(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022822
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】研削工具
(51)【国際特許分類】
B24D 3/00 20060101AFI20250206BHJP
B24D 3/06 20060101ALI20250206BHJP
B24D 3/28 20060101ALI20250206BHJP
B24D 7/02 20060101ALI20250206BHJP
B24D 7/00 20060101ALI20250206BHJP
B24B 7/17 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
B24D3/00 320B
B24D3/06 A
B24D3/28
B24D7/02 B
B24D7/00 P
B24B7/17 A
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024125824
(22)【出願日】2024-08-01
(31)【優先権主張番号】A 50623/2023
(32)【優先日】2023-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(71)【出願人】
【識別番号】518401867
【氏名又は名称】テュロリート - シュライフミッテルヴェアケ スワロフスキー アー・ゲー ウント コー カー.ゲー.
【氏名又は名称原語表記】Tyrolit - Schleifmittelwerke Swarovski AG & Co K.G.
【住所又は居所原語表記】Swarovskistrasse 33, 6130 Schwaz, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(74)【代理人】
【識別番号】100210099
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 太介
(72)【発明者】
【氏名】カール マイアホーファー
(72)【発明者】
【氏名】エルヴィン シュトローブル
【テーマコード(参考)】
3C043
3C063
【Fターム(参考)】
3C043BC04
3C043BC06
3C043CC04
3C043CC11
3C063AA02
3C063AB05
3C063BA03
3C063BB02
3C063BB07
3C063BB19
3C063BB20
3C063BC02
3C063BC03
3C063BG01
3C063BH05
3C063BH07
3C063CC02
3C063EE01
3C063FF08
3C063FF23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ブレーキディスクを確実、持続的かつ経済的に加工することができ、加工すべき工作物の、要求されている幾何学形状および表面品質をただ1つの研削工具として達成する、改良された研削工具を提供する。
【解決手段】硬質材料コーティングされた少なくとも1つのブレーキディスクを研削するための研削工具(1)であって、この研削工具(1)は基体(2)と研削砥層(3)とを備え、この研削砥層(3)はダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とを含み、このダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とは、焼結されたメタルボンドおよび/またはレジノイドボンド内で多層にて研削砥層(3)内に結合されており、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒との砥粒混合比が、実質的に1:1であり、ダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒の粒径が、50μmよりも大きい、研削工具(1)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質材料コーティングされた少なくとも1つのブレーキディスク(25)を研削するための研削工具(1)であって、該研削工具(1)は基体(2)と研削砥層(3)とを備え、該研削砥層(3)はダイヤモンド砥粒(4)とCBN砥粒(5)とを含み、該ダイヤモンド砥粒(4)とCBN砥粒(5)とは、焼結されたメタルボンドおよび/またはレジノイドボンド(18)内で多層にて前記研削砥層(3)内に結合されている、研削工具(1)において、
前記ダイヤモンド砥粒(4)と前記CBN砥粒(5)との砥粒混合比が、実質的に1:1であり、前記ダイヤモンド砥粒(4)および/または前記CBN砥粒(5)の粒径(19)が、50μmよりも大きいことを特徴とする、研削工具(1)。
【請求項2】
前記ダイヤモンド砥粒(4)および/または前記CBN砥粒(5)の前記粒径(19)は、51μm~300μm、好ましくは91μm~252μmである、請求項1記載の研削工具(1)。
【請求項3】
前記CBN砥粒(5)と前記ダイヤモンド砥粒(4)との粒径比が、0.3~2.8、好ましくは0.5~1.0である、請求項1または2記載の研削工具(1)。
