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特開2025-21436CPVC電線管製造用のフレア加工装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021436
(43)【公開日】2025-02-13
(54)【発明の名称】CPVC電線管製造用のフレア加工装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 57/04 20060101AFI20250205BHJP
【FI】
B29C57/04
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024113545
(22)【出願日】2024-07-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-12-12
(31)【優先権主張番号】202310946026.4
(32)【優先日】2023-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524269136
【氏名又は名称】江蘇乾錦塑業科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】婁 玉清
(72)【発明者】
【氏名】陳 海昆
(72)【発明者】
【氏名】陳 磊
【テーマコード(参考)】
4F209
【Fターム(参考)】
4F209AA15
4F209AB11
4F209AB18
4F209AG08
4F209AG23
4F209AH11
4F209NA22
4F209NB01
4F209NG03
4F209NH06
4F209NM06
4F209NM11
4F209NM12
4F209NN02
4F209NP01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】CPVC電線管製造用のフレア加工装置を提供する。
【解決手段】底板と、CPVC電線管本体とを備え、前記底板の頂部の四隅に位置決め穴を穿設したCPVC電線管製造用のフレア加工装置。フレア加工組立体を設けることにより、CPVC電線管本体の一端を加熱してフレア加工するという目的を達成することができ、位置決め組立体を設けることにより、CPVC電線管本体と固定シェルとを連接固定することができ、フレア加工が完了した後、使用者は駆動組立体を介して固定シェルとCPVC電線管本体を回転駆動でき、口広げ部位を電熱型フレア加工用パンチから分離させることができることで、CPVC電線管本体を本装置上から取り外しやすくし、本装置内でCPVC電線管本体を取り外すとき、まずCPVC電線管本体を回転させて、CPVC電線管本体の口広げ部位と電熱型フレア加工用パンチが接着されて取り外し難いという問題を防止できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板(1)と、CPVC電線管本体(2)とを備え、前記底板(1)の頂部の四隅に位置決め穴(3)を穿設したCPVC電線管製造用のフレア加工装置であって、前記底板(1)の頂部に2組のホルダー(4)が取り付けられ、前記ホルダー(4)の表面には前記CPVC電線管本体(2)に合わせた貫通溝(5)が穿設され、前記CPVC電線管本体(2)の表面は前記貫通溝(5)の内壁に摺接され、前記貫通溝(5)と前記CPVC電線管本体(2)との間に摺動組立体が設けられ、
2組の前記ホルダー(4)間は、回転組立体を介して2組の連結ロッド(6)に可動に連結され、2組の前記連結ロッド(6)の間に固定シェル(7)が固装され、前記固定シェル(7)の頂部には前記固定シェル(7)と前記CPVC電線管本体(2)を固定するための位置決め組立体が取り付けられ、前記底板(1)の頂部で前記固定シェル(7)の対応する箇所に前記CPVC電線管本体(2)を回転駆動するための駆動組立体が取り付けられ、
前記底板(1)の頂部の一側で前記CPVC電線管本体(2)の対応する箇所に前記CPVC電線管本体(2)をフレア加工するためのフレア加工組立体が取り付けられ、前記フレア加工組立体には冷却組立体が装備され、前記冷却組立体は前記底板(1)の頂部に取り付けられ、
