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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021757
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】人力駆動車のペダル
(51)【国際特許分類】
   B62M 3/08 20060101AFI20250206BHJP
   B62J 45/00 20200101ALI20250206BHJP
【FI】
B62M3/08 Z
B62J45/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023125701
(22)【出願日】2023-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】加治木 孝一
(57)【要約】
【課題】発電が可能であるとともに、使用者に対して発電に伴う負荷を感じにくくする。
【解決手段】駆動力が入力される第1踏部を有するペダル本体と、第1コイル及び第1磁歪部材を含み、前記第1踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第1磁歪部材が変形することにより前記第1コイルに第1電力を発生させる第1発電部とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車のペダルであって、
駆動力が入力される第1踏部を有するペダル本体と、
第1コイル及び第1磁歪部材を含み、前記第1踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第1磁歪部材が変形することにより前記第1コイルに第1電力を発生させる第1発電部と、
を備えるペダル。
【請求項2】
前記第1発電部は、前記第1踏部に対して移動し前記第1磁歪部材を変形させる第1可動部、をさらに有する、
請求項1に記載のペダル。
【請求項3】
前記第1発電部は、
前記第1磁歪部材が取り付けられる第1フレーム、及び、前記第1フレームを揺動可能に支持し磁性材料を含む第1ヨーク部、を有する、
請求項1に記載のペダル。
【請求項4】
前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、
前記ペダル軸は長手方向に延び、前記第1磁歪部材は前記長手方向に沿って延びる、
請求項1に記載のペダル。
【請求項5】
前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、
前記ペダル軸は長手方向に延び、前記第1磁歪部材は前記長手方向に非平行に延びる、
請求項1に記載のペダル。
【請求項6】
前記第1発電部は、前記第1電力の第1電流を整流する第1整流回路をさらに有する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のペダル。
【請求項7】
前記第1発電部で発電される前記第1電力を蓄電する蓄電部をさらに備える、
請求項1に記載のペダル。
【請求項8】
前記ペダル本体は、前記第1踏部とは異なる位置に、前記駆動力が入力される第2踏部をさらに有する、
請求項1に記載のペダル。
【請求項9】
第2コイル及び第2磁歪部材を含み、前記第2踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第2磁歪部材が変形することにより前記第2コイルに第2電力を発生させる第2発電部、をさらに備える、
請求項8に記載のペダル。
【請求項10】
前記第2発電部は、前記第2踏部に対して移動し前記第2磁歪部材を変形させる第2可動部、をさらに有する、
請求項9に記載のペダル。
【請求項11】
前記第2発電部は、
前記第2磁歪部材が取り付けられる第2フレーム及び前記第2フレームを揺動可能に支持し磁性材料を含む第2ヨーク部、を有する、
請求項9に記載のペダル。
【請求項12】
前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、
前記ペダル軸は長手方向に延び、
前記第2磁歪部材は前記長手方向に沿って延びる、
請求項9に記載のペダル。
【請求項13】
前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、
前記ペダル軸は長手方向に延び、前記第2磁歪部材は前記長手方向に非平行に延びる、
請求項9に記載のペダル。
【請求項14】
前記第2発電部は、前記第2電力の第2電流を整流する第2整流回路、をさらに有する、
請求項9に記載のペダル。
【請求項15】
前記ペダル本体とクリートとを係合させる係合位置と、前記ペダル本体と前記クリートとの係合が解除される解除位置との間で移動できるよう前記ペダル本体に設けられる係合部材をさらに備え、
前記係合部材の移動に連動し、前記第1磁歪部材を変形させる、
請求項1に記載のペダル。
【請求項16】
前記解除位置から前記係合位置に向けて前記係合部材を付勢させる付勢部をさらに備える、
請求項15に記載のペダル。
【請求項17】
人力駆動車のペダルであって、
駆動力が入力される第1踏部と、前記第1踏部とは異なる位置に配置されているとともに前記駆動力が入力される第2踏部とを有する、ペダル本体と、
第1コイル、第1磁歪部材、及び第1整流回路を含み、前記第1踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第1磁歪部材が変形することにより前記第1コイルに第1電流が流れる第1電力を発生させ、前記第1電流を整流する前記第1整流回路で整流させる第1発電部と、
第2コイル、第2磁歪部材、及び第2整流回路を含み、前記第2踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第1磁歪部材が変形することにより前記第2コイルに第2電流が流れる第2電力を発生させ、前記第2電流を整流する前記第2整流回路で整流させる第2発電部と、
前記第1電力及び前記第2電力の少なくとも1つを蓄電する蓄電部と、
を備えるペダル。
【請求項18】
前記第1磁歪部材は、長手方向に延び、
前記第2磁歪部材は、前記長手方向に沿って延びる、
請求項17に記載のペダル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人力駆動車のペダルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発電機を備える自転車用ペダルが知られていた(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-137377号公報
【特許文献2】特開2008-221880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の自転車用ペダルにおいては、使用者が発電に伴う負荷を感じ易いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記した課題を考慮して、発電が可能であるとともに、使用者が発電に伴う負荷を感じにくい人力駆動車のペダルを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上述した課題を解決する本発明の一態様は、人力駆動車のペダルであって、駆動力が入力される第1踏部を有するペダル本体と、第1コイル及び第1磁歪部材を含み、前記第1踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第1磁歪部材が変形することにより前記第1コイルに第1電力を発生させる第1発電部と、を備える。
【0007】
上記構成によれば、第1踏部に対する使用者の駆動力の入力に応じて、第1磁歪部材を変形させることができる。第1磁歪部材の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第1発電部の第1コイルにおいて第1電力を発生させることができる。第1磁歪部材を用いる発電においては、ペダルにおける発電が可能であるとともに、使用者が発電に伴う負荷を感じにくいという効果が得られる。第1発電部で発生した電力をパワーメータ、サイクルコンピュータ、変速機、及び、変速機の操作装置等の電気機器の電力に利用することができる。
【0008】
(2)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)に記載のペダルであって、前記第1発電部は、前記第1踏部に対して移動し前記第1磁歪部材を変形させる第1可動部、をさらに有してもよい。
【0009】
上記構成によれば、第1踏部に対する使用者の駆動力は、第1可動部に伝達し、第1可動部は移動する。これにより、第1可動部は、第1磁歪部材を変形させ、第1発電部の第1コイルにおいて第1電力を発生させることができる。
【0010】
(3)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)に記載のペダルであって、前記第1発電部は、前記第1磁歪部材が取り付けられる第1フレーム、及び、前記第1フレームを揺動可能に支持し磁性材料を含む第1ヨーク部、を有してもよい。
【0011】
上記構成によれば、第1磁歪部材の変形に伴う逆磁歪効果をより効果的に得ることができる。したがって、第1発電部の第1コイルにおいて第1電力をより効果的に発生させることができる。
【0012】
(4)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)に記載のペダルであって、前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、前記ペダル軸は長手方向に延び、前記第1磁歪部材は前記長手方向に沿って延びてもよい。
【0013】
上記構成によれば、ペダル軸と第1磁歪部材とが平行な構造を有するペダルを実現することができる。
【0014】
