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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021608
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20250206BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
G08G1/01 A
G08G1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023125426
(22)【出願日】2023-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】西村 和也
(72)【発明者】
【氏名】上野山 直貴
(72)【発明者】
【氏名】中野 景子
(72)【発明者】
【氏名】中西 陽平
(72)【発明者】
【氏名】松村 隆弘
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF12
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF32
5H181MC19
5H181MC27
(57)【要約】
【課題】観光客が利用しやすい道路を、観光客の利用を推奨する道路として提案する。
【解決手段】サーバの実行装置は、特定地域内に設けられた道路を走行する車両から受信した複数の画像データの中で、車両が写っている画像データを取得する(S31)。サーバの実行装置は、取得した画像データが示す画像を解析することによって、当該画像に写っている車両が、地元住民が運転する車両であるか、観光客が運転する車両であるかを判別する(S32)。サーバの実行装置は、画像に写っている車両の判別結果に基づいて、道路を走行する複数の車両のうち、観光客が運転する車両が占める割合である第1割合を、複数の道路毎に算出する(S33)。サーバの実行装置は、複数の道路の中で、第1割合が第1閾値以上となる道路を、観光客の利用を推奨する道路として提案する(S81)。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
観光地及び当該観光地の周辺地域を含む予め定められた地域である特定地域内に設けられた複数の道路に関する情報を記憶する記憶装置と、
前記特定地域内に位置する車両に搭載されたカメラにより当該車両の周囲を撮影した画像のデータである画像データを、当該車両から受信する通信機と、
実行装置と、を備え、
前記実行装置は、
前記道路を走行する車両から前記通信機が受信した複数の前記画像データの中で、車両が写っている前記画像データを取得することと、
取得した前記画像データが示す前記画像を解析することによって、当該画像に写っている車両が、地元住民が運転する車両であるか、観光客が運転する車両であるかを判別することと、
前記画像に写っている車両の判別結果に基づいて、前記道路を走行する複数の車両のうち、観光客が運転する車両が占める割合である第1割合を、複数の前記道路毎に算出することと、
複数の前記道路の中で、前記第1割合が第1閾値以上となる前記道路を、観光客の利用を推奨する前記道路として提案することと、を実行する
情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶装置は、前記特定地域内に設けられた複数の駐車場に関する情報を記憶しており、
前記実行装置は、
前記駐車場に位置する車両から前記通信機が受信した複数の前記画像データの中で、車両が写っている前記画像データを取得することと、
取得した前記画像データが示す前記画像を解析することによって、当該画像に写っている車両が、地元住民が運転する車両であるか、観光客が運転する車両であるかを判別することと、
前記画像に写っている車両の判別結果に基づいて、前記駐車場に位置する複数の車両のうち、観光客が運転する車両が占める割合である第2割合を、複数の前記駐車場毎に算出することと、
複数の前記駐車場の中で、前記第2割合が第2閾値以上となる前記駐車場を、観光客の利用を推奨する前記駐車場として提案することと、を実行する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記実行装置は、
前記道路で渋滞が発生している場合、当該渋滞に巻き込まれている車両から前記通信機が受信した複数の前記画像データの中で、車両が写っている前記画像データを取得することと、
取得した前記画像データが示す前記画像を解析することによって、当該画像に写っている車両が、地元住民が運転する車両であるか、観光客が運転する車両であるかを判別することと、
前記画像に写っている車両の判別結果に基づいて、前記渋滞に巻き込まれている複数の車両のうち、観光客が運転する車両が占める割合である第3割合を算出することと、
算出した前記第3割合が第3閾値以上である場合に、観光客が前記観光地に訪れているために前記道路で前記渋滞が発生していることを、観光客に対して通知することと、を実行する
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記実行装置は、
前記画像に写っている車両の判別結果に基づいて、前記道路における第1方向に向かうための第1路線を走行する複数の車両のうち、観光客が運転する車両が占める割合である第1路線割合を算出することと、
前記画像に写っている車両の判別結果に基づいて、前記道路における前記第1方向とは反対の第2方向に向かうための第2路線を走行する複数の車両のうち、観光客が運転する車両が占める割合である第2路線割合を算出することと、
前記第1路線割合及び前記第2路線割合を観光客に対して通知することと、を実行する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
