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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025020096
(43)【公開日】2025-02-12
(54)【発明の名称】IRAK4阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/12 20060101AFI20250204BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 19/06 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250204BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20250204BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20250204BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20250204BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20250204BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20250204BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20250204BHJP
【FI】
C07D401/12 CSP
A61P43/00 111
A61P29/00 101
A61P29/00
A61P21/00
A61P19/06
A61P17/00
A61P37/08
A61P17/06
A61P37/02
A61P35/00
A61P35/02
A61K31/4439
C07D405/14
C07D401/14
C07D413/14
A61K31/501
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024156852
(22)【出願日】2024-09-10
(62)【分割の表示】P 2024505444の分割
【原出願日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】63/267,956
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】391008951
【氏名又は名称】アストラゼネカ・アクチエボラーグ
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】ターシュティーゲ,イナ
(72)【発明者】
【氏名】シーサー,シュテファン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】IRAK4を阻害し、結果として、医薬として有用である可能性を有する化合物を提供する。
【解決手段】式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩である。

具体的には、例えば6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドが示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】
〔式中、
はi)H、Me、Et、Pr、i-Pr、シクロプロピル、CHCN、CHFおよびオキセタンまたはii)何れの場合も所望によりMe、F、Cl、CN、OMeおよびC-Cアルキルから選択される1以上の置換基で置換されているC-Cアルキル基、C-Cシクロアルキル基または5員N-ヘテロ環から選択され;
はH、F、Cl、DおよびMeから選択され;
およびRは各々独立してH、Me、Et、F、Cl、所望により置換されているC-CアルキルおよびC-Cハロアルキルから選択され;
YはN(Me)COMe、N(R)COMe、N(Me)COR、N(Me)COCH(OH)Me、N(Me)COCH(OR)R、N(R)COR、CONMe、CONR、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾールもしくはピラゾールなどの5員N-ヘテロ環または1-ピリドンもしくはピリダジンなどの6員N-ヘテロ環であり、ここで、5員または6員N-ヘテロ環は所望によりNを基RまたはCを基Rで置換されており、ZはH、Me、Etまたは所望により置換されているC-Cアルキルであるか;または
YおよびZは一体となって所望により置換されている4員、5員または6員環を形成し;
XはORおよびNRから選択され;
はH、Me、所望により置換されているC-Cアルキルおよび所望により置換されているC-Cシクロアルキルから選択され;
はMe、所望により置換されているC-Cアルキルおよび所望により置換されているC-Cシクロアルキルから選択され;
はMe、Et、i-プロピル、n-プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、所望により置換されているC-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、-CH(C-Cシクロアルキル)またはOおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む4員、5員もしくは6員環であり;
およびRは独立してH、Meおよび所望により置換されているC-Cアルキルから選択されるか、あるいは一体となって所望により置換されているC-CシクロアルキルまたはOおよびNから選択されるさらに1個のヘテロ原子を含む所望により置換されている4員、5員もしくは6員環を形成し;
ここで、Z、R、R、R、R、R、RおよびRの任意的置換基は、存在するとき、OH、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C(O)Me、アミノ、NHMe、NMe、FまたはClから独立して選択される。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
基R
【化2】
から選択される、請求項1の化合物。
【請求項3】
基Rがメチル、フルオロメチル、シアノメチルおよびシクロプロピルから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
基RがHであり、基RがHであるおよび/または基RがHである、請求項1~3の何れかに記載の化合物。
【請求項5】
基YがN(Me)COMe、N(R)COMe、N(Me)COR、N(Me)COCH(OH)Me、N(Me)COCH(OR)R、N(R)COR、CONMe、CONR、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾールもしくはピラゾールなどの5員N-ヘテロ環または1-ピリドンもしくはピリダジンなどの6員N-ヘテロ環から選択され、ZがH、Me、Etまたは所望により置換されているC-Cアルキルである、請求項1~4の何れかに記載の化合物。
【請求項6】
基Yが、所望によりNを基RまたはCを基Rで置換されている
【化3】
から選択され、ZがHである、請求項1~4の何れかに記載の化合物。
【請求項7】
基Yが
【化4】
から選択される、請求項1~4の何れかに記載の化合物。
【請求項8】
次のものから選択される、請求項1の化合物:
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,2R,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
rel-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-(フルオロメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-(シアノメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,4r)-4-((S)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(オキセタン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピロリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(3-メチル-2-オキソイミダゾリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5r,8r)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(2-(1-ヒドロキシエチル)-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドおよび
2-((1r,4r)-4-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
請求項1~8の何れかに記載の式(I)の化合物および薬学的に許容される添加物を含む、医薬組成物。
【請求項10】
医薬として使用するための、請求項1~8の何れかに記載の式(I)の化合物。
【請求項11】
医薬の製造において使用するための、請求項1~8の何れかに記載の式(I)の化合物。
【請求項12】
IRAK4阻害が有益である疾患または状態を処置する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の請求項1~8の何れかに記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
【請求項13】
使用、医薬または処置が炎症性疾患または全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患のためである、請求項10または11に記載の使用のための化合物または請求項12に記載の処置方法。
【請求項14】
使用、医薬または処置が黒色腫またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、脾辺縁帯リンパ腫(SMZL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、白血病(慢性リンパ球性白血病(CLL))および意義不明のモノクローナル高γグロブリン血症(MGUS-IgM+)から選択される血液学的悪性腫瘍のためである、請求項10または11に記載の使用のための化合物または請求項12に記載の処置方法。
【請求項15】
請求項9に記載の医薬組成物および癌、炎症性疾患または自己炎症性/自己免疫性疾患の処置のためのその使用の指示を含む、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、IRAK4を阻害し、結果として、医薬として有用である可能性がある化学化合物およびその薬学的に許容される塩に関する。本開示は、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患、癌、炎症性疾患および全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患の処置における、これらIRAK4阻害剤の使用にも関する。本開示はまた該IRAK4阻害剤の製造に関与する方法および中間体化合物ならびにそれを含む医薬組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
インターロイキン-1受容体(IL-1R)関連キナーゼ4(IRAK4)は、免疫シグナル伝達のキーレギュレーターである。IRAK4は複数の細胞型により発現され、トール様受容体(TLR)ならびにIL-1R、IL-18RおよびIL-33受容体ST2を含むインターロイキン-1(IL-1)ファミリーの受容体からのシグナル伝達に介在する。TLRはリポ多糖(LPS)などの微生物由来のリガンドまたは微生物RNAもしくはDNAを認識し、応答し、一方IL-1ファミリーの受容体は、TLR活性化細胞(IL-1βおよびIL-18)または組織損傷(IL-1αおよびIL-33)により産生される内因性リガンドにより活性化される。リガンドによりTLRまたはIL-1受容体が活性化されたら、アダプタータンパク質骨髄分化一次応答88(MyD88)が受容体に動員され、IRAKファミリー(IRAK1、IRAK2およびIRAK4)のタンパク質と共に「ミッドソーム(Myddosome)」と称される多量体タンパク質複合体を形成する。ミッドソームは核因子κB(NF-κB)およびマイトージェン活性タンパク質キナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路を誘導するシグナル伝達プラットフォームとして働き、最終的に転写因子NF-κB、アクティベータータンパク質1(AP1)、c-AMP応答配列結合タンパク質(CREB)およびインターフェロン制御因子5(IRF5)を活性化し、炎症性サイトカインおよびケモカインの転写を誘導する。IRAK4を欠くマウスは生存可能であるが、IL-1β、IL-18およびLPSに対する炎症性サイトカイン応答を欠く。IRAK4の機能喪失型変異を呈するヒトは、免疫不全表現型を示し、免疫細胞はTLRアゴニストおよびIL-1受容体リガンドに対するサイトカイン応答の抑止を示す。
【0003】
IRAK4は、MyD88と中心部にあるキナーゼドメインの相互作用に介在するN末端デスドメインにより特徴づけられる。ミッドソーム形成は、ミッドソームの安定性および下流シグナル伝達を調節するIRAK4自己リン酸化を促進する。IRAK4のキナーゼ活性は、キナーゼ失活IRAK4を発現するノックインマウスにおける研究および小分子IRAK4キナーゼ阻害剤を使用する研究で示されるとおり、TLRおよびIL-1Rによるサイトカイン誘導に必要である。
【0004】
炎症性応答惹起における重要な役割を考慮して、IRAK4は、抗炎症効果を発揮する薬物の標的を構成する。
【0005】
喘息およびCOPD(慢性閉塞性肺疾患)は、世界中で、大きな満たされていない医療の必要性を構成する慢性肺疾患である。喘息およびCOPDは異常サイトカイン放出、調節不全の免疫細胞活性化および気道リモデリングが関与する慢性気道炎症により特徴づけられる。喘息において、アレルゲン性、ウイルス性および細菌性傷害などの気道の傷害が、病原体関連分子パターン(PAMP)を介してTLR受容体ならびにIL-33およびIL-1αを含むアラーミン放出を介してかつインフラマソーム活性化により放出されたIL-1βにより、IL-1RおよびST2受容体を活性化する。TLRおよびIL-1ファミリーの受容体は、マクロファージ、樹状細胞、肥満細胞、単球および上皮細胞を含む気道における複数細胞型に存在し、炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6、IL-8、GM-CSF、IL-5)放出によりリガンドに応答し、気道炎症、好中球および好酸球などの炎症性細胞動員、気道過敏反応性および粘液産生に至る。IRAK4阻害は、気道におけるこれら炎症性経路を抑制する可能性を有する。喘息およびCOPD患者からの肺サンプルの遺伝子発現分析は、重症患者のサブセットでIL-1RおよびTLR2/4炎症性経路と関連する遺伝子の発現の上方制御を確認している。IRAK4阻害剤は、我々の知る限り、呼吸器疾患処置のために臨床で探索されていないが、いくつかの研究グループからの前臨床データは、IRAK4制御経路の妨害は、喘息およびCOPD両方の動物モデルで気道炎症を減弱することを示す。例えば、ミッドソームの中心成分であるMyD88を欠くマウスは、IRAK2とIRAK4の相互作用を遮断する小分子模倣体で処置されたマウスと同様、アレルゲンまたはIL-33により誘導される気道炎症から保護される。モノクローナル抗体でのIL-1βの遮断が、喘息のステロイド抵抗性マウスモデルにおけるアレルゲンおよび細菌により誘導される気道炎症を抑制することも判明している。さらに、マウスのアレルゲン曝露時のIL-1Rアンタゴニストアナキンラでの処置は、アレルギー性喘息のマウスモデルにおける喘息様症状を軽減する。タバコ煙への慢性暴露は、COPD発症の主要寄与因子である。タバコ煙に暴露されたマウスで、IL-1シグナル伝達は、好中球性気道炎症を介在する中心的存在であり、IL-1α、IL-1βまたはIL-1Rに対する抗体でのIL-1シグナル伝達遮断は、タバコ煙暴露マウスにおける肺における好中球性炎症を軽減し、細菌またはウイルス誘導増悪を低減できる。まとめると、IRAK4阻害は、数個の疾患関連シグナル伝達経路の同時遮断により、炎症性呼吸器疾患における広い抗炎症効果を提供する可能性がある。
【0006】
ミッドソームの中心的レギュレーターとして、IRAK4は、IL-1R、TLRまたはST2介在機構により駆動される他の炎症性疾患の治療標的としても有望である。先に開示したとおり、IRAK4は、関節リウマチおよび全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫性障害に役割を有する(例えばWO2017207386およびWO2015150995参照)。SLEにおいて、自己抗体および自己抗原からなる免疫複合体がTLR依存性病理学的シグナル伝達を駆動できる。SLE病因において、IRAK4阻害は、形質細胞様樹状細胞におけるTLR7およびTLR9活性化により介在されるI型インターフェロンおよび炎症促進性サイトカインの放出を遮断すると報告されている。IRAK4のキナーゼ失活変異体を発現するまたはIRAK4キナーゼ阻害剤化合物で処置したマウスは、実験的に誘導した関節炎およびループスに抵抗性である(例えばWO2017207386参照)。関節リウマチの処置にアナキンラ(IL-1受容体アンタゴニスト)の使用が承認されていることも、この疾患における病原性IL-1Rシグナル伝達の役割を支持する。シェーグレン症候群において、TLRはPBMC(末梢血単核細胞)および唾液腺で上方制御されており、TLR活性化はインターフェロンおよび他の炎症性サイトカインの放出を刺激でき、シェーグレン病因への関与が示唆される。MyD88ノックアウトマウスも、シェーグレン症候群の実験的マウスモデルで疾患顕在化の減少を示す。全身性硬化症は、IL-1R、TLR4、TLR8およびST2-シグナル伝達が、微小血管損傷および線維症を含む病原性機構を駆動し得る重症自己免疫性障害である。全身性硬化症の処置としてのIRAK4阻害は、故に、複数疾患関連経路を同時に遮断し得る。筋炎において、IL-1αおよびIL-1βのレベル上昇が筋肉組織炎症に寄与し得る。筋炎患者はまた、TLR7/9活性化により一部駆動され得る高I型インターフェロン遺伝子シグネチャーによっても特徴づけられ、IL-1Rシグナル伝達の関連は、小規模機構的臨床治験におけるアナキンラ処置筋炎患者の臨床的アウトカム改善によっても支持された。IL-1R経路の中心的レギュレーターとして、IRAK4はまた痛風の処置の標的としても有望である。痛風罹患者で特徴的に形成される尿酸ナトリウム結晶は、インフラマソームの活性化およびIL-1β放出の引き金を引き得る。抗IL-1βモノクローナル抗体であるカナキヌマブまたはアナキンラ両方の使用は、痛風発作の処置で臨床的有効性を示している。IL-1βおよびIL-33のレベルの上昇は、子宮内膜症患者でも判明している。子宮内膜症の疾患プロセスにおけるIRAK4の重要性は、IRAK4阻害剤の経口投与が病巣形成抑制を示したマウスモデルで示された。MyD88ノックアウトマウスは、同マウスモデルにおいて子宮内膜症の発症に対しても保護された。IL-33/ST2シグナル伝達は、アトピー性皮膚炎における重要な機構であり、皮膚炎症、上皮性バリア完全性および好酸球動員の制御に関与する。IL-33は、MyD88依存的様式でマウスにおいて湿疹および皮膚炎の引き金を引く。ST2シグナル伝達のレギュレーターおよびミッドソームの中心的成分として、IRAK4阻害はアトピー性皮膚炎における病原性IL-33/ST2シグナル伝達を阻害する可能性を有する。TLR7およびIL-1R介在機構両方が乾癬に関与することが示唆されている。イミキモド(TLR/8アゴニスト)は、MyD88依存的様式でマウスにおいて乾癬様疾患を誘導できる。IL-1βは乾癬性皮膚病巣で上方制御され、IL-1β/IL-1R軸は皮膚炎症に寄与し、乾癬病因においてTH17細胞から放出される重要なサイトカインであるIL-17の産生を制御することが示唆されている。IRAK4キナーゼ活性は、さらに、インビボでTH17分化およびTH17介在疾患の制御に必要であることが示されている。
【0007】
いくつかのIRAK4キナーゼ阻害剤が知られ、主に腫瘍または炎症性疾患における使用のために、開発されている(例えばWO2015150995、WO2017207386、WO2017009806、WO2016174183、WO2018234342、WO2020263967、WO2020263980参照)。既知IRAK4キナーゼ阻害剤の中で、PF-06650833は最近関節リウマチの処置についてのフェーズII臨床治験を完了した(clinicaltrials.gov entryのNCT02996500参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
まとめると、IRAK4阻害剤は、今日までこのような阻害剤が臨床使用に承認されていないにも関わらず、いくつかの疾患および状態の処置のための可能性を有する。例えば癌、喘息、COPDおよび慢性自己免疫性/自己炎症性疾患などのIRAK4介在経路活性化と関連する炎症性疾患の処置における臨床使用に適するものとする物理化学および選択性プロファイルを有する新規IRAK4阻害剤の提供が、本開示の目的である。
【0009】
第一の態様において、本開示は、式(I)
【化1】
〔式中、
はi)H、Me、Et、Pr、i-Pr、シクロプロピル、CHCN、CHFおよびオキセタンまたはii)何れの場合も所望によりMe、F、Cl、CN、OMeおよびC-Cアルキルから選択される1以上の置換基で置換されているC-Cアルキル基、C-Cシクロアルキル基または5員N-ヘテロ環から選択され;
はH、F、Cl、DおよびMeから選択され;
およびRは各々独立してH、Me、Et、F、Cl、所望により置換されているC-CアルキルおよびC-Cハロアルキルから選択され;
YはN(Me)COMe、N(R)COMe、N(Me)COR、N(Me)COCH(OH)Me、N(Me)COCH(OR)R、N(R)COR、CONMe、CONR、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾールもしくはピラゾールなどの5員N-ヘテロ環または1-ピリドンもしくはピリダジンなどの6員N-ヘテロ環であり、ここで、5員または6員N-ヘテロ環は所望によりNを基RまたはCを基Rで置換されており、ZはH、Me、Etまたは所望により置換されているC-Cアルキルであるか;または
YおよびZは一体となって所望により置換されている4員、5員または6員環を形成し;
XはORおよびNRから選択され;
はH、Me、所望により置換されているC-Cアルキルおよび所望により置換されているC-Cシクロアルキルから選択され;
はMe、所望により置換されているC-Cアルキルおよび所望により置換されているC-Cシクロアルキルから選択され;
はMe、Et、i-プロピル、n-プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、所望により置換されているC-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、-CH(C-Cシクロアルキル)またはOおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む4員、5員もしくは6員環であり;
およびRは独立してH、Meおよび所望により置換されているC-Cアルキルから選択されるか、あるいは一体となって所望により置換されているC-CシクロアルキルまたはOおよびNから選択されるさらに1個のヘテロ原子を含む所望により置換されている4員、5員もしくは6員環を形成し;
ここで、Z、R、R、R、R、R、RおよびRの任意的置換基は、存在するとき、OH、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C(O)Me、アミノ、NHMe、NMe、FまたはClから独立して選択される。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0010】
本明細書はまた式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および少なくとも1個の薬学的に許容される添加物を含む医薬組成物も記載する。
【0011】
本明細書はまた医薬として使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩も記載する。
【0012】
本明細書はまた喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患の処置に使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩も記載する。
【0013】
本明細書はまた炎症性疾患の処置に使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩も記載する。
【0014】
本明細書はまた全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患の処置に使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩も記載する。
【0015】
本明細書はまた、例えばBTK阻害剤と組み合わせて使用するための、癌の処置に使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩も記載する。
【0016】
本明細書はまた癌の処置に使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩も記載する。このような使用において、例えば血液学的悪性腫瘍の処置のために、式(I)の化合物は単剤療法としてまたはさらなる治療剤との組み合わせで使用される。処置される血液学的悪性腫瘍は、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、脾辺縁帯リンパ腫(SMZL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、白血病(慢性リンパ球性白血病(CLL))および意義不明のモノクローナル高γグロブリン血症(MGUS-IgM+)から選択され得る。さらに、使用は、MYD88変異、B細胞受容体(BCR)変異またはMYD88およびBCR両方の変異を有する血液学的悪性腫瘍の処置のためであり得る。化合物をさらなる治療剤との組み合わせで使用するとき、第二剤は、BCR阻害剤、例えばBTK阻害剤(例はイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブまたはチラブルチニブを含む)、PI3Kδ阻害剤およびSYK阻害剤または免疫療法からなる群から選択され得る。
【0017】
本明細書はまた医薬の製造における式(I)の化合物の使用、例えば、ここで、医薬が喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患の処置に使用するため、または癌の処置に使用するため、または全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患の処置に使用するため、または炎症性疾患の処置に使用するためである、使用も記載する。
【0018】
本明細書はまた有効量の式(I)の化合物の、それを必要とする患者への投与を含む、処置方法であって、ここで、必要とする患者が喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患、癌、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患または炎症性疾患を有するものである、方法も記載する。
【0019】
本開示はまた式(I)の化合物の製造方法にも関する。
【0020】
本開示のさらなる態様は、この明細書を読むことにより、当業者には明らかである。
【0021】
上記のとおり、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩が強力なIRAK4キナーゼの阻害剤であることが判明した。さらに、好ましい式(I)の化合物は、他のキナーゼを超える優れた選択性を有し、オフターゲット効果および毒性を回避するプロファイルを提供する。IRAK4阻害活性と有害なオフターゲット効果欠如のこの望ましい組み合わせは、医薬として使用するための本開示の化合物の適性を示す。
【0022】
他に定義しない限り、ここで使用する全ての技術的および科学的用語は、本開示が関連する分野の当業者に一般に理解されるのと同じ意味を有する。例えば、Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology, Juo, Pei-Show, 2nd ed., 2002, CRC Press; The Dictionary of Cell and Molecular Biology, 3rd ed., 1999, Academic Press;およびOxford Dictionary of Biochemistry and Molecular Biology, Revised, 2000, Oxford University Pressは、本開示において使用される用語の多くの一般的辞書を当業者に提供する。
【0023】
本開示がより容易に理解され得るように、ある用語を下に明示的に定義する。さらに、定義は、詳細な記載をとおして、適宜示される。
【0024】
単位、接頭辞および記号は、その国際単位系(SI)により認められた形態である。数値範囲は、該範囲を定義する数値を含む。
【0025】
用語「医薬組成物」は、活性成分の生物学的活性を可能とするような形態であり、組成物が投与される対象に許容不可能な毒性であるさらなる成分を含まない、製剤をいう。このような組成物は無菌であり得る。本開示の医薬組成物は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩および少なくとも1個の薬学的に許容される添加物を含む。
【0026】
「処置する」または「処置」または「処置するため」または「軽減する」または「軽減するため」などの用語は、(1)診断された病状または障害を治癒、減速、症状低減および/または進行停止する治療的手段および(2)標的の病状または障害を予防および/または発症遅延する予防または防止的手段両方をいう。故に、処置を必要とする者は、既に障害を有する者;障害を有しやすいまたは発症しやすい者;および障害を予防すべき者を含む。ある態様において、対象は、患者が呼吸器疾患の症状の、例えば、完全、部分的または一過性軽減を示すならば、本開示の方法により呼吸器疾患は十分「処置された」。
【0027】
用語「対象」は、特定の処置の受け手である、ヒト、非ヒト霊長類、齧歯類などを含むが、これらに限定されないあらゆる動物(例えば、哺乳動物)をいう。典型的に、用語「対象」および「患者」は、ここではヒト対象に関して相互交換可能に使用される。
【0028】
ここで使用する記号*は、式(I)の化合物のある構成要素の化合物の他の構成要素への結合部位を示すために使用する。
【0029】
ここで使用する用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖両方の飽和炭化水素ラジカルをいう。ここで使用する用語ジュウテロアルキルは、1以上の、所望により全ての、水素が重水素原子で置き換えられているアルキル基をいう。用語シクロアルキルは、飽和環状炭化水素をいう。ここで使用する用語ハロアルキルは、1以上の、所望により全ての、水素がハロゲン原子で置き換えられているアルキル基をいい、ここで例えばハロゲン原子はフッ素原子または塩素原子である。ハロアルキル基の実施態様は、CF、CFCFなどの完全フッ素化のものまたはCHF、CHCl、CFCH、CHCF、CHCHFおよびCHCHClなどのアルキル基の同じ炭素原子に接続する1以上の水素を置き換えるフッ素または塩素を有するものを含む。
【0030】
本明細書において、C-Cアルキルなどの用語で使用する接頭辞「C-C」(ここで、xおよびyは整数である)は、該基に存在する炭素原子数の範囲を示す。例えば、C-Cアルキルはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチルを含み、一方C-Cアルキル基の例はメチル、エチル、n-プロピルおよびi-プロピルを含む。C-Cアルコキシ基はメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、s-ブトキシおよびt-ブトキシを含む。C-Cアルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシおよびi-プロポキシを含む。
【0031】
特に断らない限り、原子または基の結合は、該基の任意の適当な原子であり得る;例えば、プロピルはプロプ-1-イルおよびプロプ-2-イルを含む。
【0032】
ここで使用する用語「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を有する環状飽和炭化水素ラジカルをいう。故に、C-Cシクロアルキルはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基をいう。
【0033】