【請求項4】
前記研削砥層(3)は環状に形成されており、特に、
- 外径(6)が200~900mm、好ましくは260~800mmであり、かつ/または
- 砥層幅(7)が5~40mm、好ましくは15~25mmであり、かつ/または
- 砥層高さ(8)が5~20mm、好ましくは6~10mmであり、
かつ/または前記研削砥層(3)は、実質的に平らに形成されたかつ/または前記研削工具(1)の回転軸線(10)に対して直交して配置された研削表面(9)を有する、
請求項1から3までのいずれか1項記載の研削工具(1)。
【請求項5】
前記研削砥層(3)は、好ましくは、スリット(12)により互いに離間させられた複数のセグメント(11)から形成されており、特に、前記スリット(12)は、前記研削工具(1)の回転軸線(10)に対して実質的に半径方向に延在している、請求項1から4までのいずれか1項記載の研削工具(1)。
【請求項6】
前記研削砥層(3)は、焼結、ろう接、溶接および/または結合剤、好ましくは接着剤によって前記基体(2)に被着されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の研削工具(1)。
【請求項7】
前記基体(2)は、底部(13)と、該底部(13)に隣接した側壁(15)とを備えてポット状に形成されており、好ましくは、前記底部(13)は、中央に配置された孔(16)を有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の研削工具(1)。
【請求項8】
前記基体(2)は金属、特に鋼および/またはアルミニウムから成っている、請求項1から7までのいずれか1項記載の研削工具(1)。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載の少なくとも1つの研削工具(1)と、該少なくとも1つの研削工具(1)により加工すべき少なくとも1つの工作物(25)、特に硬質材料コーティングされたブレーキディスク(25)とを備えるアセンブリであって、好ましくは、請求項1から8までのいずれか1項記載の少なくとも2つの研削工具(1)が設けられており、加工すべき前記工作物(25)は、前記少なくとも2つの研削工具(1)の間に配置されており、特に好適には、該少なくとも2つの研削工具(1)は、前記工作物(25)に対して対称に位置決めされており、前記少なくとも2つの研削工具(1)の前記研削砥層(3)は、前記工作物(25)に向けられている、アセンブリ。
【請求項10】
請求項9記載のアセンブリ内で工作物(25)、好ましくは硬質材料コーティングされたブレーキディスク(25)を加工するための方法であって、好ましくは回転している前記工作物(25)を前記少なくとも1つの研削工具(1)、好ましくは前記少なくとも2つの研削工具(1)によって、回転軸線(10)を中心とした前記研削工具(1)の回転または各々の回転軸線(10)を中心とした前記研削工具(1)の回転により、好ましくは両面研削する、方法。
【請求項11】
請求項1から8までのいずれか1項記載の研削工具(1)を製造するための方法であって、
- 基体(2)を準備することと、
- 好ましくは複数のセグメント(11)から形成されていて、ダイヤモンド砥粒(4)とCBN砥粒(5)とを含む研削砥層(3)を準備することであって、前記ダイヤモンド砥粒(4)と前記CBN砥粒(5)との砥粒混合比は、実質的に1:1であり、前記ダイヤモンド砥粒(4)および/または前記CBN砥粒(5)の前記粒径(19)は、50μmよりも大きい、研削砥層(3)を準備することと、
- 前記研削砥層(3)を前記基体(2)にまたは前記基体(2)に取り付けられた支持体に被着する、好ましくは焼結かつ/または接着することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記研削砥層(3)を準備することを、
- 前記ダイヤモンド砥粒(4)、CBN砥粒(5)、前記メタルボンドおよび/またはレジノイドボンド(18)および好ましくは充填剤から成る混合物を準備する方法ステップと、
- 前記混合物を、特にコントロールされた圧力条件および/または温度条件下で圧縮する方法ステップと
によって行う、請求項11記載の方法。
【請求項13】
硬質材料コーティングされた少なくとも1つのブレーキディスク(25)を研削するための、請求項1から8までのいずれか1項記載の研削工具(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部の特徴による研削工具およびこのような研削工具を製造するための方法に関する。
【0002】
さらに、本発明は、このような研削工具を備えるアセンブリ、アセンブリ内で工作物を加工するための方法および硬質材料コーティングされたブレーキディスクを研削するための研削工具の使用に関する。
【0003】
冒頭に記載した形態の研削工具は、特に、耐摩耗性のコーティングを備えたブレーキディスク、特に自動車用ブレーキディスクを加工するために使用される。ブレーキディスクの規格化された表面性質に課される要求を満たすためには、研削による加工が必要である。
【0004】
