(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022656
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】缶蓋
(51)【国際特許分類】
B65D 25/20 20060101AFI20250206BHJP
B65D 8/04 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
B65D25/20 F
B65D8/04 L
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023146457
(22)【出願日】2023-09-08
(31)【優先権主張番号】112129089
(32)【優先日】2023-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523164573
【氏名又は名称】冠蓋企業有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUAN GAI ENTEPRISE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.360-28,Sec.2,Wenyuan Rd.,Beidou Township,Changhua County 521,Taiwan,
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】謝獻章
【テーマコード(参考)】
3E061
3E062
【Fターム(参考)】
3E061AA15
3E061BB03
3E061BB05
3E062AA04
3E062AC03
3E062BA03
3E062BB02
3E062BB10
(57)【要約】
【課題】本発明は、組み立ての効率と組み立ての良品率を高めることができる、缶蓋を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の缶蓋は、容器の開口を閉鎖するように前記容器の開口に設置されると共に、食具が前記缶蓋と取り外し可能に接続されれており、前記缶蓋は、蓋胴体と複数の位置決め部を含み、前記蓋胴体は、蓋板と前記蓋板の外周縁を回っている環壁を含み、前記複数の位置決め部は、前記蓋板の蓋面に設置され、各前記位置決め部は、二つの位置決め手段を含み、前記二つの位置決め手段は、同士が面対しているように設置され、前記二つの位置決め手段は、それぞれ、前記環壁と近い箇所に二つの通路を対応的に形成し、前記二つの通路は、前記食具と係合するように、連通することにより結合位置を形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶蓋であって、容器の開口を閉鎖するように前記容器の開口に設置されると共に、食具が前記缶蓋と取り外し可能に接続されており、
蓋胴体と複数の位置決め部を含み、
前記蓋胴体は、蓋板と前記蓋板の外周縁を回っている環壁を含み、
前記複数の位置決め部は、前記蓋板の蓋面に設置され、各前記位置決め部は、同士が面対しているように設置された二つの位置決め手段を含み、前記二つの位置決め手段は、それぞれ、前記環壁と近い箇所に二つの通路を対応的に形成し、前記二つの通路は、前記食具と係合するように、連通することにより結合位置を形成する、ことを特徴とする缶蓋。
【請求項2】
複数の参照線を定義すると、各前記参照線は、対応的に、各前記位置決め部における前記二つの通路を通り、これらの前記参照線が共面であると共に一つのポイントに交差している、ことを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
【請求項3】
隣接する二つの参照線は、それぞれが90度の角度で挟んでいる、ことを特徴とする請求項2に記載の缶蓋。
【請求項4】
隣接する二つの参照線は、それぞれが60度の角度で挟んでいる、ことを特徴とする請求項2に記載の缶蓋。
【請求項5】
各前記結合位置は、前記参照線に沿って第一通路部、開放部及び第二通路部を順に有しており、前記二つの位置決め手段は、それぞれ、前記第一通路部及び前記第二通路部に設置され、これらの前記結合位置における前記開放部が互いに連通している、ことを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
【請求項6】
各前記位置決め手段は、同士が面対していると共に前記通路を形成している二つの係止片を含む、ことを特徴とする請求項5に記載の缶蓋。
【請求項7】