(5)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)に記載のペダルであって、前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、前記ペダル軸は長手方向に延び、前記第1磁歪部材は前記長手方向に非平行に延びてもよい。
【0015】
上記構成によれば、ペダル軸と第1磁歪部材とが非平行な構造を有するペダルを実現することができる。
【0016】
(6)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)から(5)のいずれか一項に記載のペダルであって、前記第1発電部は、前記第1電力の第1電流を整流する第1整流回路をさらに有してもよい。
【0017】
上記構成によれば、第1整流回路において、第1コイルで発生した第1電力の第1電流を整流することができる。
【0018】
(7)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)に記載のペダルであって、前記第1発電部で発電される前記第1電力を蓄電する蓄電部をさらに備えてもよい。
【0019】
上記構成によれば、蓄電部において、第1コイルで発生した第1電力を蓄電することができる。
【0020】
(8)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)に記載のペダルであって、前記ペダル本体は、前記第1踏部とは異なる位置に、前記駆動力が入力される第2踏部をさらに有してもよい。
【0021】
上記構成によれば、使用者の駆動力を第2踏部に入力することができる。
【0022】
(9)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(8)に記載のペダルであって、第2コイル及び第2磁歪部材を含み、前記第2踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第2磁歪部材が変形することにより前記第2コイルに第2電力を発生させる第2発電部、をさらに備えてもよい。
【0023】
上記構成によれば、第2踏部に対する使用者の駆動力の入力に応じて、第2磁歪部材を変形させることができる。第2磁歪部材の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第2発電部の第2コイルにおいて第2電力を発生させることができる。第2磁歪部材を用いる発電においては、ペダルにおける発電が可能であるとともに、使用者が発電に伴う負荷を感じにくいという効果が得られる。第2発電部で発生した電力をパワーメータ、サイクルコンピュータ、変速機、及び、変速機の操作装置等の電気機器の電力に利用することができる。
【0024】
(10)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(9)に記載のペダルであって、前記第2発電部は、前記第2踏部に対して移動し前記第2磁歪部材を変形させる第2可動部、をさらに有してもよい。
【0025】
上記構成によれば、第2踏部に対する使用者の駆動力は、第2可動部に伝達し、第2可動部は移動する。これにより、第2可動部は、第2磁歪部材を変形させ、第2発電部の第2コイルにおいて第2電力を発生させることができる。
【0026】
(11)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(9)に記載のペダルであって、前記第2発電部は、前記第2磁歪部材が取り付けられる第2フレーム及び前記第2フレームを揺動可能に支持し磁性材料を含む第2ヨーク部、を有してもよい。
【0027】
上記構成によれば、第2磁歪部材の変形に伴う逆磁歪効果をより効果的に得ることができる。したがって、第2発電部の第2コイルにおいて第2電力をより効果的に発生させることができる。
【0028】
(12)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(9)に記載のペダルであって、前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、前記ペダル軸は長手方向に延び、前記第2磁歪部材は前記長手方向に沿って延びてもよい。
【0029】
上記構成によれば、ペダル軸と第2磁歪部材とが平行な構造を有するペダルを実現することができる。
【0030】
(13)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(9)に記載のペダルであって、前記ペダル本体は、前記人力駆動車に接続できるように設けられるペダル軸をさらに有し、前記ペダル軸は長手方向に延び、前記第2磁歪部材は前記長手方向に非平行に延びてもよい。
【0031】
上記構成によれば、ペダル軸と第2磁歪部材とが非平行な構造を有するペダルを実現することができる。
【0032】
(14)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(9)に記載のペダルであって、前記第2発電部は、前記第2電力の第2電流を整流する第2整流回路、をさらに有してもよい。
【0033】
上記構成によれば、第2整流回路において、第2コイルで発生した第2電力の第2電流を整流することができる。
【0034】
(15)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(1)に記載のペダルであって、前記ペダル本体とクリートとを係合させる係合位置と、前記ペダル本体と前記クリートとの係合が解除される解除位置との間で移動できるよう前記ペダル本体に設けられる係合部材をさらに備え、前記係合部材の移動に連動し、前記第1磁歪部材を変形させてもよい。
【0035】
上記構成によれば、ペダル本体とクリートとを係合させる場合において、及び、ペダル本体とクリートとの係合状態を解除させる場合において、係合部材が係合位置と解除位置との間で移動する。係合部材の移動に連動して前記第1磁歪部材を変形させることができる。第1磁歪部材の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第1発電部の第1コイルにおいて第1電力を発生させることができる。
【0036】
(16)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(15)に記載のペダルであって、前記解除位置から前記係合位置に向けて前記係合部材を付勢させる付勢部をさらに備えてもよい。
【0037】
上記構成によれば、付勢部の付勢力の作用により、ペダル本体とクリートとの係合状態の解除を促進させることができる。係合状態の解除に伴う係合部材の移動に連動して第1磁歪部材を変形させることができる。第1磁歪部材の変形に伴う逆磁歪効果の発生が促進され、第1発電部の第1コイルにおいて、より大きな第1電力を発生させることができる。
【0038】
(17)上述した課題を解決する本発明の一態様は、人力駆動車のペダルであって、駆動力が入力される第1踏部と、前記第1踏部とは異なる位置に配置されているとともに前記駆動力が入力される第2踏部とを有する、ペダル本体と、第1コイル、第1磁歪部材、及び第1整流回路を含み、前記第1踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第1磁歪部材が変形することにより前記第1コイルに第1電流が流れる第1電力を発生させ、前記第1電流を整流する前記第1整流回路で整流させる第1発電部と、第2コイル、第2磁歪部材、及び第2整流回路を含み、前記第2踏部に対する前記駆動力の入力に応じて前記第1磁歪部材が変形することにより前記第2コイルに第2電流が流れる第2電力を発生させ、前記第2電流を整流する前記第2整流回路で整流させる第2発電部と、前記第1電力及び前記第2電力の少なくとも1つを蓄電する蓄電部と、を備える。
【0039】
上記構成によれば、第1踏部に対する使用者の駆動力の入力に応じて、第1磁歪部材を変形させることができる。第1磁歪部材の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第1発電部の第1コイルに第1電流が流れる第1電力を発生させることができる。また、第1整流回路により、第1電流を整流することができる。第2踏部に対する使用者の駆動力の入力に応じて、第2磁歪部材を変形させることができる。第2磁歪部材の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第2発電部の第2コイルに第2電流が流れる第2電力を発生させることができる。また、第2整流回路により、第2電流を整流することができる。さらに、蓄電部により、第1電力及び第2電力の少なくとも1つを蓄電することができる。第1磁歪部材及び第2磁歪部材を用いる発電においては、ペダルにおける発電が可能であるとともに、使用者が発電に伴う負荷を感じにくいという効果が得られる。第1発電部又は第2発電部で発生した電力をパワーメータ、サイクルコンピュータ、変速機、及び、変速機の操作装置等の電気機器の電力に利用することができる。
【0040】
(18)上述した課題を解決する本発明の一態様は、(17)に記載のペダルであって、前記第1磁歪部材は、長手方向に延び、前記第2磁歪部材は、前記長手方向に沿って延びてもよい。
【0041】
上記構成によれば、第1磁歪部材と第2磁歪部材とが平行な構造を有するペダルを実現することができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、発電が可能であるとともに、使用者が発電に伴う負荷を感じにくい、との効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明の第1実施形態に係るペダルを備える人力駆動車を示す側面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るペダルを示す斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るペダルが備える第1発電部の構成を示す構成図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るペダルが備える第1発電部の構成を示す斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態の変形例1に係るペダルの構成を示す斜視図である。
