(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021032
(43)【公開日】2025-02-13
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 85/72 20060101AFI20250205BHJP
B65D 1/26 20060101ALI20250205BHJP
【FI】
B65D85/72
B65D1/26 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023124718
(22)【出願日】2023-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(72)【発明者】
【氏名】浅川 紀幸
(72)【発明者】
【氏名】田原 総一郎
【テーマコード(参考)】
3E033
3E035
【Fターム(参考)】
3E033AA08
3E033BA16
3E033BA18
3E033BA22
3E033DA08
3E033DB03
3E033DD05
3E033EA04
3E033FA02
3E033GA03
3E035AA15
3E035BA05
3E035BB02
3E035BC02
(57)【要約】
【課題】内容物を取り出す際には空気孔を容易に開設することができる一方で製造段階等では不用意に開設されることがなく、また量産性にも優れる容器を提供する。
【解決手段】底壁部11を有する容器本体10と、底壁部11に設けられる凹部20と、突出片21とを備え、突出片21を傾倒させると凹部20が破断して空気孔が開設される容器100であって、凹部20は、基部21aがつながる底部20aと、底部20aから底壁部11の表面に向かって延在する20bとを有し、内周部20bは、突出片21を傾倒させた際に突出片21が離れていく側に位置する離反側部分20cと、離反側部分を除く部分20dとを有し、突出片21が位置する側での底部20aと離反側部分20cとがなす角度θ1は、突出片21が位置する側での底部20aと離反側部分を除く部分20dとがなす角度θ2よりも小さい。
【選択図】
図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する収容空間を区画する底壁部と側壁部とを有する容器本体と、
前記底壁部に設けられ、該底壁部の表面から裏面に向かって凹む凹部と、
前記凹部内に基部が配置され、先端部が前記底壁部の外側に向かって突出する突出片と、を備え、該突出片を傾倒させると前記凹部が破断して空気孔が開設される容器であって、
前記凹部は、前記基部がつながる底部と、該底部から前記底壁部の表面に向かって延在する内周部とを有し、
前記内周部は、前記突出片を傾倒させた際に該突出片が離れていく側に位置する離反側部分と、該離反側部分を除く部分とで構成され、
前記突出片が位置する側での前記底部と前記離反側部分とがなす角度は、該突出片が位置する側での該底部と前記離反側部分を除く部分とがなす角度よりも小さい、容器。
【請求項2】
前記突出片を挟んで前記離反側部分と反対側に設けられ、前記凹部内で前記基部の一部と前記内周部とをつなぐ連結部を有し、
前記連結部の厚みは、前記底部の厚みよりも大きく前記底壁部の厚みよりも小さい、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記凹部は、前記底壁部に正対する視点で円形状であって、
前記連結部は、前記基部とつながる縁部が直線状である、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記突出片は、前記離反側部分が位置する側に平面状の平面部又は該離反側部分から離れる向きに凹む凹曲面部を備える、請求項1に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に関し、特に容器本体の底壁部に内容物を取り出すための空気孔を形成可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
プリン、ゼリー、寒天、卵豆腐、ごま豆腐等が充填される容器として、容器本体の底壁部に内容物を取り出すための空気孔を開設可能な容器が知られている。この種の容器では、一般に、容器本体の底壁部に突設された突出片を押し倒すことによって底壁部の一部が破断し、この破断したところに空気孔が開設される。
【0003】
