IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノン電子株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-画像読取装置 図1
  • 特開-画像読取装置 図2
  • 特開-画像読取装置 図3
  • 特開-画像読取装置 図4
  • 特開-画像読取装置 図5
  • 特開-画像読取装置 図6
  • 特開-画像読取装置 図7
  • 特開-画像読取装置 図8
  • 特開-画像読取装置 図9
  • 特開-画像読取装置 図10
  • 特開-画像読取装置 図11
  • 特開-画像読取装置 図12
  • 特開-画像読取装置 図13
  • 特開-画像読取装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025020975
(43)【公開日】2025-02-13
(54)【発明の名称】画像読取装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/04 20060101AFI20250205BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20250205BHJP
【FI】
H04N1/04 101
H04N1/387 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023124632
(22)【出願日】2023-07-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(72)【発明者】
【氏名】木村 有沙
【テーマコード(参考)】
5C072
【Fターム(参考)】
5C072AA01
5C072BA04
5C072CA05
5C072CA07
5C072CA12
5C072DA25
5C072EA07
5C072NA01
5C072WA02
(57)【要約】
【課題】ダイナミックレンジを向上しつつより自然な画像を取得する。
【解決手段】媒体のライン画像を取得する撮像部79と、撮像部79の読取位置に向かって発光する読取光源77と、読取光源77の発光と撮像部79の画像取得を制御する画像読取手段とを備え、画像読取手段は、第一積算光量で読取光源77を発光して撮像部79で第一ライン群画像を取得する第一ライン群読取と、第一積算光量よりも大きな第二積算光量で読取光源77を発光して撮像部79で第二ライン群画像を取得する第二ライン群読取とを既定の読取ライン数ごとに切り替えて取得し、第一ライン群画像の第一ライン群画像と第二ライン群画像とに基づいてライン画像のダイナミックレンジを拡大した第三画素を生成する第三画素生成処理を実行することを特徴とする
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体のライン画像を取得する撮像部と、
前記撮像部の読取位置に向かって発光する読取光源と、
前記読取光源の発光と前記撮像部の画像取得を制御する画像読取手段と
を備え、
前記画像読取手段は、
第一積算光量で前記読取光源を発光して前記撮像部で第一ライン群画像を取得する第一ライン群読取と、前記第一積算光量よりも大きな第二積算光量で前記読取光源を発光して前記撮像部で第二ライン群画像を取得する第二ライン群読取とを既定の読取ライン数ごとに切り替えて取得し、前記第一ライン群画像と前記第二ライン群画像とに基づいて前記ライン画像のダイナミックレンジを拡大した第三画素を生成する第三画素生成処理を実行することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第一ライン群画像と、前記第一積算光量を前記第二積算光量で除した第二ライン群利得を前記第二ライン群画像に乗じて取得した規格化された第二ライン群画像とに基づいて前記第三画素生成処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第一ライン群画像を取得するための第一撮像期間と、前記第二ライン群画像を取得するための第二撮像期間が等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記第一ライン群読取における前記読取光源の点灯時間である第一点灯時間よりも、
前記第二ライン群読取における前記読取光源の点灯時間である第二点灯時間が長いことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記第一ライン群読取における前記読取光源の光度である第一光度よりも、
前記第二ライン群読取における前記読取光源の光度である第二光度が大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記第一ライン群画像に対応する第一画素と、
前記規格化された第二ライン群画像において読取の主走査方向の位置が前記第一画素と同一である第二画素とに対し、
前記第一画素の値に基づいて前記第一画素と前記第二画素の割合を変更して加算することで前記第三画素を生成することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記第一画素は、副走査方向で隣接する前記第一ライン群画像の画素値の平均値であることを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を搬送可能な原稿搬送装置における画像読取制御に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に広く使用される文書スキャナでは文書の読みやすさを重視し、文書の暗い部分(一般に文字部)は黒く、明るい部分(一般に地色部)は白くするように画像を処理し、見読性を上げている。
【0003】
一方で、近年は写真をデジタルイメージ化する需要が高まっており、写真をスキャンする写真専用スキャナや、文書スキャナに写真に特化した読取制御や画像処理を追加することが望まれている。このように写真をスキャンする場合、暗い部分も明るい部分も階調が得られる必要があり、上記に記載したような文書スキャナで実施している画像処理は適さない。
【0004】
写真スキャナで暗い部分の階調性を上げるように画像を取得すると、画像の暗い部分には読取部に起因するノイズが顕著に目立ってしまう。写真は文書に比べて画像の階調性を重視するユーザが多いため、写真をスキャンした際に暗い部分の階調性を保ったままノイズを目立たなくさせる技術が望まれている。そこで、暗部のノイズを改善するために撮像部へ入射する光の蓄積時間を変化させて複数回取得した画像を合成して広いダイナミックレンジを得る画像入力方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5-176233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1ではCCDを使用した画像読取制御を示しており、1ラインの画像を取得する際に、撮像部へ入射する光の蓄積時間を変化させて、明るさの異なる画像を複数回取得する方法が提案されている。画素ごとに複数回取得した画像のうちのいずれを用いるかを切り替えるため、隣接する画素同士で異なる画像が用いられることなどにより、画像が不自然になったりする可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記を鑑みて、本発明に係る画像読取装置は、
