(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021197
(43)【公開日】2025-02-13
(54)【発明の名称】吐出器
(51)【国際特許分類】
B05B 11/00 20230101AFI20250205BHJP
F04B 9/14 20060101ALI20250205BHJP
B05B 11/10 20230101ALI20250205BHJP
【FI】
B05B11/00 101E
F04B9/14 C
B05B11/00 101Q
B05B11/00 101G
B05B11/10 101E
B05B11/10 101G
B05B11/10 101Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023124967
(22)【出願日】2023-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】坂田 耕太
【テーマコード(参考)】
3H075
【Fターム(参考)】
3H075AA09
3H075AA10
3H075BB03
3H075CC16
3H075CC27
3H075DA03
3H075DA04
3H075DA06
3H075DB14
3H075DB39
(57)【要約】
【課題】製造コストを抑制しつつ、外部への内容液の漏出を効果的に抑制できる、少なくとも倒立姿勢での内容液の吐出が可能な吐出器を提供する。
【解決手段】本開示に係る吐出器100は、容器本体Cに装着する装着部材3と、装着部材3から下方に垂下するシリンダ1と、シリンダ1に対して上下動可能に設けられる筒状のステム9と、ステム9の上部に取り付けられ、内容液を吐出するノズルを有するヘッド部30と、シリンダ1とステム9との隙間をシールする外気導入弁13とを備える、少なくとも倒立姿勢での内容液の吐出が可能な吐出器100であって、外気導入弁13は、ステム9の径方向外側に設けられた環状部材であり、ステム9の外面に摺動すると共に上方に設けた押さえ部材によって支持されており、押さえ部材の径方向内側部には、下方に突出する突部5d1が設けられており、外気導入弁13の径方向内側部は突部5d1に沿って下方に変形することを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の口部に装着する装着部材と、
前記装着部材から下方に垂下するシリンダと、
前記シリンダに対して上下動可能に設けられる筒状のステムと、
前記ステムの上部に押下可能に取り付けられ、内容液を吐出するノズルを有するヘッド部と、
前記シリンダと前記ステムとの隙間をシールする外気導入弁であって、前記シリンダの側部に設けられた外気導入孔を通じた前記容器本体内への外気の導入を許容すると共に前記容器本体内から前記外気導入孔を通じた内容液の漏出を抑制する、該外気導入弁と
を備える、少なくとも倒立姿勢での内容液の吐出が可能な吐出器であって、
前記外気導入弁は、前記ステムの径方向外側に設けられた環状部材であり、前記ステムの外面に摺動すると共に上方に設けた押さえ部材によって支持されており、
前記押さえ部材の径方向内側部には、下方に突出する突部が設けられており、前記外気導入弁の径方向内側部は前記突部に沿って下方に変形している、吐出器。
【請求項2】
前記外気導入弁の径方向外側部は、前記シリンダの上部に設けたシール凸部と、前記押さえ部材の径方向外側部において下方に向けて凸形状を有するシール部との間で挟持されており、
前記押さえ部材は、前記突部と前記シール部との間の径方向位置において上方に凹む凹み部を有する、請求項1に記載の吐出器。
【請求項3】
前記押さえ部材は、前記装着部材と一体形成されている、請求項1又は2に記載の吐出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、容器本体の口部に装着され、容器本体内の内容液を噴出させるための吐出器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の吐出器として、例えば、特許文献1には、容器体が倒立姿勢であっても容器体内に収容された内容液をシリンダ内に円滑に供給するための倒立時用吸込口を備え、正立姿勢時には流路切替弁を開いて吸い上げパイプ(正立時用吸込口)からシリンダ内へ液体を吸い込ませると共に、倒立姿勢時には倒立時用吸込口からシリンダ内へ液体を吸い込ませるように構成した、正倒立吐出器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の正倒立吐出器では、シリンダの側壁に設けた外気導入孔を閉塞する筒状の弁部材を設けて、外部から外気導入孔を通じた容器体内への外気の導入を許容すると共に、外気導入孔を通じた内容液の外部への漏出を抑制するように構成されている。しかし、筒状の弁部材は、容器体の口部又はシリンダへ装着するためのフランジが設けられるなどの理由により部材の製造コストがかかるため、この点について改善の余地があった。
【0005】
本開示の目的は、製造コストを抑制しつつ、外部への内容液の漏出を効果的に抑制できる、少なくとも倒立姿勢での内容液の吐出が可能な吐出器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するために、本開示の吐出器は、
[1]
容器本体の口部に装着する装着部材と、
前記装着部材から下方に垂下するシリンダと、
前記シリンダに対して上下動可能に設けられる筒状のステムと、
前記ステムの上部に押下可能に取り付けられ、内容液を吐出するノズルを有するヘッド部と、
前記シリンダと前記ステムとの隙間をシールする外気導入弁であって、前記シリンダの側部に設けられた外気導入孔を通じた前記容器本体内への外気の導入を許容すると共に前記容器本体内から前記外気導入孔を通じた内容液の漏出を抑制する、該外気導入弁と
を備える、少なくとも倒立姿勢での内容液の吐出が可能な吐出器であって、
前記外気導入弁は、前記ステムの径方向外側に設けられた環状部材であり、前記ステムの外面に摺動すると共に上方に設けた押さえ部材によって支持されており、
前記押さえ部材の径方向内側部には、下方に突出する突部が設けられており、前記外気導入弁の径方向内側部は前記突部に沿って下方に変形していることを特徴とする。
【0007】
また、本開示の吐出器は、
[2]
上記[1]に記載の構成において、前記外気導入弁の径方向外側部は、前記シリンダの上部に設けたシール凸部と、前記押さえ部材の径方向外側部において下方に向けて凸形状を有するシール部との間で挟持されており、前記押さえ部材は、前記突部と前記シール部との間の径方向位置において上方に凹む凹み部を有することが好ましい。
【0008】
また、本開示の吐出器は、
[3]
上記[1]又は[2]に記載の構成において、前記押さえ部材は、前記装着部材と一体形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、製造コストを抑制しつつ、外部への内容液の漏出を効果的に抑制できる、少なくとも倒立姿勢での内容液の吐出が可能な吐出器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の第1実施形態である吐出器の正面断面図である。
【
図2】
