IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カシオ計算機株式会社の特許一覧

特開2025-24258印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置
<>
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図1
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図2
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図3
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図4
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図5
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図6
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図7
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図8
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図9
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図10
  • 特開-印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024258
(43)【公開日】2025-02-20
(54)【発明の名称】印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20250213BHJP
   B41J 21/00 20060101ALI20250213BHJP
   B41J 5/30 20060101ALI20250213BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20250213BHJP
【FI】
G06F3/12 356
G06F3/12 308
G06F3/12 342
G06F3/12 378
B41J21/00 Z
B41J5/30 B
B41J3/36 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128229
(22)【出願日】2023-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岡野 満
【テーマコード(参考)】
2C055
2C187
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055CC05
2C187AC05
2C187AD06
2C187AE01
2C187AG07
2C187BF41
2C187BG36
2C187CD12
2C187CD13
2C187CD17
2C187DB11
2C187DB31
(57)【要約】
【課題】印刷データを作成する際にユーザにとって使いやすい表示を可能にする。
【解決手段】衣料品等ラベルの印刷イメージと、衣料品等ラベルの折り返し位置を示すマークとを表示部に表示させる(ステップS108)、処理を情報処理装置1が実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣料品等ラベルの印刷イメージと、前記衣料品等ラベルの折り返し位置を示すマークとを表示部に表示させる、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする印刷データ表示方法。
【請求項2】
前記衣料品等ラベルの印刷イメージは、前記折り返し位置を境に前記衣料品等ラベルの印刷イメージに含まれる要素が反転される、
ことを特徴とする請求項1記載の印刷データ表示方法。
【請求項3】
前記処理では、前記衣料品等ラベルの折り返し位置を示すマークを、前記衣料品等ラベルの印刷イメージの外側に表示させる、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の印刷データ表示方法。
【請求項4】
衣料品等ラベルの印刷イメージと、前記衣料品等ラベルの折り返し位置を示すマークとを表示部に表示させる、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項5】
表示部と、
衣料品等ラベルの印刷イメージと、前記衣料品等ラベルの折り返し位置を示すマークとを前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、印刷データ表示方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーマルヘッドを用いて、テープ状の被印刷媒体に文字や図形等の情報を印刷してラベルを作成する印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような印刷装置は、ラベルプリンタ、又はラベルライターとも称される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-136473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ラベルプリンタを用いて、衣料品等についての組成表示や取扱絵表示等が記載されたラベル(タグ)用の印刷データを作成する際、印刷データのプレビュー表示等において、折り返し位置等の表示が考慮されておらず、ユーザにとって使いにくい表示となってしまう場合があるという課題があった。折り返し位置とは、例えば、ラベルが折り返されて衣料品等に縫い付けられる場合の折り返し位置のことである。
