(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025023326
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】照明具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/00 20060101AFI20250206BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20250206BHJP
【FI】
F21S8/00 100
F21V23/00 160
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024214198
(22)【出願日】2024-12-09
(62)【分割の表示】P 2019098061の分割
【原出願日】2019-05-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 発行年月:2019年2月 発行元:三協立山株式会社 刊行物名:エクステリア建材総合カタログ2019-2020、カタログNo.STX1260A 該当ページ:p334、381
(71)【出願人】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100228511
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彩秋
(74)【代理人】
【識別番号】100173462
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 一浩
(74)【代理人】
【識別番号】100194179
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 泰宏
(74)【代理人】
【識別番号】100166442
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 洋雅
(72)【発明者】
【氏名】石▲崎▼ 唯
(72)【発明者】
【氏名】井上 泰平
(72)【発明者】
【氏名】島田 珠代
(57)【要約】
【課題】光源が直接見えることがなく、且つ光源への電気配線が外部から見えない意匠性の良い照明具を提供することを目的とする。
【解決手段】取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材は被取付部への固定部と間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、取付材とカバー材に囲まれた配線空間が形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、
取付材は被取付部への固定部と間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、
取付材とカバー材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする照明具。
【請求項2】
取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、
取付材は被取付部への固定部を有し、
カバー材は間接光形成部を有しており、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、
取付材とカバー材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする照明具。
【請求項3】
取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、
取付材は被取付部への固定部を有し、
取付材とカバー材とによって間接光形成部が形成されており、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、取付材とカバー材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする照明具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の柱や壁体などの建材に取り付ける照明具では、照明具を見る方向によっては光源が直接見えてしまう場合があり、眩しく感じることがあった。また、光源に繋がれた電気配線が外部に露出する場合もあり、意匠性が悪かった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「エクステリア建材総合カタログ2018-2019(STX1175A)」三協立山株式会社、2018年2月、p.56
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記課題に鑑み、光源が直接見えることがなく、且つ光源への電気配線が外部から見えない意匠性の良い照明具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のうち請求項1に記載の照明具は、取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材は被取付部への固定部と間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、カバー材と取付材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明のうち請求項2に記載の照明具は、取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材は被取付部への固定部を有し、カバー材は間接光形成部を有しており、間
接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、カバー材と取付材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のうち請求項3に記載の照明具は、取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材は被取付部への固定部を有し、取付材とカバー材とによって間接光形成部が形成されており、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、カバー材と取付材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、取付材は間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しているので、照明具の外部から光源が見えることがなく、眩しく感じることがない。また、取付材とカバー材に囲まれた配線空間内に、光源に接続された電気配線を収納することができるため、電気配線が外部に露出することが無く、意匠性に優れる。さらに、照明具を被取付部に取り付ける際は、取付材に光源を取り付けたのちに、被取付部に取り付けられた取付材に対し電気配線を行った後、取付材にカバー材を取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0009】
