(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022578
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】決済装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20250206BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
G07G1/12 341E
G07G1/01 301D
G07G1/01 301E
G07G1/12 331H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023127283
(22)【出願日】2023-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉山 鮎美
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142DA07
3E142DA08
3E142GA41
3E142KA05
(57)【要約】
【課題】客によって買上商品の登録が行われるフルセルフ方式による決済システムにおいて、確認対象商品の店員による確認が確実に行えるようにする。
【解決手段】決済装置は、客の操作に応じた動作を行う第1の動作モードと、店員の操作に応じた動作を行う第2の動作モードとで動作可能な決済装置であって、第1の表示手段と、第2の表示手段と、を備える。第1の表示手段は、第1の動作モードにおいて、確認対象商品が入力された際、店員を呼び出すための確認画面を表示する。第2の表示手段は、第1の動作モードにおいて、確認対象商品の販売の可否を店員に選択させるための選択画面を表示する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
客の操作に応じた動作を行う第1の動作モードと、店員の操作に応じた動作を行う第2の動作モードとで動作可能な決済装置であって、
前記第1の動作モードにおいて、
確認対象商品が入力された際、前記店員を呼び出すための確認画面を表示する第1の表示手段と、
前記確認対象商品の販売の可否を前記店員に選択させるための選択画面を表示する第2の表示手段と、
を具備する決済装置。
【請求項2】
前記第1の動作モードにおいて、前記客の操作により買上商品が登録される登録手段を更に具備し
前記第1の表示手段は、前記確認対象商品が、前記登録手段によって前記買上商品として登録されたとき、前記確認画面を表示する、請求項1記載の決済装置。
【請求項3】
前記第1の動作モードにおいて、前記第2の表示手段によって表示された前記選択画面での前記店員による前記確認対象商品の販売不可の選択に応じて、前記確認対象商品である前記買上商品の前記登録を取り消す取消手段を更に具備する、請求項2記載の決済装置。
【請求項4】
前記第1の表示手段は、前記店員によって前記販売不可の選択が行われた前記確認対象商品が、再度、前記登録手段によって前記買上商品として登録された場合にも、前記確認画面を表示する、請求項3記載の決済装置。
【請求項5】
前記第1の動作モードにおいて、
前記客の操作により買上商品が登録される登録手段と、
前記登録手段によって登録された前記買上商品について決済を行う決済手段と、
を更に具備し、
前記第1の表示手段は、前記決済手段による決済対象の前記買上商品に、前記確認対象商品が含まれるとき、前記確認画面を表示する、請求項1記載の決済装置。
【請求項6】
前記第1の動作モードにおいて、前記第2の表示手段によって表示された前記選択画面において前記店員によって前記確認対象商品の販売不可が選択されたとき、一時的に前記第2の動作モードに移行して、前記第2の動作モードでの前記店員の操作に応じて、前記確認対象商品である前記買上商品を前記決済対象から取り消す取消手段を更に具備する、請求項5記載の決済装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、決済装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小売店では、フルセルフ方式による決済システムの導入が進んでいる。フルセルフ方式による決済システムは、買上商品の登録から決済までを客自身で行うようにしたものである。フルセルフ方式による決済システムが導入された店舗では、フルセルフ方式に対応した決済装置、いわゆるセルフPOS端末が使用される。
【0003】
ところで、店舗で販売される商品には、店員の確認が必要な商品が存在する。例えば、煙草や酒類には年齢制限が設けられており、店員が客の年齢を確認した上でしか販売することができない。また、特定の薬剤では、医師の診断書や処方箋が必要な商品も存在し、このような薬剤については、薬剤等の資格を持った店員の確認となる。更には、高額商品等、店舗で独自に販売可否の確認が必要な商品を設定する場合もある。
【0004】
従って、客によって買上商品の登録が行われるフルセルフ方式による決済システムにおいても、店員が買上商品の登録を行う方式の場合と同様に、確実に、確認対象商品の店員による確認が行えることが必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、客によって買上商品の登録が行われるフルセルフ方式による決済システムにおいて、確認対象商品の店員による確認が確実に行い得る決済装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態において、決済装置は、客の操作に応じた動作を行う第1の動作モードと、店員の操作に応じた動作を行う第2の動作モードとで動作可能な決済装置であって、第1の表示手段と、第2の表示手段と、を備える。第1の表示手段は、第1の動作モードにおいて、確認対象商品が入力された際、店員を呼び出すための確認画面を表示する。第2の表示手段は、第1の動作モードにおいて、確認対象商品の販売の可否を店員に選択させるための選択画面を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る決済装置であるセルフPOS端末を含むフルセルフ方式の決済システムを示す概略構成図である。
【
図2】
図2は、同セルフPOS端末の外観構成を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、同セルフPOS端末の要部回路構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、セルフモードにおける確認対象商品の確認オプションとしてオプション2が選択されている時の、同セルフPOS端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
【
図5】
図5は、取引ファイルに記憶される主要なデータ構造を示す模式図である。
【
図6】
図6は、同セルフPOS端末のタッチパネルに表示される商品登録画面にポップアップ表示されるボタン無し確認画面の一例を示す模式図である。
【
図7】
図7は、同商品登録画面にポップアップ表示されるボタン有り確認画面の一例を示す模式図である。
【
図8】
図8は、セルフモードにおける確認対象商品の確認オプションとしてオプション3が選択されている時の、同セルフPOS端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
【
図9】
図9は、セルフモードにおける確認対象商品の確認オプションとしてオプション4が選択されている時の、同セルフPOS端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態に係る決済装置であるセルフPOS端末を含むフルセルフ方式の決済システムを示す概略構成図である。
【
図11】
図11は、セルフモードにおける確認対象商品の確認オプションとしてオプション2が選択されている時の、同セルフPOS端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
【
図12】
図12は、セルフモードにおける確認対象商品の確認オプションとしてオプション4が選択されている時の、同セルフPOS端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、決済装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