図1における外気導入弁の領域を拡大した正面拡大断面図である。
【
図4】本開示の第2実施形態である吐出器の正面断面図である。
【
図5】
図4における外気導入弁の領域を拡大した正面拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面(
図1から
図3)を参照して、本開示の第1実施形態に係る吐出器100を詳細に説明する。
【0012】
図1において、符号100は、正立姿勢及び倒立姿勢において内容液の吐出が可能な吐出器である。符号1は、容器本体Cにおける口部C2の上端部にパッキンPKを介して配置されるフランジ2を有し、後述する装着部材3より容器本体Cの口部C2の内側を通って下方に垂下するシリンダである。シリンダ1は、有底筒状のシリンダ本体1aと、吐出器100の正立姿勢において内容液をシリンダ1内に導くパイプPを内側に嵌合させ装着する嵌合筒部1fと、シリンダ本体1aの側部に設けられる外気導入孔1dと、後述するステム9の下部に設けられ大径シリンダ1h内を上下方向に移動可能なサブシリンダ7とを備えている。また、シリンダ本体1aは、
図1に示すように、上部に配置される大径シリンダ1hと、大径シリンダ1hの下端部に連なり下側ピストン11dが摺動するとともに大径シリンダ1hよりも内径が小さい小径シリンダ1gとを備えている。
【0013】
また、大径シリンダ1hにおける中央高さ位置よりも下方寄りには、内面が径方向外側に拡径する圧力逃し部1bが設けられている。圧力逃し部1bは、周方向の複数箇所に形成されており、
図1及び
図2の右半分に示すように押圧部材8を押下して内容液の噴出が終了したときにシリンダ1内の液圧を圧力逃し部1b及び外気導入孔1d経由で容器本体C内に逃がす役割を果たす。圧力逃し部1bは、内容液の噴出が終了したときにノズルにおける液切れを改善するために設けられている。また、圧力逃し部1bを設けることにより、プライミング時にシリンダ1内の空気を容器本体C内に回収可能となり、適切にプライミングを行うことができる。本実施形態において、外気導入孔1dは大径シリンダ1hに設けられ、容器本体C内に外気を取り込むために設けられている。すなわち、容器本体C内が負圧状態になると、外気導入孔1dから外気が取り込まれる。
【0014】
なお、本明細書、特許請求の範囲、及び図面においては、上下方向は、
図1に示すように吐出器100を容器本体Cに装着し正立姿勢とした状態における上方、下方を意味するものとする。この上方及び下方の定義は、吐出器100を倒立姿勢とした場合でも変わらないものとする。すなわち、吐出器100の倒立姿勢においても、ヘッド部30が位置する側を上方、容器本体Cの底部が位置する側を下方とする。また、径方向外側とは、
図1における吐出器100の中心軸線Oを通り中心軸線Oに垂直な直線に沿って中心軸線Oから離れる方向であり、径方向内側とは、当該直線に沿って中心軸線Oに向かう方向を意味するものとする。また、径方向外側部とは、径方向外側端に加えて径方向外側端から僅かに外れた部位も含む概念である。同様に、径方向内側部とは、径方向内側端に加えて径方向内側端から僅かに外れた部位も含む概念である。また、吐出器100の正立時において、上流側とは、
図1における吸入口A1から吐出孔12aに至るまでの内容液の流路のうち、吸入口A1に近い側を意味し、下流側とは、吐出孔12aに近い側を意味するものとする。また、吐出器100の倒立時において、上流側とは、
図1における外気導入孔1d(倒立姿勢において内容液の吸入口となる)から吐出孔12aに至るまでの内容液の流路のうち、外気導入孔1dに近い側を意味し、下流側とは、吐出孔12aに近い側を意味するものとする。
【0015】
図1及び
図2は、左側に押圧部材8を押圧していない状態を示し、右側に押圧部材8を押圧してポンプが作動している状態を示している。
【0016】
本開示の添付図面は、上下方向及び左右方向に等しい縮尺で描いており、図面上の吐出器100の縦横比は、本開示の一実施形態の吐出器100の縦横比を表している。但し、添付図面の吐出器100の構成、形状、寸法比等は、あくまで本開示の一実施形態に過ぎない。本発明は、特許請求の範囲の文言に基づいて解釈されるべきであり、図面に表された構成、形状、寸法比等に限定されるものではない。
【0017】
本実施形態において容器本体Cは、合成樹脂素材の押出しブロー成形を行うことによって形作っているが、二軸延伸ブロー成形などの他の成形方法を用いてもよい。また、容器本体Cにはガラス容器などを用いることもできる。
【0018】
符号3は、筒状の周壁3aを有すると共に口部C2との間でフランジ2を固定する天壁4を有し、当該天壁4の上面から起立する内周壁5及びその径方向外側に外周壁5aが一体に設けられた装着部材である。また、内周壁5の上端部から径方向内側に向けて弁固定筒5bが設けられ、弁固定筒5bの下端部から径方向内側に延びる弁支持板5dの径方向内側部には、弁支持筒5cが更に一体に連ねられている。内周壁5と弁固定筒5bの間の空間には、フランジ2から立設された嵌合筒部2aが嵌合し固定されている。装着部材3は、周壁3aの内側にねじ部3Sを有し、容器本体Cの口部C2に着脱可能に装着されている。なお、ねじ部3Sに代えて周壁3aから径方向内側に突出する係合突部を設けて打栓により容器本体Cに装着可能に構成するなどしてもよい。
【0019】
本実施形態に係る吐出器100のヘッド部30は、押圧部材8及びノズルチップ12を備えており、押圧部材8の押下によって、シリンダ1内に蓄えられた内容液がヘッド部30に圧送される。
【0020】
押圧部材8は、外周壁8dと、外周壁8dの径方向内側に設けられステム9の外面を嵌合させる内周壁8eと、ノズルチップ12を内部に収容するノズル収容部8cとを備えている。押圧部材8は、内部に空間C1を区画形成し、空間C1を通してノズルチップ12に内容液が圧送される。
【0021】
符号9は、押圧部材8の下方への押圧によってプランジャ体11とともに下方に変位するステムである。ステム9は、押圧部材8の押し下げ及び復帰の繰り返しに応じて上下方向に移動し、ステム9の下部に一体に設けたサブシリンダ7が大径シリンダ1hの内側を移動する。また、プランジャ体11の上端部には、排出口A2が形成されている。後述するように、押圧部材8の押し下げによるステム9及びこれに続くプランジャ体11の下降によってシリンダ1の圧縮空間PS内の圧力が上昇し、この圧力上昇によってプランジャ体11がステム9に対してさらに下方に移動する。これによってステム9の当接部9bとプランジャ体11の傾斜部11bからなる排出弁15が開放されて、シリンダ1の圧縮空間PS内から上側ピストン14とプランジャ体11との隙間を通って上方に圧送された内容液が排出口A2及び吐出孔12aを経由して外部に吐出される。
【0022】
なお、本実施形態では、ステム9の下部にサブシリンダ7を一体成形しているが、この態様には限定されない。ステム9とサブシリンダ7とを別体で成形した後に一体に組み付けるようにしてもよい。
【0023】
ステム9は、上下動可能に設けられ、プランジャ体11との間に上述の排出弁15を形成する筒状の部材である。ステム9の下端部の内周面には、当接部9bが設けられており、当接部9bがプランジャ体11の外周面に形成された傾斜部11bに当接することで内容液の排出を制限する排出弁15を形成している。排出弁15は、ステム9に対するプランジャ体11の下方への相対変位によりシリンダ1内とノズルとの連通を許容する。