前記二つの係止片が前記蓋面における一方端間に接続された最小間隔距離は、前記二つの係止片における自由端間の最小間隔距離よりも大きい、ことを特徴とする請求項6に記載の缶蓋。
【請求項8】
各前記位置決め手段における前記二つの係止片間の夾角は、60度以下である、ことを特徴とする請求項5に記載の缶蓋。
【請求項9】
各前記位置決め手段における前記二つの係止片は、互いに平行している、ことを特徴とする請求項5に記載の缶蓋。
【請求項10】
複数の係合片を含み、
各前記係合片は、一方端が前記環壁の内側に接続されている一方、対向する一方端が前記環壁の内側から離れた方向へ延長しており、
各前記係合片は、各前記位置決め手段における前記二つの係止片間に設置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の缶蓋。
【請求項11】
各前記係止片は、一方端が前記蓋面に接続されている一方、他方端が前記蓋面から離れた方向へ延長している、ことを特徴とする請求項5に記載の缶蓋。
【請求項12】
各前記位置決め手段は、二つの凸部を含み、
各前記凸部は、前記蓋板の前記蓋面より前記蓋面から離れた方向に沿って外へ突出して形成されたものであり、
前記二つの凸部における側方壁間は、間隔距離を有しており、
前記二つの係止片は、それぞれが対応的に前記二つの凸部における側方壁に接続され、
各前記係止片は、一方端が各前記凸部の側方壁に接続されている一方、他方端が各前記凸部における側方壁から離れた方向に延長しており、
前記二つの係止片及び前記二つの凸部は、共に、前記通路を形成している、ことを特徴とする請求項6に記載の缶蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶蓋に関し、特に、食具と結合可能な缶蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来市販されてきた缶詰めの食品が知られている。缶蓋の内側に食具が設置されている。使用者は、缶蓋を開いて食具を取り出すと、食具により缶詰めの内容物を直ちに取ることができ、食具を別途用意する必要が無くなる。そして、使用者が食べる際に利便性を高めることができる。
【0003】
缶詰めの生産者は、缶蓋の蓋面に位置決め部を設置し、食具を位置決めて固定することが一般的である。食具を組み立てる際には、食具と位置決め部を正確に位置付けてから、食具と位置決め部とが係合するようにすることにより、食具を缶蓋の蓋面に結合することが必要になる。しかしながら、食具と位置決め部を正確に位置付けてから係合を行う必要があるので、自動的に組み立てる際に、位置決めが以上より長い時間をかけないと済まない。それ以外に、組み立てに失敗がされ易く、食具が落下すると汚染という問題が招致されてしまう。故に、自動的に組み立ての効率と組み立ての良品率を如何にして高めるかということは、早めに解決すべき問題になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このことに鑑み、組み立ての効率と組み立ての良品率を高めることができる、缶蓋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の目的を達成するために、缶蓋であって、容器の開口を閉鎖するように前記容器の開口に設置されると共に、食具が前記缶蓋と取り出し可能に接続されており、蓋胴体と複数の位置決め部を含み、前記蓋胴体は、蓋板と前記蓋板の外周縁を回っている環壁を含み、前記複数の位置決め部は、前記蓋板の蓋面に設置され、各前記位置決め部は、同士が面対しているように設置された二つの位置決め手段を含み、前記二つの位置決め手段は、それぞれ、前記環壁と近い箇所に二つの通路を対応的に形成し、前記二つの通路は、前記食具と係合するように、連通することにより結合位置を形成する、缶蓋を提供する。
【0006】
そのうち、複数の参照線を定義すると、各前記参照線は、対応的に、各前記位置決め部における前記二つの通路を通り、前記複数の参照線が共面であると共に一つのポイントに交差している。
【0007】
そのうち、隣接する二つの参照線は、それぞれが90度の角度で挟んでいる。
【0008】
そのうち、隣接する二つの参照線は、それぞれ60度の角度で挟んでいる。
【0009】
そのうち、各前記結合位置は、前記参照線に沿って第一通路部、開放部及び第二通路部を順に有しており、前記二つの位置決め手段は、それぞれ、前記第一通路部及び前記第二通路部に設置され、前記複数の前記結合位置における前記開放部が互いに連通している。
【0010】
そのうち、各前記位置決め手段は、同士が面対していると共に前記通路を形成している二つの係止片を含む。
【0011】
