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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025002147
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/48 20140101AFI20241226BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20241226BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241226BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241226BHJP
【FI】
A63F13/48
A63F13/58
A63F13/79
A63F13/69
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023102100
(22)【出願日】2023-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100156605
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 隆人
(72)【発明者】
【氏名】水間 健二
(72)【発明者】
【氏名】濱田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】見延 陽介
(72)【発明者】
【氏名】酒井 信哉
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 陽
(72)【発明者】
【氏名】田澤 憲
(72)【発明者】
【氏名】野口 陽太
(57)【要約】
【課題】所定パラメータが所定値に達し易くし、所定イベントに対するプレイ意欲の低下を抑制する。
【解決手段】本発明は、コンピュータを、プレイヤ及び自分のプレイヤキャラクタの少なくとも一方に対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、前記プレイヤに対して所定イベントのゲームプレイを許可し、前記所定パラメータが所定値に達していない場合には、前記プレイヤに対して前記所定イベントのゲームプレイを制限するイベント制御手段、前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用することにより、前記所定パラメータが所定値に達するように制御するパラメータ制御手段、として機能させるプログラムである。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
プレイヤ及び自分のプレイヤキャラクタの少なくとも一方に対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、前記プレイヤに対して所定イベントのゲームプレイを許可し、前記所定パラメータが所定値に達していない場合には、前記プレイヤに対して前記所定イベントのゲームプレイを制限するイベント制御手段、
前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用することにより、前記所定パラメータが所定値に達するように制御するパラメータ制御手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記特別アイテムを使用して前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、前記特別アイテムを使用せずに前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、多くの特典を与える特典付与手段、
として機能させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記特別アイテムを使用せずに前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、所定値の到達に対する報酬を付与する報酬付与手段、
として機能させる請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記パラメータ制御手段は、前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが、前記特別アイテムを使用することにより、自分の複数のプレイヤキャラクタのうちの一のプレイヤキャラクタに対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、残りのプレイヤキャラクタに対応付けられた所定パラメータが所定値に達しないように前記特別アイテムの使用を制限する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
プレイヤが自分の有償アイテムと無償アイテムのうちの有償アイテムを使用した場合に、前記プレイヤに対して前記特別アイテムを付与するアイテム付与手段、
として機能させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記パラメータ制御手段は、前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用するための操作画面において所定操作を行ったことに基づいて、前記所定パラメータが所定値に達するように制御する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記特典付与手段は、前記所定イベントのゲーム開始前及びゲーム終了後の少なくとも一方のタイミングで特典を付与する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項8】
前記特典付与手段は、
前記特別アイテムを使用して前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、
許可後のゲームプレイを制限するための所定条件が成立するまでは、前記所定イベントのゲームプレイの度に、
前記特別アイテムを使用せずに前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、多くの特典を付与する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項9】
プレイヤ及び自分のプレイヤキャラクタの少なくとも一方に対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、前記プレイヤに対して所定イベントのゲームプレイを許可し、前記所定パラメータが所定値に達していない場合には、前記プレイヤに対して前記所定イベントのゲームプレイを制限するイベント制御部と、
前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用することにより、前記所定パラメータが所定値に達するように制御するパラメータ制御部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イベント(例えば、クエスト)のプレイ結果に基づいて、プレイヤ又はプレイヤキャラクタに対応付けられた所定パラメータ(例えば、レベル)を上昇させるゲームのプログラムが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-171198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、プレイヤやプレイヤキャラクタの所定パラメータが所定値に達したことを条件として、これまでプレイが制限されていた所定イベントのプレイを許可するといったゲーム手法を採用する場合がある。このゲーム手法では、所定パラメータが所定値に未だ達していない場合、プレイヤは所定イベントのプレイが制限されることになるため、プレイ意欲を低下させる一因となる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所定パラメータが所定値に達し易くし、所定イベントに対するプレイ意欲の低下を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
コンピュータを、
プレイヤ及び自分のプレイヤキャラクタの少なくとも一方に対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、前記プレイヤに対して所定イベントのゲームプレイを許可し、前記所定パラメータが所定値に達していない場合には、前記プレイヤに対して前記所定イベントのゲームプレイを制限するイベント制御手段、
前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用することにより、前記所定パラメータが所定値に達するように制御するパラメータ制御手段、
として機能させるプログラムである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図2】本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。