請求項2の発明によれば、カバー材は間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しているので、照明具の外部から光源が見えることがなく、眩しく感じることがない。また、取付材とカバー材に囲まれた配線空間内に、光源に接続された電気配線を収納することができるため、電気配線が外部に露出することが無く、意匠性に優れる。さらに、照明具を被取付部に取り付ける際は、被取付部に取り付けられた取付材に対して、光源の取り付け及び電気配線を行ったカバー材を取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0010】
請求項3の発明によれば、取付材とカバー材とで間接光形成部が形成されており、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しているので、照明具の外部から光源が見えることがなく、眩しく感じることがない。また、取付材とカバー材に囲まれた配線空間内に、光源に接続された電気配線を収納することができるため、電気配線が外部に露出することが無く、意匠性に優れる。さらに、照明具を被取付部に取り付ける際は、取付材に光源を取り付けたのちに、被取付部に取り付けられた取付材に対して電気配線を行った後、カバー材を取付材に取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図3】
図2のIIIの、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【
図7】(a)は(b)の照明具の拡大図であり、(b)は
図9のVII-VII線断面図である。
【
図10】第五実施形態の照明具を前後幅の小さな門柱に取り付けた場合の横断面図である。
【
図15】第七実施形態の照明具を前後幅の小さな門柱に取り付けた場合の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
【0013】
本発明の第一実施形態として、照明具L1を壁体(被取付部)11に取り付けた場合を
図1乃至
図3に示す。なお、以下の説明において前後とは
図2の紙面に対して手前側及び奥側とし、一方側及び他方側とは上下方向の上側及び下側を指すものとする。
【0014】
壁体11は、
図2に示すように地面Gに立設されており、前面には2本の略直方体状の照明具L1,L1がそれぞれ略水平方向、略鉛直方向に取り付けられている。これら2本の照明具L1,L1の構造は同一であり、取り付けられている向きが異なるだけである。以下では、壁体11の上部に略水平方向に取り付けられている照明具L1について説明する。
【0015】
照明具L1は、
図1及び
図3に示すように、壁体11にスペーサー12を介してネジ止めされた取付材20と、取付材20を前側から覆うカバー材30と、取付材20に取り付けられた光源5と、光源5から照射された光を他方側へ反射することで間接光51を他方側へと照射する反射板6と、照明具L1の左右両端部に取り付けられた小口キャップ13,13から構成されている。
【0016】
取付材20は、照明具L1を壁体11に取り付けるためのものであって、照明具L1の長手方向に亘って設けられている。取付材20は、壁体11にスペーサー12を介してネジ止めされている固定部201と、固定部201の一方側部に連結されている一方側見込壁202と、固定部201の他方側部に連結されている反射板保持部203と、反射板保持部203の他方側前方に位置する光源保持部204と、反射板保持部203から他方側後方へ伸びるフィン206から構成されている。そして、光源保持部204と、反射板保持部203と、フィン206によって、間接光形成部40が形成されている。固定部201は略鉛直方向に配置されており、スペーサー12は固定部201と壁体11に対し面接触している。一方側見込壁202の後端と壁体11との間には空隙が設けられている。また、一方側見込壁202は、前側へ下方傾斜していて、前端部にはカバー材30と係合する係合部202aが形成されている。間接光形成部40は、他方側へと開口していて、開口部401から他方側へと間接光51を照射するものである。反射板保持部203は、反射板6を他方側へ向けて保持している。光源保持部204は、LEDである光源5による照射光が一方側後方へと照射されるように、光源5を他方側前方から包み込むようにして保持しており、光源5は照明具L1の外部から見えない。なお、光源5は
図3に示すように、照明具L1の長手方向に等間隔に複数個配置されている。光源5から照射された光は、
図1のように反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射される。光源保持部204の他方側端部には、カバー材30と弾性係合する係合部205が形成されている。フィン206は、反射板6によって反射された間接光51が他方側へと効率的に照射されるようにするためのものであって、他方側端部の他方側面は後述のカバー材30の他方側見込壁303の他方側面と略面一である。フィン206は反射板保持部203か
ら他方側後方へ伸びており、鉛直方向下方へと伸びている場合と比べて、開口部401の開口間口、すなわち間接光51の照射間口が広く、より効率良く間接光51を照射できる。また、フィン206の後端と壁体11との間には空隙が設けられている。そして、フィン206の前面は光源5の映り込みが目立たないようにするため、凹凸加工が施されている。
【0017】
カバー材30は、照明具L1の長手方向に亘って取付材20を覆っており、断面略コ字状である。カバー材30は、取付材20の係合部202a,205にそれぞれ固定される一方側見込壁302及び他方側見込壁303と、両者を連結している見付壁301によって構成されている。一方側見込壁302は前側へ下方傾斜していて、一方側面(上面)は取付材20の一方側見込壁202の一方側面(上面)と略面一である。一方側見込壁302の後端部には、取付材20の係合部202aと係合する被係合部302aが形成されている。他方側見込壁303は略水平に配置されていて、後端部には取付材20の係合部205と弾性係合する被係合部303aが形成されている。
【0018】
取付材20の固定部201と一方側見込壁202と反射板保持部203と光源保持部204及び、カバー材30によって囲まれた空間は、配線空間S1として使用される。配線空間S1は照明具L1の長手方向に亘って連続した空間であり、光源5に接続された電気配線Eが収納されている。照明具L1を壁体11に取り付ける際には、光源5を取り付けた取付材20を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、カバー材30を取付材20に係合させればよい。なお、配線空間S1の長手方向両端部は小口キャップ13,13で塞がれているので、配線空間S1の内部に雨水等が浸入することはない。
