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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025023621
(43)【公開日】2025-02-17
(54)【発明の名称】総合代行システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250207BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023127932
(22)【出願日】2023-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】523040901
【氏名又は名称】株式会社イズミ
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】久保 公人
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC13
5L050CC13
(57)【要約】
【課題】特定品の整理代行サービスを要求するユーザに、多角的なサービスを提供する、総合代行システムを可能にする。
【解決手段】整理代行サービスを求めるユーザが操作するデータ端末2-1~2-Nと、該整理代行サービスの業務情報を提供するサーバ装置1が通信する総合代行システムで、データ端末2-1~2-Nはサーバ装置1から整理代行サービス一覧を取得する取得部43-1と、該整理代行サービス一覧から1つのサービスを選択する選択部43-2を備え、サーバ装置1は選択部43-2が選択したサービスと、該サービスに付随すべき複数サービスについてスケジュールと費用と日程を導出し総合代行費用を見積もる見積部16-1と、該総合代行費用に対するデータ端末2-1~2-Nの支払いを確認して、各サービス提供業者が操作するサービス端末3-1~3-Nにサービスを依頼する依頼部16-2を備える。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信媒体を介して、特定品の整理代行サービスを要求するユーザが操作するデータ端末と、前記特定品の整理代行サービスに係る業務に関する情報を提供するサーバ装置とが通信する総合代行システムであって、
前記データ端末は、
前記サーバ装置が提供するアプリケーションを取得して前記特定品の整理代行サービスの一覧を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記特定品の整理代行サービスの一覧の中から、1つのサービスを選択する選択手段と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記選択手段が選択した1つのサービスと、該サービスに付随すべき複数サービスについてスケジュールと費用と日程を導出して総合代行費用を見積もる見積手段と、
前記見積手段が導出した前記総合代行費用に対する前記データ端末による支払いを確認して、各サービスに提供する業者が操作するサービス端末にサービスを依頼する依頼手段と、を備えることを特徴とする総合代行システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、
前記データ端末から入力されたユーザ固有のパラメータに基づき、最適サービスを推測・出力するAI解析手段を備え、
前記AI解析手段は、ユーザに最適なサービスを選択し、提案することを特徴とする請求項1に記載の総合代行システム。
【請求項3】
前記ユーザ固有のパラメータは、メインサービス、年齢、予算、依頼時期、予定依頼期間、発生している問題、不用品の種類・数、不用品を収納している部屋の数、住まい地域・建物・階層を含むことを特徴とする請求項2に記載の総合代行システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定品の整理代行サービスにかかわる業務に関する情報を提供する総合代行システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の特定品整理代行システムにおいては、特定品の整理代行サービスを要求するユーザに提案可能なサービスの範囲が極めて限定的あったため、ユーザの要求に付随する、他の潜在的な要求を解決するには不向きであった。例えば下記特許文献1には、遺品整理に関する事前の相談に対応できるサービスを提供するため、「全国の遺品整理士認定協会加盟の優良企業と連携し、遺品整理に関する事前の相談ごとを解決し、安心して日々をお過ごし頂く為に、会員券の発行を致します。この会員券は、将来的に遺品整理の依頼をお考えの高齢者様やそのご家族の皆様に会員としてご入会頂き、遺品整理士認定協会より会員証を発行致します。