車両に張り付け可能であって当該車両の乗員を識別するための予め定められた標識を特定標識としたとき、
前記実行装置は、
前記特定地域内に位置する車両から前記通信機が受信した複数の前記画像データの中で、車両が写っている前記画像データを取得することと、
取得した前記画像データが示す前記画像を解析することによって、当該画像に写っている車両が、地元住民が運転する車両であるか、観光客が運転する車両であるかを判別することと、
観光客が運転すると判別した複数の車両のうち、前記特定標識が貼り付けられた車両が占める割合である特定割合を算出することと、を実行する
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の車両は、GPS装置と、データ処理装置とを備えている。データ処理装置は、観光地毎の道路情報及び観光情報をデータベースとして予め記憶している。データ処理装置は、GPS装置により車両の現在位置を検出する。データ処理装置は、車両の現在位置に基づいて、当該現在位置の周辺の道路情報及び観光情報をデータベースから取得する。データ処理装置は、取得した道路情報及び観光情報を車両の運転者に対して案内する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07-332997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、観光地の周辺地域では、観光地に訪れる観光客が利用しやすい道路等の設備と、観光地の地元住民が利用しやすい道路等の設備とが混在している。したがって、例えば観光地を管轄する自治体では、自治体の外部の地域から観光地へ車両で訪れる観光客に対して、観光客が利用しやすい道路等の設備を適切に案内したいという要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための情報処理装置は、観光地及び当該観光地の周辺地域を含む予め定められた地域である特定地域内に設けられた複数の道路に関する情報を記憶する記憶装置と、前記特定地域内に位置する車両に搭載されたカメラにより当該車両の周囲を撮影した画像のデータである画像データを、当該車両から受信する通信機と、実行装置と、を備え、前記実行装置は、前記道路を走行する車両から前記通信機が受信した複数の前記画像データの中で、車両が写っている前記画像データを取得することと、取得した前記画像データが示す前記画像を解析することによって、当該画像に写っている車両が、地元住民が運転する車両であるか、観光客が運転する車両であるかを判別することと、前記画像に写っている車両の判別結果に基づいて、前記道路を走行する複数の車両のうち、観光客が運転する車両が占める割合である第1割合を、複数の前記道路毎に算出することと、複数の前記道路の中で、前記第1割合が第1閾値以上となる前記道路を、観光客の利用を推奨する前記道路として提案することと、を実行する。
【発明の効果】
【0006】
一般的に、第1割合が高いほど、その第1割合に対応する道路は、観光客が利用しやすい傾向がある。したがって、上記構成によれば、第1割合が第1閾値以上となる道路、すなわち観光客が利用しやすい道路を、観光客の利用を推奨する道路として提案できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、情報処理システムの概略構成図である。
図2図2は、特定地域に関する説明図である。
図3図3は、収集制御を示すシーケンス図である。
図4図4は、更新制御を示すフローチャートである。
図5図5は、配信制御を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<情報処理システムの概略構成>
以下、本発明の一実施形態を図1図5にしたがって説明する。先ず、情報処理システム100の概略構成について説明する。
【0009】
図1に示すように、情報処理システム100は、複数の車両10を備えている。車両10としては、例えばユーザが運転する自動車である。なお、図1では、1つの車両10のみを代表して図示している。
【0010】
車両10は、ドライブレコーダ10Aを備えている。ドライブレコーダ10Aは、車両10の周囲の画像等を記録するための装置である。ドライブレコーダ10Aは、GNSS受信機31、及びカメラ32を備えている。
【0011】
GNSS受信機31は、図示しないGNSS用の衛星との通信により車両10が位置する地点の座標である位置座標PCを検出する。なお、「GNSS」は、Global Navigation Satellite Systemの略称である。
【0012】
カメラ32は、被写体を撮影した画像のデータである画像データDPを検出する。本実施形態において、カメラ32は、車両10の周囲のうち当該車両10に対して前側の領域の画像のデータを、画像データDPとして検出する。すなわち、カメラ32は、当該カメラ32を備えている車両10に対して前側の領域に位置する他の車両10が写っている画像のデータを、画像データDPとして検出でき得る。
【0013】
ドライブレコーダ10Aは、制御装置20を備えている。制御装置20は、GNSS受信機31から位置座標PCを示す信号を取得する。また、制御装置20は、カメラ32から画像データDPを取得する。
【0014】
制御装置20は、実行装置21、記憶装置22、及び通信機23を備えている。通信機23は、通信ネットワークNWを介して車両10の外部の機器と無線通信可能である。記憶装置22は、読み出しのみが可能なROMと、読み出し及び書き込みが可能な揮発性のRAMと、読み出し及び書き込みが可能な不揮発性のストレージとを含んでいる。記憶装置22は、制御装置20が取得した情報等を記憶する。また、記憶装置22は、各種のプログラムを予め記憶している。実行装置21の一例は、CPUである。実行装置21は、記憶装置22のプログラムを読み込むことにより、各種の処理を実行する。
