(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001998
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】洗浄部材及び洗浄部材の製造方法
(51)【国際特許分類】
A47K 7/03 20060101AFI20241226BHJP
A47K 7/02 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
A47K7/03
A47K7/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101853
(22)【出願日】2023-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】500331714
【氏名又は名称】株式会社創和
(74)【代理人】
【識別番号】100178951
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 和家
(72)【発明者】
【氏名】宗 正雄
【テーマコード(参考)】
2D134
【Fターム(参考)】
2D134CA01
2D134CA03
2D134CE03
(57)【要約】
【課題】本発明は、石鹸Soを泡立てた後、泡立てた石鹸の泡を用いて洗浄する、といった一連の作業の使い勝手を向上させる工夫がなされた、洗浄部材1及び洗浄部材1の製造方法Sを提供する。
【解決手段】網目状素材からなり石鹸Soを出し入れする開口部2aを有する袋状部材2と、開口部2aを塞ぐフラップ5と、を備え、袋状部材2は、石鹸Soを泡立てるための泡立部3と、擦り洗いをするための洗浄部4と、を有するものである。また、洗浄部4は、微少な突起物411を多数備え泡立部3よりも目が粗い洗浄部網目状素材41と、洗浄部網目状素材41の内側に配置され洗浄部網目状素材41に接着したスポンジ42と、を有するものであってもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
網目状素材からなり石鹸を出し入れする開口部を有する袋状部材と、
前記開口部を塞ぐフラップと、を備え、
前記袋状部材は、前記石鹸を泡立てるための泡立部と、擦り洗いをするための洗浄部と、を有するものであることを特徴とする洗浄部材。
【請求項2】
前記洗浄部は、微少な突起物を多数備え前記泡立部よりも目が粗い洗浄部網目状素材と、該洗浄部網目状素材の内側に配置され該洗浄部網目状素材に接着したスポンジと、を有するものであることを特徴とする請求項1記載の洗浄部材。
【請求項3】
前記泡立部はパイルメッシュにより構成され、前記洗浄部網目状素材は六角形状のメッシュにより構成されたものであることを特徴とする請求項2記載の洗浄部材。
【請求項4】
前記フラップは、網目状素材からなり、前記洗浄部網目状素材に被さることで前記開口部を塞ぐものであることを特徴とする請求項2又は3記載の洗浄部材。
【請求項5】
石鹸を出し入れする開口部を塞ぐフラップを備えるとともに石鹸を泡立てるための泡立部と擦り洗いをするための洗浄部とを有する洗浄部材の製造方法において、
矩形状であって微少な突起物を多数備えた洗浄部網目状素材と、該洗浄部網目状素材と同形状のスポンジとを用意し、該洗浄部網目状素材と該スポンジとを重ねて接着させることで前記洗浄部を構成する洗浄部素材を形成する洗浄部素材形成工程と、
前記洗浄部素材よりも所定寸法長い網目状素材からなり、前記泡立部と前記フラップを構成する泡立部フラップ素材を用意する泡立部フラップ素材用意工程と、
前記泡立部フラップ素材における、前記洗浄部素材よりも長い部分を折り畳み、前記フラップを構成するフラップ素材を形成し、該フラップ素材を内側にして、該洗浄部素材における前記洗浄部網目状素材に重ねて配置する配置工程と、