前記駆動組立体は、前記固定シェル(7)の底部に固装される円弧状歯板(10)を備え、前記底板(1)の頂部に駆動モーター(11)が固装され、前記駆動モーター(11)の出力軸に駆動歯車(12)が固装され、前記駆動歯車(12)の底部は前記円弧状歯板(10)の底部と噛合し、
前記位置決め組立体は、前記固定シェル(7)の内部空洞の頂部に設けられた円弧状位置決め板(14)を備え、前記固定シェル(7)の頂部に位置決めチューブ(15)が連結固定され、前記位置決めチューブ(15)の頂部に位置決めポスト(16)が螺着され、前記位置決めポスト(16)の底端は前記位置決めチューブ(15)と前記固定シェル(7)を順に挿通し、前記固定シェル(7)の内部空洞まで延びて前記円弧状位置決め板(14)の頂部と回転可能に連結され、
前記フレア加工組立体は、前記底板(1)の頂部の一側に可動に取り付けられたケーシング(21)を備え、前記ケーシング(21)の一側に口広げ成形型(22)が固装され、前記口広げ成形型(22)の横断面は階段状に配置され、前記ケーシング(21)の一側に駆動シリンダ(23)が連結固定され、前記駆動シリンダ(23)の伸縮端が前記ケーシング(21)を貫通して前記ケーシング(21)の外部まで延びる箇所に電熱型フレア加工用パンチ(24)が連結固定され、前記電熱型フレア加工用パンチ(24)の表面は前記口広げ成形型(22)の内部空洞に摺接され、
前記冷却組立体は、前記口広げ成形型(22)の表面に固装された筐体(25)を備え、前記底板(1)の頂部に冷却ケース(26)が連結固定され、前記冷却ケース(26)の内部空洞に半導体冷却シート(27)が固装され、前記半導体冷却シート(27)の放熱端は前記冷却ケース(26)を貫通し、前記冷却ケース(26)の外部まで延び、前記底板(1)の頂部で前記冷却ケース(26)の一側にポンプ(28)が固装され、前記ポンプ(28)の吸込側は流入管(29)に連通され、前記流入管(29)の前記ポンプ(28)から離れた端が前記冷却ケース(26)の一側に連通され、前記ポンプ(28)の吐出側は排水管(30)に連通され、前記排水管(30)の前記ポンプ(28)から離れた端が前記筐体(25)の表面に連通され、前記筐体(25)の底部に戻り管(31)が連通され、前記戻り管(31)の底端は前記冷却ケース(26)の頂部に連通される
ことを特徴とする、CPVC電線管製造用のフレア加工装置。
【請求項2】
前記摺動組立体は、前記貫通溝(5)の内壁に設置された環状配列の取り付け穴(8)(8)を備え、前記取り付け穴(8)の内部空洞にボール(9)が回転可能に連結され、前記ボール(9)の一側は前記取り付け穴(8)を貫通して前記貫通溝(5)の内部空洞に延び、前記ボール(9)の前記取り付け穴(8)の内部空洞に位置する側は前記CPVC電線管本体(2)の表面に転動可能に連結されることを特徴とする、請求項1に記載のCPVC電線管製造用のフレア加工装置。
【請求項3】
前記駆動モーター(11)の底部には、取付ブラケット(13)が連結固定され、前記取付ブラケット(13)の底部は前記底板(1)の頂部に連結固定されることを特徴とする、請求項1に記載のCPVC電線管製造用のフレア加工装置。
【請求項4】
前記円弧状位置決め板(14)の底部及び前記固定シェル(7)内部空洞の底部には、保護用ゴムパッド(17)が固装され、2組の前記保護用ゴムパッド(17)の内側が前記CPVC電線管本体(2)の表面に合着されることを特徴とする、請求項1に記載のCPVC電線管製造用のフレア加工装置。
【請求項5】
前記回転組立体は、2組の前記ホルダー(4)の内側に穿設された回転溝(18)を備え、前記回転溝(18)の内部空洞に環状回転板(19)が回転可能に連結され、前記連結ロッド(6)の両端はそれぞれ2組の前記環状回転板(19)の表面に連結固定されることを特徴とする、請求項1に記載のCPVC電線管製造用のフレア加工装置。
【請求項6】
