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特開2025-23924アフィンマージおよびアフィン動きベクトル予測モードの予測微調整
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025023924
(43)【公開日】2025-02-19
(54)【発明の名称】アフィンマージおよびアフィン動きベクトル予測モードの予測微調整
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/119 20140101AFI20250212BHJP
   H04N 19/157 20140101ALI20250212BHJP
   H04N 19/176 20140101ALI20250212BHJP
   H04N 19/513 20140101ALI20250212BHJP
   H04N 19/70 20140101ALI20250212BHJP
【FI】
H04N19/119
H04N19/157
H04N19/176
H04N19/513
H04N19/70
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024180906
(22)【出願日】2024-10-16
(62)【分割の表示】P 2022557167の分割
【原出願日】2021-03-23
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/080602
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520476341
【氏名又は名称】北京字節跳動網絡技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Bytedance Network Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room B-0035, 2/F, No.3 Building, No.30, Shixing Road, Shijingshan District Beijing 100041 China
(71)【出願人】
【識別番号】520477474
【氏名又は名称】バイトダンス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BYTEDANCE INC.
【住所又は居所原語表記】12655 West Jefferson Boulevard, Sixth Floor, Suite No. 137 Los Angeles, California 90066 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドン ジピン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン リー
(72)【発明者】
【氏名】ワン イェクイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン カイ
(72)【発明者】
【氏名】シュー ジジョン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】映像符号化、映像復号または映像トランスコーディングを含む映像処理のための方法および装置を提供する。
【解決手段】方法は、映像の映像ブロックと映像のビットストリームとの変換のために、規則に従って、この映像ブロックに対応する予測ブロックのサイズを決定することと、この決定に基づいて変換を行うことと、を含み、規則は、予測ブロックの第1のサイズは、オプティカルフロー技術を使用する予測微調整を映像ブロックをコーディングするために使用するかどうかに呼応して決定することを規定し、映像ブロックは、第2のサイズを有し、アフィンマージモードまたはアフィン高度動きベクトル予測モードを使用してコーディングされる。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像の映像ブロックと前記映像のビットストリームとの変換のために、規則に従って、
前記映像ブロックに対応する予測ブロックのサイズを決定することと、この決定すること
に基づいて前記変換を行うことと、を含む映像処理方法であって、
前記規則は、前記予測ブロックの第1のサイズを、オプティカルフロー技術を使用する
予測微調整を前記映像ブロックをコーディングするために使用するかどうかに呼応して、
決定することを規定し、前記映像ブロックは、第2のサイズを有し、アフィンマージモー
ドまたはアフィン高度動きベクトル予測モードを使用してコーディングされる、
映像処理方法。
【請求項2】
前記予測ブロックの前記第1のサイズの第1の幅および第1の高さが、(M+M0)お
よび(N+N0)によってそれぞれ示され、前記映像ブロックの前記第2のサイズの第2
の幅および第2の高さが、MおよびNによってそれぞれ示され、M0は0以上であり、N
0は0以上である、
請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項3】
M0およびN0は両方とも0に等しくない、
請求項2に記載の映像処理方法。
【請求項4】
M0およびN0は2に等しい、
請求項2に記載の映像処理方法。
【請求項5】
オプティカルフロー技術を使用する前記予測微調整を利用するかどうかを示すフラグが
、前記予測ブロックの前記第1のサイズに拡張サンプルを含むかどうか、および/または
前記予測ブロックの前記第1のサイズに前記拡張サンプルをいくつ含むかを制御する、
請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項6】
前記予測ブロックの前記第1のサイズは、前記拡張サンプルの数に基づいており、前記
拡張サンプルの前記数は、第1の映像ブロックを前記アフィンマージモードを使用してコ
ーディングするか、または前記アフィン高度動きベクトル予測モードからコーディングす
るかに依存しない、
請求項5に記載の映像処理方法。
【請求項7】
前記予測ブロックの前記第1のサイズの第1の幅および第1の高さが、(M+X)およ
び(N+Y)でそれぞれ示され、前記映像ブロックの前記第2のサイズの第2の幅および
第2の高さが、MおよびNでそれぞれ示され、Xは幅に対する拡張サンプルの数であり、
Yは高さに対する拡張サンプルの数である、
請求項6に記載の映像処理方法。
【請求項8】
XおよびYは0に等しい、
請求項7に記載の映像処理方法。
【請求項9】
XおよびYは2に等しい、
請求項7に記載の映像処理方法。
【請求項10】
前記フラグの値が、オプティカルフロー技術を使用する前記予測微調整を利用すること
を示すことに呼応して、XおよびYは2に等しい、
請求項6に記載の映像処理方法。
【請求項11】
前記フラグの前記値は1に等しい、
請求項10に記載の映像処理方法。
【請求項12】
前記予測ブロックの前記第1のサイズは、オプティカルフロー技術を使用した前記予測
微調整を利用するかどうかを示すフラグの値に基づく境界拡張サイズに基づいており、こ
の境界拡張サイズは、前記映像ブロックの前記第2のサイズを増加させて前記予測ブロッ
クの前記第1のサイズを得るための拡張サンプルの数を示す、
請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項13】
前記拡張サンプルの数は0である、
請求項12に記載の映像処理方法。
【請求項14】
前記拡張サンプルの数は2である、
請求項12に記載の映像処理方法。
【請求項15】
オプティカルフロー技術を使用する前記予測微調整は、前記映像ブロックのサブブロッ
クに基づくアフィン動き補償予測を微調整することを含み、
オプティカルフロー方程式で導出される差を加算することにより前記映像ブロックの輝
度予測サンプルを微調整する、
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項16】
前記アフィンマージモードは、現在のコーディングユニットの空間的近傍のコーディン
グユニットの動き情報と、前記現在のコーディングユニットに使用されるべきサブブロッ
クマージ候補リストからのアフィンマージ候補を示すインデックスを前記ビットストリー
ムに含むこととに基づいて、前記映像ブロックの前記現在のコーディングユニットの制御
点動きベクトルを生成することを含む、
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項17】
前記アフィン高度動きベクトル予測モードは、前記ビットストリームに、(1)前記ア
フィン高度動きベクトル予測モードが使用されるかどうかを示す、前記映像ブロックのコ
ーディングユニットレベルのアフィンフラグ、(2)4パラメータアフィンまたは6パラ
メータアフィンが使用されるかどうかを示す第2のフラグ、(3)コーディングユニット
レベルの制御点動きベクトル予測子インデックス、および(4)前記映像ブロックの現在
のコーディングユニットの制御点動きベクトルと制御点動きベクトルに対応する予測子制
御点動きベクトルとの差を含めることを含む、
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項18】
1つ以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリ
ームとの変換を行うことを含み、
規則が、第1の構文要素をピクチャレベルまたはスライスレベルよりも高い映像レベル
で示すことを規定し、
前記第1の構文要素は前記ピクチャレベルまたは前記スライスレベルが量子化パラメー
タデルタを含むかどうかを示す、
映像処理方法。
【請求項19】
前記映像レベルは、シーケンスパラメータセットレベルまたはピクチャパラメータセッ
トレベルであり、
前記第1の構文要素は、前記ピクチャレベルまたは前記スライスレベルが輝度量子化パ
ラメータデルタまたは彩度量子化パラメータデルタを含むことを有効化するかどうかを示
す、
請求項18に記載の映像処理方法。
【請求項20】
前記規則は、前記輝度量子化パラメータデルタをピクチャヘッダおよび/またはスライ
スヘッダに含むかどうかが、前記輝度量子化パラメータデルタが存在するかどうかを示す
前記第1の構文要素に基づくことを規定する、
請求項19に記載の映像処理方法。
【請求項21】
前記規則は、前記第1の構文要素が、前記輝度量子化パラメータデルタは前記ピクチャ
レベルまたは前記スライスレベルに存在しないことを示すことに呼応して、前記輝度量子
化パラメータデルタをピクチャヘッダまたはスライスヘッダに含めることを許可しないこ
とを規定する、
請求項20に記載の映像処理方法。
【請求項22】
前記規則は、前記第1の構文要素が、前記輝度量子化パラメータデルタは前記ピクチャ
レベルまたは前記スライスレベルに存在しないことを示すことに呼応して、前記輝度量子
化パラメータデルタをピクチャヘッダまたはスライスヘッダに含めることを許可しないこ
とを規定する、
請求項20に記載の映像処理方法。
【請求項23】
前記規則は、前記輝度量子化パラメータデルタがピクチャヘッダに存在しないことに呼
応して、前記輝度量子化パラメータデルタは一定の値を有すると推測されることを規定す
る、
請求項21または請求項22に記載の映像処理方法。
【請求項24】
前記規則は、前記輝度量子化パラメータデルタがスライスヘッダに存在しないことに呼
応して、前記輝度量子化パラメータデルタは一定の値となると推測されることを規定する

請求項21または請求項22に記載の映像処理方法。
【請求項25】
前記規則は、前記第1の構文要素が、前記輝度量子化パラメータデルタを前記ピクチャ
ヘッダに含むか、またはスライスヘッダに含むかを規定するフラグをピクチャパラメータ
セットが含むかどうかを制御することを規定する、
請求項20に記載の映像処理方法。
【請求項26】
前記規則は、前記第1の構文要素が、前記輝度量子化パラメータデルタは前記ピクチャ
レベルまたは前記スライスレベルに存在しないことを示すことに呼応して、前記フラグを
前記ピクチャパラメータセットから除外することを規定する、
請求項25に記載の映像処理方法。
【請求項27】
前記規則は、前記フラグが前記ピクチャパラメータセットに存在しないことに呼応して
、前記フラグは一定の値を有すると推測することを規定する、
請求項26に記載の映像処理方法。
【請求項28】
1つ以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリ
ームとの変換を行うことを含み、第1の規則は、第1の映像レベルの第1のフラグが1つ
以上の彩度量子化パラメータオフセットを前記第1の映像レベルに含むかどうかを示すこ
とを規定し、前記第1の映像レベルは、スライスレベルより高く、第2の規則は、第2の
映像レベルの第2のフラグが1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットをピクチャヘッ
ダまたはスライスヘッダに含むかどうかを示すことを規定し、前記第2の映像レベルは、
ピクチャレベルより高い、
映像処理方法。
【請求項29】
前記第2の規則は、ピクチャパラメータセットにおける前記第2のフラグが、前記1つ
以上の彩度量子化パラメータオフセットを前記ピクチャヘッダに含むか、または前記スラ
イスヘッダに含むかを示すことを規定する、
請求項28に記載の映像処理方法。
【請求項30】
前記第2の規則は、前記第2のフラグが、前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセ
ットを前記ピクチャヘッダに含むことを示すことに呼応して、前記1つ以上の彩度量子化
パラメータオフセットを前記スライスヘッダから除外することを規定する、
請求項29に記載の映像処理方法。
【請求項31】
前記第2の規則は、前記第2のフラグが、前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセ
ットを前記ピクチャヘッダから除外することを示すことに呼応して、前記1つ以上の彩度
量子化パラメータオフセットを前記スライスヘッダに選択的に含むことを規定する、
請求項29に記載の映像処理方法。
【請求項32】
前記ピクチャヘッダのための前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットは、前記
1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットを前記ピクチャヘッダから除外することに呼
応して、一定の値であると推測される、
請求項29から請求項31のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項33】
前記スライスヘッダのための前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットは、前記
1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットを前記スライスヘッダから除外することに呼
応して、一定の値であると推測される、
請求項29または請求項30に記載の映像処理方法。
【請求項34】
前記第2の規則は、前記第2のフラグが、前記ピクチャヘッダまたは前記スライスヘッ
ダに輝度量子化パラメータデルタを含むかどうかをさらに示すことを規定する、
請求項29に記載の映像処理方法。
【請求項35】
前記第2の規則は、シーケンスパラメータセットおよび/またはピクチャパラメータセ
ットにおける前記第2のフラグが、前記ピクチャヘッダおよび/または前記スライスヘッ
ダに前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットを含むかどうかを示すことを規定す
る、
請求項28に記載の映像処理方法。
【請求項36】
前記第2の規則は、前記第2のフラグが、前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセ
ットは前記ピクチャレベルおよび前記スライスレベルに存在しないことを示すことに呼応
して、前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットを前記ピクチャヘッダおよび前記
スライスヘッダに含めることを許可しないことを規定する、
請求項35に記載の映像処理方法。
【請求項37】
前記第2の規則は、前記第2のフラグが、前記ピクチャパラメータセットに別のフラグ
を含めるかどうかを制御することを規定し、前記別のフラグは、前記1つ以上の彩度量子
化パラメータオフセットを前記ピクチャレベルまたは前記スライスレベルに含めるかどう
かを示す、
請求項35に記載の映像処理方法。
【請求項38】
前記第2の規則は、前記第2のフラグが、前記1つ以上の彩度量子化パラメータオフセ
ットを前記ピクチャヘッダまたは前記スライスヘッダから除外することを示すことに呼応
して、前記ピクチャパラメータセットが前記別のフラグを除外することを規定する、
請求項37に記載の映像処理方法。
【請求項39】
前記第2の規則は、前記別のフラグが、前記ピクチャパラメータセットに存在しないこ
とに呼応して、前記別のフラグは一定の値を有すると推測することを規定する、
請求項38に記載の映像処理方法。
【請求項40】
前記第2の規則は、同じヘッダに量子化パラメータデルタと前記彩度量子化パラメータ
オフセットとを含むことを規定する、
請求項28に記載の映像処理方法。
【請求項41】
前記第2の規則は、前記量子化パラメータデルタを前記ピクチャヘッダに含むことに呼
応して、1つ以上の前記彩度量子化パラメータオフセットを前記スライスヘッダに含める
ことを許可しないことを規定する、
請求項40に記載の映像処理方法。
【請求項42】
前記第2の規則は、前記量子化パラメータデルタを前記スライスヘッダに含むことに呼
応して、1つ以上の前記彩度量子化パラメータオフセットを前記ピクチャヘッダに含める
ことを許可しないことを規定する、
請求項40に記載の映像処理方法。
【請求項43】
1つ以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリ
ームとの変換を行うことを含み、前記ビットストリームは、コーディングブロック細分割
値を示す第1の構文要素を含み、前記コーディングブロック細分割値は、規則に従って範
囲を有する、
映像処理方法。
【請求項44】
前記規則は、cu_qp_delta_absおよびcu_qp_delta_sig
n_flagを伝達するイントラスライスにおけるコーディングユニットの前記コーディ
ングブロック細分割値の前記範囲が、4分木リーフをスライスにマルチタイプツリー分割
することに起因する前記コーディングユニットの最大階層深さを特定する前記ビットスト
リームにおける第2の構文要素に依存しないことを規定する、
請求項43に記載の映像処理方法。
【請求項45】
前記規則は、前記範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeIntraY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2Size
Y)であることを規定する、
請求項43または請求項44に記載の映像処理方法。
【請求項46】
前記規則は、前記範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeIntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_de
pth_intra_slice_luma,CtbLog2SizeY-MinCbL
og2SizeY)であり、ph_max_mtt_hierarchy_depth_
intra_slice_lumaは、前記第2の構文要素であることを規定する、
請求項44に記載の映像処理方法。
【請求項47】
前記規則は、cu_chroma_qp_offset_flagを伝達するイントラ
スライスにおけるコーディングユニットの前記コーディングブロック細分割値の前記範囲
は、4分木リーフをスライスにマルチタイプツリー分割することに起因する前記コーディ
ングユニットの最大階層深さを規定する前記ビットストリームにおける第2の構文要素に
依存しないことを規定する、
請求項43に記載の映像処理方法。
【請求項48】
前記規則は、前記範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeIntraY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2Size
Y)であることを規定する、
請求項43または請求項47に記載の映像処理方法。
【請求項49】
前記規則は、前記範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeIntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_de
pth_intra_slice_luma,CtbLog2SizeY-MinCbL
og2SizeY)であることを規定し、
ph_max_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_
lumaは、前記第2の構文要素である、
請求項47に記載の映像処理方法。
【請求項50】
前記規則は、cu_qp_delta_absおよびcu_qp_delta_sig
n_flagをイントラスライスにおいて伝達するコーディングユニットの前記コーディ
ングブロック細分割値の前記範囲は、4分木リーフをスライスにマルチタイプツリー分割
することに起因する前記コーディングユニットの最大階層深さを特定する前記ビットスト
リームにおける第2の構文要素に依存しないことを規定する、
請求項43に記載の映像処理方法。
【請求項51】
前記規則は、前記範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeInterY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2Size
Y)であることを規定する、
請求項43または請求項50に記載の映像処理方法。
【請求項52】
前記規則は、前記範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeIntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_de
pth_inter_slice,CtbLog2SizeY-MinCbLog2Si
zeY)であり、ph_max_mtt_hierarchy_depth_inter
_sliceは前記第2の構文要素であることを規定する、
請求項50に記載の映像処理方法。
【請求項53】
前記規則は、cu_chroma_qp_offset_flagをインタースライス
において伝達するコーディングユニットの前記コーディングブロック細分割値の前記範囲
は、4分木リーフをスライスにマルチタイプツリー分割することに起因する前記コーディ
ングユニットの最大階層深さを規定する前記ビットストリームにおける第2の構文要素に
依存しないことを規定する、
請求項43に記載の映像処理方法。
【請求項54】
前記規則は、前記範囲が0~2*(MinQtLog2SizeInterY)+2*
(CtbLog2SizeY-MinCbLog2SizeY)であることを規定する、
請求項43または請求項53に記載の映像処理方法。
【請求項55】
前記規則は、前記範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeIntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_de
pth_inter_slice,CtbLog2SizeY-MinCbLog2Si
zeY)であり、ph_max_mtt_hierarchy_depth_inter
_sliceは前記第2の構文要素であることを規定する、
請求項53に記載の映像処理方法。
【請求項56】
前記変換を行うことは、前記映像を前記ビットストリームに符号化することを含む、
請求項1から請求項55のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項57】
前記変換を行うことは、前記映像から前記ビットストリームを生成することを含み、方
法は、前記ビットストリームを非一時的なコンピュータ可読記録媒体に記憶することをさ
らに含む、
請求項1から請求項56のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項58】
前記変換を行うことは、前記ビットストリームから前記映像を復号することを含む、
請求項1から請求項56のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項59】
請求項1から請求項58の1項以上に記載の方法を実装するように構成される処理装置
を備える、
映像復号装置。
【請求項60】
請求項1から請求項58の1項以上に記載の方法を実装するように構成される処理装置
を備える、
映像符号化装置。
【請求項61】
コンピュータ命令が記憶されたコンピュータプログラム製品であって、
命令は、処理装置により実行されると、前記処理装置に、請求項1から請求項58のい
ずれか1項に記載の映像処理方法を実装させる、
コンピュータプログラム製品。
【請求項62】
請求項1から請求項58のいずれか1項に記載の映像処理方法に従って生成されるビッ
トストリームを記憶する、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項63】
請求項1から請求項58のいずれかに1項に記載の映像処理方法を処理装置に実装させ
る命令を記憶する、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項64】
請求項1から請求項58のいずれか1項に記載の映像処理方法に従って映像のビットス
トリームを生成することと、
前記ビットストリームをコンピュータ可読プログラム媒体に記憶することと、を含む、
ビットストリーム生成方法。
【請求項65】
本明細書に記載の開示された方法またはシステムに従って生成された方法、装置または
ビットストリーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
パリ条約に基づく適用可能な特許法および/または規則に基づいて、本願は、2020
年3月23日出願の国際特許出願第PCT/CN2020/080602号の優先権およ
び利益を適時に主張することを目的とする。法に基づくすべての目的のために、上記出願
の開示全体は、本明細書の開示の一部として参照により援用される。
【0002】
この特許明細書は、画像および映像のコーディングおよび復号に関する。
【背景技術】
【0003】
デジタル映像は、インターネットおよび他のデジタル通信ネットワークにおいて最大の
帯域幅の使用量を占めている。映像を受信および表示することが可能である接続されたユ
ーザ機器の数が増加するにつれ、デジタル映像の使用に対する帯域幅需要は増大し続ける
ことが予測される。
【発明の概要】
【0004】
本願は、コーディングされた表現の復号に有用な制御情報を使用して、映像のコーディ
ングされた表現を処理するために、映像エンコーダおよびデコーダにより使用され得る技
術を開示する。
【0005】
1つの例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のス
ライスを備えるピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行うことを
含み、この変換は、ピクチャパラメータセットを参照する1つ以上のスライスにデブロッ
キングフィルタを適用するかどうかが、ピクチャパラメータセットに含まれる第1の構文
要素に少なくとも基づくことを規定する規則に準拠し、第1の構文要素は、このピクチャ
に対してデブロッキングフィルタが無効化されているかどうかを示す。
【0006】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備えるピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行うことを含
み、この変換は、ピクチャパラメータセットを参照する1つ以上のスライスにデブロッキ
ングフィルタを適用するかどうかが、ピクチャパラメータセットに含まれる、デブロッキ
ングフィルタを無効化するかどうかを示す構文要素のみに基づくことを規定する規則に準
拠する。
【0007】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、このビットストリームは、規則に準拠しており、この規則は、スライスレ
ベルでの第1の構文要素の第1の値またはピクチャレベルでの第2の構文要素の第2の値
に基づいて、スライスまたはピクチャに対するデブロッキング動作をオーバーライドする
かどうかを決定することを規定し、規則は、スライスヘッダにおける第1の構文要素が存
在しないことに呼応して、第1の構文要素の第1の値は、ピクチャレベルでの第2の構文
要素の第2の値に依存せずに決定されることを規定する。
【0008】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、このビットストリームは、規則に準拠しており、この規則は、スライスレ
ベルでの第1の構文要素の第1の値またはピクチャレベルでの第2の構文要素の第2の値
に基づいて、デブロッキングパラメータをスライスヘッダまたはピクチャヘッダに含むか
どうかを規定し、規則は、スライスヘッダに第1の構文要素が存在しないことに呼応して
、第1の構文要素の第1の値は、ピクチャレベルでの第2の構文要素の第2の値に依存せ
ずに決定されることを規定する。
【0009】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、このビットストリームは、第1の構文要素および第2の構文要素をそれぞ
れピクチャヘッダおよびスライスヘッダに含めるかどうか、または推測されるかどうかが
、ピクチャパラメータセットの第3の構文要素の値に基づくことを規定するフォーマット
規則に準拠しており、第1の構文要素は、映像のピクチャレベルでデブロッキングフィル
タが無効化されているかどうかを示し、第2の構文要素は、映像のスライスレベルでデブ
ロッキングフィルタが無効化されているかどうかを示し、第3の構文要素は、デブロッキ
ングフィルタがピクチャパラメータセットを参照する1つ以上のピクチャに対して有効化
されるかどうかを示す。
【0010】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、この変換は、デブロッキングフィルタをスライスに適用するかどうかが、
スライスヘッダおよび/またはピクチャヘッダおよび/またはスライスが参照するピクチ
ャパラメータセットに含まれる構文要素に基づくことを規定する規則に準拠しており、前
記構文要素は、前記デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセットレベルおよび/
またはスライスレベルおよび/またはピクチャレベルで有効化されるかどうかを示す。
【0011】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、この変換は、デブロッキングフィルタをスライスに適用するかどうかが、
このスライスが参照するシーケンスパラメータセットに含まれる構文要素に基づくことを
規定する規則に準拠しており、構文要素は、デブロッキングフィルタが有効化されたかど
うかを示す第1の構文要素、および/またはデブロッキングフィルタのパラメータの第1
のセットを示す構文要素のセットを含む。
【0012】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、この変換は、デブロッキングフィルタをスライスに適用するかどうかは、
映像ユニットレベルに含まれる非バイナリ構文要素に基づくことを規定する規則に準拠し
ており、この非バイナリ構文要素は、デブロッキングフィルタを1つ以上のスライスに適
用するかどうか、および/またはどのようにデブロッキングフィルタを1つ以上のスライ
スに適用するかを示す。
【0013】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像と、この映像のビットストリームとの変換を
行うことを含み、この変換は、以下を規定する規則に準拠する。(1)デブロッキングフ
ィルタは、映像のピクチャレベルまたは映像のスライスレベルで有効化されることと、(
2)ベータおよびtCの0値デブロッキングパラメータオフセットをデブロッキングフィ
ルタのパラメータに使用すること。
【0014】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、映像の映像ブロ
ックと映像のビットストリームとの変換のために、規則に従って、この映像ブロックに対
応する予測ブロックのサイズを決定することと、この決定に基づいて、変換を行うことと
、を含み、この規則は、予測ブロックの第1のサイズは、オプティカルフロー技術を使用
した予測微調整を映像ブロックをコードディングするために使用するかどうかに呼応して
決定することを規定し、この映像ブロックは、第2のサイズを有し、アフィンマージモー
ドまたはアフィン高度動きベクトル予測モードを使用してコーディングされる。
【0015】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、規則は、第1の構文要素がピクチャレベルまたはスライスレベルよりも高
い映像レベルで示されることを規定し、この第1の構文要素がピクチャレベルまたはスラ
イスレベルが量子化パラメータデルタを含むかどうかを示すことを規定する。
【0016】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、第1の規則は、第1の映像レベルの第1のフラグが1つ以上の彩度量子化
パラメータオフセットを第1の映像レベルに含めるかどうかを示すことを規定し、この第
1の映像レベルは、スライスレベルより高く、第2の規則は、第2の映像レベルの第2の
フラグが1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットをピクチャヘッダまたはスライスヘ
ッダに含めるかどうかを示すことを規定し、この第2の映像レベルは、ピクチャレベルよ
り高い。
【0017】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上のスラ
イスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行
うことを含み、このビットストリームは、コーディングブロック細分割値を示す第1の構
文要素を含み、このコーディングブロック細分割値は、規則に従った範囲を有する。
【0018】
別の例示的な態様において、映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上の映像
スライスを備える1つ以上の映像ピクチャを含む映像の変換を行うことを含み、この変換
は、映像ピクチャパラメータセットを参照する1つ以上の映像スライスへのデブロッキン
グフィルタの適用可能性に関する決定は、対応する映像ピクチャのピクチャヘッダに含ま
れるデブロッキング構文フィールドに基づいて行われることを規定する第1の規則に準拠
している。
【0019】
別の例示的な態様において、別の映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上の
映像スライスを備える1つ以上の映像ピクチャを含む映像の変換を行うことを含み、この
変換は、映像スライスのスライスヘッダレベルおよび/またはピクチャヘッダレベルおよ
び/またはピクチャパラメータセットレベルに含まれるフィールドに基づく映像スライス
へのデブロッキングフィルタの適用可能性に対する制約を規定する規則に準拠する。
【0020】
別の例示的な態様において、別の映像処理方法が開示される。この方法は、第1の規則
に基づくアフィン高度動きベクトル予測子コーディングまたは第2の規則に基づくアフィ
ンマージモードを含むオプティカルフロー(PROF)コーディングに従って予測微調整
の適用可能性について決定することと、この決定に従って、映像の映像ブロックと、前記
この映像のコーディングされた表現との変換を行うことと、を含む。
【0021】
別の例示的な態様において、別の映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上の
スライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のコーディングされた表現と
の変換を行うことを含み、ピクチャレベル、またはスライスレベルの第1の構文要素およ
び/または、量子化パラメータデルタまたはオフセット信号通知を示す別のレベルの第2
の構文要素は、規則に従って、コーディングされた表現に条件付きで含まれる。
【0022】
別の例示的な態様において、別の映像処理方法が開示される。この方法は、1つ以上の
スライスを含む1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のコーディングされた表現との
変換を行うことを含み、このコーディングされた表現は、規則に従った範囲のコーディン
グブロック細分割値(cbSubDiv)を示す構文要素を含む。
【0023】
さらに別の例示的な態様において、映像エンコーダ装置が開示される。この映像エンコ
ーダは、上述した方法を実装するように構成されたプロセッサを備える。
【0024】
さらに別の例示的な態様において、映像デコーダ装置が開示される。この映像デコーダ
は、上述した方法を実装するように構成されたプロセッサを備える。
【0025】
さらに別の例示的な態様では、コードが記憶されたコンピュータ可読媒体が開示される
。このコードは、本明細書に記載の方法の1つをプロセッサが実行可能なコードの形式で
実施する。
【0026】
これらのおよび他の特徴は、本文書全体にわたって説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】映像処理システム例を示すブロック図である。
図2】映像処理装置のブロック図である。
図3】映像処理方法の一例を示すフローチャートである。
図4】本開示のいくつかの実施形態による映像コーディングシステムを示すブロック図である。
図5】本発明のいくつかの実施形態によるエンコーダを示すブロック図である。
図6】本発明のいくつかの実施形態によるデコーダを示すブロック図である。
図7】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図8】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図9】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図10】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図11】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図12】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図13】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図14】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図15】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図16】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図17】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図18】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
図19】映像処理の方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書では、理解を容易にするために章の見出しを使用しており、その技術および各
章に記載された実施形態の適用可能性をその章のみに限定するものではない。さらに、H
.266という用語は、ある説明において、理解を容易にするためだけに用いられ、開示
される技術の範囲を限定するために用いられたものではない。このように、本明細書で説
明される技術は、他の映像コーデックプロトコルおよび設計にも適用可能である。
【0029】
1.導入
本明細書は、映像コーディング技術に関する。具体的には、デブロッキング信号通知、
QPデルタ/オフセット信号通知、量子化グループを規定するcbSubdiv値、およ
び映像コーディングにおけるPROF処理のサポートに関する。この考えは、個々に又は
様々な組み合わせで、マルチレイヤ映像コーディング、例えば、現在開発されているVV
C(Versatile Video Coding)をサポートする任意の映像コーデ
ィング標準又は非標準映像コーデックに適用されてもよい。
2.略語
APS Adaptation Parameter Set(適応パラメータセット

AU Access Unit(アクセスユニット)
AUD Access Unit Delimiter(アクセスユニットデリミター

AVC Advanced Video Coding(高度映像コーディング)
CLVS Coded Layer Video Sequence(コーディングレ
イヤ映像シーケンス)
CPB Coded Picture Buffer(コーディングピクチャバッファ

CRA Clean Random Access(クリーンランダムアクセス)
CTU Coding Tree Unit(コーディングツリーユニット)
CVS Coded Video Sequence(コーディング映像シーケンス)
DPB Decoded Picture Buffer(復号ピクチャバッファ)
DPS Decoding Parameter Set(復号パラメータセット)
EOB End Of Bitstream(ビットストリーム終端)
EOS End Of Sequence(シーケンス終端)
GDR Gradual Decoding Refresh(漸次的復号リフレッシ
ュ)
HEVC High Efficiency Video Coding(高効率映像
コーディング)
HRD Hypothetical Reference Decoder(仮想参照
デコーダ)
IDR Instantaneous Decoding Refresh(瞬時復号
リフレッシュ)
JEM Joint Exploration Model(共同探索モデル)
MCTS Motion-Constrained Tile Sets(動作制約タ
イルセット)
NAL Network Abstraction Layer(ネットワーク抽象化
レイヤ)
OLS Output Layer Set(出力レイヤセット)
PH Picture Header(ピクチャヘッダ)
PPS Picture Parameter Set(ピクチャパラメータセット)
PROF Prediction Refinement with Optical
Flow(オプティカルフローによる予測微調整)
PTL Profile,Tier and Level(プロファイル、ティアおよ
びレベル)
PU Picture Unit(ピクチャユニット)
RBSP Raw Byte Sequence Payload(生バイトシーケン
スペイロード)
SEI Supplemental Enhancement Informatio
n(補足強化情報)
SH Slice Header(スライスヘッダ)
SPS Sequence Parameter Set(シーケンスパラメータセッ
ト)
SVC Scalable Video Coding(スケーラブル映像コーディン
グ)
VCL Video Coding Layer(映像コーディングレイヤ)
VPS Video Parameter Set(映像パラメータセット)
VTM VVC Test Model(VVC試験モデル)
VUI Video Usability Information(映像ユーザビリ
ティ情報)
VVC Versatile Video Coding(汎用映像コーディング)
【0030】
3.初期の協議
映像コーディング規格は、主に周知のITU-TおよびISO/IEC規格の開発によ
って発展してきた。ITU-TはH.261とH.263を作り、ISO/IECはMP
EG-1とMPEG-4 Visualを作り、両団体はH.262/MPEG-2 V
ideoとH.264/MPEG-4 AVC(Advanced Video Cod
ing)とH.265/HEVC規格を共同で作った。H.262以来、映像コーディン
グ規格は、時間予測と変換コーディングが利用されるハイブリッド映像コーディング構造
に基づく。HEVCを超えた将来の映像コーディング技術を探索するため、2015年に
は、VCEGとMPEGが共同でJVET(Joint Video Explorat
ion Team)を設立した。それ以来、多くの新しい方法がJVETによって採用さ
れ、JEM(Joint Exploration Model)と呼ばれる参照ソフト
ウェアに組み込まれてきた。JVETは四半期に1回開催され、新しいコーディング規格
はHEVCに比べて50%のビットレート低減を目指している。2018年4月のJVE
T会議において、新しい映像コーディング規格を「VVC(Versatile Vid
eo Coding)」と正式に命名し、その時、第1版のVVCテストモデル(VTM
)をリリースした。VVCの標準化に寄与する努力が続けられているので、すべてのJV
ET会議において、VVC標準に新しいコーディング技術が採用されている。毎回の会議
の後、VVC作業草案およびテストモデルVTMを更新する。VVCプロジェクトは、現
在、2020年7月の会合における技術完成(FDIS)を目指している。
【0031】
3.1.PPS構文および意味論
最近のVVC草案テキストにおいて、PPS構文および意味論は、以下の通りである。
【表1】