その後、発行した会員証をもって、遺品整理・生前整理をご依頼頂けましたら、全国の遺品整理士認定協会加盟の優良企業に、割安に遺品整理や生前整理のサービスが受けられるものとなっております。これにより、悪質・悪徳なサービスが提供されることの抑止にも繋がると考えられる。」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-188055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、遺品整理代行サービスを要求するユーザは、同時にハウスクリーニングサービスや、その他の不用品整理代行サービスを潜在的に要求していることも多く、特許文献1の構成ではそのような要求に対応できないという課題がある。また上記の潜在的な要求を顕在化する手段も確立されていない。本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、ユーザの潜在的な要求を顕在化する手段と、複数の特定品代行サービスとを組み合わせることで、従来の課題を解決し、ユーザの要求に多角的に対応できる総合代行システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、所定の通信媒体を介して、特定品の整理代行サービスを要求するユーザが操作するデータ端末と、前記特定品の整理代行サービスに係る業務に関する情報を提供するサーバ装置とが通信する総合代行システムであって、前記データ端末は、前記サーバ装置が提供するアプリケーションを取得して前記特定品の整理代行サービスの一覧を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記特定品の整理代行サービスの一覧の中から、1つのサービスを選択する選択手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記選択手段が選択した1つのサービスと、該サービスに付随すべき複数サービスについてスケジュールと費用と日程を導出して総合代行費用を見積もる見積手段と、前記見積手段が導出した前記総合代行費用に対する前記データ端末による支払いを確認して、各サービスに提供する業者が操作するサービス端末にサービスを依頼する依頼手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、特定品の整理代行サービスを要求するユーザに、多角的なサービスを提供する、総合代行システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本発明の1実施例の総合代行システムの構成を説明するブロック図。
図2】第1実施形態における図1に示したサーバ装置の構成を説明するブロック図。
図3】(a)は図1に示したサーバ装置に接続する端末の構成を説明するブロック図、(b)は、(a)に示したRAMに展開されるプログラムの構成を説明するブロック図。
図4】第1実施形態を示す総合代行システムにおけるサーバ装置のデータ処理例を示すフローチャート。
図5】第1実施形態を示す総合代行システムにおけるデータ端末のデータ処理例を示すフローチャート。
図6】(a)、(b)、(c)は第1実施形態、第2実施形態に示す総合代行システムにおけるデータ端末側のUI例を示す図。
図7】第2実施形態を示す総合代行システムにおける図1に示したサーバ装置の構成を説明するブロック図。
図8】第2実施形態における図1に示したサーバ装置のデータ処理例を示すフローチャート。
図9】第2実施形態における図1に示したサーバ装置のデータ処理例を示すフローチャート。
図10】第2実施形態を示す総合代行システムにおけるデータ端末のデータ処理例を示すフローチャート。
図11】第2実施形態を示す総合代行システムにおけるデータ端末のデータ処理例を示すフローチャート。
図12】(a)、(b)、(c)は第2実施形態を示す総合代行システムにおけるデータ端末側のUI例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の1実施例の総合代行システムの構成を説明するブロック図である。本実施例では、所定の通信媒体を介して、特定品の整理代行サービスを要求するユーザが操作するデータ端末と、特定品の整理代行サービスにかかわる業務に関する情報を提供するサーバ装置とが通信する総合代行システムを示す。ここで、データ端末とは、PCを含むデータ処理装置が好例であり、サーバ装置とは、何らかのデータ処理サービスをネット上で提供するサーバ装置が好例である。
【0009】