ここで使用する用語「アルコキシ」は、アルキル鎖に結合した酸素原子を伴う基をいい、ここで、上記のとおり、アルキル鎖は特定の数の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖飽和炭化水素ラジカルである。故に、C-Cアルコキシは、メトキシ、エトキシ、OPrおよびOPr基をいう。
【0034】
ここで記載する基Rは、所望によりMe、F、Cl、CN、OMeおよびC-Cアルキルから選択される1以上の置換基で置換されている5員N-ヘテロ環であり得る。ある実施態様において、5員N-ヘテロ環は、1個、2個または3個の環窒素を含む芳香族ヘテロ環、例えばピロール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3-トリアゾールまたは1,2,4-トリアゾールであり得る。ある実施態様において、5員N-ヘテロ環の環窒素は、C-Cアルキル基、例えばメチル基で置換される。
【0035】
ここにおよび上に記載するとおり、シクロヘキシル基は基Rで置換され得る。このような場合、基Rは、任意の利用可能な環炭素に結合し得る。ある実施態様において、Rは、下に示すとおり、インダゾール環に結合する炭素原子に隣接する炭素原子に結合する。
【化2】
【0036】
ここでおよび上で使用する用語「アセチル」は、式-C(O)Meの基をいう。ここでのN-アシル化基の記載は、小アルキル側鎖、すなわち所望により置換されているC-Cアルキル側鎖または所望により置換されているC-Cシクロアルキルを有するアミドをいい、各場合、任意的置換基はOH、C-Cアルコキシ、C(O)Me、アミノ、NHMe、NMe、FまたはClから選択される。ある実施態様において、N-アシル化基は、N-アセチル基、すなわち基-NRC(O)Meである。
【0037】
ここでおよび上に記載するとおり、式(I)の化合物は、一体となって4員、5員または6員環を形成し得る2個の基YおよびZで置換されているシクロヘキシル環を含む。このような場合、4員、5員または6員環は、所望により1個または2個の環炭素がOおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換えられている飽和炭化水素環系である。2個の環炭素がヘテロ原子で置き換えられている場合、ヘテロ原子は直接結合していない、すなわちヘテロ原子は非隣接環炭素を置き換え、または環内でCH基により分離されていないが、例えばカルボニル基により連結され、例えばカーボネートまたはカルバメートモチーフをもたらす。炭化水素環は、YおよびZが一体となって環状アミドを形成するときのように、カルボニル基を組み込み得る。ある実施態様において、4員、5員または6員環は、ピロリジン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、ピペリジン-2-オンおよび1,3-オキサジナン-2-オンなどの環状アミドまたはカルバメートである。あるいは、基YおよびZは、一体となって、窒素でアシル基により置換されているアゼチジンを形成し得る。さらに、4員、5員または6員環は、OH、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C(O)Me、アミノ、NHMe、NMe、FまたはClから選択される基で置換され得る。これらの任意的置換基は、有利に溶解度などの分子の物理化学性質の調節、または、例えば他のキナーゼに対する、IRAK4キナーゼとの相互作用さらなる最適化に使用され、故に、より強力かつ選択的IRAK4キナーゼ阻害剤をもたらし得る。
【0038】
ここに記載するとおり、式(I)の化合物は、N(Me)COMe、N(R)COMe、N(Me)COR、N(Me)COCH(OH)Me、N(Me)COCH(OR)R、N(R)COR、CONMe、CONR、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾールもしくはピラゾールなどの5員N-ヘテロ環または1-ピリドンもしくはピリダジンなどの6員N-ヘテロ環から選択される基Yを含み得て、ここで、5員または6員N-ヘテロ環は、所望によりNを基RまたはCを基Rで置換されている。このような場合、基ZはH、Me、Etまたは所望により置換されているC-Cアルキルから選択される。他の5員および6員N-ヘテロ環はピロール、ピリジン、ピリミジンおよびピラジンを含む。基Yが所望により置換されている5員または6員N-ヘテロ環であるとき、実施態様は、1個のR基および/または1個のR基が存在し、基RまたはRがメチル、C-Cアルキル、C-C-ヒドロキシルアルキル、-CH(OH)Me、-C(OH)Meまたは-CHCH(OH)Meから選択される。ある実施態様において、RおよびR基はメチル、C-Cアルキル、C-Cヒドロキシルアルキル、-CH(OH)Me、-C(OH)Meおよび-CHCH(OH)Meから選択される。例えばYがN(Me)CORであるとき、Rは、下に示すCH(OH)Meであり得る。
【化3】
【0039】
ここでおよび上に記載するとおり、基Rは、所望により置換されている、OおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む4員、5員または6員環であり得る。疑いを避けるため、「1個のヘテロ原子を含む」は、環の原子の1個がOまたはNから選択されるヘテロ原子であることを意味する。ある実施態様において、OおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む4員、5員または6員環は飽和である。ある実施態様において、OおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む4員、5員または6員環はアゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、ピロリジン、テトラヒドロピランおよびピペリジンから選択される。ここでおよび上に記載するとおり、置換基RおよびRは一体となって所望により置換されているさらに1個のヘテロ原子を含む4員、5員または6員環を形成し得る。さらに1個のヘテロ原子が存在するとき、ヘテロ原子はNに直接結合しない、すなわち環内ヘテロ原子は隣接しておらず、またはCH基により分離されていない。ある実施態様において、得られた環は飽和である、例えば得られた環はモルホリンまたはピペラジン環であり得る。
【0040】
当業者には明らかなとおり、式(I)の化合物および特にR、YおよびZなどで置換されたシクロヘキシル基は、種々の立体化学形態で存在できる。本特許請求の範囲は、IRAK4阻害剤として最高の活性の化合物が好ましいが、式(I)の化合物の全立体化学形態を包含することは理解される。式(I)の化合物は、あらゆる比率で存在する式(I)の化合物の他の可能性のある立体異性形態の1以上を伴い、または伴わずに製造、単離および/または供給され得ることは認識される。立体富化または立体純粋化合物の製造は、当分野で周知の有機化学の標準技術により、例えば立体富化または立体純粋出発物質からの合成により、合成中の適切な立体富化または立体純粋触媒の使用によりおよび/または立体異性体のラセミまたは一部富化混合物の、例えばキラルクロマトグラフィーによる分割により、実施できる。例えば、本開示の化合物は、化合物の>90%、>95%または>99%が単一エナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在する混合物として提供され得る。
【0041】
ここにおよび上に記載するとおり、式(I)の化合物のある構成要素は、所望により置換されている。ここで使用する用語所望により置換されているは、化合物の構成要素が、特定した任意的置換基の1以上で置換されていても置換されていなくてもよいことを意味する。任意的置換基が基Z、R、R、R、R、R、RおよびRの1以上に存在するとき、0個、1個、2個または3個の置換基が各置換される基に存在し、例えば0個または1個の置換基が存在する。2個のヒドロキシル置換基が存在するとき、2個のヒドロキシル基は同じ炭素原子に結合しないことは理解される。任意的置換基がFであるとき、1個、2個または3個のF置換基が存在でき、さらに、2個または3個のF置換基が存在するとき、一般に同じ炭素原子に直接結合する。基RがC-Cアルキル基で置換されているある実施態様において、1個の置換基、例えばメチル基が存在し得る。これらの任意的置換基は、溶解度などの分子の物理化学性質の調節、代謝の調節または例えば他のキナーゼに対する、IRAK4キナーゼとの相互作用さらなる最適化に使用され、故に、より強力かつ選択的IRAK4キナーゼ阻害剤をもたらし得る。Z、R、R、R、R、R、RおよびRの任意的置換基がOH、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C(O)Me、アミノ、NHMeおよびNMeから選択されるある実施態様において、基あたり0個または1個の独立して選択される置換基が存在する(すなわち0個または1個のOH、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C(O)Me、アミノ、NHMeおよびNMeから独立して選択される置換基がZ、R、R、R、R、R、RまたはR基各々に存在し得る)。Z、R、R、R、R、R、RおよびRの任意的置換基がFまたはClから独立して選択されるある実施態様において、基あたり0個、1個、2個または3個の独立して選択される置換基が存在し得る(すなわち0個、1個、2個または3個のFまたはClから独立して選択される置換基がZ、R、R、R、R、R、RおよびR基各々に存在し得る)。ある実施態様において、基Z、R、R、R、R、R、RおよびRは、存在する各場合、非置換である。
【0042】
上記のとおり、第一の実施態様において、本開示は式(I)
【化4】
〔式中、
はi)H、Me、Et、Pr、i-Pr、シクロプロピル、CHCN、CHFおよびオキセタンまたはii)何れの場合も所望によりMe、F、Cl、CN、OMeおよびC-Cアルキルから選択される1以上の置換基で置換されているC-Cアルキル基、C-Cシクロアルキル基または5員N-ヘテロ環から選択され;
はH、F、Cl、DおよびMeから選択され;
およびRは各々独立してH、Me、Et、F、Cl、所望により置換されているC-CアルキルおよびC-Cハロアルキルから選択され;
YはN(Me)COMe、N(R)COMe、N(Me)COR、N(Me)COCH(OH)Me、N(Me)COCH(OR)R、N(R)COR、CONMe、CONR、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾールもしくはピラゾールなどの5員N-ヘテロ環または1-ピリドンもしくはピリダジンなどの6員N-ヘテロ環であり、ここで、5員または6員N-ヘテロ環は所望によりNを基RまたはCを基Rで置換されており、ZはH、Me、Etまたは所望により置換されているC-Cアルキルであるか;または
YおよびZは一体となって所望により置換されている4員、5員または6員環を形成し;
XはORおよびNRから選択され;
はH、Me、所望により置換されているC-Cアルキルおよび所望により置換されているC-Cシクロアルキルから選択され;
はMe、所望により置換されているC-Cアルキルおよび所望により置換されているC-Cシクロアルキルから選択され;
はMe、Et、i-プロピル、n-プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、所望により置換されているC-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、-CH(C-Cシクロアルキル)またはOおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む4員、5員もしくは6員環であり;
およびRは独立してH、Meおよび所望により置換されているC-Cアルキルから選択されるか、あるいは一体となって所望により置換されているC-CシクロアルキルまたはOおよびNから選択されるさらに1個のヘテロ原子を含む所望により置換されている4員、5員もしくは6員環を形成し;
ここで、Z、R、R、R、R、R、RおよびRの任意的置換基は、存在するとき、OH、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C(O)Me、アミノ、NHMe、NMe、FまたはClから独立して選択される。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0043】
ある実施態様において、式(I)の化合物は、基R
【化5】
から選択される、式(Ia)の化合物である。
【0044】
明確性のために、ここで使用する記号「*」は、基がそこからの単結合を介して分子の残りの部分、この場合、ピリドンの窒素原子に結合する原子を示す。
【0045】
ある実施態様において、式(I)の化合物は、基Rがメチル、フルオロメチルおよびシアノメチルから選択される式(Ib)の化合物である。
【0046】
ある実施態様において、式(I)の化合物は、基Rがシクロプロピルである、式(Ic)の化合物である。
【化6】
【0047】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)の化合物は、基RがHである、式(Id)の化合物である。
【化7】
【0048】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)または(Id)の化合物は、XがORである、式(Ie)の化合物である。
【化8】
【0049】
ある実施態様において、式(Ie)の化合物は、RがMeである、式(If)の化合物である。
【化9】
【0050】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)または(If)の化合物は、基RがHである、式(Ig)の化合物である。
【0051】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)または(Ig)の化合物は、Rがメチルである、式(Ih)の化合物である。
【0052】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)または(Ig)の化合物は、RがHである、式(Ii)の化合物である。
【0053】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、YがN(Me)COMe、N(R)COMe、N(Me)COR、N(Me)COCH(OH)Me、N(Me)COCH(OR)R、N(R)COR、CONMe、CONR、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾールもしくはピラゾールなどの5員N-ヘテロ環または1-ピリドンもしくはピリダジンなどの6員N-ヘテロ環であり、ZがH、Me、Etまたは所望により置換されているC-Cアルキルである、式(Ij)の化合物である。
【0054】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、YがN(Me)COMe、N(R)COMe、N(Me)COR、N(Me)COCH(OH)Me、N(Me)COCH(OR)R、N(R)COR、CONMe、CONR、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾールもしくはピラゾールなどの5員N-ヘテロ環または1-ピリドンもしくはピリダジンなどの6員N-ヘテロ環から選択され、ZがHである、式(Ik)の化合物である。
【0055】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、YがN(Me)COMe、N(Me)COCH(OH)Me、CONMeまたは所望によりNを基RまたはCを基Rで置換されている1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-ピロリジノン、2-イミダゾリジノン、イミダゾール、ピラゾール、1-ピリドンまたはピリダジンであり、ZがHである、式(Il)の化合物である。
【0056】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、Yが所望によりNを基RまたはCを基Rで置換されている
【化10】
から選択される5員または6員N-ヘテロ環であり、ZがHである、式(Im)の化合物である。
【0057】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、YおよびZが一体となって所望により置換されている4員、5員または6員環を形成する、式(In)の化合物である。
【0058】
ある実施態様において、式(In)の化合物は、YおよびZがそれらが結合する炭素原子と一体となってオキサゾリジノン、例えばN-メチルオキサゾリジノン、
【化11】
を形成する式(Io)の化合物であり、ここで、YおよびZが結合する炭素原子は記号αにより示す。
【0059】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、Yが
【化12】
である、式(Io)の化合物である。
【0060】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、Yが
【化13】
であり、ZがHである、式(Ip)の化合物である。
【0061】
ある実施態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)または(Ii)の化合物は、Yが
【化14】
であり、ZがHである、式(Iq)の化合物である。
【0062】
ある実施態様において、式(I)の化合物は次のものから選択される:
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,2R,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
rel-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-(フルオロメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-(シアノメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,4r)-4-((S)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(オキセタン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピロリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(3-メチル-2-オキソイミダゾリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5r,8r)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
2-((1r,4r)-4-(2-(1-ヒドロキシエチル)-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドおよび
2-((1r,4r)-4-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド;
またはその薬学的に許容される塩。
【0063】
本開示のIRAK4阻害剤は、Merck KGaAなどの商業的供給業者から、または当業者の一般的知識に含まれる方法により入手可能である、容易に入手可能な出発物質から製造できる。下記反応スキームは、IRAK4阻害剤の合成のための種々の方法を記載する。典型的または好ましい反応条件は、合成について示されるが、当業者は、ここに記載されない類似体を得るためのこれらの条件の修飾の想起が可能である。下記スキームは、故に、本開示化合物の代表的合成法であり、いかなる方法でも本開示の範囲を限定すると解釈すべきではない。さらに、反応の順番は、分子の種々の位置で、合成の種々の段階で、多様性を可能とするために、全体的合成を変更するよう、修飾され得る。
【0064】
当業者は、下記スキームにおける化合物が、ある場合、位置異性体および立体異性体の混合物として得られ、これは、当業者に周知のシリカ/C18クロマトグラフィー、HPLC、SFC、結晶化などの技術を使用して、合成の種々の段階で分離できることを認識する。
【0065】
式(I)の化合物への一般的合成アプローチ:
スキーム1:下記のとおり、基Rの並行構造である構成要素I-2の一般的合成(ここで、R、YおよびZは式(I)の化合物について定義のとおりまたはその適切に保護された前駆体)。
【化15】
【0066】
スキーム1は、N-2インダゾール構成要素I-2の位置選択的合成を記載する。市販出発物質I-1の、アミンR-NHでの適当な溶媒(例えばi-PrOH)中、高温での処理、続くトリ-n-ブチルホスフィンの添加により、I-2を形成させる。
【0067】
標的分子が縮合反応条件に感受性であるかまたは不適合である官能基を含むとき、試薬R-NHは、合成の後の段階でアンマスクできる最終標的化合物の例えば基Yの構成要素の適切に保護された前駆体を含み得る。例えば、最終生成物の基Yがアミンまたはアミドを含むならば、スキーム1に示す反応を、保護アミン(例えばBoc保護アミン)を含む試薬R-NHを用いて実施でき、保護基を、I-2のインダゾールコアが構成された後、開裂し得る。その後、アミンを適宜アルキル化するかまたはアミドに変換し得る。同様に、標的分子の基Yがアルコール官能基を含むとき、前駆体R-NHの対応する官能基を、スキーム1に示す反応の反応条件に耐え、標的化合物の合成における後の段階で開裂できる適当なアルコール保護基で保護し得る。保護基は、当分野で周知である(例えばGreene's Protective Groups in Organic Synthesis, Ed P.G.M. Wuts, Wiley, NY 2014, 5th Edition参照)。あるいは、試薬R-NHは、適当な保護カルボニル官能基の形態でアミン/アミド/アルコール官能基の前駆体を含み得て、それは当業者に既知の合成法による合成の後の段階で脱保護され、標的化合物における所望のアミン/アミド/アルコール官能基に変換され得る。
【0068】
式(I)の化合物の一般的合成:
スキーム2:式(I)の化合物の一般的合成、方法1:
【化16】
【0069】
式(I)の化合物の製造法をスキーム2に示す。この経路の適当な出発物質は、スキーム1の下に記載のとおり、インダゾールI-2(ここで、R、YおよびZは、式(I)の化合物に関連して定義したとおりまたはその適切に保護された前駆体である)である。ブロマイドI-2はスキーム1に記載のとおり得ることができ、まずCO雰囲気(高圧で)下、溶媒としてのアルコールの存在下、Pd-触媒(例えばPd(dppf)Cl)で処理して、エステルII-2を得る(溶媒としてMeOHを使用するならば、Me-エステルII-2が形成される)。例えば水酸化リチウムまたは水酸化カリウムの適当な溶媒(例えば水)溶液でのエステルのその後の切断により、カルボン酸II-3を得る。この酸II-3とアミンR-NH(Rはここに定義するとおり)の反応からのアミド形成を、多様なアミドカップリング剤(例えばHATU、T3P)で実施し、所望の式(I)の化合物を得ることができる。
【0070】
ブロマイドI-2の式(I)の化合物への変換はまたワンポット・アミノカルボニル化プロトコールにより実施できる。I-2とPd源(例えばPd(OAc))および適当なリガンド(例えば1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンまたはジ(アダマンタン-1-イル)ブチルホスファン)の溶媒(例えばMeCN)中、塩基(例えばTEA)との撹拌およびアミンR-NHのCO雰囲気(高圧で)下でのカップリングにより、式(I)の化合物を一工程で得る。
【0071】
スキーム2に示す一連の反応をRが保護基を含む化合物I-2から出発するとき、RにおけるR、Yおよび/またはZの適切に保護された前駆体を式(I)の化合物官能基について定義するとおりのR、YおよびZに変換するための変換(スキーム1の下に例示)を、変換の性質および一連の中間体に存在する官能基と反応条件の適合性に応じて、スキーム2に示す一連の合成の種々の段階で実施できる(当業者は工程の順番を決定できる)。
【0072】
スキーム3:R=YおよびYおよびRは式(I)の化合物について上に定義するとおりの式(I)の化合物の一般的合成、方法2:
【化17】
【0073】
スキーム3は、化合物III-1(Rは式(I)の化合物について上に定義するとおりであり、Lはメシラート/トシラートなどの求核置換反応に適する脱離基である)を、Rとの求核置換反応により式(I)の化合物に変換する方法の例を示す。Rは、例えば、アジドまたはトリアゾールである。出発物質III-1を、スキーム2に示す方法により得ることができる。スキーム3に示す方法は、直接式(I)の化合物または官能基相互変換により式(I)の化合物に変換できる前駆体をもたらす(当業者は必要な工程を決定できる)。
【0074】
本開示のある実施態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の合成法、式(I)の化合物の合成における中間体、例えばここにおよび上に記載する方法および中間体が提供される。
【0075】
ある実施態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を薬学的に許容される添加物と共に含む医薬組成物が提供される。このような実施態様において、式(I)の化合物は、好ましくは単一エナンチオマ-形態で使用される。他の立体異性形態の微量不純物、例えば質量で最大1%が所望により存在し得る。医薬組成物は、ここにおよび上に詳述するとおり、IRAK4キナーゼ阻害が有益であり得る状態の処置に使用され得る。
【0076】
ある実施態様において、医薬の製造に使用するための式(I)の化合物が提供され、所望により、ここで、医薬は、ここにおよび上に詳述するとおり、IRAK4キナーゼ阻害が有益であり得る状態の処置または予防に使用するためである。
【0077】
式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩を、非晶質形態、結晶形態または半結晶形態で製造、使用または供給でき、ある式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、水和された(例えば半水和物、一水和物、二水和物、三水和物または他の化学量論的水和物)および/または溶媒和された形態を含む、1を超える結晶および/または多形体で形成され得る。本開示は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩の任意かつ全てのこのような固体形態を包含することは理解される。
【0078】
本開示のさらなる実施態様において、下記「実施例」セクションに記載する方法で得られる式(I)の化合物が提供される。
【0079】
本開示は、本化合物で生じる原子の全同位体を包含することが意図される。同位体は、原子番号が同じであるが、質量数が異なる原子を含むことは理解される。例えば、水素の同位体はトリチウムおよび重水素を含む。炭素の同位体は13Cおよび14Cを含む。同位体標識された式(I)の化合物は、一般に当業者に知られる慣用技術によりまたは添付する実施例に記載のものに準ずる方法により、先に用いた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を使用して、製造され得る。
【0080】
式(I)の化合物の適当な薬学的に許容される塩は、例えば、酸付加塩であり得る。式(I)の化合物の適当な薬学的に許容される塩は、例えば、式(I)の化合物の酸付加塩、例えば無機または有機酸との酸付加塩であり得る。本開示の化合物は、遊離塩基化合物、すなわち非塩状態で提供され得る。
【0081】
式(I)の化合物のさらに適当な薬学的に許容される塩は、例えば、該ヒトまたは動物身体への式(I)の化合物の投与後、ヒトまたは動物身体内で形成される塩であり得る。
【0082】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、共結晶固体形態で製造され得る。式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の薬学的に許容される共結晶は本開示の一態様を形成することは理解される。
【0083】
医薬で使用するために、大量の他の立体異性形態が存在することなく、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供することが好ましいことがある。
【0084】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、通常、経口経路で投与されるが、非経腸、静脈内、筋肉内、皮下または他の注射方法、バッカル、直腸、膣、経皮および/または経鼻経路および/または吸入により、医薬的に許容される剤形中に活性成分またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物またはそのような塩の溶媒和物を含む医薬製剤の形態で投与することが可能である。処置する障害および患者ならびに投与経路により、組成物を種々の用量、例えば1mg~1,000mgまたは1mg~2,000mgの経口用量で投与し得る。
【0085】
上記式(I)の化合物の医薬製剤を、例えば非経腸、皮下、筋肉内または静脈内投与用に製造し得る。
【0086】
上記式(I)の化合物の医薬製剤は、簡便には単位剤形で投与され、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA., (1985).に記載の医薬分野で周知の方法の何れかにより製造され得る。
【0087】
経口投与に適する医薬製剤は、1以上の生理学的に適合性の担体および/または添加物を含み得て、固体または液体形態であり得る。錠剤およびカプセルを、結合剤;充填剤;滑沢剤;および界面活性剤と製造し得る。液体組成物は、懸濁化剤;乳化剤;および防腐剤などの慣用の添加剤を含み得る。液体組成物は、例えば、ゼラチンに封入されて、単位剤形を提供し得る。固体経口投与形態は、錠剤、2ピース硬シェルカプセルおよび軟弾性ゼラチン(SEG)カプセルを含む。本開示の経口組成物の例は、2ピース硬シェルカプセルまたは軟弾性ゼラチン(SEG)カプセルに充填される式(I)の化合物および少なくとも1個の薬学的に許容される添加物を含む。
【0088】
さらなる実施態様により、ヒトなどの温血動物における医薬として使用するための、上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩が提供される。このような実施態様において、医薬は、IRAK4阻害が有益である状態の処置、例えば癌、炎症性疾患または自己炎症性/自己免疫性疾患の処置に使用するためであり得る。
【0089】
化合物の使用が癌処置であるある実施態様において、癌はワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、脾辺縁帯リンパ腫(SMZL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、白血病(慢性リンパ球性白血病(CLL))および意義不明のモノクローナル高γグロブリン血症(MGUS-IgM+)から選択される血液学的悪性腫瘍であり得る。このような実施態様において、使用は、単剤でまたは別々に、連続的にまたは同時に投与される少なくとも1個の他の薬剤との組み合わせであり得る。このような実施態様において、第二剤は、BCR阻害剤、例えばイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブまたはチラブルチニブなどのBTK阻害剤、PI3Kδ阻害剤、SYK阻害剤または免疫療法を含む群から選択され得る。
【0090】
癌の処置に使用するための化合物のある実施態様において、黒色腫の処置における使用であり得て、所望により、ここで、使用は、別々に、連続的にまたは同時に投与される少なくとも1個の他の薬剤との組み合わせであり得る。このような実施態様において、第二剤はイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブまたはチラブルチニブなどのBTK阻害剤であり得る。
【0091】
さらなる実施態様により、IRAK4阻害が有益である状態の処置においてヒトなどの温血動物に使用するための医薬の製造における、上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用が提供される。このような実施態様において、医薬は、癌、例えばワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、脾辺縁帯リンパ腫(SMZL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、白血病(慢性リンパ球性白血病(CLL))および意義不明のモノクローナル高γグロブリン血症(MGUS-IgM+)から選択される血液学的悪性腫瘍の処置のためであり得る。このような実施態様において、医薬を、単剤としてまたは別々に、連続的にまたは同時に投与される少なくとも1個の他の薬剤と組み合わせて使用し得る。このような実施態様において、第二剤または医薬は、BCR阻害剤、例えばイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブまたはチラブルチニブなどのBTK阻害剤、PI3Kδ阻害剤、SYK阻害剤または免疫療法を含む群から選択され得る。
【0092】
ある実施態様において、癌の処置に使用するための医薬は黒色腫の処置に使用され得て、所望により、ここで、使用は、別々に、連続的にまたは同時に投与される少なくとも1個の他の薬剤との組み合わせであり得る。このような実施態様において、第二剤はイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブまたはチラブルチニブなどのBTK阻害剤であり得る。