図6】本発明の第1実施形態の変形例2に係るペダルの構成を示す斜視図である。
図7】本発明の第1実施形態の変形例2に係るペダルの構成を示す斜視図である。
図8】本発明の第2実施形態に係るペダルの構成を示す機能ブロック図である。
図9】本発明の第2実施形態の変形例1に係るペダルの構成を示す機能ブロック図である。
図10】本発明の第2実施形態の変形例2に係るペダルの構成を示す機能ブロック図である。
図11】本発明の第3実施形態に係るペダルの構成を示す斜視図であって、ペダルがクランクアームに取り付けられた状態を示す図である。
図12】本発明の第3実施形態に係る人力駆動車用の靴を示す下面図である。
図13】本発明の第4実施形態に係るペダルの構成を示す平面図である。
図14】本発明の第4実施形態に係るペダルに係合するクリートの構成を示す平面図である。
図15】本発明の第5実施形態に係るペダルの構成を示す平面図である。
図16】本発明の第5実施形態に係る人力駆動車用の靴を示す下面図である。
図17】本発明の第6実施形態に係るペダルの構成を部分的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の実施形態に係る人力駆動車のペダルについて図面を参照して説明する。
実施形態に係る説明では、同一又は類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。図面は模式的又は概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率等は、必ずしも現実のものと同一とは限らない。
【0045】
実施形態に係る説明では、「第1」「第2」「第3」といった序数詞を用いる場合がある。この序数詞は、序数詞で記載された部材の個数を示していない。複数の部材の各々が別個の部材であることを示すために序数詞を用いる場合がある。
ペダルの説明においては、方向の用語として、文言「前後方向FRD」、「長手方向LD」、及び「厚さ方向TD」が用いられる。前後方向FRDとは、人力駆動車の進行方向に沿う前後方向に対応する。言い換えると、前後方向FRDは、ペダルの前後方向に対応する。長手方向LDは、前後方向FRDと直交する方向である。言い換えると、長手方向LDは、ペダル軸が延びる方向である。厚さ方向TDは、ペダルの厚さ方向に対応する。
【0046】
前後方向FRDに関し、第3延在部から第2延在部に向かう方向を+FRD方向と称し、かつ、第2延在部から第3延在部に向かう方向を-FRD方向と称する。言い換えると、-FRD方向は、+FRD方向とは反対の方向である。
長手方向LDに関し、ペダル係合部から第1延在部に向かう方向を+LD方向と称し、かつ、第1延在部からペダル係合部に向かう方向を-LD方向と称する。言い換えると、-LD方向は、+LD方向とは反対の方向である。
厚さ方向TDに関し、使用者が下方に向けてペダルに力を与えることによって生じる駆動力の入力方向を-TD方向と称する。-TD方向にペダルを見た場合を、「ペダルの平面視」と称する場合がある。+TD方向は、-TD方向とは反対の方向である。
文言「前後方向FRD」、「長手方向LD」、及び「厚さ方向TD」は、人力駆動車及びペダルの各々を構成する複数の部材の相互の位置関係、又は、複数の部材の各々の形状や構造を説明するために用いる文言であり、人力駆動車及びペダルの各々の姿勢を定義しない。
【0047】
第1発電部の説明においては、方向の用語として、文言「第1方向D1」、「第2方向D2」、及び「第3方向D3」が用いられる。第1方向D1は、第1磁歪部材が揺動する方向である。第2方向D2は、第1方向D1に直交する方向である。第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に直交する方向である。
第1方向D1は、厚さ方向TDと平行な方向であってもよいし、厚さ方向TDに傾斜する方向であってもよい。第2方向D2は、長手方向LDと平行な方向であってもよいし、長手方向LDに傾斜する方向であってもよい。第3方向D3は、前後方向FRDと平行な方向であってもよいし、前後方向FRDに傾斜する方向であってもよい。文言「第1方向D1」、「第2方向D2」、及び「第3方向D3」は、第1発電部及び第2発電部を構成する複数の部材の相互の位置関係、又は、複数の部材の各々の形状や構造を説明するために用いる文言であり、第1発電部及び第2発電部の姿勢を定義しない。
【0048】
文言「接続」は、2つの部材の位置関係を示す文言である。この位置関係においては、2つの部材が直接的に接続されていることを意味するだけでなく、2つの部材の間に他の部材が介在されていることも意味する。同様の解釈は、文言「設け」、「配置」、「対向」にも適用される。
【0049】
<第1実施形態>
<人力駆動車B>
図1に示すように、人力駆動車Bは、車体フレームFと、リアホイールRWと、フロントホイールFWと、ドライブトレインDTとを含む。車体フレームFは、リアホイールRW及びフロントホイールFWにより支持されている。人力駆動車Bは、ペダルPDをさらに含む。
【0050】
ドライブトレインDTは、例えば、チェーンドライブ型のドライブトレインである。ドライブトレインDTは、クランクCと、フロントスプロケットFSと、リアスプロケットRSと、チェーンCNとを含む。クランクCは、クランク軸CA1と、一対のクランクアームCA2を含む。クランク軸CA1は、フロントフレームFBに回転可能に支持されている。クランクアームCA2は、クランク軸CA1の両端に設けられている。フロントスプロケットFSは、クランクCに設けられている。フロントスプロケットFSは、クランクC及びクランク軸CA1と一体的に回転するように構成されている。
【0051】
ペダルPDは、クランクアームCA2の先端に回転可能に接続されている。人力駆動車Bに乗る使用者の駆動力がペダルPDに伝達される。ペダルPDの回転力は、一対のクランクアームCA2、クランクC、フロントスプロケットFS、チェーンCN、及びリアスプロケットRSを介してリアホイールRWに伝達される。これにより、人力駆動車Bは、走行する。
【0052】
<ペダルPD>
図2及び図3に示すように、第1実施形態に係るペダルPDは、いわゆるフラットペダル、又は、クリップレスペダルである。ペダルPDは、ペダル本体10と、第1発電部12と、蓄電部38とを備える。ペダル本体10は、第1踏部14を有する。第1踏部14には、人力駆動車Bに乗る使用者の駆動力が入力される。ペダル本体10は、ペダル軸16をさらに有する。
【0053】
<ペダル本体10>
ペダル本体10は、例えば、アルミニウム合金等の公知の金属材料で構成される。
ペダル本体10は、第1ペダル面PFと、第2ペダル面PSとを有する。
ペダル本体10は、ペダル軸16を回動可能に支持する軸受18を有する。
ペダル本体10は、第1延在部20Aと、第2延在部20Bと、第3延在部20Cと、ベース部20Dと、4つの連結部20Eと、複数の突起部22とを有する。
ペダル本体10は、複数の開口部24を有する。ペダル本体10に複数の開口部24が設けられていることで、ペダルPDの軽量化が図られている。
【0054】
第1延在部20Aは、概ね前後方向FRDに沿うように延在している。前後方向FRDにおける第1延在部20Aの中央には、+LD方向に突出する湾曲部が形成されている。
第2延在部20Bは、長手方向LDに沿って延在する部位である。第2延在部20Bは、+FRD方向における第1延在部20Aの端部と接続されている。つまり、第2延在部20Bは、+FRD方向におけるペダル本体10の端部に位置する。
第3延在部20Cは、長手方向LDに沿って延在する部位である。第3延在部20Cは、-FRD方向における第1延在部20Aの端部と接続されている。つまり、第3延在部20Cは、-FRD方向におけるペダル本体10の端部に位置する。第3延在部20Cの一部は、第2延在部20Bと平行である。
ペダルPDの平面視において、第1延在部20A、第2延在部20B、及び第3延在部20Cによって略U形状が形成されている。
【0055】
第1延在部20A及び第2延在部20Bは、第1発電部12を収容する収容部20Fを有する。収容部20Fは、第1発電部12だけでなく、蓄電部38も収容する。言い換えると、収容部20Fは、例えば、ペダル本体10の内部に形成された部位である。なお、収容部20Fは、密閉された空間であってもよい。また、収容部20Fの少なくとも一部は、ペダル本体10の外部に露出してもよい。収容部20Fの位置は、ペダル本体10に第1発電部12が配置される位置に応じて設定される。収容部20Fは、第3延在部20Cに形成されてもよいし、ベース部20Dに形成されてもよい。
【0056】
ベース部20Dは、長手方向LDに沿って延在する部位である。
ベース部20Dは、前後方向FRD及び長手方向LDの各々において、ペダル本体10の中央に位置する。言い換えると、ベース部20Dは、第1延在部20A、第2延在部20B、及び第3延在部20Cに囲まれている。
ベース部20Dは、4つの連結部20Eを介して、第1延在部20A、第2延在部20B、及び第3延在部20Cに接続されている。
ベース部20Dは、ペダル軸16を回動可能に支持する軸受18を有する。
ペダル軸16は、人力駆動車Bに接続できるようにペダル本体10に設けられている。ペダル軸16は、長手方向LDに延びている。ペダル軸16は、クランクアームCA2に係合されるペダル係合部16Aを有する。
【0057】
<突起部22、第1踏部14>
複数の突起部22は、第1ペダル面PFに設けられている。具体的に、突起部22は、ベース部20D、第1延在部20A、第2延在部20B、及び第3延在部20Cの各々に設けられている。突起部22は、ペダル本体10の表面から+TD方向に突出している。ベース部20Dに2つの突起部22が設けられている。第1延在部20Aに2つの突起部22が設けられている。第2延在部20Bに3つの突起部22が設けられている。第3延在部20Cに2つの突起部22が設けられている。突起部22が配置される位置は、図2に示す例に限定されない。
