(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022635
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】映像提供システム、映像提供方法および映像提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20250206BHJP
【FI】
G06Q10/087
【審査請求】有
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023127399
(22)【出願日】2023-08-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】515029558
【氏名又は名称】セーフィー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190414
【弁理士】
【氏名又は名称】芹澤 友之
(72)【発明者】
【氏名】瀧嶋 洋祐
(72)【発明者】
【氏名】中原 航
(72)【発明者】
【氏名】吉田 周太
(72)【発明者】
【氏名】横田 英治
(72)【発明者】
【氏名】越川 靖琉
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】物流倉庫における商品の誤出荷の原因を追跡可能な映像提供システム、映像提供方法および映像提供プログラムを提供する。
【解決手段】映像提供システムは、検品端末の識別情報とカメラの識別情報とを対応付けて登録し、前記検品端末により検品処理を行う際に、前記登録された前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記検品処理を行った検品端末に対応するカメラを特定し、検品処理に関する検品処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、前記ユーザ端末により商品の検品処理について確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数の検品処理の中から確認すべき検品処理を特定し、前記登録された前記検品処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された検品処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、検品端末による商品の検品処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供システムであって、
前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、
前記検品端末により検品処理を行う際に、前記登録された前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記検品処理を行った検品端末に対応するカメラを特定し、
検品処理に関する検品処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、
前記ユーザ端末により商品の検品処理について確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数の検品処理の中から確認すべき検品処理を特定し、
前記登録された前記検品処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された検品処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する、
映像提供システム。
【請求項2】
前記映像アクセス情報は、
前記特定されたカメラの識別情報を含む、
請求項1に記載の映像提供システム。
【請求項3】
前記映像アクセス情報は、
前記検品処理が実行された時刻を示す時刻情報を含む、
請求項2に記載の映像提供システム。
【請求項4】
前記映像アクセス情報は、
前記映像が記憶されたサーバの住所を示すドメイン情報を含む、
請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項5】
前記映像アクセス情報は、
URL形式により構成される、
請求項4に記載の映像提供システム。
【請求項6】
前記商品に関する情報は、
前記商品の識別情報と、
前記商品の注文に関する識別情報と、
前記商品の商品名を示す情報と、
前記商品の商品種別を示す情報と、
前記商品の出荷先を示す情報と、
前記商品の出荷日を示す情報と、
前記商品の着荷日を示す情報と、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項7】
前記検品処理が実行される検品処理エリアを設定する、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項8】
前記映像において前記検品処理エリアを識別可能に表示する、
請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項9】
前記映像において前記検品処理エリアを拡大して表示する、
請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項10】
前記映像において前記検品処理エリアのみを表示する、
請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項11】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、マテハン装置における商品のピッキングの様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供システムであって、
前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、
前記マテハン装置に対してピッキングのためのマテハン制御を行う際に、前記登録された前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係とに基づいて、前記マテハン制御の対象となったマテハン装置に対応するカメラを特定し、
前記マテハン制御に関する制御情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、
前記ユーザ端末により商品のピッキングについて確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数のマテハン制御の中から確認すべきピッキングに対応するマテハン制御を特定し、
前記登録された前記制御情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定されたマテハン制御に対応するピッキング作業の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する、
映像提供システム。
【請求項12】
前記映像アクセス情報は、
前記特定されたカメラの識別情報を含む、
請求項11に記載の映像提供システム。
【請求項13】
前記映像アクセス情報は、
前記マテハン装置における前記商品のピッキングがされた時刻を示す時刻情報を含む、
請求項12に記載の映像提供システム。
【請求項14】
前記映像アクセス情報は、
前記映像が記憶されたサーバの住所を示すドメイン情報を含む、
請求項13に記載の映像提供システム。
【請求項15】
前記映像アクセス情報は、
URL形式により構成される、
請求項14に記載の映像提供システム。
【請求項16】
前記商品に関する情報は、
前記商品の識別情報と、
前記商品の注文に関する識別情報と、
前記商品の商品名を示す情報と、
前記商品の商品種別を示す情報と、
前記商品の出荷先を示す情報と、
前記商品の出荷日を示す情報と、
前記商品の着荷日を示す情報と、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項11から15のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項17】
前記マテハン装置が配置された配置エリアを設定する、
請求項11から15のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項18】
前記映像において前記配置エリアを識別可能に表示する、
請求項17に記載の映像提供システム。
【請求項19】
前記映像において前記配置エリアを拡大して表示する、
請求項17に記載の映像提供システム。
【請求項20】
前記映像において前記配置エリアのみを表示する、
請求項17に記載の映像提供システム。
【請求項21】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、所定装置による商品の所定処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供システムであって、
前記所定装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、
前記所定装置により所定処理を行う際に、前記登録された前記所定装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記所定処理を行った所定装置に対応するカメラを特定し、
所定処理に関する所定処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、
前記ユーザ端末により商品の所定処理について確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数の所定処理の中から確認すべき所定処理を特定し、
前記登録された前記所定処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された所定処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する、
映像提供システム。
【請求項22】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、検品端末による商品の検品処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供方法であって、
前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録するステップと、
前記検品端末により検品処理を行う際に、前記登録された前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記検品処理を行った検品端末に対応するカメラを特定するステップと、
検品処理に関する検品処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録するステップと、
前記ユーザ端末により商品の検品処理について確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数の検品処理の中から確認すべき検品処理を特定するステップと、
前記登録された前記検品処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された検品処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供するステップと、
を含む、コンピュータにより実行される映像提供方法。
【請求項23】
請求項22に記載の映像提供方法をコンピュータに実行させる映像提供プログラム。
【請求項24】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、マテハン装置における商品のピッキングの様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供方法であって、
前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録するステップと、
前記マテハン装置に対してピッキングのためのマテハン制御を行う際に、前記登録された前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係とに基づいて、前記マテハン制御の対象となったマテハン装置に対応するカメラを特定するステップと、
前記マテハン制御に関する制御情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録するステップと、
前記ユーザ端末により商品のピッキングについて確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数のマテハン制御の中から確認すべきピッキングに対応するマテハン制御を特定するステップと、
前記登録された前記制御情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定されたマテハン制御に対応するピッキング作業の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供するステップと、
を含む、コンピュータにより実行される映像提供方法。
【請求項25】
請求項24に記載の映像提供方法をコンピュータに実行させる映像提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像提供システム、映像提供方法および映像提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