【0093】
さらなる実施態様において、有効量の上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、処置方法が提供される。このような実施態様において、処置方法は、IRAK4阻害が有益である状態のためであり得る。このような実施態様において、処置方法は、癌、例えばワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、脾辺縁帯リンパ腫(SMZL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、白血病(慢性リンパ球性白血病(CLL))および意義不明のモノクローナル高γグロブリン血症(MGUS-IgM+)から選択される血液学的悪性腫瘍であり得る。このような実施態様において、処置方法は、式(I)の化合物の単剤のまたは別々に、連続的にまたは同時に投与される少なくとも1個の他の薬剤または医薬との組み合わせの投与を含み得る。このような実施態様において、第二剤または医薬は、BCR阻害剤、例えばイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブまたはチラブルチニブなどのBTK阻害剤、PI3Kδ阻害剤、SYK阻害剤または免疫療法を含む群から選択され得る。
【0094】
ある実施態様において、処置方法は、黒色腫処置のためであり得る。このような実施態様において、方法は、さらなる薬剤または医薬の別々の、連続的なまたは同時の投与を含み得る。このような実施態様において、第二剤または医薬はイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブまたはチラブルチニブなどのBTK阻害剤であり得る。
【0095】
本開示において、特に断らない限り、用語「有効量」は、処置すべき症状および/または状態を顕著にかつ良い方向で修飾する化合物または組成物の量を意味する(例えば、正の臨床応答を提供する)。医薬組成物で使用する活性成分の有効量は、処置すべき特定の状態、状態の重症度、処置期間、同時の治療の性質、用いる特定の活性成分、利用される特定の薬学的に許容される添加物/担体および処置医の知識および経験の範囲内の類似因子により変わる。有効量は、一般に0.1mg~1,000mgの範囲内である。
【0096】
さらなる実施態様により、IRAK4キナーゼに対する阻害性効果の提供に使用するための、上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0097】
さらなる実施態様により、IRAK4キナーゼに対する阻害性効果の提供に使用するための医薬の製造における、上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0098】
さらなる実施態様により、有効量の上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、IRAK4キナーゼに対する阻害性効果の提供のための方法も提供される。
【0099】
さらなる実施態様により、IRAK4キナーゼに対する選択的阻害性効果の提供に使用するための、上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩が提供される。このような場合、選択的阻害性効果は、インビトロでIRAK4キナーゼ活性の50%阻害に必要な式(I)の化合物の濃度が、他のキナーゼ、例えば阻害されれば毒性副作用をもたらす他のキナーゼの50%阻害に必要な濃度より10倍、100倍または1000倍またはそれ以上低いことを示す。
【0100】
さらなる実施態様により、IRAK4キナーゼに対する選択的阻害性効果の提供に使用するための医薬の製造における、上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0101】
さらなる実施態様により、有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、IRAK4キナーゼに対する選択的阻害性効果の提供のための方法もまた提供される。
【0102】
ここに記載されるのは、IRAK4キナーゼを阻害できる化合物である。生化学および細胞ベースのアッセイにおいて、本開示の化合物は強力なIRAK4キナーゼ阻害剤であることが示され、故に、IRAK4キナーゼ活性により介在される障害の処置、特に喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患炎症性疾患および全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患の処置に有用であり得る。
【0103】
ある実施態様において、式(I)の化合物の呼吸器疾患の処置のための使用が提供され、所望により、ここで、呼吸器疾患は喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。
【0104】
ある実施態様において、式(I)の化合物の炎症性疾患または全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患の処置のための使用が提供される。
【0105】
ある実施態様において、有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む処置方法が提供され、ここで、患者は呼吸器疾患を有し、所望により、ここで、呼吸器疾患は喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。
【0106】
ある実施態様において、有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む処置方法が提供され、ここで、患者は炎症性疾患または全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患を有する。
【0107】
本開示のさらなる態様において、IRAK4キナーゼ活性により介在される障害の処置、特に喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患炎症性疾患および全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬などの自己炎症性/自己免疫性疾患の処置に使用するための医薬の製造における、上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0108】
本開示のさらなる態様において、式(I)の化合物を含む医薬製剤およびある状態または疾患の処置における該医薬製剤の使用のための指示を含む、キットが提供される。このような実施態様において、状態または疾患は癌、炎症性疾患または自己炎症性/自己免疫性疾患であり得る。指示が癌処置のためであるとき、癌は黒色腫またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、脾辺縁帯リンパ腫(SMZL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、白血病(慢性リンパ球性白血病(CLL))および意義不明のモノクローナル高γグロブリン血症(MGUS-IgM+)から選択される血液学的悪性腫瘍であり得る。キットが炎症性疾患または自己炎症性/自己免疫性疾患に使用するためであるとき、疾患または状態は全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、筋炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、痛風、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎および乾癬から選択され得る。
【0109】
次の実施例は、本発明の特性が完全に理解され得るために提供することは認識される。また、次の実施例は本開示の範囲をいかなる方法でも限定する意図がないことも認識される。
【実施例0110】
次の略語を使用する:
【表1】
【表2】
【0111】
分析データで使用する略語は、上に定義されていないならば、当分野の一般的使用に一致する(J Med Chem Standard AbbreviationsおよびAcronyms http://pubsapp.acs.org/paragonplus/submission/jmcmar/jmcmar_abbreviations.pdf?参照)。
【0112】
下の化合物名は、PerkinElmer ChemDraw Professional, Version 20.0.2.51を使用して作成する。絶対立体化学が不確実である場合、相対的立体を可能な限り特定する。
【0113】
本開示の化合物を、当業者に周知の方法で、例えば上記スキーム1~3に概説した経路を直接使用してまたはさらなる官能基を取り込むための必要に応じたこれらのスキームの適応により、製造できる。特定の経路および試薬を下の実施例で示しているが、別の出発物質および試薬を使用して、多様な誘導体および/または反応条件をもたらし得ることは認識される。よって、特許請求の範囲にわたる化合物を、当分野で周知の化学の日常的な調節または修飾により容易に製造できる。
【0114】
化合物を標準技術により分析または精製した。特に断らない限り、反応は一般的に不活性雰囲気(例えば窒素またはアルゴン)下に行う。
【0115】
[中間体の製造]
Int 1:5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド
5-ブロモ-4-フルオロ-2-ニトロベンズアルデヒド
【化18】
発煙硝酸(12.0mL、0.3mol)の濃硫酸(25mL)溶液を、3-ブロモ-4-フルオロベンズアルデヒド(19.3g、95.1mmol)の濃硫酸(75mL)溶液に、0℃で滴下した。得られた黄色溶液をrtにゆっくり温め、4日間撹拌した。次いで、反応混合物を破砕氷に注加し、得られた沈殿を濾過により取得して、5-ブロモ-4-フルオロ-2-ニトロベンズアルデヒド(22.6g、96%)を黄色固体として得た。m/z (ESI-), [M-H] = 245/247
【0116】
5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)
【化19】
ナトリウムメトキシド(10.9g、60.6mmol)のMeOH(46mL)溶液を、5-ブロモ-4-フルオロ-2-ニトロベンズアルデヒド(10.0g、40.3mmol)のMeOH(150mL)溶液にrtで添加した。16時間撹拌後、水(300mL)で反応をクエンチし、形成した固体を濾別し、水(100mL)で洗浄して、5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(6.6g、63%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.03 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 4.04 (s, 3H)
【0117】
Int 2:tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート
【化20】
tert-ブチル((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)カルバメート(10.5g、49.0mmol)のi-PrOH(200mL)溶液に、rtで、N雰囲気下、5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)(12.7g、49.0mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で1時間撹拌し、続いてトリ-n-ブチルホスフィン(29.7g、147.0mmol)を添加した。反応混合物を80℃で13時間撹拌した。混合物をrtに冷却し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(9~50%EtOAcのPE溶液で溶出)で精製して、tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート(14.2g、68%)を無色固体として得た。MS ESI, m/z = 424/426 [M+H]+
【0118】
Int 3:メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート
【化21】
tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート(Int 2)(4.2g、9.9mmol)のDMF(50mL)溶液に、0℃でNaH(60wt.%)(792mg、19.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で30分間撹拌し、続いてヨードメタン(1.24mL、19.8mmol)を添加した。反応混合物をrtで13時間撹拌し、次いで水(150mL)でクエンチした。沈殿を濾過し、水(150mL)で洗浄し、減圧下乾燥させて、tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート(4.36g、100%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.28 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 4.42 (ddt, 1H), 3.87 - 4.06 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.71 (s, 3H), 2.09 - 2.23 (m, 2H), 1.87 - 2.08 (m, 2H), 1.62 - 1.87 (m, 4H), 1.42 (s, 9H). MS ESI, m/z = 438/440 (1:1) [M+H]+
【0119】
メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(Int 3)
【化22】
tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート(4.3g、9.8mmol)、Pd(dppf)Cl(714mg、1.0mmol)およびTEA(13.6mL、97.6mmol)のMeOH(125mL)懸濁液を、CO雰囲気下、15atmで100℃で15時間撹拌した。反応混合物をrtに冷却し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(30~50%EtOAcのPE溶液で溶出)で精製して、メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(3.8g、93%)を黄色固体として得た。MS ESI, m/z = 418 [M+H]+
【0120】
Int 4:メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化23】
メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(Int 3)(2.5g、6.0mmol)のDCM(50mL)溶液に、4N HClジオキサン溶液(15ml、59.9mmol)を25℃で、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を25℃で18時間撹拌し、次いで減圧下濃縮して、メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラートのHCl塩(2.1g、100%)を得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (br. s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 4.36 - 4.56 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.53 (s, 3H), 2.95 - 3.14 (m, 1H), 2.11 - 2.26 (m, 4H), 1.92 (br. q, 2H), 1.60 (br. q, 2H). MS ESI, m/z = 318 [M+H]+
【0121】
Int 5:2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化24】
メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(Int 3)(2.9g、6.9mmol)のMeOH(50mL)/水(25mL)溶液に、rtでNaOH(556mg、13.9mmol)を添加した。得られた溶液を30℃で12時間撹拌した。反応混合物をrtに冷却し、4N HClでpH約6に酸性化した。沈殿を濾過し、水(200mL)で洗浄し、減圧下乾燥させて、2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(2.7g、95%)を薄黄色固体として得た。MS ESI, m/z = 404 [M+H]+
【0122】
Int 6:2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸
メチル2-((1R,4r)-4-((R)-2-アセトキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化25】
メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラートのHCl塩(Int 4)(800mg、2.3mmol)およびTEA(945μL、6.8mmol)のDCM(30mL)溶液に、0℃で、N雰囲気下、(R)-1-クロロ-1-オキソプロパン-2-イルアセテート(511mg、3.4mmol)を添加した。得られた溶液を25℃で15時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(10~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、メチル2-((1R,4r)-4-((R)-2-アセトキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(910mg、93%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(4:5 回転異性体混合物) δ 8.46/8.43 (s, 1H)(回転異性体), 8.09/8.07 (s, 1H)(回転異性体), 7.06/7.04 (s, 1H)(回転異性体), 5.45/5.28 (q, 1H)(回転異性体), 4.39 - 4.55 (m, 1H), 4.28 - 4.39/3.33 - 3.41 (m, 1H)(回転異性体), 3.82 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 2.90 /2.75 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.25 (m, 2H), 1.72 - 2.14 (m, 8H), 1.56 - 1.69 (m, 1H), 1.29 - 1.36 (m, 3H). MS ESI, m/z = 432 [M+H]+
【0123】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)
【化26】
メチル2-((1R,4r)-4-((R)-2-アセトキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(900mg、2.1mmol)のMeOH(10mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、LiOH一水和物(525mg、12.5mmol)の水(10mL)溶液を添加した。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。反応混合物のpHを、1N HClでpH7に調節した。混合物をC18-フラッシュクロマトグラフィー(5~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(750mg、96%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(4:5 回転異性体混合物) δ 8.43/8.40 (s, 1H)(回転異性体), 8.25 (s, 1H), 8.04/8.03 (s, 1H)(回転異性体), 7.01/7.00 (s, 1H)(回転異性体), 4.38 - 4.58 (m, 2H), 4.32 - 4.41/3.93 - 4.02 (m, 1H)(回転異性体), 3.81 (s, 3H), 2.90 /2.76 (s, 3H)(回転異性体), 1.94 - 2.24 (m, 4H), 1.71 - 1.94 (m, 3H), 1.59 - 1.71 (m, 1H), 1.17 - 1.26 (m, 3H). MS ESI, m/z = 376 [M+H]+
【0124】
Int 7:2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化27】
MeOH(30mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート(Int 2)(1.5g、3.5mmol)、Pd(dppf)Cl-CHCl(577mg、0.7mmol)およびDIPEA(3.1mL、17.7mmol)の混合物を、密封容器中、CO雰囲気下に15atmで撹拌し、次いで110℃で12時間加熱した。同じ規模の反応を3回並行して実施した。合わせた反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(50%EtOAcのPE溶液で溶出)で精製して、メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(4.4g、定量的収率)を灰色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.44 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 4.30 - 4.50 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.28 - 3.44 (m, 1H), 2.03 - 2.19 (m, 2H), 1.82 - 2.03 (m, 4H), 1.40 (s, 11H). MS ESI, m/z = 404 [M+H]+
【0125】
2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化28】
メチル2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(1.5g、3.7mmol)の水(5mL)およびMeOH(10mL)溶液に、NaOH(0.3g、7.4mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で4時間撹拌し、その後混合物のpHを0.1N HClでpH5に調節し、沈殿を生じさせた。沈殿を濾過により集め、水(10mL)で洗浄し、減圧下乾燥させて、2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(1.4g、97%)を薄黄色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.41 (br. s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 4.29 - 4.52 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 2.03 - 2.17 (m, 2H), 1.86 - 2.03 (m, 4H), 1.39 (s, 9H), 1.32 - 1.49 (m, 2H). MS ESI, m/z = 390 [M+H]+
【0126】
tert-ブチル((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート
【化29】
2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(600mg、1.5mmol)、HATU(879mg、2.3mmol)およびDIPEA(807μL、4.6mmol)のDMF(10mL)溶液に、3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(383mg、3.1mmol)を添加した。反応混合物を25℃で5時間撹拌した。混合物をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、tert-ブチル((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート(640mg、84%)を明黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.55 (s, 2H), 8.44 (dd, 1H), 7.42 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 6.30 (t, 1H), 4.35 - 4.50 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.55 (s, 3H), 2.04 - 2.20 (m, 2H), 1.85 - 2.04 (m, 4H), 1.39 (s, 9H), 1.30 - 1.51 (m, 2H). MS ESI, m/z = 496 [M+H]+
【0127】
2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(Int 7)
【化30】
tert-ブチル((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート(620mg、1.3mmol)のDCM(7mL)溶液に、2N HClジオキサン溶液(6.3mL、12.5mmol)を添加し、得られた溶液を25℃で4時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮して、2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドのHCl塩(565mg、定量的収率)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(HCl塩) δ 11.03 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.43 (dd, 1H), 8.36 (br d, 3H), 7.43 (dd, 1H), 7.20 (s, 1H), 6.30 (t, 1H), 4.42 - 4.57 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.55 (s, 3H), 3.02 - 3.22 (m, 1H), 2.08 - 2.29 (m, 4H), 1.90 - 2.08 (m, 2H), 1.52 - 1.73 (m, 2H). MS ESI, m/z = 396 [M+H]+
【0128】
Int 8:(1s,4s)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシルメタンスルホネート
(1s,4s)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキサン-1-オール
【化31】
(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-オール(6.0g、52.1mmol)を、5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)(13.8g、53.1mmol)のi-PrOH(500mL)溶液に、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を80℃で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、トリブチルホスファン(31.6g、156.3mmol)を、混合物に添加した。得られた混合物を80℃で6時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。粗製物をシリカクロマトグラフィー(70%EtOAcのPE溶液で溶出)で精製して、(1s,4s)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキサン-1-オール(12g、71%)を無色固体として得た。MS ESI, m/z = 325/327 [M+H]+
【0129】
メチル2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化32】
(1s,4s)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキサン-1-オール(10g、30.8mmol)、TEA(21.4mL、153.8mmol)およびPd(dppf)Cl-CHCl(5.0g、6.2mmol)のMeOH(200mL)溶液を、CO雰囲気下、15atmで、110℃で15時間撹拌した。混合物をrtに冷却し、減圧下濃縮した。粗製物をシリカクロマトグラフィー(1%MeOHのDCM溶液で溶出)で精製して、メチル2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(8.0g、85%)を褐色油状物として得た。MS ESI, m/z = 305 [M+H]+
【0130】
2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化33】
2M NaOH水溶液(50ml、100.0mmol)を、メチル2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(8.0g、26.1mmol)のMeOH(100mL)溶液に添加した。得られた混合物をrtで15時間撹拌した。次いで、反応混合物を水(700mL)で希釈し、EtOAc(2×600mL)で洗浄した。水相を集め、pHを2M HCl水溶液でpH4に調節した。水相をEtOAc(1×600mL)およびDCM(2×500mL)で抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥させ、減圧下濃縮して、2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(7.0g、92%)を橙色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。MS ESI, m/z = 291 [M+H]+
【0131】
2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化34】
2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(7.0g、23.9mmol)およびHATU(10.9g、28.7mmol)のDMF(100mL)溶液に、rtで、N雰囲気下、DIPEA(12.5mL、71.8mmol)を添加した。得られた溶液を10分間撹拌し、続いて3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(4.4g、27.5mmol)を添加した。反応混合物をrtで15時間撹拌し、次いで濾過した。固体を水(50mL)で洗浄して、2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(7.5g、79%)を明黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.41 (dd, 1H), 7.21 (s, 1H), 6.30 (t, 1H), 4.51 (d, 1H), 4.44 (tt, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.84 - 3.93 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 2.29 (qd, 2H), 1.82 - 1.94 (m, 2H), 1.72 - 1.82 (m, 2H), 1.57 - 1.70 (m, 2H). MS ESI, m/z = 397 [M+H]+
【0132】
(1s,4s)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシルメタンスルホネート(Int 8)
【化35】