【0024】
上記排出弁15の上方におけるステム9の内周面には、周方向に間欠的に配置され径方向内側に突出する係合リブ9dが形成されている。係合リブ9dは、プランジャ体11の上部外周面から径方向外側に突出する係合突部11aと係合し、ステム9に対するプランジャ体11の下方への過度の相対変位を規制している。
【0025】
ステム9の上端部は、その外周面が押圧部材8の内周壁8eの内周面に嵌合し押圧部材8に固定されている。
【0026】
ステム9の下部には、大径シリンダ1h内を上下方向に移動可能なサブシリンダ7がステム9と一体形成されている。サブシリンダ7は、
図1及び
図2に示すように、筒状部7aと、筒状部7aの上端部を閉塞すると共にステム9の下部に連なる上壁7cと、上壁7cから上方に突出し、ステム9の上死点において後述する外気導入弁13を弁支持板5dとの間で挟持する環状押圧部7c1とを備えている(
図3参照)。また、ステム9の下端部と上壁7cとが連結される領域には、排出弁15を構成する当接部9bが設けられている。筒状部7aの外周面には、
図2に示すように、上下方向に延びる縦リブ7a1が周方向に間欠的に設けられている。また、本実施形態では、この縦リブ7a1の外面と大径シリンダ1hの内面との間に僅かに隙間が設けられている。この構成によって、筒状部7aにおける大径シリンダ1hとの対向面の面積を減らすと共に大径シリンダ1hとの間に径方向にも隙間を設けているので、押圧部材8を押下してステム9を下方に変位させたときのサブシリンダ7とシリンダ1との間の摺動抵抗を減少させることができる。なお、縦リブ7a1の外面が大径シリンダ1hの内面と摺動する構成であってもよい。
【0027】
プランジャ体11は、
図1及び
図2に示すようにシリンダ1内で上下方向に延在する部材であり、上部に設けられた棒状部11jと、棒状部11jの下端部に連なる本体部11eと、本体部11eから下方に延びる筒状の嵌合筒11e1と、嵌合筒11e1の内面に嵌合し固定される筒状部11cと、本体部11eに係合し、サブシリンダ7の内面に摺動するとともに本体部11eに対して上下に相対移動可能な上側ピストン14と、を備えている。また、筒状部11cの下部の側面には、径方向外側に突出し小径シリンダ1gの内面に摺動する下側ピストン11dが形成されている。
【0028】
プランジャ体11の棒状部11jの側面にはステム9の係合リブ9dに係合して一対の係合部17を形成する係合突部11aが設けられている。また、係合突部11aの下方には、下方に向かって径方向外側に傾斜し排出弁15の弁座を形成する傾斜部11bが設けられている。
【0029】
また、本体部11eには、内側と外側を連通させる連通孔11fが周方向に間欠的に設けられている。プランジャ体11は、シリンダ1に対してスプリングSPによって上方付勢されるとともに上下動可能に設けられており、シリンダ1の内部から上方に起立している。
【0030】
なお、本実施形態では、係合部17として、ステム9及びプランジャ体11の双方に係合リブ9d及び係合突部11aを設けるように構成したが、この態様には限定されない。ステム9に対するプランジャ体11の下方への相対変位が規制できればよく、突部は、ステム9及びプランジャ体11の一方のみに設けられていてもよい。
【0031】
筒状部11cは、その上端部が嵌合筒11e1の内面に嵌合することで本体部11eに装着されており、プランジャ体11を構成している。筒状部11cは、
図1及び
図2の上下方向に延びる筒状の部材であり、上端部にボール弁である正立時吸入弁10aが着座する上部弁座11c1が設けられるとともに、下端部には倒立姿勢でボール弁である倒立時閉塞弁63が着座する下部弁座11c2が設けられている。筒状部11cは、正立姿勢において吸入口A1から吸入された収容空間S内の内容液を内側を通して上方に導く。そして、圧縮空間PS内の負圧によって開放された正立時吸入弁10a経由で内容液を連通孔11fを通して圧縮空間PSへと導く。また、倒立時閉塞弁63が閉塞されることによって、倒立姿勢において、容器本体C内の空気がパイプP経由で圧縮空間PS内に流入することを抑制している。
【0032】
シリンダ1の下端部の嵌合筒部1fには、
図1に示すように、容器本体Cの収容空間S内の内容液を吸入口A1に供給するためのパイプPが内側に嵌合し固定されている。また、シリンダ1の底部1kには、正立姿勢において倒立時閉塞弁63を支持する弁体支持部1mが立設されている。弁体支持部1mは、周方向に間欠的に設けられており、正立姿勢時において吸入口A1から取り入れられた内容液は、倒立時閉塞弁63の位置に関わらず弁体支持部1mを通過して上方に導かれる。
【0033】
ステム9の内側の空間は、圧送される内容液が通る液体流路Lとして機能する。液体流路Lは、大径シリンダ1h下部の圧縮空間PSから上側ピストン14と本体部11eの間の空間を通り、排出口A2を経由した後、ステム9の内側を通って押圧部材8の空間C1に至る流路である。後述するように、圧縮されたシリンダ1の圧縮空間PS内の内容物が上方に圧送され、この液体流路Lを通って吐出孔12aに送られる。
【0034】
プランジャ体11は、本体部11eとは別体で設けられ本体部11eに対して上下移動可能な上側ピストン14を備えている。上側ピストン14は、
図1及び
図2に示すようにシリンダ1の内面に摺動する上摺動部14a及び下摺動部14bを有しており、下摺動部14bにおける外気導入孔1dに対応する周方向位置には、他の下摺動部14bよりも薄肉形成されることで径方向内側に変形し易く構成された易変形部14b1が設けられている。
【0035】
なお、本実施形態では、外気導入孔1d及びこれに対応する易変形部14b1は、周方向の1箇所に設けられているが、外気導入孔1d及び易変形部14b1を周方向の複数箇所に設けてもよい。
【0036】
上側ピストン14の下摺動部14bは全周にわたって設けられており、
図2に示すように、下方に向かって径方向外側に僅かに傾斜する薄膜状の部位である。下摺動部14bの下端部が大径シリンダ1hの内面に当接することによって、例えば吐出器100が横倒し姿勢となったときに圧縮空間PS内の内容液が外気導入孔1dを通じて容器本体C内に漏出することを抑制している。本実施形態では、下摺動部14bにおける外気導入孔1dに対応する周方向位置において、
図2及び
図3に示すように下摺動部14bが内側から切り欠かれた易変形部14b1が設けられており、易変形部14b1の径方向の厚みが下摺動部14bの他の部位よりも更に薄くなるように構成されている。
【0037】
このように外気導入孔1dに対応する周方向位置に易変形部14b1を設けることによって、吐出器100の倒立姿勢において、内容液噴出後にヘッド部30が上昇して圧縮空間PS内が負圧に転じると、下摺動部14bにおける変形し易く構成された易変形部14b1が径方向内側に弾性変形する。この易変形部14b1の変形によって、倒立姿勢により外気導入孔1dの外側に満たされていた内容液が外気導入孔1d及び易変形部14b1を通過して大径シリンダ1h内の圧縮空間PS内に流入する。
【0038】
このように、本実施形態では、先行技術のように正倒立アダプタを設けなくても、従来の正倒立吐出器にも設けられていた外気導入孔1dを通じて倒立姿勢時に内容液をシリンダ1の圧縮空間PS内に導くことができる。従って、吐出器の部品点数や組立工数を削減し、高さ寸法を抑制することができる。