図1において、1はサーバ装置であって、サービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aをメモリ資源上に構築し(例えば外部メモリ18からRAM16に読み出される)、ネットワーク21と、ブラウザを介してデータ端末2-1~2-N、4-1~4-N、5-1~5-N、サービス端末3-1~3-Nと通信可能に接続されている。なお、データ端末2-1~2-N、4-1~4-N、5-1~5-N、サービス端末3-1~3-Nにはパッド装置、PC装置、スマートフォンなどを想定している。
【0010】
より具体的には、本実施形態に示す総合代行システムは、遺品整理・生前整理代行サービスなどを要求するユーザがスマートフォンやパーソナルコンピュータ(PC)などのデータ端末2-1~2-N、4-1~4-N、5-1~5-N、を操作して、ネットワークに接続される各種特定品整理代行サービスの情報を保有するサーバ装置1が提供するアプリケーションを使って取得し、そのアプリケーションを介して自身の要求に対して最適化されたサービスを検討・依頼できるよう、構成されている。
【0011】
図2は、図1に示したサーバ装置1の構成を説明するブロック図である。なお、説明の都合上、図1に示したデータ端末2-1~2-N、サービス端末3-1~3-Nを接続した状態を示す。また、本実施形態では詳細は記載しないが、回収した家具や、家電製品を買い取る業者が操作するデータ端末4-1~4-Nや、回収した家具や、家電製品を交換するマッチング業者が操作するデータ端末5-1~5-Nが接続されるシステムとしてもよい。
【0012】
図2において、11は通信部で、ネットワーク21に接続されたデータ端末2-1~2-N、サービス端末3-1~3-Nを接続して通信を制御する。
また、12は内部バスで、CPU13内部の回路間を結ぶ伝送路である。
【0013】
13はCPUで、外部メモリ18に記憶されたオペレーティングシステム(OS)を起動し、APIを通じてインストールされた各種アプリケーションを起動する。またRAM16上で展開される各種プログラムの処理を実行する。
【0014】
14は取引情報データベースで、代行サービスのスケジュール・費用・日程などの情報の保管を行う。
【0015】
15はキーボードで、起動しているアプリケーションに対する数値入力、テキスト入力、アイコン指示などを行う。また、17はディスプレイで、文字、図形、画像、映像などを表示する。
【0016】
16は容量を拡張可能なRAMで、外部メモリ18にインストールされたサービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aの基本プログラムを展開して記憶する。本実施形態における基本プログラムとしては、見積部16-1、依頼部16-2を含む一連の情報処理プログラムを想定している。
【0017】
16-1は見積部で、後述の選択部43-2が選択した一つのサービスと、該サービスに付随すべき複数のサービスについてスケジュールと費用と日程を導出して総合代行費用を見積もる。
【0018】
16-2は依頼部で、見積部16-1が導出した総合代行費用に対するデータ端末2-1~2-Nによる支払いを確認して、各サービスを提供する業者が操作するサービス端末3-1~3-Nにサービスを依頼する。
【0019】
図3は、図1に示したサーバ装置1に接続する端末を説明するブロック図である。なお、データ端末2-1~2-N、サービス端末3-1~3-Nにはパッド装置、PC装置、スマートフォンなどを想定している。
【0020】
図3の(a)において、41はCPUで、ROM42に記憶されたOS、制御プログラムをRAM43にロードして実行することにより、各種アプリケーションを実行する。各種情報の入力や、ユーザインターフェース画面(UI画面)に表示されたアイコンのクリックは、液晶タッチパネル45上で直接行う。44は通信部で、ネットワーク21に接続される各端末、サーバ装置1に接続する通信を制御する。
【0021】
図3の(b)において、43-1は取得部で、サービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aから、特定品の整理代行サービス一覧を取得する。ここでは整理代行サービスとして、不用品の宅配処分サービス、不用品回収サービス、遺品整理・生前整理代行サービス、粗大ごみ処理代行サービス、引っ越しゴミ処理代行サービス、ゴミ屋敷片付けサービス、ハウスクリーニングサービス、リフォーム・家屋解体サービス、不動産売却サービスなどを想定している。
【0022】
43-2は選択部で、取得部43-1が取得したサービスの一覧の中から一つのサービスを選択する。ただし選択部43-2は、選択を解除する機能も持つものとする。
【0023】
