(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022492
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/795 20140101AFI20250206BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20250206BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20250206BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/533
A63F13/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023127126
(22)【出願日】2023-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【弁理士】
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】深谷 心
(57)【要約】
【課題】マルチプレイへの参加の可否を早期に確認可能にする。
【解決手段】情報処理装置に、マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する付与部と、第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる第1出力部と、第1ユーザによる所定操作が第2条件を満たす場合、第1ユーザを前記マルチプレイのプレイヤに設定する設定部と、複数のユーザのうち、第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる第2出力部とを設ける。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する付与部と、
前記第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる第1出力部と、
前記第1ユーザによる前記所定操作が第2条件を満たす場合、前記第1ユーザを前記マルチプレイのプレイヤに設定する設定部と、
前記複数のユーザのうち、前記第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、前記マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる第2出力部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記付与部は、前記第2条件を満たさなかった前記第1ユーザに付与されていた優先権を解除する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付与部は、前記第2条件を満たさなかった前記第1ユーザに付与されていた優先権を、前記マルチプレイへの応募のタイミングが早い他のユーザに付与する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記付与部は、前記第2ユーザのうち所定条件を満たすユーザの端末に、前記マルチプレイにおけるプレイヤの再募集を通知する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1条件は、前記マルチプレイに対する応募の受付順位が募集人数以内であることである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2条件は、前記第1画面の表示から所定時間内に前記所定操作を行うことである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記設定部は、ゲーム媒体の選択中に前記ゲーム媒体の変更に関する操作を受け付けた場合、前記所定時間を延長する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記設定部は、前記第1ユーザの属性に応じ、前記第1ユーザに適用する前記所定時間を個別に設定する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定部は、前記所定時間内に前記第2条件を満たさなかった回数が多い前記第1ユーザのための第1所定時間を、前記回数が少ない前記第1ユーザのための第2所定時間よりも長く設定する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記設定部は、ログインの回数が少ない前記第1ユーザのための第1所定時間を、前記回数が多い前記第1ユーザのための第2所定時間よりも長く設定する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1出力部は、前記第1画面に、前記マルチプレイを募集したユーザが選択したゲーム媒体及び他の前記第1ユーザが選択したゲーム媒体の少なくともいずれかの情報を提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第2出力部は、前記第2ユーザが操作する端末に表示させる前記第2ユーザが応募可能な1又は複数のマルチプレイのリストにおいて、前記マルチプレイに基づく条件を満たす第2マルチプレイと、前記条件を満たさない第3マルチプレイを互いに識別可能に表現する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第2出力部は、出現するゲーム媒体が前記マルチプレイと同じ又は類似するクエストをプレイ対象とするマルチプレイを前記第2マルチプレイとする、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサが、マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する処理と、
プロセッサが、前記第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる処理と、
プロセッサが、前記第1ユーザによる前記所定操作が第2条件を満たす場合、前記第1ユーザを前記マルチプレイのプレイヤに設定させる処理と、
プロセッサが、前記複数のユーザのうち、前記第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、前記マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項15】
プロセッサに、マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与させ、
プロセッサに、前記第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させ、
前記第1ユーザによる前記所定操作が第2条件を満たす場合、プロセッサに、前記第1ユーザを前記マルチプレイのプレイヤに設定させ、
プロセッサに、前記複数のユーザのうち、前記第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、前記マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる、
処理を実行させるプログラム。
【請求項16】
マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する付与部と、
前記第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる第1出力部と、
前記第1ユーザによる前記所定操作が第2条件を満たす場合、前記第1ユーザを前記マルチプレイのプレイヤに設定する設定部と、
前記複数のユーザのうち、前記第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、前記マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる第2出力部と、
を有する情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤが協同で1つのクエストをプレイすることがある。このプレイの形式は「マルチプレイ」と呼ばれる。マルチプレイでは、ホストとなるプレイヤが他のプレイヤを募集し、他のプレイヤが揃うことでプレイが開始される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マルチプレイへの参加は、募集人数に達するまで、応募順に認められる。ところが、マルチプレイの開始前に参加が認められた応募者の一部に欠員が生じることがある。このため、参加が認められた応募者だけでなく、参加が認められない応募者にも、マルチプレイで使用するゲーム媒体を選択するための画面が提示されている。その結果、ゲーム媒体を選択する操作の後に参加が認められない旨が判明する事態が生じている。
【0005】
本発明は、マルチプレイへの参加の可否を早期に確認可能にすることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する付与部と、第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる第1出力部と、第1ユーザによる所定操作が第2条件を満たす場合、第1ユーザをマルチプレイのプレイヤに設定する設定部と、複数のユーザのうち、第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる第2出力部と、を有する情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、マルチプレイへの参加の可否を早期に確認可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1で想定する情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】サーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図4】協同プレイの募集リストの一例を説明する図である。
【
図5】協同プレイのプレイヤが募集される場合の処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図6】実施の形態1におけるデッキ選択画面の表示例を説明する図である。
【
図7】ダイアログボックスの表示例を説明する図である。
【
図8】制限時間が経過した後のデッキ選択画面の表示例を説明する図である。
【
図9】優先権の解除後に所定操作を行ったユーザに表示されるダイアログボックスの表示例を説明する図である。
【
図10】募集の終了に伴う募集リストの表示の変更を説明する図である。
【
図11】応募の受け付け順位と適用される処理との対応関係を説明する図である。
【
図12】優先権が付与されたユーザ全員が制限時間内に所定操作を行う場合の処理の流れを説明する図である。
【
図13】一部のユーザについて優先権が解除される場合の処理の流れを説明する図である。
【
図14】プレイヤ候補の再募集をプッシュ配信する処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図17】制限時間の延長機能を追加した処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図18】実施の形態4の具体例1に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図19】プレイヤ情報のプレイ履歴と制限時間との関係を説明する図である。
【
図20】実施の形態4の具体例2に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図21】協同プレイのデッキ選択画面における時間切れの回数と制限時間との関係を説明する図である。
【