[第1実施形態]
本実施形態では、フルセルフ方式による決済システムの決済装置を例示する。以下では、第1実施形態に係る決済装置をセルフPOS端末と称する。
【0011】
図1は、フルセルフ方式による決済システムを示す概略構成図である。決済システムは、複数台のセルフPOS端末1と店舗サーバ2とを含む。決済システムは、各セルフPOS端末1と店舗サーバ2とをLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク3で接続する。店舗サーバ2は、通信ネットワーク3で接続された各セルフPOS端末1に対し、本決済システムに係る様々なサービスを提供する。
【0012】
複数台のセルフPOS端末1は、それぞれ店舗の会計場に設置されており、買物を終えた客が操作者となる。商品が陳列された売場において買上商品を買物籠等に入れたりショッピングカートに積んだりして会計場へと移動した客は、セルフPOS端末1を操作して、買上商品の会計、つまりは商品の登録から支払いまでの取引に係る決済をセルフで行う。セルフPOS端末1は、フルセルフ対応の決済装置の一例である。決済装置は、決済端末、会計装置、会計端末、商品登録装置、商品登録端末等と言い換えることができる。
【0013】
図2は、セルフPOS端末1の外観構成を示す斜視図であり、
図3は、セルフPOS端末1の要部回路構成を示すブロック図である。
【0014】
図2に示すように、セルフPOS端末1は、床面に設置された本体10と、この本体10の脇に設置された秤ユニット20とを備える。本体10は、その上部に表示ポール11とタッチパネル12とを取り付けている。本体10は、秤ユニット20が設置された側とは反対側の側面中央部に籠台30を設けている。籠台30は、売場から来た客が買上商品を入れた籠等を置くためのものである。客は、タッチパネル12の画面が見えるように、
図2において本体10の手前側に立って作業を行う。このため客から見ると、本体10を挟んで右側に籠台30があり、左側に秤ユニット20がある。以下の説明では、客が立つ側を本体10の正面とし、秤ユニット20が設置されている側を本体10の左側とし、籠台30が設けられている側を本体10の右側とする。
【0015】
表示ポール11は、その先端部に例えば青色と赤色とを選択的に発光させる発光部13を備える。表示ポール11は、発光部13の発光色によってセルフPOS端末1の状態、例えば待機中、動作中、呼出中、エラー中等を表示する。
【0016】
タッチパネル12は、セルフPOS端末1を操作するオペレータに対して種々の画面を表示するためのディスプレイと、オペレータによる画面へのタッチ入力を検知するためのタッチセンサとで構成される。セルフPOS端末1においてオペレータは、通常は客である。
【0017】
本体10の正面に、スキャナ14(
図3を参照)の読取窓141、カードリーダ15(
図3を参照)のカード挿入口151、及び、プリンタ16(
図3を参照)で印刷された領収書の発行口161が形成されている。また、自動釣銭機17(
図3を参照)の硬貨投入口171、硬貨払出口172、紙幣投入口173及び紙幣払出口174も本体10の正面に形成されている。さらに、本体10の右側面から外部へと通信ケーブル181が延びており、この通信ケーブル181の先端に電子マネー媒体用のリーダ・ライタ18が接続されている。リーダ・ライタ18は、本体10の右側面上部に設けられた置台182に置かれている。
【0018】
秤ユニット20は、ハウジング21の上部に秤皿22を設け、この秤皿22の上部に袋保持具23を取り付けた構造となっている。秤皿22は、その上面を載置面221とする。袋保持具23は、一対の保持アーム231を備えており、この保持アーム231でレジ袋又は客が持参した買物袋いわゆるマイバッグを保持する。秤ユニット20は、保持アーム231に保持されたレジ袋又はマイバッグに入れられて載置面221に置かれた商品の重量を計測する。
【0019】
図3に示すように、セルフPOS端末1は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34、通信インタフェース35、タッチパネル12、発光部13、スキャナ14、カードリーダ15、プリンタ16、自動釣銭機17、リーダ・ライタ18、秤ユニット20及びシステム伝送路36を備える。システム伝送路36は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路36は、プロセッサ31と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。プロセッサ31、メインメモリ32及び補助記憶デバイス33がシステム伝送路36で接続されることにより、セルフPOS端末1のコンピュータが構成される。
【0020】
プロセッサ31は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ31は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、セルフPOS端末1としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ31は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ31は、例えば、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などであっても良い。或いは、プロセッサ31は、これらのうちの複数を組み合わせたものであっても良い。
【0021】
メインメモリ32は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ32は、プロセッサ31が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。例えば、メインメモリ32は、取引ファイル321を記憶する。取引ファイル321は、セルフPOS端末1で処理する1つの商取引に係るデータを記憶するためのデータファイルである。この取引ファイル321の詳細については後述する。メインメモリ32は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ31によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0022】
補助記憶デバイス33は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、或いはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス33となり得る。補助記憶デバイス33は、プロセッサ31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ31での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス33は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0023】
時計34は、時刻を計時する。プロセッサ31は、時計34によって計時されている時刻を現在時刻として処理する。
【0024】
通信インタフェース35は、ネットワークを介して接続された外部機器との間で、予め設定された通信プロトコルに従いデータ通信を行う。外部機器は、例えば店舗サーバ2、ルータ又は他のセルフPOS端末1等である。
【0025】
スキャナ14は、読取窓141に翳された商品からコードシンボルを読み取る。店舗で販売される各商品には、その商品を識別するための商品ID等をコード化したコードシンボルが付されている。コードシンボルは、例えばバーコードである。コードシンボルは、例えば二次元データコードであっても良い。スキャナ14は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであっても良いし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであっても良い。
【0026】