媒体のライン画像を取得する撮像部と、
前記撮像部の読取位置に向かって発光する読取光源と、
前記読取光源の発光と前記撮像部の画像取得を制御する画像読取手段と
を備え、
前記画像読取手段は、
第一積算光量で前記読取光源を発光して前記撮像部で第一ライン群画像を取得する第一ライン群読取と、前記第一積算光量よりも大きな第二積算光量で前記読取光源を発光して前記撮像部で第二ライン群画像を取得する第二ライン群読取とを既定の読取ライン数ごとに切り替えて取得し、前記第一ライン群画像と前記第二ライン群画像とに基づいて前記ライン画像のダイナミックレンジを拡大した第三画素を生成する第三画素生成処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第一ライン群画像と第二ライン群画像とにより、ダイナミックレンジを拡大したより自然な画像を取得可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置(画像読取装置)の構成を概略的に示す部分断面図。
図2】本発明の一実施形態に係る画像読取装置の制御部のブロック図。
図3】本発明の一実施形態に係る画像読取装置Aの排出トレイ2を展開した状態の正面図。
図4】本発明の一実施形態に係るCISの概略図。
図5】本発明の一実施形態に係る読取処理のフローチャート。
図6】本発明の一実施形態に係る第一ライン群読取処理のフローチャート。
図7】本発明の一実施形態に係る第二ライン群読取処理のフローチャート。
図8】本発明の一実施形態に係る発光素子のラインごとの発光制御のタイミングチャート。
図9】本発明の一実施形態に係る積算光量の差によるSN比の変化の説明図。
図10】本発明の一実施形態に係る第三画素生成処理のフローチャート。
図11】本発明の一実施形態に係る第三画素生成処理の説明図。
図12】本発明の一実施形態に係る第三画素生成処理に用いる関数のグラフ。
図13】本発明の一実施形態に係る発光素子のラインごとの発光制御のタイミングチャート。
図14】本発明の一実施形態に係る回路図例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を実施するための一例であり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲において本発明が使用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものである。
【0011】
まず、本発明の第1実施形態に係る原稿搬送装置について説明する。
【0012】
≪第1実施形態≫
図1は、本発明の第1実施形態に係る原稿搬送装置(画像読取装置)の構成を概略的に示す部分断面図である。
【0013】
<装置の構成>
画像読取装置Aは、載置台1に積載された一つ又は複数の搬送媒体Sを1つずつ装置内に経路RTにて搬送してその画像を読み取り、積載部材としての排出トレイ2に排出する装置である。読み取る搬送媒体Sは、例えば、写真、OA紙、チェック、小切手、名刺、カード類等のシートであり、厚手のシートであっても、薄手のシートであってもよい。カード類は、例えば、保険証、免許証、クレジットカード等を挙げることができる。搬送媒体Sには、また、パスポートなどの冊子も含まれる。冊子を対象とする場合、不図示のホルダを用いることができる。透明なホルダに見開き状態の冊子を収容して載置台1に載置することで、冊子がホルダと共に搬送され、その画像を読み取ることができる。
【0014】
<給紙>
経路RTに沿って搬送媒体Sを給送する給送機構としての第1搬送部10が設けられている。第1搬送部10は本実施形態の場合、送りローラ11と、送りローラ11に対向配置される分離ローラ12と、を備え、載置台1上の搬送媒体Sを搬送方向D1に一つずつ順次搬送する。送りローラ11には、モータ等の駆動部3から伝達部5を介して駆動力が伝達され、図中矢印方向(経路RTに沿って搬送媒体Sを搬送させる正方向)に回転駆動される。伝達部5は例えば電磁クラッチであり、駆動部3からの送りローラ11への駆動力を断続する。
【0015】
<駆動部>
駆動部3と送りローラ11とを接続する伝達部5は、例えば、本実施形態では、通常時において駆動力が伝達される状態とし、搬送媒体Sを逆送または停止する場合には駆動力を遮断する。送りローラ11は伝達部5により駆動力の伝達が遮断されると、自由回転可能な状態となる。なお、このような伝達部5は、送りローラ11を一方向のみに駆動させる場合には設けなくてもよい。
【0016】
<分離構造>
送りローラ11に対向配置される分離ローラ12は、搬送媒体Sを1枚ずつ分離するためのローラであり、送りローラ11に対して一定圧で圧接している。この圧接状態を確保するため、分離ローラ12は揺動可能に設けると共に送りローラ11へ付勢されるように構成される。分離ローラ12は、トルクリミッタ12aを介して駆動部3から駆動力が伝達され、実線矢印方向(送りローラ11の正方向とは逆方向))に回転駆動される。
【0017】
分離ローラ12はトルクリミッタ12aにより駆動力伝達が規制されるため、送りローラ11と当接している際は送りローラ11に連れ回りする方向(破線矢印方向)に回転する。これにより、複数の搬送媒体Sが送りローラ11と分離ローラ12との圧接部に搬送されてきた際には、一つを残して2つ以上の搬送媒体Sが下流に搬送されないようにせき止められる。
【0018】
なお、本実施形態では分離ローラ12と送りローラ11とで分離機構を構成したが、このような分離機構は必ずしも設けなくてもよく、経路RTに搬送媒体Sを1つずつ順次給送する給送機構であればよい。また、分離機構を設ける場合においては、分離ローラ12のような構成の代わりに、搬送媒体Sに摩擦力を付与する分離パッドを送りローラ11に圧接させて、同様の分離作用を持たせるようにしてもよい。
【0019】
<搬送構造>
第1搬送部10の搬送方向下流側にある搬送機構としての第2搬送部20は、駆動ローラ21と、駆動ローラ21に従動する従動ローラ22とを備え、第1搬送部10から搬送されてきた搬送媒体Sをその下流側へ搬送する。駆動ローラ21にはモータ等の駆動部4から駆動力が伝達され、図中矢印方向に回転駆動される。従動ローラ22は駆動ローラ21に対して一定圧で圧接し、駆動ローラ21に連れ回る。この従動ローラ22は、バネ等の付勢ユニット(不図示)によって駆動ローラ21に対して付勢された構成としてもよい。
【0020】
このような第2搬送部20よりも搬送方向下流側にある第3搬送部30は、駆動ローラ31と、駆動ローラ31に従動する従動ローラ32とを備え、第2搬送部20から搬送されてきた搬送媒体Sを排出トレイ2へ搬送する。つまり、この第3搬送部30は排出機構として機能する。
【0021】
駆動ローラ31にはモータ等の駆動部4から駆動力が伝達され、図中矢印方向に回転駆動される。従動ローラ32は駆動ローラ31に対して一定圧で圧接し、駆動ローラ31に連れ回る。この従動ローラ32は、バネ等の付勢ユニット(不図示)によって駆動ローラ31に対して付勢された構成としてもよい。
【0022】