前記固定シェル(7)の両側には、前記連結ロッド(6)に合わせた連結溝(20)が穿設され、前記連結溝(20)の表面は前記連結ロッド(6)の表面に連結固定されることを特徴とする、請求項1に記載のCPVC電線管製造用のフレア加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線管製造の技術分野に関し、特に、CPVC電線管製造用のフレア加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CPVC電線管は、CPVCパワーパイプとも呼ばれ、通常ケーブル保護管として用いられ、この製品は、高強度、優れた柔軟性・靭性、耐高温性、耐食性、難燃性、良好な絶縁性能、無汚染、劣化しにくく、軽量、高い施工性などの特性を持ち、製品の性能は従来のアスベスト電線管や普通のPVCパイプよりもはるかに優れ、従来の電力ケーブル保護管の理想的な代替品であり、従来のCPVC電線管は、2本の電線管の接続ニーズを満たすため、製造プロセス中に端部をフレア加工する必要があり、フレア加工作業時、フレア加工装置が使用される。
【0003】
特許文献1では、電線管の技術分野に関する電線管フレア加工成形機が開示されている。プッシュ構造を設けることにより、電動シリンダ構造で可動プレートをフレア加工設備の方向に移動させ、載置板は電動プッシュロッドを介してクランプ板が被加工管を載置口の内部に固定するようにし、被加工管がフレア加工設備前に安定して移動できるようにし、移動プロセス全体で機械化作業を用い、手動で押す際のパイプのずれが生じてフレア加工精度が低下することで、その後接合部の取り付けが非標準的になる問題を避け、電線管の接続基準が確保され、作業者の労働強度が軽減される。
【0004】
上述の特許文献に係る電線管フレア加工成形機は、実際の使用過程で明らかな欠点がまだいくつかある。この成形機は加熱とフレア加工後、電線管を電熱型フレア加工用パンチから引き抜く必要があり、加熱された電線管の端部は加熱作用下で電熱型フレア加工用パンチに容易に接着され、直接取り出すことで口広げ部位に損傷を与えやすい。このため、本発明は、従来技術に存在する問題点を解決し、電線管を取り出すとき、電線管の一端を電熱型フレア加工用パンチから分離して引き抜きを容易にすることができるCPVC電線管製造用のフレア加工装置を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特開第CN218256760U号公報
【特許文献2】中国特開第CN216032480U号公報
【特許文献3】中国特開第CN111747203A号公報
【特許文献4】中国特開第CN110171118A号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上述の背景技術で言及された従来技術中の電線管を加熱してフレア加工した後、電線管を電熱型フレア加工用パンチから引き抜く必要があり、加熱された電線管の端部は加熱作用下で電熱型フレア加工用パンチに容易に接着され、直接取り出すことで口広げ部位に損傷を与えやすいという問題を解決するため、CPVC電線管製造用のフレア加工装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、次のような技術的手段を採用する。
【0008】
CPVC電線管製造用のフレア加工装置であって、底板と、CPVC電線管本体とを備え、前記底板の頂部の四隅に位置決め穴が穿設され、前記底板の頂部に2組のホルダーが取り付けられ、前記ホルダーの表面にはCPVC電線管本体に合わせた貫通溝が穿設され、前記CPVC電線管本体の表面は貫通溝の内壁に摺接され、前記貫通溝とCPVC電線管本体との間に摺動組立体が設けられ、
2組の前記ホルダー間は、回転組立体を介して2組の連結ロッドに可動に連結され、2組の前記連結ロッドの間に固定シェルが固装され、前記固定シェルの頂部には固定シェルとCPVC電線管本体を固定するための位置決め組立体が取り付けられ、前記底板の頂部で固定シェルの対応する箇所にCPVC電線管本体を回転駆動するための駆動組立体が取り付けられ、
前記底板の頂部の一側でCPVC電線管本体の対応する箇所にCPVC電線管本体をフレア加工するためのフレア加工組立体が取り付けられ、前記フレア加工組立体には冷却組立体が装備され、前記冷却組立体は前記底板の頂部に取り付けられる。
【0009】
好ましくは、前記摺動組立体は、前記貫通溝の内壁に設置された環状配列の取り付け穴を備え、前記取り付け穴の内部空洞にボールが回転可能に連結され、前記ボールの一側は取り付け穴を貫通して貫通溝の内部空洞に延び、前記ボールの取り付け穴の内部空洞に位置する側は前記CPVC電線管本体の表面に転動可能に連結される。
【0010】
好ましくは、前記駆動組立体は、固定シェルの底部に固装される円弧状歯板を備え、前記底板の頂部に駆動モーターが固装され、前記駆動モーターの出力軸に駆動歯車が固装され、前記駆動歯車の底部は円弧状歯板の底部と噛合する。
