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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021570
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】株式投資コンペティションシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20250206BHJP
【FI】
G06Q40/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023125356
(22)【出願日】2023-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】522045028
【氏名又は名称】加島 主税
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】加島 主税
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB51
5L055BB51
(57)【要約】
【課題】株式投資の顧客をより増やす。
【解決手段】株式投資コンペティションシステム1は、株式市場2と顧客との間の株式の取引を行う株式取引手段(株式取引システム11)を有し、複数の顧客が各自で選択して構築した株式ポートフォリオによりコンペティションを行う。前記コンペティションに参加する際の初期の株式ポートフォリオは、所定の金額内(2万円以下)で構築される。前記コンペティションを運営する運営側(サーバ3)は、前記コンペティションに参加する複数の顧客に対して、前記コンペティションに参加する他者の顧客の株式ポートフォリオの情報を提供する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
株式市場と顧客との間の株式の取引を行う株式取引手段を有し、
複数の顧客が各自で選択して構築した株式ポートフォリオによりコンペティションを行うことを特徴とする株式投資コンペティションシステム。
【請求項2】
前記コンペティションに参加する際の初期の株式ポートフォリオは、所定の金額内で構築されることを特徴とする請求項1に記載の株式投資コンペティションシステム。
【請求項3】
前記コンペティションを運営する運営側は、前記コンペティションに参加する複数の顧客に対して、前記コンペティションに参加する他者の顧客の株式ポートフォリオの情報を提供することを特徴とする請求項1または2に記載の株式投資コンペティションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、株式投資のコンペティションを行う株式投資コンペティションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、株式の取引を行う株式取引システムにおいて、利用者に対するサービスとして、利用者が蓄積するポイントを、株式、債権、投資信託や、株式を購入する権利等の株式と交換するポイントシステムが知られている(例えば、特許文献1)。このシステムによれば、利用者にとってはポイントで株式等の取得を可能とし、また、ポイント提供者にとっては株主の増加による資金の調達や株式の買い付けが容易となる、といったポイントシステムの新たな利用性を拡大することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-169963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のポイントシステムでは、ポイントは株式の購入代金の代替として利用されるのみであった。このため、株式投資の顧客を増やす効果が十分とはいえなかった。
【0005】
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、株式投資の顧客をより増やすことができる株式投資コンペティションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の株式投資コンペティションシステムは、株式市場と顧客との間の株式の取引を行う株式取引手段を有し、複数の顧客が各自で選択して構築した株式ポートフォリオによりコンペティションを行うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の株式投資コンペティションシステムは、前記コンペティションに参加する際の初期の株式ポートフォリオが、所定の金額内で構築されることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明の株式投資コンペティションシステムは、前記コンペティションを運営する運営側が、前記コンペティションに参加する複数の顧客に対して、前記コンペティションに参加する他者の顧客の株式ポートフォリオの情報を提供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、株式投資の顧客をより増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの概略構成図である。
図2】実施形態に係る株式投資コンペティションシステムのデータの流を示す第1のフローチャートである。
図3】実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの株式取引画面を示す説明図である。
図4】実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの顧客用株式ポートフォリオ画面を示す説明図である。
図5】実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの株式投資コンペティションランキング画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態]
以下、図1図5を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態は、株式市場と顧客との間の株式の取引を行う株式取引手段を有し、複数の顧客が各自で選択して構築した株式ポートフォリオによりコンペティションを行うことを特徴とする。
【0012】
<実施形態の構成>
図1は、実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの概略構成図である。