【表2】


【表3】


【表4】


【表5】


【表6】


PPS RBSPは、それが参照される前に復号処理で利用できるか、それを参照する
PPS NALユニットのTemporalId以下のTemporalIdを持つ少な
くとも一つのAU内に含まれるか、外部手段を通じて提供されるものとする。
1つのPU内の特定の値がpps_pic_parameter_set_idである
すべてのPPS NALユニットは、同じコンテンツを有するものとする。
pps_pic_parameter_set_idは、他の構文要素が参照するPP
Sを示す。pps_pic_parameter_set_idの値は、0~63の範囲
内である。
PPS NALユニットは、nuh_layer_id値に関わらず、pps_pic
_parameter_set_idの同じ値空間を共有する。
ppsLayerIdを特定のPPS NALユニットのnuh_layer_idの
値とし、vclLayerIdを特定のVCL NALユニットのnuh_layer_
idの値とする。特定のVCL NALユニットは、ppsLayerIdがvclLa
yerId以下であり、nuh_layer_idがppsLayerIdであるレイヤ
が、vclLayerIdであるnuh_layer_idを有するレイヤを含む少なく
とも1つのOLSに含まれていない限り、特定のPPS NALユニットを参照しないも
のとする。
pps_seq_parameter_set_idはSPSのsps_seq_pa
rameter_set_idの値を規定する。pps_seq_parameter_
set_idの値は、0~15の範囲内である。pps_seq_parameter_
set_idの値は、1つのCLVSにおけるコーディングされたピクチャが参照するす
べてのPPSにおいて同じであるものとする。
1に等しいmixed_nalu_types_nalu_pic_flagは、PP
Sを参照する各ピクチャが2つ以上のVCL NALユニットを有し、VCL NALユ
ニットがnal_unit_typeの同じ値を有さず、ピクチャがIRAPピクチャで
ないことを規定する。0に等しいmixed_nalu_types_in_pic_f
lagは、PPSを参照する各ピクチャが1つ以上のVCL NALユニットを有し、P
PSを参照する各ピクチャのVCL NALがnal__unit_typeの同じ値を
有することを規定する。
no_mixed_nalu_types_in_pic_constraint_f
lagが1に等しい場合は、mixed_nalu_types_in_pic_fla
gの値は0に等しいものとする。
nal_unit_type値nalUnitTypeAがIDR_W_RADL~C
RA_NUTの範囲内にある各スライスで、nal_unit_typeの別の値を有す
る1つ以上のスライスをも含むpicA(すなわち、ピクチャpicAのmixed_n
alu_types_in_pic_flagの値が1に等しい)において、下記が適用
される。
- このスライスは、対応するsubpic_treated_as_pic_fla
g[i]の値が1に等しいサブピクチャsubpicAに属するものとする。
- このスライスは、nal_unit_typeがnalUnitTypeAに等し
くないVCL NALユニットを含むpicAのサブピクチャに属さないものとする。
- nalUnitTypeAがCRAに等しい場合、復号順序および出力順序でCL
VSにおける現在のピクチャに後続するすべてのPUのために、それらのPUにおけるs
ubpicAにおけるスライスのRefPicList[0]およびRefPicLis
t[1]は、アクティブエントリにおける復号順でpicAに先行するいずれのピクチャ
も含まないとする。
- そうでない場合(すなわち、nalUnitTypeAがIDR_W_RADLま
たはIDR_N_LPである)、復号順に現在のピクチャに続くCLVSにおけるすべて
のPUについて、これらのPUにおけるsubpicAにおけるスライスのRefPic
List[0]もRefPicList[1]のいずれも、アクティブエントリにおいて
復号順でpicAに先行する任意のピクチャを含まないものとする。
注1- 1に等しいmixed_nalu_types_in_pic_flagは、
PPSを参照するピクチャが、異なるNALユニットタイプを有するスライスを含み、例
えば、サブピクチャビットストリームマージ演算に由来するコーディングされたピクチャ
であり、ビットストリーム構造のマッチングと更に元のビットストリームのパラメータの
アラインメントとを確実にしなければならないことを示す。このようなアラインメントの
一例は、以下のようである。sps_idr_rpl_flagの値が0に等しく、mi
xed_nalu_types_in_pic_flagが1に等しい場合は、PPSを
参照するピクチャは、nal_unit_typeがIDR_W_RADLまたはIDR
_N_LPと等しいスライスを有することはできない。
pic_width_in_luma_samplesは、PPSを参照して復号され
た各ピクチャの幅を輝度サンプルの単位で規定する。pic_width_in_lum
a_samplesは、0に等しくないものとし、Max(8,MinCbSizeY)
の整数倍であるものとし、pic_width_max_in_luma_sample
s以下であるものとする。
res_change_in_clvs_allowed_flagが0に等しい場合
、pic_width_in_luma_samplesの値はpic_width_m
ax_in_luma_samplesと等しいものとする。
pic_height_in_luma_samplesは、PPSを参照して復号さ
れた各ピクチャの高さを輝度サンプルの単位で規定する。pic_height_in_
luma_samplesは、0に等しくないものとし、Max(8,MinCbSiz
eY)の整数倍であるものとし、pic_height_max_in_luma_sa
mples以下であるものとする。
res_change_in_clvs_allowed_flagが0に等しい場合
、pic_height_in_luma_samplesの値は、pic_heigh
t_max_in_luma_samplesに等しいものとする。
変数PicWidthInCtbsY,PicHeightInCtbsY,PicS
izeInCtbsY,PicWidthInMinCbsY,PicHeightIn
MinCbsY,PicSizeInMinCbsY,PicSizeInSample
sY,PicWidthInSamplesCおよびPicHeightInSampl
esCは、以下のように導出される。
PicWidthInCtbsY=Ceil(pic_width_in_luma_
samples÷CtbSizeY) (69)
PicHeightInCtbsY=Ceil(pic_height_in_lum
a_samples÷CtbSizeY) (70)
PicSizeInCtbsY=PicWidthInCtbsY*PicHeigh
tInCtbsY (71)
PicWidthInMinCbsY=pic_width_in_luma_sam
ples/MinCbSizeY (72)
PicHeightInMinCbsY=pic_height_in_luma_s
amples/MinCbSizeY (73)
PicSizeInMinCbsY=PicWidthInMinCbsY*PicH
eightInMinCbsY (74)
PicSizeInSamplesY=pic_width_in_luma_sam
ples*pic_height_in_luma_samples (75)
PicWidthInSamplesC=pic_width_in_luma_sa
mples/SubWidthC (76)
PicHeightInSamplesC=pic_height_in_luma_
samples/SubHeightC (77)
1に等しいpps_conformance_window_flagは、SPSにお
ける次の適合性クロッピングウィンドウのオフセットパラメータがPPSで次に続くこと
を示す。0に等しいpps_conformance_window_flagは、適合
性クロッピングウィンドウのオフセットパラメータがPPSに存在しないことを示す。
pps_conf_win_left_offset、pps_conf_win_r
ight_offset、pps_conf_win_top_offset、およびp
ps_conf_win_bottom_offsetは、出力用のピクチャ座標で設定
された矩形領域に関し、復号処理から出力されるCLVSのピクチャのサンプルを規定す
る。pps_conformance_window_flagが0に等しい場合、pp
s_conf_win_left_offset、pps_conf_win_righ
t_offset、pps_conf_win_top_offset、pps_con
f_win_bottom_offsetの値は、0に等しいと推論される。
適合性クロッピングウィンドウは、SubWidthC*pps_conf_win_
left_offsetからpic_width_in_luma_samples-(
SubWidthC*pps_conf_win_right_offset+1)への
水平ピクチャ座標、およびSubHeightC*pps_conf_win_top_
offsetからpic_height_in_luma_samples-(SubH
eightC*pps_conf_win_bottom_offset+1)への垂直
ピクチャ座標を有する輝度サンプルを含む。
SubWidthC*(pps_conf_win_left_offset+pps
_conf_win_right_offset)の値は、pic_width_in_
luma_samplesよりも小さいものとし、SubHeightC*(pps_c
onf_win_top_offset+pps_conf_win_bottom_o
ffset)の値は、pic_height_in_luma_samplesより小さ
いものとする。
ChromaArrayTypeが0に等しくない場合、2つのクロマ配列の対応する
規定されたサンプルは、ピクチャ座標(x/SubWidthC,y/SubHeigh
tC)を有するサンプルであり、(x,y)は、規定された輝度サンプルのピクチャ座標
である。
注2- 適合性クロッピングウィンドウのオフセットパラメータは、出力側でのみ適用
される。アンクロップされたピクチャサイズに対しては、すべての内部復号処理が適用さ
れる。
ppsAおよびppsBを、同じSPSを参照する任意の2つのPPSとする。pps
AおよびppsBがそれぞれpic_width_in_luma_samplesおよ
びpic_height_in_luma_samplesの同じ値を有する場合、pp
sAおよびppsBは、それぞれpps_conf_win_left_offset、
pps_conf_win_right_offset、pps_conf_win_t
op_offset、およびpps_conf_win_bottom_offsetと
同じ値を有するものとすることが、ビットストリーム適合性の要件である。
pic_width_in_luma_samplesがpic_width_max
_in_luma_samples、およびpic_height_in_luma_s
amplesがpic_height_max_in_luma_samplesに等し
い場合、pps_conf_win_left_offset、pps_conf_wi
n_right_offset、pps_conf_win_top_offset、お
よびpps_conf_win_bottom_offsetは、それぞれ、sps_c
onf_win_left_offset、sps_conf_win_right_o
ffset、sps_conf_win_top_offset、およびsps_con
f_win_bottom_offsetと等しいことがビットストリーム適合性の要件
である。
1に等しいscaling_window_explicit_signalling
_flagは、スケーリングウィンドウオフセットパラメータがPPSに存在することを
規定する。0に等しいscaling_window_explicit_signal
ling_flagは、スケーリングウィンドウオフセットパラメータがPPSに存在し
ないことを規定する。res_change_in_clvs_allowed_fla
gが0に等しい場合、scaling_window_explicit_signal
ling_flagの値は0に等しいものとする。
scaling_win_left_offset、scaling_win_rig
ht_offset、scaling_win_top_offset、およびscal
ing_win_bottom_offsetは、スケーリング比の計算のためのピクチ
ャサイズに適用されるオフセットを規定する。存在しない場合、scaling_win
_left_offset、scaling_win_right_offset、sc
aling_win_top_offset、scaling_win_bottom_
offsetの値は、それぞれpps_conf_win_left_offset、p
ps_conf_win_right_offset、pps_conf_win_t
op_offsetおよびpps_conf_win_bottom_offsetと等
しいと推論される。
SubWidthC*(scaling_win_left_offset+scal
ing_win_right_offset)の値は、pic_width_in_lu
ma_samplesより小さいものとし、SubHeightC*(scaling_
win_top_offset+scaling_win_bottom_offset
)の値は、pic_height_in_luma_samplesより小さいものとす
る。
PicOutputWidthLおよびPicOutputHeightLの変数は以
下のように導出される。
PicOutputWidthL=pic_width_in_luma_sampl
es- (78)
SubWidthC*(scaling_win_right_offset+s
caling_win_left_offset)
PicOutputHeightL=pic_height_in_luma_sam
ples- (79) SubWidthC*(scaling_win_bott
om_offset+scaling_win_top_offset)
このPPSを参照する現在のピクチャの参照ピクチャのPicOutputWidth
L、refPicOutputHeightLを、それぞれ、PicOutputWid
thL、PicOutputHeightLとする。ビットストリーム適合性の要件は、
以下のすべての条件を満たすことである。
- PicOutputWidthL*2はrefPicWidthInLumaSam
ples以上であるものとする。
- PicOutputHeightL*2はrefPicHeightInLumaS
amples以上であるものとする。
- PicOutputWidthLがrefPicWidthInLumaSampl
es*8以下であるものとする。
- PicOutputHeightLがrefPicHeightInLumaSam
ples*8以下であるものとする。
- PicOutputWidthL*pic_width_max_in_luma_
samplesはrefPicOutputWidthL*(pic_width_in
_luma_samples-Max(8,MinCbSizeY)以上であるものとす
る。
- PicOutputHeightL*pic_height_max_in_lum
a_samplesはrefPicOutputHeightL*(pic_heigh
t_in_luma_samples-Max(8,MinCbSizeY))以上であ
るものとする。
1に等しいoutput_flag_present_flagは、PPSを参照するス
ライスヘッダにpic_output_flag構文要素が存在することを示す。0に等
しいoutput_flag_present_flagは、PPSを参照するスライス
ヘッダにpic_output_flag構文要素が存在しないことを示す。
1に等しいsubpic_id_mapping_in_pps_flagは、PPS
においてサブピクチャのIDマッピングが信号通知されることを規定する。0に等しいs
ubpic_id_mapping_in_pps_flagは、PPSにおいてサブピ
クチャのIDマッピングが信号通知されないことを規定する。subpic_id_ma
pping_explicitly_signalled_flagが0、またはsub
pic_id_mapping_in_sps_flagが1の場合、subpic_i
d_mapping_in_pps_flagの値は0とする。それ以外の場合(sub
pic_id_mapping_explicitly_signalled_flag
が1に等しく、subpic_id_mapping_in_sps_flagが0に等
しい)、subpic_id_mapping_in_pps_flagの値は1に等し
いものとする。
pps_num_subpics_minus1はsps_num_subpics_
minus1と等しいものとする。
pps_subpic_id_len_minus1はsps_subpic_id_
len_minus1に等しいものとする。
pps_subpic_id[i]は、i番目のサブピクチャのサブピクチャIDを規
定する。pps_subpic_id[i]の構文要素の長さは、pps_subpic
_id_len_minus1+1ビットである。
変数SubpicIdVal[i]は、0~sps_num_subpics_min
us1の範囲内にあるiの各値について、以下のように導出される。
for(i=0;i<=sps_num_subpics_minus1;i++)
if(subpic_id_mapping_explicitly_signall
ed_flag)
SubpicIdVal[i]=subpic_id_mapping_in_pp
s_flag?pps_subpic_id[i]:sps_subpic_id[i]
(80)
else
SubpicIdVal[i]=i
ビットストリーム適合性の要件は、以下の制約の双方が適用されることである。
-0からsps_num_subpics_minus1の範囲(両端含む)のiおよび
jの任意の2つの異なる値の場合、SubpicIdVal[i]はSubpicIdV
al[j]に等しくならないものとする。
- 現在のピクチャがCLVSの第1ピクチャでない場合、0からsps_num_su
bpics_minus1の範囲(両端含む)のiの各値について、SubpicIdV
al[i]の値が、同じレイヤにおける復号順に前のピクチャのSubpicIdVal
[i]の値に等しくない場合、サブピクチャインデックスiを有する現在のピクチャにお
けるサブピクチャのすべてのコーディングされたスライスNALユニットのnal_un
it_typeは、IDR_W_RADLからCRA_NUTの範囲(両端含む)の特定
の値に等しくなければならない。
1に等しいno_pic_partition_flagは、PPSを参照する各ピク
チャに対してピクチャ分割が適用されないことを規定する。0に等しいno_pic_p
artition_flagは、PPSを参照する各ピクチャを2つ以上のタイルまたは
スライスに分割することができることを規定する。
1つのCLVS内のコーディングされたピクチャによって参照されるすべてのPPSに
ついて、no_pic_partition_flagの値が同じであるものとすること
が、ビットストリーム適合性の要件である。
sps_num_subpics_minus1+1の値が1よりも大きい場合、no
_pic_partition_flagの値が1でないものとすることが、ビットスト
リーム適合性の要件である。
pps_log2_ctu_size_minus5+5は、各CTUの輝度コーディ
ングツリーブロックのブロックサイズを規定する。pps_log2_ctu_size
_minus5はsps_log2_ctu_size_minus5に等しいものとす
る。
num_exp_tile_columns_minus1+1は明示的に提供される
タイルの列の幅の数を規定する。num_exp_tile_columns_minu
s1の値は、0からPicWidthInCtbsY-1までの範囲内にあるものとする
no_pic_partition_flagが1に等しい場合は、num_exp_t
ile_columns_minus1の値は0に等しいと推論される。
num_exp_tile_rows_minus1+1は明示的に提供されるタイル
の行の高さの数を規定する。num_exp_tile_rows_minus1の値は
、0からPicHeightInCtbsY-1までの範囲内にあるものとする。no_
pic_partition_flagが1に等しい場合は、num_tile_row
s_minus1の値は0に等しいと推論される。
tile_column_width_minus1[i]+1は、i番目のタイル列
の幅を、0~num_exp_tile_columns_minus1-1の範囲内に
あるi番目のタイル列のCTB単位で規定する。tile_column_width_
minus1[num_exp_tile_columns_minus1]は、6.5
.1項で規定されたようにnum_exp_tile_columns_minus1以
上であるインデックスでタイル列の幅を導出するのに使用される。tile_colum
n_width_minus1[i]の値は、0~PicWidthInCtbsY-1
の範囲内にあるものとする。存在しない場合、tile_column_width_m
inus1[0]の値は、PicWidthInCtbsY-1に等しいと推論される。
tile_row_height_minus1[i]+1は、i番目のタイル列の高
さを、0~num_exp_tile_rows_minus1-1の範囲内にあるi番
目のタイル行のCTB単位で規定する。tile_row_height_minus1
[num_exp_tile_rows_minus1]は、6.5.1項で規定された
ようにnum_exp_tile_rows_minus1以上であるインデックスでタ
イル行の高さを導出するのに使用される。tile_row_height_minus
1[i]の値は、0~PicHeightInCtbsY-1の範囲内にあるものとする
存在しない場合、tile_row_height_minus1[0]の値はPicH
eightInCtbsY-1に等しいと推論される。
0に等しいrect_slice_flagは、各スライス内のタイルがラスタスキャ
ン順に配列されており、且つスライス情報がPPSで信号通知されないことを規定する。
1に等しいrect_slice_flagは、各スライス内のタイルがピクチャの矩形
領域を覆い、且つスライス情報がPPSで信号通知されることを規定する。存在しない場
合、rect_slice_flagは1に等しいと推測される。subpic_inf
o_present_flagが1に等しいとき、rect_slice_flagの値
は1に等しいものとする。
1に等しいsingle_slice_per_subpic_flagは、各サブピ
クチャが1つの唯一の矩形スライスで構成されることを規定する。0に等しいsingl
e_slice_per_subpic_flagは、各サブピクチャが1つ以上の矩形
スライスで構成され得ることを規定する。single_slice_per_subp
ic_flagが1に等しい場合は、num_slices_in_pic_minus
1はsps_num_subpics_minus1に等しいと推論される。存在しない
場合、single_slice_per_subpic_flagの値は0に等しいと
推測される。
num_slices_in_pic_minus1+1は、PPSを参照する各ピク
チャの矩形スライスの数を規定する。num_slices_in_pic_minus
1の値は、0からMaxSlicesPerPicture-1の範囲(両端含む)とし
、MaxSlicesPerPictureは附属書Aで規定されるものとする。no_
pic_partition_flagが1の場合、num_slices_in_pi
c_minus1の値は0に等しいと推定される。
0に等しいidx_delta_present_flagは、PPSにtile_i
dx_delta値が存在せず、PPSを参照するピクチャの全ての矩形スライスを6.
5.1項の処理に従ってラスタオーダで規定することを規定する。1に等しいtile_
idx_delta_present_flagは、PPSにtile_idx_del
ta値が存在し、PPSを参照するピクチャのすべての矩形スライスがtile_idx
_delta値で示される順序で規定されることが規定される。存在しない場合、til
e_idx_delta_present_flagの値は0と推測される。
slice_width_in_tiles_minus1[i]+1は、i番目の矩
形スライスの幅をタイルの列単位で規定する。slice_width_in_tile
s_minus1[i]の値は、0からNumTileColumns-1までの範囲内
にあるものとする。
slice_width_in_tiles_minus1[i]が存在しない場合、以
下が適用される。
- NumTileColumnsが1に等しい場合は、slice_width_in
_tiles_minus1[i]の値は0に等しいと推論される。
- そうでない場合、6.5.1項で規定されるように、slice_width_in
_tiles_minus1[i]の値を推論する。
slice_height_in_tiles_minus1[i]+1は、i番目の
矩形スライスの高さをタイル行単位で規定する。slice_height_in_ti
les_minus1[i]の値は、0からNumTileRows-1までの範囲内に
あるものとする。
slice_height_in_tiles_minus1[i]が存在しない場合
、以下が適用される。
- NumTileRowsが1に等しい、またはtile_idx_delta_pr
esent_flagが0に等しく、且つtileIdx%NumTileColumn
sが0より大きい場合、slice_height_in_tiles_minus1[
i]の値は0に等しい。
- そうでない場合(NumTileRowsが1に等しくなく、tile_idx_d
elta_present_flagが1に等しいか、またはtileIdx%NumT
ileColumnsが0に等しい)、tile_idx_delta_present
_flagが1に等しいか、またはtileIdx%NumTileColumnsが0
に等しい場合slice_height_in_tiles_minus1[i]iの値
は、slice_height_in_tiles_minus1[i-1]と等しいと
推論される。
num_exp_slices_in_tile[i]は、2つ以上の矩形スライスを
含む、現在のタイルにおける明確に提供されるスライスの高さの数を規定する。num_
exp_slices_in_tile[i]の値は、0~RowHeight[til
eY]-1の範囲内にあるものとする。ここで、tileYは、i番目のスライスを含む
タイル行インデックスである。存在しない場合、num_exp_slices_in_
tile[i]の値は0に等しいと推測される。num_exp_slices_in_
tile[i]が0に等しい場合、変数NumSlicesInTile[i]の値は1
に等しいと導出される。
exp_slice_height_in_ctus_minus1[j]+1は、現
在のタイルにおけるj番目の矩形スライスの高さをCTU行単位で規定する。exp_s
lice_height_in_CTUs_minus1[j]の値は、0~RowHe
ight[tileY]-1の範囲内にあるものとする。ここで、tileYは、現在の
タイルのタイル行インデックスである。
num_exp_slices_in_tile[i]が0より大きいとき、変数Nu
mSliceSInTile[i]および0からNumSliceSinTile[i]
-1の範囲内にあるkに対するSliceHeightInCtusMinus1[i+
k]は、以下のように導出される。
remainingHeightInCtbsY=RowHeight[SliceTo
pLeftTileIdx[i]/NumTileColumns]
numExpSliceInTile=num_exp_slices_in_tile
[i]
for(j=0;j<numExpSliceInTile-1;j++) {
SliceHeightInCtusMinus1[i++]=exp_slice_
height_in_ctu_minus1[j]
remainingHeightInCtbsY-=SliceHeightInCt
usMinus1[j]

uniformSliceHeightMinus1=SliceHeightInCt
usMinus1[i-1] (81)
while(remainingHeightInCtbsY>=(uniformSl
iceHeightMinus1+1)){
SliceHeightInCtusMinus1[i++]=uniformSli
ceHeightMinus1
remainingHeightInCtbsY-=(uniformSliceHe
ightMinus1+1)
j++

if(remainingHeightInCtbsY>0){
SliceHeightInCtusMinus1[i++]=remainingH
eightInCtbsY
j++

NumSlicesInTile[i]=j
tile_idx_delta[i]i番目の矩形スライスにおける第1のタイルのタ
イルインデックスと、(i+1)番目の矩形スライスにおける第1のタイルのタイルイン
デックスと、の差を規定する。tile_idx_delta[i]の値は、-NumT
ilesInPic+1~NumTilesInPic-1の範囲内にあるものとする。
存在しない場合、tile_idx_delta[i]の値は0に等しいと推測される。
存在する場合、tile_idx_delta[i]の値は0に等しいと推測される。
1に等しいloop_filter_across_tiles_enabled_f
lagは、PPSを参照しているピクチャにおいて、タイルの境界をまたいでインループ
フィルタリング動作を行うことができることを規定する。0に等しいloop_filt
er_across_tiles_enabled_flagは、PPSを参照している
ピクチャにおいて、タイルの境界をまたいでインループフィルタリング動作を行わないこ
とを規定する。インループフィルタリング動作は、デブロッキングフィルタ、サンプル適
応オフセットフィルタ、および適応ループフィルタ動作を含む。存在しない場合、loo
p_filter_across_tiles_enabled_flagの値は1に等
しいと推測される。
1に等しいloop_filter_across_slices_enabled_
flagは、PPSを参照しているピクチャにおいて、スライスの境界をまたいでインル
ープフィルタリング動作を行うことができることを規定する。0に等しいloop_fi
lter_across_slice_enabled_flagは、PPSを参照して
いるピクチャにおいて、スライスの境界をまたいでインループフィルタリング動作を行わ
ないことを規定する。インループフィルタリング動作は、デブロッキングフィルタ、サン
プル適応オフセットフィルタ、および適応ループフィルタ動作を含む。存在しない場合、
loop_filter_across_slices_enabled_flagの値
は0に等しいと推測される。
1に等しいcabac_init_present_flagは、PPSを参照するス
ライスヘッダにcabac_init_flagが存在することを規定する。0に等しい
cabac_init_present_flagは、cabac_init_flag
がPPSを参照するスライスヘッダにcabac_init_flagが存在しないこと
を規定する。
0に等しいnum_ref_idx_active_minus1[i]plus1は
、iが0に等しい場合、PまたはBスライスの変数NumRefIdxActive[0
]の推論値をnum_ref_idx_active_override_flag=0
で規定し、0に等しいnum_ref_idx_active_override_fl
agは、iが1に等しい場合、Bスライスの変数NumRefIdxActive[1]
の推論値をnum_ref_idx_active_override_flag=0で
規定する。num_ref_idx_default_active_minus1[i
]の値は、0~14の範囲内にあるものとする。
0に等しいrpl1_idx_present_flagは、PPSを参照するピクチ
ャのPH構文構造またはスライスヘッダにref_pic_list_sps_flag
[1]およびref_pic_list_idx[1]が存在しないことを規定する。1
に等しいrpl1_idx_present_flagは、PPSを参照するピクチャの
PH構文構造またはスライスヘッダにref_pic_list_sps_flag[1
]およびref_pic_list_idx[1]が存在する場合があることを規定する

init_qp_minus26+26PPSを参照するスライスごとにSliceQ
の初期値を規定する。SliceQpの最初の値は、ph_qp_deltaの非
ゼロ値が復号されるときにはピクチャレベルで、またはslice_qp_deltaの
非ゼロ値が復号されるときにはスライスレベルで、修正される。init_qp_min
us26の値は、-(26+QpBdOffset)~+37の範囲内にあるものとする

1に等しいcu_qp_delta_enabled_flagは、ph_cu_qp
_delta_subdiv_intra_sliceおよびph_cu_qp_del
ta_subdiv_inter_slice構文要素がPPSを参照するPHに存在し
、cu_qp_delta_absが変換ユニット構文に存在してもよいことを規定する
。cu_qp_delta_flagが0に等しいことは、ph_cu_qp_subd
iv_intra_sliceおよびph_cu_qp_subdiv_inter_s
lice構文要素がPPSを参照するPHに存在せず、cu_qp_delta_abs
が変換ユニット構文に存在しないことを規定する。
1に等しいpps_chroma_tool_offsets_present_fl
agは、クロマツールオフセット関連の構文要素がPPS RBSP構文構造に存在する
ことを規定する。0に等しいpps_chroma_tool_offsets_pre
sent_flagは、クロマツールオフセット関連構文要素がPPS RBSP構文構
造に存在することを規定する。ChromaArrayTypeが0に等しい場合、ph_q
p_deltas_present_flagの値は0に等しくなる。
pps_cb_qp_offset、pps_cr_qp_offsetは、Qp’
、Qp’Crの導出に用いられる輝度量子化パラメータQp’へのオフセットをそれ
ぞれ規定する。pps_cb_qp_offsetおよびpps_cr_qp_offs
etの値は、-12~+12の範囲内となる。ChromaArrayTypeが0に等
しい場合、pps_cb_qp_offsetとpps_cr_qp_offsetは復
号処理には使用されず、デコーダはその数値を無視するものとする。存在しない場合、p
ps_cb_qp_offsetおよびpps_cr_qp_offsetの値は0に等
しいと推論される。
1に等しいpps_joint_cbcr_qp_offset_present_f
lagは、pps_joint_cbcr_qp_offset_valueおよびjo
int_cbcr_qp_offset_list[i]がPPS RBSP構文構造に
含まれていることを規定する。0に等しいpps_joint_cbcr_qp_off
set_present_flagは、pps_joint_cbcr_qp_offs
et_valueおよびjoint_cbcr_qp_offset_list[i]が
PPS RBSP構文構造に含まれていないことを規定する。ChromaArrayT
ypeが0またはsps_joint_cbcr_enabled_flagが0に等し
い場合、pps_joint_cbcr_qp_offset_present_fla
gの値は0に等しいものとする。存在しない場合、pps_joint_cbcr_qp
_offset_present_flagの値は0に等しいと推測される。
pps_joint_cbcr_qp_offset_valueは、Qp’CbCr
を導出するために用いられる輝度量子化パラメータQp’へのオフセットを示す。pp
s_joint_cbcr_qp_offset_valueの値は、-12~12の範
囲内とする。ChromaArrayTypeが0に等しいか、またはsps_join
t_cbcr_enabled_flagが0に等しい場合、pps_joint_cb
cr_qp_offset_valueは復号処理に使用されず、復号モジュールはその
値を無視するものとする。pps_joint_cbcr_qp_offset_pre
sent_flagが0に等しい場合、pps_joint_cbcr_qp_offs
et_valueは存在せず、0に等しいと推論される。
pps_slice_chroma_qp_offsets_present_fla
gが1に等しい場合は、slice_cb_qp_offsetおよびslice_cr
_qp_offset構文要素が関連付けられたスライスヘッダに存在することを規定す
る。pps_slice_slice_chroma_qp_offsets_pres
ent_flagが0に等しい場合は、slice_cb_qp_offsetおよびs
lice_cr_qp_offset構文要素が関連付けられたスライスヘッダに存在し
ないことを規定する。存在しない場合、pps_slice_chroma_qp_of
fsets_present_flagの値は0に等しいと推測される。
1に等しいpps_cu_chroma_qp_offset_list_enabl
ed_flagは、PPSを参照するPHにph_cu_chroma_qp_offs
et_subdiv_intra_sliceおよびph_cu_chroma_qp_
offset_subdiv_inter_slice構文要素が存在し、cu_chr
oma_qp_offset_flagが変換ユニット構文およびパレットコーディング
構文に存在する場合もあることを規定する。0に等しいpps_cu_chroma_q
p_list_enabled_flagは、ph_cu_chroma_qp_off
set_subdiv_intra_sliceおよびph_cu_chroma_qp
_offset_subdiv_inter_slice構文要素は、PPSを参照する
PHに存在せず、cu_chroma_qp_offset_flagは、変換ユニット
構文およびパレットコーディング構文に存在しないことを規定する。存在しない場合、p
ps_cu_chroma_qp_offset_list_enabled_flag
の値は0に等しいと推測される。
chroma_qp_offset_list_len_minus1+1は、PPS
RBSP構文構造に含まれるcb_qp_offset_list[i]、cr_qp
_offset_list[i]およびjoint_cbcr_qp_offset_l
ist[i]の構文要素の数を規定する。chroma_qp_offset_list
_len_minus1の値は、0から5までの範囲内とする。
cb_qp_offset_list[i]、cr_qp_offset_list[
i]、およびjoint_cbcr_qp_offset_list[i]は、cb_q
p_offset_list[i],cr_qp_offset_list[i],jo
int_cbcr_qp_offset_list[i]はそれぞれQp’Cb、Qp’
Cr、Qp’CbCrの導出で使用するオフセットを規定する。cb_qp_offse
t_list[i]、cr_qp_offset_list[i]、joint_cbc
r_qp_offset_list[i]の値は、-12~+12の範囲内にあるものと
する。pps_joint_cbcr_qp_offset_present_flag
が0に等しい場合、joint_cbcr_qp_offset_list[i]は存在
せず、0に等しいと推論される。
0に等しいpps_weighted_pred_flagは、PPSを参照している
P個のスライスに対して重み付け予測が適用されないことを規定する。1に等しいsps
_weighted_pred_flagは、PPSを参照しているP個のスライスに対
して重み付け予測が適用されることを規定する。sps_weighted_pred_
flagが0に等しい場合、pps_weighted_pred_flagの値は0に
等しいものとする。
0に等しいpps_weighted_bipred_flagは、PPSを参照して
いるB個のスライスに対して明示的な重み付け予測が適用されないことを規定する。1に
等しいsps_weighted_bipred_flagは、PPSを参照しているB
個のスライスに対して明示的な重み付け予測が適用されることを規定する。sps_we
ighted_bipred_flagが0に等しい場合、pps_weighted_
bipred_flagの値は0に等しいものとする。
1に等しいdeblocking_filter_control_present_
flagは、PPSにおけるデブロッキングフィルタ制御構文要素の存在を規定する。0
に等しいdeblocking_filter_control_present_fl
agは、PPSにおけるデブロッキングフィルタ制御構文要素の不在を規定する。
1に等しいdeblocking_filter_override_enabled
_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_deblocking_filte
r_override_flagの存在を規定し、PPSを参照するスライスヘッダにお
けるslice_deblocking_filter_override_flagの
存在を規定する。0に等しいdeblocking_filter_override_
enabled_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_deblockin
g_filter_override_flagの不在を規定し、PPSを参照するスラ
イスヘッダにおけるslice_deblocking_filter_overrid
e_flagの不在を規定する。存在しない場合、deblocking_filter
_override_enabled_flagの値は0に等しいと推測される。
1に等しいpps_deblocking_filter_disabled_fla
gは、デブロッキングフィルタの演算は、slice_deblocking_filt
er_disabled_flagが存在しないPPSを参照するスライスに対して適用
されないことを規定する。0に等しいpps_deblocking_filter_d
isabled_flagは、デブロッキングフィルタの演算は、slice_debl
ocking_filter_disabled_flagが存在しないPPSを参照す
るスライスに対して適用されることを規定する。存在しない場合、pps_debloc
king_filter_disabled_flagの値は0に等しいと推測される。
pps_beta_offset_div2およびpps_tc_offset_di
v2は、デフォルトのデブロッキングパラメータオフセットが、PPSを参照するスライ
スのピクチャヘッダまたはスライスヘッダに存在するデブロッキングパラメータオフセッ
トによって上書きされない限り、PPSを参照するスライスの輝度成分に適用されるβお
よびtCのデフォルトのデブロッキングパラメータオフセット(2で割られた)を規定す
る。pps_beta_offset_div2およびpps_tc_offset_d
iv2の値は、いずれも-12~12の範囲内にあるものとする。存在しない場合、pp
s_beta_offset_div2およびpps_tc_offset_div2の
値はいずれも0に等しいと推論される。
pps_cb_beta_offset_div2およびpps_cb_tc_off
set_div2は、デフォルトのデブロッキングパラメータオフセットが、PPSを参
照するスライスのピクチャヘッダまたはスライスヘッダに存在するデブロッキングパラメ
ータオフセットによって上書きされない限り、PPSを参照するスライスのCb成分に適
用されるβおよびtCのデフォルトのデブロッキングパラメータオフセット(2で割られ
た)を規定する。pps_cb_beta_offset_div2およびpps_cb
_tc_offset_div2の値は、共に-12~+12の範囲内となる。存在しな
い場合、pps_cb_offset_div2およびpps_cb_offset_d
iv2の値はいずれも0に等しいと推論される。
pps_cr_beta_offset_div2およびpps_cr_tc_off
set_div2は、デフォルトのデブロッキングパラメータオフセットが、PPSを参
照するスライスのピクチャヘッダまたはスライスヘッダに存在するデブロッキングパラメ
ータオフセットによって上書きされない限り、PPSを参照するスライスのCr成分に適
用されるβおよびtCのデフォルトのデブロッキングパラメータオフセット(2で割られ
た)を規定する。pps_cr_beta_offset_div2およびpps_cr
_tc_offset_div2の値は、共に-12~+12の範囲内となる。存在しな
い場合、pps_cr_offset_div2およびpps_cr_offset_d
iv2の値はいずれも0に等しいと推論される。
1に等しいrpl_info_in_ph_flagは、参照ピクチャリスト情報がP
H構文構造に含まれており、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダに
含まれていないことを規定する。0に等しいrpl_info_in_ph_flagは
、参照ピクチャリスト情報がPH構文構造に含まれておらず、PH構文構造を包含しない
PPSを参照するスライスヘッダに存在する場合があることを規定する。
1に等しいdbf_info_in_ph_flagは、PH構文構造にデブロッキン
グフィルタ情報が存在し、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダには
存在しないことを規定する。0に等しいdbf_info_in_ph_flagは、P
H構文構造にデブロッキングフィルタ情報が存在せず、PH構文構造を含まないPPSを
参照するスライスヘッダに存在する場合があることを規定する。存在しない場合、dbf
_info_in_ph_flagの値は0に等しいと推測される。
1に等しいsao_info_in_ph_flagは、PH構文構造にSAOフィル
タ情報が存在し、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダには存在しな
いことを規定する。0に等しいsao_info_in_ph_flagは、PH構文構
造にSAOフィルタ情報が存在せず、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライス
ヘッダに存在する場合があることを規定する。
1に等しいalf_info_in_ph_flagは、PH構文構造にALF情報が
存在し、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダには存在しないことを
規定する。0に等しいalf_info_in_ph_flagは、PH構文構造にAL
F情報が存在せず、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダに存在する
場合があることを規定する。
1に等しいwp_info_in_ph_flagは、PH構文構造に重み付け予測情
報が存在している場合があり、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダ
には存在しないことを規定する。0に等しいwp_info_in_ph_flagは、
PH構文構造に重み付け予測情報が存在せず、PH構文構造を含まないPPSを参照する
スライスヘッダに存在する場合があることを規定する。存在しない場合、wp_info
_in_ph_flagの値は0に等しいと推測される。
1に等しいqp_delta_info_in_ph_flagは、PH構文構造にQ
Pデルタ情報が存在し、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダには存
在しないことを規定する。0に等しいqp_delta_info_in_ph_fla
gは、PH構文構造にQPデルタ情報が存在せず、PH構文構造を含まないPPSを参照
するスライスヘッダに存在する場合があることを規定する。
1に等しいpps_ref_wraparound_enabled_flagは、イ
ンター予測において水平ラップアラウンド動き補償を適用することを規定する。0に等し
いpps_ref_wraparound_enabled_flagは、水平ラップア
ラウンド動き補償を適用することを規定する。CtbSizeY/MinCbSizeY
+1の値がpic_width_in_luma_samples/MinCbSize
Y-1より大きい場合pps_ref_wraparound_enabled_fla
gの値は0に等しいものとする。sps_ref_wraparound_enable
d_flagが0に等しい場合、pps_ref_wraparound_enable
d_flagの値は0に等しいものとする。
pps_ref_wraparound_offset+(CtbSizeY/Min
CbSizeY)+2は、水平ラップアラウンド位置を計算するために使用されるオフセ
ットを、MinCbSizeY輝度サンプルの単位で規定する。pps_ref_wra
paround_offsetの値は、0~(pic_width_in_luma_s
amples/MinCbSizeY)-(CtbSizeY/MinCbSizeY)
-2の範囲内にあるものとする。
変数PpsRefWraparoundOffsetは、pps_ref_wrapa
round_offset+(CtbSizeY/MinCbSizeY)+2に等しく
設定される。
0に等しいpicture_header_extension_present_f
lagは、PPSを参照するPHにおいてPH拡張構文要素が存在しないことを規定する
。1に等しいpicture_header_extension_present_f
lagは、PPSを参照するPHにおいてPH拡張構文要素が存在することを規定する。
picture_header_extension_present_flagは、本
明細書のこのバージョンに準拠するビットストリームにおいて0に等しいものとする。
0に等しいslice_header_extension_present_fla
gは、PPSを参照するコーディングされたピクチャのスライスヘッダにスライスヘッダ
拡張構文要素が存在しないことを規定する。1に等しいslice_header_ex
tension_flagは、PPSを参照するコーディングされたピクチャのスライス
ヘッダにスライスヘッダ拡張構文要素が存在することを規定する。slice_head
er_extension_present_flagは、本明細書のこのバージョンに
準拠するビットストリームにおいて0に等しいものとする。
0に等しいpps_extension_flagは、PPS RBSP構文構造にp
ps_extension_data_flag構文要素が含まれていないことを規定す
る。1に等しいpps_extension_flagは、PPS RBSP構文構造に
pps_extension_data_flag構文要素が存在することを規定する。
pps_extension_data_flagは任意の値を有することができる。
その存在および値は、本明細書バージョンで特定された特徴に対するのデコーダの適合性
に影響を与えない。本明細書バージョンに準拠するデコーダは、すべてのpps_ext
ension_data_flag構文要素を無視しなければならない。
【0032】
3.2. PH構文および意味論
最近のVVC草案テキストにおいて、PH構文および意味論は、以下の通りである。
【表7】
【0033】
PH RBSPは、PH構文構造、即ち、picture_header_struc
ture()を含む。
【表8】


