(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025023307
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】アンジオポエチン様7(ANGPTL7)阻害剤による眼疾患の治療
(51)【国際特許分類】
A61K 45/00 20060101AFI20250206BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20250206BHJP
A61P 27/06 20060101ALI20250206BHJP
A61K 31/7088 20060101ALI20250206BHJP
A61K 31/713 20060101ALI20250206BHJP
A61K 31/7105 20060101ALI20250206BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20250206BHJP
A61K 38/43 20060101ALI20250206BHJP
C12N 15/113 20100101ALI20250206BHJP
C12N 15/11 20060101ALI20250206BHJP
C12N 15/09 20060101ALI20250206BHJP
C12Q 1/6827 20180101ALI20250206BHJP
C12N 15/12 20060101ALI20250206BHJP
C12Q 1/6844 20180101ALI20250206BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P27/02
A61P27/06
A61K31/7088
A61K31/713
A61K31/7105
A61K48/00
A61K38/43
C12N15/113 Z ZNA
C12N15/11 Z
C12N15/09 110
C12Q1/6827 Z
C12N15/12
C12Q1/6844 Z
C12N15/113 Z
A61K45/00 ZNA
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024213170
(22)【出願日】2024-12-06
(62)【分割の表示】P 2021543226の分割
【原出願日】2020-01-21
(31)【優先権主張番号】62/795,665
(32)【優先日】2019-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/880,609
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/902,683
(32)【優先日】2019-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/909,573
(32)【優先日】2019-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】597160510
【氏名又は名称】リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】REGENERON PHARMACEUTICALS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】プラビーン、カビタ
(72)【発明者】
【氏名】シュールマン、クラウディア
(72)【発明者】
【氏名】グルスキ、ローレン
(72)【発明者】
【氏名】ドスタル、ターニャ テスロヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】アベカシス、ゴンサロ
(72)【発明者】
【氏名】バラス、アリス
(72)【発明者】
【氏名】コッポラ、ジョバンニ
(57)【要約】
【課題】本開示は、眼疾患を有する患者を治療する方法、眼疾患を発症するリスクが上昇している対象を同定する方法、ヒトアンジオポエチン様7(ANGPTL7)の変異体核酸分子及び変異体ポリペプチドを検出する方法、ならびにANGPTL7の変異体核酸分子及び変異体ポリペプチドを提供する。
【解決手段】IOPが増大している患者を治療する方法は、前記患者にアンジオポエチン様7(ANGPTL7)阻害剤を投与することを含む。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IOPが増大している患者を治療する方法であって、前記患者にアンジオポエチン様7(ANGPTL7)阻害剤を投与することを含む、前記方法。
【請求項2】
緑内障の患者を治療する方法であって、前記患者にANGPTL7阻害剤を投与することを含む、前記方法。
【請求項3】
前記ANGPTL7阻害剤は、ANGPTL7 mRNAにハイブリダイズする、アンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA(siRNA)、または短鎖ヘアピンRNA(shRNA)を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ANGPTL7阻害剤は、Casタンパク質と、ANGPTL7ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列にハイブリダイズするガイドRNA(gRNA)とを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記Casタンパク質は、Cas9またはCpf1である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,291位、配列番号1に従った4,287位、配列番号1に従った4,243位、配列番号1に従った4,325位、もしくは配列番号1に従った4,336位に対応する位置を包含するかまたはそれに近接する、請求項4または請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,291位、配列番号1に従った4,287位、配列番号1に従った4,243位、配列番号1に従った4,325位、または配列番号1に従った4,336位に対応する位置の、約1000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、400ヌクレオチド、300ヌクレオチド、200ヌクレオチド、100ヌクレオチド、50ヌクレオチド、45ヌクレオチド、40ヌクレオチド、35ヌクレオチド、30ヌクレオチド、25ヌクレオチド、20ヌクレオチド、15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、もしくは5ヌクレオチドから位置する、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列は、前記gRNA認識配列の約2~6ヌクレオチド下流である、請求項4~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記gRNAは、約17~約23ヌクレオチドを含む、請求項4~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記gRNA認識配列は、配列番号13~131及び配列番号144~165のうちのいずれか1つに記載のヌクレオチド配列を含む、請求項4~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記患者がANGPTL7参照型である場合、前記患者はまた、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で投与される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である場合、前記患者はまた、眼疾患を治療または阻害する治療剤を、前記標準投与量と同じかもしくはそれより低い投与量で投与される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、Arg340His、Arg220His、Asn302Lys、またはArg220Cysをコードする核酸分子である、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、またはArg177Stopをコードする核酸分子である、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記検出ステップはインビトロで行われる、請求項11~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;及び/または
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項11~16及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;及び/または
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項11~15、17、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;及び/または
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項11~15、18、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;及び/または
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項11~15、19、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;及び/または
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項11~15、20、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記検出ステップは、
a)配列番号2に従った4,291位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号5に従った529位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;及び/または配列番号8に従った529位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号2に従った4,291位に対応する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、配列番号5に従った529位に対応する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、及び/または配列番号8に従った529位に対応する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、ならびに
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むかどうか、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、及び/または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項11~16、21、及び22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記検出ステップは、
a)配列番号3に従った4,287位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号6に従った525位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;及び/または配列番号9に従った525位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号3に従った4,287位に対応する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、配列番号6に従った525位に対応する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、及び/または配列番号9に従った525位に対応する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、ならびに
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むかどうか、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、及び/または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項11~15、17、21、及び23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記検出ステップは、
a)配列番号132に従った4,243位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号135に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;及び/または配列番号138に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号132に従った4,243位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、配列番号135に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、及び/または配列番号138に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項11~15、18、21、及び24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記検出ステップは、
a)配列番号133に従った4,325位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号136に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;及び/または配列番号139に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号133に従った4,325位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、配列番号136に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、及び/または配列番号139に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項11~15、19、21、及び25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記検出ステップは、
a)配列番号134に従った4,336位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号137に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;及び/または配列番号140に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号134に従った4,336位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、配列番号137に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、及び/または配列番号140に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、及び/または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項11~15、20、21、及び26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記検出ステップは、前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項22~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記検出ステップは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体;配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体;または配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~16、21、22、27、及び32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記検出ステップは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体;配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体;または配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、17、21、23、28、及び32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記検出ステップは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンを含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、18、21、24、29、及び32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記検出ステップは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンを含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、19、21、25、30、及び32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記検出ステップは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンを含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、20、21、26、31、及び32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記試料の前記核酸分子はmRNAであり、前記mRNAは、前記増幅ステップの前にcDNAに逆転写される、請求項33~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~16、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、17、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、18、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、19、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記検出ステップは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項11~15、20、及び21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
眼疾患を治療または阻害する治療剤により、眼疾患に罹患している患者を治療する方法であって、
前記患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、アンジオポエチン様7(ANGPTL7)の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定することを、
前記患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであることと、
前記患者が、前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために、前記生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることとによって行う、決定ステップ、ならびに
前記患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、前記眼疾患を治療または阻害する前記治療剤を標準投与量で前記患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、前記患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び
前記患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、前記眼疾患を治療または阻害する前記治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で前記患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、前記患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、を含み、
ここで、前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、前記患者が、前記眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す、前記方法。
【請求項45】
前記患者は、ANGPTL7参照型であり、前記患者は、前記眼疾患を治療もしくは阻害する前記治療剤を標準投与量で投与されるかまたは投与を継続され、かつ、ANGPTL7阻害剤を投与される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であり、前記患者は、前記眼疾患を治療もしくは阻害する前記治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で投与されるかまたは投与を継続され、かつ、ANGPTL7阻害剤を投与される、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、Arg340His、Arg220His、Asn302Lys、またはArg220Cysをコードする核酸分子である、請求項44~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ileをコードする核酸分子である、請求項44~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項44~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項44~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項44~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項44~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である、請求項44~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;または
前記生体試料の、mRNA分子から生成される前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項44~49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;または
前記生体試料の、mRNA分子から生成される前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項44~48、及び50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;または
前記生体試料の、mRNA分子から生成される前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項44~48、及び51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること;または
前記生体試料の、mRNA分子から生成される前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項44~48、及び52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置を含む、前記配列決定すること;または
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置を含む、前記配列決定すること、
を含み、ここで、
前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子であり、
前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子の前記配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含んでいれば、その場合は、前記生体試料の前記ANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子である、請求項44~48、及び53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)配列番号2に従った4,291位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号5に従った529位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;または配列番号8に従った529位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号2に従った4,291位に対応する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;配列番号5に従った529位に対応する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;または配列番号8に従った529位に対応する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、及び
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むかどうか、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項44~49、及び54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)配列番号3に従った4,287位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号6に従った525位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;または配列番号9に従った525位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号3に従った4,287位に対応する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;配列番号6に従った525位に対応する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;または配列番号9に従った525位に対応する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、及び
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むかどうか、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項44~48、50、及び55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)配列番号132に従った4,243位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号135に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;または配列番号138に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号132に従った4,243位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;配列番号135に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;または配列番号138に従った481位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項44~48、51、及び56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)配列番号133に従った4,325位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号136に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;または配列番号139に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号133に従った4,325位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;配列番号136に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;または配列番号139に従った563位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項44~48、52、及び57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)配列番号134に従った4,336位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;配列番号137に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分;または配列番号140に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の、前記ヌクレオチド配列の一部分、にハイブリダイズするプライマーと、前記生体試料とを接触させること、
b)前記プライマーを、少なくとも、配列番号134に従った4,336位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;配列番号137に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置;または配列番号140に従った574位に対応する位置に近接する前記ANGPTL7 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を通って伸長させること、
c)前記プライマーの前記伸長産物が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうかを決定すること、
を含む、請求項44~48、53、及び58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記検出ステップは、前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項59~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体;配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体;または配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~49、54、59、及び64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体;配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体;または配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、50、55、60、及び64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体;配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体;または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、51、56、61、及び64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体;配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体;または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、52、57、62、及び64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記ジェノタイピングアッセイは、
a)前記ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、前記部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体;配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体;または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む、前記増幅させること、
b)前記増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、
c)前記標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
d)前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、53、58、63、及び64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記試料の前記核酸分子はmRNAであり、前記mRNAは、前記増幅ステップの前にcDNAに逆転写される、請求項65~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列;または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記ヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、及び50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記ジェノタイピングアッセイは、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含むか、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含むか、または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、前記増幅核酸分子の前記核酸配列、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、及び51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、及び52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
前記ジェノタイピングアッセイは、
前記生体試料の前記核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンもしくはその相補体を含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列;または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む前記増幅核酸分子の前記核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させること、及び
前記検出可能な標識を検出すること、
を含む、請求項44~48、及び53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
前記核酸分子は、前記ヒト対象から取得された細胞内に存在する、請求項44~75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
前記ANGPTL7阻害剤は、ANGPTL7 mRNAにハイブリダイズする、アンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA(siRNA)、または短鎖ヘアピンRNA(shRNA)を含む、請求項44~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記ANGPTL7阻害剤は、Casタンパク質と、ANGPTL7ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列にハイブリダイズするガイドRNA(gRNA)とを含む、請求項44~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記Casタンパク質は、Cas9またはCpf1である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,291位、配列番号1に従った4,287位、配列番号1に従った4,243位、配列番号1に従った4,325位、もしくは配列番号1に従った4,336位に対応する位置を包含するかまたはそれに近接する、請求項78または請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,291位、配列番号1に従った4,287位、配列番号1に従った4,243位、配列番号1に従った4,325位、または配列番号1に従った4,336位に対応する位置の、約1000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、400ヌクレオチド、300ヌクレオチド、200ヌクレオチド、100ヌクレオチド、50ヌクレオチド、45ヌクレオチド、40ヌクレオチド、35ヌクレオチド、30ヌクレオチド、25ヌクレオチド、20ヌクレオチド、15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、もしくは5ヌクレオチドから位置する、請求項78~80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列は、前記gRNA認識配列の約2~6ヌクレオチド下流である、請求項78~81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記gRNAは、約17~約23ヌクレオチドを含む、請求項78~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記gRNA認識配列は、配列番号13~131及び配列番号144~165のうちのいずれか1つに記載のヌクレオチド配列を含む、請求項78~83のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
配列表の参照
本出願には、2020年1月18日に作成され、サイズが111キロバイトの18923801602SEQという名前のテキストファイルとして電子的に提出された配列表が含まれる。配列表は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般に、アンジオポエチン様7(ANGPTL7)阻害剤による、眼疾患を有する患者の治療、眼疾患を発症するリスクが上昇している対象を同定する方法、ANGPTL7の変異体核酸分子及び変異体ポリペプチドを検出する方法、ならびにANGPTL7の変異体核酸分子及びANGPTL7の変異体ポリペプチドに関する。
【背景技術】
【0003】
緑内障は、眼の視神経を損傷する障害の一群であり、部分的な視力喪失及び失明をもたらし得る。数種類の緑内障が存在し、原発型である開放隅角緑内障では、眼内の液体が蓄積して、視神経を損傷するレベルにまで眼内部の圧力(眼圧;IOP)が増大する。低眼圧または正常眼圧の緑内障では、眼圧が正常な人々において視神経損傷及び側方視野狭窄が生じる。閉塞隅角緑内障では、前眼部の液体が適切に排出できず、急激な眼圧増大を引き起こし得る。先天性緑内障では、小児は生まれつき、液体の正常な排出が遅れるという眼の欠陥がある。緑内障治療としては、薬物療法、レーザー線維柱帯形成術、及び従来手術が挙げられる。これらの治療は残存視力を保存し得るが、緑内障ですでに失われた視力を改善するわけではない。
【0004】
ANGPTL7は、成長因子のアンジオポエチンファミリーに構造的に関連する分泌糖タンパク質である。ANGPTL7は、C末端(フィブリノゲン様)及びN末端(コイルド)ドメインを含有する。ANGPTL7は、角膜の実質層及び線維柱帯の細胞外マトリックスに主に見られる。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、IOPが増大している患者を治療する方法を提供し、かかる方法は、患者にANGPTL7阻害剤を投与することを含む。
本開示は、緑内障の患者を治療する方法も提供し、かかる方法は、患者にANGPTL7阻害剤を投与することを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、方法はさらに、患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することを含む。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であるか、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子であるか、または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。
【0007】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列、生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列、または生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の、少なくとも一部分を配列決定することを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させること、及び検出可能な標識を検出することを含む。