以下の説明では、第1ペダル面PFに設けられた突起部22及び第1踏部14について説明する。第2ペダル面PSに設けられた突起部及び踏部については、説明を省略する。
【0058】
第2延在部20Bに設けられている3つの突起部22のうち、長手方向LDにおける中央に位置する突起部22は、第1踏部14である。第1踏部14は、厚さ方向TDに移動するように構成されている。
人力駆動車Bに乗る使用者の靴がペダル本体10に接触した際、または、使用者が-TD方向にペダル本体10を踏み込んだ場合、使用者の駆動力は第1踏部14に入力される。言い換えると、使用者の駆動力が第1踏部14に入力された際に第1踏部14が押圧されると、第1踏部14は、第2延在部20Bの内部に向けて-TD方向に移動するように構成されている。
【0059】
第1踏部14は、バネ等の弾性部材を備えてもよい。具体的に、駆動力が第1踏部14に入力された際に、第1踏部14の-TD方向への移動に伴って、弾性部材は、弾性変形する。その一方、第1踏部14に対する駆動力の入力が解除された際、弾性部材の復元力の作用によって、弾性部材は、第1踏部14を元の位置に戻す。ここで、弾性部材は、例えば、コイルばね、板バネ等、公知の弾性部材である。弾性変形及び復元力が生じる構造を有していれば、弾性部材の構造は限定されない。
【0060】
複数の突起部22のうち、第1踏部14を除く他の突起部22は、ペダル本体10の表面に固定されており、ペダル本体10の内部に移動しない。言い換えると、他の突起部は、使用者の靴の裏面に接触した際、靴とペダル本体10との間の滑り止めとして機能する。
【0061】
本実施形態においては、第1踏部14の個数が1つである場合を説明するが、第1踏部14の個数は、2個以上であってもよい。本実施形態においては、第2延在部20Bに第1踏部14が配置されているが、ベース部20D、第1延在部20A、及び第3延在部20Cのうち少なくとも1つに第1踏部14が配置されてもよい。
【0062】
<第1発電部12>
第1発電部12は、収容部20Fに収容されている。第1発電部12は、逆磁歪方式の発電装置である。
第1発電部12は、第1コイル26及び第1磁歪部材28を含む。
第1発電部12は、第1踏部14に対する駆動力の入力に応じて第1磁歪部材28が変形することにより第1コイル26に第1電力を発生させるように構成されている。
第1発電部12は、第1可動部30をさらに有する。
第1可動部30は、第1発電部12は、第1踏部14に対して移動し第1磁歪部材28を変形させるように構成されている。
【0063】
<第1可動部30>
図3に示す例においては、第1可動部30は、第1延在部20Aの内部に配置されている。第1可動部30は、第1延在部20Aの延在方向に沿って延びている。言い換えると、第1磁歪部材28は、長手方向LDに非平行に延びている。
【0064】
第1可動部30は、先端アーム部30Aと、中央アーム部30Bと、基端アーム部30Cとを有する。
先端アーム部30Aは、第1踏部14に駆動力が入力された際に第1踏部14によって押圧される部位である。
基端アーム部30Cは、先端アーム部30Aの移動に伴って、基端アーム部30Cは、第1磁歪部材28を押圧又は引き上げるように、第1磁歪部材28を変形させる。言い換えると、基端アーム部30Cは、第1磁歪部材28を揺動させる部位である。
中央アーム部30Bは、先端アーム部30Aと基端アーム部30Cとの間に位置する部位である。
【0065】
第1可動部30の構造としては、例えば、梃子の原理を用いた構造が採用されてもよい。この場合、第1踏部14が先端アーム部30Aに接触する部位が力点となる。基端アーム部30Cが第1磁歪部材28に接触する部位が作用点となる。中央アーム部30Bは、支点によって支持される。
第1可動部30は、弾性部材を有してもよい。具体的に、駆動力が第1踏部14に入力された際に、第1踏部14の-TD方向への移動に伴って、第1可動部30の弾性部材は、弾性変形する。その一方、第1踏部14に対する駆動力の入力が解除された際、弾性部材の復元力の作用によって、第1可動部30の弾性部材は、第1踏部14を元の位置に戻す。ここで、弾性部材は、例えば、コイルばね、板バネ等、公知の弾性部材である。弾性変形及び復元力が生じる構造を有していれば、弾性部材の構造は限定されない。
【0066】
<第1発電部12の具体的構成>
次に、図4を参照し、第1発電部12の具体的構成を説明する。
以下では、第1方向D1に交差する第2方向D2において第1磁歪部材28が第1ヨーク部32Yと並んでいる場合を説明する。第1方向D1は、第1磁歪部材28が揺動する揺動方向に相当する。なお、第1方向D1において第1磁歪部材28が第1ヨーク部32Yと並んでいてもよい。
第1発電部12は、第1コイル26と、第1磁歪部材28と、第1ヨーク部32Yと、第1フレーム32Fとを備える。
第1発電部12は、磁束形成部材34をさらに有する。
第1発電部12は、第1整流回路36をさらに有する。
【0067】
<第1コイル26>
第1コイル26は、第1フレーム32F及び第1磁歪部材28の両方に巻かれる。なお、第1コイル26は、第1磁歪部材28のみに巻かれてもよい。第1コイル26は、第1ヨーク部32Y、第1フレーム32F及び第1磁歪部材28の少なくとも1つに巻かれてもよい。第1コイル26は、出力配線26A、26Bを有する。出力配線26A、26Bは、第1コイル26から引き出された配線である。第1コイル26に発生した電力は、出力配線26A、26Bを通じて、第1整流回路36に供給される。
【0068】
<第1磁歪部材28>
第1磁歪部材28は、第3方向D3に延びる板状を有する。第1磁歪部材28の板厚方向は、第1方向D1である。第1方向D1から見て、第1磁歪部材28は、略矩形状を有する。第1磁歪部材28は、第1フレーム32Fに取り付けられる。第2方向D2から見て、第1磁歪部材28は、第1ヨーク部32Yと重なる。第1磁歪部材28は、磁歪材料によって形成される。第1磁歪部材28は、例えば、Fe-Ga合金によって形成される。第1磁歪部材28は、機械的歪みによって透磁率が変化する。また、第1磁歪部材28は、機械的歪みによって磁化方向が変化する。
【0069】
<第1ヨーク部32Y>
第1ヨーク部32Yは、第1フレーム32Fを揺動可能に支持している。
第1方向D1から見て、第1ヨーク部32Yは、略L形状を有する。第1ヨーク部32Yは、複数の板状のヨーク板32Pが第1方向D1に積層された構造を有する。複数のヨーク板32Pの各々は、第1部分32Aと、第1部分32Aに繋がる第2部分32Bと、を有する。複数のヨーク板32Pの各々は、少なくとも部分的に磁性材料によって形成される。本実施形態において、第1ヨーク部32Yは、磁性材料から形成される。本実施形態において、第1ヨーク部32Yの全体が磁性材料によって形成される。複数のヨーク板32Pの各々の材質は特に限定されず、例えば、軟磁性の鉄鋼によって形成されている。複数のヨーク板32Pの各々は、例えば、軟磁性の鉄鋼の1つであるSS400によって形成されていてもよい。なお、第1ヨーク部32Yは、磁性材料と非磁性材料の両方を含んでいてもよい。
【0070】
複数のヨーク板32Pの各々において、第1部分32Aは、第2方向D2に延びる略直方体状を有する。第2部分32Bは、第3方向D3に延びる略直方体状を有する。第2部分32Bは、第2方向D2において、間隔をあけて、第1磁歪部材28及び第1コイル26に対向する。第2部分32Bは、第2方向D2に第1磁歪部材28と並んで配置される。
【0071】
複数のヨーク板32Pの各々において、第1部分32Aは、第2部分32Bと一体に形成される。第1部分32Aは、第2部分32Bとともに一体の単一部材を形成する。
なお、図4に示す例においては、第1ヨーク部32Yは、複数のヨーク板32Pが積層された構成を有する。言い換えると、複数のヨーク板32Pの各々は、互いに分離可能である。第1ヨーク部32Yの構造は、図4に示す構造に限定されない。一体部材により、第1ヨーク部32Yが構成されてもよい。
【0072】
<第1フレーム32F>
第1フレーム32Fには、第1磁歪部材28が取り付けられている。第1磁歪部材28は、第1フレーム32Fとは別部材である。第1磁歪部材28は、接着剤を介して、第1フレーム32Fに取り付けられてもよい。第1磁歪部材28は、溶接などによって第1フレーム32Fに取り付けられてもよい。
第1フレーム32Fは、第1方向D1と直交する方向に広がる板状を有する。第1方向D1において、第1フレーム32Fは、第1ヨーク部32Yに固定されている。第1フレーム32Fは、非磁性材料を含むように形成されている。言い換えると、第1フレーム32Fは、少なくとも部分的に非磁性材料によって形成される。本実施形態において、第1フレーム32Fは、非磁性材料から形成される。本実施形態では、第1フレーム32Fの全体が非磁性材料によって形成される。例えば、第1フレーム32Fは、ステンレスによって形成される。なお、第1フレーム32Fは、磁性材料を含んでいてもよい。この場合、第1フレーム32Fは全体として非磁性の特性を有していればよい。
【0073】
<磁束形成部材34>
磁束形成部材34は、第2部分32Bに固定されている。磁束形成部材34は、第2方向D2において、第1磁歪部材28及び第2部分32Bと並んで配置される。磁束形成部材34は、第2方向D2において、第1ヨーク部32Yと第1磁歪部材28との間に配置される。磁束形成部材34は、第2方向D2において、第1磁歪部材28と隙間をあけて対向している。磁束形成部材34は、一対の磁極を有する。磁束形成部材34は、例えば、永久磁石である。磁束形成部材34の第3方向D3を向く一方の面にはN極が形成されている。磁束形成部材34の第3方向D3を向く他方の面にはS極が形成されている。磁束形成部材34は、第1磁歪部材28を通る磁束を形成する。これにより、磁束形成部材34、第1磁歪部材28、及び第1ヨーク部32Yを通る閉磁気回路が形成されている。
【0074】
<第1整流回路36>
第1整流回路36は、第1発電部12で発電される第1電力の第1電流を整流するように構成されている。