特にE-モビリティに相俟ってファインダストエミッションを削減するために、耐摩耗性の炭化物を含む約0.5mmの厚さの層が、ブレーキディスク基体の両面に被着される。コーティング成分として、特に硬質材料、例えば炭化タングステン(WC)、タングステン溶融炭化物、炭化チタン(TiC)、炭化クロム(Cr3C2)、炭化ニオブ(NbC)およびメタルバインダ(例えば特殊鋼、チタンアルミナイド)が使用される。
【0005】
コーティング後、ブレーキディスクは、幾何学的な要求(例えば、規定のブレーキディスク幅、残りの層厚さ、平面度、面平行度)および表面に課される要求(例えば、無気孔、粗さ、うねり、研削条痕)を満たすために、研削工具によって研削される。通常、両面に被着された層は、2つの研削工具によって同時に両頭平面法で加工される。この場合、片面あたりの取り代は、通常、0.1~0.3mmである。
【0006】
このような研削工具の使用時の第1の問題点は、様々なブレーキディスク製造元が多様な硬質材料とバインダとを多様な混合比で多様な基体に被着することにある。種々異なるコーティングもしくは摩擦ライニングを備えたブレーキディスクを研削するかまたはコーティングもしくは摩擦ライニングの規定の品質を達成したい場合には、通常、研削盤における研削工具の交換が必要となるかまたは少なくとも、例えば独国特許発明第102021132468号明細書に示されているように、種々異なる研削工具による連続的な研削が必要となる。これによって、1つには、長い加工時間と高いコストとに結びつく大きな手間が生じてしまう。更なる欠点は、種々異なるコーティングを加工するために、複数種の研削工具が必要となることである。
【0007】
研削工具の使用時の第2の問題点は、耐摩耗性のブレーキディスクの加工時の研削工具の過剰な摩耗にある。確かに、米国特許第10875152号明細書の研削工具は、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とから成る研削砥層を有しており、このことは、ダイヤモンド砥粒の高い硬さと、CBN砥粒の反応し難さと、削り屑によるCBN砥粒の被覆可能性の低さとの有利な組合せを見込んでいるように思われる。しかしながら、米国特許第10875152号明細書の研削工具は、ただ1つの砥層もしくは砥粒層から成っているにすぎない研削砥層を備えており、これによって、研削工具の耐久性が不利に制限されている。なぜならば、ただ1つの砥粒層が摩耗されると、研削工具が使用不可となり、交換されなければならないからである。いわゆる「シングルレイヤ」としての単層の構成に基づき、米国特許第10875152号明細書の研削工具は、いずれにせよ、冒頭に記載のものと異なる工具と見なすことができる。
【0008】
米国特許第10875152号明細書の研削工具と異なり、特開2008200780号公報の研削工具は、確かに多層に形成されているが、しかしながら、極めて高い割合のCBN砥粒もしくは極めて低い割合のダイヤモンド砥粒を有している。この不都合な砥粒混合比によって、CBN砥粒の摩耗の増加に基づき、研削工具の耐久性がやはり不利に制限されている。
【0009】
したがって、本発明の課題は、硬質材料コーティングされた通常のあらゆるブレーキディスクを確実、持続的かつ経済的に加工することができ、加工すべき工作物の、要求されている幾何学形状および表面品質をただ1つの研削工具として達成する、先行技術に比べて改良された研削工具を提供することである。
【0010】
この課題は、請求項1の特徴、つまり、研削工具であって、基体と研削砥層とを備え、この研削砥層がダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とを含み、このダイヤモンド砥粒とCBN砥粒との砥粒混合比が、実質的に、つまり、特に万が一の製造誤差を考慮して、1:1であり、ダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒の粒径、特に平均粒径が、50μmよりも大きい、研削工具によって解決される。
【0011】
好ましくは1つの研削ホイールとして形成された本発明に係る研削工具の第1の大きな利点は、硬質材料コーティングされた通常のあらゆるブレーキディスクを同一の研削工具によって加工することができることにある。コーティング変更もしくはブレーキディスク変更時の研削工具の交換が不要となる。こうして、先行技術の解決手段と比べて、プロセス時間およびプロセスコストを大幅に減じることができる。
【0012】
したがって、本発明に係る研削工具によって、種々異なるコーティングもしくは摩擦ライニングに対しても、特にEU法規により規格化された、ブレーキディスクの幾何学形状および表面性質に課される要求を満たすことができる。
【0013】
研削砥層は3次元の物体である。この3次元の物体であるはその複数の外面のうちの少なくとも1つの外面もしくは研削表面によって、コーティングされたブレーキディスクを研削もしくは研磨する。この場合、研削砥層はその研削表面に沿って経時的に消耗される。
【0014】
メタルボンド内にダイヤモンド砥粒またはCBN砥粒しか含まない従来の研削工具と比べて、本発明による研削ホイールは、この研削ホイールが、(ブレーキディスクごとの摩擦ライニングにつき0.007~0.008mmの)40~50%だけ減じられた摩耗を伴っていて、これによって、大幅に長い寿命を有しているという大きな利点を有している。
【0015】
ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とから成る単層の研削砥層を備えた研削工具と比べて、本発明に係る研削工具の寿命もしくは耐用年数は何倍も長い。研削作業中、ダイヤモンドは破砕され、CBNは割れる。このとき、このCBNがダイヤモンドを保護すると共にアシストしている。これに関連して、本発明における研削砥層では、自生作用を有する研削砥層も言及される。なぜならば、それぞれ一番上側の摩耗した砥粒層に更なる砥粒層が続いているからである。こうして、寿命全体にわたって、研削工具の十分な機能性と同時に一定の研削性能が維持され続ける。
【0016】
従来のダイヤモンド研削工具と比べた更なる改良点は、本発明に係る研削工具を支持する研削盤の駆動出力を約30%だけ減じることができることにある。
【0017】
従来のダイヤモンド研削工具と比べた更なる改良点は、特に硬質材料コーティングされたブレーキディスクを効果的に加工するために、大幅に低い研削圧が必要となることである。したがって、ブレーキディスクの弾性変形も減じられ、これによって、ブレーキディスクを、従来では達成されなかった0.005mmの平面度(通常では0.010mm超)の平坦さで研削することができる。
【0018】
ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒との砥粒混合比は、好ましくは、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒との質量比と解される。この場合、砥粒混合比は平均値と見なされてよく、製造誤差も一緒に考慮されるため、比は、各々の部分区分において正確に1:1ではない。
【0019】
ダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒の粒径は、好ましくは、特に例えばISO6106規格の定義による平均粒径の意味での平均的な値または平均値、特に平均した砥粒直径と解される。
【0020】
粒径、つまり、平均粒径は、特に、存在しているダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒の80~95%を表す。
【0021】
純粋なメタルボンドまたは純粋なレジノイドボンドに対する代替として、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とが、金属と合成樹脂とを含むハイブリッドボンド内に結合されていることが可能である。
【0022】
本発明の別の有利な実施形態は、従属請求項に規定してある。
【0023】
特に好適には、ダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒の粒径、特に平均粒径が、51μm~300μm、好ましくは91μm~252μmであることが特定されている。
【0024】
また、ダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒、好ましくはダイヤモンド砥粒およびCBN砥粒の粒径、特に平均粒径が、74μmよりも大きく、特に好適には88μmよりも大きいことが特定されていてもよい。
【0025】
また、ダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒、好ましくはダイヤモンド砥粒およびCBN砥粒の粒径、特に平均粒径が、180μmよりも小さいことが特定されていてもよい。
【0026】
好適には、CBN砥粒とダイヤモンド砥粒との粒径比が、0.3~2.8、特に好適には0.5~1.0であることが特定されている。
【0027】
つまり、CBN砥粒は、特に好適には、ダイヤモンド砥粒の少なくとも半分のサイズであり、最大でダイヤモンド砥粒と同じサイズである。
【0028】
特に好適には、研削砥層が、研削メディアとして、メタルボンドまたは金属含有のボンド内に結合されたダイヤモンドおよびCBNおよび好ましくは充填剤を含むことが特定されている。この場合、研削砥層の研削メディアは、本発明によれば、(製造技術的な最小の偏差を除いて)ダイヤモンド50%およびCBN50%である。
【0029】
好適な変化形態では、研削砥層は、10~35体積%のダイヤモンドおよびCBNと、50~90体積%のメタルボンドと、残りの充填剤とから成っている。
【0030】
特に好適には、研削砥層が環状に、好ましくは環状の円筒体または円錐体として形成されていることが特定されている。これに関連して、研削砥層は研削リングと呼ばれることもある。
【0031】
研削砥層は、基体または基体に取り付けられた支持体の少なくとも1つの結合面に被着されている。好ましくは、この結合面は環状にかつ/または平らに形成されており、かつ/または研削工具の回転軸線に対して直交して配置されている。
【0032】
結合面は、面取りされて、円錐形にかつ/または円筒形に形成されていてもよく、かつ/または研削工具の回転軸線に対して傾けられて配置されていてもよい。
【0033】
しかしながら、結合面は可変に形成されていてもよく、これによって、研削砥層も、これに相応して可変の形状を有している。特に、この場合、砥層高さが所定の値範囲内で変化している。
【0034】
また、研削砥層および/または基体および/または支持体が、特に結合面に沿って縁状または段状に形成されていることがあってもよい。