【0015】
図1に示すように、情報処理システム100は、サーバ50を備えている。本実施形態において、サーバ50は、後述する観光地ATを管轄する自治体が管理するものである。サーバ50は、実行装置51、記憶装置52、及び通信機53を備えている。通信機53は、通信ネットワークNWを介してサーバ50の外部の機器と通信可能である。記憶装置52は、ROM、RAM、及びストレージを含んでいる。記憶装置52は、サーバ50が取得した情報等を記憶する。また、記憶装置52は、各種のプログラム及び各種のデータを予め記憶している。記憶装置52は、各種のプログラムの一つとして、情報処理プログラム52Aを予め記憶している。また、記憶装置52は、各種のデータとして、地図データ52B、及びウェブデータ52Cを予め記憶している。ウェブデータ52Cは、観光地ATを管轄する自治体のウェブページに関するデータである。なお、地図データ52Bについては後述する。実行装置51の一例は、CPUである。実行装置51は、記憶装置52の情報処理プログラム52Aを読み込むことにより、情報処理装置に関する各種の処理を実行する。すなわち、サーバ50は、情報処理装置の一例である。
【0016】
図2に示すように、地図データ52Bは、観光地AT及び当該観光地ATの周辺地域を含む予め定められた地域である特定地域ASに関する地図のデータである。例えば、特定地域ASは、1つの観光地AT、2つの道路W、及び2つの駐車場Pを含む。なお、本明細書では、2つの道路Wを総称して説明するときには単に道路Wと呼称し、2つの道路Wを区別して説明するときは道路WA及び道路WBと呼称する。また、2つの駐車場Pを総称して説明するときには単に駐車場Pと呼称し、2つの駐車場Pを区別して説明するときには駐車場PA及び駐車場PBと呼称する。本実施形態において、道路Wの一端は、観光地ATに接続している。また、各道路Wは、2つの路線Lとして第1路線L1及び第2路線L2を含んでいる。本実施形態において、第1路線L1は、観光地ATに向かうための路線Lである。また、第2路線L2は、観光地ATから離れるための路線Lである。換言すると、第1路線L1は、道路Wにおける第1方向に向かうための路線Lである。また、第2路線L2は、道路Wにおける第1方向とは反対の第2方向に向かうための路線Lである。駐車場PAは、道路WAに隣接している。また、駐車場PBは、道路WBに隣接している。
【0017】
図1に示すように、情報処理システム100は、複数の個人端末70を備えている。個人端末70の一例は、車両10のユーザが所有するスマートフォンである。なお、図1では、1つの個人端末70のみを代表して図示している。
【0018】
個人端末70は、実行装置71、記憶装置72、通信機73、及びディスプレイ74を備えている。通信機73は、通信ネットワークNWを介して個人端末70の外部の機器と無線通信可能である。記憶装置72は、ROM、RAM、及びストレージを含んでいる。記憶装置72は、個人端末70が取得した情報等を記憶する。また、記憶装置72は、各種のプログラムを予め記憶している。実行装置71の一例は、CPUである。実行装置71は、記憶装置72のプログラムを読み込むことにより、各種の処理を実行する。ディスプレイ74は、各種の情報を表示可能である。また、ディスプレイ74は、いわゆるタッチパネルディスプレイである。したがって、ユーザは、ディスプレイ74を介して各種の情報を入力することも可能である。
【0019】
<収集制御>
次に、図3を参照して、車両10の制御装置20及びサーバ50が実行する収集制御について説明する。収集制御は、1つのサーバ50と複数の車両10の制御装置20との間でそれぞれ実行される。この収集制御は、サーバ50が後述する収集データDCを収集するための制御である。本実施形態において、車両10の制御装置20は、予め定められた制御周期毎に、収集制御を開始する。なお、収集制御の制御周期の一例は、数ミリ秒~数秒程度である。
【0020】
図3に示すように、制御装置20の実行装置21は、収集制御を開始すると、ステップS11の処理を実行する。ステップS11において、制御装置20の実行装置21は、ステップS11の処理時点で制御装置20が取得した最新の位置座標PC及び画像データDPを、収集データDCとして生成する。すなわち、制御装置20の実行装置21は、同じタイミング取得した位置座標PC及び画像データDPを収集データDCとして紐づける。ステップS11の後、制御装置20の実行装置21は、処理をステップS12に進める。
【0021】
ステップS12において、制御装置20の通信機23は、収集データDCを、サーバ50に送信する。
サーバ50の通信機53は、制御装置20から送信された収集データDCを受信する。そして、サーバ50の実行装置51は、収集データDCを記憶装置52に記憶する。ステップS12の後、サーバ50の実行装置51は、今回の収集制御を終了する。
【0022】
<更新制御>
次に、図4を参照して、サーバ50が実行する更新制御について説明する。この更新制御は、ウェブデータ52Cを更新するための制御である。本実施形態において、サーバ50の実行装置51は、予め定められた制御周期毎に、更新制御を開始する。なお、更新制御の制御周期の一例は、数分~十数分程度である。
【0023】