カードリーダ15は、クレジットカード、ポイントカード等のカード媒体に記録されたカードデータを読み取る。カードリーダ15は、カード挿入口151に挿入されたカード媒体を本体10内に引き込み、カードデータを読み取った後、カード挿入口151から排出する。
【0027】
プリンタ16は、レシート用紙に商取引の内容を表す領収書データ等を印刷する。領収書データが印刷されたレシート用紙は、発行口161から排出され、図示しないカッタにより切断されて、レシート又は領収証として発行される。
【0028】
自動釣銭機17は、硬貨ユニット175と紙幣ユニット176とを含む。硬貨ユニット175は、硬貨投入口171に投入された硬貨を1枚ずつ選別して金種を識別し、金種別に金庫に収容する。硬貨ユニット175は、例えば釣銭データに基づいて金庫から該当する金種の硬貨を取出し、硬貨払出口172に払い出す。紙幣ユニット176は、紙幣投入口173に投入された紙幣を1枚ずつ選別して金種を識別し、金種別に金庫に収容する。紙幣ユニット176は、例えば釣銭データに基づいて金庫から該当する金種の紙幣を取出し、紙幣払出口174に払い出す。
【0029】
リーダ・ライタ18は、電子マネー媒体に記録された電子マネーの読み取り及び書き換えを行う。電子マネー媒体は、例えば非接触型のICカードである。電子マネー媒体は、スマートフォン、タブレット端末等の電子機器であっても良い。
【0030】
以下、かかる構成のセルフPOS端末1の動作を説明する。
本実施形態におけるセルフPOS端末1も、従来の決済装置と同様に、動作モードとして、客の操作に応じた動作を行う第1の動作モードであるセルフモードと、店員の操作に応じた動作を行う第2の動作モードである店員モードと、の2つの動作モードでの動作が可能となっている。例えば、セルフPOS端末1は、店員が携帯するカード媒体等にコードシンボルとして印刷された店員バーコードがスキャナ14によって読み取られたとき、セルフモードから店員モードへ移行する。店員モードでは、セルフモードにおける確認対象商品の店員確認に関する確認オプションを選択することができる。
【0031】
セルフモードにおける確認オプションとしては、本実施形態におけるセルフPOS端末1も、従来の決済装置と同様に、以下の4つのオプションが選択可能となっている。
【0032】
オプション1:確認対象商品の登録を許可する。このオプション1では、店員による確認を不要とし全て許可する。即ち、店員は介在しない。
【0033】
オプション2:確認対象商品の登録を許可しない(店員呼出)。このオプション2では、登録の都度、店員介在による確認が必要となる。
【0034】
オプション3:確認対象商品の登録を許可しない(1品目のみ店員呼出)。このオプション3では、1品目の登録時のみ店員介在による確認が必要となる。
【0035】
オプション4:確認対象商品の登録を許可しない(会計ボタン押下で店員呼出)。このオプション4では、商品登録後、会計時に一括で店員介在による確認が必要。なお、会計ボタンは、タッチパネル12に表示される買上商品の登録状況を示す商品登録画面に配置され、全ての買上商品の登録後に決済に進む際に操作されるボタンである。
【0036】
オプション1が選択された場合については、確認対象商品の店員確認は行われないので、その説明は省略する。以下、オプション2乃至4それぞれが選択された場合におけるセルフPOS端末1の動作について、
図4乃至
図9を用いて説明する。
図4は、オプション2選択時のセルフPOS端末1のプロセッサ31が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図5は、取引ファイル321に記憶される主要なデータ構造を示す模式図である。
図6は、タッチパネル12に表示される商品登録画面にポップアップ表示されるボタン無し確認画面の一例を示す模式図である。
図7は、商品登録画面にポップアップ表示されるボタン有り確認画面の一例を示す模式図である。
図8は、オプション3選択時のプロセッサ31が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図9は、オプション4選択時のプロセッサ31が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
【0037】
なお、
図4、
図8及び
図9によって示される手順は一例である。同様な結果を得られるのであればその手順は特に限定されるものではない。また、
図5によって示されるデータ構造も一例である。プロセッサ31とって必要な情報が得られるのであれば、そのフォーマットは特に限定されるものではない。同様に、
図6及び
図7によって示される画面も一例である。ユーザにとって必要な情報が得られるのであれば、そのフォーマットは特に限定されるものではない。
【0038】
(1)オプション2が選択されている場合
この場合、
図4に示すように、プロセッサ31は、まず、ACT201として、商品登録を待ち受ける。セルフPOS端末1を利用して買上商品のセルフ登録を開始する客は、先ず、タッチパネル12を操作して、セルフ登録に必要な情報を入力する。セルフ登録に必要な情報とは、例えばマイバッグを使用するか否かを示す情報である。セルフ登録に必要な情報が入力されると、プロセッサ31は、タッチパネル12の画面を商品登録画面とする。商品登録画面については後述する。
【0039】
商品登録画面を確認した客は、籠台30に置いた籠等から買上商品を1品ずつ手に取り、スキャナ14の読取窓141に翳してコードシンボルを読み取らせてから、秤皿22の載置面221にその買上商品を載置する。なお、コードシンボルが付いていない生鮮食品等については、客は、タッチパネル12の商品登録画面に表示されるバーコード無し商品リストから買上商品を選択してから、載置面221にその買上商品を載置する。
【0040】
このようなセルフ操作により、セルフPOS端末1に対して買上商品の商品コードが入力される。プロセッサ31は、その商品コードで商品データファイルを検索して、買上商品の商品データを取得する。商品データファイルは、例えば補助記憶デバイス33に保存されている。商品データファイルは、店舗サーバ2に保存されていて、プロセッサ31は、商品コードを店舗サーバ2に送信することで、店舗サーバ2から商品データを取得するもとしても良い。商品データは、商品名、単価、税区分、単位重量、確認区分等の情報を含む。税区分は、単価に税が含まれている内税商品のデータなのか、税が含まれていない外税商品のデータなのか等を識別する情報である。単位重量は、商品1点当たりの標準的な重量である。確認区分は、店員による確認の要否及び確認要の場合にその確認の種別を示す情報である。確認の種別としては、未成年、薬剤、高額商品等である。
【0041】
プロセッサ31は、秤ユニット20によって計測されている重量データの変化量により、載置面221に載置された商品の重量を算出する。そしてプロセッサ31は、この商品重量が前記単位重量に対する許容範囲内であるか否かを判定する。許容範囲内である場合、プロセッサ31は、商品登録が正常に行われたと認識する。
【0042】
なお、許容範囲外である場合には、プロセッサ31は、商品登録がエラーであると認識する。この場合、プロセッサ31は、タッチパネル12にエラーメッセージを表示させる。さらに、プロセッサ31は、発光部13を制御してエラー中を示す状態とする。
【0043】
プロセッサ31は、商品登録が正常に行われたことを認識すると、ACT201においてYESと判定し、ACT202へと進む。プロセッサ31は、ACT202として、商品販売データ処理を実行する。即ち、プロセッサ31は、買上商品の商品コード、商品名、単価、税区分、確認区分、販売点数、販売金額等を含む商品販売データを生成する。販売点数は、商品コードの入力前にタッチパネル12を介して乗数が入力された場合にはその乗数である。乗数が入力されていない場合には、販売点数は“1”である。プロセッサ31は、商品販売データを取引ファイル321に登録処理する。プロセッサ31は、商品販売データの商品名、販売金額等をタッチパネル12の商品登録画面に表示させる。
【0044】
取引ファイル321は、
図5に示すように、取引番号、購買商品データ、合計点数、合計金額、値引額、決済金額、成年確認フラグ、薬剤確認フラグ、高額商品確認フラグ等のデータが記憶される。
【0045】