【0019】
次に、このように構成した本発明の照明具の第一実施形態による作用効果について述べる。取付材20は間接光形成部40を有していて、間接光形成部40に配置された光源5は、間接光形成部40の内方へ光を照射することで間接光形成部40の開口部401から間接光形成部40の外方に間接光51を照射している。すなわち、光源保持部204は、光源5からの光が一方側後方へと照射されるように、光源5を他方側前方から包み込むようにして保持しており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射され、光源5は照明具L1の外部から見えなくなっているので、光源が直接見えて眩しく感じるということがない。
【0020】
そして、照明具L1は、間接光形成部40が取付材20のみによって形成されているので、光源5の向きや反射板6の角度等の微調整が不要であり、施工性に優れる。
【0021】
また、照明具L1は、取付材20とカバー材30に囲まれた配線空間S1内に、光源5に接続された電気配線Eを収納することができるため、電気配線Eが外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0022】
そして、照明具L1は、固定部201を壁体11に固定するネジの頭部が配線空間S1内に位置しているので外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0023】
さらに、照明具L1を壁体11に取り付ける際には、光源5を取り付けた取付材20を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、取付材20にカバー材30を取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0024】
また、取付材20の一方側見込壁202とカバー材30の一方側見込壁302の一方側面は略面一であって、前側へ下方傾斜している。すなわち、壁体11から遠ざかるにつれて照明具L1の上下方向の幅が狭まる方向に傾斜しているため、上方からの雨水等は照明具L1の前側に流れ落ち、照明具L1の上面に溜まらない。また、照明具L1の上下方向
の幅が細く見え、より意匠性が高くなっている。
【0025】
そして、カバー材30が一方側見込壁302を有していることで、カバー材30が見付壁301のみで構成されていて見付壁301の一方側端部に被係合部を有する場合に比べて、カバー材30に一方側(上側)から荷重がかかった際にカバー材30がより照明具L1から脱落しにくくなっている。
【0026】
次に、本発明の第二実施形態として、照明具L2を壁体(被取付部)11に取り付けた場合を
図4(a),(b)に示す。
図4(a)は照明具L2を壁体11の中間部に取り付けた場合であり、
図4(b)は角部11aを有する壁体11に取り付けた場合である。照明具L2の構成の多くの部分は第一実施形態の照明具L1と同一であるが、以下の点において相違する。取付材20の壁体11への固定部201aは、壁体11に沿って鉛直方向に、一方側見込壁202の後端部から一方側へと突出して設けられている。すなわち、取付材20は、壁体11にネジ止めされている固定部201aと、一方側見込壁202と、一方側見込壁202の他方側面から延びる見付壁208と、見付壁208の下部に連結している反射板保持部203と、反射板保持部203の他方側前方に位置する光源保持部204と、反射板保持部203から後方へ伸びた他方側見込壁207から構成されている。他方側見込壁207は、カバー材30の他方側見込壁303よりも一方側に位置していて、
図4(b)のように照明具L2を壁体11の角部11aに取り付けた場合には、壁体11の多方側面と面一となる。そして、間接光形成部40は、光源保持部204と、反射板保持部203と、他方側見込壁207から構成されている。
図4(a)のように照明具L2を壁体11の中間部に取り付けた場合には、光源5は照明具L2の外部から見えなくなっており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射される。また、
図4(b)のように照明具L2を壁体11の角部11aに取り付けた場合には、光源5は照明具L2の前側、一方側及び他方側から見えなくなっており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側後方へ照射される。なお、照明具L2を壁体11に取り付ける際は、光源5を取り付けた取付材20を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、取付材20にカバー材30を取り付ければよい。また、照明具L2の壁体11への別の取り付け手順として、まず取付材20に対して光源5の取り付け及び電気配線作業を行い、取付材20へのカバー材30の取り付けが完了した後に取付材20の固定部201aを壁体11にネジ止めすることもできる。
【0027】
次いで、このように構成した本発明の照明具の第二実施形態による作用効果について述べる。取付材20は間接光形成部40を有していて、間接光形成部40に配置された光源5は、間接光形成部40の内方へ光を照射することで間接光形成部40の開口部401から間接光形成部40の外方に間接光51を照射している。すなわち、光源保持部204は、光源5からの光が一方側後方へと照射されるように、光源5を他方側前方から包み込むようにして保持しており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射されて間接光51となって照射され、照明具L2を壁体11の中間部に取り付けた場合には光源5は照明具L2の外部から見えなくなっており、光源が直接見えて眩しく感じるということがない。また、照明具L2を壁体11の角部11aに取り付けた場合には光源5は照明具L2の前側、一方側及び他方側から見えなくなっているので、照明具L2の前側、一方側及び他方側から光源が直接見えて眩しく感じるということがない。
【0028】
そして、照明具L2は、間接光形成部40が取付材20のみによって形成されているので、光源5の向きや反射板6の角度等の微調整が不要であり、施工性に優れる。
【0029】
また、照明具L2は、取付材20とカバー材30に囲まれた配線空間S1内に、光源5に接続された電気配線Eを収納することができるため、電気配線Eが外部に露出すること
が無く、意匠性に優れる。
【0030】
さらに、照明具L2を壁体11に取り付ける際は、光源5を取り付けた取付材20を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、取付材20にカバー材30を取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0031】
