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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021933
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 9/22 20060101AFI20250206BHJP
【FI】
H02K9/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023126050
(22)【出願日】2023-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100120846
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 雅也
(72)【発明者】
【氏名】大塚 誠
【テーマコード(参考)】
5H609
【Fターム(参考)】
5H609BB03
5H609PP06
5H609PP09
5H609QQ23
5H609RR63
(57)【要約】
【課題】出力に応じて放熱部材を交換可能であるモータを提供する。
【解決手段】モータ1は、複数の磁極部46を有する磁性体37と、磁性体37に巻かれた複数のコイル38と、を有するステータ39と、ロータ26と、ロータ26の回転軸方向におけるコイル38の一方の端部38a(38b)に直接又は他の部材(54)を介して接触する放熱部材47と、を備える。放熱部材47は、ステータ39に対して着脱可能に配置されている。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁極部を有する磁性体と、前記磁性体に巻かれた複数のコイルと、を有するステータと、
ロータと、
前記ロータの回転軸方向における前記コイルの一方の端部に直接又は他の部材を介して接触する放熱部材と、を備え、
前記放熱部材は、前記ステータに対して着脱可能に配置されている、モータ。
【請求項2】
前記回転軸方向における前記コイルの両方の端部に直接又は他の部材を介して前記放熱部材が接触する、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記ロータは、前記ステータを収容する空間を形成するハウジングを備え、
前記放熱部材は、前記ロータの回転軸方向において前記ハウジングの内面に対向する、請求項1又は2に記載のモータ。
【請求項4】
前記コイルの巻回軸線は前記ロータの径方向になっている、請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ。
【請求項5】
前記放熱部材の外周端は前記ロータの径方向の外周側に向いている、請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ。
【請求項6】
前記他の部材は放熱樹脂である、請求項1から5のいずれか1項に記載のモータ。
【請求項7】
前記ロータの回転軸方向における前記放熱部材の面には凹部又は凸部が形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータにおいて、コイルに電流が供給されると、コイルは発熱する。特許文献1には、こうしたコイルで発生する熱を放出するための放熱板を有するモータが開示されている。放熱板はヨークと基板との間に挟み込まれて固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-143205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コイルに供給される電流値はモータの出力に応じて決定される。出力が大きい場合には発熱量も増大する。こうした出力や発熱量の増減に応じて放熱板のサイズを変更することができることが求められている。
【0005】
そこで、本発明は、出力に応じて放熱部材を交換可能であるモータを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るモータは、複数の磁極部を有する磁性体と、前記磁性体に巻かれた複数のコイルと、を有するステータと、ロータと、前記ロータの回転軸方向における前記コイルの一方の端部に直接又は他の部材を介して接触する放熱部材と、を備え、前記放熱部材は、前記ステータに対して着脱可能に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係るモータ1の構造を概略的に示す斜視図である。