図22】実施の形態4の具体例3に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図23】ログイン履歴と制限時間との関係を説明する図である。
【
図24】実施の形態4の具体例4に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図25】アカウント作成日時と制限時間との関係を説明する図である。
【
図26】実施の形態5におけるデッキ選択画面の表示例を説明する図である。
【
図27】他のプレイヤが選択したゲーム媒体の情報の表示例を説明する図である。
【
図28】ホストユーザが選択したゲーム媒体の情報が表示されるデッキ選択画面の表示例を説明する図である。
【
図29】第2協同プレイ用の表示欄と第3協同プレイ用の表示欄を別に設ける例を説明する図である。
【
図30】第2協同プレイ用の表示欄と第3協同プレイ用の表示欄を別に設ける他の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明の実施の形態は、後述する形態例に限定されない。
従って、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載された範囲に限定されない。例えば実施の形態に記載された内容に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、後述する各種の機能部は、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)その他のプロセッサによるプログラムの実行を通じて実現される。
【0010】
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「プログラム」は、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
「ゲーム」は、コンピュータゲームをいう。ゲームの舞台となる仮想の空間を「ゲーム空間」という。ゲーム空間の舞台には、例えば仮想の街や仮想の国がある。
【0011】
ゲームは、インゲームとアウトゲームに分類される。
「インゲーム」は、ゲームの本体部分であり、「クエスト」と呼ばれるサブゲームで構成される。多くの場合、クエストの難易度やクエストに出現する敵キャラクタ(すなわちボスキャラ)は、クエスト毎に異なっている。クエストには、例えば達成条件が定められており、達成条件を達成したプレイヤには特典が付与される。
「アウトゲーム」は、インゲーム以外のゲーム部分である。アウトゲームでは、例えばプレイに使用するゲーム媒体の取得、育成、選択等が実行される。アウトゲームも、1又は複数のクエストで構成されることがある。
【0012】
「達成条件」には、例えばクエスト内の全ての敵キャラを倒すこと、特定の敵キャラを倒すこと、特定の場所や地点に到着すること、特定のアイテムを取得することがある。
特定の敵キャラには、例えばボスキャラがある。特定のアイテムには、例えばコイン、装備、武器、宝箱等がある。
達成条件の達成は、「ゲームのクリア」とも「ゲームの攻略」とも呼ばれる。
「プレイヤ」は、端末の操作を通じてゲームをプレイするユーザをいう。
【0013】
「端末」には、ユーザが操作する端末(以下「ユーザ端末」ともいう。)の他、インターネットその他のネットワーク上に配置されるサーバがある。なお、ユーザとプレイヤを明確に区別する場合、プレイヤが操作する端末を「プレイヤ端末」という。
サーバでゲームを実行する場合、ユーザ端末は、いわゆる入出力装置として使用される。すなわち、ユーザ端末は、ゲームに関連する画像の表示と操作の入力に使用される。画像は、一般には動画像である。
【0014】
「ソーシャルゲーム」は、例えばSNS(=Social Networking Service)の要素を取り入れた複数人でプレイが可能なゲームである。例えばオンラインゲームがある。
「プレイの形態」には、1人のプレイヤによる単独プレイ(以下「シングルプレイ」ともいう。)と、所定関係にある複数のプレイヤによるプレイ(以下「マルチプレイ」ともいう。)がある。
【0015】
ゲームにより、シングルプレイのみが可能な場合、マルチプレイのみが可能な場合、シングルプレイとマルチプレイの選択が可能な場合がある。
なお、ゲームには、プレイヤが操作するオブジェクト(例えばプレイヤキャラ)のゲーム空間(仮想空間)内における位置情報を利用するゲームもあれば、これらの位置情報を利用しないゲームもある。
【0016】
「マルチプレイ型のゲーム」には、例えば他のプレイヤと対戦するゲーム(以下「対戦型ゲーム」という。)と、ゲームの結果を他のプレイヤと競うゲーム(以下「競争型ゲーム」ともいう。)、協同して共通の目的(例えばゲームのクリア)の達成を目指すゲーム(以下「協同型ゲーム」ともいう。)がある。
対戦型ゲームをプレイすることを対戦プレイといい、競争型ゲームをプレイすることを競争プレイといい、協同型ゲームをプレイすることを協同プレイという。
【0017】
協同型ゲームをプレイする他のユーザを募集するユーザを「ホスト」又は「ホストユーザ」といい、募集に応じるユーザを「ゲスト」又は「ゲストユーザ」という。
「デッキ」は、クエストのプレイに使用する1体以上のゲーム媒体(以下「オブジェクト」ともいう。)の組み合わせをいう。
デッキを構成するゲーム媒体の数には上限がある。例えば4体である。デッキの選択により、又は、新たなデッキの編成により、ゲームのプレイが可能になる。
【0018】
協同プレイの場合、各プレイヤが使用する1又は複数体のゲーム媒体の組み合わせにより、協同プレイのためのデッキが編成される。
協同プレイに使用するゲーム媒体の選択は、デッキの選択により実現される。例えばゲストの募集人数が3人の場合、選択されたデッキの先頭に位置するゲーム媒体が、各ゲストが使用するゲーム媒体となる。
ゲストの募集人数が1人の場合、選択されたデッキの先頭と2番目に位置する2体のゲーム媒体が、ゲストが使用するゲーム媒体に選択される。
【0019】
因みに、ゲストが2人の場合、2人のゲストが選択したデッキの先頭に位置するゲーム媒体がそれぞれ提供される。なお、残りの2体は、ホストが選択したデッキの先頭と2番目に位置する2体のゲーム媒体が使用される。
協同プレイに参加する全てのプレイヤについてゲーム媒体の選択が完了すると、協同プレイが開始される。各プレイヤは、各自が選択したゲーム媒体を順番に、又は、同時に操作することにより協同プレイを進行する。
「所定価値」は、電子マネー、暗号資産、ゲーム内通貨、法定通貨、ポイント等のネットワーク上で交換が可能な情報をいう。
【0020】
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1で想定する情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、ソーシャルゲームの進行を管理するサーバ10と、各ユーザが操作するユーザ端末20A、20B、20C、20D、20Eと、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。
ユーザ端末20A、20B、20C、20D、20Eを区別しない場合、ユーザ端末20と表記する。一方で、ユーザ端末20に対応するユーザを区別する場合、ユーザを表す記号と組み合わせて表記する。なお、以下の説明では、ユーザ端末20を「端末20」と呼ぶこともある。
【0021】
図1の場合、ユーザ端末20は5台であるが、実際には2台以上であればよい。もっとも、実施の形態で想定する協同プレイでは、ゲストが3人の場合を想定する。
1台のユーザ端末20には、1名のユーザが対応付けられている。換言すると、1台のユーザ端末20には、1つのユーザアカウントが対応付けられている。
図1では、ユーザ端末20Aに対応するユーザをユーザA、ユーザ端末20Bに対応するユーザをユーザB等と表記する。なお、クエストをプレイするユーザは、前述の通り、プレイヤと呼ぶ。
ネットワークNには、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムを想定する。
ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよく、有線ネットワークと無線ネットワークの混在型でもよい。
【0022】
サーバ10は、ソーシャルゲームの提供に使用される1又は複数台のコンピュータである。サーバ10が複数台のコンピュータで構成される場合、複数台のコンピュータがネットワークN経由で連携し、プレイヤによるソーシャルゲームのプレイを可能とする。
サーバ10は、オンプレミス型のサーバでもよいし、クラウド型のサーバでもよい。クラウド型のサーバには、例えばIaaS(=Infrastructure as a Service)、PaaS(=Platform as a Service)、SaaS(=Software as a Service)がある。サーバ10は、情報処理装置の一例である。
【0023】
ユーザ端末20は、ソーシャルゲームをプレイするユーザが操作する端末である。ユーザ端末20は、例えばスマートフォン、タブレット型のコンピュータ、ノート型やデスクトップ型のコンピュータ、ゲーム端末、ヘッドマウント型の端末(いわゆるヘッドセット)、メガネ型の端末(いわゆるスマートグラス)である。因みに、スマートグラスは、小型のディスプレイと、ディスプレイに表示された画像を網膜上に結像する導光部品とを備える眼鏡型のデバイスである。
ユーザ端末20は、ネットワークNとの通信機能を備えている。本実施の形態におけるユーザ端末20は、サーバ10に対する入出力装置として使用される。もっとも、ユーザ端末20上で、ソーシャルゲームのアプリケーションプログラムの一部が実行される場合、ユーザ端末20は、情報処理装置の一例として扱う。
【0024】
<サーバのハードウェア構成>
サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信インタフェース14とで構成される。
プロセッサ11は、例えばCPUである。メモリ12は、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)やプロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)で構成される。
【0025】
補助記憶装置13は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置13には、プレイの対象であるソーシャルゲームのアプリケーションプログラムやゲームの進行等に関連する各種の情報が記憶される。
通信インタフェース14は、ユーザ端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース14には、通信に使用するネットワークNに適合した通信機能が求められる。
【0026】
<ユーザ端末のハードウェア構成>
ユーザ端末20は、端末全体の動作を制御するプロセッサ21と、メモリ22と、補助記憶装置23と、通信インタフェース24と、ディスプレイ25とで構成される。
プロセッサ21は、例えばCPUである。メモリ22は、BIOS等が記憶されたROMやプロセッサ21のワークエリアとして用いられるRAMで構成される。
補助記憶装置23は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。
通信インタフェース24は、サーバ10等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース24には、通信に使用するネットワークNに適合した通信機能が求められる。
ディスプレイ25は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイである。
【0027】
<サーバの機能構成>
図2は、サーバ10の機能上の構成例を説明する図である。なお、
図2に示す機能構成は、プログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
サーバ10は、付与部101と、第1出力部102と、設定部103と、第2出力部104と、記憶部110とを有している。