また、取付材20の壁体11への固定部201aは、壁体11に沿って、一方側見込壁202の後端部から一方側へと突出して設けられているので、照明具L2の壁体11への別の取り付け手順として、まず取付材20に対して光源5の取り付け及び電気配線作業を行い、取付材20へのカバー材30の取り付けが完了した後に取付材20の固定部201aを壁体11にネジ止めすることもできるので、さらに施工性に優れる。
【0032】
また、取付材20の一方側見込壁202とカバー材30の一方側見込壁302の一方側面は略面一であって、前側へ下方傾斜している。すなわち、壁体11から遠ざかるにつれて照明具L2の幅が狭まる方向に傾斜しているため、上方からの雨水等は照明具L2の前側に流れ落ち、照明具L2の上面に溜まることがない。また、照明具L2の幅が細く見え、より意匠性が高くなっている。
【0033】
そして、カバー材30が一方側見込壁302を有していることで、カバー材30が見付壁301のみで構成されていて見付壁301の一方側端部に被係合部を有する場合に比べて、カバー材30に一方側(上側)から荷重がかかった際にカバー材30がより照明具L2から脱落しにくくなっている。
【0034】
また、
図4(b)のように照明具L2を壁体11の他方側の角部11aに取り付けた場合には、間接光51が他方側だけでなく後方へも照射されるので、壁体11の他方側面等のより広範囲を照らすことができる。
【0035】
次いで、本発明の第三実施形態として、照明具L3を壁体(被取付部)11に取り付けた場合を
図5に示す。照明具L3の構成の多くの部分は第一実施形態の照明具L1と同一であるが、以下の点において相違する。
【0036】
照明具L3は、
図5に示すように、壁体11にネジ止めされた取付材21と、取付材21を前側から覆うカバー材31と、取付材21に取り付けられた光源5と、光源5から照射された光を他方側へ反射することで間接光51を他方側へと照射する反射板6と、照明具L3の左右両端部に取り付けられた小口キャップ13,13から構成されている。
【0037】
取付材21は、壁体11にネジ止めされている見付壁211と、見付壁211の一方側部に連結されている一方側見込壁212と、見付壁211の他方側部に連結されている当接部216と、見付壁211の中間部に連結されている反射板保持部213と、反射板保持部213の他方側前方に位置する光源保持部214から構成されている。そして、光源保持部214と、反射板保持部213と、見付壁211の他方側部によって、間接光形成部41が形成されている。見付壁211は壁体11との間隔を空けて略鉛直方向に配置されており、見付壁211の一方側部である固定部211aは、壁体11にネジ止めされている。一方側見込壁212は壁体11に対して垂直であり、その後端は壁体11に当接している。また、一方側見込壁212の前端部には、カバー材31と係合する係合部212aが形成されている。間接光形成部41は、他方側へと開口していて、開口部411から他方側へと間接光51を照射するものである。光源保持部214の前部には、カバー材31と弾性係合する係合部215が形成されている。また、光源保持部214の他方側部には、前方へと伸びてカバー材31に当接する他方側見込壁217が形成されている。当接部216は、見付壁211の他方側端部から後方へと伸びて壁体11に当接していて、他
方側見込壁217と略面一である。
【0038】
カバー材31は略平板状であり、照明具L3の長手方向に亘って取付材21を覆っている。カバー材31は、取付材21の係合部212a,215に固定される見付壁311からなる。見付壁311の一方側部には、取付材21の係合部212aと弾性係合する被係合部311aが形成されている。見付壁311の中間部には取付材21の係合部215と弾性係合する被係合部311bが形成されている。
【0039】
取付材21の固定部211aと一方側見込壁212と反射板保持部213と光源保持部214及び、カバー材31の被係合部311bよりも一方側の部分によって囲まれた空間は、配線空間S1として使用される。配線空間S1は照明具L3の長手方向に亘って連続した空間であり、光源5に接続された電気配線Eが収納されている。照明具L3を壁体11に取り付ける際には、光源5を取り付けた取付材21を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、カバー材31を取付材21に係合させればよい。なお、配線空間S1の長手方向両端部は小口キャップ13,13で塞がれているので、配線空間S1の内部に雨水等が浸入することはない。
【0040】
次に、このように構成した本発明の照明具の第三実施形態による作用効果について述べる。取付材21は間接光形成部41を有していて、間接光形成部41に配置された光源5は、間接光形成部41の内方へ光を照射することで間接光形成部41の開口部411から間接光形成部41の外方に間接光51を照射している。すなわち、光源保持部214は、光源5からの光が一方側後方へと照射されるように、光源5を他方側前方から包み込むようにして保持しており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射され、光源5は照明具L3の外部から見えなくなっているので、光源が直接見えて眩しく感じるということがない。
【0041】
そして、照明具L3は、間接光形成部41が取付材21のみによって形成されているので、光源5の向きや反射板6の角度等の微調整が不要であり、施工性に優れる。
【0042】
また、照明具L3は、取付材21とカバー材31に囲まれた配線空間S1内に、光源5に接続された電気配線Eを収納することができるため、電気配線Eが外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0043】
そして、照明具L3は、固定部211aを壁体11に固定するネジの頭部が配線空間S1内に位置しているので外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0044】
さらに、照明具L3を壁体11に取り付ける際は、光源5を取り付けた取付材21を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、取付材21にカバー材31を取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0045】
次いで、本発明の第四実施形態として、照明具L4を壁体(被取付部)11に取り付けた場合を
図6(a),(b)に示す。
図6(a)は照明具L4を壁体11の中間部に取り付けた場合であり、
図6(b)は角部11aを有する壁体11に取り付けた場合である。照明具L4の構成の多くの部分は第三実施形態の照明具L3と同一であるが、以下の点において相違する。
【0046】