【0009】
本開示は、眼疾患に罹患している患者を、眼疾患を治療または阻害する治療剤で治療する方法も提供し、かかる方法は、患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定するステップであって、患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであること、及び患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることによって決定するステップ、ならびに患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップを含み、ここで、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、患者が、眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す。
【0010】
本特許ファイルまたは出願ファイルは、カラーで作成した少なくとも1つの図面を含有する。カラー図面(複数可)付きの本特許または本特許出願公開の写しは請求及び必要手数料の支払いに応じて米国特許庁より提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】UKB及びGHSの研究のメタアナリシスにおける、レアな(NAF<0.01)、タンパク質を変化させる変異体(スプライシングに影響を与えることが予測されるものを含む)と、ヨーロッパ系個人のIOPとの関連を示すマンハッタンプロットを示す。重要性閾値:1×10
-5(青線)及び5×10
-8(赤線)。
【
図2A】ANGPTL7のGln175His(
図2A、2C、及び2E)変異体及びArg177*(
図2B、
図2D、及び
図2F)変異体と、ヨーロッパ系の個人のIOP及び緑内障との関連を示す。IOPとの関連への影響は標準偏差の単位で測定される。関連p値は、年齢、年齢二乗、性別、上位主要構成要素、またUKBの場合はジェノタイピングアレイ及びアセスメントセンター(
図2A及び2B)について補正したBOLT-LMMを使用して算出した。箱ひげ図はUK Biobankの遺伝子型間のゴールドマン式眼圧計に相当する眼圧(IOPg)を表す(
図2C及び2D)。Gln175Hisのヘテロ接合体保有者及びホモ接合体保有者はそれぞれ、非保有者と比較してIOPg中央値が0.8mmHg及び4.1mmHg低い(
図2C)。Arg177*ヘテロ接合体保有者は、非保有者と比較してIOPgが1.4mmHg低い(
図2D)。緑内障との関連は、Gln175His及びArg177*について4系列にわたり行った。GHS VCRome:VCRomeで取り込んだ、Geisingerの約60,000例の個人;GHS IDT:IDTで取り込んだ、約85,000例の個人;UKB:UK Biobank;MSSM:Mt.Sinai Medical School BioMe Biobank;MDCS:Malmo Diet and Cancer Study(
図2E及び2F);AAF=オルタナティブアレルの頻度。
【
図3】ANGPTL7のミスセンス及び予測される機能喪失(pLOF)変異体ならびにヨーロッパ系個人のIOPレベルを示す。プロットは、エクソーム配列データが利用可能なUK Biobank約150,000例の個人における、ANGPTL7の1つのpLOF変異体及び6つのミスセンス変異体の保有者でのゴールドマン式眼圧計に相当するIOP(両眼平均)レベルを表しており、それらの変異体は、5つの異なるアルゴリズムにより有害であると予測されているもので、IOP測定値のある少なくとも4例の保有者がいる。pLOF ANGPTL7変異体及び予測有害ミスセンスANGPTL7変異体の全34の保有者全体のIOPレベル中央値(15.11mmHg)は赤線で示され、変異体非保有者のIOP中央値(15.51mmHg)は青線で示されている。赤紫の菱形は、各変異体の保有者におけるIOP中央値を表す。プロットの下は、各変異体についてのIOPの中央値と四分位範囲、ならびに緑内障の症例保有者数及び対照者数である。
【
図4A】種間の眼組織でのANGPTL7発現を示し、RNA配列決定に基づく発現レベル(100万あたりの転写産物(TPM)で測定)は、ヒト眼では角膜、線維柱帯(TM)、及び強膜で最も高い。
【
図4B】種間の眼組織でのANGPTL7発現を示し、RNA配列決定に基づく発現レベル(100万あたりの転写産物(TPM)で測定)は、アフリカミドリザルの眼では角膜、線維柱帯(TM)、及び強膜で最も高い。
【
図4C】種間の眼組織でのANGPTL7発現を示し、RNA配列決定に基づく発現レベル(100万あたりの転写産物(TPM)で測定)は、C57BL/6Jマウスでは角膜、TM、強膜、視神経、及び脈絡膜/RPEで最も高い。
【
図4D】インサイチュハイブリダイゼーション(RNAScope)により、ヒトの眼のTM、角膜及び強膜でのANGPTL7/Angptl7(赤)の発現が示される。DAPI染色(青色)で細胞核が対比染色されている。RPE:網膜色素上皮;SC:シュレム管;CM:毛様体筋;AC:前房;TM:線維柱帯。
【
図4E】インサイチュハイブリダイゼーション(RNAScope)により、マウスの眼のTM、角膜及び強膜でのANGPTL7/Angptl7(赤)の発現が示される。DAPI染色(青色)で細胞核が対比染色されている。RPE:網膜色素上皮;CB:毛様体;TM:線維柱帯;RGC:網膜神経節細胞;INL:内顆粒層;ONL:外顆粒層。
【
図5】定量的PCR(qPCR)で測定した、3つの独立したヒトの眼からの3つのヒト線維柱帯(hTM)初代細胞株でのデキサメタゾン(DEX)誘導性遺伝子発現変化を示しており、hTM細胞をDEXで72時間処理した後、qPCR分析を行った。DEX処理により、HTM細胞株3株中2株でANGPTL7発現が増加した。Ctrlは未処理細胞を表し、EtOHはエタノール処理を表す。データは、2つの複製試料全体の平均±標準誤差として示されており、一元配置ANOVAを使用し、*p=0.01、**p=0.001、***p=0.0001である。
【
図6A】マウス眼においてmAngptl7レベルが増大するとIOPが増大することを示す。マウスAngptl7(mAngptl7)タンパク質をマウス眼に硝子体内経路で注射し、IOPを経時的に測定した。初回点眼後、Angptl7処置した眼では対照眼と比較してIOPが上昇していた。データは、平均±SEMとして示されている。
【
図6B】マウス眼においてmAngptl7レベルが増大するとIOPが増大することを示す。マウスAngptl7(mAngptl7)タンパク質をマウス眼に前房内経路で注射し、IOPを経時的に測定した。初回点眼後、Angptl7処置した眼では対照眼と比較してIOPが上昇していた。データは、平均±SEMとして示されている。
【
図7A】2つのコホート間でのアフリカ系個人におけるANGPTL7のTrp188*とIOPとの関連を示す。
【
図7B】2つのコホート間でのアフリカ系個人におけるANGPTL7のTrp188*と緑内障との関連を示す。
【
図7C】IOPに関するANGPTL7でのpLOF変異体であるヨーロッパ系濃縮Arg177*及びアフリカ系濃縮Trp188*のメタアナリシスを示す。Arg177*変異体は「EUR」という名称のコホートにより表され、ヨーロッパ系個人のみが含まれている。Trp188*変異体は「AFR」という名称のコホートにより表され、アフリカ系個人のみが含まれている。
【
図7D】緑内障に関するANGPTL7でのpLOF変異体であるヨーロッパ系濃縮Arg177*及びアフリカ系濃縮Trp188*のメタアナリシスを示す。Arg177*変異体は「EUR」という名称のコホートにより表され、ヨーロッパ系個人のみが含まれている。Trp188*変異体は「AFR」という名称のコホートにより表され、アフリカ系個人のみが含まれている。
【
図8A】HEK293全細胞溶解物におけるANGPTL7の2つの変異体(Gln175His及びArg177Stop)の発現を示す。
【
図8B】HEK293全細胞溶解物におけるANGPTL7の2つの変異体(Gln175His及びArg177Stop)の発現を示す。
【
図8C】野生型ANGPTL7と比較して細胞上清で観察されたGln175His変異体の激減を示す。
【
図8D】野生型ANGPTL7と比較して細胞上清で観察されたGln175His変異体の激減を示す。
【
図8E】Arg177Stop変異体が上清中に分泌できなかったことを示す。
【
図9A】HEK293トランスフェクションから48時間目におけるANGPTL7の野生型及び変異体型のRT-PCR分析を示す。発現値は、GAPDHハウスキーピング遺伝子に対して計算される。
【
図9B】ANGPTL7野生型、ANGPTL7 Gln175His及びANGPTL7 Arg177*の細胞内タンパク質レベルを示すウェスタンブロッティングを示す。
【
図9C】ANGPTL7野生型、ANGPTL7 Gln175His及びANGPTL7 Arg177*の細胞内タンパク質レベルを示すELISAアッセイを示す。定量用に、各細胞溶解物を1:1,000で希釈した。
【
図9D】ANGPTL7野生型、ANGPTL7 Gln175His及びANGPTL7 Arg177*の細胞外タンパク質レベルを示すウェスタンブロッティングを示す。分析を、3つの独立した生物学的反復で繰り返した。
【
図9E】ANGPTL7野生型、ANGPTL7 Gln175His及びANGPTL7 Arg177*の細胞外タンパク質レベルを示すELISAアッセイを示す。定量用に、各上清を1:10,000で希釈した。ウェスタンブロッティング及びELISA分析を、3つの独立した生物学的反復で繰り返した。技術的反復(n=3)をRT-PCR及びELISA分析で実施した。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の態様に関連する様々な用語が明細書及び特許請求の範囲にわたり使用されている。そのような用語には、別段に示されていない限り、当該技術分野における通常の意味が与えられるものとする。具体的に定義されている他の用語は、本明細書に示されている定義と一致する形で解釈されるものとする。
【0013】
別段に明示的な記述のない限り、本明細書に記載のいずれの方法または態様も、そのステップを特定の順序で行う必要があるものとして解釈されることは何ら意図されていない。したがって、方法クレームが特許請求の範囲または説明において、ステップが特定の順序に限定されるべきことを具体的に記述していない場合、いかなる点においても、順序が推定されることは何ら意図されていない。このことは、ステップもしくは操作フローの手筈に関する論理事項、文法構成もしくは句読法に由来する一般的意味、または本明細書に記載されている態様の数もしくは種類を含め、あらゆる考え得る非明示的な解釈基準についても同様である。
【0014】
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」には、文脈で特に明確に指示されない限り、複数の指示対象が含まれる。
本明細書で使用される場合、用語「対象」及び「患者」は同じ意味で使用される。対象には、哺乳類を含め、任意の動物が含まれ得る。哺乳類としては、家畜(例えば、ウマ、ウシ、ブタ等)、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコ等)、実験動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ等)、及び非ヒト霊長類が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
【0015】
本明細書で使用される場合、「核酸」、「核酸分子」、「核酸配列」、「ポリヌクレオチド」、または「オリゴヌクレオチド」は、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を含むことができ、DNA及び/またはRNAを含むことができ、一本鎖、二本鎖もしくは多重鎖であり得る。核酸の一本鎖は、その相補鎖も指す。
【0016】
本明細書で使用される場合、用語「含む」は、特定の実施形態では所望に応じて「なる」または「本質的に~からなる」で置き換えられ得る。
「単離された」核酸分子は、その天然の環境以外、例えば、血液及び動物組織のような環境以外の状態にあるポリヌクレオチドである。好ましい形態では、単離された核酸分子は、他のポリヌクレオチド、特に動物由来の他のポリヌクレオチドを実質的に含まない。核酸分子を高度に精製された形態、すなわち、95%超の純度、より好ましくは99%超の純度で提供することが好ましい。この文脈で使用される場合、用語「単離された」とは、同じ核酸分子が、二量体等の代替的物理的形態、または代替としてリン酸化形態もしくは誘導体化形態で存在することを除外するものではない。
【0017】
ANGPTL7遺伝子の特定の変異体は、ヒト対象でのIOP増大及び緑内障等の眼疾患を発症するリスクの減少と関連する。例えば、ヒトANGPTL7参照配列(配列番号1を参照のこと)の4,291位のシトシンヌクレオチドをチミンに変化させるか、またはヒトANGPTL7参照配列(配列番号1を参照のこと)の4,287位のグアニンヌクレオチドをチミンに変化させる遺伝子変化は、そのような変化を有するヒトが、IOP増大及び緑内障等の眼疾患を発症するリスクが減少している場合があることを示すことが観察されている。まとめると、本明細書に記載される遺伝子解析は、ANGPTL7遺伝子の特定の変異体はIOP増大及び緑内障等の眼疾患を発症するリスクの減少と関連することを示している。したがって、IOP増大及び緑内障等の眼疾患を発症するリスクが上昇している、ANGPTL7参照型のヒト対象は、かかる眼疾患が予防される、その症状が軽減される、及び/または症状の発症が抑制されるように治療され得る。したがって、本開示は、単離されたANGPTL7変異体ゲノム核酸分子、変異体mRNA分子、及び変異体cDNA分子を提供する。さらに、開示は、対象におけるそのような変異体の同定を活用して、そのような対象でIOP増大及び緑内障等の眼疾患を発症するリスクを同定もしくは層別化するか、または対象をIOP増大及び緑内障等の眼疾患を発症するリスクが上昇していると診断し、リスクのある対象または活動性疾患を有する対象がそれに応じて治療され得るようにする方法を提供する。したがって、本明細書では、IOP増大及び緑内障等の眼疾患を発症するリスクの減少と関連することが発見された、ANGPTL7機能喪失型変異体核酸分子を提供する。
【0018】
本開示の目的のために、いかなる特定のヒトも、i)ANGPTL7参照型、ii)ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体、及びiii)ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体という3つのANGPTL7遺伝子型のうちの1つを有すると分類することができる。ANGPTL7参照型分類のヒトは、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子のコピーを持たない。ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体分類のヒトは、単一コピーのANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する。ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、部分的機能喪失、完全機能喪失、予測される部分的機能喪失、または予測される完全機能喪失を有するANGPTL7ポリペプチドをコードする、任意のANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはかかるmRNA分子から生成されるcDNA分子等)である。部分的機能喪失(または予測される部分的機能喪失)を有するANGPTL7ポリペプチドを有するヒトは、ANGPTL7低形質である。ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、Trp188Stop、Arg340His、Arg220His、Asn302Lys、またはArg220Cysをコードする任意の核酸分子であると考えられている。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、またはTrp188Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、またはPhe161Ileをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Trp188Stop、またはArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175Hisをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のTrp188Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のLys192Glnをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のPhe161Ileをコードする。ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体分類のヒトは、2コピーのANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する。
【0019】
ANGPTL7参照型であると遺伝子型判定または決定されているヒトの対象もしくは患者の場合、そのようなヒトの対象もしくは患者は、IOP増大、前緑内障、緑内障、及び角膜可塑性低下等の眼疾患を発症するリスクが上昇している。ANGPTL7参照型またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体のいずれかであると遺伝子型判定または決定されているヒトの対象もしくは患者の場合、そのようなヒト対象または患者は、ANGPTL7阻害剤により治療することができる。
【0020】
本開示は、緑内障の患者を治療する方法を提供し、かかる方法は、患者にANGPTL7阻害剤を投与することを含む。いくつかの実施形態では、緑内障は、原発開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障、正常眼圧緑内障、先天性緑内障、血管新生緑内障、ステロイド緑内障、または眼外傷に関連する緑内障である。
【0021】
本開示は、IOPが増大している患者を治療する方法も提供し、かかる方法は、患者にANGPTL7阻害剤を投与することを含む。いくつかの実施形態では、IOP増大は、角膜厚に影響されない補正IOP(IOPcc)またはゴールドマン式眼圧計に相当するIOP(IOPg)である。
【0022】
本開示は、前緑内障の患者を治療する方法も提供し、かかる方法は、患者にANGPTL7阻害剤を投与することを含む。
本開示は、角膜可塑性低下の患者を治療する方法も提供し、かかる方法は、患者にANGPTL7阻害剤を投与することを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7阻害剤は、アンチセンス分子を含む。アンチセンス分子の例としては、アンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA(siRNA)、及び短鎖ヘアピンRNA(shRNA)が挙げられるが、これらに限定されない。そのようなアンチセンス分子は、ANGPTL7 mRNAの任意の領域を標的とするよう設計することができる。いくつかの実施形態では、アンチセンスRNA、siRNA、またはshRNAは、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子内の配列にハイブリダイズし、対象の細胞でのANGPTL7ポリペプチドの発現を低下させる。いくつかの実施形態では、ANGPTL7阻害剤は、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子にハイブリダイズして対象の細胞でのANGPTL7ポリペプチドの発現を低下させるアンチセンスRNAを含む。いくつかの実施形態では、ANGPTL7阻害剤は、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子にハイブリダイズして対象の細胞でのANGPTL7ポリペプチドの発現を低下させるsiRNAを含む。いくつかの実施形態では、ANGPTL7阻害剤は、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子にハイブリダイズして対象の細胞でのANGPTL7ポリペプチドの発現を低下させるshRNAを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7阻害剤は、認識配列(複数可)に1つ以上のニックまたは二本鎖切断を誘導するヌクレアーゼ物質、またはANGPTL7ゲノム核酸分子内の認識配列に結合するDNA結合タンパク質を含む。認識配列は、ANGPTL7遺伝子のコード領域内、または遺伝子の発現に影響を与える調節領域内に位置し得る。DNA結合タンパク質またはヌクレアーゼ物質の認識配列は、イントロン、エクソン、プロモーター、エンハンサー、調節領域、または任意のタンパク質非コード領域に位置し得る。認識配列は、ANGPTL7遺伝子の開始コドンを包含するか、またはそれに近接し得る。例えば、認識配列は、開始コドンの約10ヌクレオチド、20ヌクレオチド、30ヌクレオチド、40ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、または1,000ヌクレオチドから位置し得る。別の例として、2つ以上のヌクレアーゼ物質を使用することができ、それぞれが、開始コドンを包含するかまたはそれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的とする。別の例として、2つのヌクレアーゼ物質を使用することができ、1つは開始コドンを包含するかまたはそれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的とし、1つは終止コドンを包含するかまたはそれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的とし、ヌクレアーゼ物質による切断が、2つのヌクレアーゼ認識配列に挟まれたコード領域の欠失をもたらし得る。所望の認識配列にニックまたは二本鎖切断を誘導するいかなるヌクレアーゼ物質も、本明細書に開示される方法及び組成物で使用することができる。所望の認識配列に結合するいかなるDNA結合タンパク質も、本明細書に開示される方法及び組成物で使用することができる。
【0025】
本明細書での使用に好適なヌクレアーゼ物質及びDNA結合タンパク質としては、ジンクフィンガータンパク質もしくはジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)対、転写活性化因子様エフェクター(TALE)タンパク質もしくは転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、またはクラスター化規則的間隔短鎖回文リピート(CRISPR)/CRISPR関連(Cas)系が挙げられるが、これらに限定されない。認識配列の長さは異なり得、例えば、ジンクフィンガータンパク質またはZFN対の場合は約30~36bp(すなわち、各ZFNにつき約15~18bp)の認識配列、TALEタンパク質またはTALENの場合は約36bpの認識配列、及びCRISPR/CasガイドRNAの場合は約20bpの認識配列が挙げられる。
【0026】
いくつかの実施形態では、CRISPR/Cas系は、細胞内のANGPTL7ゲノム核酸分子を修飾するために使用することができる。本明細書に開示される方法及び組成物では、ANGPTL7核酸分子の部位特異的切断にCRISPR複合体(Casタンパク質と複合体化したガイドRNA(gRNA)を含む)を利用することにより、CRISPR-Cas系を用いることができる。
【0027】
Casタンパク質は一般に、gRNAと相互作用することができる少なくとも1つのRNA認識ドメインまたはRNA結合ドメインを含む。Casタンパク質はまた、ヌクレアーゼドメイン(例えば、DNaseドメインまたはRNaseドメイン等)、DNA結合ドメイン、ヘリカーゼドメイン、タンパク質間相互作用ドメイン、二量体化ドメイン、及び他のドメインも含み得る。好適なCasタンパク質としては、例えば、野生型Cas9タンパク質及び野生型Cpf1タンパク質(例えば、FnCpf1等)が挙げられる。Casタンパク質は、ANGPTL7ゲノム核酸分子内に二本鎖切断を作るよう、十分な切断活性を有し得るか、またはANGPTL7ゲノム核酸分子内に一本鎖切断を作るニッカーゼであり得る。Casタンパク質の追加の例としては、Cas1、Cas1B、Cas2、Cas3、Cas4、Cas5、Cas5e(CasD)、Cas6、Cas6e、Cas6f、Cas7、Cas8a1、Cas8a2、Cas8b、Cas8c、Cas9(Csn1またはCsx12)、Cas10、Cas10d、CasF、CasG、CasH、Csy1、Csy2、Csy3、Cse1(CasA)、Cse2(CasB)、Cse3(CasE)、Cse4(CasC)、Csc1、Csc2、Csa5、Csn2、Csm2、Csm3、Csm4、Csm5、Csm6、Cmr1、Cmr3、Cmr4、Cmr5、Cmr6、Csb1、Csb2、Csb3、Csx17、Csx14、Cs×10、Csx16、CsaX、Csx3、Csx1、Csx15、Csf1、Csf2、Csf3、Csf4、及びCu1966、ならびにそれらの相同体または修飾型が挙げられるが、これらに限定されない。Casタンパク質はまた、融合タンパク質として異種ポリペプチドに機能的に連結され得る。例えば、Casタンパク質は、切断ドメイン、エピジェネティックな修飾ドメイン、転写活性化ドメイン、または転写抑制ドメインに融合され得る。Casタンパク質は、いかなる形態でも提供され得る。例えば、Casタンパク質は、gRNAと複合体化したCasタンパク質等のタンパク質の形態で提供され得る。別法として、Casタンパク質は、RNAまたはDNA等、Casタンパク質をコードする核酸分子の形態で提供され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7ゲノム核酸分子の標的遺伝子修飾は、Casタンパク質と、ANGPTL7ゲノム核酸分子の標的ゲノム遺伝子座内の1つ以上のgRNA認識配列にハイブリダイズする1つ以上のgRNAとに、細胞を接触させることによって作成することができる。例えば、gRNA認識配列は、配列番号1の領域に位置し得る。いくつかの実施形態では、gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,291位、配列番号1に従った4,287位、配列番号1に従った4,243位、配列番号1に従った4,325位、もしくは配列番号1に従った4,336位に対応する位置を包含するかまたはそれに近接する。例えば、gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,291位に対応する位置の約1000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、400ヌクレオチド、300ヌクレオチド、200ヌクレオチド、100ヌクレオチド、50ヌクレオチド、45ヌクレオチド、40ヌクレオチド、35ヌクレオチド、30ヌクレオチド、25ヌクレオチド、20ヌクレオチド、15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、または5ヌクレオチドから位置し得る。gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,287位に対応する位置の約1000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、400ヌクレオチド、300ヌクレオチド、200ヌクレオチド、100ヌクレオチド、50ヌクレオチド、45ヌクレオチド、40ヌクレオチド、35ヌクレオチド、30ヌクレオチド、25ヌクレオチド、20ヌクレオチド、15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、または5ヌクレオチドから位置し得る。gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,243位に対応する位置の約1000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、400ヌクレオチド、300ヌクレオチド、200ヌクレオチド、100ヌクレオチド、50ヌクレオチド、45ヌクレオチド、40ヌクレオチド、35ヌクレオチド、30ヌクレオチド、25ヌクレオチド、20ヌクレオチド、15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、または5ヌクレオチドから位置し得る。gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,325位に対応する位置の約1000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、400ヌクレオチド、300ヌクレオチド、200ヌクレオチド、100ヌクレオチド、50ヌクレオチド、45ヌクレオチド、40ヌクレオチド、35ヌクレオチド、30ヌクレオチド、25ヌクレオチド、20ヌクレオチド、15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、または5ヌクレオチドから位置し得る。gRNA認識配列は、配列番号1に従った4,336位に対応する位置の約1000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、400ヌクレオチド、300ヌクレオチド、200ヌクレオチド、100ヌクレオチド、50ヌクレオチド、45ヌクレオチド、40ヌクレオチド、35ヌクレオチド、30ヌクレオチド、25ヌクレオチド、20ヌクレオチド、15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、または5ヌクレオチドから位置し得る。さらに別の例として、gRNA認識配列は、ANGPTL7ゲノム核酸分子の開始コドンまたはANGPTL7ゲノム核酸分子の終止コドンを包含するか、またはそれに近接し得る。例えば、gRNA認識配列は、開始コドンまたは終止コドンの約10ヌクレオチド、20ヌクレオチド、30ヌクレオチド、40ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、もしくは1,000ヌクレオチドから位置し得る。
【0029】
ANGPTL7ゲノム核酸分子の標的ゲノム遺伝子座内のgRNA認識配列は、Cas9ヌクレアーゼが標的とするDNA配列の直ぐ後に続く2~6塩基対のDNA配列であるプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列の近傍に位置する。標準PAMは5’-NGG-3’という配列であり、ここで、「N」は任意の核酸塩基であり、それに2つのグアニン(「G」)核酸塩基が続く。gRNAは、遺伝子編集のためのゲノムのいかなる場所へもCas9を導くことができるが、Cas9がPAMを認識する箇所以外ではいかなる部位でも編集は起こらない。さらに、5’-NGA-3’は、ヒト細胞にとっては非標準の、高効率のPAMであり得る。一般に、PAMは、gRNAが標的とするDNA配列の下流にある約2~6のヌクレオチドである。PAMは、gRNA認識配列に隣接し得る。いくつかの実施形態では、gRNA認識配列は、3’末端でPAMと隣接し得る。いくつかの実施形態では、gRNA認識配列は、5’末端でPAMと隣接し得る。例えば、Casタンパク質の切断部位は、PAM配列の上流または下流の、約1~約10の塩基対、約2~約5の塩基対、または3つの塩基対であり得る。いくつかの実施形態では(S.pyogenes由来Cas9または近縁Cas9を使用する場合等)、非相補鎖のPAM配列は5’-NGG-3’であり得、ここで、Nは、任意のDNAヌクレオチドであり、標的DNAの非相補鎖のgRNA認識配列の3’に隣接する。したがって、相補鎖のPAM配列は5’-CCN-3’となり、ここで、Nは、任意のDNAヌクレオチドであり、標的DNAの相補鎖のgRNA認識配列の5’に隣接する。
【0030】
gRNAは、Casタンパク質に結合して、Casタンパク質をANGPTL7ゲノム核酸分子内の特定の位置へ指向させるRNA分子である。例示的gRNAの1つは、Cas酵素を、ANGPTL7ゲノム核酸分子に結合するよう、またはそれを切断するよう導くのに有効なgRNAであり、かかるgRNAは、ANGPTL7ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列にハイブリダイズするDNA指向性セグメントを含み、かかるgRNA認識配列は、配列番号1に従った4,291位に対応する位置を包含するかもしくはそれに近接するか、または配列番号1に従った4,287位に対応する位置を包含するかもしくはそれに近接するか、または配列番号1に従った4,243位に対応する位置を包含するかもしくはそれに近接するか、または配列番号1に従った4,325位に対応する位置を包含するかもしくはそれに近接するか、または配列番号1に従った4,336位に対応する位置を包含するかもしくはそれに近接する。例えば、gRNAは、配列番号1に従った4,291位に対応する位置の約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、または1,000ヌクレオチドから位置するgRNA認識配列にハイブリダイズするよう選択され得る。gRNAはまた、配列番号1に従った4,287位に対応する位置の約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、または1,000ヌクレオチドから位置するgRNA認識配列にハイブリダイズするよう選択され得る。gRNAはまた、配列番号1に従った4,243位に対応する位置の約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、または1,000ヌクレオチドから位置するgRNA認識配列にハイブリダイズするよう選択され得る。gRNAはまた、配列番号1に従った4,325位に対応する位置の約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、または1,000ヌクレオチドから位置するgRNA認識配列にハイブリダイズするよう選択され得る。gRNAはまた、配列番号1に従った4,336位に対応する位置の約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、または1,000ヌクレオチドから位置するgRNA認識配列にハイブリダイズするよう選択され得る。他の例示的gRNAは、配列番号1の領域に位置する、ANGPTL7ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列にハイブリダイズするDNA指向性セグメントを含む。他の例示的gRNAは、開始コドンもしくは終止コドンを包含するかまたはそれに近接する、ANGPTL7ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列にハイブリダイズするDNA指向性セグメントを含む。例えば、gRNAは、開始コドンの約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、もしくは1,000ヌクレオチドから位置するか、または開始コドンもしくは終止コドンの約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、400ヌクレオチド、500ヌクレオチド、もしくは1,000ヌクレオチドから位置するgRNA認識配列にハイブリダイズするよう選択され得る。gRNAの設計及び合成は、例えば、Mali et al.,Science,2013,339,823-826、Jinek et al.,Science,2012,337,816-821、Hwang
et al.,Nat.Biotechnol.,2013,31,227-229、Jiang et al.,Nat.Biotechnol.,2013,31,233-239、及びCong et al.,Science,2013,339,819-823に記載されている。好適なgRNAは、約17~約23ヌクレオチド、約18~約22ヌクレオチド、または約19~約21ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、gRNAは、20ヌクレオチドを含むことができる。
【0031】
ヒトANGPTL7参照型遺伝子の好適なgRNA認識配列の例は、配列番号13~131及び144~165(表1~9を参照のこと)に記載されている。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
Casタンパク質とgRNAは複合体を形成し、Casタンパク質が標的ANGPTL7ゲノム核酸分子を切断する。Casタンパク質は、gRNAのDNA指向性セグメントが結合する標的ANGPTL7ゲノム核酸分子中に存在する核酸配列の内部または外側の部位で、核酸分子を切断することができる。例えば、CRISPR複合体の形成(gRNA認識配列にハイブリダイズされ、Casタンパク質と複合体化されたgRNAを含む)により、gRNAのDNA指向性セグメントが結合するANGPTL7ゲノム核酸分子中に存在する核酸配列内またはその近傍(例えば、そこから、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、50、またはそれ以上の塩基対内等)で、1本鎖もしくは両鎖の切断がもたらされ得る。
【0042】
そのような方法により、例えば、配列番号1の領域が破壊されているか、開始コドンが破壊されているか、終止コドンが破壊されているか、またはコード配列が欠失しているANGPTL7ゲノム核酸分子がもたらされ得る。任意選択で、細胞をさらに、ANGPTL7ゲノム核酸分子の標的ゲノム遺伝子座内の追加のgRNA認識配列にハイブリダイズする、1つ以上の追加のgRNAと接触させることができる。細胞を、1つ以上の追加のgRNA(例えば、第2のgRNA認識配列にハイブリダイズする第2のgRNA等)と接触させることによって、Casタンパク質による切断で2つ以上の二本鎖切断または2つ以上の一本鎖切断を作ることができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7阻害剤は、小分子を含む。いくつかの実施形態では、ANGPTL7阻害剤は、6,11-ジヒドロ[1]ベンゾチオピラノ[4,3-b]インドール(PD146176)、2-ブロモフェノール、2,4-ジブロモフェノール、2-(1-チエニル)エチル-3,4-ジヒドロキシベンジリデンシアノアセタート(TEDC)、4,4’-(2,3-ジメチル-1,4-ブタンジイル)ビス-1,2-ベンゼンジオール(ノルジヒドログアイアレチン酸)、またはシンナミル-3,4-ジヒドロキシ-a-シアノシナマート(CDC)である。
【0044】
いくつかの実施形態では、方法はさらに、患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することを含む。本開示全体にわたり使用される「ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子」とは、部分的機能喪失、完全機能喪失、予測される部分的機能喪失、または予測される完全機能喪失を有するANGPTL7ポリペプチドをコードする、任意のANGPTL7核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子等)である。例えば、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、Arg340His、Arg220His、Asn302Lys、またはArg220Cysをコードするあらゆる核酸分子であり得る。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、またはPhe161Ileをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Trp188Stop、またはArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175Hisをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のTrp188Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のLys192Glnをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のPhe161Ileをコードする。
【0045】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。
【0046】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。
【0047】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。
【0048】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。
【0049】
いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子である。
【0050】
いくつかの実施形態では、患者がANGPTL7参照型である場合、患者はまた、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で投与される。いくつかの実施形態では、患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である場合、患者はまた、眼疾患を治療または阻害する治療剤を、標準投与量と同じかもしくはそれより低い投与量で投与される。
【0051】
本開示は、眼疾患に罹患している患者を、眼疾患を治療または阻害する治療剤で治療する方法も提供し、かかる方法は、患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定するステップであって、患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであること、及び患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることによって決定するステップ、ならびに患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、i)眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、i)眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップを含み、ここで、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、患者が、眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0052】