【0035】
研削砥層は研削表面を有する。この研削表面は、研削すべき工作物、特にブレーキディスクの摩擦ライニングもしくはコーティングに接触する研削砥層の外面である。
【0036】
好ましくは、研削表面は、研削工具の回転軸線に対して直交して配置されており、かつ/または実質的に平らに形成されている。研削表面は、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とに基づき、当然ながら粗さを有していてよい。
【0037】
研削によって、研削砥層の研削表面における砥層高さが経時的に減じられる。
【0038】
好適な実施例では、特に環状の研削砥層が、
- 200~900mm、好ましくは260~800mmの外径および/または
- 5~40mm、好ましくは15~25mmの砥層幅および/または
- 5~20mm、好ましくは6~10mmの砥層高さ
を有する。
【0039】
砥層幅は、好ましくは、研削砥層の外径と内径と間の差と解される。この場合、研削砥層の外径は、好ましくは、少なくとも基体の側壁外径に相当している。
【0040】
特に好適には、砥層幅は、20mm未満、特に16mm未満、特に好適には12mm未満である。
【0041】
特に好適な実施例では、砥層幅は6~8mmである。
【0042】
研削砥層の内径は、好ましくは、基体の側壁内径よりも大きい。しかしながら、内径は側壁内径以下であってもよい。
【0043】
研削砥層の外径は、好ましくは、基体の側壁外径もしくは外径以上であってよい。
【0044】
好ましくは、これらの値および全ての更なる値は、製造誤差を考慮して一定の値として見なすことができる。
【0045】
しかしながら、外径、砥層幅および/または砥層高さが、研削砥層に沿って可変であり、例えば多角形であることも可能である。
【0046】
少なくとも1つの層は、好ましくは実質的に均質に形成されている。この場合、均質性は、研削メディアの砥粒、特に存在しているダイヤモンド砥粒およびCBN砥粒に基づき、平均された均質性である。
【0047】
特に好適な実施例では、研削砥層が、好ましくは、スリットによって互いに離間させられた複数のセグメントから形成されており、特に、これによって、研削材料を導出することができ、研削過程中に受動的な冷却が行われ、かつ/または精密な研削が保証されている。
【0048】
好ましくは、セグメント同士の間のスリットは、研削工具の回転軸線に対して実質的に半径方向に延在している。
【0049】
好適な実施例では、研削砥層が、85~135個のセグメント、好ましくは90~125個のセグメント、特に好適には96~120個のセグメントを有する。
【0050】
特に、セグメントは、回転軸線を中心として接線方向に規則的に配置されている。好ましくは、この場合、セグメントは、回転軸線に対して2.6°~4.2°、好ましくは2.8°~4.0°、特に好適には3.0°~3.8°の回動角にわたって延在している。
【0051】
言い換えると、セグメント分割が、約2.6°~4.2°、好ましくは2.8°~4.0°、特に好適には3.0°~3.8°である。
【0052】
セグメント同士の間の最小間隔は、好ましくは少なくとも0.7mm、特に好適には少なくとも1.0mmである。
【0053】
第1の変化形態では、スリットが研削砥層を完全に分離しているため、この研削砥層は、特にスリットにより互いに離間させられた個別のセグメントから形成されている。
【0054】
この第1の変化形態では、セグメントが、好ましくは基体に個々に被着されている。
【0055】
第2の変化形態では、スリットが研削砥層を部分的にしか分断していないため、この研削砥層は一体形に形成されており、かつ/または全体として基体に被着されている。
【0056】
しかしながら、分離されて形成されたセグメントが互いに接触している、つまり、スリットが存在していないことも可能である。
【0057】
特に好適には、研削砥層が、焼結および/または結合剤、好ましくは接着剤、合成樹脂またはこれに類するものによって基体に被着されかつ/または取り付けられていることが特定されている。
【0058】
基体と研削砥層との間の結合が、溶接、ろう接および/または電気めっきコーティングによって行われていることも可能である。
【0059】
研削砥層は、好ましくはねじにより基体に取り付けられた支持体に被着されていてもよい。支持体によって、例えば寿命が経過した後の研削砥層の交換が、研削工具全体を交換する必要なしに可能となる。
【0060】
特に好適には、基体が、底部と、この底部に隣接した側壁とを備えてポット状に形成されており、好ましくは、底部が、中央に配置された孔を有することが特定されている。これに関連して、研削工具はポット状研削ホイールと呼ばれることもある。
【0061】
好適な実施例では、基体が、結合手段、特にピンおよび/またはねじを収容するための複数の開口を有し、好ましくは、これらの開口が、
- 実質的に円筒形に形成されており、かつ/または
- 研削工具の回転軸線に対して平行に配置された長手方向軸線を有し、かつ/または
- 回転軸線に対して同心の少なくとも1つの円に沿って、好ましくは規則的に互いに離間させられて配置されている。
【0062】
開口は、特に、研削工具を、特に主軸、研削盤、特に立形の両頭研削盤に精密に取り付けるために用いられる。