【0013】
図2は、実施形態に係る株式投資コンペティションシステムのデータの流を示す第1のフローチャートである。
【0014】
図3は、実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの株式取引画面を示す説明図である。
【0015】
図4は、実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの顧客用株式ポートフォリオ画面を示す説明図である。
【0016】
図5は、実施形態に係る株式投資コンペティションシステムの株式投資コンペティションランキング画面を示す説明図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る株式投資コンペティションシステム1は、株式市場2と、証券会社10に設置されたサーバ3、ルータ4、及び管理者用端末5と、インターネット6と、複数の顧客がそれぞれ使用する複数の個人端末7-1、7-2…7-nとから構成されている。
【0018】
個人端末7-1、7-2…7-nとしては、ディスクトップ型パソコン、ノートブック型パソコン、タブレット型パソコン、スマートフォン等、各種適用可能である。
【0019】
証券会社10に設置されたサーバ3は、株式市場2と顧客との間の株式の取引を行う株式取引システム11を構築している。また、サーバ3は、ルータ4を介して管理者用端末5に接続されており、管理者用端末5に対する管理者の入力により、各種入力管理が行われる。さらに、サーバ3は、インターネット6を介して個人端末7-1、7-2…7-nに接続される。
【0020】
本実施形態の株式投資コンペティションは、証券会社10が顧客のサービスの一環として行うものであり、株式投資成功の三大要素と言われる銘柄分散、金額分散、及び時間分散を取り入れた累積投資をゲーム化したものである。このゲームはオープン懸賞の対象にすることもできる。
【0021】
コンペティション要綱としては、主催と事務局を証券会社10とし、参加資格をコンペティション参加希望者とし、株式取引の費用以外の参加費を無料とする。
【0022】
ここで、株式投資コンペティションに参加する顧客は、証券会社10が扱う株式銘柄を5から20銘柄以内で選んで、自分だけの株式銘柄のチームを作り、合計2万円以下をバーチャルで投資する申し込を行い、事務局に登録する。参加案内、申込み経過報告、入賞者への賞金の払い込み等は、ウエブ上で完結する。株式投資コンペティション開始から3か月後、参加者の中で時価総額が一位の人が優勝賞金(例えば1千万円)を得、その他、2位以下の入賞者に各種賞品、賞金が提供される。
【0023】
<実施形態のデータ処理>
【0024】
以下、図2を用いて株式投資コンペティションシステム1のデータ処理について説明する。ここで、図2を用いた説明では、顧客の一人(山田 太郎)が個人端末7-1を使用するものとして説明する。
【0025】
図2に示すように、顧客側は、ステップS1において、個人端末7-1を用いて、株式投資コンペティションシステム1のコンペティション参加登録用ウエブページにアクセスする。
【0026】
これにより、株式投資コンペティションシステム1のシステム管理側のサーバ3は、ステップS2において、コンペティション参加登録用ウエブページのデータを顧客側の個人端末7-1に送信し、顧客側の個人端末7-1にコンペティション参加登録用ウエブページを表示させる。
【0027】
この後、顧客側は、ステップS3において、個人端末7-1に表示されたコンペティション参加登録用ウエブページに対して住所、氏名、メールアドレス、口座情報等のコンペティション参加登録の入力処理を行う。
【0028】
これにより、システム管理側のサーバ3は、ステップS4において、顧客のコンペティション参加登録処理を行う。これにより、コンペティション参加登録が完了する。
【0029】
コンペティション参加登録が完了すると、システム管理側のサーバ3は、ステップS5において、株式投資コンペティション用ウエブページのデータを顧客側の個人端末7-1に送信する。
【0030】
これにより、顧客側の個人端末7-1には、ステップS6において、株式投資コンペティション用ウエブページを表示させる。株式投資コンペティション用ウエブページとしては、開始画面、操作方法説明画面に続いて、図3に示す株式取引画面が表示される。
【0031】
図3において、株式取引画面21には、株式の購入銘柄数を表示する購入銘柄数表示部22、株式銘柄を表示する株式銘柄表示部23、株式銘柄に対応する購入ボタン24、及び株式銘柄に対応する売却ボタン25が表示される。
【0032】
顧客は、ステップS7において、個人端末7-1を用いて、株式取引画面21の購入ボタン24や売却ボタン25を操作することで、投資入力処理を行う。これにより、サーバ3は、ステップS8において、株式市場2にアクセスして、顧客の株式取引処理を行う。
【0033】
次に、サーバ3は、ステップS9において、顧客の株式取引処理の結果により構築された株式ポートフォリオを表示するポートフォリオ用ウエブページのデータを顧客側の個人端末7-1に送信する。これにより、顧客側の個人端末7-1には、ステップS10において、図4に示すポートフォリオ用ウエブページの顧客用株式ポートフォリオ画面を表示させる。
【0034】
図4において、顧客用株式ポートフォリオ画面31には、顧客名表示部32、証券コード表示部33、購入銘柄表示部34、購入数量表示部35、購入単位表示部36、評価額表示部37、利益表示部38、損益表示部39、評価額合計表示部40、利益合計表示部41、及び損益合計表示部42が表示されている。
【0035】
証券コード表示部33には、顧客が購入した各株式の証券コードが上から並べて表示されている。
【0036】
購入銘柄表示部34には、顧客が購入した各株式の銘柄が上から並べて表示されている。
【0037】
購入数量表示部35には、顧客が購入した各株式の購入数量が上から並べて表示されている。
【0038】
購入単位表示部36には、顧客が購入した各株式の購入単位が上から並べて表示されている。
【0039】
評価額表示部37には、顧客が購入した各株式の評価額が上から並べて表示されている。
【0040】
利益表示部38には、顧客が購入した各株式の利益が上から並べて表示されている。
【0041】
損益表示部39には、顧客が購入した各株式の損益が上から並べて表示されている。
【0042】
評価額合計表示部40には、顧客が購入した全株式の評価額の合計が表示されている。
【0043】