【0005】
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、印刷データを作成する際にユーザにとって使いやすい表示を可能にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る印刷データ表示方法は、衣料品等ラベルの印刷イメージと、前記衣料品等ラベルの折り返し位置を示すマークとを表示部に表示させる、処理をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0007】
上記の態様によれば、印刷データを作成する際にユーザにとって使いやすい表示が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】印刷システムの構成を例示する図である。
図2】情報処理装置及び印刷装置の機能構成を例示する図である。
図3】情報処理装置が衣料品等ラベル用の印刷データを作成、表示(印刷イメージの表示)、及び印刷装置へ送信等する処理を例示するフローチャートである。
図4】印刷イメージ生成処理(ステップS103)の詳細を例示するフローチャートである。
図5】生成されたパーツ配置前の印刷イメージを例示する図である。
図6図4に例示した印刷イメージ生成処理によってパーツ配置領域に複数のパーツが配置されて折り返し用余白が決定された例を示す図である。
図7】縫い代用余白の長さを調整する例を示す図である。
図8】プレビュー表示によって表示された印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを例示する図である。
図9】衣料品等ラベルが衣料品等に縫い付けられた例を示す図である。
図10】パーツ配置領域の下側に配置される各パーツが反転されて配置された印刷イメージのプレビュー表示によって表示された、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを例示する図である。
図11】調整用余白の挿入が行われた印刷イメージのプレビュー表示によって表示された、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
図1は、印刷システムの構成を例示する図である。図1に例示した印刷システムは、情報処理装置1と印刷装置2とを有し、両者は無線又は有線により通信可能に接続されている。
【0011】
情報処理装置1は、デスクトップ型コンピュータ、ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、及びスマートフォン等の、外部装置と通信可能な汎用コンピュータである。情報処理装置1は、印刷データ作成用のアプリケーション3を実行することで、印刷データの作成、印刷データ(印刷イメージ)の表示、及び印刷データの印刷装置2への送信等を行うことができる。
【0012】
印刷装置2は、テープ状の被印刷媒体4に文字や図形等の情報を印刷してラベルを作成するラベルプリンタである。印刷装置2は、情報処理装置1から送信された印刷データに基づいて、被印刷媒体4に情報を印刷してラベルを作成することができる。
【0013】
印刷装置2は、箱部21と蓋部22とにより構成される装置筐体内に、被印刷媒体4を搬送する搬送機構、被印刷媒体4への印刷を行う印刷機構、被印刷媒体4をカットするカット機構、及び各機構の動作を制御する制御回路等が収容されている。なお、印刷機構は、例えば熱転写方式により、被印刷媒体4への印刷を行う。また、印刷装置2の装置筐体内には、テープ状の被印刷媒体4を紙筒等の芯材に巻き付けてロールにしたもの(テープロール)を収容可能な構成になっている。印刷装置2は、印刷データに基づいて、テープロールからほどかれた被印刷媒体4の搬送、被印刷媒体4への印刷、及び被印刷媒体4のカット等の処理を行う。テープロールからほどかれた被印刷媒体4は、装置筐体(箱部21及び蓋部22)に形成された排出口23から印刷装置2の外部に排出させることができる。印刷装置2により印刷され、カットされた被印刷媒体4が外部に排出されることで、ラベルが作成される。
【0014】
印刷装置2における装置筐体(箱部21)の外面には、いくつかの操作ボタン24と、いくつかの表示ランプ25とが設けられている。操作ボタン24は、例えば、電源のオン・オフを行うボタン、無線通信の切り替えを行うボタン、再印刷を行うボタンを含む。表示ランプ25は、例えば、点灯、消灯、及び点滅することによって、印刷装置2の状態を示す。なお、印刷装置2は、図1に例示したような外観構成のものに限らず、例えば、文字入力のためのキーボード等が設けられたものであってもよい。キーボード等が設けられた印刷装置2は、情報処理装置1から送信された印刷データに基づいて被印刷媒体4への印刷等を行うことに加え、自装置で印刷データを作成して被印刷媒体4への印刷等を行うこともできる。
【0015】
このような情報処理装置1と印刷装置2は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth Low Energy(登録商標)等の無線通信規格に従った無線通信、又はUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等の伝送ケーブルにより通信可能に接続されている。
