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特開2025-22805少なくとも1つのレーダー検出可能マークを具備するゴルフボール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022805
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】少なくとも1つのレーダー検出可能マークを具備するゴルフボール
(51)【国際特許分類】
   A63B 43/00 20060101AFI20250206BHJP
【FI】
A63B43/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024123091
(22)【出願日】2024-07-30
(31)【優先権主張番号】63/530,541
(32)【優先日】2023-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(72)【発明者】
【氏名】マシュー エフ. ホッジ
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス エム. ナーダッチ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター エル. サーダール
(72)【発明者】
【氏名】マイケル アール. マドソン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ダプラト
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン ナッツ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】レーダー追跡システムによって収集されたゴルフボールの発射状態データの品質の向上、およびこれらのレーダー追跡システムのエンドユーザーのエクスペリエンスの向上。
【解決手段】レーダー反射機能を含む種々のゴルフボール構成がここに開示される。レーダー反射機能は、インク、樹脂、導電性金属、ポリマー、炭素、またはゴルフボールの様々な部分に堆積または配置できる他の物質として形成することができる。レーダー反射機能は、ここにさらに開示されているように、材料から形成することができる。
【選択図】図28
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフボールであって、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが、当該ゴルフボールの任意の単一層の上または2つ以上の層の間に配置され、当該ゴルフボールの任意の層の上に存在する上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが、当該ゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、レーダー反射性であり、レーダー追跡システムを介して発射条件データを検出できるように構成される、上記ゴルフボールにおいて、
上記ゴルフボールは、少なくとも内側コア層および外側カバー層を有し、上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、上記外側カバー層に隣接して配置された層の外側表面の上に配置され、
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、第1ストライプ、第2ストライプ、および第3ストライプを有する連続形状であり、
上記第1ストライプは第1長さを有し、上記第2ストライプは第2長さを有し、上記第3ストライプは第3長さを有し、上記第3長さは上記第1長さより短く、上記第3長さは上記第2長さより短く、
上記第1ストライプを二等分する第1平面と上記第2ストライプを二等分する第2平面は、60°~120°の角度で分離され、上記第3ストライプを二等分する第3平面は、上記第1平面および上記第2平面に対して非平行であり、
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、樹脂、および、第1の複数の導電性金属顔料を有するレーダー検出可能な材料から形成され、上記第1の複数の導電性金属顔料の平均粒径は10.0ミクロン以下であり、上記第1の複数の導電性金属顔料の平均アスペクト比は10.0以下であることを特徴とするゴルフボール。
【請求項2】
上記第1の複数の導電性金属顔料は、銀、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、スズ、酸化スズ、アンチモン、酸化アンチモン、酸化銅、白金、パラジウム、イリジウムコーティングされた白金、銀コーティングされた銅、銀コーティングされた鉄、銀コーティングされたニッケル、またはコーティングされたコアシェル顔料のうちの少なくとも1つを有する請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項3】
レーダー検出可能な材料は、上記第1の複数の導電性金属顔料とは異なる材料から形成された第2の複数の導電性金属顔料をさらに有する請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項4】
第2の複数の導電性金属顔料が少なくとも1つの導電性ポリマーによってコーティングされている請求項3に記載のゴルフボール。
【請求項5】
上記導電性ポリマーは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つから構成される請求項4に記載のゴルフボール。
【請求項6】
上記レーダー検出可能な材料は、上記第1の複数の導電性金属顔料とは異なる第2の複数の導電性顔料をさらに有する請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項7】
上記第2の複数の導電性顔料は、少なくとも1つの導電性ポリマーによってコーティングされた顔料を少なくとも含んで構成される請求項6に記載のゴルフボール。
【請求項8】
上記第2の複数の導電性顔料が少なくとも導電性炭素顔料を含んで構成される請求項6に記載のゴルフボール。
【請求項9】
上記第2の複数の導電性金属顔料が磁性顔料である請求項3に記載のゴルフボール。
【請求項10】
上記第2の複数の導電性金属顔料が放射線不透過性顔料である請求項3に記載のゴルフボール。
【請求項11】
上記第2の複数の導電性金属顔料がタングステンで構成されている請求項10に記載のゴルフボール。
【請求項12】
上記第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズが5.0ミクロン以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項13】
上記第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズが2.0ミクロン以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項14】
上記第1の複数の導電性金属顔料の平均アスペクト比が5.0以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項15】
平均アスペクト比(AR)の値と平均粒子サイズ(PS)(ミクロン単位)との関係が、0.5≦(AR/PS)≦5.0で定義される請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項16】
平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)の値との差が8.0以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項17】
平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)の値との差が3.0以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項18】
平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)の値との差が1.0以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項19】
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅が1.00mm以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項20】
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅が0.75mm~1.00mmである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項21】
上記樹脂の曲げ弾性率は2.0MPa以上である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項22】
上記樹脂の曲げ弾性率が1.0MPa~18.0MPaである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項23】
上記レーダー検出可能な材料のシート抵抗が0.01オーム/平方/ミル~0.10オーム/平方/ミルである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項24】
上記レーダー検出可能な材料のシート抵抗が0.04オーム/平方/ミル~0.06オーム/平方/ミルである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項25】
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの導電率は800,000シーメンス/メートル以下である請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項26】
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの導電率が700,000シーメンス/メートル~900,000シーメンス/メートルである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項27】
上記ゴルフボールは、上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項28】
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの膜厚が0.5μm~5.0μmである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項29】
ゴルフボールであって、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが、当該ゴルフボールの任意の単一層の上または2つ以上の層の間に配置され、当該ゴルフボールの任意の層の上に存在する上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが、当該ゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、レーダー反射性であり、レーダー追跡システムを介して発射条件データを検出できるように構成される、上記ゴルフボールにおいて、
上記ゴルフボールは、少なくとも内側コア層および外側カバー層を有し、上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、上記外側カバー層に隣接して配置された層の外側表面の上に配置され、
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.0mm以下であり、上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの膜厚は0.5μm~5.0μmであり、
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、第1ストライプ、第2ストライプ、および第3ストライプを有する連続形状であり、
上記第1ストライプは第1長さを有し、上記第2ストライプは第2長さを有し、上記第3ストライプは第3長さを有し、上記第3長さは上記第1長さより短く、上記第3長さは上記第2長さより短く、
上記第1ストライプを二等分する第1平面と上記第2ストライプを二等分する第2平面は、60°~120°の角度で分離され、上記第3ストライプを二等分する第3平面は、上記第1平面および上記第2平面に対して非平行であり、
上記少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、レーダー検出可能な材料から形成され、上記レーダー検出可能な材料は、
曲げ弾性率が1.0MPa~18.0MPaである樹脂と、
第1の複数の導電性金属顔料であって、当該第1の複数の導電性金属顔料は、銀、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、スズ、酸化スズ、アンチモン、酸化アンチモン、酸化銅、白金、パラジウム、イリジウムコーティング白金、銀コーティング銅、銀コーティング鉄、銀コーティングニッケル、またはコーティングされたコアシェル顔料のうちの少なくとも1つを有する上記第1の複数の導電性金属顔料とを有し、
上記第1の複数の導電性金属顔料の平均粒径は10.0ミクロン以下であり、上記第1の複数の導電性金属顔料の平均アスペクト比は10.0以下であり、
平均アスペクト比(AR)の値と平均粒子サイズ(PS)(ミクロン単位)との関係が、0.5≦(AR/PS)≦5.0で定義されることを特徴とするゴルフボール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的には、レーダーシステムによる検出および追跡を改善するための、1つのマークまたは複数のマークを含むゴルフボールに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフシミュレーターやゴルフ用具のフィッティングなど、ゴルフボールの発射状態を検出するためのシステムを必要とするゴルフ体験への関心はますます高まっている。しかし、現在この目的で使用されているレーダー追跡システムは、ボールのスピン特性などの発射条件データを正確に取得する能力に制限がある。
【0003】
レーダー追跡システムで一般的に使用されるレーダー反射ステッカーの使用には欠点もある。レーダー追跡システムが発射状態データを取得するために、レーダー反射ステッカーは通常、ゴルフボールの外側表面に貼られる。ただし、これらのステッカーの使用には、たとえば、ボール上のステッカーの正確な配置、ゴルファーとティーに対するステッカーの位置合わせ、ボールにステッカーを配置するために必要な時間と労力など、課題がある。ステッカーの耐久性が不足しているため、発射状態データの品質が低下し、ステッカーを交換する必要がある。
【0004】
したがって、次の利点の1つ以上を提供するゴルフボールが必要である。すなわち、レーダー追跡システムによって収集されたゴルフボールの発射状態データの品質の向上、およびこれらのレーダー追跡システムのエンドユーザーのエクスペリエンスの向上である。
【発明の開示】
【0005】
この発明は、1つのマークまたは複数のマークがその表面上に配置された少なくとも1つの層を有するゴルフボールに向けられている。
【0006】
具体的な実施例において、マークは連続的な形状を具備し、レーダー検出可能な材料から形成される。この実施例の具体的な側面において、ゴルフボールは、以下の特徴のうちの1つまたは複数をさらに有する。
・マークが非円形である;
・レーダー検出可能材料は、ベース樹脂および導電性材料を有する導電性インクであり、ここで、ベース樹脂は、オプションとして、ビニルポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、エポキシポリマー、およびこれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから選択される。導電性材料は、オプションとして、銀、導電性炭素、アルミニウム、グラフェン、ナノチューブ、ナノ金属、およびそれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから選択される;
・マークの抵抗率は0.1オーム~2,500オームである;
・マークは、当該マークが配置されているゴルフボール層の表面上の幅0.025インチのすべての大円経路が当該マークと交差するような寸法を具備している;
・ゴルフボールは、内側コア層、外側カバー層、および内側コア層と外側カバー層との間に配置された1つまたは複数の中間層を有する。マークが配置されている表面は、外側カバー層に隣接して配置された中間層の外側表面である。
【0007】
他の具体的な実施例において、マークは、レーダー検出可能材料から形成され、このマークは、当該マークが配置されるゴルフボール層表面上のすべての大円経路が当該マークと交差するような寸法を具備する。
【0008】
他の具体的な実施例において、マークは、レーダー検出可能材料から形成され、3つ以上の交差するストライプを有する連続形状を有する。
【0009】
他の具体的な実施例において、少なくとも1つの層は、その表面上に配置された複数のレーダー検出可能マークを具備する。この実施例の具体的な側面において、レーダー検出可能マークは、0.1オーム~25オームの抵抗率を具備する。この実施例の他の具体的な側面において、レーダー検出可能マークが配置されるゴルフボール層表面上の幅0.025インチの大円経路はすべて、マークの少なくとも1つと交差する。この実施例の他の側面において、レーダー検出可能マークが配置されるゴルフボール層表面上のすべての大円経路は、マークの少なくとも1つと交差する。この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークは、第1のマークおよび第2のマークを含み、第1のマークは、連続した不規則な形状を有し、第2のマークは、基本的な非多角形形状、正多角形、不規則な多角形から選択された基本的な形状を有する。適切な基本的な非多角形の形状の非限定的な例は、円、リング、および三日月を含む。適切な正多角形の非限定的な例は、正方形および正三角形を含む。適切な不規則な多角形の非限定的な例は、長方形、非等辺三角形、および山形を含む。この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークは、第1のマークおよび第2のマークを含み、第1のマークは、複数の交差するストライプを含む連続した不規則な形状を有し、第2のマークは、第1のマークとは異なる不規則な形状を有する。この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークは、第3のマークを含み、第3のマークは、不規則な形状または規則的な形状のいずれかを有する。この実施例の他の具体的な側面において、ボールの任意の層に存在するレーダー検出可能マークのすべてがボールの外側表面に放射状に投影される場合、レーダー検出可能マークは、1%~20%の総表面被覆率を有する。
【0010】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは2つ以上の層を有し、2つ以上の層のうちの少なくとも2つは、その表面上に配置された1つ以上のレーダー検出可能マークを有する。ボールの任意の層に存在するすべてのレーダー検出可能マークがボールの外側表面放射状に投影されるとき、ゴルフボール外側表面の幅0.025インチの大円経路ごとに少なくとも1つのマークと交差する。
【0011】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、その単一層に配置された複数のレーダー検出可能マークを具備する。複数のレーダー検出可能マークは、少なくとも11個の等間隔の非円形マークを含む。この実施例の具体的な側面において、等間隔の非円形マークの数は、11~37までの素数である。
【0012】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、その2つ以上の層の間に配置された複数のレーダー検出可能マークを具備する。複数のレーダー検出可能マークは、少なくとも11個の非円形マークを含む。ボールの任意の層に存在するすべてのレーダー検出可能マークがボールの外側表面に放射状に投影されると、レーダー検出可能マークは等間隔に配置される。この実施例の具体的な側面において、等間隔の非円形マークの数は、11~37までの素数である。
【0013】
他の具体的な実施例において、存在するすべてのレーダー検出可能マークの総表面被覆率は、0.1%~4.0%である。この実施例の具体的な側面において、ゴルフボールは、その表面にレーダー検出可能マークを配置した層を具備し、マークは、連続した非円形形状および0.1%~4.0%の表面被覆率を具備する。この実施例の他の具体的な側面において、ゴルフボールは、その2つ以上の表面の間に配置された複数のレーダー検出可能マークを具備し、そして、ボールのいずれかの層のいずれかの表面に存在するすべてのレーダー検出可能マークがボールの外側表面に放射状に投影される場合、レーダー検出可能マークは全体的に連続した非円形形状を有する。この実施例の他の具体的な側面において、ゴルフボールは、その少なくとも1つの層の表面上に配置された1つまたは複数のレーダー検出可能マークを具備し、存在するレーダー検出可能マークの総数は2つ以上であり、そして、レーダー検出可能マークの総表面被覆率は0.1%~4.0%である。
【0014】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、任意の単一層上または2つ以上の層間に配置された複数のレーダー検出可能なマークを具備する。ボールの任意の層上に存在するレーダー検出可能なマークのすべてがボールの外側表面上に放射状に投影されると、投影されたレーダー検出可能なマークの全体的なパターンは、一連の3つ以上のマークからなり、一連の各マークの幾何学的中心は、ボールの外側表面上の1.5mm幅の大円バンド上に位置する。この実施例の具体的な側面において、投影されたマークの全体的なパターンは、本質的に、大円に沿って配置された複数のマークからなる。この実施形例の他の側面において、複数のマークが配置される大円の部分の長さは、ボールの円周の半分以下である。
【0015】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、任意の単一層または2つ以上の層の間に配置された複数のレーダー検出可能なマークを具備する。ボールの任意の層に存在するレーダー検出可能なマークのすべてがボールの外側表面上に放射状に投影されると、投影されたレーダー検出可能なマークの全体的なパターンは、3つ以上のマークからなる第1大円シリーズ(このシリーズの各マークの幾何学的中心は、ボールの外側表面上の第1の1.5mm幅の大円バンド上に位置する)と、3つ以上のマークからなる第2の大円シリーズ(このシリーズの各マークの幾何学的中心は、ボールの外側表面上の第2の1.5mm幅の大円バンド上に位置する)とを有する。
【0016】
他の側面において、この発明は、表面に1つまたは複数のマークが配置された少なくとも1つの層を含むゴルフボールに関する。1つの側面において、ゴルフボールが開示され、このゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークを具備し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されると投影パターンが形成される。
【0017】
投影パターンは、ゴルフボールの外側表面上の第1球面弧によって定義される経路に沿ってマッピングされた第1波プロファイルを有して良い。投影パターンは、少なくとも1つの第1頂部(山ともいう。crest)と少なくとも1つの第1底部(谷ともいう。trough)を含む。第1球面弧は、ゴルフボールの外側表面上の第1大円に沿って定義されて良い。
【0018】
投影パターンは、波の角度範囲を定義するために互いに円周方向に離間した第1終端および第2終端を有して良い。一例でにおいて、終端は互いに少なくとも45度離間して良い。一例において、第1終端および第2終端は円周方向に240度~300度離間して良い。言い換えれば、波の角度範囲は少なくとも45度に及んで良く、好ましくは240度~300度に及んで良い。一例において、波の角度範囲は270度に及んで良い。
【0019】
平行波を含む一例において、予め定められた波長または周期をカバーするために、波プロファイルの終端の円周間隔を変えて良い。例えば、2つの平行波プロファイルは、印刷面に対する異なる位置を考慮し、2つの波プロファイルの波の角度範囲を揃えるために、可変長さを具備して良い。
【0020】
投影パターンは、一例において、は少なくとも1.0周期にわたって延びて良い。一例において、投影パターンは5.0周期未満にわたって延びて良い。
【0021】
第1波形プロファイルの振幅は、ゴルフボールの直径と関係がある。一例において、振幅はゴルフボールの直径の40%以下である。一例において、振幅はゴルフボールケーシングコア(Cased Core:コアをケーシング層で被覆したもの))の直径の40%以下である。一例において、振幅はゴルフボールサブアセンブリの直径の40%以下である。他の例において、振幅はゴルフボールの直径の5%~50%、振幅はゴルフボールの直径の10%~30%、または振幅はゴルフボールの直径の15%~25%である。他の例において、振幅はゴルフボールケーシングコアの直径の10%~60%、振幅はゴルフボールケーシングコアの直径の20%~50%、または振幅はゴルフボールケーシングコアの直径の25%~40%である。他の例において、振幅はゴルフボールサブアセンブリの直径の5%~55%、振幅はゴルフボールサブアセンブリの直径の15%~45%、または振幅はゴルフボールサブアセンブリの直径の25%~40%である。振幅は、マーキングまたは投影パターンの中間点、中心、または中間部分で測定できる。他の例において、振幅は、波プロファイルの中心軸から等距離にある球面弧上の任意の2つの対応する点として定義できる。
【0022】
第1波プロファイルは、種々の波プロファイルに従って形成されて良い。例えば、波プロファイルは、正弦波、のこぎり波、三角波、または方形波のいずれかであって良いる。一例において、複数の波形を組み合わせて良い。
【0023】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、一例において単一の層上に配置することができる。別の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、複数の層間に配置された複数のレーダー検出可能なマークから構成することができる。
【0024】
投影パターンは、一例において、連続した途切れのないストリップとして形成され得る。別の例において、投影パターンは、互いに間隔をあけて互いに整列した複数の個別のストリップとして形成されて良く、個別のストリップが集合体で波プロファイルを形成する。一側面によれば、個別のストリップは、共通の貫通線またはトラックを中心に配置され、全体的な波プロファイルは個別のストリップによって形成される。
【0025】
波プロファイルおよびレーダー検出可能マークの種々のパラメータ、サイズ、プロファイル、形状などは、変更可能である。一例において、レーダー検出可能マークの幅は、1.0mm~5.0mmである。一例において、第1波プロファイルは、7.0mm~15.0mmの振幅を具備して良い。
【0026】
投影パターンは、少なくとも1つの第2頂部と少なくとも1つの第2底部とを具備する第2波プロファイルをさらに有して良い。第1波プロファイルは、複数の第1点から構成され、第2波プロファイルは、複数の第2点から構成されて良い。第1波プロファイルに沿った第1点の各々と、第2波プロファイルに沿った最も近い隣接する第2の点の各々は、第1波プロファイルおよび第2波プロファイルの全体に沿って均一な法線距離が定義されるように、互いに等距離にされて良い。均一な法線距離は、4.0mm~6.0mmであって良い。第1および第2波プロファイルは、互いに平行であって良い。他の側面において、波プロファイル間の法線距離は変化して良く、不均一であって良い。
【0027】
第1波プロファイルおよび第2波プロファイルは、それぞれ互いに同一の所定の振幅を具備して良く、均一な法線距離は予め定められた振幅の少なくとも半分であり、均一な法線距離は予め定められた振幅の2倍以下である。
【0028】