図2図1の2-2線に沿ったモータ1の垂直断面図である。
図3】上側カバー14を取り外した状態のモータ1を上側から見た斜視図である。
図4図1の4-4線に沿った斜視断面図である。
図5図3のモータ1の分解斜視図である。
図6図4の6-6線に沿ったモータ1の断面図である。
図7】一変形例に係る放熱部材47の構造を概略的に示すモータ1の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るモータ1の構造を概略的に示す斜視図である。図1は、モータ1の回転軸心を構成する回転軸線(以下、「軸線」という。)xに沿った方向(以下、「回転軸方向」という。)において、一方の側である上側から見たモータ1の斜視図である。図2は、図1の2-2線に沿ったモータ1の断面図である。この断面図は、軸線xを含む仮想平面に沿った垂直断面図である。
【0009】
なお、以下の本実施形態の説明において、回転軸方向において規定される上側及び下側は、重力方向における上下関係とは必ずしも一致しない。また、軸線xに垂直な方向にモータ1の径方向が規定される。この径方向において、軸線xから遠ざかる側を外周側と規定する一方で、軸線xに近づく方向を内周側と規定する。さらに、軸線x周りにモータ1の周方向が規定される。この周方向において、モータ1を上側から見た場合に軸線x回りに時計回り及び反時計回りが規定される。
【0010】
図1及び図2を併せて参照すると、モータ1は、例えば軸線xを中心軸線とする円筒状のシャフト10を備える。この例では、軸線xに沿ったシャフト10の上端及び下端は開放されている。シャフト10の外周面には回転軸方向に沿って2つの軸受11、12が取り付けられている。軸受11、12は例えば玉軸受である。軸受11、12は、例えば圧入、すきま嵌め等によりシャフト10に取り付けられている。モータ1は、軸線x回りに軸受11、12に回転自在に支持されたハウジング13を備えている。ハウジング13は、上側の軸受11に支持された上側カバー14と、下側の軸受12に支持された下側カバー15と、を備えている。
【0011】
上側カバー14は、内周側の円筒状の部分(以下、「内周部」という。)16と、内周部16から外周側に環状に延在する部分(以下、「環状部」という。)17と、環状部17の外周端から下側に延在する外周側の円筒状の部分(以下、「外周部」という。)18と、を有している。環状部17は、例えば軸線xに直交する仮想平面に沿って平板状に広がる。内周部16は環状部17から上側に円筒状に突出する。内周部16の上端は閉じられている。
【0012】
下側カバー15は、内周側の円筒状の部分(以下、「内周部」という。)20と、内周部20から外周側に環状に延在する部分(以下、「環状部」という。)21と、環状部21の外周端から上側に延在する外周側の円筒状の部分(以下、「外周部」という。)22と、を有している。内周部20には、軸線x周りに円形の開口23が形成されている。上述したシャフト10は、内周部20の開口23を通って軸線xに沿って下側カバー15から下側に突出している。環状部21は、例えば軸線xに直交する仮想平面に沿って平板状に広がる。なお、上側カバー14及び下側カバー15は例えば樹脂材料や金属材料から形成される。
【0013】
上側カバー14の外周部18と下側カバー15の外周部22との間には円筒状のヨーク24が挟み込まれて固定されている。ヨーク24は例えば磁性材料から形成されている。ヨーク24の内周面には円筒状のマグネット25が固定される。マグネット25は例えば接着剤等によってヨーク24の内周面に取り付けられている。マグネット25は例えば永久磁石から形成される。これらヨーク24及びマグネット25がモータ1におけるロータ26を形成する。すなわち、モータ1はアウターロータタイプのモータである。なお、マグネット25は、単体の円筒状の永久磁石であってもよく、又は、複数の永久磁石が周方向に接続されて円筒状に形成されてもよい。
【0014】
外周部18及び外周部22の外周面にはそれぞれ、外周側に突出する複数の突部27及び複数の突部28が形成される。この例では、例えば6つの突部27及び6つの突部28が周方向に等間隔に配列されている。突部27及び突部28の軸線x周りの位置は同一に規定される。各突部27には軸線xに沿って貫通孔29が形成される一方で、突部28には軸線xに沿ってねじ孔30が形成される。貫通孔29を通ってねじ孔30に締結部品すなわちねじ31がねじ込まれることによって、上側カバー14及び下側カバー15が相互に結合される。こうしてハウジング13とヨーク24とによってモータ1の内部空間が密閉される。
