(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021758
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】発電装置
(51)【国際特許分類】
H02N 2/18 20060101AFI20250206BHJP
B62J 6/06 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
H02N2/18
B62J6/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023125702
(22)【出願日】2023-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】加治木 孝一
(72)【発明者】
【氏名】内川 慎一
(72)【発明者】
【氏名】東原 圭一
【テーマコード(参考)】
5H681
【Fターム(参考)】
5H681AA06
5H681BB08
5H681DD30
5H681EE10
5H681EE20
(57)【要約】
【課題】発電量を増加させる。
【解決手段】中空部材を有する人力駆動車に用いられる発電装置を提供する。発電装置は、中空部材内を移動可能な可動部と、可動部を中空部材の内部に移動可能に支持する第1支持部と、コイル及び第1磁歪材を含み、第1支持部に対する可動部の相対的移動に応じて、第1磁歪材を変形させることによってコイルに電力を発生する第1発電部とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空部材を有する人力駆動車に用いられる発電装置であって、
前記中空部材内を移動可能な可動部と、
前記可動部を前記中空部材の内部に移動可能に支持する第1支持部と、
コイル及び第1磁歪材を含み、前記第1支持部に対する前記可動部の相対的移動に応じて、前記第1磁歪材を変形させることによってコイルに電力を発生する第1発電部と、
を備える、
発電装置。
【請求項2】
前記可動部を、前記第1支持部に対して移動可能に弾性支持する第1弾性部を、さらに備える、
請求項1に記載の発電装置。
【請求項3】
前記可動部を、前記第1支持部に対して摺動可能に摺動支持する第1摺動部を、さらに備える、
請求項1又は請求項2に記載の発電装置。
【請求項4】
前記第1支持部と離れて配置され、前記可動部を前記第1支持部との間で前記中空部材の内部に移動可能に支持する第2支持部と、
第2磁歪材を備え、前記第2支持部に対する前記可動部の相対的移動により、前記第2磁歪材における磁束を変化させることで電力を発生する第2発電部と、をさらに有する、
請求項1又は請求項2に記載の発電装置。
【請求項5】
前記可動部を、前記第2支持部に対して移動可能に弾性支持する第2弾性部を、さらに備える、
請求項4に記載の発電装置。
【請求項6】
前記中空部材は、
サドルが装着可能なシートチューブを有し、
前記可動部、前記第1支持部、及び、前記第1発電部の少なくとも1つが、前記シートチューブ内に配置される、
請求項1に記載の発電装置。
【請求項7】
前記中空部材は、
車体枠に装着可能な装着ポスト、及び、前記装着ポストに対し伸縮自在に摺動する可動ポストを有するサスペンションポストを有し、
前記サスペンションポスト内に、前記可動部、前記第1支持部、及び、前記第1発電部の少なくとも1つが配置した、
請求項1に記載の発電装置。
【請求項8】
前記第1発電部は、
前記第1磁歪材が取り付けられ、非磁性材料を含むように形成される第1フレームと、
前記第1フレームを前記第1磁歪材とともに第1方向に揺動可能に支持する第1部、および、前記第1部に繋がり、前記第1方向とは異なる第2方向に前記第1磁歪材と並んで配置される第2部を有し、磁性材料を含むように形成される第1ヨークと、を有し、
前記コイルは、前記第1ヨークおよび前記第1磁歪材の少なくとも1つに巻かれる、
請求項1に記載の発電装置。
【請求項9】
前記第1フレームは、
前記可動部又は前記第1支持部のいずれか一方に第1幅で支持される第1固定端と、
前記第1固定端と離れて設けられ、前記第1幅よりも小さい第2幅の第1揺動端と、を有する、
請求項8に記載の発電装置。
【請求項10】
前記第1フレームは、
前記第1固定端と前記第1揺動端の間に、折り返し状の湾曲部を有する、
請求項9に記載の発電装置。
【請求項11】
前記第1磁歪材は、前記湾曲部と前記第1揺動端との間に取り付けられている、
請求項10に記載の発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電装置に関する。特に、自転車等の車両に用いられ、振動によって発電する発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来として、例えば、特許文献1には、車両用発光装置が開示されており、その車両用発電装置には、振動発電装置が設けられていることが開示されている。
また、その振動発電装置によって得られた電力をLED等の発光部に供給し、車両用発光装置として利用する実施形態が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の振動発電装置においては、発電量が小さく、開示された実施形態のように、LED等の発光部を点灯させる程度しかなく、実用性に問題があった。
【0005】
本発明は、上記した課題を考慮して、発電量を増加できる発電装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上述した課題を解決する本発明の一態様は、中空部材を有する人力駆動車に用いられる発電装置であって、前記中空部材内を移動可能な可動部と、前記可動部を前記中空部材の内部に移動可能に支持する第1支持部と、コイル及び第1磁歪材を含み、前記第1支持部に対する前記可動部の相対的移動に応じて、前記第1磁歪材を変形させることによってコイルに電力を発生する第1発電部と、を備える、発電装置である。
【0007】
上記構成によれば、人力駆動車の走行時に発生する振動により、中空部材内において可動部が第1支持部に対して移動し、第1磁歪材が変形し、コイルに電力を発生することができる。これにより、従来の発電装置よりも、大きな電力量で発電することができる。
【0008】
(2)本発明の一態様は、(1)に記載の発電装置であって、前記可動部を、前記第1支持部に対して移動可能に弾性支持する第1弾性部を、さらに備えてよい。
【0009】
上記構成によれば、第1弾性部の復元力の作用により、中空部材内において可動部を往復移動させることができる。これにより、第1磁歪材が変形する回数が増加し、コイルにおける電力発生の回数を増加させることができる。したがって、電力発生の回数の増加によって、より大きな電力量で発電することができる。
【0010】
(3)本発明の一態様は、(1)又は(2)に記載の発電装置であって、前記可動部を、前記第1支持部に対して摺動可能に摺動支持する第1摺動部を、さらに備えてよい。
【0011】
上記構成によれば、第1摺動部は、中空部材の内部において可動部を円滑に移動させることができる。可動部の円滑な移動によって第1磁歪材が変形するので、コイルにおける電力発生の効率を向上させることができる。
【0012】