利益合計表示部41には、顧客が購入した全株式の利益の合計が表示されている。
【0044】
損益合計表示部42には、顧客が購入した全株式の損益の合計が表示されている。
【0045】
顧客用株式ポートフォリオ画面31の各表示は、顧客の株式の売買、時間経過による評価額の更新に応じて、リアルタイムで更新される。
【0046】
顧客は、顧客用株式ポートフォリオ画面31を見ることで、顧客が購入した各株式の情報を把握する。
【0047】
次に、顧客は、ステップS11において、個人端末7-1を用いて、サーバ3に対して、株式投資コンペティションのランキングを表示するランキング表示要求処理を行い、システム管理側のサーバ3は、ステップS12において、株式投資コンペティションのランキングを表示するランキング表示用ウエブページのデータを顧客側の個人端末7-1に送信する。これにより、顧客側の個人端末7-1には、ステップS13において、図5に示すランキング表示用ウエブページの株式投資コンペティションランキング画面が表示される。
【0048】
図5において、株式投資コンペティションランキング画面51には、順位表示部52、名前表示部53、損益表示部54、詳細ボタン表示部55が表示されている。
【0049】
順位表示部52は、株式投資コンペティションの順位が1位から順に表示される。名前表示部53には、順位表示部52の順位に対応する顧客の名前が表示される。
【0050】
損益表示部54には、名前表示部53の顧客が購入した全株式の損益の合計が表示される。
【0051】
詳細ボタン表示部55には、名前表示部53の顧客に対応する顧客用株式ポートフォリオ画面に移動するための移動ボタン56が表示される。
【0052】
株式投資コンペティションランキング画面51には、個人端末7-1を操作する顧客(山田 太郎)の情報57も表示される。
【0053】
尚、本実施形態の株式投資コンペティションシステム1において、株式ポートフォリオとは、複数の株式を購入することで、株式のチームを構築したものである。
【0054】
また、株式投資コンペティションシステム1では、図4に示した株式ポートフォリオ及び図5に示した株式投資コンペティションランキングに加えて、その時々の、株価、上昇率、前日(先週、先月)から見てのプラス(上昇率)等も、サーバ3が集計して表示できる。
【0055】
さらに、図5に示した株式投資コンペティションランキングは、サーバ3が順位を計算して表示する。
【0056】
さらに、株式投資コンペティションシステム1において、最終的な順位や、優勝者への通知・表示画面も個人端末に表示する。
【0057】
さらに、図5に示した株式投資コンペティションランキングの移動ボタン56を操作することで、参加者は他の参加者の株式ポートフォリオを見ることが可能であり、さらに、動向、順位、成績(資産のプラス、マイナス)を参照でき、最終的な優勝者等の者がどのぐらいの成績を記録したのかを見ることも可能である。
【0058】
<本発明の実施形態の構成及び作用を纏め>
以下、このような本発明の実施形態の構成及び作用を纏めて説明すると、株式投資コンペティションシステム1は、株式市場2と顧客との間の株式の取引を行う株式取引手段(株式取引システム11)を有し、複数の顧客が各自で選択して構築した株式ポートフォリオによりコンペティション(株式投資コンペティション)を行う。
【0059】
前記コンペティションに参加する際の初期の株式ポートフォリオは、所定の金額内(2万円以下)で構築される。
【0060】
前記コンペティションを運営する運営側(サーバ3)は、前記コンペティションに参加する複数の顧客に対して、前記コンペティションに参加する他者の顧客の株式ポートフォリオの情報を提供する。
【0061】
このような構成の株式投資コンペティションシステム1によれば、複数の顧客が各自で選択して構築した株式ポートフォリオによりコンペティションを行うので、株式投資の顧客をより増やすことができる。
【0062】
また、株式投資コンペティションシステム1によれば、前記コンペティションに参加する際の初期の株式ポートフォリオが、所定の金額内(本実施形態の場合、2万円以下)で構築されるので、株式投資の初心者にも参加が容易で、株式投資の顧客をより増やすことができる。
【0063】
さらに、株式投資コンペティションシステム1によれば、前記コンペティションに参加する複数の顧客に対して、前記コンペティションに参加する他者の顧客の株式ポートフォリオの情報を提供するので、前記コンペティションの魅力を高めることができる。
【0064】
さらに、株式投資コンペティションシステム1では、参加者がゲーム感覚で株式投資を勉強して株式投資コンペティションに参加し、よい成績を上げれば賞金、豪華な景品を獲得できる。
【0065】
さらに、株式投資コンペティションは、参加者が各自で選択して構築した株式ポートフォリオの成果を競うというスキームであり、参加者の顧客が株式投資の関心を高め、株式リテラシーを高め、顧客を貯蓄から投資へという方向に誘導することができる。
【0066】
株式投資コンペティションの賞金負担は、主催となる投資会社10やその他の協賛企業が行うことになります。
【0067】
主催となる投資会社10やその他の協賛企業のメリットとしては、自社の知名度をアップすることができる、1000円単位の株式売買を訴求できる、参加者が望む銘柄を把握できる、見込み客リストを入手できる、自社の在庫管理に必要な情報が得られる等があり、以上の結果として新規口座開設が期待できる。
【0068】
尚、本発明の株式投資コンペティションシステムの構成としては、図1に示したものに限らず各種適用可能であり、例えば、管理者がサーバ3に対して直接入力操作を行うことも可能である。
【0069】
以上で具体的な実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限られるものではない。例えば、前記コンペティションに参加する際の初期の株式ポートフォリオを構築する金額を2万円以下としたが、1万9000円以上、2万円以下としてもよい。その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、株式投資コンペティションシステムの具体的構成やプログラム、具体的手順等についても適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 株式投資コンペティションシステム
2 株式市場
3 サーバ
4 ルータ
5 管理者用端末
6 インターネット
7-1、7-2…7-n 個人端末
10 証券会社
11 株式取引システム
図1
図2
図3
図4
図5