【0016】
図2は、情報処理装置及び印刷装置の機能構成を例示する図である。図2に例示した情報処理装置1は、制御部101、記憶部102、入力部103、表示部104、及び通信部105を含む。
【0017】
制御部101は、情報処理装置1全体の動作を制御する。制御部101による動作の制御は、例えば、OS(Operating System)のプログラム、及び印刷データ作成用のアプリケーション3等の各種アプリケーションプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサによって行われる。プロセッサは、記憶部102に記憶されたプログラムを読み出して実行する。記憶部102は、プロセッサが実行するプログラム、プログラム実行中にプロセッサが参照する情報及び生成した情報等の各種情報を記憶する。記憶部102は、例えば、ROM(Read Only Memory)、主記憶装置としてのRAM(Random Access Memory)、及び補助記憶装置を含む。補助記憶装置は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等である。
【0018】
入力部103は、情報処理装置1に対する入力操作を受け付ける。入力部103は、例えば、キーボード等の文字入力デバイスと、マウスやタッチパッド等のポインティングデバイスとを含む。表示部104は、情報処理装置1の状態、入力された情報等を表示する。表示部104は、例えば、ドットマトリクス型の表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等)を含む。表示部104は、例えば、液晶ディスプレイの表示領域上に入力部103として機能するデジタイザ等のポインティングデバイスが配置されたタッチパネルディスプレイであってもよい。タッチパネルディスプレイを備えた情報処理装置1は、例えば、ハードウェアキーボードが省略され、タッチパネルディスプレイを利用したソフトウェアキーボードにより文字等の入力を行うものであってもよい。
【0019】
通信部105は、印刷装置2を含む外部装置との通信を行う。通信部105は、例えば、Wi-Fi及びBluetooth Low Energy等の無線通信規格に従った無線通信、並びにUSBケーブル等の伝送ケーブルを介した有線での通信のうちの少なくとも1つを行うことが可能なハードウェアインタフェースを含む。
【0020】
印刷データ作成用のアプリケーション3を実行中の制御部101は、例えば、図2に例示したように、取得部1011、生成部1012、及び表示制御部1013を含む。取得部1011、生成部1012、及び表示制御部1013は、印刷データ作成用のアプリケーション3を実行中の制御部101が、例えば、衣料品等についての組成表示や取扱絵表示等が記載されたラベルであって且つラベルの幅方向に直交する方向の長さの半分の位置で折り返されて衣料品等に縫い付けられることが想定されるラベル(以下、「衣料品等ラベル」という)用の印刷データを作成する際に、次のような処理(動作)を行う。
【0021】
取得部1011は、被印刷媒体4に印刷される組成表示や取扱絵表示等の複数のパーツ(複数の要素の一例)の各々の長さ(被印刷媒体の幅方向に直交する方向の長さ)を取得する。生成部1012は、生成される印刷イメージにおける折り返し用余白(第1余白の一例)の位置が、生成される印刷イメージの幅方向に直交する方向の長さの半分の位置(所定の位置の一例)に近づくように、取得部1011により取得された複数のパーツの各々の長さに基づいて、その複数のパーツを配置した印刷イメージを生成する。また、生成部1012は、生成した印刷イメージにおいて、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの幅方向に直交する方向の長さの半分の位置でない場合に、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの幅方向に直交する方向の長さの半分の位置になるように、生成した印刷イメージにおける縫い代用余白(第2余白の一例)の長さ(印刷イメージの幅方向に直交する方向の長さ)を調整する。制御部101は、このようにして生成又は調整された印刷イメージに基づいて印刷データを作成し、当該印刷データを通信部105を介して印刷装置2に送信することができる。これにより、その印刷データに基づいて印刷装置2により被印刷媒体4への印刷イメージの印刷等が行われて衣料品等ラベルが作成され、当該衣料品等ラベルが折り返されて衣料品等に縫い付けられたときに、衣料品等ラベルの一部の表示(例えば、取扱絵表示)が折り返し位置を跨いで記載されることになることが無くなるので、衣料品等ラベルの視認性が低下することを防止することができる。なお、衣料品等ラベルの作成が行われる場合は、被印刷媒体4として、例えば、粘着面のない布製の被印刷媒体が用いられる。
【0022】
表示制御部1013は、印刷データ(印刷イメージ)のプレビュー表示において、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを表示部104に表示させる。このときのマークが示す折り返し位置は、印刷イメージの幅方向に直交する方向の長さの半分の位置でもある。これにより、ユーザは印刷イメージと共に、作成される衣料品等ラベルの折り返し位置を確認することができ、ユーザにとって使いやすい表示が可能になる。なお、表示制御部1013は、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを表示部104に表示させる際に、例えば、折り返し位置を示すマークを印刷イメージの外側に表示させるようにしてもよい。