【0011】
好ましくは、前記駆動モーターの底部には、取付ブラケットが連結固定され、前記取付ブラケットの底部は底板の頂部に連結固定される。
【0012】
好ましくは、前記位置決め組立体は、固定シェルの内部空洞の頂部に設けられた円弧状位置決め板を備え、前記固定シェルの頂部に位置決めチューブが連結固定され、前記位置決めチューブの頂部に位置決めポストが螺着され、前記位置決めポストの底端は位置決めチューブと固定シェルを順に挿通し、固定シェルの内部空洞まで延びて前記円弧状位置決め板の頂部と回転可能に連結される。
【0013】
好ましくは、前記円弧状位置決め板の底部及び固定シェル内部空洞の底部には、保護用ゴムパッドが固装され、2組の前記保護用ゴムパッドの内側が前記CPVC電線管本体の表面に合着される。
【0014】
好ましくは、前記回転組立体は、2組の前記ホルダーの内側に穿設された回転溝を備え、前記回転溝の内部空洞に環状回転板が回転可能に連結され、前記連結ロッドの両端はそれぞれ2組の前記環状回転板の表面に連結固定される。
【0015】
好ましくは、前記固定シェルの両側には、連結ロッドに合わせた連結溝が穿設され、前記連結溝の表面は連結ロッドの表面に連結固定される。
【0016】
好ましくは、前記フレア加工組立体は、底板の頂部の一側に可動に取り付けられたケーシングを備え、前記ケーシングの一側に口広げ成形型が固装され、前記口広げ成形型の横断面は階段状に配置され、前記ケーシングの一側に駆動シリンダが連結固定され、前記駆動シリンダの伸縮端がケーシングを貫通してケーシングの外部まで延びる箇所に電熱型フレア加工用パンチが連結固定され、前記電熱型フレア加工用パンチの表面は前記口広げ成形型の内部空洞に摺接される。
【0017】
好ましくは、前記冷却組立体は、口広げ成形型の表面に固装された筐体を備え、前記底板の頂部に冷却ケースが連結固定され、前記冷却ケースの内部空洞に半導体冷却シートが固装され、前記半導体冷却シートの放熱端は冷却ケースを貫通し、冷却ケースの外部まで延び、前記底板の頂部で冷却ケースの一側にポンプが固装され、前記ポンプの吸込側は流入管に連通され、前記流入管のポンプから離れた端が冷却ケースの一側に連通され、前記ポンプの吐出側は排水管に連通され、前記排水管のポンプから離れた端が筐体の表面に連通され、前記筐体の底部に戻り管が連通され、前記戻り管の底端は冷却ケースの頂部に連通される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の技術的効果と利点:本発明により提案されるCPVC電線管製造用のフレア加工装置は、従来技術に比べると、以下の利点を有する。
【0019】
1、本発明は、フレア加工組立体を設けることにより、CPVC電線管本体の一端を加熱してフレア加工するという目的を達成することができ、位置決め組立体を設けることにより、CPVC電線管本体と固定シェルとを連接固定することができ、フレア加工が完了した後、使用者は駆動組立体を介して固定シェルとCPVC電線管本体を回転駆動でき、口広げ部位を電熱型フレア加工用パンチから分離させることができることで、CPVC電線管本体を本装置上から取り外しやすくし、本装置内でCPVC電線管本体を取り外すとき、まずCPVC電線管本体を回転させて、CPVC電線管本体の口広げ部位と電熱型フレア加工用パンチが接着されて取り外し難いという問題を防止できる。
【0020】
2、本発明は、摺動組立体を設けることにより、移動時のCPVC電線管本体の表面と貫通溝との間の摩擦力を減少させて、CPVC電線管本体を移動させた時、貫通溝との間の摩擦によりCPVC電線管本体の表面に摩耗が生じるのを防止できる。
【0021】
3、本発明は、回転組立体を設けることにより、連結ロッドを介し固定シェルの使用位置を固定でき、駆動組立体が固定シェルを回転させる時も回転の安定性を向上させることができる。
【0022】
4、本発明は、冷却組立体を設けることにより、CPVC電線管本体の一端への加熱やフレア加工が完了した後、冷却組立体を介して口広げ部位を急速に冷却することで、CPVC電線管本体の口広げ部位を冷却し、賦形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の概略構成図である。