物流業界において商品の誤出荷は長年の課題となっている。ここで、商品の誤出荷とは、出荷依頼とは異なる商品や異なる種別の商品が出荷されることを指す。商品の誤出荷は消費者からのクレームや荷主の信頼低下に直結するため、誤出荷の発生自体を低減させることや誤出荷の原因を素早く追跡することが物流業界において非常に重要となっている。また、商品の誤出荷の原因は、物流倉庫で生じることが多い。特に、物流倉庫における商品の検品処理時、商品のピッキング処理時、商品の仕分処理時において誤出荷の原因が生じることが多い。その一方で、誤出荷の原因の追跡には一般的に大きな労力を要する。特に、サーバに保存された映像データから誤出荷となった商品の検品処理時の様子を示す映像データを抽出することに大きな労力を要する。
【0003】
この点において、特許文献1では、誤出荷となった商品の検品処理時の様子を示す映像データを比較的簡単に抽出することを可能とする倉庫管理システムが開示されている。当該倉庫管理システムでは、物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された映像データファイルと作業場所(例えば、検品処理場所)を特定するロケーションコードが互いに関連付けられていると共に、管理データにおいて商品の識別コードと当該ロケーションコードが互いに関連付けられて記録されている。このように、特許文献1に開示された倉庫管理システムでは、ロケーションコードをキーとして、管理サーバに保存された映像データから誤出荷となった商品の識別コードに関連する映像データを抽出することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、特許文献1に開示された倉庫管理システムでは、ロケーションコード設定画面を通じてロケーションコードをカメラの画像データファイルの属性データとして付加する必要があると共に、商品の検品処理を行う前にハンディターミナルを用いて作業場所に貼り付けられたロケーションコードを示すバーコードを光学的に読み取る必要がある。このように、当該倉庫管理システムでは、商品の識別コードと映像データファイルのそれぞれにロケーションコードを関連付けさせるための作業が手間となる。上記観点より、特許文献1に開示されたシステムとは異なる原理に基づいた新規の映像提供システムについて検討する余地がある。さらに、ハンディターミナル等の検品端末から送信されたデータを用いないで、誤出荷となった商品に関連する映像データを抽出可能な映像提供システムについても検討する余地がある。
【0006】
本開示は、上記観点に鑑み、物流倉庫における商品の誤出荷の原因を追跡可能な映像提供システム、映像提供方法および映像提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る映像提供システムは、物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、検品端末による商品の検品処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する。映像提供システムは、前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、前記検品端末により検品処理を行う際に、前記登録された前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記検品処理を行った検品端末に対応するカメラを特定し、検品処理に関する検品処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、前記ユーザ端末により商品の検品処理について確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数の検品処理の中から確認すべき検品処理を特定し、前記登録された前記検品処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された検品処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する。
【0008】
上記構成によれば、商品の誤出荷が発生した場合であっても、ユーザは、商品の検品処理の様子を示す映像をユーザ端末上で確認することで、商品の誤出荷の原因を追跡することができる。このように、ユーザ端末に送信される映像を通じて、物流倉庫における商品の誤出荷の原因を追跡可能な映像提供システムを提供することができる。
【0009】
また、前記映像アクセス情報は、前記特定されたカメラの識別情報を含んでもよい。このように、検品処理を行った検品端末に対応するカメラによって撮影された映像がユーザ端末に提供される。
【0010】
また、前記映像アクセス情報は、前記検品処理が実行された時刻を示す時刻情報を含んでもよい。このように、検品処理が実行された時刻において、検品処理を行った検品端末に対応するカメラによって撮影された映像がユーザ端末に提供される。
【0011】
また、前記映像アクセス情報は、前記映像が記憶されたサーバの住所を示すドメイン情報を含んでもよい。
【0012】
このように、映像が記憶されたサーバにアクセスすることでユーザ端末から映像を取得することが可能となる。このため、映像が管理されていない既存の物流管理システムを少し改良することで、物流倉庫内における商品の検品処理の様子を追跡可能な映像提供システムを比較的低コストで構築することが可能となる。
【0013】
また、前記映像アクセス情報は、URL形式により構成されてもよい。このように、映像アクセス情報を通じて、商品の検品処理の様子を示す映像を手軽に且つ素早く取得することができるため、映像提供システムのユーザビリティが飛躍的に向上する。
【0014】
また、前記商品に関する情報は、前記商品の識別情報と、前記商品の注文に関する識別情報と、前記商品の商品名を示す情報と、前記商品の商品種別を示す情報と、前記商品の出荷先を示す情報と、前記商品の出荷日を示す情報と、前記商品の着荷日を示す情報と、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0015】
上記構成によれば、商品の識別情報、注文に関する識別情報、商品名、商品種別、出荷先、出荷日、着荷日のうちの少なくとも一つに基づいて、商品の検品処理の様子を示す映像がユーザ端末に提供される。このため、ユーザは、当該映像を確認することで、商品の誤出荷の原因を追跡することができる。
【0016】
また、前記映像提供システムは、前記検品処理が実行される検品処理エリアを設定してもよい。このように、映像中において検品処理が実行される検品処理エリアを明確に特定することが可能となる。
【0017】
また、前記映像提供システムは、前記映像において前記検品処理エリアを識別可能に表示してもよい。このように、ユーザは、識別可能に表示された検品処理エリアを通じて、商品の検品処理の様子を明確に把握することが可能となる。
【0018】
また、前記映像提供システムは、前記映像において前記検品処理エリアを拡大して表示してもよい。このように、ユーザは、拡大表示された検品処理エリアを通じて、商品の検品処理の様子をより明確に把握することが可能となる。
【0019】
また、前記映像提供システムは、前記映像において前記検品処理エリアのみを表示してもよい。このように、検品処理エリアのみが表示されるため、検品処理エリア以外の物流倉庫の周囲環境が物流倉庫の関係者ではない部外者により確認されてしまうこと(例えば、物流倉庫内の営業秘密が部外者に把握されてしまうこと等)を好適に防止することができる。
【0020】
本開示の一態様に係る映像提供システムは、物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、マテハン装置における商品のピッキングの様子を示す映像をユーザ端末に提供する。映像提供システムは、前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、前記マテハン装置に対してピッキングのためのマテハン制御を行う際に、前記登録された前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係とに基づいて、前記マテハン制御の対象となったマテハン装置に対応するカメラを特定し、前記マテハン制御に関する制御情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、前記ユーザ端末により商品のピッキングについて確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数のマテハン制御の中から確認すべきピッキングに対応するマテハン制御を特定し、前記登録された前記制御情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定されたマテハン制御に対応するピッキング作業の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する。
【0021】
上記構成によれば、商品の誤出荷が発生した場合であっても、ユーザは、マテハン装置における商品のピッキング作業の様子を示す映像をユーザ端末上で確認することで、商品の誤出荷の原因を追跡することができる。このように、ユーザ端末に送信される映像を通じて、物流倉庫における商品の誤出荷の原因を追跡可能な映像提供システムを提供することができる。
【0022】
また、前記映像アクセス情報は、前記特定されたカメラの識別情報を含んでもよい。このように、マテハン制御の対象となったマテハン装置に対応するカメラによって撮影された映像がユーザ端末に提供される。
【0023】
また、前記映像アクセス情報は、前記マテハン装置における前記商品のピッキングが実行された時刻を示す時刻情報を含んでもよい。このように、マテハン装置における商品のピッキングがされた時刻において、マテハン制御の対象となったマテハン装置の様子を示す映像がユーザ端末に提供される。
【0024】
また、前記映像アクセス情報は、前記映像が記憶されたサーバの住所を示すドメイン情報を含んでもよい。このため、映像が管理されていない既存の物流管理システムを少し改良することで、マテハン装置による商品のピッキングの様子を追跡可能な映像提供システムを比較的低コストで構築することが可能となる。
【0025】
また、前記映像アクセス情報は、URL形式により構成されてもよい。このように、映像アクセス情報を通じて、マテハン装置による商品のピッキングの様子を示す映像を手軽に且つ素早く取得することができるため、映像提供システムのユーザビリティが飛躍的に向上する。
【0026】
また、前記商品に関する情報は、前記商品の識別情報と、前記商品の注文に関する識別情報と、前記商品の商品名を示す情報と、前記商品の商品種別を示す情報と、前記商品の出荷先を示す情報と、前記商品の出荷日を示す情報と、前記商品の着荷日を示す情報と、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0027】
上記構成によれば、商品の識別情報、注文に関する識別情報、商品名、商品種別、出荷先、出荷日、着荷日のうちの少なくとも一つに基づいて、マテハン装置における商品のピッキング作業の様子を示す映像がユーザ端末に送信される。このため、ユーザは、当該映像を確認することで、商品の誤出荷の原因を追跡することができる。
【0028】
また、前記映像提供システムは、前記マテハン装置が配置された配置エリアを設定してもよい。このように、映像中においてマテハン装置が配置された配置エリアを明確に特定することが可能となる。
【0029】
また、前記映像提供システムは、前記映像において前記配置エリアを識別可能に表示してもよい。このように、ユーザは、識別可能に表示された配置エリアを通じて、マテハン装置による商品のピッキング作業の様子を明確に把握することが可能となる。
【0030】
また、前記映像提供システムは、前記映像において前記配置エリアを拡大して表示してもよい。このように、ユーザは、拡大表示された配置エリアを通じて、マテハン装置による商品のピッキング作業の様子をより明確に把握することが可能となる。
【0031】
また、前記映像提供システムは、前記映像において前記配置エリアのみを表示してもよい。このように、マテハン装置の配置エリアのみが表示されるため、当該配置エリア以外の物流倉庫の周囲環境が物流倉庫の関係者ではない部外者により確認されてしまうことを好適に防止することができる。このため、例えば、物流倉庫内の営業秘密が部外者に不意に把握されてしまうことを好適に防止することが可能となる。
【0032】
本開示の別の一態様に係る映像提供システムは、物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、所定装置による商品の所定処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する。映像提供システムは、前記所定装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、前記所定装置により所定処理を行う際に、前記登録された前記所定装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記所定処理を行った所定装置に対応するカメラを特定し、所定処理に関する所定処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、前記ユーザ端末により商品の所定処理について確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数の所定処理の中から確認すべき所定処理を特定し、前記登録された前記所定処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された所定処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する。
