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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025023523
(43)【公開日】2025-02-17
(54)【発明の名称】液体クロマトグラフ用検出器
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/01 20060101AFI20250207BHJP
   G01J 3/10 20060101ALI20250207BHJP
   G01N 21/17 20060101ALI20250207BHJP
【FI】
G01N21/01 D
G01J3/10
G01N21/17 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023127715
(22)【出願日】2023-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003993
【氏名又は名称】弁理士法人野口新生特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100205981
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 真人
【テーマコード(参考)】
2G020
2G059
【Fターム(参考)】
2G020BA14
2G020CA02
2G020CB24
2G020CB51
2G020CD23
2G059BB04
2G059EE01
2G059JJ01
2G059KK02
2G059NN02
2G059NN05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ランプの交換作業が容易で、検出器信号のベースラインが環境温度の変動に起因して変動することを抑制する液体クロマトグラフ用検出器を提供する。
【解決手段】ランプハウス6と、発光部16及び前記発光部からのリード線が引き出されている基端部18を有し、前記発光部が前記ランプハウスの内部に収容され、内部空間、前記内部空間へ外気を取り込んで前記内部空間から空気を排気するための通気口24、32を有し、筐体2の前記内部空間に空気の流れを形成するためのファン12と、前記筐体の前記内部空間に取り込まれる空気を加熱するためのヒータ10と、を備え、前記筐体の前記内部空間を流れる空気が前記ランプ8の基端部8を通過する前に前記ヒータによって加熱されるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプハウスと、
光を発する発光部及び前記発光部からのリード線が引き出されている基端部を有し、前記発光部が前記ランプハウスの内部に収容され、前記基端部が前記ランプハウスの外側に露出した状態で前記ランプハウスに対して取り付けられているランプと、
内部空間、前記内部空間へ外気を取り込んで前記内部空間から空気を排気するための通気口を有し、前記内部空間を流れる空気の流通経路上に前記ランプハウス及び前記ランプの前記基端部が位置するように前記内部空間に前記ランプハウスを収容する筐体と、
前記筐体の前記内部空間に空気の流れを形成するためのファンと、
前記筐体の前記内部空間に取り込まれる空気を加熱するためのヒータと、を備え、
前記筐体の前記内部空間を流れる空気が前記ランプの前記基端部を通過する前に前記ヒータによって加熱されるように構成されている、液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項2】
前記ヒータによって加熱された空気の温度を検出する位置に設けられた温度センサと、
前記温度センサにより検出される温度が設定された温度になるように前記ファン及び/又は前記ヒータの出力を制御する制御部と、をさらに備えている、請求項1に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項3】
前記ヒータは前記ランプハウスに熱的に接しながら前記ランプハウスを直接的に加熱するように設けられており、
前記ファンは、前記内部空間を流れる空気が前記ランプの前記基端部よりも先に前記ランプハウスを通過するように設けられている、請求項1に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項4】
前記ヒータは前記内部空間に取り込むための吸気口として機能する前記筐体の前記通気口の近傍に設けられている、請求項1に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項5】
前記ランプの前記基端部は、前記内部空間を流れる空気の流通経路における前記ヒータの下流に配置されている、請求項1から4に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸光度検出器などの液体クロマトグラフ用検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフ用検出器である吸光度検出器は、ランプから発せられる光を試料の流れるセルへ照射し、セルを透過した特定波長の光の強度を測定することで、セルを流れる試料に含まれる成分の検出及び定量を行なう。ランプの発光強度には温度依存性があることが知られている。ランプの温度が環境温度の影響を受けて変動すると、セルに照射される光の強度が変動して検出器信号のベースラインが変動し、正確な分析結果が得られなくなる。そのため、ランプの温度が環境温度の変動の影響を受けないように、ランプを収容するランプハウスにヒータと温度センサを取り付けてランプハウスの温度を一定に制御することが一般的である(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、液体クロマトグラフ用検出器のランプは、光を発する発光部、及び発光部からのリード線が引き出されている基端部を有する。ランプは、使用時間の経過とともに劣化する消耗品であり、劣化が進むと交換する必要がある。そのため、ランプの交換作業が容易なように、発光部がランプハウスの外側からランプハウスの内部へ挿し込まれた状態でランプがランプハウスに対して固定されるような構造が採用されていることがある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2019/016846号