【表9】


【表10】


【表11】


【表12】


【表13】


【表14】


PH構文構造は、PH構文構造に関連付けられたコーディングされたピクチャのすべて
のスライスに共通の情報を含む。
1に等しいgdr_or_irap_pic_flagは、現在のピクチャがGDRま
たはIRAPピクチャであることを規定する。0に等しいgdr_or_irap_pi
c_flagは、現在のピクチャがGDRまたはIRAPピクチャであってもなくてもよ
いことを規定する。
1に等しいgdr_pic_flagは、PHに関連付けられたピクチャがGDRピク
チャであることを規定する。0に等しいgdr_pic_flagは、PHに関連付けら
れたピクチャがGDRピクチャでないことを規定する。存在しない場合、gdr_pic
_flagの値は0に等しいと推測される。gdr_enabled_flagが0に等
しい場合、gdr_pic_flagの値は0に等しいものとする。
0に等しいph_inter_slice_allowed_flagは、ピクチャの
すべてのコーディングされたスライスのslice_typeが2であることを規定する
。1に等しいph_inter_slice_allowed_flagは、slice
_typeが0または1に等しいピクチャに1つ以上のコーディングされたスライスがあ
ってもなくてもよいことを規定する。
0に等しいph_intra_slice_allowed_flagは、ピクチャの
すべてのコーディングされたスライスのslice_typeが0または1に等しいこと
を規定する。1に等しいph_intra_slice_allowed_flagは、
ピクチャ内にslice_typeが2に等しい1つ以上のコーディングされたスライス
があってもなくてもよいことを規定する。存在しない場合は、ph_intra_sli
ce_allowed_flagの値が1に等しいと推論される。
注1-PH NALユニットを変更することなく、サブピクチャに基づくビットストリ
ームのマージを実行するように意図されたビットストリームの場合、エンコーダは、ph
_inter_slice_allowed_flagおよびph_intra_sli
ce_allowed_flagの両方の値を1に等しく設定することが予想される。
1に等しいnon_reference_picture_flagは、PHに関連付
けられたピクチャを参照ピクチャとして使用することができないことを規定する。0に等
しいnon_reference_picture_flagは、PHに関連付けられた
ピクチャを参照ピクチャとして使用してもしなくてもよいことを規定する。
ph_pic_parameter_set_idは、使用中のPPSのpps_pi
c_parameter_set_idの値を規定する。ph_pic_paramet
er_set_idの値は、0~63の範囲内である。
PHのTemporalIdの値が、pps_pic_parameter_set_
idがph_pic_parameter_set_idであるPPSのTempora
lIdの値以上であるものとすることが、ビットストリーム適合性の要件である。
ph_pic_order_cnt_lsbは、現在のピクチャのピクチャオーダカウ
ントmodulo MaxPicOrderCntLsbを規定する。ph_pic_o
rder_cnt_lsb構文要素の長さは、log2_max_pic_order_
cnt_lsb_minus4+4ビットである。ph_pic_order_cnt_
lsbの値は、0~MaxPicOrderCntLsb-1の範囲内にあるものとする

附属書Cに規定されるように、no_output_of_prior_pics_f
lagは、ビットストリームの最初のピクチャでないCLVSSピクチャの復号後の、D
PBにおける前回復号されたピクチャの出力に影響を及ぼす。
recovery_poc_cntは、復号ピクチャの出力順のリカバリポイントを規
定する。現在のピクチャがPHに関連付けられたGDRピクチャであり、現在のGDRピ
クチャのPicOrderCntValにrecovery_poc_cntの値を加え
たものであるPicOrderCntValを有するCLVSにおいて、復号順で現在の
GDRピクチャに後続するピクチャが存在する場合、このピクチャpicAをリカバリポ
イントピクチャと呼ぶ。そうでない場合、現在のピクチャのPicOrderCntVa
lにrecovery_poc_cntの値を加えたものよりも大きいPicOrder
CntValを有する出力順の第1のピクチャを、リカバリポイントピクチャと呼ぶ。リ
カバリポイントピクチャは、現在のGDRピクチャに復号順で先行しないものとする。r
ecovery_poc_cntの値は、0~MaxPicOrderCntLsb-1
の範囲内にあるものとする。
現在のピクチャがGDRピクチャである場合、変数RpPicOrderCntVal
は、以下のように導出される。
RpPicOrderCntVal=PicOrderCntVal+recover
y_poc_cnt (82)
注2-gdr_enabled_flagが1に等しく、現在のピクチャのPicOr
derCntValが関連付けられたGDRピクチャのRpPicOrderCntVa
l以上である場合、出力順で現在および後続の復号ピクチャが、復号順で関連付けられた
GDRピクチャに先行する前のIRAPピクチャ(存在する場合)から復号処理を開始す
ることによって生成された対応するピクチャに完全に一致する。
ph_extra_bit[i]は1または0に等しくてもよい。本明細書のバージョ
ンに準拠するデコーダは、ph_extra_bit[i]の値を無視しなければならな
い。その値は、本明細書のバージョンで特定された特徴に対するデコーダの適合性に影響
を与えない。
1に等しいph_poc_msb_present_flagは、構文要素poc_m
sb_valがPHに存在することを規定する。0に等しいph_poc_msb_pr
esent_flagは、構文要素ph_msb_valがPHに存在しないことを規定
する。vps_independent_layer_flag[GeneralLay
erIdx[nuh_layer_id]]が0に等しく、現在のレイヤの参照レイヤの
現在のAUにピクチャがある場合、ph_poc_msb_present_flagの
値は0に等しいものとする。
poc_msb_valは、現在のピクチャのPOC MSB値を規定する。構文要素
poc_msb_valの長さは、poc_msb_len_minus1+1ビットで
ある。
1に等しいph_alf_enabled_flagは、PHに関連付けられたすべて
のスライスに対して適応ループフィルタを有効化し、スライスにおけるY、Cb、または
Cr色成分に適用してもよいことを規定する。0に等しいph_alf_enabled
_flagは、PHに関連付けられた1つ以上またはすべてのスライスに対して適応ルー
プフィルタを無効化することができることを規定する。存在しない場合、ph_alf_
enabled_flagは0に等しいと推測される。
ph_num_alf_aps_ids_lumaは、PHに関連付けられたスライス
が参照するALF APSの数を規定する。
ph_alf_aps_id_luma[i]は、PHに関連付けられたスライスの輝
度成分が参照するi番目のALF APSのadaptation_parameter
_set_idを規定する。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_alf_aps_id_luma[i]に等
しいAPS NALユニットのalf_luma_filter_signal_fla
gの値は1に等しいものとする。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_alf_aps_id_luma[i]であ
るAPS NALユニットのTemporalIdは、PHに関連付けられたピクチャの
TemporalId以下であるものとする。
0に等しいph_alf_chroma_idcは、適応ループフィルタがCbおよび
Cr色成分に適用されないことを示す。ph__alf_chroma_idc=1は、
適応ループフィルタがCb色成分に適用されることを示す。ph_alf_chroma
_idc=2は、適応ループフィルタがCr色成分に適用されることを示す。ph_al
f_chroma_idc=3は、適応ループフィルタがCbと色成分に適用されること
を示す。ph_alf_chroma_idcが存在しない場合、それは0に等しいと推
論される。
ph_alf_aps_id_chromaは、PHに関連付けられたスライスのクロ
マ成分が参照するALF APSのadaptation_parameter_set
_idを規定する。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_alf_aps_id_chroma[i]
に等しいAPS NALユニットのalf_chroma_filter_signal
_flagの値は1に等しいものとする。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_alf_aps_id_chroma[i]
であるAPS NALユニットのTemporalIdは、PHに関連付けられたピクチ
ャのTemporalId以下であるものとする。
1に等しいph_cc_alf_cb_enabled_flagは、Cb色成分のた
めのクロスコンポーネントフィルタがPHに関連付けられたすべてのスライスに対して有
効化され、スライスにおけるCb色成分に適用してもよいことを規定する。0に等しいp
h_cc_alf_cb_enabled_flagは、Cb色成分のためのクロスコン
ポーネントフィルタがPHに関連付けられた1つ以上またはすべてのスライスに対して無
効化されてもよいことを規定する。存在しない場合、ph_cc_alf_cb_ena
bled_flagは0に等しいと推測される。
ph_cc_alf_cb_aps_idは、PHに関連付けられたスライスのCb色
成分が参照するALF APSのadaptation_parameter_set_
idを規定する。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_cc_alf_cb_aps_idに等しい
APS NALユニットのalf_cc_cb_filter_signal_flag
の値は1に等しいものとする。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_cc_alf_cb_aps_idであるA
PS NALユニットのTemporalIdは、PHに関連付けられたピクチャのTe
mporalId以下であるものとする。
1に等しいph_cc_alf_cr_enabled_flagは、Cb色成分のた
めのクロスコンポーネントフィルタがPHに関連付けられたすべてのスライスに対して有
効化され、スライスにおけるCr色成分に適用してもよいことを規定する。0に等しいp
h_cc_alf_cr_enabled_flagは、Cr色成分のためのクロスコン
ポーネントフィルタがPHに関連付けられた1つ以上またはすべてのスライスに対して無
効化されてもよいことを規定する。存在しない場合、ph_cc_alf_cr_ena
bled_flagは0に等しいと推測される。
ph_cc_alf_cr_aps_idは、PHに関連付けられたスライスのCr色
成分が参照するALF APSのadaptation_parameter_set_
idを規定する。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_cc_alf_cr_aps_idに等しい
APS NALユニットのalf_cc_cr_filter_signal_flag
の値は1に等しいものとする。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがph_cc_alf_cr_aps_idであるA
PS NALユニットのTemporalIdは、PHに関連付けられたピクチャのTe
mporalId以下であるものとする。
1に等しいph_lmcs_enabled_flagは、PHに関連付けられたすべ
てのスライスに対してクロマスケーリングを伴う輝度マッピングが有効化されることを規
定する。0に等しいph_lmcs_enabled_flagは、PHに関連付けられ
た1つ以上またはすべてのスライスに対してクロマスケーリングを伴う輝度マッピングが
無効化されることを規定する。存在しない場合、ph_lmcs_enabled_fl
agの値は0に等しいと推測される。
ph_lmcs_aps_idは、PHに関連付けられたスライスが参照するLMCS
APSのadaptation_parameter_set_idを規定する。ap
s_params_typeがLMCS_APSに等しく、adaptation_pa
rameter_set_idがph_lmcs_aps_idであるAPS NALユ
ニットのTemporalIdは、PHに関連付けられたピクチャのTemporalI
d以下であるものとする。
1に等しいph_chroma_residual_scale_flagは、PHに
関連付けられたすべてのスライスに対してクロマ残差スケーリングが有効化されることを
規定する。0に等しいph_chroma_residual_scale_flagは
、PHに関連付けられた1つ以上、またはすべてのスライスに対してクロマ残差スケーリ
ングが無効化されることを規定する。ph_chroma_residual_scal
e_flagが存在しない場合、これは0に等しいと推論される。
1に等しいph_scaling_list_present_flagは、参照スケ
ーリングリストAPSに含まれるスケーリングリストデータに基づいて、PHに関連付け
られたスライスに使用されるスケーリングリストデータを導出することを規定する。0に
等しいph_scaling_list_present_flagは、PHに関連付け
られたスライスに対して使用されるスケーリングリストが16になるように設定されるこ
とを規定する。存在しない場合、ph_scaling_list_present_f
lagの値は0と推測される。
ph_scaling_list_aps_idは、スケーリングリストAPSのad
aptation_parameter_set_idを規定する。aps_param
s_typeがSCALING_APSに等しく、adaptation_parame
ter_set_idがph_scaling_list_aps_idであるAPS
NALユニットのTemporalIdは、PHに関連付けられたピクチャのTempo
ralId以下であるものとする。
1に等しいph_virtual_boundaries_present_flag
は、PHで仮想境界の情報を信号通知することを規定する。0に等しいph_virtu
al_boundaries_present_flagは、PHで仮想境界の情報を信
号通知しないことを規定する。PHにおいて信号通知される仮想境界が1つ以上ある場合
、ピクチャにおいて、仮想境界を跨ぐインループフィルタリング動作は無効化される。イ
ンループフィルタリング動作は、デブロッキングフィルタ、サンプル適応オフセットフィ
ルタ、および適応ループフィルタ動作を含む。存在しない場合、ph_virtual_
boundaries_present_flagの値は0と推測される。
subpic_info_present_flagが1に等しい場合は、ph_vi
rtual_boundaries_present_flagの値が0に等しいものと
することが、ビットストリーム適合性の要件である。
変数VirtualBoundariesPresentFlagは、以下のように導
出される。
VirtualBoundariesPresentFlag=0
if(sps_virtual_boundaries_enabled_flag)
VirtualBoundariesPresentFlag=sps_virtua
l_boundaries_present_flag||
ph_virtual_boundaries_present_flag (8
3)
ph_num_ver_virtual_boundariesは、PHに存在するph
_virtual_boundaries_pos_x[i]構文要素の数を規定する。
ph_num_ver_virtual_boundariesが存在しない場合、0に
等しいと推測される。
変数NumVerVirtualBoundariesは、以下のように導出される。
NumVerVirtualBoundaries=0
if(sps_virtual_boundaries_enabled_flag)
NumVerVirtualBoundaries=sps_virtual_bou
ndaries_present_flag?
sps_num_ver_virtual_boundaries:ph_num
_ver_virtual_boundaries (84)
ph_virtual_boundaries_pos_x[i]i番目の垂直仮想境
界の位置を、輝度サンプルを8で割った単位で規定する。ph_virtual_bou
ndaries_pos_x[i]の値は、1からCeil(pic_width_in
_luma_samples÷8)-1の範囲内にあるものとする。
iが0からNumVerVirtualBoundaries-1までのリストVir
tualBoundariesPosX[i]を、輝度サンプル単位で、垂直仮想境界の
位置を規定することにより、以下のように導出する。
for(i=0;i<NumVerVirtualBoundaries;i++)
VirtualBoundariesPosX[i]=(sps_virtual_b
oundaries_present_flag?
sps_virtual_boundaries_pos_x[i]:ph_vi
rtual_boundaries_pos_x[i])*8 (85)
任意の2つの垂直仮想境界間の距離は、CtbSizeY輝度サンプル以上であるもの
とする。
ph_num_hor_virtual_boundariesは、PHに存在するp
h_virtual_boundaries_pos_y[i]構文要素の数を規定する
。ph_num_hor_virtual_boundariesが存在しない場合、0
に等しいと推測される。
パラメータNumHorVirtualBoundariesは、以下のように導出さ
れる。
NumHorVirtualBoundaries=0
if(sps_virtual_boundaries_enabled_flag)
NumHorVirtualBoundaries=sps_virtual_bou
ndaries_present_flag?
sps_num_hor_virtual_boundaries:ph_num
_hor_virtual_boundaries (86)
sps_virtual_boundaries_enabled_flagが1に等
しく、ph_virtual_boundaries_present_flagが1に
等しい場合は、ph_num_ver_virtual_boundariesとph_
num_hor_virtual_boundariesの合計は、0より大きいものと
する。
ph_virtual_boundaries_pos_y[i]は、i番目の水平方
向の仮想境界の位置を、輝度サンプルを8で割った単位で規定する。ph_virtua
l_boundaries_pos_y[i]の値は、1からCeil(pic_hei
ght_in_luma_samples÷8)-1の範囲内にあるものとする。
iが0からNumHorVirtualBoundaries-1までのリストVir
tualBoundariesPosY[i]を、輝度サンプル単位で、水平仮想境界の
位置を規定することにより、以下のように導出する。
for(i=0;i<NumHorVirtualBoundaries;i++)
VirtualBoundariesPosY[i]=(sps_virtual_b
oundaries_present_flag?
sps_virtual_boundaries_pos_y[i]:ph_vi
rtual_boundaries_pos_y[i])*8 (87)
任意の2つの水平仮想境界間の距離は、CtbSizeY輝度サンプル以上であるもの
とする。
pic_output_flagは、附属書Cに規定されるように、復号されたピクチ
ャの出力および削除処理に影響を及ぼす。pic_output_flagが存在しない
場合、1に等しいと推測される。
1に等しいpartition_constraints_override_fla
gは、パーティション制約パラメータがPHに存在することを規定する。0に等しいpa
rtition_constraints_override_flagは、パーティシ
ョン制約パラメータがPHに存在しないことを規定する。存在しない場合、partit
ion_constraints_override_flagの値は0に等しいと推測
される。
ph_log2_diff_min_qt_min_cb_intra_slice_
lumaは、CTUの4分木分割に起因する輝度リーフブロックの輝度サンプルの最小サ
イズの底2対数と、PHに関連付けられたslice_typeが2(I)であるスライ
スにおける輝度CUの輝度サンプルの最小コーディングブロックサイズの底2対数と、の
差を規定する。ph_log2_diff_min_qt_min_cb_intra_
slice_lumaの値は、0~CtbLog2SizeY-MinCbLog2Si
zeYの範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_log2_diff_min
_qt_min_cb_lumaの値はsps_log2_diff_min_qt_m
in_cb_lumaに等しいと推論される。
ph_max_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_
lumaは、PHに関連付けられたslice_typeが2(I)であるスライスにお
ける4分木のマルチタイプツリー分割に起因するコーディングユニットの最大階層深さを
規定する。ph_max_mtt_hierarchy_depth_intra_sl
ice_lumaの値は、0~2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2S
izeY)の範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_max_mtt_hie
rarchy_depth_intra_slice_lumaの値は、sps_max
_mtt_hierarchy_depth__intra_slice_lumaと等
しくなると推論される。
ph_log2_diff_max_bt_min_qt_intra_slice_
lumaは、2値分割を使用して分割され得る輝度コーディングブロックの輝度サンプル
の最大サイズ(幅または高さ)の底2対数と、PHに関連付けられた2(I)であるsl
ice_typeを有するスライスのCTUの4分木分割に起因する輝度リーフブロック
の輝度サンプルの最小サイズ(幅または高さ)と、の差を規定する。ph_log2_d
iff_max_bt_min_qt_intra_slice_lumaの値は、0~
CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeIntraYの範囲内にあるも
のとする。存在しない場合、ph_log2_diff_max_bt_min_qt_
intra_slice_lumaの値は、sps_log2_diff_max_bt
_min_qt_intra_slice_lumaと等しくなると推論される。
ph_log2_diff_max_tt_min_qt_intra_slice_
lumaは、3進法の分割を使用して分割され得る輝度コーディングブロックの輝度サン
プルの最大サイズ(幅または高さ)の底2対数と、PHに関連付けられた2(I)である
slice_typeを有するスライスのCTUの4分木分割に起因する輝度リーフブロ
ックの輝度サンプルの最小サイズ(幅または高さ)と、の差を規定する。ph_log2
_diff_max_tt_min_qt_intra_slice_lumaの値は、
0~CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeIntraYの範囲内にあ
るものとする。存在しない場合、ph_log2_diff_max_tt_min_q
t_intra_slice_lumaの値は、sps_log2_diff_max_
tt_min_qt_intra_slice_lumaと等しくなると推論される。
ph_log2_diff_min_qt_min_cb_intra_slice_
chromaは、DUAL_TREE_CHROMAに等しいtreeTypeを持つク
ロマCTUの4分木分割によるクロマリーフブロックの輝度サンプルにおける最小サイズ
の底2対数と、PHに関連付けられたslice_typeが2(I)のスライスにおけ
るDUAL_TREE_CHROMAに等しいtreeTypeを持つクロマCUの輝度
サンプルの最小コーディングブロックサイズの底2対数と、の差を規定する。ph_lo
g2_diff_min_qt_min_cb_intra_slice_chroma
の値は、0~CtbLog2SizeY-MinCbLog2SizeYの範囲内にある
ものとする。存在しない場合、ph_log2_diff_min_qt_min_cb
_intra_slice_chromaの値はsps_log2_diff_min_
qt_min_cb_chromaに等しいと推論される。
ph_max_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_
chromaは、PHに関連付けられたslice_typeが2(I)のtreeTy
pe=DUAL_TREE_CHROMAであるtreeTypeを有するクロマ4分木
のマルチタイプツリー分割に起因するクロマコーディングユニットの最大階層深度を規定
する。ph_max_mtt_hierarchy_depth_intra_slic
e_chromaの値は、0~2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2S
izeY)の範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_max_mtt_hie
rarchy_depth_intra_slice_chromaの値は、sps_m
ax_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_chrom
aと等しいと推論される。
ph_log2_diff_max_bt_min_qt_intra_slice_
chromaは、2値分割を使用して分割され得るクロマコーディングブロックの輝度サ
ンプルの最大サイズ(幅または高さ)の底2対数と、PHに関連付けられたslice_
typeが2(I)であるスライスにおけるDUAL_TREE_CHROMAと等しい
treeTypeを有するクロマCTUの4分木分割に起因するクロマリーフブロックの
輝度サンプルの最小サイズ(幅または高さ)との差を規定する。ph_log2_dif
f_max_bt_min_qt_intra_slice_chromaの値は、0~
CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeIntraCの範囲内にあるも
のとする。存在しない場合、ph_log2_diff_max_bt_min_qt_
intra_slice_chromaの値は、sps_log2_diff_max_
bt_min_qt_intra_slice_chromaと等しくなると推論される

ph_log2_diff_max_tt_min_qt_intra_slice_
chromaは、3進法分割を使用して分割され得るクロマコーディングブロックの輝度
サンプルの最大サイズ(幅または高さ)の底2対数と、PHに関連付けられたslice
_typeが2(I)であるスライスにおけるDUAL_TREE_CHROMAと等し
いtreeTypeを有するクロマCTUの4分木分割に起因するクロマリーフブロック
の輝度サンプルの最小サイズ(幅または高さ)との差を規定する。ph_log2_di
ff_max_tt_min_qt_intra_slice_chromaの値は、0
~CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeIntraCの範囲内にある
ものとする。存在しない場合、ph_log2_diff_max_tt_min_qt
_intra_slice_chromaの値は、sps_log2_diff_max
_tt_min_qt_intra_slice_chromaと等しくなると推論され
る。
ph_cu_qp_delta_subdiv_intra_sliceは、cu_q
p_delta_absおよびcu_qp_delta_sign_flagを伝達する
イントラスライス内のコーディングユニットの最大のcbSubdiv値を規定する。p
h_cu_qp_delta_subdiv_intra_sliceの値は、0~2*
(CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeIntraY+ph_max
_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_luma)の範
囲内にあるものとする。
存在しない場合、ph_cu_qp_delta_subdiv_intra_sli
ceの値は0に等しいと推測される。
ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_intra_sli
ceは、cu_chroma_qp_offset_flagを伝達するイントラスライ
ス内のコーディングユニットの最大cbSubdiv値を規定する。ph_cu_qp_
offset_subdiv_intra_sliceの値は、0~2*(CtbLog
2SizeY-MinQtLog2SizeIntraY+ph_max_mtt_hi
erarchy_depth_intra_slice_luma)の範囲内にあるもの
とする。
存在しない場合、ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_i
ntra_sliceの値は0に等しいと推測される。
ph_log2_diff_min_qt_min_cb_inter_sliceは
、CTUの4分木分割に起因する輝度リーフブロックの輝度サンプルの最小サイズの底2
対数と、PHに関連付けられたslice_typeが0(B)または1(P)と等しい
スライスにおける輝度CUに対する輝度サンプルの最小輝度コーディングブロックサイズ
の底2対数と、の差を規定する。ph_log2_diff_min_qt_min_c
b_inter_sliceの値は、0~CtbLog2SizeY-MinCbLog
2SizeYの範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_log2_diff_
min_qt_min_cb_lumaの値は、sps_log2_diff_min_
qt_min_cb_inter_sliceに等しいと推論される。
ph_max_mtt_hierarchy_depth_inter_sliceは
、PHに関連付けられたslice_typeが0(B)または1(P)のスライスにお
いて、4分木リーフのマルチタイプツリー分割によるコーディングユニットの最大階層深
さを規定する。ph_max_mtt_hierarchy_depth_inter_
sliceの値は、0~2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2Size
Y)の範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_max_mtt_hierar
chy_depth_inter_sliceの値は、sps_max_mtt_hie
rarchy_depth_inter_sliceに等しいと推論される。
ph_log2_diff_max_bt_min_qt_inter_sliceは
、2値分割を使用して分割されることができる輝度コーディングブロックの輝度サンプル
の最大サイズ(幅または高さ)の底2対数と、PHに関連付けられた0(B)または1(
P)であるスライスにおけるCTUの4分木分割に起因する輝度リーフブロックの輝度サ
ンプルの最小サイズ(幅または高さ)と、の差を規定する。ph_log2_diff_
max_bt_min_qt_inter_sliceの値は、0~CtbLog2Si
zeY-MinQtLog2SizeInterYの範囲内にあるものとする。存在しな
い場合、ph_log2_diff_max_bt_min_qt_inter_sli
ceの値はsps_log2_diff_max_bt_min_qt_inter_s
liceに等しいと推論される。
ph_log2_diff_max_tt_min_qt_inter_sliceは
、3進法分割を使用して分割されることができる輝度コーディングブロックの輝度サンプ
ルの最大サイズ(幅または高さ)の底2対数と、PHに関連付けられた0(B)または1
(P)であるスライスにおけるCTUの4分木分割に起因する輝度リーフブロックの輝度
サンプルの最小サイズ(幅または高さ)と、の差を規定する。ph_log2_diff
_max_tt_min_qt_inter_sliceの値は、0~CtbLog2S
izeY-MinQtLog2SizeInterYの範囲内にあるものとする。存在し
ない場合、ph_log2_diff_max_tt_min_qt_inter_sl
iceの値はsps_log2_diff_max_tt_min_qt_inter_
sliceに等しいと推論される。
ph_cu_qp_delta_subdiv_inter_sliceは、cu_q
p_delta_absおよびcu_qp_delta_sign_flagを伝達する
インタースライス内のコーディングユニットの最大のcbSubdiv値を規定する。p
h_cu_qp_delta_subdiv_inter_sliceの値は、0~2*
(CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeInterY+ph_max
_mtt_hierarchy_depth_inter_slice)の範囲内にある
ものとする。
存在しない場合、ph_cu_qp_delta_subdiv_inter_sli
ceの値は0に等しいと推測される。
ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_inter_sli
ceは、cu_chroma_qp_offset_flagを伝達するインタースライ
ス内のコーディングユニットの最大cbSubdiv値を規定する。ph_cu_chr
oma_qp_offset_subdiv_inter_sliceの値は、0~2*
(CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeInterY+ph_max
_mtt_hierarchy_depth_inter_slice)の範囲内にある
ものとする。
存在しない場合、ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_i
nter_sliceの値は0に等しいと推測される。
ph_temporal_mvp_enabled_flagは、PHに関連付けられ
たスライスのインター予測に時間的動きベクトル予測子を使用できるかどうかを規定する
。ph_temporal_mvp_enabled_flagが0に等しい場合、PH
に関連付けられたスライスの構文要素は、時間的動きベクトル予測子がスライスの復号に
使用されないように制約されるものとする。そうでない場合(ph_temporal_
mvp_enabled_flagが1に等しい場合)、PHに関連付けられたスライス
の復号に時間的動きベクトル予測子を使用してもよい。存在しない場合、ph_temp
oral_mvp_enabled_flagの値は0に等しいと推測される。DPBに
おける参照ピクチャの空間的解像度が現在のピクチャと同じでない場合、ph_temp
oral_mvp_enabled_flagの値は0に等しいものとする。
サブブロックベースのマージMVP候補の最大数、MaxNumSubblockMe
rgeCandは以下のように導出される。
if(sps_affine_enabled_flag)
MaxNumSubblockMergeCand=5-five_minus_ma
x_num_subblock_merge_cand (88)
else
MaxNumSubblockMergeCand=sps_sbtmvp_enab
led_flag&&ph_temporal_mvp_enable_flag
MaxNumSubblockMergeCandの値は、0~5の範囲内である。
1に等しいph_collocated_from_l0_flagは、時間的動きベ
クトル予測に使用される同一位置に配置されたピクチャが参照ピクチャリスト0から導出
されることを規定する。0に等しいph_collocated_from_l0_fl
agは、時間的動きベクトル予測に使用される同一位置に配置されたピクチャが参照ピク
チャリスト1から導出されることを規定する。
ph_collocated_ref_idxは、時間的動きベクトル予測に使用され
る同一位置に配置されたピクチャの参照インデックスを規定する。
ph_collocated_from_l0_flagが1に等しい場合、ph_c
ollocated_ref_idxは参照ピクチャリスト0のエントリを参照し、ph
_collocated_ref_idxの値は0からnum_ref_entries
[0][RplsIdx[0]]-1の範囲内にあるものとする。
ph_collocated_from_l0_flagが0に等しい場合、ph_c
ollocated_ref_idxは参照ピクチャリスト1のエントリを参照し、ph
_collocated_ref_idxの値は0からnum_ref_entries
[1][RplsIdx[1]]-1の範囲内にあるものとする。
存在しない場合、ph_collocated_ref_idxの値は0に等しいと推
測される。
1に等しいmvd_l1_zero_flagは、mvd_coding(x0,y0
,1)構文構造が構文解析されず、MvdL1[x0][y0][compIdx]およ
びMvdCpL1[x0][y0][cpIdx][compIdx]がcompIdx
=0..1およびcpIdx=0..2の場合、0に設定されることを示す。0に等しい
mvd_l1_zero_flagは、mvd_coding(x0,y0,1)構文構
造が構文解析されたことを示す。
1に等しいph_fpel_mmvd_enabled_flagは、動きベクトル差
を有するマージモードは、PHに関連付けられたスライスの整数サンプル精度を使用する
ことを規定する。0に等しいph_fpel_mmvd_enabled_flagは、
動きベクトル差を有するマージモードは、PHに関連付けられたスライスの分数サンプル
精度を使用することを規定する。存在しない場合、ph_fpel_mmvd_enab
led_flagの値は0であると推測される。
1に等しいph_disable_bdof_flagは、PHに関連付けられたスラ
イスにおいて、双方向オプティカルフローインター予測に基づくインター双方向予測が無
効化されることを規定する。0に等しいph_disable_bdof_flagは、
PHに関連付けられたスライスにおいて、双方向オプティカルフローインター予測に基づ
くインター双方向予測が有効化されてもされなくてもよいことを規定する。
ph_disable_bdof_flagが存在しない場合、以下が適用される。
- sps_bdof_enabled_flagが1に等しい場合は、ph_disa
ble_bdof_flagの値は0に等しいと推論される。
- そうでない場合(sps_bdof_enabled_flagが0に等しい場合)
、ph_disable_bdof_flagの値は1に等しいと推論される。
1に等しいph_disable_dmvr_flagは、PHに関連付けられたスラ
イスにおいて、デコーダ動きベクトル微調整に基づくインター双方向予測が無効化される
ことを規定する。0に等しいph_disable_dmvr_flagは、PHに関連
付けられたスライスにおいて、デコーダ動きベクトル微調整に基づく相互雄双方向予測が
有効化してもしなくてもよいことを規定する。
ph_disable_dmvr_flagが存在しない場合、以下が適用される。
- sps_dmvr_enabled_flagが1に等しい場合は、ph_disa
ble_dmvr_flagの値は0に等しいと推論される。
- そうでない場合(sps_dmvr_enable_flagが0に等しい場合)、
ph_disable_dmvr_flagの値は1に等しいと推論される。
1に等しいph_disable_prof_flagは、PHに関連付けられたスラ
イスにおいて、オプティカルフローによる予測微調整が無効化されることを規定する。0
に等しいph_disable_prof_flagは、PHに関連付けられたスライス
において、オプティカルフローによる予測微調整が有効化されてもされなくてもよいこと
を規定する。
ph_disable_prof_flagが存在しない場合、以下が適用される。
- sps_affine_prof_enabled_flagが1に等しい場合は、
ph_disable_prof_flagの値は0に等しいと推論される。
- そうでない場合(sps_affine_prof_enabled_flagが0
に等しい場合)、ph_disable_prof_flagの値は1に等しいと推論さ
れる。
ph_qp_deltaは、コーディングユニットレイヤにおけるCuQpDelta
Valの値によって修正されるまで、ピクチャにおけるコーディングブロックに使用され
るQpの初期値を規定する。
qp_delta_info_in_ph_flagが1に等しい場合は、ピクチャの
すべてのスライスに対するQp量子化パラメータであるSliceQpの最初の値は
、以下のように導出される。
SliceQp=26+init_qp_minus26+ph_qp_delta
(89)
SliceQpの値は、-QpBdOffset~63の範囲内である。
ph_joint_cbcr_sign_flagは、tu_joint_cbcr_
residual_flag[x0][y0]が1に等しい変換ユニットにおいて、両方
のクロマ成分の同一位置に配置された残差サンプルは、符号が逆になるかどうかを規定す
る。1つの変換ユニットに対してtu_joint_cbcr_residual_fl
ag[x0][y0]が1に等しいとき、0に等しいph_joint_cbcr_si
gn_flagは、Cr(またはCb)成分の各残差サンプルの符号が、同一位置に配置
されたCb(またはCr)残差サンプルの符号と同一であることを規定し、1に等しいp
h_joint_cbcr_sign_flagは、Cr(またはCb)成分の各残差サ
ンプルの符号は、同一位置に配置されたCb(またはCr)の残差サンプルの逆の符号で
表されることを規定する。
1に等しいph_sao_luma_enabled_flagは、PHに関連付けら
れたすべてのスライスの中の輝度成分に対してSAOが有効化されることを規定し、0に
等しいph_sao_luma_enabled_flagは、輝度成分のSAOがPH
に関連付けられた1つ以上またはすべてのスライスに対して無効化される場合もあること
を規定する。ph_sao_luma_enabled_flagが存在しない場合、0
に等しいと推測される。
1に等しいph_sao_chroma_enabled_flagは、PHに関連付
けられたすべてのスライスの中のクロマ成分に対してSAOが有効化されることを規定し
、0に等しいph_sao_chroma_enabled_flagは、輝度成分のS
AOがPHに関連付けられた1つ以上またはすべてのスライスに対して無効化される場合
もあることを規定する。ph_sao_chroma_enabled_flagが存在
しない場合、0に等しいと推測される。
0に等しいph_dep_quant_enabled_flagは、現在のピクチャ
に対して依存量子化が無効化されることを規定する。1に等しいph_dep_quan
t_enabled_flagは、現在のピクチャに対して従属量子化が有効化されるこ
とを規定する。ph_dep_quant_enabled_flagが存在しない場合
、0に等しいと推測される。
0に等しいpic_sign_data_hiding_enabled_flagは
、現在のピクチャに対し、符号ビットの非表示が無効化されることを規定する。1に等し
いpic_sign_data_hiding_enabled_flagは、現在のピ
クチャに対し、符号ビットの非表示が有効化されることを規定する。pic_sign_
data_hiding_enabled_flagが存在しない場合、0に等しいと推
測される。
1に等しいph_deblocking_filter_override_flag
は、PHにデブロッキングパラメータが存在することを規定する。0に等しいph_de
blocking_filter_override_flagは、デブロッキングパラ
メータがPHに存在しないことを規定する。存在しない場合、ph_deblockin
g_filter_override_flagの値は0に等しいと推測される。
1に等しいph_deblocking_filter_disabled_flag
は、PHに関連付けられたスライスに対してデブロッキングフィルタの演算を適用しない
ことを規定する。0に等しいph_deblocking_filter_disabl
ed_flagは、PHに関連付けられたスライスに対してデブロッキングフィルタの演
算を適用することを規定する。ph_deblocking_filter_disab
led_flagが存在しない場合、pps_deblocking_filter_d
isabled_flagに等しいと推論される。
ph_beta_offset_div2およびph_tc_offset_div2
は、PHに関連付けられたスライスの輝度成分に適用されるβおよびtCのデブロッキン
グパラメータのオフセット(2で割られた)を規定する。ph_beta_offset
_div2およびph_tc_offset_div2の値は、いずれも-12~12の
範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_beta_offset_div2お
よびph_tc_offset_div2の値は、それぞれpps_beta_offs
et_div2およびpps_tc_offset_div2に等しいと推論される。
ph_cb_beta_offset_div2およびph_cb_tc_offse
t_div2は、PHに関連付けられたスライスのCb成分に適用されるβおよびtCの
デブロッキングパラメータのオフセット(2で割られた)を規定する。ph_cb_be
ta_offset_div2およびph_cb_tc_offset_div2の値は
、いずれも-12~12の範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_cb_be
ta_offset_div2およびph_cb_tc_offset_div2の値は
、それぞれpps_cb_beta_offset_div2およびpps_cb_tc
_offset_div2に等しいと推論される。
ph_cr_beta_offset_div2およびph_cr_tc_offse
t_div2は、PHに関連付けられたスライスのCr成分に適用されるβおよびtCの
デブロッキングパラメータのオフセット(2で割られた)を規定する。ph_cr_be
ta_offset_div2およびph_cr_tc_offset_div2の値は
、いずれも-12~12の範囲内にあるものとする。存在しない場合、ph_cr_be
ta_offset_div2およびph_cr_tc_offset_div2の値は
、それぞれpps_cr_beta_offset_div2およびpps_cr_tc
_offset_div2に等しいと推論される。
ph_extension_lengthは、PH拡張データの長さをバイトで規定し
、ph_extension_length自体の信号通知に使用されるビットは含まな
い。ph_extension_lengthの値は、0~256の範囲内である。存在
しない場合、ph_extension_lengthの値は0に等しいと推論される。
ph_extension_data_byteは任意の値を有することができる。本
明細書のバージョンに準拠するデコーダは、ph_extension_data_by
teの値を無視しなければならない。その値は、本明細書のバージョンで特定された特徴
に対するデコーダの適合性に影響を与えない。
【0034】
3.3 SH構文および意味論
最近のVVC草案テキストにおいて、SH構文および意味論は、以下の通りである。
【表15】