図2】本発明の駆動組立体と位置決め組立体の概略構成図である。
図3】本発明の摺動組立体と回転組立体の概略構成図である。
図4】本発明のフレア加工組立体の概略構成図である。
図5】本発明の冷却組立体の概略構成図である。
図6】回転状態における本発明のケーシングの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態中の図面を参照して、本発明の実施形態中の技術的手段を詳細に説明するが、説明する実施形態は本発明の一部の実施形態であり、全ての実施形態でないことは言うまでもない。ここで説明される具体的実施形態は、本発明を解釈することだけに使われており、本発明を限定する意図で用いられるものではない。本発明中の実施形態に基づいて、当業者が創造性の活動をしない前提で得られた全ての他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0025】
本発明は、図1図6に示すような、底板1と、CPVC電線管本体2とを備え、底板1の頂部の四隅に位置決め穴3を穿設したCPVC電線管製造用のフレア加工装置を提供する。底板1を設けることにより、底板1を本装置の基台とすることで、本装置の他の構造を支持することができ、底板1の表面に穿設された位置決め穴3は、本装置の使用位置を固定することができ、取り付け時、使用者は底板1を取付ボルトや取付ネジなどで取り付けベース面に固定することができる。
【0026】
好ましくは、底板1の頂部に2組のホルダー4が取り付けられ、ホルダー4の表面にはCPVC電線管本体2に合わせた貫通溝5が穿設され、前記CPVC電線管本体2の表面は貫通溝5の内壁に摺接される。
【0027】
具体的には、ホルダー4と貫通溝5との協働により、CPVC電線管本体2を支持・位置決めする作用を働かせることができ、CPVC電線管本体2を移動させ、一端をフレア加工組立体に位置合わせするとき、2組のホルダー4と貫通溝5が協働してCPVC電線管本体2を支持し、CPVC電線管本体2が移動したとき、その表面が貫通溝5の内部空洞で移動することで、移動の安定性が向上する。
【0028】
貫通溝5とCPVC電線管本体2との間に摺動組立体が設けられ、摺動組立体は、貫通溝5の内壁に設置された環状配列の取り付け穴8を備え、取り付け穴8の内部空洞にボール9が回転可能に連結され、ボール9の一側は取り付け穴8を貫通して貫通溝5の内部空洞に延び、ボール9の取り付け穴8の内部空洞に位置する側はCPVC電線管本体2の表面に転動可能に連結される。
【0029】
摺動組立体を設けることにより、CPVC電線管本体2表面と貫通溝5の内壁との間の摩擦力が減少され、移動時にCPVC電線管本体2の表面が貫通溝5の内部空洞内で摺動することで表面にすり傷が生じることを防止できる。ボール9を設けることにより、CPVC電線管本体2を移動させた時、その表面がボール9と接触し、CPVC電線管本体2が移動すると、ボール9を取り付け穴8の内部空洞で回転させるため、CPVC電線管本体2と貫通溝5内壁との間の摩擦力を減らすことができる。
【0030】
特筆すべきことは、底板1の頂部の一側でCPVC電線管本体2の対応する箇所にCPVC電線管本体2をフレア加工するためのフレア加工組立体が取り付けられ、フレア加工組立体は、底板1の頂部の一側に可動に取り付けられたケーシング21を備え、ケーシング21の一側に口広げ成形型22が固装され、口広げ成形型22の横断面は階段状に配置され、ケーシング21の一側に駆動シリンダ23が連結固定され、駆動シリンダ23の伸縮端がケーシング21を貫通してケーシング21の外部まで延びる箇所に電熱型フレア加工用パンチ24が連結固定され、電熱型フレア加工用パンチ24の表面は口広げ成形型22の内部空洞に摺接される。
【0031】
フレア加工組立体を設けることにより、CPVC電線管本体2の一端を口広げ成形型22の内部空洞に挿入した後、CPVC電線管本体2の一端は口広げ成形型22の内部空洞の段差部に当接することになる。このとき、使用者は、外部コントローラを介して駆動シリンダ23をオンにさせ、駆動シリンダ23が外部空気源に接続された後、伸縮端が電熱型フレア加工用パンチ24をCPVC電線管本体2の一端に移動させ、電熱型フレア加工用パンチ24がCPVC電線管本体2の一端に入ってCPVC電線管本体2を加熱してフレア加工できるようにする。特筆すべきことは、電熱型フレア加工用パンチ24の筐体がアルミ製筐体であり、内部に電熱線が取り付けられる。