MsCl(2.5mL、31.5mmol)を、2-((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(5.0g、12.6mmol)およびTEA(10.6mL、75.7mmol)のDCM(300mL)溶液に、0℃で、N雰囲気下、滴下した。得られた溶液をrtで15時間撹拌した。次いで、反応混合物をMeOH(10mL)でクエンチし、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(2%MeOHのDCM溶液で溶出)で精製して、(1s,4s)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシルメタンスルホネート(4.10g、69%)をピンク色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.42 (dd, 1H), 7.25 (s, 1H), 6.30 (t, 1H), 4.94 - 5.04 (m, 1H), 4.60 (tt, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 3.23 (s, 3H), 1.96 - 2.29 (m, 6H), 1.82 - 1.96 (m, 2H). MS ESI, m/z = 475 [M+H]+
【0133】
[実施例]
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例1)
メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化36】
メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラートのHCl塩(Int 4)(410mg、1.2mmol)およびTEA(485μL、3.5mmol)のDCM(8mL)溶液に、酢酸無水物(219μL、2.3mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌し、次いでDCM(25mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(20mL)、塩水(25mL)で連続的に洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮して、メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(415mg、100%)を褐色油状物として得て、それをさらに精製することなく次工程で使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(3:2 回転異性体混合物) δ 8.46/8.44 (s, 1H)(回転異性体), 8.09/8.08 (s, 1H)(回転異性体), 7.05/7.04 (s, 1H)(回転異性体), 4.34 - 4.56/3.68 - 3.90 (m, 2H)(回転異性体), 3.81 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 2.85/2.72 (s, 3H)(回転異性体), 1.90 - 2.19 (m, 7H), 1.57 - 1.88 (m, 4H). MS ESI, m/z = 360 [M+H]+
【0134】
6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化37】
メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(Int 5)(400mg、1.1mmol)のMeOH/水(9mL、2:1)溶液に、25で、N雰囲気下、NaOH(89mg、2.23mmol)を添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌し、次いで2N HClでpH6に酸性化し、減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~80%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(384mg、100%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(3:2 回転異性体混合物) δ 12.44 (br. s, 1H), 8.44/8.42 (s, 1H)(回転異性体), 8.08/8.06 (s, 1H)(回転異性体), 7.02/7.01 (s, 1H)(回転異性体), 4.34 - 4.54/3.70 - 3.81 (m, 2H)(回転異性体), 3.82 (s, 3H), 2.85/2.72 (s, 3H)(回転異性体), 2.12 - 2.24 (m, 2H), 1.89 - 2.12 (m, 5H), 1.68 - 1.89 (m, 3H), 1.57 - 1.68 (m, 1H). MS ESI, m/z = 346 [M+H]+
【0135】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例1
【化38】
6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(100mg、0.29mmol)、DIPEA(152μL、0.87mmol)および3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(53.9mg、0.43mmol)のDCM(3mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、T3P(登録商標)(50wt.%のEtOAc溶液)(553mg、0.87mmol)を添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~80%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 ExRS 5μm 30×150mm;溶出勾配12~45%MeCNの水(10mM(NH)CO+0.1%NHOH)溶液を7分間;60mL/分)で精製して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(93mg、71%)、実施例1を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(3:2 回転異性体混合物) δ 11.04 (s, 1H), 8.53 - 8.60 (m, 2H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.31 (t, 1H), 4.45 - 4.55 (m, 1H), 4.36 - 4.45/3.72 - 3.85 (m, 1H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.86/2.72 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.25 (m, 2H), 1.94 - 2.15 (m, 5H), 1.70 - 1.93 (m, 3H), 1.58 - 1.70 (m, 1H). MS ESI, m/z = 452 [M+H]+
【0136】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(実施例2)および異性体2(実施例3)
rac-(7R,8R)-N-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン
【化39】
7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(3.0g、17.6mmol)およびフェニルメタンアミン(2.8g、26.4mmol)のトルエン(50mL)溶液に、N雰囲気下、4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物(335mg、1.8mmol)を添加した。得られた溶液を120℃で15時間撹拌した。反応混合物をrtに冷却し、減圧下濃縮して、粗製イミン中間体を得た。イミンのMeOH(60mL)溶液に、-60℃で、NaBH(0.6g、15.8mmol)を、5分間かけて、N雰囲気下、少しずつ添加した。得られた混合物を-60℃で1時間撹拌し、次いでrtにゆっくり温め、3時間撹拌した。5バッチの粗製生成物溶液を上記のとおり並行して製造し、合わせ、その後精製した。反応混合物を減圧下濃縮した、EtOAc(500mL)に溶解し、塩水(300mL×3)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHHCO)溶液で溶出)で精製して、rac-(7R,8R)-N-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン(8.1g、35%)を橙色油状物として得た。MS ESI, m/z = 262 [M+H]+
【0137】
rac-(7R,8R)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン
【化40】
rac-(7R,8R)-N-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン(8.1g、31.0mmol)のMeOH(100mL)溶液に、N雰囲気下、Pd(OH)/炭素(20wt.%)(872mg、1.2mmol)を添加した。得られた懸濁液をrtで、2atmの水素下、15時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、セライトケーキをMeOH(150mL)で洗浄した。合わせためeOH溶液を減圧下濃縮して、粗製rac-(7R,8R)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン(5.0g)を褐色油状物として得て、それをさらに精製することなく使用した。
【0138】
5-ブロモ-6-メトキシ-2-((7R,8R)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール
【化41】
5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)(10.6g、40.9mmol)のi-PrOH(200mL)溶液に、rtで、N雰囲気下、粗製rac-(7R,8R)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン(7.0g)を添加した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌し、次いでrtに冷却し、続いてトリ-n-ブチルホスフィン(41.4g、204.4mmol)を添加した。反応混合物を80℃で24時間撹拌した。混合物をrtに冷却し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOHのDCM溶液で溶出)、さらにC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、rac-5-ブロモ-6-メトキシ-2-((7R,8R)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾールを黄色固体として得た。この物質をキラル分取SFC(Chiralpak(登録商標)IG、5μm 50×250mm;CO(35℃、100バール)中50%MeOH(0.1%2N NH-MeOH)で定組成)で精製して、5-ブロモ-6-メトキシ-2-((7R,8R)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール(3.0g、19%、100%ee)を灰色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (d, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 4.13 (td, 1H), 3.87 - 3.99 (m, 4H), 3.87 (s, 3H), 2.26 - 2.43 (m, 1H), 2.19 (td, 1H), 1.75 - 1.96 (m, 3H), 1.68 (td, 1H), 1.46 (t, 1H), 0.52 (d, 3H). MS ESI, m/z = 381/383 [M+H]+
【0139】
(3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン
【化42】
5-ブロモ-6-メトキシ-2-((7R,8R)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール(185mg、0.5mmol)のTHF(5mL)溶液に、rtで、N雰囲気下、4N HCl水溶液(5mL、20.0mmol)を添加した。反応混合物をrtで12時間撹拌した。反応混合物をNHOH水溶液でpH約7に中和し、次いで減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~50%EtOAcのPE溶液で溶出)で精製して、(3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン(160mg、98%)を黄色油状物として得た。MS ESI, m/z = 337/339 [M+H]+
【0140】
(3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-N,3-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン
【化43】
(3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン(180mg、0.5mmol)およびメタンアミン(33wt.%のMeOH溶液)(754mg、8.0mmol)のDCE(6mL)溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(339mg、1.6mmol)を添加した。得られた混合物をrtで2時間撹拌し、次いで水(1mL)でクエンチし、減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(2%NHOH)溶液で溶出)で精製して、(3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-N,3-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン(150mg、80%)を無色固体として得た。MS ESI, m/z = 337/339 (1:1) [M+H]+
【0141】
N-((3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキシル)-N-メチルアセトアミド
【化44】
(3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-N,3-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン(140mg、0.4mmol)およびTEA(222μL、1.6mmol)のDCM(5mL)溶液に、酢酸無水物(81mg、0.8mmol)を添加した。得られた混合物をrtで1時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下濃縮し、C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、N-((3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキシル)-N-メチルアセトアミド(125mg、80%)を黄色固体として得た。MS ESI, m/z = 394/396 (1:1) [M+H]+
【0142】
メチル6-メトキシ-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化45】
MeOH(10mL)中のN-((3R,4R)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキシル)-N-メチルアセトアミド(120mg、0.3mmol)、Pd(dppf)Cl(45mg、0.06mmol)およびDIPEA(266μL、1.5mmol)の混合物を、密封容器中、CO雰囲気下に15atmで撹拌し、次いで110℃で15時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、メチル6-メトキシ-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(105mg、92%)を蝋様黄色固体として得た。MS ESI, m/z = 374 [M+H]+
【0143】
6-メトキシ-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化46】
メチル6-メトキシ-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(102mg、0.3mmol)のMeOH(3mL)溶液に、rtで、N雰囲気下、LiOH(20mg、0.8mmol)の水(10mL)溶液を添加した。得られた溶液をrtで2時間撹拌し、次いで2N HClでpH6に調節した。反応混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(5~100%MeCNの水(0.05%FA)溶液で溶出)で精製して、6-メトキシ-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(98mg、100%)を無色固体として得た。MS ESI, m/z = 360 [M+H]+
【0144】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1、実施例2および異性体2、実施例3
【化47】
6-メトキシ-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(88mg、0.2mmol)、DIPEA(171μL、1.0mmol)および3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(79mg、0.5mmol)のDCM(5mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、T3P(登録商標)(50wt.%のEtOAc溶液)(312mg、0.5mmol)を添加した。得られた溶液をrtで2時間撹拌し、その後減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%FA)溶液で溶出)で精製し、次いでキラル分取HPLC(Chiralpak(登録商標)IF、5μm 20mm×250mm;26分間EtOH中50%MTBE(0.5%2M NH-MeOH溶液)で定組成;20.0mL/分)でさらに分離して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(40mg、35%、100%ee)および6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体2(14mg、12%、99.6%ee)を両者とも無色固体として得た。異性体1(実施例2):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(3:2 回転異性体混合物) δ 11.04 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.25 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.52 - 4.70/3.91 - 4.05 (m, 1H)(回転異性体), 4.30 - 4.48 (m, 1H), 4.08 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.85/2.70 (br. s, 4H)(回転異性体), 0.89 - 2.38 (m, 12H). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+. 異性体2(実施例3):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(3:2 回転異性体混合物) δ 11.04 (s, 1H), 8.57 - 8.60 (m, 1H), 8.57/8.55 (s, 1H)(回転異性体), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.24/7.21 (s, 1H)(回転異性体), 6.31 (t, 1H), 4.45 - 4.55 (m, 1H), 4.45 - 4.55/3.81 - 3.92 (m, 1H)(回転異性体), 4.09 - 4.18 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.86/2.72 (s, 3H)(回転異性体), 1.94 - 2.28 (m, 6H), 1.56 - 1.90 (m, 4H), 0.53 - 0.63 (m, 3H). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+
【0145】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例4)
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,2R,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例5)
rel-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(実施例6)および異性体2(実施例7)
rac-(7R,8S)-N-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン
【化48】
-60℃以下に冷却したN-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イミン(3.2kg、12.3mol)のMeOH(15L)溶液に、NaBH(466.8g、12.3mol)を、N雰囲気下、5バッチで30分間かけて添加した。得られた混合物を1時間かけて-60℃から-30℃、次いで0.5時間かけて-30℃から10℃に温めた。混合物を飽和NHCl水溶液(5L)でクエンチし、DCM(5L×3)で抽出した。合わせた有機層を水(6L)および塩水(6L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(40~70%MeCNの水(0.05%NHHCO)溶液で溶出)で精製して、trans-異性体(1.3kg、40%)および所望のrac-(7R,8S)-N-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミンを得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.19 - 7.38 (m, 5H), 3.87 - 4 (m, 4H), 3.84 (d, 1H), 3.65 (d, 1H), 2.70 (q, 1H), 1.93 - 2.07 (m, 1H), 1.79 - 1.93 (m, 2H), 1.71 (dd, 1H), 1.43 - 1.62 (m, 3H), 0.96 (d, 3H). MS ESI, m/z = 262 [M+H]+
【0146】
rac-(7R,8S)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン
【化49】
パラジウム/炭素(10wt.%)(3.0g、2.8mmol)およびrac-(7R,8S)-N-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン(20.0g、76.5mmol)のMeOH(200mL)懸濁液をrtで、H雰囲気下、2atmで15時間撹拌した。次いで、混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下濃縮して、rac-(7R,8S)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン(11.0g、84%)を暗色油状物として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.77 - 3.87 (m, 4H), 2.79 (q, 1H), 1.65 - 1.78 (m, 2H), 1.48 - 1.6 (m, 3H), 1.06 - 1.47 (m, 4H), 0.83 (d, 3H). MS ESI, m/z = 172 [M+H]+
【0147】
rac-5-ブロモ-6-メトキシ-2-((7R,8S)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール
【化50】
5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)(16.6g、65.2mmol)のi-PrOH(102mL)溶液に、rac-(7R,8S)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-アミン(10.2g、59.6mmol)を、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を80℃で3時間撹拌し、次いでrtに冷却し、続いてトリ-n-ブチルホスフィン(46.8g、231.3mmol)を添加した。反応混合物を80℃で11時間撹拌し、次いで冷却し、0℃で1時間撹拌した。得られた懸濁液を濾紙で濾過し、集めた固体をi-PrOH(60mL)/n-ヘプタン(36mL)に懸濁し、60℃で1日間撹拌した。rtに冷却後、所望の生成物を濾過により得て、rac-5-ブロモ-6-メトキシ-2-((7R,8S)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール(16.3g、72%)を灰色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 4.66 (q, 1H), 3.83 - 3.98 (m, 7H), 2.24 - 2.40 (m, 2H), 2.00 - 2.16 (m, 3H), 1.57 - 1.70 (m, 2H), 0.55 (d, 3H). MS ESI, m/z = 381/383 [M+H]+
【0148】
rac-(3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン
【化51】
rac-5-ブロモ-6-メトキシ-2-((7R,8S)-7-メチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール(16.3g、42.6mmolのTHF/水(300mL 1:1)溶液に、12N HCl水溶液(60mL、720.0mmol)を添加した。反応混合物をrtで2時間撹拌し、その後混合物のpHを2N NaOH水溶液でpH約6に調節した。THFを減圧下除去して、水性懸濁液を得た。懸濁液を濾過し、集めた沈殿をPE(100mL)で洗浄し、減圧下乾燥させて、rac-(3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン(13.70g、95%)を薄黄色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.35 (d, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 5.02 (dt, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.61 - 2.8 (m, 2H), 2.24 - 2.61 (m, 5H), 0.60 (d, 3H). MS ESI, m/z = 337/339 [M+H]+
【0149】
rac-(3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-N,3-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン
【化52】
rac-(3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン(780mg、2.3mmol)およびメタンアミン(33wt.%のMeOH溶液)(2.2g、23.1mmol)のDCE(10mL)溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(1.5g、6.9mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌し、水(20mL)でクエンチし、DCM(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下濃縮して、rac-(3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-N,3-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン(800mg、98%)を黄色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。MS ESI, m/z = 352/354 [M+H]+
【0150】
rac-N-((3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキシル)-N-メチルアセトアミド
【化53】
rac-(3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-N,3-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン(780mg、2.2mmol)およびTEA(1.2mL、8.9mmol)のDCM(10mL)溶液に、酢酸無水物(452mg、4.4mmol)を添加した。得られた混合物をrtで1時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下濃縮し、C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、rac-N-((3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキシル)-N-メチルアセトアミド(720mg、82%)を固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(4:5 立体異性体混合物) δ 8.29/8.28 (s, 1H)(立体異性体), 8.00 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 4.61 - 4.69 (m, 1H), 4.46 - 4.61/3.85 - 3.92 (m, 1H)(立体異性体), 3.89 (s, 3H), 2.97/2.84 (s, 3H)(立体異性体), 1.93 - 2.24 (m, 7H), 1.22 - 1.55 (m, 2H), 0.52 - 0.6 (m, 3H). MS ESI, m/z = 394/396 [M+H]+
【0151】
rac-メチル6-メトキシ-2-((1S,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化54】
MeOH(10mL)中のrac-N-((3R,4S)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-メチルシクロヘキシル)-N-メチルアセトアミド(720mg、1.8mmol)、Pd(dppf)Cl(267mg、0.4mmol)およびDIPEA(1.6mL、9.1mmol)の混合物を密封容器中、CO雰囲気下に15atmで撹拌し、次いで110℃で15時間加熱し、その後減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、rac-メチル6-メトキシ-2-((1S,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(640mg、94%)を蝋様黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(4:5 立体異性体混合物) δ 8.46/8.45 (s, 1H)(立体異性体), 8.10 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 4.62 - 4.73 (m, 1H), 4.47 - 4.62 (m, 1H), 4.47 - 4.62/3.81 - 3.92 (m, 1H)(立体異性体), 3.84 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 2.97/2.84 (s, 3H)(立体異性体),1.90 - 2.37 (m, 7H), 1.22 - 1.58 (m, 2H), 0.53 - 0.63 (m, 3H). MS ESI, m/z = 374 [M+H]+
【0152】
rac-6-メトキシ-2-((1S,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化55】