図3】本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。
図4】本実施形態に係るキャラクタ情報の一例を示す構成図である。
図5】本実施形態に係るアイテム情報の一例を示す構成図である。
図6】本実施形態に係るクエスト情報の一例を示す構成図である。
図7】本実施形態に係るプレイヤ情報の一例を示す構成図である。
図8】本実施形態に係るプレイ状況情報の一例を示す構成図である。
図9】本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。
図10】実施例1におけるクエスト選択に関する動作例を示すフローチャートである。
図11】本実施形態におけるクエスト選択画面500の構成例を示す図である。
図12】本実施形態における特別アイテム使用画面550の構成例を示す図である。
図13】実施例2におけるクエスト選択に関する動作例を示すフローチャートである。
図14】本実施形態におけるキャラクタ選択画面600の構成例を示す図である。
図15】本実施形態における特別なクエストの特典付与に関する動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、コンピュータを、
プレイヤ及び自分のプレイヤキャラクタの少なくとも一方に対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、前記プレイヤに対して所定イベントのゲームプレイを許可し、前記所定パラメータが所定値に達していない場合には、前記プレイヤに対して前記所定イベントのゲームプレイを制限するイベント制御手段、
前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用することにより、前記所定パラメータが所定値に達するように制御するパラメータ制御手段、
として機能させるプログラムである。
このようなプログラムによれば、プレイヤは、所定パラメータが所定値に未だ達していない場合であっても、特別アイテムを使用することで、簡単に所定パラメータを所定値まで上昇させることができるため、所定イベントに対するプレイ意欲の低下を抑制できる。
【0009】
また、かかるプログラムであって、
前記コンピュータを、前記特別アイテムを使用して前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、前記特別アイテムを使用せずに前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、多くの特典を与える特典付与手段、として機能させることとしてもよい。
このようなプログラムによれば、所定パラメータが所定値に未だ達していない場合に、プレイヤは多くの特典の獲得を目指して特別アイテムを積極的に使用するようになる。
【0010】
また、かかるプログラムであって、
前記コンピュータを、前記特別アイテムを使用せずに前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、所定値の到達に対する報酬を付与する報酬付与手段、として機能させることとしてもよい。
このようなプログラムによれば、特別アイテムに頼らず、所定パラメータが所定値に達するまで地道に努力したことが報われることになる。
【0011】
また、かかるプログラムであって、
前記パラメータ制御手段は、前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが、前記特別アイテムを使用することにより、自分の複数のプレイヤキャラクタのうちの一のプレイヤキャラクタに対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、残りのプレイヤキャラクタに対応付けられた所定パラメータが所定値に達しないように前記特別アイテムの使用を制限することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、特別アイテムの使用を制限することで、所定パラメータが所定値に未だ達していないプレイヤが、特別アイテムを過度に使用しないように抑制できる。
【0012】
また、かかるプログラムであって、
前記コンピュータを、プレイヤが自分の有償アイテムと無償アイテムのうちの有償アイテムを使用した場合に、前記プレイヤに対して前記特別アイテムを付与するアイテム付与手段、として機能させることとしてもよい。
このようなプログラムによれば、所定パラメータが所定値に未だ達していない場合に、プレイヤは特別アイテムの獲得を目指して有償アイテムを積極的に使用するようになる。
【0013】
また、かかるプログラムであって、
前記パラメータ制御手段は、前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用するための操作画面において所定操作を行ったことに基づいて、前記所定パラメータが所定値に達するように制御することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、プレイヤの操作により、任意のタイミングで特別アイテムを使用することができる。
【0014】
また、かかるプログラムであって、
前記特典付与手段は、前記所定イベントのゲーム開始前及びゲーム終了後の少なくとも一方のタイミングで特典を付与することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、所定イベントのゲーム開始時に特典が付与されることで、有利な状態でゲームを開始できる。また、所定イベントのゲーム終了時に特典が付与されることで、ゲーム結果に応じて有利な状態になることができる。
【0015】
また、かかるプログラムであって、
前記特典付与手段は、
前記特別アイテムを使用して前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、
許可後のゲームプレイを制限するための所定条件が成立するまでは、前記所定イベントのゲームプレイの度に、
前記特別アイテムを使用せずに前記所定パラメータが所定値に達したことによって前記所定イベントのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、多くの特典を付与することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、所定条件が成立するまでは、所定イベントを継続してプレイできるため、プレイヤは特別アイテムの使用による恩恵を繰り返し受けることができる。
【0016】
また、プレイヤ及び自分のプレイヤキャラクタの少なくとも一方に対応付けられた所定パラメータが所定値に達した場合に、前記プレイヤに対して所定イベントのゲームプレイを許可し、前記所定パラメータが所定値に達していない場合には、前記プレイヤに対して前記所定イベントのゲームプレイを制限するイベント制御部と、
前記所定イベントのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用することにより、前記所定パラメータが所定値に達するように制御するパラメータ制御部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、所定パラメータが所定値に達し易くなり、所定イベントに対するプレイ意欲の低下を抑制することができる。
【0017】
===実施形態===
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム、情報処理方法、及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明は、プレイヤやプレイヤキャラクタの所定パラメータが所定値に達したことを条件として、これまでゲームプレイが制限されていた所定イベントのゲームプレイを許可するといった仕組みを採用するプログラム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システム等に広く適用できる。本実施形態では、「所定イベント」が特別なクエストである場合を例に挙げて説明する。クエストは、プレイヤの果たすべき課題が予め設定されたゲームステージである。
【0018】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0019】
クライアント端末10は、プレイヤが操作するスマートフォン、タブレット、PCなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でプレイヤにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0020】
なお、本発明は図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、図1のサーバー装置20は複数のコンピュータに分散して構成してもよい。
【0021】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びサーバー装置》
