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することができる。
【0066】
また、上述した実施形態によれば、提示装置20の探索結果選択時画面表示80において、第2探索部25により探索された直接探索回答情報AI1と、第3探索部26により探索された間接探索回答情報AI2とは、間接探索結果ボタン群74と直接探索結果ボタン群75とで別個独立に提示する。選択カテゴリ情報SCIを探索条件に含む間接探索結果は、選択カテゴリ情報SCIを探索条件に含まない直接探索結果よりも、ユーザの欲する回答情報AIを含む可能性が高い。すなわち、間接探索結果ボタン群74と、直接探索結果ボタン群75とを別個独立に提示することで、ユーザは、自身の欲する回答情報AIを容易に選択することができる。したがって、本実施形態に係る提示装置20は、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することができる。
【0067】
[実施形態2]
次に、実施形態2について説明する。実施形態2においては、ユーザからのフィードバック(FB)に基づき学習又は再学習を行う機能を更に有する点において実施形態1とは異なる。以下に行う実施形態2の説明において、実施形態1において既に説明した機能については、説明を省略する場合がある。まず、
図10から
図14を参照しながら、実施形態2に係るシステムの構成について説明する。
【0068】
図10は、実施形態2に係るユーザからのフィードバック機能を有する提示装置の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、ユーザからのフィードバック機能を有する提示装置20Aの一例について説明する。提示装置20Aの構成において、提示装置20と同様の構成については同様の符号を付すことにより説明を省略する場合がある。提示装置20Aは、第3取得部91とチャットボットログ92とを更に備える点において、提示装置20とは異なる。これらの各機能部は、例えば、コンピュータ及びソフトウェアを用いて実現される。また、各機能部は、必要に応じて電子回路を用いて実現されてもよい。さらに、各機能部は、単一の装置に含まれるものでなくてもよく、複数の装置から提示装置20Aを構成するような様態であってもよい。また、各機能部は、必要に応じて、半導体メモリや磁気ハードディスク装置などといった記憶手段を内部に備えてよい。
【0069】
第3取得部91は、端末装置10より送信されたフィードバック情報FIを取得する。端末装置10より送信されたフィードバック情報FIとは、ユーザからの操作に基づき取得された情報である。フィードバック情報FIは、ユーザに提示した回答情報AIに対する関する情報を含む。第3取得部91は、取得したフィードバック情報FIをチャットボットログ92に送信する。フィードバック情報FIには、例えば、ユーザに提示された回答情報AIが、質問情報QIに対する回答であるかの正誤に関する情報(以下、正誤情報EIと記載する場合がある。)を含む。正誤情報EIは、例えば、0と1の1ビットの情報であってもよい。フィードバック情報FIには、例えば、質問情報QIが属するとユーザが判断した選択カテゴリ情報SCIが含まれてもよいし、ユーザが選択した回答情報AI(以下、選択回答情報SAIと記載する場合がある。)が含まれていても良い。
【0070】
チャットボットログ92は、第3取得部91よりフィードバック情報FIを受信し、格納する。なお、図示する一例において、チャットボットログ92は、対応情報データベース32とは別個独立のデータベースとする場合が示されている。
【0071】
図11は、実施形態2に係るチャットボットログに格納される情報の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、チャットボットログ92に格納される情報の一例について説明する。チャットボットログ92には、フィードバック情報FIに含まれる質問情報QIと、選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIと、正誤情報EIとが格納される。すなわち、チャットボットログ92には、ユーザの操作に基づいて取得した情報が格納される。チャットボットログ92に格納された情報は、例えば、各探索を学習させるために使用されてもよいし、実績レポート情報として管理者が閲覧するために使用されてもよい。
【0072】