rac-メチル6-メトキシ-2-((1S,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(620mg、1.7mmol)のMeOH(3mL)溶液に、rtで、N雰囲気下、LiOH(119mg、5.0mmol)の水(3mL)溶液を添加した。得られた溶液をrtで2時間撹拌した。次いで、反応混合物のpHを2N HClでpH6に調節した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(5~100%MeCNの水(0.05%FA)溶液で溶出)で精製して、rac-6-メトキシ-2-((1S,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(590mg、99%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(2:3 立体異性体混合物) δ 8.43/8.42 (s, 1H)(立体異性体), 8.07 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 4.62 - 4.71 (m, 1H), 4.47 - 4.62/3.79 - 3.93 (m, 1H)(立体異性体), 3.84 (s, 3H), 2.97/2.84 (s, 3H)(立体異性体), 2.43 - 2.65 (m, 1H), 1.92 - 2.38 (m, 7H), 1.22 - 1.60 (m, 2H), 0.51 - 0.65 (m, 3H). MS ESI, m/z = 360 [M+H]+
【0153】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例4
【化56】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,2R,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例5
【化57】
rel-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1、実施例6および異性体2、実施例7
【化58】
rac-6-メトキシ-2-((1S,2R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(550mg、1.5mmol)、HATU(698mg、1.8mmol)およびDIPEA(1.3mL、7.7mmol)のDMF(7mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(614mg、3.8mmol)を添加した。反応混合物をrtで2時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、rac-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(130mg)およびrac-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(450mg)を得た。
【0154】
rac-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド分取キラルHPLC(Chiralpak(登録商標)IA、5μm 21.2mm×150mm;30分間EtOH中50%MTBEで定組成;20.0mL/分)により分離して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4R)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(31mg、4%、100%ee)および6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,2R,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(30mg、4%、99.8%ee)を両方無色固体として得た。
【0155】
rac-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド分取キラルHPLC(Chiralpak(登録商標)IH、5μm 20mm×250mm;14分間EtOH中80%MTBE(0.5%2M NH-MeOH溶液)で定組成;20.0mL/分)により分離して、rel-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(177mg、25%、100%ee)およびrel-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,2S,4S)-2-メチル-4-(N-メチルアセトアミド)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体2(169mg、24%、100%ee)を両方無色固体として得た。
【0156】
(1R,2S,4R)-異性体、実施例4:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(2:3 回転異性体混合物) δ 11.04 (s, 1H), 8.59/8.57 (s, 1H)(回転異性体), 8.54/8.51 (s, 1H)(回転異性体), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.20 - 7.25 (m, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.58 - 4.73 (m, 1H), 4.58 - 4.73/3.84 - 3.98 (m, 1H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.84/2.72 (s, 3H)(回転異性体), 2.62 - 2.70 (m, 1H), 2.31 - 2.45 (m, 1H), 1.93 - 2.19 (m, 5H), 1.63 - 1.93 (m, 2H), 1.55 - 1.63/1.40 - 1.51 (m, 1H)(回転異性体), 0.67/0.63 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+
【0157】
(1S,2R,4S)-異性体、実施例5:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(2:3 回転異性体混合物) δ 11.04 (s, 1H), 8.59/8.57 (s, 1H)(回転異性体), 8.54/8.50 (s, 1H)(回転異性体), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.20 - 7.25 (m, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.60 - 4.72 (m, 1H), 4.60 - 4.72/3.84 - 3.98 (m, 1H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.84/2.72 (s, 3H)(回転異性体), 2.62 - 2.70 (m, 1H), 2.31 - 2.45 (m, 1H), 1.97 - 2.16 (m, 5H), 1.63 - 1.91 (m, 2H), 1.55 - 1.63/1.42 - 1.50 (m, 1H)(回転異性体), 0.67/0.63 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+
【0158】
(1R,2S,4S)-異性体1、実施例6:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:4 回転異性体混合物) δ 11.03 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.58/8.56 (s, 1H)(回転異性体), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.66 - 4.75 (m, 1H), 4.50 - 4.61/3.82 - 3.92 (m, 1H)(回転異性体), 4.09 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.98/2.85 (s, 3H)(回転異性体), 2.40 - 2.69 (m, 1H), 1.95 - 2.39 (m, 7H), 1.49 - 1.57/1.33 - 1.41 (m, 1H)(回転異性体), 1.41 - 1.49/1.26 - 1.33 (m, 1H)(回転異性体), 0.53 - 0.66 (m, 3H). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+
【0159】
(1R,2S,4S)-異性体2、実施例7:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:4 回転異性体混合物) δ 11.03 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.58/8.56 (s, 1H)(回転異性体), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.66 - 4.75 (m, 1H), 4.49 - 4.61/3.81 - 3.94 (m, 1H)(回転異性体), 4.09 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.98/2.85 (s, 3H)(回転異性体), 2.40 - 2.67 (m, 1H), 1.96 - 2.39 (m, 7H), 1.49 - 1.57/1.33 - 1.41 (m, 1H)(回転異性体), 1.41 - 1.49/1.26 - 1.33 (m, 1H)(回転異性体), 0.55 - 0.65 (m, 3H). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+
【0160】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例8)
tert-ブチル((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート
【化59】
2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 5)(120mg、0.3mmol)、3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(44mg、0.4mmol)およびDIPEA(156μL、0.9mmol)のDMF(5mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、HATU(170mg、0.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で15時間撹拌した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、tert-ブチル((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート(110mg、73%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.54 - 8.60 (m, 2H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.39 - 4.55 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.75 - 4.04 (m, 1H), 3.56 (s, 3H), 2.72 (s, 3H), 2.11 - 2.24 (m, 2H), 1.90 - 2.06 (m, 2H), 1.65 - 1.90 (m, 4H), 1.42 (s, 9H). MS ESI, m/z = 510 [M+H]+
【0161】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化60】
tert-ブチル((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート(100mg、0.2mmol)を、2N HClジオキサン溶液(8.0mL、16.0mmol)に、25℃で、N雰囲気下添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌し、その後減圧下濃縮して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(95mg、100%)をHCl塩として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(HCl 塩) δ 11.03 (s, 1H), 8.97 - 9.11 (m, 2H), 8.57 (s, 2H), 8.44 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.21 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.46 - 4.58 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 3.00 - 3.16 (m, 1H), 2.56 (t, 3H), 2.16 - 2.29 (m, 4H), 1.89 - 2.05 (m, 2H), 1.54 - 1.69 (m, 2H). MS ESI, m/z = 410 [M+H]+
【0162】
(R)-1-(((1r,4R)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イルアセテート
【化61】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(90mg、0.2mmol)およびTEA(113μL、0.8mmol)のHCl塩のDCM(8mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、(R)-1-クロロ-1-オキソプロパン-2-イルアセテート(46mg、0.3mmol)を添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌し、次いで飽和NHCl溶液(10mL)に注加し、DCM(25mL×2)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮して、(R)-1-(((1r,4R)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イルアセテート(100mg、95%)を黄色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:4 回転異性体混合物) δ 11.04 (s, 1H), 8.53 - 8.61 (m, 2H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.31 (t, 1H), 5.46/5.28 (q, 1H)(回転異性体), 4.40 - 4.58 (m, 1H), 4.29 - 4.40 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.91/2.75 (s, 3H)(回転異性体), 1.58 - 2.28 (m, 11H), 1.33/1.31 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 524 [M+H]+
【0163】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例8
【化62】
(R)-1-(((1r,4R)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イルアセテート(90mg、0.2mmol)のTHF/水(8mL、1:1)溶液に、25℃で、N雰囲気下、LiOH(21mg、0.9mmol)を添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌し、次いで飽和NHCl溶液(10mL)に注加し、DCM(25mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮した。残渣を分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配18~38%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(52mg、63%)、実施例8を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:4 回転異性体混合物) δ 11.05 (s, 1H), 8.54 - 8.61 (m, 2H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.31 (t, 1H), 4.86 - 5.02/4.66 - 4.86 (m, 1H)(回転異性体), 4.33 - 4.58/3.93 - 4.03 (m, 3H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.90/2.76 (s, 3H)(回転異性体), 2.14 - 2.26 (m, 2H), 1.58 - 2.14 (m, 6H), 1.21/1.18 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 482 [M+H]+
【0164】
N-(1-(フルオロメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例9)
1-(フルオロメチル)-3-ニトロピリジン-2(1H)-オン
【化63】
3-ニトロピリジン-2(1H)-オン(300mg、2.1mmol)およびKCO(888mg、6.4mmol)のDMF(8mL)懸濁液に、25℃で、N雰囲気下、フルオロヨードメタン(856mg、5.4mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で2時間加熱し、次いで水(20mL)でクエンチし、DCM/i-PrOH(3/1)(25mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮した。残渣を分取HPLC(Waters SunFire(登録商標)C18 OBD、5μm 30×150mm;溶出勾配4~20%MeCNの水(0.1%TFA)溶液を7分間;60mL/分)で精製して、1-(フルオロメチル)-3-ニトロピリジン-2(1H)-オン(130mg、35%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.51 (dd, 1H), 8.32 (dd, 1H), 6.53 (dd, 1H), 6.05 (d, 2H). MS ESI, m/z = 173 [M+H]+
【0165】
3-アミノ-1-(フルオロメチル)ピリジン-2(1H)-オン
【化64】
1-(フルオロメチル)-3-ニトロピリジン-2(1H)-オン(120mg、0.7mmol)および亜鉛(228mg、3.5mmol)のTHF/MeOH(1:2、6mL)懸濁液に、25℃で、N雰囲気下で、NHCl(186mg、3.5mmol)の水(2mL)溶液を添加した。得られた懸濁液を60℃で2時間加熱した。反応混合物をシリカゲルで濾過し、シリカゲルケーキをMeOH(20mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下濃縮した。残渣を30%NHOH水溶液で塩基性化し、水(10mL)で希釈し、EtOAc(25mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮した。残渣を分取TLC(50%EtOAcのPE溶液で溶出)で精製して、3-アミノ-1-(フルオロメチル)ピリジン-2(1H)-オン(70mg、71%)を黄色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.02 (dd, 1H), 6.45 (dd, 1H), 6.10 (t, 1H), 5.95 (d, 2H), 5.26 (s, 2H). MS ESI, m/z = 143 [M+H]+
【0166】
N-(1-(フルオロメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例9
【化65】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(40mg、0.1mmol)、HATU(49mg、0.1mmol)およびDIPEA(74μL、0.4mmol)のDMF(3mL)溶液を25℃で、N雰囲気下、1時間撹拌し、続いて3-アミノ-1-(フルオロメチル)ピリジン-2(1H)-オン(53mg、0.4mmol)を添加した。得られた溶液を60℃で12時間撹拌した。反応混合物を直接分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 ExRS 5μm 30×150mm;溶出勾配24~36%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を10分間;60mL/分)で2回精製して、N-(1-(フルオロメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(23mg、43%)、実施例9を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 11.05 (s, 1H), 8.56 - 8.63 (m, 2H), 8.51 (dd, 1H), 7.57 (dd, 1H), 7.24/7.21 (s, 1H)(回転異性体), 6.41 (t, 1H), 6.07 (d, 2H), 4.93/4.75 (d, 1H)(回転異性体), 4.33 - 4.59/3.93 - 4.04 (m, 3H)(回転異性体), 4.08 (s, 3H), 2.91 (s, 2H), 2.76 (s, 1H), 2.91/2.76 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.27 (m, 2H), 1.6 - 2.15 (m, 6H), 1.22/1.18 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 500 [M+H]+
【0167】
N-(1-(シアノメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例10)
【化66】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(40mg、0.1mmol)、HATU(49mg、0.1mmol)およびDIPEA(74μL、0.4mmol)のDMF(3mL)溶液を、25℃で、N雰囲気下、1時間撹拌し、続いて2-(3-アミノ-2-オキソピリジン-1(2H)-イル)アセトニトリル(40mg、0.3mmol)を添加した。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。混合物を直接分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配21~36%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、N-(1-(シアノメチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(29mg、55%)、実施例10を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 11.03 (s, 1H), 8.55 - 8.64 (m, 2H), 8.51 (dd, 1H), 7.51 (dd, 1H), 7.24/7.22 (s, 1H)(回転異性体), 6.45 (t, 1H), 5.16 (s, 2H), 4.93/4.75 (d, 1H)(回転異性体), 4.34 - 4.57/3.93 - 4.03 (m, 3H)(回転異性体), 4.09 (s, 3H), 2.91/2.76 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.26 (m, 2H), 1.62 - 2.15 (m, 6H), 1.22/1.18 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 507 [M+H]+
【0168】
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,4r)-4-((S)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例11)
tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-((1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート
【化67】
2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 5)(300mg、0.7mmol)、HATU(339mg、0.9mmol)およびDIPEA(519μL、3.0mmol)のDMF(5mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、3-アミノ-1-シクロプロピルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(167mg、0.9mmol)を添加した。反応混合物を25℃で15時間撹拌した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-((1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート(300mg、75%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 8.53 - 8.59 (m, 2H), 8.42 (dd, 1H), 7.29 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.27 (t, 1H), 4.37 - 4.54 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.76 - 4.03 (m, 1H), 3.39 - 3.49 (m, 1H), 2.71 (s, 3H), 2.09 - 2.26 (m, 2H), 1.87 - 2.08 (m, 2H), 1.59 - 1.86 (m, 4H), 1.41 (s, 9H), 0.97 - 1.09 (m, 2H), 0.81 - 0.93 (m, 2H). MS ESI, m/z = 536 [M+H]+
【0169】
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化68】
tert-ブチル((1r,4r)-4-(5-((1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)カルバメート(295mg、0.6mmol)のDCM(1mL)溶液に、4N HClジオキサン溶液(688μL、2.8mmol)を25℃で、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を25℃で17時間撹拌し、次いで減圧下濃縮して、N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(260mg、100%)のHCl塩を無色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.57 (s, 2H), 8.42 (dd, 1H), 7.29 (dd, 1 H), 7.21 (s, 1H), 6.27 (t, 1H), 4.43 - 4.58 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.39 - 3.48 (m, 1H), 2.97 - 3.13 (m, 1H), 2.54 (t, 3H), 2.13 - 2.31 (m, 4H), 1.86 - 2.06 (m, 2H), 1.52 - 1.71 (m, 2H), 0.97 - 1.10 (m, 2H), 0.85 - 0.93 (m, 2H). MS ESI, m/z = 436 [M+H]+
【0170】
(S)-1-(((1r,4S)-4-(5-((1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イルアセテート
【化69】
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドのHCl塩(255mg、0.5mmol)およびTEA(226μL、1.6mmol)のDCM(20mL)溶液に、0℃で、N雰囲気下、(S)-1-クロロ-1-オキソプロパン-2-イルアセテート(114mg、0.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で30分間撹拌し、次いで水(25mL)でクエンチし、DCM(15mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、(S)-1-(((1r,4S)-4-(5-((1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イルアセテート(295mg、99%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(2:3 回転異性体混合物) δ 11.05 (s, 1H), 8.50 - 8.59 (m, 2H), 8.42 (dd, 1H), 7.29 (dd, 1H), 7.22/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.27 (t, 1H), 5.45/ 5.27 (q, 1H)(回転異性体), 4.40 - 4.56 (m, 1H), 4.26 - 4.39/3.71 - 3.86 (m, 1H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.39 - 3.49 (m, 1H), 2.90/2.74 (s, 3H)(回転異性体), 1.69 - 2.28 (m, 10H), 1.54 - 1.68 (m, 1H), 1.31 (t, 3H), 0.98 - 1.11 (m, 2H), 0.84 - 0.94 (m, 2H). MS ESI, m/z = 550 [M+H]+
【0171】
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,4r)-4-((S)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例11
【化70】
(S)-1-(((1r,4S)-4-(5-((1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イルアセテート(290mg、0.5mmol)のMeOH(10mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、LiOH(38mg、1.6mmol)の水(10mL)溶液を添加した。得られた溶液を25℃で15時間撹拌した。反応混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(20~50%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1S,4r)-4-((S)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(250mg、93%、99.8%ee)、実施例11を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(2:3 回転異性体混合物) δ 11.05 (s, 1H), 8.53 - 8.61 (m, 2H), 8.42 (dd, 1H), 7.29 (dd, 1H), 7.22/7.19 (s, 1H)(回転異性体), 6.27 (t, 1H), 4.91/4.75 (br.s, 1H)(回転異性体), 4.32 - 4.56/3.91 - 4.03 (m, 3H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.40 - 3.48 (m, 1H), 2.90/2.75 (s, 3H)(回転異性体), 1.71 - 2.27 (m, 7H), 1.60 - 1.70 (m, 1H), 1.21/1.17 (d, 3H)(回転異性体), 0.99 - 1.08 (m, 2H), 0.86 - 0.92 (m, 2H). MS ESI, m/z = 508 [M+H]+
【0172】
N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例12)