図2は、本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータ50により実現される。なお、コンピュータ50は情報処理装置の一例である。
【0022】
コンピュータ50は、図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、サーバー装置20においては、入力装置55及び表示装置56を必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0023】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0024】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0025】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピュータ50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0026】
通信インタフェース54は、コンピュータ50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0027】
入力装置55は、プレイヤ又はゲーム運営者(管理者)が各種データ等を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0028】
表示装置56は、プレイヤ又はゲーム運営者(管理者)に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0029】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0030】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0031】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0032】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピュータ50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0033】
<ソフトウェア構成>
《サーバー装置》
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0034】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0035】
サーバー制御部200は、サーバー装置20における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態に係るサーバー制御部200は、少なくともクエスト制御部201と、パラメータ制御部202と、特典付与部203と、報酬付与部204と、アイテム付与部205を含む。
【0036】
クエスト制御部201は、イベント制御部の一例であって、少なくとも特別なクエスト(所定イベント)に関する制御を行う。本実施形態に係るクエスト制御部201は、プレイヤ及び自分のプレイヤキャラクタの少なくとも一方に対応付けられた所定パラメータが所定値に達したか否かを判定する。所定パラメータが所定値に達した場合に、そのプレイヤに対して特別なクエストのゲームプレイを許可し、所定パラメータが所定値に達していない場合には、そのプレイヤに対して特別なクエストのゲームプレイを制限する。
【0037】
パラメータ制御部202は、少なくとも所定パラメータに関する制御を行う。本実施形態に係るパラメータ制御部202は、特別なクエストのゲームプレイを制限されたプレイヤが特別アイテムを使用することにより、所定パラメータが所定値に達するように制御する。
【0038】
特典付与部203は、特別アイテムの使用に対する特典の付与に関する制御を行う。本実施形態に係る特典付与部203は、特別アイテムを使用して所定パラメータが所定値に達したことによって特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、特別アイテムを使用せずに所定パラメータが所定値に達したことによって特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、多くの特典を付与する。
【0039】
報酬付与部204は、特別アイテムの不使用に対する報酬の付与に関する制御を行う。本実施形態に係る報酬付与部204は、特別アイテムを使用せずに所定パラメータが所定値に達したことによって特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、所定値の到達に対する報酬を付与する。
【0040】
アイテム付与部205は、特別アイテムの付与に関する制御を行う。本実施形態に係るアイテム付与部205は、プレイヤが自分の有償アイテムと無償アイテムのうちの有償アイテムを使用した場合に、そのプレイヤに対して特別アイテムを付与する。
【0041】
サーバー記憶部220は、サーバー装置20における各種情報を記憶する機能を有する。本実施形態におけるサーバー記憶部220は、図3に示すように、キャラクタ情報記憶部221と、アイテム情報記憶部222と、クエスト情報記憶部223と、プレイヤ情報記憶部224を含む。
【0042】
キャラクタ情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクタに関するキャラクタ情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報には、クエストで利用される各種キャラクタが設定されている。キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0043】
図4は、本実施形態に係るキャラクタ情報の一例を示す構成図である。図4に示すキャラクタ情報は、項目としてキャラクタID、名称、レアリティ、能力パラメータ等を有する。
【0044】
キャラクタIDは、キャラクタを一意に識別するための情報である。名称は、キャラクタ名を示す情報である。レアリティは、キャラクタの希少価値を示す情報である。能力パラメータは、キャラクタの能力値を示す情報である。ここでは、キャラクタの攻撃力、防御力、HP(体力値)、レベル等、パラメータの初期値が設定されている。
【0045】
アイテム情報記憶部222は、アイテムに関するアイテム情報を記憶している。アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0046】
図5は、本実施形態に係るアイテム情報の一例を示す構成図である。図5に示すアイテム情報は、項目としてアイテムID、名称、種類、機能・効果、価格等を有する。
【0047】
アイテムIDは、アイテムを一意に識別するための情報である。名称は、アイテム名を示す情報である。種類は、アイテムの種類を特定するための情報である。ここでは、通常のアイテムと特別なアイテムの2種類のうちのいずれかが設定されている。
【0048】
機能・効果は、各アイテムが持つ機能や各アイテムの効果に関する情報が設定されている。価格は、プレイヤが入手可能なアイテムに対して設定されている価格を示す情報である。ここでは、有償アイテム(課金アイテム)のみならず、無償アイテム(無課金アイテム)に対する価格(ゼロ)も設定されている。
【0049】
クエスト情報記憶部223は、イベント情報記憶部の一例であって、イベントの一例としてのクエストに関するクエスト情報(イベント情報)を記憶している。クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0050】
図6は、クエスト情報の一例を示す構成図である。図6に示すクエスト情報は、項目としてクエストID、名称、敵キャラクタ、クリア条件、プレイ条件、特典、報酬、プレイ可能期間等を有する。
【0051】
クエストIDは、クエストを一意に識別するための情報である。名称は、クエストの名称を示す情報である。敵キャラクタは、キャラクタ情報に設定されたキャラクタのうち、クエストを選択したプレイヤの対戦相手として出現し得る1又は複数のキャラクタを示す情報である。
【0052】
クリア条件は、プレイヤがクエストをクリアするための条件を示す情報である。ここでは、例えば、出現した敵キャラクタをすべて倒すこと、最も高いレアリティの所持キャラクタを使って敵キャラクタをすべて倒すこと等が、クリア条件として設定されている。
【0053】
プレイ条件は、プレイヤがクエストをプレイできるようになるために満たすべき条件を示す情報である。ここでは、プレイ条件が対応付けられているクエストは「特別なクエスト」として設定され、プレイ条件が対応付けられていないクエストは「通常のクエスト」として設定されている。また、プレイ条件としては、例えば、プレイヤのランクが所定ランクに達していることや、プレイヤキャラクタのレベルが所定値に達していること等が設定されている。
【0054】