【0039】
本実施形態では、上側ピストン14が外気導入孔1dを閉塞する構成を有しているため、吐出器100が、例えば横倒し状態となり、正立時吸入弁10aと倒立時閉塞弁63の両方が開放してしまった場合、内容物がシリンダ1の外気導入孔1dから漏れ出てしまうことを抑制することができる。
【0040】
一方、上側ピストン14の上摺動部14aは全周にわたって設けられており、周方向にわたってほぼ均一の厚みを備えている。上摺動部14aは、内容液を外部に吐出する際にシリンダ1との間で密に摺動し、圧縮空間PS内の圧力を高めた状態に維持する役割を果たしている。
【0041】
本実施形態では、上側ピストン14は、他のプランジャ体11を構成する部材とは別体で設けられており、プランジャ体11の本体部11eに対して上下方向に相対移動可能である。この構成によって、上側ピストン14は、プランジャ体11の下降時において、サブシリンダ7の筒状部7aの下端部が下方に隙間を空けて配置されている上側ピストン14に当接した後に下方への移動を開始するため、サブシリンダ7と概ね同期して下降するプランジャ体11の本体部11eよりも遅れて下降する。また、上側ピストン14は、プランジャ体11の上昇時において、プランジャ体11の支持突起11e2の上端部が上方に隙間を空けて配置されている上側ピストン14に当接した後に上方への移動を開始するため、プランジャ体11の本体部11eよりも遅れて上昇する。このような構成によって、ヘッド部30の押圧を開始した直後における押圧抵抗を低減することができるので、押圧操作の操作感を改善することができる。
【0042】
符号13は、容器本体C内から外気導入孔1dを通じた内容液の漏出を抑制する逆止弁として機能する、環状の外気導入弁である。本実施形態において外気導入弁13は、シリンダ1とステム9との隙間をシールする薄肉部材であり、その径方向内側部がステム9の外周面に当接し、
図2に示す弁支持板5dの下面に当接した状態から径方向内側部が弁支持板5dの突部5d1から離隔して下方に弾性変形することで弁開放可能である。
【0043】
図2及び
図3に示すように、外気導入弁13は、径方向外側部が弁支持板5dの径方向外側部のシール部5d2とシリンダ1の大径シリンダ1hの上端部に設けたシール凸部1tとの間に挟持されることによって、シリンダ1に対して固定されている。
【0044】
弁支持板5dは、
図3に示すように、径方向外側部において下方に向けて凸形状を有するシール部5d2と、径方向内側部において下方に突出する突部5d1と、シール部5d2と突部5d1の間の径方向位置において上方に凹む凹み部5d3とを備えている。弁支持板5dは、
図2及び
図3に示すように、外気導入弁13の上方に設けられ、外気導入弁13を上方から押圧して支持する押さえ部材として機能している。
【0045】
シール部5d2は、
図2及び
図3に示すように、シリンダ1の大径シリンダ1hの上端部に設けたシール凸部1tとの間で外気導入弁13を挟持し固定している。
【0046】
突部5d1は、
図2及び
図3に示すように、弁支持板5dの径方向内側部において下方に突出しており、軟材質で形成された外気導入弁13の径方向内側部を突部5d1に沿って下方向に向けて変形させる役割を有している。
図3において、二点鎖線が外気導入弁13の変形前の形状、実線が外気導入弁13の変形後の形状を示している。本実施形態では、二点鎖線で示すように、変形前の形状において径方向内側へ突出する(ステム9と重なる)外気導入弁13を用いている。
【0047】
環状平板形状の外気導入弁13を用いた場合、本実施形態と同等の突出長さ(ステム9と重なる長さ)にしてしまうと、周方向におけるステム9との当接部分において、上方に変形する箇所と下方に変形する箇所とが混在してしまう場合がある。そして、その上下方向の変形がねじれとなり、ねじれた周方向位置から内容液の漏れが生じる場合がある。
【0048】
本実施形態では、外気導入弁13の径方向内側部を下方向に向けて強制的に変形させるとともに、径方向内側への突出長さを長くしている。これによって、下方向に向いた分だけステム9との当接長さが短くなるため、上述のねじれの問題は生じない。また、仮に外気導入弁13がステム9の稼動による摩擦力などによって上方に向けて変形しようとした場合であっても、ステム9の外面との当接量が増えてシール性が向上し、内容液が漏れるのをより防ぐ効果を得ることができる。
【0049】
そして、外気導入弁13の径方向内側部を突部5d1に沿わせて下方に方向づけることによって、例えば容器本体Cの内部の圧力が上昇している状態で吐出を開始させた場合にも外気導入弁13の径方向内側部が上方に向けて変形することを抑制し、容器本体Cからの内容液がステム9と外気導入弁13との隙間を通って外部に漏出することを抑制することができる。なお、外気導入弁13に用いられる軟材質としては、例えば、軟質ポリエチレン(低密度ポリエチレン)、ゴム、エラストマー等が挙げられる。
【0050】
本実施形態では、
図3に示すように、弁支持板5d(押さえ部材)における突部5d1とシール部5d2との間の径方向位置において上方に凹む凹み部5d3が設けられている。この構成によって、外気導入弁13における凹み部5d3に対応する径方向位置が凹み部5d3に沿って上方に変位することによって、外気導入弁13の径方向内側部がより下方に方向づけられて変位することができる。従って、容器本体Cからの内容液がステム9と外気導入弁13との隙間を通って外部に漏出することを効果的に抑制することができる。
【0051】
また、
図2の左半分及び
図3に示すステム9の上死点位置において、外気導入弁13は凹み部5d3に対応する径方向位置においてサブシリンダ7の上壁7cに設けた環状押圧部7c1によって下方から押圧されている。この構成によって外気導入弁13の径方向内側部とステム9との間の隙間の有無に関わらず、ステム9の上死点位置において容器本体Cの内部は外部に対して外気導入弁13によってシールされた状態になっている。
【0052】
外気導入弁13の径方向内側部は、ステム9の外周面に当接しているものの弁支持板5dの突部5d1に当接した初期状態から下方に変位可能とされている。この構成によって、容器本体C内に負圧が発生すると、外気導入孔1d及び縦リブ7a1の間の空間を介して外気導入弁13の下方領域も負圧となり、外気導入弁13は径方向内側部が下方に変位してステム9との間に隙間を生じさせるため、外部から外気導入孔1dを通じて容器本体Cの内部に外気が導入される。
【0053】
他方、容器本体Cを倒立姿勢とした状態で内容液を吐出させている場合、外気導入孔1dを通じて容器本体C内の内容液が外部に漏れ出す可能性がある。しかし、本実施形態では、上述のように容器本体C内を外部に対してシールする外気導入弁13を弁支持板5dによってシリンダ1に固定するように構成している。この構成によって、容器本体Cを倒立姿勢とした状態で押圧部材8を押圧して内容液を吐出させているとき、外気導入弁13がステム9の外面に当接して容器本体C内を外部に対してシールすると共に、弁支持板5dの突部5d1に当接する。外気導入弁13がこのように動作することによって、容器本体Cの内部は外部に対してシールされた状態となるため、容器本体C内の内容液が外気導入孔1d経由で外部に漏れ出すことを抑制している。