【0033】
本開示の一態様に係る映像提供方法は、コンピュータにより実行され、物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、検品端末による商品の検品処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する。映像提供方法は、前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録するステップと、前記検品端末により検品処理を行う際に、前記登録された前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記検品処理を行った検品端末に対応するカメラを特定するステップと、検品処理に関する検品処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録するステップと、前記ユーザ端末により商品の検品処理について確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数の検品処理の中から確認すべき検品処理を特定するステップと、前記登録された前記検品処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された検品処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供するステップと、を含む。
【0034】
本開示の一態様に係る映像提供方法は、コンピュータにより実行され、物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、マテハン装置における商品のピッキングの様子を示す映像をユーザ端末に提供する。映像提供方法は、前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録するステップと、前記マテハン装置に対してピッキングのためのマテハン制御を行う際に、前記登録された前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係とに基づいて、前記マテハン制御の対象となったマテハン装置に対応するカメラを特定するステップと、前記マテハン制御に関する制御情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録するステップと、前記ユーザ端末により商品のピッキングについて確認する際に、前記商品に関する情報に基づいて、複数のマテハン制御の中から確認すべきピッキングに対応するマテハン制御を特定するステップと、前記登録された前記制御情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定されたマテハン制御に対応するピッキング作業の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供するステップと、を含む。
【0035】
上記映像提供方法をコンピュータに実行させる映像提供プログラムが提供されてもよい。
【発明の効果】
【0036】
本開示によれば、物流倉庫における商品の誤出荷の原因を追跡可能な映像提供システム、映像提供方法および映像提供プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本開示の第一実施形態に係る映像提供システムを示す図である。
【
図2】カメラのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】映像サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】検品端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図6】第一実施形態に係る映像提供システムのうちユーザ端末、映像サーバ、管理サーバ、検品端末によって実行される前半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図8】(a)は、カメラ対応付けテーブルの一例を示す図である。(b)は、物流管理テーブルの一例を示す図である。
【
図9】第一実施形態に係る映像提供システムのうちユーザ端末、映像サーバ、管理サーバによって実行される後半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図11】映像アクセス情報の検索結果画面の一例を示す図である。
【
図12】検品処理の様子を示す映像データが表示された映像表示画面の一例を示す図である。
【
図13】本開示の第二実施形態に係る映像提供システムを示す図である。
【
図14】(a)は、マテハン装置のハードウェア構成の一例を示す図である。(b)は、マテハン装置に設けられたデジタル表示器のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図15】第二実施形態に係る映像提供システムのうちユーザ端末、映像サーバ、管理サーバ、マテハン装置によって実行される前半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図17】(a)は、カメラ対応付けテーブルの一例を示す図である。(b)は、商品位置管理テーブルの一例を示す図である。
【
図19】第二実施形態に係る映像提供システムのうちユーザ端末、映像サーバ、管理サーバによって実行される後半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図21】映像アクセス情報の検索結果画面の一例を示す図である。
【
図22】マテハン装置の様子を示す映像データが表示された映像表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
(第一実施形態)
以下、第一実施形態に係る映像提供システム1について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る映像提供システム1の一例を示す図である。
図1に示すように、映像提供システム1は、カメラ2と、管理サーバ3と、映像サーバ4と、検品端末5と、ユーザ端末6とを備える。これらは通信ネットワーク8に接続されている。カメラ2は、通信ネットワーク8を介して映像サーバ4に通信可能に接続されている。管理サーバ3は、通信ネットワーク8を介して映像サーバ4、検品端末5およびユーザ端末6に通信可能に接続されている。ユーザ端末6は、通信ネットワーク8を介して管理サーバ3及び映像サーバ4に通信可能に接続されている。通信ネットワーク8は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、無線コアネットワークのうちの少なくとも一つによって構成されている。この点において、映像サーバ4は、クラウドサーバとして構成されている一方、管理サーバ3は、オンプレミスで構築されてもよい。尚、本実施形態に係る映像提供システム1では、複数のカメラ2及び複数の検品端末5が設けられているが、説明の便宜上、
図1では1つのカメラ2と検品端末5が図示されている。
【0039】
(カメラ2の構成)
次に、カメラ2のハードウェア構成について以下に説明する。
図2は、カメラ2のハードウェア構成の一例を示す図である。カメラ2は、物流倉庫に設置されており、撮影を通じて映像データを取得するように構成されている。本例では、カメラ2は、撮影を通じて作業者Kによる商品Wの検品処理(商品Wに対する所定処理の一例)の様子を示す映像データを取得する。物流倉庫には複数台のカメラ2が設置されている。各カメラ2は、物流倉庫の複数のエリアの対応する一つに固定的に設置されており、自身の周辺環境を示す映像データを撮像するように構成されている。特に、各カメラ2は、各エリアにおける検品処理の様子を撮影する。
【0040】
図2に示すように、カメラ2は、制御部20と、記憶装置21と、位置情報取得部22と、通信部24と、入力操作部25と、撮像部26と、PZT機構27とを備える、これらの要素は通信バス28に接続されている。また、カメラ2にはバッテリ(図示せず)が内蔵されてもよい。さらに、カメラ2にはマイクやスピーカが設けられてもよい。
【0041】
制御部20は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、コンピュータ可読命令(プログラム)を記憶するように構成されている。例えば、メモリは、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)のうちの少なくとも一つにより構成される。CPUは、複数のCPUコアによって構成されてもよい。GPUは、複数のGPUコアによって構成されてもよい。プロセッサは、記憶装置21又はROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されてもよい。
【0042】
記憶装置21は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置(ストレージ)であって、プログラムや各種データを格納するように構成されている。位置情報取得部22は、カメラ2の位置情報を取得するように構成されており、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機である。なお、ここでいうカメラ2の位置情報は、カメラ2の現在位置(経度、緯度)に関する情報を含んでもよい。
【0043】
通信部24は、カメラ2を通信ネットワーク8に接続するように構成されている。通信部24は、例えば、基地局や無線LANルータ等の外部機器と無線通信するための無線通信モジュールを含んでいる。無線通信モジュールは、送受信アンテナと、信号処理回路とを備える。無線通信モジュールは、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格に対応した無線通信モジュールであってもよいし、SIM(Subscriber Identity Module)を用いた第X世代移動体通信システム(例えば、LTE等の第4世代移動通信システム)に対応する無線通信モジュールであってもよい。
【0044】
入力操作部25は、操作者の入力操作を受け付けると共に、操作者の入力操作に応じた操作信号を生成するように構成されている。撮像部26は、カメラ2の周辺環境を撮像するように構成されている。特に、撮像部26は、カメラ2の周辺環境を示す映像信号を生成するように構成されており、光学系と、イメージセンサと、アナログ処理回路とを備える。光学系は、例えば、光学レンズと、カラーフィルタとを含む。イメージセンサは、CCD(Charge-Coupled Device)又はCMOS(相補型MOS)等によって構成される。アナログ処理回路は、イメージセンサによって光電変換された映像信号(アナログ信号)を処理するように構成され、例えば、増幅器及びAD変換器を含む。
【0045】
PTZ機構27は、パン(Panoramac)機構と、チルト(Tilt)機構と、ズーム(Zoom)機構とを備える。パン機構は、水平方向におけるカメラ2の向きを変更するように構成されている。チルト機構は、垂直方向におけるカメラ2の向きを変更するように構成されている。ズーム機構は、カメラ2の画角を変更することで、撮像対象物を示す画像を拡大(ズームイン)または縮小(ズームアウト)するように構成されている。ズーム機構は、撮像部26に含まれる光学レンズの焦点距離を変更することで光学的にカメラ2の画角を変更してもよいし、デジタル的にカメラ2の画角を変更してもよい。本実施形態では、ユーザ端末6に対するユーザUの入力操作に応じて、カメラ2をパン、チルト及び/又はチルトを指示する指示信号がユーザ端末6から映像サーバ4を介してカメラ2に送信される。この場合、制御部20は、受信した指示信号に応じてPTZ機構27を駆動させることで、カメラ2のパン・チルト・ズームの各機能(PTZ機能)をリアルタイムで実現させる。このように、ユーザ端末6の遠隔操作を通じてカメラ2のPTZ機能を実現することができる。
【0046】
カメラ2は、通信ネットワーク8を介してカメラ2の周辺環境を示す映像(映像データストリーム)を管理サーバ3にリアルタイムに送信することができる。
【0047】
(管理サーバ3の構成)
次に、管理サーバ3のハードウェア構成について以下に説明する。
図3は、管理サーバ3のハードウェア構成の一例を示す図である。管理サーバ3は、物流管理データを記録及び更新するための在庫管理システム(WMS)用の管理サーバであって、複数のサーバによって構成されてもよい。特に、管理サーバ3は、検品処理を支援するための検品管理テーブルと、商品管理テーブルと、物流管理テーブルと、カメラ対応付けテーブルを生成及び更新するように構成されている。これらのテーブルデータについて後程詳細に説明する。
【0048】
図3に示すように、管理サーバ3は、制御部30と、記憶装置31と、入出力インターフェース32と、通信部33と、入力操作部34と、表示部35とを備える。これらの要素は通信バス36に接続されている。
【0049】
制御部30は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、コンピュータ可読命令を記憶するように構成されている。特に、メモリには、管理サーバ3によって実行される一連の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されてもよい。メモリは、ROM及びRAMにより構成されている。プロセッサは、CPU、MPU及びGPUのうちの少なくとも一つにより構成される。
【0050】