【特許文献2】特許第4269997号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにランプの交換作業が容易な構造をもつ検出器では、ランプハウスにヒータと温度センサを取り付けてランプハウスの温度制御を行なっていても、環境温度が急激に変化したときに温度センサによってランプハウスの温度変動が検出されるよりも先に検出器信号のベースラインが変動してしまう現象が発生し得ることがわかった。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ランプの交換作業が容易な構造を採用しながら、検出器信号のベースラインが環境温度の変動に起因して変動することを抑制することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述のようなランプの交換作業が容易な構造では、ランプの基端部がランプハウスの外側に露出した状態となっており、ランプハウスの温度が一定に制御されていたとしてもランプの基端部やリード線の温度は変動しやすい状態となっている。本発明者は、調査により、ランプハウスの温度制御を行なっているにも関わらず環境温度の変化によって検出器信号のベースラインが変動するのは、筐体内に取り込まれた外気がそのままの温度でランプの基端部を通過することによってランプの基端部の温度を変動させていることが原因であるとの知見を得た。本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
【0008】
すなわち、本発明に係る液体クロマトグラフ用検出器は、ランプハウスと、光を発する発光部及び前記発光部からのリード線が引き出されている基端部を有し、前記発光部が前記ランプハウスの内部に収容され、前記基端部が前記ランプハウスの外側に露出した状態で前記ランプハウスに対して取り付けられているランプと、内部空間、前記内部空間へ外気を取り込んで前記内部空間から空気を排気するための通気口を有し、前記内部空間を流れる空気の流通経路上に前記ランプハウス及び前記ランプの前記基端部が位置するように前記内部空間に前記ランプハウスを収容する筐体と、前記筐体の前記内部空間に空気の流れを形成するためのファンと、前記筐体の前記内部空間に取り込まれる空気を加熱するためのヒータと、を備え、前記筐体の前記内部空間を流れる空気が前記ランプの前記基端部を通過する前に前記ヒータによって加熱されるように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る液体クロマトグラフ用検出器によれば、ランプハウスの外側に露出したランプの基端部が筐体の内部空間を流れる空気の流通経路上に配置され、筐体の内部を流れる空気がランプの基端部を通過する前にヒータによって加熱されるように構成されているので、筐体内に取り込まれた外気がそのままの温度でランプの基端部を通過することがなくなり、ランプの基端部の温度が環境温度の変化の影響を受けにくくなる。その結果、ランプの交換作業が容易な構造を採用しながら、検出器信号のベースラインが環境温度の変動に起因して変動することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】液体クロマトグラフ用検出器の一実施例を示す概略内部構成図である。
図2】ランプの構造を説明するための図である。
図3】同実施例の制御系統を示す概略構成図である。
図4】液体クロマトグラフ用検出器の他の実施例を示す概略内部構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る液体クロマトグラフ用検出器の実施形態について説明する。
【0012】
図1に液体クロマトグラフ用検出器(以下、検出器)の一実施例を示す。
【0013】
検出器1は、筐体2、分光器4、ランプハウス6、ランプ8、ヒータ10、ファン12、及び温度センサ14を備えている。分光器4、ランプハウス6、ランプ8、ヒータ10、ファン12、及び温度センサ14は筐体2の内部空間に収容されている。
【0014】
筐体2は、図1において左側が正面であり、右側が背面である。筐体2の正面には開閉式の前面パネル30が設けられ、前面パネル30の上部及び下部に通気口32が設けられている。筐体2の背面上部に通気口24が設けられている。
【0015】
分光器4の内部には、フローセル、受光素子などが設けられている(図示は省略)。ランプハウス6は分光器4の上に配置されている。ランプハウス6は金属製の部材であり、下部にランプ8の発光部16を収容する空洞が設けられ、上部はフィン構造となっている。ランプハウス6に取り付けられたランプ8の発光部16から発せられた光が分光器4の内部に取り込まれてフローセルへ導かれ、フローセルを透過した光又はフローセル内の試料から発せられた光が受光素子へ導かれるようになっている。
【0016】