図4に示すように、サーバ50の実行装置51は、更新制御を開始すると、ステップS31の処理を実行する。ステップS31において、実行装置51は、道路Wを走行する車両10から通信機53が受信した複数の画像データDPの中から、車両10が写っている画像データDPを取得する。具体的には、実行装置51は、例えば以下のように画像データDPを取得する。先ず、実行装置51は、画像データDPに紐づけられた位置座標PCを地図データ52Bに照らし合わせることにより、記憶装置52に記憶された複数の画像データDPのうち、道路Wを走行する車両10から通信機53が受信した複数の画像データDPを抽出する。続いて、実行装置51は、抽出した複数の画像データDP毎に、画像データDPが示す画像を解析することによって、当該画像に車両10が写っているか否かを判定する。例えば、実行装置51は、公知の画像解析処理を実行することによって、画像に車両10が写っているか否かを判定できる。そして、画像に車両10が写っていると実行装置51が判定した場合、実行装置51は、その画像に対応する画像データDPを取得する。ステップS31の後、実行装置51は、処理をステップS32に進める。
【0024】
ステップS32において、実行装置51は、ステップS31で取得した画像データDPが示す画像に写っている車両10が、地元住民が運転する車両10であるか、観光客が運転する車両10であるかを判別する。具体的には、実行装置51は、画像データDPが示す画像を解析することによって、以下の要件(1)及び要件(2)の1以上を満たす場合に、画像データDPが示す画像に写っている車両10が、観光客が運転する車両10であると判定する。一方、実行装置51は、画像データDPが示す画像を解析することによって、以下の要件(1)及び要件(2)の何れも満たさない場合に、画像データDPが示す画像に写っている車両10が、地元住民が運転する車両10であると判定する。なお、ステップS31で取得した画像データDPが示す画像に写っている車両10が複数である場合、ステップS32において、実行装置51は、画像データDPが示す画像に写っている車両10毎に、上記の判別を行う。
【0025】
要件(1):画像データDPが示す画像に写っている車両10のナンバープレートに表示された地域名が、特定地域ASに対応する地域名と異なること。
要件(2):画像データDPが示す画像に写っている車両10のナンバープレートに表示された用途を示す文字が、貸渡用の車両10を示す文字であること。
【0026】
例えば、特定地域ASが愛知県豊田市内の一部の地域であるとする。この場合、実行装置51は、画像データDPが示す画像に写っている車両10のナンバープレートに表示された地域名が、特定地域ASに対応する地域名である「豊田」ではない場合に、要件(1)を満たすと判定する。また、実行装置51は、画像データDPが示す画像に写っている車両10のナンバープレートに表示された用途を示す文字が、貸渡用の車両10を示す文字である「わ」又は「れ」である場合に、要件(2)を満たすと判定する。ステップS32の後、実行装置51は、処理をステップS33に進める。
【0027】
ステップS33において、実行装置51は、ステップS32の判別結果、すなわち画像データDPが示す画像に写っている車両10の判別結果に基づいて、第1割合R1を算出する。ここで、第1割合R1は、ステップS33の処理時点から予め定められた規定期間前までの期間において、道路Wを走行する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である。なお、ステップS33の規定期間の一例は、十数日~数十日程度である。また、実行装置51は、特定地域AS内に設けられた複数の道路W毎に、第1割合R1を算出する。したがって、道路W毎の第1割合R1は、以下の式(1)で表される。
【0028】
式(1):第1割合R1=(対象とする道路WについてステップS32で観光客が運転する車両10であると判別された車両10の総数)/(対象とする道路WについてステップS31で画像データDPが示す画像に写っている車両10の総数)×100
ステップS33の後、実行装置51は、処理をステップS34に進める。
【0029】
ステップS34において、実行装置51は、特定地域AS内に設けられた複数の道路W毎に、第1割合R1が予め定められた第1閾値RT1以上であるか否かを判定する。ここで、第1閾値RT1は、対象とする道路Wについて観光客が運転する車両10が多いか否かを判定するための閾値である。第1閾値RT1は、対象とする道路W毎に、実験及びシミュレーション等により予め定められている。第1閾値RT1の一例は、数十%である。ステップS34の後、実行装置51は、処理をステップS41に進める。
【0030】
ステップS41において、実行装置51は、駐車場Pに位置する車両10から通信機53が受信した複数の画像データDPの中から、車両10が写っている画像データDPを取得する。具体的には、実行装置51は、例えば以下のように画像データDPを取得する。実行装置51は、画像データDPに紐づけられた位置座標PCを地図データ52Bに照らし合わせることにより、記憶装置52に記憶された複数の画像データDPのうち、駐車場Pに位置する車両10から通信機53が受信した複数の画像データDPを抽出する。続いて、実行装置51は、抽出した複数の画像データDP毎に、画像データDPが示す画像を解析することによって、当該画像に車両10が写っているか否かを判定する。そして、画像に車両10が写っていると実行装置51が判定した場合、実行装置51は、その画像に対応する画像データDPを取得する。ステップS41の後、実行装置51は、処理をステップS42に進める。
【0031】
ステップS42において、実行装置51は、ステップS41で取得した画像データDPが示す画像に写っている車両10が、地元住民が運転する車両10であるか、観光客が運転する車両10であるかを判別する。なお、ステップS42の処理は、上述したステップS32の処理と同様である。ステップS42の後、実行装置51は、処理をステップS43に進める。
【0032】