取付材21は、壁体11にネジ止めされている固定部218と、固定部218の他方側部に連結されている一方側見込壁212と、一方側見込壁212の中間部に連結されている見付壁211と、見付壁211の他方側部に連結されている反射板保持部213と、反射板保持部213の後部に連結されている当接部216と、反射板保持部213の他方側
前方に位置する光源保持部214から構成されている。そして、光源保持部214と、反射板保持部213と、当接部216によって、間接光形成部41が形成されている。固定部218は、壁体11に沿って設けられていて、壁体11にネジ止めされている。一方側見込壁212は壁体11に対して垂直に設けられている。また、一方側見込壁212の前端部には、カバー材31と弾性係合する係合部212aが形成されている。見付壁211は壁体11に対して間隔を空けて設けられている。間接光形成部41は、他方側へと開口していて、開口部411から間接光51を照射するものである。当接部216は、反射板保持部213から後方へと伸びて壁体11に当接している。当接部216は、他方側見込壁217よりも一方側に位置していて、
図6(b)のように照明具L4を壁体11の角部11aに取り付けた場合には、当接部216の多方側面が壁体11の多方側面と面一となる。
図6(a)のように照明具L4を壁体11の中間部に取り付けた場合には、光源5は照明具L2の外部から見えなくなっており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射される。また、
図6(b)のように照明具L4を壁体11の角部11aに取り付けた場合には、光源5は照明具L4の前側、一方側及び他方側から見えなくなっており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側後方へ照射される。
【0047】
取付材21の一方側見込壁212と見付壁211と反射板保持部213と光源保持部214及び、カバー材31の被係合部311bよりも一方側の部分によって囲まれた空間は、配線空間S1として使用される。配線空間S1は照明具L4の長手方向に亘って連続した空間であり、光源5に接続された電気配線Eが収納されている。照明具L4を壁体11に取り付ける際には、光源5を取り付けた取付材21を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、カバー材31を取付材21に係合させればよい。また、照明具L4の壁体11への別の取り付け手順として、まず取付材21に対して光源5の取り付け及び光源5への電気配線作業を行い、取付材21へのカバー材31の取り付けが完了した後に取付材21の固定部218を壁体11にネジ止めすることもできる。なお、配線空間S1の長手方向両端部は小口キャップ13,13で塞がれているので、配線空間S1の内部に雨水等が浸入することはない。
【0048】
次に、このように構成した本発明の照明具の第四実施形態による作用効果について述べる。取付材21は間接光形成部41を有していて、間接光形成部41に配置された光源5は、間接光形成部41の内方へ光を照射することで間接光形成部41の開口部411から間接光形成部41の外方に間接光51を照射している。すなわち、光源保持部214は、光源5からの光が一方側後方へと照射されるように、光源5を他方側前方から包み込むようにして保持しており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射されて間接光51となって照射され、照明具L4を壁体11の中間部に取り付けた場合には光源5は照明具L4の外部から見えなくなっており、光源が直接見えて眩しく感じるということがない。また、照明具L4を壁体11の角部11aに取り付けた場合には光源5は照明具L4の前側、一方側及び他方側から見えなくなっているので、照明具L4の前側、一方側及び他方側から光源が直接見えて眩しく感じるということがない。
【0049】
そして、照明具L4は、間接光形成部41が取付材21のみによって形成されているので、光源5の向きや反射板6の角度等の微調整が不要であり、施工性に優れる。
【0050】
また、照明具L4は、取付材21とカバー材31に囲まれた配線空間S1内に、光源5に接続された電気配線Eを収納することができるため、電気配線Eが外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0051】
さらに、照明具L4を壁体11に取り付ける際は、光源5を取り付けた取付材21を壁体11にネジ止めし、光源5への電気配線を行ったのち、取付材21にカバー材31を取
り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0052】
また、取付材21の壁体11への固定部218は、壁体11に沿って、一方側見込壁212の後端部から一方側へと突出して設けられているので、照明具L4の壁体11への別の取り付け手順として、まず取付材21に対して光源5の取り付け及び光源5への電気配線作業を行い、取付材21へのカバー材31の取り付けが完了した後に取付材21の固定部218を壁体11にネジ止めすることもできるので、施工性に優れる。
【0053】
また、
図6(b)のように照明具L4を壁体11の他方側の角部11aに取り付けた場合には、間接光51が他方側だけでなく後方へも照射されるので、壁体11の他方側面等のより広範囲を照らすことができる。
【0054】
次いで、本発明の第五実施形態として、照明具L5を門柱(被取付部)14aに取り付けた場合を
図7乃至
図10に示す。なお、以下の説明において前後とは
図8の手前側及び奥側とし、一方側及び他方側とは
図7乃至
図10に示す方向とする。また、
図10は、前後幅の小さい門柱(被取付部)14dに照明具L5を取り付けた場合を示している。
【0055】
門柱14aは、
図8に示すように地面Gに立設されていて、
図7に示すように肘金具14bを介して扉体14cが取り付けられて、門扉14を構成している。門柱14aの他方側面には、門柱14aの長手方向に沿って略直方体状の照明具L5が取り付けられている。
【0056】
照明具L5は、
図7乃至及び
図9に示すように、門柱14aにネジ止めされた取付材22と、取付材22を他方側から覆うカバー材32と、カバー材32に取り付けられた光源5と、光源5から照射された光を他方側へ反射することで間接光51を他方側へと照射する反射板6と、照明具L5の上下端部に取り付けられた小口キャップ13,13から構成されている。
【0057】
取付材22は、照明具L5を門柱14aに取り付けるためのものであって、照明具L5の長手方向に亘って設けられている。取付材22は断面略L字状であり、門柱14aにネジ止めされている固定部221と、固定部221の後端に連結されている後見付壁222から構成されている。固定部221は門柱14aの他方側面に沿って設けられており、前端にはカバー材32と弾性係合する係合部221aが形成されている。後見付壁222は、後述するカバー材32の後見付壁323にネジ止めされている。
【0058】