前述のとおりデータ端末2-1~2-Nは、ユーザの悩み・要望に合った整理代行サービスの提案とサービス依頼受付を行うサービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aから、特定品の整理代行サービス一覧を取得する取得部43-1と、取得部43-1が取得したサービスの一覧の中から一つのサービスを選択する選択部43-2と、を備える。
【0024】
ここでサービスの一覧には関連するサービスと、関連しないサービスを記載しておき、1つのサービスを選択すると、関連しないサービスを選択できないようにボタンをグレー表示し、かつ、関連するサービスは、同時に選択状態とするように表示画面の態様を、後述するユーザインタフェース画面に例示するように、制御している。
なお、ユーザは、選択部43-2を介して同時選択されたサービスを任意で解除できるものとする。
【0025】
〔サーバ装置側のデータ処理〕
図4は、本実施形態を示す総合代行システムにおける、サーバ装置1のデータ処理例を示すフローチャートである。なお、(1)~(7)は各ステップを示し、各ステップは、CPU13が外部メモリ18に記憶された情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0026】
まず、CPU13は、サービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aに接続するデータ端末2-1~2-Nを操作するユーザが、取得部43-1を介して取得した、整理代行サービス一覧を提示する(1)。
【0027】
続いて、CPU13は、提示したサービス一覧の中から選択部43-2を介してユーザが選択した一つのサービスに付随すべき関連サービスを同時選択状態で提示し(2)、関連しないサービスはグレー表示で選択できないようにする。
なお、ユーザは、同時選択された関連サービスを任意で解除できるものとする。これによりユーザは、サーバ装置1が提案する一覧のうち、一つのサービスを選択するという操作負担で、その他の関連する複数サービスも同時に依頼できる。その結果、見落としがちな請負サービスに比べてユーザの利便性を格段に向上することが可能となる。
【0028】
次に、CPU13は、ユーザがサービス選択を終了し見積り要求を確定したかどうかを判断し(3)、ユーザが後述する図6の(b)に示す機能選択ボタンBT11選択し見積り要求を確定したと判断した場合、CPU13は、上記選択された複数サービスについてスケジュールと費用と日程を見積部16-1によって導出し総合代行費用を見積り(4)、その見積り内容をユーザに提示する(5)。一方、ステップ(3)で、ユーザが見積り要求を確定せず、後述する図6の(b)に示す機能選択ボタンBT12選択しサービス一覧の再取得を要求したとCPU13が判断した場合、ステップ(1)へと戻り、サービス一覧を再提示する。
【0029】
最後に、CPU13は、ユーザがサービスの依頼を確定したかどうかを判断し(6)、CPU13が、ユーザのサービスの依頼が確定したと判断した場合、依頼部16-2によって、各サービスを提供する業者が操作するサービス端末3-1~3-Nに、サービスの依頼を通知する(7)。一方、ステップ(6)で、CPU13が、ユーザはサービス依頼を確定せず、サービス一覧の再取得を要求したと判断した場合、ステップ(1)へと戻り、サービス一覧を再提示する。これにより、一つのサービスを選択するという操作負担で、複数サービスを組み合わせたスケジュールも確定するので、ユーザ固有の要望に合わせた煩雑なサービスを依頼する負担も軽減でき、さらなるユーザ利便性の向上が期待できる。
【0030】
〔データ端末側のデータ処理〕
図5は、本実施形態を示す総合代行システムにおける、データ端末2-1~2-Nのデータ処理例を示すフローチャートである。なお、(11)~(19)は各ステップを示し、各ステップは、CPU41が記憶されたブラウザを利用してネットワーク21上で展開されるサービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aに接続することで実行される。
【0031】
図6は、図1に示したサーバ装置1がデータ端末2-1~2-Nに提示するユーザインタフェースの一例を示す図である。図6の(a)、(b)において、BT1~BT6はサービス選択ボタンで、サービス1~6に対応づけられているものとする。また、画面は、複数の画面にわたる構成としてもよい。BT11、BT12は機能選択ボタンで、機能選択ボタンBT11は、見積り算出ボタンとして機能し、機能選択ボタンBT12は、一覧へ戻るボタンとして機能する。
なお、図6の(b)は、図6の(a)のサービス選択ボタンBT1~BT6のいずれか、例えばサービス選択ボタンBT1が選択された場合に、関連性の高いサービス選択ボタンBT2、BT6が自動選択され、その他のサービス選択ボタンBT3~5は、選択できないように表示した状態(図中グレー色で示す)を示す。
【0032】