取引番号は、セルフPOS端末1で商取引が処理される毎に発番される一連の番号である。購買商品データは、取引番号で識別される商取引で売買される商品毎に作成されるレコードデータである。ここで、購買商品データは、商品コード、商品名、価格、点数、金額、確認区分等の項目から構成される。点数は、商品コードで識別される商品の購入点数である。金額は、購入点数分の金額である。確認区分は、店員による確認の要否及び確認要の場合にその確認の種別を示す情報である。取引ファイル321は、複数の購買商品データを記憶することができる。
【0046】
合計点数は、各購買商品データの点数を合算した点数である。合計金額は、各購買商品データの金額を合算した金額である。値引額は、合計金額に対して値引した金額である。決済金額は、合計金額から値引額を減じた金額である。
【0047】
成年確認フラグ、薬剤確認フラグ及び高額商品確認フラグは、確認の種別毎の、店員によって確認された結果を示すデータである。これらのフラグは、初期状態はヌルとなっており、店員による確認の結果、販売が許可された場合は“0”、販売が不可とされた場合には“1”とされる。例えば、店員によって客が未成年であることが確認された場合、成年確認フラグは“1”とされ、煙草や酒類の販売が禁止されることとなる。これらのフラグは、オプション3において利用される情報である。
【0048】
商品販売データ処理を終えると、プロセッサ31は、ACT203として、登録された買上商品が確認対象商品であるか否かを確認する。具体的には、プロセッサ31は、取引ファイル321に新たに登録された買上商品の購買商品データに、確認区分として何らかの確認の種別が記憶されているか否か確認する。
【0049】
買上商品が確認対象商品ではない場合、プロセッサ31は、ACT203においてNOと判定し、ACT204へと進む。プロセッサ31は、ACT204として、次の商品登録が行われたか否かを確認する。商品登録が行われていない場合、プロセッサ31は、ACT204においてNOと判定し、ACT205へと進む。プロセッサ31は、ACT205として、会計ボタンが入力されたか否かを確認する。会計ボタンは、例えばタッチパネル12に表示されている。会計ボタンが入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT205においてNOと判定し、ACT204へと戻る。ここにプロセッサ31は、ACT204及びACT205において、商品登録が行われるか会計ボタンが入力されるのを待ち受ける。
【0050】
ACT204及びACT205の待ち受け状態において、商品登録が行われたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT204においてYESと判定し、ACT202へと戻る。即ちプロセッサ31は、前述した商品販売データ処理を実行する。したがって、取引ファイルには、客がセルフ操作によって登録した各商品の商品販売データが格納される。
【0051】
プロセッサ31は、会計ボタンが入力されたことを検知すると、ACT205においてYESと判定し、ACT206へと進む。プロセッサ31は、ACT206として、会計処理を実行する。
【0052】
この会計処理においては、プロセッサ31は、取引の決済に係る情報を取得する。取引の決済に係る情報は、取引ファイルに格納された商品販売データを含む。また、取引の決済に係る情報は、取引日時、レジ番号、店舗番号、取引番号、店舗データ等を含む。取引日時は、時計34で計時されている日付及び時刻である。レジ番号は、セルフPOS端末1毎に設定される端末識別情報である。店舗番号は、当該セルフPOS端末1が設置された店舗毎に設定される店舗識別情報である。取引番号は、取引の決済毎に発番される取引識別情報である。店舗データは、店舗名、住所、店舗電話番号等である。
【0053】
また、プロセッサ31は、タッチパネル12に支払方法選択画面を表示させる。この支払選択方法選択画面は、客に支払方法を選択させる画面である。そして、客によって支払方法が選択されると、プロセッサ31は、タッチパネル12の画面を支払方法選択画面から、支払方法に対応した会計画面に切り替える。会計画面では、合計金額、現金支払であれば投入金額や釣銭金額等が表示されると共に、選択した支払方法による取引の決済を客が指示するための精算ボタンを表示する。客による精算ボタンの操作により、プロセッサ31は、支払方法に対応した決済処理を実行する。例えば、現金支払いが選択されていた場合には、プロセッサ31は、現金支払いによる決済処理を実行する。クレジットカード支払いが選択されていた場合には、プロセッサ31は、クレジットカード支払いによる決済処理を実行する。電子マネー支払いが選択されていた場合には、プロセッサ31は、電子マネー支払いによる決済処理を実行する。他の支払方法が選択された場合も同様である。なお、これらの決済処理は周知の処理であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0054】
決済処理を終えると、プロセッサ31は、プリンタ16を制御して、レシートを発行する。そして、プロセッサ31は、取引ファイル321を、店舗サーバ2での蓄積のために通信ネットワーク3経由により店舗サーバ2に送信して、メインメモリ32からクリアする。
【0055】
以上のような会計処理を終了すると、プロセッサ31は、
図4の流れ図で示す手順の情報処理を終了する。
【0056】
以上説明したの情報処理の手順は、確認対象商品の買上が無い場合である。これに対して、確認対象商品が有る場合には、以下のような情報処理の手順となる。
【0057】
即ち、買上商品が確認対象商品である場合、プロセッサ31は、ACT203においてYESと判定し、ACT207へと進む。プロセッサ31は、ACT207として、タッチパネル12に表示されている商品登録画面上に、ボタン無し確認画面をポップアップ表示する。さらに、プロセッサ31は、発光部13を制御して、確認対象商品が登録され、店員の確認が必要であることを示す状態とする。
【0058】
確認対象商品が買上商品として登録されると、
図6に示すように、タッチパネル12に表示されている商品登録画面121上に、ボタン無し確認画面122をポップアップ表示する。
図6は、酒類等の20歳以上に年齢制限された年齢確認対象商品が登録された場合の例である。ボタン無し確認画面122は、メッセージのみが表示され、操作ボタンは何も含まれない。商品登録画面121に配置されたバーコード無し商品リスト123や会計ボタン124等の操作ボタンは、ボタン無し確認画面122の背景となったことで、それがタッチされてもその入力は受け付けられない。言い換えると、プロセッサ31は、ボタン無し確認画面122が表示されると、プロセッサ31は、客によるそれ以上の操作を禁止する。
【0059】
こうしてボタン無し確認画面122が表示されたならば、プロセッサ31は、ACT208として、店員バーコードのスキャンを待ち受ける。店員の確認が必要であることを示す状態となっている発光部13を確認した店員は、その発光部13のセルフPOS端末1へ急行し、タッチパネル12に表示されているボタン無し確認画面122に提示されたメッセージを判読し、必要な対応を実施する。
図6のボタン無し確認画面122の例では、客の年齢を確認する。そして、店員は、自身が携帯するカード媒体等にコードシンボルとして印刷された店員バーコードをスキャナ14の読取窓141に翳して読み取らせる。なお、店員バーコードのスキャンを行ってから客への確認を実施しても良いことは勿論である。
【0060】
店員バーコードがスキャンされた場合、プロセッサ31は、ACT208においてYESと判定し、ACT209へと進む。プロセッサ31は、ACT209として、タッチパネル12に表示されているボタン無し確認画面122を、ボタン有り確認画面に更新する。さらに、プロセッサ31は、発光部13を制御して、店員の確認が必要であることを示す状態を解除する。
【0061】
店員バーコードがスキャンされると、
図7に示すように、タッチパネル12に表示されている商品登録画面121上の確認画面が、ボタン無し確認画面122からボタン有り確認画面125に更新される。ボタン有り確認画面125は、販売を許可する登録ボタン126と、販売を禁止する販売不可ボタン127とを含む。言い換えると、プロセッサ31は、確認結果を受け付け可能な状態となる。
【0062】
よって、プロセッサ31は、ACT210として、ボタン有り確認画面125におけるボタンの操作を待ち受ける。ボタン有り確認画面125の登録ボタン126又は販売不可ボタン127が操作された場合、プロセッサ31は、ACT210においてYESと判定し、ACT211へと進む。なお、登録ボタン126又は販売不可ボタン127の操作自体は、店員が行っても良いし、客が行っても構わない。