原稿を積載する排出トレイ2は、画像読取装置Aに対して回動可能なように、画像読取装置Aの下方に設けられた第1ヒンジ101を介して軸支されている。また、第1ヒンジ101側の第1排出トレイ2aとその先端側に接続された第1延長トレイ2b、第2延長トレイ2c、第3延長トレイ2dとから構成されている。第1延長トレイ2bは第1排出トレイ2aに対して摺動して収納可能に支持されており、第2延長トレイ2cは第1延長トレイ2bに対して摺動して収納可能に支持されており、第3延長トレイ2dは第2延長トレイ2cに対して摺動して収納可能に支持されている。
【0023】
<画像読取構造、制御>
ここで、本実施形態の画像読取装置Aでは、第2搬送部20と第3搬送部30との間に配置される画像読取ユニット70によって画像の読取を行うため、第2搬送部20及び第3搬送部30は搬送媒体Sを定速搬送する。搬送速度は常に第1搬送部10の搬送速度以上とすることで、先行搬送媒体Sに後続搬送媒体Sが追いついてしまう事態を確実に回避できる。例えば、本実施形態では、第2搬送部20及び第3搬送部30による搬送媒体Sの搬送速度を、第1搬送部10による搬送媒体Sの搬送速度よりも速くなるように速度制御するようにした。
【0024】
なお、第2搬送部20及び第3搬送部30による搬送媒体Sの搬送速度と、第1搬送部10による搬送媒体Sの搬送速度とを同一条件とした場合でも、駆動部3を制御して後続搬送媒体Sの給送開始タイミングを間欠的にずらすことにより先行搬送媒体Sと後続搬送媒体Sとの間に最低限の間隔を形成することも可能である。
【0025】
<重送検出>
第1搬送部10と第2搬送部20との間に配置される重送検出センサ40は、静電気等で紙などの搬送媒体S同士が密着し、第1搬送部10を通過してきた場合(つまり重なって搬送される重送状態の場合)に、これを検出するための検出センサ(シートの挙動や状態を検出するセンサ)の一例である。重送検出センサ40としては、種々のものが利用可能であるが本実施形態の場合には超音波センサであり、超音波の発信部41とその受信部42とを備え、紙等の搬送媒体Sが重送されている場合と1つずつ搬送されている場合とで、搬送媒体Sを通過する超音波の減衰量が異なることを原理として重送を検出する。
【0026】
<レジストセンサ>
前述の重送検出センサ40よりも搬送方向下流側に配置される媒体検出センサ50は第2搬送部20よりも上流側で、第1搬送部10よりも下流側に配置された搬送路RT上流側の検出センサ(シートの挙動や状態を検出するセンサ)としての一例であり、第1搬送部10により搬送される搬送媒体Sの位置、詳細には、媒体検出センサ50の検出位置に搬送媒体Sの端部が到達又は通過したか否かを検出する。媒体検出センサ50としては、種々のものが利用可能であるが、本実施形態の場合には光学センサであり、発光部51とその受光部52とを備え、搬送媒体Sの到達又は通過により受光強度(受光量)が変化することを原理として搬送媒体Sを検出する。
【0027】
本実施形態の場合、搬送媒体Sの先端が媒体検出センサ50で検出された時点で、搬送媒体Sが重送検出センサ40により重送を検出可能な位置に到達しているように、上記の媒体検出センサ50は重送検出センサ40の近傍においてその下流側に設けられている。なお、この媒体検出センサ50は、上記の光学センサに限定されず、例えば、搬送媒体Sの端部が検知できるセンサ(イメージセンサ等)を用いてもよいし、経路RTに突出したレバー型のセンサでもよい。また、搬送方向に直交する方向に複数個設けて媒体が搬送路に対して斜行していることを検知しても良い。
【0028】
媒体検出センサ50とは別の媒体検出センサ60が画像読取ユニット70よりも上流側に配置されている。第2搬送部20よりも下流側に配置された下流側の検出センサとしての一例であり、第2搬送部20により搬送される搬送媒体Sの位置を検出する。媒体検出センサ60としては、種々のものが利用可能であるが、本実施形態の場合、媒体検出センサ50と同様に光センサであり、発光部61と受光部62とを備え、搬送媒体Sの到達又は通過により受光強度(受光量)が変化することを原理として搬送媒体Sを検出する。なお、本実施形態では、第2搬送部20の搬送方向上流側と下流側のそれぞれに媒体検出センサ50、60を配置したが、何れか一方だけでもよい。
【0029】
<CISの配置>
媒体検出センサ60よりも下流側にある画像読取ユニット70は、例えば、光学的に走査し、電気信号に変換して画像データとして読み取るものであり、内部にLED等の光源、イメージセンサ、レンズアレー等を備えている。画像読取ユニット70はコンタクトイメージセンサ(CIS)ユニットである。ここでは画像読取ユニット70はCISユニットとしたが、例えばイメージセンサとしてCCDを用いたユニットであっても良く、イメージセンサの種別を限定するものではない。本実施形態の場合、画像読取ユニット70(以下、CISと同義)は経路RTの両側に一つずつ配置されており(70a、70b)、搬送媒体Sの表裏面を読み取る。しかし、経路RTの片側にのみ一つ配置して、搬送媒体Sの片面のみを読み取る構成としてもよい。また、本実施形態では、画像読取ユニット70を経路RTの両側に対向配置した構造としているが、例えば、経路RTの方向に間隔をあけて配置してもよい。なお、読取に関して、搬送路RT上での搬送媒体Sの移動方向に対して垂直に読み取ることを主走査という。また、主走査方向に対して垂直に読み取ることを副走査という。
【0030】
<ブロック図の説明>
図2を参照して制御部80について説明する。図2は画像読取装置Aの制御部80のブロック図である。
【0031】
制御部80はCPU81、記憶部82、通信部84、インターフェイス部(a)85a、インターフェイス部(b)85b、画像処理部88を備える。CPU81は記憶部82に記憶されたプログラムを実行することにより、画像読取装置Aの読取制御、媒体の搬送等、操作者への報知等の種々の機能の制御を行う。記憶部82は、CPU81が動作時にワークメモリとして用いるRAMやソフトウェアなどが記憶されたROMやHDDなどである。
【0032】
ここで、制御部80は複数のCPUや記憶部、通信部、インターフェイス部を有しても良く、例えば1つのCPUにて装置Aの読取制御や媒体の搬送制御、別のCPUにて操作者への報知等を行うようにしても良い。つまり複数の制御系で機能を分割して制御を行っても良い。
【0033】
通信部84は、CPU81に接続された外部装置との情報通信を行うインターフェイスである。外部装置としてPC(パソコン)を想定した場合、通信部84としては、例えば、USBインターフェイスやSCSIインターフェイスを挙げることができる。またLANに代表される有線通信のネットワークインターフェイスや無線LANやbluetoothに代表される無線通信のインターフェイスを上げることもできる。なお通信部84は複数の通信インターフェイスを備えても良い。
【0034】
インターフェイス部(a)85aはアクチュエータ86やセンサ87とのデータの入出力を行うCPU(a)81aに接続されたI/Oインターフェイスである。アクチュエータ86には、駆動部3、駆動部4、伝達部5等が含まれる。センサ87には、重送検出センサ40、媒体検出センサ50及び60等が含まれる。インターフェイス部(b)85bは例えば、操作部83の表示装置83bに接続される制御インターフェイスである。表示制御を行うインターフェイスとしては例えばSPIやUSBインターフェイス、eDP、HDMI(登録商標)などが考えられる。操作部83は、例えば、スイッチ83cやタッチパネル83aや表示装置83b等で構成され、操作者への情報表示と、操作者からの操作の受け付けを行う。