特典は、特別アイテムを使用してプレイ条件を満たしたプレイヤに対する特典に関する情報である。特典としては、例えば、キャラクタ情報に設定されたキャラクタのうちの特典となる1又は複数のキャラクタや、アイテム情報に設定されたアイテムのうちの特典となる1又は複数のアイテムが設定されている。
【0055】
報酬は、特別アイテムを使用せずにプレイ条件を満たしたプレイヤに対する報酬に関する情報である。報酬としては、例えば、キャラクタ情報に設定されたキャラクタのうちの報酬となる1又は複数のキャラクタや、アイテム情報に設定されたアイテムのうちの報酬となる1又は複数のアイテムが設定されている。プレイ可能期間は、クエストをプレイヤがプレイできる期間を示す情報である。
【0056】
プレイヤ情報記憶部224は、クエストをプレイするプレイヤに関するプレイヤ情報を記憶している。プレイヤ情報記憶部224が記憶するプレイヤ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0057】
図7は、本実施形態に係るプレイヤ情報の一例を示す構成図である。図7に示すプレイヤ情報は、項目としてプレイヤID、名称、ランク、所持キャラクタ、所持アイテム、有償アイテムの所持数、無償アイテムの所持数、プレイ状況情報、フレンド情報等を有する。
【0058】
プレイヤIDは、プレイヤを一意に識別するための情報である。名称は、プレイヤ名を示す情報である。ランクは、プレイヤのランクを示す情報である。本実施形態では、プレイヤがクエストを多くクリアするほど、プレイヤのランクが上昇するように構成されている。
【0059】
所持キャラクタは、キャラクタ情報に設定されたキャラクタのうち、プレイヤが現時点において所持する1又は複数のプレイヤキャラクタ(所持キャラクタ)を示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、プレイヤキャラクタの現時点における各種パラメータも併せて設定されている。
【0060】
所持アイテムは、アイテム情報に設定されたアイテムのうち、プレイヤが現時点において所持する1又は複数のアイテムを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点においてプレイヤが所持している所持アイテムの個数も併せて設定されている。
【0061】
有償アイテムの所持数は、プレイヤが購入によって獲得した有償アイテム(課金アイテム)の個数を示す情報である。無償アイテムの所持数は、プレイヤが購入以外で獲得した無償アイテム(非課金アイテム)の個数を示す情報である。
【0062】
プレイ状況情報は、プレイヤによるクエストのプレイ状況に関する情報である。このプレイ状況情報は、以下の通り、各種データによって構成されている。
【0063】
図8は、プレイ状況情報の一例を示す構成図である。図8に示すプレイ状況情報は、項目としてプレイID、プレイ日時、クエスト、クリア状況、特別アイテムの使用状況等を有する。
【0064】
プレイIDは、プレイヤが既にプレイしたクエストを一意に識別するための情報である。プレイ日時は、プレイヤがクエストをプレイした日時を示す情報である。クリア状況は、プレイヤがクエストをクリアしたか否かを示すフラグ情報である。特別アイテムの使用状況は、プレイヤが特別アイテムを使用して特別なクエストをプレイしたか否かを示すフラグ情報である。
【0065】
フレンド情報は、プレイヤとの間にフレンド関係が設定された他のプレイヤ(フレンドプレイヤ)に関する情報である。プレイヤはフレンドプレイヤと一緒にクエストをプレイすることができる。
【0066】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0067】
なお、前述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、サーバー装置20がクエストに関する制御等を行うが、クライアント端末10が各種制御・処理を行ってもよい。具体的には、クエスト制御部、パラメータ制御部、特典付与部、報酬付与部、及びアイテム付与部の少なくとも一部を、サーバー装置20のサーバー制御部200に設けない構成にする一方で、クライアント端末10のクライアント制御部100に設ける構成にしてもよい。
【0068】
《クライアント端末》
図9は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば図9に示す機能ブロックにより実現される。
【0069】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作入力受付部150、画面表示部160を実現する。
【0070】
クライアント制御部100は、クライアント端末10における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態におけるクライアント制御部100は、少なくとも画像生成部101と、及び表示制御部102を含む。
【0071】
画像生成部101は、サーバー装置20のクエスト制御部201による処理結果に基づき、クライアント端末10においてクエストに関する各種画面を表示させるための画像データを生成する。
【0072】
表示制御部102は、画像生成部101によって生成された画像データに基づき、クエストに関する各種画面を画面表示部160に出力することによって、クライアント端末10における画面表示を制御する。
【0073】
操作入力受付部150は、プレイヤの操作入力を受け付ける。本実施形態に係る操作入力受付部150は、プレイヤによって画面に対するタッチ操作が行われると、タッチパネルを介して当該プレイヤの操作入力を受け付ける。
【0074】
クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる各種プログラムや各種情報を記憶する。各種プログラムには、プレイヤがクエストをプレイするためのプログラムが含まれる。各種情報には、サーバー記憶部220と同様、キャラクタ情報、アイテム情報、イベント情報、プレイヤ情報の全部又は一部が含まれる。すなわち、クライアント記憶部120は、キャラクタ情報記憶部、アイテム情報記憶部、イベント情報記憶部、プレイヤ情報記憶部としても機能する。
【0075】
クライアント通信部140は、ネットワークNを介してサーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、表示制御部102からの制御信号を受信することによって、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0076】
なお、前述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、クライアント端末10が画像生成、表示制御等を行うが、サーバー装置20が各種制御・処理を行ってもよい。具体的には、画像生成部及び表示制御部の少なくとも一部を、クライアント端末10のクライアント制御部100に設けない構成にする一方で、サーバー装置20のサーバー制御部200に設ける構成にしてもよい。
【0077】
<システム概要>
本実施形態における情報処理システム1の概要について説明する。本実施形態における情報処理システム1では、プレイ可能な複数のクエストが用意されている。プレイヤは、複数のクエストの中からいずれかを選択してゲーム開始すると、その選択されたクエストに対応付けて設定された敵キャラクタと対戦できる。
【0078】
本実施形態では、クエストにおける敵キャラクタとの対戦は、そのクエストを選択したプレイヤが単独で挑むこともできれば、そのクエストを選択したフレンド等の他のプレイヤと協力して挑むことができるようになっている。
【0079】
本実施形態における複数のクエストには、通常のクエストだけでなく、特別なクエストが含まれている。特別なクエストは、プレイ条件を満たしたプレイヤがプレイすることが許可され、プレイ条件を満たしていないプレイヤはプレイすることが制限される。
【0080】
プレイ条件の一例として、プレイヤのランクが所定ランクに達していることがプレイ条件である場合では、所定ランクに達しているプレイヤだけが、特別なクエストをプレイすることが許可されることになる。
【0081】
プレイ条件の他の例として、プレイヤキャラクタのレベルが所定値に達していることがプレイ条件である場合には、レベルが所定値に達しているプレイヤキャラクタを用いて対戦に挑むプレイヤだけが、特別なクエストをプレイすることが許可されることになる。
【0082】
その一方で、プレイ条件を満たしていないプレイヤは、特別なクエストをプレイすることができず、通常のクエストだけをプレイすることになるため、そのプレイヤのプレイ意欲を低下させるおそれがある。
【0083】
そこで、本実施形態における情報処理システム1では、プレイ条件を満たさない場合であっても、特別アイテムを使用することで、プレイ条件を満すことが可能となり、ひいては特別なクエストをプレイできるようにしている。
【0084】
例えば、プレイヤのランクが所定ランクに達していることがプレイ条件である場合では、所定ランクに達していないプレイヤが、特別アイテムを使用することで、そのランクが所定ランクまで一気に上昇させることができるため、簡単に特別なクエストをプレイできるようになる。
【0085】