ステップS43において、実行装置51は、ステップS42の判別結果、すなわち画像データDPが示す画像に写っている車両10の判別結果に基づいて、第2割合R2を算出する。ここで、第2割合R2は、ステップS43の処理時点から予め定められた規定期間前までの期間において、駐車場Pに位置する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である。なお、ステップS43の規定期間の一例は、十数日~数十日程度である。また、実行装置51は、特定地域AS内に設けられた複数の駐車場P毎に、第2割合R2を算出する。したがって、駐車場P毎の第2割合R2は、以下の式(2)で表される。
【0033】
式(2):第2割合R2=(対象とする駐車場PについてステップS42で観光客が運転する車両10であると判別された車両10の総数)/(対象とする駐車場PについてステップS41で画像データDPが示す画像に写っている車両10の総数)×100
ステップS43の後、実行装置51は、処理をステップS44に進める。
【0034】
ステップS44において、実行装置51は、特定地域ASに設けられた複数の駐車場P毎に、第2割合R2が予め定められた第2閾値RT2以上であるか否かを判定する。ここで、第2閾値RT2は、対象とする駐車場Pについて観光客が運転する車両10が多いか否かを判定するための閾値である。第2閾値RT2は、対象とする駐車場P毎に、実験及びシミュレーション等により予め定められている。第2閾値RT2の一例は、数十%である。ステップS44の後、実行装置51は、処理をステップS51に進める。
【0035】
ステップS51において、実行装置51は、特定地域AS内に設けられた複数の道路W毎に、道路Wで渋滞が発生しているか否かを判定する。例えば、実行装置51は、道路Wを走行する複数の車両10から通信機53が受信した複数の位置座標PCの推移に基づいて、道路Wで渋滞が発生しているか否かを判定する。具体例として、実行装置51は、ステップS51の処理時点から予め定められた一定期間前までの複数の位置座標PCの移動量の平均値が予め定められた規定移動量以下である場合に、道路Wで渋滞が発生していると判定する。なお、一定期間の一例は、数分~数十分程度である。ステップS51において、特定地域AS内に設けられた複数の道路Wの何れでも渋滞が発生していないと実行装置51が判定した場合(S51:NO)、実行装置51は、処理を後述するステップS71に進める。一方、ステップS51において、特定地域AS内に設けられた複数の道路Wのうち1以上の道路Wで渋滞が発生していると実行装置51が判定した場合(S51:YES)、実行装置51は、処理をステップS61に進める。
【0036】
ステップS61において、実行装置51は、道路Wで渋滞が発生している場合、当該渋滞に巻き込まれている車両10から通信機53が受信した複数の画像データDPの中で、車両10が写っている画像データDPを取得する。具体的には、実行装置51は、例えば以下のように画像データDPを取得する。先ず、実行装置51は、画像データDPに紐づけられた位置座標PCを、ステップS51で渋滞が発生している判定した道路Wに照らし合わせることにより、記憶装置52に記憶された複数の画像データDPのうち、渋滞に巻き込まれている車両10から通信機53が受信した複数の画像データDPを抽出する。続いて、実行装置51は、抽出した複数の画像データDP毎に、画像データDPが示す画像を解析することによって、当該画像に車両10が写っているか否かを判定する。そして、画像に車両10が写っていると実行装置51が判定した場合、実行装置51は、その画像に対応する画像データDPを取得する。ステップS61の後、実行装置51は、処理をステップS62に進める。
【0037】
ステップS62において、実行装置51は、ステップS61で取得した画像データDPが示す画像に写っている車両10が、地元住民が運転する車両10であるか、観光客が運転する車両10であるかを判別する。なお、ステップS62の処理は、上述したステップS32の処理と同様である。ステップS62の後、実行装置51は、処理をステップS63に進める。
【0038】
ステップS63において、実行装置51は、ステップS62の判別結果、すなわち画像データDPが示す画像に写っている車両10の判別結果に基づいて、第3割合R3を算出する。ここで、第3割合R3は、ステップS63の処理時点から予め定められた基準期間前までの期間において、渋滞に巻き込まれている複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である。なお、ステップS63の基準期間の一例は、数分~十数分程度である。したがって、ステップS63の基準期間は、ステップS33の規定期間よりも短い。すなわち、第3割合R3は、例えばステップS63の基準期間がステップS33の規定期間と同じである場合に比べて、ステップS63の処理時点に近い時期の状況を反映する。また、実行装置51は、渋滞が発生している道路W毎に、第3割合R3を算出する。したがって、道路W毎の第3割合R3は、以下の式(3)で表される。
【0039】
式(3):第3割合R3=(対象とする道路WについてステップS62で観光客が運転する車両10であると判別された車両10の総数)/(対象とする道路WについてステップS61で画像データDPが示す画像に写っている車両10の総数)×100
ステップS63の後、実行装置51は、処理をステップS64に進める。
【0040】
ステップS64において、実行装置51は、渋滞が発生している道路W毎に、第3割合R3が予め定められた第3閾値RT3以上であるか否かを判定する。ここで、第3閾値RT3は、対象とする道路Wについて観光客が運転する車両10が多いか否かを判定するための閾値である。第3閾値RT3は、対象とする道路W毎に、実験及びシミュレーション等により予め定められている。第3閾値RT3の一例は、数十%である。ステップS64の後、実行装置51は、処理をステップS71に進める。
【0041】