【0035】
画像処理部88は、画像読取ユニット70で読取られた画像に対し種々の画像処理を施す回路構成である。なお、本実施形態においてはさらに画像読取ユニット70で読み取られた画像が入力される画像処理部95を備えており、第三画素生成部96によって実行される後述の第三画素生成処理が実行される。
【0036】
<表示パネルの構成>
図3は本発明の一実施形態に係る画像読取装置Aの排出トレイ2を展開した状態の正面図である。より正確には、画像読取装置Aの正面側に傾斜して設けられた正面パネル90に対して垂直な方向から見た図であり、装置を載置した状態における正面よりもやや上方から見た状態の図である。
【0037】
正面上部の正面パネル90には表示パネル93が設けられ、その内部には操作部83の一例としてのスイッチの一例である電源ボタン122、表示部94が設けられている。ここで表示部94はタッチパネル83a、表示装置83b等で構成される。
【0038】
表示装置83bは例えば液晶ディスプレイ等であり、装置の状態に応じた画面を表示可能で操作者に装置情報を提供することが可能である。表示された画面の一例としては画像読取装置Aの動作を開始するためのスタートキー、事前に画像読取装置Aに登録された読取動作(例えば読取解像度や読取った画像データの出力方法や出力先等)を指定するジョブの一覧等で構成される画面である。また装置の状態を示すアイコン等を併せて表示しても良い。
【0039】
<重送時の制御>
画像読取動作によって搬送媒体Sは搬送途中に重送検出センサ40により重送の有無が判定され、重送が無いと判定されると搬送が継続される。なお、重送があると判定された場合には、搬送を停止するか、第1搬送部10による後続搬送媒体Sの取り込みを停止して、重送状態にある搬送媒体Sをそのまま排出するようにしてもよい。また外部のパソコンや装置内部の表示装置83bに重送が発生したことを報知する表示を行っても良い。また、このとき合わせて復帰処理、例えば読取を継続する、もしくは重送した搬送媒体Sの読取データを破棄して重送した搬送媒体Sを含む画像読取データが取得されていない搬送媒体Sの読取から実行する等、を選択させても良い。
【0040】
<レジストセンサの出力に応じた読取開始及び読取画像の送信・保存>
制御部80は、媒体検出センサ60の検出結果に基づくタイミングで、第2搬送部20により搬送されてきた搬送媒体Sの、画像読取ユニット70による画像の読取を開始し、読み取った画像データを画像処理し、一次記憶して順次装置外部へ送信する。一次記憶された画像データは通信部84を介して、接続されている外部のパソコンまたはネットワーク機器に送信される。ここで、外部パソコンは受信した読取画像を表示した後に保存しても良く、また外部パソコンは受信した読取画像をあらかじめ決まった場所に直接保存しても良い。また、ネットワーク上のデバイス、例えばネットワークに直接接続された外部記憶装置やFTPサーバ等、のあらかじめ決まった場所に保存しても良い。なお画像読取ユニット70で読取った画像データに対する画像処理は制御部80で実施しても、外部のパソコンや外部の機器で実施しても良い。当然複数の機能を分割して複数の制御部80や外部パソコンや外部機器で実施しても良い。
【0041】
<排紙構造>
画像が読み取られた搬送媒体Sは第3搬送部30により排出トレイ2に排出されてその搬送媒体Sの画像読取処理が終了する。排出トレイ2は、原稿載置台の一例である。正面下部の下部パネル91には排出開口92が設けられており、第3搬送部30によって搬送された搬送媒体Sが排出される。
【0042】
<CISの構造>
画像読取ユニット70は搬送路RTの両側に対向させて配置された画像読取ユニット70a、70bを有する。画像読取ユニット70a、70bは、同構造を有するセンサユニットであり、それぞれ内部にコンタクトイメージセンサ(CIS)71a、71bを有している。同構造を有するCIS71a、71bについて説明する。CIS71a、71bの内部を主走査方向の一端から見た概略図を図4に示す。CIS71a、71bは内部に読取光源である発光素子77r、77g、77b、導光体76、受光レンズ78、撮像部である受光素子79を有する。
【0043】
導光体76は主走査方向にライン状に配置され、その主走査方向の一端に発光素子77r、77g、77bがある。なお、発光素子は導光体の両端にあっても良い。
【0044】
<CISの動作>
導光体76は発光素子77r、77g、77bから発光された光を主走査方向に導光し、かつセンサ外の読取対象部Fに向けて導光された光を放出する。光は搬送媒体S上の読取位置Oで反射し、受光レンズ78で集められ、受光素子79に届く。受光素子79に光が届くと、光量に応じた電荷が蓄えられ、搬送媒体Sの画像が電気信号に変換される。光の経路の一例を図4中の矢印で示している。
【0045】
発光素子77rは赤色(以下R)、77gは緑色(以下G)、77bは青色(以下B)に発光する発光素子である。発光素子77r、77g、77bで3種類の発光色があり、各色を点灯制御することでカラーまたは白黒の画像を読み取る。
【0046】
各発光素子はCPU81により点灯制御される。CPU81は読取開始信号であるSP(Start Pulse)信号に同期して点灯制御を実施する。また、受光素子79で受光した光は画像処理部88等で画像処理されてCPU81によって取得される。受光素子79による画像取得、取得した画像に対する画像処理は、後述の第三画素生成処理などを含め、CPU81によって制御される。
【0047】
<PCからの開始指示受信による駆動>
図3を用いて画像読取装置Aの基本的な動作について説明する。制御部80は、例えば画像読取装置Aが接続された外部パソコンや制御機器から画像読取の開始指示を受信すると、第1搬送部10、第2搬送部20、第3搬送部30の駆動を開始する。載置台1に積載された搬送媒体Sはその最も下に位置する搬送媒体Sから1つずつ搬送される。ここで外部パソコンや制御機器との接続は制御部80に含まれる通信部84、例えばUSBインターフェイスやSCSIインターフェイス、LANや無線LANなどが想定される。
【0048】
<装置操作からの開始指示受信による駆動>
また、外部パソコンや制御機器からの読取開始の指示のかわりに画像読取装置Aの操作部83に設けられたスタートキー(不図示)もしくはタッチパネル83aからの入力等によって画像読取指示を受け取って画像読取動作を開始してもよい。
【0049】
<スキャン動作>
制御部80は前述のように外部のPCまたは操作部83からの開始指示を受けると画像のスキャン動作を開始する。開始指示には読取の解像度設定や、カラーやモノクロといった色分解能や色補正の情報等が含まれる。ここで搬送媒体Sが写真である場合、画像読取指示で写真読取モードであることを制御部80は指示される。搬送媒体Sが写真でない場合、その他の読取モードが選択され制御部80に指示がなされる。ここで、その他の読取モードは複数あっても良く、例えば搬送媒体Sがインスタント写真であるときのインスタント写真モードなど、搬送媒体Sの種類に応じて読取モードを設定できるようにしても良い。読取モードを変更することで搬送媒体Sに応じた最適な画像処理を行う。
【0050】
<レジストセンサの出力に応じた読取開始>