第2波プロファイルは、第1球状弧から離れた位置にある第2球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされて良い。
【0029】
ゴルフボールの他の例がここに開示される。ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークを具備し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、周期関数によって定義され、ゴルフボールの外側表面上の第1の球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされる第1波形プロファイルを有して良い。周期関数は、正弦波、鋸歯状波、三角波、または方形波のうちの1つから選択されて良い。他の例において、波プロファイルは、他の周期関数を生成する波形の組み合わせとして定義されて良い。正弦波、鋸歯状波、三角波、または方形波のうちの1つ以上を、他の関数または周期プロファイルに加えて組み合わせて良い。
【0030】
一例において、投影パターンは、45度から270度の波角範囲を具備して良い。周期関数は、少なくとも1.0周期繰り返して良い。投影パターンは、少なくとも1つの第2頂部と少なくとも1つの第2底部を持つ第2の波プロファイルをさらに含んで良い。第1の波プロファイルおよび第2の波プロファイルの全体に沿って均一な法線距離を定義することができる。第1波プロファイルは第1振幅を具備して良く、第2の波プロファイルは第2の振幅を具備して良い。均一な法線距離は、第1振幅の半分未満であって良い。均一な法線距離は、第2振幅の半分未満であって良い。第1振幅は、ゴルフボール、ゴルフボールのケーシングコア、またはゴルフボールのサブアセンブリのうちの少なくとも1つの直径の40%以下であって良い。
【0031】
ゴルフボールの他の例もここに開示される。ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークを具備して良く、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、周期関数によって定義され、ゴルフボールの外側表面上の第1球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされる第1波プロファイルを含んで良い。周期関数は正弦波であり、周期関数は少なくとも1.0周期繰り返して良い。
【0032】
1側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、樹脂、および第1の複数の導電性金属顔料を含むレーダー検出可能な材料から形成され得る。この文脈で使用される場合、導電性という用語は電気伝導性を指し、導電性および電気的伝導性という用語はここで互換的に使用される。一側面において、本開示は、部分的に導電性顔料を含むレーダー反射材料またはマーキングを提供する。顔料は、さまざまな材料から形成することができ、非金属ベース組成物および/またはコーティングから形成することができる。
【0033】
第1の複数の導電性金属顔料は、平均粒子サイズが10.0ミクロン以下であり、第1の複数の導電性金属顔料は、平均アスペクト比が10.0以下である。当業者であれば、顔料の特性は変化し得ることを理解するであろう。
【0034】
第1の複数の導電性金属顔料は、銀、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、スズ、酸化スズ、アンチモン、酸化アンチモン、酸化銅、白金、パラジウム、イリジウムコーティング白金、銀コーティング銅、銀コーティング鉄、銀コーティングニッケル、またはコーティングされたコアシェル顔料のうちの少なくとも1つを有して良い。
【0035】
レーダー検出可能な材料は、さらに、第1の複数の導電性金属顔料とは異なる材料から形成された第2の複数の導電性金属顔料を有して良い。第2の複数の導電性金属顔料は、導電性ポリマーでコーティングされた顔料を含んで良い。導電性ポリマーは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。他の側面において、第2の複数の導電性金属顔料は、銀コーティングされた銅、銀コーティングされた鉄、または銀コーティングされたニッケルであって良い。
【0036】
他の側面において、レーダー検出可能な材料は、第1の複数の導電性金属顔料とは異なる材料から形成された第2の複数の導電性顔料をさらに有して良い。第2の複数の導電性顔料は、金属顔料、または導電性材料でコーティングできる非金属顔料を含んで良い。当業者であれば、コーティングおよび/または顔料自体が導電性であって良いことを理解するであろう。
【0037】
一側面において、第2の複数の導電性金属顔料は磁性顔料である。一側面において、第2の複数の導電性金属顔料は放射線不透過性顔料である。第2の複数の導電性金属顔料はタングステンを含んで構成されて良い。
【0038】
一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは5.0ミクロン以下である。一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは7.5ミクロン以下である。一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは10.0ミクロン以下である。一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは4.0ミクロン~12.0ミクロンである。一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは1.0ミクロン~15.0ミクロンである。
【0039】
一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは2.0ミクロン以下である。一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均アスペクト比は5.0以下である。一側面において、平均アスペクト比(AR)の値と平均粒子サイズ(PS)(ミクロン単位)との関係は、0.5≦(AR/PS)≦5.0で定義される。一側面において、平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)の差は8.0以下である。一側面において、平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)の差は3.0以下である。一側面において、平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)の差は1.0以下である。
【0040】
一側面において、第1の複数の顔料は金属以外の材料から形成することができ、導電性材料でコーティングすることができる。
【0041】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、1.0ミクロン~10.0ミクロンの深さを具備して良い。少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.50mm以下であって良い。少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.00mm以下であって良い。少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、0.75mm~1.00mmであって良い。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、0.75mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、0.50mm~0.75mmである。マークの幅、ならびに他のすべてのパラメータ、測定値、寸法などは、変化して良い。
【0042】
樹脂は、一側面において、少なくとも2.0MPaの曲げ弾性率または曲げ弾性率を具備して良い。樹脂は、一側面において、1.0MPa~18.0MPaの曲げ弾性率を具備して良い。一側面において、曲げ弾性率はASTM D790に従って試験して良い。当業者であれば、他の試験基準が使用できることを理解するであろう。
【0043】
一側面において、シート抵抗値は、マークを形成する材料に関連する値を指して良く、必ずしも当該マークを含むゴルフボールによって示される値を指すわけではない。例えば、レーダー検出可能なマークのシート抵抗値を指す場合、値はマークを形成する材料のシート抵抗値を指して良い。
【0044】
レーダー検出可能なマーク、または、当該マークを形成する材料は、0.01オーム/平方/ミル~0.10オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備して良い。一側面において、レーダー検出可能なマークまたはマークを形成する材料は、0.025オーム/平方/ミル~0.075オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備して良い。レーダー検出可能なマーク、または、当該マークを形成する材料は、0.04オーム/平方/ミル~0.06オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備して良い。一側面において、レーダー検出可能なマーク、または当該マークを形成する材料は、800,000シーメンス/メートル以下の導電率を具備して良い。他の側面において、レーダー検出可能なマーク、または当該マークを形成する材料は、700,000シーメンス/メートル~900,000シーメンス/メートルの導電率を具備して良い。一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有して良い。
【0045】
他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、銅、銀、導電性ポリマー、金、白金、導電性カーボン、ニッケル、亜鉛、またはアルミニウムのうちの少なくとも1つを有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0046】
一側面において、レーダー検出可能材料は金を含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料は白金および導電性カーボンを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料は銀および亜鉛を含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料は導電性ポリマーおよび導電性カーボンを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルおよび銀を含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルおよび導電性カーボンを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルおよび導電性ポリマーを含んで構成される。
【0047】
ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有して良い。
【0048】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.50mm以下であって良い。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.00mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、0.75mm~1.00mmである。マークの幅、ならびに他のすべてのパラメータ、測定値、寸法などは、変化して良い。
【0049】
一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバックミンスターフラーレン(以下、バッキーボール)のうちの少なくとも1つから構成される。
【0050】
一側面において、レーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。シート抵抗値は、当業者であれば理解できるように変化して良い。
【0051】
他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、銀と金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性炭素の混合物、または銀と鉄系セラミックの混合物を含む導電性材料を含むレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0052】
導電性材料は、銀および導電性カーボンの混合物を有して良い。他の側面において、銀および導電性カーボンの混合物は、銀2部に対して導電性カーボン1部の比率を含む。他の側面において、導電性材料は銀コーティングされたガラスを有する。他の側面において、導電性材料は銀コーティングされた銅を有する。他の側面において、導電性材料は銀と金属塩の混合物を有する。他の側面において、銀および金属塩の混合物中の金属塩は塩化銀を含む。他の側面において、導電性材料は銀および鉄系セラミックの混合物を有する。他の側面において、導電性材料は銀および導電性樹脂の混合物を有する。
【0053】
一側面において、銀および金属塩の混合物は、銀80部に対して金属塩20部の比率を含む。他の側面において、銀とスズまたはスズ酸化物との混合物は、銀70部に対してスズまたはスズ酸化物30部の比率を含む。
【0054】
一側面において、導電性樹脂は、ポリ(3,4エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0055】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0056】
一側面において、レーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。他の側面において、レーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。他の側面において、レーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。マークの幅、ならびに他のすべてのパラメータ、測定値、寸法などは、変化して良い。
【0057】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。シート抵抗値は、当業者が理解するように変化して良い。
【0058】
他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含む導電性ポリマーを有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0059】
一側面において、レーダー検出可能材料は、銀をさらに有して良い。一側面において、レーダー検出可能材料は、導電性炭素をさらに有する。一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。
【0060】
一側面において、レーダー検出可能材料は導電性金属をさらに有する。一側面において、レーダー検出可能材料はテルル化ビスマスをさらに有する。他の側面において、レーダー検出可能材料はテルル化アンチモンをさらに有する。一側面において、レーダー検出可能材料は銀と金属塩の混合物、銀コーティングガラス、銀コーティング銅、銀とスズまたはスズ酸化物の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性カーボンの混合物、または銀と鉄系セラミックの混合物のうち少なくとも1つをさらに有する。
【0061】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0062】
一側面において、レーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。一側面において、レーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。一側面において、レーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。マークの幅、ならびに他のすべてのパラメータ、測定値、寸法などは、変化して良い。
【0063】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。シート抵抗値は、当業者が理解するように変化して良い。
【0064】
さらに他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、1.0MPa~18.0GPaの曲げ弾性率を有する樹脂と、導電性材料とを有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0065】
導電性材料は、銀、導電性炭素、またはアルミニウム顔料のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。
【0066】
一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0067】
一側面において、銀は、銀と金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性炭素の混合物、または銀と鉄系セラミックの混合物のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0068】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0069】
一側面において、レーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。他の側面において、レーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。他の側面において、レーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。
【0070】
一側面において、樹脂の曲げ弾性率は10.0GPa~16.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は3.0GPa~4.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は17.0MPa~20.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は1.0MPa~3.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は2.0MPa~3.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は1.0MPa~1.5MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は5.0GPa~15.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は1.0GPa~10.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は100.0MPa~250.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は500.0MPa~1.0GPaである。
【0071】
一側面において、レーダー検出可能なマークのシート抵抗は、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルである。シート抵抗値は、当業者であれば理解できるように変化して良い。
【0072】
一側面において、樹脂はビニル系ポリマーを少なくとも含んで構成される。他の側面において、樹脂はウレタン系ポリマーを少なくとも含んで構成される。他の側面において、樹脂はエポキシ系ポリマーを少なくとも含んで構成される。
【0073】
一側面において、導電性材料は少なくとも銀を含んで構成される。他の側面において、導電性材料は少なくとも銀および導電性炭素を含んで構成される。他の側面において、導電性材料は少なくとも導電性炭素を含んで構成される。他の側面において、導電性材料は少なくとも導電性炭素およびアルミニウム顔料を含んで構成される。
【0074】
さらに他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、少なくとも1つのスズまたはそのスズ酸化物を含むレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0075】
レーダー検出可能材料は、さらに少なくとも1つの導電性ポリマーを有して良い。少なくとも1つの導電性ポリマーは、ポリ(3,4エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。レーダー検出可能材料は、さらに導電性炭素を有して良い。一側面において、レーダー検出可能材料は、さらに導電性金属を有する。一側面において、導電性金属は銀を有する。
【0076】
一側面において、レーダー検出可能な材料は、銀70部に対してスズまたはスズ酸化物30部の比率で構成される。一側面において、銀は、銀と金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性炭素の混合物、または銀と鉄系セラミックの混合物のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0077】
一側面において、スズ酸化物はインジウムスズ酸化物を含む。他の側面において、スズ酸化物はアンチモンスズ酸化物を含む。
【0078】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有して良い。
【0079】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。一態様では、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。マークの幅、ならびに他のすべてのパラメータ、測定値、寸法などは変化して良い。
【0080】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。シート抵抗値は、当業者が理解するように変化して良い。
【0081】
さらに他の例において、ここでは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示されており、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは遷移金属を含むレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0082】
遷移金属は、さらに、パラジウム、鉄、タングステン、モリブデン、ロジウム、ルテニウム、レニウム、オスミウム、またはイリジウムのうちの少なくとも1つを有して良い。遷移金属は、タングステンを含んで構成されて良い。他の側面において、遷移金属は鉄を含んで構成されて良い。一側面において、遷移金属はモリブデンを含んで構成されて良い。
【0083】
遷移金属は、銅、銀、銀と金属塩の混合物、金、白金、ニッケル、スズまたはそのスズ酸化物、または亜鉛のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。
【0084】
遷移金属は、一側面において、ニッケルを含んで良い。他の側面において、遷移金属は白金を含む。一側面において、遷移金属は白金を含み、レーダー検出可能な材料は導電性炭素をさらに有する。
【0085】
一側面において、遷移金属は、白金10部と導電性炭素90部とを含んで構成される。一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0086】
一側面において、レーダー検出可能材料は、導電性ポリマー、導電性カーボン、またはアルミニウムのうちの少なくとも1つをさらに有する。一側面において、導電性ポリマーは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含むで構成される。
【0087】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0088】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。当業者であれば理解できるように、幅は変化して良い。
【0089】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。シート抵抗値は、当業者が理解するように変化して良い。
【0090】
さらに他の例において、ここでは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示されており、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、樹脂と、銀およびアンチモンを含む導電性材料とを含むレーダー検出可能な材料から形成される。
【0091】
一側面において、レーダー検出可能材料は、さらに放射線不透過性材料を有する。放射線不透過性材料はタングステンを含む。タングステンは、レーダー検出可能材料の総重量の1%~50%で提供されて良い。タングステンは、レーダー検出可能材料の総重量の15%~35%で提供されて良い。
【0092】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークのシート抵抗は、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルである。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークのシート抵抗は、0.05オーム/平方/ミル~5.0オーム/平方/ミルである。シート抵抗値は、当業者が理解するように、変化して良い。
【0093】
一側面において、アンチモンは酸化アンチモンである。他の側面において、アンチモンは酸化アンチモンスズである。
【0094】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.5mm~3.0mmである。他の側面において、導電性材料は導電性炭素をさらに有する。他の側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0095】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0096】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。当業者であれば理解できるように、幅は変化して良い。
【0097】
一側面において、銀は、銀と金属塩との混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物との混合物、銀と導電性樹脂との混合物、銀と導電性炭素との混合物、または銀と鉄系セラミックとの混合物のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0098】
他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがレーダー反射インクおよび少なくとも1つの選別添加剤を含むレーダー検出可能な材料から形成される。選別添加剤は、ここで開示されているように、種々の材料から形成されて良い。
【0099】
選別添加剤は、少なくとも1つの放射線不透過性添加剤を有して良い。一側面において、少なくとも1つの放射線不透過性添加剤は、少なくとも1つの放射線不透過性顔料または少なくとも1つの放射線不透過性染料を有して良い。少なくとも1つの放射線不透過性顔料および/または放射線不透過性染料は、ヨウ素、バリウム、硫酸バリウム、タンタル、タングステン、チタン、ビスマス、酸化ビスマス、三酸化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、次炭酸ビスマス、ジルコニウム、酸化ジルコニウム、または金のうちの少なくとも1つを含むで構成されて良い。少なくとも1つの放射線不透過性染料は、ヨウ素を含むことができる。レーダー反射インクは、少なくとも1つの銀または導電性カーボンを含んで構成されて良い。
【0100】
