(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025023401
(43)【公開日】2025-02-17
(54)【発明の名称】投票装置、投票プログラムおよび投票方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20250207BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023127488
(22)【出願日】2023-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村元 大亮
(72)【発明者】
【氏名】津端 博樹
(72)【発明者】
【氏名】竹内 善彦
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC19
5L050CC19
(57)【要約】
【課題】公営競技の投票金額の電子決済による支払いを適切に実行することができる。
【解決手段】投票装置10は、公営競技の第1投票内容の入力と、電子決済による入金とを受け付ける。投票装置10は、第1投票内容に応じた投票を実行する。投票装置10は、投票の実行結果に応じて入金の一部を返金するよう電子決済を実行するサーバ1へ要求する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
公営競技の第1投票内容の入力と、電子決済による入金とを受け付け、前記第1投票内容に応じた投票を実行し、前記投票の実行結果に応じて前記入金の一部を返金するよう前記電子決済を実行するサーバへ要求する処理部、
を有する投票装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記第1投票内容の投票金額の前記入金を受け付け、前記第1投票内容に、一部の投票対象の出走が取り消されたレースを指定した第2投票内容が含まれる場合、前記第1投票内容から前記第2投票内容を除いた投票内容で前記投票を実行し、前記第2投票内容の投票金額を返金するよう前記サーバへ要求する、
請求項1記載の投票装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記第1投票内容の投票金額の前記入金を受け付け、前記第1投票内容に、投票締切時刻を過ぎたレースを指定した第3投票内容が含まれる場合、前記第1投票内容から前記第3投票内容を除いた投票内容で前記投票を実行し、前記第3投票内容の投票金額を返金するよう前記サーバへ要求する、
請求項1記載の投票装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記第2投票内容に、出走が取り消された投票対象を指定していない第4投票内容が含まれる場合、前記第4投票内容を含む投票内容で前記投票をするか否かの選択を受け付け、前記第4投票内容を含む投票内容で前記投票をする選択を受け付けた場合、前記第2投票内容のうちの前記第4投票内容以外を前記第1投票内容から除いた投票内容で前記投票を実行し、前記第2投票内容の投票金額と前記第4投票内容の投票金額との差額を返金するよう前記サーバへ要求する、
請求項2記載の投票装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記入金を受け付けてから前記第1投票内容の入力を受け付け、前記投票を実行し、前記入金の入金額と、前記投票の投票金額との差額を返金するよう前記サーバへ要求する、
請求項1記載の投票装置。
【請求項6】
投票装置に、
公営競技の第1投票内容の入力と、電子決済による入金とを受け付け、
前記第1投票内容に応じた投票を実行し、
前記投票の実行結果に応じて前記入金の一部を返金するよう前記電子決済を実行するサーバへ要求する、
処理を実行させる投票プログラム。
【請求項7】
投票装置が、
公営競技の第1投票内容の入力と、電子決済による入金とを受け付け、
前記第1投票内容に応じた投票を実行し、
前記投票の実行結果に応じて前記入金の一部を返金するよう前記電子決済を実行するサーバへ要求する、
投票方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投票装置、投票プログラムおよび投票方法に関する。
【背景技術】
【0002】
競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技において、キャッシュレスによる取引を用いたキャッシュレス投票が普及している。キャッシュレスによる取引としては、QR(Quick Response)コード(登録商標)による認証を用いたQR決済等の電子決済がある。
【0003】
キャッシュレス投票に関する技術としては、例えば、電子決済による公営競技の投票を受け付ける投票装置が提案されている。また、電子決済に関する技術としては、例えば、商品の搬出異常が生じた場合に、自動販売機の利用者に対する適正な清算を行うことが可能な自動販売機システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2023-69395号公報
【特許文献2】特開2020-149102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
公営競技の投票に電子決済を適用する場合、例えば、実行された投票の金額を電子決済で支払うようにすることが考えられる。しかし、オッズの変動等が発生してしまうため、実行された投票の金額を支払う電子決済に失敗した場合に、一度実行された投票を取り消すことは難しい。また、事前に電子決済を実行してから投票を実行すると、電子決済の金額と、投票金額とが一致しなくなってしまう場合がある。
【0006】
1つの側面では、本件は、公営競技の投票金額の電子決済による支払いを適切に実行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、処理部を有する投票装置が提供される。処理部は、公営競技の第1投票内容の入力と、電子決済による入金とを受け付け、第1投票内容に応じた投票を実行し、投票の実行結果に応じて入金の一部を返金するよう電子決済を実行するサーバへ要求する。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、公営競技の投票金額の電子決済による支払いを適切に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施の形態に係る投票装置の一例を示す図である。
【
図2】第2の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。
【
図3】投票装置のハードウェアの一構成例を示す図である。
【
図5】投票受付時の画面の一例を示す図(その1)である。
【
図6】投票受付時の画面の一例を示す図(その2)である。
【
図7】出走の取消があったことを通知する画面の一例を示す図である。
【
図8】投票の締切時刻を過ぎたことを通知する画面の一例を示す図である。
【
図9】投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
【
図10】投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
【
図11】投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その3)である。
【
図12】投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その4)である。
【
図13】投票装置の他の機能例を示すブロック図である。
【
図15】投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
【
図16】投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
【
図17】投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その3)である。
【
図18】投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その4)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る投票装置の一例を示す図である。第1の実施の形態の投票装置10は、競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技の投票券を電子決済によって販売するものである。
【0011】
投票装置10は、利用者が公営競技の投票券を購入するための装置である。投票装置10は、処理部11を有する。処理部11は、投票装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部11は、例えば、投票装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。投票装置10は、サーバ1に接続されている。サーバ1は、電子決済を実行するサーバコンピュータである。サーバ1は、QR決済等の電子決済に用いられる電子決済口座を管理し、投票装置10からの要求に応じて電子決済口座からの支払いおよび電子決済口座への返金をする。
【0012】