ここで、ランプ8の構造について図2を用いて説明する。ランプ8は、ガラス管15の内部に電極部17が収容され、電極部17と電気的導通をとるためのリード線20がガラス管15の基端(図において左端)から引き出された構造を有する。ガラス管15の基端側にフランジ部22が設けられている。フランジ部22よりも先端側(図において右側)が発光部16となっている。フランジ部22よりも基端側(図において左側)を基端部18と称する。電極部17は発光部16の内部に収容されており、リード線20を通じて電極部17に電流を流すことで発光部16が発光する。
【0017】
図1に戻って、ランプ8のフランジ部22は、筐体2の前面パネル30側を向くランプハウス6の外面にネジ止めされており、発光部16がランプハウス6の内部に収容され、基端部16が筐体2の前面パネル30側を向いた状態でランプハウス6の外部に露出した状態となっている。このような構造により、筐体2の前面パネル30を開けてランプハウス6に対するランプ8の着脱、すなわち、ランプ8の交換作業が容易である。
【0018】
ヒータ10はランプハウス6に取り付けられてランプハウス6を加熱する。ファン12は、筐体2内の背面側において通気口24から外気を取り込んで前面側へ送るように設けられている。ファン12によって前面パネル30側へ送られる空気はダクト26を通ってランプハウス6の上部のフィン構造を通過し、筐体2の内部の前面側にある空間28を経て通気口32から筐体2の外部へ排気される。空間28にはランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22が存在し、ランプハウス6を通過することによってヒータ10によりランプハウス6を介して間接的に加熱された空気がランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22を通過し、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22が加熱される。
【0019】
温度センサ14は、空間28内におけるランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22の近傍に設けられている。温度センサ14により、ヒータ10によりランプハウス6を介して間接的に加熱された空気の温度が検出される。
【0020】
図3に示されているように、検出器1は、温度センサ14及びファン12の出力を制御する制御部100を備えている。制御部100は、温度センサ14により検出される温度が設定された温度で一定に維持されるようにヒータ10及びファン12の出力を制御する。温度センサ14により検出される温度、すなわち、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22を通過する空気の温度が一定に維持されることで、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22の温度が一定に維持される。
【0021】
この実施例では、ランプハウス6の温度に基づいてヒータ10及びファン12の出力を制御するようにはなっていないが、ランプハウス6を介してヒータ10によって間接的に加熱された空気の温度が一定に制御されることで、ランプハウス6の温度が安定し、結果的にランプ8の発光部16の温度も安定することになる。
【0022】
上記のように、この実施例の検出器1では、温度センサ14の検出温度に基づくヒータ10及びファン12の出力の制御により、ランプ8の発光部16だけでなく、基端部18、リード線20及びフランジ部22の温度が一定に維持されるので、筐体2内に取り込まれた外気がそのままの温度でランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22を通過する場合に比べて、発光部16の発光強度が環境温度の影響を受けにくくなり、環境温度の変動に起因した検出器信号のベースラインの変動が抑制されたものとなる。
【0023】
なお、上記実施例では前面パネル30に通気口32が設けられているが、筐体2の前面パネル30に近い側面、上面、下面など、ランプハウス6を通過した空気が基端部18、リード線20及びフランジ部22を通った後で筐体2の外部へ排気されるような位置であればどのような位置に通気口32が設けられていてもよい。通気口32が前面パネル30以外の位置に設けられていることで、ランプハウス6を通過することで加熱された空気が筐体2の正面側へ排気されないようにすることができる。
【0024】
また、上記実施例では、ランプハウス6にヒータ10を取り付けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22と通過する前の空気を加熱することが可能な位置であればどのような位置であってもよい。
【0025】
図4に検出器の他の実施例を示す。
【0026】
図4に示された検出器1’では、筐体2の前面パネル30の通気口32の部分にヒータ10’を設け、通気口32から外気を取り込んで通気口24から排気するような空気の流れを筐体2の内部に形成するようにファン12’を設けている。通気口32から筐体2内に取り込まれた空気はヒータ10’によって加熱され、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22を通過した後、さらにランプハウス6の上部のフィン構造を通過し、ダクト26を通って通気口24から排気される。すなわち、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22は、筐体2の内部を流れる空気の経路上においてヒータ10’よりも下流に設けられている。
【0027】
温度センサ14は、通気口32から筐体2内に取り込まれてヒータ10’で加熱された空気の温度を検出するように設けられている。ヒータ10’及びファン12’の出力は温度センサ14による検出温度が設定された温度で一定になるように制御される。このような構成により、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22を通過し、さらにランプハウス6を通過する空気の温度が一定に制御されるので、結果的に、ランプハウス6、ランプ8の基端部18、リード線20及びフランジ部22の温度が一定に維持されることになり、ランプ8の発光部16からの発光強度が安定する。