図6の(c)は、図6の(b)で、機能選択ボタンBT11が選択された場合に、表示される見積画面の一例を示し、費用、スケジュール、日程が自動設定された状態に対応する。BT21は機能選択ボタンで、表示された見積の内容で依頼を確定する際に押下される依頼確定ボタンとして機能する。BT22は機能選択ボタンで、一覧へ戻るボタンとして機能する。
【0033】
以下、図6に示すユーザインタフェースを適宜参照して、データ端末2-1~2-Nのデータ処理例を説明する。まず、CPU41は、サーバ装置1が提供するサービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aから取得部43-1を介して整理代行サービス一覧を取得し(11)、該取得したサービス一覧を、例えば図6の(a)に示すユーザインタフェースとして液晶タッチパネル45に表示する(12)。
【0034】
次に、取得部43-1が取得したサービス一覧の中から、ユーザが選択部43-2を介して一つのサービスを選択した後(13)、CPU41は、その選択サービスに関連するサービスを同時選択状態で液晶タッチパネル45に表示する(14)。なお、関連しないサービスは選択できないようにグレー表示になっているものとする(図6の(b)参照)。
【0035】
続いて、CPU41は、ユーザが提案された複数のサービスの中から不要なサービスの選択解除を行い(15)、図6の(b)に示すユーザインタフェースに表示される機能選択ボタンBT11を選択して見積り要求を確定したかどうかを判断し(16)、ユーザが見積り要求を確定したと判断した場合、CPU41は、見積部16-1により総合代行費用を導出させ、導出した総合代行費用を液晶タッチパネル45に表示する(17)。図6の(c)は、総合代行費用の一例である。一方、ステップ(16)で、CPU41は、ユーザが図6の(b)に示すユーザインタフェースに表示される機能選択ボタンBT12を選択して、サービス一覧の再取得を要求したと判断した場合、ステップ(12)へと戻り、サービス一覧を再表示する。
【0036】
最後に、ユーザが液晶タッチパネル45に表示された総合代行費用を確認後、図6の(c)に示すユーザインタフェースに表示される機能選択ボタンBT21を選択してサービス依頼を確定したかどうかを、CPU41は、判断し(18)、ユーザがサービス依頼を確定したと判断した場合、CPU41は、依頼完了画面を液晶タッチパネル45に表示し(19)、処理を完了する。一方、ステップ(18)で、CPU41は、ユーザが図6の(c)に示すユーザインタフェースに表示される機能選択ボタンBT22を押下してサービス一覧の再取得を要求したと判断した場合、ステップ(12)へと戻り、CPU41はサービス一覧の再表示を行う。
【0037】
〔第1実施形態の効果〕
本実施形態によれば、すなわち、図4図5に示すフローチャートに示す処理を実行すると、特定品の整理代行サービスを要求するユーザに、多角的なサービスを提供する、総合代行システムを実現することができる。また、最小限の操作負担のみで、ユーザに最適化された複数サービスの提案・費用見積り・依頼が可能になるため、従来の請負サービスに比べて格段にユーザの利便性を向上させることができる。また、第1実施形態によれば、サーバ装置1が提示するサービス一覧のうち、1つを選択するという操作負担のみで関連サービスを特定できることから、ユーザが1つのサービスを選択するという操作だけで、関連する複数のサービスの提案・依頼を可能にするものを示すことができるので、ある整理代行サービスを要求するユーザが持つ潜在的要求を見落としがちな従来請負サービスに比べて、格段にユーザの利便性を向上させることが可能となり、かつ煩雑に組み合わされたサービスを依頼する負担も軽減でき、かつ経済的にも有利となる。
【0038】
〔第2実施形態〕
また、上記実施形態では、ユーザが一覧からサービス項目を1つ選ぶと関連する複数のサービスを確定処理する例について説明したが、サービス最適化にはユーザ固有のパラメータの入力に対して最適化サービス一覧の出力を行う、機械学習モデルによるAI解析を用いる形式としてもよい。以下、図面に基づいて説明する。
【0039】
図7は、本実施形態におけるサーバ装置1の構成を説明するブロック図である。なお、説明の都合上、図1に示したデータ端末2-1~2-N、サービス端末3-1~3-Nを接続した状態を示す。また、本実施形態では詳細は記載しないが、回収した家具や、家電製品を買い取る業者が操作するデータ端末4-1~4-Nや、回収した家具や、家電製品を交換するマッチング業者が操作するデータ端末5-1~5-Nが接続されるシステムとしてもよい。また、図7において、図2に示した構成と同一のものには同じ符号をつけ、変更がないものについては説明を省略する。
【0040】