処理部11は、公営競技の第1投票内容の入力と、電子決済による入金とを受け付ける。公営競技の投票内容は、例えば、場名、レース、式別、組番、投票金額等を指定したものである。処理部11は、例えば、マークカード処理ユニットに、マークカードを読み取らせ、マークカードから読み取った場名、レース、式別、組番、投票金額等を第1投票内容の入力として受け付ける。なお、処理部11は、マークカード処理ユニットに、複数のマークカードを読み取らせてもよい。また、処理部11は、タッチパネル入力やQRコード読取によって第1投票内容の入力を受け付けてもよい。
【0013】
また、例えば、処理部11は、入金の受付では、利用者の携帯端末等に表示されたQRコードを、コード読取ユニットに読み取らせ、利用者の電子決済口座の認証情報を取得する。そして、処理部11は、取得した認証情報と入金額とをサーバ1に通知し、入金額を利用者の電子決済口座から支払う電子決済を依頼する。ここで、処理部11は、例えば、第1投票内容の投票金額の入金を受け付ける。処理部11は、QRコードから取得した認証情報と、第1投票内容で指定された投票の投票金額の総額とをサーバ1に通知し、電子決済を依頼する。
【0014】
次に、処理部11は、第1投票内容に応じた投票を実行する。例えば、処理部11は、公営競技の運営を管理するホストサーバに、第1投票内容で指定された投票を依頼する。ここで、ホストサーバは、第1投票内容で指定された投票に、実行できない投票が含まれているか否かを判定する。実行できない投票としては、例えば、出走が取り消された投票対象を指定した投票や、投票締切時刻を過ぎたレースを指定した投票である。ホストサーバは、第1投票内容で指定された投票に、実行できない投票が含まれている場合、一部の投票を実行できないことを投票装置10に通知する。
【0015】
処理部11は、第1投票内容に、一部の投票対象の出走が取り消されたレースを指定した第2投票内容が含まれる場合、第1投票内容から第2投票内容を除いた投票内容で投票を実行する。例えば、処理部11は、ホストサーバに、第1投票内容から第2投票内容を除いた投票内容で指定された投票を依頼する。また、処理部11は、第1投票内容に、投票締切時刻を過ぎたレースを指定した第3投票内容が含まれる場合、第1投票内容から第3投票内容を除いた投票内容で投票を実行する。例えば、処理部11は、ホストサーバに、第1投票内容から第3投票内容を除いた投票内容で指定された投票を依頼する。
【0016】
そして、処理部11は、投票の実行結果に応じて入金の一部を返金するようサーバ1へ要求する。処理部11は、第1投票内容から第2投票内容を除いた投票内容で投票を実行した場合、第2投票内容の投票金額を返金するようサーバ1へ要求する。また、処理部11は、第1投票内容から第3投票内容を除いた投票内容で投票を実行した場合、第3投票内容の投票金額を返金するようサーバ1へ要求する。処理部11は、利用者の電子決済口座の認証情報と、返金額とをサーバ1に通知し、返金額を利用者の電子決済口座へ返金するよう依頼する。
【0017】
第1の実施の形態によれば、処理部11は、公営競技の第1投票内容の入力と、電子決済による入金とを受け付け、第1投票内容に応じた投票を実行し、投票の実行結果に応じて入金の一部を返金するよう電子決済を実行するサーバ1へ要求する。これにより、投票装置10は、電子決済によって支払われる金額と、投票金額とが一致するようにできる。よって、投票装置10は、公営競技の投票金額の電子決済による支払いを適切に実行することができる。
【0018】
また、処理部11は、第1投票内容の投票金額の入金を受け付け、第1投票内容に、一部の投票対象の出走が取り消されたレースを指定した第2投票内容が含まれる場合、第1投票内容から第2投票内容を除いた投票内容で投票を実行する。そして、処理部11は、第2投票内容の投票金額を返金するようサーバ1へ要求する。これにより、投票装置10は、出走の取消によって実行できない投票の投票金額を含めた電子決済が実行された場合に、支払金額が実際の投票金額と一致するよう返金することができる。
【0019】
また、処理部11は、第1投票内容の投票金額の入金を受け付け、第1投票内容に、投票締切時刻を過ぎたレースを指定した第3投票内容が含まれる場合、第1投票内容から第3投票内容を除いた投票内容で投票を実行する。そして、処理部11は、第3投票内容の投票金額を返金するようサーバ1へ要求する。これにより、投票装置10は、レース締切を過ぎたことによって実行できない投票の投票金額を含めた電子決済が実行された場合に、支払金額が実際の投票金額と一致するよう返金することができる。
【0020】
なお、処理部11は、第2投票内容に、出走が取り消された投票対象を指定していない第4投票内容が含まれる場合、第4投票内容を含む投票内容で投票をするか否かの選択を受け付けてもよい。処理部11は、第4投票内容を含む投票内容で投票をする選択を受け付けた場合、第2投票内容のうちの第4投票内容以外を第1投票内容から除いた投票内容で投票を実行してもよい。そして、処理部11は、第2投票内容の投票金額と第4投票内容の投票金額との差額を返金するようサーバ1へ要求してもよい。これにより、投票装置10は、出走の取消のあったレースを指定した投票のうち、投票可能なものについては投票できるようにし、適切な金額を返金できる。
【0021】
また、処理部11は、入金を受け付けてから第1投票内容の入力を受け付け、投票を実行し、入金の入金額と、投票の投票金額との差額を返金するようサーバ1へ要求してもよい。これにより、投票装置10は、現金を投票装置に入れて行われる公営競技の投票と同様に電子決済による投票を実行できるようにし、利便性を向上させることができる。
【0022】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、QRコードによる電子決済によって、競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技の投票をできるサービスを提供するものである。
【0023】
図2は、第2の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の投票システムは、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・と決済サーバ200とホストサーバ300と利用者端末400とを含む。投票装置100-1,100-2,100-3,・・・と決済サーバ200と利用者端末400とは、ネットワーク30に接続されている。ネットワーク30は、例えば、インターネット等の広域ネットワークである。また、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・とホストサーバ300とは、ネットワーク40に接続されている。ネットワーク40は、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・とホストサーバ300とが通信するための専用回線である。
【0024】
投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、公営競技の利用者が公営競技の投票をするための装置である。投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、公営競技場50に設置されている。公営競技場50は、例えば、競馬場、競輪場、競艇場、オートレース場等の公営競技の会場である。
【0025】
投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、利用者によって挿入されたマークカードを読み取ることで、投票内容を取得する。投票内容は、場名、レース番号、式別、組番、投票金額等である。
【0026】
また、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、利用者によって近づけられた利用者端末400に表示されたQRコードを読み取ることで、利用者の電子決済口座の認証情報を取得する。投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、読み取った認証情報を決済サーバ200に送信し、利用者の電子決済口座の残高から投票券を購入する電子決済の実行を決済サーバ200に依頼する。電子決済が成功すると、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、受け付けた投票内容による投票をホストサーバ300に依頼する。そして、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、投票内容に応じた投票券を発券する。ここで、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・は、出走の取消があったレースや締切を過ぎたレースについての投票が含まれる場合、該当する投票についての投票金額を利用者の電子決済口座に返金するよう決済サーバ200に依頼する。
【0027】
決済サーバ200は、電子決済事業者が運営する、電子決済を管理するサーバコンピュータである。決済サーバ200は、利用者端末400からの要求に応じて、利用者の電子決済口座の認証情報を示すQRコードを利用者端末400に送信する。また、決済サーバ200は、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・から電子決済の依頼を受け付けると、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・から取得した認証情報に対応する電子決済口座を特定する。そして、決済サーバ200は、特定した電子決済口座の残高から投票装置100-1,100-2,100-3,・・・から依頼された電子決済を実行する。