第1整流回路36は、第1コイル26から引き出された出力配線26A、26Bに接続されている。第1整流回路36は、第1コイル26で発生した電流を整流する。第1整流回路36には、図示しないコンデンサ等の電子素子が実装されている。第1整流回路36は、交流電流を直流電流に変換可能なAC/DCコンバータを含む。第1コイル26から第1整流回路36に流れ込んだ交流電流は、第1整流回路36によって直流電流に整流される。
【0075】
<蓄電部38>
蓄電部38は、第1整流回路36に接続されている。
蓄電部38は、第1発電部12で発電される第1電力を蓄電するように構成されている。また、蓄電部38は、第1整流回路36によって得られた直流電流を蓄電するように構成されている。本実施形態において、蓄電部38は、二次電池である。なお、蓄電部38には、DC/DCコンバータ等の変圧部が設けられてもよい。
【0076】
第1整流回路36及び蓄電部38は、一つの回路で構成されてもよい。言い換えると、第1発電部12は、1つの回路部を備えている。この回路部は、第1整流回路36及び蓄電部38を有する。第1整流回路36及び蓄電部38のうち少なくとも一方は、発光素子を含む点灯回路を有してもよい。発光素子は、例えば、LED(Light-Emitting Diode)、有機又は無機エレクトロルミネッセンス等である。
【0077】
<作用効果>
人力駆動車Bに乗る使用者が靴でペダルPDを-TD方向に踏み込むと、靴は、第1踏部14の-TD方向に移動する。第1踏部14の移動に伴って、第1可動部30が第1磁歪部材28を変形させる。具体的に、第1踏部14の移動に伴って、先端アーム部30Aは、-TD方向へ移動する。先端アーム部30Aの移動に伴って、中央アーム部30B及び基端アーム部30Cが変位する。基端アーム部30Cは、第1磁歪部材28に接触しているため、基端アーム部30Cの変位に伴って、第1磁歪部材28は変形し、揺動する。したがって、第1踏部14に対する使用者の駆動力の入力に応じて、第1磁歪部材28を変形させることができる。
【0078】
ここで、第1磁歪部材28は、磁歪材料を含むため、第1磁歪部材28が第1方向D1に揺動すると、第1磁歪部材28は、機械的に歪む。第1磁歪部材28が機械的に歪むことによって、逆磁歪効果が生じ、第1磁歪部材28の透磁率が変動する。これにより、第1磁歪部材28を通る磁束が変動する。第1磁歪部材28が第1方向D1に揺動すると、閉磁気回路を通る磁束、すなわち、第1コイル26の内部空間を通る磁束が変動する。第1コイル26の内部を通る磁束の変動によって、第1コイル26に誘導電流が発生する。これにより、第1コイル26に第1電力を発生させることができる。つまり、第1発電部12は、第1磁歪部材28が第1方向D1に揺動することによって、発電することができる。第1磁歪部材28を用いる発電においては、使用者は、ペダルPDを回転させる際の発電が可能であるとともに、使用者が発電に伴う負荷を感じにくいという効果が得られる。第1発電部12によって発電された電力は、パワーメータ、サイクルコンピュータ、変速機、及び、変速機の操作装置等の電気機器に利用可能である。
【0079】
さらに、第1発電部12は、第1整流回路36を有するので、第1コイル26で発生した第1電力の第1電流を整流することができる。
また、第1発電部12は、蓄電部38を有するので、第1コイル26で発生した第1電力を蓄電することができる。
【0080】
<第1実施形態の変形例1>
図5において、上述した第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
本変形例1に係るペダルPDは、ペダル本体の構造の点で、上述した第1実施形態とは異なる。
【0081】
図5に示すように、本変形例1に係るペダルPDは、ペダル本体10Aを有する。
ペダル本体10Aは、第1延在部20Aと、第2延在部20Bと、第3延在部20Cと、第4延在部20Gと、ベース部20Dと、ペダル軸16とを有する。
第1延在部20Aは、前後方向FRDに沿って延在する。
第2延在部20B及び第3延在部20Cの各々は、第1実施形態と同様に長手方向LDに沿って延在し、第1延在部20Aの端部と接続されている。
第4延在部20Gは、前後方向FRDに沿って延在する。+FRD方向における第4延在部20Gの端部は、第2延在部20Bに接続されている。-FRD方向における第4延在部20Gの端部は、第3延在部20Cに接続されている。
ベース部20Dは、第1延在部20Aと第4延在部20Gとの間に設けられている。
【0082】
第1延在部20A及び第2延在部20Bには、収容部20Fが形成されている。収容部20Fには、第1発電部12が収容されている。第1発電部12の第1磁歪部材28は、前後方向FRDに沿って延びている。すなわち、第1磁歪部材28は、長手方向LDに非平行に延びている。
人力駆動車Bに接続できるようにペダル軸16がペダル本体10Aに設けられている。ペダル軸16は、長手方向LDに延びている。
【0083】
このような構成を有する本変形例1に係るペダルPDにおいても、上述した第1実施形態と同様又は類似する効果が得られる。
【0084】
<第1実施形態の変形例2>
図6において、上述した第1実施形態の変形例1と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
本変形例2に係るペダルPDは、第1発電部12の配置の点で、上述した第1実施形態の変形例1とは異なる。
【0085】
図6に示すペダル本体10Bにおいて、第1延在部20A、第2延在部20B、及びベース部20Dには、収容部20Fが形成されている。収容部20Fには、第1発電部12が収容されている。第1発電部12の第1磁歪部材28は、長手方向LDに沿って延びている。
人力駆動車Bに接続できるようにペダル軸16がペダル本体10Bに設けられている。ペダル軸16は、長手方向LDに延びている。
【0086】
このような構成を有する本変形例2に係るペダルPDにおいても、上述した第1実施形態と同様又は類似する効果が得られる。
【0087】
<第1実施形態の変形例3>
図7において、上述した第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
本変形例3に係るペダルPDは、ペダルPDがクリート保持機構を有する点で、上述した第1実施形態とは異なる。
【0088】
図7に示すように、本変形例3に係るペダルPDは、ペダル本体10Cを有する。
ペダル本体10Cは、クリップレスペダルを構成する。
ペダル本体10Cは、第1延在部20Aと、第2延在部20Bと、第3延在部20Cと、第4延在部20Gと、ベース部20Dと、ペダル軸16と、クリート保持機構20Hとを有する。
第1延在部20Aは、前後方向FRDに沿って延在する。第1延在部20Aは、湾曲した形状を有する。
第2延在部20B及び第3延在部20Cの各々は、第1実施形態と同様に長手方向LDに沿って延在し、第1延在部20Aの端部と接続されている。
第4延在部20Gは、前後方向FRDに沿って延在する。第4延在部20Gは、湾曲した形状を有する。
ペダル本体10Cの第1ペダル面PFには、複数の突起部22と第1踏部14とが設けられている。ペダル本体10Cの第2ペダル面PSには、クリート保持機構20Hが設けられている。
【0089】
第2延在部20B及び第4延在部20Gには、収容部20Fが形成されている。収容部20Fには、第1発電部12が収容されている。第1発電部12の第1磁歪部材28は、前後方向FRDに沿って延びている。すなわち、第1磁歪部材28は、長手方向LDに非平行に延びている。
人力駆動車Bに接続できるようにペダル軸16がペダル本体10Cに設けられている。ペダル軸16は、長手方向LDに延びている。
【0090】
このような構成を有する本変形例3に係るペダルPDにおいても、上述した第1実施形態と同様又は類似する効果が得られる。さらに、本変形例3に係るペダルPDにおいては、クリップレスペダルにおいて、逆磁歪効果を利用した発電をすることができる。
【0091】
<第2実施形態>
次に、図8を参照し、第2実施形態に係るペダルを説明する。
図8において、第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
【0092】
<ペダル本体10D>
ペダル本体10Dは、第1ペダル面PFと、第2ペダル面PSとを有する。
第1ペダル面PFには、複数の突起部22と第1踏部14とが設けられている。第1ペダル面PFにおいては、複数の突起部22と第1踏部14の各々は、+TD方向に突出している。第1踏部14は、厚さ方向TDに移動するように構成されている。具体的に、第1踏部14は、-TD方向において、ペダル本体10Dの内部に向けて移動するように構成されている。
【0093】
第2ペダル面PSには、複数の突起部22と第2踏部40とが設けられている。第2ペダル面PSにおいては、複数の突起部22と第2踏部40の各々は、-TD方向に突出している。第2踏部40は、厚さ方向TDに移動するように構成されている。具体的に、第2踏部40は、+TD方向において、ペダル本体10Dの内部に向けて移動するように構成されている。つまり、ペダル本体10Dは、第1踏部14とは異なる位置に、駆動力が入力される第2踏部40をさらに有する。
【0094】
第1実施形態と同様に、ペダル本体10Dの収容部20Fは、第1発電部12と、第1整流回路36と、蓄電部38とを収容する。さらに、ペダル本体10Dの収容部20Fは、第2発電部42を収容する。
第1発電部12は、第1コイル26、第1磁歪部材28、及び第1整流回路36を含む。第1発電部12は、第1踏部14に対する駆動力の入力に応じて第1磁歪部材28が変形することにより第1コイル26に第1電流が流れる第1電力を発生させる。第1発電部12は、第1電流を整流する第1整流回路36で整流させる。
【0095】
<第2発電部42>
第2発電部42は、第2コイル44及び第2磁歪部材46を含む。第2発電部42は、第2踏部40に対する駆動力の入力に応じて第2磁歪部材46が変形することにより第2コイル44に電力を発生させるように構成されている。