前記配置工程において重ねた前記洗浄部素材及び前記泡立部フラップ素材における、前記フラップ素材が設けられている部分以外の縁を縫製する縫製工程と、を有することを特徴とする洗浄部材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として洗濯や掃除等において、石鹸を収容して用いる洗浄部材及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ワイシャツ等の衿や袖口についた垢汚れに対しては、洗濯機に投入する前に、汚れに石鹸を塗りつけて、ナイロンネットや洗濯ブラシで擦る、といった下処理が行われている。また、石鹸の泡立てのためのネットや、石鹸を収容して洗浄するための洗浄部材等が提案されている(例えば、特許文献1~特許文献3等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭58-105456号公報
【特許文献2】特開2001-346712号公報
【特許文献3】実開昭54-91973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のネットは、石鹸の泡立ての機能を有するのみである一方、特許文献2や特許文献3の洗浄部材は、被洗浄物を効率的に洗浄するといった機能を訴求するものである。すなわち、石鹸を泡立てた後、泡立てた石鹸の泡を用いて洗浄する、といった一連の作業における使い勝手という点において、改善すべき点がある。
【0005】
本発明は前記事情に鑑み、石鹸を泡立てた後、泡立てた石鹸の泡を用いて洗浄する、といった一連の作業の使い勝手を向上させる工夫がなされた、洗浄部材及び洗浄部材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を解決する本発明の洗浄部材は、網目状素材からなり石鹸を出し入れする開口部を有する袋状部材と、
前記開口部を塞ぐフラップと、を備え、
前記袋状部材は、前記石鹸を泡立てるための泡立部と、擦り洗いをするための洗浄部と、を有するものであることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、石鹸を泡立てるための前記泡立部と、擦り洗いをするための前記洗浄部と、を有するものであるため、石鹸を泡立てた後、泡立てた石鹸の泡を用いて洗浄する、といった一連の作業の使い勝手を大幅に向上させることができる。
【0008】
また、本発明の洗浄部材において、前記洗浄部は、微少な突起物を多数備え前記泡立部よりも目が粗い洗浄部網目状素材と、該洗浄部網目状素材の内側に配置され該洗浄部網目状素材に接着したスポンジと、を有するものであってもよい。
【0009】
この態様を採用すれば、前記洗浄部が多数備える微少な突起物によって、例えば洗濯物等の被洗浄物を効果的に擦り洗いすることができる。また、前記洗浄部網目状素材と前記スポンジとが接着されているため、被洗浄物を前記洗浄部で擦り洗いをした際に、該洗浄部網目状素材と該スポンジとが一体的に被洗浄物に作用する。このため、被洗浄物を安定した状態で擦り洗いすることが可能となる。ここで、前記洗浄部網目状素材と前記スポンジとが接着されていない態様であると、特に、擦り洗いする部分が潰れた状態(凹んだ状態)では、該洗浄部網目状素材と該スポンジとの間に隙間が生じ、擦り洗いが不安定になる虞もある。さらに、前記洗浄部網目状素材は、擦り洗いをするという機能の関係上、泡立てるために目を細かくする必要がある前記泡立部に比べて、目が粗い態様を採用する。このため、前記スポンジがなく、該洗浄部網目状素材のみの態様である場合や、前記洗浄部網目状素材と前記スポンジとが接着されていない態様である場合には、力がかかったときに縫い目が外れてしまう(縫い目がパンクしてしまう)虞もある。
【0010】
さらに、本発明の洗浄部材において、前記泡立部はパイルメッシュにより構成され、前記洗浄部網目状素材は六角形状のメッシュ(いわゆる亀甲メッシュ)により構成されたものであることが好ましい。
【0011】
この態様を採用すれば、パイルメッシュから構成される前記泡立部によって、効率的に石鹸を泡立てることができ、六角形状のメッシュにより構成された前記洗浄部網目状素材により効果的に擦り洗いを行うことができる。なお、被洗浄物の態様、例えば、微少な突起物を多数備えた前記洗浄部網目状素材で擦り洗いをすると生地を傷めてしまうような場合には、前記泡立部で擦り洗いを行うことも可能である。