【0054】
特に本実施形態では、ステム9の外面における外気導入弁13との摺動面は、上方に向かって外径が小さくなるテーパー状に形成されるように構成している。このような構成によって、ステム9の上死点においてステム9と外気導入弁13とのシールが最も強くなる。従って、ステム9が上死点にある保管時や内容液の吐出開始直後など内容液の漏出が発生し易いときにシールを強めると共に、ステム9の押し下げ時にシールを弱めて吐出に必要な押圧力を下げることができる。
【0055】
符号10aは、ステム9の上下動に応動してシリンダ1の下端に形成した吸入口A1を開閉する正立時吸入弁である。本実施形態では、正立時吸入弁10aをボール弁で構成している。
【0056】
プランジャ体11は、スプリングSPによりシリンダ1に対して上方付勢されている。また、プランジャ体11は、シリンダ1に対して上下動可能とされている。ステム9の上方に取り付けられたヘッド部30の押圧部材8を押下することで、ステム9及びこれに続いて上側ピストン14が下方に移動し、大径シリンダ1hと小径シリンダ1gの内径差による圧縮空間PS内の圧力上昇に起因してプランジャ体11の本体部11eが下方に移動する。プランジャ体11が下方に移動すると、ステム9の当接部9bとプランジャ体11の傾斜部11bからなる排出弁15が開放されて、圧縮空間PSから圧送された内容液が上側ピストン14と本体部11eの間の空間、排出口A2及び吐出孔12aを経由して外部に吐出される。
【0057】
なお、本実施形態において、シリンダ1の圧縮空間PSは、大径シリンダ1h、上側ピストン14、本体部11e、筒状部11c、下側ピストン11d及び小径シリンダ1gで囲まれた領域である。
【0058】
押圧部材8には、ノズルチップ12(ノズル)が嵌合している。ノズルチップ12には、内容液を噴出させる吐出孔12aが形成されている。この吐出孔12aは、大径部と小径部からなり、圧送された内容液の流速を高めて外部に噴出させることができる。
【0059】
なお、吐出器100を構成する各部材は、例えば合成樹脂材や金属などで形成することができる。
【0060】
図1の構成を有する吐出器100において、利用者が内容液を利用するに際しては、
図1の左側の状態からヘッド部30の押圧部材8を下方に押下する。押圧部材8が押下されると、押圧部材8の内周壁8eの内側に嵌合しているステム9の上端部が押し下げられ、プランジャ体11の本体部11eも下方に押し下げられる。続いて、サブシリンダ7の筒状部7aの下端部により上側ピストン14も押し下げられて、シリンダ1の圧縮空間PS内の圧力が高められる。すると圧縮空間PS内の圧力上昇に伴ってプランジャ体11の本体部11eがステム9に対してさらに下方に移動し、当接部9bと傾斜部11bからなる排出弁15が開放される。これによって、圧縮空間PS内で圧力が高められた内容液は、上側ピストン14と本体部11eとの間の空間、排出弁15等の液体流路Lを通過して、吐出孔12aから吐出される。このとき、圧縮空間PS内の正圧によって、正立時吸入弁10aは上部弁座11c1に当接して吸入口A1は閉塞されるので、容器本体C内の内容液が吸入口A1からシリンダ1内に吸入されることがない。
【0061】
利用者が更に押圧部材8を押下すると、排出弁15が開いたままでプランジャ体11は、ステム9に対して下がり続ける。やがてプランジャ体11に設けた係合突部11aがステム9の係合リブ9dに当接し係合する。これによって、ステム9に対するプランジャ体11の更なる下方への相対移動が規制される。したがって、押圧部材8の押圧によってプランジャ体11に下向きの押し下げ力が作用しても、係合突部11aと係合リブ9dとが係合しプランジャ体11が過度に下方に変位することがない。このため、押圧部材8を勢いよく押し下げた場合であっても、通常の速度で押し下げた場合と比べてプランジャ体11が圧力逃し部1bに早く到達して噴出量が大きく減少するという不都合を抑制することができる。
【0062】
押圧部材8を可動範囲の下限まで押し下げると、プランジャ体11の上側ピストン14の下摺動部14bがシリンダ1の圧力逃し部1bを覆う位置まで到達する(
図1の右側参照)。これによって、シリンダ1の内部の液圧は圧力逃し部1b及び外気導入孔1dを経由して解放される。シリンダ1の内部の液圧の解放によって、プランジャ体11に作用していた下向きの押し下げ力も解放され、プランジャ体11はスプリングSPの付勢力により上方に変位して当接部9bが傾斜部11bに着座し排出弁15は閉塞される。これによって、ノズルチップ12の吐出孔12aからの内容液の噴出は停止される。また、シリンダ1内の液圧が急激に開放されるため、液切れよく内容液の噴出を終了させることができる。
【0063】
利用者が内容液の利用を終了し、押圧部材8の押圧を停止すると、シリンダ1内において下方まで変位していたプランジャ体11は、スプリングSPの復元力によって上方に付勢され、
図1の左側に示す位置まで上昇する。本実施形態では、プランジャ体11の本体部11eと上側ピストン14とが別体とされているので、プランジャ体11の本体部11eが上昇を開始した後、本体部11eと一体に設けられた支持突起11e2が上側ピストン14に下方から当接することによって、上側ピストン14は本体部11eよりも遅れて上昇する。プランジャ体11の上側ピストン14の上昇によって、シリンダ1の圧縮空間PS内は体積が増加して負圧となり、上部弁座11c1に着座していた正立時吸入弁10aが上昇して弁開放される。
【0064】
吐出器100を正立姿勢で用いている場合には、倒立時閉塞弁63が弁体支持部1mに支持されて開放されているため、パイプPから容器本体C内の内容液が吸入口A1、連通孔11f経由でシリンダ1の圧縮空間PS内に導入される。
【0065】
吐出器100を倒立姿勢で用いている場合には、倒立時閉塞弁63が自重により筒状部11cの下部弁座11c2に着座するため、パイプPを通じた容器本体C内の内容液の吸引は行われない。一方、シリンダ1の圧縮空間PS内の負圧によって、上側ピストン14の下摺動部14bの易変形部14b1が内側に変形し、外気導入孔1dが開放される。吐出器100を倒立姿勢としている場合、外気導入孔1dの外側は内容液で満たされているため、内容液が外気導入孔1dを通じてシリンダ1の圧縮空間PS内に導入される。また、本実施形態では、倒立姿勢において倒立時閉塞弁63が閉塞されているため、パイプPを通じて容器本体C内の空気が圧縮空間PS内に導入されることを効果的に抑制することができる。
【0066】
このシリンダ1の圧縮空間PS内に導入された内容液は、次回の押圧部材8の押圧により圧縮空間PS内で加圧され、上側ピストン14と本体部11eとの間の空間、排出弁15等の液体流路Lを経由して吐出孔12aから吐出される。
【0067】
また、容器本体C内の内容液がシリンダ1内へ導入されるため、容器本体C内が負圧に転じるが、上述のように外気導入孔1d、及び縦リブ7a1の間の空間を介して外気導入弁13の下方領域も負圧になる。この負圧化によって外気導入弁13の径方向内側部が下方に変位してステム9との間に隙間を生じるため、弁が開放されて外気が外気導入弁13、縦リブ7a1の間の空間及び外気導入孔1dを経由して容器本体C内に導入される。
【0068】