このうち、記憶部110は、メモリ12(
図1参照)と補助記憶装置13(
図1参照)により実現される。
【0028】
<記憶部に記憶される情報>
まず、記憶部110に記憶される情報の一例を説明する。
図2に示す記憶部110には、プレイヤ情報111が記憶されている。
なお、記憶部110には、クエスト情報、ゲーム媒体情報、デッキ情報なども記憶される。クエスト情報には、管理の対象であるクエストに関する各種の情報が記憶される。ゲーム媒体情報には、ゲーム媒体の属性と属性値、能力ポイント等が記憶される。デッキ情報には、プレイに使用中のデッキやユーザが登録しているデッキの情報等が記憶される。
【0029】
<プレイヤ情報>
プレイヤ情報111には、クエストをプレイするプレイヤに関する各種の情報が記憶される。
図3は、プレイヤ情報111の一例を説明する図表である。
図3の場合、プレイヤ情報111として、ユーザアカウント111A、アカウント作成日時111B、プレイ履歴111C、ログイン履歴111D、協同プレイのデッキ選択画面における時間切れの回数111Eが記憶されている。なお、
図3に示す情報は、プレイヤ情報111の一例である。
【0030】
ユーザアカウント111Aは、ユーザが登録したアカウントであり、新規登録のたびに追加される。新規登録の際には、ログインパスワードも登録される。
図3の場合、ユーザA~Eに対応するU100~U104が登録されている。
アカウント作成日時111Bは、アカウントが作成された日時である。
図3の場合、U103の作成日時が最も古く、U100の作成日時が最も新しい。
プレイ履歴111Cは、ユーザがゲーム(又はクエスト)をプレイした回数、プレイ回毎のプレイ時間、総プレイ時間、プレイの結果、プレイの種類等である。
図3では、協同プレイをプレイした回数を例示している。
図3の場合、U103のプレイ回数が最も多く、U100のプレイ回数が最も少ない。
【0031】
ログイン履歴111Dは、各ユーザがログインした回数、ログインした日時、ログインしていた時間長等である。
図3では、ログインの回数が例示されている。
図3の場合、U103のログイン回数が最も多く、U100のログイン回数が最も少ない。
協同プレイのデッキ選択画面における時間切れの回数111Eは、応募した協同プレイで使用するデッキの選択中に時間切れになった回数である。本実施の形態の場合、デッキの選択画面が表示されるのは、応募人数が募集人数に達するまでに応募したユーザだけである。ただし、デッキを選択しないユーザが含まれていると、協同プレイを開始できない。そこで、早期のデッキの選択を促す仕組みとして制限時間が設けられている。ここでの制限時間は、所定時間の一例である。
協同プレイのデッキ選択画面における時間切れの回数111Eは、この制限時間内にデッキを選択できなかった回数を表している。
図3の場合、U100の回数が最も多く、U103の回数が最も少ない。
【0032】
<機能部で実行される処理>
以下では、付与部101(
図2参照)、第1出力部102(
図2参照)、設定部103(
図2参照)、第2出力部104(
図2参照)で実行される基本的な処理機能について説明する。
各機能部に用意されている詳細な処理機能については、想定される処理動作例と関連付けて適時説明する。
【0033】
付与部101は、マルチプレイの一形態である協同プレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たすユーザ(以下「第1ユーザ」という。)に優先権を付与する機能部である。
ここでの「第1条件」は、優先権を付与するための前提条件であり、例えば「応募の受け付け順番が上限以内である」ことをいう。ここでの上限は、募集人数とする。従って募集人数が3人であれば、応募を受け付けた順番が3位以内のユーザのみが第1条件を満たすことになる。
【0034】
このように、第1条件を満たすユーザにのみ優先権を付与することにより、協同プレイへの参加を許可するユーザと協同プレイへの参加を許可しないユーザとを早期に区分することができる。
なお、第1条件は、協同プレイに参加するユーザ(すなわちプレイヤ候補)を募集している1以上のクエストからなるリスト(以下「募集リスト」という。)の中からプレイするクエストの選択を受け付けたタイミング(すなわち選択を受け付けた順番)が他ユーザよりも早いことと規定してもよい。
【0035】
もっとも、第1条件は、応募を受け付けた順番やクエストの選択を受け付けた順番だけでなく、募集条件その他の条件も満たすことを含めてもよい。
募集条件その他の条件には、例えばユーザの能力やレベル、プレイ履歴、ユーザが所持するゲーム媒体のレベル、ホストユーザと友達であること、ホストユーザの近く(例えば400m以内)にいることがある。
【0036】
第1条件が「応募を受け付けた順番が上限以内であること」と「募集条件」とで規定される場合、付与部101は、募集条件を満たす応募ユーザであって応募を受け付けた順番が上限以内であるユーザに優先権を付与する。
第1条件は、ホストユーザが募集のたびに指定又は編集可能でもよい。
本実施の形態では、ホストユーザが第1条件を指定しない限り、「応募の受け付け順番が上限以内」であることが第1条件として使用される。
【0037】
ここでの「優先権」は、協同プレイへの参加が他のユーザよりも優先される権利をいう。優先権を付与されたユーザは、協同プレイへの参加が仮予約された状態となる。ここでのユーザは、プレイヤ候補である。ただし、仮予約であるので、優先権が付与された段階のユーザは、応募した協同プレイへの参加が確定していない。
【0038】
第1出力部102は、第1ユーザ(すなわち優先権が付与されたユーザ)が操作する端末20に、所定操作を受け付けるための画面(以下「第1画面」という。)を表示させる機能部である。
ここでの所定操作は、協同プレイへの参加を確定するための操作をいう。
【0039】
所定操作は、例えば協同プレイで使用するデッキを選択する操作である。デッキを選択する操作は、例えば画面内の「選択」ボタンのタップ、「決定」ボタンのタップ、「実行」ボタンのタップ、「出撃」ボタンのタップでもよいし、画面内に表示されている特定のデッキのタップ、ダブルタップ、スワイプ、第1画面のタップその他の特定の操作でもよい。
この他、所定操作は、例えばパスワード、合言葉、暗号の入力、ホストユーザが要求する参加条件への同意でもよい。
これらの操作の組み合わせを「所定操作」として用いてもよい。
【0040】
第1画面には、所定操作の内容に応じ、所定操作の受け付けに使用する画像、アイコン、操作ボタン、説明文などが表示される。
例えば所定操作がデッキの選択である場合、第1画面では、例えば協同プレイで使用するデッキの選択だけでなく、デッキを構成するゲーム媒体の確認の他、デッキを構成する1又は複数体のゲーム媒体の変更も可能である。
なお、事前の設定や選択に基づいて、協同プレイで使用するデッキが自動的に選択されるユーザの場合には、第1画面の表示は、協同プレイで使用するデッキを構成するゲーム媒体の確認に使用される。
【0041】
設定部103は、第1ユーザ(すなわち優先権が付与されたユーザ)による所定操作が第2条件を満たす場合、第1ユーザを共同プレイのプレイヤに設定する機能部である。
本実施の形態の場合、優先権が付与されたユーザの所定操作が第2条件を更に満たすことで共同プレイのプレイヤに設定される。すなわち、協同プレイへの参加が確定する。
ここでの「第2条件」は、協同プレイへの参加を確定するための条件であり、例えば「第1画面の表示から制限時間内に所定操作を受け付ける」こと、「募集中の協同プレイへの応募から制限時間内に所定操作を受け付ける」こと、「所定操作が正しい内容である」ことのいずれか又は複数をいう。
【0042】
本実施の形態では、第2条件として、「所定操作を制限時間内に受け付けること」を使用する。ここでの制限時間は、参加の可否を早期に確定するために定められている。本実施の形態では、制限時間として5秒を使用する。もっとも、制限時間は7秒でも10秒でもよい。また、ホストユーザが、制限時間を指定又は変更できるようにしてもよい。この場合、ホストユーザは、制限時間の調整を通じ、プレイヤとして参加するユーザの確定に介在することが可能になる。
【0043】
なお、付与部101には、第2条件を満たさない第1ユーザ(すなわち優先権が付与されたユーザ)が現れた場合、第2条件を満たさなかった第1ユーザに付与されていた優先権を解除する機能も用意される。優先権の解除は、協同プレイを参加する第1ユーザに欠員が発生したことを意味する。
優先権が解除された第1ユーザは、協同プレイに応募したが優先権が付与されなかった他のユーザの一人として扱われる。
なお、解除された優先権は、再付与が可能な状態になる。
【0044】
協同プレイは、募集人数分のプレイヤが揃うことでプレイが開始される。このため、第1ユーザの欠員を早期に埋める必要がある。
そこで、付与部101には、第2条件を満たさなかった第1ユーザに付与されていた優先権を、協同プレイに応募したタイミングが早い他のユーザに付与する機能も用意されている。なお、応募のタイミングは、第2条件を満たさないことが確定した時点以降に受け付けた順位で特定してもよいし、優先権が実際に解除された以降に受け付けた順位で特定してもよい。
この機能により、第2条件を満たした第1ユーザ以外の他のユーザには、協同プレイへの参加の機会が付与される。
【0045】
もっとも、募集に応募した他のユーザに優先権が付与される前に、優先権が解除されたユーザが所定操作を行った場合(例えば制限時間の経過直後に所定操作を行った場合)、同ユーザによるプレイヤとしての協同プレイへの参加が認められる。制限時間外であるが、所定操作が第2条件を満たすことで、協同プレイへの参加が確定するためである。
そもそも、優先権が解除されたユーザは、応募のタイミングが他のユーザよりも早かったユーザであるし、新たに他のプレイヤに優先権を付与してデッキの選択を待つよりも、協同プレイを早く開始できるためである。
【0046】
ところで、優先権が解除されたユーザが他のユーザよりも先に所定操作を行った後も、他のユーザに解除された優先権が付与されると、前述した課題が生じる。すなわち、所定操作を受け付けるための第1画面が表示されてデッキを選択したのに協同プレイには参加できない旨が通知される事態である。
そこで、優先権が解除されたユーザが他のユーザに優先権が付与されるより先に所定操作を行った場合には、解除された優先権を他のユーザに付与できない状態に制御する。例えば解除された優先権は、優先権の解除後に所定操作を行ったユーザに再度付与されたものとみなす。
【0047】
第2出力部104は、複数のユーザのうち、第1条件を満たさない第2ユーザ(すなわち優先権が付与されていないユーザ)が操作する端末20に、協同プレイへの参加不可を通知する画面(以下「第2画面」という。)を表示させる機能部である。
第2画面には、協同プレイに参加できないことをユーザに通知するための画像、アイコン、説明文などが表示される。
なお、優先権が解除されたユーザが制限時間後に所定操作を行った時点で他のユーザに優先権が付与されていた場合、優先権が解除されたユーザにも第2画面が表示される。
【0048】
<協同プレイへの応募時の処理動作>
以下では、
図4~
図13を使用して、協同プレイへの応募時に実行される処理動作の一例を説明する。
【0049】
<協同プレイの募集リスト>
図4は、協同プレイの募集リスト200の一例を説明する図である。
図4に示す募集リスト200には、4つの募集掲示板201と「再検索」ボタン202が配置されている。
4つの募集掲示板201は、いずれも共通のレイアウトを有している。
図4の場合、募集掲示板201は、ホストキャラアイコン211と、ホスト名212と、クエスト名213と、クエストのボスキャラ名214と、クエストアイコン215と、ホスト勲章216とで構成される。
【0050】
ホストキャラアイコン211には、ホストユーザが協同プレイで使用するゲーム媒体のアイコンが表示される。ここでのゲーム媒体は、ホストユーザが選択したデッキの先頭に位置するゲーム媒体である。従って、ホストユーザが同じでもデッキの先頭に位置するゲーム媒体が異なれば、異なるアイコンが表示される。また、ホストユーザが異なっても、デッキの先頭に位置するゲーム媒体が同じ場合、同じアイコンが表示される。