また例えば、プレイヤキャラクタのレベルが所定値に達していることがプレイ条件である場合では、レベルが所定値に達していないプレイヤキャラクタを用いて対戦に挑むプレイヤは、特別アイテムを使用することで、そのレベルが所定レベルまで一気に上昇させることができるため、簡単に特別なクエストをプレイできるようになる。
【0086】
<システム動作>
本実施形態における情報処理システム1の動作について説明する。以下では、プレイヤによるクエストの選択に関する動作、及び、特別なクエストをプレイしたプレイヤに対する特典付与に関する動作について、具体的に説明する。
【0087】
《クエスト選択》
本実施形態におけるプレイヤによるクエストの選択に関する動作について説明する。以下の実施例1では、特別なクエストのプレイ条件が「プレイヤのランクが所定ランクに達していること」である場合について具体的に説明し、また実施例2では、特別なクエストのプレイ条件が「プレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに達していること」である場合について具体的に説明する。
【0088】
<実施例1>
実施例1におけるクエスト選択に関する動作について、図10乃至図12を用いて説明する。図10は、実施例1におけるクエスト選択に関する動作例を示すフローチャートである。図11は、本実施形態におけるクエスト選択画面500の構成例を示す図である。図12は、本実施形態における特別アイテム使用画面550の構成例を示す図である。
【0089】
先ず、図10に示すように、クライアント端末10の表示制御部102は、プレイヤが不図示のメニュー画面でクエストを開始するための操作を行うことにより前記プレイヤの操作入力を操作入力受付部150が受け付けると、画像生成部101によって生成された画像データに基づき図11に示すクエスト選択画面500を画面表示部160に表示する(ステップS11)。
【0090】
図11に示すように、クエスト選択画面500には、スクロールボタン501と、選択候補となるクエストのリスト502が表示されている。クエスト選択画面500において、プレイヤがスクロールボタン501を操作することで、リスト502内に選択候補となるクエストが上下方向に移動して順次表示されるようになっている。
【0091】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、クライアント端末10からプレイヤの操作情報を受信することにより、図11に示すクエスト選択画面500でプレイヤがリスト502内にある複数種類のクエストのうちのいずれかのクエストを選択する操作を行ったか否かを判定する(ステップS12)。
【0092】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤがいずれかのクエストを選択する操作を行った場合に(ステップS12:YES)、プレイヤが特別なクエストを選択したか否かを判定する(ステップS13)。
【0093】
すなわち、サーバー装置20のクエスト制御部201は、図6に示すクエスト情報を参照して、プレイヤによって選択されたクエストがプレイ条件付きのクエストであれば、プレイヤが特別なクエストを選択したものと判定し、プレイ条件のないクエストであれば、プレイヤが通常のクエストを選択したものと判定する。
【0094】
この判定の結果、プレイヤが特別なクエストではなく通常のクエストを選択したと判定された場合に(ステップS13:NO)、ステップS19へ処理を進める。このステップS19では、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが選択した通常のクエストのゲームプレイを許可する。これに対して、プレイヤが特別なクエストを選択したと判定された場合には(ステップS13:YES)、次に続くステップS14へ処理を進める。
【0095】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが特別なクエストを選択した場合に(ステップS13:YES)、図7に示すプレイヤ情報を参照して、プレイヤのランクが所定ランク(例えば、ランク50)に達しているか否かを判定する(ステップS14)。
【0096】
この判定の結果、プレイヤのランクが所定ランクに達していると判定された場合に(ステップS14:YES)、ステップS19へ処理を進める。このステップS19では、サーバー装置20のクエスト制御部201は、所定ランクに達しているプレイヤが選択した特別のクエストのゲームプレイを許可する。これに対して、プレイヤのランクが所定ランクに達していないと判定された場合には(ステップS14:NO)、次に続くステップS15へ処理を進める。
【0097】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤのランクが所定ランクに達していない場合に(ステップS14:NO)、プレイヤが特別アイテムを所持しているか否かを判定する(ステップS15)。
【0098】
すなわち、サーバー装置20のクエスト制御部201は、図5に示すアイテム情報及び図7に示すプレイヤ情報を参照して、プレイヤの所持アイテムの中に特別アイテムが存在すれば、そのプレイヤが特別アイテムを所持しているものと判定する。これに対して、プレイヤの所持アイテムの中に特別アイテムが存在しなければ、そのプレイヤが特別アイテムを所持していないものと判定する。
【0099】
この判定の結果、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが特別アイテムを所持していないと判定した場合に(ステップS15:NO)、プレイヤによって選択された特別なクエストをプレイできないように制限し、このフローチャートを終了する。これに対して、プレイヤが特別アイテムを所持していると判定された場合には(ステップS15:YES)、次に続くステップS16へ処理を進める。
【0100】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが特別アイテムを所持している場合に(ステップS15:YES)、所定ランクに達していないプレイヤに対して、自分の所持する特別アイテムの使用を促す制御を行う(ステップS16)。
【0101】
すなわち、サーバー装置20のクエスト制御部201は、特別アイテムを使用するよう促すメッセージ付きの操作画面の表示をクライアント端末10の表示制御部102に要求する。その後、クライアント端末10の表示制御部102は、クエスト制御部201からの要求に従って、画像生成部101によって生成された画像データに基づき図12に示す特別アイテム使用画面550を画面表示部160に表示する。
【0102】
図12に示すように、特別アイテム使用画面550は、特別アイテムを使用するための操作画面であって、スクロールボタン501と、選択候補となるクエストのリスト502と、特別アイテムを使用して特別なクエストをプレイするための操作ボタン503と、特別なクエストのプレイを諦めるためのキャンセルボタン504と、特別なクエストをプレイするために特別アイテムを使用するよう促すメッセージ505を表示している。
【0103】
ここでは、特別なクエストである「クエストC(特別)」がプレイヤによって選択されており、その選択された「クエストC(特別)」をプレイするために特別アイテムを使用すべきことが画面上で通知されている。プレイヤが操作ボタン503を押すと、特別アイテムの使用により「クエストC(特別)」のゲームプレイが許可され、プレイヤがキャンセルボタン504を押すと、「クエストC(特別)」のゲームプレイが制限されることになる。
【0104】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、クライアント端末10からプレイヤの操作情報を受信することにより、図12に示す特別アイテム使用画面550において、プレイヤが操作ボタン503を押したか又はキャンセルボタン504を押したか否かを判定する(ステップS17)。
【0105】
この判定の結果、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤがキャンセルボタン504を押したと判定した場合、つまり、特別アイテムを使用せずに、特別なクエストのプレイを諦めると判定した場合に(ステップS17:NO)、プレイヤによって選択された特別なクエストをプレイできないように制限し、このフローチャートを終了する。
【0106】
これに対して、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが操作ボタン503を押したと判定した場合、つまり、特別なクエストのプレイをするために特別アイテムを使用すると判定した場合に(ステップS17:YES)、プレイヤのランクを所定ランク(例えば、ランク50)まで上昇させるようにパラメータ制御部202に対して依頼する(ステップS18)。
【0107】
すなわち、サーバー装置20のパラメータ制御部202は、特別なクエストのプレイをするために特別アイテムを使用すると判定された場合に、図7に示すプレイヤ情報を参照して、そのプレイヤの所持アイテムの中から特別アイテムを1つ減らした上で、現時点におけるプレイヤのランクを取得する。そして、その取得した現時点におけるランクを所定ランクまで一気に上昇させる制御を行う。これに伴い、パラメータ制御部202は、そのプレイヤのプレイヤ情報(プレイ状況情報の特別アイテム使用状況を含む)を更新する。