例えば、特許文献1に開示の容器では、底壁部分において突出片の基部の周囲に環状薄肉部を設け、環状薄肉部の厚みを底壁部分の厚みよりも小さく破断しやすい値とし、環状薄肉部の幅を少しの撓み変形ができる値に設定した開孔機能部が設けられている。この容器では、環状薄肉部を備えていない容器と比較すると、底壁部分と突出片の基部との間を容易に破断することができる。また、環状薄肉部は撓み変形した後に破断するため、それがクッション作用を発揮し、空気孔を開設する際に指等に衝撃が伝わりにくく、不快な抵抗感を生じないようにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プリン等は幼児や児童のおやつに利用されることも多い。そのため、比較的小さな力で突出片を傾倒させる場合でも空気孔を開設可能であることが求められる。一方、製造段階や流通段階などでは底壁部に空気孔が不用意に開設されないようにする必要がある。そのため上記特許文献1に開示の容器では、環状薄肉部の肉厚や幅などが例えば0.1mm単位等で設計されている。またこのように細かい設計を行っていた場合でも、量産においては成形条件の許容幅が小さく、このような容器を歩留まりよく生産することは難しい。
【0006】
このような点に鑑み、本発明は、内容物を取り出す際には空気孔を容易に開設することができる一方で製造段階等では不用意に開設されることがなく、また量産性にも優れる容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、内容物を収容する収容空間を区画する底壁部と側壁部とを有する容器本体と、
前記底壁部に設けられ、該底壁部の表面から裏面に向かって凹む凹部と、
前記凹部内に基部が配置され、先端部が前記底壁部の外側に向かって突出する突出片と、を備え、該突出片を傾倒させると前記凹部が破断して空気孔が開設される容器であって、
前記凹部は、前記基部がつながる底部と、該底部から前記底壁部の表面に向かって延在する内周部とを有し、
前記内周部は、前記突出片を傾倒させた際に該突出片が離れていく側に位置する離反側部分と、該離反側部分を除く部分とで構成され、
前記突出片が位置する側での前記底部と前記離反側部分とがなす角度は、該突出片が位置する側での該底部と前記離反側部分を除く部分とがなす角度よりも小さい、容器である。
【0008】
前記突出片を挟んで前記離反側部分と反対側に設けられ、前記凹部内で前記基部の一部と前記内周部とをつなぐ連結部を有し、
前記連結部の厚みは、前記底部の厚みよりも大きく前記底壁部の厚みよりも小さいことが好ましい。
【0009】
前記凹部は、前記底壁部に正対する視点で円形状であって、
前記連結部は、前記基部とつながる縁部が直線状であることが好ましい。
【0010】
前記突出片は、前記離反側部分が位置する側に平面状の平面部又は該離反側部分から離れる向きに凹む凹曲面部を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る容器は、容器本体の底壁部に凹部を設け、また凹部内には突出片を設けている。そして凹部が底部と内周部とを有していて、凹部の内周部が離反側部分と離反側部分を除く部分で構成されるとする場合、突出片が位置する側での底部と離反側部分とがなす角度は、突出片が位置する側での底部と離反側部分を除く部分とがなす角度よりも小さくなるように設定している。すなわち、突出片を押圧してこれを傾倒させる際、角度が小さい底部と離反側部分との境界に応力をより集中させることができる。従って本発明の容器によれば、このような構成を備えていない容器と比較して小さな力で凹部の破断を開始させることができる。また本発明者が、想定されうる成形条件のばらつきに伴う容器の形状変化を加味して種々の確認(試作品による評価試験等)を行ったところ、本発明に係る容器の範疇にあれば、突出片を押圧する際に要する力は所定の範囲内に収まっていた。すなわち本発明に係る容器によれば、成形時に種々のばらつきが生じても性能を満たす容器を製造することができ、量産性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本発明に係る容器の一実施形態における正面視での半断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明に係る容器の一実施形態である容器100について説明する。なお、
図1Aは容器100を正立姿勢で配置した状態を示している。
【0014】
容器100は、各種容器包装材料に用いられる合成樹脂を成形して形作られていて、例えば、ポリプロピレン(PP)系樹脂や、ポリスチレン(PS)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂を用いることができる。
【0015】
容器100は、底壁部11と側壁部12とを有し、これらにより内容物を収容する収容空間が区画される容器本体10を備えている。容器本体10の天面13は開口し、天面13から内容物を充填し、或いは、内容物を取り出すことができる。容器100に収容する内容物としては、例えば、プリン、ゼリー、寒天、卵豆腐、ごま豆腐等の食品のように、製造工程において加熱殺菌された液状(ゲル状)の内容物を容器本体10に対して充填し、その後冷却させることにより凝固するものが挙げられる。なお、容器100に内容物を収容する工程、及び収容される内容物は一例であって、上記のものに限定されるものではない。
【0016】
本実施形態の容器本体10において、
図1B、