図7において、14は取引情報データベースで、代行サービスのスケジュール・費用・日程などの情報に加えて、過去の取引情報におけるユーザ固有のパラメータと選択サービスの関係を示すデータを保管する。
【0041】
図7において、16-3はAI解析部で、取引情報データベース14のデータを用いて学習済みの機械学習モデルを搭載し、データ端末2-1~2-Nから入力されたユーザ固有のパラメータに基づき、最適サービスを推測・出力する。
【0042】
ここで、本実施形態において、ユーザ固有パラメータの入力は、選択部43-2を介してカテゴリ化されたものを選択することを想定しているが、テキスト入力形式での自然言語入力で行えるように構成してもよい。
【0043】
また、ユーザ固有パラメータには、メインサービス、年齢、予算、依頼時期、依頼期間、発生している問題、不用品の種類・数、不用品を収納している部屋の数、住まい地域・建物・階層、などを想定している。
【0044】
なお、図7に示したサーバ装置1に接続するデータ端末2-1~2-Nは、図3に示す構成を備えるものとする。ここで、データ端末2-1~2-N、サービス端末3-1~3-Nにはパッド装置、PC装置、スマートフォンなどを想定している。
【0045】
図3の(b)において、43-1は取得部で、サービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aから、利用可能メニュー一覧、特定品の整理代行サービス一覧、AI解析に利用するユーザ固有パラメータカテゴリ一覧、パラメータ詳細入力画面、を取得する。
【0046】
43-2は選択部で、取得部43-1が取得した、メニュー一覧から一つのメニュー、サービスの一覧の中から一つのサービス、ユーザ固有パラメータカテゴリ一覧から一つのカテゴリ、パラメータ詳細入力画面でパラメータ、を選択する。ただし選択部43-2は、選択を解除する機能も持ち合わせるものとする。
【0047】
〔サーバ装置側のデータ処理〕
図8図9は、本実施形態を示す総合代行システムにおける、サーバ装置1のデータ処理例を示すフローチャートである。なお、図8図9の(21)~(32)は各ステップを示し、各ステップは、CPU13が外部メモリ18に記憶された情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0048】
まずCPU13は、サービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aに接続するデータ端末2-1~2-Nを操作するユーザが取得部43-1を介して取得した、プラットフォーム1Aが提供する利用可能メニュー一覧を提示する(21)。
【0049】
続いて、提示したメニュー一覧の中から、ユーザが選択部43-2を介してAI解析、すなわち後述する図12の(a)に示す選択ボタンBT32を選択した場合(22)、CPU13はユーザ固有パラメータのカテゴリ一覧を提示する(23)。ここで、CPU13は、ユーザがAI解析を選択していないと判断した場合、すなわち後述する図12の(a)に示す選択ボタンBT31を選択しサービス一覧の取得を行った場合、第一実施形態へ進みサービス一覧を提示する(図4のステップ(1))。
【0050】
次に、CPU13は、提示したユーザ固有パラメータカテゴリ一覧から、選択部43-2によりユーザが選択した一つのカテゴリに関して、パラメータ詳細入力画面を提示させる(24)。
【0051】
続いて、CPU13は、データ端末2-1~2-Nを操作するユーザが選択部43-2を介して詳細情報を選択し、パラメータの詳細入力を完了しているかどうかを判断し(25)、パラメータの詳細入力を完了していると判断した場合、CPU13は、そのパラメータを入力としてAI解析部16-3により解析を行わせ(26)、CPU13は、その解析の結果として出力されたユーザ最適化サービスの一覧を提示する(27)。一方、ステップ(25)で、CPU13は、パラメータの詳細入力を完了していないと判断した場合、つまりその他のパラメータの選択を求めた場合、ステップ(23)へと戻り、同様の処理を繰り返す。
【0052】
次に、CPU13は、提示した最適化サービス一覧から、選択部43-2を介してユーザが複数サービスを選択し、選択するサービスを確定しているかどうかを判断し(28)、選択するサービスを確定していると判断した場合、CPU13は、それらの複数サービスについてスケジュールと費用と日程に関する総合代行費用の見積りを、見積部16-1により導出させ(29)、CPU13がその見積り内容をネットワーク21を介してデータ端末2-1~2-Nのユーザに提示する(30)。一方、ステップ(28)で、CPU13は、ユーザが選択するサービスを確定していないと判断した場合、ステップ(23)へと戻り、同様の処理を繰り返す。
【0053】