【0108】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤのランクが所定ランクに到達すると、プレイヤがプレイ条件を満たすことになるため、そのプレイヤが選択した特別なクエストのゲームプレイを許可する(ステップS19)。
【0109】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、プレイヤは、現時点におけるランク(所定パラメータ)が所定ランク(所定値)に未だ達していない場合であっても、特別アイテムを使用することで、自分のランクを簡単に所定ランクまで上昇させることができるため、これまでプレイ制限されていた特別なクエストを即座にプレイできるようになる。そのため、特別なクエストに対するプレイ意欲の低下を抑制することが可能となる。
【0110】
<実施例2>
実施例2におけるクエスト選択に関する動作について、図13乃至図14を用いて説明する。図13は、実施例2におけるクエスト選択に関する動作例を示すフローチャートである。図14は、本実施形態におけるキャラクタ選択画面600の構成例を示す図である。
【0111】
先ず、図13に示すように、クライアント端末10の表示制御部102は、プレイヤが不図示のメニュー画面でクエストを開始するための操作を行うことにより前記プレイヤの操作入力を操作入力受付部150が受け付けると、画像生成部101によって生成された画像データに基づき図14に示すキャラクタ選択画面600を画面表示部160に表示する(ステップS21)。
【0112】
図14に示すように、キャラクタ選択画面600には、選択候補となる自分のプレイヤキャラクタのリスト601と、プレイヤキャラクタの選択を確定させるための操作ボタン602と、プレイヤキャラクタの選択を取り消すためのキャンセルボタン603が表示されている。キャラクタ選択画面600において、プレイヤはリスト601の中からクエストで使用する自分のプレイヤキャラクタを選択することができる。
【0113】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、クライアント端末10からプレイヤの操作情報を受信することにより、図14に示すキャラクタ選択画面600でプレイヤがリスト601内にある複数のプレイヤキャラクタのうちのいずれかを選択する操作を行ったか否かを判定する(ステップS22)。
【0114】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤがいずれかのプレイヤキャラクタを選択する操作を行った場合に(ステップS22:YES)、プレイヤがそのプレイヤキャラクタを用いて対戦に挑むクエストの選択画面の表示をクライアント端末10の表示制御部102に要求する。その後、クライアント端末10の表示制御部102は、クエスト制御部201からの要求に従って、画像生成部101によって生成された画像データに基づき図11に示すクエスト選択画面500を画面表示部160に表示する(ステップS23)。
【0115】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、クライアント端末10からプレイヤの操作情報を受信することにより、図11に示すクエスト選択画面500でプレイヤがリスト502内にある複数種類のクエストのうちのいずれかのクエストを選択する操作を行ったか否かを判定する(ステップS24)。
【0116】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤがいずれかのクエストを選択する操作を行った場合に(ステップS24:YES)、プレイヤが特別なクエストを選択したか否かを判定する(ステップS25)。
【0117】
すなわち、サーバー装置20のクエスト制御部201は、図6に示すクエスト情報を参照して、プレイヤによって選択されたクエストがプレイ条件付きのクエストであれば、プレイヤが特別なクエストを選択したものと判定し、プレイ条件のないクエストであれば、プレイヤが通常のクエストを選択したものと判定する。
【0118】
この判定の結果、プレイヤが特別なクエストではなく通常のクエストを選択したと判定された場合に(ステップS25:NO)、ステップS31へ処理を進める。このステップS31では、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが選択した通常のクエストのゲームプレイを許可する。これに対して、プレイヤが特別なクエストを選択したと判定された場合には(ステップS25:YES)、次に続くステップS26へ処理を進める。
【0119】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが特別なクエストを選択した場合に(ステップS25:YES)、そのプレイヤがキャラクタ選択画面600で選択したプレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに達しているか否かを判定する(ステップS26)。
【0120】
すなわち、サーバー装置20のクエスト制御部201は、図7に示すプレイヤ情報を参照して、プレイヤの所持キャラクタの中から、キャラクタ選択画面600で選択されたプレイヤキャラクタを特定する。そして、その特定されたプレイヤキャラクタのレベルが所定レベル(例えば、レベル50)に達しているか否かを判定する。
【0121】
この判定の結果、プレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに達していると判定された場合に(ステップS26:YES)、ステップS31へ処理を進める。このステップS31では、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが選択した特別のクエストのゲームプレイを許可する。これに対して、プレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに達していないと判定された場合には(ステップS26:NO)、次に続くステップS27へ処理を進める。
【0122】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに達していない場合に(ステップS26:NO)、プレイヤが特別アイテムを所持しているか否かを判定する(ステップS27)。
【0123】
すなわち、サーバー装置20のクエスト制御部201は、図5に示すアイテム情報及び図7に示すプレイヤ情報を参照して、プレイヤの所持アイテムの中に特別アイテムが存在すれば、そのプレイヤが特別アイテムを所持しているものと判定する。これに対して、プレイヤの所持アイテムの中に特別アイテムが存在しなければ、そのプレイヤが特別アイテムを所持していないものと判定する。
【0124】
この判定の結果、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが特別アイテムを所持していないと判定した場合に(ステップS27:NO)、プレイヤによって選択された特別なクエストをプレイできないように制限し、このフローチャートを終了する。これに対して、プレイヤが特別アイテムを所持していると判定された場合には(ステップS27:YES)、次に続くステップS28へ処理を進める。
【0125】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが特別アイテムを所持している場合に(ステップS27:YES)、プレイヤに対して自分の所持する特別アイテムの使用を促す制御を行う(ステップS28)。
【0126】
すなわち、サーバー装置20のクエスト制御部201は、特別アイテムを使用するよう促すメッセージ付きの操作画面の表示をクライアント端末10の表示制御部102に要求する。その後、クライアント端末10の表示制御部102は、クエスト制御部201からの要求に従って、画像生成部101によって生成された画像データに基づき図12に示す特別アイテム使用画面550を画面表示部160に表示する。
【0127】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、クライアント端末10からプレイヤの操作情報を受信することにより、図12に示す特別アイテム使用画面550において、プレイヤが操作ボタン503を押したか又はキャンセルボタン504を押したか否かを判定する(ステップS29)。
【0128】
この判定の結果、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤがキャンセルボタン504を押したと判定した場合、つまり、特別アイテムを使用せずに、特別なクエストのプレイを諦めると判定した場合に(ステップS29:NO)、プレイヤによって選択された特別なクエストをプレイできないように制限し、このフローチャートを終了する。
【0129】