【0063】
特に好適には、開口がねじ山を有し、これによって、研削工具を研削盤の主軸に螺着することができる。
【0064】
好適には、基体が、取外し器を、特に一時的に収容するための少なくとも1つの取外し器用開口を有し、この取外し器用開口を通して案内される取外し器が、研削工具を研削盤から解離しかつ/または研削盤から分離するために役立つことが特定されている。
【0065】
特に好適には、取外し器用開口がねじ山を有し、これによって、ねじが貫通案内され、研削工具が主軸から押し離されかつ/または引き離される。
【0066】
好適な実施変化形態では、基体が3つの取外し器用開口を有する。
【0067】
特に好適には、基体が金属、特に鋼および/またはアルミニウムから成っていることが特定されている。
【0068】
しかしながら、基体は、セラミックス、合成樹脂および/または例えばガラス繊維および/または炭素繊維を含む繊維強化プラスチックから形成されていてもよい。
【0069】
好適には、基体が、研削砥層の砥層高さを測定するための測定工具を収容するための少なくとも1つの切欠きを有する。
【0070】
切欠きは環状にかつ/または個々の切込みとして形成されていてよく、かつ/または基体の側壁および/または外面に沿って配置されていてよい。
【0071】
また、少なくとも1つの研削工具と、この少なくとも1つの研削工具により加工すべき少なくとも1つの工作物、特に硬質材料コーティングされたブレーキディスクとを備えるアセンブリであって、好ましくは、少なくとも2つの研削工具が設けられており、加工すべき工作物が、少なくとも2つの研削工具の間に配置されており、特に好適には、これらの少なくとも2つの研削工具が、工作物に対して対称に位置決めされており、少なくとも2つの研削工具の研削砥層が、工作物に向けられている、アセンブリに対しても保護が求められる。
【0072】
さらに、アセンブリ内で、好ましくは回転している工作物、好ましくは硬質材料コーティングされたブレーキディスクを加工するための方法であって、主軸に緊締された工作物を少なくとも1つの研削工具、好ましくは少なくとも2つの研削工具によって、回転軸線を中心とした研削工具の回転または各々の回転軸線を中心とした研削工具の回転により、好ましくは両面研削する、方法に対して保護が求められる。
【0073】
つまり、好ましくは回転している工作物が少なくとも2つの研削工具によって、好ましくは両面加工され、特に、これによって、加工時もしくは研削時に工作物への対称的な加圧が行われ、工作物の望ましくない変形が生じないようになっている。
【0074】
また、工作物が、複数の箇所でそれぞれ2つの研削工具もしくは少なくとも1つの研削工具対によって両面加工されることも可能である。
【0075】
工作物が、複数の研削工具対によって同時にかつ/または相前後して加工されることがあってよい。
【0076】
また、本発明に係る研削工具を製造するための方法であって、
- 基体を準備することと、
- 好ましくはセグメント分割されていて、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒とを含む研削砥層を準備することであって、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒との砥粒混合比が、実質的に1:1であり、ダイヤモンド砥粒および/またはCBN砥粒の粒径、特に平均粒径が、50μmよりも大きい、研削砥層を準備することと、
- 研削砥層を基体にまたは基体に取り付けられた支持体に被着する、好ましくは焼結かつ/または接着することと
を含む、方法に対しても保護が求められる。
【0077】
特に好適には、研削砥層を準備することを、
- ダイヤモンド砥粒、CBN砥粒、メタルボンドおよび/またはレジノイドボンドおよび好ましくは充填剤から成る混合物を準備する方法ステップと、
- 混合物を、特にコントロールされた圧力条件および/または温度条件下で加圧する方法ステップと
によって行う。
【0078】
さらに、硬質材料コーティングされた少なくとも1つのブレーキディスクを研削するための研削工具の使用に対して保護が求められる。
【0079】
本発明の有利な変化形態の更なる利点および詳細は、図面ならびに対応する図説から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【
図1】本発明に係る研削工具の好適な実施例の断面図である。
【
図2】本発明に係る研削工具の研削砥層の部分図である。
【
図3】本発明に係る研削工具を備えたアセンブリの断面図である。
【0081】
図1には、本発明に係る研削工具1の好適な実施例の断面図が示してある。この研削工具1は基体2と研削砥層3とを備えている。好ましくは、この研削砥層3は、焼結および/または結合剤、好ましくは接着剤によって基体2に被着されている。
【0082】
この好適な実施例では、研削工具1は、
- 35~65mm、好ましくは45~55mmの工具高さ24および/または
- 35~50mm、好ましくは40~45mmの基体高さ14および/または
- 350~800mm、好ましくは380~420mmの研削砥層3の外径6および/または基体2の側壁外径22
を有している。
【0083】