(4)本発明の一態様は、(1)又は(2)に記載の発電装置であって、前記第1支持部と離れて配置され、前記可動部を前記第1支持部との間で前記中空部材の内部に移動可能に支持する第2支持部と、第2磁歪材を備え、前記第2支持部に対する前記可動部の相対的移動により、前記第2磁歪材における磁束を変化させることで電力を発生する第2発電部と、をさらに有してよい。
【0013】
上記構成によれば、人力駆動車の走行時に発生する振動により、中空部材内において可動部が第1支持部及び第2支持部に対して移動し、第1磁歪材及び第2磁歪材が変形し、コイルに電力を発生することができる。したがって、2つの磁歪材を用いるので、より大きな電力量で発電することができる。
【0014】
(5)本発明の一態様は、(4)に記載の発電装置であって、前記可動部を、前記第2支持部に対して移動可能に弾性支持する第2弾性部を、さらに備えてよい。
【0015】
上記構成によれば、第1弾性部及び第2弾性部の復元力の作用により、中空部材内において可動部を往復移動させることができる。これにより、第1磁歪材及び第2磁歪材が変形する回数が増加し、コイルにおける電力発生の回数を増加させることができる。したがって、電力発生の回数の増加によって、より大きな電力量で発電することができる。
【0016】
(6)本発明の一態様は、(1)に記載の発電装置であって、前記中空部材は、サドルが装着可能なシートチューブを有し、前記可動部、前記第1支持部、及び、前記第1発電部の少なくとも1つが、前記シートチューブ内に配置されてよい。
【0017】
上記構成によれば、人力駆動車の走行時に発生する振動により、シートチューブにおいて、発電することができる。
【0018】
(7)本発明の一態様は、(1)に記載の発電装置であって、前記中空部材は、車体枠に装着可能な装着ポスト、及び、前記装着ポストに対し伸縮自在に摺動する可動ポストを有するサスペンションポストを有し、前記サスペンションポスト内に、前記可動部、前記第1支持部、及び、前記第1発電部の少なくとも1つが配置されてよい。
【0019】
上記構成によれば、人力駆動車の走行時に発生する振動により、サスペンションポストにおいて、発電することができる。
【0020】
(8)本発明の一態様は、(1)に記載の発電装置であって、前記第1発電部は、前記第1磁歪材が取り付けられ、非磁性材料を含むように形成される第1フレームと、前記第1フレームを前記第1磁歪材とともに第1方向に揺動可能に支持する第1部、および、前記第1部に繋がり、前記第1方向とは異なる第2方向に前記第1磁歪材と並んで配置される第2部を有し、磁性材料を含むように形成される第1ヨークと、を有し、前記コイルは、前記第1ヨークおよび前記第1磁歪材の少なくとも1つに巻かれてよい。
【0021】
上記構成によれば、第1磁歪材および第1フレームが揺動する第1方向に第1ヨークが配置される場合と比較して、第1方向における発電装置の大型化を抑制することができる。したがって、発電装置を狭い空間に組み込み易くなるため、発電装置の利便性の向上を図ることができる。
【0022】
(9)本発明の一態様は、(8)に記載の発電装置であって、前記第1フレームは、前記可動部又は前記第1支持部のいずれか一方に第1幅で支持される第1固定端と、前記第1固定端と離れて設けられ、前記第1幅よりも小さい第2幅の第1揺動端と、を有してよい。
【0023】
上記構成によれば、大きな電力量で発電することができる。
【0024】
(10)本発明の一態様は、(9)に記載の発電装置であって、前記第1フレームは、前記第1固定端と前記第1揺動端の間に、折り返し状の湾曲部を有してよい。
【0025】
上記構成によれば、大きな電力量で発電することができる。
【0026】
(11)本発明の一態様は、(10)に記載の発電装置であって、前記第1磁歪材は、前記湾曲部と前記第1揺動端との間に取り付けられてよい。
【0027】
上記構成によれば、大きな電力量で発電することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、発電量を増加できるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る発電装置を備える人力駆動車を示す側面図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る発電装置を備える人力駆動車の車体枠の一部を示す断面斜視図であって、発電装置が中空部材に内蔵された構成例を示す図である。
【
図3】本発明の第2実施形態に係る発電装置を備える人力駆動車の車体枠の一部を示す断面図であって、発電装置が中空部材に内蔵された構成例を示す図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る発電装置を備える発電部の構成を示す斜視図である。
【
図5】本発明の第2実施形態の変形例に係る発電装置を備える人力駆動車の車体枠の一部を示す断面図であって、発電装置が中空部材に内蔵された構成例を示す図である。
【
図6】本発明の第2実施形態の変形例に係る発電装置を備える人力駆動車の車体枠の一部を示す断面図であって、発電装置が中空部材に内蔵された構成例を示す図である。
【
図7】本発明の第3実施形態に係る発電装置を備える人力駆動車の車体枠の一部を示す断面図であって、発電装置が中空部材に内蔵された構成例を示す図である。
【
図8】本発明の第4実施形態に係る発電装置を備える人力駆動車を示す側面図である。
【
図9】本発明の第5実施形態に係る発電装置を示す模式図である。
【
図10】本発明の第5実施形態の変形例に係る発電装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施形態に係る発電装置について図面を参照して説明する。
実施形態に係る説明では、同一又は類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。図面は模式的又は概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率等は、必ずしも現実のものと同一とは限らない。
【0031】
実施形態に係る説明では、「第1」「第2」「第3」といった序数詞を用いる場合がある。この序数詞は、序数詞で記載された部材の個数を示していない。複数の部材の各々が別個の部材であることを示すために序数詞を用いる場合がある。
方向の用語として、文言「長手方向LD」、「径方向RD」、及び「周方向CD」が用いられる。長手方向LDとは、発電装置を構成する中空部材が延在する方向に対応する。径方向RDは、長手方向LDと直交する方向である。周方向CDとは、長手方向LDと直交する断において発電装置を構成する部材の外周に沿う方向である。
【0032】
長手方向LDに関し、第2支持部から第1支持部に向かう方向を+LD方向と称し、かつ、第1支持部から第2支持部に向かう方向を-LD方向と称する。言い換えると、-LD方向は、+LD方向とは反対方向である。
また、径方向RDは、長手方向LDに平行な軸線から放射する方向に対応する。軸線とは、例えば、長手方向LDに延びる中空部材の中心を通る線を意味する。
文言「長手方向LD」、「径方向RD」、及び「周方向CD」は、人力駆動車及び発電装置の各々を構成する複数の部材の相互の位置関係、又は、複数の部材の各々の形状や構造を説明するために用いる文言であり、人力駆動車及び発電装置の各々の姿勢を定義しない。