これに対して、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤが操作ボタン503を押したと判定した場合、つまり、特別なクエストのプレイをするために特別アイテムを使用すると判定した場合に(ステップS29:YES)、プレイヤがキャラクタ選択画面600で選択したプレイヤキャラクタのレベルを所定レベル(例えば、レベル50)まで上昇させるようにパラメータ制御部202に対して依頼する(ステップS30)。
【0130】
すなわち、サーバー装置20のパラメータ制御部202は、特別なクエストのプレイをするために特別アイテムを使用すると判定された場合に、図7に示すプレイヤ情報を参照して、そのプレイヤの所持アイテムの中から特別アイテムを1つ減らした上で、そのプレイヤの所持キャラクタの中から、キャラクタ選択画面600で選択されたプレイヤキャラクタを特定する。そして、その特定されたプレイヤキャラクタの現時点におけるレベルを所定レベルまで一気に上昇させる制御を行う。これに伴い、パラメータ制御部202は、そのプレイヤのプレイヤ情報(プレイ状況情報の特別アイテム使用状況を含む)を更新する。
【0131】
次に、サーバー装置20のクエスト制御部201は、プレイヤに選択されたプレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに到達すると、プレイヤがプレイ条件を満たすことになるため、そのプレイヤが選択した特別なクエストのゲームプレイを許可する(ステップS31)。
【0132】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、プレイヤは、プレイヤキャラクタの現時点におけるレベル(所定パラメータ)が所定レベル(所定値)に未だ達していない場合であっても、特別アイテムを使用することで、自分のプレイヤキャラクタのレベルを簡単に所定レベルまで上昇させることができるため、これまでプレイ制限されていた特別なクエストを即座にプレイできるようになる。そのため、特別なクエストに対するプレイ意欲の低下を抑制することが可能となる。
【0133】
《特別なクエストの特典付与》
本実施形態における特別なクエストをプレイしたプレイヤに対する特典付与に関する動作について、図15を用いて説明する。図15は、本実施形態における特別なクエストの特典付与に関する動作例を示すフローチャートである。
【0134】
先ず、図15に示すように、サーバー装置20の特典付与部203は、特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤが、ゲームプレイを行った結果、その特別なクエストをクリアしたか否かを判定する(ステップS41)。
【0135】
具体的には、サーバー装置20の特典付与部203は、図7に示すプレイヤ情報を参照して、プレイヤのプレイ状況情報を特定すると、図8に示すプレイ状況情報を参照して、そのプレイヤがゲームプレイを行った特別なクエストのクリア状況を特定する。その特定されたクリア状況に設定されたフラグ情報に基づいて、その特別なクエストをクリアしたか否かを判定する。
【0136】
次に、サーバー装置20の特典付与部203は、特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤが、その特別なクエストをクリアしなかったと判定した場合に(ステップS41:NO)、特典を付与せずに、このフローチャートを終了する。これに対して、特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤが、その特別なクエストをクリアしたと判定した場合に(ステップS41:YES)、そのプレイヤが特別アイテムを使用して特別なクエストをプレイしたか否かを判定する(ステップS42)。
【0137】
具体的には、サーバー装置20の特典付与部203は、図7に示すプレイヤ情報を参照して、プレイヤのプレイ状況情報を特定すると、図8に示すプレイ状況情報を参照して、そのプレイヤがゲームプレイを行った特別なクエストの特別アイテムの使用状況を特定する。その特定された特別アイテムの使用状況に設定されたフラグ情報に基づいて、そのプレイヤが特別アイテムを使用して特別なクエストをプレイしたか否かを判定する。
【0138】
次に、サーバー装置20の特典付与部203は、特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤが、特別アイテムを使用せずに特別なクエストをプレイしたと判定した場合に(ステップS42:NO)、そのプレイヤに対して通常の特典を付与する(ステップS43)。
【0139】
本実施形態における特典付与部203は、図6に示すクエスト情報に基づいて、特別アイテムを使用せずに特別なクエストをプレイしたプレイヤに対して、例えば1体の特別キャラクタを通常の特典として付与する。
【0140】
これに対して、サーバー装置20の特典付与部203は、特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤが、特別アイテムを使用して特別なクエストをプレイしたと判定した場合に(ステップS42:YES)、そのプレイヤに対して特別な特典を付与する(ステップS44)。
【0141】
本実施形態における特典付与部203は、図6に示すクエスト情報に基づいて、特別アイテムを使用して特別なクエストをプレイしたプレイヤに対して、例えば複数体の特別キャラクタを特別な特典として付与する。
【0142】
このように本実施形態では、特別アイテムを使用して特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、特別アイテムを使用せずにその特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、多くの特典が付与されることになる。
【0143】
===その他の実施形態===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。すなわち、本発明は、前述の実施形態と以下に述べる実施形態を適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0144】
また、前述の実施形態に開示されている複数の発明特定事項の適宜組み合わせて、種々の発明を構成することも可能である。例えば、前述の実施形態に開示される全発明特定事項からいくつかの発明特定事項を削除して発明を構成してもよいし、前述の実施形態に開示される全発明特定事項に対して以下に述べる実施形態に開示される発明特定事項を適宜組み合わせて発明を構成してもよい。
【0145】
<特典付与>
前述の実施形態では、サーバー装置20の特典付与部203は、特別なクエストのゲーム開始前及び特別なクエストのゲーム終了後の少なくとも一方のタイミングで、特別アイテムを使用して特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、特別アイテムを使用せずにその特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、多くの特典を付与してもよい。
【0146】
例えば、特別なクエストのゲーム開始前のタイミングで付与する場合では、特別アイテムを使用して特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、特別アイテムを使用せずにその特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、難易度を下げた特別なクエスト(敵キャラクタのHPが一時的に下がる、又はプレイヤキャラクタの攻撃力が一時的に上がる等)を提供してもよい。
【0147】
また例えば、特別なクエストのゲーム終了後のタイミングで付与する場合では、特別アイテムを使用して特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、特別アイテムを使用せずにその特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤよりも、特別なクエストを所定回数分だけ多く無料でコンティニューできるようにしてもよい。
【0148】
また、前述の実施形態では、サーバー装置20の特典付与部203は、特別アイテムの使用により特別なクエストのプレイが許可された後、その特別なクエストのプレイを再び制限するための所定条件が成立するまでは、特別アイテムの使用により特別なクエストのプレイが許可されたプレイヤが当該特別なクエストをプレイする度に、特別アイテムを使用せずに当該特別なクエストのプレイが許可されたプレイヤよりも多くの特典を付与することも可能である。この場合、特別アイテムの使用により所定ランク(例えば、ランク50)に到達したプレイヤがさらに高いランク(例えば、ランク100)に達することや、特別アイテムが使用されてから所定期間(例えば、一週間)が経過すること等を、所定条件とすることも可能である。
【0149】
また、前述の実施形態では、特典の一例として特別キャラクタを付与する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、特別アイテム、プレイヤキャラクタの装備アイテム、無償アイテム等を特典として付与してもよい。また例えば、特典の一例として、アイテム等の物品を付与することだけでなく、ゲーム上で優遇することでもよい。