カバー材32は、照明具L5の長手方向に亘って取付材22を覆っている。カバー材32は、取付材22の係合部221aに固定される一方側見込壁322と、一方側見込壁322の前端から他方側へと伸びた前見付壁321と、取付材22の後見付壁222にネジ止めされる後見付壁323と、前見付壁321と後見付壁323の中間部を連結し反射板保持部324aを有する連結壁324と、連結壁324の他方側に位置する光源保持部325から構成されている。そして、光源保持部325と、反射板保持部324aと、前見付壁321の他方側部によって、間接光形成部42が形成されている。一方側見込壁322は、門柱14aとの隙間を空けて前後方向に設けられており、後端部が屈曲して、取付材22の係合部221aに弾性係合する被係合部322aが形成されていて、被係合部322aは門柱14aに当接している。前見付壁321は、他方側端部が後方へと屈曲して角部321aを形成している。後見付壁323は、前見付壁321と略平行に設けられており、他方側端部が前方へと屈曲して角部323aを形成している。後見付壁323の他方側部には、クッション材15が取り付けられている。そして、後見付壁323の一方側部は、取付材22の後見付壁222に重なっていて、両者はネジ止めされている。連結壁324の前部には、反射板6を他方側へ向けて保持する反射板保持部324aが設けられ
ている。間接光形成部42は、他方側へと開口していて、開口部421から他方側へと間接光51を照射するものである。光源保持部325は、後見付壁323よりも前側に位置していて、LEDである光源5による照射光が一方側前方へと照射されるように、光源5を他方側後方から包み込むようにして保持しており、光源5は照明具L5の外部から見えない。なお、光源5は
図9に示すように、照明具L5の長手方向に等間隔に複数個配置されている。光源5から照射された光は、
図7(a)のように反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射される。
【0059】
取付材22と、カバー材32の一方側見込壁322と、前見付壁321の一方側部と、連結壁324と、後見付壁323の一方側部によって囲まれた空間は、配線空間S2として使用される。配線空間S2は照明具L5の長手方向に亘って連続した空間であり、光源5に接続された電気配線Eが収納されている。照明具L5を門柱14aに取り付ける際には、門柱14aに取付材22をネジ止めし、光源5の取り付け及び電気配線を行ったカバー材32を取付材22に取り付ければよい。なお、配線空間S2の長手方向両端部は小口キャップ13,13で塞がれているので、配線空間S2の内部に雨水等が浸入することはない。
【0060】
ここで、
図10に示すように、照明具L5を前後幅の小さな門柱14dに取り付けた場合について説明する。門柱14dの前後幅が小さい場合等においては、照明具L5を門柱14dの角部に取り付けることが可能である。このとき、カバー材32の一方側見込壁322を門柱14dに沿わせる必要がないので、取付材22の固定部221が門柱14dの他方側面にネジ止め可能な位置にありさえすればよい。
【0061】
次に、このように構成した本発明の照明具の第五実施形態による作用効果について述べる。カバー材32は間接光形成部42を有していて、間接光形成部42に配置された光源5は、間接光形成部42の内方へ光を照射することで間接光形成部42の開口部421から間接光形成部42の外方に間接光51を照射している。すなわち、光源保持部325は、光源5からの光が一方側前方へと照射されるように、光源5を他方側後方から包み込むようにして保持しており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射され、光源5は照明具L5の外部から見えなくなっているので、光源が直接見えて眩しく感じるということがない。
【0062】
そして、照明具L5は、間接光形成部42がカバー材32のみによって形成されているので、光源5の向きや反射板6の角度等の微調整が不要であり、施工性に優れる。
【0063】
また、照明具L5は、取付材22とカバー材32に囲まれた配線空間S2内に、光源5に接続された電気配線Eを収納することができるため、電気配線Eが外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0064】
そして、照明具L5は、固定部221を壁体11に固定するネジの頭部が配線空間S2内に位置しているので外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0065】
さらに、照明具L5を門柱14aに取り付ける際は、門柱14aに取付材22をネジ止めし、光源5の取り付け及び電気配線を行ったカバー材32を取付材22に取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0066】
また、照明具L5は、カバー材32の一方側見込壁322を門柱14dに沿わせる必要がないので、取付材22の固定部221が門柱14dの他方側面にネジ止め可能な位置にありさえすればよく、門柱の前後幅が小さい場合等においては照明具L5を門柱14dの角部に取り付けることが可能であるので、汎用性が高い。
【0067】
次いで、本発明の第六実施形態として、照明具L6を門柱(被取付部)14aに取り付けた場合を
図11に示す。照明具L6の構成の多くの部分は第五実施形態の照明具L5と同一であるが、以下の点において相違する。
【0068】
取付材22は、断面略コ字状であり、門柱14aにネジ止めされている固定部221と、固定部221の前端に連結されている前見付壁223と、固定部221の後端に連結されている後見付壁222から構成されている。固定部221は門柱14aの他方側面に沿って設けられており、前端及び後端にはカバー材32と係合する係合部221a及び221bが形成されている。
【0069】
カバー材32は、取付材22の係合部221aに固定される前見付壁321と、取付材22の係合部221bに固定される後見付壁323と、前見付壁321と後見付壁323の中間部を連結し反射板保持部324aを有する連結壁324と、連結壁324の他方側に位置する光源保持部325から構成されている。そして、光源保持部325と、反射板保持部324aと、前見付壁321の他方側部によって、間接光形成部42が形成されている。前見付壁321の一方側端部には、後方へと伸びていて門柱14aに当接し、取付材22の係合部221aに係合する被係合部321bが形成されている。また、前見付壁321の他方側端部には、他方側後方へと屈曲した角部321aが形成されている。後見付壁323は、前見付壁321と略平行に設けられており、他方側端部が前方へと屈曲して角部323aを形成している。後見付壁323の他方側部には、クッション材15が取り付けられている。後見付壁323の一方側端部には、取付材22の係合部221bに係合する被係合部323bが形成されている。
【0070】
取付材22と、カバー材32の前見付壁321の一方側部と、連結壁324と、後見付壁323の一方側部によって囲まれた空間は、配線空間S2として使用される。