【0063】
プロセッサ31は、ACT211として、操作されたボタンが登録ボタン126であるか否か確認する。登録ボタン126が操作された場合、プロセッサ31は、ACT211においてYESと判定し、上記ACT204へと進む。即ち、プロセッサ31は、確認対象商品の登録が承認されたとして、その登録を維持し、次の買上商品の登録を受け付け可能となる。
【0064】
これに対して、販売不可ボタン127が操作された場合、プロセッサ31は、ACT211においてNOと判定し、ACT212へと進む。プロセッサ31は、ACT212として、当該確認対象商品の登録を取り消す。即ち、プロセッサ31は、取引ファイル321に最後に登録された購買商品データを、取引ファイル321から削除すると共に、合計点数や合計金額等を再計算して、取引ファイル321の内容を更新する。このように、プロセッサ31は、セルフモードのまま自動で、販売不可とされた確認対象商品の登録を取り消す。その後、プロセッサ31は、上記ACT204へと進み、次の買上商品の登録受け付けが可能となる。
【0065】
なお、登録が取り消された確認対象商品については、店員が回収する。また、籠台30に置いた籠等に同一の確認対象商品が有れば、それも店員が回収する。それに加えて、同じ確認区分の別商品が有れば、それらも店員が回収する。また、店員が別の確認区分の確認対象商品が籠等に存在することに気付けば、客に当該確認対象商品の商品登録操作を行ってもらうことで、その場で直ちに当該確認対象商品についての確認操作が実施可能である。
【0066】
以上のように、セルフモードにおいてオプション2が選択されている場合、確認対象商品が登録されるとその都度、店員呼出となる。その際、従来の決済装置では、登録された該当商品の取消を、店員操作により店員モードで行う必要がある。これに対して、本実施形態におけるセルフPOS端末1では、登録された該当商品の取消を、店員操作により店員モードで行うことなく、セルフモードのまま実施することができる。
【0067】
(2)オプション3が選択されている場合
この場合、
図8に示すように、プロセッサ31は、まず、ACT301として、商品登録を待ち受ける。これは、オプション2におけるACT201と同様である。
【0068】
プロセッサ31は、商品登録が正常に行われたことを認識すると、ACT301においてYESと判定し、ACT302へと進む。プロセッサ31は、ACT302として、商品販売データ処理を実行する。これは、オプション2におけるACT202と同様である。
【0069】
商品販売データ処理を終えると、プロセッサ31は、ACT303として、登録された買上商品が確認対象商品であるか否かを確認する。これは、オプション2におけるACT203と同様である。買上商品が確認対象商品ではない場合、プロセッサ31は、ACT303においてNOと判定し、ACT304へと進む。
【0070】
プロセッサ31は、ACT304として、次の商品登録が行われたか否かを確認する。これは、オプション2におけるACT204と同様である。商品登録が行われていない場合、プロセッサ31は、ACT304においてNOと判定し、ACT305へと進む。プロセッサ31は、ACT305として、会計ボタン124が入力されたか否かを確認する。これは、オプション2におけるACT205と同様である。会計ボタン124が入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT305においてNOと判定し、ACT304へと戻る。ここにプロセッサ31は、ACT304及びACT305において、商品登録が行われるか会計ボタン124が入力されるのを待ち受ける。
【0071】
ACT304及びACT305の待ち受け状態において、商品登録が行われたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT304においてYESと判定し、ACT302へと戻る。また、ACT304及びACT305の待ち受け状態において、会計ボタン124が入力されたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT305においてYESと判定し、ACT306へと進む。プロセッサ31は、ACT306として、会計処理を実行する。これは、オプション2におけるACT206と同様である。
【0072】
このように、確認対象商品の買上が無い場合には、オプション2の場合と同様である。これに対して、確認対象商品が有る場合には、以下のような情報処理の手順となる。
【0073】
即ち、買上商品が確認対象商品である場合、プロセッサ31は、ACT303においてYESと判定し、ACT307へと進む。プロセッサ31は、ACT307として、その確認対象商品の確認の種別について確認する1品目であるか否か判定する。言い換えると、プロセッサ31は、その確認対象商品の確認の種別について、既に店員による確認が行われていないかどうかを判定する。具体的には、プロセッサ31は、取引ファイル321の種別毎確認結果において、該当する確認の種別についての確認フラグに“0”又は“1”がセットされていない、つまり、ヌルであるか否か確認する。
【0074】
確認フラグがセットされていない場合、プロセッサ31は、ACT307においてYESと判定し、ACT308へと進む。プロセッサ31は、ACT308として、タッチパネル12に表示されている商品登録画面上に、ボタン無し確認画面をポップアップ表示する。これは、オプション2におけるACT207と同様である。
【0075】
こうしてボタン無し確認画面122が表示されたならば、プロセッサ31は、ACT309として、店員バーコードのスキャンを待ち受ける。これは、オプション2におけるACT208と同様である。
【0076】
店員バーコードがスキャンされた場合、プロセッサ31は、ACT309においてYESと判定し、ACT310へと進む。プロセッサ31は、ACT310として、タッチパネル12に表示されているボタン無し確認画面122を、ボタン有り確認画面125に更新する。これは、オプション2におけるACT209と同様である。
【0077】
そして、プロセッサ31は、ACT311として、ボタン有り確認画面125におけるボタンの操作を待ち受ける。これは、オプション2におけるACT210と同様である。
【0078】
ボタン有り確認画面125におけるボタンが操作されると、プロセッサ31は、ACT312として、操作されたボタンが登録ボタン126であるか否か確認する。これは、オプション2におけるACT211と同様である。
【0079】
登録ボタン126が操作された場合、プロセッサ31は、ACT312においてYESと判定し、ACT313へと進む。プロセッサ31は、ACT313として、取引ファイル321の該当する確認の種別についての確認フラグに“0”をセットする。こうして確認フラグがセットされたならば、プロセッサ31は、上記ACT304へと進む。
【0080】
これに対して、販売不可ボタン127が操作された場合、プロセッサ31は、ACT312においてNOと判定し、ACT314へと進む。プロセッサ31は、ACT314として、当該確認対象商品の登録を取り消す。これは、オプション2におけるACT212と同様である。
【0081】
このように、セルフモードのまま自動で販売不可とされた確認対象商品の登録を取り消すと、プロセッサ31は、ACT315として、取引ファイル321の該当する確認の種別についての確認フラグに“1”をセットする。こうして確認フラグがセットされたならば、プロセッサ31は、上記ACT304へと進む。
【0082】
また、確認対象商品の確認の種別について確認する1品目ではない、つまり、確認対象商品の確認の種別について既に店員による確認が行われていて、取引ファイル321の該当する確認の種別についての確認フラグに“0”又は“1”がセットされている場合、プロセッサ31は、ACT307においてNOと判定し、ACT315へと進む。プロセッサ31は、ACT315として、確認対象商品の確認の種別について販売不可となっているか否か確認する。この確認は、取引ファイル321の種別毎確認結果において、該当する確認の種別についての確認フラグに“1”がセットされているか否か確認することにより行うことができる。