本開示は、眼疾患に罹患している患者を、眼疾患を治療または阻害する治療剤で治療する方法も提供し、かかる方法は、患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定するステップであって、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子であり、患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであること、及び患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることによって行う決定ステップ、ならびに患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップを含み、ここで、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、患者が、眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0053】
本開示は、眼疾患に罹患している患者を、眼疾患を治療または阻害する治療剤で治療する方法も提供し、かかる方法は、患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定するステップであって、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子であり、患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであること、及び患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることによって行う決定ステップ、ならびに患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップを含み、ここで、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、患者が、眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0054】
本開示は、眼疾患に罹患している患者を、眼疾患を治療または阻害する治療剤で治療する方法も提供し、かかる方法は、患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定するステップであって、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子であり、患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであること、及び患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることによって行う決定ステップ、ならびに患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップを含み、ここで、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、患者が、眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0055】
本開示は、眼疾患に罹患している患者を、眼疾患を治療または阻害する治療剤で治療する方法も提供し、かかる方法は、患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定するステップであって、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子であり、患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであること、及び患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることによって行う決定ステップ、ならびに患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップを含み、ここで、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、患者が、眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0056】
本開示は、眼疾患に罹患している患者を、眼疾患を治療または阻害する治療剤で治療する方法も提供し、かかる方法は、患者が、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定するステップであって、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されるcDNA分子であり、患者からの生体試料を取得するかまたは取得済みであること、及び患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料でジェノタイピングアッセイを実施するかまたは実施済みであることによって行う決定ステップ、ならびに患者がANGPTL7参照型であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップ、及び患者がANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体であれば、その場合は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかもしくはそれよりも低い量で患者に投与するかまたは投与を継続し、かつ、患者にANGPTL7阻害剤を投与するステップを含み、ここで、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、患者が、眼疾患を発症するリスクが低下していることを示す。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0057】
ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、部分的機能喪失、完全機能喪失、予測される部分的機能喪失、または予測される完全機能喪失を有するANGPTL7ポリペプチドをコードする、あらゆるANGPTL7核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子等)であり得る。例えば、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、Arg340His、Arg220His、Asn302Lys、またはArg220Cysをコードするあらゆる核酸分子であり得る。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Trp188Stop、またはArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175Hisをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のTrp188Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のLys192Glnをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のPhe161Ileをコードする。
【0058】
患者からの生体試料において、本明細書に記載されるANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子のうちいずれかの有無を検出すること、及び/または患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するかどうかを決定することは、本明細書に記載される方法のいずれによっても行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法はインビトロで行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法はインサイチュで行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法はインビボで行うことができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、生体試料中のANGPTL7ゲノム核酸分子、ANGPTL7 mRNA分子、またはANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された部分は、機能喪失(部分的または完全)を引き起こすかまたは機能喪失(部分的または完全)を引き起こすことが予測される変異(複数可)を含む。例えば、いくつかの実施形態では、検出ステップ(detection step)、検出ステップ(detecting step)、またはジェノタイピングアッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7
cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0060】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号2に従った4,291位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号5に従った529位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むかどうか、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0064】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号3に従った4,287位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号6に従った525位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むかどうか、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0068】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号132に従った4,243位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号135に従った481位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0072】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号133に従った4,325位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号136に従った563位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0076】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号134に従った4,336位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号137に従った574位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、決定ステップ、検出ステップ、またはジェノタイピングアッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号139に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0079】
これらの実施形態のいずれにおいても、核酸分子は、ヒト対象から取得された細胞内に存在し得る。
本明細書に記載される実施形態のいずれにおいても、眼疾患は、IOP増大、前緑内障、緑内障、または角膜可塑性低下である。いくつかの実施形態では、眼疾患は、IOP増大である。いくつかの実施形態では、IOP増大は、IOPccまたはIOPgである。いくつかの実施形態では、眼疾患は、前緑内障である。いくつかの実施形態では、眼疾患は、緑内障である。いくつかの実施形態では、緑内障は、原発開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障、正常眼圧緑内障、先天性緑内障、血管新生緑内障、ステロイド緑内障、または眼外傷に関連する緑内障である。いくつかの実施形態では、眼疾患は、角膜可塑性低下である。
【0080】
ANGPTL7参照型またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体のいずれかであると遺伝子型判定または決定されているヒト対象もしくは患者の場合、本明細書に記載されるように、そのようなヒト対象または患者はANGPTL7阻害剤により治療することができる。
【0081】
眼疾患を治療または阻害する治療剤の例としては、プロスタグランジン、β遮断薬、アルファ-アドレナリン作動薬、炭酸脱水酵素阻害剤、rhoキナーゼ阻害剤、または縮瞳薬またはコリン作動薬が挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤はプロスタグランジンである。いくつかの実施形態では、プロスタグランジンは、Xalatan(登録商標)(ラタノプロスト)、Travatan Z(登録商標)(トラボプロスト)、Zioptan(登録商標)(タフルプロスト)、Lumigan(登録商標)(ビマトプロスト)、またはVyzulta(登録商標)(ラタノプロステンブノド)である。
【0083】
いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤は、β遮断薬である。いくつかの実施形態では、β遮断薬は、Betimol(登録商標)、Istalol(登録商標)、またはTimoptic(登録商標)(チモロール)またはBetoptic(登録商標)(ベタキソロール)である。
【0084】
いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤は、アルファ-アドレナリン作動薬である。いくつかの実施形態では、アルファ-アドレナリン作動薬は、Iopidine(登録商標)(アプラクロニジン)またはAlphagan(登録商標)もしくはQoliana(登録商標)(ブリモニジン)である。
【0085】
いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤は、炭酸脱水酵素阻害剤である。いくつかの実施形態では、炭酸脱水酵素阻害剤は、Trusopt(登録商標)(ドルゾラミド)またはAzopt(登録商標)(ブリンゾラミド)である。
【0086】
いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤は、rhoキナーゼ阻害剤である。いくつかの実施形態では、rhoキナーゼ阻害剤は、Rhopressa(登録商標)(ネタルスジル)である。
【0087】
いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤は、縮瞳薬またはコリン作動薬である。いくつかの実施形態では、縮瞳薬またはコリン作動薬は、Isopto(登録商標) Carpine(ピロカルピン)である。
【0088】
いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤の用量は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である患者またはヒト対象の場合、ANGPTL7参照型である患者またはヒト対象(標準投与量を受ける場合がある)と比較して、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、もしくは約90%減量され得る(すなわち、標準投与量よりも低い)。いくつかの実施形態では、眼疾患を治療または阻害する治療剤の用量は、約10%、約20%、約30%、約40%、もしくは約50%減量され得る。さらに、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である患者またはヒト対象での眼疾患を治療または阻害する治療剤の用量は、ANGPTL7参照型である患者またはヒト対象と比較して少ない頻度で投与することができる。
【0089】
眼疾患を治療もしくは阻害する治療剤及び/またはANGPTL7阻害剤の投与は、例えば、1日、2日、3日、5日、1週間、2週間、3週間、1か月、5週間、6週間、7週間、8週間、2か月、または3か月の後に繰り返すことができる。繰り返し投与は、同用量または異なる用量であり得る。投与は、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、またはそれ以上繰り返すことができる。例えば、特定の投与レジメンによれば、患者は、長期間、例えば、6か月、1年、またはそれ以上の期間等の治療を受けることがある。
【0090】
眼疾患を治療もしくは阻害する治療剤及び/またはANGPTL7阻害剤の投与は、非経口、静脈内、経口、皮下、動脈内、頭蓋内、髄腔内、腹腔内、局所的、鼻腔内、または筋肉内が含まれるがこれらに限定されない任意の好適な経路で行うことができる。投与用医薬組成物は、望ましくは無菌かつ実質的に等張であり、GMP条件下で製造される。医薬組成物は、単位剤形(すなわち、単回投与用の投与量)で提供され得る。医薬組成物は、1つ以上の生理学的及び薬学的に許容される担体、希釈剤、添加剤または助剤を使用して製剤化され得る。製剤は、選択投与経路に応じて異なる。用語「薬学的に許容される」とは、担体、希釈剤、添加剤、または助剤は、製剤の他の成分と適合性があり、その被投与者に実質的に有害ではないことを意味する。
【0091】
本明細書で使用される場合、用語「治療する」、「治療すること」、及び「治療」ならびに「予防する」、「予防すること」、及び「予防」とはそれぞれ、治療的効果及び予防的効果等の所望の生物学的応答を誘発することを指す。いくつかの実施形態では、治療効果は、薬剤または薬剤を含む組成物の投与後の、眼疾患の低下/軽減、眼疾患の重症度の低下/軽減、(例えば、眼疾患の発症の低減または阻害等)、症状及び眼疾患関連作用の低下/軽減、症状及び眼疾患関連作用の発症遅延、眼疾患関連作用の症状の重症度の軽減、急性エピソードの重症度の軽減、症状及び眼疾患関連作用の数の軽減、症状及び眼疾患関連作用の潜時の短縮、症状及び眼疾患関連作用の改善、二次的症状の軽減、二次感染の軽減、眼疾患の再発予防、再発エピソードの回数もしくは頻度の減少、有症状エピソードまでの潜時延長、持続的な進行までの時間の延長、迅速寛解、寛解導入、寛解増強、回復を早める、または代替的治療法の有効性増大もしくはそれに対する抵抗性低下、及び/または罹患宿主動物の生存期間延長のうち、1つ以上を含む。予防効果は、治療プロトコールの投与後の、眼疾患の発症/進行の、完全もしくは部分的な回避/阻害または遅延(例えば、完全もしくは部分的な回避/阻害または遅延等)、及び罹患宿主動物の生存期間延長を含み得る。眼疾患の治療には、いかなる臨床病期もしくは臨床症状であっても眼疾患の任意の形態に罹患しているとすでに診断された患者の治療、眼疾患の症状もしくは徴候の、発症もしくは進行もしくは増悪もしくは悪化の遅延、及び/または眼疾患の重症度の予防及び/または軽減が包含される。
【0092】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号11に従った176位に対してC末端である任意の位置に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号11に従った176位に対してC末端である任意の位置に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号12に従った175位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号12に従った175位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号141または配列番号10に従った161位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号141または配列番号10に従った161位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号142に従った187位に対してC末端である任意の位置に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号142に従った187位に対してC末端である任意の位置に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号143または配列番号10に従った192位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号143または配列番号10に従った192位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0097】
本開示はまた、眼疾患発症のリスクが上昇しているヒト対象を同定する方法も提供し、かかる方法は、対象から取得された生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子等)の有無を決定するかまたは決定済みであることを含み、ここで、i)ヒト対象が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を欠いていれば(すなわち、ヒト対象は、遺伝子型がANGPTL7参照型であるとして分類される)、その場合は、ヒト対象は、眼疾患発症のリスクが上昇しており、ii)ヒト対象が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有していれば(すなわち、ヒト対象は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体であるとして分類される)、その場合は、ヒト対象は、眼疾患発症のリスクが減少している。単一コピーのANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有することにより、眼疾患の発症からの保護がヒト対象に付与される。
【0098】
いかなる特定の理論または作用機序にも限定されることを意図するものではないが、単一コピーのANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子(すなわち、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体)により、眼疾患の発症からの保護がヒト対象に付与されると考えられ、また、2コピーのANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有すること(すなわち、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体)により、単一コピーを有するヒト対象と比べて、眼疾患の発症からのさらなる保護がヒト対象に付与され得ると考えられる。したがって、いくつかの実施形態では、単一コピーのANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、完全に保護的というわけではないが、その代わり、眼疾患の発症からのヒト対象の部分的または不完全な保護となり得る。いかなる特定の理論にも拘束されることを望むわけではないが、単一コピーのANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を有するヒト対象にまだ存在している、眼疾患の発症に関与する追加の因子または分子があり、そのために、眼疾患の発症からの完全な保護に及ばない場合がある。
【0099】
本開示はまた、眼疾患発症のリスクが上昇しているヒト対象を同定する方法も提供し、かかる方法は、患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することを含み、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、もしくはその相補体であるか、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、もしくはその相補体であるか、またはiii)mRNA分子から生成され、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するcDNA分子、もしくはその相補体であり、ここで、ヒト対象がANGPTL7参照型であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが上昇しており、ヒト対象が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが減少している。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0100】
本開示はまた、眼疾患発症のリスクが上昇しているヒト対象を同定する方法も提供し、かかる方法は、患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することを含み、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、もしくはその相補体であるか、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、もしくはその相補体であるか、またはiii)mRNA分子から生成され、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するcDNA分子、もしくはその相補体であり、ここで、ヒト対象がANGPTL7参照型であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが上昇しており、ヒト対象が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが減少している。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0101】
本開示はまた、眼疾患発症のリスクが上昇しているヒト対象を同定する方法も提供し、かかる方法は、患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することを含み、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、もしくはその相補体であるか、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、もしくはその相補体であるか、またはiii)mRNA分子から生成され、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するcDNA分子、もしくはその相補体であり、ここで、ヒト対象がANGPTL7参照型であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが上昇しており、ヒト対象が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが減少している。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0102】
本開示はまた、眼疾患発症のリスクが上昇しているヒト対象を同定する方法も提供し、かかる方法は、患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することを含み、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、もしくはその相補体であるか、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、もしくはその相補体であるか、またはiii)mRNA分子から生成され、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むヌクレオチド配列を有するcDNA分子、もしくはその相補体であり、ここで、ヒト対象がANGPTL7参照型であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが上昇しており、ヒト対象が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが減少している。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0103】
本開示はまた、眼疾患発症のリスクが上昇しているヒト対象を同定する方法も提供し、かかる方法は、患者からの生体試料において、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子の有無を検出することを含み、ここで、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子、もしくはその相補体であるか、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子、もしくはその相補体であるか、またはiii)mRNA分子から生成され、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むヌクレオチド配列を有するcDNA分子、もしくはその相補体であり、ここで、ヒト対象がANGPTL7参照型であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが上昇しており、ヒト対象が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のホモ接合体であれば、その場合は、かかるヒト対象は、眼疾患発症のリスクが減少している。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0104】
ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、部分的機能喪失、完全機能喪失、予測される部分的機能喪失、または予測される完全機能喪失を有するANGPTL7ポリペプチドをコードする、あらゆるANGPTL7核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子等)であり得る。例えば、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、Arg340His、Arg220His、Asn302Lys、またはArg220Cysをコードするあらゆる核酸分子であり得る。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、またはPhe161Ileをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Trp188Stop、またはArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175Hisをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のTrp188Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のLys192Glnをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のPhe161Ileをコードする。
【0105】
本明細書に記載される実施形態のいずれにおいても、眼疾患は、IOP増大、前緑内障、緑内障、または角膜可塑性低下である。いくつかの実施形態では、眼疾患は、IOP増大である。いくつかの実施形態では、IOP増大は、IOPccまたはIOPgである。いくつかの実施形態では、眼疾患は、前緑内障である。いくつかの実施形態では、眼疾患は、緑内障である。いくつかの実施形態では、緑内障は、原発開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障、正常眼圧緑内障、先天性緑内障、血管新生緑内障、ステロイド緑内障、または眼外傷に関連する緑内障である。いくつかの実施形態では、眼疾患は、角膜可塑性低下である。
【0106】
対象から取得された試料において特定の核酸分子の有無を決定するかまたは決定済みであることは、本明細書に記載される方法のいずれによっても行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法はインビトロで行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法はインサイチュで行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法はインビボで行うことができる。
【0107】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0108】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号2に従った4,291位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号5に従った529位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むかどうか、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0112】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号3に従った4,287位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号6に従った525位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むかどうか、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0116】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、
b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号132に従った4,243位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号135に従った481位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0119】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0120】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、
b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号133に従った4,325位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号136に従った563位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0124】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、
b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号134に従った4,336位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号137に従った574位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0126】
いくつかの実施形態では、決定ステップは、、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0127】
これらの実施形態のいずれにおいても、核酸分子は、ヒト対象から取得された細胞内に存在し得る。
いくつかの実施形態では、ヒト対象はさらに、本明細書に記載されるように、眼疾患を治療もしくは阻害する治療剤及び/またはANGPTL7阻害剤により治療される。例えば、ヒト対象がANGPTL7参照型であり、そのために、眼疾患発症のリスクが上昇している場合、そのヒト対象は、ANGPTL7阻害剤を投与される。いくつかの実施形態では、そのような患者はまた、眼疾患を治療または阻害する治療剤も投与される。いくつかの実施形態では、患者が、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である場合、患者は、眼疾患を治療または阻害する治療剤を標準投与量と同じかまたはそれよりも低い投与量で投与され、かつ、ANGPTL7阻害剤も投与される。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7参照型である。いくつかの実施形態では、患者は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のヘテロ接合体である。
【0128】
本開示はまた、対象であるヒトからの生体試料において、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ゲノム核酸分子、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体mRNA分子、及び/またはANGPTL7の予測される機能喪失型変異体cDNA分子の存在を検出する方法も提供する。集団内の遺伝子配列及びそのような遺伝子によりコードされるmRNA分子は、一塩基多型等の多型のために異なり得ると理解される。本明細書で提供されるANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子、ANGPTL7の変異体mRNA分子、及びANGPTL7の変異体cDNA分子の配列は例示的配列にすぎない。ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子、変異体mRNA分子、及び変異体cDNA分子の他の配列もまた可能である。
【0129】
生体試料は、対象からの任意の細胞、組織、または生体液に由来し得る。試料は、骨髄試料、腫瘍生検、穿刺吸引液、または血液、歯肉溝滲出液、血漿、血清、リンパ、腹水、嚢胞液、もしくは尿等の体液試料等、臨床上関連する任意の組織を含み得る。場合によっては、試料は、口腔スワブを含む。本明細書に開示される方法で使用される試料は、アッセイフォーマット、検出方法の性質、及び試料として使用される組織、細胞、または抽出物に基づいて異なる。生体試料は、採用されるアッセイに応じて異なった処理が行われ得る。例えば、任意のANGPTL7の変異体核酸分子を検出する場合、ゲノムDNAの試料を単離するかまたはそれを濃縮するよう設計された予備的処理が採用され得る。多種多様な公知の技術がこのために使用され得る。任意のANGPTL7の変異体mRNAレベルを検出する場合、生体試料をmRNAで濃縮するために異なる技術を使用することができる。mRNAの存在もしくはレベルまたは特定の変異体ゲノムDNA遺伝子座の存在を検出するための様々な方法を使用することができる。
【0130】
いくつかの実施形態では、ヒト対象のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を検出する方法は、生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子、ANGPTL7 mRNA分子、またはANGPTL7 cDNA分子が、機能喪失(部分的または完全)を引き起こすかまたは機能喪失(部分的または完全)を引き起こすことが予測される1つ以上の変異を含むかどうかを決定するため、ヒト対象から取得された生体試料をアッセイすることを含む。例えば、いくつかの実施形態では、ヒト対象のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を検出する方法は、生体試料のANGPTL7核酸分子が、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、を含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するために、対象から取得された生体試料をアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0131】
いくつかの実施形態では、ヒト対象においてANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子等)の有無を検出する方法は、ヒト対象から取得された生体試料でアッセイを実施することを含み、かかるアッセイでは、生体試料の核酸分子が、i)配列番号2(ゲノム核酸分子)に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、ii)配列番号5(mRNA分子)に従った529位に対応する位置におけるウラシル、またはiii)配列番号8(cDNA分子)に従った529位に対応する位置におけるチミン、をコードするヌクレオチド配列を含むかどうかが決定される。いくつかの実施形態では、生体試料は、細胞または細胞溶解物を含む。そのような方法はさらに、例えば、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子を含む対象からの生体試料を取得すること、mRNAの場合は、任意選択でmRNAをcDNAに逆転写させること、及びANGPTL7ゲノム核酸分子、mRNA、またはcDNAの位置がそれぞれ、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンをコードすることを決定する、生体試料でのアッセイを実施すること、を含むことができる。そのようなアッセイは、例えば、特定のANGPTL7核酸分子のこれらの位置の固有性を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0132】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生体試料中のANGPTL7ゲノム核酸分子、ANGPTL7 mRNA分子、またはANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、ここで、配列決定された部分は、機能喪失(部分的または完全)を引き起こす1つ以上の変異を含む。例えば、いくつかの実施形態では、アッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、を含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0133】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号2に従った4,291位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号5に従った529位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、またはiii)配列番号8に従った529位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、及びc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むかどうか、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、を含む。いくつかの実施形態では、アッセイは、核酸分子全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、ANGPTL7ゲノム核酸分子のみが分析される。いくつかの実施形態では、ANGPTL7 mRNAのみが分析される。いくつかの実施形態では、ANGPTL7 mRNAから取得されたANGPTL7