【0071】
次に、このように構成した本発明の照明具の第六実施形態による作用効果について述べる。カバー材32は間接光形成部42を有していて、間接光形成部42に配置された光源5は、間接光形成部42の内方へ光を照射することで間接光形成部42の開口部421から間接光形成部42の外方に間接光51を照射している。すなわち、光源保持部325は、光源5からの光が一方側前方へと照射されるように、光源5を他方側後方から包み込むようにして保持しており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射され、光源5は照明具L6の外部から見えなくなっているので、光源が直接見えて眩しく感じるということがない。
【0072】
そして、照明具L6は、間接光形成部42がカバー材32のみによって形成されているので、光源5の向きや反射板6の角度等の微調整が不要であり、施工性に優れる。
【0073】
また、照明具L6は、取付材22とカバー材32に囲まれた配線空間S2内に、光源5に接続された電気配線Eを収納することができるため、電気配線Eが外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0074】
そして、照明具L6は、固定部221を壁体11に固定するネジの頭部が配線空間S2内に位置しているので外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0075】
さらに、照明具L6を門柱14aに取り付ける際は、門柱14aに取付材22をネジ止めし、光源5の取り付け及び電気配線を行ったカバー材32を取付材22に取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0076】
次いで、本発明の第七実施形態として、照明具L7を門柱(被取付部)14aに取り付けた場合を
図12乃至
図15に示す。なお、以下の説明において前後とは、
図13の手前側及び奥側とし、一方側及び他方側とは
図12乃至
図15に示す方向とする。また、
図15は、前後幅の小さい門柱(被取付部)14dに照明具L7を取り付けた場合を示している。
【0077】
門柱14aは、
図13に示すように地面Gに立設されていて、
図7に示すように肘金具14bを介して扉体14cが取り付けられて、門扉14を構成している。門柱14aの他方側面には、門柱14aの長手方向に沿って略直方体状の照明具L7が取り付けられている。
【0078】
照明具L7は、
図12乃至及び
図14に示すように、門柱14aにネジ止めされた取付材23と、取付材23を前側から覆うカバー材33と、取付材23に取り付けられた光源5と、カバー材33に取り付けられ、光源5から照射された光を他方側へ反射することで間接光51を他方側へと照射する反射板6と、照明具L7の上下端部に取り付けられた小口キャップ13,13から構成されている。
【0079】
取付材23は、照明具L7を門柱14aに取り付けるためのものであって、照明具L7の長手方向に亘って設けられている。取付材23は断面略C字状であり、門柱14aにネジ止めされている一方側見込壁231と、一方側見込壁231の前端部から他方側へと伸びた前見付壁232と、一方側見込壁231の後端から他方側へ伸びた後見付壁233と、後見付壁233の他方側部に設けられた光源保持部233cから構成されている。一方側見込壁231の後部は、門柱14aに当接してネジ止めされる固定部231aを有している。また、一方側見込壁231の前部は、門柱14aとの隙間を空けて設けられている。前見付壁232は、後述のカバー材33の見付壁331にネジ止めされている。後見付壁233は、他方側端部において前側へと屈曲した角部233aを有していて、後見付壁233の他方側部にはクッション材15が取り付けられている。また、後見付壁233の中間部には後述のカバー材33の被係合部332aと係合する係合部233bを有している。光源保持部233cは、後見付壁233よりも前側に位置していて、LEDである光源5による照射光が一方側前方へと照射されるように、光源5を他方側後方から包み込むようにして保持しており、光源5は照明具L7の外部から見えない。なお、光源5は
図14に示すように、照明具L7の長手方向に等間隔に複数個配置されている。
【0080】
カバー材33は、照明具L7の長手方向に亘って取付材23を覆っている。カバー材33は断面略T字状であり、取付材23の前見付壁232にネジ止めされる見付壁331と、見付壁331の中間部から後方へと伸び、取付材23の係合部233bに固定される見込壁332とで構成されている。見付壁331の一方側部は、取付材23の前見付壁232に重なっていて、両者はネジ止めされている。また、見付壁331は、他方側端部が後方へと屈曲して角部331aを形成している。見込壁332の前部には、反射板6を他方側へ向けて保持する反射板保持部332bが設けられている。また、見込壁332の後端には、取付材23の係合部233bと係合する被係合部332aが形成されている。
【0081】
そして、取付材23の光源保持部233cと、カバー材33の見込壁332と見付壁331の他方側部によって、間接光形成部43が形成されている。間接光形成部43は、他方側へと開口していて、開口部431から他方側へと間接光51を照射するものである。光源5から照射された光は、
図12(a)のように反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射される。
【0082】
取付材23の一方側見込壁231と、前見付壁232と、後見付壁233の一方側部と、カバー材33の見込壁332によって囲まれた空間は、配線空間S3として使用される
。配線空間S3は照明具L7の長手方向に亘って連続した空間であり、光源5に接続された電気配線Eが収納されている。照明具L7を門柱14aに取り付ける際には、光源5を取り付けた取付材23を門柱14aにネジ止めした後に、光源5への電気配線を行ったのち、カバー材33を取付材23に取り付ければよい。なお、配線空間S3の長手方向両端部は小口キャップ13,13で塞がれているので、配線空間S3の内部に雨水等が浸入することはない。
【0083】
ここで、
図15に示すように、照明具L7を前後幅の小さな門柱14dに取り付けた場合について説明する。門柱14dの前後幅が小さい場合等においては、照明具L7を門柱14dの角部に取り付けることが可能である。このとき、取付材23の一方側見込壁231の前部を門柱14dに沿わせる必要がないので、取付材23の固定部231aが門柱14dの他方側面にネジ止め可能な位置にありさえすればよい。
【0084】
次に、このように構成した本発明の照明具の第七実施形態による作用効果について述べる。照明具L7は間接光形成部43を有していて、間接光形成部43に配置された光源5は、間接光形成部43の内方へ光を照射することで間接光形成部43の開口部431から間接光形成部43の外方に間接光51を照射している。すなわち、光源保持部233cは、光源5からの光が一方側前方へと照射されるように、光源5を他方側後方から包み込むようにして保持しており、光源5から照射された光は、反射板6によって反射され、間接光51となって他方側へ照射され、光源5は照明具L7の外部から見えなくなっているので、光源が直接見えて眩しく感じるということがない。