【化71】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(200mg、0.5mmol)、3-アミノ-1-シクロプロピルピリジン-2(1H)-オン(120mg、0.8mmol)およびDIPEA(372μL、2.1mmol)のDMF(2mL)溶液に、N雰囲気下、HATU(243mg、0.6mmol)を添加した。反応混合物を20℃で17時間撹拌した。反応混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%FA)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 5μm 30×150mm;溶出勾配15~40%MeCNの水(10mM(NH)CO+0.1%NHOH)溶液を10分間;60mL/分)で精製して、N-(1-シクロプロピル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(32mg、12%)、実施例12を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(4:5 回転異性体混合物) δ 11.05 (s, 1H), 8.54 - 8.61 (m, 2H), 8.43 (dd, 1H), 7.29 (dd, 1H), 7.23/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.28 (t, 1H), 4.91/4.73 (d, 1H)(回転異性体), 4.37 - 4.56 (m, 2H), 4.34 - 4.45/3.93 - 4.04 (m, 1H)(回転異性体), 4.08 (s, 3H), 3.45 (tt, 1H), 2.91/2.77 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.28 (m, 2H), 1.96 - 2.15 (m, 2H), 1.72 - 1.96 (m, 3H), 1.68 (s, 1H), 1.16 - 1.26 (m, 3H), 1 - 1.09 (m, 2H), 0.87 - 0.95 (m, 2H). MS ESI, m/z = 508 [M+H]+
【0173】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(オキセタン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例13)
【化72】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(50mg、0.1mmol)、HATU(61mg、0.2mmol)およびDIPEA(93μL、0.5mmol)のDMF(2mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、3-アミノ-1-(オキセタン-3-イル)ピリジン-2(1H)-オン(27mg、0.2mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。混合物を直接分取HPLC(Waters XSelect CSH Fluoro-Phenyl OBD、5μm 30×150mm;溶出勾配26~36%MeCNの水(0.1%FA)溶液を8分間、60mL/分;続くXbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配17~37%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(オキセタン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(33mg、47%)、実施例13を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 10.98 (s, 1H), 8.53 - 8.63 (m, 2H), 8.49 (dd, 1H), 7.57 (dd, 1H), 7.22/7.19 (s, 1H)(回転異性体), 6.45 (t, 1H), 5.66 (p, 1H), 4.92 (t, 2H), 4.80 (t, 2H), 4.33 - 4.57/3.93 - 4.02 (m, 3H)(回転異性体), 4.05 (s, 3H), 2.91/2.76 (s, 3H)(回転異性体), 2.14 - 2.28 (m, 2H), 1.61 - 2.14 (m, 6H), 1.21/1.18 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 524 [M+H]+
【0174】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例14)
3-アミノ-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン
【化73】
3-アミノピリジン-2(1H)-オン(100mg、0.9mmol)、N,N’-ジメチルエチレンジアミン(160mg、1.8mmol)、CsCO(592mg、1.8mmol)およびヨウ化銅(I)(35mg、0.2mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)懸濁液気に、25℃で、N雰囲気下、4-ブロモ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール(252mg、0.9mmol)を添加した。得られた混合物を105℃で15時間加熱した。同じ規模の反応を並行して11回実施した。合わせた反応混合物をセライトで濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をC18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、3-アミノ-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン(2.1g、69%)を暗色油状物として得た。MS ESI, m/z = 307 [M+H]+
【0175】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化74】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(199mg、0.5mmol)、HATU(242mg、0.6mmol)およびDIPEA(370μL、2.1mmol)のDMF(10mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、3-アミノ-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン(195mg、0.6mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。混合物をC18-フラッシュクロマトグラフィー(5~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(193mg、55%)を灰色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 11.10 (s, 1H), 8.56 - 8.64 (m, 2H), 8.55 (s, 1H), 8.51 (dd, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.62 (dd, 1H), 7.23/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.47 (t, 1H), 5.48 (s, 2H), 4.92/4.74 (d, 1H)(回転異性体), 4.31 - 4.59/3.92 - 4.03 (m, 3H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.61 (t, 2H), 2.91/2.77 (s, 3H)(回転異性体), 1.59 - 2.30 (m, 8H), 1.14 - 1.27 (m, 3H), 0.87 (t, 2H), -0.02 (s, 9H). MS ESI, m/z = 664 [M+H]+
【0176】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例14
【化75】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(190mg、0.3mmol)のDCM(20mL)溶液に、4N HClジオキサン溶液(358μL、1.43mmol)を25℃で、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣を分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配18~38%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間、60mL/分;続くWaters XSelect CSH Fluoro-Phenyl OBD、5μm 30×150mm;溶出勾配30~40%MeCNの水(0.1%FA)溶液を8分間、60mL/分)で2回精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(2-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(26mg、17%)、実施例14を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 13.15 (br. s, 1H), 11.10 (s, 1H), 8.54 - 8.64 (m, 2H), 8.50 (dd, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.59 (dd, 1H), 7.22/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.44 (t, 1H), 4.92/4.72 (d, 1H)(回転異性体), 4.33 - 4.57/3.93 - 4.03 (m, 3H)(回転異性体), 4.06 (s, 3H), 2.91/2.76 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.27 (m, 2H), 1.62 - 2.15 (m, 6H), 1.22/1.18 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 534 [M+H]+
【0177】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例15)
【化76】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(150mg、0.4mmol)、HATU(213mg、0.6mmol)およびDIPEA(209μL、1.2mmol)のDMF(6mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、3-アミノ-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン(114mg、0.6mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)、続く分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配21~41%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(64mg、30%)、実施例15を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 11.09 (s, 1H), 8.55 - 8.62 (m, 2H), 8.50 (dd, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.58 (dd, 1H), 7.22/7.20 (s, 1H)(回転異性体), 6.45 (t, 1H), 4.91/4.73 (d, 1H)(回転異性体), 4.34 - 4.57/3.94 - 4.04 (m, 3H)(回転異性体), 4.07 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 2.91/2.77 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.28 (m, 2H), 1.62 - 2.15 (m, 6H), 1.22/1.19 (d, 1H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 548 [M+H]+
【0178】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例16)
【化77】
3-アミノ-1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン
【化78】
3-アミノピリジン-2(1H)-オン(100mg、0.9mmol)、4-ブロモ-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール(221mg、1.4mmol)、CsCO(592mg、1.8mmol)およびヨウ化銅(I)(35mg、0.2mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)懸濁液気に、25℃で、N雰囲気下、N,N’-ジメチルエチレンジアミン(160mg、1.8mmol)を添加した。得られた混合物を105℃で16時間加熱した。同じ規模の反応を並行して6回実施した。合わせた反応混合物をセライトで濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をC18フラッシュクロマトグラフィー(0~30%MeCNの水(0.05%NHOH溶液で溶出)、次いで0~30%MeCNの水(0.1%HCl)溶液)で2回、続く分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 5μm 30×150mm;溶出勾配5~20%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)、さらにC18フラッシュクロマトグラフィー(0~30%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)で精製して、3-アミノ-1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン(53mg、5%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 6.50 (d, 1H), 6.27 (t, 1H), 5.34 (s, 2H), 4.13 (s, 3H). MS ESI, m/z = 192 [M+H]+
【0179】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例16
【化79】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(48mg、0.1mmol)、3-アミノ-1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン(36mg、0.2mmol)およびDIPEA(89μL、0.6mmol)のDMF(3mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、HATU(58mg、0.2mmol)を添加した。反応混合物を50℃で16時間加熱した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 5μm 30×150mm;溶出勾配25~45%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を10分間;60mL/分)で精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(40mg、61%)、実施例16を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 11.10 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.57 - 8.65 (m, 2H), 8.56 (dd, 1H), 8.07 (dd, 1H), 7.24/7.22 (s, 1H)(回転異性体), 6.57 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 4.92/4.73 (d, 1H)(回転異性体), 4.33 - 4.58/3.93 - 4.04 (m, 3H)(回転異性体), 4.17 (s, 3H), 4.09 (s, 3H), 2.91/2.77 (s, 3H)(回転異性体), 2.15 - 2.28 (m, 2H), 1.61 - 2.15 (m, 6H), 1.22/1.19 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 549 [M+H]+
【0180】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例17)
3-アミノ-1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン
【化80】
3-アミノピリジン-2(1H)-オン(100mg、0.9mmol)、4-ブロモ-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール(221mg、1.4mmol)、CsCO(592mg、1.8mmol)およびヨウ化銅(I)(35mg、0.2mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)懸濁液気に、25℃で、N雰囲気下、N,N’-ジメチルエチレンジアミン(160mg、1.8mmol)を添加した。得られた混合物を105℃で16時間加熱した。同じ規模の反応を並行して6回実施した。合わせた反応混合物をセライトで濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をC18フラッシュクロマトグラフィー(5~30%MeCNの水(0.05%NHOH)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配5~25%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、3-アミノ-1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン(150mg、14%)を暗色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.22 (s, 1H), 7.28 (dd, 1H), 6.48 (dd, 1H), 6.23 (t, 1H), 5.37 (s, 2H), 4.19 (s, 3H). MS ESI, m/z = 192 [M+H]+
【0181】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例17
【化81】
2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(Int 6)(60mg、0.2mmol)、3-アミノ-1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン(40mg、0.2mmol)およびDIPEA(112μL、0.6mmol)のDMF(2mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、HATU(91mg、0.24mmol)を添加した。反応混合物を50℃で15時間撹拌した。混合物を直接分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配25~42%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、2-((1R,4r)-4-((R)-2-ヒドロキシ-N-メチルプロパンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(34mg、39%)、実施例17を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(5:6 回転異性体混合物) δ 11.09 (s, 1H), 8.56 - 8.65 (m, 2H), 8.54 (dd, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.73 (dd, 1H), 7.23/7.21 (s, 1H)(回転異性体), 6.53 (t, 1H), 4.94/ 4.75 (d, 1H)(回転異性体), 4.33 - 4.58/3.93 - 4.03 (m, 3H)(回転異性体), 4.23 (s, 3H), 4.07 (s, 3H), 2.91/2.76 (s, 3H)(回転異性体), 2.14 - 2.28 (m, 2H), 1.62 - 2.14 (m, 6H), 1.22/1.18 (d, 3H)(回転異性体). MS ESI, m/z = 549 [M+H]+
【0182】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピロリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例18)
2-((1r,4r)-4-(4-クロロブタンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化82】
2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドのHCl塩(Int 7)(150mg、0.3mmol)およびTEA(165μL、1.1mmol)のDCM(1mL)溶液に、4-クロロブタノイルクロライド(98mg、0.7mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、2-((1r,4r)-4-(4-クロロブタンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(90mg、53%)を明黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.03 (br. s, 1H), 8.54 - 8.62 (m, 2H), 8.47 (br. s, 1H), 8.44 (dd, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.19 - 7.24 (m, 1H), 6.30 (t, 1H), 4.43 - 4.54 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.58 - 3.66 (m, 3H), 3.55 (s, 3H), 2.06 - 2.29 (m, 5H), 1.85 - 2.06 (m, 5H), 1.58 - 1.72 (m, 1H), 1.36 - 1.51 (m, 1H). MS ESI, m/z = 500/502 (2:1) [M+H]+
【0183】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピロリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例18
【化83】
カリウムtert-ブトキシド(9mg、0.1mmol)のTHF(4mL)溶液に、2-((1r,4r)-4-(4-クロロブタンアミド)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(20mg、0.04mmol)を添加した。得られた混合物を50℃で10時間、N雰囲気下、撹拌した。同じ規模の反応を並行して2回実施した。合わせた反応混合物を直接C18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 5μm 30×150mm;溶出勾配30~40%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピロリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(15mg、41%)、実施例18を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.43 - 4.54 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.84 - 3.97 (m, 1H), 3.56 (s, 3H), 2.14 - 2.29 (m, 4H), 1.97 - 2.11 (m, 2H), 1.92 (p, 2H), 1.65 - 1.83 (m, 4H). MS ESI, m/z = 464 [M+H]+
【0184】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(3-メチル-2-オキソイミダゾリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例19)
tert-ブチル(2-(((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート
【化84】
tert-ブチルメチル(2-オキソエチル)カルバメート(20mg、0.1mmol)を2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドのHCl塩(Int 7)(79wt.%)(50mg、0.1mmol)のDCE(4mL)溶液に添加し、続いてナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(52mg、0.2mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で6時間撹拌した。反応混合物を直接C18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、tert-ブチル(2-(((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(100mg、52%)を褐色固体として得た。MS ESI, m/z = 553 [M+H]+
【0185】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-((2-(メチルアミノ)エチル)アミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化85】
tert-ブチル(2-(((1r,4r)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(95mg、0.2mmol)のDCM(15mL)溶液に、2N HClジオキサン溶液(860μL、1.7mmol)を添加し、得られた溶液を25℃で4時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-((2-(メチルアミノ)エチル)アミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(78mg、100%)のHCl塩を褐色固体として得た。MS ESI, m/z = 453 [M+H]+
【0186】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(3-メチル-2-オキソイミダゾリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例19
【化86】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-((2-(メチルアミノ)エチル)アミノ)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド塩酸塩(30mg、0.1mmol)およびDIPEA(46μL、0.3mmol)のDCE(5mL)溶液に、N雰囲気下、CDI(13mg、0.1mmol)を添加した。得られた溶液を60℃で5時間撹拌した。同じ規模の反応を並行して2回実施した。合わせた反応混合物を直接分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 ExRS 5μm 30×150mm;溶出勾配21~43%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(3-メチル-2-オキソイミダゾリジン-1-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(10mg、17%)、実施例19を明黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.54 - 8.60 (m, 2H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.40 - 4.54 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.59 - 3.74 (m, 1H), 3.56 (s, 3H), 3.16 - 3.29 (m, 4H), 2.65 (s, 3H), 2.12 - 2.31 (m, 2H), 1.92 - 2.12 (m, 2H), 1.64 - 1.83 (m, 4H). MS ESI, m/z = 479 [M+H]+
【0187】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例20)
(4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)メタノール
【化87】
(4-アミノシクロヘキシル)メタノール(4.2g、25.4mmol)のi-PrOH(40mL)溶液に、rtで、5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)(6.6g、25.4mmol)およびTEA(10.6mL、76.1mmol)を、N雰囲気下に添加した。得られた混合物を90℃で30分間撹拌し、次いでrtに冷却し、続いてトリ-n-ブチルホスフィン(15.4g、76.1mmol)を添加した。反応混合物を90℃で10時間撹拌した。混合物をrtに冷却し、直接C-18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、黒色液体を得て、それをさらに精製することなく次工程で使用した。MS ESI, m/z = 339/341 [M+H]+
【0188】
(4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)メチルカルバメート
【化88】
粗製(4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)メタノール(7.9g)のDCM(1000mL)溶液に、0℃で2,2,2-トリクロロアセチルイソシアネート(5.3g、32.0mmol)を添加した。得られた溶液をrtに温め、2時間撹拌した。その後、MeOH(20mL)およびKCO(320mg、2.3mmol)を添加した。得られた混合物をrtで3時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣を直接C-18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、(4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)メチルカルバメート(6.6g、85%)を暗色油状物として得た。MS ESI, m/z = 382/384 [M+H]+
【0189】
(5s,8s)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化89】
(5r,8r)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化90】
酸化マグネシウム(3.1g、77.0mmol)、フェニル-λ-ヨーダンジイルジアセテート(15.1g、46.9mmol)および粗製(4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)メチルカルバメート(6.4g)のDCM(80mL)懸濁液気に、20℃で、N雰囲気下、[Rh(OAc)](1.5g、3.4mmol)を添加した。得られた混合物を40℃で15時間撹拌した。反応混合物を次いで濾紙で濾過した。濾液をDCM(200mL)で希釈し、塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC-18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(1%NHOH)溶液で溶出)、さらに分取SFC(GreenSepTM Basic、5μm 30mm×150mm;CO(35℃、100バール)中25%MeOH(0.5%2M NH-MeOH)で定組成;80mL/分;)で精製して、(5s,8s)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン(60mg、1%)および(5r,8r)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン(150mg、2%)を両方黄色固体として得た。(5s,8s)-異性体:1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.41 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 4.35 - 4.52 (m, 1H), 4.04 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 1.65 - 2.23 (m, 8H). MS ESI, m/z = 380/382 (1:1) [M+H]+. (5r,8r)-異性体:1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.30 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 4.37 - 4.51 (m, 1H), 4.22 (s, 2H), 3.86 (s, 3H), 1.65 - 2.15 (m, 8H). MS ESI, m/z = 380/382 (1:1) [M+H]+