【0051】
ホスト名212は、ホストユーザのユーザ名である。ホスト名212には、ホストユーザが登録したニックネーム等が表示される。ホスト名212は、テキストで表示される。ホスト名212を通じ、ユーザは、ホストユーザの識別が可能になる。
クエスト名213は、協同プレイの対象であるクエストの名前である。クエスト名213はテキストで表示される。クエスト名213を通じ、ユーザは、クエストの識別が可能である。
【0052】
クエストのボスキャラ名214は、協同プレイの対象であるクエストに出現するボスキャラの名前である。ボスキャラ名214は、テキストで表示される。ボスキャラ名214を通じ、ユーザは、クエストのクリアにより取得されるボスキャラの識別が可能になる。
クエストアイコン215は、協同プレイの対象であるクエストについて登録されているアイコンである。
【0053】
ホスト勲章216は、ホストユーザが所持している勲章のアイコンである。ホスト勲章216は、ホストユーザのプレイヤとしての能力を表している。ホスト勲章216は、勲章の表示を設定したホストユーザについてのみ表示される。従って、上から2つ目と3つ目の募集掲示板201にはホスト勲章216が表示されていない。
なお、プレイヤの募集は、適時終了するので「再検索」ボタン202を操作すると、募集リスト200の表示内容は、操作時点で募集されている協同プレイに関する募集掲示板201に切り替わる。
【0054】
<処理動作例>
図5は、協同プレイのプレイヤが募集される場合の処理動作例を説明するフローチャートである。なお、図中に示す記号のSはステップを意味している。
図5に示す処理動作は、サーバ10(
図1参照)のプロセッサ11(
図1参照)が、付与部101、第1出力部102、設定部103、第2出力部104の連携により実行する。
【0055】
図5に示す処理動作は、協同プレイに参加するプレイヤの募集が開始されると同時に開始される。
なお、
図5に示す処理動作は、協同プレイが開始されていない募集掲示板201(
図4参照)が終了するまで、ユーザ単位で繰り返し実行される。従って、一度に複数の応募が検出された場合、
図5に示す処理動作が複数並列に実行される。
【0056】
まず、プロセッサ11は、応募の受け付けか否かを判定する(ステップ1)。応募は、協同プレイへの参加を希望するユーザが、募集リスト200に表示されている募集掲示板201の中から1つを選択することにより実行される。
対象とする募集掲示板201に対する応募が検出されない場合、ステップ1で否定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、ステップ1の判定を繰り返す。
対象とする募集掲示板201に対する応募が検出された場合、ステップ1で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、募集人数に空きがあるか否かを判定する(ステップ2)。本実施の形態の場合、募集人数は3人である。
【0057】
募集人数の空きが1人以上の場合(すなわち第1条件を満たす場合)、ステップ2で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、応募者であるユーザ(すなわち第1ユーザ)に優先権を付与する(ステップ3)。
続いて、プロセッサ11は、優先権を付与したユーザが操作するユーザ端末にデッキ選択画面を表示する(ステップ4)。
【0058】
図6は、実施の形態1におけるデッキ選択画面220の表示例を説明する図である。ここでのデッキ選択画面220は、第1画面の一例である。本実施の形態の場合、デッキ選択画面220には、例えば対象とするクエストで前回のプレイ時に使用したデッキや前回のクリア時で使用したデッキが初期画面として表示される。
図6に示すデッキ選択画面220は、デッキ名221と、デッキを構成するゲーム媒体のアイコン一覧222と、「詳細」ボタン223と、「一括編成」ボタン224と、「出撃」ボタン225と、残り時間表示226とで構成されている。
【0059】
図6の場合、アイコン一覧222には、3体のゲーム媒体に対応するアイコンが表示されている。アイコン一覧222の左端が先頭位置である。従って、このデッキが選択された場合、アイコン一覧222の左端に位置するアイコン(ハートマークのアイコン)に対応するゲーム媒体が協同プレイで使用される。
「詳細」ボタン223を操作すると、アイコン一覧222に表示された3体のゲーム媒体の詳細情報が画面上に表示される。
【0060】
「一括編成」ボタン224を操作すると、デッキを構成する3体のゲーム媒体をまとめて変更するための画面に遷移する。
「出撃」ボタン225は、協同プレイで使用するデッキの選択に使用されるボタンであり、「出撃」ボタン225の操作により協同プレイで使用するデッキが確定する。すなわち、共同プレイで使用するゲーム媒体が確定する。この「出撃」ボタン225の操作は、所定操作に該当する。
【0061】
残り時間表示226は、「出撃」ボタン225の操作が求められる残り時間の通知に用いられる。残りゲージ226Bは、残り時間の長さをゲージの長さで表示する表示欄である。
協同プレイへの参加を希望するユーザには、残り時間226Aの表示が「0秒」になるまでに「出撃」ボタン225の操作が求められる。残り時間226Aが「0秒」になるまでは、優先権が付与された状態が維持される。一方、残り時間226Aが「0秒」になるまでに「出撃」ボタン225の操作がない場合、付与された優先権が解除される。
【0062】
図5の説明に戻る。
ステップ2において否定結果が得られた場合(すなわち、応募の受け付け時に募集人数に空きがなかった場合)、プロセッサ11は、該当するユーザの端末20に、応募した協同プレイへの参加不可を通知するダイアログボックスを出力する(ステップ5)。
図7は、ダイアログボックス230の表示例を説明する図である。
図7には、
図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0063】
図7の場合、ダイアログボックス230は、募集リスト200の画面に重ねて表示され、選択した募集掲示板201に参加できないことがユーザに通知されている。このダイアログボックス230は、第2画面の一例である。
図7の場合、ダイアログボックス230には「ダイアログ」、「部屋に入れませんでした」と表示されている。因みに、「部屋」は、協同プレイの対象であるクエストや協同プレイに参加するプレイヤが集まる仮想の部屋を表している。
なお、ダイアログボックス230の表現は一例であり、プレイに参加できないことが伝われば、「クエストにうまく接続できませんでした」等の別の表現を用いてもよい。
【0064】
図5の説明に戻る。具体的には、デッキ選択画面220(
図6参照)が表示された場面に戻る。
優先権が付与されたユーザの端末20にデッキ選択画面220が表示されると、プロセッサ11は、制限時間内か否かを判定する(ステップ6)。
制限時間は、予め定められている。前述したように、本実施の形態の場合、制限時間は5秒である。
計測の開始時は5秒であるので、ステップ6で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、所定操作を受け付けたか否かを判定する(ステップ7)。
【0065】
所定操作は、デッキの選択等の協同プレイへの参加を確定するための操作である。
所定操作が検出されない場合、ステップ7で否定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、ステップ6に戻る。
所定操作が検出されない状態が継続すると、計測の開始からの時間が制限時間を経過し、ステップ6で否定結果が得られる。
この場合、プロセッサ11は、デッキ選択画面220の表示後も制限時間内に所定操作を行わなかったユーザの優先権を解除する(ステップ8)。
【0066】
図8は、制限時間が経過した後のデッキ選択画面220の表示例を説明する図である。
図8には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
図8の場合、残り時間226Aの表示が「0秒」となり、残りゲージ226Bの表示も消えている。
残り時間226Aの表示が「0」秒でも各種ボタンの操作は可能である。なお、
図8では不図示であるが、優先権が解除された旨をポップアップで表示してもよい。例えば「あなたの優先権は解除されました。デッキを選択しても協同プレイに参加できない可能性があります。」と表示してもよい。
【0067】
優先権の解除により募集人数に空きが生じる。このため、優先権の解除後に別のユーザから応募があると、ステップ2で肯定結果が得られ、優先権が付与される(ステップ3)。
優先権が新たに付与された別のユーザには、ステップ4以降の処理が実行される。
図5の説明に戻る。
ステップ8で優先権が解除されると、プロセッサ11は、他のユーザに優先権が付与される前に所定操作を受け付けたか否かを判定する(ステップ9)。
優先権が解除されたユーザによる所定操作を受け付ける前に他のユーザに対して優先権が付与されていた場合、ステップ9で否定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、ステップ5に戻り、ユーザの操作画面にダイアログボックス230を表示する。
【0068】
図9は、優先権の解除後に所定操作を行ったユーザに表示されるダイアログボックス230の表示例を説明する図である。
図9には、
図7及び
図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図9に示すダイアログボックス230は、デッキを選択したユーザに表示されるので、デッキ選択画面220に重ねて表示されている。この点が、協同プレイに応募した時点で参加の不可が通知されるユーザに表示されるダイアログボックス230(
図7参照)と異なっている。
【0069】
図5の説明に戻る。
他のユーザに優先権が付与される前に、優先権が解除されたユーザ本人の所定操作があった場合、ステップ9で肯定結果が得られる。
ステップ7で肯定結果が得られた場合、又は、ステップ9で肯定結果が得られた場合、プロセッサ11は、該当するユーザを協同プレイのプレイヤに設定する(ステップ10)。
ステップ5の実行後、又は、ステップ10の実行後、プロセッサ11は、全てのプレイヤが確定したか否かを判定する(ステップ11)。
【0070】
確定したプレイヤの人数が募集人数未満の場合、ステップ11で否定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、ステップ1に戻る。この場合、プロセッサ11は、前述した処理動作を繰り返し実行する。
一方、確定したプレイヤの人数が募集人数に達した場合、ステップ11で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、
図5に示す協同プレイへの参加を募集する際の処理動作を終了する。この後、プロセッサ11は、ホストユーザと参加が確定したプレイヤによる共同プレイを開始する。
【0071】
図10は、募集の終了に伴う募集リスト200の表示の変更を説明する図である。
図10には、
図4との対応する符号を付して示している。
図10に示す募集リスト200の場合、募集掲示板201の数が3つである。
図4に示す募集リスト200に表示されていた募集掲示板201の1つで募集が終了したためである。もっとも、入れ替わりに別の募集掲示板201が追加される場合には、表示される募集掲示板201の数は同じことも起こり得る。
【0072】
<応募の受け付け順位と適用される処理との対応関係>
図11は、応募の受け付け順位と適用される処理との対応関係を説明する図である。
図11に示す内容は、
図5のステップ1~ステップ5に対応する。
図11の縦軸は時間軸であり、矢印の先端方向に時間が進行する。
図11の場合、ホストはユーザAである。
正方形で囲んで示す数字は、応募の受け付け順位を示している。受付順位の1位はユーザBであり、2位はユーザCであり、3位はユーザDであり、4位はユーザEである。
【0073】
本実施の形態の場合、募集人数は3人である。