【表16】


【表17】


【表18】


【表19】


cu_qp_delta_absを含むコーディングユニットの輝度量子化パラメータ
とその予測との差を規定する変数CuQpDeltaValは、0に設定される。cu_
chroma_qp_offset_flagを含むコーディングユニットの量子化パラ
メータQp’Cb,Qp’CrおよびQp’CbCrのそれぞれの値を判定する際に用い
る値を規定する変数CuQpOffsetCb,CuQpOffsetCrおよびCuQ
pOffsetCbCrは、すべて0に等しく設定される。
1に等しいpicture_header_in_slice_header_fla
gは、スライスヘッダにPH構文構造が存在する。picture_header_in
_slice_header_flagが0の場合、スライスヘッダにPH構文構造が存
在しない。
CLVS内のすべてのコーディングされたスライスにおいて、picture_hea
der_in_slice_header_flagの値が同じであるものとすることが
、ビットストリーム適合性の要件である。
1つのコーディングされたスライスに対してpicture_header_in_s
lice_header_flagが1に等しい場合は、PH_NUTであるnal_u
nit_typeを有するVCL NALユニットがCLVSに存在しないものとするこ
とが、ビットストリーム適合性の要件である。
picture_header_in_slice_header_flagが0に等
しい場合、現在のピクチャにおけるすべてのコーディングされたスライスは、pictu
re_header_in_slice_header_flagが0に等しいものとし
、現在のPUはPH NALユニットを有するものとする。
slice_subpic_idは、スライスを含むサブピクチャのサブピクチャID
を規定する。slice_subpic_idが存在する場合、変数CurrSubpi
cIdxの値は、SubpicIdVal[CurrSubpicIdx]がslice
_subpic_idに等しくなるように導出される。そうでない場合(slice_s
ubpic_idが存在しない)、CurrSubpicIdxは0に等しくなるように
導出される。slice_subpic_idの長さは、sps_subpic_id_
len_minus1+1ビットである。
slice_addressは、スライスのスライスアドレスを規定する。存在しない
場合、slice_addressの値は0に等しいと推測される。rect_slic
e_flagが1に等しく、NumSlicesInSubpic[CurrSubpi
cIdx]が1に等しい場合は、slice_addressの値は0に等しいと推論さ
れる。
rect_slice_flagが0に等しい場合、以下が適用される。
- スライスアドレスは、ラスタスキャンタイルインデックスである。
- slice_addressの長さは、Ceil(Log2(NumTilesIn
Pic))ビットである。
- slice_addressの値は、0からNumTilesInPic-1までの
範囲内にあるべきである。
そうでない場合(rect_slice_flagが1に等しい場合)、以下が適用さ
れる。
- スライスアドレスは、スライスのサブピクチャレベルスライスインデックスである。
- slice_addressの長さは、Ceil(Log2(NumSlicesI
nSubpic[CurrSubpicIdx]))ビットである。
- slice_addressの値は、0~NumSlicesInSubpic[C
urrSubpicIdx]-1までの範囲内とする。
ビットストリーム適合性の要件は、以下の制約が適用されることである。
- rect_slice_flagが0に等しい、またはsubpic_info_p
resent_flagが0に等しい場合、slice_addressの値は、同じコ
ーディングされたピクチャにおいて任意の他のコーディングされたスライスNALユニッ
トのslice_addressの値に等しくてはならない。
- そうでない場合、slice_subpic_idおよびslice_addres
s値の組は、同じコーディングされたピクチャにおいて任意の他のコーディングされたス
ライスNALユニットのslice_subpic_idおよびslice_addre
ss値の組に等しくてはならない。
- ピクチャのスライスの形状は、各CTUが復号された場合、その左側境界全体および
最上の境界全体が1つのピクチャの境界、または、以前に復号されたCTUの境界を含む
ものでなければならない。
sh_extra_bit[i]は、1または0に等しくてもよい。本明細書のバージ
ョンに準拠するデコーダは、sh_extra_bit[i]の値を無視しなければなら
ない。その値は、本明細書のバージョンで特定された特徴に対するデコーダの適合性に影
響を与えない。
num_tiles_in_slice_minus1+1(存在する場合)は、スラ
イスにおけるタイルの数を規定する。num_tiles_in_slice_minu
s1の値は、0からNumTilesInPic-1までの範囲内にあるべきである。
現在のスライスにおけるCTUの数を規定する変数NumCtusInCurrSli
ceと、スライス内のi番目のCTBのピクチャラスタスキャンアドレスを規定しiが0
からNumCTUsInCurrSlice-1までの範囲であるリストCtbAddr
InCurrSlice[i]とは、以下のように導出される。
if(rect_slice_flag){
picLevelSliceIdx=slice_address
for(j=0;j<CurrSubpicIdx;j++)
picLevelSliceIdx+=NumSlicesInSubpic[j]
NumCtusInCurrSlice=NumCtusInSlice[picLe
velSliceIdx]
for(i=0;i<NumCtusInCurrSlice;i++)
CtbAddrInCurrSlice[i]=CtbAddrInSlice[p
icLevelSliceIdx][i] (117)
}else{
NumCtusInCurrSlice=0
for(tileIdx=slice_address;tileIdx<=slic
e_address+num_tiles_in_slice_minus1;tile
Idx++){
tileX=tileIdx%NumTileColumns
tileY=tileIdx/NumTileColumns
for(ctbY=tileRowBd[tileY];ctbY<tileRow
Bd[tileY+1];ctbY++){
for(ctbX=tileColBd[tileX];ctbX<tileCo
lBd[tileX+1];ctbX++){
CtbAddrInCurrSlice[NumCtusInCurrSlic
e]=ctbY*PicWidthInCtb+ctbX
NumCtusInCurrSlice++




変数SubpicLeftBoundaryPos、SubpicTopBounda
ryPos、SubpicRightBoundaryPos、およびSubpicBo
tBoundaryPosは、以下のように導出される。
if(subpic_treated_as_pic_flag[CurrSubpic
Idx]){
SubpicLeftBoundaryPos=subpic_ctu_top_le
ft_x[CurrSubpicIdx]*CtbSizeY
SubpicRightBoundaryPos=Min(pic_width_ma
x_in_luma_samples-1,
(subpic_ctu_top_left_x[CurrSubpicIdx]

subpic_width_minus1[CurrSubpicIdx]+1)
*CtbSizeY-1)
SubpicTopBoundaryPos=subpic_ctu_top_lef
t_y[CurrSubpicIdx]*CtbSizeY (118)
SubpicBotBoundaryPos=Min(pic_height_max
_in_luma_samples-1,
(subpic_ctu_top_left_y[CurrSubpicIdx]

subpic_height_minus1[CurrSubpicIdx]+1
)*CtbSizeY-1)

slice_typeは表9に従って、スライスのコーディングするタイプを規定する

slice_typeへの名前の関連付け
【表20】


存在しない場合、slice_typeの値は2に等しいと推測される。
ph_intra_slice_allowed_flagが0に等しい場合、sli
ce_typeの値は0または1に等しいものとする。nal_unit_typeがI
DR_W_RADL~CRA_NUTの範囲内にあり、かつvps_independe
nt_layer_flag[GeneralLayerIdx[nuh_layer_
id]]が1に等しい場合は、slice_typeは2に等しいものとする。
変数MinQtLog2SizeY、MinQtLog2SizeC、MinQtSi
zeY、MinQtSizeC、MaxBtSizeY、MaxBtSizeC、Min
BtSizeY、MaxTtSizeY、MaxTtSizeC、MinTtSizeY
、MaxMttDepthYおよびMaxMttDepthCは、次のように導出される

- slice_typeが2(I)に等しい場合、以下が適用される。
MinQtLog2SizeY=MinCbLog2SizeY+ph_log2_di
ff_min_qt_min_cb_intra_slice_luma (119)
MinQtLog2SizeC=MinCbLog2SizeY+ph_log2_di
ff_min_qt_min_cb_intra_slice_chroma (120

MaxBtSizeY=1<<(MinQtLog2SizeY+ph_log2_di
ff_max_bt_min_qt_intra_slice_luma) (121)
MaxBtSizeC=1<<(MinQtLog2SizeC+ph_log2_di
ff_max_bt_min_qt_intra_slice_chroma) (12
2)
MaxTtSizeY=1<<(MinQtLog2SizeY+ph_log2_di
ff_max_tt_min_qt_intra_slice_luma) (123)
MaxTtSizeC=1<<(MinQtLog2SizeC+ph_log2_di
ff_max_tt_min_qt_intra_slice_chroma) (12
4)
MaxMttDepthY=ph_max_mtt_hierarchy_depth_
intra_slice_luma (125)
MaxMttDepthC=ph_max_mtt_hierarchy_depth_
intra_slice_chroma (126)
CuQpDeltaSubdiv=ph_cu_qp_delta_subdiv_in
tra_slice (127)
CuChromaQpOffsetSubdiv=ph_cu_chroma_qp_o
ffset_subdiv_intra_slice (128)
- Otherwise(slice_type equal to 0 (B) or
1(P)),the following applies:
MinQtLog2SizeY=MinCbLog2SizeY+ph_log2_di
ff_min_qt_min_cb_inter_slice (129)
MinQtLog2SizeC=MinCbLog2SizeY+ph_log2_di
ff_min_qt_min_cb_inter_slice (130)
MaxBtSizeY=1<<(MinQtLog2SizeY+ph_log2_di
ff_max_bt_min_qt_inter_slice) (131)
MaxBtSizeC=1<<(MinQtLog2SizeC+ph_log2_di
ff_max_bt_min_qt_inter_slice) (132)
MaxTtSizeY=1<<(MinQtLog2SizeY+ph_log2_di
ff_max_tt_min_qt_inter_slice) (133)
MaxTtSizeC=1<<(MinQtLog2SizeC+ph_log2_di
ff_max_tt_min_qt_inter_slice) (134)
MaxMttDepthY=ph_max_mtt_hierarchy_depth_
inter_slice (135)
MaxMttDepthC=ph_max_mtt_hierarchy_depth_
inter_slice (136)
CuQpDeltaSubdiv=ph_cu_qp_delta_subdiv_in
ter_slice (137)
CuChromaQpOffsetSubdiv=ph_cu_chroma_qp_o
ffset_subdiv_inter_slice (138)
- The following applies:
MinQtSizeY=1<<MinQtLog2SizeY (139)
MinQtSizeC=1<<MinQtLog2SizeC (140)
MinBtSizeY=1<<MinCbLog2SizeY (141)
MinTtSizeY=1<<MinCbLog2SizeY (142)
1に等しいslice_alf_enabled_flagは、適応ループフィルタが
有効化され、かつ1つのスライスにおけるY、Cb、またはCr色成分に適用され得るこ
とを規定する。0に等しいslice_alf_enabled_flagは、スライス
内のすべての色成分が無効化されることを規定する。存在しない場合、slice_al
f_enabled_flagの値はph_alf_enabled_flagと推測さ
れる。
slice_num_alf_aps_ids_lumaは、スライスが参照するAL
F APSの数を規定する。slice_alf_enabled_flagが1に等し
く、かつ、slice_num_alf_aps_ids_lumaが存在しない場合、
slice_num_alf_aps_ids_lumaの値は、ph_num_alf
_aps_ids_lumaの値に等しくなると推論される。
slice_alf_aps_id_luma[i]は、スライスの輝度成分が参照す
るi番目のALF APSのadaptation_parameter_set_id
を規定する。aps_params_typeがALF_APSに等しく、adapta
tion_parameter_set_idがslice_alf_aps_id_l
uma[i]であるAPS NALユニットのTemporalIdは、コーディングさ
れたスライスNALユニットのTemporalId以下であるものとする。slice
_alf_enabled_flagが1に等しく、かつ、slice_alf_aps
_id_luma[i]が存在しない場合、slice_alf_aps_id_lum
a[i]の値は、ph_alf_aps_id_luma[i]の値に等しいと推論され
る。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがslice_alf_aps_id_luma[i
]に等しいAPS NALユニットのalf_luma_filter_signal_
flagの値は1に等しいものとする。
0に等しいslice_alf_chroma_idcは、適応ループフィルタがCb
およびCr色成分に適用されないことを示す。slice_alf_chroma_id
c=1は、適応ループフィルタがCb色成分に適用されることを示す。slice_al
f_chroma_idc=2は、適応ループフィルタがCr色成分に適用されることを
示す。slice_alf_chroma_idc=3は、適応ループフィルタがCb色
成分とCr色成分に適用されることを示す。slice_alf_chroma_idc
が存在しない場合、それはph_alf_chroma_idcに等しいと推論される。
slice_alf_aps_id_chromaは、スライスのクロマ成分が参照す
るALF APSのadaptation_parameter_set_idを規定す
る。aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation
_parameter_set_idがslice_alf_aps_id_chrom
aであるAPS NALユニットのTemporalIdは、コーディングされたスライ
スNALユニットのTemporalId以下であるものとする。slice_alf_
enabled_flagが1に等しく、かつ、slice_alf_aps_id_c
hromaが存在しない場合、slice_alf_aps_id_chromaの値は
、ph_alf_aps_id_chromaの値に等しいと推論される。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがslice_alf_aps_id_chroma
[i]に等しいAPS NALユニットのalf_chroma_filter_sig
nal_flagの値は1に等しいものとする。
0に等しいslice_cc_alf_cb_enabled_flagは、クロスコ
ンポーネントフィルタがCb色成分に適用されていないことを規定する。1に等しいsl
ice_cc_alf_cb_enabled_flagは、クロスコンポーネントフィ
ルタが有効であり、Cb色成分に適用されてもされなくてもよいことを規定する。sli
ce_cc_alf_cb_enabled_flagが存在しない場合、ph_cc_
alf_cb_enabled_flagに等しいと推論される。
slice_cc_alf_cb_aps_idは、スライスのCb色成分が参照する
adaptation_parameter_set_idを規定する。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがslice_cc_alf_cb_aps_idで
あるAPS NALユニットのTemporalIdは、コーディングされたスライスN
ALユニットのTemporalId以下であるものとする。slice_cc_alf
_cb_enabled_flagが1に等しく、かつ、slice_cc_alf_c
b_aps_idが存在しない場合、slice_cc_alf_cb_aps_idの
値は、ph_cc_alf_cb_aps_idの値に等しいと推論される。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがslice_cc_alf_cb_aps_idに
等しいAPS NALユニットのalf_cc_cb_filter_signal_f
lagの値は、1に等しいものとする。
0に等しいslice_cc_alf_cr_enabled_flagは、クロスコ
ンポーネントフィルタがCr色成分に適用されていないことを規定する。1に等しいsl
ice_cc_alf_cb_enabled_flagは、クロスコンポーネント適応
ループフィルタが有効であり、Cr色成分に適用されてもされなくてもよいことを規定す
る。slice_cc_alf_cr_enabled_flagが存在しない場合、p
h_cc_alf_cr_enabled_flagに等しいと推論される。
slice_cc_alf_cr_aps_idは、スライスのCr色成分が参照する
adaptation_parameter_set_idを規定する。aps_par
ams_typeがALF_APSに等しく、adaptation_paramete
r_set_idがslice_cc_alf_cr_aps_idであるAPS NA
LユニットのTemporalIdは、コーディングされたスライスNALユニットのT
emporalId以下であるものとする。slice_cc_alf_cr_enab
led_flagが1に等しく、かつ、slice_cc_alf_cr_aps_id
が存在しない場合、slice_cc_alf_cr_aps_idの値は、ph_cc
_alf_cr_aps_idの値に等しいと推論される。
aps_params_typeがALF_APSに等しく、adaptation_
parameter_set_idがslice_cc_alf_cr_aps_idに
等しいAPS NALユニットのalf_cc_cr_filter_signal_f
lagの値は、1に等しいものとする。
colour_plane_idは、separate_colour_plane_
flagが1に等しい場合は、現在のスライスに関連付けられた色平面を識別する。co
lour_plane_idの値は、0~2の範囲内にあるものとし、colour_p
lane_idの値0、1、2は、それぞれY、Cb、Cr平面に対応する。colou
r_plane_idの値3は、ITU-T|ISO/IECで将来使用されるように予
約されている。
注1-1つのピクチャの異なる色平面の復号処理間には依存性がない。
1に等しいnum_idx_active_override_flagは、構文要素
num_ref_idx_active_minus1[0]がPスライスおよびBスラ
イスに存在し、構文要素num_ref_idx_active_minus1[1]が
Bスライスに存在することを規定する。0に等しいnum_ref_idx_activ
e_override_flagは、構文要素num_ref_idx_active_
minus1[0]およびnum_ref_idx_active_minus1[1]
が存在しないことを規定する。存在しない場合、num_ref_idx_active
_override_flagの値は1に等しいと推測される。
num_ref_idx_active_minus1[i]は、式143に規定する
ように、変数NumRefIdxActive[i]の導出に使用される。num_re
f_idx_active_minus1[i]の値は、0から14までの範囲内にある
べきである。
iが0または1に等しい場合、現在のスライスがBスライスであるとき、num_re
f_idx_active_override_flagが1に等しく、num_ref
_idx_active_minus1[i]が存在しない場合、num_ref_id
x_active_minus1[i]が0ではないと推論する。
現在のスライスがPスライスであるとき、num_ref_idx_active_o
verride_flagが1に等しく、num_ref_idx_active_mi
nus1[0]が存在しない場合、num_ref_idx_active_minus
1[0]が0ではないと推論する。
変数NumRefIdxActive[i]は、以下のように導出される。
for(i=0;i<2;i++){
if(slice_type ==B|| (slice_type ==P
&& i==0)){
if(num_ref_idx_active_override_flag)
NumRefIdxActive[i]=num_ref_idx_active
_minus1[i]+1 (143)
else{
if(num_ref_entries[i][RplsIdx[i]]>=nu
m_ref_idx_default_active_minus1[i]+1)
NumRefIdxActive[i]=num_ref_idx_defau
lt_active_minus1[i]+1
else
NumRefIdxActive[i]=num_ref_entries[i
][RplsIdx[i]]

}else/*slice_type==I||(slice_type==P&&i
==1)*/
NumRefIdxActive[i]=0

NumRefIdxActive[i]-1の値は、スライスを復号するために使用さ
れ得る参照ピクチャリストiの最大参照インデックスを規定する。NumRefIdxA
ctive[i]の値が0に等しい場合、参照ピクチャリストiの参照インデックスを使
用せずにスライスを復号することができる。
現在のスライスがPスライスであるとき、NumRefIdxActive[0]の値
は0より大きいものとする。
現在のスライスがBスライスである場合、NumRefIdxActive[0]およ
びNumRefIdxActive[1]の両方が0よりも大きいものとする。
cabac_init_flagは、コンテキスト変数の初期化処理で使用される初期
化テーブルを決定する方法を規定する。cabac_init_flagが存在しない場
合、0に等しいと推測される。
1に等しいslice_collocated_from_l0_flagは、時間的
動きベクトル予測に使用される同一位置に配置されたピクチャが参照ピクチャリスト0か
ら導出されることを規定する。0に等しいslice_collocated_from
_l0_flagは、時間的動きベクトル予測に使用される同一位置に配置されたピクチ
ャが参照ピクチャリスト1から導出されることを規定する。
slice_typeがBまたはPであり、ph_temporal_mvp_ena
bled_flagが1に等しく、slice_collocated_from_l0
_flagが存在しない場合、以下が適用される。
- rpl_info_in_ph_flagが1に等しい場合は、slice_col
located_from_l0_flagはph_collocated_from_
l0_flagに等しいと推論される。
- そうでない場合(rpl_info_in_ph_flagが0に等しく、slic
e_typeがPに等しい場合)、slice_collocated_from_l0
_flagの値は1に等しいと推論される。
slice_collocated_ref_idxは、時間的動きベクトル予測に使
用される同一位置に配置されたピクチャの参照インデックスを規定する。
slice_typeがPであるか、またはslice_typeがBに等しく、sl
ice_collocated_from_l0_flagが1に等しい場合は、sli
ce_collocated_ref_idxは、参照ピクチャリスト0のエントリを参
照し、slice_collocated_ref_idxの数値は、0からNumRe
fIdxActive[0]-1の範囲内にあるものとする。
slice_typeがBに等しく、slice_collocated_from_
l0_flagが0に等しい場合、slice_collocated_ref_idx
の値は、参照ピクチャリスト1のエントリを参照し、slice_collocated
_ref_idxは、0からNumRefIdxActive[1]-1の範囲内にある
ものとする。
slice_collocated_ref_idxが存在しない場合、以下が適用さ
れる。
- rpl_info_in_ph_flagが1に等しい場合は、slice_col
located_ref_idxの値はph_collocated_ref_idxに
等しいと推論される。
- そうでない場合(rpl_info_in_ph_flagが0に等しい)、sli
ce_collocated_ref_idxの値は0に等しいと推論される。
slice_collocated_ref_idxが参照するピクチャは、コーディン
グされたピクチャのすべてのスライスで同じであるものとすることが、ビットストリーム
適合性の要件である。
slice_collocated_ref_idxで参照される参照ピクチャのpi
c_width_in_luma_samplesとpic_height_in_lu
ma_samplesの値が、それぞれ現在のピクチャのpic_width_in_l
uma_samplesとpic_height_in_luma_samplesと同
じであるものとし、RprConstraintsActive[slice_coll
ocated_from_l0_flag?0:1][slice_collocate
d_ref_idx]は0に等しいものとすることが、ビットストリーム適合性の要件で
ある。
slice_qp_deltaは、スライスにおけるコーディングブロックに使用され
るQpの最初の値を、コーディングユニットレイヤにおけるCuQpDeltaVal
の値で修正されるまで規定する。
qp_delta_info_in_ph_flagが0に等しい場合、スライスのQ
量子化パラメータSliceQpの初期値は、以下のように導出される。
SliceQp=26+init_qp_minus26+slice_qp_del
ta (144)
SliceQpの値は、-QpBdOffset~63の範囲内である。
以下の条件のいずれかが真であるとき、
- wp_info_in_ph_flagの値は1に等しく、pps_weighte
d_pred_flagは1に等しく、slice_typeはPである。
- wp_info_in_ph_flagの値は1に等しく、pps_weighte
d_bipred_flagは1に等しく、slice_typeはBである。
以下が適用される。
- NumRefIdxActive[0]の値は、NumWeightsL0の値以下
であるものとする。
- 0~NumRefIdxActive[0]-1の範囲内にあるiの各参照ピクチャ
インデックスRefPicList[0][i]について、参照ピクチャインデックスに
適用される輝度重み、Cb重み、およびCr重みは、それぞれ、LumaWeightL
0[i]、ChromaWeightL0[0][i]、およびChromaWeigh
tL0[1][i]に適用される。
wp_info_in_ph_flagが1に等しく、pps_weighted_b
ipred_flagが1に等しく、slice_typeがBに等しい場合、以下が適
用される。
- NumRefIdxActive[1]の値は、NumWeightsL1の値以下
であるものとする。
- 0~NumRefIdxActive[1]-1の範囲内にあるiの各参照ピクチャ
インデックスRefPicList[1][i]について、参照ピクチャインデックスに
適用される輝度重み、Cb重み、およびCr重みは、それぞれ、LumaWeightL
1[i]、ChromaWeightL1[0][i]、およびChromaWeigh
tL1[1][i]に適用される。
slice_cb_qp_offsetは、Qp’cb量子化パラメータの値を決定す
るときに、pps_cb_qp_offsetの値に加える差分を規定する。slice
_cb_qp_offsetの値は、-12以上+12以下とする。slice_cb_
qp_offsetが存在しない場合、これは0に等しいと推測される。pps_cb_
qp_offset+slice_cb_qp_offsetの値は、-12~+12の
範囲内となる。
slice_cr_qp_offsetは、Qp’cr量子化パラメータの値を決定す
るときに、pps_cr_qp_offsetの値に加える差分を規定する。slice
_cr_qp_offsetの値は、-12以上+12以下とする。slice_cr_
qp_offsetが存在しない場合、これは0に等しいと推測される。pps_cr_
qp_offset+slice_cr_qp_offsetの値は、-12~+12の
範囲内となる。
slice_joint_cbcr_qp_offsetは、Qp’CbCrの値を決
定するときに、pps_joint_cbcr_qp_offsetの値に加える差分を
規定する。slice_joint_cbcr_qp_offsetの値は、-12以上
+12以下とする。slice_joint_cbcr_qp_offsetが存在しな
い場合、これは0に等しいと推測される。pps_joint_cbcr_qp_off
set_value+slice_joint_cbcr_qp_offsetの値は、
-12以上+12以下とする。
1に等しいcu_chroma_qp_offset_enabled_flagは、
cu_chroma_qp_offset_flagが変換ユニットおよびパレットコー
ディング構文に存在し得ることを規定する。0に等しいcu_chroma_qp_of
fset_enabled_flagは、cu_chroma_qp_offset_f
lagが変換ユニットまたはパレットコーディング構文に存在しないことを規定する。存
在しない場合、cu_chroma_qp_offset_enabled_flagの
値は0に等しいと推測される。
1に等しいslice_sao_luma_flagは、現在のスライスにおける輝度
成分に対してSAOが有効化されることを規定する。0に等しいslice_sao_l
uma_flagは、現在のスライスにおける輝度成分に対してSAOが無効化されるこ
とを規定する。slice_sao_luma_flagが存在しない場合、ph_sa
o_luma_enabled_flagに等しいと推論される。
1に等しいslice_sao_chroma_flagは、現在のスライスにおける
クロマ成分に対してSAOが有効化されることを規定する。0に等しいslice_sa
o_chroma_flagは、現在のスライスにおけるクロマ成分に対してSAOが無
効化されることを規定する。slice_sao_chroma_flagが存在しない
場合、ph_sao_chroma_enabled_flagに等しいと推論される。
1に等しいslice_deblocking_filter_override_f
lagは、スライスヘッダにデブロッキングパラメータが存在することを規定する。0に
等しいslice_deblocking_filter_override_flag
は、デブロッキングパラメータがスライスヘッダに存在しないことを規定する。存在しな
い場合、slice_deblocking_filter_override_fla
gの値はph_deblocking_filter_override_flagに等
しいと推論される。
1に等しいslice_deblocking_filter_disabled_f
lagは、現在のスライスに対してデブロッキングフィルタの演算が適用されないことを
規定する。0に等しいslice_deblocking_filter_disabl
ed_flagは、現在のスライスに対してデブロッキングフィルタの演算が適用される
ことを規定する。slice_deblocking_filter_disabled
_flagが存在しない場合、ph_deblocking_filter_disab
led_flagに等しいと推論される。
slice_beta_offset_div2およびslice_tc_offse
t_div2は、現在のスライスの輝度成分に適用されるβおよびtCのデブロッキング
パラメータオフセット(2で割られた)を規定する。slice_cr_beta_of
fset_div2およびslice_tc_offset_div2の値は、いずれも
-12~12の範囲内にあるものとする。存在しない場合、slice_beta_of
fset_div2およびslice_tc_offset_div2の値は、それぞれ
ph_beta_offset_div2およびph_tc_offset_div2に
等しいと推論される。
slice_cb_beta_offset_div2およびslice_cb_tc
_offset_div2は、現在のスライスのCb成分に適用されるβおよびtCのデ
ブロッキングパラメータオフセット(2で割られた)を規定する。slice_cb_b
eta_offset_div2およびslice_cb_tc_offset_div
2の値は、いずれも-12~12の範囲内にあるものとする。存在しない場合、slic
e_cb_beta_offset_div2およびslice_cb_tc_offs
et_div2の値は、それぞれph_cb_beta_offset_div2および
ph_cb_tc_offset_div2に等しいと推論される。
slice_cb_beta_offset_div2およびslice_cb_tc
_offset_div2は、現在のスライスのCr成分に適用されるβおよびtCのデ
ブロッキングパラメータオフセット(2で割られた)を規定する。slice_cr_b
eta_offset_div2およびslice_cr_tc_offset_div
2の値は、いずれも-12~12の範囲内にあるものとする。存在しない場合、slic
e_cr_beta_offset_div2およびslice_cr_tc_offs
et_div2の値は、それぞれph_cr_beta_offset_div2および
ph_cr_tc_offset_div2に等しいと推論される。
1に等しいslice_ts_residual_coding_disabled_
flagは、residual_coding()構文構造を使用して、現在のスライス
のための変換スキップブロックの残差サンプルを構文解析することを規定する。0に等し
いslice_ts_residual_coding_disabled_flagは
、residual_ts_coding()構文構造を使用して、現在のスライスのた
めの変換スキップブロックの残差サンプルを構文解析することを規定する。slice_
ts_residual_coding_disabled_flaggが存在しない場
合、これは0に等しいと推論される。
1に等しいslice_lmcs_enabled_flagは、現在のスライスに対
して、クロマスケーリングを伴う輝度マップピンを有効にすることを規定する。0に等し
いslice_lmcs_enabled_flagは、現在のスライスに対して、クロ
マスケーリングを伴う輝度マッピングが有効でないことを規定する。slice_lmc
s_enabled_flagが存在しない場合、0に等しいと推論される。
1に等しいslice_scaling_list_present_flagは、S
CALING_APSに等しいaps_params_typeとph_scaling
_list_aps_idに等しいadaptation_parameter_set
_idを有する参照スケーリングリストAPSに含まれるスケーリングリストデータに基
づいて、現在のスライスに使用されるスケーリングリストデータを導出することを規定す
る。0に等しいslice_scaling_list_present_flagは、
現在のピクチャに対して使用したスケーリングリストデータが、7.4.3.21項に規
定された、導出されたデフォルトのスケーリングリストデータであることを規定する。存
在しない場合、slice_scaling_list_present_flagの値
は0と推測される。
現在のスライスにおけるエントリ点の数を規定する変数NumEntryPoints
は、以下のように導出される。
NumEntryPoints=0
for(i=1;i<NumCtusInCurrSlice;i++){
ctbAddrX=CtbAddrInCurrSlice[i]%PicWidth
InCtbsY
ctbAddrY=CtbAddrInCurrSlice[i]/PicWidth
InCtbsY (145) prevCtbAddrX=CtbAddrInCurr
Slice[i-1]%PicWidthInCtbsY
prevCtbAddrY=CtbAddrInCurrSlice[i-1]/Pi
cWidthInCtbsY
if(CtbToTileRowBd[ctbAddrY]!=CtbToTileR
owBd[prevCtbAddrY]||
CtbToTileColBd[ctbAddrX]!=CtbToTileCo
lBd[prevCtbAddrX]||
(ctbAddrY!=prevCtbAddrY&&sps_wpp_entr
y_point_offsets_present_flag))
NumEntryPoints++

offset_len_minus1+1は、entry_point_offset
_minus1[i]構文要素の長さをビット単位で規定する。offset_len_
minus1の値は、0~31の範囲内にあるものとする。
entry_point_offset_minus1[i]+1は、i番目のエント
リポイントのオフセットをバイトで規定し、offset_len_minus1プラス
1ビットで表現される。スライスヘッダの後に続くスライスデータは、NumEntry
Points+1個のサブセットで構成され、サブセットインデックス値は0からNum
EntryPointsまでの範囲内にある。スライスデータの第1バイトをバイト0と
する。存在する場合、コーディングされたスライスNALユニットのスライスデータ部分
に現れるエミュレーション防止バイトは、サブセット特定のために、スライスデータの一
部としてカウントされる。サブセット0は、コーディングされたスライスデータの0から
entry_point_offset_minus1[0]まで(両端を含む)のバイ
トで構成され、サブセットk(1からNumEntryPoints-1の範囲(両端を
含む))は、コーディングされたスライスデータのfirstByte[k]からlas
tByte[k]まで(両端を含む)のバイトで構成され、firstByte[k]お
よびlastByte[k]は以下で定義される。
【数1】


最後のサブセット(サブセットインデックスがNumEntryPointsに等しい
)は、コーディングされたスライスデータの残りのバイトで構成される。
sps_entropy_coding_sync_enabled_flagが0に
等しく、スライスが1つ以上の完全なタイルを含む場合、各サブセットは、同じタイル内
にあるスライス内のすべてのCTUのすべてのコーディングされたビットからるものとし
、サブセットの数(即ち、NumEntryPointsの値+1)は、スライス内のタ
イルの数と等しいものとする。
sps_entropy_coding_sync_enabled_flagが0に
等しく、且つスライスが単一のタイルからのCTU行のサブセットを含む場合、NumE
ntryPointsは0に等しく、且つサブセットの数は1に等しいものとする。サブ
セットは、スライスにおけるすべてのCTUのすべてのコーディングされたビットで構成
されるものとする。
sps_entropy_coding_sync_enabled_flagが1に
等しい場合は、kが0からNumEntryPointsまでの範囲内にある各サブセッ
トは、1つのタイル内のCTU行におけるすべてのCTUのコーディングされたビットか
ら構成されるものとし、サブセットの数(すなわち、NumEntryPoints+1
の値)は、スライスにおけるタイル固有のCTU行の総数に等しいものとする。
slice_header_extension_lengthは、スライスヘッダの
拡張データの長さをバイトで規定する。slice_header_extension
_length自体の信号通知に使用されるビットは含まない。slice_heade
r_extension_lengthの値は、0から256までの範囲内にあるべきで
ある。存在しない場合、slice_header_extension_length
の値は0に等しいと推測される。
slice_header_extension_data_byte[i]は、任意
の値を有していてもよい。本明細書のバージョンに準拠するデコーダは、すべてのsli
ce_header_extension_data_byte[i]構文要素の値を無
視しなければならない。その値は、本明細書のバージョンで特定された特徴に対するデコ
ーダの適合性に影響を与えない。
【0035】
3.4 インターブロックの復号処理-端数サンプル補間処理
最近のVVC草案テキストにおいて、端数サンプル補間処理の復号処理は、以下の通り
である。
この処理への入力は以下の通りである。
- 現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在の符号化サブブロックの左上のサ
ンプルを規定する輝度位置(xSb,ySb)、
- 現在の符号化サブブロックの幅を規定する変数sbWidth、
- 現在の符号化サブブロックの高さを規定する変数sbHeight、
- 動きベクトルオフセットmvOffset
- 微調整動きベクトルrefMvLX
- 選択した参照ピクチャサンプル配列refPicLX。
- 1/2サンプル補間フィルタインデックスhpelIfIdx、
- デコーダ側動きベクトル微調整フラグdmvrFlag。
- 双方向オプティカルフローフラグbdofFlag。
- 選択された参照ピクチャがスケーリングを必要とするかどうかを示す変数refPi
cIsScaled。
- 現在のブロックの色成分インデックスを規定する変数cIdx。
- 水平および垂直の2つのスケーリング比のリスト、scalingRatio。
この処理の出力は以下の通りである。
- 予測サンプル値の(sbWidth+brdExtSize)x(sbHeight
+brdExtSize)配列predSamplesLX。
予測ブロックの境界拡張サイズbrdExtSizeは、以下のように導出される。
brdExtSize=(bdofFlag||(inter_affine_flag
[xSb][ySb]&&!ph_disable_prof_flag))?2:0
(934)
変数refWraparoundEnabledFlagは(pps_ref_wra
paround_enabled_flag&&!refPicIsScaled)に等
しく設定される。
変数fRefLeftOffsetは((SubWidthC*scaling_wi
n_left_offset)<<10)に等しく設定され、scaling_win_
left_offsetは参照ピクチャに対するscaling_win_left_o
ffsetである。
変数fRefTopOffsetは((SubWidthC*scaling_win
_top_offset)<<10)に等しく設定され、scaling_win_to
p_offsetは参照ピクチャに対するscaling_win_top_offse
tとなる。
予測サンプル値の(sbWidth+brdExtSize)x(sbHeight+
brdExtSize)配列predSamplesLXは、以下のように導出される。
- 動きベクトルmvLXは、(refMvLX-mvOffset)に等しく設定され
る。
- cIdxが0に等しい場合、以下が適用される。
- (xInt,yInt)をフルサンプルユニットで与えられた輝度位置とし、
(xFrac,yFrac)を1/16サンプルユニットで求めたオフセットとする
。これらの変数は、本項でのみ、参照サンプル配列refPicLX内の端数サンプル位
置を規定するために使用される。
- 参照サンプルパディング用バウンディングブロック(xSbInt,ySbIn
)の左上座標は、(xSb+(mvLX[0]>4)、ySb+(mvLX[1]>
>4)に等しく設定される。
- 予測輝度サンプルアレイpredSamplesLX内の各輝度サンプル位置(x
=0..sbWidth-1+brdExtSize,y=0..sbHeight
-1+brdExtSize)について、対応する予測輝度サンプル値predSamp
lesLX[x][y]は以下のように導出される。
- (refxSb,refySb)および(refx,refy)を、1
/16サンプル単位で与えられる動きベクトル(refMvLX[0],refMvLX
[1])が指す輝度位置とする。変数refxSb、refx、refySb、お
よびrefyは、以下のように導出される。
refxSb=(((xSb-(SubWidthC*scaling_win_le
ft_offset))<<4)+
refMvLX[0])*scalingRatio[0] (935)
refx=((Sign(refxSb)*((Abs(refxSb)+128
)>>8)+
*((scalingRatio[0]+8)>>4))+fRefLeftO
ffset+32)>>6 (936)
refySb=(((ySb-(SubWidthC*scaling_win_to
p_offset))<<4)+
refMvLX[1])*scalingRatio[1] (937)
refy=((Sign(refySb)*((Abs(refySb)+128
)>>8)+yL*
((scalingRatio[1]+8)>>4))+fRefTopOffse
t+32)>>6 (938)
- 変数xInt、yInt、xFracおよびyFracは、以下のように
導出される。
xInt=refx>>4 (939)
yInt=refy>>4 (940)
xFrac=refx&15 (941)
yFrac=refy&15 (942)
- 予測輝度サンプル値predSamplesLX[x][y]は、以下のよう
に導出される。
【化1】