【0190】
(5s,8s)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-1-メチル-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化91】
(5s,8s)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン(60mg、0.2mmol)およびNaH(60wt.%)(10mg、0.2mmol)のDMF(6mL)懸濁液に、25℃で、N雰囲気下、ヨードメタン(67mg、0.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で15時間撹拌し、次いで飽和NHCl水溶液(5mL)でクエンチし、直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、(5s,8s)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-1-メチル-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン(45mg、72%)を赤色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.43 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 4.58 - 4.67 (m, 1H), 4.21 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 2.35 - 2.48 (m, 2H), 1.87 - 2.12 (m, 4H), 1.40 - 1.58 (m, 2H). MS ESI, m/z = 394/396 (1:1) [M+H]+
【0191】
メチル6-メトキシ-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化92】
MeOH(10mL)中の(5s,8s)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-1-メチル-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン(45mg、0.1mmol)、Pd(dppf)Cl(17mg、0.02mmol)およびTEA(250μL、1.8mmol)の混合物を密封容器中、CO雰囲気下、10atmで撹拌し、次いで100℃で12時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、メチル6-メトキシ-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(40mg、94%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.09 (s, 1H), 4.58 - 4.69 (m, 1H), 4.22 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 1.91 - 2.08 (m, 8H). MS ESI, m/z = 374 [M+H]+
【0192】
6-メトキシ-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化93】
メチル6-メトキシ-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(38mg、0.1mmol)のMeOH(1mL)溶液に、25℃でLiOH(7mg、0.3mmol)の水(1mL)溶液を添加した。得られた溶液を25℃で10時間撹拌した。反応混合物のpHを2N HClでpH6に調節した。反応混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、6-メトキシ-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(35mg、96%)を黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.53 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.02 (s, 1H), 4.58 - 4.68 (m, 1H), 4.22 (s, 2H), 3.81 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 1.87 - 2.16 (m, 8H). MS ESI, m/z = 360 [M+H]+
【0193】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例20
【化94】
6-メトキシ-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(33mg、0.1mmol)、DIPEA(17μL、0.1mmol)およびT3P(50wt.%のEtOAc溶液)(62mg、0.1mmol)のDCM(0.5mL)溶液に、25℃で、N雰囲気下、(62mg、0.1mmol) 3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(24mg、0.2mmol)を添加した。得られた溶液を50℃で10時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、次いで分取HPLC(Waters Xbridge(登録商標)Shield RP18 OBD、5μm 30×150mm;溶出勾配20~35%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間、次いで35%を2分間;60mL/分)で精製して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(15mg、35%)、実施例20を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.26 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.64 - 4.73 (m, 1H), 4.23 (s, 2H), 4.08 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.59 (s, 3H), 1.90 - 2.17 (m, 4H), 1.43 - 1.61 (m, 2H). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+
【0194】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5r,8r)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例21)
【化95】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5r,8r)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドを、(5r,8r)-8-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オンから、上記6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5s,8s)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例20)の合成に準じて製造した。粗製6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5r,8r)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミドを分取HPLC(YMC-Actus Triart C18 5μm 30×150mm;溶出勾配20~50%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)、次いで分取SFC(DAICEL DCpak(登録商標)P4VP、5μm 30mm×250mm;CO(35℃、100バール)中50%IPA(0.5%2M NH-MeOH)で定組成;60mL/分)で精製して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5r,8r)-1-メチル-2-オキソ-3-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(10mg、4工程で14%)、実施例21を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.58 (s, 2H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.45 - 4.61 (m, 1H), 4.27 (s, 2H), 4.06 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.71 (s, 3H), 2.09 - 2.23 (m, 2H), 1.91 - 2.09 (m, 4H), 1.62 - 1.78 (m, 2H). MS ESI, m/z = 466 [M+H]+
【0195】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例22)
tert-ブチル((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)カルバメート
【化96】
(1s,4s)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル4-メチルベンゼンスルホネート(1.0g、2.7mmol)およびCsCO(2.7g、8.1mmol)のTHF(30mL)溶液に、ピリジン-2(1H)-オン(0.5g、5.4mmol)を添加した。反応混合物を90℃で24時間撹拌し、次いで水(300mL)でクエンチし、EtOAc(300mL×2)で抽出した。有機層を減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~70%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、tert-ブチル((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)カルバメート(205mg、26%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (dd, 1H), 7.34 (ddd, 1H), 6.77 (d, 1H), 6.34 (dd, 1H), 6.21 (td,), 4.60 (tt, 1H), 3.23 - 3.41 (m, 1H), 1.80 - 1.95 (m, 2H), 1.56 - 1.78 (m, 4H), 1.37 (s, 11H). MS ESI, m/z = 293 [M+H]+
【0196】
1-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)ピリジン-2(1H)-オン
【化97】
tert-ブチル((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)カルバメート(200mg、0.7mmol)のDCM(5mL)溶液に、4N HClジオキサン溶液(1.7mL、6.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、1-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)ピリジン-2(1H)-オン(156mg、100%)のHCl塩を薄黄色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.68 (dd, 1H), 7.36 (ddd, 1H), 6.36 (dd, 1H), 6.24 (td, 1H), 5.88 (br. s, 2H), 4.64 (p, 8 1H), 2.92 - 3.14 (m, 1H), 1.99 - 2.13 (m, 2H), 1.66 - 1.87 (m, 4H), 1.39 - 1.63 (m, 2H). MS ESI, m/z = 193 [M+H]+
【0197】
1-((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)ピリジン-2(1H)-オン
【化98】
1-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)ピリジン-2(1H)-オン(145mg、0.6mmol)およびTEA(192mg、1.9mmol)のi-PrOH(5mL)溶液に、5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒドのHCl塩(Int 1)(165mg、0.6mmol)を25℃で、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を80℃で1時間撹拌し、次いでrtに冷却し、続いてトリ-n-ブチルホスフィン(385mg、1.9mmol)を添加した。反応混合物を80℃で13時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、所望の生成物およびトリ-n-ブチルホスフィンの混合物を得た。混合物を次いでPE(25mL)で洗浄して、1-((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)ピリジン-2(1H)-オン(170mg、67%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.35 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.39 (ddd, 1H), 7.12 (s, 1H), 6.40 (dd, 1H), 6.28 (td, 1H), 4.79 - 4.93 (m, 1H), 4.48 - 4.62 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.19 - 2.32 (m, 2H), 1.82 - 2.19 (m, 6H). MS ESI, m/z = 402/404 [M+H]+
【0198】
メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化99】
MeOH(10mL)中の1-((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)ピリジン-2(1H)-オン(150mg、0.4mmol)、TEA(520μL、3.7mmol)およびPd(dppf)Cl-CHCl(46mg、0.06mmol)の混合物を、密封容器中、CO雰囲気下に15atmで撹拌し、次いで110℃で15時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(120mg、84%)を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.52 (d, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.39 (ddd, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.41 (dd, 1H), 6.28 (td, 1H), 4.82 - 4.92 (m, 1H), 4.52 - 4.61 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 2.22 - 2.31 (m, 2H), 2.05 - 2.18 (m, 2H), 1.84 - 2.05 (m, 4H). MS ESI, m/z = 382 [M+H]+
【0199】
6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化100】
メチル6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(115mg、0.3mmol)のMeOH/水(2:1、7.5mL)溶液に、LiOH(22mg、0.9mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を2N HClでpH6に酸性化し、次いで直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~70%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(109mg、98%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.49 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.78 (dd, 1H), 7.39 (ddd, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.41 (dd, 1H), 6.28 (td, 1H), 4.80 - 4.94 (m, 1H), 4.50 - 4.62 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.20 - 2.33 (m, 2H), 1.82 - 2.20 (m, 6H). MS ESI, m/z = 368 [M+H]+
【0200】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例22
【化101】
6-メトキシ-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(100mg、0.3mmol)およびDIPEA(190μL、1.1mmol)のDMF(3mL)溶液に、HATU(135mg、0.4mmol)を25℃で、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を25℃で5分間撹拌し、続いて3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(87mg、0.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~70%MeCNの水(0.1%HCl)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(Waters Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配15~45%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間、次いで45%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液で定組成溶出;60mL/分)で精製して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((1r,4r)-4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(93mg、72%)、実施例22を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 8.64 (d, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.78 (dd, 1H), 7.36 - 7.47 (m, 2H), 7.23 (s, 1H), 6.41 (dd, 1H), 6.26 - 6.34 (m, 2H), 4.83 - 4.93 (m, 1H), 4.55 - 4.65 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.23 - 2.35 (m, 2H), 2.14 (qd, 2H), 1.86 - 2.07 (m, 4H). MS ESI, m/z = 474 [M+H]+
【0201】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(実施例23)および異性体2(実施例24)
tert-ブチル(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシ-3-エン-1-イル)カルバメート
【化102】
tert-ブチル(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキシ-3-エン-1-イル)カルバメート(2.0g、6.2mmol)、3-クロロピリダジン(921mg、8.0mmol)、Pd(dppf)Cl-CHCl(1.0g、1.2mmol)およびKCO(2.6g、18.6mmol)の1,4-ジオキサン(30mL)懸濁液を80℃で3時間加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出し、有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮して、褐色油状物を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100%EtOAcで溶出)で精製して、tert-ブチル(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシ-3-エン-1-イル)カルバメート(1.7g、97%)を黄色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.07 (dd, 1H), 7.86 (dd, 1H), 7.61 (dd, 1H), 6.89 (d, 1H), 6.63 - 6.73 (m, 1H), 3.50 - 3.66 (m, 1H), 2.73 - 2.88 (m, 1H), 2.42 - 2.64 (m, 2H), 2.07 - 2.24 (m, 1H), 1.89 - 2.03 (m, 1H), 1.50 - 1.66 (m, 1H), 1.40 (s, 9H). MS ESI, m/z = 276 [M+H]+
【0202】
tert-ブチル(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)カルバメート
【化103】
10wt.%パラジウム/炭素(0.6g、0.6mmol)およびtert-ブチル(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシ-3-エン-1-イル)カルバメート(1.6g、5.6mmol)のEtOAc(30mL)懸濁液を、25℃で、1atmのH下、2時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルで濾過し、濾液を減圧下濃縮して、tert-ブチル(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)カルバメート(1.6g、100%)を褐色油状物として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(立体異性体混合物) δ 9.02 - 9.12 (m, 1H), 7.57 - 7.74 (m, 2H), 6.95/6.80 (d, 1H)(立体異性体), 3.61 - 3.78/3.23 - 3.38 (m, 1H)(立体異性体), 2.72 - 3.01 (m, 1H)(立体異性体), 1.82 - 1.97 (m, 2H), 1.52 - 1.77 (m, 4H), 1.22 - 1.47 (m, 11H). MS ESI, m/z = 278 [M+H]+
【0203】
4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキサン-1-アミン
【化104】
MeOH(25mL)中のtert-ブチル(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)カルバメート(500mg、1.8mmol)および2N HClジオキサン溶液(9.0mL、18.0mmol)の混合物を25℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下濃縮して、4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキサン-1-アミン(600mg、定量的収率、64wt.%)のHCl塩を褐色油状物として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(立体異性体混合物) δ 9.31 - 9.54 (m, 1H), 8.18 - 8.35 (m, 2H), 3.39 - 3.46/3.18 - 3.32 (m, 1H)(立体異性体), 2.98 - 3.14 (m, 1H), 2.08 - 2.34 (m, 2H), 1.86 - 2.08 (m, 2H), 1.64 - 1.86 (m, 3H), 1.45 - 1.64 (m, 1H). MS ESI, m/z = 178 [M+H]+
【0204】
5-ブロモ-6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール
【化105】
5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)(498mg、1.9mmol)およびTEA(1.2mL、8.7mmol)のi-PrOH(20mL)溶液に、4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキサン-1-アミンのHCl塩(64wt.%)(580mg、1.7mmol)を、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を80℃で3時間撹拌し、次いでrtに冷却し、続いてトリ-n-ブチルホスフィン(1.7mL、7.0mmol)を添加した。反応混合物を80℃で11時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、5-ブロモ-6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール(1.1g、定量的収率、60wt.%)を褐色油状物として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400MHz, DMSO-d6)(立体異性体混合物) δ 9.10/9.08 (dd, 1H)(立体異性体), 8.35/8.54 (s, 1H)(立体異性体), 7.98/7.95 (s, 1H)(立体異性体), 7.64 - 7.67/7.60 - 7.63 (m, 2H)(立体異性体), 7.14/7.13 (s, 1H)(立体異性体), 4.63 - 4.72/4.51 - 4.63 (m, 1H)(立体異性体), 3.87/3.85 (s, 3H)(立体異性体), 3.16 - 3.26/2.99 - 3.11 (m, 1H)(立体異性体), 2.31 - 2.45 (m, 1H), 2.21 - 2.30 (m, 1H), 1.98 - 2.21 (m, 4H), 1.79 - 1.97 (m, 2H). MS ESI, m/z = 387/389 (1:1) [M+H]+
【0205】
メチル6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化106】
5-ブロモ-6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール(60wt.%)(1.1g、1.7mmol)、TEA(2.7g、27.0mmol)およびPd(dppf)Cl-CHCl(441mg、0.5mmol)の混合物を、密封容器中、CO雰囲気下に15atmで撹拌し、次いで110℃で15時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.05%FA)溶液で溶出)で精製して、メチル6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(315mg、49%)を褐色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)(立体異性体混合物) δ 9.06 - 9.13 (m, 1H), 8.5 - 8.55 (m, 1H), 8.09 - 8.16 (m, 1H), 7.61 - 7.68 (m, 2H), 7.08 (s, 1H), 4.66 - 4.75/4.52 - 4.66 (m, 1H)(立体異性体), 3.76 - 3.85 (m, 6H), 3.28 - 3.13/2.97 - 3.13 (m, 1H)(立体異性体), 1.81 - 2.33 (m, 8H). MS ESI, m/z = 367 [M+H]+
【0206】
6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化107】
メチル6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(295mg、0.8mmol)のTHF/水(1:1、30mL)溶液に、LiOH(193mg、8.1mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を2N HClでpH6に酸性化し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製して、6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(150mg、53%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)(1:1 立体異性体混合物) δ 9.11/9.08 (dd, 1H)(立体異性体), 8.43/8.42 (s, 1H)(立体異性体), 8.38 (br. s, 1H), 7.92/7.90 (s, 1H)(立体異性体), 7.58 - 7.70 (m, 2H), 6.99 (s, 1H), 4.63 - 4.73/4.51 - 4.62 (m, 1H)(立体異性体), 3.80/3.78 (s, 3H)(立体異性体), 3.17 - 3.26/3.01 - 3.11 (m, 1H)(立体異性体), 2.35 - 2.46 (m, 1H), 2.22 - 2.32 (m, 1H), 2.00 - 2.20 (m, 4H), 1.82 - 1.97 (m, 2H). MS ESI, m/z = 353 [M+H]+
【0207】
6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1、実施例23および異性体2、実施例24
【化108】
6-メトキシ-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボン酸(130mg、0.4mmol)、DIPEA(322μL、1.8mmol)および3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(59mg、0.4mmol)のDMF(10mL)溶液に、HATU(421mg、1.1mmol)を25℃で、N雰囲気下、添加した。反応混合物を25℃で15時間撹拌した。混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)で精製し、さらにキラル分取HPLC(Chiralpak(登録商標)IF、5μm 20mm×250mm;26分間MeOH中50%MTBE(0.5%2M NH-MeOH溶液)で定組成;20.0mL/分)で分離して、6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(10.6mg、6%)および6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(4-(ピリダジン-3-イル)シクロヘキシル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体2(15.1mg、9%)を両方無色固体として得た。異性体1、実施例23:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 9.09 (dd, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.70 - 7.58 (m, 2H), 7.43 (dd, 1H), 7.25 (s, 1H), 6.31 (d, 1H), 4.70 - 4.80 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 3.18 - 3.28 (m, 1H), 2.35 - 2.47 (m, 2H), 2.23 - 2.03 (m, 4H), 1.88 - 2.00 (m, 2H). MS ESI, m/z = 459 [M+H]+. 異性体2, 実施例24:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 9.11 (dd, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.46 (dd, 1H), 7.63 - 7.73 (m, 2H), 7.44 (dd, 1H), 7.24 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.58 - 4.68 (m, 1H), 4.08 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 3.02 - 3.12 (m, 1H), 2.26 - 2.35 (m, 2H), 2.06 - 2.21 (m, 4H), 1.84 - 1.98 (m, 2H). MS ESI, m/z = 459 [M+H]+