【0033】
形状の用語として、「断面形状」を用いる場合がある。別途の定義がない限り、断面形状とは、長手方向LDに直交する断面における形状を意味する。
文言「接続」は、2つの部材の位置関係を示す文言である。この位置関係においては、2つの部材が直接的に接続されていることを意味するだけでなく、2つの部材の間に他の部材が介在されていることも意味する。同様の解釈は、文言「設け」、「配置」、「対向」にも適用される。
【0034】
<第1実施形態>
<人力駆動車10>
図1に示すように、人力駆動車10は、車体枠12と、フロントフォーク14と、ハンドルバー16と、ドライブユニット18と、フロントホイール20Fと、リアホイール20Rと、フロントブレーキ22Fと、リアブレーキ22Rと、サドル24と、シートポスト25とを有する。
車体枠12は、ヘッドチューブ12Aと、トップチューブ12Bと、ダウンチューブ12Cと、シートチューブ12Dと、シートステー12Eと、チェーンステステー12Fとを有する。シートチューブ12Dには、人力駆動車10の上方に延伸されたシートポスト25が接続されている。シートポスト25の上部には、サドル24が装着されている。
【0035】
人力駆動車10は、中空部材を有する。ヘッドチューブ12A、トップチューブ12B、ダウンチューブ12C、シートチューブ12D、シートステー12E、及びチェーンステステー12Fの各々は、中空部材の一例である。このような中空部材の材質は、例えば、金属や炭素繊維強化プラスチック等である。
【0036】
車体枠12を構成する各部位の断面形状は、例えば、円形である。なお、車体枠12を構成する各部位の断面形状は、円形に限らず、楕円形、角部が面取りされた三角形等であってもよい。また、車体枠12を構成する各部位の断面形状は、長手方向LDに沿って断面形状が変化するような3次元形状を有してもよい。
【0037】
フロントフォーク14は、ヘッドチューブ12Aに支持されている。フロントフォーク14は、中空部材の一例である。
ハンドルバー16は、フロントフォーク14に支持されている。ハンドルバー16は、中空部材の一例である。
【0038】
フロントホイール20Fは、フロントフォーク14によって回動可能に支持されている。リアホイール20Rは、シートステー12E及びチェーンステステー12Fによって回動可能に支持されている。
ドライブユニット18は、クランク、チェーン、フロントスプロケット、リアスプロケット等によって構成されている。ドライブユニット18は、人力駆動車10に乗るライダの脚力をリアホイール20Rに伝達するように構成されている。
フロントブレーキ22Fは、フロントフォーク14に装着されている。フロントブレーキ22Fは、フロントホイール20Fに制動力を与えるように構成されている。
リアブレーキ22Rは、シートステー12Eに装着されている。リアブレーキ22Rは、リアホイール20Rに制動力を与えるように構成されている。
【0039】
<発電装置30A>
図2に示すように、第1実施形態に係る発電装置30Aは、可動部32と、第1支持部34Fと、第1発電部36Fとを備える。発電装置30Aは、人力駆動車10に用いられる。
【0040】
可動部32、第1支持部34F、及び、第1発電部36Fの少なくとも1つは、シートチューブ12D内に配置されている。本実施形態においては、可動部32、第1支持部34F、及び、第1発電部36Fの全てがシートチューブ12D内に配置されている。
【0041】
さらに、発電装置30Aは、第1弾性部38Fを備える。
さらに、発電装置30Aは、第1摺動部40Fを備える。
さらに、発電装置30Aは、第2支持部34Sと、第2発電部36Sとを備える。
さらに、発電装置30Aは、第2弾性部38Sを備える。
さらに、発電装置30Aは、第2摺動部40Sを備える。
さらに、発電装置30Aは、充電回路部42を備える。
【0042】
<可動部32>
可動部32は、第1実施形態においては、シートチューブ12D内を移動するように構成されている。
なお、可動部32は、シートチューブ12D以外の筒状部内を移動してもよい。例えば、可動部32は、ヘッドチューブ12A、トップチューブ12B、ダウンチューブ12C、シートチューブ12D、シートステー12E、チェーンステステー12F、フロントフォーク14、シートポスト25、ハンドルバー16内を移動するように構成されもよい。
可動部32は、例えば、長手方向LDに沿って伸びるロッド形状を有する。可動部32は、シートチューブ12D内に配置されている。可動部32の断面形状は、例えば、円形である。可動部32がシートチューブ12D内を円滑に移動することが可能であれば、可動部32の形状は、特に限定されない。可動部32の材料は、例えば、ステンレスである。なお、可動部32は、磁性材料を含んでいてもよい。この場合、可動部32は、全体として非磁性の特性を有していればよい。
【0043】
可動部32は、第1可動磁石32Aと第2可動磁石32Bとを有する。第1可動磁石32A及び第2可動磁石32Bの各々は、公知の永久磁石である。第1可動磁石32Aは、可動部32の長手方向LDにおける一方の端部に設けられている。第2可動磁石32Bは、可動部32の長手方向LDにおける他方の端部に設けられている。第1可動磁石32Aは、第1支持部34Fに対する反発力が得られれば、第1可動磁石32Aの磁極は、N極であってもよいし、S極であってもよい。同様に、第2可動磁石32Bは、第2支持部34Sに対する反発力が得られれば、第2可動磁石32Bの磁極は、N極であってもよいし、S極であってもよい。本実施形態では、第1可動磁石32A及び第2可動磁石32Bの各々の磁極は、S極である。
【0044】
<第1支持部34F>
第1支持部34Fは、可動部32をシートチューブ12Dの内部に移動可能に支持するように構成されている。
第1支持部34Fの断面形状は、シートチューブ12Dの断面形状と同じく、円形である。第1支持部34Fは、シートチューブ12Dの内部に配置されている。第1支持部34Fは、シートチューブ12Dに固定されている。第1支持部34Fは、発電装置30Aの長手方向LDにおける一方の端部に位置する。言い換えると、第1支持部34Fは、+LD方向における発電装置30Aの端部に位置する。
【0045】
第1支持部34Fは、第1支持磁石34Aを有する。第1支持磁石34Aは、第1支持部34Fの-LD方向に向く面に設けられている。第1支持磁石34Aは、第1可動磁石32Aに対向している。第1支持磁石34Aは、第1可動磁石32Aに対する反発力が得られれば、第1支持磁石34Aの磁極は、N極であってもよいし、S極であってもよい。本実施形態では、第1支持磁石34Aの磁極は、S極である。
【0046】
<第1発電部36F>
第1発電部36Fは、コイル44A及び第1磁歪材46Fを含む。第1発電部36Fは、第1支持部34Fに対する可動部32の相対的移動に応じて、第1磁歪材46Fを変形させるように構成されている。第1発電部36Fは、第1磁歪材46Fの変形によってコイル44Aに電力を発生させるように構成されている。また、第1発電部36Fは、第1発電部36Fで磁束が変化することで、コイル44Aに電力を発生させるように構成されている。
【0047】
<コイル44A>