以上述べたように、本実施形態は、容器本体Cの口部C2に装着する装着部材3と、装着部材3から下方に垂下するシリンダ1と、シリンダ1に対して上下動可能に設けられる筒状のステム9と、ステム9の上部に押下可能に取り付けられ、内容液を吐出するノズル(ノズルチップ12)を有するヘッド部30と、シリンダ1とステム9との隙間をシールする外気導入弁13であって、シリンダ1の側部に設けられた外気導入孔1dを通じた容器本体C内への外気の導入を許容すると共に容器本体C内から外気導入孔1dを通じた内容液の漏出を抑制する、外気導入弁13とを備える、倒立姿勢での内容液の吐出が可能な吐出器100であって、外気導入弁13は、ステム9の径方向外側に設けられた環状部材であり、ステム9の外面に摺動すると共に上方に設けた押さえ部材によって支持されており、押さえ部材の径方向内側部には、下方に突出する突部5d1が設けられており、外気導入弁13の径方向内側部は突部5d1に沿って下方に変形するように構成した。このような構成の採用によって、環状の安価な外気導入弁13を用いて逆止弁を構成し、外部から外気導入孔1dを通じて容器本体Cの内部に外気を導入することができると共に、容器本体C内の内容液が外部に漏出することを抑制することができる。
【0069】
また、本実施形態では、外気導入弁13の径方向外側部は、シリンダ1の上部に設けたシール凸部1tと、押さえ部材の径方向外側部において下方に向けて凸形状を有するシール部5d2との間で挟持されており、押さえ部材は、突部5d1とシール部5d2との間の径方向位置において上方に凹む凹み部5d3を有するように構成した。このような構成の採用によって、外気導入弁13における凹み部5d3に対応する径方向位置が凹み部5d3に沿って上方に変位することによって、外気導入弁13の径方向内側部がより下方に方向づけられて変位することができる。従って、容器本体Cからの内容液がステム9と外気導入弁13との隙間を通って外部に漏出することを効果的に抑制することができる。
【0070】
また、本実施形態では、押さえ部材は、装着部材3と一体形成されるように構成した。このような構成の採用によって、部品点数を増加させることなく容器本体Cからの内容液がステム9と外気導入弁13との隙間を通って外部に漏出することを効果的に抑制することができる。
【0071】
また、本実施形態では、ステム9の外面における外気導入弁13との摺動面は、少なくとも一部が上方に向かって外径が小さくなるテーパー状に形成されるように構成した。このような構成の採用によって、ステム9の上死点においてステム9と外気導入弁13とのシールが最も強くなる。従って、ステム9が上死点にある保管時や内容液の吐出開始直後など内容液の漏出が発生し易いときにシールを強めると共に、内容液の漏出が発生し難いステム9の押し下げ時にシールを弱めて吐出に必要な押圧力を下げることができる。なお、ステム9の外面における摺動面の全面がテーパー状に形成されていてもよい。
【0072】
次に、図面(
図4から
図5)を参照して、本開示の第2実施形態に係る吐出器200を詳細に説明する。
【0073】
図4において、符号200は、本開示の第2実施形態に係る吐出器である。本実施形態に係る吐出器200は、トリガー式噴出器である。本実施形態に係る吐出器200は、例えば、整髪料、ヘアウォータ(寝ぐせ直し液)などの内容物を、液状若しくは泡状に噴出、又は、霧状に噴霧させることができる。本実施形態では、内容物を霧状に噴霧することができる。
【0074】
本実施形態において、容器本体Cは、口部C2と、口部C2に肩部を介して連なる胴部と、胴部に連なる底部(図示省略)とを有し、当該底部によって胴部は閉じられている。容器本体Cの内側には、内容物を収納するための収容空間Sが形成されている。収容空間Sは、口部C2の内側に形成された開口B9を通して外界に通じている。容器本体Cは、例えば、樹脂製のブロー成型ボトルが挙げられる。
【0075】
以下の説明において、中心軸線Оは、吐出器200の中心軸線である。また、「上側」とは、吐出器200の押圧ヘッド105側を意味し、「下側」とは、容器本体Cの底部の側を意味し、「前側」とは、吐出器200の噴出口B3が指向する方向を意味し、「後側」とは、中心軸線Оを挟んで吐出器200の噴出口B3が指向する方向とは反対の方向を意味する。また、「幅方向」とは、上下方向及び前後方向に対して直交する方向をいう。
【0076】
吐出器200は、容器本体Cの口部C2に装着可能な装着部102と、装着部102に取り付けられるとともに容器本体Cの内側に配置可能なポンプ103と、ポンプ103に対して回転可能に取り付けられるとともにその牽曳及び解除の繰り返しによって当該ポンプ103を駆動させるトリガー104と、を有している。
【0077】
本実施形態において、装着部102は、有頂筒状の装着部である。装着部102は、容器本体Cの口部C2を取り囲み、当該口部C2の外周に対して取外し可能に装着されている。本実施形態では、装着部102は、容器本体Cの口部C2に対してねじ付けられている。これによって、装着部102は、口部C2に対して取外し可能に装着されている。
【0078】
また、本実施形態において、ポンプ103は、ステム136を動作させることによってポンプ動作を生起させることができる。
【0079】
本実施形態において、ポンプ103は、シリンダ131、逆止弁132、コイルばね133、ピストンガイド134、ピストン135、ステム136及びポンプカバー137を有している。
【0080】
シリンダ131は、容器本体Cの口部C2に形成された開口B9に挿入させることができる。シリンダ131の内部には、下側開口B1が形成されている。
【0081】
逆止弁132は、シリンダ131に形成された下側開口B1を開放可能に閉じている。逆止弁132は、内容物の流れが下側開口B1を通してシリンダ131の内部に導入される方向のときに下側開口B1を開く方向に作動し、シリンダ131の内部に導入された内容物が下側開口B1を通して排出される方向のときに下側開口B1を閉じる方向に作動する。本実施形態において、逆止弁132は、ボール弁である。
【0082】
コイルばね133は、シリンダ131に対してピストンガイド134を上方付勢するように弾性支持している。
【0083】
ピストンガイド134は、シリンダ131の内部に配置されている。ピストンガイド134の内部には、内部通路R1が形成されている。また、ピストンガイド134の側壁には、内部通路R1に通じる開口B2が形成されている。さらに、ピストンガイド134は、ピストン135を摺動可能に支持している。これによって、シリンダ131の内部には、シリンダ131とともに、逆止弁132、ピストンガイド134及びピストン135によって区画されたポンプ室S3が形成されている。
【0084】
ピストン135は、シリンダ131の内部に配置されている。ピストン135は、シリンダ131の内周面とピストンガイド134の外周面とを封止している。ピストン135は、シリンダ131の内周面に摺動させることができる。これによって、ピストンガイド134に形成された開口B2は、ピストン135のスライドによって、内部通路R1をポンプ室S3に通じさせることができる。
【0085】