【0028】
ホストサーバ300は、公営競技の運営を管理するサーバコンピュータである。ホストサーバ300は、公営競技場50で開催される各レースの情報を管理する。ホストサーバ300は、利用者が操作する投票装置100-1,100-2,100-3,・・・から、利用者による公営競技の投票を受け付ける。なお、ホストサーバ300は、出走の取消があったレースや締切を過ぎたレースについての投票が含まれる場合、該当する投票を除いて投票を受け付ける。そして、ホストサーバ300は、投票の票数を集計し、レースの情報と票数の集計結果とに基づいて、オッズや払戻金を算出する。
【0029】
利用者端末400は、利用者が操作する、携帯可能な電子機器である。利用者端末400は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等である。利用者端末400は、電子決済事業者が運営するアプリケーションを実行することで、利用者の電子決済口座の認証情報を示すQRコードを決済サーバ200に要求する。そして、利用者端末400は、決済サーバ200から取得したQRコードを表示する。
【0030】
なお、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・による電子決済の金額を集計・帳票化する管理PCが、ネットワーク40に接続されていてもよい。また、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・に代えて、現金処理ユニットを搭載していないキャッシュレス端末が用いられてもよい。以下では、投票装置100-1,100-2,100-3,・・・のうち、投票装置100-1についてのみ説明する。
【0031】
図3は、投票装置のハードウェアの一構成例を示す図である。投票装置100-1は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス113を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0032】
メモリ102は、投票装置100-1の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0033】
バス113に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、ディスプレイ装置104、タッチパネル105、投票券処理ユニット106、マークカード処理ユニット107、コード読取ユニット108および現金処理ユニット109がある。また、バス113に接続されている周辺機器としては、機器接続インタフェース110およびネットワークインタフェース111,112がある。
【0034】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0035】
ディスプレイ装置104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像を表示する。ディスプレイ装置104としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0036】
タッチパネル105は、ディスプレイ装置104の画面の前面に配置されており、画面上の押された位置を検知して、その位置を示す信号をプロセッサ101に送信する。
投票券処理ユニット106は、プロセッサ101の指示に従って投票券を印刷し放出する。また、投票券処理ユニット106は、的中投票券の内容を読み取り、プロセッサ101に出力する。
【0037】
マークカード処理ユニット107は、公営競技の投票に用いられるマークカードにマークされた情報を読み取り、読み取った情報をプロセッサ101に送信する。
コード読取ユニット108は、QRコード等の二次元コードやバーコードを読み取り、読み取った情報をプロセッサ101に送信する。
【0038】
現金処理ユニット109は、プロセッサ101の指示に従って硬貨や紙幣の入出金を制御する。現金処理ユニット109は、入金された硬貨や紙幣の種別を読み取り、プロセッサ101に出力する。また、現金処理ユニット109は、プロセッサ101に指示された種別の硬貨や紙幣を放出する。
【0039】
機器接続インタフェース110は、可搬型記録媒体31からデータを読み込みまたは、可搬型記録媒体31にデータを書き込むことができる。可搬型記録媒体31は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)やCD(Compact Disc)などの記録媒体である。
【0040】
ネットワークインタフェース111は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース111は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。ネットワークインタフェース112は、ネットワーク40に接続されている。ネットワークインタフェース112は、ネットワーク40を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0041】
投票装置100-1は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した投票装置10も、
図3に示した投票装置100-1と同様のハードウェアにより実現することができる。また、投票装置100-2,100-3,・・・も投票装置100-1と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部11の一例である。
【0042】
投票装置100-1は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。投票装置100-1に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、投票装置100-1に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また投票装置100-1に実行させるプログラムを、可搬型記録媒体31に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体31に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体31から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0043】
ところで、公営競技では、オッズの変動等が発生してしまうため、一度実行された投票を取り消すことは難しい。よって、投票金額の不足が発生しないように、投票の実行前に入金を受け付けておくことが求められる。また、投票対象の出走の取消やレースの投票締切等によって、指定した投票内容での投票が実行できなくなることがある。
【0044】
そこで、第2の実施の形態では、投票装置100-1は、マークカードの挿入と、マークカードで示される投票内容で投票が行われる場合の投票金額の入金を、電子決済によって受け付ける。そして、投票装置100-1は、マークカードで示される投票内容での投票をホストサーバ300に依頼し、投票対象の出走の取消やレースの投票締切等によって実行できなかった投票内容の投票金額を返金するよう決済サーバ200に依頼する。次に、投票装置100-1の機能について詳細に説明する。
【0045】
図4は、投票装置の機能例を示すブロック図である。投票装置100-1は、投票金額決済部120、投票内容受付部130および投票依頼部140を有する。投票金額決済部120、投票内容受付部130および投票依頼部140は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。
【0046】
投票金額決済部120は、マークカードで指定された投票の投票金額を支払う電子決済および投票実行結果に応じた返金を決済サーバ200に要求する。投票金額決済部120は、コード読取ユニット108に、利用者端末400に表示されたQRコードを読み取らせる。例えば、投票金額決済部120は、コード読取ユニット108に、利用者端末400に表示されたQRコードが示すIDと認証情報とを取得させる。投票金額決済部120は、決済サーバ200に、投票内容受付部130がn枚のマークカードから読み取った投票内容の投票金額の合計金額を支払う電子決済の実行を要求する。例えば、投票金額決済部120は、n枚のマークカードから読み取った投票内容の投票金額の合計金額、読み取ったIDおよび認証情報を決済サーバ200に通知し、電子決済の実行を要求する。
【0047】
投票金額決済部120は、マークカードから読み取った投票内容に出走が取り消された投票対象を含むレースを指定した投票内容が含まれる場合、投票未実行分の返金を決済サーバ200に要求する。投票金額決済部120は、出走が取り消された投票対象以外を指定した投票が実行されなかった場合、出走が取り消された投票対象を含むレースを指定した投票内容の投票金額を返金するよう決済サーバ200へ要求する。また、投票金額決済部120は、出走が取り消された投票対象以外を指定した投票が実行された場合、出走が取り消された投票対象を指定した投票内容の投票金額を返金するよう決済サーバ200へ要求する。また、投票金額決済部120は、マークカードから読み取った投票内容に締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容が含まれる場合、締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容の投票金額を返金するよう決済サーバ200へ要求する。