記憶装置31は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ等の記憶装置(ストレージ)であって、プログラムや各種データを格納するように構成されている。記憶装置31には、上記した検品管理テーブルと、商品管理テーブルと、物流管理テーブルと、カメラ対応付けテーブルとが記憶されている。
【0051】
入出力インターフェース32は、外部装置と管理サーバ3との間の接続を可能とするインターフェースであって、USB規格やHDMI(登録商標)規格等の所定の通信規格に応じたインターフェースを含む。通信部33は、通信ネットワーク8上の外部端末と通信するための各種有線通信モジュールを含んでもよい。入力操作部34は、例えば、タッチパネル、マウス、及び/又はキーボード等であって、操作者の入力操作を受け付けると共に、操作者の入力操作に応じた操作信号を生成するように構成されている。表示部35は、例えば、映像表示ディスプレイと映像表示回路とによって構成されている。
【0052】
(映像サーバ4の構成)
次に、映像サーバ4のハードウェア構成について以下に説明する。
図4は、映像サーバ4のハードウェア構成の一例を示す図である。映像サーバ4は、通信ネットワーク8を介してカメラ2から映像データを受信すると共に、ユーザ端末6からの映像送信要求に応じて当該映像データをユーザ端末6に送信するように構成されている。映像サーバ4は、複数のサーバによって構成されてもよい。映像サーバ4は、WEBアプリケーションとしてクラウド型の映像配信アプリケーションを提供するように構成されたWEBサーバとして機能する。この点において、映像サーバ4は、映像表示画面83(
図12参照)をユーザ端末6のWEBブラウザに表示するためのデータ(例えば、HTMLファイル、CSSファイル、画像・映像ファイル、プログラムファイル等)を送信するように構成されている。このように、映像サーバ4は、SaaS(System as a Service)を提供するためのサーバとして機能している。映像サーバ4は、オンプレミスで構築されてもよいし、クラウドサーバであってもよい。
【0053】
図4に示すように、映像サーバ4は、制御部40と、記憶装置41と、入出力インターフェース42と、通信部43と、入力操作部44と、表示部45とを備える。これらの要素は通信バス46に接続されている。
【0054】
制御部40は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、コンピュータ可読命令を記憶するように構成されている。特に、メモリには、映像サーバ4によって実行される一連の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されてもよい。メモリは、ROM及びRAMにより構成されている。プロセッサは、CPU、MPU及びGPUのうちの少なくとも一つにより構成される。
【0055】
記憶装置41は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ等の記憶装置であって、プログラムや各種データを格納するように構成されている。記憶装置41には、ユーザ管理テーブルと、カメラ管理テーブルと、映像管理テーブルと、映像データとが記憶されている。
【0056】
入出力インターフェース42は、外部装置と映像サーバ4との間の接続を可能とするインターフェースである。通信部43は、通信ネットワーク8上の外部端末と通信するための各種有線通信モジュールを含んでもよい。入力操作部44は、例えば、タッチパネル、マウス、及び/又はキーボード等であって、操作者の入力操作を受け付けると共に、操作者の入力操作に応じた操作信号を生成するように構成されている。表示部45は、例えば、映像表示ディスプレイと映像表示回路とによって構成されている。
【0057】
(検品端末5の構成)
次に、検品端末5(商品Wに対する所定処理に使用される所定装置の一例)の構成について以下に説明する。
図5は、検品端末5のハードウェア構成の一例を示す図である。検品端末5は、検品処理を実行するために使用される端末であって、検品処理専用のハンディターミナルであってもよいし、検品処理用のアプリケーションプログラムがインストールされたスマートフォンやタブレット端末等の携帯型端末であってもよい。
図1に示すように、検品端末5は、商品Wの検品処理を行う作業者Kによって携帯されている。複数の作業者Kの各々が一つの検品端末5を携帯していてもよい。各検品端末5は、通信ネットワーク8を介して管理サーバ3に通信可能に接続されている。尚、本例では、検品端末5は、所定位置(例えば、検品台の所定位置)に固定的に設置された据置型の検品端末であってもよい。
【0058】
図5に示すように、検品端末5は、制御部50と、記憶装置51と、コード読取部52と、通信部53と、入力操作部54と、表示部55と、スピーカ56とを備えている。これらの要素は通信バス57に接続されている。
【0059】
制御部50は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、コンピュータ可読命令を記憶するように構成されている。特に、メモリには、検品端末5によって実行される一連の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されてもよい。メモリは、ROM及びRAMにより構成されている。プロセッサは、CPU、MPU及びGPUのうちの少なくとも一つにより構成される。記憶装置51は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ等の記憶装置であって、プログラムや各種データを格納するように構成されている。
【0060】
コード読取部52は、コード部(例えば、バーコードや二次元コード)により示される情報(例えば、商品IDや注文ID等)を読み取るように構成されている。コード読取部52は、例えば、赤外光を出射する発光素子(レーザ素子やLED)と、コード部によって反射された反射光を受光する受光素子(CMOSやCCD等)を有してもよい。コード読取部52は、二次元コード等のコード部を示す画像データを撮像する撮像部として構成されてもよい。商品の識別情報である商品IDを示すコード部は、例えば、商品Wの表面上に付されている。また、注文の識別情報である注文IDを示すコード部は、例えば、出荷検品リストDに付されている。
【0061】
通信部53は、検品端末5を通信ネットワーク8に接続するように構成されている。通信部53は、例えば、基地局や無線LANルータ等の外部機器と無線通信するための無線通信モジュールを含んでいる。入力操作部54は、例えば、表示部55の映像表示ディスプレイに重ねて配置されたタッチパネル、マウス、及び/又はキーボードであって、作業者Kの入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に応じた操作信号を生成するように構成されている。表示部55は、例えば、映像表示ディスプレイと、当該映像表示ディスプレイを駆動制御する映像表示回路とによって構成される。スピーカ56は、コード読取時に音声を外部に向けて出力するように構成されている。
【0062】
(ユーザ端末6の構成)
ユーザ端末6は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット又はユーザUに装着されたウェアラブルデバイスであってもよい。ユーザ端末6は、WEBブラウザを有する。映像サーバ4によって提供される映像配信アプリケーションは、ユーザ端末6のWEBブラウザ上で動作するものとする。ユーザ端末6は、制御部と、記憶装置と、入出力インターフェースと、通信部と、入力操作部と、表示部とを備える。これらの要素は通信バスに接続されている。
【0063】
ユーザ端末6の制御部は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、コンピュータ可読命令(プログラム)を記憶するように構成されている。例えば、メモリは、ROM及びRAMにより構成されている。プロセッサは、例えば、CPU、MPU及びGPUのうちの少なくとも一つにより構成される。記憶装置は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ等の記憶装置であって、プログラムや各種データを格納するように構成されている。入出力インターフェースは、外部装置とユーザ端末6との間の接続を可能とするインターフェース(例えば、USBやHDMI等)である。通信部は、ユーザ端末6を通信ネットワーク8に接続するように構成されており、無線通信モジュール及び/又は有線通信モジュールを備える。入力操作部は、例えば、タッチパネル、マウス、及び/又はキーボード等であって、ユーザUの入力操作を受け付けると共に、ユーザUの入力操作に応じた操作信号を生成するように構成されている。表示部は、例えば、映像表示ディスプレイと映像表示回路とによって構成されている。本実施形態では、映像アクセス情報の検索結果画面80と映像表示画面83がユーザ端末6の表示部に表示される(
図11及び
図12参照)。
【0064】
(映像提供システム1によって実行される前半部分の処理)
次に、
図6を参照して第一実施形態に係る映像提供システム1によって実行される前半部分の処理について以下に説明する。
図6は、第一実施形態に係る映像提供システム1のうちユーザ端末6、映像サーバ4、管理サーバ3、検品端末5によって実行される前半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
【0065】
図6に示すように、ステップS1において、映像サーバ4は、カメラ設定画面70(
図7参照)を表示するためのデータ(HTMLファイルやCSSファイル等)をユーザ端末6に送信する。その後、ユーザ端末6は、カメラ設定画面70を表示部に表示する。
図7に示すように、カメラ設定画面70は、カメラ2の識別情報であるカメラIDを選択可能なカメラ選択領域73と、検品端末5の識別情報である検品端末IDを選択可能な検品端末選択領域72とを有する。ユーザUは、カメラ選択領域73に表示された複数のカメラIDのうちの一つを選択すると共に、検品端末選択領域72に表示された複数の検品端末IDのうちの一つを選択する。その後、ユーザUは、カメラIDと検品端末IDが選択された状態で、決定ボタン75を押すことで選択されたカメラIDと選択された検品端末IDとを互いに紐付けることができる。
【0066】
所定のカメラ2が所定の検品端末5を用いた検品処理の様子を撮影するように物流倉庫内に設置されている場合では、当該所定のカメラ2と当該所定の検品端末5とを互いに紐づける必要がある。例えば、カメラID“1a1a1a”のカメラ2が、検品端末ID“0013”の検品端末5を撮影するように物流倉庫内に設置されている場合、カメラIDの“1a1a1a”が選択されると共に、検品端末IDの“0013”が選択された状態で、決定ボタン75が押された場合に、カメラIDの“1a1a1a”と検品端末IDの“0013”が互いに紐付けられる。このように、ユーザUは、カメラ設定画面70に対する入力操作を通じて、複数のカメラIDと複数の検品端末IDとを互いに関連付けて登録することが可能となる。なお、1つのカメラIDに対して複数の検品端末IDを関連付けて登録することも可能である。この場合、1つのカメラIDを選択して1つの検品端末IDを選択して決定する処理を複数回行うか、1つのカメラIDを選択したうえで複数の検品端末IDを同時に選択して決定すればよい。
【0067】
また、カメラ設定画面70は、検品処理が実行される検品処理エリア78を設定可能な検品処理エリア設定領域76を有する。
図7に示すように、検品処理エリア設定領域76には、カメラ選択領域77において選択されたカメラ2によって撮影された映像データが表示される。例えば、カメラ選択領域77においてカメラID“1a1a1a”が選択されている場合、カメラID“1a1a1a”に対応するカメラ2によって撮影された映像データが検品処理エリア設定領域76に表示される。なお、「カメラと検品端末との対応付けの設定」と「検品処理エリアの設定」を続けて行う場合、カメラ選択領域77にはカメラ選択領域73で選択されたカメラIDを、検品端末選択領域74には検品端末選択領域72で選択された検品端末IDを、自動的にセットしてもよい。ユーザUは、検品処理エリア設定領域76に表示された映像データに対して所定の入力操作(例えば、ドラッグ&ドロップ操作)を行うことで、当該映像データ内に検品処理エリア78を設定することが可能となる。その後、決定ボタン79が操作されることで検品処理エリア78が確定される。このようにして、カメラ選択領域77で選択されたカメラの映像において、検品端末選択領域74で選択された検品端末による検品処理を撮影した領域として、検品処理エリア78が設定される。なお、1つのカメラに対して複数の検品端末を対応付ける場合において、検品端末ごとに異なる検品処理エリアを設定したい場合には、この様な設定を検品端末ごとに行えばよい。また、1つのカメラに対して複数の検品端末を対応付ける場合において、複数の検品端末に共通の検品処理エリアを設定したい場合には、例えば検品端末選択領域74において複数の検品端末IDを同時選択すればよい。また、1つのカメラに対して何ら検品端末を対応付けずに、検品処理エリア78を登録可能としてもよい。例えば、あるカメラの映像が1つの検品端末による検品処理を撮影するシチュエーションにおいて、検品端末IDの設定を簡略化することができる。
【0068】
このように、ユーザUは、ユーザ端末6に表示されたカメラ設定画面70を通じて、複数のカメラIDと複数の検品端末IDとを互いに関連付けることができると共に、各カメラ2によって撮影される映像データ内に検品処理エリア78を設定することができる。
【0069】