なお、図示する一例において、質問情報QIと、選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIと、正誤情報EIとは、チャットボットログ92にまとめて格納される例が示されている。しかしながら、本実施形態はこの一例に限定されない。質問情報QIと、選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIと、正誤情報EIとは、複数のデータベースに分けて格納されてもよい。具体的には、質問情報QIと、選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIとは、チャットボットログ92に格納され、正誤情報EIは、フィードバックDB(不図示)に格納されても良い。質問情報QI及び選択カテゴリ情報SCI及び選択回答情報SAIと、正誤情報EIとを異なるデータベースに格納することにより、質問情報QI及び選択カテゴリ情報SCI及び選択回答情報SAIの正規化を好適に行うことができる。
【0073】
図12は、実施形態に係るユーザからのフィードバックを基にした学習の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、ユーザからのフィードバックを基にした学習の一例について説明する。FBを有する学習部30Aの構成において、学習部30と同様の構成については同様の符号を付すことにより説明を省略する場合がある。FBを有する学習部30Aは、チャットボットログ92を更に備える点において、学習部30とは異なる。FBを有する学習部30Aは、チャットボットログ92を更に備えることにより、第1探索部22と、第2探索部25と、第3探索部26とを学習させる。
【0074】
学習用包括エンジン31は、対応情報データベース32と、チャットボットログ92とにDB制御情報DBCIを送信する。対応情報データベース32及びチャットボットログ92は、それぞれ学習用包括エンジン31よりDB制御情報DBCIを受信する。対応情報データベース32は、DB制御情報DBCIに従って、回答情報AIと、カテゴリ情報CIとを学習用包括エンジン31に送信する。チャットボットログ92は、DB制御情報DBCIに従って、質問情報QIと、選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIと、正誤情報EIとを学習用包括エンジン31に送信する。学習用包括エンジン31は、対応情報データベース32より、回答情報AIと、カテゴリ情報CIとを受信する。更に学習用包括エンジン31は、質問情報QIと、選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIと、正誤情報EIとを受信する。すなわち、学習用包括エンジン31は、対応情報データベース32とチャットボットログ92とに対して指示を出し、学習に必要な情報を取得している。学習用包括エンジン31は、受信した回答情報AIと、カテゴリ情報CIとに基づいて、学習を行う。学習用包括エンジン31は、受信した質問情報QIと、選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIと、正誤情報EIとに基づいて学習を行う。学習用包括エンジン31は、第1探索部22と、第2探索部25と、第3探索部26とに、学習に基づいた更新情報UIを送信し、各探索部を更新する。なお、第3探索部26がルールベースにより探索を行う場合、学習用包括エンジン31は、第3探索部26を更新することを必ず要しない。
【0075】
図13は、実施形態2に係る学習用包括エンジン31によるチャットボットログ92を用いた処理の流れの一例を示す図である。同図を参照しながら実施形態2に係る学習用包括エンジン31によるチャットボットログ92を用いた処理の流れの一例を説明する。学習用包括エンジン31は、例えば、所定の条件や管理者の操作に基づいて処理を行う。
【0076】
学習用包括エンジン31は、正誤情報EIに基づいて、ユーザに提示された回答情報AIが質問情報QIに対する回答であるかを判定する(ステップS901)。ユーザに提示された回答情報AIが質問情報QIに対する回答であった場合(ステップS901;Yes)、学習用包括エンジン31は、質問情報QIと選択カテゴリ情報SCIと、選択回答情報SAIとに基づいて学習を行う(ステップS902)。ユーザに提示された回答情報AIが質問情報QIに対する回答でなかった場合(ステップS901;No)、管理者は、ユーザの質問情報QIに対して、正しいカテゴリ情報CIと回答情報AIとを対応付ける(ステップS903)。学習用包括エンジン31は、対応付けられた質問情報QIとカテゴリ情報CIと回答情報AIとに基づいて学習を行う(ステップS904)。ユーザに提示された回答情報AIが、質問情報QIに対する回答であるか否かについてユーザが回答していない場合(ステップS901;不明)、ステップS903及びステップS904の処理が行われる。なお、ユーザが回答していない場合、管理者は、ユーザの質問情報QIに対して、カテゴリ情報CIと回答情報AIとを対応付けることを必ずしも要しない。