cDNAのみが分析される。
【0134】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、またはiii)配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、及びd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0135】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、または配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、及び検出可能な標識を検出すること、を含む。核酸配列中のSNP等の突然変異を検出するには変化特異的ポリメラーゼ連鎖反応技術を使用することができる。鋳型とのミスマッチが存在するとDNAポリメラーゼは伸長しないため、変化特異的プライマーを使用することができる。
【0136】
いくつかの実施形態では、ヒト対象のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を検出する方法は、生体試料のANGPTL7核酸分子が、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、を含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するために、対象から取得された生体試料をアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0137】
いくつかの実施形態では、ヒト対象においてANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子等)の有無を検出する方法は、ヒト対象から取得された生体試料でアッセイを実施することを含み、かかるアッセイでは、生体試料の核酸分子が、i)配列番号3(ゲノム核酸分子)に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、ii)配列番号6(mRNA分子)に従った525位に対応する位置におけるウラシル、またはiii)配列番号9(cDNA分子)に従った525位に対応する位置におけるチミン、をコードするヌクレオチド配列を含むかどうかが決定される。いくつかの実施形態では、生体試料は、細胞または細胞溶解物を含む。そのような方法はさらに、例えば、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子を含む対象からの生体試料を取得すること、mRNAの場合は、任意選択でmRNAをcDNAに逆転写させること、及びANGPTL7ゲノム核酸分子、mRNA、またはcDNAの位置がそれぞれ、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンをコードすることを決定する、生体試料でのアッセイを実施すること、を含むことができる。そのようなアッセイは、例えば、特定のANGPTL7核酸分子のこれらの位置の固有性を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、本方法は、インビトロ方法である。
【0138】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生体試料中のANGPTL7ゲノム核酸分子、ANGPTL7 mRNA分子、またはANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、ここで、配列決定された部分は、機能喪失(部分的または完全)を引き起こす1つ以上の変異を含む。例えば、いくつかの実施形態では、アッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、を含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0139】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号3に従った4,287位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号6に従った525位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、またはiii)配列番号9に従った525位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、及びc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むかどうか、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むかどうか、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含むかどうかを決定すること、を含む。いくつかの実施形態では、アッセイは、核酸分子全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、ANGPTL7ゲノム核酸分子のみが分析される。いくつかの実施形態では、ANGPTL7 mRNAのみが分析される。いくつかの実施形態では、ANGPTL7 mRNAから取得されたANGPTL7
cDNAのみが分析される。
【0140】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、またはiii)配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、及びd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシルもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、または配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、及び検出可能な標識を検出すること、を含む。核酸配列中のSNP等の突然変異を検出するには変化特異的ポリメラーゼ連鎖反応技術を使用することができる。鋳型とのミスマッチが存在するとDNAポリメラーゼは伸長しないため、変化特異的プライマーを使用することができる。
【0142】
いくつかの実施形態では、ヒト対象のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を検出する方法は、生体試料のANGPTL7核酸分子が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、を含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するために、対象から取得された生体試料をアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0143】
いくつかの実施形態では、ヒト対象においてANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子等)の有無を検出する方法は、ヒト対象から取得された生体試料でアッセイを実施することを含み、かかるアッセイでは、生体試料の核酸分子が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、をコードするヌクレオチド配列を含むかどうかが決定される。いくつかの実施形態では、生体試料は、細胞または細胞溶解物を含む。そのような方法はさらに、例えば、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子を含む対象からの生体試料を取得すること、mRNAの場合は、任意選択でmRNAをcDNAに逆転写させること、及びANGPTL7ゲノム核酸分子、mRNA、またはcDNAの位置がそれぞれ、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンをコードすることを決定する、生体試料でのアッセイを実施すること、を含むことができる。そのようなアッセイは、例えば、特定のANGPTL7核酸分子のこれらの位置の固有性を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0144】
いくつかの実施形態では、アッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0145】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号132に従った4,243位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号135に従った481位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0146】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0147】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、ヒト対象のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を検出する方法は、生体試料のANGPTL7核酸分子が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、を含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するために、対象から取得された生体試料をアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0149】
いくつかの実施形態では、ヒト対象においてANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子等)の有無を検出する方法は、ヒト対象から取得された生体試料でアッセイを実施することを含み、かかるアッセイでは、生体試料の核酸分子が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、をコードするヌクレオチド配列を含むかどうかが決定される。いくつかの実施形態では、生体試料は、細胞または細胞溶解物を含む。そのような方法はさらに、例えば、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子を含む対象からの生体試料を取得すること、mRNAの場合は、任意選択でmRNAをcDNAに逆転写させること、及びANGPTL7ゲノム核酸分子、mRNA、またはcDNAの位置がそれぞれ、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンをコードすることを決定する、生体試料でのアッセイを実施すること、を含むことができる。そのようなアッセイは、例えば、特定のANGPTL7核酸分子のこれらの位置の固有性を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0150】
いくつかの実施形態では、アッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0151】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号133に従った4,325位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号136に従った563位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0152】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0153】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0154】
いくつかの実施形態では、ヒト対象のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子を検出する方法は、生体試料のANGPTL7核酸分子が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体、またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体、を含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するために、対象から取得された生体試料をアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0155】
いくつかの実施形態では、ヒト対象においてANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子等)の有無を検出する方法は、ヒト対象から取得された生体試料でアッセイを実施することを含み、かかるアッセイでは、生体試料の核酸分子が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、をコードするヌクレオチド配列を含むかどうかが決定される。いくつかの実施形態では、生体試料は、細胞または細胞溶解物を含む。そのような方法はさらに、例えば、ANGPTL7のゲノム核酸分子またはmRNA分子を含む対象からの生体試料を取得すること、mRNAの場合は、任意選択でmRNAをcDNAに逆転写させること、及びANGPTL7ゲノム核酸分子、mRNA、またはcDNAの位置がそれぞれ、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンをコードすることを決定する、生体試料でのアッセイを実施すること、を含むことができる。そのようなアッセイは、例えば、特定のANGPTL7核酸分子のこれらの位置の固有性を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法はインビトロ法である。
【0156】
いくつかの実施形態では、アッセイは、i)生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、ii)生体試料のANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定すること、及び/またはiii)生体試料のANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、配列決定することを含む。生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子の配列決定された部分が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7ゲノム核酸分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のゲノム核酸分子である。生体試料のANGPTL7 mRNA分子の配列決定された部分が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 mRNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のmRNA分子である。生体試料のANGPTL7 cDNA分子の配列決定された部分が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む場合には、その生体試料のANGPTL7 cDNA分子は、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体のcDNA分子である。
【0157】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置に近接するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置に近接するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置に近接するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと、生体試料とを接触させること、b)プライマーを、少なくとも、i)配列番号134に従った4,336位に対応するANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置、ii)配列番号137に従った574位に対応するANGPTL7 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応するANGPTL7 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を通って伸長させること、ならびにc)プライマーの伸長産物が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうか、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含むかどうかを決定すること、を含む。
【0158】
いくつかの実施形態では、アッセイは、a)ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅させることであって、かかる部分が、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む、増幅させること、b)増幅核酸分子を検出可能な標識で標識すること、c)標識核酸分子と、変化特異的プローブを含む支持体とを接触させることであって、変化特異的プローブが、i)配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、ii)配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列、及び/またはiii)配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびにd)検出可能な標識を検出すること、を含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定ステップはさらに、増幅ステップの前にmRNAをcDNAに逆転写させることを含む。
【0159】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生体試料の核酸分子と、検出可能な標識を含む変化特異的プローブとを接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列、及び/または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンもしくはその相補体を含む増幅核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させること、ならびに検出可能な標識を検出すること、を含む。
【0160】
いくつかの実施形態では、試料の核酸分子はmRNAであり、mRNAは、増幅ステップの前にcDNAに逆転写される。いくつかの実施形態では、核酸分子は、ヒト対象から取得された細胞内に存在する。
【0161】
ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、部分的機能喪失、完全機能喪失、予測される部分的機能喪失、または予測される完全機能喪失を有するANGPTL7ポリペプチドをコードする、あらゆるANGPTL7核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子等)であり得る。例えば、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、Phe161Ile、Arg340His、Arg220His、Asn302Lys、またはArg220Cysをコードするあらゆる核酸分子であり得る。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Arg177Stop、Trp188Stop、Lys192Gln、またはPhe161Ileをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175His、Trp188Stop、またはArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のGln175Hisをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のArg177Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のTrp188Stopをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のLys192Glnをコードする。いくつかの実施形態では、ANGPTL7の予測される機能喪失型変異体核酸分子は、ANGPTL7のPhe161Ileをコードする。
【0162】
いくつかの実施形態では、アッセイは、ストリンジェントな条件下でANGPTL7変異体ゲノム配列、変異体mRNA配列、または変異体cDNA配列に特異的にハイブリダイズし、対応するANGPTL7参照配列にはハイブリダイズしない、変化特異的プライマーもしくは変化特異的プローブ等のプライマーまたはプローブと生体試料を接触させること、及びハイブリダイゼーションが生じたかどうかを決定することを含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、アッセイは、RNAシーケンシング(RNA-Seq)を含む。いくつかの実施形態では、アッセイは、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)等による、mRNAをcDNAに逆転写させることも含む。
【0164】
いくつかの実施形態では、方法は、標的ヌクレオチド配列に結合するのに十分なヌクレオチド長のプローブ及びプライマーを利用し、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子、変異体mRNA分子、もしくは変異体cDNA分子を含むポリヌクレオチドを特異的に検出及び/または同定する。ハイブリダイゼーションの条件または反応条件は、この結果を達成するために操作者が決定することができる。このヌクレオチド長は、本明細書で記載または例示される任意のアッセイを含めた選択検出方法での使用に十分な、いかなる長さであってもよい。そのようなプローブ及びプライマーは、高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件下で標的ヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズすることができる。プローブ及びプライマーは、標的ヌクレオチド配列内の連続したヌクレオチドの完全なヌクレオチド配列同一性を有し得るが、プローブは、標的ヌクレオチド配列とは異なり、かつ、標的ヌクレオチド配列を特異的に検出及び/または同定する能力を保持しているものを従来の方法で設計することができる。したがって、プローブ及びプライマーは、標的核酸分子のヌクレオチド配列に対する約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、もしくは100%の配列同一性または相補性を共有することができる。
【0165】
いくつかの実施形態では、生体試料内の、ANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)またはその相補体が、配列番号2(ゲノム核酸分子)に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、または配列番号5(mRNA分子)に従った529位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号8(cDNA分子)に従った529位に対応する位置におけるチミンを含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するため、生体試料は増幅方法に供され得、その際、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、または配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンに隣接する5’フランキング配列に由来する第1のプライマーと、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン、または配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミンに隣接する3’フランキング配列に由来する第2のプライマーとが含まれるプライマー対を使用して、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む位置でのSNPの存在を示すアンプリコンが生成されるようにする。いくつかの実施形態では、アンプリコンの長さは、プライマー対と1ヌクレオチド塩基対とを足して合わせた長さから、DNA増幅プロトコールにより生成可能なアンプリコンの任意の長さまでの範囲に及び得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から、増幅反応の限界まで、または約20000ヌクレオチド塩基対までに及び得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む位置と、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む位置のそれぞれの側での少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上のヌクレオチドとが含まれる領域に隣接する。
【0166】
いくつかの実施形態では、生体試料内の、ANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)またはその相補体が、配列番号3(ゲノム核酸分子)に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、または配列番号6(mRNA分子)に従った525位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号9(cDNA分子)に従った525位に対応する位置におけるチミンを含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するため、生体試料は増幅方法に供され得、その際、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、または配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンに隣接する5’フランキング配列に由来する第1のプライマーと、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン、または配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、または配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミンに隣接する3’フランキング配列に由来する第2のプライマーとが含まれるプライマー対を使用して、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む位置でのSNPの存在を示すアンプリコンが生成されるようにする。いくつかの実施形態では、アンプリコンの長さは、プライマー対と1ヌクレオチド塩基対とを足して合わせた長さから、DNA増幅プロトコールにより生成可能なアンプリコンの任意の長さまでの範囲に及び得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から、増幅反応の限界まで、または約20000ヌクレオチド塩基対までに及び得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む位置と、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む位置のそれぞれの側での少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上のヌクレオチドとが含まれる領域に隣接する。
【0167】
いくつかの実施形態では、生体試料内の、ANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)またはその相補体が、配列番号132(ゲノム核酸分子)に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号135(mRNA分子)に従った481位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号138(cDNA分子)に従った481位に対応する位置におけるアデニンを含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するため、生体試料は増幅方法に供され得、その際、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンに隣接する5’フランキング配列に由来する第1のプライマーと、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンに隣接する3’フランキング配列に由来する第2のプライマーとが含まれるプライマー対を使用して、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンが生成されるようにする。いくつかの実施形態では、アンプリコンの長さは、プライマー対と1ヌクレオチド塩基対とを足して合わせた長さから、DNA増幅プロトコールにより生成可能なアンプリコンの任意の長さまでの範囲に及び得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から、増幅反応の限界まで、または約20000ヌクレオチド塩基対までに及び得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む位置と、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む位置のそれぞれの側での少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上のヌクレオチドとが含まれる領域に隣接する。
【0168】
いくつかの実施形態では、生体試料内の、ANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)またはその相補体が、配列番号133(ゲノム核酸分子)に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号136(mRNA分子)に従った563位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号139(cDNA分子)に従った563位に対応する位置におけるアデニンを含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するため、生体試料は増幅方法に供され得、その際、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンに隣接する5’フランキング配列に由来する第1のプライマーと、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンに隣接する3’フランキング配列に由来する第2のプライマーとが含まれるプライマー対を使用して、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、または配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンが生成されるようにする。いくつかの実施形態では、アンプリコンの長さは、プライマー対と1ヌクレオチド塩基対とを足して合わせた長さから、DNA増幅プロトコールにより生成可能なアンプリコンの任意の長さまでの範囲に及び得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から、増幅反応の限界まで、または約20000ヌクレオチド塩基対までに及び得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む位置と、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む位置のそれぞれの側での少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上のヌクレオチドとが含まれる領域に隣接する。
【0169】
いくつかの実施形態では、生体試料内の、ANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)またはその相補体が、配列番号134(ゲノム核酸分子)に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号137(mRNA分子)に従った574位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号140(cDNA分子)に従った574位に対応する位置におけるシトシンを含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するため、生体試料は増幅方法に供され得、その際、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンに隣接する5’フランキング配列に由来する第1のプライマーと、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンに隣接する3’フランキング配列に由来する第2のプライマーとが含まれるプライマー対を使用して、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、または配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンが生成されるようにする。いくつかの実施形態では、アンプリコンの長さは、プライマー対と1ヌクレオチド塩基対とを足して合わせた長さから、DNA増幅プロトコールにより生成可能なアンプリコンの任意の長さまでの範囲に及び得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から、増幅反応の限界まで、または約20000ヌクレオチド塩基対までに及び得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むか、または配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むか、または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む位置と、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含むか、または配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含むか、または配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む位置のそれぞれの側での少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上のヌクレオチドとが含まれる領域に隣接する。
【0170】
PCRプライマー対は、例えば、Vector NTIバージョン10(Informax Inc.,Bethesda Md.)のPCRプライマー分析ツール、PrimerSelect(DNASTAR Inc.,Madison,Wis.)、及びPrimer3(バージョン0.4.0(著作権)、1991、Whitehead Institute for Biomedical Research,Cambridge,Mass.)のような、その目的のために意図されたコンピュータプログラムを使用した、既知配列に由来し得る。さらに、配列を、視覚的に走査して、既知のガイドラインを使用して手作業でプライマーを同定することができる。
【0171】
多種多様な技術が当該技術分野で利用可能であり、例えば、核酸配列決定、核酸ハイブリダイゼーション、及び核酸増幅が含まれる。例示的な核酸配列決定技術の例としては、鎖ターミネーター(サンガー)シーケンシング及びダイ・ターミネーターシーケンシングが挙げられるが、これらに限定されない。
【0172】
他の方法は、精製DNA、増幅DNA、及び固定細胞調製物に対して誘導される、標識したプライマーまたはプローブ(蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH))を使用することを含む、シーケンシング以外の核酸ハイブリダイゼーション法を伴う。いくつかの方法では、標的核酸分子は、検出の前かまたはそれと同時に増幅され得る。例示的な核酸増幅技術の例としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、及び核酸配列に基づく増幅(NASBA)が挙げられるが、これらに限定されない。他の方法としては、リガーゼ連鎖反応、鎖置換増幅、及び好熱SDA(tSDA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0173】
ハイブリダイゼーション技術では、プローブまたはプライマーがその標的に特異的にハイブリダイズするようストリンジェントな条件を用いることができる。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下でのポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、その標的配列に対し、他の非標的配列に対するよりも検出できるほど高い程度で、例えば、バックグラウンドに対して少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、またはそれ以上の、バックグラウンドに対して10倍超が含まれる程度でハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下でのポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、その標的ヌクレオチド配列に対し、他のヌクレオチド配列に対するよりも少なくとも2倍の検出できるほど高い程度でハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下でのポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、その標的ヌクレオチド配列に対し、他のヌクレオチド配列に対するよりも少なくとも3倍の検出できるほど高い程度でハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下でのポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、その標的ヌクレオチド配列に対し、他のヌクレオチド配列に対するよりも少なくとも4倍の検出できるほど高い程度でハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下でのポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、その標的ヌクレオチド配列に対し、他のヌクレオチド配列に対するよりも、バックグラウンドに対して10倍超の検出できるほど高い程度でハイブリダイズする。ストリンジェントな条件は配列依存的であり、状況が異なれば条件は異なってくる。
【0174】
DNAハイブリダイゼーションを促進する適切なストリンジェンシー条件、例えば、約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、その後、50℃での2×SSC洗浄が知られており、またCurrent Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989),6.3.1-6.3.6に見出すことができる。典型的に、ハイブリダイゼーション及び検出のためのストリンジェントな条件は、塩濃度が、pH7.0~8.3で約1.5M Na+イオン未満、典型的には約0.01~1.0M Na+イオン濃度(または他の塩)であり、温度が、短鎖プローブ(例えば、10~50ヌクレオチド等)の場合は少なくとも約30℃、長鎖プローブ(例えば、50ヌクレオチド超等)の場合は少なくとも約60℃であるものである。ストリンジェントな条件はまた、ホルムアミド等の不安定化剤の添加によっても達成され得る。任意選択で、洗浄バッファーは、約0.1%~約1%のSDSを含み得る。ハイブリダイゼーションの持続時間は一般に、約24時間未満、通常は約4~約12時間である。洗浄時間の持続時間は、少なくとも平衡に達するのに十分長い時間である。
【0175】
本開示はまた、対象におけるANGPTL7ポリペプチドが、そのポリペプチドに機能喪失(部分的または完全)を持たせるようにする1つ以上の変異を含有するかどうかを決定するために、ヒト対象から取得された試料でアッセイを実施することを含む、ヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ポリペプチドの存在を検出する方法も提供する。例えば、いくつかの実施形態では、方法は、例えば、ANGPTL7 Arg177Stop変異体ポリペプチド等のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ポリペプチドの存在を検出し、試料中のANGPTL7ポリペプチドが、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止するかどうかを決定するために、ヒト対象から取得された試料でアッセイを実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号11に従った176位に対してC末端である任意の位置に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む(そのようなポリペプチドは参照であり、そのような位置が存在しないことは、そのポリペプチドが、少なくとも176位にて終止しており、予測される機能喪失型変異体ANGPTL7ポリペプチドであることを示す)。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止するポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0176】