次に、ステップS2において、ユーザ端末6は、カメラ設定画面70に対するユーザUの入力操作に応じて、検品端末IDとカメラIDとの対応付けを示す情報と、検品処理エリア78に関する情報を映像サーバ4に送信する。映像サーバ4は、これらの情報をユーザ端末6から受信した上で、各カメラ2の映像データに含まれる検品処理エリア78に関する情報と各カメラ2と各検品端末とを関連付けて登録する(ステップS3)。さらに、映像サーバ4は、検品端末IDとカメラIDとの対応付けを示す情報を管理サーバ3に送信する(ステップS4)。その後、管理サーバ3は、検品端末IDとカメラIDとを互いに関連付けて登録することで、カメラ対応付けテーブル(
図8(a)参照)を生成する(ステップS5)。カメラ対応付けテーブルでは、検品端末IDとカメラIDとの間の対応関係が示されている。
【0070】
次に、作業者Kが検品端末5を用いて商品Wの検品処理(特に、出荷検品処理)を実行する。具体的には、作業者Kは、検品端末5を用いて、商品Wのコード部により示された商品IDを読み取ると共に、出荷検品リストDのコード部により示された注文IDを読み取る(
図1参照)。作業者Kが検品処理を実行している間、カメラ2は、作業者Kが検品処理をしている様子を示す映像データを撮影しているものとする。検品処理実行時において、検品端末5は、検品処理の識別番号である検品処理ID(検品処理情報の一例)と、検品処理が実行された時刻を示す時刻情報を生成する。その後、検品端末5は、検品処理IDと、検品端末IDと、注文IDと、時刻情報と、商品IDとを管理サーバ3に送信する(ステップS5)。
【0071】
管理サーバ3は、これらの情報を検品端末5から受信した上で、
図8(a)に示すカメラ対応付けテーブルに基づいて、検品端末IDからカメラIDを特定する(ステップS7)。また、管理サーバ3は、検品端末5から受信したこれらの情報に基づいて、検品管理テーブルを更新してもよい。次に、管理サーバ3は、時刻情報とカメラIDに基づいて映像アクセス情報を取得する(ステップS8)。
図8(b)に示すように、映像アクセス情報は、通信ネットワーク8(特に、IPネットワーク)上の映像サーバ4の住所を示すドメイン情報と、カメラIDと、時刻情報(UNIX(登録商標)時間)とを含むURL(Uniform Resource Locator)により構成されている。ドメイン情報は、映像サーバ4のドメイン名と、ディレクトリ名とを含んでもよい。例えば、
図8(b)に示すように、カメラIDが“1a1a1a”で、UNIX時間形式での時刻情報が“1647583505000”である場合、映像アクセス情報は、ドメイン名と、ディレクトリ名と、カメラID“1a1a1a”と、時刻情報“1647583505000”とからなるURLにより構成されている。
【0072】
次に、ステップS8において、管理サーバ3は、
図8(b)に示す物流管理テーブルを更新する。物流管理テーブルでは、検品処理IDと、注文IDと、カメラIDと、検品端末IDと、時刻情報と、映像アクセス情報とが互いに関連付けられて登録されている。物流管理テーブルでは、1つの検品処理IDに対して1つのレコードが生成される。管理サーバ3は、検品端末5から検品処理ID、検品端末ID、注文ID、時刻情報を取得した上で、検品端末IDに関連付けられたカメラIDを特定すると共に、映像アクセス情報を生成する。その後、これらの情報に基づいて物流管理テーブルを更新する。
【0073】
尚、
図6に示す一連の処理では、検品端末5によって時刻情報が生成された上で、当該時刻情報が管理サーバ3に送信されているが、当該時刻情報は管理サーバ3によって生成されてもよい。この場合、管理サーバ3は、検品処理が実行された時刻を示す時刻情報として、検品端末5から検品処理ID等の情報を受信した時刻を示す時刻情報を生成してもよい。
【0074】
また、本例では、カメラ対応付けテーブルが管理サーバ3によって生成されているが、当該カメラ対応付けテーブルは映像サーバ4によって生成されてもよい。この場合、映像サーバ4は、管理サーバ3からの要求に応じて、記憶装置41に保存されたカメラ対応付けテーブルを参照することで、検品端末IDからカメラIDを特定した上で、当該特定されたカメラIDに関する情報を管理サーバ3に送信してもよい。
【0075】
また、カメラ対応付けテーブルでは、検品端末IDとカメラIDとが互いに関連付けられて登録されているが、カメラIDは、作業者の識別情報(作業者ID)又はカメラが設置された場所の識別情報(ロケーションID)に紐づけられてもよい。この場合、ステップS6において、検品端末5は、検品端末IDに代わって又は追加して、作業者ID又はロケーションIDを管理サーバ3に送信する。また、作業者IDまたはロケーションIDは、検品端末IDに代わって又は追加して、物流管理テーブルに登録されてもよい。
【0076】
(映像提供システム1によって実行される後半部分の処理)
次に、
図9を参照して第一実施形態に係る映像提供システム1によって実行される後半部分の処理について以下に説明する。
図9は、第一実施形態に係る映像提供システム1のうちユーザ端末6、映像サーバ4、管理サーバ3によって実行される後半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
図9に示す処理の例では、前提条件として、ユーザUは、誤出荷となった商品Wに関する情報について荷主から報告を受けるものとする。ユーザUは、例えば、商品Wが保管された物流倉庫の運営・管理を行う企業に勤務しており、関係顧客からの苦情に対応する担当者であってもよい。
【0077】
図9に示すように、ステップS10において、ユーザ端末6は、ユーザ端末6に対するユーザUの入力操作を通じて、商品Wに関する情報を管理サーバ3に送信する。ここで、商品W(第1商品の一例)に関する情報は、商品Wの注文に関する識別情報である注文IDと、商品Wの識別情報である商品IDと、商品Wの商品名を示す情報と、商品Wの商品種別を示す情報と、商品Wの出荷先を示す情報と、商品Wの出荷日を示す情報と、商品Wの着荷日を示す情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0078】
次に、管理サーバ3は、商品管理テーブル(
図10参照)を参照することで、商品Wの検品処理ID(第1検品処理情報の一例)を特定する(ステップS11)。
図10に示すように、商品管理テーブルでは、検品処理IDと、注文IDと、商品名若しくは商品IDと、商品種別と、出荷先と、出荷日と、着荷日とが互いに関連付けられて登録されている。商品管理テーブルでは、1つの検品処理IDに対して1つのレコードが生成されるものとする。管理サーバ3は、ユーザ端末6から商品Wに関する情報を受信した上で、商品管理テーブルを参照することで、これらの情報に基づいて商品Wの検品処理IDを特定する。ここで、ユーザ端末6から送信された商品Wに関する情報が、商品Wの検品処理IDを一義的に特定可能な程度の情報でない場合には、複数の商品Wの検品処理IDの候補が管理サーバ3によって特定されてもよい。
【0079】
次に、ステップS12において、管理サーバ3は、物流管理テーブル(
図8(b)参照)を参照することで、商品Wの検品処理IDに対応する映像アクセス情報(第1映像アクセス情報の一例)を特定する。その後、管理サーバ3は、特定された映像アクセス情報を含む映像アクセス情報の検索結果画面80(
図11参照)を表示するためのデータ(例えば、HTMLファイルやCSSファイル等)をユーザ端末6に送信する(ステップS13)。その後、ユーザ端末6は、映像アクセス情報の検索結果画面80を表示するためのデータを受信した上で、
図11に示す映像アクセス情報の検索結果画面80を表示部に表示する。
図11に示すように、映像アクセス情報の検索結果画面80では、商品Wの検品処理ID、注文ID、出荷先、商品名、商品種別、検品時刻、映像アクセス情報が埋め込まれたボタン82、出荷状況、備考欄が互いに関連付けられた状態で表示される。ボタン82には、商品Wの映像アクセス情報(より具体的には、URL情報)が埋め込まれている。ユーザUの入力操作によってボタン82が指定される場合、ユーザ端末6は、映像アクセス情報を含む映像送信要求を映像サーバ4に送信する(ステップS14)。
【0080】
ステップS15において、映像サーバ4は、映像アクセス情報を含む映像送信要求に応じて、商品Wの検品処理が実行された時刻t(第1時刻の一例)において、商品Wの検品処理IDに関連付けられたカメラIDのカメラ2(第1カメラの一例)によって撮影された映像データを特定する。本例では、映像サーバ4は、カメラID“1a1a1a”及び2022年3月18日15時5分5秒に対応するUNIX時間“1647583505000”を含む映像送信要求に応じて、2022年3月18日15時5分5秒(以下、特定時刻という。)において、カメラID“1a1a1a”(以下、特定IDという。)のカメラ2によって撮影された映像データを特定する。その後、映像サーバ4は、特定された映像データをユーザ端末6に送信する(ステップS16)。尚、映像サーバ4は、特定時刻の前後の時間帯における映像データをユーザ端末6に送信してもよい。さらに、映像サーバ4は、特定ID(検品端末ID及びカメラIDのうち少なくとも何れか1つ以上)に基づいて検品処理エリア78を特定し、映像データに検品処理エリア78(
図12参照)に関する情報を含めるようにしてもよい。特に、検品処理エリア78に関する情報は、カメラID又は検品端末IDに基づいて決定されてもよいし、カメラIDと検品端末IDとの組み合わせに基づいて決定されてもよい。検品処理エリア78に関する情報は、映像データに設定された座標空間(例えば、XY座標空間)上における領域を示す情報であってもよい。
【0081】
ステップS17において、ユーザ端末6は、映像表示画面83上において、特定時刻における特定IDに関連付けられた映像データを表示する(
図12参照)。
図12に示すように、映像表示画面83は、映像データが表示される映像表示領域84と、ズーム操作領域86と、再生時間帯を示すタイムライン89と、タイムライン89上をスライド可能なスライダ85を有する。
図12に示す例では、特定IDに関連付けられた検品処理エリア78が映像データにおいて識別可能に表示されている。
【0082】
また、ユーザUは、スライダ85を操作することで(より具体的には、タイムライン89上においてスライダ85を移動させることで)、映像データの再生時間を変更することができる。例えば、ユーザUは、スライダ85の位置を15:00に変更した場合、ユーザ端末6は、15:00の前後の時間帯における映像データの送信を要求するための映像送信要求を映像サーバ4に送信する。映像サーバ4は、当該映像送信要求に応じて、15:00の前後の時間帯における映像データをユーザ端末6に送信する。このように、15:00の前後の時間帯における映像データが映像表示領域84に表示される。
【0083】
このように、ユーザUは、スライダ85を操作することで、特定時刻の前後における商品Wの検品処理の様子を映像データを通じて確認することができる。
【0084】
本実施形態によれば、商品Wに関する情報に基づいて、商品Wの検品処理IDが特定された上で、特定された検品処理IDに関連付けられたカメラIDのカメラ2によって撮影された映像データがユーザ端末6に送信される。特に、商品Wの検品処理が実行された時刻における映像データがユーザ端末6に送信される。このため、商品Wの誤出荷が発生した場合であっても、ユーザUは、商品Wの検品処理の様子を示す映像データをユーザ端末6上で確認することで、商品Wの誤出荷の原因を追跡することが可能となる。このように、ユーザ端末6に送信される映像データを通じて、物流倉庫における商品Wの誤出荷の原因を追跡可能な映像提供システム1を提供することができる。
【0085】
また、本実施形態によれば、映像サーバ4のドメイン情報と、カメラIDと、時刻情報とを含むURLによって構成された映像アクセス情報がユーザ端末6に送信される。このように、ユーザUは、映像アクセス情報に紐づくボタン82を操作することで、商品Wの検品処理の様子が撮影された映像データを映像サーバ4から取得することができる。このように、映像アクセス情報を通じて、商品Wの検品処理に関連する映像データを手軽に且つ素早く取得することができるため、映像提供システム1のユーザビリティが飛躍的に向上する。さらに、映像データをユーザ端末6に送信する映像サーバ4が映像提供システム1に別途設けられている。換言すれば、オンプレミスで構築された管理サーバ3とは別にクラウドサーバとして構築された映像サーバ4が映像提供システム1に設けられている。このため、映像データが管理されていない既存の物流管理システムを少し改良することで、物流倉庫内における商品の検品処理の様子を追跡可能な映像提供システム1を比較的低コストで構築することができる。
【0086】
また、本実施形態によれば、映像表示領域84に表示された映像データに検品処理エリア78が識別可能に表示されているため、ユーザUは、識別可能な検品処理エリア78を通じて、商品Wの検品処理の様子を明確に把握することが可能となる。尚、本実施形態では、検品処理エリア78が識別可能な枠線で映像データ中に表示されているが、本実施形態はこれに限定されるものではない。この点において、検品処理エリア78が拡大表示された映像データが映像表示領域84に表示されてもよい。この場合、映像サーバ4は、検品処理エリア78に関する情報に基づいて、検品処理エリア78が拡大表示された映像データを生成した上で、当該映像データをユーザ端末6に送信してもよい。映像サーバ4は、デジタルズーム機能を通じて検品処理エリア78が拡大表示された映像データを生成してもよい。このように、ユーザUは、検品処理エリア78が拡大表示された映像データを通じて、商品Wの検品処理の様子をより明確に把握することができる。
【0087】