制御部80は、画像読取ユニット70によって第2搬送部20により搬送されてきた搬送媒体Sを読取る。ここで読取の開始は、センサ87に含まれる媒体検出センサ60の検出結果に基づくタイミングとなる。制御部80は設定された読取の解像度と搬送媒体Sの移動速度に応じて一定間隔で画像読取ユニット70から画像を読取る。
【0051】
<読取画像の画像処理>
画像読取ユニット70で読取られた画像は画像処理部88で種々の画像処理が施され通信部84を介して外部の制御機器に送信される。
【0052】
画像読取ユニット70で読取られた画像は後述の画像処理が施され外部の制御機器へと画像データとして送信される。
【0053】
<読取手順>
以下、本実施形態の画像読取装置Aによる読取手順を図5のフローチャートを用いて説明する。
【0054】
図5は、本実施形態の画像読取装置Aによる読取手順の一例を説明するフローチャートである。なお、図5に示す処理は、CPU81が記憶部82に記憶されたプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0055】
画像読取の開始指示を受信すると、制御部80は読取を行うために、指示された解像度や色数情報に合わせてアクチュエータ86や画像読取ユニット70の制御を開始し、載置台1に載置された搬送媒体Sの最も下に位置する搬送媒体Sを1枚搬送し、画像読取ユニット70によって画像を読み取る処理を開始する。
【0056】
読取処理を開始すると、ステップS100で、まず、第一ライン群読取を実行する。第一ライン群読取の詳細については後述するが、第一ライン群とは、ある読取ラインにおける読取画像の群に対応する。
【0057】
ステップS101で第一ライン群データを記憶部82に一時保存する。ここで用いる記憶部82は大容量かつ低コストであるDRAMや、高速アクセス可能なSRAM等である。
【0058】
ステップS102で、読み取った第一ライン群が最終ライン群である、つまり搬送媒体Sの副走査方向読取が完了したと判断すると、ステップS106の第三画素生成処理に移行する。第三画素生成処理の詳細は後述する。
【0059】
ステップS102で最終ライン群ではないと判断すると、ステップS103の第二ライン群読取に移行する。第二ライン群読取の詳細は後述する。ステップS104で第二ライン群データをステップS101と同様に、記憶部82に一時保存する。
【0060】
ステップS105で、読み取った第二ライン群が最終ライン群であるか判断する。最終ライン群であった場合、ステップS106の第三画素生成処理に移行する。最終ライン群でなかった場合、ステップS100に戻り、第一ライン群読取を開始する。
【0061】
ステップS106の第三画素生成処理が終了すると、読取処理を終了する。なお、本実施形態ではすべてのライン群を読み取った後に記憶部82から各ライン群画像データを読み出して第三画素値を生成しているが、第三画素値生成に必要なライン群が読み取れた時点で、ステップS100からステップS105のループ処理における読取と並行してステップS106を実行し、第三画素値を生成しても良い。
【0062】
<第一ライン群読取>
ここで、R、G、Bそれぞれを点灯させて副走査方向にそれぞれ1ラインずつ、合計3ラインのライン画像を読み取る動作をライン群読取とする。SP信号発行ごとにR、G、B各色を順次読み取る。よって、1つのライン群を読み取るには合計3回SP信号を発行することになる。
【0063】
なお、SP信号の入力から次のSP信号の入力までの間に、受光素子79は受光した光を電荷として蓄積し、電気信号として出力する。次にSP信号が入力されるとそれまでに蓄積された電荷は受光素子79から転送されてゼロになる。同時に、次のラインの画像の電荷の蓄積を開始する。本実施形態ではSP信号を入力するごとに点灯色を変え、R、G、Bの3色を点灯させて撮像する画像をそれぞれ取得して、つまりSP信号を3回発行して1ラインの画像を取得し、そのライン画像をすべての読み取りラインに対して取得したものを群として、カラー画像を生成する。
【0064】
図6のフローチャートに沿ってステップS100の第一ライン群読取を説明する。初めに、ステップS200でCPU81がSP信号を発行する。次にステップS201でタイマを開始する。タイマはCPU81内にあり、SP信号の発行間隔を管理している。SP信号に同期してタイマを開始し、既定のクロック数分の時間が経過したら次のSP信号を発行する。
【0065】
次に、ステップS202で発光素子77rの点灯処理を開始する。点灯処理の詳細は後述する。ここで、発光素子77rおよび後述の77g、77bの点灯処理はCPU81によって制御される。
【0066】
次に、ステップS203で、2回後のSP信号に同期して点灯する青色の発光素子77bに関する処理をする。ステップS203では発光素子77bが第一ライン群読取に準ずる点灯時間および光度で発光するよう、CPU81内の設定を切り替える。ここで、CPU81内の設定の切り替えは、設定を切り替えた発光素子が点灯するSP信号発行のタイミングで反映される。したがって、点灯の2回前のSP信号発行区間内で設定を切り替える処理をしても、実行中の発光素子の点灯処理には影響しない。
【0067】
発光素子77rの点灯処理を進めながら、ステップS203で設定を切り替え、その間にもタイマはカウントし続けている。ステップS203で設定を切り替えたのち、ステップS204でタイマが既定の1走査時間、つまりSP信号の発行間隔に到達したかを判定する。タイマが既定の時間に到達するまでは次のSP信号は発行されない。なお、発光素子77rおよび77g、77bの点灯処理はSP信号発行間隔内で終了するように設定する。
【0068】
ステップS204でタイマが既定の1走査時間に到達したと判定すると、ステップS205に移行する。ステップS205~S209での処理は前述のステップS200~S204での処理とフローは同様である。違いはステップS207、S208で指定する発光素子のみである。
【0069】
ステップS205~S209での処理について述べる。ステップS205でCPU81がSP信号を発行する。ステップS206でステップS201と同様にタイマを開始する。タイマを開始すると、ステップS207で発光素子77gの点灯処理を開始し、ステップS208で発光素子77rが第二ライン群読取に準ずる点灯時間および光度で発光するよう、CPU81内の設定を切り替える。ステップS209でタイマが既定の1走査時間に到達したか否かを判定する。既定時間に到達していると判定されるまでタイマは進み、到達するとステップS210に進む。
【0070】
ステップS210~S214での処理は前述のステップS200~S204、およびステップS205~S209での処理とフローは同様である。違いはステップS212、S213で指定する発光素子のみである。
【0071】
ステップS210~S214での処理について述べる。ステップS210でCPU81がSP信号を発行する。ステップS211でステップS201およびS206と同様にタイマを開始する。タイマを開始すると、ステップS212で発光素子77bの点灯処理を開始し、ステップS213で発光素子77gが第二ライン群読取に準ずる点灯時間および光度で発光するよう、CPU81内の設定を切り替える。ステップS214でタイマが既定の1走査時間に到達したか否かを判定する。既定時間に到達していると判定されるまでタイマは進み、到達すると第一ライン群読取処理は終了する。
【0072】