【0077】
図14は、実施形態に係るユーザからのフィードバック機能を有するシステムの処理の流れの一例について説明するためのシーケンス図である。同図を参照しながら、ユーザからのフィードバック機能を有するシステムの処理の流れの一例について説明する。
図12に例示された処理は、
図4に例示された処理に、さらに、フィードバックの送信処理(ステップS94)を含むものである。同図を参照しながら行う説明において、
図4と同様の処理については、同様の符号を付すことにより説明を省略する場合がある。
【0078】
図4に例示された処理と同様の流れで、提示装置20は、端末装置10に対して回答の提示を行う(ステップS44)。ユーザは、端末装置10を操作し、ネットワークNWを介して、提示された回答に対するフィードバックの送信を行う(ステップS94)。ここで、ユーザが送信するフィードバックとは、すなわち、フィードバック情報FIである。
【0079】
図15は、実施形態に係る質問解決時の画面表示の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、質問解決時の画面表示の一例について説明する。質問解決時画面表示100は、質問解決ボタン101と、質問未解決ボタン102と、質問解決吹き出し103と、回答終了吹き出し104とを更に画面構成として有する点において、探索結果選択時画面表示80とは異なる。なお、図示する一例において、質問解決ボタン101と質問未解決ボタン102は、回答吹き出し82の中に含まれる態様において示されている。しかしながら本実施形態はこの一例に限定されず、質問解決ボタン101と質問未解決ボタン102は、回答吹き出し82とは別個独立に表示された吹き出しの中に含まれていてもよいし、吹き出しの外に表示されていてもよい。
【0080】
質問解決ボタン101が選択された場合、ユーザの質問が解決したことが明示された内容が、質問解決吹き出し103として端末装置10に表示される。図示する一例においては、質問解決吹き出し103として「good」と記載されている。その後、回答終了吹き出し104が表示される。なお、質問解決吹き出し103は、単にユーザが選択内容を確認するものであるため、必ずしも表示されることを要しない。
【0081】
図16は、実施形態に係る質問未解決時の画面表示の一例について説明するための第1の図である。同図を参照しながら、質問未解決時の画面表示の第1の図について説明する。第1質問未解決時画面表示110は、質問解決ボタン101と、質問未解決ボタン102と、質問未解決吹き出し111と、複数の予備探索結果吹き出し117と、選択した予備探索結果の吹き出し118とを更に画面構成として有する点において、探索結果選択時画面表示80とは異なる。
【0082】
質問未解決ボタン102が選択された場合、質問が解決しないことを示す内容が、質問未解決吹き出し111として端末装置10に表示される。その後、複数の予備探索結果吹き出し117が端末装置10に表示される。なお、質問未解決吹き出し111は、単にユーザが選択内容を確認するものであるため、必ずしも表示されることを要しない。
【0083】
複数の予備探索結果吹き出し117は、例えば、予備間接探索結果ボタン群114と予備直接探索結果ボタン群115とその他予備探索結果ボタン116とを別個独立に含んでもよい。予備間接探索結果ボタン群114と、予備直接探索結果ボタン群115とには、
図9の画面表示において、ユーザに選択されなかった回答情報AIに加えて、選択された回答情報AIの代わりの回答情報AIが表示されてもよい。具体的には、質問情報QIと回答情報AIとの類似度が1番高い間接探索回答情報AI2が選択された場合、選択されなかった4つの間接探索回答情報AI2と、当該類似度が6番目に高い間接探索回答情報AI2とが間接探索ボタンに表示される。また、ユーザが予備直接探索結果ボタン群115の中から直接探索回答情報AI1を選択していないため、予備直接探索結果ボタン群115は、
図9に表示されている直接探索結果ボタン群75と同様の直接探索回答情報AI1を表示する。なお、図示する一例において、予備間接探索結果ボタン群114と予備直接探索結果ボタン群115とは、ボタンをそれぞれ5つずつ構成要素として有する例が示されている。しかしながら、本実施形態はこの一例に限定されない。予備間接探索結果ボタン群114と予備直接探索結果ボタン群115とは、ユーザが選択する際に負担にならない程度の数のボタンを構成要素として有していればよい。具体的には、予備間接探索結果ボタン群114と予備直接探索結果ボタン群115とは、例えば、3つずつや4つずつのボタンを構成要素として有してもよいし、予備間接探索結果ボタン群114のほうが予備直接探索結果ボタン群115より多くのボタンを構成要素として有してもよい。