コイル44Aは、径方向RDにおけるシートチューブ12Dの内側に設けられている。コイル44Aは、シートチューブ12Dの周方向CDに沿って設けられている。コイル44Aの断面形状は、円環状である。コイル44Aは、例えば、コイル配線が複数の巻数で環状のボビンに巻かれた構造を有する。
【0048】
<第1磁歪材46F>
第1磁歪材46Fは、径方向RDにおける可動部32の外側に設けられている。第1磁歪材46Fは、可動部32の周方向CDに沿って設けられている。第1磁歪材46Fの断面形状は、円環状である。第1磁歪材46Fは、隙間を介してコイル44Aから離間している。
第1磁歪材46Fは、磁歪材料によって形成される。第1磁歪材46Fは、例えば、Fe-Ga合金によって形成される。第1磁歪材46Fは、機械的歪みによって透磁率が変化する。また、第1磁歪材46Fは、機械的歪みによって磁化方向が変化する。
【0049】
<第1弾性部38F>
第1弾性部38Fは、可動部32を、第1支持部34Fに対して移動可能に弾性支持するように構成されている。
第1弾性部38Fは、長手方向LDにおいて、第1支持部34Fと可動部32との間に配置されている。第1弾性部38Fは、例えば、コイルばねである。本実施形態においては、+LD方向における第1弾性部38Fの第1端は、第1支持磁石34Aに接触している。-LD方向における第1弾性部38Fの第2端は、第1可動磁石32Aに接触している。第1弾性部38Fにおいては、第1支持部34Fから第1可動磁石32Aを離間させようする復元力が生じる。第1支持部34Fから第1可動磁石32Aを離間させる復元力を生じさせることが可能であれば、第1弾性部38Fの種類は、コイルばねに限定されない。例えば、板バネ等が第1弾性部38Fに用いられてもよい。
【0050】
<第1摺動部40F>
第1摺動部40Fは、可動部32を、第1支持部34Fに対して摺動可能に摺動支持するように構成されている。
第1摺動部40Fは、長手方向LDにおいて、第1発電部36Fと第1支持部34Fとの間に配置されている。第1摺動部40Fは、第1可動摺動部40FAと、第2可動摺動部40FBとを有する。
【0051】
<第1可動摺動部40FA>
第1可動摺動部40FAは、径方向RDにおける可動部32の外側に設けられている。第1可動摺動部40FAは、可動部32の周方向CDに沿って設けられている。第1可動摺動部40FAの断面形状は、円環状である。第1可動摺動部40FAは、第2可動摺動部40FBに対向する曲面を有する。
【0052】
<第2可動摺動部40FB>
第2可動摺動部40FBは、径方向RDにおけるシートチューブ12Dの内側に設けられている。第2可動摺動部40FBは、シートチューブ12Dの周方向CDに沿って設けられている。第2可動摺動部40FBの断面形状は、円環状である。第2可動摺動部40FBは、第1可動摺動部40FAに対向する曲面を有する。
【0053】
図2に示す例では、第1可動摺動部40FAと第2可動摺動部40FBとは、径方向RDにおいて離間している。可動部32が長手方向LDにおいて振動した場合、第1可動摺動部40FAと第2可動摺動部40FBとは互いに摺動するように構成されている。
図2に示す例では、第1可動摺動部40FA及び第2可動摺動部40FBの各々は、曲面を有している。変形例として、長手方向LDに延びる凸部が第1可動摺動部40FA及び第2可動摺動部40FBの一方の曲面に設けられ、かつ、長手方向LDに延びる凹部が第1可動摺動部40FA及び第2可動摺動部40FBの他方の曲面に設けられてもよい。この構造では、凹部に凸部が配置された状態で、第1可動摺動部40FAと第2可動摺動部40FBとが互いに摺動するように構成されている。言い換えると、凹部及び凸部をレール、溝、ガイドと称することができる。
【0054】
<第2支持部34S>
第2支持部34Sは、第1支持部34Fと離れて配置されている。第2支持部34Sは、第1支持部34Fと第2支持部34Sとの間で、可動部32を、シートチューブ12Dの内部に移動可能に支持するように構成されている。
第2支持部34Sの断面形状は、シートチューブ12Dの断面形状と同じく、円形である。第2支持部34Sは、シートチューブ12Dの内部に配置されている。第2支持部34Sは、シートチューブ12Dに固定されている。第2支持部34Sは、発電装置30Aの長手方向LDにおける他方の端部に位置する。言い換えると、第2支持部34Sは、-LD方向における発電装置30Aの端部に位置する。
【0055】
第2支持部34Sは、第2支持磁石34Bを有する。第2支持磁石34Bは、第2支持部34Sの+LD方向に向く面に設けられている。第2支持磁石34Bは、第2可動磁石32Bに対向している。第2支持磁石34Bは、第2可動磁石32Bに対する反発力が得られれば、第2支持磁石34Bの磁極は、N極であってもよいし、S極であってもよい。本実施形態では、第2支持磁石34Bの磁極は、S極である。
【0056】
<第2発電部36S>
第2発電部36Sは、第2磁歪材46Sを備える。第2発電部36Sは、第2支持部34Sに対する可動部32の相対的移動に応じて、第2磁歪材46Sにおける磁束を変化させるように構成されている。第2発電部36Sは、第2磁歪材46Sにおける磁束を変化によって、電力を発生するように構成されている。
【0057】
<第2磁歪材46S>
第2磁歪材46Sは、径方向RDにおける可動部32の外側に設けられている。第2磁歪材46Sは、可動部32の周方向CDに沿って設けられている。第2磁歪材46Sの断面形状は、円環状である。第2磁歪材46Sは、-LD方向において、第1磁歪材46Fの隣りに配置されている。
【0058】
<第2弾性部38S>
第2弾性部38Sは、可動部32を、第2支持部34Sに対して移動可能に弾性支持するように構成されている。
第2弾性部38Sは、長手方向LDにおいて、第2支持部34Sと可動部32との間に配置されている。第2弾性部38Sは、例えば、コイルばねである。本実施形態においては、-LD方向における第2弾性部38Sの第1端は、第2支持磁石34Bに接触している。+LD方向における第2弾性部38Sの第2端は、第2可動磁石32Bに接触している。第2弾性部38Sにおいては、第2支持部34Sから第2可動磁石32Bを離間させようする復元力が生じる。第2支持部34Sから第2可動磁石32Bを離間させる復元力を生じさせることが可能であれば、第2弾性部38Sの種類は、コイルばねに限定されない。例えば、板バネ等が第2弾性部38Sに用いられてもよい。
【0059】
<第2摺動部40S>
第2摺動部40Sは、可動部32を、第2支持部34Sに対して摺動可能に摺動支持するように構成されている。
第2摺動部40Sは、長手方向LDにおいて、第2発電部36Sと第2支持部34Sとの間に配置されている。第2摺動部40Sは、第2可動摺動部40SAと、第2可動摺動部40SBとを有する。
【0060】
第2可動摺動部40SAは、径方向RDにおける可動部32の外側に設けられている。第2可動摺動部40SAは、可動部32の周方向CDに沿って設けられている。第2可動摺動部40SAの断面形状は、円環状である。第2可動摺動部40SAは、第2可動摺動部40SBに対向する曲面を有する。
【0061】
第2可動摺動部40SBは、径方向RDにおけるシートチューブ12Dの内側に設けられている。第2可動摺動部40SBは、シートチューブ12Dの周方向CDに沿って設けられている。第2可動摺動部40SBの断面形状は、円環状である。第2可動摺動部40SBは、第2可動摺動部40SAに対向する曲面を有する。