【0012】
またさらに、本発明の洗浄部材において、前記フラップは、網目状素材からなり、前記洗浄部網目状素材に被さることで前記開口部を塞ぐものであってもよい。
【0013】
この態様を採用すれば、例えばパイルメッシュから構成される前記フラップが、前記洗浄部網目状素材が多数備える突起物に引っかかり、取付手段等を別途用いることなく、該フラップによって前記開口部を安定して塞ぐことが可能となる。
【0014】
前記目的を解決する本発明の洗浄部材の製造方法は、石鹸を出し入れする開口部を塞ぐフラップを備えるとともに石鹸を泡立てるための泡立部と擦り洗いをするための洗浄部とを有する洗浄部材の製造方法において、
矩形状であって微少な突起物を多数備えた洗浄部網目状素材と、該洗浄部網目状素材と同形状のスポンジとを用意し、該洗浄部網目状素材と該スポンジとを重ねて接着させることで前記洗浄部を構成する洗浄部素材を形成する洗浄部素材形成工程と、
前記洗浄部素材よりも所定寸法長い網目状素材からなり、前記泡立部と前記フラップを構成する泡立部フラップ素材を用意する泡立部フラップ素材用意工程と、
前記泡立部フラップ素材における、前記洗浄部素材よりも長い部分を折り畳み、前記フラップを構成するフラップ素材を形成し、該フラップ素材を内側にして、該洗浄部素材における前記洗浄部網目状素材に重ねて配置する配置工程と、
前記配置工程において重ねた前記洗浄部素材及び前記泡立部フラップ素材における、前記フラップ素材が設けられている部分以外の縁を縫製する縫製工程と、を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の洗浄部材の製造方法によれば、石鹸を泡立てた後、泡立てた石鹸の泡を用いて洗浄する、といった一連の作業の使い勝手を向上させる工夫がなされた洗浄部材を容易に製造することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の洗浄部材及び本発明の洗浄部材の製造方法によれば、石鹸を泡立てた後、泡立てた石鹸の泡を用いて洗浄する、といった一連の作業の使い勝手を向上させる工夫がなされた、洗浄部材及び洗浄部材の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態を示す洗浄部材の斜視図である。
【
図7】
図2に示す洗浄部材のA-A線断面図である。
【
図8】
図1~
図7に示す洗浄部材の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図8に示す洗浄部材の製造方法における洗浄部素材形成工程を説明するための図である。
【
図10】
図8に示す洗浄部材の製造方法における泡立部フラップ素材用意工程を説明するための図である。
【
図11】
図8に示す洗浄部材の製造方法における配置工程を説明するための図である。
【
図12】
図8に示す洗浄部材の製造方法における配置工程を説明するための図である。
【
図13】
図8に示す洗浄部材の製造方法における縫製工程を説明するための図である。
【
図14】縫製工程によって縫製した洗浄部材を裏返す様子を説明するための図である。
【
図15】縫製工程によって縫製した洗浄部材を裏返す様子を説明するための図である。
【
図16】洗浄部材に石鹸を挿入する様子を説明するための図である。
【
図17】フラップを被せ、開口部を塞ぐ様子を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の洗浄部材は、洗濯機への投入前における、ワイシャツ等の衿や袖口についた垢汚れなど、洗濯物の擦り洗いに好適に用いることができるが、その他にも、布巾や雑巾のような布製品、台所用品やお風呂用品、あるいは手や足などの身体等、その被洗浄物は特に限定されるものではない。
【0019】
図1は、本発明の実施形態を示す洗浄部材1の斜視図であり、
図2は、
図1に示す洗浄部材1の正面図であり、
図3は、
図1に示す洗浄部材1の背面図である。また、
図4は、
図1に示す洗浄部材1の右側面図であり、
図5は、