【0150】
<報酬付与>
前述の実施形態では、サーバー装置20の報酬付与手段204は、特別アイテムを使用せずにランクが所定ランクに達したことによって特別なクエストのゲームプレイを許可されたプレイヤに対して、所定ランクに到達したことに対する報酬を付与してもよい。これにより、特別アイテムに頼らなかったプレイヤは、自分のランクが所定ランクに達するまで地道に努力したことが報われることになる。また、サーバー装置20の報酬付与手段204は、特別なクエストのゲーム開始前及び特別なクエストのゲーム終了後の少なくとも一方のタイミングで、所定ランクに到達したことに対する報酬を付与してもよい。
【0151】
<特別アイテムの購入>
前述の実施形態では、実施例1におけるステップS15の処理、及び、実施例2におけるステップS27の処理で、特別なクエストを選択したプレイヤが特別アイテムを所持していない場合、特別アイテムを購入するための購入画面に遷移できるようにすることも可能である。そして、サーバー装置20のアイテム付与部205は、この購入画面でプレイヤが特別アイテムを購入するための購入操作を行うと、そのプレイヤが所持する有償アイテムと無償アイテムのうちの有償アイテムを所定量だけ消費することにより、そのプレイヤに対して特別アイテムを付与してもよい。また、サーバー装置20のパラメータ制御部202は、アイテム付与部205が特別アイテムを付与したことに起因して、特別アイテムを自動的に使用することで、プレイヤの現時点におけるランクを所定ランクまで上昇させる制御を行ってもよいし、プレイヤキャラクタの現時点におけるレベルを所定レベルまで上昇させる制御を行ってもよい。
【0152】
<所定パラメータ>
前述の実施形態では、所定パラメータの一例として、プレイヤの「ランク」やプレイヤキャラクタの「レベル」について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プレイヤの経験値、プレイヤによるクエストのプレイ回数やクリア回数、プレイヤによる所定キャラクタや所定アイテムの使用回数、プレイヤキャラクタの攻撃力、防御力、HP等を、所定パラメータとして採用することも可能である。
【0153】
また、前述の実施形態では、サーバー装置20のパラメータ制御部202は、プレイヤが特別アイテムを使用することにより、そのプレイヤが所持する複数のプレイヤキャラクタのうちの一のプレイヤキャラクタのレベルを所定レベルにまで上昇させた場合、その後に特別アイテムを使用したとしても、残りのプレイヤキャラクタのレベルを所定レベルにまで上昇させないように制限してもよい。又は、サーバー装置20のパラメータ制御部202は、プレイヤが特別アイテムを使用することにより、そのプレイヤが所持する複数のプレイヤキャラクタのうちの一のプレイヤキャラクタのレベルを所定レベルにまで上昇させた場合、残りのプレイヤキャラクタのレベルを所定レベルにまで上昇させないようにすべく、特別アイテムの使用自体を制限してもよい。
【0154】
<特別なクエストのプレイ条件>
前述の実施形態では、特別なクエストのプレイ条件の一例として、「プレイヤのランクが所定ランクに達していること」である場合や、「プレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに達していること」である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0155】
例えば、「プレイヤのランクが所定ランクに達していること」と「プレイヤキャラクタのレベルが所定レベルに達していること」の双方を、特別なクエストのプレイ条件とすることも可能である。この場合、プレイヤが特別アイテムを使用することで、プレイヤのランクが所定ランクまで上昇すると共に、プレイヤキャラクタのレベルが所定レベルまで上昇するようにする。
【0156】
また例えば、複数のプレイヤキャラクタを用いて特別なクエストに挑む場合では、その複数のプレイヤキャラクタそれぞれのレベルが所定レベルに達していることを、特別なクエストのプレイ条件としてもよいし、その複数のプレイヤキャラクタそれぞれのレベルに基づき算出された総合レベル(例えば、レベル平均値)が所定レベルに達していることを、特別なクエストのプレイ条件としてもよい。この場合、プレイヤが特別アイテムを使用することで、複数のプレイヤキャラクタそれぞれのレベルが所定レベルまで上昇するようにし、また、総合レベルが所定レベルまで上昇するようにする。
【0157】
<多人数参加型の特別なクエスト>
前述の実施形態では、フレンド等の他のプレイヤと協力しながらプレイ可能な多人数参加型の特別なクエストである場合に、特別アイテムを使用してプレイ条件を満たすことで特別なクエストに参加するプレイヤと、特別アイテムを使用せずにプレイ条件を満たし特別なクエストに参加するプレイヤが、一緒にプレイすることも可能である。
【0158】
しかしながら、このプレイ条件が「プレイヤのランクが所定ランクに達していること」である場合、特別なクエストに参加する全プレイヤは所定ランクに達しているものの、実際には、所定ランクに達していないほどのスキルを持つ初級者(特別アイテムを使用して特別なクエストに参加するプレイヤ)と、所定ランクにすでに達しているほどのスキルを持つ上級者(特別アイテムを使用せずに特別なクエストに参加するプレイヤ)が、特別なクエストを一緒にプレイすることになる。そのため、初級者と上級者の間でスキルの差が大きく開いてしまうことで、特別なクエストにおける上級者の対戦負担が大きくなる可能性が高い。
【0159】
そこで、特別アイテムを使用して特別なクエストに参加するプレイヤ(初心者)と、特別アイテムを使用せずに特別なクエストに参加するプレイヤ(上級者)が、一緒に特別なクエストをプレイする場合には、特別アイテムを使用せずに特別なクエストに参加するプレイヤ(上級者)に対してのみ、特典を付与することとしてもよい。
【0160】
これにより、特別アイテムを使用せずに特別なクエストに参加するプレイヤ(上級者)は、特別なクエストにおける対戦負担が大きくなったとしても、特典の獲得を目指して積極的に特別なクエストに参加するようになる。また、特別アイテムを使用して特別なクエストに参加するプレイヤ(初心者)には特典が付与されないことになるが、特別アイテムを使用せずに特別なクエストに参加するプレイヤ(上級者)と一緒にプレイすることで、そのスキルを学ぶことができる。
【0161】
この場合、特典としては、例えば、ゲームポイント等を第一の特典として付与することも可能である。そして、所定量の第一の特典を貯めることで、特別キャラクタ等との交換券等を、第一の特典とは異なる第二の特典として付与することも可能である。
【0162】
<システム構成>
前述の実施形態では、サーバー装置を備えた集中型のネットワークシステムの代わりに、ブロックチェーン技術(分散型台帳技術)を用いた分散型のネットワークシステムを採用してもよい。分散型のネットワークシステムでは、集中型のネットワークシステムにおけるサーバー装置に記憶される各種情報が、ピア・ツー・ピア(P2P)で接続される各端末に分散して記憶される。ブロックチェーン技術を用いることによって相互監視型で各種情報が管理されるため、不正なデータ改竄等を回避することが可能となる。なお、ブロックチェーン技術を活用したコンテンツ(キャラクタやアイテム等)を非代替性トークン(ノンファンジブルトークン:NFT)として発行し流通させてもよく、コンテンツの資産価値を高めることが可能となる。
【0163】
<コンテンツ>
前述の実施形態では、コンテンツの一例としてキャラクタを用いて説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、コンテンツは、アイテム、カード、フィギュア、アバター、画像、音楽、シナリオ、クエスト等の各種データや、アプリ等のプログラムでもよい。
【符号の説明】
【0164】
1 情報処理システム
10 クライアント端末
20 サーバー装置
50 コンピュータ
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 通信インタフェース
55 入力装置
56 表示装置
57 外部インタフェース
58 HDD
100 クライアント制御部
101 画像生成部
102 表示制御部
120 クライアント記憶部
140 クライアント通信部
150 操作入力受付部
160 画面表示部
200 サーバー制御部
201 クエスト制御部
202 パラメータ制御部
203 特典付与部
204 報酬付与部
205 アイテム付与部
220 サーバー記憶部
221 キャラクタ情報記憶部
222 アイテム情報記憶部
223 クエスト情報記憶部
224 プレイヤ情報記憶部
240 サーバー通信部
500 クエスト選択画面
501 スクロールボタン
502 リスト
503 操作ボタン
504 キャンセルボタン
505 メッセージ
550 特別アイテム使用画面
600 キャラクタ選択画面
601 リスト
602 操作ボタン
603 キャンセルボタン
B バスライン
N ネットワーク
図1
図2
図3
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