選別添加剤は、少なくとも1つの磁性添加剤または強磁性添加剤を含んで構成されて良い。少なくとも1つの磁性添加剤または強磁性添加剤は、少なくとも1つの磁性顔料または強磁性顔料を含んで構成されて良い。少なくとも1つの磁性顔料は、鉄、ニッケル、コバルト、またはネオジムのうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。少なくとも1つの強磁性顔料は、鉄、コバルト、モリブデン、またはニッケルのうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。
【0101】
投影パターンおよびレーダー検出可能なマークを具備するゴルフボールを形成するさらなる側面および特徴がここで開示される。
【図面の簡単な説明】
【0102】
添付の図面において、これらは、明細書の一部を形成し、それと併せて読まれるべきであり、種々の図において同様の部品を示すために同様の参照番号が使用されている。
図1図1は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図2図2は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図3図3は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図4図4は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図5図5は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図6図6は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図7図7は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図8図8は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図9図9は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図10図10は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図11図11図は、この発明の一実施例に従う、マークの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図12A図12Aは、この発明の一実施例に従う不規則な形状の平均幅を決定するための方法を示す概略図である。
図12B図12Bは、この発明の一実施例に従う不規則な形状の平均幅を決定するための方法を示す概略図である。
図13図13は、この発明の一実施例に従う、マーキングパターンの平面図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図14図14は、この発明の一実施例に従う、マーキングパターンの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図15図15は、この発明の一実施例に従う、マーキングパターンの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図16図16は、この発明の一実施例に従う、マーキングパターンの平面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
図17図17は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの上面図、等角図、正面図、側面図、および背面図である。
図18図18は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの上面図、等角図、正面図、側面図、および背面図である。
図19図19は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図19A)、第1の側面図(図19B)、正面図(図19C)、第2の側面図(図19D)、および、等角図(図19E)を示す。
図20図20は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図20A)、第1の側面図(図20B)、正面図(図20C)、第2の側面図(図20D)、および、等角図(図20E)を示す。
図21図21は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図21A)、第1の側面図(図21B)、正面図(図21C)、第2の側面図(図21D)、および、等角図(図21E)を示す。
図22図22は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図22A)、第1の側面図(図22B)、正面図(図22C)、第2の側面図(図22D)、および、等角図(図22E)を示す。
図23図23は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図23A)、第1の側面図(図23B)、正面図(図23C)、および、第2の側面図(図23D)を示す。
図24図24は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図24A)、第1の側面図(図24B)、正面図(図24C)、および、第2の側面図(図24D)を示す。
図25図25は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図25A)、第1の側面図(図25B)、正面図(図25C)、および、第2の側面図(図25D)を示す。
図26図26は、この発明の一実施例に従うマーキングパターンの背面図(図26A)、第1の側面図(図26B)、正面図(図26C)、第2の側面図(図26D)、および、等角図(図26E)を示す。
図27図27は、図19A~19Dのマーキングパターンの背面図、第1の側面図、前面図、および第2の側面図を、追加の注釈とともに示す。
図28図28は、この発明の一実施例に従うマークの上面図、等角図、正面図、側面図、および背面図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0103】
この発明のゴルフボールは、その表面上に配置された少なくとも1つのレーダー検出可能マークを具備する1つまたは複数の層を含む。マークを形成するための特に適切なレーダー検出可能材料は、ベース樹脂および導電性材料を含む導電性インクを含むけれども、これらに限定されない。インクは、水系または溶剤系のいずれでもよい。インクは、1成分または2成分インクであって良い。インクは、イソシアネートベースの硬化剤、UV硬化、および/または熱硬化で硬化させることができる。インクおよびそこから形成されるマークは、透明または不透明であって良い。具体的な実施例において、インクのベース樹脂は、ビニルポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、エポキシポリマー、およびそれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから選択される。他の具体的な実施例において、インクの導電性材料は、銀、導電性カーボン、アルミニウム、グラフェン、ナノチューブ、ナノメタル、およびそれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから選択される。特に適切なインクは、0.1オームまたは0.5オームまたは1オームまたは5オームまたは6オームまたは7オームまたは25オームまたは2,500オームの抵抗率、または、上述の値から選択された下限値および上限値を有する範囲の抵抗率を有するマークを製造できるインクである。適切な市販のインクの非限定的な例は、ITW TransTechから市販されているInkLab303銀導電性インク;CreativeMaterialsInc.から市販されているシルバーインク、導電性カーボンインク、アルミニウムインク、シルバー/カーボンブレンドインク、およびアルミニウム/カーボンブレンドインクである。ゴルフボールが単一のレーダー検出可能マークに複数のレーダー検出可能マークを単一の層に含むこの発明の実施例において、あるマークを形成するために使用されるレーダー検出可能材料は、別のマークを形成するために使用されるレーダー検出可能材料と同じであっても異なっていてもよい。ゴルフボールが、その表面上に配置された1つまたは複数のレーダー検出可能マークを有する少なくとも2つの層を含む、この発明の実施例において、1つの層上にマークを形成するために使用されるレーダー検出可能材料は、別のマークを形成するために使用されるレーダー検出可能材料と同じであっても異なっていてもよい。
【0104】
レーダー検出可能な材料は、任意の適切な技術を使用して層の表面に塗布される。具体的な実施例において、マークは、パッド印刷によってゴルフボール層の表面にレーダー検出可能材料を塗布することによって形成される。この実施例の具体的な側面において、パッド印刷マークは、少なくとも0.5μmの膜厚、または5μm以下の膜厚、または0.5μm、1μm、3μm、4μm、および5μmから選択される下限および上限を有する範囲内の膜厚を有する。
【0105】
一側面において、マーキングのフィルムの厚さは、少なくとも0.1μmであり、10.0μm以下であって良い。他の側面において、マーキングのフィルムの厚さは、少なくとも0.05μmであり、15.0μm以下であって良い。
【0106】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、樹脂と、第1の複数の導電性金属顔料とを含むレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0107】
第1の複数の導電性金属顔料は、平均粒子サイズが10.0ミクロン以下であり、第1の複数の導電性金属顔料は、平均アスペクト比が10.0以下である。当業者であれば、顔料の特性は変化し得ることを理解するであろう。
【0108】
第1の複数の導電性金属顔料は、銀、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、スズ、酸化スズ、アンチモン、酸化アンチモン、酸化銅、白金、パラジウム、イリジウムコーティング白金、銀コーティング銅、銀コーティング鉄、銀コーティングニッケル、またはコーティングコアシェル顔料のうちの少なくとも1つを有して良い。一側面において、コーティングコアシェル顔料は、ガラスコア、セラミックコア、および/または合金または合金コアを含んで良い。銀とニッケル、アルミニウムとニッケルなどの顔料の混合物を含んで良い。顔料は、本質的に導電性のコーティングポリマー顔料と組み合わされて良い。他の例示的な材料は、銀コーティング銅、銀コーティング鉄、および/または銀コーティングニッケルを含む。顔料および/またはコーティングは導電性であって良い。顔料および/またはコーティングは金属から形成されて良い。顔料および/またはコーティングは非金属から形成されて良い。
【0109】
レーダー検出可能な材料は、さらに、第1の複数の導電性金属顔料とは異なる材料から形成された第2の複数の導電性金属顔料を有して良い。第2の複数の導電性金属顔料は、導電性ポリマーでコーティングされた顔料、または他の金属でコーティングされた顔料を含む。導電性ポリマーコーティングは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、ポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。一側面において、導電性顔料には、銀コーティングされた銅、銀コーティングされた鉄、または銀コーティングされたニッケルを含んで良い。
【0110】
他の側面において、レーダー検出可能な材料は、第1の複数の導電性金属顔料とは異なる材料から形成された第2の複数の導電性顔料をさらに有して良い。第2の複数の導電性顔料は、導電性ポリマーでコーティングされた顔料を含んで良い。導電性ポリマーコーティングは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、ポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。第2の複数の導電性顔料は、金属または非金属であり得る少なくとも1つのベース材料に塗布された導電性コーティングを含んで良い。
【0111】
一側面において、第2の複数の導電性金属顔料は磁性顔料である。一側面において、第2の複数の導電性金属顔料は放射線不透過性顔料である。第2の複数の導電性金属顔料はタングステンを含んで構成されて良い。
【0112】
一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは5.0ミクロン以下である。一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均粒子サイズは2.0ミクロン以下である。一側面において、第1の複数の導電性金属顔料の平均アスペクト比は5.0以下である。一側面において、平均アスペクト比(AR)の値と平均粒子サイズ(PS)(ミクロン単位)との関係は、0.5≦(AR/PS)≦5.0によって定義される。一側面において、平均アスペクト比(AR)の値と平均粒子サイズ(PS)(ミクロン単位)との関係は、0.1≦(AR/PS)≦10.0によって定義される。一側面において、平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)の差は8.0以下である。一側面において、平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)との間の差は3.0以下である。一側面において、平均アスペクト比の値と平均粒子サイズ(ミクロン単位)との間の差は1.0以下である。
【0113】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、1.0ミクロン~10.0ミクロンの深さを具備して良い。少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.50mm以下であって良い。少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.00mm以下であって良い。少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、0.75mm~1.00mmである。当業者であれば、マークの寸法は変化して良いことを理解するであろう。
【0114】
樹脂は、一側面において、少なくとも2.0MPaの曲げ弾性率を具備して良い。樹脂は、一側面において、1.0MPa~18.0MPaの曲げ弾性率を具備して良い。当業者であれば、種々の樹脂および樹脂系をレーダー反射材料と組み合わせて使用できることを理解するであろう。
【0115】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.01オーム/平方/ミル~0.10オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備して良い。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.025オーム/平方/ミル~0.075オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備して良い。少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.04オーム/平方/ミル~0.06オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備して良い。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、800,000シーメンス/メートル以下の導電率を具備して良い。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、700,000シーメンス/メートル~900,000シーメンス/メートルの導電率を具備して良い。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、600,000シーメンス/メートル~1,000,000シーメンス/メートルの導電率を具備して良い。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、1,000,000シーメンス/メートル未満の導電率を具備して良い。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、500,000シーメンス/メートルを超える導電率を具備して良い。当業者であれば、シート抵抗、導電率、抵抗などは、特定のゴルフボールの特定の要件に応じて変わる可能性があることを理解するであろう。
【0116】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有して良い。接着促進剤の材料、位置などに関する追加の詳細は、ここに記載されている。
【0117】
一側面において、本開示は、顔料の比較的小さい平均粒子サイズと比較的小さいアスペクト比との組み合わせに基づいて、信号耐久性(すなわち、レーダー反射信号強度)の向上を実現する。
【0118】
一側面において、マーキングはパッド印刷されて良い。一側面において、印刷エッチング深さは、少なくとも10.0ミクロン、または少なくとも15.0ミクロン、または少なくとも20.0ミクロンであって良い。一側面において、印刷エッチング深さは、少なくとも40.0ミクロン、または50.0ミクロン以下であって良い。一具体例において、印刷エッチング深さは約47.0ミクロンである。一具体例において、印刷エッチング深さは約35.0ミクロンである。一具体例において、印刷エッチング深さは約55.0ミクロンである。一具体例において、印刷エッチング深さは約42.0ミクロンである。一具体例において、印刷エッチング深さは約38.0ミクロンである。一具体例において、印刷エッチング深さは約58.0ミクロンである。
【0119】
一側面において、少なくとも1つのマーキングのフィルム厚は、少なくとも0.5ミクロン、または少なくとも1.0ミクロン、または少なくとも2.0ミクロン、または少なくとも5.0ミクロンである。一側面において、少なくとも1つのマーキングのフィルム厚は、20.0ミクロン以下、または10.0ミクロン以下、または8.0ミクロン以下、または6.0ミクロン以下である。
【0120】
一側面において、少なくとも1つのマークの耐久性は、アスペクト比が従来の粉砕/粉砕顔料の5~10倍低いことに基づいて改善することができる。
【0121】
一側面において、アスペクト比は10.0未満であり、また、5.0未満、2.5未満、または1.0未満であって良い。一側面において、平均粒子サイズは10.0ミクロン未満、5.0ミクロン未満、2.5ミクロン未満、または2.0ミクロン未満である。一側面において、シート抵抗は0.015オーム/平方ミル~20.0オーム/平方ミルである。
【0122】
他の側面において、顔料は、ナノ顔料(すなわち、ナノ銀)などの他の異なる顔料と組み合わせて良い。他の側面において、少なくとも3種類の顔料がレーダー反射材料に提供されて良い。様々な種類の顔料は、材料の選択、形状、組成、彩度、アスペクト比、粒子サイズなどの種々の特性を具備して良い。
【0123】
一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが5.0ミクロン以下、アスペクト比が10.0以下、シート抵抗が0.015オーム/平方ミル~20.0オーム/平方ミルのレーダー反射顔料とを含む。
【0124】
一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが1.0ミクロン~5.0ミクロン、アスペクト比が2.0~20.0、シート抵抗が0.015オーム/平方ミル~0.100オーム/平方ミルの任意の金属顔料とを含む。
【0125】
一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロン、アスペクト比が5.0以下、シート抵抗が0.015オーム/平方ミル~0.100オーム/平方ミルのレーダー反射顔料とを含む。
【0126】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロン、または1.0ミクロン~5.0ミクロン、または2.0ミクロン~10.0ミクロン、アスペクト比が5.0以下、または10.0以下、およびシート抵抗が0.015オーム/平方/ミル~0.100オーム/平方/ミルである銀顔料とを含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値は変化して良いことは理解できるあろう。
【0127】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロン、または1.0ミクロン~5.0ミクロン、または2.0ミクロン~10.0ミクロン、アスペクト比が5.0以下または10.0、およびシート抵抗が少なくとも0.015オーム/平方/ミルである導電性カーボン顔料とを含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるあろう。
【0128】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0~10.0ミクロン、アスペクト比が5.0以下または10.0以下、シート抵抗が少なくとも0.015オーム/平方/ミルであるアルミニウム顔料とを含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるであろう。
【0129】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロン、または5.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下、または10.0以下、およびシート抵抗が少なくとも0.015オーム/平方/ミルであるグラフェン顔料を含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値は変化して良いことは理解できるであろう。
【0130】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロンまたは5.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下または10.0以下、シート抵抗が少なくとも0.015オーム/平方/ミルであるナノチューブ顔料を含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるであるう。
【0131】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロンまたは5.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下または10.0以下、シート抵抗が少なくとも0.015オーム/平方/ミルであるナノメタル顔料を含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるであるう。
【0132】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロンまたは5.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下または10.0以下、シート抵抗が少なくとも0.015~0.100オーム/平方/ミルである金顔料を含む。当業者じゃ、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるであるう。
【0133】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロンまたは5.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下または10.0以下、シート抵抗が少なくとも0.015~0.100オーム/平方/ミルである錫顔料を含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるであるう。
【0134】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロンまたは5.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下または10.0以下、シート抵抗が少なくとも0.015~0.100オーム/平方/ミルであるアンチモン顔料を含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるであるう。
【0135】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0ミクロンまたは5.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下または10.0以下、シート抵抗が少なくとも0.015~0.100オーム/平方/ミルである導電性ポリマ顔料を含む。当業者は、粒子サイズ、アスペクト比、およびシート抵抗の値が変化して良いことは理解できるであるう。
【0136】
具体的な一例において、導電性インクは、樹脂と、平均粒子サイズが2.0~5.0ミクロン、または10.0ミクロン以下、アスペクト比が5.0以下、または10.0以下、導電率が500,000~1,000,000シーメンス/メートルの銀顔料とを含む。
【0137】
他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、銅、銀、導電性ポリマー、金、白金、導電性カーボン、ニッケル、亜鉛、またはアルミニウムのうちの少なくとも1つを有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0138】
一側面において、レーダー検出可能材料は、金を含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料は、白金および導電性カーボンを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料は銀および亜鉛を含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料は導電性ポリマーおよび導電性カーボンを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルおよび銀を含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルおよび導電性カーボンを含んで構成される。他の側面において、レーダー検出可能材料はニッケルおよび導電性ポリマーを含んで構成される。
【0139】
ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有して良い。
【0140】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.50mm以下であって良い。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、1.00mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は、0.75mm~1.00mmである。当業者は、マークの寸法は変化し得ることを理解するであろう。
【0141】
一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0142】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。当業者は、シート抵抗値は変化し得ることを理解するであろう。
【0143】
一側面において、レーダー反射材料は、銀、銀(塩化銀などの金属塩との組み合わせ)、導電性ポリマー、金、白金、導電性カーボン、ニッケル、亜鉛、および/またはアルミニウムを含んで良い。これらの材料は、白金と導電性カーボンの組み合わせ、銀と亜鉛の組み合わせ、導電性ポリマーと導電性カーボンの組み合わせなど、組み合わせて使用されて良い。
【0144】
他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、銀と金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性カーボンの混合物、または銀と鉄系セラミックの混合物を有する導電性材料を有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。当業者は、他のセラミックが使用され得ることを理解するであろう。