【0062】
第2可動摺動部40SAの具体的な構造は、上述した第1可動摺動部40FAと同様である。第2可動摺動部40SBの具体的な構造は、上述した第2可動摺動部40FBと同様である。
【0063】
<充電回路部42>
充電回路部42は、コネクタ42Aと、配線42Bとを有する。配線42Bは、コイル44Aに電気的に接続されている。コネクタ42Aは、不図示の充電器に接続するように構成されている。充電回路部42は、例えば、シートチューブ12D内に配置されている。充電回路部42が設置される位置は、特に限定されない。例えば、充電回路部42は、+LD方向における第1支持部34Fの面上に配置されてもよいし、第1支持部34Fから離れた位置に配置されてもよい。
【0064】
<作用効果>
上述した構成を有する発電装置30Aにおいては、人力駆動車10の走行時に発生する振動がシートチューブ12Dに伝達する。シートチューブ12Dの内部においては、可動部32が第1支持部34Fに対して移動し、第1磁歪材46Fで磁束が変化し、コイル44Aに電力を発生することができる。これにより、従来の発電装置よりも、大きな電力量で発電することができる。
【0065】
さらに、第1弾性部38Fの復元力の作用により、シートチューブ12D内において可動部32を往復移動させることができる。もし、人力駆動車10が停止したとしても、第1弾性部38Fによって、一定の時間が経過するまで、すなわち、可動部32の動作が安定するまで、可動部32の往復移動が繰り返される。これにより、第1磁歪材46Fで磁束が変化する回数が増加し、コイル44Aにおける電力発生の回数を増加させることができる。したがって、電力発生の回数の増加によって、より大きな電力量で発電することができる。
【0066】
また、第1摺動部40Fにおいては、第1可動摺動部40FAと第2可動摺動部40FBとが摺動し、シートチューブ12Dの内部において可動部32を円滑に移動させることができる。可動部32の円滑な移動によって第1磁歪材46Fで磁束が変化するので、コイル44Aにおける電力発生の効率を向上させることができる。
【0067】
また、人力駆動車10の走行時に発生する振動により、シートチューブ12D内において可動部32が第1支持部34F及び第2支持部34Sに対して移動する。これにより、第1磁歪材46F及び第2磁歪材46Sで磁束が変化し、コイル44Aに電力を発生することができる。したがって、2つの磁歪材を用いるので、より大きな電力量で発電することができる。
【0068】
また、第1弾性部38F及び第2弾性部38Sの復元力の作用により、シートチューブ12D内において可動部32を往復移動させることができる。これにより、第1磁歪材46F及び第2磁歪材46Sで磁束が変化する回数が増加し、コイル44Aにおける電力発生の回数を増加させることができる。したがって、電力発生の回数の増加によって、より大きな電力量で発電することができる。
【0069】
<第2実施形態>
次に、
図3を参照し、第2実施形態に係る発電装置を説明する。
図3において、第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
第2実施形態における第1発電部の説明においては、方向の用語として、文言「第1方向D1」、「第2方向D2」、及び「第3方向D3」が用いられる。第1方向D1は、第1磁歪材が揺動する方向である。第2方向D2は、第1方向D1に直交する方向である。第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に直交する方向である。
【0070】
第1方向D1は、径方向RDと平行な方向であってもよいし、径方向RDに傾斜する方向であってもよい。第2方向D2は、径方向RDと平行な方向であってもよいし、径方向RDに傾斜する方向であってもよい。第3方向D3は、長手方向LDと平行な方向であってもよいし、長手方向LDに傾斜する方向であってもよい。文言「第1方向D1」、「第2方向D2」、及び「第3方向D3」は、第1発電部を構成する複数の部材の相互の位置関係、又は、複数の部材の各々の形状や構造を説明するために用いる文言であり、第1発電部の姿勢を定義しない。
【0071】
<発電装置30B>
図3に示すように、第2実施形態に係る発電装置30Bは、可動部32と、第1支持部34Fと、発電部36Aとを備える。発電装置30Bは、人力駆動車10に用いられる。
【0072】
<発電部36A>
発電部36Aは、第1発電部の一例である。
図3及び
図4に示すように、発電部36Aは、コイル44B、第1磁歪材46A、第1フレーム48、第1ヨーク50を含む。発電部36Aは、磁束形成部材49をさらに有する。
以下では、第1方向D1に交差する第2方向D2において第1磁歪材46Aが第1ヨーク50と並んでいる場合を説明する。第1方向D1は、第1磁歪材46Aが揺動する揺動方向に相当する。なお、
図4に示すように、第1方向D1において第1磁歪材46Aが第1ヨーク50と並んでいてもよい。
発電部36Aは、第1支持部34Fに対する可動部32の相対的移動に応じて、第1磁歪材46Aを変形させるように構成されている。発電部36Aは、第1磁歪材46Aの変形によってコイル44Bに電力を発生させるように構成されている。
さらに、発電部36Aは、錘56と、第1固定磁石58と、第2固定磁石60とを備える。
【0073】
<コイル44B>
コイル44Bは、コイル44Bが設置される箇所の点で、第1実施形態に係るコイル44Aとは異なる。コイル44Bは、径方向RDにおける第1磁歪材46Aの外側に設けられている。コイル44Bは、第1磁歪材46Aの周方向CDに沿って設けられている。コイル44Bは、例えば、第1磁歪材46Aの外周にコイル配線が複数の巻数で巻かれた構造を有してもよい。コイル44Bは、第1ヨーク50及び第1磁歪材46Aの少なくとも1つに巻かれている。本実施形態においては、コイル44Bは、第1磁歪材46Aに巻かれている。コイル44Bは、配線42B(
図2参照)を介して、充電回路部42に電気的に接続されている。
【0074】
図4に示すように、コイル44Bは、第1フレーム48及び第1磁歪材46Aの両方に巻かれる。なお、コイル44Bは、第1磁歪材46Aのみに巻かれてもよい。コイル44Bは、第1ヨーク50、第1フレーム48及び第1磁歪材46Aの少なくとも1つに巻かれてもよい。コイル44Bは、出力配線44C、44Dを有する。出力配線44C、44Dは、コイル44Bから引き出された配線である。コイル44Bに発生した電力は、出力配線44C、44Dを通じて、充電回路部42に供給される。
【0075】
<第1磁歪材46A>
第1磁歪材46Aは、第1フレーム48に取り付けられている。
例えば、第1磁歪材46Aは、径方向RDにおける第1フレーム48の外側に設けられている。第1磁歪材46Aは、第1フレーム48の周方向CDに沿って設けられている。
第1磁歪材46Aは、第1実施形態に係る第1磁歪材46Fと同様に磁歪材料によって形成される。第1磁歪材46Aは、機械的歪みによって透磁率が変化する。また、第1磁歪材46Aは、機械的歪みによって磁化方向が変化する。
【0076】