本開示はまた、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号2等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号5等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号8等)にハイブリダイズする単離された核酸分子も提供する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置が含まれるか、または配列番号5もしくは配列番号8に従った529位に対応する位置が含まれる、ANGPTL7核酸分子の部分にハイブリダイズする。
【0177】
いくつかの実施形態では、方法は、例えば、ANGPTL7 Gln175His変異体ポリペプチド等のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ポリペプチドの存在を検出し、試料中のANGPTL7ポリペプチドが、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むかどうかを決定するために、ヒト対象から取得された試料でアッセイを実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号12に従った175位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号12に従った175位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0178】
本開示はまた、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号3等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号6等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号9等)にハイブリダイズする単離された核酸分子も提供する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置が含まれるか、または配列番号6もしくは配列番号9に従った525位に対応する位置が含まれる、ANGPTL7核酸分子の部分にハイブリダイズする。
【0179】
いくつかの実施形態では、方法は、例えば、ANGPTL7 Phe161Ile変異体ポリペプチド等のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ポリペプチドの存在を検出し、試料中のANGPTL7ポリペプチドが、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むかどうかを決定するために、ヒト対象から取得された試料でアッセイを実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号141に従った161位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号141に従った161位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0180】
本開示はまた、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号132等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号135等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号138等)にハイブリダイズする単離された核酸分子も提供する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置が含まれるか、または配列番号135もしくは配列番号138に従った481位に対応する位置が含まれる、ANGPTL7核酸分子の部分にハイブリダイズする。
【0181】
いくつかの実施形態では、方法は、例えば、ANGPTL7 Trp188Stop変異体ポリペプチド等のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ポリペプチドの存在を検出し、試料中のANGPTL7ポリペプチドが、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止するかどうかを決定するために、ヒト対象から取得された試料でアッセイを実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号142に従った187位に対してC末端である任意の位置に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む(そのようなポリペプチドは参照であり、そのような位置が存在しないことは、そのポリペプチドが、少なくとも187位にて終止しており、予測される機能喪失型変異体ANGPTL7ポリペプチドであることを示す)。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止するポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0182】
本開示はまた、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号133等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号136等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号139等)にハイブリダイズする単離された核酸分子も提供する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置が含まれるか、または配列番号136もしくは配列番号139に従った563位に対応する位置が含まれる、ANGPTL7核酸分子の部分にハイブリダイズする。
【0183】
いくつかの実施形態では、方法は、例えば、ANGPTL7 Lys192Gln変異体ポリペプチド等のヒトANGPTL7の予測される機能喪失型変異体ポリペプチドの存在を検出し、試料中のANGPTL7ポリペプチドが、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むかどうかを決定するために、ヒト対象から取得された試料でアッセイを実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号143に従った192位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、ポリペプチド全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号10または配列番号143に従った192位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するための免疫測定法を含む。
【0184】
本開示はまた、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号134等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号137等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号140等)にハイブリダイズする単離された核酸分子も提供する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置が含まれるか、または配列番号137もしくは配列番号140に従った574位に対応する位置が含まれる、ANGPTL7核酸分子の部分にハイブリダイズする。
【0185】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約21、少なくとも約22、少なくとも約23、少なくとも約24、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約85、少なくとも約90、少なくとも約95、少なくとも約100、少なくとも約200、少なくとも約300、少なくとも約400、少なくとも約500、少なくとも約600、少なくとも約700、少なくとも約800、少なくとも約900、少なくとも約1000、少なくとも約2000、少なくとも約3000、少なくとも約4000、もしくは少なくとも約5000ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約21、少なくとも約22、少なくとも約23、少なくとも約24、もしくは少なくとも約25ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。好ましい実施形態では、単離された核酸分子は、少なくとも約18ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、少なくとも約15ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約10~約35、約10~約30、約10~約25、約12~約30、約12~約28、約12~約24、約15~約30、約15~約25、約18~約30、約18~約25、約18~約24、もしくは約18~約22のヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。好ましい実施形態では、単離された核酸分子は、約18~約30ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、少なくとも約15ヌクレオチド~少なくとも約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。
【0186】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、ストリンジェントな条件下でANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号2等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号5等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号8等)にハイブリダイズする。そのような核酸分子は、例えば、本明細書に記載または例示されているようなプローブ、プライマー、変化特異的プローブ、または変化特異的プライマーとして使用することができ、これには、各々が本明細書の他の箇所で詳述されているプライマー、プローブ、アンチセンスRNA、shRNA、及びsiRNAが限定されることなく含まれ、それらは、本明細書に記載される方法のいずれにおいても使用することができる。
【0187】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号2等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号5等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号8等)と少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、もしくは100%同一な核酸分子の、少なくとも約15連続するヌクレオチドにハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチド、もしくは約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。
【0188】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15ヌクレオチドを含み、かかる変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、かかる部分は、配列番号2に従った4,291位もしくはその相補体に対応するか、配列番号5に従った529位もしくはその相補体に対応するか、または配列番号8に従った529位もしくはその相補体に対応する位置を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号2に従った4,291位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号5に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号5に従った529~531位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号8に従った529位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号8に従った529~531位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。
【0189】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、ストリンジェントな条件下でANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号3等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号6等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号9等)にハイブリダイズする。そのような核酸分子は、例えば、本明細書に記載または例示されているようなプローブ、プライマー、変化特異的プローブ、または変化特異的プライマーとして使用することができ、これには、各々が本明細書の他の箇所で詳述されているプライマー、プローブ、アンチセンスRNA、shRNA、及びsiRNAが限定されることなく含まれ、それらは、本明細書に記載される方法のいずれにおいても使用することができる。
【0190】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号3等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号6等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号9等)と少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、もしくは100%同一な核酸分子の、少なくとも約15連続するヌクレオチドにハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチド、もしくは約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。
【0191】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15ヌクレオチドを含み、かかる変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、かかる部分は、配列番号3に従った4,287位もしくはその相補体に対応するか、配列番号6に従った525位もしくはその相補体に対応するか、または配列番号9に従った525位もしくはその相補体に対応する位置を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号3に従った4,287位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号6に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号6に従った523~525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号9に従った525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号9に従った523~525位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。
【0192】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、ストリンジェントな条件下でANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号132等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号135等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号138等)にハイブリダイズする。そのような核酸分子は、例えば、本明細書に記載または例示されているようなプローブ、プライマー、変化特異的プローブ、または変化特異的プライマーとして使用することができ、これには、各々が本明細書の他の箇所で詳述されているプライマー、プローブ、アンチセンスRNA、shRNA、及びsiRNAが限定されることなく含まれ、それらは、本明細書に記載される方法のいずれにおいても使用することができる。
【0193】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号132等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号135等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号138等)と少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、もしくは100%同一な核酸分子の、少なくとも約15連続するヌクレオチドにハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチド、もしくは約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。
【0194】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15ヌクレオチドを含み、かかる変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、かかる部分は、配列番号132に従った4,243位もしくはその相補体に対応するか、配列番号135に従った481位もしくはその相補体に対応するか、または配列番号138に従った481位もしくはその相補体に対応する位置を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号132に従った4,243位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号配135に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号135に従った481~483位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号138に従った481位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号138に従った481~483位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。
【0195】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、ストリンジェントな条件下でANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号133等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号136等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号139等)にハイブリダイズする。そのような核酸分子は、例えば、本明細書に記載または例示されているようなプローブ、プライマー、変化特異的プローブ、または変化特異的プライマーとして使用することができ、これには、各々が本明細書の他の箇所で詳述されているプライマー、プローブ、アンチセンスRNA、shRNA、及びsiRNAが限定されることなく含まれ、それらは、本明細書に記載される方法のいずれにおいても使用することができる。
【0196】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号133等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号136等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号139等)と少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、もしくは100%同一な核酸分子の、少なくとも約15連続するヌクレオチドにハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチド、もしくは約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。
【0197】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15ヌクレオチドを含み、かかる変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、かかる部分は、配列番号133に従った4,325位もしくはその相補体に対応するか、配列番号136に従った563位もしくはその相補体に対応するか、または配列番号139に従った563位もしくはその相補体に対応する位置を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号133に従った4,325位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号136に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号136に従った562~564位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号139に従った563位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号139に従った562~564位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。
【0198】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、ストリンジェントな条件下でANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号134等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号137等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号140等)にハイブリダイズする。そのような核酸分子は、例えば、本明細書に記載または例示されているようなプローブ、プライマー、変化特異的プローブ、または変化特異的プライマーとして使用することができ、これには、各々が本明細書の他の箇所で詳述されているプライマー、プローブ、アンチセンスRNA、shRNA、及びsiRNAが限定されることなく含まれ、それらは、本明細書に記載される方法のいずれにおいても使用することができる。
【0199】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(配列番号134等)、ANGPTL7の変異体mRNA分子(配列番号137等)、及び/またはANGPTL7の変異体cDNA分子(配列番号140等)と少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、もしくは100%同一な核酸分子の、少なくとも約15連続するヌクレオチドにハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチド、もしくは約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約100ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約35ヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。
【0200】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15ヌクレオチドを含み、かかる変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、かかる部分は、配列番号134に従った4,336位もしくはその相補体に対応するか、配列番号137に従った574位もしくはその相補体に対応するか、または配列番号140に従った574位もしくはその相補体に対応する位置を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号134に従った4,336位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号137に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号137に従った574~576位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号140に従った574位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号140に従った574~576位に対応する位置、もしくはその相補体を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。
【0201】
いくつかの実施形態では、変化特異的プローブ及び変化特異的プライマーは、DNAを含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブ及び変化特異的プライマーは、RNAを含む。
【0202】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプローブ及びプライマー(変化特異的プローブ及び変化特異的プライマーを含む)は、本明細書に開示される核酸分子のいずれか、またはその相補体に特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を有する。いくつかの実施形態では、プローブ及びプライマーは、ストリンジェントな条件下、本明細書に開示される核酸分子のいずれかに特異的にハイブリダイズする。
【0203】
いくつかの実施形態では、変化特異的プライマーを含め、プライマーは、第二世代シーケンシングまたはハイスループットシーケンシングで使用することができる。場合によっては、変化特異的プライマーを含め、プライマーは、修飾することができる。特に、プライマーは、例えば、マッシブパラレルシグネチャーシーケンシング(MPSS)、ポロニーシーケンシング、及び454パイロシーケンシングの異なるステップにて使用される様々な修飾を含むことができる。修飾プライマーは、工程のいくつかのステップにおいて使用することができ、クローニングステップでのビオチン化プライマーならびにビーズ搭載ステップ及び検出ステップにて使用される蛍光標識プライマーが含まれる。ポロニーシーケンシングは一般に、DNA鋳型の各分子が約135bpの長さであるペアエンドタグライブラリーを使用して実施される。ビオチン化プライマーは、ビーズ搭載ステップ及びエマルジョンPCRにおいて使用される。蛍光標識した縮重ノナマーオリゴヌクレオチドは、検出ステップにて使用される。アダプターは、ストレプトアビジンでコートしたビーズ上へのDNAライブラリーの固定用に5’-ビオチンタグを含有し得る。
【0204】
本明細書に記載されるプローブ及びプライマーは、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(例えば、配列番号2に従う等)内のC4,291T変異、またはANGPTL7の変異体mRNA分子(例えば、配列番号5に従う等)内のC529U変異、またはANGPTL7の変異体cDNA分子(例えば、配列番号8に従う等)内のC529T変異を検出するために使用することができる。例えば、プライマーは、C4,291T変異を含むANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子またはその断片を増幅させるために使用することができる。プライマーはまた、C529U変異を含むANGPTL7の変異体mRNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。プライマーはまた、C529T変異を含むANGPTL7の変異体cDNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。
【0205】
本明細書に記載されるプローブ及びプライマーは、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(例えば、配列番号3に従う等)内のG4,287T変異、またはANGPTL7の変異体mRNA分子(例えば、配列番号6に従う等)内のG525U変異、またはANGPTL7の変異体cDNA分子(例えば、配列番号9に従う等)内のG525T変異を検出するために使用することができる。例えば、プライマーは、G4,287T変異を含むANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子またはその断片を増幅させるために使用することができる。プライマーはまた、G525U変異を含むANGPTL7の変異体mRNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。プライマーはまた、G525T変異を含むANGPTL7の変異体cDNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。
【0206】
本明細書に記載されるプローブ及びプライマーは、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(例えば、配列番号132に従う等)内のT4,243A変異、またはANGPTL7の変異体mRNA分子(例えば、配列番号135に従う等)内のU481A変異、またはANGPTL7の変異体cDNA分子(例えば、配列番号138に従う等)内のT481A変異を検出するために使用することができる。例えば、プライマーは、T4,243A変異を含むANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子またはその断片を増幅させるために使用することができる。プライマーはまた、U481A変異を含むANGPTL7の変異体mRNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。プライマーはまた、T481A変異を含むANGPTL7の変異体cDNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。
【0207】
本明細書に記載されるプローブ及びプライマーは、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(例えば、配列番号133に従う等)内のG4,325A変異、またはANGPTL7の変異体mRNA分子(例えば、配列番号136に従う等)内のG563A変異、またはANGPTL7の変異体cDNA分子(例えば、配列番号139に従う等)内のG563A変異を検出するために使用することができる。例えば、プライマーは、G4,325A変異を含むANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子またはその断片を増幅させるために使用することができる。プライマーはまた、G563A変異を含むANGPTL7の変異体mRNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。プライマーはまた、G563A変異を含むANGPTL7の変異体cDNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。
【0208】
本明細書に記載されるプローブ及びプライマーは、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子(例えば、配列番号134に従う等)内のA4,336C変異、またはANGPTL7の変異体mRNA分子(例えば、配列番号137に従う等)内のA574C変異、またはANGPTL7の変異体cDNA分子(例えば、配列番号140に従う等)内のA574C変異を検出するために使用することができる。例えば、プライマーは、A4,336C変異を含むANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子またはその断片を増幅させるために使用することができる。プライマーはまた、A574C変異を含むANGPTL7の変異体mRNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。プライマーはまた、A574C変異を含むANGPTL7の変異体cDNAまたはその断片を増幅させるために使用することもできる。
【0209】
本開示はまた、上記プライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号2と比較した)4,291位に対応する位置にて(チミンではなく)シトシンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号2と比較した)4,291位に対応する位置にて(シトシンではなく)チミンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号2の4,291位に対応する位置におけるチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端であり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号5と比較した)529位に対応する位置にて(ウラシルではなく)シトシンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照mRNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号5と比較した)529位に対応する位置にて(シトシンではなく)ウラシルにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体mRNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号5の529位に対応する位置におけるウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端であり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号8と比較した)529位に対応する位置にて(チミンではなく)シトシンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照cDNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号8と比較した)529位に対応する位置にて(シトシンではなく)チミンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体cDNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号8の529位に対応する位置におけるチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端であり得る。
【0210】
いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む、ANGPTL7ゲノム核酸分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む部分にて、配列番号2を含むANGPTL7ゲノム核酸分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む、ANGPTL7 mRNA分子の部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む部分にて、配列番号5を含むANGPTL7 mRNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む、ANGPTL7 cDNA分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む部分にて、配列番号8を含むANGPTL7 cDNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0211】
プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号3と比較した)4,287位に対応する位置にて(チミンではなく)グアニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号3と比較した)4,287位に対応する位置にて(グアニンではなく)チミンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号3の4,287位に対応する位置におけるチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端であり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号6と比較した)525位に対応する位置にて(ウラシルではなく)グアニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照mRNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号6と比較した)525位に対応する位置にて(グアニンではなく)ウラシルにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体mRNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号6の525位に対応する位置におけるウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端であり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号9と比較した)525位に対応する位置にて(チミンではなく)グアニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照cDNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号9と比較した)525位に対応する位置にて(グアニンではなく)チミンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体cDNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号9の525位に対応する位置におけるチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端であり得る。
【0212】
いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む、ANGPTL7ゲノム核酸分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む部分にて、配列番号3を含むANGPTL7ゲノム核酸分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む、ANGPTL7 mRNA分子の部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む部分にて、配列番号6を含むANGPTL7 mRNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む、ANGPTL7 cDNA分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む部分にて、配列番号9を含むANGPTL7 cDNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0213】
プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号132と比較した)4,243位に対応する位置にて(アデニンではなく)チミンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号132と比較した)4,243位に対応する位置にて(チミンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7
mRNA分子において(配列番号4及び配列番号135と比較した)481位に対応する位置にて(アデニンではなく)ウラシルにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照mRNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号135と比較した)481位に対応する位置にて(ウラシルではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体mRNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号138と比較した)481位に対応する位置にて(アデニンではなく)チミンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照cDNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号4及び配列番号138と比較した)481位に対応する位置にて(チミンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体cDNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。
【0214】
いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む、ANGPTL7ゲノム核酸分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む部分にて、配列番号132を含むANGPTL7ゲノム核酸分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、ANGPTL7 mRNA分子の部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む部分にて、配列番号135を含むANGPTL7 mRNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、ANGPTL7 cDNA分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む部分にて、配列番号138を含むANGPTL7 cDNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0215】
プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号133と比較した)4,325位に対応する位置にて(アデニンではなく)グアニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号133と比較した)4,325位に対応する位置にて(グアニンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号136と比較した)563位に対応する位置にて(アデニンではなく)グアニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照mRNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号136と比較した)563位に対応する位置にて(グアニンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体mRNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号139と比較した)563位に対応する位置にて(アデニンではなく)グアニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照cDNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号139と比較した)563位に対応する位置にて(グアニンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体cDNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。
【0216】
いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む、ANGPTL7ゲノム核酸分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む部分にて、配列番号133を含むANGPTL7ゲノム核酸分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、ANGPTL7 mRNA分子の部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む部分にて、配列番号136を含むANGPTL7 mRNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、ANGPTL7 cDNA分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む部分にて、配列番号139を含むANGPTL7 cDNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0217】
プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7ゲノム核酸分子において(配列番号1及び配列番号134と比較した)4,336位に対応する位置にて(シトシンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7核酸分子において(配列番号1及び配列番号134と比較した)4,336位に対応する位置にて(アデニンではなく)シトシンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号137と比較した)574位に対応する位置にて(シトシンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照mRNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 mRNA分子において(配列番号4及び配列番号137と比較した)574位に対応する位置にて(アデニンではなく)シトシンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体mRNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。さらに、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号140と比較した)574位に対応する位置にて(シトシンではなく)アデニンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の参照cDNA分子の存在を示すと考えられる。逆に、プライマーの3’末端のうちの1つが、特定のANGPTL7 cDNA分子において(配列番号7及び配列番号140と比較した)574位に対応する位置にて(アデニンではなく)シトシンにハイブリダイズする場合には、増幅断片の存在は、ANGPTL7の変異体cDNA分子の存在を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端にあり得る。
【0218】
いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む、ANGPTL7ゲノム核酸分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む部分にて、配列番号134を含むANGPTL7ゲノム核酸分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、ANGPTL7 mRNA分子の部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む部分にて、配列番号137を含むANGPTL7 mRNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、ANGPTL7 cDNA分子の一部分にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズする、ヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーは、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む部分にて、配列番号140を含むANGPTL7 cDNA分子にハイブリダイズするか、またはこの核酸分子の相補体にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0219】
開示との関連において「特異的にハイブリダイズする」とは、プローブまたはプライマー(例えば、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマー等)は、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子、ANGPTL7の参照mRNA分子、及び/またはANGPTL7の参照cDNA分子をコードする核酸配列にはハイブリダイズしないことを意味する。
【0220】
いくつかの実施形態では、プローブ(例えば、変化特異的プローブ等)は標識を含む。いくつかの実施形態では、標識は、蛍光標識、放射標識、またはビオチンである。
本開示はまた、本明細書に開示されるプローブのうちのいずれか1つ以上が結合している基質を含む支持体も提供する。固体支持体は、固体状態の基質であるか、または本明細書に開示されるプローブのいずれか等の分子が会合することのできる支持体である。固体支持体の形態はアレイである。固体支持体の別の形態はアレイ検出器である。アレイ検出器は、複数の異なるプローブが、アレイ、格子、または他の組織化されたパターンで結合されている固体支持体である。固体状態の基質の形態は、標準的な96ウェル型等のマイクロタイターディッシュである。いくつかの実施形態では、通常、ウェルあたり1アレイが含有されているマルチウェルスライドガラスを使用することができる。
【0221】
本開示はまた、本明細書に記載されるANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)もしくはその相補体のいずれかと、本明細書に記載される変化特異的プライマーもしくは変化特異的プローブのいずれかとを含むかまたはそれらからなる分子複合体も提供する。いくつかの実施形態では、分子複合体中のANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)またはその相補体は、一本鎖である。いくつかの実施形態では、ANGPTL7核酸分子は、本明細書に記載されるゲノム核酸分子のいずれかである。いくつかの実施形態では、ANGPTL7核酸分子は、本明細書に記載されるmRNA分子のいずれかである。いくつかの実施形態では、ANGPTL7核酸分子は、本明細書に記載されるcDNA分子のいずれかである。いくつかの実施形態では、分子複合体は、本明細書に記載されるANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)もしくはその相補体のいずれかと、本明細書に記載される変化特異的プライマーのいずれかとを含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、分子複合体は、本明細書に記載されるANGPTL7核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)もしくはその相補体のいずれかと、本明細書に記載される変化特異的プローブのいずれかとを含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、分子複合体は、標識を含む変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーを含む。いくつかの実施形態では、標識は、蛍光標識、放射標識、またはビオチンである。いくつかの実施形態では、分子複合体はさらに、非ヒトのポリメラーゼを含む。
【0222】
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子も提供し、かかるポリペプチドは、配列番号11に従った176位に対応する位置またはその相補体にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号11に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号11に対する配列同一性が少なくとも約90%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号11に対する配列同一性が少なくとも約92%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号11に対する配列同一性が少なくとも約94%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号11に対する配列同一性が少なくとも約96%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号11に対する配列同一性が少なくとも約98%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。
【0223】
いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号11を含むANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号11からなるANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0224】
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子も提供し、かかるポリペプチドは、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンまたはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号12に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号12に対する配列同一性が少なくとも約90%であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号12に対する配列同一性が少なくとも約92%であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号12に対する配列同一性が少なくとも約94%であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号12に対する配列同一性が少なくとも約96%であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号12に対する配列同一性が少なくとも約98%であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0225】
いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号12を含むANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号12からなるANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0226】
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子も提供し、かかるポリペプチドは、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンまたはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号141に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号141に対する配列同一性が少なくとも約90%であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号141に対する配列同一性が少なくとも約92%であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号141に対する配列同一性が少なくとも約94%であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号141に対する配列同一性が少なくとも約96%であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号141に対する配列同一性が少なくとも約98%であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0227】
いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号141を含むANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号141からなるANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0228】
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子も提供し、かかるポリペプチドは、配列番号142に従った187位に対応する位置またはその相補体にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号142に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号142に対する配列同一性が少なくとも約90%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号142に対する配列同一性が少なくとも約92%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号142に対する配列同一性が少なくとも約94%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号142に対する配列同一性が少なくとも約96%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号142に対する配列同一性が少なくとも約98%であるアミノ酸配列を有するANGPTL7ポリペプチドをコードし、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。
【0229】
いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号142を含むANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号142からなるANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0230】
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子も提供し、かかるポリペプチドは、配列番号143に従った192位に対応する位置におけるグルタミンまたはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号143に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号143に対する配列同一性が少なくとも約90%であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号143に対する配列同一性が少なくとも約92%であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号143に対する配列同一性が少なくとも約94%であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号143に対する配列同一性が少なくとも約96%であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号143に対する配列同一性が少なくとも約98%であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むアミノ酸配列を有する、ANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0231】
いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号143を含むANGPTL7ポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、核酸分子は、配列番号143からなるANGPTL7ポリペプチドをコードする。
【0232】
ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号1に記載されている。配列番号1に関して、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の4,291位はシトシンである。配列番号1に関して、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の4,287位はグアニンである。配列番号1に関して、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の4,243位はチミンである。配列番号1に関して、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の4,325位はグアニンである。配列番号1に関して、ANGPTL7の参照ゲノム核酸分子の4,336位はアデニンである。
【0233】
ANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子が存在し、(配列番号1に記載の参照ゲノム配列に関して)4,291位におけるシトシンがチミンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号2に記載されている。
【0234】
ANGPTL7の別の変異体ゲノム核酸分子が存在し、(配列番号1に記載の参照ゲノム配列に関して)4,287位におけるグアニンがチミンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号3に記載されている。
【0235】
ANGPTL7の別の変異体ゲノム核酸分子が存在し、(配列番号1に記載の参照ゲノム配列に関して)4,243位におけるチミンがアデニンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号132に記載されている。
【0236】
ANGPTL7の別の変異体ゲノム核酸分子が存在し、(配列番号1に記載の参照ゲノム配列に関して)4,325位におけるグアニンがアデニンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号133に記載されている。
【0237】
ANGPTL7の別の変異体ゲノム核酸分子が存在し、(配列番号1に記載の参照ゲノム配列に関して)4,336位におけるアデニンがシトシンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号134に記載されている。
【0238】
本開示は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたゲノム核酸分子を提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン(C4,291T)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン(C4,291T)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置におけるチミン(C4,291T)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置にTGAコドンを含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0240】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号2に従った4,289~4,291位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0241】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたゲノム核酸分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン(G4,287T)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン(G4,287T)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置におけるチミン(G4,287T)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置にCATコドンを含む。
【0242】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0243】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号3に従った4,285~4,287位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0244】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号3からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたゲノム核酸分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン(T4,243A)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン(T4,243A)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニン(T4,243A)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置にATCコドンを含む。
【0245】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0246】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号132に従った4,243~4,245位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0247】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号132からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたゲノム核酸分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン(G4,325A)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン(G4,325A)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニン(G4,325A)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置にTAGコドンを含む。
【0248】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0249】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号133に従った4,324~4,326位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0250】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号133からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたゲノム核酸分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン(A4,336C)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン(A4,336C)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置におけるシトシン(A4,336C)、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置にCAGコドンを含む。
【0251】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0252】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号134に従った4,336~4,338位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0253】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号134からなる。
ゲノム核酸分子は、任意の生物からのものであり得る。例えば、ゲノム核酸分子は、ヒト、または非ヒト哺乳類、げっ歯類、マウス、もしくはラット等の別の生物からのオルソログであり得る。集団内の遺伝子配列は、一塩基多型等の多型のために異なり得ると理解される。本明細書で提供される例は、例示的配列にすぎない。他の配列もまた可能である。
【0254】
いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、ゲノムDNA配列全体よりも少ない配列を含む。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2、配列番号3、配列番号132、配列番号133、及び/または配列番号134のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約200、少なくとも約300、少なくとも約400、少なくとも約500、少なくとも約600、少なくとも約700、少なくとも約800、少なくとも約900、少なくとも約1000、少なくとも約2000、少なくとも約3000、少なくとも約4000、もしくは少なくとも約5000連続するヌクレオチドを含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2、配列番号3、配列番号132、配列番号133、及び/または配列番号134のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約1000~少なくとも約2000連続するヌクレオチドを含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、これらの単離されたゲノム核酸分子は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含むか、または配列番号132に従った4,243位に対応する位置におけるアデニンを含むか、または配列番号133に従った4,325位に対応する位置におけるアデニンを含むか、または配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む。
【0255】
ANGPTL7の参照mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号4に記載されている。配列番号4に関して、ANGPTL7の参照mRNA分子の529位は、シトシンである。配列番号4に関して、ANGPTL7の参照mRNA分子の525位は、グアニンである。配列番号4に関して、ANGPTL7の参照mRNA分子の481位は、ウラシルである。配列番号4に関して、ANGPTL7の参照mRNA分子の563位は、グアニンである。配列番号4に関して、ANGPTL7の参照mRNA分子の574位は、アデニンである。
【0256】
ANGPTL7の変異体mRNA分子が存在し、(配列番号4に記載の参照mRNA配列に関して)529位におけるシトシンがウラシルに置き換えられる。このANGPTL7の変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号5に記載されている。
【0257】
ANGPTL7の別の変異体mRNA分子が存在し、(配列番号4に記載の参照mRNA配列に関して)525位におけるグアニンがウラシルに置き換えられる。このANGPTL7の変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号6に記載されている。
【0258】
ANGPTL7の別の変異体mRNA分子が存在し、(配列番号4に記載の参照mRNA配列に関して)481位におけるウラシルがアデニンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号135に記載されている。
【0259】
ANGPTL7の別の変異体mRNA分子が存在し、(配列番号4に記載の参照mRNA配列に関して)563位におけるグアニンがアデニンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号136に記載されている。
【0260】
ANGPTL7の別の変異体mRNA分子が存在し、(配列番号4に記載の参照mRNA配列に関して)574位におけるアデニンがシトシンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号137に記載されている。
【0261】
本開示は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたmRNA分子を提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号5に従った529~531位に対応する位置にUGAコドンを含む。
【0262】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0263】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529~531位に対応する位置におけるUGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529~531位に対応する位置におけるUGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529~531位に対応する位置におけるUGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529~531位に対応する位置におけるUGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529~531位に対応する位置におけるUGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号5に従った529~531位に対応する位置におけるUGAコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0264】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたmRNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号6に従った523~525位に対応する位置にCAUコドンを含む。
【0265】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った525位に対応する位置におけるウラシル、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0266】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った523~525位に対応する位置におけるCAUコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った523~525位に対応する位置におけるCAUコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った523~525位に対応する位置におけるCAUコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った523~525位に対応する位置におけるCAUコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った523~525位に対応する位置におけるCAUコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号6に従った523~525位に対応する位置におけるCAUコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0267】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号6からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたmRNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号135に従った481~483位に対応する位置にAUCコドンを含む。
【0268】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0269】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481~483位に対応する位置におけるAUCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481~483位に対応する位置におけるAUCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481~483位に対応する位置におけるAUCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481~483位に対応する位置におけるAUCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481~483位に対応する位置におけるAUCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号135に従った481~483位に対応する位置におけるAUCコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0270】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号135からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたmRNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号136に従った562~564位に対応する位置にUAGコドンを含む。
【0271】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0272】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った562~564位に対応する位置におけるUAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った562~564位に対応する位置におけるUAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った562~564位に対応する位置におけるUAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った562~564位に対応する位置におけるUAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った562~564位に対応する位置におけるUAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号136に従った562~564位に対応する位置におけるUAGコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0273】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号136からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたmRNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号137に従った574~576位に対応する位置にCAGコドンを含む。
【0274】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0275】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号137に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0276】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号137からなる。
mRNA分子は、任意の生物からのものであり得る。例えば、mRNA分子は、ヒト、または非ヒト哺乳類、げっ歯類、マウス、もしくはラット等の別の生物からのオルソログであり得る。集団内でのmRNA配列は、一塩基多型等の多型のために異なり得ると理解される。本明細書で提供される例は、例示的配列にすぎない。他の配列もまた可能である。
【0277】
いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、mRNA配列全体よりも少ない配列を含む。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5、配列番号6、配列番号135、配列番号136、及び/または配列番号137のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約12、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約200、少なくとも約300、少なくとも約400、もしくは少なくとも約500連続するヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離されたmRNA分子は、配列番号5、配列番号6、配列番号135、配列番号136、及び/または配列番号137のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約400から少なくとも約500連続するヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、これらの単離されたmRNA分子は、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含むか、または配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含むか、または配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む。
【0278】
ANGPTL7の参照cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号7に記載されている。配列番号7に関して、ANGPTL7の参照cDNA分子の529位は、シトシンである。配列番号7に関して、ANGPTL7の参照cDNA分子の525位は、グアニンである。配列番号7に関して、ANGPTL7の参照cDNA分子の481位は、チミンである。配列番号7に関して、ANGPTL7の参照cDNA分子の563位は、グアニンである。配列番号7に関して、ANGPTL7の参照cDNA分子の574位は、アデニンである。
【0279】
ANGPTL7の変異体cDNA分子が存在し、(配列番号7に記載の参照cDNA配列に関して)529位におけるシトシンがチミンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号8に記載されている。
【0280】
ANGPTL7の別の変異体cDNA分子が存在し、(配列番号7に記載の参照cDNA配列に関して)525位におけるグアニンがチミンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号9に記載されている。
【0281】
ANGPTL7の別の変異体cDNA分子が存在し、(配列番号7に記載の参照cDNA配列に関して)481位におけるチミンがアデニンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号138に記載されている。