【0015】
回転軸方向に下側の軸受12より下側でシャフト10の下端にはベース32が固定されている。ベース32は、シャフト10の外周面に支持された円筒状の部分(以下、「支持部」という。)33と、支持部33の下端から外周側に環状に延在する部分(以下、「フランジ部」という。)34と、を有する。支持部33及びフランジ部34は例えば樹脂材料の一体成形から形成される。フランジ部34には、例えば軸線xに平行に複数のねじ孔35が形成されている。このねじ孔35には、例えばドローン等の無人航空機にモータ1を取り付けるためのねじ等の締結部品がねじ込まれる。
【0016】
図3は、上側カバー14を取り外した状態のモータ1を上側から見た斜視図である。図4は、図1の4-4線に沿った斜視断面図である。この斜視断面図の断面は、軸線xに直交する仮想平面に沿った水平断面である。図2図4を併せて参照すると、モータ1は、2つの軸受11及び12の間でシャフト10に取り付けられたホルダ36と、ホルダ36の外周面に取り付けられた磁性体すなわちステータコア37と、ステータコア37に巻かれた複数のコイル38と、を備えている。これらホルダ36、ステータコア37及びコイル38がモータ1のステータ39を形成する。
【0017】
ホルダ36は、シャフト10の外周面に取り付けられた環状の部分(以下、「取付部」という。)40と、取付部40より外周側に配置されてステータコア37を支持する環状の部分(以下、「支持部」という。)41と、取付部40及び支持部41を相互に接続する複数(例えば8つ)の接続部42と、を有している。取付部40はホルダ36の外周面に例えば圧入される。各接続部42は径方向に延在する。この例では、接続部42は周方向に等間隔に配列されている。支持部41の外周面にステータコア37が取り付けられている。ホルダ36は例えばアルミニウム等の金属材料又は樹脂材料から形成される。
【0018】
ステータコア37は、磁性体である珪素鋼板等の積層体から形成されている。ステータコア37はステータ39のヨークとして機能する。図4から明らかなように、ステータコア37は、円筒状の部分(以下、「円筒部」という。)43と、円筒部43の外周面から外周側に延在する複数(例えば、24本)のティース44と、有している。各ティース44は、内周側の端部で円筒部43の外周面に接続されるスポーク45と、スポーク45の外周側の端部に連続する磁極部46と、を有している。磁極部46はその外周面でマグネット25の内周面に所定の磁気ギャップで対向している。
【0019】
各スポーク45にはコイル38が巻かれている。コイル38の巻回軸線は径方向になっている。スポーク45とコイル38との間にはインシュレータ(図示せず)が配置されている。インシュレータはステータコア37とコイル38とを絶縁する。この例では、マグネット25は、S極に着磁されたS極領域25aと、N極に着磁されたN極領域25bと、を有している。S極領域25a及びN極領域25bは周方向に交互に配列されている。こうしてS極領域25a及びN極領域25bの間には磁極が変化する領域が規定される。コイル38に電流が供給されると、マグネット25で生じた磁界との相互作用により、ロータ26及びハウジング13がたとえば時計回り又は反時計回りに軸線x回りで回転する。
【0020】
図5は、図3のモータ1の分解斜視図である。図2図3及び図5を併せて参照すると、モータ1は、回転軸方向におけるコイル38の端部38a、38bの一方に接触する少なくとも1つの放熱部材47を備えている。端部38a及び端部38bはコイル38の上面及び下面に相当する。この例では、コイル38の両方の端部38a、38bにそれぞれ放熱部材47が接触している。各放熱部材47は、環状の本体部48と、本体部48の内周端から内周側に突出する1以上(例えば、4つ)の突片49と、を有している。突片49は周方向に等間隔に配列されている。各突片49には、軸線xに平行な方向に突片49を貫通する貫通孔50が形成されている。
【0021】