そのうち、前記二つの係止片が前記蓋面における一方端間に接続された最小間隔距離は、前記二つの係止片における自由端間の最小間隔距離よりも大きい。
【0012】
そのうち、各前記位置決め手段における前記二つの係止片間の夾角は、60度以下である。
【0013】
そのうち、各前記位置決め手段における前記二つの係止片は、互いに平行している。
【0014】
そのうち、前記缶蓋は、複数の係合片を含み、各前記係合片は、一方端が前記環壁の内側に接続されている一方、対向する一方端が前記環壁の内側から離れた方向へ延長しており、各前記係合片は、各前記位置決め手段における前記二つの係止片間に設置されている。
【0015】
そのうち、各前記係止片は、一方端が前記蓋面に接続されている一方、他方端が前記蓋面から離れた方向へ延長している。
【0016】
そのうち、各前記位置決め手段は、二つの凸部を含み、各前記凸部は、前記蓋板の前記蓋面より前記蓋面から離れた方向に沿って外へ突出して形成されたものであり、前記二つの凸部における側方壁間は、間隔距離を有しており、前記二つの係止片は、それぞれが対応的に前記二つの凸部における側方壁に接続され、各前記係止片は、一方端が各前記凸部の側方壁に接続されている一方、他方端が各前記凸部における側方壁から離れた方向へ延長しており、前記二つの係止片及び前記二つの凸部は、共に、前記通路を形成している。
【発明の効果】
【0017】
本発明による効果は、複数の位置決め部を設置することにより、食具を組み立てるように複数の結合位置を提供することができ、即ち、食具を組み立てる際に、食具を結合するために選択可能な複数の結合位置があることから、位置付けにかける時間が少なくなり、組み立ての効率が高まると共に、組み立ての良品率が効果的に高まる、ということにある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】好ましい実施例に係る缶蓋と容器とを示した斜視図である。
【
図2】本発明の上記好ましい実施例に係る缶蓋を示した上面図である。
【
図3】本発明の上記好ましい実施例に係る缶蓋を示した上面図である。
【
図4】本発明の他の好ましい実施例に係る缶蓋を示した上面図である。
【
図5】本発明の他の好ましい実施例に係る缶蓋を示した斜視図である。
【
図6】
図5に示されている缶蓋を示した上面図である。
【
図7】本発明の他の好ましい実施例に係る缶蓋を示した斜視図である。
【
図8】本発明の他の好ましい実施例に係る缶蓋を示した斜視図である。
【
図9】本発明の他の好ましい実施例に係る缶蓋を示した上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を一層明確に説明するために、好ましい実施例を挙げて図面を参照しながら以下に説明する。
図1乃至
図3に示すように、本発明における好ましい実施例に係る缶蓋1は、容器2の開口を閉鎖するように前記容器2の開口に設置されると共に、
図2に示されている食具3が前記缶蓋と取り出し可能に接続される。本実施例では、食具を折り畳み式のスプーン3とする例を挙げて説明するが、他の実施例では、前記食具がスプーン又はフォークなど食品を取る様々な食具であれば、如何なるものであってもよい。
【0020】
図1乃至
図2に示すように、前記缶蓋1は、蓋胴体10と複数の位置決め部を含む。前記蓋胴体10は、蓋板12と環壁14を含む。前記環壁14は、前記蓋板12における外周縁を回る。前記複数の位置決め部は、前記蓋板12の内側における蓋面12aに設置される。各前記位置決め部は、二つの位置決め手段20を含む。前記二つの位置決め手段20は、互いに面対しているように設置される。前記二つの位置決め手段20は、それぞれ、前記環壁14と近い箇所に、二つの通路201を対応的に形成する。前記二つの通路201は、前記食具3と係合するように、連通することにより結合位置を形成する。
【0021】
そのうち、複数の参照線Lを定義すると、各前記参照線Lが対応的に各前記位置決め部における前記二つの通路201を通り、前記複数の参照線Lが共面していると共に一つのポイントに交差している。本実施例では、二つの位置決め部、つまり、二つの結合位置を例に説明する。また、
図2に示すように、隣接する二つの参照線Lは、互いに90度の角度で挟んでいる。それにより、食具3を組み立てる際には、スプーン3の先端を、上方に位置する通路201(
図1参照)、左側に位置する通路201(
図3参照)、下方に位置する通路201、又は、右側に位置する通路201を通るように、設置してもよい。そして、食具3を組み立てるために四つの位置を提供することにより、位置付けにかける時間を少なくして、組み立ての効率と組み立ての良品率を高めるという目的を達成することができる。他の実施例において、隣接する二つの参照線Lは、互いに概ね90度という夾角θで挟んでもよい。この場合には、同様に、前記の効果を図ることができる。