【0282】
ANGPTL7の別の変異体cDNA分子が存在し、(配列番号7に記載の参照cDNA配列に関して)563位におけるグアニンがアデニンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号139に記載されている。
【0283】
ANGPTL7の別の変異体cDNA分子が存在し、(配列番号7に記載の参照cDNA配列に関して)574位におけるアデニンがシトシンに置き換えられる。このANGPTL7の変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号140に記載されている。
【0284】
本開示は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたcDNA分子を提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号8に従った529~531位に対応する位置にTGAコドンを含む。
【0285】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0286】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529~531位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529~531位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529~531位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529~531位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529~531位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号8に従った529~531位に対応する位置におけるTGAコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0287】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたcDNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号9に従った523~525位に対応する位置にCATコドンを含む。
【0288】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った525位に対応する位置におけるチミン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0289】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った523~525位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った523~525位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った523~525位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った523~525位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った523~525位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号9に従った523~525位に対応する位置におけるCATコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0290】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号9からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたcDNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号138に従った481~483位に対応する位置にATCコドンを含む。
【0291】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0292】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481~483位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481~483位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481~483位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481~483位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481~483位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号138に従った481~483位に対応する位置におけるATCコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0293】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号138からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたcDNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号139に従った562~564位に対応する位置にTAGコドンを含む。
【0294】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った563位に対応する位置におけるアデニン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0295】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った562~564位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った562~564位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った562~564位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った562~564位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った562~564位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号139に従った562~564位に対応する位置におけるTAGコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0296】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号139からなる。
本開示はまた、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなる単離されたcDNA分子も提供し、かかるヌクレオチド配列は、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなり、かかるヌクレオチド配列は、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、またはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、かかるヌクレオチド配列は、配列番号140に従った574~576位に対応する位置にCAGコドンを含む。
【0297】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574位に対応する位置におけるシトシン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0298】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約90%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約92%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約94%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約96%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140に対する配列同一性が少なくとも約98%であるヌクレオチド配列を含むかまたはそれからなり、配列番号140に従った574~576位に対応する位置におけるCAGコドン、もしくはその相補体を含む。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0299】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号140からなる。
cDNA分子は、任意の生物からのものであり得る。例えば、cDNA分子は、ヒト、または非ヒト哺乳類、げっ歯類、マウス、もしくはラット等の別の生物からのオルソログであり得る。集団内でのcDNA配列は、一塩基多型等の多型のために異なり得ると理解される。本明細書で提供される例は、例示的配列にすぎない。他の配列もまた可能である。
【0300】
いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、cDNA配列全体よりも少ない配列を含む。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8、配列番号9、配列番号138、配列番号139、及び/または配列番号139のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約12、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約200、少なくとも約300、少なくとも約400、もしくは少なくとも約500連続するヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離されたcDNA分子は、配列番号8、配列番号9、配列番号138、配列番号139、及び/または配列番号139のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約400から少なくとも約500連続するヌクレオチドを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、これらの単離されたcDNA分子は、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む。いくつかの実施形態では、これらの単離されたcDNA分子は、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む。いくつかの実施形態では、これらの単離されたcDNA分子は、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む。いくつかの実施形態では、これらの単離されたcDNA分子は、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む。いくつかの実施形態では、これらの単離されたcDNA分子は、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む。
【0301】
本開示はまた、本明細書に開示される単離された、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子のいずれかの断片も提供する。いくつかの実施形態では、断片は、本明細書に開示される核酸分子のいずれかの、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約21、少なくとも約22、少なくとも約23、少なくとも約24、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約85、少なくとも約90、少なくとも約95、もしくは少なくとも約100連続する残基、もしくはその任意の相補体を含むかまたはそれからなる。これに関して、より長い断片が短いものよりも好ましい。
【0302】
いくつかの実施形態では、断片は、本明細書に開示される核酸分子のいずれかの、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、もしくは少なくとも約35連続する残基、もしくはその任意の相補体を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、断片は、配列番号2に従った4,291位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分、または配列番号5もしくは配列番号8に従った529位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、断片は、配列番号3に従った4,287位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分、または配列番号6もしくは配列番号9に従った525位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、断片は、配列番号132に従った4,243位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分、または配列番号135もしくは配列番号138に従った481位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、断片は、配列番号133に従った4,325位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分、または配列番号136もしくは配列番号139に従った563位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、断片は、配列番号134に従った4,336位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分、または配列番号137もしくは配列番号140に従った574位に対応する位置が含まれる核酸分子の部分を含むかまたはそれからなる。そのような断片は、例えば、本明細書に記載もしくは例示される、プローブ、プライマー、変化特異的プローブ、または変化特異的プライマーとして使用され得、これには、各々が本明細書の他の箇所で詳述されているプライマー、プローブ、アンチセンスRNA、shRNA、及びsiRNAが限定されることなく含まれる。
【0303】
本明細書ではまた、開示されている核酸分子と相互作用することができる機能性ポリヌクレオチドも提供する。機能性ポリヌクレオチドは、標的分子と結合するかまたは特定の反応を触媒する等、特定の機能を有する核酸分子である。機能性ポリヌクレオチドの例としては、アンチセンス分子、アプタマー、リボザイム、三本鎖形成分子、及び外部ガイド配列が挙げられるが、これらに限定されない。機能性ポリヌクレオチドは、標的分子の持つ特定の活性の、エフェクター、阻害剤、調節因子、及び刺激物質として作用することができるか、または機能性ポリヌクレオチドは、他のいかなる分子とも独立して、デノボ活性を持つことができる。
【0304】
本明細書に開示される単離された核酸分子は、RNA、DNA、またはRNAとDNAの両方を含むことができる。単離された核酸分子はまた、ベクター内、または異種標識等、異種核酸配列と連結または融合され得る。例えば、本明細書に開示される単離された核酸分子は、ベクター内部にあるか、または単離された核酸分子と異種核酸配列とを含む外因性ドナー配列であり得る。単離された核酸分子はまた、蛍光標識等の異種標識と連結または融合され得る。
【0305】
標識は、直接検出可能である(例えば、フルオロフォア等)か、または間接的に検出可能である(例えば、ハプテン、酵素、またはフルオロフォアクエンチャー等)。そのような標識は、分光学的、光化学、生化学的、免疫化学的、または化学的な手段によって検出可能であり得る。そのような標識としては、例えば、放射能標識体、色素(pigment)、色素(dye)、色素原、スピン標識、及び蛍光標識が挙げられる。標識は、例えば、化学発光物質、金属含有物質、または酵素でもあり得、酵素の場合、酵素依存性の二次的シグナル発生が生じる。用語「標識」はまた、複合体化分子に選択的に結合することができ、その複合体化分子が、後で基質と共に加えた際に検出可能なシグナルを発生させるために使用されるようにする「タグ」またはハプテンを指し得る。例えば、ビオチンは、タグとして、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)のアビジン複合体またはストレプトアビジン複合体と共に使用して、このタグに結合させ、HRPの存在を検出するために、発色基質(例えば、テトラメチルベンジジン(TMB等))または蛍光発光性基質を使用して調べることができる。精製を容易にするためにタグとして使用できる例示的標識としては、myc、HA、FLAGまたは3XFLAG、6XHisもしくはポリヒスチジン、グルタチオンS-転移酵素(GST)、マルトース結合タンパク質、エピトープタグ、または免疫グロブリンのFc部分が挙げられるが、これらに限定されない。多くの標識としては、例えば、粒子、フルオロフォア、ハプテン、酵素ならびに酵素の発色基質、蛍光発光性基質及び化学発光基質ならびに他の標識が含まれる。
【0306】
開示されている核酸分子は、例えば、ヌクレオチド類似体または代用ヌクレオチド等のヌクレオチドまたは非天然もしくは修飾されたヌクレオチドを含むことができる。そのようなヌクレオチドには、修飾された塩基、糖、もしくはリン酸基を含有するか、またはその構造に非天然部分が組み込まれたヌクレオチドが含まれる。非天然ヌクレオチドの例としては、ジデオキシヌクレオチド、ビオチン化ヌクレオチド、アミノ化ヌクレオチド、脱アミノ化ヌクレオチド、アルキル化ヌクレオチド、ベンジル化ヌクレオチド、及びフルオロフォア標識化ヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0307】
本明細書に開示する核酸分子は、1つ以上のヌクレオチド類似体または置換を含むこともできる。ヌクレオチド類似体は、塩基部分、糖部分、またはリン酸塩部分のいずれかに対する修飾を含有するヌクレオチドである。塩基部分に対する修飾としては、A、C、G、及びT/U、ならびに様々なプリン塩基またはピリミジン塩基、例えば、プソイドウリジン、ウラシル-5-イル、ヒポキサンチン-9-イル(I)、及び2-アミノアデニン-9-イル等の、天然及び合成による修飾が挙げられるが、これらに限定されない。修飾塩基としては、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン;アデニン及びグアニンの6-メチル及び他のアルキル誘導体;アデニン及びグアニンの2-プロピル及び他のアルキル誘導体;2-チオウラシル、2-チオチミン及び2-チオシトシン;5-ハロウラシル及び5-ハロシトシン;5-プロピニルウラシル及び5-プロピニルシトシン;6-アゾウラシル、6-アゾシトシン及び6-アゾチミン;5-ウラシル(プソイドウラシル)、4-チオウラシル;8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル及び他の8-置換のアデニン及びグアニン;5-ハロ(例えば、5-ブロモ等)、5-トリフルオロメチル及び他の5-置換のウラシル及びシトシン;7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、及び3-デアザアデニンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0308】
ヌクレオチド類似体にはまた、糖部分の修飾も含まれ得る。糖部分に対する修飾としては、リボース及びデオキシリボースの天然修飾ならびに合成修飾が挙げられるが、これらに限定されない。糖修飾としては、2’位における、OH;F;O-、S-、もしくはN-アルキル;O-、S-、もしくはN-アルケニル;O-、S-もしくはN-アルキニル;またはO-アルキル-O-アルキルという修飾であって、アルキル、アルケニル、及びアルキニルが、置換または非置換の、C1~10アルキルもしくはC2~10アルケニル、及びC2~10アルキニルであり得る修飾が挙げられるが、これらに限定されない。例示的2’糖修飾としてはまた、n及びmが1~約10である、-O[(CH2)nO]mCH3、-O(CH2)nOCH3、-O(CH2)nNH2、-O(CH2)nCH3、-O(CH2)n-ONH2、及び-O(CH2)nON[(CH2)nCH3)]2も挙げられるが、これらに限定されない。2’位における他の修飾としては、C1~10アルキル、置換された低級のアルキル、アルカリール、アラルキル、O-アルカリールもしくはO-アラルキル、SH、SCH3、OCN、Cl、Br、CN、CF3、OCF3、SOCH3、SO2CH3、ONO2、NO2、N3、NH2、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルカリール、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RNA切断基、レポーター基、インターカレーター、オリゴヌクレオチドの薬物動態学的特性を改善するための基、またはオリゴヌクレオチドの薬力学的特性を改善するための基、及び同様の特性を有する他の置換基が挙げられるが、これらに限定されない。同様の修飾はまた、糖の他の位置、特に、3’末端ヌクレオチド上または2’-5’で結合したオリゴヌクレオチド内の糖の3’位、及び5’末端ヌクレオチドの5’位でも行われ得る。修飾糖には、CH2及びS等、環の架橋酸素での修飾を含有するものも含まれ得る。ヌクレオチド糖類似体はまた、ペントフラノシル糖に代わるシクロブチル部分等の糖模倣物を有し得る。
【0309】
ヌクレオチド類似体はまた、リン酸塩部分でも修飾され得る。修飾リン酸塩部分としては、2つのヌクレオチド間の結合が、ホスホロチオアート、キラルホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、メチル及び他のアルキルホスホナート(3’-アルキレンホスホナート及びキラルホスホナートを含む)、ホスフィナート、ホスホロアミダート(3’-アミノホスホロアミダート及びアミノアルキルホスホロアミダートを含む)、チオノホスホロアミダート、チオノアルキルホスホロアミダート、チオノアルキルホスホトリエステル、及びボラノホスファートを含有するよう修飾され得るものが挙げられるが、これらに限定されない。2つのヌクレオチド間のこれらのリン酸塩または修飾リン酸塩の結合は、3’-5’の結合または2’-5’の結合であり得、結合は、3’-5’が5’-3’に、または2’-5’が5’-2’にというように、逆の極性を含有し得る。様々な塩、混合塩、及び遊離酸形態も含まれ得る。代用ヌクレオチドとしては、ペプチド核酸(PNA)も挙げられる。
【0310】
本開示はまた、本明細書に開示される核酸分子のうちのいずれか1つ以上を含むベクターも提供する。いくつかの実施形態では、ベクターは、本明細書に開示される核酸分子のうちのいずれか1つ以上及び異種核酸を含む。ベクターは、核酸分子を輸送することができるウイルスベクターまたは非ウイルスベクターであり得る。いくつかの実施形態では、ベクターは、プラスミドまたはコスミドである(例えば、中に追加のDNAセグメントを連結することができる環状二本鎖DNA等)。いくつかの実施形態では、ベクターはウイルスベクターであり、追加のDNAセグメントは、ウイルスゲノム内に連結され得る。発現ベクターとしては、プラスミド、コスミド、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、植物ウイルス(カリフラワーモザイクウィルス及びタバコモザイクウイルス等)、酵母人工染色体(YAC)、エプスタイン-バー(EBV)由来エピソーム、及び当該技術分野で公知の他の発現ベクターが挙げられるが、これらに限定されない。
【0311】
哺乳類宿主細胞発現に所望される制御配列には、例えば、レトロウイルスLTR、サイトメガロウイルス(CMV)(例えば、CMVプロモーター/エンハンサー等)、シミアンウイルス40(SV40)(例えば、SV40プロモーター/エンハンサー等)、アデノウイルス、(例えば、アデノウイルス主要後期プロモーター(AdMLP等))、ポリオーマに由来するプロモーター及び/またはエンハンサー等、哺乳類細胞での高レベルのポリペプチド発現を導くウイルス要素、ならびに天然免疫グロブリン及びアクチンプロモーター等の強い哺乳類プロモーターが含まれ得る。細菌細胞または真菌細胞(例えば、酵母細胞等)でポリペプチドを発現させる方法も周知である。プロモーターは、例えば、構成的活性型プロモーター、条件付きプロモーター、誘導性プロモーター、時間的に制限されたプロモーター(例えば、発生が調節されたプロモーター等)、または空間的に制限されたプロモーター(例えば、細胞特異的または組織特異的なプロモーター等)であり得る。
【0312】
核酸分子内のヌクレオチド配列またはポリペプチド内のアミノ酸配列の特定ストレッチ同士の同一性パーセント(または相補性パーセント)は、BLASTプログラム(塩基局所アラインメント検索ツール)及びPowerBLASTプログラム(Altschul et al.,J.Mol.Biol.,1990,215,403-410、Zhang and Madden,Genome Res.,1997,7,649-656)を使用するか、またはSmith and Watermanのアルゴリズム(Adv.Appl.Math.,1981,2,482-489)を使用するGAPプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix,Genetics Computer Group,University Research Park,Madison Wis.)をデフォルト設定で使用することによって日常的に決定することができる。本明細書では、配列同一性パーセントについて言及する場合、配列同一性はパーセンテージの低いものより高いものが好ましい。
【0313】
本開示はまた、本明細書に開示される単離された核酸分子、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子のうちのいずれか1つ以上を含む組成物も提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、医薬組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は、担体及び/または添加剤を含む。担体の例としては、ポリ乳酸(PLA)ミクロスフェア、D,L-乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)ミクロスフェア、リポソーム、ミセル、逆ミセル、脂質コクリエート(cochleate)、及び脂質微小管が挙げられるが、これらに限定されない。担体は、PBS、HBSS等のような緩衝塩溶液を含み得る。
【0314】
ANGPTL7の参照ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号10に記載されている。配列番号10に関して、ANGPTL7の参照ポリペプチドは、長さが346アミノ酸である。配列番号10に関して、175位はグルタミンである。配列番号10に関して、177位はアルギニンである。配列番号10に関して、161位はフェニルアラニンである。配列番号10に関して、188位はトリプトファンである。配列番号10に関して、192位はリジンである。
【0315】
ANGPTL7の変異体ポリペプチドが存在し(p.Arg177StopまたはArg177Stop)、そのアミノ酸配列は配列番号11に記載されている。配列番号11に関して、ANGPTL7の変異体ポリペプチドは、長さが176アミノ酸である。配列番号11に関して、177位は、176位での切断のため存在しない。
【0316】
別のANGPTL7の変異体ポリペプチドが存在し(Gln175HisまたはQ175H)、そのアミノ酸配列は配列番号12に記載されている。配列番号12に関して、ANGPTL7の変異体ポリペプチドは、長さが346アミノ酸である。配列番号12に関して、175位はヒスチジンである。
【0317】
別のANGPTL7の変異体ポリペプチドが存在し(Phe161IleまたはF161I)、そのアミノ酸配列は配列番号141に記載されている。配列番号141に関して、ANGPTL7の変異体ポリペプチドは、長さが346アミノ酸である。配列番号141に関して、161位はイソロイシンである。
【0318】
別のANGPTL7の変異体ポリペプチドが存在し(p.Trp188StopまたはTrp188Stop)、そのアミノ酸配列は配列番号142に記載されている。配列番号142に関して、ANGPTL7の変異体ポリペプチドは、長さが187アミノ酸である。配列番号142に関して、187位はアスパラギン酸である。この変異体は、参照型のmRNA分子またはcDNA分子(mRNA及びcDNAの参照配列についてはそれぞれ、配列番号4及び配列番号7を参照のこと)の563位における、グアニンのアデニンによる置き換えの結果である。
【0319】
別のANGPTL7の変異体ポリペプチドが存在し(Lys192GlnまたはK192Q)、そのアミノ酸配列は配列番号143に記載されている。配列番号143に関して、ANGPTL7の変異体ポリペプチドは、長さが346アミノ酸である。配列番号143に関して、192位はグルタミンである。
【0320】
本開示は、配列番号11と少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%同一なアミノ酸配列を有し、かつ、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドを提供する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号11と少なくとも約90%同一であり、かつ、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号11と少なくとも約92%同一であり、かつ、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号11と少なくとも約94%同一であり、かつ、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号11と少なくとも約96%同一であり、かつ、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号11と少なくとも約98%同一であり、かつ、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。
【0321】
いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号11を含む。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号11からなる。
【0322】
本開示はまた、配列番号12と少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%同一なアミノ酸配列を有し、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドも提供する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号12と少なくとも約90%同一であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号12と少なくとも約92%同一であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号12と少なくとも約94%同一であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号12と少なくとも約96%同一であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号12と少なくとも約98%同一であり、かつ、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む、アミノ酸配列を有する。
【0323】
いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号12を含む。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号12からなる。
【0324】
本開示はまた、配列番号141と少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%同一なアミノ酸配列を有し、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドも提供する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号141と少なくとも約90%同一であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号141と少なくとも約92%同一であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号141と少なくとも約94%同一であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号141と少なくとも約96%同一であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号141と少なくとも約98%同一であり、かつ、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む、アミノ酸配列を有する。
【0325】
いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号141を含む。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号141からなる。
【0326】
本開示はまた、配列番号142と少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%同一なアミノ酸配列を有し、かつ、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドも提供する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号142と少なくとも約90%同一であり、かつ、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号142と少なくとも約92%同一であり、かつ、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号142と少なくとも約94%同一であり、かつ、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号142と少なくとも約96%同一であり、かつ、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号142と少なくとも約98%同一であり、かつ、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する、アミノ酸配列を有する。
【0327】
いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号142を含む。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号142からなる。
【0328】
本開示はまた、配列番号143と少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%同一なアミノ酸配列を有し、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドも提供する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号143と少なくとも約90%同一であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号143と少なくとも約92%同一であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号143と少なくとも約94%同一であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号143と少なくとも約96%同一であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む、アミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドは、配列番号143と少なくとも約98%同一であり、かつ、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む、アミノ酸配列を有する。
【0329】
いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号143を含む。いくつかの実施形態では、単離されたヒトANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号143からなる。
【0330】
いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号11、配列番号12、配列番号141、配列番号142、及び/または配列番号143のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約150、少なくとも約200、少なくとも約250、少なくとも約300、少なくとも約350、少なくとも約400、少なくとも約450、少なくとも約500、少なくとも約550、もしくは少なくとも約600連続するアミノ酸を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む。
【0331】
いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号11、配列番号12、配列番号141、配列番号142、及び/または配列番号143のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約150、少なくとも約200、少なくとも約250、少なくとも約300、少なくとも約350、少なくとも約400、少なくとも約450、少なくとも約500、少なくとも約550、もしくは少なくとも約600連続するアミノ酸と、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、もしくは100%同一なアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む。
【0332】
いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号11、配列番号12、配列番号141、配列番号142、及び/または配列番号143のうちのいずれか1つ以上の、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約150、少なくとも約200、少なくとも約250、少なくとも約300、少なくとも約350、少なくとも約400、少なくとも約450、少なくとも約500、少なくとも約550、もしくは少なくとも約600連続するアミノ酸と、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、もしくは100%同一なアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含む。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含む。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止する。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含む。
【0333】
本明細書に開示される単離されたポリペプチドは、天然に存在するANGPTL7ポリペプチドのアミノ酸配列を含むことができ、また天然には存在しない配列を含むこともできる。いくつかの実施形態では、天然に存在する配列は、保存的アミノ酸置換のために、天然には存在しない配列とは異なり得る。例えば、配列は、保存的アミノ酸置換を除いて同一であり得る。
【0334】
いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、非天然または修飾された、アミノ酸またはペプチド類似体を含む。例えば、天然に存在するアミノ酸よりも多数の、D-アミノ酸または異なる官能性置換基を有するアミノ酸がある。
【0335】
本開示はまた、本明細書に開示されるポリペプチドのいずれかをコードする核酸分子も提供する。これには、特定のポリペプチド配列に関連する、あらゆる縮重配列が含まれる(すなわち、1つの特定のポリペプチド配列をコードする配列を有するあらゆる核酸、ならびに開示されている変異体型及びそのタンパク質配列の誘導体をコードする、縮重核酸も含めたあらゆる核酸)。したがって、それぞれの特定の核酸配列がもれなく本明細書で記載されない場合があるが、事実上、個別かつすべての配列が、開示されているポリペプチド配列を介して本明細書に開示され、かつ、記載される。
【0336】
本開示はまた、核酸分子のいずれか1つ以上及び/または本明細書に開示するポリペプチドのいずれか1つ以上を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、担体を含む。担体の例としては、ポリ乳酸(PLA)ミクロスフェア、D,L-乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)ミクロスフェア、リポソーム、ミセル、逆ミセル、脂質コクリエート、及び脂質微小管が挙げられるが、これらに限定されない。
【0337】
本開示はまた、本明細書に開示されるANGPTL7ポリペプチドまたはその断片のいずれかを生成する方法も提供する。そのようなANGPTL7ポリペプチドまたはその断片は、任意の好適な方法により生成することができる。
【0338】
本開示はまた、本明細書に開示される核酸分子のうちのいずれか1つ以上及び/またはポリペプチドのうちのいずれか1つ以上を含む細胞も提供する。細胞は、インビトロ、エキソビボ、またはインビボであり得る。核酸分子は、それらが発現され、コードされたタンパク質が生成されるよう、プロモーター及び他の制御配列に連結させることができる。
【0339】