【0145】
電気伝導性材料は、銀および導電性カーボンの混合物を有して良い。他の側面において、銀および導電性カーボンの混合物は、銀2部に対して導電性カーボン1部の比率を含む。他の側面において、電気伝導性材料は銀コーティングされたガラスを有する。他の側面において、電気伝導性材料は銀コーティングされた銅を有する。他の側面において、電気伝導性材料は銀および金属塩の混合物を有する。他の側面において、銀および金属塩の混合物中の金属塩は塩化銀を含む。他の側面において、電気伝導性材料は銀および鉄系セラミックの混合物を有する。他の側面において、電気伝導性材料は銀および導電性樹脂の混合物を有する。
【0146】
一側面において、銀および金属塩の混合物は、銀80部に対して金属塩20部の比率を含む。他の側面において、銀およびスズまたはスズ酸化物の混合物は、銀70部に対してスズまたはスズ酸化物30部の比率を含む。
【0147】
一側面において、導電性樹脂は、ポリ(3,4エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0148】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0149】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。当業者は、マークの寸法は変化し得ることを理解するであろう。
【0150】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。当業者は、シート抵抗値は変化し得ることを理解するであろう。
【0151】
具体的な一側面において、レーダー反射材料は、銀、塩化銀と組み合わせた銀、銀コーティングガラス、銀コーティング銅、スズおよびその酸化物と組み合わせた銀、導電性樹脂(例えば、PEDOT、PEDOT複合材料、および/またはPANI)と組み合わせた銀、導電性カーボン(およびその変形/誘導体、例えば、グラフェン、繊維、ナノチューブ、バッキーボール)と組み合わせた銀のうちの1つ以上を含んで良い。これらの特定の材料および材料の組み合わせは、任意のレベル、比率、または量でさらに組み合わせることができる。一側面において、レーダー反射材料は、例えば、銀ガラスを伴う銀と、導電性カーボンと、PEDOTとを含んで構成されて良い。金属塩(すなわち、塩化銀)と組み合わせて使用される銀を含む材料配合物の場合、例示的な比率は、銀80部に対して塩化銀20部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀75部に対して塩化銀25部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀90部に対して塩化銀10部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀85部に対して塩化銀15部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀65部に対して塩化銀35部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀75部に対して塩化銀20部、第3の材料5部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀70部に対して塩化銀20部、第3の材料10部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀80部に対して塩化銀10部に対して塩化銀10部、第3の材料10部を含んで良い。スズと組み合わせて使用される銀を含む材料配合物の場合、例示的な比率は、銀70部に対してスズ20部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀65部に対してスズ35部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀75部に対してスズ25部を含んで良い。他の側面において、この比率は、銀80部に対してスズ20部を含んで良い。当業者は、これらの比率はいずれも変化し得ることを理解するであろう。一側面において、銀はレーダー反射材に重量比10%の濃度で含まれて良い。一側面において、銀はレーダー反射材に重量比20%の濃度で含まれて良い。一側面において、銀はレーダー反射材に重量比30%の濃度で含まれて良い。一側面において、銀はレーダー反射材に重量比40%の濃度で含まれて良い。一側面において、銀はレーダー反射材に重量比5%-50%の濃度で含まれて良い。
【0152】
他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含む導電性ポリマーを有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0153】
一側面において、レーダー検出可能材料は、銀をさらに有して良い。一側面において、レーダー検出可能材料は、導電性炭素をさらに有する。一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0154】
一側面において、レーダー検出可能材料は導電性金属をさらに有する。一側面において、レーダー検出可能材料はテルル化ビスマスをさらに有する。他の側面において、レーダー検出可能材料はテルル化アンチモンをさらに有する。一側面において、レーダー検出可能材料は銀および金属塩の混合物、銀コーティングガラス、銀コーティング銅、銀とスズまたはスズ酸化物との混合物、銀および導電性樹脂の混合物、銀および導電性カーボンの混合物、または銀および鉄系セラミックの混合物のうち少なくとも1つをさらに有する。
【0155】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0156】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークのシート抵抗は0.015オーム/平方ミル~20.0オーム/平方ミルである。当業者は、マークの寸法およびシート抵抗値は変化し得ることを理解するであろう。
【0157】
当業者は、本開示から、種々の導電性ポリマーをゴルフボールのレーダー反射材として使用できることを理解するであろう。例示的な導電性材料は、PEDOT、PEDOT複合材料、および/またはPANIを含むけれども、当業者は、他の種々の導電性ポリマーを使用できることを理解するであろう。導電性ポリマーは、種々の形態の銀などの他の材料、または導電性をさらに向上させる(すなわち、抵抗率を下げる)ように構成された他の任意の材料と組み合わせて使用することができる。種々の導電性ポリマーは、グラフェン、繊維、バッキーボールなどを含むけれども、これらに限定されない種々の形態で提供できる導電性カーボンなどの他の材料と組み合わせて使用できる。当業者は、本開示に基づいて理解するであろうように、様々な導電性ポリマーは、様々な導電性金属と組み合わせて使用できる。種々の導電性ポリマーは、種々の他の導電性材料と組み合わせて使用できる。一側面において、アンチモンおよびビスマスのテルル化物は、導電性ポリマーと組み合わせて使用することができる。いくつかの例示的なレーダー反射材料/材料の組み合わせは、PEDOT;PEDOTおよび導電性カーボン;PANI;PANIおよび導電性カーボン;テルル化ビスマスおよびPANI;およびテルル化アンチモンおよびPANI;テルル化ビスマスおよびPEDOT;およびテルル化アンチモンおよびPEDOTを含む。
【0158】
さらに他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、1.0MPa~18.0GPaの曲げ弾性率を具備する樹脂と、導電性材料とを有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0159】
導電性材料は、銀、導電性炭素、またはアルミニウム顔料のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0160】
一側面において、銀は、銀および金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物との混合物、銀および導電性樹脂の混合物、銀および導電性炭素の混合物、または銀および鉄系セラミックの混合物のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0161】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0162】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。マークの寸法は変化して良い。
【0163】
一側面において、樹脂の曲げ弾性率は10.0GPa~16.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は3.0GPa~4.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は17.0MPa~20.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は1.0MPa~3.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は2.0MPa~3.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は1.0MPa~1.5MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は5.0GPa~15.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は1.0GPa~10.0GPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は100.0MPa~250.0MPaである。他の側面において、樹脂の曲げ弾性率は500.0MPa~1.0GPaである。当業者は、樹脂の曲げ弾性率が、所望の性能特性などの複数の要因に応じて変化して良いことを理解するであろう。
【0164】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方ミル~20.0オーム/平方ミルのシート抵抗を具備する。
【0165】
一側面において、樹脂はビニル系ポリマーを含んで構成される。他の側面において、樹脂はウレタン系ポリマーを含んで構成される。他の側面においては、樹脂はエポキシ系ポリマーを含んで構成される。当業者は、樹脂が種々の基本組成物から形成されて良いことを理解するであろう。
【0166】
一側面において、導電性材料は銀を含んで構成される。他の側面において、導電性材料は銀および導電性炭素を含んで構成される。他の側面において、導電性材料は導電性炭素を含んで構成される。他の側面において、導電性材料は導電性炭素およびアルミニウム顔料を含んで構成される。
【0167】
一側面において、インクに二次機能(すなわち、放射線不透過性)を追加して良く、これは、ソーティングやその他の目的など、非トラッキングの目的に使用されて良い。
【0168】
ゴルフボールの種々の構成が提供されて良い。一側面において、ソリッドコアまたはデュアルコアをアイオノマーケーシング層で囲んでサブアセンブリを形成して良い。導電性マーキングは、サブアセンブリのケーシング層に印刷されて良い。接着促進剤をマーキング上に塗布し、その後にゴルフボールカバーおよび適切なコーティングおよび表示を塗布することができる。導電性マーキングの位置は、接着促進層に応じて変えることができ、サブアセンブリ/マーキング/接着促進剤/カバー、またはサブアセンブリ/接着促進剤/マーキング/カバー、またはサブアセンブリ/接着促進剤/マーキング/接着促進剤/カバー、またはこれらの変形のいずれかを含んで良い。接着促進剤は、種々の場所に、種々の濃度および/または厚さで含ませて良い。接着促進剤は、一側面において、マーキングがその間に配置されたサンドイッチ構成を形成して良い。他の側面において、接着促進剤は、マーキングの半径方向外側および/または半径方向内側に設けられる。他の側面において、接着促進剤は、マーキングを包み込むか、または少なくとも部分的に包み込む。
【0169】
一側面において、マーキングの幅はそれぞれ少なくとも1.0mmである。導電性インク材料の例は、銀、銀と導電性カーボン、導電性カーボン、導電性カーボンとアルミニウム顔料、その他の材料/材料の組み合わせなどを含んで良い。いくつかの例は、ビニル系ポリマー、および/またはウレタン系またはエポキシ系ポリマーが挙げられる。
【0170】
さらに他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、少なくとも1つのスズまたはそのスズ酸化物のうちの少なくとも1つを有するレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0171】
レーダー検出可能材料は、少なくとも1つの導電性ポリマーをさらに有して良い。少なくとも1つの導電性ポリマーは、ポリ(3,4エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含むで構成された良い。レーダー検出可能材料は、導電性炭素をさらに有して良い。一側面において、レーダー検出可能材料は、導電性金属をさらに有する。一側面において、導電性金属は銀を含む。
【0172】
一側面において、レーダー検出可能材料は、銀70部に対してスズまたはスズ酸化物30部の比率で構成される。一側面において、レーダー検出可能材料は、銀80部に対してスズまたはスズ酸化物20部の比率で構成される。一側面において、レーダー検出可能材料は、銀90部に対してスズまたはスズ酸化物10部の比率で構成される。一側面において、レーダー検出可能材料は、銀75部に対してスズまたはスズ酸化物25部の比率で構成される。一側面において、レーダー検出可能材料は、銀60~80部に対してスズまたはスズ酸化物20~40部の比率で構成される。
【0173】
一側面において、銀は、銀と金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性炭素の混合物、または銀と鉄系セラミックの混合物のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0174】
一側面において、スズ酸化物はインジウムスズ酸化物を含む。他の側面において、スズ酸化物はアンチモンスズ酸化物を含む。
【0175】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有して良い。
【0176】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークのシート抵抗は0.015オーム/平方ミル~20.0オーム/平方ミルである。寸法およびシート抵抗値は変化し得る。
【0177】
一側面において、スズは導電性カーボンと組み合わされ、導電性カーボンはグラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールの少なくとも1つを含んで構成されて良い。いくつかの例において、スズは銀および他の導電性金属と組み合わされて良い。銀およびスズの特定の組み合わせは、特定の所望の反射率/導電性を提供するように構成されて良い。上述の材料のいずれかは、スズ、銀、および導電性カーボンのいずれか1つ以上と組み合わせて使用されて良い。ゴルフボール用のレーダー反射材料の特定の配合物は、スズ、インジウムスズ酸化物、アンチモンスズ酸化物、銀とスズの組み合わせ、およびそれらの任意の組み合わせを含んで良い。
【0178】
さらに他の例において、ここでは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールを開示し、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは遷移金属を含むレーダー検出可能な材料から形成されて良い。
【0179】
遷移金属は、さらに、パラジウム、鉄、タングステン、モリブデン、ロジウム、ルテニウム、レニウム、オスミウム、またはイリジウムのうちの少なくとも1つを有して良い。遷移金属は、タングステンを含んで構成されて良い。他の側面において、遷移金属は鉄を含んで構成されて良い。一側面において、遷移金属はモリブデンを含んで構成されて良い。
【0180】
遷移金属は、銅、銀、銀と金属塩の混合物、金、白金、ニッケル、スズまたはそのスズ酸化物、または亜鉛のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。
【0181】
遷移金属は、一側面において、ニッケルを含んで良い。他の側面において、遷移金属は白金を含む。一側面において、遷移金属は白金を含み、レーダー検出可能材料は導電性炭素をさらに有する。
【0182】
一側面において、遷移金属は、白金10部と導電性炭素90部とから構成される。一側面において、遷移金属は、白金20部と導電性炭素80部とから構成される。一側面において、遷移金属は、白金30部と導電性炭素70部とから構成される。一側面において、遷移金属は、白金1~35部と導電性炭素65~99部とから構成される。
【0183】
一側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1を含んで構成される。
【0184】
一側面において、レーダー検出可能材料は、導電性ポリマー、導電性カーボン、またはアルミニウムのうちの少なくとも1つをさらに有する。一側面において、導電性ポリマーは、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、またはポリアニリン(PANI)のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0185】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0186】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークのシート抵抗は0.015オーム/平方ミル~20.0オーム/平方ミルである。寸法およびシート抵抗値は変化して良い。
【0187】
ゴルフボールに使用するのに適したレーダー反射組成物を形成するために、種々の材料を、ここで開示される他の1つ以上の材料と一緒に使用して良い。いくつかの例示的な材料は、パラジウム、鉄、タングステン、モリブデン、ロジウム、ルテニウム、レニウム、オスミウム、およびイリジウムを含んで良い。一側面において、遷移金属を使用してレーダー反射材料を形成して良い。他の側面において、遷移金属を、銅、銀、金属塩と組み合わせた銀(すなわち、塩化銀)、導電性ポリマー、金、白金、導電性カーボン、ニッケル、亜鉛、アルミニウムなどのいずれか1つ以上と組み合わせて良い。当業者は、貴金属、セミ貴金属、遷移金属、およびその他の種類の金属などの種々の金属を使用して、ゴルフボール層に使用するためのレーダー反射材料を形成することができることを理解するであろう。遷移金属などのさまざまな金属は、他の金属、導電性ポリマー、導電性カーボン、スズおよびその酸化物などと組み合わせて使用できる。具体的な一例は、タングステンを含むレーダー反射材を含むゴルフボールである。他の例において、レーダー反射材は鉄を含む。他の例において、レーダー反射材はモリブデンを含む。他の例において、レーダー反射材は、ニッケル、またはプラチナ、またはプラチナと導電性カーボンを含む。
【0188】
さらに他の例において、ここでは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールを開示し、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、樹脂と、銀およびアンチモンを含む導電性材料とを有するレーダー検出可能な材料から形成される。
【0189】
一側面において、レーダー検出可能材料は、さらに放射線不透過性材料を有する。放射線不透過性材料はタングステンを含んで良い。タングステンは、レーダー検出可能材料の総重量の1%~50%で提供されて良い。タングステンは、レーダー検出可能材料の総重量の15%~35%で提供されて良い。
【0190】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.015オーム/平方/ミル~20.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.05オーム/平方/ミル~5.0オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。
【0191】
一側面において、アンチモンはアンチモン酸化物である。他の側面において、アンチモンはアンチモンスズ酸化物である。
【0192】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.5mm~3.0mmである。他の側面において、導電性材料は導電性炭素をさらに有する。他の側面において、導電性炭素は、グラフェン、繊維、ナノチューブ、またはバッキーボールのうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0193】
一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークに隣接して配置された接着促進剤をさらに有する。
【0194】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.50mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は1.00mm以下である。他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークの幅は0.75mm~1.00mmである。
【0195】
一側面において、銀は、銀と金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀コーティングされた銅、銀とスズまたはスズ酸化物の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性炭素の混合物、または銀と鉄系セラミックの混合物のうちの少なくとも1つを含んで構成される。
【0196】
一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、少なくとも0.005オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、少なくとも0.015オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、少なくとも0.025オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、少なくとも0.075オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、20.0オーム/平方/ミル以下のシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、30.0オーム/平方/ミル以下のシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、少なくとも0.05オーム/平方/ミルのシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、0.50オーム/平方/ミル以下のシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、5.0オーム/平方/ミル以下のシート抵抗を具備する。一側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、15.0オーム/平方/ミル以下のシート抵抗を具備する。
【0197】
他の側面において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークが任意の単一層上または2つ以上の層の間に配置されたゴルフボールが開示され、ゴルフボールの任意の層上に存在する少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されて全体的なパターンを形成し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがレーダー反射インクおよび少なくとも1つの選別添加剤を有するレーダー検出可能な材料から形成される。
【0198】
選別添加剤は、少なくとも1つの放射線不透過性添加剤を有して良い。一側面において、少なくとも1つの放射線不透過性添加剤は、少なくとも1つの放射線不透過性顔料または少なくとも1つの放射線不透過性染料を有して良い。少なくとも1つの放射線不透過性顔料および/または放射線不透過性染料は、ヨウ素、バリウム、硫酸バリウム、タンタル、タングステン、チタン、ビスマス、酸化ビスマス、三酸化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、次炭酸ビスマス、ジルコニウム、酸化ジルコニウム、または金のうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。具体的な例において、少なくとも1つの放射線不透過性染料は、ヨウ素を含んで構成された良い。レーダー反射インクは、少なくとも1つの銀または導電性カーボンを含で構成されて良い。当業者は、ここに記載の任意の1つ以上の材料をレーダー反射材料に使用できることを理解するであろう。
【0199】
選別添加剤は、少なくとも1つの磁性添加剤または強磁性添加剤を含んで構成されて良い。少なくとも1つの磁性添加剤または強磁性添加剤は、少なくとも1つの磁性顔料または強磁性顔料を含んで構成されて良い。少なくとも1つの磁性顔料は、鉄、ニッケル、コバルト、またはネオジムのうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。少なくとも1つの強磁性顔料は、鉄、コバルト、モリブデン、またはニッケルのうちの少なくとも1つを含んで構成されて良い。
【0200】
マーキングに選別添加剤を含めると、レーダー反射機能を備えたゴルフボールの選別または検出機能を向上させることができる。ここでは放射線不透過性および磁性または強磁性機能について説明したが、当業者は、ゴルフボールの選別を支援するために種々の種類の材料を使用できることが分かるであろう。
【0201】
ここで開示されているように、本開示は、少なくとも1つの導電性マークまたはマーキング、あるいは他のレーダー検出可能な特徴を具備するゴルフボールを提供する。レーダー検出可能な特徴に関連するパターンは、当業者にとって変更可能である。さらに、レーダー検出可能な特徴の濃度、密度、飽和度、あるいは他の体積特性は変更可能である。当業者は、これらの特性は、所定の側面において、具体的なゴルフボールにとって必要な性能および検出可能性プロファイルに基づいて変更可能であることを理解するであろう。
【0202】
当業者は、少なくとも1つのマーキングのパターンは、ここに開示されているように、任意の1つ以上のパターンまたはパターン特性を具備することができることを理解するであろう。例示的なパターンは、図1~11および13~28に示されているパターンなど、図全体にわたって開示されている。レーダー反射材料の1つ以上は、図示されたパターン、パターンの組み合わせ等のいずれか1つ以上に示されるマーキングに使用することができる。1つの具体的な側面において、図に示されるマーキングおよび/またはパターンの1つ以上は、溶媒、樹脂、導電性樹脂、導電性顔料、金属塩、ガラス、セラミック、1つ以上の塩化物、銀、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、スズ、酸化スズ、アンチモン、酸化アンチモン、アンチモンスズ酸化物、テルル化アンチモン、テルル化ビスマス、タングステン、鉄、銅、酸化銅、モリブデン、ロジウム、白金、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、イリジウムコーティングされた白金、銀コーティングされた銅、銀コーティングされた鉄、銀コーティングされたニッケル、銀と金属塩の混合物、銀コーティングされたガラス、銀とスズまたは酸化スズの混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性カーボンの混合物、銀と鉄系セラミックの混合物、コーティングされたコアシェル顔料、遷移金属、非金属、導電性カーボン、導電性ポリマー、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、ポリアニリン(PANI)、接着促進剤、および/またはここに開示されるすべての材料の1つ以上の組み合わせのいずれか1つ以上を含んで構成されて良い。