最後に、CPU13は、ユーザが依頼するサービス内容を確定しているかどうかを判断し(31)、ユーザが依頼するサービス内容を確定していると判断した場合、CPU13は、依頼部16-2が各サービスを提供する業者が操作するサービス端末3-1~3-Nにサービスの依頼を通知し(32)、処理を終了する。一方、ステップ(31)で、CPU13は、ユーザがサービス内容を確定していないと判断した場合、ステップ(21)へと戻り、同様の処理を繰り返す。
【0054】
〔データ端末側のデータ処理〕
図10図11は、本実施形態を示す総合代行システムにおける、データ端末2-1~2-Nのデータ処理例を示すフローチャートである。なお、(51)~(65)は各ステップを示し、各ステップは、CPU41が記憶されたブラウザを利用してネットワーク21上で展開されサービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aに接続することで実行される。
【0055】
図12は、図1に示したサーバ装置1がデータ端末2-1~2-Nに提示するユーザインタフェースの一例を示す図である。第2実施形態の新たに付加した内容について、図12に示すユーザインタフェースを参照しながら説明する。
【0056】
図12の(a)に示すユーザインタフェースにおいて、BT31、BT32はメニュー選択ボタンで、ユーザはメニュー選択ボタンBT31を選択することで整理代行サービス一覧を取得でき、メニュー選択ボタンBT32を選択することでユーザ固有パラメータカテゴリ一覧を取得することができる。また、画面は、複数の画面にわたる構成としてもよい。
【0057】
図12の(b)に示すユーザインタフェースにおいて、BT41~BT44はユーザ固有パラメータカテゴリ選択ボタンで、ユーザ固有パラメータカテゴリ選択ボタンBT41はご要望、ユーザ固有パラメータカテゴリ選択ボタンBT42は悩み・問題、ユーザ固有パラメータカテゴリ選択ボタンBT43は不用品の種類、ユーザ固有パラメータカテゴリ選択ボタンBT44は不用品の大きさ、というカテゴリに対応している。
なお、本実施形態で説明しているユーザ固有パラメータカテゴリ選択ボタンBT41~BT44は一例であり、メインサービス、年齢、予算、依頼時期、依頼期間、発生している問題、不用品の種類・数、不用品を収納している部屋の数、住まい地域・建物・階層などのユーザ固有パラメータに関するカテゴリを自由に設定できるものとする。
【0058】
図12の(c)に示すユーザインタフェースにおいて、図12の(b)に示すユーザインタフェースのユーザ固有パラメータカテゴリ選択ボタンBT44が選択された場合に表示されるパラメータ詳細入力画面の一例を示し、不用品の大きさの合計を多角的に算出できる状態を示している。また、図12の(c)に示すユーザインタフェースにおいて、BT51、BT52は機能選択ボタンで、機能選択ボタンBT51はAI解析開始ボタン、機能選択ボタンBT52はユーザ固有パラメータカテゴリ一覧再取得ボタンとして機能する。
【0059】
以下、図12に示すユーザインタフェースを適宜参照して、データ端末2-1~2-Nのデータ処理例を説明する。まず、CPU41は、サーバ装置1が提供するサービス提案・依頼受付プラットフォーム1Aから、取得部43-1を介して、メニュー一覧を取得し(51)、該取得したメニュー一覧を、例えば図12の(a)に示すユーザインタフェースとして液晶タッチパネル45に表示する(52)。
【0060】
ここで、CPU41は、取得部43-1が取得したメニュー一覧の中から、ユーザが選択部43-2を介してメニュー選択ボタンBT32を選択しているかどうかを判断し(53)、メニュー選択ボタンBT32を選択していると判断した場合、CPU41は、ユーザ固有パラメータカテゴリ一覧を取得部43-1により取得させ(54)、液晶タッチパネル45に表示する(55)。一方、ステップ(53)で、CPU41は、ユーザがメニュー選択ボタンBT31を選択していると判断した場合、つまりサービス一覧の取得を行ったと判断した場合は、第一実施形態へ進みサービス一覧を表示する(図4のステップ(1))。
【0061】
続いて、CPU41は、ユーザが、ユーザ固有パラメータカテゴリ一覧の中から、選択部43-2を介して一つのカテゴリを選択した後(56)、CPU41は、パラメータ詳細入力画面を取得し(57)、図12の(c)に示すユーザインタフェースを液晶タッチパネル45に表示する(58)。
【0062】
続いて、CPU41は、ユーザが、選択部43-2を介してパラメータ詳細情報を選択し(59)、パラメータ入力を完了して機能選択ボタンBT51を選択しているかどうかを判断し(60)、機能選択ボタンBT51を選択していると判断した場合、CPU41は、AI解析部16-3を介したAI解析の出力としての最適サービス一覧を取得し、液晶タッチパネル45に表示する(61)。この時、取得した最適サービスは全て選択状態にあるものとする。一方、ステップ(60)で、CPU41は、ユーザが機能選択ボタンBT52を押下していると判断した場合、つまりその他パラメータの選択を求めていると判断した場合、ステップ(54)へと戻り、ユーザ固有パラメータカテゴリ一覧再取得を行う。