図4に示すように、第1磁歪材46Aは、第3方向D3に延びる板状を有する。第1磁歪材46Aの板厚方向は、第1方向D1である。第1方向D1から見て、第1磁歪材46Aは、略矩形状を有する。第1磁歪材46Aは、第1フレーム48に取り付けられる。第2方向D2から見て、第1磁歪材46Aは、第1ヨーク50と重なる。第1磁歪材46Aは、磁歪材料によって形成される。第1磁歪材46Aは、例えば、Fe-Ga合金によって形成される。第1磁歪材46Aは、機械的歪みによって透磁率が変化する。また、第1磁歪材46Aは、機械的歪みによって磁化方向が変化する。
【0077】
<第1フレーム48>
第1フレーム48は、非磁性材料を含むように形成されている。本実施形態において、第1フレーム48は、非磁性材料から形成される。本実施形態では、第1フレーム48の全体が非磁性材料によって形成される。例えば、第1フレーム48は、ステンレスによって形成される。なお、第1フレーム48は、磁性材料を含んでいてもよい。この場合、第1フレーム48は全体として非磁性の特性を有していればよい。
【0078】
第1フレーム48は、シートチューブ12D内に配置されている。第1フレーム48は、長手方向LDに沿って伸びる板状の部材である。可動部32の断面形状は、例えば、矩形である。第1フレーム48は、1枚の板状の部材で構成されてもよいし、複数の板状の部材が積層された積層体で構成されてもよい。
【0079】
図4に示すように、第1フレーム48には、第1磁歪材46Aが取り付けられている。第1磁歪材46Aは、第1フレーム48とは別部材である。第1磁歪材46Aは、接着剤を介して、第1フレーム48に取り付けられてもよい。第1磁歪材46Aは、溶接などによって第1フレーム48に取り付けられてもよい。
第1フレーム48は、第1方向D1と直交する方向に広がる板状を有する。第1方向D1において、第1フレーム48は、第1ヨーク50に固定されている。
本実施形態では、第1フレーム48の全体が非磁性材料によって形成されているが、第1フレーム48は、少なくとも部分的に非磁性材料によって形成されてもよい。
【0080】
第1フレーム48は、第1固定端48Kと第1揺動端48Yとを有する。
第1固定端48Kは、可動部32又は第1支持部34Fのいずれか一方を支持するように構成されている。本実施形態においては、第1固定端48Kは、第1支持部34Fを支持している。径方向RDにおいて、第1固定端48Kは、第1幅W1を有する。
第1揺動端48Yは、第1固定端48Kと離れて設けられている。径方向RDにおいて、第1揺動端48Yは、第2幅W2を有する。第2幅W2は、第1幅W1よりも小さい。
【0081】
さらに、第1フレーム48は、基部48A、基部突起48B、揺動部48C、及び揺動突起48Dを有する。基部48Aは、第1固定端48Kを有する。基部突起48Bは、径方向RDにおいて基部48Aから突出する部位である。言い換えると、基部48A及び基部突起48Bは、略L字形状の部位を形成している。揺動部48Cは、第1揺動端48Yを有する。揺動突起48Dは、径方向RDにおいて揺動部48Cから突出する部位である。言い換えると、揺動部48C及び揺動突起48Dは、略L字形状の部位を形成している。
【0082】
<第1ヨーク50>
第1ヨーク50は、磁性材料を含むように形成されている。
図4に示すように、第1ヨーク50は、第1フレーム48を揺動可能に支持している。
第1方向D1から見て、第1ヨーク50は、略L形状を有する。第1ヨーク50は、複数のヨーク板50Pが第1方向D1に積層された構造を有する。複数のヨーク板50Pの各々は、第1部50Aと第2部50Bとを有する。
第1部50Aは、第1フレーム48を第1磁歪材46Aとともに第1方向に揺動可能に支持するように構成されている。第2部50Bは、第1部50Aに繋がっている。第2部50Bは、第1方向とは異なる第2方向に第1磁歪材46Aと並んで配置されている。
【0083】
複数のヨーク板50Pの各々は、少なくとも部分的に磁性材料によって形成される。本実施形態において、複数のヨーク板50Pの各々は、磁性材料から形成される。本実施形態において、第1ヨーク50の全体が磁性材料によって形成される。複数のヨーク板50Pの各々の材質は特に限定されず、例えば、軟磁性の鉄鋼によって形成されている。複数のヨーク板50Pの各々は、例えば、軟磁性の鉄鋼の1つであるSS400によって形成されていてもよい。なお、第1ヨーク50は、磁性材料と非磁性材料の両方を含んでいてもよい。
【0084】
複数のヨーク板50Pの各々において、第1部50Aは、第2方向D2に延びる略直方体状を有する。第2部50Bは、第3方向D3に延びる略直方体状を有する。第2部50Bは、第2方向D2において、間隔をあけて、第1磁歪材46A及びコイル44Bに対向する。第2部50Bは、第2方向D2に第1磁歪材46Aと並んで配置される。
【0085】
本実施形態において、複数のヨーク板50Pの各々において、第1部50Aは、第2部50Bと一体に形成される。第1部50Aは、第2部50Bとともに一体の単一部材を形成する。
なお、
図4に示す例においては、第1ヨーク50は、複数のヨーク板50Pが積層された構成を有する。言い換えると、複数のヨーク板50Pの各々は、互いに分離可能である。第1ヨーク50の構造は、
図4に示す構造に限定されない。一体部材により、第1ヨーク50が構成されてもよい。
【0086】
<磁束形成部材49>
図4に示すように、磁束形成部材49は、第2部50Bに固定されている。磁束形成部材49は、第2方向D2において、第1磁歪材46A及び第2部50Bと並んで配置される。磁束形成部材49は、第2方向D2において、第1ヨーク50と第1磁歪材46Aとの間に配置される。磁束形成部材49は、第2方向D2において、第1磁歪材46Aと隙間をあけて対向している。磁束形成部材49は、一対の磁極を有する。磁束形成部材49は、例えば、永久磁石である。磁束形成部材49の第3方向D3を向く一方の面にはN極が形成されている。磁束形成部材49の第3方向D3を向く他方の面にはS極が形成されている。磁束形成部材49は、第1磁歪材46Aを通る磁束を形成する。
【0087】
<錘56>
錘56は、第1フレーム48の第1揺動端48Yに設けられている。錘56の重量は、径方向RDにおいて第1フレーム48が揺動する揺動量に応じて設定される。また、長手方向LDにおける錘56と第1支持部34Fとの間の距離は、径方向RDにおいて第1フレーム48が揺動する揺動量に応じて設定される。
【0088】
<第1固定磁石58、第2固定磁石60>
第1固定磁石58及び第2固定磁石60の各々は、公知の永久磁石である。
第1固定磁石58及び第2固定磁石60は、長手方向LDにおいて互いに離間している。第1固定磁石58は、第1磁歪材46Aの+LD方向側に位置する。第2固定磁石60は、第1磁歪材46Aの-LD方向側に位置する。
第1固定磁石58は、N極部とS極部とを有する。第1固定磁石58のN極部は、シートチューブ12Dの内壁に設けられている。第1固定磁石58のS極部は、隙間を介して基部突起48Bに対向している。
第2固定磁石60は、N極部とS極部とを有する。第2固定磁石60のS極部は、シートチューブ12Dの内壁に設けられている。第2固定磁石60のN極部は、隙間を介して揺動突起48Dに対向している。
第1磁歪材46A、第1固定磁石58、及び第2固定磁石60によって、磁気回路、すなわち、閉磁回路64が形成されている。
【0089】
<作用効果>