【0085】
また、照明具L7は、取付材23とカバー材33に囲まれた配線空間S3内に、光源5に接続された電気配線Eを収納することができるため、電気配線Eが外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0086】
そして、照明具L7は、固定部231aを壁体11に固定するネジの頭部が配線空間S3内に位置しているので外部に露出することが無く、意匠性に優れる。
【0087】
さらに、照明具L7を門柱14aに取り付ける際は、光源5を取り付けた取付材23を門柱14aにネジ止めした後に、光源5への電気配線を行ったのち、カバー材33を取付材23に取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【0088】
また、照明具L7は、取付材23の一方側見込壁231の前部を門柱14dに沿わせる必要がないので、取付材23の固定部231aが門柱14dの他方側面にネジ止め可能な位置にありさえすればよく、門柱の前後幅が小さい場合等においては照明具L7を門柱14dの角部に取り付けることが可能であるので、汎用性が高い。
【0089】
本発明は、上記の実施形態に限定されない。例えば、本発明は壁体や門扉等の建材に限らず、カーポートの梁等や様々な構造物に適用可能である。
【符号の説明】
【0090】
L1~L7 照明具
S1~S3 配線空間
11 壁体(被取付部)
14a,14d 門柱(被取付部)
20,21,22,23 取付材
201,201a,
211a,218,
221,231a 固定部
40,41,42,43 間接光形成部
401,411,
421,431 開口部
30,31,32,33 カバー材
5 光源
51 間接光
【手続補正書】
【提出日】2024-12-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁体、門柱等の被取付材の見付面に取り付けられる取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材とカバー材とで断面略矩形の外形を形成するものであり、
取付材は被取付材の見付面への固定部と間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の見込面に形成した開口部の反対側の面にのみ光を照射して、間接光形成部の内方で形成される間接光を開口部から側方に照射しており、
取付材とカバー材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする照明具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明のうち請求項1に記載の照明具は、壁体、門柱等の被取付材の見付面に取り付けられる取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材とカバー材とで断面略矩形の外形を形成するものであり、取付材は被取付材の見付面への固定部と間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の見込面に形成した開口部の反対側の面にのみ光を照射して、間接光形成部の内方で形成される間接光を開口部から側方に照射しており、取付材とカバー材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の別の観点1の照明具は、取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材は被取付部への固定部を有し、カバー材は間接光形成部を有しており、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、カバー材と取付材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の別の観点2の照明具は、取付材と、取付材に取り付けられるカバー材を備え、取付材は被取付部への固定部を有し、取付材とカバー材とによって間接光形成部が形成されており、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しており、カバー材と取付材に囲まれた配線空間が形成されていることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
請求項1の発明によれば、取付材は間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の見込面に形成した開口部の反対側の面にのみ光を照射して、間接光形成部の内方で形成される間接光を開口部から側方に照射しているので、照明具の外部から光源が見えることがなく、眩しく感じることがない。また、取付材とカバー材に囲まれた配線空間内に、光源に接続された電気配線を収納することができるため、電気配線が外部に露出することが無く、意匠性に優れる。さらに、照明具を被取付材に取り付ける際は、取付材に光源を取り付けたのちに、被取付材に取り付けられた取付材に対し電気配線を行った後、取付材にカバー材を取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
別の観点1に係る発明によれば、カバー材は間接光形成部を有し、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しているので、照明具の外部から光源が見えることがなく、眩しく感じることがない。また、取付材とカバー材に囲まれた配線空間内に、光源に接続された電気配線を収納することができるため、電気配線が外部に露出することが無く、意匠性に優れる。さらに、照明具を被取付部に取り付ける際は、被取付部に取り付けられた取付材に対して、光源の取り付け及び電気配線を行ったカバー材を取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
別の観点2に係る発明によれば、取付材とカバー材とで間接光形成部が形成されており、間接光形成部に配置された光源は、間接光形成部の内方に光を照射することで間接光形成部の開口部から外方に間接光を照射しているので、照明具の外部から光源が見えることがなく、眩しく感じることがない。また、取付材とカバー材に囲まれた配線空間内に、光源に接続された電気配線を収納することができるため、電気配線が外部に露出することが無く、意匠性に優れる。さらに、照明具を被取付部に取り付ける際は、取付材に光源を取り付けたのちに、被取付部に取り付けられた取付材に対して電気配線を行った後、カバー材を取付材に取り付ければよいため、複雑な手順がなく施工が容易である。