第2発電部42は、第2踏部40に対して移動し第2磁歪部材46を変形させる第2可動部48をさらに有する。
第2発電部42は、第2フレーム50と第2ヨーク部52とを有する。第2フレーム50には、第2磁歪部材46が設けられる。第2ヨーク部52は、第2フレーム50を揺動可能に支持する。第2ヨーク部52は、磁性材料を含む。
【0096】
第2実施形態における第2発電部42の説明においては、第1実施形態に係る第1発電部12の説明に用いた文言「第1踏部14」、「第1コイル26」、「出力配線26A」、「出力配線26B」、「第1磁歪部材28」、「第1可動部30」、「第1フレーム32F」、及び「第1ヨーク部32Y」を、文言「第2踏部40」、「第2コイル44」、「出力配線44A」、「出力配線44B」、「第2磁歪部材46」、「第2可動部48」、「第2フレーム50」、「第2ヨーク部52」に置き換えることで、第1発電部12の説明を第2発電部42に適用することができる。
【0097】
<第2可動部48>
第2実施形態における第2可動部48の説明においては、第1実施形態に係る第1可動部30の説明に用いた文言「第1踏部14」及び「-TD方向」を、文言「第2踏部40」、「+TD方向」に置き換えることで、第1可動部30の説明を第2可動部48に適用することができる。
【0098】
<ペダル本体10Dの第1整流回路36>
第1整流回路36は、第1実施形態と同様に、第1発電部12で発電される第1電力の第1電流を整流するように構成されている。さらに、第1整流回路36は、第2コイル44の出力配線44A、出力配線44Bに接続されている。第1整流回路36は、第2発電部42で発電される第2電力の第2電流を整流するように構成されている。
【0099】
第2実施形態に係る第1整流回路36は、第1発電部12で発電される第1電力の位相と、第2発電部42で発電される第2電力の位相とを同期させて、第1電流及び第2電流を整流することが可能である。
具体的に、第1電力及び第2電力の各々は、交流電力である。交流電力の周波数は、磁歪材料が振動する振動数に依存する。このため、第1発電部12及び第2発電部42の各々で発生する電力の周波数を同期させないで重畳させた場合、第1電力の交流波形の位相と第2電力の交流波形の位相とのずれに起因して電力損失が生じる。そこで、第1整流回路36は、第1電力の位相及び第2電力の位相を同期させつつ、第1電流及び第2電流を整流する。
【0100】
<ペダル本体10Dの蓄電部38>
蓄電部38は、第1整流回路36に接続されている。
蓄電部38は、第1発電部12で発電される第1電力及び第2発電部42で発電される第2電力を蓄電するように構成されている。また、蓄電部38は、第1整流回路36によって得られた直流電流を蓄電するように構成されている。さらに、蓄電部38は、配線54に接続されている。配線54は、ペダル軸16を通じて、ペダル本体10Dの外部に引き出されている。配線54は、蓄電部38に蓄電された電力を人力駆動車Bに出力する。
【0101】
<ペダル軸16>
ペダル本体10Dは、ペダル軸16をさらに有する。ペダル軸16は、人力駆動車Bに接続できるようにペダル本体10Dに設けられている。ペダル軸16は、長手方向LDに延びている。第2磁歪部材46は長手方向LDに沿って延びている。
変形例として、第2磁歪部材46は長手方向LDに非平行に延びてもよい。
【0102】
<作用効果>
ペダル本体10Dは、第2踏部40を有するので、使用者の駆動力を第2踏部40に入力することができる。第2踏部40に対する使用者の駆動力の入力に応じて、第2磁歪部材46を変形させることができる。第2磁歪部材46の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第2発電部42の第2コイル44において第2電力を発生させることができる。第2発電部42で発生した電力をパワーメータ、サイクルコンピュータ、変速機、及び、変速機の操作装置等の電気機器の電力に利用することができる。
したがって、上述した第2実施形態によれば、第1実施形態によって得られる効果に加えて、ペダル本体10Dの両面において発電をすることができる。つまり、第1ペダル面PFと第2ペダル面PSに対する駆動力に入力により、発電をすることができる。
【0103】
<第2実施形態の変形例1>
図9において、上述した第2実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
本変形例2に係るペダルPDは、ペダル本体が2つの整流回路を備える点で、上述した第2実施形態とは異なる。
【0104】
図9に示すように、本変形例1に係るペダルPDは、ペダル本体10Eを有する。
ペダル本体10Eにおいては、第2発電部42が第2整流回路56をさらに有する。
【0105】
<第2整流回路56>
第2整流回路56は、第2電力の第2電流を整流するように構成されている。
第2整流回路56は、第2コイル44から引き出された出力配線44A、出力配線44Bに接続されている。第2整流回路56は、第2コイル44で発生した電流を整流する。第1整流回路36と同様に、第2整流回路56には、図示しないコンデンサ等の電子素子が実装されている。第2整流回路56は、交流電流を直流電流に変換可能なAC/DCコンバータを含む。第2コイル44から第2整流回路56に流れ込んだ交流電流は、第2整流回路56によって直流電流に整流される。
【0106】
<ペダル本体10Eの蓄電部38>
蓄電部38は、第1整流回路36及び第2整流回路56に接続されている。
蓄電部38は、第1電力及び第2電力の少なくとも1つを蓄電するように構成されている。
本変形例においては、蓄電部38は、第1発電部12で発電される第1電力及び第2発電部42で発電される第2電力を蓄電するように構成されている。また、蓄電部38は、第1整流回路36によって得られた直流電流と、第2整流回路56によって得られた直流電流と、を蓄電するように構成されている。
【0107】
第1整流回路36、第2整流回路56、及び蓄電部38は、一つの回路で構成されてもよい。言い換えると、ペダル本体10Eは、1つの回路部を備えている。この回路部は、第1整流回路36、第2整流回路56、及び蓄電部38を有する。第1整流回路36、第2整流回路56、及び蓄電部38のうち少なくとも一方は、点灯回路を有してもよい。
【0108】
このような構成を有する本変形例1に係るペダルPDにおいても、上述した第2実施形態と同様又は類似する効果が得られる。さらに、本変形例1によれば、第2整流回路56において、第2コイル44で発生した第2電力の第2電流を整流することができる。
さらに、第1整流回路36及び第2整流回路56の各々において直流電流を発生させることができる。言い換えると、第1電力の交流電力の位相と、第2電力の交流電力の位相との間のずれに起因する電力損失が生じることなく、電流を発生させることができる。
【0109】
<第2実施形態の変形例2>
図10において、上述した第2実施形態の変形例1と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
本変形例2に係るペダルPDは、ペダル本体が2つの蓄電部を備える点で、上述した第2実施形態の変形例1とは異なる。
【0110】
図10に示すように、本変形例2に係るペダルPDは、ペダル本体10Fを有する。
ペダル本体10Fにおいては、第1発電部12が第1蓄電部38を備え、第2発電部42が第2蓄電部60を備える。第1蓄電部38は、上述した蓄電部38と同じであるため、第1蓄電部38の説明を省略する。
【0111】
<第2蓄電部60>
第2蓄電部60は、第2整流回路56に接続されている。
第2蓄電部60は、第2発電部42で発電される第2電力を蓄電するように構成されている。また、第2蓄電部60は、第2整流回路56によって得られた直流電流を蓄電するように構成されている。本実施形態において、第2蓄電部60は、第1蓄電部38と同様に、二次電池である。なお、第2蓄電部60には、DC/DCコンバータ等の変圧部が設けられてもよい。第2蓄電部60は、配線54に接続されている。配線54は、ペダル軸16を通じて、ペダル本体10Dの外部に引き出されている。配線54は、第2蓄電部60に蓄電された電力を人力駆動車Bに出力する。
【0112】
第1整流回路36、第2整流回路56、第1蓄電部38、及び第2蓄電部60は、一つの回路で構成されてもよい。言い換えると、ペダル本体10Fは、1つの回路部を備えている。この回路部は、第1整流回路36、第2整流回路56、第1蓄電部38、及び第2蓄電部60を有する。第1整流回路36、第2整流回路56、第1蓄電部38、及び第2蓄電部60のうち少なくとも一方は、点灯回路を有してもよい。
【0113】
このような構成を有する本変形例2に係るペダルPDにおいても、上述した第2実施形態の変形例1と同様又は類似する効果が得られる。さらに、本変形例2によれば、第1蓄電部38によって、第1発電部12で発電される第1電力を蓄電することができる。さらに、第2蓄電部60によって、第2発電部42で発電される第2電力を蓄電することができる。
【0114】
<第3実施形態>
次に、図11及び図12を参照し、第3実施形態に係るペダル及び人力駆動車用を説明する。
図11及び図12において、上述した実施形態及び上述した変形例と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
第3実施形態に係るペダルPDは、クリート保持機構20Hによって発電が行われる点で、上述した実施形態とは異なる。
【0115】
<ペダル本体10G>
ペダル本体10Gは、第1発電部12と第2発電部42とを有する。
ペダル本体10Gは、クリート保持機構20Hを備える。本実施形態においては、第1ペダル面PF及び第2ペダル面PSの両方にクリート保持機構20Hが設けられている。
本実施形態においては、第1ペダル面PFに設けられたクリート保持機構20Hについて説明し、第2ペダル面PSに設けられたクリート保持機構20Hについては説明を簡略化する。クリート保持機構20Hは、係合部材62と、付勢部64と、調整機構66とを有する。
変形例として、クリート保持機構20Hは、ペダル本体10Gの第1ペダル面PF及び第2ペダル面PSの一方に設けられてもよい。