- xが0に等しい
- xがsbWidth+1に等しい
-yが0に等しい
-yがsbHeight+1に等しい
- あるいは、(xIntL-(brdExtSize>0?1:0)、yIntL-
(brdExtSize>0?1:0))、(xFracL,yFracL)、(xSb
Int,ySbInt)、refPicLX、hpelIfIdx、sbWidth
、sbHeight、dmvrFlag、refWraparoundEnabledF
lag、scalingRatio[0]、scalingRatio[1]、および(
xSb,ySb)を入力として、8.5.6.3.2項で規定された輝度サンプル8タッ
プ補間フィルタリング処理を呼び出すことによって、予測輝度サンプル値predSam
plesLX[xL][yL]を導出させる。
-そうでない場合(cIdxは0に等しくない)、以下が適用される。
- (xIntC,yIntC)をフルサンプルユニットで与えられた彩度位置とし、
(xFracC,yFracC)を1/32サンプルユニットで求めたオフセットとする
。これらの変数は、本項でのみ、参照サンプル配列refPicLX内の一般的な端数サ
ンプル位置を規定するために使用される。
- 参照サンプルパディング用バウンディングブロック(xSbIntC,ySbIn
tC)の左上座標は、((xSb/SubWidthC)+(mvLX[0]>>5)、
(ySb/SubHeightC)+(mvLX[1]>>5))に等しく設定される。
- 予測彩度サンプルアレイpredSamplesLX内の各彩度サンプル位置(x
C=0..sbWidth-1,yC=0..sbHeight-1)について、対応す
る予測輝度サンプル値predSamplesLX[xC][yC]は以下のように導出
される。
- (refxSb、refySb)および(refx,refy)を、1
/32サンプル単位で求めた動きベクトル(refMvLX[0],refMvLX[1
])が指す彩度位置とする。変数refxSb、refySb、refxおよびr
efyは、以下のように導出される。
addX=sps_chroma_horizontal_collocated_fl
ag?0:8*(scalingRatio[0]-(1<<14)) (943)
addY=sps_chroma_vertical_collocated_flag
?0:8*(scalingRatio[1]-(1<<14)) (944)
refxSb=(((xSb-(SubWidthC*scaling_win_le
ft_offset))/SubWidthC<<5)+
refMvLX[0])*scalingRatio[0]+addX (945)
refx=((Sign(refxSb)*((Abs(refxSb)+256
)>>9)
+xC*((scalingRatio[0]+8)>>4))+fRefLeft
Offset/SubWidthC+16)>>5 (946)
refySb=(((ySb-(SubWidthC*scaling_win_to
p_offset))/SubHeightC<<5)+
refMvLX[1])*scalingRatio[1]+addY (947)
refy=((Sign(refySb)*((Abs(refySb)+256
)>>9)
+yC*((scalingRatio[1]+8)>>4))+fRefTopO
ffset/SubHeightC+16)>>5 (948)
- 変数xInt、yInt、xFrac、およびyFracは、以下のよ
うに導出される。
xInt=refx>>5 (949)
yInt=refy>>5 (950)
xFrac=refx&31 (951)
yFrac=refy&31 (952)
- 予測サンプル値predSamplesLX[xC][yC]は、(xIntC
,yIntC)、(xFracC,yFracC)、(xSbIntC,ySbIntC
)、sbWidth、sbHeight、refPicLX、dmvrFlag、ref
WraparoundEnabledFlag、scalingRatio[0]、an
d scalingRatio[1]を入力として8.5.6.3.4項で規定する処理
を呼び出すことによって導出される。
注-8.4.5.2.13項で規定されている処理とは異なり、この処理ではsps_c
hroma_vertical_collocated_flagおよびsps_chr
oma_horizontal_collocated_flagの両方を使用する。
【0036】
4.技術的解決策および実施例によって解決される技術的課題
デブロッキング、スケーリング、およびPROFのための既存の設計は、以下の問題を
有する。
1)現在、PPS、PH、SH構文要素におけるデブロッキング(DB)制御の設計ロジ
ックには、いくつかの問題がある。
a.第1に、PPSを参照するスライスにデブロッキングフィルタを適用するかどう
かを規定するために使用するPPS構文要素pps_deblocking_filte
r_disabled_flagの現在の意味論に従って、SH構文要素slice_d
eblocking_filter_disabled_flagをチェックする。ただ
し、slice_deblocking_filter_disabled_flagの
他に、PH構文要素ph_deblocking_filter_disabled_f
lagもpps_deblocking_filter_disabled_flagと
ともにチェックするべきである。そのため、pps_deblocking_filte
r_disabled_flagの現在の意味論は正しくない。
b.第2に、現在の草案テキストに従って、SH構文要素slice_debloc
king_filter_override_flagが存在しない場合、それはph_
deblocking_filter_override_flagに等しいと推測され
る。しかし、PPSにおける非明示的または明示的な信号通知の他に、デブロッキングパ
ラメータは、dbf_info_in_ph_flagに従ってPHまたはSHのいずれ
か一方でのみ信号通知することができ、両方が信号通知されることはない。そのため、d
bf_info_in_ph_flagが真である場合、PHにおけるオーバーライドデ
ブロッキングフィルタパラメータを信号通知することを許可することが意図される。この
場合、PHオーバーライドフラグが真であり、SHオーバーライドフラグが信号通知され
ないが、PHオーバーライドフラグに等しいと推測される場合、SHにおいて、追加のデ
ブロッキングフィルタパラメータが依然として信号通知されるが、これは、意図と矛盾す
る。
c.第3に、現在の草案テキストに従って、PPS構文要素deblocking_
filter_override_enabled_flagが1に等しく、一方、pp
s_deblocking_filter_disabled_flagが1に等しけれ
ば、ph_deblocking_filter_disabled_flagまたはs
lice_deblocking_filter_disabled_flagはやはり
1に等しいと明示的に信号通知してもよい。しかしながら、このような場合は、PPSに
おいてデブロッキングが無効化され、それがオーバーライドされることになることを意味
するが、オーバーライド処理は、何も変更せず(例えば、PH/SHにおいてデブロッキ
ングは無効化されたままである)、信号通知のためにビットを浪費する。
d.第4に、デブロッキングのための現在の設計ロジックは、PPSにおいてデブロ
ッキングが無効化されても、PH/SHにおいてデブロッキングを有効化することができ
る可能性を許容する。このような設計ロジックは、ALF、SAO、LMCS、TMVP
、WP等のような他のほとんどのコーディングツールの設計ロジックとは全く異なる。
e.PPS DB無効化フラグ(すなわち、pps_deblocking_fil
ter_disabled_flag)は、deblocking_filter_co
ntrol_present_flagが1に等しい時にのみ信号通知され、フラグが存
在しない場合は、0に等しいと推論される。すなわち、その意図は、デフォルトでDBを
有効化することである。2つの構文要素(すなわち、PPS DB無効化フラグおよびd
eblocking_filter_control_present_flag)は、
若干冗長性がある。よりよい設計が必要である。
2)最近のVVC草案テキストによれば、PROFのために生成される予測ブロックのサ
イズは、それがアフィンAMVPモードであるかまたはアフィンMERGEモードである
かに依存する。アフィンコードディングされたブロックのサブブロックの幅および高さを
sbWidthand sbHeightとすると、現在のテキストにおいて、条件「i
nter_affine_flag[xSb][ySb]&&!ph_disable_
prof_flag」に従って、PROFをアフィンAMVPブロックに適用する場合、
PROFに(sbWidth+2)x(sbHeight+2)などの拡張サンプルを含
む予測ブロックを使用するが、PROFをアフィンMERGEブロックに適用する場合、
sbWidthx sbHeightの予測ブロックをPROFに使用する。このような
設計は、アフィンAMVPを有するPROFとアフィンMERGEを有するPROFとの
間で異なる処理機構を引き起こす。
a.また、PROFのサブブロック内で内部予測サンプルを生成するために8タップ補
間フィルタが用いられ、PROFのサブブロック外で拡張予測サンプルを生成するために
8タップフィルタ以外の整数サンプルを使用する。しかし、現在のテキストによれば、ア
フィンMERGEを有するPROFのための拡張サンプルは存在しないため、アフィンA
MVPを有するPROFとアフィンMERGEを有するPROFとの間に不一致を引き起
こす。
3)現在、ピクチャレベルまたはスライスレベルの輝度qpデルタは、常にPHまたはS
Hのいずれかで信号伝達され、両方とも信号伝達されない。一方、スライスレベルの彩度
qpオフセットは、選択可能にSHで信号通知され、ピクチャレベルの彩度qpオフセッ
トのためのPH信号通知はない。このような設計は、一貫性/効率/柔軟性に欠ける場合
がある。
4)最近のVVC草案テキストにおいて、デルタQP信号通知に関連するPH構文要素に
許容される値の範囲の定義(例えば、ph_cu_qp_delta_subdiv_i
ntra_slice、ph_cu_qp_delta_subdiv_inter_s
lice、ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_intra
_slice、およびph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_
inter_slice)は正確ではない。
【0037】
5.解決策および実施形態の例示一覧
上述した問題点および上記以外の問題点を解決するために、以下のような方法が開示さ
れている。これらの項目は、一般的な概念を説明するための例であり、狭義に解釈される
べきではない。さらに、これらの項目は、個々に適用されてもよく、または任意の方法で
組み合わされてもよい。
【0038】
以下の説明において、DBFパラメータは、DBFオン/オフ制御パラメータおよびD
BFフィルタパラメータ(例えば、pps_beta_offset_div2などのベ
ータ/Tcオフセットの指示)を含んでいてもよい。
【0039】
以下の説明において、SHは1つのPHに関連付けられてもよく、すなわち、SHは1
つのスライスに関連付けられ、このスライスはこのPHに関連付けられたピクチャ内にあ
る。SHは1つのPPSに関連付けられてもよく、すなわち、SHは1つのスライスに関
連付けられ、このスライスはこのPPSに関連付けられたピクチャ内にある。PHは、P
PSに関連付けられてもよく、すなわち、PHは、PPSに関連付けられたピクチャに関
連付けられる。
【0040】
以下の説明において、SPSはPPSに関連付けられてもよく、すなわち、PPSはS
PSを指してもよい。
1.第1の問題を解決するための、PPS、PHおよびSHにおけるデブロッキング制
御の設計に関して、例えば、第1の実施形態のセットのように、以下のアプローチを開示
する。
a.一例において、PPSを参照するスライスに対してデブロッキングフィルタ(de
blocking filter)の操作が適用されるかどうかは、関連付けられたPH
のデブロッキングオン/オフフラグ(例えば、ph_deblocking_filte
r_disabled_flag)に依存してもよい。
i.例えば、PPSを参照するスライスにデブロッキングフィルタの動作を適用する
かどうかは、PPSにおいてデブロッキングが無効化されている(例えば、pps_de
blocking_filter_disabled_flagが1に等しい)かどうか
、およびデブロッキングがピクチャレベルで無効化されている(例えば、ph_debl
ocking_filter_disabled_flagが1に等しい)かどうか、お
よび、デブロッキングがスライスレベルで無効化されているかどうか(例えば、slic
e_deblocking_filter_disabled_flagが1に等しいか
どうか)に依存してもよい。
ii.代替的に、PPSを参照するスライスにデブロッキングフィルタの動作を適用
するかどうかは、PPSにおいてデブロッキングが無効化されている(例えば、pps_
deblocking_filter_disabled_flagが1に等しい)かど
うか、およびデブロッキングオーバーライドがピクチャレベルおよびスライスレベルで無
効化されているかどうか、(例えば、slice_deblocking_filter
_disabled_flagが0に等しいかどうか)に依存してもよい。
iii.代替的に、PPSを参照するスライスにデブロッキングフィルタの操作を適
用するかどうかは、PPSにおいてデブロッキングが無効化されている(例えば、pps
_deblocking_filter_disabled_flagが1に等しい)か
どうかのみに依存してもよい。
b.さらに、slice_deblocking_filter_override_
flagが存在しない場合、slice_deblocking_filter_ove
rride_flagの値は、ph_deblocking_filter_overr
ide_flagに依存しなくてもよい(0などの一定の値であると推測できる)。
c.さらに、代替的に、PH構文要素ph_deblocking_filter_d
isabled_flagおよび/またはSH構文要素slice_deblockin
g_filter_disabled_flagが明示的に信号通知されるか、暗黙的に
推測されるかどうかはpps_deblocking_filter_disabled
_flagのようなPPSデブロッキングオンオフフラグの値に依存してもよい。
d.第1のレベル(例えば、PPS)でDBFを無効化する場合、より低いレベル(例
えば、PH/SH)でDBFを有効化にすることは許可しないことが求められる。
i.例えば、PH/SHにおけるピクチャ/スライスレベルのDBFオン/オフ制御
パラメータの存在は、PH/SHにおいて信号通知されるDBFオーバーライドフラグの
値以外に、PPSにおいて信号通知されるDBFオン/オフフラグの値(例えば、pps
_deblocking_filter_disabled_flag)に直接依存して
もよい。
1)例えば、PPS DBF on/off制御パラメータが、PPSを参照する
スライスに対してデブロッキングを無効化することを規定した(pps_deblock
ing_filter_disabled_flagが1に等しい)場合、PH/SH
DBFオン/オフ制御パラメータは信号通知されなくてもよい。
ii.さらに、PPS/PH/SHにおけるDBFオン/オフ制御パラメータの存在
は、PPS、PH、およびSHにおけるDBFオン/オフ制御パラメータおよびDBFフ
ィルタパラメータの両方の存在を規定するDBFグローバル制御フラグ(例えば、PPS
におけるdeblocking_filter_control_present_fl
ag)に基づいて直接調整されてもよい。
1)例えば、DBFグローバル制御フラグが、DBFオン/オフ構築パラメータも
DBFフィルタパラメータも信号通知されないことを規定した場合(deblockin
g_filter_control_present_flagが0に等しい)、PPS
/PH/SH DBFオン/オフ制御パラメータは信号通知されなくてもよい。
iii.さらに、PPSデブロッキングオン/オフフラグが存在しない場合、それは
0または1等の一定の値に等しいと推測できる。
iv.さらに、PHデブロッキングオン/オフフラグが存在しない場合、PPSデブ
ロッキングオン/オフフラグの値と等しいと推測できる。
v.さらに、PHデブロッキングオン/オフフラグが存在しない場合、PPS/PH
デブロッキングオン/オフフラグの値と等しいと推測できる。
e.DBFが第1のレベル(例えば、PH)で有効化される場合、DBFはより低いレ
ベル(例えば、SH)で無効化できることが求められる。
i.例えば、1つのピクチャにおける複数のスライスに対して、一部のスライスはデ
ブロッキングフィルタを使用しており、一部のスライスはデブロッキングフィルタを使用
しないことが認められている。
ii.例えば、SHにおけるDBFオン/オフ制御フラグの信号通知は、PH DB
Fオン/オフ制御フラグがいつであるかに依存してもよい。
1)例えば、現在のピクチャのためにDBFが有効化されるとき、現在のスライス
がデブロッキングフィルタを使用しているかどうかを特定するように、スライスレベルの
DBFオン/オフ制御フラグをさらに信号通知してもよい。
f.DBFオン/オフ制御パラメータおよび/またはDBFフィルタパラメータがPH
またはSHに存在するかどうかを規定するPPS構文要素「dbf_info_in_p
h_flag」の信号通知は、deblocking_filter_override
_enabled_flagのような他の構文要素に依存しなくてもよい。
i.さらに、代替的に、PH/SHにおけるピクチャ/スライスレベルのDBFオン
/オフフラグの信号通知は、PH/SH DBFオーバーライドフラグ以外のdbf_i
nfo_in_ph_flagおよび/またはpps_deblocking_filt
er_enabled_flagに基づいて直接条件付けされてもよい。
g.PPS/PH/SHにおけるDBFオーバーライドフラグは、DBFオン/オフ制
御パラメータ以外のDBFフィルタパラメータをオーバーライドするためにのみ使用され
ることが求められる。
i.例えば、DBFオン/オフ制御フラグを最初に信号通知し、次に、同じレベルの
DBFオン/オフ制御フラグ(例えば、PPS/PH/SH)に基づいて条件付きでDB
Fオーバーライドフラグを信号通知する。
1)例えば、ピクチャ/スライスレベルのDBFオン/オフ制御パラメータを、P
H/SH DBFオーバーライドフラグが真に等しいかどうかに関わらず、PH/SHに
おいて信号通知してもよい。
2)例えば、ピクチャ/スライスレベルのDBFオン/オフ制御パラメータを、P
PS DBFオーバーライドフラグが真に等しいかどうかに関わらず、PH/SHで信号
通知してもよい。
3)例えば、DBFオーバーライドフラグは、同じレベルのDBFオン/オフ制御
フラグ(例えば、PPS/PH/SH)に基づいて条件付きで信号通知される。
a.例えば、PPSデブロッキングオーバーライド許可フラグ(例えば、deb
locking_filter_override_enabled_flag)の信号
通知は、PPSにおいてデブロッキングが有効化されているかどうか(例えば、PPSに
おけるpps_deblocking_filter_disabled_flagが0
に等しい)に依存してもよい。
i.例えば、PPSにおいてデブロッキングが無効化されている場合、PPS
構文要素deblocking_filter_override_enabled_f
lagは信号通知されない。
b.例えば、PHデブロッキングオーバーライドフラグ(例えば、ph_deb
locking_filter_override_flag)の信号通知は、PHにお
いてデブロッキングが有効である(例えば、ph_deblocking_filter
_disabled_flagが0に等しい)かどうかに依存してもよい。
i.例えば、PHにおいてデブロッキングが無効化されている場合、PH構文
要素ph_deblocking_filter_override_flagは信号通
知されない。
c.例えば、SHデブロッキングオーバーライドフラグ(例えば、slice_
deblocking_filter_override_flag)の信号通知は、S
Hにおいてデブロッキングが有効である(例えば、slice_deblocking_
filter_disabled_flagが0に等しい)かどうかに依存してもよい。
i.例えば、SHにおいてデブロッキングが無効化されている場合、SH構文
要素slice_deblocking_filter_override_flagは
信号通知されない。
d.さらに、PPS/PH/SHデブロッキングオーバーライドフラグが存在し
ない場合、一定の値(例えば0)に等しいと推測できる。
4)例えば、DBFフィルタパラメータの信号通知は、DBFオン/オフ制御フラ
グ以外のDBFオーバーライドフラグを直接条件としてもよい。
a.例えば、PHにおけるDBFフィルタパラメータ(例えば、ph_beta
_offset_div2、ph_tc_offset_div2、ph_cb_bet
a_offset_div2、ph_cb_tc_offset_div2、ph_cr
_beta_offset_div2、ph_cr_tc_offset_div2)の
存在は、PH内のDBFオン/オフフラグ(例えば、ph_deblocking_fi
lter_disabled_flag)以外のPHにおけるDBFオーバーライドフラ
グ(例えば、ph_deblocking_filter_override_flag
)に基づいて直接条件化されてもよい。
b.例えば、SHにおけるDBFフィルタパラメータ(例えば、slice_b
eta_offset_div2、slice_tc_offset_div2、sli
ce_cb_beta_offset_div2、slice_cb_tc_offse
t_div2、slice_cr_beta_offset_div2、slice_c
r_tc_offset_div2)の存在は、SH内のDBFオン/オフフラグ(例え
ば、slice_deblocking_filter_disabled_flag)
以外のSHにおけるDBFオーバーライドフラグ(例えば、slice_deblock
ing_filter_override_flag)に基づいて直接条件化されてもよ
い。
h.PPS/PH/SHにおけるDBFのオン/オフ制御は、DBFの「無効化」フラ
グ以外のDBFの「有効化」フラグに依存してもよいことが求められる。
i.例えば、DBF有効化フラグ(例えば、pps_deblocking_fil
ter_enabled_flagと呼ばれる)を、PPSを参照するスライスに対して
デブロッキングが有効化されるかどうかを特定するように、PPSにおいて信号通知して
もよい。
ii.例えば、PPS DBF有効化フラグを、DBFグローバル制御フラグ(例え
ば、PPSにおけるdeblocking_filter_control_prese
nt_flag)等の他の構文要素に依存せずに信号通知してもよい。
iii.例えば、DBFがより高いレベル(例えば、PPSまたはPH)で無効化さ
れた場合、より低いレベル(例えば、PHおよび/またはSH)のDBF有効化フラグの
信号通知は存在せず、より高いレベル(例えば、PPS/PH)のオン/オフ制御フラグ
の値に等しいと推測される。
iv.例えば、DBFグローバル制御フラグ(例えば、PPSにおけるdebloc
king_filter_control_present_flag)は、PPS/P
H/SHにおけるDBFオーバーライドフラグおよびPPS/PH/SHにおけるDBF
フィルタパラメータの存在を制御するためにのみ用いることができる。
1)例えば、DBFグローバル制御フラグ(例えば、PPSにおけるdebloc
king_filter_control_present_flag)は、PPS/P
H/SHにおけるDBFオン/オフ制御パラメータの存在を制御するために用いられるこ
とはない。
2)例えば、PPSにおいてDBFが有効化されている(例えば、pps_deb
locking_filter_enabled_flagが1に等しい)場合にのみ、
DBFグローバル制御フラグが信号通知される。
a.例えば、PPSにおいてDBFが無効化されている(例えば、pps_de
blocking_filter_enabled_flagが0に等しい)場合、DB
Fグローバル制御フラグは信号通知されない。
b.さらに、PPSにおいてデブロッキングが無効化されている場合、debl
ocking_filter_control_present_flagは0に等しい
と推測される。
3)例えば、PPSにおけるDBFオーバーライド有効化/無効化フラグの信号通
知(例えば、PPSにおけるdeblocking_filter_override_
enabled_falg)は、PPSにおけるDBFオン/オフフラグ以外のDBFグ
ローバル制御フラグに基づいて直接調整されてもよい。
4)例えば、ベータ値およびtc値等のPPS DBFパラメータの信号通知は、
PPSにおけるDBFオン/オフフラグ以外のDBFグローバル制御フラグに基づいて直
接条件付けられてもよい。
i.DBFオン/オフ制御パラメータまたはDBFフィルタパラメータのいずれかをオ
ーバーライドにすることを許可するか、両方を許可しないことが求められる。
i.一例において、オーバーライドメカニズムは、PPS/PH/SHにおいて許可
されてもよい。
ii.一例において、異なるレベル(例えば、PPS/PH/SH)でDBFオン/
オフ制御パラメータのみをオーバーライドできる場合、以下がさらに適用されてもよい。
1)DBFフィルタパラメータを、第1のレベル(例えば、PPS)でのみ信号通
知してもよく、DBFがより小さな映像ユニットによって有効になる場合、すべての小さ
な映像ユニット(例えば、ピクチャ/スライス)は、第1のレベルに関連付けられたパラ
メータに従属している。
iii.一例において、異なるレベル(例えば、PPS/PH/SH)でDBFフィ
ルタパラメータのみをオーバーライドすることができる場合、以下がさらに適用されても
よい。
1)DBFオン/オフ制御パラメータを、第1のレベル(例えば、PPS)でのみ
信号通知してもよく、DBFがより小さな映像ユニットによって有効になる場合、すべて
の小さな映像ユニット(例えば、ピクチャ/スライス)は、第1のレベルに関連付けられ
たパラメータに従属している。
j.DBFがより高いレベル(例えば、PPS)で無効化されている場合、より小さな
映像ユニット(例えば、PH/SH)におけるDBFのオン/オフ制御パラメータをオー
バーライディングを無効化することが求められる。
i.さらに、代替的に、より小さい映像ユニットレベル(例えば、PH/SH)での
DBFオン/オフ制御パラメータの信号通知は、より高いレベル(例えば、PPS)のD
BFオン/オフ制御パラメータがオンであるという条件チェック下にあってもよい。
1)さらに、代替的に、小さい方の映像ユニットレベルに存在しない場合、DBF
は無効化されているか、または有効であるか、または高い方の映像ユニットレベルのオン
/オフ状態に等しいと推測される。
k.PPSでは、「deblocking_filter_control_pres
ent_flag」を削除し、「deblocking_filter_control
_present_flag」による制御の代わりにDBFの有効化/無効化を示す第1
の構文要素を直接信号通知することができる。
i.代替的に、DBFを有効化することに対応する第1の構文要素に従って、DBF
フィルタパラメータのオーバーライドを許可するかどうかを示す第2の構文要素をさらに
信号通知してもよい。
1)さらに、代替的に、オーバーライドを許可することを示す第2の構文要素に従
って、DBFフィルタパラメータを信号通知してもよい。
l.PPSでは、「deblocking_filter_control_pres
ent_flag」を削除し、「deblocking_filter_control
_present_flag」による制御の代わりに、DBF パラメータのオーバーラ
イドが許可されているかどうかを示す第1の構文要素を直接信号通知してもよい。
i.さらに、代替的に、DBFを有効化/無効化することを示す第2の構文要素を、
オーバーライドを許可することをに対応する第1の構文要素に従ってさらに信号通知して
もよい。
1)さらに、代替的に、DBFを有効にすることを示す第2の構文要素に従って、
DBFフィルタパラメータを信号通知してもよい。
m.PPSの代わりに、DBFオン/オフ制御フラグおよび/またはDBFパラメータ
がPHまたはSHで信号通知されるかどうかを示す構文要素(例えば、dbf_info
_in_ph_flag)をPHで信号通知してもよい。
n.一例において、DBFオン/オフ制御フラグおよび/またはDBFパラメータを、
PHおよびSHの両方において信号通知してもよい。
i.例えば、SHにおいて信号通知されるDBFオン/オフ制御フラグおよび/また
はDBFパラメータは、PHにおいて信号通知されるパラメータをオーバーライドしても
よい。
o.SPSにおいて、DBFオン/オフ制御フラグおよび/またはDBFパラメータを
信号通知してもよいことが求められる。
i.SPSにおいて信号通知されるDBFオン/オフ制御フラグを、PPS、PHま
たはSH等の低レベル映像ユニットにおいて信号通知されるDBFオン/オフ制御フラグ
によってオーバーライドしてもよい。
ii.SPSにおいて信号通知されるDBFパラメータを、PPS、PHまたはSH
等の低レベル映像ユニットにおいて信号通知されるDBFパラメータによってオーバーラ
イドしてもよい。
p.例えば、本書の6.1.4項の実施形態のような実施形態の第1のセットにおける
ように、非バイナリ値を有する構文(例えば、フラグ以外の指標)を、デブロッキングモ
ードを規定するように、映像ユニットレベル(例えば、PPS/SPS)で信号通知して
もよい。一例において、PPSにおいて、Nビットモード指標に信号通知し、デブロッキ
ングフィルタモードを規定してもよい。
i.例えば、N=2である。
ii.例えば、2ビットモードの指標(例えば、deblocking_filte
r_mode_idcと呼ばれる)がPPSに追加され、その意味論は以下のとおりであ
る。
deblocking_filter_mode_idcが0に等しい場合は、PPS
を参照するすべてのスライスにデブロッキングフィルタを適用しないことを規定する。d
eblocking_filter_mode_idcが1に等しい場合は、PPSを参
照するすべてのスライスにデブロッキングフィルタを適用することを規定し、βのための
0値デブロッキングパラメータオフセットおよびtCを使用する。deblocking
_filter_mode_idcが2に等しい場合は、PPSを参照するすべてのスラ
イスにデブロッキングフィルタを適用することを規定し、βのためのデブロッキングパラ
メータオフセットおよびtCはPPSに明示的に信号通知される。deblocking
_filter_mode_idcが3に等しい場合は、デブロッキングフィルタをPP
Sを参照するスライスに適用するかどうかは、PHまたはスライスのスライスヘッダに存
在するパラメータによって制御されることを規定する。
iii.さらに、PPSにおけるDBFフィルタパラメータの信号通知は、モード指
標の値に依存する。
a.例えば、モード指標が特定の条件(例えば、一定の値Xよりも大きい、例えば
、X=1)を満たす場合、DBFフィルタパラメータは、PPSにおいて信号通知される
。そうでない場合、PPS DBFフィルタパラメータは0であると推論される。
iv.さらに、DBFオン/オフ制御パラメータおよび/またはDBFフィルタパラ
メータがPHまたはSHに存在するかどうかを規定するPPS構文要素「dbf_inf
o_in_ph_flag」の信号通知は、モード指標の値に依存してもよい。
a.例えば、モード指標が特定の条件を満たす(例えば、一定の値Yに等しい、例
えば、Y=3)場合、PPS構文要素「dbf_info_in_ph_flag」が信
号通知される。
i.さらに、PPS構文要素「dbf_info_in_ph_flag」が信
号通知されていない場合、ある値(例えば、0または1)に等しいと推論される。
v.さらに、PHまたはSHにおけるDBFオン/オフ制御パラメータおよび/また
はDBFフィルタパラメータの信号通知は、モード指標の値に依存してもよい。
a.例えば、モード指標が特定の条件(例えば、一定の値Yに等しい、例えば、Y
=3)を満たす場合、PHにおいて、ピクチャレベルDBFオン/オフ制御フラグを信号
通知してもよい。
b.例えば、モード指標が特定の条件を満たす(例えば、一定の値Yに等しい、例
えば、Y=3)場合、SHにおいて、スライスレベルDBFオン/オフ制御フラグを信号
通知してもよい。
q.DBFは、ピコ/スライスレベルで有効化にされ、DBFパラメータに対して0値
のベータ/tcオフセットを使用することができる。
i.一例において、1つ以上の構文要素(例えば、explicit_defaul
t_deblocking_params_flagと呼ばれる)は、PPSにおいて信
号通知してもよく、デフォルトのDBFパラメータが0値のベータ/tcオフセットを有
するか、または明示的に信号通知されたベータ/tcオフセットを有するかどうかを規定
することができ、後者の場合にのみ、ベータ/tcオフセットを明示的に信号通知する。
PPSによって決定されたDBFパラメータおよびデフォルトのDBFパラメータは、ピ
クチャまたはスライスレベルで無効化されてもされなくてもよい。
ii.一例において、1つ以上の構文要素(例えば、explicit_defau
lt_deblocking_params_flagと呼ばれる)は、映像ユニットレ
ベル(例えば、SPS/PPS/PH/SH)において信号通知して、0値のベータ/t
cオフセットまたは明示的に信号通知されたベータ/tcオフセットを使用するかどうか
を規定してもよく、後者の場合にのみ、ベータ/tcオフセットを明示的に信号通知して
もよい。
2.第2の問題を解決するための、アフィンAMVPを有するPROFおよびアフィンM
ERGEを有するPROFの処理機構に関して、例えば、第2の実施形態のように、以下
のアプローチの1つ以上を開示する。
a.アフィンMERGEコーディングされたブロックの場合、PROFを依然として適
用することができ、M*N個のサブブロック(またはブロック)に対応する予測ブロック
サイズは、M*Nよりも大きくてもよく、すなわち、(M+M0)*(N+N0)で表さ
れ、ここで、M0およびN0は、両方とも0に等しくない。
i.一例において、M0およびN0は、2に設定される。
b.PROF予測ブロック(サブブロック)を生成するために拡張サンプルを使用する
かどうか、および/またはPROF予測ブロック(サブブロック)のためにいくつの拡張
サンプルを生成するかは、例えば、cbProfFlagLXおよびXが0または1であ
る、予測微調整ユーティリティフラグに依存してもよい。
i.アフィンAMVPを有するPROFサブブロックであっても、アフィンMERG
Eを有するPROFサブブロックであっても、一定の値の予測ブロック境界拡張サイズ(
例えば、拡大幅および/または拡大高さおよび/または拡張サンプルの数)を使用しても
よい。
a)例えば、PROFを適用するM×Nサブブロックの場合、サブブロックの幅を
Mとし、サブブロックの高さをNとすると、幅がX(例えば、X=2)個の拡張サンプル
の幅およびY(例えば、Y=2)個の拡張サンプルの高さを使用して、PROFサブブロ
ックがアフィンAMVPを有するPROFサブブロックであっても、またはアフィンME
RGEを有するPROFサブブロックであっても、PROFサブブロックの(M+X)x
(N+Y)予測サンプルを構築してよい。
ii.アフィンAMVPを有するPROFサブブロックであっても、アフィンMER
GEを有するPROFサブブロックであっても、整数サンプルを使用して、PROF予測
のための拡張サンプルを生成してよい。
3.第3の問題を解決するためのPHおよびSH qp デルタ/オフセット信号通知
に関して、以下のアプローチの1つ以上が開示される。
a.一例において、第1の構文要素は、PH/SH(例えば、SPS/PPS)と比較
してより高いレベルで信号通知され、輝度/彩度デルタQP信号通知が有効化されるかど
うかを示してもよい。
i.一例において、PHおよび/またはSHにおける輝度qpデルタの存在は、例え
ば第3の実施形態のように、SPS/PPS輝度qpデルタ存在フラグ(例えば、pps
_pic_slice_luma_qp_delta_present_flag)に依
存してもよい。
a)例えば、SPS/PPS輝度qpデルタ存在フラグが、PH輝度qpデルタま
たはSH輝度qpデルタのいずれも信号通知しないことを規定する場合、輝度qpデルタ
は、PHにおいて信号通知されず、SHにおいて信号通知されないことが必要である。
a.代替的に、SPS/PPS 輝度qpデルタ存在フラグが、PH/SH輝度
qpデルタが存在しないことを規定する場合、輝度qpデルタは、PH/SHにおいて信
号通知されないことが必要である。
b.さらに、PH輝度qpデルタが存在しない場合、ある値(例えば、0)であ
ると推測できる。
c.さらに、SH輝度qpデルタが存在しない場合、ある値(例えば、0または
PH輝度qpデルタに等しい)であると推測できる。
b)さらに、輝度qpデルタがPHで信号通知されるかSHで信号通知されるかを
規定するPPSスイッチフラグ(例えば、qp_delta_info_in_ph_f
lag)が存在するかどうかは、上記SPS/PPS 輝度qpデルタ存在フラグに依存
してもよい。
a.例えば、SPS/PPS輝度qpデルタ存在フラグが、PH輝度qpデルタ
またはSH輝度qpデルタのいずれも信号通知しないことを規定する場合、PPS切替フ
ラグは、PHにおいて信号通知されず、SHにおいて信号通知されないことが必要である

i.さらに、PPS切替フラグが存在しない場合、一定の値(例えば、0)に
等しいと推測できる。
b.一例において、彩度(例えば、Cb、Cr、ジョイントCbCr)qpオフセット
は、SHと比較してより高いレベルで信号通知されてもよい(例えば、PHにおいて、例
えば、第3の実施形態のように)。
i.例えば、PHまたはSHにおいて彩度qpオフセットを信号通知するかどうかは
、PPSスイッチフラグ(例えば、qp_offset_info_in_ph_fla
g)に依存してもよい。
a)例えば、PPSスイッチフラグが、彩度qpオフセットがPHで信号通知され
ることを規定する場合、彩度qpオフセットはSHで信号通知されない。
a.代替的に、PPSスイッチフラグが、彩度qpオフセットがPHで信号通知
されていないことを規定した場合、SHにおいて、彩度qpオフセットを信号通知しても
よい。
b.さらに、PH彩度qpオフセットが存在しない場合、ある値(例えば、0)
であると推測できる。
c.さらに、SH彩度qpオフセットが存在しない場合、それはある値(例えば
、0またはPH彩度qpオフセットに等しい)であると推測できる。
b)一例において、このフラグは、輝度デルタqpがPHまたはSHで信号通知さ
れるかどうかを制御するためのフラグと同じである。
ii.さらに、代替的に、PHおよび/またはSHにおける彩度qpオフセットの存
在は、SPS/PPS彩度qpオフセット存在フラグ(例えば、pps_pic_sli
ce_chroma_qp_offset_present_flag)に依存してもよ
い。
a)例えば、SPS/PPS彩度qpオフセット存在フラグが、PHまたはSH彩
度qpオフセットのいずれも信号通知しないことを規定する場合、彩度qpオフセットは
、PHにおいて信号通知されず、SHにおいて信号通知されないことが必要である。
b)さらに、彩度qpオフセットがPHで信号通知されるかSHで信号通知される
かを規定するPPSスイッチフラグ(例えば、qp_offset_info_in_p
h_flag)が存在するかどうかは、上記SPS/PPS彩度qpオフセット存在フラ
グに依存してもよい。
a.SPS/PPS彩度qpオフセット存在フラグが、PHまたはSH彩度qp
オフセットのいずれも信号通知しないことを規定する場合、PPSスイッチフラグは、信
号通知されないことが必要である。
i.さらに、PPS切替フラグが存在しない場合、一定の値(例えば、0)に
等しいと推測できる。
iii.qp_deltaおよび彩度qpオフセットの信号通知は、常に同じヘッダ
に含まれてもよい。
a)例えば、qp_deltaがPHにおいて信号通知される場合、彩度qpオフ
セットはSHにおいて信号通知されるべきではない。
b)例えば、qp_deltaがSHにおいて信号通知される場合、彩度qpオフ
セットはPHにおいて信号通知されるべきではない。
4.第2の課題を解決するためのPH構文要素ph_cu_qp_delta_subd
iv_intra_slice、ph_cu_qp_delta_subdiv_int
er_slice、ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_i
ntra_slice、ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv
_inter_sliceの範囲に関して、例えば第4の実施形態と同様に1または複数
の以下のアプローチを開示している。
a.cu_qp_delta_absおよびcu_qp_delta_sign_fl
agを伝えるイントラスライスにおけるコーディングユニットの最大cbSubdiv値
の範囲(例えば、ph_cu_qp_delta_subdiv_intra_slic
e)は、ph_max_mtt_hierarchy_depth_intra_sli
ce_lumaに依存しなくてもよく、例えば、0から2*(CtbLog2SizeY
-MinQtLog2SizeIntraY)+2*(CtbLog2SizeY-Mi
nCbLog2SizeY)の範囲内にあってもよい。
i.代替的に、0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2Size
IntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_depth
_intra_slice_luma、CtbLog2SizeY-MinCbLog2
SizeY)までの範囲内にあってもよい。
b.cu_chroma_qp_offset_flagを伝えるイントラスライスに
おけるコーディングユニットの最大cbSubdiv値の範囲(例えば、ph_cu_c
hroma_qp_offset_subdiv_intra_slice)は、ph_
max_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_luma
に依存しなくてもよく、例えば、0から2*(CtbLog2SizeY-MinQtL
og2SizeIntraY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2
SizeY)の範囲内にあってもよい。
i.代替的に、0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2Size
IntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_depth
_intra_slice_luma、CtbLog2SizeY-MinCbLog2
SizeY)までの範囲内にあってもよい。
c.cu_qp_delta_absおよびcu_qp_delta_sign_fl
agを伝えるインタースライスにおけるコーディングユニットの最大cbSubdiv値
の範囲(例えば、ph_cu_qp_delta_subdiv_inter_slic
e)は、ph_max_mtt_hierarchy_depth_inter_sli
ceに依存しなくてもよく、例えば、0から2*(CtbLog2SizeY-MinQ
tLog2SizeInterY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCbLo
g2SizeY)の範囲内にあってもよい。
i.代替的に、0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2Size
IntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_depth
_inter_slice,CtbLog2SizeY-MinCbLog2SizeY
)の範囲内にあってもよい。
d.cu_chroma_qp_offset_flagを伝えるインタースライスに
おけるコーディングユニットの最大cbSubdiv値の範囲(例えば、ph_cu_c
hroma_qp_offset_subdiv_inter_slice)は、ph_
max_mtt_hierarchy_depth_inter_sliceに依存しな
くてもよく、例えば、0から2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2Si
zeInterY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2SizeY
)の範囲内にあってもよい。
i.代替的に、0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2Size
IntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_depth
_inter_slice,CtbLog2SizeY-MinCbLog2SizeY
)の範囲内にあってもよい。
6.実施形態
以下は、上記第5章に要約されたいくつかの発明の態様のためのいくつかの例示的な実
施形態であり、VVC仕様に適用できる。変更したテキストは、JVET-Q2001-
vDの最新のVVCテキストに基づく。追加または修正された最も関連性の高い部分は太
字の斜体で強調され、削除された部分の一部は開閉二重括弧(例:[[]])で強調され
、二重括弧の間に削除されたテキストを示す。
6.1. 第1の実施例
これは、上記第5章にまとめた項目1(1.a~1.o)の実施形態の集まりである。
6.1.1. 項目1.aの実施例
一例において、pps_deblocking_filter_disabled_f
lagの意味論は、以下のように変更される。
【化2】