【0032】
本実施形態において、図6に示すように、ケーシング21と底板1との間は可動な連結方法で連結されることに留意されたい。フレア加工が完了し、CPVC電線管本体2を取り外すとき、使用者はケーシング21を回転させて、CPVC電線管本体2をケーシング21に近い端から引き出すことができ、CPVC電線管本体2のフレア加工完了後、口広げ部位の直径が貫通溝5の直径より大きく、本来のルートに沿ってCPVC電線管本体2を貫通溝5から引き抜くことができないためである。ケーシング21と底板1との間は可動な連結であるため、CPVC電線管本体2を取り外した後、ケーシング21を元の位置に戻して、口広げ成形型22と貫通溝5との間が同軸状態にあることを確保する必要があることにも留意すべきである。この状態下で、ケーシング21の使用位置をロックして固定するため、ロック構造を用いてケーシング21と底板1をロックする必要があり、上記ロック構造は固定ピン構造を使用することができるが、固定ピン構造に限定されず、当業者は実際の使用ニーズに応じて適したロック構造を選択して本発明のケーシング21をロックと位置決めするために使用することができるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0033】
また、フレア加工組立体には冷却組立体が装備され、冷却組立体は底板1の頂部に取り付けられ、冷却組立体は、口広げ成形型22の表面に固装された筐体25を備え、底板1の頂部に冷却ケース26が連結固定され、冷却ケース26の頂部に注入管32が取り付けられ、注入管32の頂端にキャップが取り付けられ、冷却ケース26の内部空洞に半導体冷却シート27が固装され、半導体冷却シート27の放熱端は冷却ケース26を貫通し、冷却ケース26の外部まで延び、底板1の頂部で冷却ケース26の一側にポンプ28が固装され、ポンプ28の吸込側は流入管29に連通され、流入管29のポンプ28から離れた端が冷却ケース26の一側に連通され、ポンプ28の吐出側は排水管30に連通され、排水管30のポンプ28から離れた端が筐体25の表面に連通され、筐体25の底部に戻り管31が連通され、戻り管31の底端は冷却ケース26の頂部に連通される。
【0034】
CPVC電線管本体2の一端のフレア加工が完了した後、使用者は外部コントローラを介してポンプ28をオンにさせ、ポンプ28の動作により流入管29を介して冷却ケース26内の冷却液を汲み上げ、排水管30を介して筐体25の内部空洞に排出して、CPVC電線管本体2の口広げ部位を冷却し、迅速に賦形させることができる。半導体冷却シート27を設けることにより、冷却ケース26内の冷却液を冷却できる。戻り管31を設けることにより、熱を吸収した後の冷却液を冷却ケース26の内部空洞に還流して再冷却することで、循環冷却の目的を達成する。
【0035】
さらに、2組のホルダー4間は、回転組立体を介して2組の連結ロッド6に可動に連結され、回転組立体は、2組のホルダー4の内側に穿設された回転溝18を備え、回転溝18の内部空洞に環状回転板19が回転可能に連結され、連結ロッド6の両端はそれぞれ2組の環状回転板19の表面に連結固定され、2組の連結ロッド6の間に固定シェル7が固装され、固定シェル7の両側には、連結ロッド6に合わせた連結溝20が穿設され、連結溝20の表面は連結ロッド6の表面に連結固定される。
【0036】
回転組立体を設けることにより、連結ロッド6と固定シェル7の動きの安定性を向上させることができ、CPVC電線管本体2を回転させるとき、固定シェル7と連結ロッド6が一緒に回転し、連結ロッド6の回転により環状回転板19を回転溝18の内部空洞で回転させ、連結ロッド6と固定シェル7の回転安定性を向上させるという目的が達成される。連結溝20を設けることにより、固定シェル7を連結ロッド6の表面に固装することができる。
【0037】
好ましくは、固定シェル7の頂部には固定シェル7とCPVC電線管本体2を固定するための位置決め組立体が取り付けられ、位置決め組立体は、固定シェル7の内部空洞の頂部に設けられた円弧状位置決め板14を備え、固定シェル7の頂部に位置決めチューブ15が連結固定され、位置決めチューブ15の頂部に位置決めポスト16が螺着され、位置決めポスト16の底端は位置決めチューブ15と固定シェル7を順に挿通し、固定シェル7の内部空洞まで延びて円弧状位置決め板14の頂部と回転可能に連結される。