【0116】
<係合部材62、付勢部64、及び調整機構66>
係合部材62は、係合位置P1と解除位置P2との間で移動できるようにペダル本体10Gに設けられている。ここで、係合位置P1とは、ペダル本体10Gとクリート68Cとを係合させる位置である。解除位置P2とは、ペダル本体10Gとクリート68Cとの係合が解除される位置である。
付勢部64は、解除位置P2から係合位置P1に向けて係合部材62を付勢させるように構成されている。
調整機構66は、付勢部64の弾性復元力を調整するように構成されている。調整機構66の調整により、係合部材62からのクリート68Cの外れ易さが調整することが可能である。
【0117】
<ベース部20D>
ベース部20Dは、収容部20Fを有する。収容部20Fには、第1発電部12及び第2発電部42が収容されている。第1発電部12の第1磁歪部材28は、係合部材62の移動によって変位するように構成されている。すなわち、ペダル本体10Gは、係合部材62の移動に連動し、第1磁歪部材28を変形させるように構成されている。
上述したように、第1発電部12は、第1整流回路36及び蓄電部38を備えている。蓄電部38は、配線54に接続されている。配線54は、ペダル軸16を経由して、クランクアームCA2の内部に向けて延びている。配線54は、人力駆動車Bに搭載されたパワーメータ、サイクルコンピュータ、変速機、及び、変速機の操作装置等の電気機器に接続されている。
【0118】
第2ペダル面PSに設けられたクリート保持機構20Hも、係合部材62、付勢部64、及び調整機構66を有する。この構成においては、第2発電部42の第2磁歪部材46は、係合部材62の移動によって変位するように構成されている。すなわち、ペダル本体10Gは、係合部材62の移動に連動し、第2磁歪部材46を変形させるように構成されている。
第1磁歪部材28と第2磁歪部材46との位置関係に関し、第1磁歪部材28は、長手方向LDに延び、かつ、第2磁歪部材46は長手方向LDに延びている。
【0119】
<人力駆動車用の靴68>
図12に示すように、人力駆動車用の靴68は、人力駆動車Bを使用する使用者の足に装着される。人力駆動車用の靴68は、少なくとも、靴底68Sと、クリート68Cと、締結部材68Fとを有する。クリート68Cは、締結部材68Fによって靴底68Sに固定されている。
使用者が人力駆動車用の靴68を装着した状態で使用者がペダルPDのペダル本体10Gを踏み込んだ際、クリート68Cは、係合部材62に係合するように構成されている。また、クリート68Cが係合部材62に係合した状態においては、使用者の踵をペダル本体に対して捻ることで、クリート68Cと係合部材62との係合状態が解除されるように構成されている。
【0120】
<作用効果>
ペダル本体10Gとクリート68Cとを係合させる場合において、係合部材62が解除位置P2から係合位置P1に向けて移動する。ペダル本体10Gとクリート68Cとの係合状態を解除させる場合において、係合部材62が係合位置P1から解除位置P2に向けて移動する。これにより、係合部材62の移動に連動して第1磁歪部材28を変形させることができる。第1磁歪部材28の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第1発電部12の第1コイル26において第1電力を発生させることができる。
同様に、第2発電部42においても、係合部材62の移動に連動して第2磁歪部材46を変形させることができる。第2磁歪部材46の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第2発電部42の第2コイル44において第2電力を発生させることができる。
【0121】
さらに、ペダル本体10Gとクリート68Cとの係合状態の解除に伴う係合部材62の移動に連動して第1磁歪部材28を変形させることができる。第1磁歪部材28の変形に伴う逆磁歪効果の発生が促進され、第1発電部12の第1コイル26において、より大きな第1電力を発生させることができる。また、第2発電部42においても、同様の作用が生じ、より大きな第2電力を発生させることができる。
【0122】
<第3実施形態の変形例>
上述したペダル本体10Gの構成に加え、ペダル本体10Gは、靴68のクリート68Cによって押圧されるように構成された板バネを有してもよい。言い換えると、第1発電部は、板バネを有する。板バネは、例えば、第1ペダル面PF及び第2ペダル面PSのうち少なくとも一方に設けられている。板バネは、例えば、クリート保持機構20Hに設けられてもよい。板バネは、上述した第1磁歪部材を変形させるように構成されている。
板バネを構成する材料は、特に限定されない。板バネは、例えば、炭素繊維等の繊維強化プラスチックにより形成されてもよい。
【0123】
この構成によれば、ペダル本体10Gとクリート68Cとが係合する際に、板バネがクリート68Cに押圧され、磁歪部材が変形し、発電することができる。また、ペダル本体10Gとクリート68Cとの係合状態が解除する際に、板バネの復元力の作用により、板バネの押圧状態が解除される。このため、磁歪部材が変形し、発電することができる。
【0124】
<第4実施形態>
次に、図13及び図14を参照し、第4実施形態に係るペダル及び人力駆動車用を説明する。
図13において、上述した実施形態及び上述した変形例と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
第4実施形態は、ペダル本体及びクリートが樹脂で形成されている点で、第3実施形態とは異なる。
【0125】
<ペダル本体10H>
ペダル本体10Hは、クリート保持機構20Hと、樹脂支持部20Iと、第1発電部12とを有する。
本実施形態においては、第1ペダル面PFのみにクリート保持機構20Hが設けられている。クリート保持機構20Hは、樹脂係合部材70と、付勢部64と、調整機構66とを有する。
【0126】
<樹脂係合部材70>
樹脂係合部材70は、係合位置P1と解除位置P2との間で移動できるようにペダル本体10Hに設けられている。付勢部64は、解除位置P2から係合位置P1に向けて樹脂係合部材70を付勢させるように構成されている。樹脂係合部材70は、係合部材の一例である。
【0127】
<樹脂支持部20I、ベース部20D>
樹脂支持部20Iは、ベース部20Dから+FRD方向に向けて延びる部位である。樹脂支持部20Iは、クリート挿入口20Jと、クリート係合部20Lとを有する。クリート挿入口20Jは、樹脂クリートが挿入される部位である。クリート係合部20Lは、クリート挿入口20Jに樹脂クリートが挿入された状態で、樹脂クリートに係合する部位である。樹脂支持部20I及びベース部20Dは、樹脂で形成されている。樹脂支持部20I及びベース部20Dは、収容部20Fを有する。樹脂支持部20Iの収容部20Fには、第1可動部30が収容されている。ベース部20Dの収容部20Fには、第1発電部12が収容されている。第1発電部12の第1磁歪部材28は、樹脂係合部材70の移動によって変位するように構成されている。さらに、第1発電部12の第1磁歪部材28は、第1可動部30の移動によって変位するように構成されている。すなわち、ペダル本体10Hは、樹脂係合部材70及び第1可動部30の移動に連動し、第1磁歪部材28を変形させるように構成されている。
【0128】
上述したように、第1発電部12は、第1整流回路36及び蓄電部38を備えている。蓄電部38は、配線54に接続されている。
【0129】
<靴68及び樹脂クリート68D>
図14に示すように、本実施形態に係る靴68は、少なくとも、靴底68Sと、樹脂クリート68Dと、締結部材68Fとを有する。樹脂クリート68Dは、締結部材68Fによって靴底68Sに固定されている。
樹脂クリート68Dは、前方係合突起68Mと後方係合突起68Rとを有する。前方係合突起68Mは、樹脂クリート68Dは、樹脂クリート68Dのうち+FRD方向側に位置する部位である。樹脂クリート68Dは、クリート挿入口20Jに樹脂クリート68Dが挿入された際にクリート係合部20Lに係合するように構成されている。
後方係合突起68Rは、樹脂クリート68Dのうち-FRD方向側に位置する部位である。後方係合突起68Rは、樹脂クリート68Dがクリート係合部20Lに係合した状態で、樹脂係合部材70に係合するように構成されている。
【0130】
<作用効果>
まず、使用者は、締結部材68Fによって靴底68Sに樹脂クリート68Dが固定された靴68を装着する。ペダル本体10Hと樹脂クリート68Dとを係合させる場合においては、まず、使用者は、靴底68Sに固定された樹脂クリート68Dの前方係合突起68Mをクリート挿入口20Jに挿入し、前方係合突起68Mをクリート係合部20Lに引っ掛ける。この状態で、使用者は、後方係合突起68Rを樹脂係合部材70に押し付ける。これにより、樹脂係合部材70が解除位置P2から係合位置P1に向けて移動する。
また、ペダル本体10Hと樹脂クリート68Dとの係合状態を解除させる場合においては、使用者は、踵をペダル本体10Hに対して捻る。これにより、樹脂係合部材70が係合位置P1から解除位置P2に向けて移動する。
【0131】
さらに、ペダル本体10Hに対して樹脂クリート68Dを係合させる際に、使用者の力が-TD方向に向けて樹脂支持部20Iに加わり、樹脂支持部20Iが変形する。樹脂支持部20Iの変形に伴って、第1可動部30の移動が移動する。
これにより、樹脂係合部材70の移動と第1可動部30の移動とに連動して第1磁歪部材28を変形させることができる。したがって、第1磁歪部材28の変形に伴って逆磁歪効果が生じ、第1発電部12の第1コイル26において第1電力を発生させることができる。
【0132】
さらに、ペダル本体10Hに対する樹脂クリート68Dの係合状態を解除する際に、ペダル本体10Hとクリートとの係合状態の解除に伴う樹脂係合部材70の移動に連動して第1磁歪部材28を変形させることができる。第1磁歪部材28の変形に伴う逆磁歪効果の発生が促進され、第1発電部12の第1コイル26において、より大きな第1電力を発生させることができる。
【0133】
<第5実施形態>