この実施例では、研削砥層3は、基体2の少なくとも1つの結合面17に被着されている。好ましくは、この結合面17は環状にかつ/または平らに形成されており、かつ/または研削工具1の回転軸線10に対して直交して配置されている。
【0084】
この好適な実施変化形態では、研削砥層3は、研削リングとして環状に形成されている。このために、
図1には、研削砥層3の外径6と、砥層幅7と、砥層高さ8とが記入してある。
【0085】
特に好適な変化形態では、外径6は400mmであり、砥層幅7は6mmであり、砥層高さ8は8mmである。
【0086】
さらに、研削砥層3の研削表面9は、好ましくは、実質的に平らに形成されており、かつ/または研削工具1の回転軸線10に対して直交して配置されている。
【0087】
この第1の実施例では、結合面17に沿って基体2に段付け部もしくは縁部が存在している。結合面17は、好ましくは、基体2の側壁外径22と研削砥層3の内径21とによって規定かつ/または画定されている。
【0088】
基体2の側壁外径22は、好ましくは、研削砥層3の外径6以下のサイズである。
【0089】
この実施例は、ポット状研削ホイールとしての研削工具1の特に好適な構成である。この場合、基体2は、底部13と、この底部13に隣接した側壁15とを備えてポット状に形成されている。
【0090】
基体2の特に好適な変化形態では、基体2の側壁外径22は400mmであり、側壁内径23は380mmであり、底部高さ20は20mmである。
【0091】
この実施例では、基体2の底部13は、中央に配置された孔16を有している。
【0092】
図2には、本発明に係る研削工具1の研削表面9における研削砥層3の概略図の一部が示してある。この研削砥層3はダイヤモンド砥粒4とCBN砥粒5とを含んでいる。このダイヤモンド砥粒4とCBN砥粒5とは、焼結されたメタルボンドおよび/またはレジノイドボンド18内で多層にて研削砥層3内に結合されており、ダイヤモンド砥粒4とCBN砥粒5との砥粒混合比は、実質的に1:1であり、ダイヤモンド砥粒4および/またはCBN砥粒5の粒径19、特に平均粒径19は、50μmよりも大きく、好ましくは51μm~300μm、特に好適には91μm~252μmである。
【0093】
図2には、CBN砥粒5とダイヤモンド砥粒4との粒径比が、好ましくは0.3~2.8、特に好適には0.5~1.0であることが概略的に示してある。このために、幾つかの砥粒4,5内にCBN砥粒5およびダイヤモンド砥粒4の粒径19が例示的に記入してある。
【0094】
特に好適には、研削砥層3は、ダイヤモンド砥粒4と、CBN砥粒5と、メタルボンド18と、好ましくは充填剤とから成っている。しかしながら、研削砥層3が別の物質もしくは材料を有していることも可能である。
【0095】
図3には、2つの研削工具1と、これらの研削工具1により加工すべき工作物25、特に硬質材料コーティング29を備えたブレーキディスク25とを備えたアセンブリの断面図が示してある。工作物25は2つの研削工具1の間に配置されており、これら2つの研削工具1は、工作物25の回転軸線26に対して対称に位置決めされており、2つの研削工具1の研削砥層3は、工作物25に向けられている。
【0096】
工作物25の加工時には、好適には、この工作物25が、その回転軸線26を中心として回転させられ、かつ/または2つの研削工具1によって、各々の回転軸線10を中心とした研削工具1の回転により両面研削されることが特定されている。
【0097】
この場合、工作物25は、好ましくは、研削盤の回転可能な工作物用主軸27に取り付けられている。研削工具1は、それぞれ研削盤の回転可能な工具用主軸28に取り付けられている。
【0098】
図3に記入した、主軸27,28に割り当てられた回転矢印は、主軸27,28の回転方向を表している。図示の変化形態では、いわゆる同方向回転研削が行われる。なぜならば、研削工具18を支持する工具用主軸28が、工作物25を支持する工作物用主軸27の回転方向(同図では時計回りに相当する)と逆向きである回転方向(同図では反時計回りに相当する)を有しているからである。これによって、研削工具と工作物との互いに接触する面の速度ベクトルが、同じ方向に向けられている。
【0099】
しかしながら、工作物25は、いわゆる逆方向回転研削によって加工されてもよい。この場合、工作物用主軸27は、少なくとも1つの工具用主軸28と同じ回転方向を有している。つまり、全ての主軸27,28が同じ回転方向を有している。
【0100】
基本的には、主軸27,28の別の回転方向および/または互いに異なる回転方向も可能である。
【0101】
図示の加工変化形態では、工具25はクロス研削で研削される。このことは、工作物25の回転軸線26に対して少なくとも1つの研削工具1の回転軸線10の傾きが存在していないことを意味している。つまり、回転軸線10,26が互いに平行な方向に向けられている。
【0102】
また、工作物25の加工時に回転軸線20,26相互の傾きが存在しているかもしくは回転軸線10,26が互いに平行でなく、これによって、クロス研削が行われないことも可能である。
【0103】