上述した構成を有する発電装置30Bにおいては、人力駆動車10の走行時に発生する振動がシートチューブ12Dに伝達する。シートチューブ12Dの内部においては、第1フレーム48の第1固定端48Kが第1支持部34Fに固定された状態で、第1フレーム48の第1揺動端48Yが径方向RDにおいて振動する。これにより、第1磁歪材46Aが変形し、閉磁回路64における磁束が変化する。したがって、コイル44Bに電力を発生することができる。これにより、従来の発電装置よりも、大きな電力量で発電することができる。
【0090】
さらに、上記構成によれば、発電装置30Bの大型化を抑制することができる。したがって、発電装置30Bを狭い空間に組み込み易くなるため、発電装置30Bの利便性の向上を図ることができる。
【0091】
また、第1揺動端48Yの第2幅W2は、第1固定端48Kの第1幅W1よりも小さいので、第1揺動端48Yがより揺動し易くなる。さらに、第1揺動端48Yに錘56が設けられているので、第1揺動端48Yにおける揺動がさらに促進される。これにより、発電量を増加させることができる。
【0092】
また、第1固定磁石58及び第2固定磁石60は第1フレーム48に設けられておらず、シートチューブ12Dの内壁に設けられている。このため、第1フレーム48の振動は、第1固定磁石58及び第2固定磁石60に伝達されない。つまり、振動伝達の点で、第1フレーム48から第1固定磁石58及び第2固定磁石60を切り離すことができる。このため、第1固定磁石58及び第2固定磁石60の各々が摩耗しにくくなり、第1固定磁石58及び第2固定磁石60の各々の耐久性を向上させることができる。したがって、閉磁回路64を安定的に形成することができる。
【0093】
<第2実施形態の変形例>
次に、
図5及び
図6を参照し、第2実施形態の変形例に係る発電装置を説明する。
図5及び
図6において、第2実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。本変形例は、複数の第1固定磁石58及び複数の第2固定磁石60がシートチューブ12D内に配置されている点で、第2実施形態とは異なる。
図6は、-LD方向に見たシートチューブ12Dの断面図である。
図6において、符号44Rは、コイル44Bの外形を示している。また、
図6においては、第2固定磁石60が第1固定磁石58に重なるように配置されているため、第2固定磁石60の図示が省略されており、符号60のみが示されている。また、コイル44Bの内部に配置されている第1磁歪材46Aの図示も省略されている。
【0094】
図6に示す例では、周方向CDにおいて等角度間隔で、4つの第1固定磁石58及び4つの第2固定磁石60がシートチューブ12Dの内壁に設けられている。基部突起48Bは、第1固定磁石58の位置に対応している。同様に、揺動突起48Dは、第2固定磁石60の位置に対応している。
4つの第1固定磁石58の各々のS極部は、隙間を介して基部突起48Bに対向している。4つの第2固定磁石60のN極部の各々は、隙間を介して揺動突起48Dに対向している。
【0095】
図5及び
図6に示す構造においては、4つの閉磁回路64が形成されている。閉磁回路64の個数が増えることで、大きな電力量で発電することができる。
なお、
図6に示す例では、4つの第1固定磁石58が90度の角度ピッチでシートチューブ12Dの内壁に設けられているが、角度ピッチは90度に限定されず、第1固定磁石58の個数も限定されない。
【0096】
<第3実施形態>
次に、
図7を参照し、第3実施形態に係る発電装置を説明する。
図7において、第2実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
【0097】
<発電装置30C>
図7に示すように、第3実施形態に係る発電装置30Cは、可動部32と、第1支持部34Fと、第2支持部34Sと、発電部36Bとを備える。発電装置30Cは、人力駆動車10に用いられる。
【0098】
<発電部36B>
発電部36Bは、第1発電部の一例である。発電部36Bは、コイル44B、第1磁歪材46A、第1フレーム48、第1ヨーク50を含む。発電部36Bは、第1支持部34Fに対する可動部32の相対的移動に応じて、第1磁歪材46Aを変形させるように構成されている。発電部36Bは、第1磁歪材46Aの変形によってコイル44Bに電力を発生させるように構成されている。
さらに、発電部36Bは、錘56と、第1固定磁石58と、第2固定磁石60とを備える。
【0099】
第1固定磁石58及び第2固定磁石60は、長手方向LDにおいて互いに離間している。第1固定磁石58は、第1磁歪材46Aの+LD方向側に位置する。第1固定磁石58は、第1支持部34Fの内部に設けられている。第2固定磁石60は、第1磁歪材46Aの-LD方向側に位置する。第2固定磁石60は、第2支持部34Sの内部に設けられている。
第1固定磁石58は、N極部とS極部とを有する。第1固定磁石58のS極部は、第1フレーム48の第1固定端48Kに位置する。
第2固定磁石60は、N極部とS極部とを有する。第2固定磁石60のN極部は、隙間を介して、錘56に対向している。
第1磁歪材46A、第1固定磁石58、及び第2固定磁石60によって、磁気回路、すなわち、閉磁回路64が形成されている。
【0100】
<作用効果>
上述した構成を有する発電装置30Cにおいては、発電装置30Bと同様又は類似する効果が得られる。さらに、第2固定磁石60は第1フレーム48に設けられておらず、第2支持部34Sに設けられている。このため、第1フレーム48の振動は、第2固定磁石60に伝達されない。つまり、振動伝達の点で、第1フレーム48から第2固定磁石60を切り離すことができる。このため、第2固定磁石60が摩耗しにくくなり、第2固定磁石60の各々の耐久性を向上させることができる。したがって、閉磁回路64を安定的に形成することができる。
【0101】
なお、長手方向LDに対する第1固定磁石58及び第2固定磁石60の各々の角度、又は、径方向RDに対する第1固定磁石58及び第2固定磁石60の各々の角度は適宜変更可能である。このように磁石の角度を変更することにより、閉磁回路64を調整することができる。
例えば、第1固定磁石58のN極部及びS極部が径方向RDに向くように第1固定磁石58の配置を調整してもよい。同様に、第2固定磁石60のN極部及びS極部が径方向RDに向くように第2固定磁石60の配置を調整してもよい。
また、第1支持部34Fにおける第1固定磁石58の個数は、一つに限定されない。複数の第1固定磁石58が第1支持部34Fに設けられてもよい。同様に、第2支持部34Sにおける第2固定磁石60の個数は、一つに限定されない。複数の第2固定磁石60が第2支持部34Sに設けられてもよい。
【0102】
<第4実施形態>
次に、
図8を参照し、第4実施形態に係る発電装置を説明する。
図8において、上述した実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
<人力駆動車B>
図8に示す人力駆動車Bは、いわゆるマウンテンバイクである。人力駆動車Bにおいて、車体枠12は、後方枠RBと、前方枠FBと、リアサスペンションRSとを有する。リアサスペンションRSは、人力駆動車Bに生じる振動を吸収することが可能なように、後方枠RBと前方枠FBとを連結している。フロントフォーク14は、フロントサスペンションFSを有する。