このため、受付順位が3位までのユーザB、C、Dには優先権が付与される。また、ユーザB、C、Dの端末20には、デッキ選択画面220(
図6参照)が表示される。
これに対し、受付順位が4位以降のユーザ(すなわち、ユーザE、F、G、H…)は、募集人数がオーバーしている。このため、これらのユーザの端末20には、参加不可を通知するダイアログボックス230(
図7参照)が表示される。
【0074】
図12は、優先権が付与されたユーザ全員が制限時間内に所定操作を行う場合の処理の流れを説明する図である。
図12には、
図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12に示すように、この場合に、ユーザB、C、Dの全員がプレイヤに設定される。この場合、ユーザB、C、Dの端末20には、所定操作と同時に確定したプレイヤの一覧画面が表示される。例えば所定操作がユーザB、C、Dの順番に行われる場合、ユーザBの端末20Bには、一覧画面として、ホストであるユーザAとゲストであるユーザBの2名が表示される。また、ユーザCの端末20Cには、一覧画面として、ホストであるユーザAとゲストであるユーザB、Cの3名が表示される。同様に、ユーザDの端末20Dには、一覧画面として、ホストであるユーザAとゲストであるユーザB、C、Dの4名が表示される。
【0075】
図13は、一部のユーザについて優先権が解除される場合の処理の流れを説明する図である。
図13には、
図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13の場合も、ユーザB、C、Dに優先権が付与されている。
図13の場合も、制限時間内に所定操作を行ったユーザBとユーザCについては、プレイヤに設定されている。一方、制限時間内に所定操作(例えばデッキの選択)を行わなかったユーザDについては、優先権が解除されている。この優先権の解除の効果として、募集人数に空きが発生する。
図13では、優先権の解除後の応募の受け付け順位が1位であるユーザWに優先権が付与され、同時にユーザWの端末20Wには、デッキ選択画面220(
図6参照)が表示される。
図13では、ユーザWが制限時間内に所定操作(例えばデッキの選択)を行ったので、ユーザWがプレイヤに設定されている。
【0076】
なお、ユーザWの後に応募したユーザX、Y、Z…の端末20には、参加不可を通知するダイアログボックス230(
図7参照)が表示される。
因みに、ユーザDは、ユーザWに優先権が付与されたことを知り得ない。このため、ユーザWに優先権が付与された後に、デッキ選択画面220において所定操作(例えばデッキ選択)を行う可能性もある。この場合、ユーザDが操作する端末20Dには、ユーザX、Y、Z…と同様、参加不可を通知するダイアログボックス230(
図9参照)が表示される。
【0077】
因みに、ユーザWの応募を受け付ける前に、ユーザDによる所定操作(例えばデッキの選択)が行われた場合、ユーザDがプレイヤに設定される。この場合、ユーザDの端末20Dには、確定したプレイヤの一覧画面が表示される。具体的には、一覧画面として、ホストであるユーザAとゲストであるユーザB、C、Dの4名が表示される。
この場合、ユーザWは、他のユーザX、Y、Zと同様、参加不可を通知するダイアログボックス230(
図7参照)が表示される。
【0078】
<小括>
以上説明したように、本実施の形態におけるサーバ10(
図1参照)は、協同プレイに応募したユーザのうち受け付け順位が募集人数以内のユーザの端末20に対してのみデッキ選択画面220(
図6参照)を表示し、受け付け順位が募集人数を超えるユーザの端末20には協同プレイへの参加不可を通知するダイアログボックス230(
図7参照)を表示する。
このため、協同プレイのプレイヤの募集に応じたユーザは、協同プレイへの参加の可否を早期に確認することができる。その結果、協同プレイで使用するデッキの選択後に参加不可が通知される場合に比して、参加が認められなかったユーザの不満を少なくできる。
【0079】
また、本実施の形態におけるサーバ10は、応募の受け付け順位が募集人数以内のユーザでも、制限時間内にデッキを選択しない場合には、協同プレイに参加する意思がない又は意思が低いとみなして優先権を解除する。その結果、協同プレイに対する応募の受け付け順位が低い他のユーザが協同プレイに参加する機会を増やすことができる。
【0080】
<実施の形態2>
本実施の形態も、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)のシステム構成及び処理動作を前提とする。
実施の形態2における付与部101(
図2参照)には、第2ユーザ(すなわち優先権が付与されていないユーザ)のうち所定条件を満たすユーザの端末20に、協同プレイにおけるプレイヤの再募集を通知する機能を設ける。すなわち、本実施の形態における付与部101には、欠員に伴うプレイヤの再募集をプッシュ配信する機能が設けられる。
【0081】
ここでのプッシュ配信の対象となり得るユーザの最大範囲は、協同プレイのプレイヤの募集に一度は応じたものの受け付け順位が低いために参加不可のダイアログボックス230(
図7参照)が表示されたユーザである。
ただし、本実施の形態における付与部101は、第2ユーザのうち所定条件を満たすユーザに対してのみプッシュ配信する。プッシュ配信の受け手となるユーザは、プッシュ配信の受け手とならないユーザよりも再募集に早く気付ける点で有利になる。
【0082】
従って、「所定条件」は、他の第2ユーザよりも有利に扱う一部の第2ユーザを特定するために設定される。
所定条件の1つは、1回目の応募の受け付け順位が上位であったことである。例えば応募人数である上位3人を除いて10番目まで(受付順位の4位から13位まで)のユーザ、100番目まで(受付順位の4位から103位まで)のユーザとする。勿論、ここでの人数は一例である。
なお、ここでの人数は欠員の人数に応じて切り替えてもよい。例えば欠員が1名の場合よりも、欠員が2名の場合の方が所定条件により特定される人数を増やしてもよい。もっとも、再募集によりプレイヤになれるのは1名か最大でも3名である。従って、欠員の人数によらず同じ人数を対象としてもよい。
【0083】
所定条件の1つは、募集リスト200(
図4参照)を閲覧している第2ユーザとしてもよい。募集掲示板201(
図4参照)の募集リスト200を閉じている第2ユーザは、既に協同プレイに応募する意思がない、又は、意思が少ないとみなしてもよい。
もっとも、プッシュ配信の対象である協同プレイは、第2ユーザが一度は応募した協同プレイである。従って、所定条件として、現在は募集リスト200を閲覧していないユーザとしてもよい。
【0084】
所定条件の1つは、ホストユーザの友達であることである。この条件を採用する場合、ホストユーザの友達を、他のユーザよりも優遇することが可能になる。
所定条件の1つは、ホストユーザの近く(例えば400m以内)にいることである。この条件を採用する場合、ホストユーザの近くにいる仲間(システム上は友達ではない)を、他のユーザよりも優遇することが可能になる。
なお、プッシュ配信後も新たな応募が検出されない場合には、2度目のプッシュ配信を実行してもよいし、プッシュ配信に使用する所定条件を他の条件に変更してもよい。所定条件の変更では、対象ユーザが増えるように条件を変更してもよいし、対象ユーザが重ならないように条件を変更してもよい。
【0085】
図14は、プレイヤ候補の再募集をプッシュ配信する処理動作例を説明するフローチャートである。
本実施の形態の場合、
図14に示す処理動作は、
図5に示す処理動作と並列に実行される。
まず、プロセッサ11は、協同プレイの開始前にプレイヤ候補に欠員が発生したか否かを判定する(ステップ21)。
ここでの欠員の発生は、制限時間内に所定操作を行わないユーザが現れた場合(
図5のステップ6で否定結果の場合)や優先権が解除されたユーザが現れた場合(
図5のステップ8が実行された場合)である。
【0086】
プレイヤ候補に欠員が発生しない場合、ステップ21で否定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、ステップ21の判定を繰り返す。なお、プレイヤ候補に欠員が発生しないまま協同プレイが開始される場合もある。
プレイヤ候補に欠員が発生した場合、ステップ21で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、1回目の応募で参加不可が通知されたユーザのうち受け付け順位が上位であったユーザに再募集のお知らせをプッシュ配信する(ステップ22)。なお、プッシュ配信は、同一の協同プレイについてプレイヤ候補に欠員が複数回発生する場合でも、1回限りとすることも可能であるし、発生の都度通知することも可能である。
【0087】
図15は、再募集の通知例を説明する図である。
図15には、
図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図15の場合、上から2つ目の募集掲示板201に再募集アイコン229が表示されている。この再募集アイコン229は、例えば点滅や高輝度により表示してもよい。また、再募集アイコン229は、ユーザに認識されるように、周囲の色調に対して目立つ色調やフォントサイズで表示してもよいし、動き付きで表示してもよい。目立ち易くすることにより、再募集に気付き易くできる。
なお、再募集を知らせるプッシュ配信の対象外となったユーザの端末20における募集リスト200の表示は、
図4で説明した表示のままである。
【0088】
図16は、再募集の他の通知例を説明する図である。
図16には、
図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図16の場合、ダイアログボックス230はポップアップ形式で募集リスト200の前面に表示される。
図16に示すダイアログボックス230には、再募集メッセージ231と、再募集の対象である再募集掲示板232が配置されている。因みに、再募集メッセージ231には、「注目!」とのタイトルが付され、「欠員により再募集を開始しました。」、「欠員は1名です。」等のように、再募集中であることと、欠員の人数が表示されている。
【0089】
なお、文面は任意であり、例えば「プレイヤを再募集中」や「欠員により1名のプレイヤを再募集中」等の表現も可能である。
再募集掲示板232の内容は、
図4に例示した募集掲示板201のうち再募集の対象である募集掲示板201と同じである。ダイアログボックス230に再募集掲示板232が表示されるので、再募集掲示板232のタップによる応募も容易である。
このように、ダイアログボックス230による表示は、再募集アイコン229(
図15参照)による表示よりも目立ち易い。
【0090】
<小括>
以上説明したように、本実施の形態におけるサーバ10(
図1参照)には、プレイヤ候補(すなわち第1ユーザ)に欠員が生じた場合に、所定条件を満たすユーザ(すなわち第2ユーザ)の端末20にのみプレイヤの再募集を通知する機能が追加される。
この通知により、一度は参加不可の通知を受けた協同プレイでプレイヤの再募集が行われることを第2ユーザは容易に気付くことができる。その結果、所定条件を満たす第2ユーザによる欠員の補充を他のユーザよりも優先することができる。
【0091】
<実施の形態3>
本実施の形態も、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)のシステム構成及び処理動作を前提とする。
実施の形態2における設定部103(
図2参照)には、協同プレイで使用するゲーム媒体の選択中(すなわちデッキの選択中)に、ゲーム媒体の変更に関する操作(デッキの変更を含む。)を受け付けた場合、制限時間を延長する機能を設ける。すなわち、本実施の形態における設定部103には、協同プレイで使用するゲーム媒体を真剣に検討しているユーザの時間切れを救済する機能が設けられる。
【0092】
前述したように、制限時間中に「出撃」ボタン225(
図6参照)を操作して、使用するデッキを決定すると、協同プレイで使用するゲーム媒体も確定する。
従って、実施の形態1では、「出撃」ボタン225の操作もないままに制限時間が経過するユーザ(すなわち第1ユーザ)は、協同プレイのプレイヤになる意思がないものとみなし、優先権を解除している。