【0022】
さらに説明するのは、
図2乃至
図3に示すように、各前記結合位置が、各前記対応する参照線Lに沿って、第一通路部L1、開放部L2及び第二通路部L3を順に有する。各前記位置決め部における前記二つの位置決め手段20は、それぞれ、前記第一通路部L1と前記第二通路部L3に設置される。また、前記複数の前記結合位置における前記開放部L2は、互いに連通している。各前記位置決め手段20は、二つの係止片22を含む。各前記係止片22は、一方端が前記蓋面12aに接続されると共に、他方端が前記蓋面12aから離れた方向へ延長する。各前記位置決め手段20における前記二つの係止片22は、同士が面対していると共に通路201を形成している。前記二つの係止片22が前記蓋面12aにおける一方端間に接続されている最小間隔距離D1は、前記二つの係止片22における自由端間の最小間隔距離D2よりも大きい。また、各前記位置決め手段20における前記二つの係止片22は、互いに平行する。前記係止片22は、プラスチック、紙、竹炭、植物、生物由来プラスチック、コーヒーかす、グルテン無しの環境に優しい材料又はアミロイドポリマーなどの材質からなる弾性片であってもよい。
【0023】
そして、食具3を組み立てる際には、スプーン3を、先端が上方に位置する二つの係止片22間の通路201(
図1参照)、左方に位置する二つの係止片22間の通路201(
図3参照)、下方に位置する二つの係止片22間の通路201又は右方に位置する二つの係止片22間の通路201を通るように設置してもよい。それにより、位置付けにかける時間を少なくして、組み立ての効率と組み立ての良品率を高めることができる。それ以外に、前記二つの係止片22が前記蓋面12aにおける一方端間の最小間隔距離D1は前記二つの係止片22における自由端間の最小間隔距離D2よりも大きいという設計により、食具3が各前記結合位置にしっかりと置かれるようになる。
【0024】
再度説明するのは、
図1に示すように、本実施例において、各前記係止片22は同士が順に接続されている第一部分22a、第二部分22b及び第三部分22cを含む。前記第一部分22aは、対向する両方端がそれぞれ環壁14と前記第二部分22bに接続されていると共に、前記第一部分22aにおける前記蓋面12aから離れた一方側が與前記環壁14と接続されている箇所から前記第二部分22bと接続されている箇所へ斜め、前記第二部分22bの高さが前記第一部分22aと前記第三部分22cの高さよりも小さい。ただし、前記高さは、前記蓋面12aと垂直する方向に沿って前記蓋面12a間との距離である。それにより、各前記係止片22を前記環壁14と前記蓋面12aに接続するという設置により、前記缶蓋1全体の構成について強度を強めることができ、自動的に挟みを行う過程において、固定形状が維持されて歪みが招致され難しい。ひいては、組み立て時に、位置付けが失敗になったり挟みが抜け落ちになったりするという問題を避けることができる。また、各前記係止片22により、前記缶蓋1全体について構成強度が効果的に高まる。故に、例えば、環壁14又は蓋板12を薄くすることが可能である。そして、薄型化することにより、素材を削減してコストを抑える効果が図れる。なお、前記第二部分22bの高さが前記第一部分22aと前記第三部分22cの高さよりも小さいという設計により、同様に、素材を削減してコストを抑える効果が図れる。
【0025】
本実施例において、前記缶蓋1は、複数の係合片24をさらに含む。各前記係合片24は、一方端が前記環壁14の内側に接続されている一方、対向する一方端が前記環壁14の内側から離れた方向へ延長する。各前記係合片24は、各前記位置決め手段20における前記二つの係止片22間に設置される。それにより、
図2又は
図3に示すように、食具3が各前記結合位置に置かれている場合には、前記食具3における先端及び尾端がそれぞれ係合片24と缶蓋1の蓋面12aとの間に挟まれていることから、食具3を各前記結合位置に置く安定性を高めることができる。
【0026】
再度説明するのは、本実施例において、二つの位置決め部を例に説明したが、他の実施例において、二つ以上の位置決め部とされてもよい。例に挙げると、
図4に示すように、前記缶蓋1が三つの位置決め部を含む。各前記参照線Lは、対応的に、各前記位置決め部における前記二つの通路201を通り、隣接する二つの参照線Lは、同士が60度という夾角θ1で挟まれており、各前記位置決め手段20における前記二つの係止片22間の夾角θ2が60度以下である。故に、食具を組み立てる際には、利用者が選択可能な6つの位置があることになる。そして、組み立ての効率と組み立ての良品率が高まる。