さらに、検品処理エリア78のみが表示される一方で、検品処理エリア78以外のエリアが表示されない映像データが映像表示領域84に表示されてもよい。この場合、映像サーバ4は、検品処理エリア78に関する情報に基づいて、検品処理エリア78のみの画像データが表示される一方、それ以外のエリアの画像データが表示されないように映像データに対してデジタル画像処理を実行した上で、当該デジタル画像処理後の映像データをユーザ端末6に送信してもよい。検品処理エリア78以外のエリアの画像データは、トリミングされてもよいし、モザイク加工処理若しくはぼかし加工処理が当該検品処理エリア78以外のエリアの画像データに対して実行されてもよい。このように、検品処理エリア78のみがユーザ端末6上に表示されるため、検品処理エリア78以外の物流倉庫の周囲環境が物流倉庫の関係者ではない部外者により確認されてしまうことを好適に防止することができる。特に、物流倉庫内の営業秘密が部外者に把握されてしまうといった状況を好適に防止することが可能となる。本例では、物流倉庫に関係しない部外者が映像データを確認する場合に特に有益となる。
【0088】
(第二実施形態)
以下、第二実施形態に係る映像提供システム1aについて図面を参照しながら説明する。
図13は、本実施形態に係る映像提供システム1aの一例を示す図である。
図1に示すように、映像提供システム1aは、カメラ2aと、管理サーバ3aと、映像サーバ4aと、マテハン装置9と、ユーザ端末6aとを備える。これらは通信ネットワーク8に接続されている。カメラ2aは、通信ネットワーク8を介して映像サーバ4aに通信可能に接続されている。管理サーバ3aは、通信ネットワーク8を介して映像サーバ4a、マテハン装置9およびユーザ端末6aに通信可能に接続されている。ユーザ端末6aは、通信ネットワーク8を介して管理サーバ3a及び映像サーバ4aに通信可能に接続されている。尚、本実施形態に係る映像提供システム1aでは、複数のカメラ2a及び複数のマテハン装置9が設けられているが、説明の便宜上、
図1では1つのカメラ2aとマテハン装置9が図示されている。
【0089】
本例では、カメラ2aは、撮影を通じてマテハン装置9の様子を示す映像データを取得する。物流倉庫には複数台のカメラ2aが設置されている。各カメラ2aは、物流倉庫の複数のエリアの対応する一つに固定的に設置されており、自身の周辺環境を示す映像データを撮像するように構成されている。特に、各カメラ2aは、複数のマテハン装置9のうちの一つの様子を撮影するように物流倉庫内に固定的に設置されているものとする。
【0090】
映像提供システム1aに設けられたカメラ2a、管理サーバ3a、映像サーバ4a、ユーザ端末6aのハードウェア構成は、第一実施形態に係る映像提供システム1に設けられたカメラ2、管理サーバ3、映像サーバ4、ユーザ端末6のハードウェア構成と同一であるため、本実施形態ではこれらのハードウェア構成については特に説明しない。一方、管理サーバ3aの記憶装置31には、
図17(b)に示す商品位置管理テーブルが保存されている点で、管理サーバ3aは管理サーバ3とは相違する。
【0091】
(マテハン装置9の構成)
次に、マテハン装置9の構成について以下に説明する。
図14(a)は、マテハン装置9のハードウェア構成の一例を示す図である。
図14(b)は、マテハン装置9に設けられたデジタル表示器90のハードウェア構成の一例を示す図である。マテハン装置9は、マテリアル・ハンドリング装置であって、物流倉庫での業務を支援するための装置である。マテハン装置9は、例えば、商品の仕分け処理を支援するための仕分支援装置(デジタルアサートシステム:DASともいう。)や商品のピッキング処理を支援するためピッキング支援装置(デジタルピッキングシステム:DPSともいう。)であってもよい。
【0092】
図13に示す例では、マテハン装置9は、商品のピッキングを支援するためのピッキング支援装置として構成されている。マテハン装置9は、複数のゾーンZ(本例では、9つのゾーンZ)を有している。各ゾーンZに商品が格納されている。また、各ゾーンZにデジタル表示器90が設置されている。本例では、9つのゾーンZの各々に1つのデジタル表示器90が設置されている。マテハン装置9は、通信ネットワーク8を介して管理サーバ3aに通信可能に接続されており、管理サーバ3aからの制御信号に応じて制御される。
【0093】
図14に示すように、マテハン装置9は、制御部91と、通信部92と、複数(本例では9つ)のデジタル表示器90とを備える。制御部91は、複数のデジタル表示器90の動作を制御するように構成されており、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、コンピュータ可読命令を記憶するように構成されている。通信部92は、マテハン装置9を通信ネットワーク8に接続するように構成されている。通信部92は、例えば、無線通信モジュール及び/又は有線通信モジュールを備える。
【0094】
各デジタル表示器90は、インジケータ93と、表示部95と、操作ボタン94とを有する。インジケータ93は、点灯又は点滅するように構成されており、発光素子を含む。表示部95は、ピッキング処理に必要な情報(例えば、商品のピッキング個数等)を提示するように構成されている。操作ボタン94は、作業者Kによって操作されるボタンである。作業者Kが特定商品のピッキング処理を完了した後に操作ボタン94が押されると、制御部20は、当該特定商品のピッキング処理が完了したことを判定することができる。
【0095】
尚、マテハン装置9には、コード読取部がさらに設けられてもよい。コード読取部は、商品ピッキングリストに表示された、商品の注文IDを示すコード部を読み取るように構成されてもよい。この場合、コード読取部を通じて取得された注文IDに関する情報がマテハン装置9から管理サーバ3aに送信される。管理サーバ3aは、
図17(b)に示す商品位置管理テーブルを参照することで、注文IDに関連付けられたゾーンIDの情報や商品個数情報等を特定してもよい。
【0096】
(映像提供システム1aによって実行される前半部分の処理)
次に、
図15を参照して第二実施形態に係る映像提供システム1aによって実行される前半部分の処理について以下に説明する。
図15は、第二実施形態に係る映像提供システム1aのうちユーザ端末6a、映像サーバ4a、管理サーバ3a、マテハン装置9によって実行される前半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
【0097】
図15に示すように、ステップS20において、映像サーバ4aは、カメラ設定画面170(
図16参照)を表示するためのデータ(HTMLファイルやCSSファイル等)をユーザ端末6aに送信する。その後、ユーザ端末6aは、カメラ設定画面170を表示部に表示する。
図16に示すように、カメラ設定画面170は、カメラ2aの識別情報であるカメラIDを選択可能なカメラ選択領域173と、マテハン装置9の識別情報であるマテハン装置IDを選択可能なマテハン装置選択領域172とを有する。ユーザUは、カメラ選択領域173に表示された複数のカメラIDのうちの一つを選択すると共に、マテハン装置選択領域172に表示された複数のマテハン装置IDのうちの一つを選択する。その後、ユーザUは、カメラIDとマテハン装置IDが選択された状態で、決定ボタン175を押すことで、選択されたカメラIDと選択されたマテハン装置IDとを互いに紐付けることができる。
【0098】
所定のカメラ2aが所定のマテハン装置9の様子を撮影するように物流倉庫内に設置されている場合では、当該所定のカメラ2aと当該所定のマテハン装置9とを互いに紐づける必要がある。例えば、カメラID“2b1a1a”のカメラ2aが、マテハン装置ID“0021”のマテハン装置9を撮影するように物流倉庫内に設置されている場合、カメラIDの“2b1a1a”が選択されると共に、マテハン装置IDの“0021”が選択された状態で、決定ボタン175が押された場合に、カメラIDの“2b1a1a”とマテハン装置IDの“0021”が互いに紐付けられる。このように、ユーザUは、カメラ設定画面170に対する入力操作を通じて、複数のカメラIDと複数のマテハン装置IDとを互いに関連付けて登録することが可能となる。なお、1つのカメラIDに対して複数のマテハン装置IDを関連付けて登録することも可能である。この場合、1つのカメラIDを選択して1つのマテハン装置IDを選択して決定する処理を複数回行うか、1つのカメラIDを選択したうえで複数のマテハン装置IDを同時に選択して決定すればよい。
【0099】
また、カメラ設定画面170は、マテハン装置9が配置された配置エリア178を設定可能な配置エリア設定領域176を有する。
図16に示すように、配置エリア設定領域176には、カメラ選択領域177において選択されたカメラ2aによって撮影された映像データが表示される。例えば、カメラ選択領域177においてカメラID“2b1a1a”が選択されている場合、カメラID“2b1a1a”に対応するカメラ2aによって撮影された映像データが配置エリア設定領域176に表示される。なお、「カメラとマテハン装置との対応付けの設定」と「配置エリアの設定」を続けて行う場合、カメラ選択領域177にはカメラ選択領域173で選択されたカメラIDを、マテハン装置選択領域174にはマテハン装置選択領域172で選択されたマテハン装置IDを、自動的にセットしてもよい。ユーザUは、配置エリア設定領域176に表示された映像データに対して所定の入力操作(例えば、ドラッグ&ドロップ操作)を行うことで、当該映像データ内に配置エリア178を設定することが可能となる。その後、決定ボタン179がユーザUによって操作されることで配置エリア178が確定される。このようにして、カメラ選択領域177で選択されたカメラの映像において、マテハン装置選択領域174で選択されたマテハン装置を撮影した領域として、配置エリア178が設定される。なお、1つのカメラに対して複数のマテハン装置9を対応付ける場合において、マテハン装置9ごとに異なる配置エリア178を設定したい場合には、この様な設定をマテハン装置9ごとに行えばよい。また、1つのカメラに対して複数のマテハン装置9を対応付ける場合において、複数のマテハン装置9に共通の配置エリア178を設定したい場合には、例えばマテハン装置選択領域174において複数のマテハン装置IDを同時選択すればよい。また、1つのカメラに対して何らマテハン装置9を対応付けずに、配置エリア178を登録可能としてもよい。例えば、あるカメラの映像が1つのマテハン装置9を撮影するシチュエーションにおいて、マテハン装置IDの設定を簡略化することができる。
【0100】
このように、ユーザUは、ユーザ端末6aに表示されたカメラ設定画面170を通じて、複数のカメラIDと複数のマテハン装置IDとを互いに関連付けることができると共に、各カメラ2aによって撮影される映像データ内に配置エリア178を設定することができる。
【0101】
次に、ステップS21において、ユーザ端末6aは、カメラ設定画面170に対するユーザUの入力操作に応じて、マテハン装置IDとカメラIDとの対応付けを示す情報と、配置エリア178に関する情報を映像サーバ4aに送信する。映像サーバ4aは、これらの情報をユーザ端末6aから受信した上で、各カメラ2aの映像データに含まれる配置エリア178に関する情報を各カメラ2aに関連付けて登録する(ステップS22)。さらに、映像サーバ4aは、マテハン装置IDとカメラIDとの対応付けを示す情報を管理サーバ3aに送信する(ステップS23)。その後、管理サーバ3aは、マテハン装置IDとカメラIDとを互いに関連付けて登録することで、カメラ対応付けテーブル(
図17(a)参照)を生成する(ステップS24)。カメラ対応付けテーブルでは、マテハン装置IDとカメラIDとの間の対応関係が示されている。
【0102】
次に、管理サーバ3aは、商品位置管理テーブル(
図17(b)参照)を参照することで、制御信号をマテハン装置9に送信する(ステップS25)。
図17(b)に示すように、商品位置管理テーブルには、制御ID(制御情報の一例)、注文ID、商品名、商品個数、マテハン装置ID、ゾーンIDが互いに関連付けられて登録されている。
図17(b)に示す例では、管理サーバ3aは、注文IDに関連付けられたマテハン装置IDを特定した上で、商品個数に関する情報とゾーンIDに関する情報を含む制御信号を当該特定されたマテハン装置IDに関連付けられたマテハン装置9に送信する。また、マテハン装置9が動作している間、カメラ2aは、マテハン装置9の様子を示す映像データを撮影しているものとする。管理サーバ3aは、マテハン装置9に制御信号を送信するときに、マテハン装置9を用いた商品の処理(本例では、ピッキング処理)に関連付けられた時刻を示す時刻情報を取得する(ステップS27)。
【0103】
また、マテハン装置9は、管理サーバ3aから制御信号を受信した上で、制御信号に応じた動作を実行する(ステップS26)。特に、マテハン装置9は、制御信号に含まれるゾーンIDに関する情報に基づいて、当該ゾーンIDに関連付けられたデジタル表示器90のインジケータ93を点灯又は点滅させる。さらに、マテハン装置9は、制御信号に含まれる商品個数に関する情報に基づいて、当該ゾーンIDに関連付けられたデジタル表示器90の表示部95に当該商品個数に関する情報をピッキング個数の情報として表示する。例えば、ゾーンIDが007である場合、7番目のゾーンZに設置されたデジタル表示器90のインジケータ93が点灯又は点滅する。また、商品個数が1である場合、7番目のゾーンZに設置されたデジタル表示器90の表示部95に商品個数1を示す情報が表示される。作業者Kは、点灯又は点滅したデジタル表示器90のゾーンZに格納された商品を表示部95に示された商品個数だけ取り出すことができる。
【0104】
ステップS28において、管理サーバ3aは、カメラ対応付けテーブルを参照することで、商品位置管理テーブルに記録されたマテハン装置IDに対応するカメラIDを特定する。例えば、マテハン装置IDが“0021”である場合、管理サーバ3aは、カメラ対応付けテーブルを参照することで、マテハン装置ID“0021”に対応するカメラID“2b1a1a”を特定する。次に、管理サーバ3aは、ステップS27で取得された時刻情報とカメラIDに基づいて映像アクセス情報を取得する(ステップS28)。