【0048】
投票内容受付部130は、電子決済による投票開始時に、投票内容をマークカードによって受け付ける。投票内容受付部130は、n枚のマークカードを受け付ける。例えば、投票内容受付部130は、マークカード処理ユニット107へのn枚のマークカードの挿入を受け付ける。そして、投票内容受付部130は、各マークカードの投票内容を読み取る。例えば、投票内容受付部130は、各マークカードにマークされた投票内容をマークカード処理ユニット107に読み取らせる。
【0049】
投票依頼部140は、投票内容受付部130が受け付けた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼して実行する。投票依頼部140は、投票内容受付部130が受け付けた投票内容をホストサーバ300に送信し、送信した投票内容での投票実行を依頼する。投票依頼部140は、送信した投票内容が出走が取り消された投票対象を含むレースを指定した投票内容を含むとホストサーバ300から通知された場合、出走が取り消された投票対象を含むレースを指定した投票内容を表示する。そして、投票依頼部140は、出走が取り消された投票対象を含むレースを指定した投票内容のうち、出走が取り消された投票対象以外を指定した投票を実行するか否かの選択を受け付ける。
【0050】
投票依頼部140は、出走が取り消された投票対象以外を指定した投票を実行しない選択を受け付けた場合、入力を受け付けた投票内容から出走が取り消された投票対象を含むレースを指定した投票内容を除いた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。また、投票依頼部140は、出走が取り消された投票対象以外を指定した投票を実行する選択を受け付けた場合、入力を受け付けた投票内容から出走が取り消された投票対象を指定した投票内容を除いた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。また、投票依頼部140は、送信した投票内容が締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容を含むとホストサーバ300から通知された場合、締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容を除いた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。
【0051】
なお、
図4に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、投票装置100-1による画面表示例について説明する。
【0052】
図5は、投票受付時の画面の一例を示す図(その1)である。投票内容受付部130は、初期画面として画面41をディスプレイ装置104に表示させる。画面41は、投票金額の支払い方法を選択させるための画面である。画面41は、「現金か的中投票券を入れて下さい」、「またはQR決済ボタンを押して下さい」等の、現金によって投票金額の支払いをするか、電子決済によって投票金額の支払いをするかの選択を促すメッセージを含む。また、画面41は、「QR決済」ボタンを含む。「QR決済」ボタンは、電子決済によって投票金額の支払いをすることを選択するためのボタンである。
【0053】
投票装置100-1は、画面41を表示中に現金の挿入を受け付けた場合、現金によって投票金額の支払いをすることが選択されたと判定し、現金投票の受付処理を実行する。投票内容受付部130は、「QR決済」ボタンの押下操作を受け付けた場合、電子決済によって投票金額の支払いをすることが選択されたと判定し、画面42をディスプレイ装置104に表示させる。
【0054】
画面42は、マークカードの挿入を受け付ける際の画面である。画面42は、「マークカードを入れるか精算ボタンを押して下さい」等のマークカードの挿入と「精算」ボタンの押下とを促すメッセージを含む。また、画面42は、「精算」ボタンを含む。「精算」ボタンは、マークカードの挿入が完了した場合に押下されるボタンである。投票内容受付部130は、n枚のマークカードの挿入を受け付け、「精算」ボタンの押下操作を受け付けると、画面43をディスプレイ装置104に表示させる。
【0055】
画面43は、マークカードから読み取った投票内容を利用者に確認させるための画面である。画面43は、「表示内容が正しければ確認ボタンを押して下さい」等の、表示した投票内容の確認を促すメッセージを含む。また、画面43は、マークカード1枚分の投票内容の表示を含む。
【0056】
画面43は、マークカードで指定されたレースの開催日、場名、レース番号を含む。また、画面43は、マークカードで指定された式別を含む。また、画面43は、マークカードで指定された組番の組み合わせと、当該組合せに対する投票金額とを含む。また、画面43は、マークカード1枚分の投票金額の合計を含む。
【0057】
また、画面43は、購入予定金額の欄を含む。購入予定金額の欄には、マークカードn枚分の投票金額の合計が設定される。また、画面43は、「確認」ボタンを含む。「確認」ボタンは、マークカード1枚分の投票内容を確認した場合に押下されるボタンである。投票内容を表示していないマークカードが残っている場合に「確認」ボタンの押下操作を受け付けると、投票内容受付部130は、投票内容を表示していないマークカードに対応する画面43をディスプレイ装置104に表示させる。n枚のマークカードの投票内容を表示した場合に「確認」ボタンの押下操作を受け付けると、投票金額決済部120は、電子決済のための操作を促す画面をディスプレイ装置104に表示させる。
【0058】
図6は、投票受付時の画面の一例を示す図(その2)である。画面44は、電子決済のための操作を促す画面である。画面44は、「QRをかざして下さい」等の電子決済に用いるQRコードをかざすことを促すメッセージを含む。また、画面44は、携帯端末に表示されたQRコードをかざしている図を含む。また、画面44は、購入予定金額の欄を含む。
【0059】
投票金額決済部120は、画面44を表示中に、QRコードを近づけられると、QRコードをコード読取ユニット108に読み取らせ、利用者の認証情報を取得する。投票金額決済部120は、取得した認証情報を決済サーバ200に送信し、利用者の電子決済口座の残高からマークカードn枚分の投票金額の合計を購入する電子決済の実行を、決済サーバ200に依頼する。電子決済が成功すると、投票依頼部140は、n枚のマークカードから読み取った投票内容による投票をホストサーバ300に依頼する。投票に成功すると、投票依頼部140は、画面45をディスプレイ装置104に表示させ、投票内容に応じた投票券を、投票券処理ユニット106に発券させる。
【0060】
画面45は、投票券の発券を通知するための画面である。画面45は、「投票券をお受け取り下さい」等の、発券した投票券を受け取ることを促すメッセージを含む。また、画面45は、投票券、購入金額および取消金額の欄を含む。投票券の欄には、発券した投票券の枚数が設定される。購入金額の欄には、実行に成功した投票の投票金額の合計が設定される。取消金額の欄には、出走の取消や締切時刻を過ぎたことによって、実行されなかった投票の投票金額の合計が設定される。
【0061】
投票装置100-1は、画面41~45を表示して投票内容を受け付け、受け付けた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。なお、ホストサーバ300は、出走が取り消された投票対象を指定した投票内容や、締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容についての投票が実行できないことがある。次に、投票が実行できないことを通知する画面について説明する。
【0062】
図7は、出走の取消があったことを通知する画面の一例を示す図である。投票依頼部140は、出走が取り消された投票対象が含まれるレース(取消があったレース)を指定した投票内容があることをホストサーバ300から通知されると、画面46をディスプレイ装置104に表示させる。画面46は、取消があったレースを指定した投票内容があることを通知するための画面である。
【0063】
画面46は、「取消があります」等の、取消があったレースを指定した投票内容があることを通知するためのメッセージを含む。また、画面46は、「除いて購入しますか?」等の、取消があったレースを指定した投票内容のうち、出走が取り消された投票対象を指定した部分を除いて(つまり、出走が取り消された投票対象を指定していない部分へ)投票をするかを確認するメッセージを含む。
【0064】
また、画面46は、取消があったレースを指定した投票内容の表示を含む。画面46は、取消があったレースの開催日、場名、レース番号を含む。また、画面46は、指定された式別を含む。また、画面46は、指定された組番の組み合わせと、当該組合せそれぞれに対する投票金額とを含む。画面46では、出走が取り消された投票対象の組番と、出走が取り消されていない投票対象の組番とが区別可能なように(例えば、出走が取り消された投票対象の組番を強調して)、表示される。また、画面46は、出走が取り消された投票対象を指定していない部分へ投票する場合の投票金額の合計を含む。
【0065】