アセンブリの各々の研削工具1のこの実施例では、研削砥層3は複数のセグメント11から形成されている。好ましくは、これらのセグメント11は、スリット12によって互いに分離されており、かつ/または離間させられている。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質材料コーティングされた少なくとも1つのブレーキディスク(25)を研削するための研削工具(1)であって、該研削工具(1)は基体(2)と研削砥層(3)とを備え、該研削砥層(3)はダイヤモンド砥粒(4)とCBN砥粒(5)とを含み、該ダイヤモンド砥粒(4)とCBN砥粒(5)とは、焼結されたメタルボンドおよび/またはレジノイドボンド(18)内で多層にて前記研削砥層(3)内に結合されている、研削工具(1)において、
前記ダイヤモンド砥粒(4)と前記CBN砥粒(5)との砥粒混合比が、実質的に1:1であり、前記ダイヤモンド砥粒(4)および/または前記CBN砥粒(5)の粒径(19)が、50μmよりも大きいことを特徴とする、研削工具(1)。
【請求項2】
前記ダイヤモンド砥粒(4)および/または前記CBN砥粒(5)の前記粒径(19)は、51μm~300μm、好ましくは91μm~252μmである、請求項1記載の研削工具(1)。
【請求項3】
前記CBN砥粒(5)と前記ダイヤモンド砥粒(4)との粒径比が、0.3~2.8、好ましくは0.5~1.0である、請求項1または2記載の研削工具(1)。
【請求項4】
前記研削砥層(3)は環状に形成されており、特に、
- 外径(6)が200~900mm、好ましくは260~800mmであり、かつ/または
- 砥層幅(7)が5~40mm、好ましくは15~25mmであり、かつ/または
- 砥層高さ(8)が5~20mm、好ましくは6~10mmであり、
かつ/または前記研削砥層(3)は、実質的に平らに形成されたかつ/または前記研削工具(1)の回転軸線(10)に対して直交して配置された研削表面(9)を有する、
請求項1または2記載の研削工具(1)。
【請求項5】
前記研削砥層(3)は、好ましくは、スリット(12)により互いに離間させられた複数のセグメント(11)から形成されており、特に、前記スリット(12)は、前記研削工具(1)の回転軸線(10)に対して実質的に半径方向に延在している、請求項1または2記載の研削工具(1)。
【請求項6】
前記研削砥層(3)は、焼結、ろう接、溶接および/または結合剤、好ましくは接着剤によって前記基体(2)に被着されている、請求項1または2記載の研削工具(1)。
【請求項7】
前記基体(2)は、底部(13)と、該底部(13)に隣接した側壁(15)とを備えてポット状に形成されており、好ましくは、前記底部(13)は、中央に配置された孔(16)を有する、請求項1または2記載の研削工具(1)。
【請求項8】
前記基体(2)は金属、特に鋼および/またはアルミニウムから成っている、請求項1または2記載の研削工具(1)。
【請求項9】
請求項1または2記載の少なくとも1つの研削工具(1)と、該少なくとも1つの研削工具(1)により加工すべき少なくとも1つの工作物(25)、特に硬質材料コーティングされたブレーキディスク(25)とを備えるアセンブリであって、好ましくは、請求項1または2記載の少なくとも2つの研削工具(1)が設けられており、加工すべき前記工作物(25)は、前記少なくとも2つの研削工具(1)の間に配置されており、特に好適には、該少なくとも2つの研削工具(1)は、前記工作物(25)に対して対称に位置決めされており、前記少なくとも2つの研削工具(1)の前記研削砥層(3)は、前記工作物(25)に向けられている、アセンブリ。
【請求項10】
請求項9記載のアセンブリ内で工作物(25)、好ましくは硬質材料コーティングされたブレーキディスク(25)を加工するための方法であって、好ましくは回転している前記工作物(25)を前記少なくとも1つの研削工具(1)、好ましくは前記少なくとも2つの研削工具(1)によって、回転軸線(10)を中心とした前記研削工具(1)の回転または各々の回転軸線(10)を中心とした前記研削工具(1)の回転により、好ましくは両面研削する、方法。
【請求項11】
請求項1または2記載の研削工具(1)を製造するための方法であって、
- 基体(2)を準備することと、
- 好ましくは複数のセグメント(11)から形成されていて、ダイヤモンド砥粒(4)とCBN砥粒(5)とを含む研削砥層(3)を準備することであって、前記ダイヤモンド砥粒(4)と前記CBN砥粒(5)との砥粒混合比は、実質的に1:1であり、前記ダイヤモンド砥粒(4)および/または前記CBN砥粒(5)の前記粒径(19)は、50μmよりも大きい、研削砥層(3)を準備することと、
- 前記研削砥層(3)を前記基体(2)にまたは前記基体(2)に取り付けられた支持体に被着する、好ましくは焼結かつ/または接着することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記研削砥層(3)を準備することを、
- 前記ダイヤモンド砥粒(4)、CBN砥粒(5)、前記メタルボンドおよび/またはレジノイドボンド(18)および好ましくは充填剤から成る混合物を準備する方法ステップと、
- 前記混合物を、特にコントロールされた圧力条件および/または温度条件下で圧縮する方法ステップと
によって行う、請求項11記載の方法。
【請求項13】
硬質材料コーティングされた少なくとも1つのブレーキディスク(25)を研削するための、請求項1または2記載の研削工具(1)の使用。
【外国語明細書】