図2Aに示すように底壁部11は、中心軸Oを中心として平面視で花形を呈している。そして側壁部12の下部12aは平面視で花形を呈し、上方に向かって拡径されている。側壁部12の上部12bは平面視で円形を呈し、上方に向かって拡径されている。側壁部12の下部12aの上端と上部12bの下端は、中間壁部15につながっている。
【0017】
天面13には、側壁部12の上部12bの上端から径方向外側に突出するフランジ部13aが設けられている。アルミ蒸着フィルムや、樹脂フィルム等のシール材(不図示)により天面13を被覆し、フランジ部13aにシール材を熱圧着することなどにより、容器本体10を密閉することができる。
【0018】
図1A、
図2Bに示すように底壁部11の下面には脚枠壁14が設けられている。脚枠壁14は、
図1Bに示すように平面視で底壁部11よりも少し小さい花形の枠状を呈し、底壁部11の外縁よりも内側から下方に突設されている。なお、底壁部11からの脚枠壁14の突出長さは、後述する突出片21の底壁部11からの突出長さよりも長くなっていて、突出片21は脚枠壁14よりも高さが低くなっている。これにより、容器本体10をスタッキングしたとき、上に位置する容器本体10の脚枠壁14が下に位置する他の容器本体10の底壁部11の上面に当接し、突出片21の先端が他の容器本体10の底壁部11から離間するため、スタッキング時に突出片21に力が負荷されることを防止している。
【0019】
底壁部11には、凹部20が設けられている。本実施形態の凹部20は、
図1Bに示すように、花形状になる脚枠壁14における径方向外側に突出する部位に向かって中心軸Oから径方向外側にずれたところに設けられている。凹部20は、
図3、
図4B、
図5Bに示すように底壁部11の表面から裏面に向かって凹むように形作られている。また凹部20の底面視での形状(底壁部11に正対する視点での形状)は、
図4Aに示すように全体的に円形状(なお後述するように凹部20の詳細な形状は、離反側部分20cが底壁部11の表面につながる部位が、離反側部分を除く部分20dが底壁部11の表面につながる部位よりも径方向内側に位置している)をなすように形作られている。
【0020】
更に底壁部11には、凹部20を破断させて空気孔を開設する際に用いられる突出片21が設けられている。突出片21の基部21aは凹部20内に配置され、突出片21の先端部21bは底壁部11の外側に向かって突出している。本実施形態の突出片21は、全体が先細りの丸棒状に形成されていて、脚枠壁14の内周面に対向する側(中心軸Oから遠い側)には、基部21aから先端部21bに向けて平面状の平面部21cが設けられている(
図4B、
図5Aを参照)。平面部21cを設けることにより、突出片21を指等により中心軸Oに向かって押し倒す際に、指等と突出片21との接触面積を広く確保することができ、指等が痛くなることを抑制することができる。なお平面部21cに変えて、指の凸形状に沿うように中心軸Oに向かって凹む凹曲面状の凹曲面部を設けてもよい。
【0021】
ここで、凹部20の詳細な構成について説明する。凹部20は、底壁部11に対して略平行に延在し、突出片21の基部21aがつながる底部20aを備えている。底部20aは、
図4Aに示すように底面視で円形状である。
【0022】
そして底部20aの外縁部には、底部20aから底壁部11の表面に向かって延在する内周部20bが設けられている。内周部20bは、
図3、
図4A、
図4B、
図5Bに示すように、平面部21cを設けた側(凹部20を破断させるにあたって突出片21を傾倒させる際に突出片21が離れていく側)に位置する離反側部分20cと、離反側部分を除く部分20dで構成されている。
図4Bに示すように離反側部分20cと離反側部分を除く部分20dは、底部20aに対する角度が相違している。この点につき詳細に説明すると、突出片21が位置する側での底部20aと離反側部分20cとがなす角度θ1は、突出片21が位置する側での底部20aと離反側部分を除く部分20dとがなす角度θ2よりも小さくなっている。このため
図4Aに示すように凹部20の底面視での形状は、全体的には円形状であって、離反側部分20cが底壁部11の表面につながる部位は、離反側部分を除く部分20dが底壁部11の表面につながる部位よりも径方向内側に位置している。
【0023】
また底壁部11には、
図3、
図4A、
図4Bに示すように連結部22が設けられている。連結部22は、突出片21を挟んで離反側部分20cと反対側(中心軸Oが位置する側)に設けられている。連結部22は、図示したように凹部20内で基部21aの一部と内周部20b(離反側部分を除く部分20d)とをつないでいる。
図4Bに示すように、連結部22の厚みは底部20aの厚みよりも大きく、底壁部11の厚みよりも小さくなっている。そして連結部22における基部21aとつながる縁部は、
図4Aに示すように直線状に形作られていて、連結部22における内周部20b(離反側部分を除く部分20d)とつながる縁部は、円弧状に形作られている。
【0024】