ステム136は、内部通路R2を有している。内部通路R2は、ステム136の内部を中心軸線Оに沿って貫通している。内部通路R2は、ピストンガイド134に形成された内部通路R1に通じている。ステム136の下端部は、ピストン135に対して接触している。また、ステム136の下端部内周面は、ピストン135の内周部の外周面に対して摺動させることができる。
【0086】
ポンプカバー137(装着部材)は、シリンダ131の上端部から径方向外側に延びるフランジ131eに立設された装着筒部131fに固定されている。ポンプカバー137は、シリンダ131の上側開口を覆っている。本実施形態では、ポンプカバー137の側壁の径方向内側には、ポンプカバー137の天壁から垂下する弁固定筒137b及び弁支持筒137cがポンプカバー137と一体に設けられている。また、弁支持筒137cの径方向内側には、ステム136が貫通する開口が形成されている。これによって、ステム136は、ポンプカバー137に形成された開口を通して外界に突出している。
【0087】
符号113は、容器本体C内から外気導入孔131d(
図5参照)を通じた内容物の漏出を抑制する逆止弁として機能する、環状の外気導入弁である。本実施形態において外気導入弁113は、シリンダ131とステム136との隙間をシールするパッキンの役割を果たす薄肉部材である。外気導入弁113は、その径方向内側部がステム136の外周面に当接し、
図5に示す弁固定筒137bの下端部のシール部137b1及び弁支持筒137cの下端部の突部137c1に当接した状態から径方向内側部が突部137c1から離隔して下方に弾性変形することで弁開放可能である。
【0088】
図4及び
図5に示すように、外気導入弁13は、径方向外側部が弁固定筒137bのシール部137b1とシリンダ131の上端部に設けたシール凸部131e1との間に挟持されることによって、シリンダ131に対して固定されている。
【0089】
本実施形態において、弁固定筒137b及び弁支持筒137cは、
図4及び
図5に示すように、外気導入弁113の上方に設けられ、外気導入弁113を上方から押圧して支持する押さえ部材として機能している。
【0090】
弁支持筒137cの突部137c1は、
図5に示すように、弁支持筒137cの下端部において下方に突出しており、軟材質で形成された外気導入弁113の径方向内側部を突部137c1に沿って下方向に向けて変形させる役割を有している。
図5において、二点鎖線が外気導入弁113の変形前の形状、実線が外気導入弁113の変形後の形状を示している。この構成によって、例えば容器本体Cの内部の圧力が上昇している状態で吐出を開始させた場合にも外気導入弁113の径方向内側部が上方に向けて変形することを抑制し、容器本体Cからの内容液がステム136と外気導入弁113との隙間を通って外部に漏出することを抑制することができる。なお、外気導入弁113に用いられる軟材質としては、第1実施形態と同様に、軟質ポリエチレン(低密度ポリエチレン)、ゴム、エラストマー等が挙げられる。
【0091】
本実施形態では、
図5に示すように、突部137c1とシール部137b1との間の径方向位置において空隙が設けられている。この構成によって、外気導入弁113における上記空隙に対応する径方向位置が空隙に入り込むように上方に変位することによって、外気導入弁113の径方向内側部がより下方に方向づけられて変位することができる。従って、容器本体Cからの内容液が136と外気導入弁113との隙間を通って外部に漏出することを効果的に抑制することができる。
【0092】
また、
図4に示すステム136の上死点位置において、外気導入弁113は突部137c1に対応する径方向位置においてピストン135の外周部の上端部135aによって下方から押圧されている。この構成によって外気導入弁113の径方向内側部とステム136との間の隙間の有無に関わらず、ステム136の上死点位置において容器本体Cの内部は外部に対して外気導入弁113によって完全にシールされた状態になっている。
【0093】
外気導入弁113の径方向内側部は、ステム136の外周面に当接しているものの弁支持筒137cの突部137c1に当接した初期状態から下方に変位可能とされている。この構成によって、容器本体C内に負圧が発生すると、外気導入孔131d並びにシリンダ131とピストン135の間の空間を介して外気導入弁113の下方領域も負圧となり、外気導入弁113は径方向内側部が下方に変位してステム136との間に隙間を生じさせる。この外気導入弁113の変位によって、外部から外気導入孔131dを通じて容器本体Cの内部に外気が導入される。
【0094】
他方、例えば従来技術(特開2022- 27265号)等のように、正倒立アダプタ等を使用し、容器本体Cを倒立姿勢とした状態で内容液を吐出させている場合、外気導入孔131dを通じて容器本体C内の内容液が外部に漏れ出す可能性がある。しかし、本実施形態では、上述のように容器本体C内を外部に対してシールする外気導入弁113を弁固定筒137b及び弁支持筒137cによってシリンダ131に固定するように構成している。この構成によって、容器本体Cを倒立姿勢とした状態でトリガー104を引いて内容物を吐出させているとき、外気導入弁113がステム136の外面に当接して容器本体C内を外部に対してシールすると共に、弁支持筒137cの突部5d1に当接する。外気導入弁113がこのように動作することによって、容器本体Cの内部は外部に対してシールされた状態となるため、容器本体C内の内容液が外気導入孔131d経由で外部に漏れ出すことを抑制している。
【0095】
ポンプ103によれば、ステム136が押し下げられると、コイルばね133の付勢力(弾性力)に抗してピストン135を押し下げることができる。また、ポンプ103によれば、ステム136の押し下げを解除すると、ピストン135は、コイルばね133の復元力(弾性力)によって、ピストン135の位置を初期位置に復帰させることができる。これによって、ポンプ103は、ステム136の押下げと当該押下げの解除を繰り返すことによって、ポンプ動作を生起させることができる。
【0096】
なお、本実施形態では、ピストンガイド134とステム136との間には、空間が形成されている。さらに、本実施形態では、ピストンガイド134の側壁には、内部通路R1に通じる開口B4が形成されている。開口B4は、内部通路R1を前記空間に通じさせる。これによって、開口B4は、ピストンガイド134とピストン135との間、並びにピストンガイド134とステム136との間の空気が滞留することを防止している。また、本実施形態では、ポンプ103は、シール部材138を有している。本実施形態では、シール部材138は、シリンダ131のフランジ131eと容器本体Cの口部C2との間で挟持されている。シール部材138は、吐出器200を容器本体Cの口部C2に取り付けたとき、シリンダ131と容器本体Cの口部C2との間を密封する。
【0097】
さらに、本実施形態では、吐出器200は、押圧ヘッド105(ヘッド部)を有している。押圧ヘッド105は、ポンプ103のステム136に取り付けられているとともに噴出口B3を有している。押圧ヘッド105には、内部通路R3が形成されている。内部通路R3は、噴出口B3を通してステム136に形成された内部通路R2を外界に通じさせる。
【0098】
本実施形態では、押圧ヘッド105は、押圧部105aとノズル部105bとを有している。ノズル部105bには、ノズルチップ105dが収納されている。本実施形態では、噴出口B3は、ノズルチップ105dに形成されている。これによって、本実施形態では、噴出口B3を通して霧状の内容物を噴出させることができる。