次に、図7のフローチャートに沿って第二ライン群読取を説明する。大筋のフローは第一ライン群読取と同様である。第一ライン群読取と第二ライン群読取の差異はステップS302、S307、S312での発光素子77r、77g、77bの点灯処理の内容と、ステップS303、S308、S313での切り替え対象および切り替え内容である。発光素子77r、77g、77bの点灯処理の内容の差異については後述する。ステップS303、S308、S313での切り替え対象および切り替え内容はフローチャートに示した通りである。ステップS303では発光素子77bが第二ライン群読取に準ずる点灯時間および光度で発光するよう、CPU81内の設定を切り替える。同様にステップS308では発光素子77rを第一ライン読取に、ステップS313では発光素子77gを第一ライン読取にそれぞれ切り替える。
【0073】
<点灯制御>
第一ライン群読取と第二ライン群読取における発光素子の点灯制御について説明する。ここで、第一積算光量でCIS71a、71bの発光素子77r、77g、77bを光らせる読取が第一ライン群読取、第一ライン群読取時よりも積算光量を多くした第二積算光量での読取が第二ライン群読取である。
【0074】
本実施形態における積算光量とは、CIS71a、71bの発光素子77r、77g、77bの光度と、SP信号発行間隔である1走査時間内の発光素子点灯時間の積である。積算光量が多くなると、1走査時間内で受光素子79に蓄積される電荷量も多くなる。
【0075】
なお、光度が点灯時間内で変化していたり、分割点灯していたりするときには1走査時間内において、光度を点灯時間で積分した値となる。
【0076】
<積算光量の変化>
第一ライン群読取と第二ライン群読取では積算光量が異なる。本実施形態においては、発光素子の点灯時間を変化させることで積算光量を変える。図8のタイミングチャートに沿って発光素子77rの点灯制御を例に説明する。
【0077】
発光素子77rの点灯時間は第一ライン群読取時にはTR10であり、第二ライン群読取時にはTR20である。本実施形態では、TR10よりもTR20の方が長くなるように制御する。なお、光度は第一ライン読取時と第二ライン読取時で同様のLR1である。発光素子77rと同様に、77g、77bもそれぞれ、第一ライン群読取時より第二ライン群読取時の方の点灯時間を長くしている。すなわち、点灯時間はライン群ごとに交互に変化させることになる。このように、第一ライン群読取時の第一点灯時間(TR10、TG10、TB10)よりも第二点灯時間(TR20、TG20、TB20)が長くなるように制御される。
【0078】
なお、図8においては、一つの第一ライン群読取期間内での発光素子77r、77g、77bを順に点灯する例を示しているが、これに限られない。一つの第一ライン群読取期間を複数(例えば6つ)に等分し、TR10などの点灯期間も同様に等分してそれぞれの区間内で点灯させるようにしてもよく、この場合、各色の光源が消灯している期間の連続性を低減することができ、エイリアシングを抑制してモアレの発生を防ぐことができるため、本実施形態のように光度を光源の点灯時間で調整する場合には、好適である。
【0079】
ここで、第一ライン群読取での各色の蓄光時間であるSP信号の発行間隔(第一撮像期間)と第二ライン群読取での各色の蓄光時間であるSP信号の発行間隔(第二撮像期間)はT1ですべて同じである。但しこれらは一例であり、第一撮像期間と第二撮像期間とを異ならせても良い。
【0080】
積算光量は光度と点灯時間の積であるから、第一ライン群読取時よりも、第二ライン群読取時の積算光量が大きくなるように制御している。ここで、積算光量をそれぞれ、第一ライン群読取時は第一積算光量Lir1、第二ライン群読取時は第二積算光量Lir2とすると、発光素子77r点灯時の積算光量はそれぞれ以下のように表せる。
Lir1=TR10×LR1
Lir2=TR20×LR1
【0081】
上記の点灯制御および積算光量の計算は発光素子77g、77bにも適用する。
【0082】
<SN比改善>
ところで、CIS71a、71bはセンサ内の暗電流などによるノイズがある。これは入射する積算光量によらないランダム性のノイズである。このノイズが大きくなると、画像中のノイズにより、同じ明るさの原稿を読み取ったときにノイズ成分の分だけ画質が劣化する。よって、センサ内のノイズの影響を小さくすることで画質の改善が見込める。
【0083】
図9を例にして説明する。図9は発光素子77rを点灯したときに受光素子79に蓄積される信号のスケーリングの様子を概略的に示している。ここで、スケーリングは、第一ライン群読取と第二ライン群読取のそれぞれで取得した画像データの信号レベルを同一にする処理(規格化)を指す。第一積算光量Lir1で撮像したときの信号をS1、ノイズをN1とする。第一積算光量の2倍の第二積算光量Lir2で撮像したとき、信号はS1の2倍のS2になる。しかし、センサ内の暗電流などによる、積算光量によらないノイズはN1のまま変化しない。第二積算光量で撮像した画素を第一積算光量相当にスケーリングすると、ノイズレベルが相対的に下がる。SN比はS1/Nから、2×S1/Nとなり、SN比が2倍に改善する。なお、第二積算光量は2倍だけではなく、任意の倍数に設定しても良い。
【0084】
<ゲイン計算>
ここで、スケーリングの際に必要となる発光素子77rを点灯したときのゲインGer(第二ライン群利得)を計算する。ゲインGerは第一積算光量と第二積算光量の比であるから以下の式で表すことができる。
Ger=Lir1/Lir2
例えば第二積算光量を第一積算光量の2倍に設定したときは、Ger=1/2となる。ゲインの求め方は発光素子77g、77bを点灯して撮像したときも同様にすればよく、発光素子77gを点灯したときのゲインをGeg、発光素子77bを点灯したときのゲインをGebとする。また、Ger、Geg、Gebは同一のゲインでも、それぞれに異なるゲインでもよい。このようにして取得したゲインGerなどを用い、規格化された第二ライン群画像(=S2×Ger)が取得される。
【0085】
<解像度保持>
第一ライン群読取および第二ライン群読取の際、副走査方向にはユーザが設定した解像度の2倍の解像度で画像を取得する。主走査方向には設定通りの解像度で画像を取得する。これにより、後述する第三画素生成処理を実行しても副走査方向の解像度はユーザが設定した解像度となる。
【0086】
なお、ユーザが設定した解像度Res1での読み取り(搬送速度V1で搬送)に対し、2倍の解像度Res2で読み取りを実行するが、解像度Res2での通常の読み取り設定の場合には、その半分の解像度(=Res1)となるように搬送速度V1で搬送しながら撮像した画像をアップコンバートして設定解像度Res2の画像を生成することがある。それを踏まえ、通常の読み取り設定として2倍の解像度Res2での読み取り設定がなされた場合には、搬送速度V1で搬送しながら解像度Res1で読み取ったものをアップコンバートして解像度Res2の画像を生成する一方で、上述した写真モードなどが設定された際に、設定解像度Res1の2倍の解像度Res1で読み取る場合には、搬送速度V2(搬送速度V2=V1×1/2)で搬送するように構成しても良い。
【0087】
また、ユーザが設定した解像度の3倍以上の解像度で画像を取得できる場合、第一ライン群および第二ライン群に限らず、第三ライン群など複数のライン群を取得できる。これにより、画像の明るさの変化を詳しく出力したい明るさ領域を設定して、任意の明るさ領域のダイナミックレンジを拡大することもできる。