ステップS71において、実行装置51は、ステップS32の判別結果、すなわち画像データDPが示す画像に写っている車両10の判別結果に基づいて、第1路線割合LR1を算出する。ここで、第1路線割合LR1は、ステップS71の処理時点から予め定められた基準期間前までの期間において、道路Wにおける第1路線L1を走行する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である。また、実行装置51は、ステップS32の判別結果、すなわち画像データDPが示す画像に写っている車両10の判別結果に基づいて、第2路線割合LR2を算出する。ここで、第2路線割合LR2は、ステップS71の処理時点から予め定められた基準期間前までの期間において、道路Wにおける第2路線L2を走行する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である。本実施形態において、ステップS71の基準期間の一例は、数分~十数分程度である。したがって、ステップS71の基準期間は、ステップS33の規定期間よりも短い。すなわち、第1路線割合LR1及び第2路線割合LR2は、ステップS71の基準期間がステップS33の規定期間と同じである場合に比べて、ステップS71の処理時点に近い時期の状況を反映する。なお、実行装置51は、特定地域AS内に設けられた複数の道路W毎に、第1路線割合LR1及び第2路線割合LR2を算出する。ステップS71の後、実行装置51は、処理をステップS76に進める。
【0042】
ステップS76において、実行装置51は、画像データDPが示す画像を解析することによって、ステップS32で観光客が運転する車両10であると判別された車両10のうち、当該車両10に予め定められた特定標識が張り付けられているか否かを判別する。ここで、特定標識は、車両10に張り付け可能であって当該車両10の乗員を識別するための予め定められた標識である。特定標識の一例は、初心運転者標識、いわゆる初心者マークである。ステップS76の後、実行装置51は、処理をステップS77に進める。
【0043】
ステップS77において、実行装置51は、ステップS76の判別結果、すなわち画像データDPが示す画像に写っている車両10の判別結果に基づいて、特定割合SRを算出する。ここで、特定割合SRは、ステップS76の処理時点から予め定められた規定期間前までの期間において、ステップS32で観光客が運転する車両10であると判別された複数の車両10のうち、特定標識が張り付けられている車両10が占める割合である。なお、ステップS77の規定期間の一例は、十数日~数十日程度である。また、実行装置51は、特定地域AS内に設けられた複数の道路W毎に、特定割合SRを算出する。したがって、道路W毎の特定割合SRは、以下の式(4)で表される。
【0044】
式(4):特定割合SR=(対象とする道路WについてステップS76で特定標識が張り付けられていると判別された車両10の総数)/(対象とする道路WについてステップS32で観光客が運転する車両10であると判別された車両10の総数)×100
ステップS77の後、実行装置51は、処理をステップS81に進める。
【0045】
ステップS81において、実行装置51は、ステップS34の判定結果、ステップS44の判定結果、ステップS64の判定結果、ステップS71の算出結果に基づいて、ウェブデータ52Cを更新する。前提として、図2に示すように、ウェブデータ52Cは、特定地域ASを示す地図を掲載するウェブページを含む。そして、例えば、ステップS34において道路WAの第1割合R1が第1閾値RT1以上であると実行装置51が判定したとする。この場合、ステップS81において、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAに、「観光客の利用を推奨」というメッセージを付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、複数の道路Wの中で、第1割合R1が第1閾値RT1以上となる道路Wを、観光客の利用を推奨する道路Wとして提案する。また、例えば、ステップS44において駐車場PAの第2割合R2が第2閾値RT2以上であると実行装置51が判定したとする。この場合、ステップS81において、実行装置51は、特定地域ASを示す地図上の駐車場PAに、「観光客の利用を推奨」というメッセージを付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、複数の駐車場Pの中で、第2割合R2が第2閾値RT2以上となる駐車場Pを、観光客の利用を推奨する駐車場Pとして提案する。例えば、ステップS64において道路WAの第3割合R3が第3閾値RT3であると実行装置51が判定したとする。この場合、ステップS81において、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAに、「多くの観光客が観光地ATを訪れているために渋滞が発生中」というメッセージを付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、道路Wの第3割合R3が第3閾値RT3である場合に、観光客が観光地ATに訪れているために渋滞が発生していることを、観光客に対して通知する。ステップS81において、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAの第1路線L1に、ステップS71における第1路線割合LR1を付すように、ウェブデータ52Cを更新する。また、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAの第2路線L2に、ステップS71における第2路線割合LR2を付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、第1路線割合LR1及び第2路線割合LR2を観光客に対して通知する。ステップS81の後、実行装置51は、今回の更新制御を終了する。