【0099】
トリガー104は、ポンプ103に対して回転可能に取り付けられている。本実施形態では、トリガー104は、ポンプカバー137に設けられた支持部139に対して回転可能に取り付けられている。
図4中、符号L1は、トリガー104の回転中心軸である。
【0100】
本実施形態では、トリガー104は、2つの側壁141と、前壁142及び上壁143とを有している。2つの側壁141は、幅方向に間隔を置いて配置されている。前壁142は、2つの側壁141に連なっている。上壁143もまた、2つの側壁141に連なっている。本実施形態では、押圧ヘッド105のノズル部105bは、前壁142と上壁143との間に形成された開口を通して外界に突出している。
【0101】
使用者は、トリガー104の前壁142に指を引っ掛けることによって、トリガー104を牽曳することができる。上壁143は、トリガー104の牽曳によって、押圧ヘッド105の押圧部105aを押し下げる。トリガー104は、例えば、押圧ヘッド105の押圧部105aの側壁に対して回転可能に支持されることによって、トリガー104の牽曳によって、押圧ヘッド105の押圧部105aを押し下げることができる。また、トリガー104は、その牽曳を解除することによって、コイルばね133の弾性力(復元力)によって、ステム136ともに初期の位置に復帰させることができる。
【0102】
図4は、吐出器200の初期状態である。ここで、吐出器200の使用例について説明する。なお、以下の説明は、内容物としてヘアウォータを噴霧する場合を例としている。
【0103】
使用者が内容物を噴出させようとするときは、トリガー104の牽曳及び解除を繰り返すことによって、内容物を噴出口B3から噴霧させることができる。
【0104】
なお、
図4を参照すれば、本実施形態では、吐出器200は、正倒立両用アダプタ108と、パイプPとを有している。正倒立両用アダプタ108は、外筒108aと、内筒108bと、逆止弁108cとを有している。逆止弁108cは、内容物の流れが開口B8を通して内筒108bの内部に導入される方向のときに開口B8を開く方向に作動し、内筒108bの内部に導入された内容物が開口B8を通して排出される方向のときに開口B8を閉じる方向に作動する。本実施形態において、逆止弁108cは、ボール弁である。
【0105】
吐出器200が正立姿勢(
図4に示すように押圧ヘッド105が上側に位置している姿勢)のとき、逆止弁108cは開口B8を閉じ、内容物は、パイプPに形成された内部通路R4からポンプ103のシリンダ131に導入される。また、吐出器200が倒立姿勢(
図4とは反対に押圧ヘッド105が下側に位置している姿勢)のとき、逆止弁108cは開口B8を開き、内容物は、開口B5からポンプ103のシリンダ131に導入される。本実施形態のように、パイプPが正倒立両用アダプタ108を介してポンプ103に接続されている場合、吐出器200が倒立姿勢のときにも、内容物を噴霧させることができる。
【0106】
本開示を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態の各構成は互いに適宜組み合わせることができる。本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
【0107】
例えば、上述の第1及び第2実施形態では、予め吐出器100,200がユニット化されているが、本開示に従えば、ユニットさせることなく、容器本体Cに対して個々のパーツを組み付けるものとすることもできる。
【0108】
また、第1及び第2実施形態では、吐出器100,200が正立姿勢及び倒立姿勢のいずれにもいても内容液を吐出可能な正倒立吐出器として構成したが、この態様には限定されない。吐出器100,200は、少なくとも倒立姿勢で内容液を吐出可能に構成されていればよい。
【0109】
また、第1実施形態では、上側ピストン14とプランジャ体11の本体部11eとが別体で形成されるように構成したが、この態様には限定されず、上側ピストン14とプランジャ体11の本体部11eとが一体形成されるように構成してもよい。また、筒状部11cについても本体部11eとは別部材として形成して本体部11eに装着する態様の他、本体部11eと筒状部11cとを一体形成してもよい。
【0110】
また、第1実施形態では、係合部17を構成する係合リブ9dのみを周方向に間欠的に設けるように構成したが、この態様には限定されず、係合突部11a及び係合リブ9dの双方を周方向に間欠的に設けてもよい。また、係合突部11aのみを周方向に間欠的に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本開示は、例えば、化粧水、整髪料等の化粧品、虫除け等の医薬品及び、美容・健康用品の分野に係る吐出器100,200として採用することができる。
【符号の説明】
【0112】
1 シリンダ
1a シリンダ本体
1b 圧力逃し部
1d 外気導入孔
1f 嵌合筒部
1g 小径シリンダ
1h 大径シリンダ
1k 底部
1m 弁体支持部
1t シール凸部
2 フランジ
2a 嵌合筒部
3 装着部材
3a 周壁
3S ねじ部
4 天壁
5 内周壁
5a 外周壁
5b 弁固定筒
5c 弁支持筒
5d 弁支持板(押さえ部材)
5d1 突部
5d2 シール部
5d3 凹み部
7 サブシリンダ
7a 筒状部
7a1 縦リブ
7c 上壁
7c1 環状押圧部
8 押圧部材
8c ノズル収容部
8d 外周壁
8e 内周壁
9 ステム
9b 当接部
9d 係合リブ
10a 正立時吸入弁
11 プランジャ体
11a 係合突部
11b 傾斜部(弁座)
11c 筒状部
11c1 上部弁座
11c2 下部弁座
11d 下側ピストン
11e 本体部
11e1 嵌合筒
11e2 支持突起
11f 連通孔
11j 棒状部
12 ノズルチップ(ノズル)
12a 吐出孔
13 外気導入弁
14 上側ピストン
14a 上摺動部
14b 下摺動部
14b1 易変形部
15 排出弁
17 係合部
30 ヘッド部
63 倒立時閉塞弁
100,200 吐出器
102 装着部
103 ポンプ
104 トリガー
105 押圧ヘッド(ヘッド部)
105a 押圧部
105b ノズル部
105d ノズルチップ
108 正倒立両用アダプタ
108a 外筒
108b 内筒
108c 逆止弁
113 外気導入弁
131 シリンダ
131d 外気導入孔
131e フランジ
131e1 シール凸部
131f 装着筒部
132 逆止弁
133 コイルばね
134 ピストンガイド
135 ピストン
135a ピストンの外周部の上端部
136 ステム
137 ポンプカバー(装着部材)
137b 弁固定筒
137b1 シール部
137c 弁支持筒
137c1 突部
138 シール部材
139 支持部
141 トリガーの側壁
142 トリガーの前壁
143 トリガーの上壁
A1 吸入口
A2 排出口
B1 下側開口
B2,B4,B8,B9 開口
B3 噴出口
C 容器本体
C1 空間
C2 口部
L 液体流路
L1 回転中心軸
O 中心軸線
P パイプ
PK パッキン
PS 圧縮空間
R1,R2,R3,R4 内部通路
S 収容空間
S3 ポンプ室
SP スプリング