【0203】
一側面において、ゴルフボール表面へのマーキングの塗布は、適切なパッド印刷装置にマーキング表面に適した表面を提供することを含んで良い。当業者は、種々の印刷装置または材料デポジット装置を使用できることを理解するであろう。インクまたはレーダー反射材料は、パッド印刷などによって表面に塗布することができる。その後、印刷された材料は、強制空気、および/または60°Fを超える周囲温度への曝露、および/または加熱源からの放射、および/またはUV硬化光源の冷却の副産物である強制空気などによって乾燥することができる。当業者であれば理解するであろうように、十分な乾燥を提供するために再配向機構を利用することができる。
【0204】
一側面において、表面は、接着促進剤コーティング/層の塗布などの適切な接着促進処理が施されていて良い。一側面において、マーキングは接着促進剤を含むケーシングされたコアに印刷される。当業者であれば理解できるように、追加のコーティングを施して、追加のゴルフボール層/カバーの接着性を向上させて良い。一側面において、印刷されたケーシングコアは、熱硬化性ウレタンカバーなどのカバーで囲まれ、さらに仕上げ、すなわち、印刷、塗装などが施せる。他の側面において、マーキングはコアまたはカバーに形成されて良い。当業者であれば、マーキングはゴルフボールのどの層にも形成できることが理解できるであろう。さらに、カバーおよびケーシングコアは、任意の材料で形成されて良い。
【0205】
当業者は、ここに開示されたマーキングは、あらゆるタイプのゴルフボールの任意の層またはすべての層に塗布できることが分かるであろう。例示的なゴルフボールとしては、Titleist(登録商標) Pro V1(登録商標)、およびTitleist(登録商標) Pro V1x(登録商標)が挙げられる。他の側面において、レーダー反射マーキングを含むゴルフボールは、Titleist(登録商標) AVX、Tour Speed、Tour Soft、Velocity、TruFeel、またはその他の市販のゴルフボールであって良い。当業者は、レーダー反射マーキングは、他の適切なゴルフボールに被着できることが分かるであろう。
【0206】
ここに開示された材料、材料の組み合わせ、組成物、要素などのいずれか1つ以上は、組成物中のレーダー反射特性として実装することができる。より具体的には、ここに開示された材料のいずれか1つ以上は、組成物中のレーダー反射特性として顔料の形で実装することができる。顔料の特性は、信号耐久性を向上させるように構成することができる。例えば、粒子サイズ、アスペクト比、粒子形状、濃度、粒子サイズ分布などを変化させて、ゴルフボールの特定の反射特性を提供することができる。一例において、アスペクト比および/または粒子サイズは、走査型電子顕微鏡法によって測定することができる。他の分析方法は、画像分析、X線回折、回折測定、分光法、形状測定などの既知の技術を含む。
【0207】
接着促進剤は、ここに開示されるゴルフボールの構造全体にわたって使用することができる。具体的な側面において、接着促進剤は、レーダー反射マーキングに隣接して使用または配置することができる。一例において、接着促進剤は、不動態化された二酸化チタン粒子および/またはシラン含有接着促進剤を含んで良い。一部の接着促進剤は、シラン組成物、オルガノシランおよび/またはオルガノシロキサンを含んで良い。例示的な接着促進剤は、米国特許第9,713,748号および第10,814,183号にさらに開示されており、これらはそれぞれ、ここに完全に記載されているかのように、参照により完全に組み込まれる。
【0208】
当業者であれば理解できるように、本開示は、ゴルフボールのレーダー検出に使用できる種々の材料および材料の組み合わせを組み込んだ種々のゴルフボール構造を提供する。レーダー検出可能なマークは、ゴルフボールの層または複数の層上の種々の場所に種々の濃度で塗布できる。レーダー反射材料は、インク、樹脂、顔料、溶剤、導電性ポリマー、金属、導電性カーボン、およびその他の組成物を含んで良い。レーダー反射材料は、溶剤、樹脂、導電性樹脂、導電性顔料、金属塩、ガラス、セラミック、1つ以上の塩化物、銀、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、錫、酸化錫、アンチモン、酸化アンチモン、酸化アンチモン錫、テルル化アンチモン、テルル化ビスマス、タングステン、鉄、銅、酸化銅、モリブデン、ロジウム、白金、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、イリジウム被覆白金、銀被覆銅、銀被覆鉄、銀被覆ニッケル、銀と金属塩の混合物、銀被覆ガラス、銀と錫または酸化錫の混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性カーボンの混合物、銀と鉄系セラミックの混合物、被覆コアシェル顔料、遷移金属、非金属、導電性カーボン、導電性ポリマー、ポリ(3-4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、ポリアニリン(PANI)、接着促進剤、および/またはここに開示されるすべての材料の任意の1つ以上の組み合わせのうちの1つ以上を含んで良い。ここに開示される材料の任意の1つ以上は、いくつかの側面において、顔料の形態および/またはコーティングとして提供することができる。
【0209】
1つまたは複数のレーダー検出可能マークが配置される表面は、任意の数の層を有するゴルフボールの任意の層の任意の表面であって良い。この発明は、特定の層の表面上に1つまたは複数のマークを配置することに限定されることを意図していないけれども、この発明のゴルフボールは、ボールの外側表面以外の表面上にレーダー検出可能マークを任意に配置できるように設計されている。これは、従来のゴルフボールと外観が同じであるゴルフボールを使用して信頼できる打ち出し状態データを取得できることは、一部のゴルファーにとって有益であるためである。したがって、具体的な実施例において、1つまたは複数のレーダー検出可能マークが、最も外側の表面以外のゴルフボールの任意の層の任意の表面に配置される。
【0210】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、ソリッドのワンピースゴルフボールであり、1つまたは複数のレーダー検出可能マークがボールの外側表面に配置されている。
【0211】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、内側コア層および外側カバー層からなる2ピースゴルフボールであり、1つまたは複数のレーダー検出可能マークが以下に配置されている。
・外側カバー層の外側表面および/または
・外側カバー層の内側表面および/または
・内側コア層の外側表面。
【0212】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、内側コア層、外側カバー層、および内側コア層と外側カバー層との間に配置された中間層からなるスリーピースゴルフボールであり、1つまたは複数のレーダー検出可能マークは以下に配置されている。
・外側カバー層の外側表面および/または
・外側カバー層の内側表面および/または
・内側コア層の外側表面および/または
・中間層の外側表面、および/または
・中間層の内側表面。
【0213】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、内側コア層、第1の中間層、第2の中間層、および外側カバー層からなる4ピースのゴルフボールであり、1つまたは複数のレーダー検出可能マークが以下に配置されている。
・外側カバー層の外側表面および/または
・外側カバー層の内側表面および/または
・内側コア層の外側表面および/または
・第1中間層の外側表面および/または
・第1中間層の内側表面および/または
・第2中間層の外側表面、および/または
・第2中間層の内側表面。
【0214】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、内側コア層、第1の中間層、第2の中間層、第3の中間層、任意の追加の中間層、および外側カバー層を含む5ピース以上のゴルフボールであり、1つまたは複数のレーダー検出可能マークが次の場所に配置されている。
・外側カバー層の外側表面および/または
・外側カバー層の内側表面および/または
・内側コア層の外側表面および/または
・第1中間層の外側表面および/または
・第1中間層の内側表面および/または
・第2中間層の外側表面、および/または
・第2中間層の内側表面、および/または
・第3中間層の外側表面、および/または
・第3中間層の内側表面、および/または
・オプションの追加中間層の内側表面または外側表面。
【0215】
本開示の目的のために、ゴルフボールのピース/層の数は、たとえコーティングがゴルフボール層の表面全体を覆っていても、ペイントコーティング、仕上げコーティング、接着剤コーティングなどのオプションのコーティングを含まない。そのようなコーティングは、従来のゴルフボール層の厚さよりも実質的に薄い厚さを有し、ワンピース/単層ゴルフボール、ツーピース/2層ゴルフボール、スリーピース/3層ゴルフボールなどに関して行われる場合、一般に、当技術分野の人々によって「ゴルフボール層」とは見なされない。ただし、接着剤層、塗装層、トップコート層などと呼ばれることもある。例えば、内側コア層および外側カバー層からなるツーピースゴルフボールは、1つまたは複数のコーティングをさらに含んで良い。
【0216】
また、本開示の目的のために、コーティングが以前に表面に塗布されたかどうかに関係なく、マークが層の表面に配置されていると見なされる。言い換えれば、接着剤コーティングが層の表面に塗布され、次に接着剤コーティングの上にマークが付けられる場合、たとえ接着剤コーティングが間に存在する。同様に、ボールの2つの層の間にコーティングが存在する場合、コーティングがそれらの間に存在し得るとしても、層は依然として互いに隣接していると見なされる。
【0217】
具体的な実施例において、この発明のゴルフボールは、層へのマークの塗布の前および/または後に、少なくとも1つのレーダー検出可能マークが配置される層に適用される接着剤コーティングを含む。この実施例の具体的な側面において、少なくとも1つのマークがゴルフボール層の表面に配置され、接着剤コーティングがその層およびマークの上部に塗布される。この実施例の他の側面において、接着剤コーティングがゴルフボール層の表面に塗布され、少なくとも1つのマークが接着剤コーティングの上の層に配置される。この実施例の他の具体的な側面において、第1の接着剤コーティングがゴルフボール層の表面に塗布され、少なくとも1つのマークが接着剤コーティングの上の層に配置され、第2の接着剤コーティングが層にマークの上に塗布される。
【0218】
各レーダー検出可能マークは、規則的な形状や不規則な形状など、さまざまな適切な形状から選択された形状を有する。規則的な形状の適切な例は、円、リング、三日月形、正方形、三角形、長方形(ここでは長方形ストライプとも呼ばれる)、山形、およびその他の正多角形、不規則多角形、および基本的な非多角形を含むけれども、これらに限定されない。不規則な形状の適切な例は、これらに限定されないけれども、山形(2つの交差するストライプからなるけれども規則的な形状と考えられる)のほかに、一連の交差するストライプを含み、ここで、一連の交差するストライプ内の各ストライプの長さおよび幅は、シリーズ内の他のストライプと異なり、または同じである。本開示の目的のために、ストライプは、それらのそれぞれの長さおよび/または幅が10%以下しか異ならない場合、実質的に同じ長さおよび/または幅を有する。本開示の目的のために、「ストライプ」は、長方形のストライプ(すなわち、ここでは、ストライプを画定する4つの境界線のそれぞれが直線であり、隣接する辺が直角に交わる)、または非長方形のストライプ(すなわち、ここでは、ストライプを画定する4つの境界線のうちの少なくとも1つは直線ではないか、または隣接する辺が直角以外の角度で交わる、またはその両方である)。レーダー探知可能なマークは球状のゴルフボール層の表面に存在するため、例えば、長方形のストライプの形状を具備するマークの「直線」境界線は、球の上に直線を引くことによって形成されると理解されるべきであり、したがって、純粋に数学的な意味で、円弧としてゴルフボール層に存在する。さらに、本開示の目的のために、単一層上のストライプが層上の1つまたは複数の位置で交わる場合、交差すると見なされ、これは、ストライプの1つまたは複数が交点を越えて続くかどうかに無関係である。同様に、本開示の目的のために、2つ以上の層の間に配置されたストライプは、ストライプがボールの外側表面上に投影されたときに、ボールの外側表面上の1つ以上の位置で交わる場合、交差すると見なされ、これは、1つまたは複数のストライプが交点を越えて続くかどうかと無関係である。
【0219】
具体的な実施例において、ゴルフボールは、一連の交差する長方形のストライプによって形成される不規則な形状を有する少なくとも1つのレーダー検出可能マークを含む。この実施例の具体的な側面において、不規則な形状を有するマークは、以下の特性のうちの1つまたは複数をさらに有する。
一連の交差するストライプが3つの長方形のストライプで構成されているか、一連の交差するストライプが4つの長方形のストライプで構成されているか、一連の交差するストライプが少なくとも5つの長方形のストライプで構成されている。
一連の交差するストライプは、第1のストライプおよび第2のストライプを含み、第1および第2のストライプは、長さが実質的に等しい。
第1のストライプを二分する(bisect)平面と第2のストライプを二分する平面とは、60°または85°または95°または120°の角度、またはこれらの値から選択される下限および上限を有する範囲内の角度によって分離される、
第1と第2のストライプの幅は実質的に等しい、かつ、と
第1および第2のストライプの長さは、1.8、2.6、または3.0インチ、またはこれらの値から選択された下限と上限を持つ範囲内の長さである、かつ、
一連の交差するストライプは、第3のストライプおよび第4のストライプをさらに含み、第3のストライプを二分する平面および第4のストライプを二分する平面は、60°または85°または95°または120°、または、これらの値から選択された下限と上限を有する範囲内の角度によって分離される。
一連の交差するストライプ内の各ストライプは、幅が0.20インチ以下、または幅が0.03インチ以上、または幅が0.03インチ~0.20インチであり、オプションで、シリーズ内のすべてのストライプの幅がほぼ同じである。
一連の交差するストライプは、第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプを含み、第1および第2のストライプのそれぞれは、長さが1.8または2.6または3.0インチであるか、または、これらの値から選択された下限および上限の範囲であり、第3のストライプが0.12インチ~0.50インチの長さを有する。そして、
一連の交差するストライプは、第1のストライプ、第2のストライプ、第3のストライプ、および第4のストライプを含み、第4のストライプは、第1および第2のストライプよりも短く、第3のストライプよりも長い長さを有する。
【0220】
この実施例の他の具体的な側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つの追加のレーダー検出可能マークを含み、追加のレーダー検出可能マークのそれぞれは、不規則な形状および基本的な規則的な形状から独立して選択される形状を有する。基本的な規則的な形状の適切な例は、円、リング、三日月形、正方形、三角形、長方形、山形、およびその他の正多角形、不規則な多角形、および基本的な非多角形を含むけれども、これらに限定されない。この具体的な実施例のさらに他の側面において、追加のレーダー検出可能マークの少なくとも1つの形状は、オプションで、0.15インチ~0.75インチの長さを有し、オプションで一連の交差する長方形のストライプによって形成される不規則な形状を有するレーダー検出可能マークの平均幅と実質的に同じ幅を有する長方形のストライプである。本開示の目的のために、一連の交差する長方形のストライプによって定義される不規則な形状を有するマークの平均幅は、以下のように決定される。平均幅は、マークのすべての部分の平均幅である。当業者によって容易に理解されるように、形状がその典型的な形状から逸脱する範囲で、その部分の「幅」は、適切なアスペクト比に対して決定される。例えば、図12Aにおいて、マークの中央の50%でマークの幅が広いため、マークの半分の幅はW1で、マークの半分の幅はW2であるため、平均幅は(W1+W2)/2として計算される。しかしながら、図12Bにおいて、マークは、幅を測定するために異なる寸法が使用されるような設計を有し、マークの両方の別個の部分がW1の幅を有するので、平均幅もW1である。
【0221】
他の具体的な実施例においては、ゴルフボールは、少なくとも11個のレーダー検出可能マークを含む。この実施例の具体的な側面において、少なくとも11個のレーダー検出可能マークのそれぞれが、リング、楕円、多角形、正方形、山形、三日月、およびストライプから独立して選択された非円形の形状を具備する。この実施例の他の具体的な側面において、レーダー検出可能マークは等間隔に配置される。この実施例の他の具体的な側面において、レーダー検出可能マークは、以下の特性のうちの1つまたは複数をさらに具備する。
・マークの数は、11、13、17、19、23、29、31、および37から任意に選択される素数である;
・マークは、ストライプの形をした1つまたは複数のマークと山形の形をした1つまたは複数のマークとからなり、オプションとして、ストライプの形をしたマークの数と山形の形をしたマークの数のとの差は1である;
・マークは、5%または10%または15%または20%または25%の総表面被覆率、またはこれらの値から選択された下限および上限を有する範囲内の総表面被覆率を有する;
・ボール上のすべてのレーダー検出可能マークがゴルフボールの単一層に配置されている;ならびに
・レーダー検出可能マークは、ゴルフボールの2つ以上の層の間に配置される。
【0222】
この実施例の他の具体的な側面において、レーダー検出可能マークのそれぞれの重心は、複数の大円弧から作成された複数の球面三角形のうちの1つの頂点に配置され、ここで、
2V-4=T
3T/2=E
T-E+V=2
であり、ここで、Eは大円弧の総数、Tは球面三角形の総数、Vは頂点の総数である。球面三角形の総表面積Aは、4πr/T=Aとして計算される。レーダーで検出可能なマークの重心の位置は、ゴルフボールの任意の層の表面に存在するすべてのマークがボールの外側表面に放射状に投影された状態で決定される。
【0223】
本開示の目的のために、層上のマークは、各マークの重心と隣接するマークの重心との間の距離が計算されたときに、これらの距離の任意の2つの間の最大差が0.040インチまたは以下のときに、「等間隔に配置される」(equally spaced)である。レーダー検出可能マークがゴルフボールの2つ以上の層の間に配置される、この発明の実施例において、ボール上に存在するすべてのレーダー検出可能マークが等間隔であるかどうかを決定するために、ボール上に存在するすべてのレーダー検出可能マークは、ボールのどの層も、ボールの外側表面に放射状に投影される。
【0224】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、連続した非円形形状および0.1%~4.0%、または0.1%~3.0%の表面被覆率を具備するレーダー検出可能マークを含む。マークは、ボールの単一層の単一表面上に配置することができ、または、マークは、ボールの2つ以上の表面(すなわち、単一層の内側表面と外側表面、または2つ以上の層の任意の表面)の間に配置することができ、もって、ボールの任意の層の任意の表面に存在するすべてのレーダー検出可能マークがボールの外側表面に放射状に投影されると、その結果、全体的に連続した非円形形状を具備し、表面被覆率が0.1%~4.0%の投影マークが得られる。この実具体的な側面において、非円形形状は、リング、楕円、多角形、四角形、三日月形、ストライプ、2つの交差するストライプ(山形および非山形形状を含む)、および3つ以上の交差するストライプから独立して選択される。この実施例の他の側面において、マーク(または投影マーク)は、第1のストライプおよび第2のストライプを含む2つ以上の交差するストライプを含む連続形状であり、オプションとして、以下の特性のうちの1つ以上を具備する。
・第1および第2のストライプの長さが実質的に等しい;
・第1および第2のストライプは幅が実質的に等しい;
・第1のストライプを二等分する面と第2のストライプを二等分する面とは、60°、85°、95°、120°の角度、またはこれらの値から選択された下限と上限を具備する範囲内の角度で分離されている;
・第1および第2のストライプは、それぞれ、1.0インチ以下の長さ、または0.6インチ~1.0インチの長さを具備する;
・第1および第2のストライプは、それぞれ、0.20インチ以下の幅、または0.03インチ~0.20インチまでの幅を具備する;および
・マークは第3のストライプを含み、第3のストライプはオプションで、0.20インチ以下の幅、第1のストライプおよび第2のストライプと実質的に同じ幅、0.12インチ~0.50インチの長さという特徴のうちの1つ以上を具備する。
【0225】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは複数のレーダー検出可能マークを含み、レーダー検出可能マークの総表面被覆率は、0.1%~4.0%、または0.1%~3.0%である。この実施例の具体的な側面において、レーダー検出可能マークのそれぞれが非円形形状を具備し、オプションとして、各非円形形状は、リング、楕円、多角形、正方形、三日月、山形、およびストライプから独立して選択される。この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークは、第1のストライプおよび第2のストライプを含む2つ以上の交差しないストライプを有し、オプションとして、以下の特性のうちの1つ以上を具備する。
・第1および第2のストライプの長さが実質的に等しい;
・第1および第2のストライプは幅が実質的に等しい;
・第1のストライプを二等分する面と第2のストライプを二等分する面とは、60°、85°、95°、120°の角度、またはこれらの値から選択された下限と上限を有する範囲内の角度で分離されている;
・第1および第2のストライプは、それぞれ、1.0インチ以下の長さ、または0.6インチ~1.0インチの長さを具備する。
・第1および第2のストライプは、それぞれ、0.20インチ以下の幅、または0.03インチ~0.20インチまでの幅を具備する;および
・マークは第3のストライプを含み、第3のストライプは、オプションとして、0.20インチ以下の幅、第1のストライプおよび第2のストライプと実質的に同じ幅、0.12インチ~0.50インチの長さという特徴の内の1つを具備する。
【0226】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは、複数のレーダー検出マークを含み、ボールの任意の層に存在するレーダー検出マークのすべてがボールの外側表面に放射状に投影されると、投影されたレーダー検出マークの全体的なパターンは、ゴルフボールの外側表面の1.5mm幅の大円帯に位置する3つ以上のレーダー検出マークからなる少なくとも1つのシリーズを含む。本開示の目的上、ボールの外側表面の1.5mm幅の大円帯に位置する投影されたレーダー検出マークの全体的なパターン内の3つ以上のレーダー検出マークのシリーズは、ここでは「大円シリーズ」マークと呼ばれる。本開示の目的上、投影されたレーダー検出マークの全体的なパターン内の大円シリーズの存在および数は、次のように決定される。まず、上述のように、ボールの任意の層に存在するレーダー検出マークのすべてが、ボールの外側表面に放射状に投影される。次に、当業者に周知の計算方法を使用して、放射状に投影された各レーダー検出可能マークの幾何学的中心が決定される。少なくとも3つの放射状に投影されたレーダー検出可能マークの幾何学的中心が、ボールの外側表面上の同じ1.5mm幅の大円帯に位置する場合、大円シリーズが定義され、その1.5mm幅の大円帯に位置する幾何学的中心を持つ放射状に投影された各レーダー検出可能マークは、その大円シリーズの一部となる。所定の放射状に投影されたレーダー検出可能マークの幾何学的中心が1.5mm幅の大円帯に位置する限り、マークの一部がそのシリーズを定義する1.5mm幅の大円帯の外側にあるかどうかに関係なく、マークはその大円シリーズの一部となることに留意されたい。また、本開示の目的上、単一のレーダー検出可能マークが複数の大円シリーズの一部となる可能性があることにも留意されたい。この実施例の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークは、さらに以下の特性の1つ以上を具備する。
【0227】
・大円シリーズ内のマークの数は4つ以上である;
・大円シリーズ内の隣接するマークがなす各ペアは、製造公差を考慮して、大円列内の他のすべての隣接するマークのペアと実質的に同じ距離(すなわち、10%以内)で分離されており、分離距離は、隣接するマークのペアの一方のマーク上の任意の点と、隣接するマークのペアの他方のマーク上の任意の点とを接続する、マークを含む表面に描くことができる最短の大円弧の球面長さ(または、マークが複数の表面に存在する実施例においては、マークの放射状投影を含む表面に描くことができる最短の大円弧の球面長さ)として計算される;
・複数のレーダー検出可能なマークは、本質的に1つの大円シリーズのマークから構成される;
・複数のレーダー検出可能なマークは、少なくとも1つの大円シリーズのマークと、大円シリーズの一部ではない1つ以上の追加のレーダー検出可能なマークを含む;
・複数のレーダー検出マークは、ボールの任意の層に存在するレーダー検出マークのすべてがボールの外側表面に放射状に投影されたときに、ボールの外側表面上のすべての大円がボールを2つの半球に分割し、2つの半球の各々がその外側表面にレーダー検出マークの少なくとも一部を含むように配置される;および、
・所定の大円シリーズのマークが配置されている大円帯の部分は、ボールの円周の半分以下の長さを具備し、オプションとして、ボールの円周の少なくとも40%、または少なくとも42%、または少なくとも45%の長さを具備する。
【0228】
本開示の目的上、とくに断りのない限り、所定の大円シリーズのマークが配置されている大円バンドの部分の長さは、ボールの外側表面へのマークの放射状投影に基づいて決定される、その大円シリーズのどのマークの部分も境界の外側に位置しないようにボールの外側表面に描くことができる最小の長方形の境界の長さ(すなわち、長方形の境界の最長辺の円弧の長さ)として計算される。
【0229】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは複数のレーダー検出可能なマークを含み、ボールの任意の層に存在するレーダー検出可能なマークのすべてがボールの外側表面上に放射状に投影されると、投影されたレーダー検出可能なマークの全体的なパターンは、少なくとも2つの大円シリーズのマークを含む。この実施例の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能なマークのそれぞれは、少なくとも1つの大円シリーズの一部である。この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能なマークは、大円シリーズの一部ではない少なくとも1つのマークを含む。この実施例の他の具体的な側面において、少なくとも1つの大円シリーズについて、その大円シリーズのマークが配置されている大円帯の部分の長さは、ボールの円周の半分以下であり、オプションとして、長さは、ボールの円周の少なくとも40%、または少なくとも42%、または少なくとも45%である。この実施形例の他の具体的な側面において、少なくとも1つの大円シリーズについて、その大円シリーズのマークが位置する大円帯の部分の長さは、ボールの円周の半分よりも長い。この実施例の他の具体的な側面において、少なくとも2つの大円シリーズの1つを二等分する平面と、少なくとも2つの大円列の他の1つを二等分する平面とは、マークのボールの外側表面への放射状投影に基づいて決定される、30°、60°、80°、90°の角度、またはこれらの値から選択される下限値および上限値を具備する範囲内の角度で隔てられている。この実施例の他の具体的な側面において、ボールの任意の層に存在するレーダー検出可能なマークのすべてがボールの外側表面に放射状に投影されると、ボールの外側表面上のすべての大円がボールを2つの半球に分割し、2つの半球のそれぞれには、その外側表面にレーダー検出可能なマークの少なくとも一部が含まれる。この実施例の他の具体的な側面において、マークの各大円シリーズは独立して、以下の追加の特性のうちの1つ以上を具備する。