【0046】
<配信制御>
次に、図5を参照して、サーバ50及び個人端末70が実行する配信制御について説明する。配信制御は、1つのサーバ50と複数の個人端末70との間でそれぞれ実行される。この配信制御は、ウェブデータ52Cをサーバ50から個人端末70に送信するための制御である。本実施形態において、個人端末70は、当該個人端末70のディスプレイ74を介してユーザがウェブデータ52Cの配信を要求する度に、配信制御を開始する。なお、ユーザがウェブデータ52Cの配信を要求する操作の一例は、ウェブブラウザにおいて、観光地ATを管轄する自治体のウェブページにアクセスする操作である。
【0047】
図5に示すように、個人端末70の実行装置71は、配信制御を開始すると、ステップS91の処理を実行する。ステップS91において、個人端末70の通信機73は、ウェブデータ52Cの送信を要求する信号をサーバ50に送信する。
【0048】
サーバ50の通信機53は、個人端末70から送信されたウェブデータ52Cの送信を要求する信号を受信する。ステップS91の後、サーバ50の実行装置51は、処理をステップS92に進める。
【0049】
ステップS92において、サーバ50の通信機53は、ウェブデータ52Cを個人端末70に送信する。
個人端末70の通信機73は、サーバ50から送信されたウェブデータ52Cを受信する。そして、個人端末70の実行装置71は、ディスプレイ74においてウェブデータ52C、すなわち特定地域ASを示す地図が掲載されたウェブページを表示する。ステップS92の後、個人端末70の実行装置71は、今回の配信制御を終了する。
【0050】
<本実施形態の作用>
図4に示すように、ステップS31~ステップS33において、サーバ50の実行装置51は、道路Wを走行する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である第1割合R1を算出する。続いて、ステップS34において、実行装置51は、特定地域AS内に設けられた複数の道路W毎に、第1割合R1が予め定められた第1閾値RT1以上であるか否かを判定する。ここで、第1割合R1が第1閾値RT1以上となる道路Wは、観光地ATへの行き来で観光客が車両10を運転しやすい道路Wであると推測できる。そして、例えば、ステップS34において道路WAの第1割合R1が第1閾値RT1以上であると実行装置51が判定したとする。この場合、ステップS81において、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAに、「観光客の利用を推奨」というメッセージを付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、複数の道路Wの中で、第1割合R1が第1閾値RT1以上となる道路Wを、観光客の利用を推奨する道路Wとして提案する。
【0051】
<本実施形態の効果>
(1)一般的に、第1割合R1が高いほど、その第1割合R1に対応する道路Wは、観光客が利用しやすい傾向がある。したがって、本実施形態によれば、第1割合R1が第1閾値RT1以上となる道路Wを、観光客の利用を推奨する道路Wとして提案できる。
【0052】
(2)ステップS41~ステップS43において、サーバ50の実行装置51は、駐車場Pに位置する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である第2割合R2を算出する。続いて、ステップS44において、実行装置51は、特定地域ASに設けられた複数の駐車場P毎に、第2割合R2が予め定められた第2閾値RT2以上であるか否かを判定する。ここで、第2割合R2が第2閾値RT2以上となる駐車場Pは、観光客が車両10を駐車させるのに都合のよい駐車場Pであると推測できる。そして、例えば、ステップS44において駐車場PAの第2割合R2が第2閾値RT2以上であると実行装置51が判定したとする。この場合、ステップS81において、実行装置51は、特定地域ASを示す地図上の駐車場PAに、「観光客の利用を推奨」というメッセージを付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、複数の駐車場Pの中で、第2割合R2が第2閾値RT2以上となる駐車場Pを、観光客の利用を推奨する駐車場Pとして提案する。
【0053】
一般的に、第2割合R2が高いほど、その第2割合R2に対応する駐車場Pは、観光客が利用しやすい傾向がある。したがって、本実施形態によれば、第2割合R2が第2閾値RT2以上となる駐車場Pを、観光客の利用を推奨する駐車場Pとして提案できる。
【0054】
(3)ステップS51~ステップS63において、サーバ50の実行装置51は、渋滞に巻き込まれている複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である第3割合R3を算出する。続いて、ステップS64において、実行装置51は、渋滞が発生している道路W毎に、第3割合R3が予め定められた第3閾値RT3以上であるか否かを判定する。そして、例えば、ステップS64において道路WAの第3割合R3が第3閾値RT3であると実行装置51が判定したとする。この場合、ステップS81において、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAに、「多くの観光客が観光地ATを訪れているために渋滞が発生中」というメッセージを付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、道路Wの第3割合R3が第3閾値RT3である場合に、観光客が観光地ATに訪れているために渋滞が発生していることを、観光客に対して通知する。
【0055】