【0023】
なお、図2に例示した情報処理装置1における各機能ブロックと対応する機能は、個別のハードウェアにより実現されるものに限らず、例えば、2つ以上の機能ブロックと対応する機能が1つのハードウェアにより実現されてもよい。また、情報処理装置1における1つの機能ブロックと対応する機能が、2つ以上のハードウェアにより実現されてもよい。例えば、情報処理装置1の制御部101による制御は、上述したCPUと、DSP(Digital Signal Processor)とにより実現されてもよい。
【0024】
図2に例示した印刷装置2は、制御部201、記憶部202、入力部203、表示部204、印刷処理部205、及び通信部206を含む。
【0025】
制御部201は、印刷装置2全体の動作を制御する。制御部201による動作の制御は、例えば、OSのプログラム、印刷データに基づいて印刷処理部205の動作を制御するアプリケーションプログラムを実行するCPU等のプロセッサによって行われる。プロセッサは、記憶部202に記憶されたプログラムを読み出して実行する。記憶部202は、プロセッサが実行するプログラム、印刷データ、及び印刷データに基づいて生成した制御データ等の各種情報を記憶する。記憶部202は、例えば、ROM及びRAMを含む。
【0026】
入力部203は、印刷装置2に対する入力操作を受け付ける。入力部203は、例えば、図1を参照して上述した操作ボタン24を含む。表示部204は、印刷装置2の状態、入力された情報等を表示する。表示部204は、例えば、図1を参照して上述した表示ランプ25を含む。印刷装置2は、文字入力等のための操作を行うことが可能なハードウェアキーボードを入力部203の1つとして含み、そのハードウェアキーボードにより入力された文字等を表示することが可能な表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイ)を表示部204の1つとして含んでもよい。
【0027】
印刷処理部205は、制御部201からの制御情報に基づいて、被印刷媒体4への印刷に関する各種処理(動作)を実施する。印刷処理部205は、例えば、被印刷媒体4を搬送する搬送部2051、被印刷媒体4への印刷を行う印刷部2052、及び被印刷媒体4をカットするカット部2053を含む。
【0028】
通信部206は、情報処理装置1を含む外部装置との通信を行う。通信部206は、例えば、Wi-Fi及びBluetooth Low Energy等の無線通信規格に従った無線通信、並びにUSBケーブル等の伝送ケーブルを介した有線での通信のうちの少なくとも1つを行うことが可能なハードウェアインタフェースを含む。
【0029】
このような情報処理装置1と印刷装置2を有する印刷システムでは、情報処理装置1は、衣料品等ラベル用の印刷データの作成、表示(印刷イメージの表示)、及び印刷装置2への送信等を行うことができ、印刷装置2は、情報処理装置1から送信された衣料品等ラベル用の印刷データに基づいて被印刷媒体4に印刷イメージを印刷して衣料品等ラベルを作成することができる。このときの情報処理装置1が行う処理について、以下、詳細に説明する。
【0030】
図3は、情報処理装置が衣料品等ラベル用の印刷データを作成、表示(印刷イメージの表示)、及び印刷装置へ送信等する処理を例示するフローチャートである。なお、図3は、印刷データ作成方法及び印刷データ表示方法を含む方法を示す図でもある。図3に例示した処理は、情報処理装置1が印刷データ作成用のアプリケーション3を実行することで行われる処理であり、情報処理装置1がアプリケーション3を起動した後、ユーザから衣料品等ラベル用の印刷データの作成指示が入力されると開始する。なお、衣料品等ラベル用の印刷データの作成指示は、例えば、表示部104に表示された複数種類のラベルを示す選択肢の中から、ユーザが衣料品等ラベルを示す選択肢を選択することで、入力されるようにしてもよい。
【0031】
図3に例示した処理を開始すると、まず、制御部101は、被印刷媒体4に印刷される複数のパーツを編集する処理(パーツ編集処理)を行う(ステップS101)。パーツ編集処理では、制御部101は、被印刷媒体4に印刷される複数のパーツの数(少なくとも2以上)及び各パーツの記載内容の入力をユーザから受け付け、被印刷媒体4に印刷される複数のパーツを確定する。なお、複数のパーツは、被印刷媒体4の幅方向に直交する方向に並べられて印刷されるものであり、被印刷媒体4の幅方向に並べられて印刷されるものではない。例えば、複数のパーツの数として「5」がユーザにより入力された場合、被印刷媒体4の先端側から1番目、2番目、3番目、4番目、及び5番目に印刷されるパーツの各々の記載内容がユーザにより入力される。例えば、1番目に印刷されるパーツの記載内容として衣料品等の事業者のロゴ画像が入力され、2番目に印刷されるパーツの記載内容として組成表示(繊維の組成)が入力され、3番目に印刷される記載内容として取扱絵表示が入力され、4番目に印刷されるパーツの記載内容として取扱注意文が入力され、5番目に印刷されるパーツの記載内容として衣料品等の事業者名やその事業者の連絡先等が入力される。なお、各パーツの記載事項はユーザにより入力されるものであるから、各パーツの長さ(被印刷媒体4の幅方向に直交する方向の長さ)は、記載内容(文字数や画像サイズ等)によって変化することになる。