【0063】
続いて、CPU41は、ユーザが、提案された複数のサービスの中から選択部43-2を介して不要なサービスを選択解除し、サービス選択を完了しているかどうかを判断し(62)、サービス選択を完了していると判断した場合、CPU41は、見積部16-1により導出した総合代行費用を液晶タッチパネル45に表示する(63)。一方、ステップ(62)で、CPU41は、ユーザがサービス選択を完了していないと判断した場合、ステップ(54)へと戻り、ユーザ固有パラメータカテゴリ一覧再取得を行う。
【0064】
最後に、CPU41は、ユーザが液晶タッチパネル45に表示された総合代行費用を確認し、図6の(c)に示すユーザインタフェースに表示される機能選択ボタンBT21を押下し、サービス依頼を確定したかどうかを判断し(64)、ユーザがサービス依頼を確定したと判断した場合、CPU41は、依頼完了画面を液晶タッチパネル45に表示し(65)、処理を完了する。一方、ステップ(64)で、CPU41は、ユーザが図6の(c)に示すユーザインタフェースに表示される機能選択ボタンBT22を押下し、サービス一覧の再取得を要求したと判断した場合、CPU41は、ステップ(52)へと戻り、メニュー一覧の再表示を行う。
【0065】
〔第2実施形態の効果〕
本実施形態によれば、コンピュータ操作に不慣れな年配者は、一覧操作からサービスを選択する必要がなく、AI解析で抽出されるサービス一覧を確認するだけで済み、サービスの業種が多岐にわたる場合でも、AIが認知した新規のサービスをもユーザに一覧として示すことで、ユーザのサービス選択における利便性を格段に向上させることができる。
【0066】
なお、これまでの実施形態で説明した不用品の宅配処分サービスの例として、以下のURL群に示すWebサイトに公開されているものと類似のサービスを想定している。
・https://www.recycle-izumi.net/11011/
・https://www.recycle-izumi.net/8354/
・https://www.recycle-izumi.net/7445/
【産業上の利用可能性】
【0067】
上記実施形態では、特定品の整理代行サービスを要求するユーザと、整理代行サービス提供する業者との取引を例としたが、回収した家具や、家電製品を買い取る業者や、回収した家具や、家電製品を交換するマッチング業者を交えた取引にも適用可能である。
【0068】
以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0069】
(1)所定の通信媒体を介して、特定品の整理代行サービスを要求するユーザが操作するデータ端末と、前記特定品の整理代行サービスに係る業務に関する情報を提供するサーバ装置とが通信する総合代行システムであって、前記データ端末は、前記サーバ装置が提供するアプリケーションを取得して前記特定品の整理代行サービスの一覧を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記特定品の整理代行サービスの一覧の中から、1つのサービスを選択する選択手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記選択手段が選択した1つのサービスと、該サービスに付随すべき複数サービスについてスケジュールと費用と日程を導出して総合代行費用を見積もる見積手段と、前記見積手段が導出した前記総合代行費用に対する前記データ端末による支払いを確認して、各サービスに提供する業者が操作するサービス端末にサービスを依頼する依頼手段と、を備えることを特徴とする。
【0070】
(2)前記サーバ装置は、前記データ端末から入力されたユーザ固有のパラメータに基づき、最適サービスを推測・出力するAI解析手段を備え、前記AI解析手段は、ユーザに最適なサービスを選択し、提案することを特徴とする。
【0071】
(3)前記ユーザ固有のパラメータは、メインサービス、年齢、予算、依頼時期、予定依頼期間、発生している問題、不用品の種類・数、不用品を収納している部屋の数、住まい地域・建物・階層を含むことを特徴とする。
【符号の説明】
【0072】
1 サーバ装置
2-1~2-N データ端末
3-1~3-N サービス端末
4-1~4-N データ端末
5-1~5-N データ端末
図1
図2
図3
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図12