図1に示す洗浄部材1の平面図であり、
図6は、
図1に示す洗浄部材1の底面図である。なお、
図1に示す洗浄部材1の左側面図は、
図4と左右対称に表れるため省略している。
図7は、
図2に示す洗浄部材1のA-A線断面図である。
図1~
図6では、収容した、例えば略直方体状の石鹸Soを破線で示している。なお、洗浄部材1に収容する石鹸Soの形状は特に限定されるものではなく、楕円形や円形のものであってもよい。
【0020】
図1~
図7に示すように、洗浄部材1は、袋状部材2とフラップ5を備えるものである。袋状部材2は、詳しくは後述するように、開口部2a(
図15参照)から石鹸Soを出し入れすることができ、この開口部2aはフラップ5によって塞がれる。また、袋状部材2は、網目状素材からなり、石鹸を泡立てるための泡立部3と、擦り洗いをするための洗浄部4を有している。本実施形態では、裏側の半分(
図4では右側の半分)が泡立部3で構成され、表側の半分(
図4では左側の半分)が洗浄部4で構成されている。
【0021】
具体的には、本実施形態の泡立部3は、パイルメッシュにより構成されており、目の細かいパイルメッシュにより、効率的に石鹸を泡立てることができる。なお、泡立部3は、石鹸を泡立てる機能を有する限り、メッシュ等で構成することも可能である。
【0022】
本実施形態の洗浄部4は、
図7に示すように、洗浄部網目状素材41と、洗浄部網目状素材41の内側に配置され洗浄部網目状素材41に接着したスポンジ42との二重構造を採用している。洗浄部網目状素材41は、表面に微少な突起物411を多数備えるとともに、泡立部3のパイルメッシュよりも目が粗い六角形状のメッシュにより構成されている。このため、泡立部3によって泡立てた石鹸Soの泡を用い、洗浄部4の多数の突起物411によって効率的に擦り洗いを行うことができる。特に、洗浄部網目状素材41とスポンジ42とが接着されているため、被洗浄物を洗浄部4で擦り洗いをした際に、洗浄部網目状素材41とスポンジ42とが一体的に被洗浄物に作用する。このため、被洗浄物を安定した状態で擦り洗いすることが可能となる。
【0023】
本実施形態のフラップ5は、泡立部3と連続したものであり、パイルメッシュにより構成され、洗浄部網目状素材41に被さることで開口部2a(
図15参照)を塞ぐものである。これにより、パイルメッシュから構成されるフラップ5が、洗浄部網目状素材41が多数備える突起物411に引っかかり、取付手段等を別途用いることなく、フラップ5によって開口部2aを安定して塞ぐことが可能となる。なお、本実施形態のフラップ5には、縁取り51の処理が施されている。
【0024】
次いで、本発明の洗浄部材1の製造方法の実施形態について説明する。
【0025】
図8は、
図1~
図7に示す洗浄部材1の製造方法Sの一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、本発明の洗浄部材1の製造方法Sは、洗浄部素材形成工程(ステップS1)と、泡立部フラップ素材用意工程(ステップS2)と、配置工程(ステップS3)と、縫製工程(ステップS4)と、を有する製造方法である。
【0026】
【0027】
図9は、
図8に示す洗浄部材1の製造方法Sにおける洗浄部素材形成工程(S1)を説明するための図である。本実施形態の洗浄部素材形成工程(S1)では、
図9に示すように、長方形(矩形状)に形成され微少な突起物411が多数設けられた六角形状のメッシュからなる洗浄部網目状素材41’と、洗浄部網目状素材41’と同形状のスポンジ42’を用意する。次いで、スポンジ42’上に、突起物411が上側となるように洗浄部網目状素材41’を重ね、適宜の接着剤によって、スポンジ42’と洗浄部網目状素材41’を接着する。なお、洗浄部網目状素材41’としては、擦り洗いに適した他のメッシュ生地を採用してもよい。
【0028】
図10は、
図8に示す洗浄部材1の製造方法Sにおける泡立部フラップ素材用意工程(S2)を説明するための図である。
【0029】