【0083】
該当する確認フラグに“0”がセットされている場合、プロセッサ31は、ACT315においてNOと判定し、上記ACT304へと進む。即ち、該当する確認の種別について店員の確認が行われて、販売が許可されている場合には、プロセッサ31は、確認対象商品の登録を維持し、次の買上商品の登録又は会計ボタン124の操作を受け付けることとなる。
【0084】
該当する確認フラグに“1”がセットされている場合、プロセッサ31は、ACT315においてYESと判定し、上記ACT308へと進む。即ち、該当する確認の種別について店員の確認が行われて、販売が禁止されている場合には、プロセッサ31は、再度同じ商品について登録された場合、或いは、別の商品ではあるが同じ確認の種別である確認対象商品が登録された場合には、再度の店員の確認を受けるようにする。
【0085】
以上のように、本実施形態におけるセルフPOS端末1によれば、オプション3においてもオプション2と同様に、確認対象商品が登録され店員呼出となった場合であっても、登録された該当商品の取消を店員操作により店員モードで行うことなく、セルフモードのまま実施することができる。
【0086】
さらに、オプション3では、一度、店員により販売可と確認された種別の商品については、再度の店員による確認無しに登録を進めることが可能となる。
【0087】
また、従来の決済装置では、確認対象商品の取消を店員操作により店員モードで行った場合、1度その店員モードに入ったことで販売確認が完了したことになり、店員による取消操作の終了後にセルフモードに復帰しても、以降の確認対象商品についての確認が行われない。即ち、確認対象商品の1品目登録時には確認画面が表示されるが、確認対象商品の2品目登録時には確認画面は表示されず、商品が登録できてしまう。確認対象商品の販売が不可であった場合、店員は1品目登録時の確認の際に、登録された該当商品の取消を店員モードで行い、他に対象商品が有れば一緒に回収する運用としている。そのため、従来の決済装置では、商品の回収漏れや、後から商品を追加で持ってきた場合などに対応できない。これに対して、本実施形態におけるセルフPOS端末1では、一度、店員により販売不可と確認された種別の商品については、再度の登録の都度、或いは別の商品であっても同じ種別の商品については、その登録の都度、店員による確認が確実に実施されるので、このような不具合が生じない。
【0088】
(3)オプション4が選択されている場合
この場合、
図9に示すように、プロセッサ31は、まず、ACT401として、商品登録を待ち受ける。これは、オプション2におけるACT201と同様である。
【0089】
プロセッサ31は、商品登録が正常に行われたことを認識すると、ACT401においてYESと判定し、ACT402へと進む。プロセッサ31は、ACT402として、商品販売データ処理を実行する。これは、オプション2におけるACT202と同様である。
【0090】
商品販売データ処理を終えると、プロセッサ31は、ACT403として、次の商品登録が行われたか否かを確認する。これは、オプション2におけるACT204と同様である。商品登録が行われていない場合、プロセッサ31は、ACT403においてNOと判定し、ACT404へと進む。プロセッサ31は、ACT404として、会計ボタン124が入力されたか否かを確認する。これは、オプション2におけるACT205と同様である。会計ボタン124が入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT404においてNOと判定し、ACT403へと戻る。ここにプロセッサ31は、ACT403及びACT404において、商品登録が行われるか会計ボタン124が入力されるのを待ち受ける。
【0091】
ACT403及びACT404の待ち受け状態において、商品登録が行われたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT403においてYESと判定し、ACT402へと戻る。また、ACT403及びACT404の待ち受け状態において、会計ボタン124が入力されたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT404においてYESと判定し、ACT405へと進む。
【0092】
プロセッサ31は、ACT405として、登録された買上商品の中に確認対象商品が有るか否かを確認する。具体的には、プロセッサ31は、取引ファイル321に登録されている購買商品データを一つずつ確認することで、確認区分として何らかの確認の種別が記憶されているものが有るか否か確認する。
【0093】
買上商品の中に確認対象商品が無い場合、プロセッサ31は、ACT405においてNOと判定し、ACT406へと進む。プロセッサ31は、ACT406として、会計処理を実行する。これは、オプション2におけるACT206と同様である。
【0094】
これに対して、買上商品の中に確認対象商品が有る場合には、プロセッサ31は、ACT405においてYESと判定し、ACT407へと進む。この場合はACT406の会計処理に進んでいないので、タッチパネル12には支払方法選択画面や会計画面は表示されておらず、未だ商品登録画面となっている。プロセッサ31は、ACT407として、タッチパネル12に表示されている商品登録画面上に、ボタン無し確認画面をポップアップ表示する。これは、オプション2におけるACT207と同様である。
【0095】
こうしてボタン無し確認画面122が表示されたならば、プロセッサ31は、ACT408として、店員バーコードのスキャンを待ち受ける。これは、オプション2におけるACT208と同様である。
【0096】
店員バーコードがスキャンされた場合、プロセッサ31は、ACT408においてYESと判定し、ACT409へと進む。プロセッサ31は、ACT409として、タッチパネル12に表示されているボタン無し確認画面122を、ボタン有り確認画面125に更新する。これは、オプション2におけるACT209と同様である。
【0097】
そして、プロセッサ31は、ACT410として、ボタン有り確認画面125におけるボタンの操作を待ち受ける。これは、オプション2におけるACT210と同様である。
【0098】
ボタン有り確認画面125におけるボタンが操作されると、プロセッサ31は、ACT411として、操作されたボタンが登録ボタン126であるか否か確認する。これは、オプション2におけるACT211と同様である。
【0099】
登録ボタン126が操作された場合、プロセッサ31は、ACT411においてYESと判定し、上記ACT406へと進む。即ち、プロセッサ31は、確認対象商品の販売が承認されたとして、会計処理へと進むこととなる。
【0100】
これに対して、販売不可ボタン127が操作された場合、プロセッサ31は、ACT411においてNOと判定し、ACT412へと進む。プロセッサ31は、ACT412として、セルフモードから店員モードへ移行する。
【0101】
こうして店員モードに移行したならば、プロセッサ31は、ACT413として、その店員モードでの店員操作による当該確認対象商品の取消処理を実行する。ここでは、確認対象商品が直前に登録された商品では無いというだけではなく、同じ確認区分で複数の種類の確認対象商品が登録されている場合も有るため、プロセッサ31による自動的な取消処理を実施することは難しい。そのため、店員による確実な取消操作を受ける。所定の店員操作により、このACT413の店員操作による商品取消処理は終了する。
【0102】
店員操作による商品取消処理が終了した場合、プロセッサ31は、ACT414として、店員モードからセルフモードに復帰する。そして、プロセッサ31は、上記ACT406へと進む。
【0103】
以上のように、セルフモードにおいてオプション4が選択されている場合、買上商品の商品登録時には確認対象商品の有無を確認せず、確認対象商品であってもそのまま登録される。そして、決済に進むための会計ボタン124の押下に応答して、確認対象商品の登録の有無を判定して、確認対象商品が存在すれば店員呼出となる。従来の決済装置では、確認対象商品が登録済みの状態で、会計ボタン124の押下までの間に、何らかの処理を行うために店員モードでの対応が有った場合、1度その店員モードに入ったことで販売確認が完了したことになる。そのため、従来の決済装置では、店員によるその店員モードでの対応の終了後にセルフモードに復帰して会計ボタン124が押下された際、確認対象商品についての確認画面は表示されることはなく販売不可の商品が販売されてしまう。これに対して、本実施形態におけるセルフPOS端末1では、会計ボタン124の押下までの間に、何らかの処理を行うために店員モードでの対応が有った場合で有っても、店員による確認が確実に実施されるので、このような不具合が生じない。