・大円シリーズ内のマークの数は3~10であり、または大円シリーズ内のマークの数は4以上であり、または大円シリーズ内のマークの数は4~10である;
・大円シリーズの各マークの実際の長さ(すなわち、印刷されたマーク自体で測定され、マークの放射状の投影ではない)は25mm以下、または10mm以下である;
・大円シリーズの各マークは、実質的に同じ投影長さを有する(すなわち、それぞれの投影長さは、ボールの外側表面へのマークの放射状投影に基づいて、10%以内の差である);
・大円シリーズの各マークの実際の幅(マークの放射状投影ではなく、印刷されたマーク自体で測定)は3mm以下、または幅は2mm以下である;
・大円シリーズの各マークは、実質的に同じ投影幅を具備する(すなわち、ボールの外側表面上のマークの放射状投影に基づいて、それぞれの幅は10%以下しか異ならない);
・大円シリーズの隣接するマークの各ペアは、0.5mm以上の距離で分離されている;および/または、
・その大円シリーズの少なくとも1つのマークの長さと実質的に等しい距離(つまり、10%以内)で分離されている;および/または、
・製造公差を考慮して、その大円シリーズの他のすべての隣接するマークのペアと実質的に同じ距離(つまり、10%以内)で分離されている;
分離距離は、隣接するマークのペアの一方のマーク上の任意の点と隣接するマークのペアの他方のマーク上の任意の点とを接続する、マークを含む表面上に描くことができる最短の大円弧の球面長さ(または、マークが複数の表面上に存在する実施例において、マークの放射状投影を含む表面上に描くことができる最短の大円弧の球面長さ)として計算される;および、
・シリーズは、160°、165°、170°、175°、180°、185°、またはこれらの値から選択された下限と上限を持つ範囲内の角度超を具備する。
【0230】
本開示の目的のために、大円マークシリーズの角度長さは、マークをボールの外側表面上に放射状に投影することに基づいて、以下のように決定される。大円シリーズ内の投影された各マークの幾何学的中心を使用して、シリーズの二等分面が決定される。最初の線と最後の線が描かれ、各線は、ボールの中心と二等分面内のボール表面上の点とを結び、その結果、その大円シリーズのどのマークの部分も角度の外側にないように、最初の線と最後の線の間に描くことができる最小の角度が得られる。「大円シリーズの角度長さ」は、最初の線と最後の線の間の角度である。例えば、図17は、マーク12、13、14、15、および16からなる大円シリーズを示しており、大円シリーズの角度長さは約166°である。
【0231】
ゴルフボールが単一の層上に2つ以上のレーダー検出可能マークを含むこの発明の実施例において、1つのマークの形状および/またはサイズは、別のマークの形状および/またはサイズと同じまたは異なって良い。ゴルフボールが、その表面に配置された1つまたは複数のレーダー検出可能マークを有する少なくとも2つの層を含むこの発明の実施例において、1つの層上のマークの形状および/またはサイズは、他の層上のマークの形状および/またはサイズと同じまたは異なって良い。この発明の実施例において、ゴルフボールが大円シリーズの一部であるレーダー検出可能なマークを含む場合、シリーズ内の1つのマークの形状および/またはサイズは、シリーズ内の別のマークの形状および/またはサイズと同じであっても異なっていても良い。具体的な実施例において、ゴルフボールは、その層の表面上に配置された非円形の形状を有する少なくとも1つのレーダー検出可能マークを含む。この実施例の具体的な側面において、非円形の形状は不規則な形状である。
【0232】
一例において、表面にマークまたは複数のマークが配置された少なくとも1つの層を有するゴルフボールがここに開示される。一側面において、ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークを具備し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されると投影パターンが形成される。マーク(1または複数)またはマーキング(1または複数)は、ゴルフボールの表面にパターンを形成するために放射状に投影することができる。パターンは、全体的なプロファイルまたは形状を具備して良い。一例において、投影パターンは周期的なプロファイルを具備する。たとえば、投影パターンは、少なくとも1つの頂部と少なくとも1つの底部を具備し、ゴルフボールの周りの大円または球状弧などの経路に対して中心に配置される、または位置合わせされることができる。経路は、いくつかの例において、大円または円弧として定義することができる。経路は、いくつかの例において、直線または平面によって定義することができる。
【0233】
投影パターンは、ゴルフボールの外側表面上の第1球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされた第1波プロファイルを含む。「経路に沿ってマッピングされる」という語句は、投影パターンが一般に経路に対して概ね配向または中心に配置されることを意味して良い。一例において、波プロファイルを定義する関数は一般に経路の周囲に配置される、または経路に対して形成される。一例において、投影パターンの最初の半分は経路の上にあり、投影パターンの2番目の半分は経路の下にある。しかし、経路の上および下の投影パターンの分布は変化する可能性がある。例えば、投影パターンは非整数の周期を有する可能性があり、したがって波プロファイルに沿った異なる位置で開始および停止する可能性があり、その結果、経路の上または下で投影パターンの分布が不均等になる可能性がある。
【0234】
投影パターンは、少なくとも1つの第1頂部と少なくとも1つの第1底部とを含む。第1球状弧は、ゴルフボールの外側表面上の第1の大円に沿って定義することができる。波という用語は、一例において、周期的な関数またはプロファイルを指すことができる。他の例において、波という用語は非周期的な関数またはプロファイルを指すことができる。図19A~26Eは、繰り返しプロファイルまたは波状プロファイルを具備する例示的なプロファイルを示す。いくつかの例において、ゴルフボールの外側表面に1つのマーキングが設けられ、他の例において、ゴルフボールの外側表面に少なくとも2つのマーキングが設けられる。2つのマーキングを具備する例において、2つのマーキングは互いに積み重ねられ、平行な配置または配向を具備して良い。
【0235】
投影パターンは、波の角度範囲(図27を参照してさらに例示的に定義される)を定義するために互いに円周方向に離間した第1終端と第2終端とを有して良い。一例において、終端は互いに少なくとも45度離間された良い。一例において、第1終端および第2終端は円周方向に240度~300度離間して良い。一例において、第1終端および第2終端は円周方向に270度離間して良い。一例において、第1終端および第2終端は円周方向に180度離間して良い。一例において、第1終端および第2終端は円周方向に330度離間して良い。一例において、投影パターンは終端を持たず、代わりに連続して良い。波の角度範囲は少なくとも45度、好ましくは240度~300度、最も好ましくは270度ある。
【0236】
投影パターンは、一例において、少なくとも1.0周期にわたって延びて良い。一例において、投影パターンは5.0周期未満にわたって延びて良い。一例において、投影パターンは5.0周期を超えて延びて良い。一例において、投影パターンは0.5周期から10.0周期にわたって延びて良い。
【0237】
第1波形プロファイルの振幅(A)は、ゴルフボール、ゴルフボールのケーシングコア、および/またはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)と関係を具備して良い。一例において、振幅(A)は、ゴルフボール、ゴルフボールのケーシングコア、またはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)の40%以下である。一例において、振幅(A)は、ゴルフボール、ゴルフボールのケーシングコア、またはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)の20%未満である。一例において、振幅(A)は、ゴルフボール、ゴルフボールのケーシングコア、またはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)の80%未満である。一例において、振幅(A)は、ゴルフボール、ゴルフボールのケーシングコア、またはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)の少なくとも5%である。
【0238】
一例において、直径(D)は、ゴルフボールのケーシングコアの直径として測定されて良い。他の例において、直径(D)は、完成したゴルフボール(すなわち、ケーシングコアおよびカバー)の直径として測定されて良い。他の例において、直径(D)は、ゴルフボールサブアセンブリの直径として測定されて良い。ゴルフボールのケーシングコアまたはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)は、一例において、1.50インチ~1.70インチであって良い。他の例において、ゴルフボールのケーシングコアまたはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)は、1.600インチ~1.660インチであって良い。他の例において、ゴルフボールのケーシングコアまたはゴルフボールサブアセンブリの直径(D)は、1.630インチであって良い。
【0239】
第1波形プロファイルは、種々の波形プロファイルに従って形成されて良い。例えば、波形プロファイルは、正弦波、鋸歯状波、三角波、または方形波のいずれかであって良い。一例において、複数の波形を組み合わせて良い。一例において、波形プロファイルは、少なくとも1つの関数によって定義されて良い。一例において、波形プロファイルは、任意のフーリエ級数によって定義されて良い。当業者であれば、波形プロファイルは、フーリエ級数に基づく三角関数の無限和として伝達または定義され得ることを認識するであろう。さらに、波形プロファイルは、非周期的プロファイルまたは関数のフーリエ変換によって定義されて良い。他の例において、波形プロファイルは、減衰波形プロファイル(すなわち、減衰正弦波プロファイル)または任意の他の減衰振動、プロファイル、または関数によって定義されて良い。
【0240】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、一例においては、単一の層上に配置されて良い。他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、複数の層間に配置された複数のレーダー検出可能なマークを含んで構成されて良い。
【0241】
投影パターンは、一例において、連続した途切れのないストリップとして形成されて良い。他の例において、投影パターンは、互いに間隔をあけて配置され、互いに整列した複数の個別のストリップとして形成されて良く、個別のストリップが集合的に波のプロファイルを形成する。
【0242】
波形プロファイルおよびレーダー検出可能マークの種々のパラメータ、サイズ、プロファイル、形状などは、変更可能である。一例において、少なくとも1つのレーダー検出可能マークの幅は1.0mm~5.0mmである。一例において、第1波形プロファイルの振幅は7.0mm~15.0mmである。一例において、レーダー検出可能マークの幅は、波形プロファイルの振幅の20%未満である。他の例において、レーダー検出可能マークの幅は、波形プロファイルの振幅の10%~40%である。他の例において、レーダー検出可能マークの幅は、波形プロファイルの振幅の5%~25%である。
【0243】
投影パターンは、少なくとも1つの第2頂部と少なくとも1つの第2底部とを具備する第2波プロファイルをさらに有して良い。第1波プロファイルは、複数の第1の点を含んで構成されて良く、第2波プロファイルは、複数の第2の点を含んで構成されて良い。第1波プロファイルに沿った各第1の点と、第2波プロファイルに沿った各最も近い隣接する第2の点は、第1波プロファイルおよび第2波プロファイルの全体に沿って均一な法線距離(dN)が定義されるように、互いに等距離であって良い。均一な法線距離(dN)は、4.0mm~6.0mmであって良い。一側面において、この文脈で使用される用語「均一な法線距離」は、比較的小さな製造公差、変動、または偏差を考慮に入れて良い。例えば、「均一な法線距離」という語句は、波プロファイル全体に沿って隣接する点のそれぞれのペアに沿って測定されたすべての法線距離が、互いに5%以内であることを意味して良い。他の例において、均一な法線距離とは、波形プロファイル全体に沿って隣接する点のそれぞれのペアに沿って測定されたすべての法線距離が、互いに10%以内であることを意味して良い。他の例において、均一な法線距離とは、波形プロファイル全体に沿って隣接する点のそれぞれのペアに沿って測定されたすべての法線距離が、互いに1.0mm以内であることを意味して良い。さらに他の例において、均一な法線距離とは、波形プロファイル全体に沿って隣接する点のそれぞれのペアに沿って測定されたすべての法線距離が、互いに0.5mm以内であることを意味して良い。
【0244】
第1波形プロファイルおよび第2波形プロファイルは、それぞれ互いに同一の所定の振幅を具備して良く、均一な法線距離は所定の振幅の少なくとも半分であり、均一な法線距離は所定の振幅の2倍以下である。他の例において、2つの波形プロファイル間の法線距離は変化して良い。
【0245】
均一な法線距離(dN)は、波形プロファイルの振幅(A)の少なくとも50%であって良く、波形プロファイルの振幅(A)の200%未満であって良い。一例において、均一な法線距離と、第1および第2波形プロファイルの両方の振幅(A)は、0.5×A≦dN≦2×Aであって良い。
【0246】
第2波プロファイルは、第1の球状円弧から離れた位置にある第2の球状円弧によって定義される経路に沿ってマッピングされて良い。第1の球状円弧と第2の球状円弧との間の間隔は、均一な法線距離(dN)に対応して良い。
【0247】
一側面において、波の数と波によって定義される周期の数との間に関係を確立することができる。例えば、単一の波によって定義される投影パターンは、単一の周期にわたって延びて良い。2つの波によって定義される投影パターンは、2周期にわたって延びて良い。「n」個の波によって定義される投影パターンは、「n」周期にわたって延びて良い。一側面において、波プロファイルの量を増やすと、レーダー反射率をさらに最適化し、信号強度を変更し、および/または信号後方散乱の位相シフトを作成することができる。
【0248】
少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、一例において、全長が4.0インチ~10.0インチである。他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、全長が6.0インチ~8.0インチである。他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、全長が少なくとも2.0インチである。他の例において、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークは、全長が12.0インチ以下である。
【0249】
マークは、少なくとも3.0%で、いくつかの例において15.0%以下である総表面被覆率を具備して良い。この文脈では、総表面被覆率は、マークが印刷または適用される表面を指して良い。総表面被覆率は、ゴルフボールの外側表面、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面、またはゴルフボールサブアセンブリの外側表面を指して良い。
【0250】
ゴルフボールの他の例がここに開示される。ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークを具備して良く、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面上に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、周期関数によって定義され、ゴルフボールの外側表面上の第1球面弧によって定義される経路に沿ってマッピングされる第1波プロファイルを含んで良い。周期関数は、正弦波、鋸歯状波、三角波、または方形波から選択されて良い。周期関数は、少なくとも1.0周期繰り返して良い。投影パターンは、少なくとも1つの第2頂部と少なくとも1つの第2底部を具備する第2波プロファイルをさらに含んで良い。第1波プロファイルおよび第2波プロファイルの全体に沿って均一な法線距離を定義することができる。第1波プロファイルは第1振幅を具備して良く、第2波プロファイルは第2振幅を具備して良い。均一な法線距離は、第1振幅の半分未満であって良い。均一な法線距離は、第2振幅の半分未満であって良い。第1振幅はゴルフボールの直径の40%以下である。
【0251】
一例において、直径1.63インチのアイオノマー・ケーシングコアを有するゴルフボールには、マーキング幅2.0mm、波プロファイル振幅15.0mmの正弦波パターンが印刷されている。波の角度範囲は、少なくとも270度に及ぶ。波パターンは、ゴルフボールのケーシングコア上に形成されて良い。一例において、波パターンは、ゴルフボールサブアセンブリの任意の層上に形成されて良い。
【0252】
他の例において、直径1.63インチのアイオノマー・ケーシングコアを備えたゴルフボールには、マーキング幅2.0mm、波プロファイル振幅7.0mmの1対の正弦波パターンが印刷されて良い。各波は、少なくとも270度の波角範囲を具備して良い。波は、一定または均一な法線距離5.0mmで分離されて良い。
【0253】
他の例において、直径1.63インチのアイオノマー・ケーシングコアを備えたゴルフボールには、マーキング幅2.0mm、ステップ関数振幅7.0mmの一対の印刷されたステップ関数パターンを含めて良い。各波は、少なくとも270度に及ぶ波角範囲を具備して良い。パターンは、5.0mmの一定または均一な法線距離で分離されて良い。
【0254】
他の例において、直径1.63インチのアイオノマー・ケーシングコアを備えたゴルフボールには、マーキング幅2.0mm、波プロファイル振幅7.0mmの1対の三角形の波パターンが印刷されて良い。各波の波角範囲は、少なくとも270度に及んで良い。パターンは、一定または均一な法線距離5.0mmで分離されて良い。
【0255】
上述のいずれの例においても、当業者は、ゴルフボールのサイズが変化すること、マーキングの幅が変化すること、振幅が変化することなどが可能であることを理解するであろう。
【0256】
この文脈で使用される場合、振幅という用語は、ピーク振幅、すなわち、パターンプロファイルのゼロ位置または軸からの最大距離を指して良い。
【0257】
ゴルフボールの他の例もここに開示される。ゴルフボールは、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークを具備し、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールの外側表面に放射状に投影されると、投影パターンが形成される。投影パターンは、周期関数によって定義され、ゴルフボールの外側表面上の第1球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされる第1波プロファイルを有して良い。周期関数は正弦波であり、周期関数は少なくとも1.0周期繰り返して良い。
【0258】
単一のレーダー検出可能マークまたは複数のレーダー検出可能マークに特に適した形状の非限定的な例が、図1~11および13~28に示されている。
【0259】
図1は、この発明の一実施例に従い、1つのストライプからなるマークを示している。
【0260】
図2は、この発明の一実施例に従い、2つの位置で交差する2つのストライプからなるマークを示している。
【0261】
図3は、この発明の一実施例に従い、1つの位置で交差する2つのストライプからなるマークを示している。
【0262】
図4は、この発明の一実施例に従い、球状長方形の形態で閉ループを形成する4つのストライプからなるマークを示している。
【0263】
図5は、この発明の一実施例に従い、閉ループを作成する単一の曲線ストライプからなるマークを示す。
【0264】
図6は、この発明の一実実施例に従い、二十面体パターンに配置されたストライプからなる複数のマークを示しており、ストライプは、実質的に同じ長さおよび幅を有する。代替的には、この発明の実施例に従い、ストライプは二十面体パターンで配置され、隣接して連続マークを形成する。
【0265】
図7は、この発明の一実施例に従い、3つの交差するストライプからなるマークを示している。
【0266】
図8は、この発明の一実施例に従い、4つの交差するストライプからなるマークを示している。
【0267】
図9は、この発明の一実施例に従い、3つの交差するストライプからなる第1のマークおよび単一のストライプからなる第2のマークを含む2つのマークを示す。
【0268】
図10は、この発明の一実施例に従い、5つの交差するストライプからなる第1のマーク、単一のストライプからなる第2のマーク、および単一のストライプからなる第3のマークを含む3つのマークを示す。
【0269】
図11は、この発明の一実施例に従い、4つの交差するストライプからなる第1のマーク、単一のストライプからなる第2のマーク、および単一のストライプからなる第3のマークを含む3つのマークを示す。
【0270】
図13は、長方形の形状を有する複数のマークと、交差する2つの長方形のストライプの形状を有する複数のマークとからなるマークのパターンを示す。
【0271】
図14は、この発明の一実施例に従う、3つの交差するストライプからなるマークを示す。
【0272】
図15は、この発明の一実施例に従う、2つの交差するストライプからなるマークを示す。
【0273】
図16は、この発明の一実施例に従う、交差しない2つのストライプからなるマークを示す。
【0274】
図17は、2つの大円リリーズのマークを有するマークパターンを示しており、各マークはストライプの形状を具備する複数のマークから構成されている。
【0275】
図18は、2つの大円シリーズのマークと、大円シリーズの一部ではない追加のマークとからなるマークのパターンを示しており、2つの大円シリーズ内の各マークおよび追加のマークはストライプの形状をしている。
【0276】
図19A~19Eは、波状プロファイル(すなわち正弦波)を有する球状弧に沿って円周方向に延びるマークからなるパターンを示す。
【0277】
図20A~20Eは、それぞれが波形(すなわち正弦波)を具備するそれぞれの球面弧に沿って円周方向に延びる2つのマークからなるパターンを示す。
【0278】
図21A~21Eは、図19A~19Eに示される振幅とは異なる振幅を具備する波形(すなわち、正弦波)を有する球面弧に沿って円周方向に延びるマークからなるパターンを示す。
【0279】
図22A~22Eは、図20A~20Eに示される振幅とは異なる振幅を有する波形(すなわち、正弦波)を具備するそれぞれの球面弧に沿って円周方向に延びる2つのマークからなるパターンを示す。
【0280】
図23A~23Dは、波状プロファイル(すなわち、三角波)を具備する球状弧に沿って円周方向に延びるマークからなるパターンを示す。
【0281】
図24A~24Dは、波状プロファイル(すなわち、のこぎり波)を具備する球状弧に沿って円周方向に延びるマークからなるパターンを示す。
【0282】
図25A~25Dは、波状プロファイル(すなわち、方形波)を具備する球状弧に沿って円周方向に延びるマークからなるパターンを示す。
【0283】
図26A~26Eは、互いに間隔をあけて配置され、互いに整列して全体的に波形のパターンを形成する複数のマークからなるパターンを示す。
【0284】
図28は、この発明の一実施例に従う、3つの交差するストライプからなるマークを示す。
【0285】
具体的な実施例において、ゴルフボールの少なくとも1つの層の表面は、その上に配置されたレーダー検出可能マークを含み、そのマークは、数学的に可能なすべての幅0.025インチの大円経路、数学的に可能なすべての0.015インチ幅の大円経路、またはすべての数学的に可能な0.005インチ幅の大円経路、またはすべての数学的に可能な大円が、マークが配置されるゴルフボール層の表面上で当該マークと交差するような寸法(すなわち、サイズおよび形状)を有するように設計される。本開示の目的のために、大円経路のいずれかの部分がマークのいずれかの部分と接触している場合、大円経路はマークと交差する。
【0286】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールの少なくとも1つの層の表面は、その上に配置された複数のレーダー検出可能マークを含み、そのマークは、数学的に可能なすべての幅0.025インチの大円経路、数学的に可能なすべての0.015インチ幅の大円経路、またはすべての数学的に可能な0.005インチ幅の大円経路、またはすべての数学的に可能な大円が、当該マークが配置されているゴルフボール層の表面上で、マークのうちの少なくとも1つと交差するように、寸法付けられ、形状付けられ、かつ位置付けられるように設計される。
【0287】
他の具体的な実施例において、ゴルフボールは2つ以上の層を含み、2つ以上の層のうちの少なくとも2つは、その表面上に配置された1つ以上のレーダー検出可能マークを有し、当該マークは、ボールの任意の層に存在するすべてのレーダー検出可能マークがボールの外側表面に放射状に投影される場合、数学的に可能なすべての0.025インチ幅の大円経路、または数学的に可能なすべての0.015インチ幅の大円経路、またはすべてのゴルフボールの外側表面上の数学的に可能な0.005インチ幅の大円経路、または数学的に可能なすべての大円が、郊外ボールの外側表面上でマークの少なくとも1つと交差するように、寸法付けられ、形状付けられ、かつ位置付けられるように設計される。
【0288】
他の具体的な実施例において、レーダー検出可能マークは、1%または2%または5%または8%または9%または10%または12%または15%または20%または25%の総表面被覆率、またはそれらの値から選択された下限および上限を有する範囲内の総表面被覆率を有する。代替的には、他の具体的な実施例において、レーダー検出可能マークは、0.1%または3%または4%の総表面被覆率、またはこれらの値から選択される下限および上限を具備する範囲内の総表面被覆率を具備する。本開示の目的のために、マークの総表面面積は、任意の層の表面に存在するすべてのマークで測定された、ボールの外側表面に放射状に投影されたゴルフボールの面積としての、任意の層に存在する各レーダー検出可能マークの表面面積の合計を、ボールの外側表面の総表面面積で割ったものとして計算される。
【0289】
この発明は、ゴルフボールの各層を形成するために使用される材料によって限定されることを意味するものではない。具体的に適切な材料は、これらに限定されないけれども、ポリブタジエン、スチレンブタジエン、イソプレン、ポリイソプレン、およびトランスイソプレンなどの熱硬化性材料;アイオノマー樹脂、ポリアミド、ポリエステルなどの熱可塑性プラスチック;および、熱可塑性および熱硬化性のポリウレタンおよびポリ尿素を含む。
【0290】