上記のように構成した容器100から内容物を皿等の上に取り出す際は、容器本体10の天面13側が皿(不図示)に面するようにして皿等の上に伏せる。そして、突出片21の平面部21cに指等を押し当て、中心軸Oに向かってこれを押し倒すと、突出片21は連結部22につながるところを中心として、先端部21bが底壁部11に近づく方向に傾倒する。従って突出片21を中心軸Oに向かって傾倒させると、凹部20における離反側部分20cが位置する部分に応力が加わる。ここで基部21aは、底部20aに一体的につながっている。また上述したように、突出片21が位置する側での底部20aと離反側部分20cとがなす角度θ1は、突出片21が位置する側での底部20aと離反側部分を除く部分20dとがなす角度θ2よりも小さくなっている。すなわち、突出片21を傾倒させると、底部20aと離反側部分20cとの境界に応力を集中させることができるため、離反側部分20cの角度をこのように設定していない容器と比較して小さな力で凹部20の破断を開始させ、空気孔を開設することができる。
【0025】
また連結部22は、底部20aの厚みよりも肉厚であって底部20aに比して撓み変形しづらいため、突出片21を押し倒す際の力は撓みやすい底部20aに付加される。すなわち、連結部22を設けた際に底部20aに作用する応力は、連結部22を設けていない場合に比して大きくなる。従って、凹部20を破断させて空気孔を開設させる際に要する突出片21への押圧力はより小さくてすむ。
【0026】
更に本実施形態の容器100によれば、連結部22は底部20aよりも厚肉のため破断されにくいことから、傾倒させた突出片21と底壁部11との連結状態を維持することができる。また連結部22によって凹部20の強度が増すため、容器100を金型から取り出すときなどに凹部20が破断してしまう不具合が効果的に防止できる。また本実施形態の容器100において、
図4Aに示すように連結部22は、基部21aとつながる縁部が直線状に形作られている。すなわち、連結部22の形状が単純であるため金型が作りやすく、また金型からも離型されやすいため量産性にも優れる。
【0027】
底壁部11に空気孔が開設されると、容器本体10の内面と内容物との間に空気を導入することができるため、内容物は自重によって皿等の上に落下する。これにより内容物を、容器本体10の内部形状を略維持した状態で皿等の上に取り出すことができる。
【0028】
ところで、上記のような構成になる容器100に関し、想定されうる成形条件のばらつきに伴う形状の変化を加味した容器100の試作品を準備し、プッシュプルゲージを用いて突出片21を押圧する評価試験を行ったところ、この評価試験でも突出片21への押圧力は、最適とされる8N程度を満足していた。すなわち本発明に係る容器によれば、成形時に種々のばらつきが生じても性能を満たす容器を製造することができる。
【0029】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上記の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば上述した実施形態の構成は、適宜追加、削除が可能であり、また一の実施形態の構成を他の実施形態に設けることも可能である。また、上記の実施形態における効果は、本発明から生じる効果を例示したに過ぎず、本発明による効果が上記の効果に限定されることを意味するものではない。
【0030】
例えば上述した容器100では、底壁部11が花形を呈し、天面13が円形を呈し、側壁部12の下部12aと上部12bとがそれぞれ異なる形状に形成されるものとしたが、容器本体10の形状はこれに限定されるものではない。容器本体10はプリン型、ゼリー型といった機能も有するため、内容物を取り出したい形状に応じて適宜容器本体10の形状を変更することができる。例えば、底壁部11と天面13とが相似形である円錐台形状や、方錐台形状等の多角錐台形状としてもよいし、底壁部11と天面13の形状が但し、内容物を良好に取り出す上で、底壁部11の面積よりも天面13の開口面積の方が広いことが好ましい。
【0031】
上述した容器100では、底壁部11の下方に底壁部11の外縁形状と略同様の形状を有する脚枠壁14を突設するものとしたが、容器100をスタッキングする際や、商品棚に陳列する際等に、底壁部11の下面に設けられる突出片21が載置面に当接しないような脚部が設けられていればよく、脚部の形状等は特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0032】
10:容器本体
11:底壁部
12:側壁部
12a:下部
12b:上部
13:天面
13a:フランジ部
14:脚枠壁
15:中間壁部
20:凹部
20a:底部
20b:内周部
20c:離反側部分
20d:離反側部分を除く部分
21:突出片
21a:基部
21b:先端部
21c:平面部
22:連結部
100:容器
O:中心軸
θ1:突出片が位置する側での底部と離反側部分とがなす角度
θ2:突出片が位置する側での底部と離反側部分を除く部分とがなす角度