また、画面46は、「購入」ボタンと、「購入しない」ボタンとを含む。「購入」ボタンは、出走が取り消された投票対象を指定していない部分への投票を要求するボタンである。また、「購入しない」ボタンは、取消があったレースを指定した投票内容の投票をしないことを要求するボタンである。投票依頼部140は、「購入」ボタンの押下操作を受け付けると、出走が取り消された投票対象を指定していない部分への投票をホストサーバ300に依頼する。なお、「購入しない」ボタンが押下されると、取消があったレースを指定した投票内容全体の投票が実行されない。
【0066】
このように、投票依頼部140は、画面46を表示して、取消があったレースを指定した投票内容があることを通知する。そして、投票依頼部140は、出走が取り消された投票対象を指定していない部分への投票を実行するか否かを利用者に選択させる。これにより、投票依頼部140は、出走の取消のあったレースを指定した投票のうち、投票可能なものについては投票できるようにすることができる。
【0067】
図8は、投票の締切時刻を過ぎたことを通知する画面の一例を示す図である。投票依頼部140は、投票の締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容があることをホストサーバ300から通知されると、画面47をディスプレイ装置104に表示させる。画面47は、投票の締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容があることを通知するための画面である。
【0068】
画面47は、「この投票は購入できません投票スキップボタンを押して下さい」等の、「投票スキップ」ボタンの押下を促すメッセージを含む。また、画面47は、「このレースは発売を締め切りました」等の、投票の締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容があることを通知するメッセージを含む。
【0069】
また、画面47は、投票の締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容の表示を含む。画面47は、投票の締切時刻を過ぎたレースの開催日、場名、レース番号を含む。また、画面47は、指定された式別を含む。また、画面47は、指定された組番の組み合わせと、当該組合せそれぞれに対する投票金額とを含む。また、画面47は、投票の締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容の投票金額の合計を含む。
【0070】
また、画面47は、「投票スキップ」ボタンを含む。「投票スキップ」ボタンは、利用者が投票の締切時刻を過ぎたレースを指定した投票が実行できないことを確認した場合に押下される。このように、投票依頼部140は、画面47を表示して、投票の締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容があることを通知する。以下、投票受付処理の手順について詳細に説明する。
【0071】
図9は、投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その1)である。以下、
図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]投票装置100-1の投票内容受付部130は、画面41において「QR決済」ボタンの押下を受け付けたか否かを判定する。投票内容受付部130は、「QR決済」ボタンの押下を受け付けたと判定した場合、処理をステップS12に進める。また、投票内容受付部130は、「QR決済」ボタンの押下を受け付けなかった(現金が挿入された)と判定した場合、処理を終了し、投票装置100-1は、現金投票の受付処理を実行する。現金投票の受付処理については説明を省略する。
【0072】
[ステップS12]投票内容受付部130は、QR決済投票画面に遷移させる。例えば、投票内容受付部130は、画面42をディスプレイ装置104に表示させる。
[ステップS13]投票内容受付部130は、n枚のマークカードを受け付ける。例えば、投票内容受付部130は、マークカード処理ユニット107へのn枚のマークカードの挿入を受け付ける。
【0073】
[ステップS14]投票内容受付部130は、マークカード1枚分の投票内容を読み取る。例えば、投票内容受付部130は、ステップS13で受け付けたn枚のマークカードのうち、未処理のマークカード1枚にマークされた投票内容をマークカード処理ユニット107に読み取らせる。
【0074】
[ステップS15]投票内容受付部130は、ステップS14で受け付けた投票内容を画面表示する。例えば、投票内容受付部130は、ステップS14で受け付けた投票内容の表示を含む画面43をディスプレイ装置104に表示させる。
【0075】
[ステップS16]投票内容受付部130は、ステップS13で受け付けたn枚分のマークカードの投票内容を表示したか否かを判定する。投票内容受付部130は、n枚分のマークカードの投票内容を表示したと判定した場合、処理をステップS17に進める。また、投票内容受付部130は、n枚分のマークカードの投票内容を表示していないと判定した場合、処理をステップS14に進める。
【0076】
図10は、投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。以下、
図10に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS17]投票装置100-1の投票金額決済部120は、QRコードをかざすことを利用者に促すための画面(QRコード受付画面)をディスプレイ装置104に表示させる。例えば、投票金額決済部120は、画面43をディスプレイ装置104に表示させる。
【0077】
[ステップS18]利用者端末400は、電子決済事業者が運営するアプリケーション(QR決済アプリ)を起動する。
[ステップS19]利用者端末400は、利用者の電子決済口座の認証情報を示すQRコードの生成を決済サーバ200に要求する。例えば、利用者端末400は、利用者のIDを決済サーバ200に通知し、通知したIDと、通知したIDに対応する電子決済口座の認証情報とを示すQRコードの生成を決済サーバ200に要求する。
【0078】
[ステップS20]決済サーバ200は、利用者の電子決済口座の認証情報を示すQRコードを生成する。例えば、決済サーバ200は、利用者端末400から通知されたIDと、利用者端末400から通知されたIDに対応する電子決済口座の認証情報とを示すQRコードを生成する。
【0079】
[ステップS21]決済サーバ200は、ステップS20で生成したQRコードを利用者端末400に送信する。
[ステップS22]利用者端末400は、決済サーバ200から取得したQRコードを表示する。ここで利用者は、QRコードが表示された利用者端末400を投票装置100-1にかざす。
【0080】
[ステップS23]投票金額決済部120は、コード読取ユニット108に、利用者端末400に表示されたQRコードを読み取らせる。例えば、投票金額決済部120は、コード読取ユニット108に、利用者端末400に表示されたQRコードが示すIDと認証情報とを取得させる。
【0081】
[ステップS24]投票金額決済部120は、決済サーバ200に、n枚のマークカードから読み取った投票内容の投票金額の合計金額を支払う電子決済の実行を要求する。例えば、投票金額決済部120は、n枚のマークカードから読み取った投票内容の投票金額の合計金額、ステップS23で読み取ったIDおよび認証情報を決済サーバ200に通知し、電子決済の実行を要求する。
【0082】
[ステップS25]決済サーバ200は、投票装置100-1から取得した要求内容を照合する。例えば、決済サーバ200は、投票装置100-1から通知されたIDに対応する電子決済口座があり、当該電子決済口座の認証情報と、投票装置100-1から通知された認証情報とが一致するか否かを判定する。また、例えば、決済サーバ200は、投票装置100-1から通知されたIDに対応する電子決済口座の残高が投票装置100-1から通知された金額以上であるか否かを判定する。
【0083】
[ステップS26]決済サーバ200は、照合結果が適切であるか否かを判定する。例えば、決済サーバ200は、投票装置100-1から通知されたIDに対応する電子決済口座があり、認証情報が一致し、当該電子決済口座の残高が通知された金額以上である場合、照合結果が適切であると判定する。また、例えば、決済サーバ200は、投票装置100-1から通知されたIDに対応する電子決済口座がない場合、認証情報が一致しない場合または電子決済口座の残高が通知された金額未満である場合、照合結果が不適切であると判定する。決済サーバ200は、照合結果が適切であると判定した場合、処理をステップS28に進める。また、決済サーバ200は、照合結果が不適切であると判定した場合、投票装置100-1に電子決済が失敗したことを通知し、処理をステップS27に進める。
【0084】
[ステップS27]投票金額決済部120は、電子決済が失敗したことを利用者に通知するための画面(購入不可画面)をディスプレイ装置104に表示させる。そして、処理がステップS17に進む。
【0085】
図11は、投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その3)である。以下、
図11に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS28]決済サーバ200は、電子決済処理を実行する。例えば、決済サーバ200は、投票装置100-1から通知されたIDに対応する電子決済口座の残高から投票装置100-1から通知された金額を減算する。そして、決済サーバ200は、投票装置100-1に電子決済が成功したことを通知する。