具体的に適切な熱硬化性材料は、これに限定されないけれども、ベースポリマー、開始剤、助剤(コエージェント)および/または硬化剤、およびオプションの1つ以上の金属酸化物、金属脂肪酸または脂肪酸、抗酸化剤、ソフトおよびファストエージェント、フィラー、および添加剤を含む熱硬化性ゴム組成物を含む。適切なベースポリマーは、天然および合成ゴムを含み、これはポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンプロピレンゴム(「EPR」)、スチレン-ブタジエンゴム、スチレンブロックコポリマーゴム(例えば、SI、SIS、SB、SBS、SIBSなど。ここで、「S」はスチレン、「I」はイソブチレン、「B」はブタジエン)、ブチルゴム、ハロブチルゴム、ポリスチレンエラストマー、ポリエチレンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリ尿素エラストマー、メタロセン触媒エラストマーおよびプラストマー、イソブチレンとパラアルキルスチレンのコポリマー、イソブチレンとパラアルキルスチレンのハロゲン化コポリマー、アクリロニトリルブタジエンゴム、ポリクロロプレン、アルキルアクリレートゴム、塩素化イソプレンゴム、アクリロニトリル塩素化イソプレンゴム、ポリアルケナマー、およびそれらの2つ以上の組み合わせを含むけれども、これらに限定されない。適切な開始剤は、有機過酸化物、フリーラジカルを生成することができる高エネルギー放射線源、C-C開始剤、およびそれらの組み合わせを含む。適切な助剤は、不飽和カルボン酸の金属塩;不飽和ビニル化合物および多官能性モノマー(例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート);フェニレンビスマレイミド;およびそれらの組み合わせを含むけれども、これらに限定されない。適切な硬化剤は、硫黄;N-オキシジエチレン2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド;N、N-ジ-オルト-トリルグアニジン;ビスマスジメチルジチオカルバメート;N-シクロヘキシル2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド;N、N-ジフェニルグアニジン;4-モルホリニル-2-ベンゾチアゾールジスルフィド;ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド;チウラムジスルフィド;メルカプトベンゾチアゾール;スルフェンアミド;ジチオカルバメート;硫化チウラム;グアニジン;チオ尿素;キサントゲン酸塩;ジチオホスフェート;アルデヒド-アミン;ジベンゾチアシルジスルフィド;テトラエチルチウラムジスルフィド;テトラブチルチウラムジスルフィド;およびそれらの組み合わせを含むけれども、これらに限定されない。適切な種類および量のベースポリマー、開始剤、助剤、充填剤、および添加剤は、例えば、米国特許第6,566,483号、第6,695,718号、第6,939,907号、第7,041,721号および第7,138,460号にさらに完全に記載されており、これらの開示全体が参照してここに組み込まれる。特に適切なジエンゴム組成物は、例えば、米国特許出願公開第2007/0093318号にさらに開示されており、その開示全体は、参照によりここに組み込まれる。
【0291】
特に適切な材料は、以下も含むけれども、これらに限定されない。
・熱硬化性ポリウレタン、ポリ尿素、およびポリウレタンとポリ尿素のハイブリッド。
・熱可塑性ポリウレタン、ポリ尿素、およびポリウレタンとポリ尿素のハイブリッド。たとえば、The LubrizolCorporationから市販されているEstane(登録商標)TPUを含む。
・E/X型およびE/X/Y型アイオノマー。ここで、Eはオレフィン(例、エチレン)、Xはカルボン酸(例、アクリル、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、またはイタコン酸)、Yは軟化コモノマー(例えば、酸が2~10個の炭素を有する脂肪族カルボン酸のビニルエステル、アルキル基が1~10個の炭素を有するアルキルエーテル、および1~10個の炭素を有するアルキルメタクリレートのようなアルキルアクリレート)、例えば、Dow Chemical Companyから市販のSurlyn(登録商標)アイオノマー樹脂およびHPF1000およびHPF2000、ExxonMobil Chemical Companyから市販のIotek(登録商標)アイオノマー、The Dow Chemical Companyから市販のエチレンアクリル酸コポリマーのAmplify(登録商標)IOアイオノマー、およびA. Schulman Inc.から市販のClarix(登録商標)アイオノマー樹脂;
・ポリイソプレン;
・Evonik Industriesから市販のVestenamer(登録商標)ポリオクテナマーなどのポリオクテナマー;
・例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、および高密度ポリエチレンを含むポリエチレン;ポリプロピレン;
・ゴム強化オレフィンポリマー;非アイオノマー酸コポリマー、例えば、(メタ)アクリル酸、これらはアイオノマーコポリマーの一部にはならない;
・プラストマー;
・フレキソマー;
・スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体;
・スチレン/エチレン-ブチレン/スチレンブロック共重合体;
・ポリブタジエン;
・スチレンブタジエンゴム;
・エチレンプロピレンゴム;
・エチレンプロピレンジエンゴム;
・動的加硫エラストマー;
・エチレン酢酸ビニル;
・エチレン(メタ)アクリレート;
・ポリ塩化ビニル樹脂;
・ポリアミド、アミドエステルエラストマー、およびアイオノマーとポリアミドのコポリマー;たとえば、ArkemaIncから市販のPebax(登録商標)熱可塑性ポリエーテルおよびポリエステルアミドを含む;
・架橋トランスポリイソプレン;
・E.I. du Pont de Nemours and Companyから市販されているHytrel(登録商標)ポリエステルエラストマー、およびTiconaから市販されているRiteflex(登録商標)ポリエステルエラストマーなどのポリエステルベースの熱可塑性エラストマー;
・BASFから市販されているElastollan(登録商標)ポリウレタンなどのポリウレタンベースの熱可塑性エラストマー;
・合成または天然の加硫ゴム;
・およびそれらの組み合わせ。
【0292】
アイオノマーまたは2つ以上のE/XおよびE/X/Yタイプのアイオノマーのブレンドを含む組成物は、特に適切な中間層およびカバー層材料である。好ましいE/X型およびE/X/Y型のアイオノマーカバー組成物は、以下を含む。
・Surlyn(登録商標)8150などの「高酸アイオノマー」(すなわち、16wt%を超える酸含有量を有する)を含む組成物;
・高酸性アイオノマーおよび無水マレイン酸グラフト化非イオノマーポリマー(例えば、Fusabond(登録商標)官能化ポリマー)を含む組成物。高酸アイオノマーと無水マレイン酸グラフトポリマーの特に好ましいブレンドは、Surlyn(登録商標)8150とFusabond(登録商標)の84wt%/16wt%ブレンドである。高酸アイオノマーと無水マレイン酸グラフトポリマーとのブレンドは、例えば、米国特許第6,992,135号および第6,677,401号にさらに開示されており、その開示全体が参照によりここに組み込まれる;
・Surlyn(登録商標)8940/Surlyn(登録商標)9650/Nucrel(登録商標)960の50/45/5ブレンドを含み、好ましくは80~85ショアCの材料硬度を有する組成物;
・Surlyn(登録商標)8940/Surlyn(登録商標)9650/Surlyn(登録商標)9910の50/25/25ブレンドを含み、好ましくは約90ショアCの材料硬度を有する組成物;
・Surlyn(登録商標)8940/Surlyn(登録商標)9650の50/50ブレンドを含み、好ましくは約86ショアCの材料硬度を有する組成物;
・Surlyn(登録商標)7940/Surlyn(登録商標)8940のブレンドを含む組成物。任意選択でメルトフロー調整剤を含む;
・第1の高酸アイオノマーと第2の高酸アイオノマーのブレンドを含む組成物であり、第1の高酸アイオノマーは第2の高酸アイオノマーとは異なるカチオンで中和されている(例えば、Surlyn(登録商標)8150およびSurlyn(登録商標)9120の50/50ブレンド)。オプションとして、アイオノマー、エチレン酸コポリマーまたはエステルターポリマーなどの1つまたは複数のメルトフロー修飾剤を含む;
・第1の高酸アイオノマーと第2の高酸アイオノマーのブレンドを含む組成物であり、第1の高酸アイオノマーは第2の高酸アイオノマーとは異なるカチオンで中和され、0~10wt%のエチレンエチレン/酸/エステルアイオノマーが、第1の高酸アイオノマーまたは第2の高酸アイオノマーのいずれかと同じカチオン、または第1および第2の高酸アイオノマーとは異なるカチオン(例えば、40~50wt%Surlyn(登録商標)8140または8150、40~50wt%Surlyn(登録商標)9120、および0~10wt%Surlyn(登録商標)6320のブレンド)。
【0293】
Surlyn8150(登録商標)、Surlyn(登録商標)8940、およびSurlyn(登録商標)8140は、酸基がナトリウムイオンで部分的に中和された異なるグレードのE/MAAコポリマーである。Surlyn(登録商標)9650、Surlyn(登録商標)9910、およびSurlyn(登録商標)9120は、酸基が亜鉛イオンで部分的に中和された、異なるグレードのE/MAAコポリマーである。Surlyn(登録商標)7940は、酸基がリチウムイオンで部分的に中和されたE/MAAコポリマーである。Surlyn(登録商標)6320は、中程度の酸含有量の非常に低弾性のマグネシウムアイオノマーである。Nucrel(登録商標)960は、名目上15wt%のメタクリル酸で作られたE/MAA共重合体樹脂である。Surlyn(登録商標)アイオノマー、Fusabond(登録商標)ポリマー、およびNucrel(登録商標)コポリマーは、The Dow Chemical Companyから市販されている。
【0294】
適切なE/XおよびE/X/Yタイプのアイオノマーカバー材料は、例えば、米国特許第6,653,382号、第6,756,436号、第6,894,098号、第6,919,393号、および第6,953,820号にさらに開示されており、これらの開示全体が参照によりここに組み込まれる。
【0295】
適切なポリウレタン、ポリ尿素、およびポリウレタン/ポリ尿素のブレンドおよびハイブリッドは、例えば、米国特許第5,334,673号、第5,384,870号、第6,506,851号、第6,756,436号、第6,835,794号、第6,867,279号、第6,960,630号、および第7,105,623号、並びに、米国特許出願公開第2009/0011868号、米国特許出願公開第第2021/0093929号、米国特許出願公開第2007/0117923号、および米国特許第8,865,052号、第6,734,273号、および第8,034,873号にさらに開示されており、その開示全体は、参照によりここに組み込まれる。
【0296】
カバー層組成物にオプションで含まれる適切なUV吸収剤は、例えば、米国特許第5,156,405号(Kitaoh)、米国特許第5,840,788号(Lutz)、および、米国特許第7,722,483号(Morgan)にさらに開示されており、その開示全体は、参照によりここに組み込まれる。
【0297】
各ゴルフボール層の寸法、すなわち、厚さ/直径は、所望の特性に応じて変化して良い。
【0298】
全米ゴルフ協会の仕様では、競技用ゴルフボールの最小サイズは1.680インチに制限されている。最大径の規定はなく、あらゆるサイズのゴルフボールをレクリエーションプレイに使用できる。この発明のゴルフボールは、任意のサイズの全体直径を有して良く、典型的には、1.680インチ~1.780インチの全体直径を有する。
【0299】
この発明のゴルフボールは、その外側表面に複数のディンプルを有し、典型的には、全体のディンプル表面被覆率が60%以上、65%以上、75%以上、80%以上である。
【0300】

以下の例は、この発明の具体的な実施例の単なる例示であり、その範囲が添付の特許請求の範囲によって定義されるこの発明を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0301】
以下の例1~30のそれぞれにおいて、直径が約1.630インチであり、ソリッドのゴムコアおよびアイオノマーケーシング層からなるゴルフボールサブアセンブリが提供された。以下に示すように、1つのマークまたは複数のマークを、導電性インクを使用して各サブアセンブリの外側表面にパッド印刷して、マークされたサブアセンブリを製造した。
【0302】
以下の例1~30の1つ以上のいずれにおいても、マーキングは、以下の材料の少なくとも1つ以上を有する組成物または材料から形成されて良く、これは、溶剤、樹脂、導電性樹脂、導電性顔料、金属塩、ガラス、セラミック、1つ以上の塩化物、銀、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、スズ、酸化スズ、アンチモン、酸化アンチモン、アンチモンスズ酸化物、テルル化アンチモン、テルル化ビスマス、タングステン、鉄、銅、酸化銅、モリブデン、ロジウム、白金、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、イリジウムコーティング白金、銀コーティング銅、銀コーティング鉄、銀コーティングニッケル、銀と金属塩の混合物、銀コーティングガラス、銀とスズまたは酸化スズの混合物、銀と導電性樹脂の混合物、銀と導電性カーボンの混合物、銀と鉄系セラミックの混合物、コーティングされたコアシェル顔料、遷移金属、非金属、導電性炭素、導電性ポリマー、ポリ(3‐4‐エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、PEDOT複合材料、ポリアニリン(PANI)、接着促進剤、および/またはここに開示されるすべての材料の1つ以上の組み合わせである。
【0303】
例1~30の1つ以上のいずれにおいても、レーダー反射材料は、0.015オーム/平方ミル~20.0オーム/平方ミルのシート抵抗を具備して良い。
【0304】
実施例1~30の1つ以上のいずれにおいても、レーダー反射材料は、0.5μm~5.0μmの膜厚を具備して良い。
【0305】
例1~30の1つ以上のいずれにおいても、レーダー反射材料は、曲げ弾性率が1.0MPa~18.0GPaである樹脂を含んで良い。
【0306】
例1~30の1つ以上のいずれにおいても、レーダー反射材料は、平均粒子サイズが10.0ミクロン以下、および/または平均アスペクト比が10.0以下であるレーダー反射顔料を含んで良い。
【0307】
例1~30の1つ以上のいずれにおいても、レーダー反射材料から形成されるマークまたはストライプの寸法は、変化して良い。例えば、例1~30のストライプまたはマークの各々は、1.50mm以下の幅を具備して良い。例1~30のマークまたはストライプの幅は、1.00mm以下であって良い。例1~30のストライプまたはマークの幅は、0.75mm~1.00mmであって良い。一側面において、例1~30のストライプまたはマークの幅は、0.75mm以下であって良い。一側面において、例1~30のストライプまたはマークの幅は、0.50mm~0.75mmであって良い。一側面において、例1~30のストライプまたはマークの幅は、0.50mm未満であって良い。
【0308】
例1
この例において、マークは、図1に示される実施例に従って、単一のストライプからなる。ストライプの幅は約0.120インチ、長さは約2.750インチである。ケーシングの球形の外側表面にある数学的に可能な0.025インチ幅の大円経路はすべて、マークと交差する。
【0309】
例2
この例において、マークは、図2に示される実施例に従って、2つの位置で交差する2つのストライプからなる。ストライプのサイズは実質的に等しく、各ストライプの幅は約0.120インチ、長さは約2.750インチである。ケーシングの球形の外側表面にある数学的に可能な0.025インチ幅の大円経路はすべて、マークと交差する。
【0310】
例3
この例において、マークは、図3に示される実施例に従って、1つの位置で交差する2つのストライプからなる。ストライプのサイズは実質的に等しく、各ストライプの幅は約0.120インチ、長さは約2.750インチである。ケーシングの球形の外側表面にある数学的に可能な0.025インチ幅の大円経路はすべて、マークと交差する。
【0311】
例4
この例において、マークは、図4に示される実施例に従って、球形の長方形の形で閉ループを形成する4つのストライプからなる。ストライプの幅は実質的に等しく、各ストライプの幅は約0.120インチです。球形の長方形の長辺を形成する2つのストライプのそれぞれは、約2.670インチの長さを有し、球形の長方形の短辺を形成する2つのストライプのそれぞれは、約0.380インチの長さを有する。ケーシングの球形の外側表面にある数学的に可能な0.025インチ幅の大円経路はすべて、マークと交差する。
【0312】
例5
この例において、マークは、図5に示される実施例に従って、閉ループを作成する単一の曲線ストライプからなる。ストライプの幅は約0.120インチである。閉ループの長さは約8.390インチである。ケーシングの球形の外側表面にある数学的に可能な0.025インチ幅の大円経路はすべて、マークと交差する。
【0313】
例6
この例において、複数のマークは、図6に示された実施例に従って、二十面体パターンで配置される60本のストライプから成る。ストライプは実質的に同じサイズであり、各ストライプは約0.120インチの幅および約0.350インチの長さを有する。ケーシングの球形の外側表面にある数学的に可能な0.025インチ幅の大円経路はすべて、マークと交差する。
【0314】
例7
この例において、マークは、図7に示される実施例に従って、3つの交差するストライプからなる。第1のストライプおよび第2のストライプは実質的に同じ長さを有し、第1のストライプおよび第2のストライプのそれぞれは約2.60インチの長さを有する。3番目のストライプの長さは約0.25インチである。第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプは、実質的に同じ幅を有し、各ストライプは、約0.12インチの幅を有する。マークの平均幅は約0.12インチである。図7の正面図および背面図に示されるように、第1のストライプを二分する平面および第2のストライプを二分する平面は、約90°の角度で分離されている。マークの総表面被覆率は約8%である。
【0315】
図7の他の側面において、図7のストライプの幅は1.50mm以下であって良い図7のストライプの幅は1.00mm以下であって良い。図7のストライプの幅は0.75mm~1.00mmであって良い。一側面において、図7のストライプの幅は0.75mm以下であって良い。一側面において、図7のストライプの幅は0.50mm~0.75mmであって良い。
【0316】
例8
この例において、マークは、図8に示される実施例に従って、4つの交差するストライプからなる。第1のストライプおよび第2のストライプは実質的に同じ長さを有し、第1のストライプおよび第2のストライプのそれぞれは約2.60インチの長さを有する。第3のストライプの長さは約0.25インチである。第4のストライプの長さは約0.75インチである。第1のストライプ、第2のストライプ、第3のストライプ、および第4のストライプは、実質的に同じ幅を有し、各ストライプは、約0.12インチの幅を有する。マークの平均幅は約0.12インチである。図8の正面図および背面図に示されるように、第1のストライプを二分する平面および第2のストライプを二分する平面は、約90°の角度で分離されている。マークの総表面被覆率は約9%である。
【0317】
例9
この例において、図9に示される実施例に従って、複数のマークは、第1のマークおよび第2のマークからなる。
第1のマークは、第1のストライプ、2番目のストライプ、および3番目のストライプを含む3つの交差するストライプで構成される。第1のマークの第1のストライプおよび第2のストライプは、実質的に同じ長さを有し、第1のストライプおよび第2のストライプのそれぞれは、約2.60インチの長さを有する。第1のマークの3番目のストライプの長さは約0.25インチである。第1のマークの第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプは、実質的に同じ幅を有し、第1のマークの各ストライプは、約0.12インチの幅を有する。第1のマークの平均幅は約0.12インチである。図9の正面図および背面図に示されるように、第1のストライプを二分する平面および第2のストライプを二分する平面は、約90°の角度で分離されている。
第2のマークは、長さが約0.40インチ、幅が約0.12インチの単一のストライプで構成されている。
これら複数のマークの総表面被覆率は約8%である。
【0318】
例10
この例において、図10に示される実施例に従って、複数のマークは、第1のマーク、第2のマーク、および第3のマークからなる。
第1のマークは、第1のストライプ、第2のストライプ、第3のストライプ、第4のストライプ、および第5のストライプを含む5つの交差するストライプで構成される。第1のマークの第1のストライプおよび第2のストライプは、実質的に同じ長さを有し、第1のストライプおよび第2のストライプのそれぞれは、約2.15インチの長さを有する。第1のマークの第3のストライプと第4のストライプは、第1および第2のストライプの端を接続する。第1のマークの第3のストライプおよび第4のストライプは、実質的に同じ長さを有し、第3のストライプおよび第4のストライプのそれぞれは、約0.30インチの長さを有する。第1のマークの第5のストライプの長さは約0.40インチである。第1のマークの第1のストライプ、第2のストライプ、第3のストライプ、第4のストライプ、および第5のストライプは、実質的に同じ幅を有し、第1のマークの各ストライプは、約0.12インチの幅を有する。第1のマークの平均幅は約0.12インチである。図10の正面図および背面図に示されるように、第1のストライプを二分する平面および第2のストライプを二分する平面は、約90°の角度で分離されている。
第2のマークは、長さが約0.40インチ、幅が約0.12インチの単一のストライプで構成される。
第3のマークは、長さが約0.40インチ、幅が約0.12インチの単一のストライプで構成される。
これら複数のマークの総表面被覆率は約9%である。
【0319】
例11
この例において、図11に示される実施例に従って、複数のマークは、第1のマーク、第2のマーク、および第3のマークからなる。
第1のマークは、第1のストライプ、第2のストライプ、第3のストライプ、および第4のストライプを含む4つの交差するストライプで構成される。第1のマークの第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプは、実質的に同じ長さを有し、第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプのそれぞれは、約2.50インチの長さを有する。第1のマークの4番目のストライプの長さは約0.25インチである。第1のマークの第1のストライプ、第2のストライプ、第3のストライプ、および第4のストライプは、実質的に同じ幅を有し、第1のマークの各ストライプは、約0.12インチの幅を有する。第1のマークの平均幅は約0.12インチである。図11の正面図および背面図に示されるように、第1のストライプを二分する平面および第2のストライプを二分する平面は、約60°の角度で分離されている。図11の正面図および背面図に示されるように、第2のストライプを二分する平面および第3のストライプを二分する平面は、約60°の角度で分離されている。
第2のマークは、長さが約0.40インチ、幅が約0.12インチの単一のストライプで構成されている。
第3のマークは、長さが約0.40インチ、幅が約0.12インチの単一のストライプで構成されている。
複数のマークの総表面被覆率は約12%である。
【0320】
先の例1~11のそれぞれにおいて、完成したゴルフボールは、マーク付けされたサブアセンブリの周りにカバー層をモールドすることによって形成された。完成したゴルフボールは、エアキャノンを介してマスプレートに繰り返し発射され、時速175マイルを超えるゴルフボールドライバーの衝撃速度をシミュレートした。繰り返しテストした後、ドライバーを振る機械式ロボットを使用してボールをテストした。写真測量システムを使用して測定した場合、ボールの平均発射条件は175mph、9.5度、2600rpmでだった。レーダー追跡システムは、16フィートのボール飛行を利用して96%を超える捕捉率でスピンを正確に測定することができた。テストに使用されたレーダー追跡システムは、トラックマンが屋内モードに設定された、トラックマンゴルフから市販されているトラックマンゴルフレーダーだった。
【0321】
例12
この例において、複数のマークが、図13に示される実施例に従って、導電性インクを使用して、直径約1.630インチのゴルフボールコアの外側表面上にパッド印刷された。複数のマークは、長方形のストライプの形状を具備する8個のマーキングと山形の形状を具備する9個のマーキングを含む、17個の等間隔のマーキングからなる。8つの長方形のストライプのそれぞれの長さは約0.48インチ、幅は約0.08インチである。山形の形をした9つのマーキングのそれぞれの幅は約0.08インチで、各ストライプの長さは約0.38インチである。
【0322】
複数のマークは、約9.5%の総表面被覆率を具備する。
【0323】
各マークの重心は、コア層の表面全体を覆う30個の球面三角形の1つの頂点に位置付けられる。
【0324】
例13
この例において、導電性インクを使用して、直径約1.630インチのゴルフボールコアの外側表面に複数のマークをパッド印刷した。複数のマークは、等間隔に配置された13個のマーキングからなり、各マーキングはストライプの形状を具備する。13本のストライプのそれぞれの長さは約0.30インチ、幅は約0.125インチである。
【0325】
複数のマークは、約5.8%の総表面被覆率を具備する。
【0326】
各マークの重心は、コア層の表面全体を覆う22個の球面三角形の1つの頂点に位置付けられる。
【0327】
例14
この例においては、導電性インクを使用して、直径約1.630インチのゴルフボールコアの外側表面に複数のマークをパッド印刷した。複数のマークは、19個の等間隔のマーキングからなり、各マーキングは環状の形状を具備する。19個の環の各々は、約0.30インチの外径および約0.15インチの内径を具備する。19個の環の各々は、約0.075インチの印刷された線の太さを具備する。
【0328】
複数のマークは、約12.0%の総表面被覆率を具備する。
【0329】
各マークの重心は、コア層の表面全体を覆う34個の球面三角形の1つの頂点に位置決められる。
【0330】
例15
この例において、マークは、導電性インクを使用して、直径約1.630インチのゴルフボールケーシングコアの外側表面にパッド印刷された。図14に示す実施例に従って、マークは、第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプからなる連続マークである。
【0331】
第1のストライプおよび第2のストライプは実質的に同じ長さを具備し、第1のストライプおよび第2のストライプの各々は約0.90インチの長さを具備する。第3のストライプの長さは約0.38インチである。第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプは実質的に同じ幅を具備し、各ストライプは約0.12インチの幅を具備する。第1のストライプを二等分する平面と第2のストライプを二等分する平面は、図14の正面図および背面図に示されるように、約90°の角度で分離される。マークの総表面被覆率は約2.9%である。
【0332】
例16
この例において、マークは、導電性インクを使用して、直径約1.630インチのゴルフボールケーシングコアの外側表面にパッド印刷された。図15に示される実施例に従って、マークは、第1のストライプおよび第2のストライプからなる連続マークである。
【0333】
第1のストライプおよび第2のストライプは実質的に同じ長さを具備し、第1のストライプおよび第2のストライプの各々は約0.90インチの長さを具備する。第1のストライプおよび第2のストライプは実質的に同じ幅を具備し、各ストライプは約0.12インチの幅を具備する。第1のストライプを二等分する平面と第2のストライプを二等分する平面とは、図15の正面図および背面図に示されるように、約90°の角度で分離される。マークの全表面被覆率は約2.4%である。
【0334】
例17
この例において、導電性インクを使用して、直径約1.630インチのゴルフボールケーシングコアの外側表面に複数のマークをパッド印刷した。図16に図示される実施例に従って、複数のマークは、第1のストライプおよび第2のストライプを含む、2つの交差しないストライプからなる。
【0335】
第1のストライプおよび第2のストライプは実質的に同じ長さを具備し、第1のストライプおよび第2のストライプの各々は約0.88インチの長さを具備する。第1のストライプおよび第2のストライプは実質的に同じ幅を具備し、各ストライプは約0.12インチの幅を具備する。第1のストライプを二等分する平面と第2のストライプを二等分する平面とは、図16の正面図および背面図に示されるように、約90°の角度で分離される。マークの総表面被覆率は約2.5%である。
【0336】
例18