例えば、道路Wを利用した観光客の車両10に起因して渋滞が発生している場合には、地元住民の車両10のみに起因して渋滞が発生している場合に比べて、渋滞が一時的に発生している可能性が高い。本実施形態によれば、観光客は、多くの観光客が訪れているために道路Wで渋滞が発生していることを把握することで、一時的に発生している可能性が高い観光客による渋滞を加味して観光のスケジュールを決定できる。具体的には、観光客は、例えば観光地ATの滞在期間を長くすることで渋滞が発生している道路Wを通過するタイミングを遅らせる、といったように観光のスケジュールを決定できる。
【0056】
(4)ステップS71において、実行装置51は、道路Wにおける第1路線L1を走行する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である第1路線割合LR1を算出する。また、実行装置51は、道路Wにおける第2路線L2を走行する複数の車両10のうち、観光客が運転する車両10が占める割合である第2路線割合LR2を算出する。そして、ステップS81において、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAの第1路線L1に、ステップS71における第1路線割合LR1を付すように、ウェブデータ52Cを更新する。また、実行装置51は、ウェブページの特定地域ASを示す地図上の道路WAの第2路線L2に、ステップS71における第2路線割合LR2を付すように、ウェブデータ52Cを更新する。換言すると、実行装置51は、第1路線割合LR1及び第2路線割合LR2を観光客に対して通知する。
【0057】
本実施形態において、第1路線L1は、観光地ATに向かうための路線Lである。また、第2路線L2は、観光地ATから離れるための路線Lである。そのため、第1路線割合LR1が第2路線割合LR2に対して大きくなるほど、観光地ATの観光客が増加しやすい。本実施形態によれば、観光客は、第1路線割合LR1及び第2路線割合LR2を加味することで、観光地ATの観光客の増減を把握できる。
【0058】
(5)ステップS76及びステップS77において、実行装置51は、観光客が運転する車両10であると判別された複数の車両10のうち、特定標識が張り付けられている車両10が占める割合である特定割合SRを算出する。そのため、例えば、サーバ50を管理する自治体は、観光客が運転する複数の車両10のうち、特定標識が張り付けられている車両10の乗員、すなわち初心運転者標識が示すような車両10の運転に不慣れな観光客が占める割合を把握できる。なお、サーバ50を管理する自治体は、上記のように特定標識が張り付けられた車両10の観光客の割合を把握することで、その観光客に合わせた設備の充実を図ることをでき得る。
【0059】
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0060】
・上記実施形態において、更新制御は変更してもよい。
例えば、ステップS32において判別に用いる要件を変更してもよい。具体例として、ステップS32において要件(1)及び要件(2)の合計2つの要件を用いらなくてもよく、例えば要件(1)のみを用いてもよい。なお、同様に、ステップS42において判別に用いる要件を変更してもよい。また、ステップS42において判別に用いる要件は、ステップS32において判別に用いる要件と異なっていてもよい。さらに、上記の点は、ステップS62において判別に用いる要件についても同様である。
【0061】
・例えば、ステップS41~ステップS44の処理は省略してもよい。具体例として、観光客の利用を推奨する駐車場Pを提案する必要が低いのであれば、ステップS41~ステップS44の処理は省略しても差し支えない。
【0062】
・例えば、ステップS51において、道路Wで渋滞が発生しているか否かを判定する構成は変更してもよい。具体例として、実行装置51は、サーバ50の外部の道路交通情報通信システムからの情報を取得することにより、道路Wで渋滞が発生しているか否かを判定してもよい。
【0063】
・例えば、ステップS61~ステップS64の処理は省略してもよい。具体例として、観光客が観光地ATに訪れているために渋滞が発生していることを観光客に対して通知する必要性が低いのであれば、ステップS61~ステップS64の処理は省略しても差し支えない。
【0064】
・例えば、ステップS71の処理は省略してもよい。具体例として、第1路線割合LR1及び第2路線割合LR2を観光客に対して通知する必要性が低いのであれば、ステップS71の処理は省略しても差し支えない。
【0065】
・例えば、ステップS76及びステップS77の対象の特定標識は変更してもよい。具体例として、特定標識は、初心運転者標識に限らず、高齢運転者標識、車両10の乗員に子供が含まれていることを示す標識などであってもよい。
【0066】
・例えば、ステップS76及びステップS77の処理は変更してもよい。実行装置51は、特定割合SRとして、ステップS42で観光客が運転する車両10であると判別された複数の車両10のうち、特定標識が張り付けられている車両10が占める割合を算出してもよい。
【0067】
・例えば、ステップS76及びステップS77の処理は省略してもよい。具体例として、特定標識が張り付けられた車両10の観光客の割合を把握する必要性が低いのであれば、ステップS76及びステップS77の処理は省略しても差し支えない。
【符号の説明】
【0068】
AS…特定地域 AT…観光地 DC…収集データ L…路線 P…駐車場 W…道路 10…車両 10A…ドライブレコーダ 20…制御装置 31…GNSS受信機 32…カメラ 50…サーバ 51…実行装置 52…記憶装置 52A…情報処理プログラム 52B…地図データ 52C…ウェブデータ 53…通信機 70…個人端末 100…情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5