6.1.2. 項目1.bの実施例
一例において、slice_deblocking_filter_override_
flagの意味論は、以下のように変更される。
1に等しいslice_deblocking_filter_override_fl
agは、スライスヘッダにデブロッキングパラメータが存在することを規定する。0に等
しいslice_deblocking_filter_override_flagは
、デブロッキングパラメータがスライスヘッダに存在しないことを規定する。存在しない
場合、slice_deblocking_filter_override_flag
の値は[[ph_deblocking_filter_override_flag]
]0に等しいと推論される。
6.1.3. 項目1.cの実施例
一例において、構文構造picture_header_structure()は、以
下のように変更される。
【表21】


1に等しいph_deblocking_filter_disabled_flag
は、PHに関連付けられたスライスに対してデブロッキングフィルタの演算を適用しない
ことを規定する。0に等しいph_deblocking_filter_disabl
ed_flagは、PHに
【化3】


そして、構文構造slice_header()は以下のように変更される。
【表22】


1に等しいslice_deblocking_filter_override_f
lagは、スライスヘッダにデブロッキングパラメータが存在することを規定する。0に
等しいslice_deblocking_filter_override_flag
は、デブロッキングパラメータがスライスヘッダに存在しないことを規定する。存在しな
い場合、slice_deblocking_filter_override_fla
gの値は[[ph_deblocking_filter_override_flag
]]0に等しいと推論される。
1に等しいslice_deblocking_filter_disabled_f
lagは、現在のスライスに対してデブロッキングフィルタの演算が適用されないことを
規定する。0に等しいslice_deblocking_filter_disabl
ed_flagは、現在
【化4】


6.1.4. 項目1.pの実施例
一例において、構文構造pic_parameter_set_rbsp()は、以下の
ように変更される。
【表23】


...
【化5】


[[1に等しいdeblocking_filter_control_presen
t_flagは、PPSにおけるデブロッキングフィルタ制御構文要素の存在を規定する
。0に等しいdeblocking_filter_control_present_
flagは、PPSにおけるデブロッキングフィルタ制御構文要素の不在を規定する。]

[[1に等しいdeblocking_filter_override_enabl
ed_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_deblocking_fil
ter_override_flagの存在を規定し、PPSを参照するスライスヘッダ
におけるslice_deblocking_filter_override_fla
gの存在を規定する。0に等しいdeblocking_filter_overrid
e_enabled_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_deblock
ing_filter_override_flagの不在を規定し、PPSを参照する
スライスヘッダにおけるslice_deblocking_filter_overr
ide_flagの不在を規定する。存在しない場合、deblocking_filt
er_override_enabled_flagの値は0に等しいと推測される。]

[[1に等しいpps_deblocking_filter_disabled_f
lagは、デブロッキングフィルタの演算は、slice_deblocking_fi
lter_disabled_flagが存在しないPPSを参照するスライスに対して
適用されないことを規定する。0に等しいpps_deblocking_filter
_disabled_flagは、デブロッキングフィルタの演算は、slice_de
blocking_filter_disabled_flagが存在しないPPSを参
照するスライスに対して適用されることを規定する。存在しない場合、pps_debl
ocking_filter_disabled_flagの値は0に等しいと推測され
る。]]
1に等しいdbf_info_in_ph_flagは、PH構文構造にデブロッキン
グフィルタ情報が存在し、PH構文構造を含まないPPSを参照するスライスヘッダには
存在しないことを規定する。0に等しいdbf_info_in_ph_flagは、P
H構文構造にデブロッキングフィルタ情報が存在せず、PH構文構造を含まないPPSを
参照するスライスヘッダに存在する場合があることを規定する。[[存在しない場合、d
bf_info_in_ph_flagの値は0に等しいと推測される。]]
...
そして、構文構造picture_header_structure()は、以下の
ように変更される。
【表24】


...
【化6】


[[1に等しいph_deblocking_filter_disabled_fl
agは、PHに関連付けられたスライスに対してデブロッキングフィルタの演算を適用し
ないことを規定する。0に等しいph_deblocking_filter_disa
bled_flagは、PHに関連付けられたスライスに対してデブロッキングフィルタ
の演算を適用することを規定する。ph_deblocking_filter_dis
abled_flagが存在しない場合、pps_deblocking_filter
_disabled_flagに等しいと推論される。]]
...
そして、構文構造slice_header()は以下のように変更される。
【表25】


...
【化7】


[[1に等しいslice_deblocking_filter_disabled
_flagは、現在のスライスに対してデブロッキングフィルタの演算が適用されないこ
とを規定する。0に等しいslice_deblocking_filter_disa
bled_flagは、現在のスライスに対してデブロッキングフィルタの演算が適用さ
れることを規定する。slice_deblocking_filter_disabl
ed_flagが存在しない場合、ph_deblocking_filter_dis
abled_flagに等しいと推論される。]]
...
そして、デブロッキングフィルタ処理の復号処理は、以下のように変更される。
8.8.3 非ブロック化フィルタ処理
8.8.3.1 一般
非ブロック化フィルタ処理は、以下のタイプのエッジを除き、ピクチャのすべてのコー
ディングサブブロックのエッジおよび変換ブロックのエッジに適用される。
- ピクチャの境界にあるエッジ、
- サブピクチャインデックスsubpicIdxおよびloop_filter_ac
ross_subpic_enabled_flag[subpicIdx]を有するサ
ブピクチャの境界に一致するエッジは、0に等しい。
- VirtualBoundariesPresentFlagが1である場合、ピク
チャの仮想境界に合致するエッジ
- loop_filter_across_tiles_enabled_flagが
0である場合、タイルの境界に合致するエッジ
- loop_filter_across_slices_enabled_flag
が0である場合、スライスの境界に合致するエッジ
- slice_deblocking_filter_used[[disabled
]]_flagが[[1]]0である場合、スライスの上または左の境界に一致するエッ

- slice_deblocking_filter_used[[disabled
]]_flagが[[1]]0であるスライス内のエッジ
- 輝度成分の4×4個のサンプルグリッド境界に対応しないエッジ
- 彩度成分の8×8個のサンプルグリッド境界に対応しないエッジ
- 輝度成分内のエッジで、エッジの両側がintra_bdpcm_luma_fla
gが1に等しい場合、
- 彩度成分内のエッジで、エッジの両側がintra_bdpcm_chroma_f
lagが1に等しい場合、
- 関連付けられた変換ユニットのエッジでない彩度ブロックのエッジ
エッジのタイプは、垂直または水平であり、表42で規定されるように、変数edgeT
ypeによって表現される。
-edgeTypeとの関連付けの名前
【表26】


【化8】


- 変数treeTypeはDUAL_TREE_LUMAに等しく設定される。
- 8.8.3.2項で規定されるように、変数treeType、デブロッキング前の
再構成ピクチャ、すなわちEDGE_VERに等しく設定された配列recPictur
および変数edgeTypeを入力として、一方向のデブロッキングフィルタ処理を
行い、デブロッキング後の修正された再構成ピクチャ、すなわちち配列recPictu
reを出力として、垂直エッジをフィルタリングする。
- 8.8.3.2項で規定されるように、変数treeType、デブロッキング後の
修正された再構成ピクチャ、すなわちEDGE_HORに等しく設定された配列recP
ictureおよび可変edgeTypeを入力として、一方向のデブロッキングフィ
ルタ処理を行い、デブロッキング後の修正された再構成ピクチャ、すなわち配列recP
ictureを出力として、水平エッジをフィルタリングする。
- ChromaArrayTypeが0に等しくない場合、以下が適用される。
- 変数treeTypeをDUAL_TREE_CHROMAと等しく設定する。
- 8.8.3.2項で規定されるように、変数treeType、デブロッキング前
の再構成ピクチャ、すなわち配列recPicturecb、recPicturecr
、およびEDGE_VERに等しく設定された可変edgeTypeを入力として、一方
向のデブロッキングフィルタ処理を呼び出すことで、垂直エッジをフィルタリングし、デ
ブロッキング後の修正された再構成ピクチャ、すなわち配列recPicturecb
recPicturecrを出力として再構成する。
- 8.8.3.2項で規定されるように、変数treeType、デブロッキング前
の修正された再構成ピクチャ、すなわち配列recPicturecb、recPict
urecr、およびEDGE_HORに等しく設定した変数edgeTypeを入力とし
て、一方向のデブロッキングフィルタ処理を呼び出すことで、水平エッジをフィルタリン
グし、デブロッキング後の修正された再構成ピクチャ、すなわち配列recPictur
cb、recPicturecrを出力として再構成する。
6.1.5. 項目1.d、1.g、1.j、および1.f項の実施例
一例において、構文構造pic_parameter_set_rbsp()は、以下
のように変更される。
【表27】


1に等しいdeblocking_filter_override_enabled
_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_deblocking_filte
r_override_flagの存在を規定、または、PPSを参照するスライスヘッ
ダにおけるslice_deblocking_filter_override_fl
agの存在を規定する。0に等しいdeblocking_filter_overri
de_enabled_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_debloc
king_filter_override_flagの不在を規定し、[[または、]
]およびPPSを参照するスライスヘッダにおけるslice_deblocking_
filter_override_flagの不在を規定する。存在しない場合、deb
locking_filter_override_enabled_flagの値は0
に等しいと推測される。
1に等しいpps_deblocking_filter_disabled_fla
gは、デブロッキングフィルタの演算は、[[slice_deblocking_fi
lter_disabled_flagが存在しない]]PPSを参照するスライスに対
して適用されないことを規定する。0に等しいpps_deblocking_filt
er_disabled_flagは、デブロッキングフィルタの演算は、[[slic
e_deblocking_filter_disabled_flagが存在しない]
]PPSを参照するスライスに対して適用されることを規定する。存在しない場合、pp
s_deblocking_filter_disabled_flagの値は0に等し
いと推測される。
そして、構文構造picture_header_structure()は、以下の
ように変更される。
【表28】


そして、構文構造slice_header()は、以下のように変更される。
【表29】


【化9】


6.1.6. 項目1.d、1.g、1.j、1.eおよび1.nの別の実施例
一例において、構文構造pic_parameter_set_rbsp()は、以下
のように変更される。
【表30】


1に等しいdeblocking_filter_override_enabled
_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_deblocking_filte
r_override_flagの存在を規定、または、PPSを参照するスライスヘッ
ダにおけるslice_deblocking_filter_override_fl
agの存在を規定する。0に等しいdeblocking_filter_overri
de_enabled_flagは、PPSを参照するPHにおけるph_debloc
king_filter_override_flagの不在を規定し、[[または、]
]およびPPSを参照するスライスヘッダにおけるslice_deblocking_
filter_override_flagの不在を規定する。存在しない場合、deb
locking_filter_override_enabled_flagの値は0
に等しいと推測される。
1に等しいpps_deblocking_filter_disabled_fla
gは、デブロッキングフィルタの演算は、[[slice_deblocking_fi
lter_disabled_flagが存在しない]]PPSを参照するスライスに対
して適用されないことを規定する。0に等しいpps_deblocking_filt
er_disabled_flagは、デブロッキングフィルタの演算は、[[slic
e_deblocking_filter_disabled_flagが存在しない]
]PPSを参照するスライスに対して適用されることを規定する。存在しない場合、pp
s_deblocking_filter_disabled_flagの値は0に等し
いと推測される。
そして、構文構造picture_header_structure()は、以下の
ように変更される。
【表31】


そして、構文構造slice_header()は、以下のように変更される。
【表32】


【化10】


6.1.7. 項目1.d、1.g、1.j、1.f、1.hおよび1.kの別の実施例
一例において、構文構造pic_parameter_set_rbsp()は、以下
のように変更される。
【表33】


【化11】


[[1に等しいpps_deblocking_filter_disabled_f
lagは、デブロッキングフィルタの演算は、slice_deblocking_fi
lter_disabled_flagが存在しないPPSを参照するスライスに対して
適用されないことを規定する。0に等しいpps_deblocking_filter
_disabled_flagは、デブロッキングフィルタの演算は、slice_de
blocking_filter_disabled_flagが存在しないPPSを参
照するスライスに対して適用されることを規定する。存在しない場合、pps_debl
ocking_filter_disabled_flagの値は0に等しいと推測され
る。]]
そして、構文構造picture_header_structure()は、以下の
ように変更される。
【表34】


【化12】


そして、構文構造slice_header()は、以下のように変更される。
【表35】


【化13】


【化14】


【化15】


6.2. 第2の実施例
これは、上記第5節に要約された項目2、2.a、および2.bの実施例である。
8.5.6.3 端数サンプル補間処理
8.5.6.3.1 一般
この処理への入力は以下の通りである。
- 現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在の符号化サブブロックの左上のサ
ンプルを規定する輝度位置(xSb,ySb)、
- 現在の符号化サブブロックの幅を規定する変数sbWidth、
- 現在の符号化サブブロックの高さを規定する変数sbHeight、
- 動きベクトルオフセットmvOffset、
- 微調整動きベクトルrefMvLX、
- 選択した参照ピクチャサンプル配列refPicLX、
- 1/2サンプル補間フィルタインデックスhpelIfIdx、
【化16】


- デコーダ側動きベクトル微調整フラグdmvrFlag、
- 双方向オプティカルフローフラグbdofFlag、
- 選択された参照ピクチャがスケーリングを必要とするかどうかを示す変数refPi
cIsScaled、
- 現在のブロックの色成分インデックスを規定する変数cIdx、
- 水平および垂直の2つのスケーリング比のリスト、scalingRatio。
この処理の出力は以下の通りである。
- 予測サンプル値の(sbWidth+brdExtSize)x(sbHeight
+brdExtSize)配列predSamplesLX。
予測ブロックの境界拡張サイズbrdExtSizeは、以下のように導出される。
【化17】


変数refWraparoundEnabledFlagは(pps_ref_wrap
around_enabled_flag&&!refPicIsScaled)に等し
く設定される。
変数fRefLeftOffsetは((SubWidthC*scaling_wi
n_left_offset)<<10)に等しく設定され、scaling_win_
left_offsetは参照ピクチャに対するscaling_win_left_o
ffsetである。
変数fRefTopOffsetは((SubWidthC*scaling_win
_top_offset)<<10)に等しく設定され、scaling_win_to
p_offsetは参照ピクチャに対するscaling_win_top_offse
tとなる。
予測サンプル値の(sbWidth+brdExtSize)x(sbHeight+
brdExtSize)配列predSamplesLXは、以下のように導出される。
- 動きベクトルmvLXは、(refMvLX-mvOffset)に等しく設定され
る。
- cIdxが0に等しい場合、以下が適用される。
- (xInt,yInt)をフルサンプルユニットで与えられた輝度位置とし、
(xFrac,yFrac)を1/16サンプルユニットで求めたオフセットとする
。これらの変数は、本項でのみ、参照サンプル配列refPicLX内の端数サンプル位
置を規定するために使用される。
- 参照サンプルパディング用バウンディングブロック(xSbInt,ySbIn
)の左上座標は、(xSb+(mvLX[0]>4)、ySb+(mvLX[1]>
>4)に等しく設定される。
- 予測輝度サンプルアレイpredSamplesLX内の各輝度サンプル位置(x
=0..sbWidth-1+brdExtSize,y=0..sbHeight
-1+brdExtSize)について、対応する予測輝度サンプル値predSamp
lesLX[x][y]は以下のように導出される。
- (refxSb,refySb)および(refx,refy)を、1
/16サンプル単位で与えられる動きベクトル(refMvLX[0],refMvLX
[1])が指す輝度位置とする。変数refxSb、refx、refySb、お
よびrefyは、以下のように導出される。
refxSb=(((xSb-(SubWidthC*scaling_win_le
ft_offset))<<4)+
refMvLX[0])*scalingRatio[0] (935)
refx=((Sign(refxSb)*((Abs(refxSb)+128
)>>8)+
*((scalingRatio[0]+8)>>4))+fRefLeftO
ffset+32)>>6 (936)
refySb=(((ySb-(SubWidthC*scaling_win_to
p_offset))<<4)+
refMvLX[1])*scalingRatio[1] (937)
refy=((Sign(refySb)*((Abs(refySb)+128
)>>8)+yL*
((scalingRatio[1]+8)>>4))+fRefTopOffse
t+32)>>6 (938)
- 変数xIntL、yIntL、xFracLおよびyFracLは、以下のように
導出される。
xInt=refx>>4 (939)
yInt=refy>>4 (940)
xFrac=refx&15 (941)
yFrac=refy&15 (942)
- 予測輝度サンプル値predSamplesLX[x][y]は、以下のよう
に導出される。
【化18】


- xが0に等しい
- xがsbWidth+1に等しい
- yが0に等しい
-yがsbHeight+1に等しい
- あるいは、(xIntL-(brdExtSize>0?1:0)、yIntL
-(brdExtSize>0?1:0))、(xFracL,yFracL)、(xS
bInt,ySbInt)、refPicLX、hpelIfIdx、sbWidt
h、sbHeight、dmvrFlag、refWraparoundEnabled
Flag、scalingRatio[0]、scalingRatio[1]、および
(xSb,ySb)を入力として、8.5.6.3.2項で規定された輝度サンプル8タ
ップ補間フィルタリング処理を呼び出すことによって、予測輝度サンプル値predSa
mplesLX[xL][yL]を導出させる。
- そうでない場合(cIdxは0に等しくない)、以下が適用される。

6.3. 第3の実施例
これは、上記第5節に要約された項目3、3.a、3.b、および3.c.の実施例で
ある。
6.3.1. 項目3.aの実施例
一例において、構文構造pic_parameter_set_rbsp()は、以下
のように変更される。
【表36】


【化19】


そして、構文構造picture_header_structure()は、以下の
ように変更される。
【表37】


そして、構文構造slice_header ()は、以下のように変更される。
【表38】


6.3.2. 項目3.bの実施例
一例において、構文構造pic_parameter_set_rbsp()は、以下
のように変更される。
【表39】


【化20】


そして、構文構造picture_header_structure()は、以下の
ように変更される。
【表40】


【化21】


そして、構文構造slice_header ()は、以下のように変更される。
【表41】


【化22】


6.3.3. 項目3.cの実施例
太字のイタリック体の本文に記載されている変更は、JVET-Q2001-vEに基づ
いている。
【表42】


【表43】


【化23】


【化24】


6.4. 第4の実施例
これは、上記第5節に要約された項目4、4.a、4.b、4.cおよび4.dの実施
例である。
ph_cu_qp_delta_subdiv_intra_sliceは、cu_qp
_delta_absおよびcu_qp_delta_sign_flagを伝達するイ
ントラスライス内のコーディングユニットの最大のcbSubdiv値を規定する。
【化25】