【0028】
以上において説明した検出器1、1’は本発明に係る液体クロマトグラフ用検出器の実施形態の一例にすぎない。本発明に係る液体クロマトグラフ用検出器の実施形態は以下に示すとおりである。
【0029】
本発明に係る液体クロマトグラフ用検出器の一実施形態では、ランプハウスと、光を発する発光部及び前記発光部からのリード線が引き出されている基端部を有し、前記発光部が前記ランプハウスの内部に収容され、前記基端部が前記ランプハウスの外側に露出した状態で前記ランプハウスに対して取り付けられているランプと、内部空間、前記内部空間へ外気を取り込んで前記内部空間から空気を排気するための通気口を有し、前記内部空間を流れる空気の流通経路上に前記ランプハウス及び前記ランプの前記基端部が位置するように前記内部空間に前記ランプハウスを収容する筐体と、前記筐体の前記内部空間に空気の流れを形成するためのファンと、前記筐体の前記内部空間に取り込まれる空気を加熱するためのヒータと、を備え、前記筐体の前記内部空間を流れる空気が前記ランプの前記基端部を通過する前に前記ヒータによって加熱されるように構成されている。
【0030】
上記一実施形態の第1局面では、前記ヒータによって加熱された空気の温度を検出する位置に設けられた温度センサと、前記温度センサにより検出される温度が設定された温度になるように前記ファン及び/又は前記ヒータの出力を制御する制御部と、をさらに備えている。これにより、ランプの基端部を通過する空気の温度が一定に制御されるので、ランプの基端部の温度が安定し、ランプの発光強度が安定する。
【0031】
上記一実施形態の第2局面では、前記ヒータは前記ランプハウスに熱的に接しながら前記ランプハウスを直接的に加熱するように設けられており、前記ファンは、前記内部空間を流れる空気が前記ランプの前記基端部よりも先に前記ランプハウスを通過するように設けられている。この第2局面は、上記第1局面と組み合わせることができる。
【0032】
上記一実施形態の第3局面では、前記ヒータは前記内部空間に取り込むための吸気口として機能する前記筐体の前記通気口の近傍に設けられている。この第3局面は、上記第1局面と組み合わせることができる。
【0033】
上記一実施形態の第4局面では、前記ランプの前記基端部は、前記内部空間を流れる空気の流通経路における前記ヒータの下流に配置されている。
【符号の説明】
【0034】
1,1’ 検出器
2 筐体
4 分光器
6 ランプハウス
8 光源
10,10’ ヒータ
12,12’ ファン
14 温度センサ
15 ガラス管
16 発光部
17 電極部
18 基端部
20 リード線
22 フランジ部
24,32 通気口
26 ダクト
28 空間
30 前面パネル
100 制御部
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプハウスと、
光を発する発光部及び前記発光部からのリード線が引き出されている基端部を有し、前記発光部が前記ランプハウスの内部に収容され、前記基端部が前記ランプハウスの外側に露出した状態で前記ランプハウスに対して取り付けられているランプと、
内部空間、前記内部空間へ外気を取り込んで前記内部空間から空気を排気するための通気口を有し、前記内部空間を流れる空気の流通経路上に前記ランプハウス及び前記ランプの前記基端部が位置するように前記内部空間に前記ランプハウスを収容する筐体と、
前記筐体の前記内部空間に空気の流れを形成するためのファンと、
前記筐体の前記内部空間に取り込まれる空気を加熱するためのヒータと、を備え、
前記基端部及び前記リード線が前記ヒータによって加熱された空気を受けることによって加熱されるように構成されている、液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項2】
前記ヒータによって加熱された空気の温度を検出する位置に設けられた温度センサと、
前記温度センサにより検出される温度が設定された温度になるように前記ファン及び/又は前記ヒータの出力を制御する制御部と、をさらに備えている、請求項1に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項3】
前記ヒータは前記ランプハウスに熱的に接しながら前記ランプハウスを直接的に加熱するように設けられており、
前記基端部及び前記リード線は、前記ランプハウスを通過することによって前記ランプハウスを介して前記ヒータにより間接的に加熱された空気により加熱される、請求項1に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項4】
前記ヒータは前記内部空間に取り込むための吸気口として機能する前記筐体の前記通気口の近傍に設けられている、請求項1に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項5】
前記ランプの前記基端部は、前記内部空間を流れる空気の流通経路における前記ヒータの下流に配置されている、請求項1から4に記載の液体クロマトグラフ用検出器。
【請求項6】
前記基端部及び前記リード線の近傍の位置に設けられた温度センサと、
前記ファン及び/又は前記ヒータの出力を制御し、それによって前記温度センサによって検出される温度を設定された温度にするように構成されたコントローラと、をさらに備え、
前記基端部及び前記リード線を通過する空気の温度が一定に維持され、それによって、前記基端部及び前記リード線の温度が一定に維持される、請求項1に記載の液体クロマトグラフ用検出器。