【0084】
ユーザは、複数の予備探索結果吹き出し117内から質問情報QIに対する回答情報AIが含まれていると判断した探索結果ボタンを選択する。入力した予備探索結果の吹き出し118には、選択された探索結果ボタンに含まれる回答情報AIのタイトル等について表示される。なお、選択した予備探索結果の吹き出し118は、単にユーザが入力内容を確認するものであるため、必ずしも表示されることを要しない。その後、新たに回答内容吹き出し82が表示される。新たな回答内容吹き出し82には、選択された探索結果ボタンに含まれる回答情報AIが表示される。なお、新たな回答内容吹き出し82は、さらに、当該回答に対して質問解決ボタン101と、質問未解決ボタン102をユーザに表示してもよい。
【0085】
図17は、実施形態に係る質問未解決時の画面表示の一例について説明するための第2の図である。同図を参照しながら、質問未解決時の画面表示の第2の図について説明する。第2質問未解決時画面表示120は、質問解決ボタン101と、質問未解決ボタン102と、質問未解決吹き出し111と、複数の予備探索結果吹き出し117と、選択した予備探索結果の吹き出し118とを更に画面構成として有する点において、第1質問未解決時画面表示110と同様である。第2質問未解決時画面表示120は、予備間接探索結果ボタン群114と予備直接探索結果ボタン群115とに、質問情報QIと回答情報AIとの類似度が6番目から10番目に高い回答情報AIが表示されている点において第1質問未解決時画面表示110と異なる。質問情報QIと回答情報AIとの類似度が6番目から10番目に高い回答情報AIが表示されることにより、ユーザは、間接探索結果ボタン群74及び直接探索結果ボタン群75に提示された回答情報AI以外の回答情報AIを容易に提示させることができる。
[実施形態2のまとめ]
【0086】
上述した実施形態によれば、提示装置20Aは、提示装置20の機能構成に加え、更に、第3取得部91と、チャットボットログ92とを備えてもよい。提示装置20Aは、第3取得部91と、チャットボットログ92とを更に備えることにより、ユーザによるフィードバックから作成されたチャットボットログ92に基づいて学習することができる。提示装置20Aは、チャットボットログ92を学習に用いることにより、ユーザの欲する回答情報AIを提示することができる。したがって、本発明は、ユーザの質問の意図に合致するFAQを提供することができる。
【0087】
なお、上述した実施形態における提示装置20及び提示装置20Aが備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0088】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0089】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0090】
1…システム、10…端末装置、20…提示装置、21…第1取得部、22…第1探索部、23…第1提示部、24…第2取得部、25…第2探索部、26…第3探索部、27…第2提示部、AI1…直接探索回答情報、AI2…間接探索回答情報、32…対応情報データベース、50…起動時画面表示、51…提示側アイコン、52…起動時吹き出し、53…文章情報入力部、54…実行ボタン、60…文章情報入力時画面表示、61…入力文章吹き出し、62…カテゴリボタン、63…その他のカテゴリボタン、64…不明ボタン、65…カテゴリ情報吹き出し、70…カテゴリ選択時画面表示、71…入力カテゴリ吹き出し、74…間接探索結果ボタン群、75…直接探索結果ボタン群、76…その他探索結果ボタン76、77…探索結果吹き出し、80…探索結果選択時画面表示、81…回答情報吹き出し、82…回答内容吹き出し、20A…提示装置、91…第3取得部、92…チャットボットログ、100…質問解決時画面表示、101…質問解決ボタン、102…質問未解決ボタン、103…質問解決吹き出し、104…回答終了吹き出し、110…第1質問未解決時画面表示、111…質問未解決吹き出し、114…予備間接探索結果ボタン群、115…予備直接探索結果ボタン群、116…その他予備探索結果ボタン、117…複数の予備探索結果吹き出し、118…入力した予備探索結果の吹き出し、第2質問未解決時画面表示120