【0104】
以上のように、第1実施形態に係る決済装置であるセルフPOS端末1は、客の操作に応じた動作を行う第1の動作モードであるセルフモードと、店員の操作に応じた動作を行う第2の動作モードである第2の動作モードとで動作可能な決済装置であり、セルフPOS端末1のプロセッサ31は、このセルフモードにおいて、確認対象商品が入力された際、店員を呼び出すための確認画面であるボタン無し確認画面122と、確認対象商品の販売の可否を店員に選択させるための選択画面であるボタン有り確認画面125とを、タッチパネル12に表示させる。従って、プロセッサ31は、第1のモードにおいて、確認対象商品が入力された際に店員を呼び出すための確認画面を表示する第1の表示手段及び確認対象商品の販売の可否を店員に選択させるための選択画面を表示する第2の表示手段を構成する。
このように、第1実施形態に係る決済装置であるセルフPOS端末1によれば、客によって買上商品の登録が行われるフルセルフ方式による決済システムにおいて、確認対象商品が入力されたときに店員を呼び出して店員に販売の可否を選択させることができるので、確認対象商品の店員による確認が確実に行えるようになる。
【0105】
また、プロセッサ31は、セルフモードにおいて、客の操作により買上商品の登録操作が行われると、その買上商品を取引ファイル321に登録する。従って、プロセッサ31は、第1のモードにおいて、客の操作により買上商品が登録される登録手段を構成する。そして、プロセッサ31は、セルフモードのオプション2及び3が選択されている場合、客の操作により確認対象商品が登録されたとき、ボタン無し確認画面122をタッチパネル12に表示させる。
よって、第1実施形態におけるセルフPOS端末1によれば、買上商品の登録時に、確認対象商品の店員による確認が確実に行えるようになる。
【0106】
また、プロセッサ31は、セルフモードのオプション2及び3が選択されている場合、ボタン有り確認画面125での販売不可ボタン127の店員による操作に応じて、取引ファイル321から確認対象商品の登録を取り消す。従って、プロセッサ31は、第1のモードにおいて、選択画面での店員による確認対象商品の販売不可の選択に応じて、確認対象商品である買上商品の登録を取り消す取消手段を構成する。
よって、第1実施形態におけるセルフPOS端末1によれば、販売不可対象の客に確認対象商品が販売されてしまうことを防止できる。
【0107】
また、プロセッサ31は、セルフモードのオプション3が選択されている場合、店員によって販売不可の選択が行われた確認対象商品が、再度、買上商品として登録された場合にも、ボタン無し確認画面122をタッチパネル12に表示させる。
よって、第1実施形態におけるセルフPOS端末1によれば、1度販売不可とされた確認対象商品の再度の登録時における店員による確認漏れを確実に防止することが可能となる。
【0108】
また、プロセッサ31は、セルフモードにおいて、客の操作により買上商品の登録操作が行われると、その買上商品を取引ファイル321に登録し、客の会計ボタン124の操作に応答して、この取引ファイル321に登録された買上商品について決済を行う。従って、プロセッサ31は、第1のモードにおいて、客の操作により買上商品が登録される登録手段及び登録された買上商品について決済を行う決済手段を構成する。そして、プロセッサ31は、セルフモードのオプション4が選択されている場合、取引ファイル321に登録された決済対象の買上商品の中に確認対象商品が含まれるか確認し、確認対象商品が含まれていれば、ボタン無し確認画面122をタッチパネル12に表示させる。
よって、第1実施形態におけるセルフPOS端末1によれば、買上商品の決済を行おうとしたときに、確認対象商品の店員による確認が確実に行えるようになる。
【0109】
また、プロセッサ31は、セルフモードのオプション4が選択されている場合、ボタン有り確認画面125での販売不可ボタン127の店員による操作に応じて、一時的に店員モードに移行して、店員モードでの店員の操作に応じて、取引ファイル321から確認対象商品を決済対象から取り消す。従って、プロセッサ31は、第1のモードにおいて、選択画面において店員によって確認対象商品の販売不可が選択されたとき、一時的に第2の動作モードに移行して、第2の動作モードでの店員の操作に応じて、確認対象商品である買上商品を決済対象から取り消す取消手段を構成する。
よって、第1実施形態におけるセルフPOS端末1によれば、店員モードによる確認対象商品の取消を確実に行えるようになる。
【0110】
[第2実施形態]
図10は、第2実施形態におけるフルセルフ方式による決済システムを示す概略構成図である。決済システムは、複数台のセルフPOS端末1及び店舗サーバ2に加えて、アテンダント端末4を含む。アテンダント端末4は、セルフPOS端末1毎に登録された買上商品のリスト等を表示デバイスに表示する。また、アテンダント端末4は、セルフPOS端末1でエラーが発生した場合にはそのエラー情報を報知する。アテンダント端末4を操作する店員、いわゆるアテンダントは、アテンダント端末4において表示され、また報知された情報を基に、各セルフPOS端末1の監視を行う。なお、
図10では、アテンダント端末4の台数を1台としているが、複数台のアテンダント端末4が通信ネットワーク3に接続されていてもよい。また、その内の少なくとも一台は、例えば、バックオフィスのような同店舗の別フロアやヘルプデスク等に設置しても良い。そのようなセルフPOS端末1から遠く離れた場所のアテンダント端末4も、通信ネットワーク3経由によりセルフPOS端末1からのエラー情報を報知できる。よって、直接セルフPOS端末1を確認できない場所に居る店員であっても、セルフPOS端末1を監視することが可能となる。
【0111】
このような決済システムにおける第2実施形態に係る決済装置であるセルフPOS端末1の構成については、第1実施形態のそれと同様であるので、その説明は省略する。
【0112】
なお、本実施形態におけるセルフPOS端末1は、第1実施形態で説明したような第1の動作モードであるセルフモード及び第2の動作モードである店員モードに加えて、アテンダント端末4からの店員の遠隔操作に応じた動作を行う第3の動作モードである遠隔店員モードとの3つの動作モードでの動作が可能となっている。
【0113】
以下、第2実施形態におけるセルフPOS端末1の動作を
図11及び
図12を参照して説明する。
図11は、オプション2選択時のセルフPOS端末1のプロセッサ31が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図12は、オプション4選択時のプロセッサ31が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。なお、第1実施形態と同様の動作については、
図4及び
図9と同様の参照符号を付すことで、その説明を省略する。
【0114】
(1)オプション2が選択されている場合
図11に示すように、買上商品が確認対象商品である場合に、ACT207においてタッチパネル12にボタン無し確認画面122をポップアップ表示した後、プロセッサ31は、ACT121として、通信ネットワーク3経由によりアテンダント端末4へボタン有り確認画面を送信する。このボタン有り確認画面は、ボタン有り確認画面125と同様のものであって良い。但し、このボタン有り確認画面は、その一部に、当該セルフPOS端末1を特定するための特定情報を含む。このボタン有り確認画面を受信したアテンダント端末4では、表示デバイスに、そのセルフPOS端末1を特定するための特定情報を含むボタン有り確認画面を表示する。よって、セルフPOS端末1から送信されるボタン有り確認画面は、当該セルフPOS端末1でのエラー発生を報知するためのエラー情報の一つである。なおここでは、画面を送信するものとしたが、エラー情報の送信とし、アテンダント端末4においてそのエラー情報を解析して、セルフPOS端末1での確認対象商品登録の発生を検知し、アテンダント端末4側でボタン有り確認画面を生成して表示するようにしても構わない。