ホルダ36の支持部41の内周面には、軸線xに平行に延在する1以上の部分(以下、「取付部」という。)51が形成されている。この例では、放熱部材47の突片49に対応する位置に4つの取付部51が形成されている。各取付部51には、軸線xに平行に延在する貫通孔52が形成される。貫通孔52の内周面にはねじ溝(図示せず)が切られている。図2及び図5に示すように、突片49の貫通孔50を通じて貫通孔52に締結部品すなわちねじ53がねじ込まれることによって、放熱部材47はホルダ36に取り付けられている。
【0022】
この例では、上側の放熱部材47の本体部48の下面がコイル38の端部38aに接触又は対向している一方で、下側の放熱部材47の本体部48の上面がコイル38の端部38bに接触又は対向している。また、図2から明らかなように、上側の放熱部材47の本体部48の上面は、上側カバー14の環状部17の内面に所定の空隙を介して対向している。一方で、下側の放熱部材47の本体部48の下面は下側カバー15の環状部21の内面に所定の空隙を介して対向している。各本体部48の外周側の端部は、外周側に向いており、すなわち、上側カバー14の外周部18の内周面及び下側カバー15の外周部22の内周面にそれぞれ対向している。2つの放熱部材47、47は、互いに同一の形状を有しており、モータ1内で軸線xに直交する仮想平面に対して面対称になるように配置されている。
【0023】
放熱部材47とコイル38の端部38a、38bとの間にはそれぞれ、他の部材すなわち放熱樹脂54が挟み込まれている。放熱樹脂54は、例えば粘土状又はグリース状であり、流動性を有しつつ自身でその形状を保持することができる熱伝導材料である。放熱樹脂54は、例えばEPDMやシリコーン等の樹脂材料から形成される。放熱樹脂54はコイル38及び放熱部材47の外形に応じてその形状を変化させることができる。その結果、放熱樹脂54はコイル38及び放熱部材47に対して隙間なく接触することができる。この例では、放熱樹脂54は、コイル38と放熱部材47との間で周方向に連続して環状に配置されている。
【0024】
図6は、図4の6-6線に沿ったモータ1の断面図である。この断面図は、軸線xに平行な仮想平面に沿った垂直断面図である。図3図5及び図6に示すように、放熱部材47の本体部48の回転軸方向における上面には1以上の凹部すなわち溝55が形成される。各溝55は径方向に延在する。本体部48は平板状に形成されているので、本体部48の上面の溝55によって、本体部48の下面には溝55に対応して凸部すなわち細く突出した部分である突条56が形成される。各突条56は径方向に延在する。この例では、放熱部材47は、例えばアルミニウム、鉄、銅等の金属材料からプレス加工により形成される。すなわち、プレス加工により本体部48には溝55及び突条56が同時に形成される。
【0025】
図6から明らかなように、平面視において、周方向における溝55及び突条56の位置は、周方向に隣接するコイル38、38の間の境界位置57の位置に対応する。境界位置57は、例えば、軸線xを含む仮想平面に沿って規定されるコイル38、38の間の境界面である。コイル38はスポーク45に巻き付けられることから、図6に示す断面においてコイル38、38の間には上側及び下側にそれぞれ、径方向に延在する溝58が形成される。放熱部材47の各溝55はこの溝58に沿って配置される。この例では、図2に示すように、放熱部材47の本体部48の外周側の端部は、径方向において、コイル38の外周側の端部とほぼ同じ位置まで延在している。
【0026】
モータ1の組み立て時、ホルダ36への放熱部材47の取り付けに先立って、コイル38の端部38a、38bに放熱樹脂54が塗布される。その後、放熱部材47がねじ53を用いてホルダ36に取り付けられる。このとき、放熱部材47の本体部48はコイル38の端部38a、38bに向かって押し付けられる。その結果、本体部48とコイル38との間で放熱樹脂54は自身の流動性によってその形状を変化させることができる。具体的には、図6に示すように、放熱部材47の突条56は放熱樹脂54の上面に食い込むことができる。こうして放熱樹脂54は、本体部48及びコイル38の形状に沿って本体部48及びコイル38に確実に密着することができる。
【0027】
以上のようなモータ1では、コイル38に電流が供給されると、コイル38は発熱する。コイル38の熱は放熱樹脂54を通じて放熱部材47に伝達される。伝達された熱は放熱部材47の本体部48からハウジング13内の空間内に放出される。そのため、コイル38の過度の温度上昇を回避することができる。また、放熱部材47は、ねじ53でホルダ36に着脱可能に取り付けられている。したがって、例えば、モータ1の出力に合わせてコイル38に供給される電流の大きさが変更される場合、その変更に応じてサイズすなわち表面積の異なる放熱部材47に交換することができる。その結果、必要最低限の表面積を有する放熱部材47を使用することができるので、モータ1の軽量化を図ることができる。