【0032】
このようなパーツ編集処理(ステップS101)により被印刷媒体4に印刷される複数のパーツが確定されると、次に、制御部101(取得部1011)は、その複数のパーツの各々の長さ(被印刷媒体4の幅方向に直交する方向の長さ)を取得する(ステップS102)。
【0033】
次に、制御部101(生成部1012)は、印刷イメージ生成処理を行う(ステップS103)。印刷イメージ生成処理では、制御部101(生成部1012)は、生成される印刷イメージにおける折り返し用余白の位置が、生成される印刷イメージの幅方向に直交する方向の長さの半分の位置に近づくように、ステップS102で取得された複数のパーツの各々の長さに基づいて、その複数のパーツを配置した印刷イメージを生成する。このような印刷イメージ生成処理は、具体的には、図4に例示するようにして行われる。
【0034】
図4は、印刷イメージ生成処理(ステップS103)の詳細を例示するフローチャートである。図4に例示した印刷イメージ生成処理では、まず、制御部101(生成部1012)は、ステップS102(図3参照)で取得された複数のパーツの各々の長さに基づいて、パーツ配置前の印刷イメージを生成する(ステップS201)。
【0035】
図5は、生成されたパーツ配置前の印刷イメージを例示する図である。なお、図5に例示したパーツ配置前の印刷イメージ5の上下方向は、被印刷媒体4の幅方向に直交する方向に対応し、パーツ配置前の印刷イメージ5の上方向は、被印刷媒体4の先端側の方向に対応する。パーツ配置前の印刷イメージ5は、ラベル余白51a、51bと、縫い代用余白52a、52bと、パーツ配置領域53とを有する。ラベル余白51a、51bの各々の上下方向の長さは同じである。縫い代用余白52a、52bの各々の上下方向の長さも同じである。パーツ配置領域53の上下方向の長さは、ステップS102(図3参照)で取得された複数のパーツの各々の長さと、折り返し用余白の長さ(被印刷媒体4の幅方向に直交する方向の長さ)とを合計した長さになっている。なお、ラベル余白51a、51bの各々の上下方向の長さ、縫い代用余白52a、52bの各々の上下方向の長さ、及び折り返し用余白の長さは、予め決定されている長さであってもよいし、ユーザが指定することで決定される長さであってもよい。但し、パーツ配置前の印刷イメージ5において、ラベル余白51a、51bの各々の上下方向の長さは同じとされ、縫い代用余白52a、52bの各々の上下方向の長さも同じとされる。
【0036】
図4に例示した印刷イメージ生成処理において、パーツ配置前の印刷イメージの生成(ステップS201)が終了すると、次に、制御部101(生成部1012)は、パーツ配置前の印刷イメージのパーツ配置領域に、ステップS101(図3参照)のパーツ編集処理で決定された複数のパーツを配置する処理を行う(ステップS202乃至ステップS207)。詳しくは、まず、制御部101(生成部1012)は、被印刷媒体4の先端側から最初に印刷されるパーツをパーツ配置領域の最も上側に配置し、被印刷媒体4の先端側から最後に印刷されるパーツをパーツ配置領域の最も下側に配置する(ステップS202)。例えば、複数のパーツが5つのパーツである場合は、被印刷媒体4の先端側から1番目に印刷されるパーツがパーツ配置領域の最も上側に配置され、被印刷媒体4の先端側から5番目に印刷されるパーツがパーツ配置領域の最も下側に配置される。
【0037】
次に、制御部101(生成部1012)は、複数のパーツのうち未配置のパーツがあるか否かを判定する(ステップS203)。ステップS203の判定結果がYESの場合、制御部101(生成部1012)は、パーツ配置領域の上側に配置されたパーツの長さとパーツ配置領域の下側に配置されたパーツの長さを比較し(ステップS204)、パーツ配置領域の上側に配置されたパーツの長さの方が長いか否かを判定する(ステップS205)。
【0038】
ステップS205の判定結果がYESの場合、制御部101(生成部1012)は、パーツ配置領域の下側に配置されたパーツの上側に隣接するように、それに続く1つのパーツを配置する(ステップS206)。一方、ステップS205の判定結果がNOの場合、制御部101(生成部1012)は、パーツ配置領域の上側に配置されたパーツの下側に隣接するように、それに続く1つのパーツを配置する(ステップS207)。なお、ステップS205の判定で、パーツ配置領域の上側に配置されたパーツの長さとパーツ配置領域の下側に配置されたパーツの長さとが同じである場合は、ステップS205の判定結果がNOと判定される。ステップS206又はステップS207の後は、処理がステップS203に戻り、以降、ステップS203の判定結果がNOになるまで(未配置のパーツが無くなるまで)、ステップS204乃至ステップS207の処理を繰り返す。
【0039】
そして、ステップS203の判定結果がNOになると(未配置のパーツが無くなると)、制御部101(生成部1012)は、パーツ配置領域の上側に配置されたパーツとパーツ配置領域の下側に配置されたパーツとの間の領域(パーツ配置領域においてパーツが配置されていない領域)を、折り返し用余白として決定し(ステップS208)、図4に例示した印刷イメージ生成処理を終了する。
【0040】
図6は、図4に例示した印刷イメージ生成処理によってパーツ配置領域に複数のパーツが配置されて折り返し用余白が決定された例を示す図である。この例では、パーツ配置領域に配置される複数のパーツを5つのパーツとし、被印刷媒体4の先端側から1番目、2番目、3番目、4番目、及び5番目に印刷されるパーツを、図6(a)に示すように、パーツA、パーツB、パーツC、パーツD、及びパーツEとする。