【0208】
2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例25)
ベンジル((1r,4r)-4-(ヒドラジンカルボニル)シクロヘキシル)カルバメート
【化109】
(1r,4r)-4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(3.0g、10.8mmol)のTHF(100mL)溶液に、CDI(2.2g、13.5mmol)を一度に添加した。得られた溶液を25℃で15時間撹拌した。その後、ヒドラジン一水和物(2.2g、43.3mmol)を上記溶液に添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。沈殿を濾過により集め、EtOAc/PE(1:2、150mL)で洗浄し、次いで減圧下乾燥させて、ベンジル((1r,4r)-4-(ヒドラジンカルボニル)シクロヘキシル)カルバメート(2.3g、73%)を無色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.91 (s, 1H), 7.26 - 7.44 (m, 5H), 7.16 - 7.24 (m, 1H), 5.00 (s, 2H), 3.11 - 3.31 (m, 1H), 1.89 - 2.04 (m, 1H), 1.67 - 1.89 (m, 4H), 1.38 - 1.67 (m, 2H), 1.00 - 1.38 (m, 2H). MS ESI, m/z = 292 [M+H]+
【0209】
ベンジル((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート
【化110】
ベンジル((1r,4r)-4-(ヒドラジンカルボニル)シクロヘキシル)カルバメート(2.1g、7.2mmol)およびトリメトキシメタン(19.1g、180.2mmol)の混合物に、4-メチルベンゼンスルホン酸(248mg、1.4mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で2時間撹拌した。反応混合物を直接C18フラッシュクロマトグラフィー(5~80%MeCNの水(0.05%FA)溶液で溶出)で精製して、ベンジル((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート(1.5g、70%)を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.13 (s, 1H), 7.26 - 7.43 (m, 6H), 5.02 (s, 2H), 3.25 - 3.80 (m, 1H), 2.90 (tt, 1H), 2.00 - 2.15 (m, 2H), 1.80 - 2.00 (m, 2H), 1.45 - 1.63 (m, 2H), 1.20 - 1.45 (m, 2H). MS ESI, m/z = 302 [M+H]+
【0210】
(1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキサン-1-アミン
【化111】
10wt.%パラジウム/炭素(470mg、0.4mmol)およびベンジル((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)カルバメート(1.3g、4.4mmol)のMeOH(60mL)懸濁液を、50℃で、1atmの水素下、2時間撹拌した。反応混合物を次いでセライトで濾過した。濾液を減圧下濃縮して、(1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキサン-1-アミン(680mg、92%)を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.10 (s, 1H), 2.80 - 2.95 (m, 1H), 2.51 - 2.61 (m, 1H), 1.06 - 2.18 (m, 8H)). MS ESI, m/z = 168 [M+H]+
【0211】
2-((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)-1,3,4-オキサジアゾール
【化112】
(1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキサン-1-アミン(640mg、3.8mmol)のi-PrOH(100mL)溶液に、5-ブロモ-4-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド(Int 1)(1.1g、4.2mmol)を、N雰囲気下、添加した。得られた混合物を80℃で3時間撹拌し、次いでrtに冷却し、続いてトリ-n-ブチルホスフィン(3.8mL、15.3mmol)を添加した。反応混合物を80℃で11時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)、さらにPE(50mL)からの結晶化により精製して、2-((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)-1,3,4-オキサジアゾール(640mg、44%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.18 (s, 1H), 8.30 (d, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 4.55 (tt, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.08 - 3.17 (m, 1H), 2.17 - 2.28 (m, 4H), 2.07 (qd, 2H), 1.77 (qd, 2H). MS ESI, m/z = 377/379 (1:1) [M+H]+
【0212】
メチル2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート
【化113】
MeOH(10mL)中の2-((1r,4r)-4-(5-ブロモ-6-メトキシ-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシル)-1,3,4-オキサジアゾール(300mg、0.8mmol)、Pd(dppf)Cl-CHCl(130mg、0.2mmol)およびDIPEA(694μL、4.0mmol)の混合物を、密封容器中、CO雰囲気下に15atmで撹拌し、次いで110℃で12時間加熱した。反応混合物を直接C18フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、メチル2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(240mg、85%)を明黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.18 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 4.50 - 4.64 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.07 - 3.21 (m, 1H), 2.18 - 2.35 (m, 4H), 1.99 - 2.18 (m, 2H), 1.70-1.88 (m, 2H). MS ESI, m/z = 357 [M+H]+
【0213】
2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸
【化114】
メチル2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボキシラート(235mg、0.7mmol)のMeOH/水(2:1、7.5mL)溶液に、LiOH(40mg、1.7mmol)を添加した。得られた溶液を25℃で5時間撹拌した。次いで、反応混合物のpHを0.1N HClでpH3~4に調節した。得られた沈殿を濾過により集め、減圧下乾燥させて、2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(155mg、69%)を薄黄色固体として得て、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.24 (br. s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 4.56 (tt, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.06 - 3.16 (m, 1H), 2.16 - 2.3 (m, 4H), 2.01 - 2.16 (m, 2H), 1.71 - 1.84 (m, 2H). MS ESI, m/z = 343 [M+H]+
【0214】
2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例25
【化115】
2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-2H-インダゾール-5-カルボン酸(135mg、0.4mmol)、HATU(225mg、0.6mmol)およびDIPEA(207μL、1.2mmol)のDMF(5mL)溶液に、3-アミノ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(127mg、0.8mmol)を添加した。反応混合物を25℃で、N雰囲気下、10時間撹拌した。混合物を直接分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配19~39%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、2-((1r,4r)-4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(105mg、59%)、実施例25を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.59 (s, 2H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.55 - 4.66 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 3.09 - 3.20 (m, 1H), 2.20 - 2.31 (m, 4H), 2.03 - 2.18 (m, 2H), 1.73 - 1.87 (m, 2H). MS ESI, m/z = 449 [M+H]+
【0215】
2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例26)
【化116】
(1s,4s)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシルメタンスルホネート(Int 8)(400mg、0.8mmol)および4H-1,2,4-トリアゾール(1.2g、16.9mmol)のトルエン(5mL)溶液に、CsCO(824mg、2.5mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で15時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配15~35%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間、次いで35%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液で定組成溶出;60mL/分)で精製して、2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(34mg、9%)、実施例26を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 8.56 - 8.63 (m, 3H), 8.45 (dd, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.57 - 4.72 (m, 1H), 4.42 - 4.56 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.21 - 2.31 (m, 4H), 2.09 - 2.20 (m, 2H), 1.96 - 2.09 (m, 2H). MS ESI, m/z = 448 [M+H]+
【0216】
2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例27)
【化117】
(1s,4s)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシルメタンスルホネート(Int 8)(74wt.%)(500mg、0.8mmol)およびCsCO(914mg、2.8mmol)のDMF(5mL)懸濁液に、1H-1,2,3-トリアゾール(1.0g、14.8mmol)。得られた混合物を90℃で2時間撹拌した。反応混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%FA)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(Xbridge(登録商標)BEH OBD C18 5μm 30×150mm;溶出勾配20~35%MeCNの水(10mM NHHCO+0.1%NHOH)溶液を8分間;60mL/分)で精製して、2-((1r,4r)-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(20mg、44%)、実施例27を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 8.24 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.24 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.60 - 4.77 (m, 2H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.04 - 2.34 (m, 8H). MS ESI, m/z = 448 [M+H]+
【0217】
2-((1r,4r)-4-(2-(1-ヒドロキシエチル)-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(実施例28)および異性体2(実施例29)
2-((1r,4r)-4-(2-アセチル-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化118】
(1s,4s)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシルメタンスルホネート(Int 8)(500mg、1.1mmol)および1-(1H-イミダゾール-2-イル)エタン-1-オン(2.3g、21.1mmol)のキシレン(10mL)溶液に、CsCO(1.0g、3.2mmol)を、N雰囲気下添加した。得られた混合物を120℃で4時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、2-((1r,4r)-4-(2-アセチル-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(60mg、12%)を褐色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 8.64 (d, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.18 (d, 1H), 6.31 (t, 1H), 5.11 - 5.32 (m, 1H), 4.51 - 4.70 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 2.21 - 2.39 (m, 2H), 1.90 - 2.21 (m, 6H). MS ESI, m/z = 489 [M+H]+
【0218】
2-((1r,4r)-4-(2-(1-ヒドロキシエチル)-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1、実施例28および異性体2、実施例29
【化119】
2-((1r,4r)-4-(2-アセチル-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(55mg、0.1mmol)のMeOH(5mL)溶液に、N雰囲気下、rtでNaBH(9mg、0.2mmol)を添加した。得られた混合物をrtで1時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製し、次いで分取キラル-HPLC(YMC CHIRAL ART Cellulose-SC 5μm 20mm×250mm;20%ヘキサン/DCM(1/1)(0.5%2M NH-MeOH)のIPA溶液で定組成;20mL/分)で分離して、2-((1r,4r)-4-(2-(1-ヒドロキシエチル)-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体1(15mg、27%;100%ee)および2-((1r,4r)-4-(2-(1-ヒドロキシエチル)-1H-イミダゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド - 異性体2(14mg、25%;98.3%ee)を両方無色固体として得た。
【0219】
異性体1、実施例28:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.81 (d, 1H), 6.31 (t, 1H), 5.31 (d, 1H), 4.89 (p, 1H), 4.48 - 4.66 (m, 2H), 4.08 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.21 - 2.32 (m, 2H), 1.90 - 2.21 (m, 6H), 1.50 (d, 3H). MS ESI, m/z = 491 [M+H]+
【0220】
異性体2、実施例29:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.81 (d, 1H), 6.31 (t, 1H), 5.31 (d, 1H), 4.89 (p, 1H), 4.47 - 4.67 (m, 2H), 4.08 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.20 - 2.32 (m, 2H), 1.92 - 2.20 (m, 6H), 1.50 (d, 3H). MS ESI, m/z = 491 [M+H]+
【0221】
2-((1r,4r)-4-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(実施例30)
2-((1r,4r)-4-アジドシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド
【化120】
(1s,4s)-4-(6-メトキシ-5-((1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)カルバモイル)-2H-インダゾール-2-イル)シクロヘキシルメタンスルホネート(Int 8)(70wt.%)(500mg、0.7mmol)のDMF(0.5mL)溶液に、N雰囲気下、ナトリウムアジド(121mg、1.9mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で5時間撹拌し、次いで水(150mL)で希釈し、DCM(250mL)で抽出した。有機層を減圧下濃縮した。残渣をC18-フラッシュクロマトグラフィー(30~80%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)で精製して、2-((1r,4r)-4-アジドシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(250mg、80%)を無色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.55 (br. s, 1H), 8.44 (dd, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.21 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.45 - 4.61 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.52 - 3.68 (m, 1H), 3.56 (s, 3H), 1.93 - 2.25 (m, 6H), 1.47 - 1.67 (m, 2H). MS ESI, m/z = 422 [M+H]+
【0222】
2-((1r,4r)-4-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド、実施例30
【化121】
2-((1r,4r)-4-アジドシクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(250mg、0.6mmol)のDMF(5mL)溶液に、N雰囲気下、2-メチルブト-3-yn-2-オール(1.5g、17.8mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で15時間撹拌した。反応混合物を直接C18-フラッシュクロマトグラフィー(0~100%MeCNの水(0.1%NHOH)溶液で溶出)、さらに分取HPLC(Waters XSelect CSH Fluoro-Phenyl OBD、5μm 30×150mm;溶出勾配30~40%MeCNの水(0.1%FA)溶液を8分間;60mL/分;)で精製して、2-((1r,4r)-4-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)シクロヘキシル)-6-メトキシ-N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-2H-インダゾール-5-カルボキサミド(145mg、48%)、実施例30を無色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.45 (dd, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 5.11 (s, 1H), 4.58 - 4.70 (m, 2H), 4.07 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 2.01 - 2.35 (m, 8H), 1.47 (s, 6H). MS ESI, m/z = 506 [M+H]+
【0223】
IRAK4酵素アッセイでのIRAK4阻害剤化合物の効力
化合物のIRAK4に対する阻害活性を、マススペクトロメトリー読み出しを使用する酵素アッセイで決定した。1μMまたは10μMの最高濃度の10点ハーフログ化合物濃度応答曲線を、DMSOに溶解した化合物の10mM原液から、Echo 655(Labcyte Inc)を使用して作製し、384ウェルアッセイプレート(Greiner #781280)に添加した。アッセイプレートに、アッセイ緩衝液(50mM Tris-HCl pH7.4、10mM MgCl、5mM グルタチオン、0.01%BSA、3mM ATP)で最終濃度0.2nMに希釈した10μLのヒト組み換えIRAK4タンパク質(Life Technologies #PV4002)を添加した。酵素を、化合物と、室温で15分間インキュベートし、その後ペプチド基質(KKARFSRFAGSSPSQSSMVAR、Innovagenカスタム合成、DMSO中10mM)を、Echo 655(Labcyte Inc)を使用して最終濃度10μMで各ウェルに添加した。2時間、室温の後、65μLの0.4%ギ酸(Merck #33015)で反応を停止させた。非リン酸化およびリン酸化ペプチドを、Waters TQ-SマススペクトロメーターでLC-MS/MSにより測定した。TargetLynxソフトウェアを使用して、ピークを統合し、リン酸化対非リン酸化ペプチド比を計算した。曲線を当て嵌め、化合物効力をGenedata Screener 19(Genedata AG)で決定した。IC50値は、少なくとも2実験の幾何平均である。
【0224】
IRAK4リン酸化細胞アッセイ
TLRまたはIL-1RリガンドによるIRAK4活性化はIRAK4自己リン酸化に至り、これは、IRAK4キナーゼ阻害剤により予防され得る。IRAK4自己リン酸化に対するIRAK4阻害剤化合物の効果を、IL-1β刺激Karpas-299細胞で、細胞分化能の指標として評価した。Karpas-299細胞を、10%FBS(Gibco #10270)含有RPMI 1640(Gibco 61870-010)で培養した。細胞を、2×10細胞/ウェルで、化合物をEcho 655(Labcyte Inc)を使用して種々の濃度(30μMの最終最高濃度で10点ハーフログ用量応答)を添加してあるポリ-D-リシン被覆384ウェルプレート(Corning #356663)に播種した。細胞を遠心分離し(250g、4分間)、37℃で1時間インキュベートし、次いで22.7ng/mL 組み換えIL-1β(R&D Systems, #201-LB-025)で37℃で10分間刺激し、続いて、4%パラホルムアルデヒドで20分間固定し、氷冷70%MeOHのPBS溶液で30分間透過性処理した。細胞をリン酸緩衝化食塩水(PBS)で、BlueWasher(BlueCatBio)上で2回洗浄し、次いで10%FBS含有PBSで20分間遮断した。遮断溶液をBlueWasherで除去し、細胞を、0.05%Tween-20含有遮断緩衝液中、抗pIRAK4(Thr345/Ser346)(CST、#11927、1:400)で1時間染色し、次いでBlueWasher上で0.05%Tween-20含有PBSで2回洗浄し、続いて0.05%Tween-20含有遮断緩衝液中、Alexa 647コンジュゲート二次抗ウサギIgG抗体(CST、#4414、1:2,000)およびHoechst 33342(Sigma、1:2,000)で30分間染色した。最後に、細胞を0.05%Tween-20含有PBSで2回洗浄し、適切なフィルターを使用するImageXpress Micro(Molecular Devices)で10倍空気対物で造営した。画像をColumbus(PerkinElmer)で分析し、二次抗体からの細胞あたりの蛍光強度を定量した。定量データをGenedata Screener 19(Genedata AG)で分析した。このアッセイで得た結果を表に示し、本開示の化合物が細胞におけるIRAK4を阻害する能力を示す。IC50値は、少なくとも2実験の幾何平均である。
【表3】
【0225】
cKit酵素アッセイにおけるIRAK4阻害剤化合物の効力
ヒトcKitキナーゼの活性に対するIRAK4阻害剤化合物の効果の評価を、ヒト組み換え酵素およびEurofins CEREP, catalog item 3070, SOP no 1C768のLANCE(登録商標)検出方法を使用して、基質Ulight-TKペプチドのリン酸化の測定により定量した:試験化合物、参照化合物または水(対照)を、40mM Hepes/Tris(pH7.4)、0.8mM EGTA/Tris、8mM MgCl、1.6mM DTTおよび0.008%Tween 20を含む緩衝液中、酵素(0.38ng)と混合する。その後、100nMの基質Ulight-TKペプチドおよび50μM ATPの添加により、反応を開始させ、混合物を30分間、室温でインキュベートする。対照基底測定のあtめに、酵素を反応混合物から除く。インキュベーション後、13mM EDTAの添加により反応を停止させる。5分後、ユーロピウムキレートで標識した抗ホスホ-PT66抗体を添加する。さらに60分後、蛍光伝達を、マイクロプレートリーダー(Envision, Perkin Elmer)を使用して、lex=337nm、lem=620nmおよびlem=665nmで測定する。酵素活性を、665nmでのシグナル測定値を620nmのもので除することにより決定する(比率)。結果を、対照酵素活性のパーセント阻害として表す。標準参照阻害化合物はスタウロスポリンであり、これを、各実験で数濃度で試験して、阻害曲線を得て、そのIC50値を計算する。
【0226】
示すデータは、少なくともn=2の幾何平均であるか、*で示すのは、一実験から得られるものである。表1および2のデータの比較から認識され得るとおり、本開示の化合物は、cKitに対してIRAK4を選択的に阻害する。ここに示していないさらなるスクリーニングは、本開示の化合物が広い範囲のキナーゼに対してIRAK4に選択的であることを示す。キナーゼ選択性は、オフターゲット毒性が低減または排除できるため、臨床的有用性の重要な決定因子であり得る。
【表4】
【0227】
血漿タンパク質結合は、薬物の薬物動態挙動に重要な関係を有し得る。血漿における非結合分画(fu)薬物がインビボ実験の解釈における重要なパラメータである、高度に結合性の薬物で特に当てはまる。伝統的に、血漿タンパク質への薬物結合の程度の毛ッてに使用される数種の異なる技術があり、平衡透析がおそらく最も一般的である。
【0228】
この方法は、Wernevik J et al. (2020) “A Fully Integrated Assay Panel for Early Drug Metabolism and Pharmacokinetics Profiling” Assay. Drug. Dev. Technol 18:157-179; DOI 10.1089/adt.2020.970に記載される、RED(Rapid Equilibrium Dialysis)デバイスおよびHamiltonサンプルハンドリングシステムを使用する、ヒト血漿における我々の現在の自動化平衡透析アッセイを記載する。
【0229】
アッセイは、一般に結果を出すのを含め、3日間にわたり、行う。プールされた化合物を血漿で5μMに希釈し、REDデバイスの内側チャンバーに、リン酸緩衝液(pH7.4)を周囲チャンバーに添加して、8kDaの分子量カットオフの半透膜をとおして平衡透析する。5μM溶液を使用して、サンプリングを0および18時の時点両方で実施し、、REDデバイスで血漿における化合物安定性および回収(物質収支)も確立する。低回収は、透析装置への結合または溶解度問題を示す。
【0230】
18時間透析後、血漿および緩衝液サンプルを、液体クロマトグラフィーおよびマススペクトロメトリー(LC/MSMS)による分析のために調製する。血漿における1.4nM~7μM範囲の7点較正曲線を使用して、サンプルを定量する。較正曲線を含む全サンプルは内部標準(IS)を含み、UPLC-MS/MS装置への注入体積の変動の正規化を可能とする。
【0231】
3品質管理(QC)を各ランで使用する。低fu(fu平均約1%)のワルファリンを、各プールの対照として使用する。プロプラノロール(約30%)およびメトプロロール(約90%)を各ランに無作為に入れる。管理物を、QCの許容基準を2.58×標準偏差と規定する、‘Manhattan tool’’(Winiwarter et al. (2015) “Time dependent analysis of assay comparability: a novel approach to understand intra- and inter-site variability over time” J. Comput. Aided Mol. Des. 29:795-807; DOI 10.1007/s10822-015-9836-5)においてモニターする。
【0232】
表3のデータに見られ得るとおり、本開示の化合物の濃度は、遊離化合物が、インビボでIRAK4に結合し、阻害するために利用可能であることを示す、血漿に非結合である。
【表5】
【外国語明細書】