【0028】
しかも、放熱部材47の本体部48は、例えば径方向に延在する溝55及び突条56を有している。これら溝55及び突条56が形成されることによって、本体部48の表面積は増大する。そのため、放熱部材47の放熱性能を向上させることができる。また、溝55及び突条56の周方向における位置は、隣接するコイル38、38の境界位置57の溝58の位置に一致している。こうした構成によれば、本体部48はコイル38上に十分な密着度で接触することができ、また、放熱部材47は、コイル38の熱を一層効率的に放出することができる。さらに、放熱部材47の突片49やステータコア37を介してホルダ36にも熱が伝達される。伝達された熱はホルダ36からハウジング13内の空間に放出され、放熱性能をさらに向上させることができる。
【0029】
図7は、図3に対応し、一変形例に係る放熱部材47の構造を概略的に示すモータ1の斜視図である。図7に示すように、一変形例に係る放熱部材47では、本体部48が平坦な上面及び下面を有していてもよい。すなわち、本体部48には溝55及び突条56が形成されていない。言い換えると、放熱部材47は、平坦な下面で放熱樹脂54に接触する。こうした放熱部材47は、溝55及び突条56を有する放熱部材47と比べて、その形状が簡易であるので、より容易に製造することができ、また、製造コストを抑制することができる。
【0030】
以上のようなモータ1において、放熱樹脂54の組み込みが省略されてもよい。すなわち、放熱部材47は、放熱樹脂54を介してではなく、コイル38の端部38a、38bに直接接触してもよい。この場合、放熱部材47の本体部48は、コイル38の端部38a、38bの形状に沿った形状を有してもよい。また、上側の放熱部材47の上面及び下側の放熱部材47の下面と、ハウジング13の上側カバー14及び下側カバー15の内面との間に空隙が形成される。したがって、上側の放熱部材47の上面及び下側の放熱部材47の下面に例えば凸部をさらに形成することができる。この凸部によって放熱部材47の表面積をさらに増大させることができる。
【0031】
以上、上記実施形態を通じて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に様々な変更又は改良を加えることができることが当業者には明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0032】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。上記実施形態が備える各構成要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。また、技術的に矛盾しない範囲において、異なる実施形態で示した構成要素同士を部分的に置換し又は組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0033】
1 モータ、10 シャフト、11 軸受、12 軸受、13 ハウジング、14 上側カバー、15 下側カバー、16 部分(内周部)、17 部分(環状部)、18 部分(外周部)、20 部分(内周部)、21 部分(環状部)、22 部分(外周部)、23 開口、24 ヨーク、25 マグネット、25a S極領域、25b N極領域、26 ロータ、27 突部、28 突部、29 貫通孔、30 ねじ孔、31 ねじ(締結部品)、32 ベース、33 部分(支持部)、34 部分(フランジ部)、35 ねじ孔、36 ホルダ、37 ステータコア(磁性体)、38 コイル、38a 端部、38b 端部、39 ステータ、40 部分(取付部)、41 部分(支持部)、42 接続部、43 部分(円筒部)、44 ティース、45 スポーク、46 磁極部、47 放熱部材、48 本体部、49 突片、50 貫通孔、51 部分(取付部)、52 貫通孔、53 ねじ(締結部品)、54 放熱樹脂、55 溝(凹部)、56 凸部(突条)、57 境界位置、58 溝、x 回転軸線(軸線)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7