【0086】
[ステップS29]投票金額決済部120は、電子決済が完了したことを利用者に通知するための画面(決済完了画面)をディスプレイ装置104に表示させる。
[ステップS30]投票装置100-1の投票依頼部140は、未処理のマークカード1枚分の投票内容をホストサーバ300に送信し、送信した投票内容での投票実行を依頼する。
【0087】
[ステップS31]ホストサーバ300は、ステップS30で投票装置100-1から取得した投票内容が、取消があったレースを指定した投票内容であるか否かを判定する。例えば、ホストサーバ300は、レースの情報を管理するデータベースを参照し、投票装置100-1から取得した投票内容で指定されたレースにおいて、出走が取り消された投票対象がある場合、取消があったレースを指定した投票内容であると判定する。ホストサーバ300は、取消があったレースを指定した投票内容であると判定した場合、処理をステップS32に進める。また、ホストサーバ300は、取消があったレースを指定した投票内容ではないと判定した場合、処理をステップS39に進める。
【0088】
[ステップS32]ホストサーバ300は、ステップS30で取得した投票内容が取消があったレースを指定した投票内容であることと、当該レースにおいて、出走が取り消された投票対象(取消買い目)とを投票装置100-1に通知する。
【0089】
[ステップS33]投票依頼部140は、ステップS30で送信した投票内容と、取消買い目とを表示する。例えば、投票依頼部140は、ステップS30で送信した投票内容の表示を含む画面46をディスプレイ装置104に表示させる。ここで、投票依頼部140は、取消買い目の組番と、取消買い目ではない組番とが区別可能なように表示する。
【0090】
[ステップS34]投票依頼部140は、取消買い目以外に投票するか否かを判定する。例えば、投票依頼部140は、画面46において「購入」ボタンの押下操作を受け付けた場合、取消買い目以外に投票すると判定し、画面46において「購入しない」ボタンの押下操作を受け付けた場合、取消買い目以外に投票しないと判定する。投票依頼部140は、取消買い目以外に投票すると判定した場合、処理をステップS35に進める。また、投票依頼部140は、取消買い目以外に投票しないと判定した場合、処理をステップS37に進める。
【0091】
[ステップS35]投票依頼部140は、取消買い目以外の投票をホストサーバ300に依頼する。例えば、投票依頼部140は、ステップS30で送信した投票内容のうちの取消買い目を指定した部分以外の投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。
【0092】
[ステップS36]ホストサーバ300は、ステップS35で投票装置100-1から取得した投票内容による投票を受け付ける。ホストサーバ300は、受け付けた投票に基づいて、票数の集計およびオッズと払戻金の算出をする。
【0093】
図12は、投票受付処理の手順の一例を示すフローチャート(その4)である。以下、
図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS37]投票金額決済部120は、投票未実行分の返金を決済サーバ200に要求する。例えば、投票金額決済部120は、取消買い目以外に投票した場合、ステップS30で送信した投票内容の投票金額の合計と、取消買い目を指定した部分以外の投票内容の投票金額との差額を決済サーバ200に通知する。そして、投票金額決済部120は、ステップS23で読み取ったIDおよび認証情報を通知し、通知した金額の返金の実行を決済サーバ200に要求する。また、投票金額決済部120は、取消買い目以外に投票しなかった場合、ステップS30で送信した投票内容の投票金額の合計、ステップS23で読み取ったIDおよび認証情報を通知し、通知した金額の返金の実行を決済サーバ200に要求する。
【0094】
[ステップS38]決済サーバ200は、投票未実行分の金額の返金処理を実行する。例えば、決済サーバ200は、ステップS37で投票装置100-1から通知されたIDに対応する電子決済口座の残高に、ステップS37で投票装置100-1から通知された金額を加算する。そして、処理がステップS45に進む。
【0095】
[ステップS39]ホストサーバ300は、ステップS30で投票装置100-1から取得した投票内容が、締切前のレースを指定した投票内容であるか否かを判定する。例えば、ホストサーバ300は、レースの情報を管理するデータベースを参照し、投票装置100-1から取得した投票内容で指定されたレースの締切時刻が現在時刻より後である場合、締切前のレースを指定した投票内容であると判定する。ホストサーバ300は、締切前のレースを指定した投票内容であると判定した場合、処理をステップS44に進める。また、ホストサーバ300は、投票内容が指定したレースが締切時刻を過ぎていると判定した場合、処理をステップS40に進める。
【0096】
[ステップS40]ホストサーバ300は、ステップS30で取得した投票内容が指定したレースが締切時刻を過ぎていることを投票装置100-1に通知する。
[ステップS41]投票依頼部140は、ステップS30で送信した投票内容を表示する。例えば、投票依頼部140は、ステップS30で送信した投票内容の表示を含む画面47をディスプレイ装置104に表示させる。
【0097】
[ステップS42]投票金額決済部120は、投票金額分の返金を決済サーバ200に要求する。例えば、投票金額決済部120は、ステップS30で送信した投票内容の投票金額の合計、ステップS23で読み取ったIDおよび認証情報を通知し、通知した金額の返金の実行を決済サーバ200に要求する。
【0098】
[ステップS43]決済サーバ200は、投票金額分の返金処理を実行する。例えば、決済サーバ200は、ステップS42で投票装置100-1から通知されたIDに対応する電子決済口座の残高に、ステップS42で投票装置100-1から通知された金額を加算する。そして、処理がステップS45に進む。
【0099】
[ステップS44]ホストサーバ300は、ステップS30で投票装置100-1から取得した投票内容による投票を受け付ける。ホストサーバ300は、受け付けた投票に基づいて、票数の集計およびオッズと払戻金の算出をする。
【0100】
[ステップS45]投票依頼部140は、マークカードn枚分の投票内容を処理したか否かを判定する。投票依頼部140は、マークカードn枚分の投票内容を処理したと判定した場合、処理をステップS46に進める。また、投票依頼部140は、マークカードn枚分の投票内容を処理していないと判定した場合、処理をステップS30に進める。
【0101】
[ステップS46]投票依頼部140は、投票券を発券する。例えば、投票依頼部140は、画面45をディスプレイ装置104に表示させ、実行に成功した投票の投票内容が印刷された投票券を、投票券処理ユニット106に発券させる。
【0102】
このように、投票内容受付部130は、n枚のマークカードを読み取って投票内容の入力を受け付ける。投票金額決済部120は、入力を受け付けた投票内容の投票金額分の電子決済を決済サーバ200に要求する。投票依頼部140は、入力を受け付けた投票内容による投票をホストサーバ300に依頼する。ここで、入力を受け付けた投票内容に、取消買い目を含むレースを指定した投票内容や、締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容が含まれる場合、投票金額決済部120は、未実行分の投票の金額を返金するよう決済サーバ200へ要求する。投票装置100-1は、電子決済によって支払われる金額と、投票金額とが一致するようにできる。よって、投票装置100-1は、公営競技の投票金額の電子決済による支払いを適切に実行することができる。
【0103】
入力を受け付けた投票内容に取消買い目を含むレースを指定した投票内容が含まれる場合、投票依頼部140は、取消買い目以外に投票するか否かの選択を受け付ける。投票依頼部140は、取消買い目以外に投票しない選択を受け付けた場合、入力を受け付けた投票内容から取消買い目を含むレースを指定した投票内容を除いた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。そして、投票金額決済部120は、取消買い目を含むレースを指定した投票内容の投票金額を返金するよう決済サーバ200へ要求する。これにより、投票装置100-1は、レースに出走の取消が発生したことで、当該レースへの投票を利用者がやめた場合に、支払金額が実際の投票金額と一致するよう返金することができる。
【0104】
また、投票依頼部140は、取消買い目以外に投票する選択を受け付けた場合、入力を受け付けた投票内容から取消買い目を指定した投票内容を除いた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。そして、投票金額決済部120は、取消買い目を指定した投票内容の投票金額を返金するよう決済サーバ200へ要求する。これにより、投票装置100-1は、出走の取消のあったレースを指定した投票のうち、投票可能なものについては投票できるようにし、適切な金額を返金できる。
【0105】