一方で、デッキの構成に変更を加える操作を行っているユーザは、協同プレイで使用するゲーム媒体を真剣に検討している蓋然性が高い。
【0093】
本実施の形態の場合、ゲーム媒体の変更に関する操作として、「一括編成」ボタン224の操作を使用する。なお、ゲーム媒体の変更に関する操作に、デッキ選択画面220(
図6参照)には不図示の「変更」ボタンや「切替」ボタン等の操作を含めてもよい。
本実施の形態の場合、制限時間の延長は、追加の時間の加算により実行する。追加時間は、例えば30秒とする。この場合、制限時間は、5秒から35秒に変更される。なお、30秒は一例であり、10秒でも20秒でもよい。
【0094】
この他、制限時間の経過をカウントアップ方式で計測する場合、カウントアップの上限を5秒から30秒に変更してもよい。
また、制限時間の延長は、制限時間の計測停止により実現することも可能である。例えば残り3秒でゲーム媒体の変更に関する操作を受け付けた場合、残り時間の表示を3秒で停止させてもよい。もっとも、計測停止を無制限に認めると、いつまでたっても協同プレイが開始されず、ホストユーザや他のゲストユーザの迷惑になる。従って、計測が停止される時間には上限値を設け、上限値を経過すると、計測を再開させることが望ましい。
因みに、制限時間を延長するタイミングは、ゲーム媒体を変更する操作を受け付けたタイミングでもよいし、制限時間が経過したタイミングでもよい。
【0095】
図17は、制限時間の延長機能を追加した処理動作例を説明するフローチャートである。なお、
図17には、
図5との対応部分に対応する符号を付して示している。
図17に示す処理動作例では、ステップ6とステップ7の間にステップ31とステップ32が実行される。
本実施の形態では、ステップ6で肯定結果が得られた場合、プロセッサ11は、制限時間が経過する前にゲーム媒体を変更する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップ31)。
【0096】
変更の操作を受け付けた場合、ステップ31で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、制限時間を延長する(ステップ32)。この後、プロセッサ11は、ステップ7に進む。
一方、変更の操作を受け付けていない場合、ステップ31で否定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、ステップ32をスキップし、ステップ7に直接移行する。
この後の処理動作は
図5と同じである。すなわち、所定操作を受け付けたか否かが判定され、判定結果に応じてステップ6又はステップ10が実行される。
【0097】
<小括>
以上説明したように、本実施の形態におけるサーバ10(
図1参照)には、デッキの選択中(すなわちゲーム媒体の選択中)にデッキの変更(すなわちゲーム媒体の変更)に関する操作を受け付けた場合に制限時間を延長する機能が設けられる。
この機能により、参加の蓋然性が高いユーザが時間切れで協同プレイに参加できない事態を回避できる。
【0098】
<実施の形態4>
本実施の形態も、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)のシステム構成及び処理動作を前提とする。なお、本実施の形態で説明する処理動作は、前述した各実施の形態との組み合わせも可能である。
前述の実施の形態3では、制限期間中におけるゲーム媒体の変更に連動して制限時間を延長する機能について説明したが、本実施の形態では、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)の属性に基づいて第1ユーザに適用する制限時間を個別に設定する場合について説明する。
ここでの属性には、例えばユーザのプレイ履歴、第2条件を満たさなかった回数(すなわち時間切れの回数)、ログイン回数、アカウントの作成日時、所定価値の消費履歴の有無や消費額を使用する。もっとも、これらは一例である。以下では、これらの属性例別に具体例を説明する。
【0099】
<具体例1:プレイ履歴による設定>
具体例1の設定部103(
図2参照)には、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)のプレイ履歴に応じ、第1ユーザに適用する制限時間を個別に設定する機能を設ける。
図18は、実施の形態4の具体例1に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
図18に示す処理動作は、例えば
図5に示す処理動作や
図17に示す処理動作と並列に実行される。
【0100】
まず、プロセッサ11は、優先権が付与されたユーザのプレイ履歴を取得する(ステップ41)。この具体例では、プレイ履歴として、ユーザがゲーム(クエスト)をプレイした回数を使用する。もっとも、プレイ履歴として、プレイ回毎のプレイ時間、総プレイ時間、プレイの結果、プレイの種類等を取得してもよい。
次に、プロセッサ11は、取得されたプレイ履歴に応じ、ユーザ毎に制限時間を設定する(ステップ42)。例えば募集人数が3名の場合、3名の制限時間がいずれも異なることも起こり得る。
【0101】
プロセッサ11は、基本的に、プレイに慣れていないユーザの制限時間を長く設定し、プレイに慣れているユーザの制限時間を短く設定する。
もっとも、制限時間には最小値(例えば5秒)を設け、制限時間が短くなり過ぎないようにする。プレイに慣れているユーザであっても、制限時間を短くし過ぎたのでは時間切れが多発する懸念があるためである。
【0102】
なお、プレイに慣れていないユーザをプレイに参加し易くする目的とは言え、制限時間を長くし過ぎると、他のプレイヤの不満を招く可能性も高くなる。従って、設定可能な制限時間には上限を設けることが望ましい。
また、基本的に、各ユーザは、他のユーザの制限時間を知り得ない。そこで、最もプレイに慣れていないユーザの制限時間を、他のユーザにも一律に適用してもよい。この場合、他のユーザには制限時間の延長という利益が付与されることになる。また、他のユーザは、残り時間表示226(
図6参照)に示される初期値の違いからプレイに慣れていないユーザの存在に気付くことも可能になる。また、協同プレイが開始するおおよその時期を予測することも可能になる。
【0103】
図19は、プレイヤ情報111のプレイ履歴111Cと制限時間との関係を説明する図である。
図19には、
図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図19の場合、プレイ履歴111Cとしてプレイ回数を例示している。
図19では、U100~U102の3名に優先権が付与された場合を仮定する。
図19の場合、プレイ回数が1回のU100には、制限時間として20秒が設定されている。また、プレイ回数が102回のU101には、制限時間として5秒が設定されている。また、プレイ回数が65回のU102には、制限時間として7秒が設定されている。
【0104】
<具体例2:時間切れの回数による設定>
具体例2の設定部103(
図2参照)には、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)が制限時間内に第2条件を満たさなかった回数に応じ、第1ユーザに適用する制限時間を個別に設定する機能を設ける。より具体的には、設定部103には、制限時間内に第2条件を満たさなかった回数が多い第1ユーザのための制限時間(以下「第1所定時間」ともいう。)を、制限時間内に第2条件を満たさなかった回数が少ない第1ユーザのための制限時間(以下「第2所定時間」ともいう。)よりも長く設定する機能を設ける。
【0105】
図20は、実施の形態4の具体例2に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
図20に示す処理動作も、例えば
図5に示す処理動作や
図17に示す処理動作と並列に実行される。
【0106】
まず、プロセッサ11は、優先権が付与されたユーザの協同プレイのデッキ選択画面における時間切れの回数を取得する(ステップ51)。
なお、時間切れの回数は、直近の所定期間(例えば6ヵ月)に出現した回数に限定することが好ましい。所定期間の制限がないと、現在ではプレイに慣れているユーザを、不慣れな時期の回数で評価することになるからである。
次に、プロセッサ11は、取得された時間切れの回数に応じ、ユーザ毎に制限時間を設定する(ステップ52)。この具体例では、時間切れの回数は、プレイへの慣れを表す指標として使用する。
【0107】
従って、プロセッサ11は、時間切れの回数が多いユーザの制限時間(すなわち第1所定期間)を長く設定し、時間切れの回数が少ないユーザの制限時間(すなわち第2所定期間)を短く設定する。
なお、具体例1と同様、制限時間には最小値(例えば5秒)を設け、制限時間が短くなり過ぎないようにする。
【0108】
図21は、協同プレイのデッキ選択画面220(
図6参照)における時間切れの回数111Eと制限時間との関係を説明する図である。
図21には、
図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図21の場合も、U100~U102の3名に優先権が付与された場合を仮定する。
図21の場合、時間切れの回数が5回のU100には、制限時間として20秒が設定されている。また、時間切れの回数が0回のU101には、制限時間として5秒が設定されている。また、時間切れの回数が1回のU102には、制限時間として7秒が設定されている。
【0109】
<具体例3:ログイン履歴による設定>
具体例3の設定部103(
図2参照)には、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)のログイン履歴に応じ、第1ユーザに適用する制限時間を個別に設定する機能を設ける。より具体的には、設定部103には、ログインの回数が少ない第1ユーザのための制限時間(すなわち「第1所定時間」)を、ログインの回数が多い第1ユーザのための制限時間(すなわち第2所定時間)よりも長く設定する機能を設ける。
【0110】
図22は、実施の形態4の具体例3に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
図22に示す処理動作も、例えば
図5に示す処理動作や
図17に示す処理動作と並列に実行される。
【0111】
まず、プロセッサ11は、優先権が付与されたユーザのログイン履歴を取得する(ステップ61)。この具体例では、ログイン履歴として各ユーザがログインした回数を取得する。もっとも、ログイン履歴として、ログインの日時、ログインしていた時間長等を取得してもよい。
次に、プロセッサ11は、取得されたログイン履歴に応じ、ユーザ毎に制限時間を設定する(ステップ62)。
【0112】
この具体例では、ログインの回数が多いユーザほどプレイに慣れていると評価する。従って、プロセッサ11は、ログイン回数が少ないユーザの制限時間(すなわち第1所定期間)を長く設定し、ログイン回数が多いユーザの制限時間(すなわち第2所定期間)を短く設定する。
他の具体例と同様、制限時間には最小値(例えば5秒)を設け、制限時間が短くなり過ぎないようにする。
【0113】
図23は、ログイン履歴111Dと制限時間との関係を説明する図である。
図23には、
図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図23の場合も、U100~U102の3名に優先権が付与された場合を仮定する。
図23の場合、ログイン回数が1回のU100には、制限時間として20秒が設定されている。また、ログイン回数が56回のU101には、制限時間として5秒が設定されている。また、ログイン回数が36回のU102には、制限時間として7秒が設定されている。
【0114】
<具体例4:アカウントの作成日時による設定>
具体例4の設定部103(