いくつかの実施形態では、細胞は、例えば、げっ歯類ES細胞、マウスES細胞、またはラットES細胞等の胚性幹(ES)細胞のような全能性細胞または多能性細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、初代体細胞であるか、または初代体細胞ではない細胞である。細胞は、どの供給源からのものでも可能である。例えば、細胞は、真核細胞、動物細胞、植物細胞、または真菌(例えば、酵母等)細胞であり得る。そのような細胞は、魚類細胞もしくは鳥類細胞であり得、またはそのような細胞は、ヒト細胞、非ヒト哺乳類細胞、げっ歯類細胞、マウス細胞もしくはラット細胞等の哺乳類細胞でもあり得る。哺乳類としては、ヒト、非ヒト霊長類、サル、類人猿、ネコ、イヌ、ウマ、雄ウシ、シカ、バイソン、ヒツジ、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット等)、家畜(例えば、雌ウシ、去勢雄ウシ等のようなウシ種;ヒツジ、ヤギ等のようなヒツジ種;及びブタ及び雄ブタ等のようなブタ種)が挙げられるが、これらに限定されない。用語「非ヒト動物」では、ヒトは除外される。
【0340】
添付の配列表に記載されているヌクレオチド及びアミノ酸配列は、ヌクレオチド塩基では標準的な文字の略号を、またアミノ酸では3文字表記を使用して示されている。ヌクレオチド配列は、配列の5’末端から始まり3’末端へ向けて(すなわち、各ラインで左から右へ)進行するという標準的な慣例に従っている。各ヌクレオチド配列の1本の鎖のみが示されているが、表示されている鎖へのいかなる言及によってもその相補鎖が含まれると理解される。アミノ酸配列は、配列のアミノ末端から始まりカルボキシ末端へ向けて(すなわち、各ラインの左から右へ)進行するという標準的な慣例に従っている。
【0341】
本明細書で使用される場合、語句「に対応する」またはその文法的変異形は、特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列または位置の番号付けとの関連において使用される場合、かかる特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列が、ある参照配列(例えば、配列番号1、配列番号4、または配列番号7等)と比較される際の、指定の参照配列の番号付けを指す。言い換えれば、特定のポリマーの残基(例えば、ヌクレオチドまたはアミノ酸等)の番号または残基(例えば、ヌクレオチドまたはアミノ酸等)の位置は、特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列の内部における残基の実際の数字的位置ではなく、参照配列に関して指定される。例えば、特定のヌクレオチド配列は、2配列間の残基の一致を最適化するためにギャップを導入することにより、参照配列に対して整列させることができる。これらの場合、ギャップが存在しても、特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列における残基の番号付けは、整列させてある参照配列に関して行われる。
【0342】
例えば、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む核酸分子は、ANGPTL7ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列を配列番号2の配列に対して整列させた場合に、ANGPTL7の配列が、配列番号2の4,291位に対応する位置にチミン残基を有することを意味する。同じことは、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含むmRNA分子、及びヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含むcDNA分子にも当てはまる。言い換えれば、これらの語句は、ANGPTL7ポリペプチドをコードする核酸分子であって、ゲノム核酸分子が、配列番号2の4,291位におけるチミン残基と相同なチミン残基を含むヌクレオチド配列を有するもの(またはmRNA分子が、配列番号5の529位におけるウラシル残基と相同なウラシル残基を含むヌクレオチド配列を有するもの、またはcDNA分子が、配列番号8の529位におけるチミン残基と相同なチミン残基を含むヌクレオチド配列を有するもの)を指す。本明細書では、そのような配列は、ゲノム核酸分子に言及して「C4,291T変化のあるANGPTL7配列」または「C4,291T変異のあるANGPTL7配列」(またはmRNA分子に言及して「C529U変化のあるANGPTL7配列」もしくは「C529U変異のあるANGPTL7配列」、及びcDNA分子に言及して「C529T変化のあるANGPTL7配列」もしくは「C529T変異のあるANGPTL7配列」)とも呼ばれる。
【0343】
本明細書に記載される、配列番号2に従った4,291位に対応する、ANGPTL7ゲノム核酸分子内での位置は、特定のANGPTL7核酸分子のヌクレオチド配列と、配列番号2のヌクレオチド配列との間で配列アラインメントを実施することによって同定することができる。例えば、配列番号2における4,291位に対応する、ヌクレオチドの位置を同定するための配列アラインメントを実施するのに使用することができる様々な計算アルゴリズムが存在する。例えば、NCBI BLASTアルゴリズム(Altschul et al.,Nucleic Acids Res.,1997,25,3389-3402)またはCLUSTALWソフトウェア(Sievers and Higgins,Methods Mol.Biol.,2014,1079,105-116)を使用することによって配列のアラインメントを実施してよい。しかしながら、配列は、手作業で整列させることもできる。
【0344】
本開示はまた、ヒト対象における眼疾患の治療での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0345】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0346】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患の治療での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0347】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号2に従った4,291位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号5に従った529位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号8に従った529位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号11に従った176位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0348】
本開示はまた、ヒト対象における眼疾患の治療での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0349】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0350】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患の治療での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0351】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号3に従った4,287位に対応する位置にチミンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号6に従った525位に対応する位置にウラシルを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号9に従った525位に対応する位置にチミンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号12に従った175位に対応する位置にヒスチジンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0352】
本開示はまた、ヒト対象における眼疾患の治療での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0353】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0354】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患の治療での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0355】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号132に従った4,243位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号135に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号138に従った481位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号141に従った161位に対応する位置にイソロイシンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0356】
本開示はまた、ヒト対象における眼疾患の治療での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0357】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0358】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患の治療での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0359】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号133に従った4,325位に対応する位置にアデニンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号136に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号139に従った563位に対応する位置にアデニンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号142に従った187位に対応する位置にて終止するANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0360】
本開示はまた、ヒト対象における眼疾患の治療での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0361】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のための、眼疾患を治療または阻害する治療剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。眼疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される眼疾患を治療または阻害する治療剤のいずれでもあり得る。
【0362】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患の治療での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0363】
本開示はまた、ヒト対象の眼疾患を治療するための医薬品の調製での使用のためのANGPTL7阻害剤も提供し、ここで、ヒト対象は、ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号134に従った4,336位に対応する位置にシトシンを含む、ゲノム核酸分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号137に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、mRNA分子、もしくはその相補体;ヒトANGPTL7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列が、配列番号140に従った574位に対応する位置にシトシンを含む、cDNA分子、もしくはその相補体;または配列番号143に従った192位に対応する位置にグルタミンを含むANGPTL7ポリペプチドを有する。ANGPTL7阻害剤は、本明細書に記載されるANGPTL7阻害剤のいずれでもあり得る。
【0364】
上記または以下で引用されている特許文献、ウェブサイト、他の刊行物、受託番号等はいずれも、個々の項目各々が、あらゆる目的のためにその全体が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかの如く同程度に、そのように参照により組み込まれる。ある配列の別バージョンが異なる時期の受託番号と関連している場合は、本出願の有効出願日における受託番号と関連するバージョンが意図される。有効出願日とは、該当する場合、実際の出願日または受託番号に言及している優先権主張出願の出願日のうちいずれか早い方を意味する。同様に、刊行物、ウェブサイト等の別バージョンが異なる時期に公開されている場合、別段に示されていない限り、出願の有効出願日の直近に公開されているバージョンが意図される。本開示のいかなる特徴、ステップ、要素、実施形態、または態様も、別段に具体的に示されていない限り、他の任意の特徴、ステップ、要素、実施形態、または態様と組み合わせて使用することができる。本開示を、明確化及び理解を目的として、例示及び例としてある程度詳述してきたが、特定の変更及び改変が添付の特許請求の範囲内で実施され得ることは明らかであろう。
【0365】
以下の実施例は、実施形態をより詳細に説明するために提供される。これらは、特許請求する実施形態を例示することを意図しており、限定することを意図していない。以下の実施例は、本明細書に記載される化合物、組成物、物品、装置及び/または方法がどのように為され、評価されるかについての開示及び説明を当業者提供するものであり、単に例示的であることが意図され、いかなる特許請求の範囲も限定することは意図されない。数字(例えば、量、温度等)に関し、正確さを保証するべく努められているが、ある程度の誤差及び偏差が考慮され得る。別段に示されていない限り、部は、重量部であり、温度は、℃または雰囲気温度であり、圧力は、大気圧または大気圧近傍である。
【実施例0366】
実施例1:エクソームシーケンシング解析
UK Biobank(UKB)の50Kのエクソームのデータセットと併せたRegeneron Genetics Centerにおけるエクソームシーケンシングと解析により、推定機能喪失型変異体であるp.Arg177Stopが、IOP低下と大きく関連することが特定された(表10)。表11は、ANGPTL7内の全pLOF(アレル頻度≦1%)の集合であるM1マスクと、IOPとの関連を示す。この結果は、表10に示される単一変異体pLOFの関連を支持しており、29例中27例のキャリアが表10に示すp.Arg177Stop変異体を有している。
【0367】
【0368】
【0369】
Geisinger Health Systemの60k(GHS60k)、GHS30k及び/またはUKBと併せたRegeneron Genetics Centerにおける追加のエクソームシーケンシングと解析を行い、その結果を表12~17に示す。
【0370】
GHS60k、GHS30k及びUKBの補完後データセット、ならびに3つのコホートのメタアナリシスにおける、ANGPTL7でのミスセンス(p.Gln175His)変異体と緑内障との関連を表12に示す。p.Gln175Hisの影響の方向(IOP低下)は、表10及び表11で示されるpLOF p.Arg177Stop変異体の影響の方向と同じであり、Gln175His変化がANGPTL7の機能を低下させるよう作用することを示唆している。
【0371】
【0372】
GHS60k、GHS30k及びUKBの補完後データセット、ならびに3つのコホートのメタアナリシスにおける、ミスセンス(p.Gln175His)変異体とIOPgとの関連を表13に示す。
【0373】
【0374】
GHS60k、GHS30k及びUKBのエクソームデータセット、ならびに3つのコホートのメタアナリシスにおける、ミスセンス(p.Gln175His)変異体とIOPgとの関連を表14に示す。
【0375】
【0376】
GHS60k、GHS30k及びUKBのエクソームデータセット、ならびに3つのコホートのメタアナリシスにおける、ミスセンス(p.Gln175His)変異体と緑内障との関連を表15に示す。
【0377】
【0378】
burdenテストにおける、ANGPTL7でのM1.1(pLOF変異体≦1% AAF)マスクとIOPgとの関連を表16に示す。
【0379】
【0380】
UKBのエクソームと遺伝子型決定済/補完後データセットにおける、ミスセンス(p.Gln175His)変異体とIOPccとの関連を表17に示す。
【0381】
【0382】
実施例2:遺伝学的及び機能的研究からANGPTL7が緑内障の治療標的として特定される
試験デザイン及び参加者
5つのコホートからのデータを使用して関連試験を行った。コホートには以下が含まれた。1)UK Biobank(UKB)は、4年にわたり40~69歳の500,000人超が登録され、生活習慣、環境、病歴、物理的測定及びDNA試料に関する広範なデータが収集された、大規模な前向き研究である。UKBコホート全体で実施されたゲノムワイド関連解析では、IOPを測定したヨーロッパ系92,672例及びアフリカ系4,179例の参加者をIOP解析に含めた。緑内障関連解析では、ヨーロッパ系の症例8,639例と対照453,746例、ならびにアフリカ系の症例371例と対照9,361例を含めた。配列決定されている約150,000例のUKB参加者で実施されたエクソームワイド関連解析では、ヨーロッパ系47,096例及びアフリカ系1,743例の個人をIOP解析に含めた。2)MyCode Community Health Initiative of Geisingerからの計約145,000例の配列決定済み個人からなるDiscovEHR研究の集団(GHS)では、その中のIOP測定値のある緑内障とは診断されなかった個人29,395例、緑内障の症例8,154例と対照116,557例を含めた。3)スウェーデンをベースとしたMalmo diet and cancer study(MDCS)には、食事ががんに及ぼす影響を研究するために募集された約29,000例の参加者が含まれる。MDCSからの緑内障の症例1,708例と対照26,222例を含めた。4)Mount Sinai’s BioMe Personalized Medicine(MSSM)コホートは、広範囲にわたる生物医学的形質を特徴とする、祖先の異なる約31,000例の参加者からなる、電子カルテ(EHR)で結ばれた臨床ケアコホートである。ヨーロッパ系の症例424例と対照8,774例、及びアフリカ系の症例1,349例と対照11,258例が緑内障解析に使用された。5)Primary Open Angle African American Glaucoma Genetics(POAAGG)研究は、ペンシルバニアのUniversity of PennsylvaniaのScheie Eye
Institute及びその提携研究施設から募集された35歳以上の自己申告によるアフリカ系の個人からなる5年間の集団ベースプロジェクトである。POAAGGでのIOP関連解析では、IOPを測定し、かつPOAGの診断をされていない個人3,097例を含め、また、POAG症例2,474例と対照4,092例を緑内障関連解析に含めた。
【0383】
表現型の定義
Ocular Response Analyzer(ORA,Reichert Corp.,Buffalo,New York)を使用して、各眼でUKBのIOPを測定した。この試験前の4週間に眼の手術を受けているかまたは眼の感染症があると参加者から報告があった場合は、それらの参加者は試験から除外した。ORAは、ゴールドマン式眼圧計に相当するIOP(IOPg)と角膜厚に影響されない補正IOP(IOPcc)の2種類のIOPを算出する。IOPgは、ゴールドマン圧平眼圧計により測定されるIOPに最も近い値を出すもので、IOP測定のゴールドスタンダードとされており、一方、IOPccでは、角膜の生体力学特性の影響を除くよう補正されたIOP測定値が得られる。この研究では、他のコホートにおいてIOPgの測定値がIOP測定値に最も匹敵していたことからIOPgに焦点をあてており、本明細書ではIOPgはIOPと呼ばれる。IOPの関連解析では、以下の個人を除外した:1)緑内障の診断を有する(N=1,932)、2)IOP測定値が、平均からの標準偏差5を超えている、及び3)両眼に10mmHg超の差がある。両眼の平均IOP値を、それぞれの個人について作成した。両眼のIOP測定値が得られない場合は片目のみのIOPを使用した。UKBの場合同様、GHS(EHRでの直近のIOP測定値を使用した)及びPOAAGGの左右の眼の平均IOPを解析し、上記で概説された除外及び基準と同じものを適用した。
【0384】
UKBでの症例のICDに基づく緑内障の定義は、Health Episode Statistics(HES)の入院患者の記録でICD10-H40の一次診断が1回または二次診断が2回以上であることを要件とした。GHS、MDCS及びMSSMでのICDに基づく緑内障の症例の定義は、EHRにおいてICD10-H40の診断を入院患者として受けているかまたは外来患者として2回以上受けていることを要件とした。ICDに基づく除外者は、H40~H42のコード範囲で一次診断を1回以上または二次診断を2回以上受けていた。ICDに基づく緑内障対照者は、症例とならないか、または除外されない個人と定義された。
【0385】
UKBでは、症例の定義においてICDに基づく緑内障と自己申告によるものを併せており、その場合、個人が、タッチスクリーンの質問票にある眼の問題もしくは障害の一覧から「緑内障」を特定したか、または口頭面接で緑内障に罹患したことがあると述べているか、またはICD10 H40緑内障の症例であった場合に、その個人を症例と見なした。UKBにおける緑内障の健常対照者は、タッチスクリーンまたは口頭面接で緑内障であるという申告をしていない個人と定義され、上記のようにICDに基づく緑内障の対照者と定義された(Van Hout,2019,BioRxiv. https“//doi.org/10.1101/572347”)。
【0386】
POAAGGにおいて緑内障の症例を定義するために使用された基準の詳細な説明は、他の箇所で記載されている(Charlson,Ophthalmology,2015,122,711-20)。手短に言えば、POAGの症例は、虹彩角膜角の開放を有すると定義され、片眼または両眼の特徴的な緑内障性視神経所見、特徴的な視野欠損、及び緑内障を二次的に引き起こすすべての原因は除外された。POAAGGの対照者は、強度の近視(-8.00ジオプトリーを超える)もしくは老視(+8.00ジオプトリー)、POAGの家族歴、視野の異常、21mmHg超のIOP、神経網膜縁の菲薄化、陥凹、切痕または神経線維層欠損がなく、視神経が非対称であるかまたは両眼のカップ対ディスク比が0.2より大きい、35歳以上の対象と定義された。POAAGGの追加の対照者は、ICD9による緑内障の診断のない個人として、Penn Medicine Biobankから特定された。
【0387】
試料の調製、シーケンシング及びジェノタイピング
UKB、GHS、MDCS、MSSM、及びPOAAGGの試料の調製及び全エクソームのシーケンシングを記載のように実施した(Dewey,Science,2016,354,6319、及びVan Hout,2019,BioRxiv.https“//doi.org/10.1101/572347”)。UK Biobank参加者のDNA抽出とジェノタイピングについての詳細は、Bycroft(Bycroft,Nature,2019,562,203-209)に記載されている。
【0388】
統計解析
統計解析には、burdenテストの記載、レアバリアント解析、及びメタアナリシス法が含まれた。
【0389】
ヒト線維柱帯(TM)細胞培養及びデキサメタゾン治療
Duke University,NCのStamer研究室からヒトTM細胞を入手し、以前に開発された方法を使用して特徴付けを行った。ヒトTM細胞を培養し、10%ウシ胎児血清(FBS;Atlas Biologicals,Fort Collins,CO,USA)、ペニシリン(100単位/mL)、ストレプトマイシン(0.1mg/mL)、及びL-グルタミン(0.292mg/mL)(Thermo Fisher Scientific,Rockford,IL,USA)を添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Invitrogen-Gibco Life Technologies,Grand Island,NY,USA)に維持した。ヒトTM細胞を6ウェルプレートでコンフルエントな状態になるまで培養し、その後、ビヒクル対照(0.1%エタノール)またはデキサメタゾン(DEX、100nM)でさらに72時間処理した。
【0390】
IOP測定
イソフルラン麻酔下にあるIOPを前述のように測定した。IOP測定では、マウスを麻酔してから、TonoLab rebound眼圧計(Colonial Medical Supply,Franconia,NH)を使用して両眼でIOPを測定した。両眼のIOP測定は3~5分で終了した。各眼のIOPを測定してから、Angptl7注射を開始し、以降、6日間毎日注射した。
【0391】
ANGPTL7タンパク質の硝子体内注射
ガラス製マイクロシリンジ付き33ゲージ針(容量5μL;Hamilton Company)を使用した。眼の眼球を突出させ、赤道部強膜を介して針を挿入し、約45度の角度で硝子体腔内へ挿入し、その際、水晶体または網膜の後部に触れないよう注意した。ANGPTL7タンパク質(カタログ番号4960-AN-025;R&D Systems,Minneapolis,MN)またはPBS(1μL)を1分間かけて硝子体内に注射した。その後、(混合を促進するため)針をさらに45秒間留置し、それから素早く引き抜いた。注射は1回のみ0日目に投与した。
【0392】
ANGPTL7タンパク質の前房内注射
ガラス製マイクロシリンジ付き33ゲージ針(容量5μL;Hamilton Company)を使用した。注射前及び注射中、マウスを酸素(0.8L/分)含有イソフルラン(2.5%)で麻酔した。点眼麻酔では、両眼に1~2滴の0.5%プロパラカインHCl(Akorn,Inc.)を投与した。各眼の眼球を突出させ、角膜縁領域の真上の角膜を介して、角膜と平行になる角度で前房内へ針を挿入し、その際、虹彩、水晶体前嚢上皮、または角膜内皮に触れないよう注意した。最高で1μLのANGPTL7タンパク質(カタログ番号4960-AN-025;R&D Systems,Minneapolis,MN)またはPBSを(30秒間かけて)ゆっくりと注射した。その後、針を引き抜いた。手技は各動物の両眼で実施された。注射は1回のみ0日目に投与した。
【0393】
RNAScopeを使用するインサイチュハイブリダイゼーション
ヒトドナーの眼におけるTM単一細胞集団特異的遺伝子発現の発現パターンは、RNAScope(登録商標)を製造者の仕様(Advanced Cell Diagnostics)に従って使用し、インサイチュハイブリダイゼーションによって決定された。簡単に言えば、10%NBF固定のパラフィン包埋ヒトドナーの眼杯を5~10μmの切片に切り、SUPERFROST(登録商標)Plusスライドガラスに封入した。RNAScopeでは、スライドをスライドウォーマーで60℃にて1時間ベイキングし、脱パラフィンを20分間行った。次いで、組織切片を、前処理1-室温で10分間のRNAScope過酸化水素処理、その後、前処理2-Oster Steamer(IHC World, LLC, Model 5709)での標的賦活化処理で90℃にて20分間の煮沸、及び30分間の前処理3-HybEZオーブンで40℃でのRNAScope protease plus処理に供した。その後、組織切片を、DNase Iと共に40℃で10分間インキュベートし、ゲノムDNAに結合するプローブからの潜在的バックグラウンドを除去した。その後、組織切片を水で5回洗浄し、RNAScopeプローブと40℃で2時間ハイブリダイズさせ、製造者のアッセイプロトコールの残りの工程を、Amplified1からAmplified6まで実施した。スライドを、RNAScope洗浄バッファーで2回(それぞれ室温で2分間)洗浄した。シグナルは、Red使用溶液(Red B対Red Aの比は1:60)と共に光の当たらない状態で室温にて10分間インキュベーションし、その後、スライドを水で数回洗浄して顕微鏡下で観察して検出した。いくつかの実験では、蛍光シグナルを視覚化し、広視野Nikon Eclipse Ti-E顕微鏡を使用して撮像した。
【0394】
細胞培養。
HEK293細胞株を、10%FBS及び1%ペニシリン-ストレプトマイシン-グルタミン(BRAND)を添加したDMEM培地(4.5g/LのD-グルコース、(+)L-グルタミン、(-)リン酸ナトリウム、(-)ピルビン酸ナトリウム)で、5%CO2下、加湿雰囲気で37℃にて培養した。
【0395】
トランスフェクション.
トランスフェクション前日、10%FBSを添加したOptiMEMにHEK293細胞を播種した。24時間後、細胞にFuGENE 6、及び以下のタンパク質:ANGPTL7野生型、Gln175His、及びArg177*をコードする10ugのpcDNA3.1(+)をトランスフェクトした。24時間後、培地を2%FBS OptiMEMで交換した。翌日、細胞を、タンパク質分析及びRNA分析用に、それぞれ、プロテアーゼとホスファターゼの阻害剤(BRAND)またはTRIzol試薬(Invitrogen)を添加したRIPAバッファーに回収した。上清をEppendorfチューブに移し、下流のタンパク質分析用に直ちにフラッシュ凍結した。
【0396】
RNA抽出及びTaqman解析。
TRIzol試薬(Invitrogen)及びRNeasyキット(Qiagen)を製造者の指示書に従って使用してトータルRNAを抽出し、RNase不含DNase
I(Promega)で処理した。Superscript VILO cDNA合成キット(Invitrogen)を使用してcDNAを合成した。QuantStudio 6 Flex(Applied Biosystems)のTaqMan Fast
Advanced Master Mix(Applied Biosystems)ならびにANGPTL7(Hs00221727-Applied Biosystem)及びGAPDH(Hs02786624_g1-Applied Biosystem)の市販のプライマー及びプローブを使用してTaqman解析を実施した。
【0397】
ウェスタンブロット。
ウエスタンブロット法は、標準的手順を使用して、1:1,000希釈のANGPTL7に対するウサギポリクローナル抗体(10396-1-AP ProteinTech)を使用して実施された。
【0398】
ELISAアッセイ。
ANGPTL7は、製造者の指示書に従ってELISAで定量した(LS-F50425 Life Sciences)。細胞溶解物を1:1,000に希釈した。上清を1:10,000に希釈した。SpectraMax M4マイクロプレートリーダー(Molecular Devices)で450nmにてELISAプレートを読み取った。
【0399】
結果
ANGPTL7のコーディング変異体はIOP及び緑内障と関連する
レアコーディング変異体のIOPに対する影響を、緑内障の診断のある症例を除外した後、2つの大規模コホートであるUK Biobank(UKB)及びGeisinger DiscovEHR(GHS)(
図1)で120,145例のヨーロッパ系個人について検討した。IOPとの関連について、マイナーアレル頻度(MAF)が1%未満であるタンパク質を変化させる変異体(スプライスバリアントを含む)1,368,641例を調べた。2つのレアコーディング変異体がIOP低下と大きく関連しており(p値<5E-08)(
図1)、それらは、低IOPと関連するson of sevenless2(SOS2)でのミスセンス変異体(p.Pro191Arg;MAF=約1.0%)(ベータ
アレル=-0.11標準偏差(SD);p値=3.39E-08)、及び、やはり低IOPと関連するアンジオポエチン様7(ANGPTL7)でのミスセンス変異体(p.Gln175His、MAF=約0.7%)(ベータ
アレル=-0.21SD、p値=3.2E-19、
図2A)であった。
【0400】
ANGPTL7での、レアな、予測される機能喪失(pLOF)型変異体(Arg177*、AAF=約0.03%)と、低IOP(ベータ
アレル=-0.31SD、p値=4.0E-03、
図2B)との閾値下の関連もまた認められた。ANGPTL7におけるGln175Hisのヘテロ接合体及びホモ接合体の保有者はそれぞれ、IOPの中央値が5.1%(0.8mmHg)及び26.5%(4.1mmHg)低下しており(
図2C)、Arg177*変異体は、ヘテロ接合体保有者で9%(1.4mmHg)のIOP中央値の減少をもたらした(
図2D)。IOPの低下の生物学的重要性を理解するため、UKB、GHS及びMount Sinai School of Medicine(MSSM、n=31,203)とMalmo(MDCS、n=29,483)で収集された2つの追加系列における、ANGPTL7変異体の緑内障リスクに対する影響を調べた。これらのコホート全体のメタアナリシスでは、Gln175His保有者における緑内障リスクの顕著な低下(オッズ比(OR
アレル)=0.74、p値=1.9E-05、
図2E)、及びレアなArg177*変異体の保有者における、閾値下ではあるが一貫したリスクの低下(OR
アレル=0.79、p値=3.6E-01、
図2F)が示された。以上をまとめると、ミスセンス変異体及びANGPTL7でのpLOF変異体と、低IOP及び緑内障リスクの低下との関連は、ANGPTL7の機能の喪失または低下がIOP低下、及び緑内障からの保護をもたらすという仮説を支持している。
【0401】
ANGPTL7でのごくレア変異体が、集合体として、IOPに対し影響を及ぼすかどうかを評価するため、Gene burdenテストを実施した。Gln175His及びArg177*を除く、5つのアルゴリズムによって有害であると予測された30のpLOFとミスセンス変異体のセットと、IOPとの関連を調べた。burdenテストでは、低IOPとの閾値下の関連が示され(ベータ=-0.31、p値=8.40E-03)、ANGPTL7における追加の変異体がIOPを低下させて緑内障からの保護をもたらし得ることを示唆している。しかしながら、現在の試料サイズでは、これらの関連は統計的有意性には届かない。
図3は、Gln175His、Arg177*の保有者、及び少なくとも4例の他のごくレアな変異体の保有者におけるIOPの分布を示す。
【0402】
アフリカ系個人におけるANGPTL7変異体
UKB、MSSM、及びPrimary Open Angle African American Glaucoma Genetics(POAAGG)研究におけるアフリカ系個人でのIOP(及び緑内障)とANGPTL7変異体との関連もまた分析した。ANGPTL7でのpLOF変異体(Trp188*)が同定され、ヨーロッパ系個人(MAF=約0.0013%)と比較してアフリカ系個人(MAF=約0.27%)においてより高頻度に見られ、2つのコホート全体のメタアナリシスでは、IOPの低下(ベータアレル=-0.13、p値=5.3E-01;
図7A)、及び緑内障に対するリスクの低下(ORアレル=0.71、p値=9.9E-02;
図7B)の傾向がある。pLOF変異体のArg177*とTrp188*の両方を含めたメタアナリシスでは、緑内障との関連についてのp値が1.9E-01(Arg177*単独)及び9.8E-02(Trp188*単独)から6.9E-02(
図7D)に減少した。同様の結果がIOPに関して得られた(
図7C)。
【0403】
種間の眼組織でのANGPTL7発現
異なる種を通した眼組織でのANGPTL7の発現を同定するため、眼の様々な部分からのトランスクリプトームプロファイルを作成した。ANGPTL7高発現が、ヒト及びアフリカミドリザルの眼の角膜、線維柱帯(TM)、及び強膜で観察された(
図4A及び4B)。Angptl7高発現はまた、C57BL/6Jマウスの眼の角膜、TM、強膜、視神経、及び脈絡膜/RPEでも観察された(
図4C)。ヒトANGPTL7及びマウスAngptl7用RNAScopeプローブを使用したヒトドナー及びマウス眼でのインサイチュハイブリダイゼーションでは、TM、角膜間質、及び強膜でのANGPTL7/Angptl7の発現が示された(
図4D及び
図4E)。
【0404】
デキサメタゾン処理時のヒトTM細胞で遺伝子発現が変化する
デキサメタゾン(DEX)処理は、ANGPTL7上方制御を含め、TMにおいて多くの生化学変化を遺伝子発現レベルで引き起こすことが知られている。これまでのこれらの所見をさらに特徴付けするため、ビヒクル(0.1%エタノール)またはDEX(100nM)で72時間処理した3つの独立したヒト眼からの3つのヒトTM初代細胞株で、定量的PCR(qPCR)を実施した。qPCR分析により、3つのうち2つでANGPTL7発現の発現増加が明らかになり(
図5)、ANGTPL7のDEX誘導性上方制御におけるある程度の変動性を示唆しており、一般集団においてステロイド治療に反応して観察された変動性と一致している。
【0405】
Angptl7はマウス眼でIOPを増大させる
以前の研究では、TM細胞でのANGPTL7過剰発現は細胞外マトリックスの沈着と再構成の変化をもたらすこと(Comes et al.,Genes to Cells: Devoted to Molecular & Cellular Mechanisms,2011,16,243-259、及びKuchtey,Invest.Ophthalmol. & Visual Sci.,2008,49,3438-48)、及び緑内障患者の房水でANGPTL7が増大していること(Kuchtey,Invest.Ophthalmol. & Visual Sci.,2008,49,3438-48)が示されたが、IOP制御におけるANGPTL7の役割は明らかではない。IOP制御におけるANGPTL7の役割を検討するため、ANGPTL7タンパク質をマウスに硝子体内及び前房内経路で注射し、IOPを経時的に測定した。マウスでのANGPTL7タンパク質の硝子体内注射では、IOPの初期降下がもたらされ、その後、4日目からIOPが4~5mmHg(ベースラインと比較して22~25%)上昇し始め、実験終了の7日目まで持続した(
図6A)。同様に、マウスでのANGPTL7タンパク質の前房内注射では、IOPの初期降下及びその後の上昇(2~5mmHg)がもたらされ、3日目から始まり実験終了の7日目まで続いた(
図6B)。ビヒクル注射マウスは、いずれの投与経路でもIOP増大を示さなかった。
【0406】
HEK293全細胞溶解物におけるANGPTL7のGln175His及びArg177Stopの外因性発現
HEK293全細胞溶解物におけるANGPTL7の2つの変異体(Gln175His及びArg177Stop)の発現を示すため、試験を実施した(
図8A及び
図8B)。野生型ANGPTL7と比較して、Gln175His変異体の激減が細胞上清で観察された(
図8C及び
図8D)。さらに、Arg177Stop変異体が上清中に分泌され得るのかどうかを決定するため、試験を実施した(
図8E)。HEK293でのANGPTL7の野生型及びGln175His変異体の外因性発現では、比較可能な細胞内タンパク質レベルが示されたが、野生型ANGPTL7と比較して分泌Gln175Hisの激減が示された。HEK293細胞でのArg177Stopの発現では、細胞内タンパク質レベル低下が示された。Arg177Stop変異体が分泌されることはできなかった。
【0407】
HEK293細胞株でのANGPTL7 Gln175His及びANGPTL7 Arg177*の発現解析
HEK293T細胞において、遺伝子関連解析で同定されたANGPTL7の2つの変異体(Gln175His及びArg177Stop)の発現及び分泌を評価するため、インビトロ実験を実施した。「野生型」(非突然変異体)ANGPTL7コード領域、またはGln175His及びArg177Stopの突然変異体型をもたらす変異のいずれか保持するプラスミドをHEK293Tに導入した。野生型、Gln175His及びArg177StopのANGPTL7それぞれのmRNAのレベルを測定したところ、Gln175His及びArg177StopのmRNAが野生型の場合と比較して減少していることが観察された(
図9A)。全細胞溶解物(
図9B)及び細胞上清(
図9D)を抗ANGPTL7ポリクローナル抗体でプローブし、野生型ANGPTL7及び2つの突然変異体タンパク質のレベルを決定した。ELISAアッセイを実施し、全細胞溶解物(
図9C)及び上清(
図9E)における各タンパク質のレベルを定量化した。結果は、全細胞溶解物では野生型、Gln175His及びArg177Stopのタンパク質のレベルに顕著な差はないが(
図9B及び9C)、細胞の上清では、野生型タンパク質と比較した場合にGln175His及びArg177Stopの量の激減があることを示している(
図9D及び9E)。これらのデータは、このインビトロ系ではGln175His突然変異及びArg177Stop突然変異がANGPTL7を十分に分泌させなくしていることを示唆しており、ANGPTL7の機能の喪失または低下が眼圧低下、及び緑内障からの保護をもたらすという遺伝子的仮説と一致している。
【0408】
本研究では、緑内障治療のための可能性の高い戦略としてのANGPTL7阻害を強調する遺伝学的及び機能的証拠が実証される。ヨーロッパ人での遺伝子関連解析により、ANGPTL7でのレアミスセンス変異体であるGln175His(rs28991009)は、IOPの低下及び緑内障のリスクの低下と関連することが特定された。ANGPTL7でのpLOF変異体であるArg177*(rs143435072)もまた、やはりIOPの低下と関連することが特定され、Gln175His保有者は、ANGPTL7活性の喪失または低下を介して緑内障から保護されていることが示唆される。この仮説と一致して、ANGPTL7でのいくつかのごくレアな変異体は、集合体として、IOP低下と関連しており、ANGPTL7の追加のpLOF変異体であるTrp188*がアフリカ系個人で豊富であり、これらの人々でもまた、緑内障から保護される傾向にあることが示された。以上をまとめると、遺伝子データは、ANGPTL7の下方制御と緑内障からの保護の間の因果関係を強く示している。マウス、ヒト及びアフリカミドリザル全体の眼組織でのRNAシーケンシング及びインサイチュハイブリダイゼーションのデータでは、角膜及び線維柱帯で最も強いANGPTL7発現が示された。
【0409】
本明細書に記載されている改変に加え、記載されている主題のさまざまな改変は、前述の記載から当業者には明らかとなるであろう。そのような改変もまた、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。本出願で引用される各参照(学術論文、米国特許及び非米国特許、特許出願公開、国際特許出願公開、遺伝子バンク受託番号等が含まれるが、これらに限定されない)は、その全体が、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。