次に、図15及び図16を参照し、第5実施形態に係るペダル及び人力駆動車用を説明する。
図15及び図16において、上述した実施形態及び上述した変形例と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
第5実施形態に係るペダルPDは、人力駆動車用の靴で発電された電力がペダルPDに入力される点で、上述した実施形態とは異なる。
【0134】
<ペダル本体10I>
ペダル本体10Iは、配線54と、ベース部20Dと、電力入力部72とを有する。ベース部20Dは、収容部20Fを有する。収容部20Fは、配線54と電力入力部72とを電気的に接続する接続回路20Kを有する。
【0135】
電力入力部72は、第1入力端子70A、第2入力端子70B、第3入力端子72A、及び第4入力端子72Bを有する。入力端子70A、70B、72A、72Bは、ベース部20D内において、接続回路20Kに接続されている。
【0136】
<人力駆動車用の靴68>
図16に示すように、人力駆動車用の靴68は、人力駆動車Bを使用する使用者の足に装着される。人力駆動車用の靴68は、少なくとも、靴底68Sと、電力出力部74とを有する。
【0137】
電力出力部74は、第1出力端子76A、第2出力端子76B、第3出力端子78A、第4出力端子78B、及び発電機80を有する。出力端子76A、76B、78A、78Bは、発電機80に電気的に接続されている。
発電機80は、例えば、上述した第1発電部12と同様に、逆磁歪効果を利用した磁歪発電装置である。発電機80は、上述した第1整流回路36及び蓄電部38と同様の整流回路及び蓄電部を有してもよい。
【0138】
<作用効果>
使用者が人力駆動車用の靴68を装着した状態で、使用者が靴68をペダル本体10Iに配置した際、第1入力端子70Aが第1出力端子76Aに電気的に接続され、第2入力端子70Bが第2出力端子76Bに電気的に接続され、第3入力端子72Aが第3出力端子78Aに電気的に接続され、第4入力端子72Bが第4出力端子78Bに電気的に接続される。
この状態で、発電機80の電力は、電力出力部74、電力入力部72、及び接続回路20Kを介して、配線54に供給される。したがって、配線54を介して、発電機80の電力を人力駆動車Bに接続された電気機器に供給することができる。このような電気機器は、例えば、パワーメータ、サイクルコンピュータ、変速機、及び、変速機の操作装置等である。
【0139】
<第5実施形態の変形例1>
クリート保持機構20Hによってペダル本体10Iと靴68とが固定された状態で、電力出力部74と電力入力部72とが接続されてもよい。これにより、出力端子76A、76B、78A、78Bと入力端子70A、70B、72A、72Bとの間の接続状態を安定にすることができる。したがって、発電機80から配線54に安定的に電力を供給することができる。
【0140】
<第5実施形態の変形例2>
ペダル本体10Iは、上述した構成に加えて、第1発電部12と第2発電部42のうち少なくとも一方を備えてもよい。これにより、靴68において発電された電力だけでなく、第1発電部12と第2発電部42のうち少なくとも一方において発電された電力を配線54に供給することができる。
【0141】
<第6実施形態>
次に、図17を参照し、第6実施形態に係るペダル及び人力駆動車用を説明する。
図17において、上述した実施形態及び上述した変形例と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
第6実施形態に係るペダルPDは、ペダル軸16の周りにおけるペダルPDの回転により発電がおこなわれる点で、上述した実施形態とは異なる。
図17において、ペダル軸16を回転可能に支持し、かつ、クランク軸CA1の周りで回転可能なクランクアームCA2が点線で示されている。
図17に示すように、ペダルPDは、ペダル本体10Jと偏心カム82とを有する。
【0142】
<ペダル本体10J>
ペダル本体10Jは、第1ペダル部84Fと第2ペダル部84Sとを有する。
第1ペダル部84Fは、収容部20Fと、第1発電部12と、第1可動部30とを有する。第1ペダル部84Fにおいて、収容部20Fは、第1発電部12と第1可動部30の一部を収容する。さらに、第1ペダル部84Fは、第1内壁86Fを有する。第1可動部30は、第1内壁86Fからペダル軸16に向けて突出している。第1可動部30は、ペダル軸16の周りにペダル本体10Jが回転した際に偏心カム82に接触する部位である。第1可動部30は、偏心カム82に対する接触に伴って移動し、第1発電部12の第1磁歪部材28を変形させるように構成されている。
【0143】
第2ペダル部84Sは、収容部20Fと、第2発電部42と、第2可動部48とを有する。第2ペダル部84Sにおいて、収容部20Fは、第2発電部42と第2可動部48の一部を収容する。さらに、第2ペダル部84Sは、第2内壁86Sを有する。第2可動部48は、第2内壁86Sからペダル軸16に向けて突出している。第2可動部48は、ペダル軸16の周りにペダル本体10Jが回転した際に偏心カム82に接触する部位である。第2可動部48は、偏心カム82に対する接触に伴って移動し、第2発電部42の第2磁歪部材46を変形させるように構成されている。
【0144】
<偏心カム82>
偏心カム82は、クランクアームCA2と一体となっている。偏心カム82は、ペダル本体10Jに対して相対的に回転するように構成されている。偏心カム82は、前後方向FRDにおいて第1ペダル部84Fと第2ペダル部84Sとの間に配置されている。言い換えると、偏心カム82は、第1内壁86F及び第2内壁86Sの各々に対向している。
偏心カム82は、カム固定部88と、カム非接触部90と、カム回動接触部92とを有する。カム固定部88は、ペダル軸16の周りに配置されている。カム固定部88は、ペダル軸16によって支持される。カム非接触部90は、ペダル本体10Jがペダル軸16の周りに回転した場合であっても、第1可動部30及び第2可動部48の各々に接触しない部位である。カム回動接触部92は、ペダル本体10Jのペダル軸16の周りにおける回転に伴って第1可動部30及び第2可動部48の各々に連続的に接触する部位である。
【0145】
<作用効果>
人力駆動車Bに乗る使用者が靴でペダルPDを回転させると、ペダル本体10Jは、ペダル軸16の周りに回転する。ペダル本体10Jの回転に伴って、偏心カム82は、符号R1に示す方向に回転する。偏心カム82が回転している状態においては、カム回動接触部92が第1可動部30に接触することで、カム回動接触部92は第1可動部30を押圧して、第1発電部12における発電が行われる。同様に、偏心カム82が回転している状態においては、カム回動接触部92は、第2可動部48に接触することで、カム回動接触部92は第2可動部48を押圧して、第2発電部42における発電が行われる。
【0146】
さらに、カム非接触部90は、第1可動部30及び第2可動部48の各々に接触しないため、カム回動接触部92によって押圧された第1可動部30及び第2可動部48は元の位置に戻る。このように、第1可動部30に対する偏心カム82の接触及び非接触が連続的に行われ、かつ、第2可動部48に対する偏心カム82の接触及び非接触が連続的に行われることで、第1発電部12及び第2発電部42の各々における発電を連続的に行うことができる。
なお、上記実施形態では、カム非接触部90及びカム回動接触部92の各々の個数は、1つであった。偏心カム82は、複数のカム非接触部90及び複数のカム回動接触部92を有してもよい。
偏心カム82の形状は、図17に示す形状に限定されない。第1可動部30及び第2可動部48の各々を連続的に押圧すること、及び、押圧状態を解除することが可能であれば、偏心カム82の形状は適宜選択される。
【符号の説明】
【0147】
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H、10I、10J ペダル本体、12 第1発電部、14 第1踏部、16 ペダル軸、16A ペダル係合部、18 軸受、20A 第1延在部、20B 第2延在部、20C 第3延在部、20D ベース部、20E 連結部、20F 収容部、20G 第4延在部、20H クリート保持機構、20I 樹脂支持部、20J クリート挿入口、20K 接続回路、20L クリート係合部、22 突起部、24 開口部、26 第1コイル、26A、26B 出力配線、28 第1磁歪部材、30 第1可動部、30A 先端アーム部、30B 中央アーム部、30C 基端アーム部、32A 第1部分、32B 第2部分、32F 第1フレーム、32Y 第1ヨーク部、34 磁束形成部材、36 第1整流回路、38 第1蓄電部(蓄電部)、40 第2踏部、42 第2発電部、44 第2コイル、44A、44B 出力配線、46 第2磁歪部材、48 第2可動部、50 第2フレーム、52 第2ヨーク部、54 配線、56 第2整流回路、60 第2蓄電部、62 係合部材、64 付勢部、66 調整機構、68 靴、68C クリート、68F 締結部材、68M 前方係合突起、68R 後方係合突起、68S 靴底、70 樹脂係合部材、70A 第1入力端子(入力端子)、70B 第2入力端子(入力端子)、72 電力入力部、72A 第3入力端子(入力端子)、72B 第4入力端子(入力端子)、74 電力出力部、76A 第1出力端子(出力端子)、76B 第2出力端子(出力端子)、78A 第3出力端子(出力端子)、78B 第4出力端子(出力端子)、80 発電機、82 偏心カム、84F 第1ペダル部、84S 第2ペダル部、86F 第1内壁、86S 第2内壁、88 カム固定部、90 カム非接触部、92 カム回動接触部、B 人力駆動車、C クランク、CA1 クランク軸、CA2 クランクアーム、CN チェーン、DT ドライブトレイン、F 車体フレーム、FB フロントフレーム、FS フロントスプロケット、FW フロントホイール、P1 係合位置、P2 解除位置、PD ペダル、PF 第1ペダル面、PS 第2ペダル面、RS リアスプロケット、RW リアホイール
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