入力を受け付けた投票内容に締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容が含まれる場合、投票依頼部140は、入力を受け付けた投票内容から締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容を除いた投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。そして、投票金額決済部120は、締切時刻を過ぎたレースを指定した投票内容の投票金額を返金するよう決済サーバ200へ要求する。これにより、投票装置100-1は、レース締切を過ぎたことによって実行できない投票の投票金額を含めた電子決済が実行された場合に、支払金額が実際の投票金額と一致するよう返金することができる。
【0106】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、QRコードによる電子決済によって公営競技の投票をできるサービスを提供するものである。なお、第3の実施の形態は、
図2と同様のシステム構成で実現され、投票装置以外の装置については第2の実施の形態と同じ符号を用いることがある。
【0107】
公営競技では、投票の実行前に入金を受け付けておくことが求められるため、第2の実施の形態では、投票装置100-1は、マークカードで示される投票内容の投票金額の入金を、電子決済によって受け付け、未実行分の投票金額を返金していた。ところで、現金を用いた投票では、投票装置は、事前に現金による入金を受け付けてから、投票内容の入力を受け付け、入金された金額以内であれば投票を実行する。そして、投票装置は、入金された金額が余った場合、残金を釣銭として返却する。
【0108】
そこで、第3の実施の形態では、投票装置は、事前に電子決済による入金を受け付けてから、入金された金額以内の投票を受け付け、残金を返金するよう決済サーバに依頼する。次に、第3の実施の形態の投票装置の機能について説明する。
【0109】
図13は、投票装置の他の機能例を示すブロック図である。第3の実施の形態の投票装置100a-1は、事前入金受付部120a、投票内容受付部130aおよび投票依頼部140aを有する。事前入金受付部120a、投票内容受付部130aおよび投票依頼部140aは、投票装置100a-1が有するメモリに記憶されたプログラムを投票装置100a-1が有するプロセッサが実行することで実現される。なお、投票依頼部140aは、投票依頼部140と同様の機能である。
【0110】
事前入金受付部120aは、投票内容受付部130aによる投票内容受付前に、電子決済による入金を受け付け、投票実行後に入金額の残金額を返金するよう決済サーバ200に要求する。事前入金受付部120aは、電子決済による投票開始時に、入金額の入力を受け付ける。事前入金受付部120aは、入力された入金額を支払う電子決済を決済サーバ200に要求する。例えば、事前入金受付部120aは、コード読取ユニットに、利用者端末400に表示されたQRコードが示すIDと認証情報とを取得させる。事前入金受付部120aは、決済サーバ200に、入金額、読み取ったIDおよび認証情報を決済サーバ200に通知し、電子決済の実行を要求する。
【0111】
事前入金受付部120aは、投票依頼部140aによる投票が実行されると、入金額の残金額の返金を決済サーバ200に要求する。例えば、事前入金受付部120aは、入金額の残金額、読み取ったIDおよび認証情報を通知し、通知した金額の返金の実行を決済サーバ200に要求する。
【0112】
投票内容受付部130aは、投票金額が事前入金受付部120aが受け付けた入金の金額以下となるように投票内容を受け付ける。例えば、投票内容受付部130aは、マークカード処理ユニットへのマークカードの挿入を受け付ける。そして、投票内容受付部130aは、各マークカードにマークされた投票内容をマークカード処理ユニットに読み取らせ、投票金額が入金額以下である場合、読み取った投票内容を受け付ける。
【0113】
なお、
図13に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、投票装置100a-1による画面表示例について説明する。
【0114】
図14は、事前入金時の画面の一例を示す図である。事前入金受付部120aは、電子決済による投票開始時に画面51を投票装置100a-1が有するディスプレイ装置に表示させる。画面51は、入金額の入力を受け付ける画面である。画面51は、「金額を入れて下さい」等の入金額の入力を促すメッセージを含む。また、画面51は、入金額の欄を含む。入金額の欄には、入力された入金額が設定される。
【0115】
また、画面51は、入金額を入力するためのキーを含む。事前入金受付部120aは、画面51のキーへの押下操作による入金額の入力を受け付ける。事前入金受付部120aは、入金額の入力を受け付けると、画面52をディスプレイ装置に表示させる。
【0116】
画面52は、電子決済のための操作を促す画面である。画面52は、「QRをかざして下さい」等の電子決済に用いるQRコードをかざすことを促すメッセージを含む。また、画面52は、携帯端末に表示されたQRコードをかざしている図を含む。また、画面52は、入金額の欄を含む。
【0117】
事前入金受付部120aは、画面52を表示中に、QRコードを近づけられると、QRコードをコード読取ユニットに読み取らせ、利用者の認証情報を取得する。事前入金受付部120aは、取得した認証情報を決済サーバ200に送信し、利用者の電子決済口座の残高から入金額を支払う電子決済の実行を、決済サーバ200に依頼する。このようにして、事前入金受付部120aは、画面51~52を表示して電子決済による事前の入金を受け付ける。以下、第3の実施の形態の投票受付処理の手順について詳細に説明する。
【0118】
図15は、投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その1)である。以下、
図15に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS51]投票装置100a-1の投票内容受付部130aは、画面41において「QR決済」ボタンの押下を受け付けたか否かを判定する。投票内容受付部130aは、「QR決済」ボタンの押下を受け付けたと判定した場合、処理をステップS52に進める。また、投票内容受付部130aは、「QR決済」ボタンの押下を受け付けなかった(現金が挿入された)と判定した場合、処理を終了し、投票装置100a-1は、現金投票の受付処理を実行する。現金投票の受付処理については説明を省略する。
【0119】
[ステップS52]投票装置100a-1の事前入金受付部120aは、QR決済投票画面に遷移させる。例えば、事前入金受付部120aは、画面51をディスプレイ装置に表示させる。
【0120】
[ステップS53]事前入金受付部120aは、入金額の入力を受け付ける。例えば、事前入金受付部120aは、画面51におけるキーの押下操作を受け付け、押下されたキーで示される入金額を受け付ける。
【0121】
[ステップS54]事前入金受付部120aは、QRコードをかざすことを利用者に促すための画面(QRコード受付画面)をディスプレイ装置に表示させる。例えば、事前入金受付部120aは、画面52をディスプレイ装置に表示させる。
【0122】
[ステップS55]利用者端末400は、電子決済事業者が運営するアプリケーション(QR決済アプリ)を起動する。
[ステップS56]利用者端末400は、利用者の電子決済口座の認証情報を示すQRコードの生成を決済サーバ200に要求する。例えば、利用者端末400は、利用者のIDを決済サーバ200に通知し、通知したIDと、通知したIDに対応する電子決済口座の認証情報とを示すQRコードの生成を決済サーバ200に要求する。
【0123】
[ステップS57]決済サーバ200は、利用者の電子決済口座の認証情報を示すQRコードを生成する。例えば、決済サーバ200は、利用者端末400から通知されたIDと、利用者端末400から通知されたIDに対応する電子決済口座の認証情報とを示すQRコードを生成する。
【0124】
[ステップS58]決済サーバ200は、ステップS57で生成したQRコードを利用者端末400に送信する。
図16は、投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。以下、
図16に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0125】
[ステップS59]利用者端末400は、決済サーバ200から取得したQRコードを表示する。ここで利用者は、QRコードが表示された利用者端末400を投票装置100a-1にかざす。
【0126】
[ステップS60]事前入金受付部120aは、コード読取ユニットに、利用者端末400に表示されたQRコードを読み取らせる。例えば、事前入金受付部120aは、コード読取ユニットに、利用者端末400に表示されたQRコードが示すIDと認証情報とを取得させる。
【0127】
[ステップS61]事前入金受付部120aは、ステップS53で入力を受け付けた入金額を支払う電子決済の実行を要求する。例えば、投票金額決済部120は、ステップS53で入力を受け付けた入金額、ステップS60で読み取ったIDおよび認証情報を決済サーバ200に通知し、電子決済の実行を要求する。
【0128】
[ステップS62]決済サーバ200は、投票装置100a-1から取得した要求内容を照合する。例えば、決済サーバ200は、投票装置100a-1から通知されたIDに対応する電子決済口座があり、当該電子決済口座の認証情報と、投票装置100a-1から通知された認証情報とが一致するか否かを判定する。また、例えば、決済サーバ200は、投票装置100a-1から通知されたIDに対応する電子決済口座の残高が投票装置100a-1から通知された金額以上であるか否かを判定する。