図18に示すように、映像アクセス情報は、通信ネットワーク8(特に、IPネットワーク)上の映像サーバ4aの住所を示すドメイン情報と、カメラIDと、時刻情報(UNIX時間)とを含むURLにより構成されている。ドメイン情報は、映像サーバ4aのドメイン名と、ディレクトリ名とを含んでもよい。例えば、
図18に示すように、カメラIDが“2b1a1a”で、UNIX時間形式での時刻情報が“1647583105000”である場合、映像アクセス情報は、ドメイン名と、ディレクトリ名と、カメラID“2b1a1a”と、時刻情報“1647583105000”とからなるURLにより構成されている。
【0105】
次に、ステップS29において、管理サーバ3aは、
図18に示す物流管理テーブルを更新する。物流管理テーブルでは、制御IDと、注文IDと、カメラIDと、マテハン装置IDと、ゾーンIDと、時刻情報と、映像アクセス情報とが互いに関連付けられて登録されている。物流管理テーブルでは、1つの制御IDに対して1つのレコードが生成される。管理サーバ3aは、時刻情報を取得すると共に、マテハン装置IDに関連付けられたカメラIDを特定した上で、映像アクセス情報を生成する。その後、管理サーバ3aは、これらの情報に基づいて物流管理テーブルを更新する。
【0106】
尚、
図15に示す一連の処理では、管理サーバ3aによって時刻情報が生成されているが、当該時刻情報はマテハン装置9によって生成されてもよい。この場合、作業者Kがピッキング作業の完了後にデジタル表示器90の操作ボタン94を押した場合に、制御部91は、操作ボタン94が作業者Kによって操作された時刻を示す時刻情報を管理サーバ3aに送信してもよい。
【0107】
また、本例では、カメラ対応付けテーブルが管理サーバ3aによって生成されているが、当該カメラ対応付けテーブルは映像サーバ4aによって生成されてもよい。この場合、映像サーバ4aは、管理サーバ3aからの要求に応じて、記憶装置41に保存されたカメラ対応付けテーブルを参照することで、マテハン装置IDからカメラIDを特定した上で、当該特定されたカメラIDに関する情報を管理サーバ3aに送信してもよい。
【0108】
(映像提供システム1aによって実行される後半部分の処理)
次に、
図19を参照して第二実施形態に係る映像提供システム1aによって実行される後半部分の処理について以下に説明する。
図19は、第二実施形態に係る映像提供システム1aのうちユーザ端末6a、映像サーバ4a、管理サーバ3aによって実行される後半部分の処理を説明するためのフローチャートである。
図19に示す処理の例では、前提条件として、ユーザUは、荷主等から誤出荷となった商品W1に関する情報についての報告を受けているものとする。
【0109】
図19に示すように、ステップS30において、ユーザ端末6aは、ユーザ端末6aに対するユーザUの入力操作を通じて、商品W1に関する情報を管理サーバ3aに送信する。ここで、商品W1(第1商品の一例)に関する情報は、商品W1の注文に関する識別情報である注文IDと、商品W1の識別情報である商品IDと、商品W1の商品名を示す情報と、商品W1の商品種別を示す情報と、商品W1の出荷先を示す情報と、商品W1の出荷日を示す情報と、商品W1の着荷日を示す情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0110】
次に、管理サーバ3aは、商品管理テーブル(
図20参照)を参照することで、商品W1に関連付けられた制御IDを特定する(ステップS31)。
図20に示すように、商品管理テーブルでは、制御IDと、注文IDと、商品名若しくは商品IDと、商品種別と、出荷先と、出荷日と、着荷日とが互いに関連付けられて登録されている。商品管理テーブルでは、1つの制御IDに対して1つのレコードが生成されるものとする。管理サーバ3aは、ユーザ端末6aから商品W1に関する情報を受信した上で、商品管理テーブルを参照することで、これらの情報に基づいて商品W1に関連付けられた制御IDを特定する。ここで、ユーザ端末6aから送信された商品W1に関する情報が、制御IDを一義的に特定可能な程度の情報でない場合には、商品W1に関連付けられた複数の制御IDの候補が管理サーバ3aによって特定されてもよい。
【0111】
次に、ステップS32において、管理サーバ3aは、物流管理テーブル(
図18参照)を参照することで、商品W1に関連付けられた制御IDに対応する映像アクセス情報(第1映像アクセス情報の一例)を特定する。その後、管理サーバ3aは、特定された映像アクセス情報を含む映像アクセス情報の検索結果画面180(
図21参照)を表示するためのデータ(例えば、HTMLファイルやCSSファイル等)をユーザ端末6aに送信する(ステップS33)。その後、ユーザ端末6aは、映像アクセス情報の検索結果画面180を表示するためのデータを受信した上で、
図21に示す映像アクセス情報の検索結果画面180を表示部に表示する。
図21に示すように、映像アクセス情報の検索結果画面180では、商品W1の制御ID、注文ID、出荷先、商品名、商品種別、検品時刻、映像アクセス情報が埋め込まれたボタン182、出荷状況、備考欄が互いに関連付けられた状態で表示される。ボタン182には、商品W1の映像アクセス情報(より具体的には、URL情報)が埋め込まれている。ユーザUの入力操作によってボタン182が指定される場合、ユーザ端末6はa、映像アクセス情報を含む映像送信要求を映像サーバ4aに送信する(ステップS34)。
【0112】
ステップS35において、映像サーバ4aは、映像アクセス情報を含む映像送信要求に応じて、マテハン装置9を用いた商品W1のピッキング処理に関連付けられた時刻t(第1時刻の一例)において、商品W1の注文IDに関連付けられたカメラIDのカメラ2a(第1カメラの一例)によって撮影された映像データを特定する。本例では、映像サーバ4aは、カメラID“2b1a1a”及び2022年3月18日15時1分5秒に対応するUNIX時間“1647583105000”を含む映像送信要求に応じて、2022年3月18日15時1分5秒(以下、特定時刻という。)において、カメラID“2b1a1a”(以下、特定IDという。)のカメラ2aによって撮影された映像データを特定する。その後、映像サーバ4aは、特定された映像データをユーザ端末6aに送信する(ステップS36)。尚、映像サーバ4aは、特定時刻の前後の時間帯における映像データをユーザ端末6aに送信してもよい。さらに、映像サーバ4aは、特定ID(マテハン装置ID及びカメラIDのうち少なくとも何れか1つ以上)に基づいて配置エリア178を特定し、映像データに配置エリア178(
図22参照)に関する情報を含めるようにしてもよい。特に、配置エリア178に関する情報は、カメラID又はマテハン装置IDに基づいて決定されてもよいし、カメラIDとマテハン装置IDとの組み合わせに基づいて決定されてもよい。配置エリア178に関する情報は、映像データに設定された座標空間(例えば、XY座標空間)上における領域を示す情報であってもよい。
【0113】
ステップS37において、ユーザ端末6aは、映像表示画面190上において、特定時刻における特定IDに関連付けられた映像データを表示する(
図22参照)。
図22に示すように、映像表示画面190は、映像データが表示される映像表示領域191と、ズーム操作領域196と、再生時間帯を示すタイムライン195と、タイムライン195上をスライド可能なスライダ192を有する。
図22に示す例では、特定IDに関連付けられた配置エリア178が識別可能に映像データにおいて表示される。
【0114】
また、ユーザUは、スライダ192を操作することで(より具体的には、タイムライン195上においてスライダ192を移動させることで)、映像データの再生時間を変更することができる。例えば、ユーザUは、スライダ192の位置を15:00に変更した場合、ユーザ端末6aは、15:00の前後の時間帯における映像データの送信を要求するための映像送信要求を映像サーバ4aに送信する。映像サーバ4aは、当該映像送信要求に応じて、15:00の前後の時間帯における映像データをユーザ端末6aに送信する。このように、15:00の前後の時間帯における映像データが映像表示領域191に表示される。
【0115】
このように、ユーザUは、スライダ192を操作することで、特定時刻の前後におけるマテハン装置9の様子(特に、マテハン装置9を用いて商品W1のピッキング作業を行う作業者Kの様子)を映像データを通じて確認することができる。
【0116】
本実施形態によれば、商品W1に関する情報に基づいて、商品W1に関連付けられた制御IDが特定された上で、特定された制御IDに関連付けられたカメラIDのカメラ2aによって撮影された映像データがユーザ端末6aに送信される。特に、マテハン装置9を用いた商品W1のピッキング処理に関連付けられた時刻における映像データがユーザ端末6aに送信される。このため、商品W1の誤出荷が発生した場合であっても、ユーザUは、映像データをユーザ端末6a上で確認することで、商品W1の誤出荷の原因を追跡することが可能となる。このように、ユーザ端末6aに送信される映像データを通じて、物流倉庫における商品W1の誤出荷の原因を追跡可能な映像提供システム1aを提供することができる。
【0117】
また、本実施形態によれば、映像サーバ4aのドメイン情報と、カメラIDと、時刻情報とを含むURLによって構成された映像アクセス情報がユーザ端末6aに送信される。このように、ユーザUは、映像アクセス情報に紐づくボタン182を操作することで、マテハン装置9を用いて商品W1のピッキング作業を行う作業者Kの様子が撮影された映像データを映像サーバ4aから取得することができる。このように、映像アクセス情報を通じて、商品W1のピッキング作業を示す映像データを手軽に且つ素早く取得することができるため、映像提供システム1aのユーザビリティが飛躍的に向上する。さらに、映像データをユーザ端末6aに送信する映像サーバ4aが映像提供システム1aに別途設けられている。換言すれば、オンプレミスで構築された管理サーバ3aとは別にクラウドサーバとして構築された映像サーバ4aが映像提供システム1aに設けられている。このため、映像データが管理されていない既存の物流管理システムを少し改良することで、物流倉庫内における商品W1のピッキング作業の様子を追跡可能な映像提供システム1aを比較的低コストで構築することができる。
【0118】
また、本実施形態によれば、映像表示領域191に表示された映像データに配置エリア178が識別可能に表示されているため、ユーザUは、識別可能な配置エリア178を通じて、商品W1のピッキング作業の様子を明確に把握することが可能となる。尚、本実施形態では、配置エリア178が識別可能な枠線で映像データ中に表示されているが、本実施形態はこれに限定されるものではない。この点において、配置エリア178が拡大表示された映像データが映像表示領域191に表示されてもよい。この場合、映像サーバ4aは、配置エリア178に関する情報に基づいて、配置エリア178が拡大表示された映像データを生成した上で、当該映像データをユーザ端末6aに送信してもよい。映像サーバ4aは、デジタルズーム機能を通じて配置エリア178が拡大表示された映像データを生成してもよい。このように、ユーザUは、配置エリア178が拡大表示された映像データを通じて、商品W1のピッキング作業の様子をより明確に把握することができる。
【0119】
さらに、配置エリア178のみが表示される一方で、配置エリア178以外のエリアが表示されない映像データが映像表示領域191に表示されてもよい。この場合、映像サーバ4aは、配置エリア178に関する情報に基づいて、配置エリア178のみの画像データが表示される一方、それ以外のエリアの画像データが表示されないように映像データに対してデジタル画像処理を実行した上で、当該デジタル画像処理後の映像データをユーザ端末6aに送信してもよい。配置エリア178以外のエリアの画像データは、トリミングされてもよいし、モザイク加工処理若しくはぼかし加工処理が当該配置エリア178以外のエリアの画像データに対して実行されてもよい。このように、配置エリア178のみがユーザ端末6a上に表示されるため、配置エリア178以外の物流倉庫の周囲環境が物流倉庫の関係者ではない部外者によって確認されてしまうことを好適に防止することができる。特に、物流倉庫内の営業秘密が部外者に把握されてしまうといった状況を好適に防止することが可能となる。本例では、物流倉庫に関係しない部外者が映像データを確認する場合に特に有益となる。
【0120】
以上、本発明の実施形態について説明をしたが、本発明の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではない。本実施形態は一例であって、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
【0121】
例えば、第一実施形態及び第二実施形態では、人間である作業者Kによって検品処理やピッキング処理が行われていたが、これらの処理は人間に代わってロボット(例えば、自律歩行型のロボット)によって行われてもよい。この場合、映像サーバ4は、検品処理を行うロボットの様子を示す映像データからロボットの識別情報(ロボットID)を特定した上で、当該ロボットIDを管理サーバ3に送信してもよい。管理サーバ3は、ロボットIDを物流管理テーブルに記録してもよい。同様に、映像サーバ4aは、ピッキング作業を行うロボットの様子を示す映像データからロボットIDを特定した上で、当該ロボットIDを管理サーバ3aに送信してもよい。管理サーバ3aは、ロボットIDを物流管理テーブルに記録してもよい。
【0122】