【0115】
こうしてボタン有り確認画面を送信したならば、プロセッサ31は、ACT222として、通信ネットワーク3経由によるアテンダント端末4からの操作ボタン情報の受信を待ち受ける。操作ボタン情報は、アテンダント端末4での店員によるボタン有り確認画面における登録ボタンまたは販売不可ボタンの操作に応じて、アテンダント端末4から送信される。
【0116】
アテンダント端末4の表示デバイスに表示されたボタン有り確認画面を確認した店員は、該当するセルフPOS端末1へ急行し、客から確認するべき事項、例えば客の年齢を確認する。確認事項を確認した店員は、アテンダント端末4に戻り、確認結果に基づいてボタン有り確認画面における登録ボタンまたは販売不可ボタンを操作する。
【0117】
なお、確認の結果が販売不可であった場合には、店員はアテンダント端末4に戻る前に、当該確認対象商品を回収する。また、籠台30に置いた籠等に同一の確認対象商品が有れば、それも店員が回収する。それに加えて、同じ確認区分の別商品が有れば、それらも店員が回収する。また、店員が別の確認区分の確認対象商品が籠等に存在することに気付けば、店員は、客に当該確認区分についても確認し、販売不可であることが確認された場合には、それらの商品についても回収することができる。
【0118】
操作ボタン情報が受信された場合、プロセッサ31は、ACT222においてYESと判定し、ACT223へと進む。
【0119】
プロセッサ31は、ACT223として、受信した操作ボタン情報が登録ボタンの操作に応じた登録ボタン情報であるか否か確認する。登録ボタン情報の場合、プロセッサ31は、ACT223においてYESと判定し、上記ACT204へと進む。
【0120】
これに対して、登録ボタン情報ではない、つまり、受信した操作ボタン情報が販売不可ボタンの操作に応じた販売不可ボタン情報である場合、プロセッサ31は、ACT223においてNOと判定し、上記ACT212へと進む。
【0121】
なお、前述したように、ボタン有り確認画面の表示に応じて確認対象商品に対する確認区分について確認を行った際に、他の確認区分の確認対象商品に気付いて、その確認区分についての確認も行い、販売不可であることが確認された場合には、店員は、それらの商品についても回収する。こりに対して、販売が可であることが確認された場合には、当該確認対象商品が客の元に残され、その商品登録を行うと、アテンダント端末4において、当該確認対象商品についてのボタン有り確認画面が表示される。この場合には、既に確認が取れているので、店員は、セルフPOS端末1つまり客の元へ行くこと無く、直ちに登録ボタンを操作することができる。
【0122】
(2)オプション3が選択されている場合
この場合、
図8のACT309乃至ACT312を、
図11のACT221乃至ACT223の動作に置換するだけであるので、その説明は省略する。
【0123】
(3)オプション3が選択されている場合
図12に示すように、買上商品の中に確認対象商品が有った場合に、ACT407においてタッチパネル12にボタン無し確認画面122をポップアップ表示した後、プロセッサ31は、ACT421として、通信ネットワーク3経由によりアテンダント端末4へボタン有り確認画面を送信する。これは、オプション2におけるACT221と同様である。
【0124】
こうしてボタン有り確認画面を送信したならば、プロセッサ31は、ACT422として、通信ネットワーク3経由によるアテンダント端末4からの操作ボタン情報の受信を待ち受ける。これは、オプション2におけるACT222と同様である。
【0125】
アテンダント端末4の表示デバイスに表示されたボタン有り確認画面を確認した店員は、該当するセルフPOS端末1へ急行し、客から確認するべき事項、例えば客の年齢を確認する。確認事項を確認した店員は、アテンダント端末4に戻り、確認結果に基づいてボタン有り確認画面における登録ボタンまたは販売不可ボタンを操作する。
【0126】
なお、確認の結果が販売不可であった場合には、店員はアテンダント端末4に戻る前に、当該確認対象商品を回収する。また、籠台30に置いた籠等に同一の確認対象商品が有れば、それも店員が回収する。それに加えて、同じ確認区分の別商品が有れば、それらも店員が回収する。また、店員が別の確認区分の確認対象商品が籠等に存在することに気付けば、店員は、客に当該確認区分についても確認し、販売不可であることが確認された場合には、それらの商品についても回収することができる。
【0127】
操作ボタン情報が受信された場合、プロセッサ31は、ACT422においてYESと判定し、ACT423へと進む。
【0128】
プロセッサ31は、ACT423として、受信した操作ボタン情報が登録ボタンの操作に応じた登録ボタン情報であるか否か確認する。これは、オプション2におけるACT223と同様である。登録ボタン情報の場合、プロセッサ31は、ACT423においてYESと判定し、上記ACT406へと進む。
【0129】
これに対して、登録ボタン情報ではない、つまり、受信した操作ボタン情報が販売不可ボタンの操作に応じた販売不可ボタン情報である場合、プロセッサ31は、ACT423においてNOと判定し、ACT424へと進む。プロセッサ31は、ACT424として、セルフモードから遠隔店員モードへ移行する。
【0130】
こうして遠隔店員モードに移行したならば、プロセッサ31は、ACT425として、遠隔店員操作による商品取消処理を実行する。この遠隔店員操作による商品取消処理は、店員がアテンダント端末4を操作して、セルフPOS端末1における買上商品を取り消す処理である。アテンダント端末4での所定の店員操作により、このACT425の遠隔店員操作による商品取消処理は終了する。
【0131】
遠隔店員操作による商品取消処理が終了した場合、プロセッサ31は、上記ACT414へと進む。
【0132】
以上のように、第1実施形態では確認対象商品が販売不可であった場合にその取消を店員が決済装置であるセルフPOS端末1で実行するものとしたが、本第2実施形態では、それをアテンダント端末4で実施することができる。
【0133】
以上、決済装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
例えば、オプション2においても、成年確認フラグ、薬剤確認フラグ及び高額商品確認フラグ等の確認フラグを利用しないとは言え、オプション3の場合と同様に、それらを記憶しておくようにしても良い。
【0134】
また、上記実施形態では、販売可否の確認が必要な商品を確認対象商品としたが、それに限定するものではない。例えば、高齢者に対する割引き等を提供する際にも、店員による客の年齢確認が必要である。このように割り引き対象商品を確認対象商品として、確認結果に応じて販売可否ではなく割り引き要否を決定できるようにしても良い。
【0135】
また、第2実施形態では、アテンダント端末4にボタン有り確認画面を送信して表示し、アテンダント端末4での店員による登録ボタンまたは登録不可ボタンの操作を受け付け、オプション4では遠隔店員モードでアテンダント端末4からの取消処理を実施するものとしたが、アテンダント端末4は、単にボタン無し確認画面の表示のみを行うものとしても良い。即ち、第1実施形態においてアテンダント端末4を追加して、確認対象商品が有った場合に、発光部13による店員への確認要請と共にアテンダント端末4へも店員への確認要請を行うようにしても良い。
【0136】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0137】
1…セルフPOS端末、 2…店舗サーバ、 3…通信ネットワーク、 4…アテンダント端末、 10…本体、 11…表示ポール、 12…タッチパネル、 13…発光部、 14…スキャナ、 15…カードリーダ、 16…プリンタ、 17…自動釣銭機、 18…リーダ・ライタ、 20…秤ユニット、 21…ハウジング、 22…秤皿、 23…袋保持具、 30…籠台、 31…プロセッサ、 32…メインメモリ、 33…補助記憶デバイス、 34…時計、 35…通信インタフェース、 36…システム伝送路、 121…商品登録画面、 122…ボタン無し確認画面、 123…商品リスト、 124…会計ボタン、 125…ボタン有り確認画面、 126…登録ボタン、 127…販売不可ボタン、 141…読取窓、 321…取引ファイル。