【0088】
<第三画素生成処理>
ステップS106の第三画素生成処理について図10のフローチャートに沿って説明する。まず、ステップS400で第一ライン群画像と第二ライン群画像のデータを記憶部82から読み出す。
【0089】
ここで読みだしたデータの簡略図を図11に表す。図11の小さな四角は画素を示している。各画素は主走査方向に[…,N-1,N,N+1,…]番目、副走査方向に[…,M-1,M,M+1,…]番目とする。これを利用し、以降、各画素はP(主走査方向番号,副走査方向番号)と表す。例えば、主走査方向にN-2番目、副走査方向にM番目の画素はP(N-2,M)と表す。
【0090】
なお、副走査方向には第一ライン群と第二ライン群が交互に存在する。図11ではM-1行とM+1行は第一ライン群で、M行は第二ライン群である。
【0091】
<第三画素生成の演算>
ここで、発光素子77rを点灯させて撮像した画像データの第三画素生成を例にとって説明する。本実施形態では後述のとおり、第一画素値と第二画素値を用いて第三画素を生成する。
【0092】
ステップS401で第一画素値を生成する。画素位置(N,M)に当たる画素の、第三画素値生成に使用する第一画素値をPr1とする。Pr1は図11の主走査方向N列において、Pr(N,M-1)とPr(N,M+1)の平均値である。つまり、次の式で表せる。
Pr1=(Pr(N,M-1)+Pr(N,M+1))/2
なお、第二ライン群が最終ライン群であった場合、上記の式のPr(N,M+1)に該当する画素が存在しない。そのため、平均ではなく、最終ライン群(第二ライン群である)の副走査方向直前の第一ライン群そのものの画素値をPr1とする。
【0093】
ここで、画像読取の際には搬送媒体Sは絶えず副走査方向に搬送されている。そのため、第一ライン群と第二ライン群では1ライン群分、撮像する位置にずれが生じる。第一画素値生成処理で副走査方向M-1行目とM+1行目の2ライン群分の平均をとることで、疑似的にM行目の撮像位置と同じ位置の画素を扱っていることとなる。これにより、ライン群の位置がずれていることによる画像のずれを補正できる。
【0094】
次に、ステップS402で第二画素値を生成する。画素位置(N,M)に当たる画素の、第三画素値生成に使用する第二画素値をPr2とする。第二画素値Pr2はPr(N,M)を用いる。第二画素値Pr2は積算光量を大きくして撮像したライン群である第二ライン群の画像データであるから、第一ライン群相当にスケーリングする必要がある。よって以下の式のように、前述のゲインGerを乗じて第二画素値Pr2とする。
Pr2=Pr(N,M)×Ger
【0095】
続いて、ステップS403で第三画素値を生成するための演算処理を行う。演算処理の一例として以下の式を適用する。まず、重さ関数W(Pr1)を用意する。画素値の閾値Pth1とPth2を設定すると、W(Pr1)は以下のようになる。
Pr1≦Pth1のとき、
W(Pr1)=1
Pth1<Pr1≦Pth2のとき、
W(Pr1)=(1/(Pth2-Pth1))×(-Pr1+Pth2)
Pth2<Pr1のとき、
W(Pr1)=0
【0096】
上記の重さ関数W(Pr1)は、図12のようなグラフになる。第一画素値Pr1が大きくなる、つまり明るくなるほどに重さW(Pr1)が小さくなるような関数である。
【0097】
重さ関数W(Pr1)を用いて、以下の式より、第三画素値を生成する。
第三画素値=Pr1×(1-W(Pr1))+Pr2×W(Pr1)
【0098】
前述のとおり、第一画素値Pr1が大きくなる、つまり明るくなるほどW(Pr1)は小さくなるため第一画素値Pr1の成分は大きくなる。一方、第一画素値Pr1が小さくなる、つまり暗くなるほどW(Pr1)は大きくなるため第二画素値Pr2の成分が大きくなるように、第三画素値を生成する。換言すると、第一画素と第二画素の割合を変更して加算することで、第三画素を生成する。
【0099】
なお、第二積算光量で撮像するときには、画素値が飽和しない範囲内で撮像することが好ましい。または、画素値が飽和してしまう範囲が存在する場合には第三画素値生成処理において飽和した値を使わないように画素値の閾値Pth1、Pth2を設定する。以上の条件を満たす範囲で上記の方式に限らず変形可能である。
【0100】
本実施形態では、R、G、B3種類の発光素子を必要とする1ラインセンサである場合を述べたが、受光素子を3ライン用意し、それぞれのラインにカラーフィルタをかけることでR、G、Bそれぞれを再現する3ラインセンサを用いても良い。
【0101】
本実施形態では、CIS71a、71bは1ラインで読み取る方式である1ラインセンサの例を示した。1ラインセンサでは、3種類の発光素子があるため、各発光素子それぞれに点灯していない時間があり、その時間を利用し、第一ライン群および第二ライン群に準ずる点灯設定に切り替えていた。しかし、3ラインセンサは白色光源をカラーフィルタにより色分解し、センサ内にある3つの読取素子に各色の光を取り込む。そのため、SP信号発行間隔内で点灯する時間とCPU81内の発光素子点灯制御の設定を切り替える時間の両方を十分に確保できる間隔でSP信号を発行する。
【0102】
また、本実施形態では積算光量を変えるラインを第一ライン群、第二ライン群としたが、2種類のライン群に限らず、積算光量を変えて読み取るライン群を3つ以上の複数ライン群としても良い。この場合の処理の一例を述べる。まず、前述の処理と同様に最小の積算光量で撮像したライン群をもとにゲインを導出する。次に、任意倍の積算光量で撮像したライン群のデータに導出したゲインを乗じてスケーリングする。画素値の閾値を複数設定し、暗い部分ではより明るく撮像したライン群のスケーリング後の画像データを適用し、明るい部分ではより暗く撮像したライン群のスケーリング後の画像データを適用する。
【0103】
また、本実施形態では発光素子を点灯させるときに連続して点灯させる例を示したが、点灯時間の和が第一ラインと第二ラインで変化していれば分割して点灯させても良い。
【0104】
以上のように、SP信号発行間隔、つまり撮像時間が一定であるとき、ノイズレベルも一定である。よって第1実施形態によれば、ライン群ごとに交互に積算光量の異なる画像データを取得し、合成することで暗い部分のSN比を改善でき、ノイズを抑制した画像を取得できる。
【0105】
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。第1実施形態との違いはラインセンサの積算光量を変化させる手段である。以下、第1実施形態との違いについてのみ記載する。
【0106】
第1実施形態では図8のように、CIS71a、71b内の発光素子77r、77g、77bの点灯時間を第一ライン群と第二ライン群で交互に変化させることで積算光量を変化させた。第2実施形態では、図13のように、発光素子の光度を変化させて積算光量を変化させる。
【0107】
発光素子77rの点灯を例に挙げる。発光素子77rの点灯時間は、第一ライン群と第二ライン群のどちらもTR30で等しい。しかし、第一光度LR2と第二光度LR3が異なっており、第二ライン群読取時のLR3の方が大きくなっている。前述の通り、積算光量は点灯時間と光度の積であるから、積算光量は第二ライン群読取時の方が大きくなっている。すべての発光素子77r、77g、77bで同様の点灯制御をする。なお、SP信号の発行間隔であるT2は第1実施形態と同様に、すべて等しい。