【化26】


存在しない場合、ph_cu_chroma_qp_offset_subdiv_i
nter_sliceの値は0に等しいと推測される。
【0041】
図1は、本明細書で開示される様々な技術が実装され得る例示的な映像処理システム1
900を示すブロック図である。様々な実装形態は、システム1900のモジュールの一
部又は全部を含んでもよい。システム1900は、映像コンテンツを受信するための入力
ユニット1902を含んでもよい。映像コンテンツは、未加工または非圧縮フォーマット
、例えば、8または10ビットのマルチコンポーネント画素値で受信されてもよく、また
は圧縮又は符号化フォーマットで受信されてもよい。入力ユニット1902は、ネットワ
ークインターフェース、周辺バスインターフェース、または記憶インターフェースを表し
てもよい。ネットワークインターフェースの例は、イーサネット(登録商標)、PON(
登録商標;Passive Optical Network)等の有線インターフェー
ス、およびWi-Fi(登録商標)またはセルラーインターフェース等の無線インターフ
ェースを含む。
【0042】
システム1900は、本明細書に記載される様々なコーディングまたは符号化方法を実
装することができるコーディングコンポーネント1904を含んでもよい。コーディング
コンポーネント1904は、入力1902からの映像の平均ビットレートをコーディング
コンポーネント1904の出力に低減し、映像のコーディングされた表現を生成してもよ
い。従って、このコーディング技術は、映像圧縮または映像トランスコーディング技術と
呼ばれることがある。コーディングコンポーネント1904の出力は、コンポーネント1
906によって表されるように、記憶されてもよいし、接続された通信を介して送信され
てもよい。入力1902において受信された、記憶されたまたは通信された映像のビット
ストリーム(またはコーディングされた)表現は、コンポーネント1908によって使用
されて、表示インターフェース1910に送信される画素値または表示可能な映像を生成
してもよい。ビットストリーム表現からユーザが見ることができる映像を生成する処理は
、映像展開と呼ばれることがある。さらに、特定の映像処理演算を「コーディング」演算
またはツールと呼ぶが、コーディングツールまたは演算は、エンコーダおよびそれに対応
する、コーディングの結果を逆にする復号ツールまたは演算が、デコーダによって行われ
ることが理解されよう。
【0043】
周辺バスインターフェースまたは表示インターフェースの例は、USB(登録商標;U
niversal Serial Bus)またはHDMI(登録商標;High De
finition Multimedia Interface)またはディスプレイポ
ート等を含んでもよい。ストレージインターフェースの例は、SATA(Serial
Advanced Technology Attachment)、PCI、IDEイ
ンターフェース等を含む。本明細書に記載される技術は、携帯電話、ノートパソコン、ス
マートフォン、またはデジタルデータ処理および/または映像表示を実施可能な他のデバ
イス等の様々な電子デバイスに実施されてもよい。
【0044】
図2は、映像処理装置3600のブロック図である。装置3600は、本明細書に記載
の方法の1つ以上を実装するために使用してもよい。装置3600は、スマートフォン、
タブレット、コンピュータ、モノのインターネット(IoT)受信機等に実施されてもよ
い。装置3600は、1つ以上のプロセッサ3602と、1つ以上のメモリ3604と、
映像処理ハードウェア3606と、を含んでもよい。1つまたは複数のプロセッサ360
2は、本明細書に記載される1つ以上の方法を実装するように構成されてもよい。メモリ
(複数可)3604は、本明細書で説明される方法および技術を実装するために使用され
るデータおよびコードを記憶するために使用してもよい。映像処理ハードウェア3606
は、本明細書に記載される技術をハードウェア回路にて実装するために使用してもよい。
【0045】
図4は、本開示の技法を利用し得る例示的な映像コーディングシステム100を示すブ
ロック図である。
【0046】
図4に示すように、映像コーディングシステム100は、送信元デバイス110と、送
信先デバイス120と、を備えてもよい。送信元デバイス110は、映像符号化機器とも
称され得る符号化映像データを生成する。送信先装置120は、送信元装置110によっ
て生成された符号化映像データを復号してよく、映像復号機器とも呼ばれ得る。
【0047】
送信元装置110は、映像ソース112と、映像エンコーダ114と、入出力(I/O
)インターフェース116と、を含んでよい。
【0048】
映像ソース112は、映像キャプチャデバイスなどのソース、映像コンテンツプロバイ
ダからの映像データを受信するためのインターフェース、および/または映像データを生
成するためのコンピュータグラフィックスシステム、またはこれらのソースの組み合わせ
を含んでもよい。映像データは、1または複数のピクチャを含んでもよい。映像エンコー
ダ114は、映像ソース112からの映像データを符号化し、ビットストリームを生成す
る。ビットストリームは、映像データのコーディングされた表現を形成するビットのシー
ケンスを含んでもよい。ビットストリームは、コーディングされたピクチャおよび関連付
けられたデータを含んでもよい。コーディングされたピクチャは、ピクチャのコーディン
グされた表現である。関連付けられたデータは、シーケンスパラメータセット、ピクチャ
パラメータセット、および他の構文構造を含んでもよい。I/Oインターフェース116
は、変復調器(モデム)および/または送信機を含んでもよい。符号化された映像データ
は、ネットワーク130aを介して、I/Oインターフェース116を介して送信先デバ
イス120に直接送信されてよい。符号化された映像データは、送信先装置120がアク
セスするために、記録媒体/サーバ130bに記憶してもよい。
【0049】
送信先装置120は、I/Oインターフェース126、映像デコーダ124、および表
示装置122を含んでもよい。
【0050】
I/Oインターフェース126は、受信機および/またはモデムを含んでもよい。I/
Oインターフェース126は、送信元デバイス110または記憶媒体/サーバ130bか
ら符号化された映像データを取得してもよい。映像デコーダ124は、符号化された映像
データを復号してもよい。表示装置122は、復号された映像データをユーザに表示して
もよい。表示装置122は、送信先装置120と一体化されてもよく、または外部表示装
置とインターフェースするように構成される送信先装置120の外部にあってもよい。
【0051】
映像エンコーダ114および映像デコーダ124は、高効率映像コーディング(HEV
C)規約、汎用映像コーディング(VVC)規約、および他の現在および/または更なる
規約等の映像圧縮規格に従って動作してもよい。
【0052】
図5は、映像エンコーダ200の一例を示すブロック図であり、この映像エンコーダ2
00は、図4に示されるシステム100における映像エンコーダ114であってもよい。
【0053】
映像エンコーダ200は、本開示の技術のいずれかまたは全部を実行するように構成さ
れてもよい。図5の実施例において、映像エンコーダ200は、複数の機能性モジュール
を含む。本開示で説明される技法は、映像エンコーダ200の様々なモジュール間で共有
されてもよい。いくつかの例では、プロセッサは、本開示で説明される技術のいずれかま
たはすべてを行うように構成してもよい。
【0054】
映像エンコーダ200の機能コンポーネントは、分割部201、予測部202を含んで
もよく、予測部202は、モード選択部203、動き推定部204、動き補償部205、
およびイントラ予測部206、残差生成部207、変換部208、量子化部209、逆量
子化部210、逆変換部211、再構成部212、バッファ213、およびエントロピー
符号化部214を含んでもよい。
【0055】
他の例において、映像エンコーダ200は、より多くの、より少ない、または異なる機
能コンポーネントを含んでもよい。一例において、予測ユニット202は、イントラブロ
ックコピー(IBC)ユニットを含んでもよい。IBC部は、少なくとも1つの参照ピク
チャが現在の映像ブロックが位置するピクチャであるIBCモードにおいて予測を行うこ
とができる。
【0056】
さらに、動き推定ユニット204および動き補償ユニット205などのいくつかのモジ
ュールは、高度に統合されてもよいが、説明のために、図5の例においては別個に表現さ
れている。
【0057】
分割部201は、1つのピクチャを1または複数の映像ブロックに分割してもよい。映
像エンコーダ200および映像デコーダ300は、様々な映像ブロックサイズをサポート
してもよい。
【0058】
モード選択部203は、例えば、誤りの結果に基づいて、イントラまたはインターのコ
ーディングモードのうちの1つを選択し、得られたイントラまたはインターコーディング
されたブロックを残差生成部207に供給し、残差ブロックデータを生成して再構成部2
12に供給し、符号化されたブロックを参照ピクチャとして使用するために再構成しても
よい。いくつかの例において、モード選択ユニット203は、インター予測信号およびイ
ントラ予測信号に基づいて予測を行うCIIP(Combination of Int
ra and Inter Prediction)モードを選択してもよい。また、モ
ード選択部203は、インター予測の場合、ブロックの動きベクトルの解像度(例えば、
サブピクセルまたは整数画素精度)を選択してもよい。
【0059】
現在の映像ブロックに対してインター予測を行うために、動き推定部204は、バッフ
ァ213からの1または複数の参照フレームと現在の映像ブロックとを比較することで、
現在の映像ブロックのための動き情報を生成してもよい。動き補償部205は、現在の映
像ブロックに関連付けられたピクチャ以外のバッファ213からのピクチャの動き情報お
よび復号されたサンプルに基づいて、現在の映像ブロックのための予測映像ブロックを判
定してもよい。
【0060】
動き推定部204および動き補償部205は、現在の映像ブロックがIスライスである
か、Pスライスであるか、またはBスライスであるかによって、例えば、現在の映像ブロ
ックに対して異なる動作を行ってもよい。
【0061】
いくつかの例において、動き推定部204は、現在の映像ブロックに対して単一方向予
測を行い、動き推定部204は、現在の映像ブロックに対して、参照映像ブロック用のリ
スト0またはリスト1の参照ピクチャを検索してもよい。動き推定ユニット204は、参
照映像ブロックと、現在の映像ブロックと参照映像ブロックとの間の空間的変位を示す動
きベクトルとを含む、リスト0またはリスト1における参照ピクチャを示す参照インデッ
クスを生成してもよい。動き推定ユニット204は、参照インデックス、予測方向インジ
ケータ、および動きベクトルを、現在の映像ブロックの動き情報として出力してもよい。
動き補償部205は、現在の映像ブロックの動き情報が示す参照映像ブロックに基づいて
、現在のブロックの予測映像ブロックを生成してもよい。
【0062】
他の例において、動き推定部204は、現在の映像ブロックを双方向予測してもよく、
動き推定部204は、リスト0における参照ピクチャの中から現在の映像ブロックを求め
るための参照映像ブロックを検索してもよく、また、リスト1における参照ピクチャの中
から現在の映像ブロックを求めるための別の参照映像ブロックを検索してもよい。動き推
定ユニット204は、参照映像ブロックを含むリスト0およびリスト1における参照ピク
チャを示す参照インデックスと、参照映像ブロックと現在の映像ブロックとの間の空間的
変位を示す動きベクトルとを生成してもよい。動き推定ユニット204は、現在の映像ブ
ロックの参照インデックスおよび動きベクトルを、現在の映像ブロックの動き情報として
出力してもよい。動き補償部205は、現在の映像ブロックの動き情報が示す参照映像ブ
ロックに基づいて、現在の映像ブロックの予測映像ブロックを生成してもよい。
【0063】
いくつかの例において、動き推定部204は、デコーダの復号処理のために、動き情報
のフルセットを出力してもよい。
【0064】
いくつかの例では、動き推定部204は、現在の映像のための動き情報のフルセットを
出力しなくてもよい。むしろ、動き推定ユニット204は、別の映像ブロックの動き情報
を参照して、現在の映像ブロックの動き情報を信号通知してもよい。例えば、動き推定部
204は、現在の映像ブロックの動き情報が近傍の映像ブロックの動き情報に十分に類似
していることを判定してもよい。
【0065】
一例において、動き推定部204は、現在の映像ブロックに関連付けられた構文構造に
おいて、現在の映像ブロックが別の映像ブロックと同じ動き情報を有することを映像デコ
ーダ300に示す値を示してもよい。
【0066】
別の例において、動き推定部204は、現在の映像ブロックに関連付けられた構文構造
において、別の映像ブロックと、動きベクトル差分(MVD;Motion Vecto
r Difference)とを識別してもよい。動きベクトル差分は、現在の映像ブロ
ックの動きベクトルと、示された映像ブロックの動きベクトルとの差分を示す。映像デコ
ーダ300は、示された映像ブロックの動きベクトルおよび動きベクトル差分を使用して
、現在の映像ブロックの動きベクトルを決定してもよい。
【0067】
上述したように、映像エンコーダ200は、動きベクトルを予測的に信号通知してもよ
い。映像エンコーダ200によって実装され得る予測信号通知技法の2つの例は、AMV
P(Advanced Motion Vector Prediction)およびマ
ージモード信号通知を含む。
【0068】
イントラ予測部206は、現在の映像ブロックに対してイントラ予測を行ってもよい。
イントラ予測ユニット206が現在の映像ブロックをイントラ予測する場合、イントラ予
測ユニット206は、同じピクチャにおける他の映像ブロックの復号されたサンプルに基
づいて、現在の映像ブロックのための予測データを生成してもよい。現在の映像ブロック
のための予測データは、予測された映像ブロックおよび様々な構文要素を含んでもよい。
【0069】
残差生成部207は、現在の映像ブロックから現在の映像ブロックの予測された映像ブ
ロックを減算することによって(例えば、マイナス符号によって示されている)、現在の
映像ブロックのための残差データを生成してもよい。現在の映像ブロックの残差データは
、現在の映像ブロックにおけるサンプルの異なるサンプル成分に対応する残差映像ブロッ
クを含んでもよい。
【0070】
他の例において、例えば、スキップモードにおいて、現在の映像ブロックのための残差
データがなくてもよく、残差生成部207は、減算演算を行わなくてもよい。
【0071】
変換処理部208は、現在の映像ブロックに関連付けられた残差映像ブロックに1また
は複数の変換を適用することによって、現在の映像ブロックのための1または複数の変換
係数映像ブロックを生成してもよい。
【0072】
変換処理部208が現在の映像ブロックに関連付けられた変換係数映像ブロックを生成
した後、量子化部209は、現在の映像ブロックに関連付けられた1または複数の量子化
パラメータ(QP:Quantization Parameter)値に基づいて、現
在の映像ブロックに関連付けられた変換係数映像ブロックを量子化してもよい。
【0073】
逆量子化部210および逆変換部211は、変換係数映像ブロックに逆量子化および逆
変換をそれぞれ適用し、変換係数映像ブロックから残差映像ブロックを再構成してもよい
。再構成部212は、予測部202にて生成された1または複数の予測映像ブロックから
の対応するサンプルに再構成された残差映像ブロックを加え、現在のブロックに関連付け
られた再構成映像ブロックを生成し、バッファ213に記憶してもよい。
【0074】
再構成部212が映像ブロックを再構成した後、映像ブロックにおける映像ブロッキン
グアーチファクトを縮小するために、ループフィルタリング動作が行われてもよい。
【0075】
エントロピー符号化部214は、映像エンコーダ200の他の機能コンポーネントから
データを受信してもよい。エントロピー符号化部214がデータを受信すると、エントロ
ピー符号化部214は、1または複数のエントロピー符号化動作を行い、エントロピー符
号化されたデータを生成し、エントロピー符号化されたデータを含むビットストリームを
出力してもよい。
【0076】
開示される技術のいくつかの実施形態は、映像処理ツールまたはモードを有効化するよ
うに決定または判定することを含む。一例において、映像処理ツールまたはモードが有効
化される場合、エンコーダは、1つの映像ブロックを処理する際にツールまたはモードを
使用するまたは実装するが、ツールまたはモードの使用に基づいて、結果として得られる
ビットストリームを必ずしも修正しなくてもよい。すなわち、映像のブロックから映像の
ビットストリーム(またはビットストリーム表現)への変換は、決定または判定に基づい
て映像処理ツールまたはモードが有効化される場合に、映像処理ツールまたはモードを使
用する。別の例において、映像処理ツールまたはモードが有効化される場合、デコーダは
、ビットストリームが映像処理ツールまたはモードに基づいて修正されたことを知って、
ビットストリームを処理する。すなわち、決定または判定に基づいて有効化された映像処
理ツールまたはモードを使用して、映像のビットストリームから映像のブロックへの変換
を行う。
【0077】
図6は、映像デコーダ300の一例を示すブロック図であり、この映像デコーダ300
は、図4に示すシステム100における映像デコーダ114であってもよい。
【0078】
映像デコーダ300は、本開示の技術のいずれかまたは全部を実行するように構成され
てもよい。図6の実施例において、映像デコーダ300は、複数の機能性モジュールを含
む。本開示で説明される技法は、映像デコーダ300の様々なモジュール間で共有されて
もよい。いくつかの例では、プロセッサは、本開示で説明される技術のいずれかまたはす
べてを行うように構成してもよい。
【0079】
図6の実施例において、映像デコーダ300は、エントロピー復号ユニット301、動
き補償ユニット302、イントラ予測ユニット303、逆量子化ユニット304、逆変換
ユニット305、および再構成ユニット306、並びにバッファ307を含む。映像デコ
ーダ300は、いくつかの例では、映像エンコーダ200(図5)に関して説明した符号
化パスとほぼ逆の復号パスを行ってもよい。
【0080】
エントロピー復号部301は、符号化されたビットストリームを取り出す。符号化され
たビットストリームは、エントロピーコーディングされた映像データ(例えば、映像デー
タの符号化されたブロック)を含んでもよい。エントロピー復号ユニット301は、エン
トロピーコーディングされた映像データを復号し、エントロピー復号された映像データか
ら、動き補償ユニット302は、動きベクトル、動きベクトル精度、参照ピクチャリスト
インデックス、および他の動き情報を含む動き情報を決定してもよい。動き補償部302
は、例えば、AMVPおよびマージモードを実行することで、このような情報を判定して
もよい。
【0081】
動き補償部302は、動き補償されたブロックを生成してもよく、場合によっては、補
間フィルタに基づいて補間を実行する。サブピクセルの精度で使用される補間フィルタの
ための識別子が、構文要素に含まれてもよい。
【0082】
動き補償ユニット302は、映像ブロックの符号化中に映像エンコーダ200によって
使用されるような補間フィルタを使用して、参照ブロックのサブ整数画素のための補間値
を計算してもよい。動き補償部302は、受信した構文情報に基づいて、映像エンコーダ
200が使用する補間フィルタを決定し、補間フィルタを使用して予測ブロックを生成し
てもよい。
【0083】
動き補償ユニット302は、符号化された映像シーケンスのフレームおよび/またはス
ライスを符号化するために使用されるブロックのサイズを判定するための構文情報、符号
化された映像シーケンスのピクチャの各マクロブロックがどのように分割されるかを記述
する分割情報、各分割がどのように符号化されるかを示すモード、各インター符号化され
たブロックに対する1または複数の参照フレーム(および参照フレームリスト)、および
符号化された映像シーケンスを復号するための他の情報のいくつかを使用してもよい。
【0084】
イントラ予測部303は、例えば、ビットストリームにおいて受信したイントラ予測モ
ードを使用して、空間的に隣接するブロックから予測ブロックを形成してもよい。逆量子
化ユニット303は、ビットストリームに提供され、エントロピー復号ユニット301に
よって復号された量子化された映像ブロック係数を逆量子化(すなわち、逆量子化)する
。逆変換部303は、逆変換を適用する。
【0085】
再構成部306は、残差ブロックと、動き補償部202またはイントラ予測部303に
よって生成された対応する予測ブロックとを合計し、復号されたブロックを形成してもよ
い。所望であれば、ブロックアーチファクトを除去するために、復号されたブロックをフ
ィルタリングするためにデブロッキングフィルタを適用してもよい。復号された映像ブロ
ックは、バッファ307に記憶され、バッファ307は、後続の動き補償/イントラ予測
のために参照ブロックを提供し、また表示装置に表示するために復号された映像を生成す
る。
【0086】
以下の章では、例示的なPROF技術、例示的なアフィンマージ技術、および例示的な
アフィンAMVP技術について説明する。
【0087】
PROF:予測微調整オプティカルフロー(PROF)は、サブブロックに基づくアフ
ィン動き補償予測を微調整するために使用される。サブブロックに基づくアフィン動き補
償を行った後、オプティカルフロー方程式で導出された差を加算することで、輝度予測サ
ンプルを微調整する。このように、例えば、PROF技術は、映像ブロックのサブブロッ
クに基づくアフィン動き補償予測を微調整することを含み、続いて、オプティカルフロー
方程式で導出される差を加算することにより映像ブロックの輝度予測サンプルを微調整す
る。
【0088】
アフィンマージ:このモードでは、空間的近傍のCUの動き情報に基づいて、現在のC
UのCPMV(制御点動きベクトル)を生成する。空間的近傍のCUの動き情報から、い
くつかのCPMVP(制御点動きベクトル予測子)候補を構築する。インデックスは、現
在のCUに使用されるべきものを示すように信号通知される。このように、例えば、アフ
ィンマージモードにおいて、現在のコーディングユニットの空間的近傍のコーディングユ
ニットの動き情報と、現在のコーディングユニットに使用されるべきサブブロックマージ
候補リストからのアフィンマージ候補がビットストリームに含まれていることを示すイン
デックスとに基づいて、映像ブロックの現在のコーディングユニットの制御点動きベクト
ルを生成する。
【0089】
アフィン AMVP:アフィンAMVPモードが使用されるかどうかを示すために、C
Uレベルのアフィンフラグがビットストリームにおいて信号通知され、次いで、4パラメ
ータアフィンであるか6パラメータアフィンであるかどうかを示すために、別のフラグが
信号通知される。このモードにおいて、現在のCUのCPMVとその予測子CPMVPと
の差がビットストリームにおいて信号通知される。このように、例えば、アフィンAMV
Pモードは、ビットストリームに以下を含めることを含む。(1)アフィン高度動きベク
トル予測モードが使用されるかどうかを示す、映像ブロックのコーディングユニットレベ
ルのアフィンフラグ、(2)4パラメータアフィンまたは6パラメータアフィンが使用さ
れるかどうかを示す第2のフラグ、(3)コーディングユニットレベルの制御点動きベク
トル予測子インデックス、および(4)映像ブロックの現在のコーディングユニットの制
御点動きベクトルと制御点動きベクトルに対応する予測子制御点動きベクトルとの差
【0090】
次に、いくつかの実施形態において好適な解決策を列挙する。
【0091】
以下の解決策は、前章(例えば、項目1.1~1.c.)で論じた技術の例示的な実施
形態を示す。
【0092】
1.1つ以上の映像スライスを備える1つ以上の映像ピクチャを含む映像の変換を行う
こと(3002)を含み、この変換は、映像ピクチャパラメータセットを参照する1つ以
上の映像スライスへのデブロッキングフィルタの適用可能性に関する決定は、対応する映
像ピクチャのピクチャヘッダに含まれるデブロッキング構文フィールドに基づいて行われ
ることを規定する第1の規則に準拠している、映像処理方法(例えば、図4に示す方法3
000)。
【0093】
2.この決定は、映像ピクチャパラメータセットおよびピクチャヘッダにおいて適用可
能性が無効化されているかどうかに基づいており、かつデブロッキングフィルタの無効化
のスライスレベル指示にさらに基づいている、解決策1に記載の方法。
【0094】
3.変換は、コーディングされた表現のより高いレベルで信号通知されるか、またはよ
り細かいレベルで導出されるフラグに基づいて、コーディングされた表現のより高いレベ
ルのデブロッキングフィルタの信号通知された適用可能性のオーバーライドを許可する第
2の規則にさらに準拠する、解決策1~2のいずれかに記載の方法。
【0095】
4.フラグが信号通知されるか、またはフラグが導出されるかは、コーディングされた
表現に含まれる別のフィールドに依存する、解決策1に記載の方法。
【0096】
以下の解決策は、前章(例えば、項目1.d~1.q.)で論じた技術の例示的な実施
形態を示す。
【0097】
5.1つ以上の映像スライスを備える1つ以上の映像ピクチャを含む映像の変換を行う
ことを含み、この変換は、映像スライスのスライスヘッダレベルおよび/またはピクチャ
ヘッダレベルおよび/またはピクチャパラメータセットレベルに含まれるフィールドに基
づく映像スライスへのデブロッキングフィルタの適用可能性に対する制約を規定する規則
に準拠する、映像処理方法。
【0098】
6.規則は、ピクチャパラメータセットレベルの信号に従ってデブロッキングフィルタ
を無効化する場合、スライスヘッダレベルの信号またはピクチャヘッダレベルの信号によ
ってデブロッキングフィルタを有効化することができないという制約を規定する、解決策
5に記載の方法。
【0099】
7.規則は、ピクチャパラメータセットレベルの信号に従ってデブロッキングフィルタ
を有効化にする場合には、スライスヘッダレベルまたはピクチャヘッダレベルの信号が、
映像スライスのためのデブロッキングフィルタを無効化することを許可する制約を規定す
る、解決策5に記載の方法。
【0100】
8.規則は、デブロッキングフィルタの有効化を制御するピクチャパラメータセットレ
ベルにおける第1のフィールドの値が、デブロッキングフィルタがオーバーライドされて
いるかどうかを示す第2のフィールドの値に依存しないことを規定する、解決策5に記載
の方法。
【0101】
9.規則は、デブロッキングフィルタのオン/オフ制御パラメータおよび/またはデブ
ロッキングフィルタパラメータが1つのピクチャヘッダまたは1つのシーケンスヘッダに
存在するかどうかを規定する構文要素「dbf_info_in_ph_flag」の信
号通知が、ピクチャパラメータセットはdeblocking_filter_over
ride_enabled_flagを含む他の構文要素に依存しないことを含むことを
規定する、解決策5に記載の方法。
【0102】
10.規則は、ピクチャパラメータセットレベルまたはピクチャレベルまたはスライス
レベルにおけるオーバーライドフラグが、デブロッキングオン/オフ制御パラメータのオ
ーバーライドを制御しないことを規定する、解決策5に記載の方法。
【0103】
11.規則は、ピクチャパラメータセットレベルまたはピクチャレベルまたはスライス
レベルにおけるオーバーライドフラグが、デブロッキングフィルタのオン/オフ制御パラ
メータまたはフィルタパラメータをオーバーライドするためのものであり、双方をオーバ
ーライドするためのものではないことを規定する、解決策5に記載の方法。
【0104】
12.規則は、ピクチャパラメータセットレベルにおいてデブロッキングフィルタが無
効化されている場合であっても、ピクチャレベルまたはスライスレベルにおいてデブロッ
キングフィルタを有効化することを許可することを規定する、解決策5に記載の方法。
【0105】
13.規則は、デブロッキングフィルタのオン/オフを制御するフィールドと、デブロ
ッキングフィルタのパラメータを示すフィールドとが、ピクチャレベルおよびスライスレ
ベルの両方に含まれることを規定する、解決策5に記載の方法。
【0106】
14.規則は、デブロッキングフィルタのオン/オフを制御するフィールドとデブロッ
キングフィルタのパラメータを示すフィールドとをシーケンスパラメータセットに含める
ことを規定する、解決策5に記載の方法。
【0107】
15.映像スライスへのデブロッキングフィルタの適用可能性は、映像ユニットレベル
で信号通知される構文フィールドにおいて信号通知され、この構文フィールドは2値フラ
グではなく、映像ユニットレベルはピクチャパラメータセットまたはシーケンスパラメー
タセットを含む、解決策5に記載の方法。
【0108】
16.構文フィールドは、Nビットを含み、Nは1より大きい整数である、解決策15
に記載の方法。
【0109】
17.N=2であり、構文フィールドが、(a)ピクチャパラメータセット(PPS)
を参照するすべてのスライスにデブロッキングフィルタを適用しない、(b)PPSに信
号通知される第1のオフセットパラメータを使用して、PPSを参照するすべてのスライ
スにデブロッキングフィルタを適用する、(c)PPSに信号通知される第2のオフセッ
トパラメータを使用して、PPSを参照するすべてのスライスにデブロッキングフィルタ
を適用する、または(d)PPS以外で信号通知されたパラメータによってデブロッキン
グフィルタをPPSを参照するスライスに適用する、のうちの1つ以上を含む4つのオプ
ションを示す、解決策16に記載の方法。
【0110】
18.規則は、デブロッキングフィルタパラメータのゼロ値を使用して映像スライスの
ためにデブロッキングフィルタを有効化にすることを規定する、解決策5に記載の方法。
【0111】
以下の解決策は、前章(例えば、項目2)で論じた技術の例示的な実施形態を示す。
【0112】
19.第1の規則に基づくアフィン高度動きベクトル予測子コーディングで、または、
第2の規則に基づくアフィンマージモードで、オプティカルフロー(PROF)コーディ
ングに従って予測微調整の適用可能性について判定することと、この判定に従って、映像
の映像ブロックと、この映像のコーディングされた表現との変換を行うことと、を含む、
映像処理方法。
【0113】
20.第2の規則は、M*Nの部分に対応する予測ブロックがM*Nよりも大きく、M
およびNが正の整数であるように、映像ブロックにPROFコーディングを適用すること
を規定する、解決策1に記載の方法。
【0114】
21.PROFコーディングによって生成された予測ブロックによって生成された拡張
サンプルの数を示すために、コーディングされた表現におけるフラグが含まれる、解決策
19~20のいずれかに記載の方法。
【0115】
22.拡張サンプルの数は、第1の規則と第2の規則とで同一である、解決策21に記
載の方法。
【0116】
以下の解決策は、前章(例えば、項目3)で論じた技術の例示的な実施形態を示す。
【0117】
23.1つ以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のコーデ
ィングされた表現との変換を行うことを含み、ピクチャレベル、またはスライスレベルの
第1の構文要素および/または、量子化パラメータデルタまたはオフセット信号通知を示
す別のレベルの第2の構文要素は、規則に従って、コーディングされた表現に条件付きで
含まれる、映像処理方法。
【0118】
24.規則は、別のレベルがシーケンスパラメータセットレベルまたはピクチャパラメ
ータセットレベルであることを規定し、第2の構文要素は、彩度または輝度デルタQP信
号通知が有効化されているかどうかを示す、解決策23に記載の方法。
【0119】
25.規則は、別のレベルがシーケンスパラメータセットレベルまたはピクチャパラメ
ータセットレベルであることを規定し、第2の構文要素は、彩度QPオフセット信号通知
が有効化されているかどうかを示す、解決策23に記載の方法。
【0120】
以下の解決策は、前章(例えば、項目4)で論じた技術の例示的な実施形態を示す。
【0121】
26.1つ以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のコーデ
ィングされた表現との変換を行うことを含み、コーディングされた表現は、規則に従った
範囲のコーディングブロック細分割値(cbSubDiv)を示す構文要素を含む、映像
処理方法。
【0122】
27.規則は、範囲がコーディングされた表現に含まれる構文フィールドph_max
_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_lumaに依存
しないことを規定する、解決策26に記載の方法。
【0123】
28.規則は、その範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2
SizeIntraY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCbLog2Siz
eY)であることを規定する、解決策26~27のいずれかに記載の方法。
【0124】
29.規則は、範囲がph_max_mtt_hierarchy_depth_in
tra_slice_lumaフィールドに依存しないことを規定する、解決策26に記
載の方法。
【0125】
30.規則は、範囲がph_max_mtt_hierarchy_depth_in
ter_sliceフィールドに依存しないことを規定する、解決策26に記載の方法。
【0126】
31.変換は、映像をコーディングされた表現に符号化することを含む、解決策1~3
0のいずれかに記載の方法。
【0127】
32.変換は、映像の画素値を生成するためにコーディングされた表現を復号すること
を含む、解決策1~30のいずれかに記載の方法。
【0128】
33.解決策1~32の1つ以上に記載の方法を実装するように構成されたプロセッサ
を備える、映像復号装置。
【0129】
34.解決策1~32の1つ以上に記載の方法を実装するように構成されたプロセッサ
を備える、映像符号化装置。
【0130】
35.コンピュータコードが記憶されたコンピュータプログラム製品であって、コード
は、プロセッサにより実行されると、プロセッサに、解決策1~32のいずれかに記載の
方法を実装させるコンピュータプログラム製品。
【0131】
36.本明細書に記載の方法、装置またはシステム。
【0132】
図7は、映像処理の方法例700のフローチャートである。動作702は、1つ以上の
スライスを備えるピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行うこと
を含み、この変換は、ピクチャパラメータセットを参照する1つ以上のスライスにデブロ
ッキングフィルタを適用するかどうかが、ピクチャパラメータセットに含まれる第1の構
文要素に少なくとも基づくことを規定する規則に準拠し、第1の構文要素は、このピクチ
ャに対してデブロッキングフィルタが無効化されているかどうかを示す。
【0133】
方法700のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセットを
参照しつつ、1つ以上のスライスにデブロッキングフィルタを適用するかどうかが、以下
のうち少なくとも1つにさらに基づくことを指定する。(1)ピクチャヘッダの第2の構
文要素によってデブロッキングフィルタがピクチャに対して無効化されるかどうか、(2
)デブロッキングフィルタがスライスレベルの第3の構文要素によって無効化されている
と示されているかどうか、または(3)ピクチャパラメータセットの第4の構文要素が、
デブロッキングフィルタの適用可能性のオーバーライドがピクチャレベルおよびスライス
レベルで無効化されているかどうかを示すかどうか、のうちの少なくとも1つにさらに基
づくことを規定する。方法700のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャ
パラメータセットを参照しつつ、1つ以上のスライスにデブロッキングフィルタを適用す
るかどうかが、以下に基づくことを指定する。(1)ピクチャヘッダの第2の構文要素に
よってデブロッキングフィルタがピクチャに対して無効化されるかどうか、および(2)
デブロッキングフィルタがスライスレベルの第3の構文要素によって無効化されていると
示されているかどうか、にさらに基づくことを規定する。方法700のいくつかの実施形
態において、第1の構文要素、第2の構文要素、および第3の構文要素の値が1であるこ
とは、デブロッキングフィルタが無効化されていることを示す。
【0134】
方法700のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセットを
参照しつつ、1つ以上のスライスにデブロッキングフィルタを適用するかどうかは、ピク
チャパラメータセットの第4の構文要素が、デブロッキングフィルタの適用可能性のオー
バーライドがピクチャレベルおよびスライスレベルで無効化されているかどうかを示すか
どうかのうち、少なくとも1つにさらに基づいていることを規定する。方法700のいく
つかの実施形態において、第1の構文要素の第1の値が1に等しいことは、ピクチャパラ
メータセットを参照するピクチャのためにデブロッキングフィルタが無効化されているこ
とを示し、第4の構文要素の第2の値が0に等しいことは、デブロッキングフィルタの適
用可能性のオーバーライドがピクチャレベルおよびスライスレベルで無効化されているこ
とを示す。方法700のいくつかの実施形態において、第1の構文要素の値が1であり、
第4の構文要素の値が0であることは、デブロッキングフィルタが無効化されていること
を示す。
【0135】
図8は、映像処理の方法例800のフローチャートである。動作802は、1つ以上の
スライスを備えるピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換を行うこと
を含み、この変換は、ピクチャパラメータセットを参照する1つ以上のスライスにデブロ
ッキングフィルタを適用するかどうかが、ピクチャパラメータセットに含まれる、デブロ
ッキングフィルタが無効化されているかどうかを示す構文要素のみに基づくことを規定す
る規則に準拠する。
【0136】
方法800のいくつかの実施形態において、構文要素の値が1であることは、ピクチャ
に対してデブロッキングフィルタが無効化されていることを示す。
【0137】
図9は、映像処理の方法例900のフローチャートである。動作902は、1つ以上の
スライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの変換
を行うことを含み、ビットストリームが、規則に準拠しており、この規則は、1つのスラ
イスレベルでの第1の構文要素の第1の値またはピクチャレベルでの第2の構文要素の第
2の値に基づいて、スライスまたはピクチャに対するデブロッキング動作をオーバーライ
ドするかどうかを決定することを規定し、この規則は、1つのスライスヘッダにおける第
1の構文要素が存在しないことに呼応して、第1の構文要素の第1の値は、ピクチャレベ
ルでの第2の構文要素の第2の値に依存せずに決定されることを規定する。
【0138】
方法900のいくつかの実施形態において、第1の構文要素の第1の値は、デブロッキ
ング動作がスライスレベルでオーバーライドされていないことを示す0であると判定され
る。方法800のいくつかの実施形態において、第2の構文要素の第2の値は、デブロッ
キング動作がピクチャレベルでオーバーライドされていないことを示す0であると判定さ
れる。
【0139】
図10は、映像処理の方法例1000のフローチャートである。動作1002は、1つ
以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームと
の変換を行うことを含み、このビットストリームは、規則に準拠しており、この規則は、
スライスレベルでの第1の構文要素の第1の値またはピクチャレベルでの第2の構文要素
の第2の値に基づいて、デブロッキングパラメータをスライスヘッダまたはピクチャヘッ
ダに含むかどうかを規定し、規則は、スライスヘッダに第1の構文要素が存在しないこと
に呼応して、第1の構文要素の第1の値は、ピクチャレベルでの第2の構文要素の第2の
値に依存せずに決定されることを規定する。
【0140】
方法1000のいくつかの実施形態において、第1の構文要素の第1の値は、デブロッ
キングパラメータがスライスレベルに含まれていないことを示す0であると判定される。
方法1000のいくつかの実施形態において、第2の構文要素の第2の値は、デブロッキ
ングパラメータがピクチャレベルに含まれていないことを示す0であると判定される。
【0141】
図11は、映像処理の方法例1100のフローチャートである。動作1102は、1つ
以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームと
の変換を行うことを含み、このビットストリームは、第1の構文要素および第2の構文要
素をそれぞれピクチャヘッダとスライスヘッダに含めるかどうか、あるいは推測されるか
どうかが、ピクチャパラメータセットの第3の構文要素の値に基づくことを規定するフォ
ーマット規則に準拠しており、第1の構文要素は、映像のピクチャレベルでデブロッキン
グフィルタが無効化されているかどうかを示し、第2の構文要素は、映像のスライスレベ
ルでデブロッキングフィルタが無効化されているかどうかを示し、第3の構文要素は、デ
ブロッキングフィルタが前記ピクチャパラメータセットを参照する1つ以上のピクチャに
対して有効化されるかどうかを示す。
【0142】
図12は、映像処理の方法例1200のフローチャートである。動作1202は、1つ
以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームと
の変換を行うことを含み、この変換は、デブロッキングフィルタをスライスに適用するか
どうかが、スライスヘッダおよび/またはピクチャヘッダおよび/またはスライスが参照
するピクチャパラメータセットに含まれる構文要素基づくことを規定する規則に準拠して
おり、構文要素は、デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセットレベルおよび/
またはスライスレベルおよび/またはピクチャレベルで有効化されるかどうかを示す。
【0143】
方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセット
における第1の構文要素に従ってデブロッキングフィルタが無効化されている場合、スラ
イスヘッダにおける第2の構文要素またはピクチャヘッダにおける第3の構文要素によっ
てデブロッキングフィルタを有効化することは許可されないことを規定する。方法120
0のいくつかの実施形態において、この規則は、スライスヘッダにおける第2の構文要素
および/またはピクチャヘッダにおける第3の構文要素の存在が、第1の構文要素の第1
の値に基づいており、デブロッキングフィルタの適用可能性のオーバーライドをピクチャ
レベルまたはスライスレベルで有効化するかどうかを示すフラグの第2の値に依存しない
ことをさらに規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、第1
の構文要素がピクチャパラメータセットを参照するスライスに対してデブロッキングフィ
ルタを無効化することを示すことに呼応して、第2の構文要素および/または第3の構文
要素をそれぞれスライスヘッダおよび/またはピクチャヘッダから除外することを規定す
る。方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセッ
トにおけるフラグが以下を示すことを規定する。(1)第1の構文要素がピクチャパラメ
ータセットに示されているかどうか、第2の構文要素がスライスヘッダに示されているか
、および/または第3の構文要素がピクチャに示されているかどうか、および(2)デブ
ロッキングフィルタのためのパラメータがピクチャパラメータセット、ピクチャヘッダ、
およびスライスヘッダに示されているかどうか。方法1200のいくつかの実施形態にお
いて、このフラグは、以下を示す。(1)第1の構文要素をピクチャパラメータセットか
ら除外し、第2の構文要素をスライスヘッダから除外し、および/または第3の構文要素
をピクチャから除外することと、(2)デブロッキングフィルタのパラメータをピクチャ
パラメータセット、ピクチャヘッダ、およびスライスヘッダから除外すること。
【0144】
方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセット
に存在しない第1の構文要素に従ってデブロッキングフィルタを無効化する場合、スライ
スヘッダにおける第2の構文要素またはピクチャヘッダにおける第3の構文要素によって
デブロッキングフィルタを有効化することは許可されず、第1の構文要素は一定の値に等
しいと推測されることを規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、この規
則は、ピクチャパラメータセットにおける第1の構文要素に従ってデブロッキングフィル
タを無効化する場合、スライスヘッダにおける第2の構文要素またはピクチャヘッダに存
在しない第3の構文要素によってデブロッキングフィルタを有効化することは許可されず
、第3の構文要素は第1の構文要素として同じ値を有すると推測されることを規定する。
方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセットに
おける第1の構文要素に従ってデブロッキングフィルタを無効化する場合、スライスヘッ
ダに存在しない第2の構文要素またはピクチャヘッダにおける第3の構文要素によってデ
ブロッキングフィルタを有効化することは許可されず、第2の構文要素は第1の構文要素
または第3の構文要素として同じ値を有すると推測されることを規定する。方法1200
のいくつかの実施形態において、この規則は、映像の第1の映像ユニットレベルにおいて
デブロッキングフィルタを有効化する場合、映像の第2の映像ユニットレベルにおいてデ
ブロッキングフィルタを無効化することを許可し、第2の映像ユニットレベルが第1の映
像ユニットレベルよりも低いことを規定する。
【0145】
方法1200のいくつかの実施形態において、第1の映像ユニットレベルはピクチャヘ
ッダを含み、第2の映像ユニットレベルはスライスヘッダを含む。方法1200のいくつ
かの実施形態において、1つ以上のピクチャは、1つ以上のスライスの第1のセットおよ
び1つ以上のスライスの第2のセットを含む複数のスライスを含み、規則は、1つ以上の
スライスの第1のセットに対してデブロッキングフィルタを有効化することを規定し、規
則は、1つ以上のスライスの第2のセットに対してデブロッキングフィルタを無効化する
ことを規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、スライスヘッダに含まれ
る第1の構文要素は、第2の映像ユニットレベルに対してデブロッキングフィルタが有効
化されているかどうかを示し、ピクチャヘッダにおける第2の構文要素は、第1の映像ユ
ニットレベルに対してデブロッキングフィルタが有効化されているかどうかを示し、規則
は、第1の構文要素が第2の構文要素に基づくことを規定する。方法1200のいくつか
の実施形態において、この規則は、第1の構文要素が、現在のピクチャに対してデブロッ
キングフィルタが有効であることを示す場合、第2の構文要素が、この現在のピクチャの
現在のスライスに対してデブロッキングフィルタが有効化されているかどうかを示すこと
を規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメ
ータセットが、デブロッキングフィルタの構文要素および/またはパラメータをスライス
ヘッダまたはピクチャヘッダに含むかどうかが他の構文要素に依存しないことを示す第1
のフラグを含むかどうかを、他の構文要素に依存しないかどうかをさらに規定する。方法
1200のいくつかの実施形態において、1つ以上の他の構文要素は、ピクチャレベルお
よびスライスレベルにおいてデブロッキングフィルタの適用可能性のオーバーライドが有
効化されているかどうかを示す第2のフラグを含む。
【0146】
方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、第2の構文要素がスライス
ヘッダに含まれるか、または第3の構文要素がピクチャヘッダに含まれるかが、ピクチャ
パラメータセットにおける第1のフラグおよび/または第1の構文要素に基づくと共に、
第2のフラグに依存せず、第1の構文要素は、ピクチャパラメータセットを参照するスラ
イスに対して有効化されているかどうかを示し、第2の構文要素は、デブロッキングフィ
ルタがスライスレベルに対して有効化されているかどうかを示し、第3の構文要素は、デ
ブロッキングフィルタがピクチャレベルに対して有効化されているかどうかを示すことを
規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、ピクチャパラメータセットにお
ける第1のフラグ、またはスライスヘッダにおける第2のフラグ、またはピクチャヘッダ
における第3のフラグが、デブロッキングフィルタの適用可能性のオーバーライドがピク
チャパラメータセットレベル、またはピクチャレベル、またはスライスレベルでそれぞれ
有効化されているかどうかを示し、規則は、以下を規定する。(1)デブロッキングフィ
ルタがピクチャパラメータセットレベルで有効化されるかどうかを示すピクチャパラメー
タセットにおける第1の構文要素、または(2)デブロッキングフィルタがスライスレベ
ルで有効化されるかどうかを示すスライスヘッダにおける第2の構文要素、または(3)
デブロッキングフィルタがピクチャレベルで有効化されるかどうかを示すピクチャヘッダ
における第3の構文要素を除いて、第1のフラグまたは第2のフラグまたは第3のフラグ
が、デブロッキングフィルタのパラメータをオーバーライドするように構成されているだ
けであること。方法1200のいくつかの実施形態において、第1の構文要素は、規則に
従って第1のフラグの前にあるピクチャパラメータセットに選択的に含まれる、規則に従
って第2のフラグの前にあるスライスヘッダに選択的に含まれる、または規則に従って第
3の構文要素が第3のフラグの前にあるピクチャヘッダに選択的に含まれ、規則は、第1
のフラグ、第2のフラグ、または第3のフラグがピクチャパラメータセット、スライスヘ
ッダ、またはピクチャヘッダにそれぞれ含まれるかは、それぞれ第1の構文要素、第2の
構文要素、または第3の構文要素それぞれに基づくことを規定する。
【0147】
方法1200のいくつかの実施形態において、構文要素は、第1の構文要素を含み、こ
の規則は、ピクチャパラメータセットが、このピクチャパラメータセットを参照する1つ
以上のスライスに対してデブロッキングフィルタを有効化するかどうかを示す第1の構文
要素を含むことをさらに規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、この規
則は、ピクチャパラメータセットが、このピクチャパラメータセットを参照する1つ以上
のスライスに対してデブロッキングフィルタを有効化するかどうかを示す第1の構文要素
を含むかどうかを、このピクチャパラメータセットにおける他の構文要素に依存しないこ
とをさらに規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、映像の
第1の映像ユニットレベルにおいてデブロッキングフィルタが無効化される場合、この映
像の第2の映像ユニットレベルにおける1つ以上の構文要素が存在せず、このデブロッキ
ングフィルタが無効化されており、第1の映像ユニットレベルが第2の映像ユニットレベ
ルよりも高いことを示す、第1の映像ユニットレベルにおける第1の構文要素の値に等し
いと推測されることをさらに規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、こ
の規則は、デブロッキングフィルタのためのグローバル制御が存在するかどうかを示すピ
クチャパラメータセットにおける構文要素をさらに規定し、この構文要素は、以下でのみ
構成される。(1)ピクチャパラメータセットレベルまたはピクチャレベルまたはスライ
スレベルにおいてデブロッキングフィルタの適用可能性のオーバーライドが有効化されて
いるかどうかを示す、ピクチャパラメータセットまたはピクチャヘッダまたはスライスヘ
ッダにおける1つ以上のフラグ、および(2)ピクチャパラメータセット、ピクチャヘッ
ダまたはスライスヘッダにおけるデブロッキングフィルタのパラメータの存在を制御する
【0148】
方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、フラグが、デブロッキング
フィルタの適用可能性またはデブロッキングフィルタのパラメータの第1のセットのいず
れかに対してオーバーライドが有効化されているかどうかを示すことをさらに規定する。
方法1200のいくつかの実施形態において、フラグは、ピクチャパラメータセットまた
はピクチャヘッダまたはスライスヘッダに含まれる。方法1200のいくつかの実施形態
において、この規則は、フラグがデブロッキングフィルタの適用可能性のためにオーバー
ライドが有効化されているかどうかを示す場合、(1)デブロッキングフィルタのパラメ
ータの第1のセットは、映像の第1の映像ユニットレベルのみに含まれ、(2)デブロッ
キングフィルタを第2の映像ユニットレベルに対して有効化することに呼応して、第1の
映像ユニットレベルのデブロッキングフィルタのパラメータの第1のセットから、第2の
映像ユニットレベルに対してデブロッキングフィルタのパラメータの第2のセットを推測