【0103】
さらに、車体枠12は、装着ポスト12Gと、サスペンションポスト12Hと、マッドガード12Jとを有する。
装着ポスト12Gは、車体枠12に装着可能である。サスペンションポスト12Hは、装着ポスト12Gに対し伸縮自在に摺動する可動ポスト12Iを有する。サスペンションポスト12H内に、可動部32、第1支持部34F、及び、第1発電部36Fの少なくとも1つが配置されている。
マッドガード12Jは、装着ポスト12Gに設けられている。マッドガード12Jは、隙間をあけてリアホイール20Rの上方に配置され、装着ポスト12Gから人力駆動車Bの後方に向けて延在している。
【0104】
上記構成によれば、人力駆動車10の走行時に発生する振動により、サスペンションポスト12Hにおいて、発電することができる。
さらに、人力駆動車10の走行時においては、マッドガード12Jが振動する。マッドガード12Jの振動は、可動部32に伝達する。したがって、人力駆動車10の走行時に発生する振動により、マッドガード12Jが振動し、これにより、サスペンションポスト12Hにおいて、発電することができる。
【0105】
人力駆動車10の後方におけるマッドガード12Jの先端には、人力駆動車10の走行時に影響を与えない程度の錘を配置することが可能である。このような錘を配置することで、マッドガード12Jの振動における振幅を増幅することができる。したがって、より効果的な発電ができる。
なお、本実施形態においては、装着ポスト12Gにマッドガード12Jを設けるようにしたが、サスペンションポスト12Hにマッドガード12Jを装着してもよい。
さらに、本実施形態では、リアホイール20Rの上方に配置されたマッドガード12Jを例示したが、フロントホイール20Fの上方に配置されたマッドガードの振動を利用して発電を行ってもよい。
【0106】
<第4実施形態の変形例>
リアサスペンションRS内に、可動部32、第1支持部34F、及び、第1発電部36Fの少なくとも1つが配置されている。この構成によれば、人力駆動車10の走行時に発生する振動により、リアサスペンションRSにおいて、発電することができる。
同様に、フロントサスペンションFS内に、可動部32、第1支持部34F、及び、第1発電部36Fの少なくとも1つが配置されてもよい。この構成によれば、人力駆動車10の走行時に発生する振動により、フロントサスペンションFSにおいて、発電することができる。
【0107】
<第5実施形態>
次に、
図9を参照し、第5実施形態に係る発電装置を説明する。
図9において、上述した実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。特に、第1磁歪材46A及び第1フレーム48の構造について説明し8、発電装置を構成するその他の部材については、図示を省略している。
【0108】
図9に示すように、第1フレーム48は、第1延在部48Eと、第2延在部48Fとを有する。第1延在部48Eは、第1方向D1において第2延在部48Fに対向している。さらに、第1フレーム48は、折り返し状の湾曲部54を有する。湾曲部54は、第1固定端48Kと第1揺動端48Yとの間に設けられている。
言い換えると、第1固定端48Kから第1揺動端48Yに向かう方向において、第1フレーム48においては、第1固定端48K、第1延在部48E、湾曲部54、第2延在部48F、及び第1揺動端48Yが順に設けられている。
第1磁歪材46Aは、湾曲部54と第1揺動端48Yとの間に取り付けられている。
【0109】
さらに、第2実施形態において説明したように、第1固定端48Kは、第1幅W1を有する。第2方向D2において、第1揺動端48Yは、第2幅W2を有する。第2幅W2は、第1幅W1よりも小さい。
【0110】
本実施形態によれば、第1フレーム48に湾曲部54が形成されているため、第1揺動端48Yの振幅を増加させることができる。したがって、大きな電力量で発電することができる。
【0111】
<第5実施形態の変形例>
次に、
図10を参照し、第5実施形態の変形例に係る発電装置を説明する。
図10において、上述した第5実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
【0112】
図10に示すように、第1延在部48Eは、第2方向D2において第2延在部48Fに対向している。第1フレーム48は、折り返し状の湾曲部54を有する。湾曲部54は、第1固定端48Kと第1揺動端48Yとの間に設けられている。
第1磁歪材46Aは、湾曲部54と第1揺動端48Yとの間に取り付けられている。
【0113】
さらに、第2実施形態において説明したように、第1固定端48Kは、第1幅W1を有する。第1方向D1において、第1揺動端48Yは、第2幅W2を有する。第2幅W2は、第1幅W1よりも小さい。
本変形例によれば、第1フレーム48に湾曲部54が形成されているため、第1揺動端48Yの振幅を増加させることができる。したがって、大きな電力量で発電することができる。
【0114】
なお、上述した説明では、中空部材の一例であるシートチューブ12D内に発電装置30Aが配置された構造を説明した。ヘッドチューブ12A、トップチューブ12B、ダウンチューブ12C、シートステー12E、チェーンステステー12F、フロントフォーク14、及びハンドルバー16のうち少なくとも1つのに内部に発電装置30Aが配置されてもよい。
また、ドライブユニット18に発電装置が配置されてもよい。特に、クランクの回転軸を支持するボトムブラケットを構成する筒状部材の内部に発電装置が配置されてもよい。また、フロントホイール20Fやリアホイール20Rの回転軸(ホイール軸)を支持するハブの筒状部材の内部に発電装置が配置されてもよい。
【符号の説明】
【0115】
10、B 人力駆動車、12 車体枠、12A ヘッドチューブ、12B トップチューブ、12C ダウンチューブ、12D シートチューブ、12E シートステー、12F チェーンステステー、12G 装着ポスト、12H サスペンションポスト、12I 可動ポスト、12J マッドガード、14 フロントフォーク、16 ハンドルバー、18 ドライブユニット、20F フロントホイール、20R リアホイール、22F フロントブレーキ、22R リアブレーキ、24 サドル、30A,30B,30C 発電装置、32 可動部、32A 第1可動磁石、32B 第2可動磁石、34A 第1支持磁石、34B 第2支持磁石、34F 第1支持部、34S 第2支持部、36A,36B 発電部、36F 第1発電部、36S 第2発電部、38F 第1弾性部、38S 第2弾性部、40F 第1摺動部、40FA 第1可動摺動部、40FB 第2可動摺動部、40S 第2摺動部、40SA 第2可動摺動部、40SB 第2可動摺動部、42 充電回路部、42A コネクタ、42B 配線、44A,44B コイル、46A 第1磁歪材、46F 第1磁歪材、46S 第2磁歪材、48 第1フレーム、48A 基部、48B 基部突起、48C 揺動部、48D 揺動突起、48E 第1延在部、48F 第2延在部、48K 第1固定端、48Y 第1揺動端、50 第1ヨーク、50A 第1部、50B 第2部、50P ヨーク板、54 湾曲部、56 錘、58 第1固定磁石、60 第2固定磁石、64 閉磁回路、FB 前方枠、FS フロントサスペンション、RB 後方枠、RS リアサスペンション