【0108】
発光素子の光度を変化させる手段の回路図例を図14に示す。トランジスタT1~T6は、CPU81から信号SIG1~SIG6を入力することでONする。トランジスタT1~T6がONすると、対応する抵抗R1~R6がLED1~LED3に接続され、LEDが点灯する。なお、ここで、各抵抗値はそれぞれ、R1>R2、R3>R4、R5>R6となるように設定する。
【0109】
なお、CPU81が発行する信号SIG1~SIG6に対応して点灯するLEDは図14中の表に示した。撮像時に点灯するLEDは1種類であるため、CPU81が発行する信号も点灯するLEDに対応した1種類のみであり、同時に複数の信号を発行することはない。つまり、ONするトランジスタも1種類で、他のトランジスタはすべてOFFしている。
【0110】
LED1の点灯を例にして説明する。第一ライン読取時はSIG1に、第二ライン読取時はSIG2にCPU81から信号をそれぞれ入力し、LED1をONする。SIG1に信号を入力するとT1がONするため、LED1にはR1が接続される。SIG2に信号を入力するとT2がONするため、LED1にはR2が接続される。このとき、R1よりもR2の抵抗値が小さいため、LED1に流れる電流値が大きくなり、第一ライン読取時よりも第二ライン読取時の方の光源の光度を大きくすることができる。LED1と同様にしてLED2、LED3も点灯する。
【0111】
第1実施形態では、図6のフローチャートのステップS203では2回後のSP信号に同期してCPU81から発行される、発光素子77bの点灯制御の設定を第一ライン群読取の設定から、第二ライン群読取の設定に切り替えた。第2実施形態では、図6のフローチャートのステップS203において、2回後のSP信号に同期してCPU81から発行される発光素子77bを点灯させるとき、CPU81が信号SIG6を発行する設定であったのを、信号SIG5をONするような設定に切り替える。同様に、ステップS208では信号SIG1から信号SIG2に、ステップS212では信号SIG3から信号SIG4に、図7のステップS303では信号SIG5からSIG6に、ステップS308では信号SIG2から信号SIG1に、ステップS313では信号SIG4から信号SIG3をそれぞれ発行するような設定に切り替える。
【0112】
以上のように、第2実施形態によれば、画像の暗い部分のノイズを抑制した画像を点灯指示信号や抵抗値の切替などによって、より容易な制御で実施可能となる。
【0113】
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態の組み合わせであり、ラインセンサの積算光量を変化させる手段を組み合わせた形態である。以下、第1実施形態および第2実施形態との違いについてのみ記載する。
【0114】
第1実施形態では図8のように、CIS71a、71b内の発光素子77r、77g、77bの点灯時間をラインごとに交互に変化させることで積算光量を変化させた。第2実施形態では、図13のように、発光素子の光度を変化させて積算光量を変化させた。第3実施形態では、発光素子の点灯時間をラインごとに変化させ、加えて、光度もラインごとに変化させる。
【0115】
以上のように、第3実施形態によれば、ラインセンサの積算光量をより柔軟に変化させることができ、画像の暗い部分のノイズを抑制した画像をニーズに合わせて細かな設定で生成できる。
【0116】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。また、上述した各種処理や構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されていてもよい。
【0117】
例えば、積算光量を変化させる手段として、上記実施形態において説明したもののほかに、CIS71a、71bの受光素子79で受光した光の受光強度を増幅する増幅器のゲインを変化させてもよく、発光素子の点灯時間をラインごとに変化させることや光度をラインごとに変化させることと組み合わせて用いてもよい。
【0118】
また、第1実施形態においては、発光素子77rを点灯させて撮像した画像データの第三画素の生成の際に、第一画素値の平均であるPr1=(Pr(N,M-1)+Pr(N,M+1))/2となるPr1と、Pr(N,M)にゲインGerを乗じた第二画素値Pr2を用いたがこれに限られず、第二画素値の平均を算出した上でゲインGerを乗じるなどして第三画素を生成してもよい。
【0119】
また、第三画素生成の際に、第一読取ライン群と第二読取ライン群のラインずれを考慮して第一画素値と第二画素値のいずれか平均を算出することで他方のライン群の位置に合わせた画素値を得る例について説明したがこれに限られず、平均を算出する以外の補間方法を適用してもよい。また、ラインずれが許容できる場合には、補間することなく隣接する第一画素値と第二画素値(にゲインを乗じたもの)をそのまま利用して第三画素を生成してもよい。
【0120】
また、上記実施形態においては、第一読取ライン群と第二読取ライン群とを一ラインずつ交互に画像取得する態様について説明したが、一ラインずつではなく、既定の読取ライン数ごとに切り替えて画像取得しても良い。また、一度目の画像読取動作において第一読取ライン群の第一画素値を取得する画像読取動作を実行し、その後、再度搬送媒体Sを載置台1に載置し直して、第二読取ライン群の第二画素値を取得する画像読取動作を実行して2つの画素値を取得するようにしてもよい。この場合、2つの読取動作で取得した2つの画像は、媒体検出センサ60が搬送媒体Sを検出したタイミングに基づいて読取タイミングが設定されるが必ずしも位置が完全に揃うわけではない。そのため、画像に含まれる特徴点などに基づいて2つの画像の位置合わせが実行されることが好ましい。このとき、特徴点の抽出やその後の位置合わせ処理において人工知能等の他の処理装置が用いられてもよく、一方の画像にのみ含まれる縁の部分などは削除してもよいし、そのまま利用、補正したうえで利用してもよい。
【0121】
また、インスタントカメラで撮影して生成したインスタント写真は、露出条件などの設定ができずに、デジタルカメラで撮影して生成した写真に比べて暗い画像で出力される傾向にある。よって、上記実施形態の処理を上述したインスタント写真モードとして設定した場合に、ユーザがインスタント写真をスキャンするときに暗い部分のダイナミックレンジを拡大できるようにしても良い。暗い部分のダイナミックレンジを拡大することで、インスタント写真の暗い部分にペンで書かれた文字等も識別しやすくなる。
【符号の説明】
【0122】
A 画像読取装置
S 搬送媒体
1 載置台
2 排出トレイ
3、4 駆動部
5 伝達部
11 送りローラ
12 分離ローラ
21、31 駆動ローラ
22、22 従動ローラ
40 重送検出センサ
50、60 媒体検出センサ
70 画像読取ユニット
80 制御部
81 CPU
82 記憶部
83 操作部
84 通信部
85a、85bインターフェイス部
86 アクチュエータ
87 センサ
88 画像処理部
90 正面パネル
93 表示パネル
94 表示部
95 画像処理部
96 第三画素値生成部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14