【0038】
位置決め組立体を設けることにより、CPVC電線管本体2を設置するとき、CPVC電線管本体2の一端は2組の貫通溝5及び固定シェル7を順に挿通し、口広げ成形型22の内部空洞まで延びる。一端が口広げ成形型22の内部空洞に挿入された後、使用者は位置決めポスト16を回転させることができる。位置決めポスト16の回転により、一端は円弧状位置決め板14を移動させて、CPVC電線管本体2を固定シェル7の内部空洞に押し付けて固定し、フレア加工作業過程中にCPVC電線管本体2のがたつきを防止することで、CPVC電線管本体2の位置決め・固定の目的が達成される。
【0039】
円弧状位置決め板14の底部及び固定シェル7内部空洞の底部には、保護用ゴムパッド17が固装され、2組の保護用ゴムパッド17の内側がCPVC電線管本体2の表面に合着される。
【0040】
保護用ゴムパッド17を設けることにより、CPVC電線管本体2を押し付けて固定する際、保護用ゴムパッド17は円弧状位置決め板14及び固定シェル7とCPVC電線管本体2との間の接続部に設けられるため、押し付け力が大きすぎてCPVC電線管本体2に損傷を与えることを防止すると共にCPVC電線管本体2と円弧状位置決め板14及び固定シェル7との間の摩擦力を増大させて、滑り止め効果を発揮し、位置決め効果を向上させる。
【0041】
特筆すべきことは、底板1の頂部で固定シェル7の対応する箇所にCPVC電線管本体2を回転駆動するための駆動組立体が取り付けられ、駆動組立体は、固定シェル7の底部に固装される円弧状歯板10を備え、底板1の頂部に駆動モーター11が固装され、駆動モーター11の出力軸に駆動歯車12が固装され、駆動歯車12の底部は円弧状歯板10の底部と噛合し、駆動モーター11の底部には、取付ブラケット13が連結固定され、取付ブラケット13の底部は底板1の頂部に連結固定される。
【0042】
駆動組立体を設けることにより、CPVC電線管本体2のフレア加工が完了し、冷却して賦形された後、使用者は、CPVC電線管本体2を本装置から取り外す必要がある。このとき、使用者は、外部コントローラを介して駆動モーター11をオンにさせることができ、駆動モーター11の出力軸は駆動歯車12を介して円弧状歯板10を回転させて、固定シェル7を介してCPVC電線管本体2を回転駆動し、CPVC電線管本体2の口広げ成形型22に接続する端を口広げ成形型22から緩く分離させることで、加熱によりCPVC電線管本体2の一端と口広げ成形型22とが接着し、CPVC電線管本体2を取り外すことができなくなる問題を防止する。
【0043】
特筆すべきことは、本実施形態において、駆動モーター11にはブレーキシステムも装備されており、CPVC電線管本体2を加熱してフレア加工するとき、ブレーキシステムが駆動モーター11の出力軸をロックして、この過程中にCPVC電線管本体2が回転するのを防止し、フレア加工が完了した後、使用者は位置決めポスト16を逆回してCPVC電線管本体2への位置決め作用を解放して、CPVC電線管本体2を本装置からスムーズに引き抜くことができるようにする。
【0044】
最後に、以上に説明するものは、本発明の好ましい実施形態であって、本発明を限定する意図で用いられるものではないことに留意されたい。本発明は、前述の実施形態を参照して詳細に説明されたが、当業者が前述の各実施形態に記載された技術的手段を依然として修正するか、又はこのうちの一部の技術的特徴を均等範囲内で置き換えることができ、本発明の精神及び原則の範囲内で行われるあらゆる修正、均等物の置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
10円弧状歯板
1底板
11駆動モーター
12駆動歯車
13取付ブラケット
14円弧状位置決め板
15位置決めチューブ
16位置決めポスト
17保護用ゴムパッド
18回転溝
19環状回転板
20連結溝
2CPVC電線管本体
21ケーシング
22口広げ成形型
23駆動シリンダ
24電熱型フレア加工用パンチ
25筐体
26冷却ケース
27半導体冷却シート
28ポンプ
29流入管
30排水管
3位置決め穴
31戻り管
32注入管
4ホルダー
5貫通溝
6連結ロッド
7固定シェル
8取り付け穴
9ボール

図1
図2
図3
図4
図5
図6