この例において、約130mmの円周を持つゴルフボールのケーシングコアの球状の外側表面に、導電性インクを使用して4つのレーダー検出可能なマークがパッド印刷された。4つのマークはそれぞれ長方形のストライプで、長さは最長辺の弧長として計算すると約7.0mm、幅は最短辺の弧長として計算すると約1.5mmである。4つのマークのそれぞれの幾何学的中心は、ケーシングコアの外側表面上の同じ大円上に位置し、約1.5mmの製造公差が許容され、大円は4つのマークのそれぞれを縦方向に二等分する。ケーシングコアの外側表面の、隣接するマークの各ペアの幾何学的中心間の弧長は約16.6mmである。4つのマークのそれぞれの境界を囲む最小の長方形のストライプの長さは約56.8mmである。
【0337】
例19
この例において、約130mmの円周を持つゴルフボールのケーシングコアの球状の外側表面に、導電性インクを使用して8つのレーダー検出可能なマークがパッド印刷された。8つのマークはそれぞれ長方形のストライプであり、その長さは最長辺の弧長として計算すると約3.5mm、幅は最短辺の弧長として計算すると約1.5mmである。8つのマークのそれぞれの幾何学的中心は、ケーシングコアの外側表面の同じ大円上に位置し、約1.5mmの製造公差が許容され、大円は8つのマークのそれぞれを縦方向に二等分する。ケーシングコアの外側表面の、隣接するマークの各ペアの幾何学的中心間の弧長は約8.3mmである。8つのマークのそれぞれの境界を囲む最小の長方形のストライプの長さは約61.6mmである。
【0338】
例20
この例において、図17に示す実施例に従って、約130mmの円周を有するゴルフボールのケーシングコアの球状の外側表面10に、電子伝導性インクを使用して10個のレーダー検出可能なマークをパッド印刷した。10個のマーク12、13、14、15、16、22、23、24、25、および26のそれぞれは、長方形のストライプの形状をしている。
【0339】
マーク12、13、14、15、および16の幾何学的中心は、ケーシングコアの外側表面の同じ大円上に位置しており、製造公差は約1.5mmである。マーク22、23、24、25、および26の幾何学的中心は、ケーシングコアの外側表面の同じ大円上に位置しており、製造公差は約1.5mmである。したがって、マーク12、13、14、15、および16は、マークの第1大円シリーズの一部であり、マーク22、23、24、25、および26は、マークの第2大円シリーズの一部である。
【0340】
第1大円シリーズに関して、マーク12、13、14、15の各々の長さは約6.6mmであり、マーク16の長さは約8.1mmであり、長さはマークの最長辺の円弧の長さとして計算される。マーク12、13、14、15、16の各々の幅は約1.0mmであり、幅はマークの最短辺の円弧の長さとして計算される。第1大円シリーズの隣接するマークの各ペア間の分離距離は約6.6mmであり、分離距離は、隣接するマークのペアの一方のマーク上の任意の点と隣接するマークのペアの他方のマーク上の任意の点とを結ぶ、ケーシングコアの表面に描くことができる最短の大円の円弧の球面長さとして計算される。第1大円シリーズの各マークの境界を囲む最小の長方形のストライプの長さは約60.9mmである。したがって、第1大円シリーズのマークが配置されている大円部分の長さは、ケーシングコアの円周の約47%になる。第1大円シリーズの角度の長さは約166°である。
【0341】
第2大円シリーズに関して、マーク22、23、24、25の各々の長さは約6.6mmであり、マーク26の長さは約8.1mmであり、長さはマークの最長辺の円弧の長さとして計算される。マーク22、23、24、25、26の各々の幅は約1.0mmであり、幅はマークの最短辺の円弧の長さとして計算される。第2大円シリーズの隣接するマークの各ペア間の分離距離は約6.6mmであり、分離距離は、隣接するマークのペアの一方のマーク上の任意の点と隣接するマークのペアの他方のマーク上の任意の点とを結ぶ、ケーシングコアの表面に描くことができる最短の大円弧の球面長さとして計算される。第2大円シリーズの各マークの境界を囲む最小の長方形のストライプの長さは約60.9mmである。したがって、第2大円シリーズのマークが配置されている大円の部分の長さは、ケーシングコアの円周の約47%になる。第2大円シリーズの角度の長さは約166°である。
【0342】
二等分面11は、第1大円列を二等分する面である。二等分面21は、第2大円列を二等分する面である。二等分面11と二等分面21は、図17の正面図および背面図に示すように、約90°の角度で離れている。10個のレーダー検出マークの総表面被覆率は約1.3%である。
【0343】
例21
この例において、図18に示す実施例に従って、約130mmの円周を有するゴルフボールのケーシングコアの球状の外側表面10に、電子伝導性インクを使用して11個のレーダー検出可能なマークをパッド印刷した。11個のマーク12、13、14、15、16、22、23、24、25、26、および32はそれぞれ長方形のストライプの形状をしている。
【0344】
マーク12、13、14、15、および16の幾何学的中心は、ケーシングコアの外側表面の同じ大円上にあり、約1.5mmの製造公差が許容される。マーク22、23、24、25、および26の幾何学的中心は、ケーシングコアの外側表面の同じ大円上にあり、約1.5mmの製造公差が許容される。したがって、マーク12、13、14、15、および16は、マークの第1大円シリーズの一部であり、マーク22、23、24、25、および26は、マークの第2大円シリーズの一部である。マーク32の幾何学的中心は、第1大円シリーズまたは第2大円シリーズと同じ大円上にはなく、したがって、これら大円シリーズの一部ではない。
【0345】
第1大円シリーズに関して、マーク12、13、14、15の各々の長さは約6.6mmであり、マーク16の長さは約8.1mmであり、長さはマークの最長辺の円弧の長さとして計算される。マーク12、13、14、15、16の各々の幅は約1.0mmであり、幅はマークの最短辺の円弧の長さとして計算される。第1大円シリーズの隣接するマークの各ペア間の分離距離は約6.6mmであり、分離距離は、隣接するマークのペアの一方のマーク上の任意の点と隣接するマークのペアの他方のマーク上の任意の点とを結ぶ、ケーシングコアの表面に描くことができる最短の大円弧の球面長さとして計算される。第1大円シリーズの各マークの境界を囲む最小の長方形のストライプの長さは約60.9mmである。したがって、第1大円シリーズのマークが配置されている大円部分の長さは、ケーシングコアの円周の約47%になる。第1大円シリーズの角度の長さは約166°である。
【0346】
第2大円シリーズに関して、マーク22、23、24、25の各々の長さは約6.6mmであり、マーク26の長さは約8.1mmであり、長さはマークの最長辺の円弧の長さとして計算される。マーク22、23、24、25、26の各々の幅は約1.0mmであり、幅はマークの最短辺の円弧の長さとして計算される。第2大円シリーズの隣接するマークの各ペア間の分離距離は約6.6mmであり、分離距離は、隣接するマークのペアの一方のマーク上の任意の点と隣接するマークのペアの他方のマーク上の任意の点とを結ぶ、ケーシングコアの表面に描くことができる最短の大円弧の球面長さとして計算される。第2大円シリーズの各マークの境界を囲む最小の長方形のストライプの長さは約60.9mmである。したがって、第2大円シリーズのマークが配置されている大円部分は、ケーシングコアの円周の約47%の長さになる。第2大円シリーズの角度長さは、以下に開示する計算方法によれば、約166°である。
【0347】
マーク32の長さは約6.6mm、幅は約1.0mmであり、長さおよび幅はそれぞれマークの最長辺と最短辺の円弧長として計算される。
【0348】
二等分面11は、第1大円シリーズを二等分する面である。二等分面21は、第2大円シリーズを二等分する面である。二等分面11および二等分面21は、図18の正面図と背面図に示すように、約90°の角度で離れている。10個のレーダー検出マークの総表面被覆率は約1.4%である。
【0349】
例22
図19A~19Eは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面110上に配置または印刷できるパターンの一例を示している。少なくとも1つのレーダー検出可能マーク115が設けられ、少なくとも1つのレーダー検出可能マークがゴルフボールのケーシングコアの外側表面110上に放射状に投影されたときに投影パターンが形成される。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面110上の第1の球状弧によって定義される経路(P1)に沿ってマッピングされた第1の波プロファイルを含んで良い。図19A~19Eの投影パターンは、正弦波プロファイルまたは波を示している。
【0350】
投影パターンは、少なくとも1つの第1頂部115a1、115a2と、少なくとも1つの第1底部115b1、115b2とを含んで良い。1つの例において、頂部が2つ、底部が2つある。他の例において、頂部が底部より多くて良い。他の例において、底部が頂部より多くて良い。他の例において、頂部が2つ以上で、底部が2つある。投影パターンの終端115c、115dは、互いに離間している。波の角度範囲(すなわち、終端間の角度距離)は、少なくとも45度である。好ましくは、波の角度範囲は、90度~270度である。他の例において、波の角度範囲は、180度~330度である。1つの例において、波の角度範囲は、270度である。波の角度範囲は、図19A~19Eに開示された投影パターンの背面図、第1側面図、前面図、および第2側面図を再現した図27に示すように、平面R1と平面R2の間で測定された角度範囲として定義されて良い。平面R1は終端115cに対して垂直に定義され、平面R2は終端115dに対して垂直に定義される。
【0351】
投影パターンの振幅(A1)を図19Cに示す。振幅(A1)はピーク振幅として示され、経路(P1)に対する投影パターンの高さまたはピークを示す。振幅(A1)は、一例において5.0mm~20.0mmであって良い。一例において、振幅(A1)は少なくとも7.0mmである。他の例において、振幅(A1)は15.0mm以下である。ゴルフボールのケーシングコアの直径(D)は、振幅(A1)と関係がある。例えば、振幅(A1)は、ゴルフボールのケーシングコアの直径(D)の40%以下であって良い。他の例において、振幅(A1)は、ゴルフボールケーシングコアの直径(D)の40%以下であって良い。
【0352】
マーク115の幅またはウエイトは、一例において1.0mm~5.0mmであって良い。マーク115の幅またはウエイトは、一例において2.0mmであって良い。
【0353】
図19A~19Eに示すように、マーク115は、好ましくは全長4.0インチ~6.0インチ、より好ましくは全長4.77インチである。図19A~19Eのマーク115の全表面被覆率は、好ましくは4.0%~6.0%、より好ましくは4.5%である。
【0354】
当業者は、図19A~19Eに示すパターンの種々のパラメータが変化して良いことを理解するであろう。
【0355】
例23
図20A~20Eは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面210上に配置または印刷できるパターンの他の例を示している。少なくとも1つの第1レーダー検出可能マーク215がゴルフボールのケーシングコアの外側表面210上に放射状に投影されたときに第1投影パターンが形成されるように、少なくとも1つの第1レーダー検出可能マーク215が設けられている。
【0356】
少なくとも1つの第2レーダー検出可能マーク315が、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面210に放射状に投影されたときに第2投影パターンが形成されるように設けられる。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面210上の第1球状弧によって定義される第1パス(P2)に沿ってマッピングされる第1レーダー検出可能マーク215によって定義される第1波プロファイルと、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面210上の第2球状弧によって定義される第2パス(P3)に沿ってマッピングされる第2レーダー検出可能マーク315によって定義される第2波プロファイルとを有して良い。図20A図20Eの投影パターンは、正弦波プロファイルまたは波を示している。
【0357】
第1波形プロファイルは、複数の第1点を含んで構成されて良く、第2波形プロファイルは、複数の第2点を含んで構成されて良い。第1波形プロファイルに沿った各第1点および第2波形プロファイルに沿った各最も近い隣接する第2点は、第1波形プロファイルおよび第2波形プロファイルの全体に沿って均一な法線距離(dN)が定義されるように、互いに等距離であって良い。均一な法線距離(dN)は、事前に選択または事前に定義されて良い。均一な法線距離(dN)の値は、ウェーブレット(すなわち、波形プロファイルの一部)の特定の設計、サイズ、プロファイルなど、ならびにゴルフボール、ゴルフボールのケーシングコア、またはゴルフボールサブアセンブリの直径に基づいて選択されて良い。他のパラメータを使用して均一な法線距離(dN)を最適化して良い。一側面において、均一な法線距離(dN)は4.0mm~6.0mmである。他の側面において、均一な法線距離(dN)は5.0mmである。一側面において、第1経路(P2)は、第2経路(P3)から均一な法線距離(dN)だけ離間している。均一な法線距離(dN)は、第1および第2のマーキングまたは投影パターンのそれぞれの中間部分または中心から定義されて良い。
【0358】
第1波形プロファイルおよび第2波形プロファイルは、それぞれ互いに同一の所定の振幅(A2、A3)を具備して良く、もって、均一な法線距離(dN)は所定の振幅(A2、A3)の少なくとも半分であり、均一な法線距離(dN)は所定の振幅(A2、A3)の2倍以下である。
【0359】
図20A~20Eに示すように、マーク215、315は、好ましくは、合計累積長さが8.0インチ~12.0インチであり、より好ましくは、合計累積長さが9.47インチである。図20A~20Eのマーク215、315の合計表面被覆率は、好ましくは7.0%~11.0%であり、より好ましくは、9.0%である。
【0360】
例24
図21A~21Eは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面410上に配置または印刷できるパターンの一例を示している。少なくとも1つのレーダー検出可能マーク415が設けられ、少なくとも1つのレーダー検出可能マークがゴルフボールのケーシングコアの外側表面410上に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面410上の第1球面弧によって定義される経路(P4)に沿ってマッピングされた第1波プロファイルを含むことができる。図21A~21Eの投影パターンは、正弦波プロファイルまたは波を示している。
【0361】
図19A~19Eに示す構成と同様に、投影パターンは、少なくとも1つの第1頂部と、少なくとも1つの第1底部とを有して良い。1つの例において、頂部が2つ、底部が2つあって良い。他の例において、頂部が底部より多くあって良い。他の例において、底部が頂部より多くあって良い。他の例において、頂部と底部が2つより多く存在して良い。
【0362】
図21A~21Eの投影パターンの波の角度範囲は、少なくとも45度であって良い。好ましくは、波の角度範囲は90度~270度であって良い。他の例において、波の角度範囲は180度~330度であって良い。他の例において、波の角度範囲は270度であって良い。
【0363】
投影パターンの振幅(A4)を図21Bに示す。振幅(A4)はピーク振幅として示され、経路(P4)に対する投影パターンの高さまたはピークを示す。振幅(A4)は、一例において5.0mmであって良い。マーク415の幅または太さは、一例において2.0mmであって良い。
【0364】
図21A~21Eに示すように、マーク415は、好ましくは全長3.5インチ~5.5インチ、より好ましくは全長4.51インチであって良い。図21A~21Eのマーク415の全表面被覆率は、好ましくは3.8%~5.5%、より好ましくは4.3%であって良い。
【0365】
例25
図22A~22Eは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面510上に配置または印刷することができるパターンの他の例を示す。図22A~22Eに示す構成は、図20A~20Eに示す構成に類似している。
【0366】
少なくとも1つの第1レーダー検出可能マーク515が、ゴルフボールケーシングコアの外側表面510に放射状に投影されたときに第1投影パターンが形成されるように設けられる。少なくとも1つの第2レーダー検出可能マーク615が、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面510に放射状に投影されたときに第2投影パターンが形成されるように設けられる。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面510上の第1球面弧によって定義される第1経路(P5)に沿ってマッピングされた第1波プロファイルと、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面510上の第2球面弧によって定義される第2経路(P6)に沿ってマッピングされた第2波プロファイルとを有して良い。図22A図22Eの投影パターンは、正弦波プロファイルまたは波を示す。
【0367】
第1波形プロファイルは、複数の第1点を含んで構成されて良く、第2波形プロファイルは、複数の第2点を含んで構成されて良い。第1波形プロファイルに沿った各第1点および第2波形プロファイルに沿った各最も近い隣接する第2点は、第1波形プロファイルおよび第2波形プロファイルの全体に沿って均一な法線距離(dN)が定義されるように、互いに等距離であって良い。均一な法線距離(dN)は、事前に選択または事前に定義されて良い。均一な法線距離(dN)の値は、ウェーブレット(すなわち、波形プロファイルの一部)の特定の設計、サイズ、プロファイルなど、ならびにゴルフボールの直径、ゴルフボールのケーシングコアの直径、またはゴルフボールサブアセンブリの直径に基づいて選択されて良い。均一な法線距離(dN)を最適化するために、他のパラメータが使用されて良い。一側面において、均一な法線距離(dN)は、4.0mm~6.0mmである。他の側面において、均一な法線距離(dN)は、5.0mmである。一側面において、第1経路(P5)は、第2経路(P6)から均一な法線距離(dN)だけ離間している。
【0368】
第1波プロファイルおよび第2波プロファイルは、それぞれ互いに同一の所定の振幅を具備して良くもって、、均一な法線距離(dN)は予め定められた振幅の少なくとも半分であって良く、均一な法線距離(dN)は予め定められた振幅の2倍以下であって良い。
【0369】
図22A~22Eに示すように、マーク515、615は、好ましくは合計累積長さが7.5インチ~11.5インチであって良く、より好ましくは合計累積長さが8.94インチであって良い。図22A~22Eのマーク515、615の合計表面被覆率は、好ましくは7.5%~10.5%であって良く、より好ましくは8.5%であって良い。
【0370】
例26
図23A~23Dは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面に配置または印刷できる他の例示的なパターンを示している。少なくとも1つのレーダー検出可能なマーク715が設けられ、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールのケーシングコアの外側表面に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面上の球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされた第1波プロファイルを有して良い。図23A~23Dの投影パターンは、三角波プロファイルまたはパターンを示している。
【0371】
マーク715の振幅、マークの幅またはウエイト、波の角度範囲、円周範囲、およびその他の特性は、ここで説明する他の波のプロファイルまたはパターンのパラメータと類似であって良い。
【0372】
図23A~23Dに示すように、マーク715は、好ましくは全長4.25インチ~6.25インチ、より好ましくは全長5.1インチであって良い。図23A~23Dのマーク715の全表面被覆率は、好ましくは6.0%~8.5%、より好ましくは7.3%であって良い。
【0373】
例27
図24A~24Dは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面に配置または印刷できる別の例示的なパターンを示している。少なくとも1つのレーダー検出可能マーク815が設けられ、少なくとも1つのレーダー検出可能マークがゴルフボールのケーシングコアの外側表面に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面上の球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされた第1波プロファイルを有して良い。図24A~24Dの投影パターンは、鋸歯状波プロファイルまたはパターンを示している。
【0374】
マーク815の振幅、マークの幅またはウエイト、波の角度範囲、円周範囲、およびその他の特性は、ここで説明する他の波のプロファイルまたはパターンのパラメータと類似であって良い。
【0375】
図24A~24Dに示すように、マーク815は、好ましくは全長5.5インチ~7.5インチ、より好ましくは全長6.57インチであって良い。図24A~24Dのマーク815の全表面被覆率は、好ましくは8.0%~10.5%、より好ましくは9.3%であって良い。
【0376】
例28
図25A~25Dは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面に配置または印刷できる他の例示的なパターンを示している。少なくとも1つのレーダー検出可能なマーク915が設けられ、少なくとも1つのレーダー検出可能なマークがゴルフボールのケーシングコアの外側表面に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面上の球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされた第1の波プロファイルを有して良い。図25A~25Dの投影パターンは、方形波プロファイルまたはパターンを示している。
【0377】
マーク915の振幅、マークの幅またはウエイト、波の角度範囲、円周範囲、およびその他の特性は、ここで説明する他の波のプロファイルまたはパターンのパラメータと類似であって良い。
【0378】
図25A~25Dに示すように、マーク915は、好ましくは全長8.0インチ~9.5インチ、より好ましくは全長8.6インチであって良い。図25A~25Dのマーク915の全表面被覆率は、好ましくは10.5%~14.5%、より好ましくは12.2%であって良い。
【0379】
例29
図26A~26Eは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面上に配置または印刷できるパターンの一例を示している。少なくとも1つのレーダー検出可能マーク1015が設けられ、少なくとも1つのレーダー検出可能マークがゴルフボールのケーシングコアの外側表面に放射状に投影されると投影パターンが形成される。投影パターンは、ゴルフボールのケーシングコアの外側表面上の第1球状弧によって定義される経路に沿ってマッピングされた第1波プロファイルを有して良い。図26A~26Eの投影パターンは、正弦波プロファイルまたは波を示している。
【0380】
図21A~21Eに示す構成と同様に、図26A~26Eの投影パターンは、少なくとも1つの第1頂部と、少なくとも1つの第1底部とを有して良い。図26A~26Eの投影パターンの他の側面、例えば振幅、マークの幅またはウエイト、波の角度範囲、円周範囲、正弦波プロファイルなどは、図21A~21Eの投影パターンと同じであって良い。
【0381】
図26A~26Eの投影パターンは、互いに間隔をあけて配置され、互いに整列した複数の個別のストリップとして形成されて良く、もって、個別のストリップが集合的にまたは集合的に波状プロファイルを定義する。ストリップ間の間隔は予め決定することができ、一側面において、マーキングの幅または厚さよりも小さくすることができる。間隔は、所望の信号検出特性に応じて変化して良い。
【0382】
図26A~26Eに示すように、マーク1015を形成する個別のストリップは、好ましくは全長3.5インチ~5.5インチ、より好ましくは全長4.17インチでって良い。図26A~26Eのマーク1015を形成する個別のストリップの全表面被覆率は、好ましくは3.0%~5.5%、より好ましくは3.9%であって良い。
【0383】
例30
この例において、マーク1115は、図28に示す実施例に従って、3つの交差するストライプで構成されている。第1ストライプと第2ストライプは、実質的に同じ長さにして良い。1つの例において、第1ストライプと第2ストライプのそれぞれの長さは、約2.60インチ、約2.50インチ、または約2.40インチである。他の側面において、第1ストライプおよび第2のストライプのそれぞれの長さは、約1.0インチ、または1.5インチ、または2.0インチ、または2.5インチである。
【0384】
第3ストライプの長さは、約0.25インチまたは0.35インチであって良い。他の側面において、第3ストライプの長さは、約0.10インチ、または0.20インチ、または0.30インチ、または0.40インチ、または0.50インチ以上であって良い。
【0385】
図28の正面図および背面図に示すように、第1ストライプを二分する第1平面と第2ストライプを二分する第2平面とは、約90°の角度で離れている。一側面において、第3平面が第3ストライプを二分し、第1平面および第2平面に対して非平行である。マークは、約1.5%~2.0%の全表面被覆率を具備して良い。図28の一側面において、図28のストライプの平均幅は1.50mm以下であって良い。他の側面において、図28のストライプの平均幅は1.00mm以下であって良い。他の側面において、図28のストライプの平均幅は0.75mm~1.00mmであって良い。一側面において、図28のストライプの平均幅は0.75mm以下であって良い。一側面において、図28のストライプの平均幅は0.50mm~0.75mmであって良い。
【0386】
一側面において、第1ストライプ(S1)および第2ストライプ(S2)はそれぞれ、第1共通交差点(C1)および第2共通交差点(C2)で互いに接触する終端を具備する。第3ストライプ(S3)は、第1共通交差点(C1)で第1ストライプ(S1)および第2ストライプ(S2)と交差し、第3のストライプ(S3)は、第1の共通交差点(C1)から離れて延びる自由端を含む。
【0387】
一側面において、一次マーク1115は、図28の注釈で示されるように、囲まれた周囲(EP)を定義して良い。図28に示すように、囲まれた周囲(EP)は、第1ストライプ(S1)と第2ストライプ(S2)によって囲まれている。
【0388】
数値の下限および数値の上限がここで記載されている場合、これらの値の任意の組み合わせを使用することができると考えられる。
【0389】
優先権書類を含む、ここで引用されるすべての特許、刊行物、試験手順、および他の参考文献は、そのような開示がこの発明と矛盾しない範囲で、およびそのような組み込みが許可されるすべての管轄区域について、参照により完全に組み込まれる。
【0390】
この発明の例示的な実施例が具体的に説明されたけれども、この発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な他の修正が当業者に明らかであり、容易に行うことができることが理解される。したがって、ここで添付される特許請求の範囲が、ここで記載の例および説明に限定されることを意図するのではなく、むしろ、特許請求の範囲は、すべてを含む、この発明に存在する特許性のある新規性のある、この発明が関係する当業者によってその均等物と扱われる特徴を含むすべての特徴を包含すると解釈されることを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
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図19
図20
図21
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図24
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図26
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図28
【外国語明細書】