し、第1の映像ユニットレベルは第2の映像ユニットレベルよりも高いことをさらに規定
する。方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、このフラグが、この映
像の第1の映像ユニットレベルに含まれるこのデブロッキングフィルタのパラメータの第
1のセットに対してこのオーバーライドが有効化されているかどうかを示す場合、以下を
さらに規定する。(1)デブロッキングフィルタの適用可能性は、第1の映像ユニットレ
ベルにおいてのみ含まれ、(2)デブロッキングフィルタを第2の映像ユニットレベルに
対して有効化することに呼応して、第1の映像ユニットレベルのデブロッキングフィルタ
のパラメータの第1のセットから、第2の映像ユニットレベルに対してデブロッキングフ
ィルタのパラメータの第2のセットを推測し、第1の映像ユニットレベルは第2の映像ユ
ニットレベルよりも高い。
【0149】
方法1200のいくつかの実施形態において、第1の映像ユニットレベルはピクチャパ
ラメータセットを含み、第2の映像ユニットレベルはピクチャヘッダまたはスライスヘッ
ダを含む。方法1200のいくつかの実施形態において、構文要素は、映像の第1の映像
ユニットレベルの第1の構文要素と、映像の第2の映像ユニットレベルの第2の構文要素
を含み、第1の構文要素および第2の構文要素は、デブロッキングフィルタが第1の映像
ユニットレベルおよび第2の映像ユニットレベルでそれぞれ有効化されるかどうかを示し
、第1の映像ユニットレベルが第2の映像ユニットレベルよりも高く、この規則は、第1
の映像ユニットレベルにおいてデブロッキングフィルタを無効化することを示す第1の構
文要素に呼応して、第2の構文要素のオーバーライドが許可されないことをさらに規定す
る。方法1200のいくつかの実施形態において、第1の映像ユニットレベルはピクチャ
パラメータセットを含み、第2の映像ユニットレベルはピクチャヘッダまたはスライスヘ
ッダを含む。方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、第2の構文を第
2の映像ユニットレベルに含めるかどうかは、第1の構文要素が、第1の映像ユニットレ
ベルにおいてデブロッキングフィルタの制御を許可することを示すかどうかに基づくこと
を規定する。
【0150】
方法1200のいくつかの実施形態において、構文要素は、映像の第1の映像ユニット
レベルの第1の構文要素と、映像の第2の映像ユニットレベルの第2の構文要素を含み、
第1の構文要素および第2の構文要素は、デブロッキングフィルタが第1の映像ユニット
レベルおよび第2の映像ユニットレベルでそれぞれ有効化されるかどうかを示し、規則は
、デブロッキングフィルタが、第2の構文要素が前記第2の映像ユニットレベルに存在し
ないことに呼応して、第2の映像ユニットレベルに対して特定の状態を有すると推測され
ることを規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、この特定の状態は、第
1の構文要素が示すデブロッキングフィルタの状態を無効化する、または有効化する、ま
たは同じにすることを含む。方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、
ピクチャパラメータセットが、デブロッキングフィルタのためのグローバル制御が存在す
るかどうかを示す構文要素を除外することを規定し、この規則は、このピクチャパラメー
タセットが、このデブロッキングフィルタが有効化されているかどうかを示す第1の構文
要素を含み、この第1の構文要素がこの構文要素に依存しないことを規定する。方法12
00のいくつかの実施形態において、第2の構文要素は、デブロッキングフィルタの適用
可能性のオーバーライドが許可されるかどうかを示し、規則は、このピクチャパラメータ
セットに、この第2の構文要素を含めるかどうかは、デブロッキングフィルタが有効化さ
れていることを示す第1の構文要素に基づくことを規定する。方法1200のいくつかの
実施形態において、規則は、デブロッキングフィルタに対するパラメータをピクチャパラ
メータセットに含めるかどうかが、デブロッキングフィルタの適用可能性のオーバーライ
ドの無効化が許可されていることを示す第2の構文要素に基づくことを規定する。
【0151】
方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセット
が、デブロッキングフィルタのためのグローバル制御が存在するかどうかを示す構文要素
を除外することを規定し、この規則は、このピクチャパラメータセットが、このデブロッ
キングフィルタの適用可能性のオーバーライドが許可されているかどうかを示す第1の構
文要素を含み、この第1の構文要素がこの構文要素に依存しないことを規定する。方法1
200のいくつかの実施形態において、第2の構文要素は、デブロッキングフィルタが有
効化されているかどうかを示し、規則は、このピクチャパラメータセットに、この第2の
構文要素を含めるかどうかは、デブロッキングフィルタの適用可能性のオーバーライドが
許可されていることを示す第1の構文要素に基づくことを規定する。方法1200のいく
つかの実施形態において、規則は、デブロッキングフィルタに対するパラメータをピクチ
ャパラメータセットに含めるかどうかが、デブロッキングフィルタが有効化されているこ
とを示す第2の構文要素に基づくことを規定する。方法1200のいくつかの実施形態に
おいて、この規則は、ピクチャヘッダが、このピクチャヘッダまたはスライスヘッダがデ
ブロッキングフィルタが有効化されているかどうかおよび/またはこのデブロッキングフ
ィルタのパラメータを示す1つ以上の構文要素を含むかどうかを示す構文要素を含むこと
を規定する。
【0152】
方法1200のいくつかの実施形態において、この規則は、構文要素をピクチャパラメ
ータセットから除外することを規定する。方法1200のいくつかの実施形態において、
この規則は、ピクチャヘッダおよびスライスヘッダの各々が、デブロッキングフィルタが
有効化されているかどうかおよび/またはデブロッキングフィルタのパラメータを示す1
つ以上の構文要素を含むことを規定する。
【0153】
図13は、映像処理の方法例1300のフローチャートである。動作1302は、1つ
以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームと
の変換を行うことを含み、この変換は、デブロッキングフィルタをスライスに適用するか
どうかが、スライスが参照するシーケンスパラメータセットに含まれる構文要素に基づく
ことを規定する規則に準拠しており、構文要素は、デブロッキングフィルタが有効化され
たかを示す第1の構文要素、および/またはデブロッキングフィルタのパラメータの第1
のセットを示す構文要素のセットを含む。
【0154】
方法1300のいくつかの実施形態において、この規則は、映像の第1の映像ユニット
レベルのシーケンスパラメータセットにおける第1の構文要素が、映像の第2の映像ユニ
ットレベルにおいてデブロッキングフィルタが有効であり、第1の映像ユニットレベルが
第2の映像ユニットレベルよりも高いかどうかを示す第2の構文要素によってオーバーラ
イドされることをさらに規定する。
【0155】
方法1300のいくつかの実施形態において、この規則は、映像の第1の映像ユニット
レベルのシーケンスパラメータセットに示されるデブロッキングフィルタのパラメータの
第1のセットが、映像の第2の映像ユニットレベルに示されるデブロッキングフィルタの
パラメータの第2のセットによってオーバーライドされ、第1の映像ユニットレベルが第
2の映像ユニットレベルよりも高いことをさらに規定する。方法1300のいくつかの実
施形態において、第2の映像ユニットレベルは、ピクチャパラメータセット、ピクチャヘ
ッダ、またはスライスヘッダを含む。
【0156】
図14は、映像処理の方法例1400のフローチャートである。動作1402は、1つ
以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームと
の変換を行うことを含み、前記変換は、デブロッキングフィルタをスライスに適用するか
どうかは、映像ユニットレベルに含まれる非バイナリ構文要素に基づくことを規定する規
則に準拠しており、非バイナリ構文要素は、デブロッキングフィルタを1つ以上のスライ
スに適用するかどうか、および/またはどのようにしてデブロッキングフィルタを1つ以
上のスライスに適用するかを示す。
【0157】
方法1400のいくつかの実施形態において、映像ユニットレベルは、ピクチャパラメ
ータセットまたはシーケンスパラメータセットを含む。方法1400のいくつかの実施形
態において、この規則は、非バイナリ構文要素がデブロッキングモードを示すことを規定
し、この非バイナリ構文要素はNビットを含む。方法1400のいくつかの実施形態にお
いて、N=2である。方法1400のいくつかの実施形態において、この規則は、非バイ
ナリ構文要素の第1の値が、デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセットを参照
するすべてのスライスに適用されないことを規定し、この規則は、この非バイナリ構文要
素の第2の値が、ベータおよびtCに対して0値のデブロッキングパラメータオフセット
を使用してこのピクチャパラメータセットを参照するすべてのスライスにデブロッキング
フィルタが適用されることを規定し、この規則は、この非バイナリ構文要素の第3の値が
、ピクチャパラメータセットに明示的に含まれるベータおよびtCに対してデブロッキン
グパラメータオフセットを使用してこのピクチャパラメータセットを参照するすべてのス
ライスにデブロッキングフィルタが適用されることを規定し、この規則は、非バイナリ構
文要素の第1の値が、デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセットを参照するス
ライスに適用されるかどうかが、スライスのピクチャヘッダまたはスライスヘッダに存在
するパラメータによって制御されることを規定する。方法1400のいくつかの実施形態
において、この規則は、デブロッキングフィルタのパラメータがピクチャパラメータセッ
トに含まれているかどうかが、非バイナリ構文要素の値に基づくことを規定する。
【0158】
方法1400のいくつかの実施形態において、この規則は、値が特定条件を満たすこと
に呼応して、デブロッキングフィルタのパラメータがピクチャパラメータセットに含まれ
、値がこの特定の条件を満たさないことに呼応して、デブロッキングフィルタのパラメー
タが0であると推測することを規定する。方法1400のいくつかの実施形態において、
この特定の条件は、この値が整数よりも大きいかどうかを含む。方法1400のいくつか
の実施形態において、この規則は、非バイナリ構文要素の値が、構文要素がピクチャパラ
メータセットに含まれるかどうかを制御することを規定し、この構文要素は、ピクチャヘ
ッダまたはスライスヘッダがデブロッキングフィルタを有効化するかどうかおよび/また
はデブロッキングフィルタのパラメータを示す構文要素を含むかどうかを規定する。方法
1400のいくつかの実施形態において、この規則は、非バイナリ構文要素の値が特定の
条件を満たすことに呼応して、この構文要素をこのピクチャパラメータセットに含めるこ
とを規定する。方法1400のいくつかの実施形態において、この特定の条件は、この値
が整数に等しいかどうかを含む。方法1400のいくつかの実施形態において、この規則
は、構文要素をピクチャパラメータセットから除外することに呼応して、構文要素は一定
の値を有すると推測することを規定する。方法1400のいくつかの実施形態において、
この規則は、非バイナリ構文要素の値が、構文要素をピクチャヘッダまたはスライスヘッ
ダに含めるかどうかを制御し、この構文要素が、デブロッキングフィルタを有効化するか
どうか、および/またはデブロッキングフィルタのパラメータを示すことを規定する。
【0159】
方法1400のいくつかの実施形態において、この規則は、非バイナリ構文要素の値が
特定の条件を満たすことに呼応して、映像のピクチャレベルでデブロッキングフィルタを
有効化するかどうかを示す構文要素をピクチャヘッダに示すことを規定する。方法140
0のいくつかの実施形態において、この規則は、非バイナリ構文要素の値が特定の条件を
満たすことに呼応して、映像のスライスレベルでデブロッキングフィルタを有効化するか
どうかを示す構文要素をスライスヘッダに示すことを規定する。方法1400のいくつか
の実施形態において、この特定の条件は、この値が整数に等しいかどうかを含む。
【0160】
図15は、映像処理の方法例1500のフローチャートである。動作1502は、1つ
以上のスライスを含む1つ以上のピクチャを含む映像と、この映像のビットストリームと
の変換を行うことを含む、前記変換は、以下を規定する。(1)デブロッキングフィルタ
は、映像のピクチャレベルまたは映像のスライスレベルで有効化されることと、(2)ベ
ータおよびtCの0値デブロッキングパラメータオフセットをデブロッキングフィルタの
パラメータに使用すること。
【0161】
方法1500のいくつかの実施形態において、この規則は、ピクチャパラメータセット
が、デブロッキングフィルタのデフォルトパラメータが、ベータおよびtCの0値デブロ
ッキングパラメータオフセットまたはユーザ定義のベータおよびtCオフセットのいずれ
に関連付けられているかを示す1つ以上の構文要素を含むことを規定する。方法1500
のいくつかの実施形態において、ピクチャパラメータセットは、1つ以上の構文要素がデ
ブロッキングフィルタに対するデフォルトパラメータがユーザ定義のベータおよびtCオ
フセットに関連付けられていることを示す1つ以上の構文要素に呼応して、ユーザ定義の
ベータおよびtCオフセットを含む。方法1500のいくつかの実施形態において、デブ
ロッキングフィルタのパラメータおよびデブロッキングフィルタのデフォルトパラメータ
は、映像のピクチャレベルまたは映像のスライスレベルで選択的にオーバーライドされる
。方法1500のいくつかの実施形態において、この規則は、映像の映像ユニットレベル
が、ベータおよびtCのための0値デブロッキングパラメータオフセットが使用されるか
、またはユーザ定義のベータおよびtCオフセットが使用されるかを示す1つ以上の構文
要素を含むことを規定する。方法1500のいくつかの実施形態において、映像ユニット
のレベルは、1つ以上の構文要素がユーザ定義のベータおよびtCオフセットを使用する
ことを示すことに呼応して、ユーザ定義のベータおよびtCオフセットを含む。方法15
00のいくつかの実施形態において、映像ユニットレベルは、シーケンスパラメータセッ
ト、ピクチャパラメータセット、ピクチャヘッダ、またはスライスヘッダを含む。
【0162】
図16は、映像処理の方法例1600のフローチャートである。動作1602は、映像
の映像ブロックと映像のビットストリームとの変換のために、規則に従って、この映像ブ
ロックに対応する予測ブロックのサイズを決定することを含む。動作1604は、この決
定に基づいて、変換を行うことを含み、規則は、予測ブロックの第1のサイズは、オプテ
ィカルフロー技術を使用した予測微調整を映像ブロックをコーディングするために使用す
るかどうかに呼応して決定することを規定し、映像ブロックは、第2のサイズを有し、ア
フィンマージモードまたはアフィン高度動きベクトル予測モードを使用してコーディング
される。
【0163】
方法1600のいくつかの実施形態において、予測ブロックの第1のサイズの第1の幅
および第1の高さは、(M+M0)および(N+N0)によってそれぞれ示され、映像ブ
ロックの第2のサイズの第2の幅および第2の高さは、MおよびNによってそれぞれ示さ
れ、M0は0以上であり、N0は0以上である。方法1600のいくつかの実施形態にお
いて、M0およびN0は両方とも0に等しくない。方法1600のいくつかの実施形態に
おいて、M0およびN0は2に等しい。方法1600のいくつかの実施形態において、オ
プティカルフロー技術を使用した予測微調整が利用されるかどうかを示すフラグは、予測
ブロックの第1のサイズに拡張サンプルを含むかどうか、および/または予測ブロックの
第1のサイズに拡張サンプルをいくつ含むかを制御する。方法1600のいくつかの実施
形態において、予測ブロックの第1のサイズは、拡張サンプルの数に基づいており、拡張
サンプルの数は、第1の映像ブロックがアフィンマージモードを使用してコーディングさ
れたものであるか、またはアフィン高度動きベクトル予測モードからコーディングされた
ものであるかに依存しない。方法1600のいくつかの実施形態において、予測ブロック
の第1のサイズの第1の幅および第1の高さは、(M+X)および(N+Y)でそれぞれ
示され、映像ブロックの第2のサイズの第2の幅および第2の高さは、MおよびNでそれ
ぞれ示され、Xは、ある幅に対する拡張サンプルの数である。Yは、ある高さに対する拡
張サンプルの数である。方法1600のいくつかの実施形態において、XおよびYは0に
等しい。方法1600のいくつかの実施形態において、XおよびYは2に等しい。
【0164】
方法1600のいくつかの実施形態において、フラグの値が、オプティカルフロー技術
を使用した予測微調整を利用することを示すことに呼応して、XおよびYは2に等しくな
る。方法1600のいくつかの実施形態において、フラグの値は1に等しい。方法160
0のいくつかの実施形態において、予測ブロックの第1のサイズは、オプティカルフロー
技術を使用した予測微調整が利用されるかどうかを示すフラグの値に基づく境界拡張サイ
ズに基づいており、この境界拡張サイズは、映像ブロックの第2のサイズを増加させて予
測ブロックの第1のサイズを得るための拡張サンプルの数を示す。方法1600のいくつ
かの実施形態において、拡張サンプルの数は0である。方法1600のいくつかの実施形
態において、拡張サンプルの数は2である。方法1600のいくつかの実施形態において
、オプティカルフロー技術を使用する予測微調整は、映像ブロックのサブブロックに基づ
くアフィン動き補償予測を微調整することを含み、続いて、オプティカルフロー方程式に
よって導出された差を加算することによって、映像ブロックの輝度予測サンプルを微調整
する。方法1600のいくつかの実施形態において、アフィンマージモードは、現在のコ
ーディングユニットの空間的近傍のコーディングユニットの動き情報と、現在のコーディ
ングユニットに使用されるべきサブブロックマージ候補リストからのアフィンマージ候補
を示すインデックスをビットストリームに含むこととに基づいて、映像ブロックの現在の
コーディングユニットの制御点動きベクトルを生成することを含む。方法1600のいく
つかの実施形態において、アフィン高度動きベクトル予測モードは、ビットストリームに
以下を含むことを含む。(1)アフィン高度動きベクトル予測モードが使用されるかどう
かを示す、映像ブロックのコーディングユニットレベルのアフィンフラグ、(2)4パラ
メータアフィンまたは6パラメータアフィンが使用されるかどうかを示す第2のフラグ、
(3)コーディングユニットレベルの制御点動きベクトル予測子インデックス、および(
4)映像ブロックの現在のコーディングユニットの制御点動きベクトルと制御点動きベク
トルに対応する予測子制御点動きベクトルとの差。
【0165】
図17は、映像処理の方法例1700のフローチャートである。動作1702は、1つ
以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームと
の変換を行うことを含み、規則は、第1の構文要素がピクチャレベルまたはスライスレベ
ルよりも高い映像レベルで示されることを規定し、前記第1の構文要素が前記ピクチャレ
ベルまたは前記スライスレベルが量子化パラメータデルタを含むかどうかを示すことを規
定する。
【0166】
方法1700のいくつかの実施形態において、映像レベルは、シーケンスパラメータセ
ットレベルまたはピクチャパラメータセットレベルであり、第1の構文要素は、ピクチャ
レベルまたはスライスレベルが輝度量子化パラメータデルタまたは彩度量子化パラメータ
デルタを含むことを有効化するかどうかを示す。方法1700のいくつかの実施形態にお
いて、この規則は、輝度量子化パラメータデルタがピクチャヘッダおよび/またはスライ
スヘッダに含まれているかどうかが、この輝度量子化パラメータデルタが存在するかどう
かを示す第1の構文要素に基づくことを規定する。方法1700のいくつかの実施形態に
おいて、この規則は、第1の構文要素が、輝度量子化パラメータデルタがピクチャレベル
またはスライスレベルに存在しないことを示すことに呼応して、輝度量子化パラメータデ
ルタをピクチャヘッダおよびスライスヘッダに含めることを許可しないことを規定する。
方法1700のいくつかの実施形態において、この規則は、第1の構文要素が、輝度量子
化パラメータデルタがピクチャレベルまたはスライスレベルにないことを示すことに呼応
して、輝度量子化パラメータデルタをピクチャヘッダまたはスライスヘッダに含めること
が許可されないことを規定する。方法1700のいくつかの実施形態において、この規則
は、輝度量子化パラメータデルタがピクチャヘッダに存在しないと、輝度量子化パラメー
タデルタが一定の値を有すると推測されることを規定する。方法1700のいくつかの実
施形態において、この規則は、輝度量子化パラメータデルタがスライスヘッダに存在しな
いことに呼応して、輝度量子化パラメータデルタを一定の値であると推測することを規定
する。方法1700のいくつかの実施形態において、この規則は、第1の構文要素が、輝
度量子化パラメータデルタがピクチャヘッダに含まれるかまたはスライスヘッダに含まれ
るかを規定するフラグをピクチャパラメータセットに含めるかどうかを制御することを規
定する。方法1700のいくつかの実施形態において、この規則は、第1の構文要素が、
輝度量子化パラメータデルタがピクチャレベルまたはスライスレベルに存在しないことを
示すことに呼応して、このフラグをピクチャパラメータセットから除外することを規定す
る。方法1700のいくつかの実施形態において、この規則は、フラグがピクチャパラメ
ータセットに存在しないことに呼応して、このフラグが一定の値を有すると推測すること
を規定する。
【0167】
図18は、映像処理の方法例1800のフローチャートである。動作1802は、1つ
以上のスライスを含む1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリームとの
変換を行うことを含み、第1の規則は、第1の映像レベルの第1のフラグが1つ以上の彩
度量子化パラメータオフセットを第1の映像レベルに含めるかどうかを示すことを規定し
、この第1の映像レベルは、スライスレベルより高く、第2の規則は、第2の映像レベル
の第2のフラグが1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットをピクチャヘッダまたはス
ライスヘッダに含めるかどうかを示すことを規定し、第2の映像レベルは、ピクチャレベ
ルより高い。
【0168】
方法1800のいくつかの実施形態において、第2の規則は、ピクチャパラメータセッ
トにおける第2のフラグが、1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットがピクチャヘッ
ダに含まれているかまたはスライスヘッダに含まれているかを示すことを規定する。方法
1800のいくつかの実施形態において、第2の規則は、第2のフラグが、1つ以上の彩
度量子化パラメータオフセットがピクチャヘッダに含まれていることを示すことに呼応し
て、1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットをスライスヘッダから除外することを規
定する。方法1800のいくつかの実施形態において、第2の規則は、第2のフラグが、
1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットがピクチャヘッダから除外されることを示す
ことに呼応して、1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットがスライスヘッダに選択的
に含まれることを規定する。方法1800のいくつかの実施形態において、ピクチャヘッ
ダのための1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットは、1つ以上の彩度量子化パラメ
ータオフセットをピクチャヘッダから除外することに呼応して、一定の値であると推測さ
れる。方法1800のいくつかの実施形態において、スライスヘッダのための1つ以上の
彩度量子化パラメータオフセットは、1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットをスラ
イスヘッダから除外することに呼応して、一定の値であると推測される。方法1800の
いくつかの実施形態において、第2の規則は、第2のフラグが、ピクチャヘッダに輝度量
子化パラメータデルタが含まれているかまたはスライスヘッダに含まれているかをさらに
示すことを規定する。
【0169】
方法1800のいくつかの実施形態において、第2の規則は、シーケンスパラメータセ
ットおよび/またはピクチャパラメータセットにおける第2のフラグが、1つ以上の彩度
量子化パラメータオフセットがピクチャヘッダに含まれているかおよび/またはスライス
ヘッダに含まれているかを示すことを規定する。方法1800のいくつかの実施形態にお
いて、第2の規則は、第2のフラグが、1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットがピ
クチャレベルおよびスライスレベルに存在しないことを示すことに呼応して、1つ以上の
彩度量子化パラメータオフセットをピクチャヘッダおよびスライスヘッダに含めることを
許可しないことを規定する。方法1800のいくつかの実施形態において、第2の規則は
、第2のフラグが、ピクチャパラメータセットに別のフラグを含むかどうかを制御するこ
とを規定し、その別のフラグは、1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットをピクチャ
レベルまたはスライスレベルに含むかどうかを示す。方法1800のいくつかの実施形態
において、第2の規則は、第2のフラグが1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットを
ピクチャヘッダまたはスライスヘッダから除外することを示すことに呼応して、ピクチャ
パラメータセットが別のフラグを除外することを規定する。方法1800のいくつかの実
施形態において、第2の規則は、別のフラグがピクチャパラメータセットに存在しないこ
とに呼応して、別のフラグが一定の値を有すると推測することを規定する。方法1800
のいくつかの実施形態において、第2の規則は、量子化パラメータデルタと彩度量子化パ
ラメータオフセットとが同じヘッダに含まれることを規定する。方法1800のいくつか
の実施形態において、第2の規則は、量子化パラメータデルタをピクチャヘッダに含むこ
とに呼応して、1つ以上の彩度量子化パラメータオフセットをスライスヘッダに含めるこ
とを許可しないことを規定する。方法1800のいくつかの実施形態において、第2の規
則は、量子化パラメータデルタをスライスヘッダに含むことに呼応して、1つ以上の彩度
量子化パラメータオフセットをピクチャヘッダに含めることを許可しないことを規定する
【0170】
図19は、映像処理の方法例1900Aのフローチャートである。動作1902Aは、
1つ以上のスライスを備える1つ以上のピクチャを含む映像とこの映像のビットストリー
ムとの変換を行うことを含み、ビットストリームは、コーディングブロック細分割値を示
す第1の構文要素を含み、コーディングブロック細分割値は、規則に従った範囲を有する
【0171】
方法1900Aのいくつかの実施形態において、この規則は、cu_qp_delta
_absおよびcu_qp_delta_sign_flagを伝達するイントラスライ
スにおけるコーディングユニットのコーディングブロック細分割値の範囲が、4分木リー
フをスライスにマルチタイプツリー分割することに起因するコーディングユニットの最大
階層深さを規定するビットストリームにおける第2の構文要素に依存しないことを規定す
る。方法1900Aのいくつかの実施形態において、この規則は、この範囲が0~2*(
CtbLog2SizeY-MinQtLog2SizeIntraY)+2*(Ctb
Log2SizeY-MinCbLog2SizeY)であることを規定する。方法19
00Aのいくつかの実施形態において、この規則は、その範囲が0~2*(CtbLog
2SizeY-MinQtLog2SizeIntraY)+2*min(ph_max
_mtt_hierarchy_depth_intra_slice_luma,Ct
bLog2SizeY-MinCbLog2SizeY)であり、ph_max_mtt
_hierarchy_depth_intra_slice_lumaは、第2の構文
要素であることを規定する。
【0172】
方法1900Aのいくつかの実施形態において、この規則は、cu_chroma_q
p_offset_flagを伝達するイントラスライスにおけるコーディングユニット
のコーディングブロック細分割値の範囲が、4分木リーフをスライスにマルチタイプツリ
ー分割することに起因するコーディングユニットの最大階層深さを規定するビットストリ
ームにおける第2の構文要素に依存しないことを規定する。方法1900Aのいくつかの
実施形態において、この規則は、この範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-Mi
nQtLog2SizeIntraY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCb
Log2SizeY)であることを規定する。方法1900Aのいくつかの実施形態にお
いて、この規則は、範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog2S
izeIntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_de
pth_intra_slice_luma,CtbLog2SizeY-MinCbL
og2SizeY)であり、ph_max_mtt_hierarchy_depth_
intra_slice_lumaは、第2の構文要素であることを規定する。方法19
00Aのいくつかの実施形態において、この規則は、cu_qp_delta_absお
よびcu_qp_delta_sign_flagをイントラスライスにおいて伝達する
コーディングユニットのコーディングブロック細分割値の範囲が、4分木リーフをスライ
スにマルチタイプツリー分割することに起因するコーディングユニットの最大階層深さを
規定するビットストリームにおける第2の構文要素に依存しないことを規定する。方法1
900Aのいくつかの実施形態において、この規則は、この範囲が0~2*(CtbLo
g2SizeY-MinQtLog2SizeInterY)+2*(CtbLog2S
izeY-MinCbLog2SizeY)であることを規定する。方法1900Aのい
くつかの実施形態において、この規則は、その範囲が0~2*(CtbLog2Size
Y-MinQtLog2SizeIntraY)+2*min(ph_max_mtt_
hierarchy_depth_inter_slice,CtbLog2SizeY
-MinCbLog2SizeY)であり、ph_max_mtt_hierarchy
_depth_inter_sliceは第2の構文要素であることを規定する。
【0173】
方法1900Aのいくつかの実施形態において、この規則は、cu_chroma_q
p_offset_flagをインタースライスにおいて伝達するコーディングユニット
のコーディングブロック細分割値の範囲は、4分木リーフをスライスにマルチタイプツリ
ー分割することに起因するコーディングユニットの最大階層深さを規定するビットストリ
ームにおける第2の構文要素に依存しないことを規定する。方法1900Aのいくつかの
実施形態において、この規則は、この範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-Mi
nQtLog2SizeInterY)+2*(CtbLog2SizeY-MinCb
Log2SizeY)であることを規定する。方法1900Aのいくつかの実施形態にお
いて、この規則は、その範囲が0~2*(CtbLog2SizeY-MinQtLog
2SizeIntraY)+2*min(ph_max_mtt_hierarchy_
depth_inter_slice,CtbLog2SizeY-MinCbLog2
SizeY)であり、ph_max_mtt_hierarchy_depth_int
er_sliceは第2の構文要素であることを規定する。
【0174】
方法700~1900Aのいくつかの実施形態において、変換を実行することは、映像
をビットストリームに符号化することを含む。方法700~1900Aのいくつかの実施
形態において、変換を実行することは、映像からビットストリームを生成することを含み
、方法は、ビットストリームを非一時的なコンピュータ可読記録媒体に記憶することをさ
らに含む。方法700~1900Aのいくつかの実施形態において、変換を実行すること
は、ビットストリームから映像を復号することを含む。いくつかの実施形態において、映
像復号装置は、方法700~1900Aの動作を実装するように構成された処理装置を含
む。いくつかの実施形態において、映像符号化装置は、方法700~1900Aの動作を
実装するように構成された処理装置を含む。いくつかの実施形態において、コンピュータ
命令が記憶されたコンピュータプログラム製品は、処理装置により実行されることにより
、処理装置に方法700~1900Aの動作を実装させる。いくつかの実施形態において
、方法700~1900Aの動作に従って生成されたビットストリームを記憶する非一時
的なコンピュータ可読記憶媒体。いくつかの実施形態において、処理装置に方法700~
1900Aの動作を実装させる命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。い
くつかの実施形態において、方法(s)700~1900Aの動作に従って映像のビット
ストリームを生成し、このビットストリームをコンピュータ可読プログラム媒体に記憶す
るステップを含む、ビットストリーム生成方法。いくつかの実施形態において、本願明細
書に開示される方法またはシステムに従って、方法、装置、生成されたビットストリーム
を提供する。
【0175】
本明細書では、「映像処理」という用語は、映像符号化、映像復号、映像圧縮、または
映像展開を指してよい。例えば、映像圧縮アルゴリズムは、映像の画素表現から対応する
ビットストリーム表現への変換、またはその逆の変換中に適用されてもよい。現在の映像
ブロックのビットストリーム表現は、例えば、構文によって規定されるように、ビットス
トリーム内の同じ場所または異なる場所に拡散されるビットに対応していてもよい。例え
ば、1つのマクロブロックは、変換およびコーディングされた誤り残差値の観点から、且
つビットストリームにおけるヘッダおよび他のフィールドにおけるビットを使用して符号
化されてもよい。さらに、変換中、デコーダは、上記解決策で説明されているように、判
定に基づいて、いくつかのフィールドが存在しても存在しなくてもよいという知識を持っ
て、ビットストリームを構文解析してもよい。同様に、エンコーダは、特定の構文フィー
ルドが含まれるべきであるか、または含まれないべきであるかを判定し、構文フィールド
をコーディングされた表現に含めるか、またはコーディングされた表現から除外すること
によって、それに応じてコーディングされた表現を生成してもよい。
【0176】
本明細書に記載された開示された、およびその他の解決策、実施例、実施形態、モジュ
ール、および機能動作の実装形態は、本明細書に開示された構造およびその構造的等価物
を含め、デジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しく
はハードウェアで実施されてもよく、またはそれらの1つ以上の組み合わせで実施しても
よい。開示された、およびその他の実施形態は、1または複数のコンピュータプログラム
製品、すなわち、データ処理装置によって実装されるため、またはデータ処理装置の動作
を制御するために、コンピュータ可読媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令
の1または複数のモジュールとして実施することができる。このコンピュータ可読媒体は
、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝播信号をもた
らす物質の組成物、またはこれらの1または複数の組み合わせであってもよい。「データ
処理装置」という用語は、例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複
数のプロセッサ、もしくはコンピュータを含む、データを処理するためのすべての装置、
デバイス、および機械を含む。この装置は、ハードウェアの他に、当該コンピュータプロ
グラムの実行環境を作るコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタッ
ク、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはこれらの1または複
数の組み合わせを構成するコードを含むことができる。伝播信号は、人工的に生成した信
号、例えば、機械で生成した電気、光、または電磁信号であり、適切な受信装置に送信す
るための情報を符号化するために生成される。
【0177】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション
、スクリプト、またはコードとも呼ばれる)は、コンパイルされた言語または解釈された
言語を含む任意の形式のプログラミング言語で記述することができ、また、それは、スタ
ンドアロンプログラムとして、またはコンピューティング環境で使用するのに適したモジ
ュール、コンポーネント、サブルーチン、または他のユニットとして含む任意の形式で展
開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムにおけるフ
ァイルに対応するとは限らない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持する
ファイルの一部(例えば、マークアップ言語文書に格納された1または複数のスクリプト
)に記録されていてもよいし、当該プログラム専用の単一のファイルに記憶されていても
よいし、複数の調整ファイル(例えば、1または複数のモジュール、サブプログラム、ま
たはコードの一部を格納するファイル)に記憶されていてもよい。コンピュータプログラ
ムを、1つのサイトに位置する1つのコンピュータ、または複数のサイトに分散され通信
ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータで実行させるように展開するこ
とも可能である。
【0178】
本明細書に記載された処理およびロジックフローは、入力データ上で動作し、出力を生
成することによって機能を実行するための1または複数のコンピュータプログラムを実行
する1または複数のプログラマブルプロセッサによって行うことができる。処理およびロ
ジックフローはまた、特定用途のロジック回路、例えば、FPGA(Field Pro
grammable Gate Array)またはASIC(Application
Specific Integrated Circuit)によって行うことができ
、装置はまた、特別目的のロジック回路として実装することができる。
【0179】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例えば、汎用および専用マイク
ロプロセッサの両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1または複数の
プロセッサを含む。一般的に、プロセッサは、リードオンリーメモリまたはランダムアク
セスメモリまたはその両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの本質的な要
素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1または
複数のメモリデバイスとである。一般的に、コンピュータは、データを記憶するための1
または複数の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクを
含んでもよく、またはこれらの大容量記憶デバイスからデータを受信するか、またはこれ
らにデータを転送するように動作可能に結合されてもよい。しかしながら、コンピュータ
は、このようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令およびデータ
を記憶するのに適したコンピュータ可読媒体は、あらゆる形式の不揮発性メモリ、媒体、
およびメモリデバイスを含み、例えば、EPROM、EEPROM、フラッシュ記憶装置
、磁気ディスク、例えば内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディス
ク、およびCD-ROMおよびDVD-ROMディスク等の半導体記憶装置を含む。プロ
セッサおよびメモリは、特定用途のロジック回路によって補完されてもよく、または特定
用途のロジック回路に組み込まれてもよい。
【0180】
本特許明細書は多くの詳細を含むが、これらは、任意の主題の範囲または特許請求の範
囲を限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ、特定の技術の特定の実施形態に特
有であり得る特徴の説明と解釈されるべきである。本特許文献において別個の実施形態の
コンテキストで説明されている特定の特徴は、1つの例において組み合わせて実装しても
よい。逆に、1つの例のコンテキストで説明された様々な特徴は、複数の実施形態におい
て別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで実装してもよい。さらに、特徴は、
特定の組み合わせで作用するものとして上記に記載され、最初にそのように主張されてい
てもよいが、主張された組み合わせからの1または複数の特徴は、場合によっては、組み
合わせから抜粋されることができ、主張された組み合わせは、サブコンビネーションまた
はサブコンビネーションのバリエーションに向けられてもよい。
【0181】
同様に、動作は図面において特定の順番で示されているが、これは、所望の結果を達成
するために、このような動作が示された特定の順番でまたは連続した順番で行われること
、または示された全ての動作が行われることを必要とするものと理解されるべきではない
。また、本特許明細書に記載されている例における様々なシステムの構成要素の分離は、
全ての実施形態においてこのような分離を必要とするものと理解されるべきではない。
【0182】
いくつかの実装形態および例のみが記載されており、この特許文献に記載され図示され
ているコンテンツに基づいて、他の実施形態、拡張および変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データを処理する方法であって、
1以上のスライスを有するピクチャを備える映像と前記映像のビットストリームとの間の変換を行うこと、を有し、
前記変換は、デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセット(PPS)を参照する現在のスライスに適用するか否かが前記現在のスライスに関連付けられるピクチャヘッド(PH)に含まれる第1の構文要素に少なくとも基づくことを規定する第1の規則に準拠し、
前記第1の構文要素は、前記デブロッキングフィルタが前記ピクチャに対して無効化されているか否かを示す、
方法。
【請求項2】
前記第1の規則は、前記デブロッキングフィルタが前記ピクチャパラメータセットを参照する前記1以上のスライスに適用するか否かが、少なくとも、
前記デブロッキングフィルタが前記PPSを参照するピクチャに対して無効化されているか否かを示す前記PPSにおける第2の構文要素、又は、
前記デブロッキングフィルタが無効化されていると示すか否かを示すスライスレベルでの第3の構文要素、
のうち少なくとも1つに基づくことを更に規定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の規則は、前記デブロッキングフィルタが前記ピクチャパラメータセットを参照する前記1以上のスライスに適用するか否かが、少なくとも、
前記デブロッキングフィルタの情報のオーバーライドがスライスレベルで有効化されていることを示すスライスヘッダ(SH)における第4の構文要素、又は、
前記デブロッキングフィルタの情報の前記オーバーライドがピクチャレベルで有効化されているか否かを示す前記PHにおける第5の構文要素、
のうち少なくとも1つに基づくことを更に規定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の構文要素、前記第2の構文要素、及び前記第3の構文要素の値が1に等しいことは、前記デブロッキングフィルタがピクチャレベル、PPSレベル、前記スライスレベルのそれぞれにおいて無効化されていることを示す、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の構文要素及び前記第3の構文要素の値が1に等しい場合、前記デブロッキングフィルタは前記現在のスライスに対して無効化されている、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の構文要素は、スライスヘッダ(SH)における第3の構文要素、及び/又は前記PHにおける第4の構文要素の存在が、前記PPSにおける第2の構文要素の値に基づくことを更に規定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の規則は、前記第2の構文要素が前記デブロッキングフィルタが前記ピクチャに対して無効化されていることを示す場合に、前記デブロッキングフィルタが前記現在のスライスに対して有効化されていることを更に規定する、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の構文要素は、前記ピクチャにおける複数のスライスのうち、前記デブロッキングフィルタが幾つかのスライスに対して有効化され、他のスライスに対しては無効化されていることを更に規定する、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記変換のために、第2の規則にしたがって前記映像の現在の映像ブロックに対応する予測ブロックのサイズを決定することと、
前記決定に基づいて、前記変換を行うことと、を更に備え、
アフィンマージモードが前記現在の映像ブロックに対して有効化されており、
前記第2の規則は、前記予測ブロックの第1のサイズが
オプティカルフロー技術を使用する予測微調整が前記現在の映像ブロックに対して有効化されているか否かに反応して決定されることと、前記現在の映像ブロックは第2のサイズを有することを規定する、
請求項1~8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記予測ブロックの前記第1のサイズの第1の幅及び第1の高さが、それぞれ(M+M0)及び(N+N0)により示され、
前記現在の映像ブロックの前記第2のサイズの第2の幅及び第2の高さが、それぞれM及びNにより示され、
M、M0、N及びN0は、0以上の整数である、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
オプティカルフロー技術を使用する前記予測微調整が前記現在の映像ブロックに対して有効化されている場合、M0及びN0のうちの少なくとも1つが0に等しくない、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
M0及びN0は両方とも2に等しい、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
オプティカルフロー技術を使用する前記予測微調整を利用するか否かを示す予測微調整有用性フラグが使用され、前記予測微調整有用性フラグはM0及びN0の値を制御する、
請求項10から請求項12のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
M0及びN0の前記値は、アフィンフラグとは独立して決定される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アフィンフラグは、アフィン動きベクトル予測モードを適用するか否かを示すために使用されるinter_affine_flagである、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アフィン動きベクトル予測モードが適用される映像ブロックに対して、前記映像ブロックの予測ブロックのサイズが、前記第1のサイズに等しい、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記予測ブロックの予測サンプルが、predSamplesLX[xL][yL]として存在し、
xLは0からM+1の間であり、yLは0からN+1の間であり、
前記予測サンプルpredSamplesLX[xL][yL]は、xLが0に等しい、xLがM+1に等しい、yLが0に等しい、及びyLがN+1に等しい、という条件のうちの1つ以上が真である場合に、輝度整数サンプルフェッチ処理を呼び出すことによって導出され、前記予測サンプルpredSamplesLX[xL][yL]は、すべての条件が偽である場合に、輝度サンプル8タップ補間フィルタリング処理を呼び出すことによって導出される、
請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記アフィンマージモードは、空間的近傍コーディングユニットの動き情報に基づいて構築されるサブブロックマージ候補リストからアフィンマージ候補を選択するために、マージインデックスを使用することにより制御点動きベクトルを生成すること、を含む、
請求項9から17のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記変換を行うことは、前記映像を前記ビットストリームに符号化することを含む、
請求項1から18のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記変換を行うことは、前記ビットストリームから前記映像を復号することを含む、
請求項1から18のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
プロセッサと命令を備える非一時的メモリとを含む映像データを処理する装置であって、
前記命令は前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
1以上のスライスを有するピクチャを備える映像と前記映像のビットストリームとの間の変換を行わせ、
前記変換は、デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセット(PPS)を参照する現在のスライスに適用するか否かが前記現在のスライスに関連付けられるピクチャヘッド(PH)に含まれる第1の構文要素に少なくとも基づくことを規定する第1の規則に準拠し、
前記第1の構文要素は、前記デブロッキングフィルタが前記ピクチャに対して無効化されているか否かを示す、
装置。
【請求項22】
命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、プロセッサに、
1以上のスライスを有するピクチャを備える映像と前記映像のビットストリームとの間の変換を行わせ、
前記変換は、デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセット(PPS)を参照する現在のスライスに適用するか否かが前記現在のスライスに関連付けられるピクチャヘッド(PH)に含まれる第1の構文要素に少なくとも基づくことを規定する第1の規則に準拠し、
前記第1の構文要素は、前記デブロッキングフィルタが前記ピクチャに対して無効化されているか否かを示す、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
映像のビットストリームを記憶する方法であって、
1以上のスライスを有するピクチャを備える映像と前記映像のビットストリームとの間の変換を行うことと、
前記ビットストリームを非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に格納することと、を有し、
前記変換は、デブロッキングフィルタがピクチャパラメータセット(PPS)を参照する現在のスライスに適用するか否かが前記現在のスライスに関連付けられるピクチャヘッド(PH)に含まれる第1の構文要素に少なくとも基づくことを規定する第1の規則に準拠し、
前記第1の構文要素は、前記デブロッキングフィルタが前記ピクチャに対して無効化されているか否かを示す、
方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2020年3月23日出願の国際特許出願第PCT/CN2020/080602号の優先権と利益を主張する、2021年3月23日出願の国際特許出願第PCT/CN2021/082243号に基づき、日本特許出願第2022-557167号の分割出願である。前述の特許出願はすべて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【外国語明細書】