また、第一実施形態では、物流倉庫における商品に対する処理の一例として検品処理が説明されているが、当該商品に対する処理は検品処理以外の所定処理であってもよい。この場合、映像提供システム1には、検品端末5の代わりに当該所定処理に使用される別の装置が設けられる。この点において、管理サーバ3は、当該別の装置の識別情報とカメラIDとを互いに関連付けて登録する。さらに、管理サーバ3は、当該別の装置から前記所定処理に関する処理情報(例えば、所定の処理のID)と前記別の装置の識別情報を受信する。管理サーバ3は、物流管理テーブルにおいて、前記別の装置の識別情報とカメラIDとの間の対応関係に基づいて、前記処理情報(所定の処理のID)とカメラIDとを互いに関連付けて登録する。その後、管理サーバ3は、ユーザ端末6から商品Wに関する情報を受信し、商品Wに関する情報と処理情報(所定の処理のID)との間の対応関係に基づいて、商品Wに関する情報から商品Wに対する所定処理に関する処理情報を特定し、当該処理情報に関連付けられたカメラ2によって撮影された映像データをユーザ端末6に送信する。
【0123】
また、第二実施形態では、マテハン装置9はピッキング支援装置として構成されているが、マテハン装置9は、仕分支援装置等の他のマテハン装置であってもよい。
【符号の説明】
【0124】
2,2a:カメラ、3,3a:サーバ、4,4a:映像サーバ、5:検品端末、6,6a:ユーザ端末、8:通信ネットワーク、9:マテハン装置、20:制御部、21:記憶装置、22:位置情報取得部、24:通信部、25:入力操作部、26:撮像部、27:PZT機構、30:制御部、31:記憶装置、32:入出力インターフェース、33:通信部、34:入力操作部、35:表示部、40:制御部、41:記憶装置、42:入出力インターフェース、43:通信部、43:表示部、44:入力操作部、45:表示部、50:制御部、51:記憶装置、52:コード読取部、53:通信部、54:入力操作部、55:表示部、56:スピーカ、70:カメラ設定画面、72:検品端末選択領域、73:カメラ選択領域、74:検品端末選択領域、75:決定ボタン、76:検品処理エリア設定領域、77:カメラ選択領域、78:検品処理エリア、79:決定ボタン、80:検索結果画面、82:ボタン、83:映像表示画面、84:映像表示領域、85:スライダ、86:ズーム操作領域、89:タイムライン、90:デジタル表示器、91:制御部、92:通信部、93:インジケータ、94:操作ボタン、95:表示部、170:カメラ設定画面、172:マテハン装置選択領域、173:カメラ選択領域、174:マテハン装置選択領域、175:決定ボタン、176:配置エリア設定領域、177:カメラ選択領域、178:配置エリア、179:決定ボタン、180:検索結果画面、182:ボタン、190:映像表示画面、191:映像表示領域、192:スライダ、195:タイムライン、196:ズーム操作領域、D:出荷検品リスト、K:作業者、U:ユーザ、W,W1:商品、Z:ゾーン
【手続補正書】
【提出日】2023-11-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、検品端末による商品の検品処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供システムであって、
前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、
前記検品端末により検品処理を行う際に、前記登録された前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記検品処理を行った検品端末に対応するカメラを特定し、
検品処理に関する検品処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、
前記ユーザ端末により商品の検品処理について確認する際に、前記商品に関する情報が前記ユーザ端末により入力された場合に、前記商品に関する情報と前記検品処理情報との対応関係に基づいて、前記入力された商品に関する情報に対応する検品処理情報を特定し、
前記登録された前記検品処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された検品処理情報に対応する検品処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する、映像提供システム。
【請求項2】
前記映像アクセス情報は、
前記特定されたカメラの識別情報を含む、
請求項1に記載の映像提供システム。
【請求項3】
前記映像アクセス情報は、
前記検品処理が実行された時刻を示す時刻情報を含む、
請求項2に記載の映像提供システム。
【請求項4】
前記映像アクセス情報は、
前記映像が記憶されたサーバの住所を示すドメイン情報を含む、
請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項5】
前記映像アクセス情報は、
URL形式により構成される、
請求項4に記載の映像提供システム。
【請求項6】
前記商品に関する情報は、
前記商品の識別情報と、
前記商品の注文に関する識別情報と、
前記商品の商品名を示す情報と、
前記商品の商品種別を示す情報と、
前記商品の出荷先を示す情報と、
前記商品の出荷日を示す情報と、
前記商品の着荷日を示す情報と、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項7】
前記検品処理が実行される検品処理エリアを設定する、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項8】
前記映像において前記検品処理エリアを識別可能に表示する、
請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項9】
前記映像において前記検品処理エリアを拡大して表示する、
請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項10】
前記映像において前記検品処理エリアのみを表示する、
請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項11】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、マテハン装置における商品のピッキングの様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供システムであって、
前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、
前記マテハン装置に対してピッキングのためのマテハン制御を行う際に、前記登録された前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係とに基づいて、前記マテハン制御の対象となったマテハン装置に対応するカメラを特定し、
前記マテハン制御に関する制御情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、
前記ユーザ端末により商品のピッキングについて確認する際に、前記商品に関する情報が前記ユーザ端末により入力された場合に、前記商品に関する情報と前記マテハン制御に関する制御情報との対応関係に基づいて、前記入力された商品に関する情報に対応するマテハン制御に関する制御情報を特定し、
前記登録された前記制御情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された制御情報に対応するピッキングの様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する、映像提供システム。
【請求項12】
前記映像アクセス情報は、
前記特定されたカメラの識別情報を含む、
請求項11に記載の映像提供システム。
【請求項13】
前記映像アクセス情報は、
前記マテハン装置における前記商品のピッキングがされた時刻を示す時刻情報を含む、請求項12に記載の映像提供システム。
【請求項14】
前記映像アクセス情報は、
前記映像が記憶されたサーバの住所を示すドメイン情報を含む、
請求項13に記載の映像提供システム。
【請求項15】
前記映像アクセス情報は、
URL形式により構成される、
請求項14に記載の映像提供システム。
【請求項16】
前記商品に関する情報は、
前記商品の識別情報と、
前記商品の注文に関する識別情報と、
前記商品の商品名を示す情報と、
前記商品の商品種別を示す情報と、
前記商品の出荷先を示す情報と、
前記商品の出荷日を示す情報と、
前記商品の着荷日を示す情報と、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項11から15のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項17】
前記マテハン装置が配置された配置エリアを設定する、
請求項11から15のうちいずれか1項に記載の映像提供システム。
【請求項18】
前記映像において前記配置エリアを識別可能に表示する、
請求項17に記載の映像提供システム。
【請求項19】
前記映像において前記配置エリアを拡大して表示する、
請求項17に記載の映像提供システム。
【請求項20】
前記映像において前記配置エリアのみを表示する、
請求項17に記載の映像提供システム。
【請求項21】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、所定装置による商品の所定処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供システムであって、
前記所定装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録し、
前記所定装置により所定処理を行う際に、前記登録された前記所定装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記所定処理を行った所定装置に対応するカメラを特定し、
所定処理に関する所定処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録し、
前記ユーザ端末により商品の所定処理について確認する際に、前記商品に関する情報が前記ユーザ端末により入力された場合に、前記商品に関する情報と前記所定処理情報との対応関係に基づいて、前記入力された商品に関する情報に対応する所定処理情報を特定し、
前記登録された前記所定処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された所定処理情報に対応する所定処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供する、映像提供システム。
【請求項22】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、検品端末による商品の検品処理の様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供方法であって、
前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録するステップと、
前記検品端末により検品処理を行う際に、前記登録された前記検品端末の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係に基づいて、前記検品処理を行った検品端末に対応するカメラを特定するステップと、
検品処理に関する検品処理情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録するステップと、
前記ユーザ端末により商品の検品処理について確認する際に、前記商品に関する情報が前記ユーザ端末により入力された場合に、前記商品に関する情報と前記検品処理情報との対応関係に基づいて、前記入力された商品に関する情報に対応する検品処理情報を特定するステップと、
前記登録された前記検品処理情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された検品処理情報に対応する検品処理の様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供するステップと、を含む、コンピュータにより実行される映像提供方法。
【請求項23】
請求項22に記載の映像提供方法をコンピュータに実行させる映像提供プログラム。
【請求項24】
物流倉庫に設置されたカメラにより撮影された、マテハン装置における商品のピッキングの様子を示す映像をユーザ端末に提供する映像提供方法であって、
前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報とを対応付けて登録するステップと、
前記マテハン装置に対してピッキングのためのマテハン制御を行う際に、前記登録された前記マテハン装置の識別情報と前記カメラの識別情報との対応関係とに基づいて、前記マテハン制御の対象となったマテハン装置に対応するカメラを特定するステップと、
前記マテハン制御に関する制御情報と前記特定されたカメラの映像にアクセスするための映像アクセス情報とを対応付けて登録するステップと、
前記ユーザ端末により商品のピッキングについて確認する際に、前記商品に関する情報が前記ユーザ端末により入力された場合に、前記商品に関する情報と前記マテハン制御に関する制御情報との対応関係に基づいて、前記入力された商品に関する情報に対応するマテハン制御に関する制御情報を特定するステップと、
前記登録された前記制御情報と前記映像アクセス情報との対応関係に基づいて、前記特定された制御情報に対応するピッキングの様子を示す映像を前記ユーザ端末に提供するステップと、を含む、コンピュータにより実行される映像提供方法。
【請求項25】
請求項24に記載の映像提供方法をコンピュータに実行させる映像提供プログラム。