図2参照)には、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)のアカウントの作成日時に応じ、第1ユーザに適用する制限時間を個別に設定する機能を設ける。より具体的には、設定部103には、アカウントの作成からの日数が短い第1ユーザのための制限時間(すなわち「第1所定時間」)を、アカウントの作成からの日数が長い第1ユーザのための制限時間(すなわち第2所定時間)よりも長く設定する機能を設ける。
【0115】
図24は、実施の形態4の具体例4に係る処理動作例を説明するフローチャートである。
図24に示す処理動作も、例えば
図5に示す処理動作や
図17に示す処理動作と並列に実行される。
まず、プロセッサ11は、優先権が付与されたユーザのアカウントの作成日時を取得する(ステップ71)。
次に、プロセッサ11は、アカウントの作成からの経過時間に応じ、ユーザ毎に制限時間を設定する(ステップ72)。
【0116】
この具体例では、経過時間が長いユーザほどプレイに慣れていると評価する。従って、プロセッサ11は、経過時間が短いユーザの制限時間(すなわち第1所定期間)を長く設定し、経過時間が長いユーザの制限時間(すなわち第2所定期間)を短く設定する。
他の具体例と同様、制限時間には最小値(例えば5秒)を設け、制限時間が短くなり過ぎないようにする。
【0117】
図25は、アカウント作成日時111Bと制限時間との関係を説明する図である。
図25には、
図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図25の場合も、U100~U102の3名に優先権が付与された場合を仮定する。
図25の場合、U100のアカウントの作成日が最も新しく、経過日数を仮に0日とする。このため、制限時間として20秒が設定されている。また、U101のアカウントの作成日が最も古く、経過日数を仮に365日とする。このため、制限時間として5秒が設定されている。なお、U102のアカウントの作成日は、U101より3か月遅い。このため、制限時間として7秒が設定されている。
【0118】
<小括>
以上説明したように、本実施の形態におけるサーバ10(
図1参照)には、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)の属性に基づいて第1ユーザに適用する制限時間を個別に設定する機能が設けられる。
この機能により、プレイに慣れていない初心者等のユーザが時間切れで協同プレイに参加できない事態を回避できる。
【0119】
<実施の形態5>
本実施の形態も、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)のシステム構成及び処理動作を前提とする。なお、本実施の形態で説明する処理動作は、前述した各実施の形態との組み合わせも可能である。
実施の形態5における第1出力部102(
図2参照)には、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)から所定操作を受け付けるための画面(すなわち第1画面)に、協同プレイを募集したホストユーザが選択したゲーム媒体及び他の第1ユーザが選択したゲーム媒体の少なくともいずれかの情報を提示する機能を設ける。すなわち、本実施の形態における第1出力部102には、デッキ選択画面220(
図6参照)に、他のプレイヤが選択したゲーム媒体の情報を提示する機能が設けられる。
【0120】
前述したように、協同プレイに使用するデッキは、各プレイヤ(ホストユーザを含む。)から提供されたゲーム媒体で構成される。
このため、例えば4体全てが同じオブジェクト(プレイヤキャラ又はゲーム媒体)であるよりも、4体全てが異なるオブジェクトである方が、オブジェクトの多様性によりクエストのクリアには有利になり易い。
しかし、前述した実施の形態の場合、ホストユーザが使用するオブジェクトについては、募集掲示板201(
図4参照)のホストキャラアイコン211(
図4参照)により確認が可能であるが、他のプレイヤが使用するオブジェクトは分からない。
【0121】
そこで、本実施の形態で使用する第1出力部102には、デッキ選択画面220に他のプレイヤが選択したゲーム媒体の情報を提示する機能を設ける。ここでの情報の提示は、アイコンにより行ってもよいし、テキストにより行ってもよい。
なお、ゲーム媒体の情報は、ゲーム媒体の選択が確定した他のユーザについてのみ提示される。従って、他のユーザによるゲーム媒体の選択が確定しない間、情報の提示は行われない。
【0122】
図26は、実施の形態5におけるデッキ選択画面220の表示例を説明する図である。
図26には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
図26に示すデッキ選択画面220の場合、他のプレイヤキャラ欄227が表示されている。
図26に示すデッキ選択画面220は、初期画面である。このため、残り時間表示226には、残り時間が「5秒」と表示されている。
【0123】
図26では、ホストユーザが使用するゲーム媒体の情報は提示しない場合を想定する。この場合、他のプレイヤキャラ欄227に表示される情報の最大数は、募集人数である3名よりも1名少ない2名となる。
図27では、破線で描いた2つの正方形により、他のプレイヤが2名であること、他のプレイヤが使用するゲーム媒体の選択が終了していない状態が表現されている。もっとも、表示は、破線である必要はないし、正方形である必要もない。また、グレーアウト等による表示でもよい。
なお、他のプレイヤによるゲーム媒体の選択が終了していない場合、他のプレイヤキャラ欄227に何も表示しないことも可能である。
【0124】
図27は、他のプレイヤが選択したゲーム媒体の情報の表示例を説明する図である。
図27には、
図26との対応部分に対応する符号を付して示している。
図27に示すデッキ選択画面220では、初期画面から2秒が経過している。このため、残り時間表示226には残り時間として「3秒」が表示されている。
図27では、初期画面から2秒が経過するまでの間に、他の2名のプレイヤがゲーム媒体を選択した場合を想定している。このため、
図27に示す他のプレイヤキャラ欄227には、他のプレイヤが選択したゲーム媒体を示す2つのアイコンが表示されている。
なお、各アイコンには、ゲーム媒体を選択したプレイヤ(すなわち第1ユーザ)のユーザ名等の情報を関連付けて表示してもよい。
【0125】
図28は、ホストユーザが選択したゲーム媒体の情報が表示されるデッキ選択画面220の表示例を説明する図である。
図28には、
図26との対応部分に対応する符号を付して示している。
図28に示すデッキ選択画面220も初期画面を表している。このため、残り時間表示226には、残り時間が「5秒」と表示されている。
図28の場合、初期画面であるにもかかわらず、他のプレイヤキャラ欄227にホストユーザが使用するゲーム媒体を示すアイコンが表示されている。
前述したように、ホストユーザが使用するゲーム媒体は、募集掲示板201(
図4参照)で確認可能であるが、デッキ選択画面220の他のプレイヤキャラ欄227に表示されることにより、ホストユーザが使用するゲーム媒体と同じゲーム媒体を誤って選択するようなリスクを低減できる。
【0126】
<小括>
以上説明したように、本実施の形態におけるサーバ10(
図1参照)には、第1ユーザ(優先権が付与されたユーザ)から所定操作を受け付けるための画面(すなわち第1画面)に、協同プレイを募集したホストユーザが選択したゲーム媒体及び他の第1ユーザが選択したゲーム媒体の少なくともいずれかの情報を提示する機能が設けられる。
この機能により、制限時間内でも他のプレイヤが選択したゲーム媒体を参考にしたゲーム媒体の選択を可能にできる。
【0127】
<実施の形態6>
本実施の形態も、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)のシステム構成及び処理動作を前提とする。なお、本実施の形態で説明する処理動作は、前述した各実施の形態との組み合わせも可能である。
実施の形態6における第2出力部104(
図2参照)には、第2ユーザ(すなわち優先権が付与されていないユーザ)が操作する端末20に表示させる第2ユーザが応募可能な1又は複数の協同プレイのリストにおいて、先の応募で参加が認められなかった協同プレイに基づく条件を満たす第2協同プレイと、前述した条件を満たさない第3協同プレイを互いに識別可能に表現する機能を設ける。
【0128】
また、第2出力部104には、前述した条件を満たす第2協同プレイとして、出現するゲーム媒体が先の応募で参加が認められなかった協同プレイと同じ又は類似するクエストをプレイ対象とする共同プレイを第2協同プレイとする機能を設ける。
すなわち、本実施の形態における第2出力部104には、応募した協同プレイへの参加が認められなかったユーザによる他の協同プレイへの応募を支援する機能が設けられる。
本実施の形態の場合、「支援」は、前述したように、先の応募で参加が認められなかった協同プレイ(以下「先の応募プレイ」ともいう。)と条件が同じ又は類似する他の協同プレイの発見を容易にすることを意図する。
【0129】
因みに、第2協同プレイの例には、ホストユーザが使用するゲーム媒体が、先の応募プレイのホストユーザが使用するゲーム媒体と同じ協同プレイがある。
また、第2協同プレイの例には、ホストユーザが使用するゲーム媒体の属性が、先の応募プレイのホストユーザが使用するゲーム媒体の属性と同じ協同プレイがある。
また、第2協同プレイの例には、ホストユーザが使用するゲーム媒体レベルのレンジが、先の応募プレイのホストユーザが使用するゲーム媒体のレンジと同じ協同プレイがある。
【0130】
また、第2協同プレイの例には、クエストに出現するボスキャラが、先の応募プレイのクエストに出現するボスキャラと同じ協同プレイがある。
また、第2協同プレイの例には、クエストに出現する敵キャラと、先の応募プレイのクエストに出現する敵キャラとの重複度が高い協同プレイがある。
重複度が高い例には、例えば予め定めた数(例えば10体)以上の敵キャラが重複する場合、クエストに出現する敵キャラと先の応募プレイのクエストで出現する敵キャラとの重複率が予め定めた割合(例えば80%)以上である場合がある。
【0131】
また、第2協同プレイに対応する募集掲示板201と第3協同プレイに対応する募集掲示板201の識別可能な表現には、例えば第2協同プレイと第3協同プレイとで募集掲示板201の表示に用いる輝度や色調の違い、募集掲示板201を配置する表示欄の違い、第2協同プレイのプッシュ配信、第2協同プレイのポップアップ表示がある。
【0132】
図29は、第2協同プレイ用の表示欄217と第3協同プレイ用の表示欄218を別に設ける例を説明する図である。
図29には、
図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図29の場合、第2協同プレイ用の表示欄217には、プレイ対象のクエストとボスキャラのいずれもが先の応募プレイと同じ3つの募集掲示板201が表示されている。なお、上から1つ目と2つ目の募集掲示板201については、ホストユーザが使用するゲーム媒体についても先の応募プレイと同じである。
図29の場合、第3協同プレイ用の表示欄218には、プレイ対象のクエストやボスキャラ等が先の応募プレイと異なる1つの募集掲示板201が表示されている。
【0133】
図30は、第2協同プレイ用の表示欄217と第3協同プレイ用の表示欄218を別に設ける他の例を説明する図である。
図30には、
図29との対応部分に対応する符号を付して示している。
図30の場合、第2協同プレイ用の表示欄217の上から1つ目の募集掲示板201だけが、プレイ対象のクエストとボスキャラとホストユーザが使用するゲーム媒体が先の応募プレイと同じである。
なお、第2協同プレイ用の表示欄217の上から1つ目の募集掲示板201は、ボスキャラが先の応募プレイと同じである。
【0134】
<小括>
以上説明したように、本実施の形態におけるサーバ10(
図1参照)には、応募した協同プレイへの参加が認められなかったユーザによる他の協同プレイへの応募を支援する機能が設けられる。
この機能により、応募した協同プレイへの参加が認められなかったユーザによる条件が同じ又は類似する他の協同プレイへの応募を支援できる。
【0135】
<他の実施の形態>