【0027】
本実施例において、各前記位置決め手段20を二つの係止片22として例に説明したが、他の実施例において、各前記位置決め手段20を他の形態としてもよい。例に挙げると、
図5と
図6に示すように、各前記位置決め手段20は、二つの係止片22のみならず、二つの凸部26をさらに含む。各前記凸部26は、前記蓋板12における前記蓋面12aより前記蓋面12aから離れた方向に沿って外へ突出するように形成され、前記蓋板12における前記蓋面12aと後向く面が対応的に内側に凹んだものである。前記二つの凸部26と面対する側方壁間に間隔距離D3を有する。前記二つの係止片22は、それぞれ、対応的に、前記二つの凸部26における側方壁261に接続される。各前記係止片22は、一方端が各前記凸部26の側方壁に接続されると共に、他方端が各前記凸部26の側方壁261から離れた方向へに沿って延長する。前記二つの係止片22と前記二つの凸部26は、共に、前記通路201を形成する。
【0028】
故に、食具3を組み立てる際には、同様に、スプーン3を、先端が上方通路201、左側通路201、下方通路201又は右側通路201を通るように設置することができる。そして、位置付けにかける時間を少なくして、組み立ての効率と組み立ての良品率を高め、食具3を各前記結合位置に置く安定性を高めることができる。
【0029】
再度説明するのは、他の実施例において、
図7に示すように、各前記位置決め手段20をさらに、二つの凸部26を含んだ形態としてもよい。そのうち、各前記凸部26は、前記実施例に係る凸部26とほぼ同じ構成を有する。しかし、相違点は、各前記位置決め手段20に前記実施例に係る前記之係止片22を設置せず、各前記凸部26が前記凸部の頂部から底部へ段々と縮まり、隣接する二つの凸部26同士の間に、面対する傾斜面を有するということにある。それにより、隣接する二つの凸部26間には、同様に、スプーン3が通るように通路201を形成することができる。
【0030】
再度説明するのは、前記実施例(
図2と
図3参照)において、各前記位置決め手段20における二つの係止片22が互いに平行するように設置される。しかし、実際に、
図8と
図9に示すように、各前記位置決め手段20における二つの係止片22が平行せず、各前記係止片22における自由端22dが傾斜角を有するように設置されてもよい。故に、食具3を組み立てる際には、同様に、スプーン3を、先端が上方通路201、左側通路201、下方通路201又は右側通路201を通るように設置してもよい。そして、位置付けにかける時間を少なくて、組み立ての効率と組み立ての良品率を高めることができる。また、各前記係止片22は、自由端22dにおける前記傾斜角がスプーン3における先端の表面と係合可能であるし、スプーン3における尾端の揺動位置を制限可能である。それにより、スプーン3の尾端が係合片24から離脱されてしまうことを避けることができる。ひいては、食具3を各前記結合位置に置く安定性を一層高めることができる。それ以外に、
図8と
図9に示すように、各前記係止片22は、それぞれが順に接続されている第一部分22aと第二部分22bを含む。前記第一部分22aにおける対向する両方端は、それぞれ、環壁と前記第二部分22bに接続されると共に、前記第一部分22aにおける前記蓋面12aから離れた一方側が前記環壁に接続されている箇所から前記第二部分22bに接続されている箇所へ斜め、前記第二部分22bの高さが前記第一部分22aの高さよりも小さい。前記高さは、前記蓋面12aと垂直する方向に沿って前記蓋面12aとの距離である。それにより、素材を省いてコストを削減する効果が図れる。
【0031】
以上より、本発明による効果は、複数の位置決め部を設置することにより、食具を組み立てるように複数の結合位置を提供することができ、即ち、食具を組み立てる際に、食具を結合するために選択可能な複数の結合位置があることから、位置付けにかける時間が少なくなり、組み立ての効率が高まると共に、組み立ての良品率が効果的に高まる、ということにある。
【0032】
以上は、本発明における好ましい実施可能実施例に過ぎず、本発明の明細書及び特許の範囲に基づいた如何なる均等置換が本発明の特許範囲に含まれるとは言うまでもない。
【符号の説明】
【0033】
1 缶蓋
10 蓋胴体
12 蓋板
12a 蓋面
14 環壁
2 容器
20 位置決め手段
201 通路
22 係止片
22a 第一部分
22b 第二部分
22c 第三部分
22d 自由端
24 係合片
26 凸部
261 側方壁
3 スプーン、食具
D1、D2 間隔距離
L 参照線
L1 第一通路部
L2 開放部
L3 第二通路部
θ1、θ2 夾角