【0129】
[ステップS63]決済サーバ200は、照合結果が適切であるか否かを判定する。例えば、決済サーバ200は、投票装置100a-1から通知されたIDに対応する電子決済口座があり、認証情報が一致し、当該電子決済口座の残高が通知された金額以上である場合、照合結果が適切であると判定する。また、例えば、決済サーバ200は、投票装置100a-1から通知されたIDに対応する電子決済口座がない場合、認証情報が一致しない場合または電子決済口座の残高が通知された金額未満である場合、照合結果が不適切であると判定する。決済サーバ200は、照合結果が適切であると判定した場合、処理をステップS65に進める。また、決済サーバ200は、照合結果が不適切であると判定した場合、投票装置100a-1に電子決済が失敗したことを通知し、処理をステップS64に進める。
【0130】
[ステップS64]事前入金受付部120aは、電子決済が失敗したことを利用者に通知するための画面(購入不可画面)をディスプレイ装置に表示させる。そして、処理がステップS54に進む。
【0131】
[ステップS65]決済サーバ200は、電子決済処理を実行する。例えば、決済サーバ200は、投票装置100a-1から通知されたIDに対応する電子決済口座の残高から投票装置100a-1から通知された金額を減算する。そして、決済サーバ200は、投票装置100a-1に電子決済が成功したことを通知する。
【0132】
[ステップS66]投票内容受付部130aは、N枚のマークカードを受け付ける。例えば、投票内容受付部130aは、マークカード処理ユニットへのN枚のマークカードの挿入を受け付ける。
【0133】
[ステップS67]投票内容受付部130aは、マークカード1枚分の投票内容を読み取る。例えば、投票内容受付部130aは、ステップS66で受け付けたN枚のマークカードのうち、未処理のマークカード1枚にマークされた投票内容をマークカード処理ユニットに読み取らせる。
【0134】
図17は、投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その3)である。以下、
図17に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS68]投票内容受付部130aは、ステップS67で読み取った投票内容の投票金額が、ステップS54~ステップS65で入金された入金額の残金額以下であるか否かを判定する。投票内容受付部130aは、投票内容の投票金額が入金額の残金額以下であると判定した場合、処理をステップS70に進める。また、投票内容受付部130aは、投票内容の投票金額が入金額の残金額より大きいと判定した場合、処理をステップS69に進める。
【0135】
[ステップS69]投票装置100a-1、決済サーバ200および利用者端末400は、追加入金処理を実行する。追加入金処理では、ステップS54~ステップS65の処理が実行され、実行された処理の入金額が現在の入金額の残金額に加算される。そして、処理がステップS68に進む。
【0136】
[ステップS70]投票装置100-1の投票依頼部140aは、ステップS67で読み取った投票内容をホストサーバ300に送信し、送信した投票内容での投票実行を依頼する。
【0137】
[ステップS71]ホストサーバ300は、ステップS70で投票装置100a-1から取得した投票内容が、取消があったレースを指定した投票内容であるか否かを判定する。例えば、ホストサーバ300は、レースの情報を管理するデータベースを参照し、投票装置100a-1から取得した投票内容で指定されたレースにおいて、出走が取り消された投票対象がある場合、取消があったレースを指定した投票内容であると判定する。ホストサーバ300は、取消があったレースを指定した投票内容であると判定した場合、処理をステップS72に進める。また、ホストサーバ300は、取消があったレースを指定した投票内容ではないと判定した場合、処理をステップS78に進める。
【0138】
[ステップS72]ホストサーバ300は、ステップS70で取得した投票内容が取消があったレースを指定した投票内容であることと、当該レースにおける取消買い目とを投票装置100a-1に通知する。
【0139】
[ステップS73]投票依頼部140aは、ステップS70で送信した投票内容と、取消買い目とを表示する。例えば、投票依頼部140aは、ステップS70で送信した投票内容の表示を含む画面46をディスプレイ装置に表示させる。
【0140】
[ステップS74]投票依頼部140aは、取消買い目以外に投票するか否かを判定する。例えば、投票依頼部140aは、画面46において「購入」ボタンの押下操作を受け付けた場合、取消買い目以外に投票すると判定し、画面46において「購入しない」ボタンの押下操作を受け付けた場合、取消買い目以外に投票しないと判定する。投票依頼部140aは、取消買い目以外に投票すると判定した場合、処理をステップS75に進める。また、投票依頼部140aは、取消買い目以外に投票しないと判定した場合、処理をステップS83に進める。
【0141】
[ステップS75]投票依頼部140aは、取消買い目以外の投票をホストサーバ300に依頼する。例えば、投票依頼部140aは、ステップS70で送信した投票内容のうちの取消買い目を指定した部分以外の投票内容の投票をホストサーバ300に依頼する。
【0142】
[ステップS76]ホストサーバ300は、ステップS75で投票装置100a-1から取得した投票内容による投票を受け付ける。ホストサーバ300は、受け付けた投票に基づいて、票数の集計およびオッズと払戻金の算出をする。
【0143】
図18は、投票受付処理の他の手順の一例を示すフローチャート(その4)である。以下、
図18に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS77]投票内容受付部130aは、入金額の残金額からステップS75で依頼した投票の投票金額を減算する。そして、処理がステップS83に進む。
【0144】
[ステップS78]ホストサーバ300は、ステップS70で投票装置100a-1から取得した投票内容が、締切前のレースを指定した投票内容であるか否かを判定する。例えば、ホストサーバ300は、レースの情報を管理するデータベースを参照し、投票装置100a-1から取得した投票内容で指定されたレースの締切時刻が現在時刻より後である場合、締切前のレースを指定した投票内容であると判定する。ホストサーバ300は、締切前のレースを指定した投票内容であると判定した場合、処理をステップS81に進める。また、ホストサーバ300は、投票内容が指定したレースが締切時刻を過ぎていると判定した場合、処理をステップS79に進める。
【0145】
[ステップS79]ホストサーバ300は、ステップS70で取得した投票内容が指定したレースが締切時刻を過ぎていることを投票装置100a-1に通知する。
[ステップS80]投票依頼部140aは、ステップS70で送信した投票内容を表示する。例えば、投票依頼部140は、ステップS70で送信した投票内容の表示を含む画面47をディスプレイ装置に表示させる。そして、処理がステップS83に進む。
【0146】
[ステップS81]ホストサーバ300は、ステップS70で投票装置100a-1から取得した投票内容による投票を受け付ける。ホストサーバ300は、受け付けた投票に基づいて、票数の集計およびオッズと払戻金の算出をする。
【0147】
[ステップS82]投票内容受付部130aは、入金額の残金額からステップS70で依頼した投票の投票金額を減算する。
[ステップS83]投票依頼部140aは、マークカードN枚分の投票内容を処理したか否かを判定する。投票依頼部140aは、マークカードN枚分の投票内容を処理したと判定した場合、処理をステップS84に進める。また、投票依頼部140aは、マークカードN枚分の投票内容を処理していないと判定した場合、処理をステップS67に進める。
【0148】
[ステップS84]事前入金受付部120aは、入金額の残金額の返金を決済サーバ200に要求する。例えば、事前入金受付部120aは、入金額の残金額、ステップS60で読み取ったIDおよび認証情報を通知し、通知した金額の返金の実行を決済サーバ200に要求する。
【0149】
[ステップS85]決済サーバ200は、残金額の返金処理を実行する。例えば、決済サーバ200は、ステップS84で投票装置100a-1から通知されたIDに対応する電子決済口座の残高に、ステップS84で投票装置100a-1から通知された金額を加算する。
【0150】
[ステップS86]投票依頼部140aは、投票券を発券する。例えば、投票依頼部140aは、画面45をディスプレイ装置に表示させ、実行に成功した投票の投票内容が印刷された投票券を、投票券処理ユニットに発券させる。
【0151】
このように、事前入金受付部120aは、電子決済による入金を事前に受け付ける。投票内容受付部130aは、入金の残金額以下の投票金額である投票内容を受け付け、投票依頼部140aは、受け付けた投票内容での投票をホストサーバ300に依頼する。そして、事前入金受付部120aは、入金額と投票金額との差額を返金するよう決済サーバ200に要求する。これにより、投票装置100a-1は、現金を投票装置に入れて行われる公営競技の投票と同様の手順で電子決済による投票を実行できるようにし、利用者の利便性を向上させることができる。
【0152】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0153】
1 サーバ
10 投票装置
11 処理部