発明の形態は、前述した実施の形態に限らない。例えば各実施の形態の要素を適宜組み合わせることも可能である。ここでの組み合わせには、各実施の形態の要素の削除も含む。
【0136】
前述の実施の形態では、任意の協同プレイを対象として、マルチプレイへの参加の可否を早期にユーザに通知可能な仕組みについて説明したが、募集対象のユーザが「友達のみ」である協同プレイや募集条件に「合言葉」が設定されている協同プレイに対する応募に対しては前述した実施の形態の仕組みを実行しない仕様としてもよい。
【0137】
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴を示す。
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、所定操作の実行前にマルチプレイへの参加不可を通知可能にすることである。
また、本発明の目的の1つは、マルチプレイに参加可能なユーザのみに所定操作の機会を付与することである。
【0138】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイへの参加の可否を早期に確認可能にすることである。
[付記1]マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する付与部と、第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる第1出力部と、第1ユーザによる所定操作が第2条件を満たす場合、第1ユーザをマルチプレイのプレイヤに設定する設定部と、複数のユーザのうち、第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる第2出力部と、を有する情報処理装置。
この情報処理装置により、マルチプレイへの参加の可否を早期に確認可能にできる。
【0139】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1ユーザに欠員が発生した場合には第2ユーザに対してマルチプレイへの参加の機会を付与できるようにすることである。
[付記2]付与部は、第2条件を満たさなかった第1ユーザに付与されていた優先権を解除する、付記1に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、第1ユーザに欠員が発生した場合には第2ユーザに対してマルチプレイへの参加の機会を付与できる。
【0140】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1ユーザに欠員が発生した場合には先着順にマルチプレイへの参加の機会を付与できるようにすることである。
[付記3]付与部は、第2条件を満たさなかった第1ユーザに付与されていた優先権を、マルチプレイへの応募のタイミングが早い他のユーザに付与する、付記2に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、第1ユーザに欠員が発生した場合には先着順にマルチプレイへの参加の機会を付与できる。
【0141】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1ユーザに欠員が発生した場合に第2ユーザによる欠員の補充を優先することである。
[付記4]付与部は、第2ユーザのうち所定条件を満たすユーザの端末に、マルチプレイにおけるプレイヤの再募集を通知する、付記2に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、第1ユーザに欠員が発生した場合に第2ユーザによる欠員の補充を優先できる。
【0142】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、募集人数の範囲内で先着順に優先権を付与することである。
[付記5]第1条件は、マルチプレイに対する応募の受付順位が募集人数以内であることである、付記1に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、募集人数の範囲内で先着順に優先権を付与できる。
【0143】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、優先権が付与されたユーザに所定操作を促すことである。
[付記6]第2条件は、第1画面の表示から所定時間内に所定操作を行うことである、付記1に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、優先権が付与されたユーザに所定操作を促すことができる。
【0144】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、参加の蓋然性が高いユーザには、ゲーム媒体の選択時間の延長を可能にすることである。
[付記7]設定部は、ゲーム媒体の選択中にゲーム媒体の変更に関する操作を受け付けた場合、所定時間を延長する、付記6に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、参加の蓋然性が高いユーザが時間切れでマルチプレイに参加できない事態を回避できる。
【0145】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザの属性に応じて所定時間の長さを調整することである。
[付記8]設定部は、第1ユーザの属性に応じ、第1ユーザに適用する所定時間を個別に設定する、付記6に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、ユーザの属性に応じて所定時間の長さを調整できる。
【0146】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2条件を満たさなかった回数が多いユーザをマルチプレイに参加し易くすることである。
[付記9]設定部は、所定時間内に第2条件を満たさなかった回数が多い第1ユーザのための第1所定時間を、回数が少ない第1ユーザのための第2所定時間よりも長く設定する、付記8に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、第2条件を満たさなかった回数が多いユーザをマルチプレイに参加し易くできる。
【0147】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ログインの回数が少ないユーザをマルチプレイに参加し易くすることである。
[付記10]設定部は、ログインの回数が少ない第1ユーザのための第1所定時間を、回数が多い第1ユーザのための第2所定時間よりも長く設定する、付記8に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、ログインの回数が少ないユーザをマルチプレイに参加し易くできる。
【0148】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイを募集したユーザや他のユーザの選択内容を参考にしたゲーム媒体の選択を可能にすることである。
[付記11]第1出力部は、第1画面に、マルチプレイを募集したユーザが選択したゲーム媒体及び他の第1ユーザが選択したゲーム媒体の少なくともいずれかの情報を提示する、付記1に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、マルチプレイを募集したユーザや他のユーザの選択内容を参考にしたゲーム媒体の選択を可能にできる。
【0149】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、応募したマルチプレイへの参加が認められなかったユーザによる条件が同じ又は類似する他のマルチプレイへの応募を支援することである。
[付記12]第2出力部は、第2ユーザが操作する端末に表示させる第2ユーザが応募可能な1又は複数のマルチプレイのリストにおいて、マルチプレイに基づく条件を満たす第2マルチプレイと、条件を満たさない第3マルチプレイを互いに識別可能に表現する、付記1に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、応募したマルチプレイへの参加が認められなかったユーザによる条件が同じ又は類似する他のマルチプレイへの応募を支援できる。
【0150】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、応募したマルチプレイへの参加が認められなかったユーザによる条件が同じ又は類似する他のマルチプレイへの応募を支援することである。
[付記13]第2出力部は、出現するゲーム媒体がマルチプレイと同じ又は類似するクエストをプレイ対象とするマルチプレイを第2マルチプレイとする、付記12に記載の情報処理装置。
この情報処理装置により、応募したマルチプレイへの参加が認められなかったユーザによる条件が同じ又は類似する他のマルチプレイへの応募を支援できる。
【0151】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定操作の実行前にマルチプレイへの参加不可を通知可能にすることである。
[付記14]プロセッサが、マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する処理と、プロセッサが、第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる処理と、プロセッサが、第1ユーザによる所定操作が第2条件を満たす場合、第1ユーザを前記マルチプレイのプレイヤに設定させる処理と、プロセッサが、複数のユーザのうち、第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる処理と、を実行する情報処理方法。
この情報処理方法により、所定操作の実行前にマルチプレイへの参加不可を通知可能にできる。
【0152】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定操作の実行前にマルチプレイへの参加不可を通知可能にすることである。
[付記15]プロセッサに、マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与させ、プロセッサに、第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させ、第1ユーザによる所定操作が第2条件を満たす場合、プロセッサに、第1ユーザをマルチプレイのプレイヤに設定させ、プロセッサに、複数のユーザのうち、第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる、処理を実行させるプログラム。
このプログラムにより、所定操作の実行前にマルチプレイへの参加不可を通知可能にできる。
【0153】
[付記16]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定操作の実行前にマルチプレイへの参加不可を通知可能にすることである。
[付記16]マルチプレイに応募した複数のユーザのうち、第1条件を満たす第1ユーザに優先権を付与する付与部と、第1ユーザが操作する端末に、所定操作を受け付けるための第1画面を表示させる第1出力部と、第1ユーザによる所定操作が第2条件を満たす場合、第1ユーザをマルチプレイのプレイヤに設定する設定部と、複数のユーザのうち、第1条件を満たさない第2ユーザが操作する端末に、マルチプレイへの参加不可を通知する第2画面を表示させる第2出力部と、を有する情報処理システム。
この情報処理システムにより、所定操作の実行前にマルチプレイへの参加不可を通知可能にできる。
【符号の説明】
【0154】
1…情報処理システム、10…サーバ、11、21…プロセッサ、12、22…メモリ、13、23…補助記憶装置、14、24…通信インタフェース、25…ディスプレイ、20、20A、20B、20C、20D、20E、20W…ユーザ端末、101…付与部、101…通知部、102…第1出力部、103…設定部、104…第2出力部、110…記憶部