この工程では、洗浄部素材形成工程(S1)によって形成した洗浄部素材4’の長手方向の長さt1よりも長さt2分長いパイルメッシュからなる、長方形状(矩形状)の泡立部フラップ素材6を用意する。すなわち、洗浄部素材4’よりも所定寸法長い網目状素材(パイルメッシュ)からなる泡立部フラップ素材6を用意する。泡立部フラップ素材6における、長さt1部分は泡立部3を構成する部分(泡立部素材3’)であり、長さt2部分はフラップ5(フラップ素材5’)を構成する部分となる。なお、泡立部フラップ素材6の幅wは、洗浄部素材4’の幅wと同じに設定する。また、この工程において、必要に応じて、フラップ素材5’に縁取り51の処理を施す。
【0030】
図11及び
図12は、
図8に示す洗浄部材1の製造方法Sにおける配置工程(ステップS3)を説明するための図である。
【0031】
図11に示すように、配置工程(S3)では、泡立部フラップ素材6における、洗浄部素材4’よりも長い部分(長さt2部分)を折り畳み、フラップ5を構成するフラップ素材5’を形成する。次いで、フラップ素材5’を内側にして、
図12に示すように、洗浄部素材4’における洗浄部網目状素材41’に重ねて配置する。
【0032】
図13は、
図8に示す洗浄部材1の製造方法Sにおける縫製工程(ステップS4)を説明するための図である。
【0033】
図13に示すように、縫製工程(S4)では、配置工程S3において重ねた洗浄部素材4’及び泡立部フラップ素材6における、フラップ素材5’が設けられている部分以外の三辺の縁を縫製する。なお、
図13では、洗浄部素材4’、及び泡立部フラップ素材6におけるフラップ素材5’は、泡立部フラップ素材6における泡立部素材3’に隠れた様子を示している。この縫製工程(S4)によって、
図1~
図7に示す、泡立部3及び洗浄部4からなる袋状部材2と、フラップ5を有する洗浄部材1が完成する。
【0034】
次いで、縫製工程(S4)によって縫製した洗浄部材1を、
図14及び
図15に示すように裏返した後、
図16に示すように、袋状部材2の開口部2aから石鹸Soを挿入する。この際、フラップ5は、泡立部3に重ねられた状態になっているため、開口部2aが大きく開放され(フルオープンとなり)、石鹸Soの出し入れが容易となる。最後に、
図17に示すように、フラップ5を、洗浄部4における洗浄部網目状素材41に被せ、開口部2aを塞ぐ。本実施形態では、フラップ5がパイルメッシュで構成されているため、洗浄部網目状素材41が多数の突起物411(
図1等参照)に引っかかり、別途の取付手段を設けなくても、安定して開口部2aを塞ぐことができる。これにより、石鹸Soを収容した状態で、洗浄作業を行うことが可能となる。
【0035】
以上説明した洗浄部材1及び洗浄部材1の製造方法Sによれば、石鹸Soを泡立てた後、泡立てた石鹸Soの泡を用いて洗浄する、といった一連の作業の使い勝手を向上させる工夫がなされた、洗浄部材及び洗浄部材の製造方法を提供することができる。
【0036】
本発明は前述した実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。例えば、前述した実施形態では、一枚のパイルメッシュからなる泡立部フラップ素材6を用意する態様を例に挙げて説明したが、泡立部素材3’とフラップ素材5’とを縫製等して泡立部フラップ素材6を用意する態様も採用することができる。この態様を採用すれば、泡立部3とフラップ5とを異なる素材で構成することもでき、例えば、微少な突起物を多数備え擦り洗いに適した素材をフラップ5に採用してもよい。また、前述した実施形態では、泡立部3と洗浄部4とを略同じ程度の面積とする態様を説明したが、例えば、
図1に示す洗浄部材1の底の部分のみを泡立部3とする等、泡立部3と洗浄部4の面積の比は適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 洗浄部材
2 袋状部材
2a 開口部
3 泡立部
3’ 泡立部素材
4 洗浄部
41 洗浄部網目状素材
411 突起物
42 スポンジ
4’ 洗浄部素材
5 フラップ
5’ フラップ素材
6 泡立部フラップ素材
S 洗浄部材の製造方法
S1 洗浄部素材形成工程
S2 泡立部フラップ素材用意工程
S3 配置工程
S4 縫製工程
So 石鹸