【0041】
図6に示した例では、まず、図6(b)に示すように、パーツAがパーツ配置領域53の最も上側に配置され、パーツEがパーツ配置領域53の最も下側に配置される。次に、パーツ配置領域53の上側に配置されたパーツAの上下方向の長さとパーツ配置領域53の下側に配置されたパーツEの上下方向の長さとが比較され、前者の長さの方が長いことから、図6(c)に示すように、パーツ配置領域53の下側に配置されたパーツEの上側に隣接するように、パーツEに続くパーツDが配置される。
【0042】
次に、パーツ配置領域53の上側に配置されたパーツAの上下方向の長さとパーツ配置領域53の下側に配置されたパーツD及びパーツEの上下方向の長さとが比較され、後者の長さの方が長いことから、図6(d)に示すように、パーツ配置領域53の上側に配置されたパーツAの下側に隣接するように、パーツAに続くパーツBが配置される。
【0043】
次に、パーツ配置領域53の上側に配置されたパーツA及びパーツBの上下方向の長さとパーツ配置領域53の下側に配置されたパーツD及びパーツEの上下方向の長さとが比較され、後者の長さの方が長いことから、図6(e)に示すように、パーツ配置領域53の上側に配置されたパーツA及びパーツBの下側に隣接するように、パーツBに続くパーツCが配置される。
【0044】
このようにしてパーツ配置領域53に5つのパーツの全てが配置されると、図6(f)に示すように、パーツ配置領域53の上側に配置されたパーツA、パーツB、及びパーツCと、パーツ配置領域53の下側に配置されたパーツD及びパーツEとの間の領域(パーツ配置領域53においてパーツが配置されていない領域)が、折り返し用余白として決定される。
【0045】
図3に例示した処理において、印刷イメージ生成処理(ステップS103)により、上述のようにして複数のパーツがパーツ配置領域に配置された印刷イメージが生成されると、次に、制御部101(生成部1012)は、ステップS103で生成された印刷イメージにおいて、折り返し用余白の位置(折り返し用余白の上下方向の長さの半分の位置)が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置(パーツ配置領域の上下方向の長さの半分の位置でもある)にあるか否かを判定する(ステップS104)。
【0046】
ステップS104の判定結果がNOの場合、制御部101(生成部1012)は、ステップS103で生成された印刷イメージにおいて、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、縫い代用余白の上下方向の長さを調整する処理を行う(ステップS105乃至ステップS107)。これにより、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるような印刷イメージを得ることができる。
【0047】
詳しくは、ステップS104の判定結果がNOの場合、制御部101(生成部1012)は、ステップS103で生成された印刷イメージにおいて、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置よりも下側にあるか否かを判定する(ステップS105)。
【0048】
ステップS105の判定結果がYESの場合、制御部101(生成部1012)は、ステップS103で生成された印刷イメージにおいて、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、下側の縫い代用余白の上下方向の長さを長くする(ステップS106)。なお、これに伴い、印刷イメージの上下方向の長さも長くなる。
【0049】
一方、ステップS105の判定結果がNOの場合、制御部101(生成部1012)は、ステップS103で生成された印刷イメージにおいて、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、上側の縫い代用余白の上下方向の長さを長くする(ステップS107)。なお、これに伴い、印刷イメージの上下方向の長さも長くなる。
【0050】
図7は、縫い代用余白の長さを調整する例を示す図である。例えば、図7(a)に示すように、印刷イメージ6aにおいて、折り返し用余白の位置が、印刷イメージ6aの上下方向の長さの半分の位置よりも下側にある場合は、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、印刷イメージ6aの下側の縫い代用余白52bの上下方向の長さを長くする。これにより、折り返し用余白の位置が印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になる印刷イメージ6bが得られる。
【0051】
あるいは、例えば、図7(b)に示すように、印刷イメージ7aにおいて、折り返し用余白の位置が、印刷イメージ7aの上下方向の長さの半分の位置よりも上側にある場合は、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、印刷イメージ7aの上側の縫い代用余白52aの上下方向の長さを長くする。これにより、折り返し用余白の位置が印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になる印刷イメージ7bが得られる。
【0052】
図3に例示した処理において、ステップS106又はS107の処理が終了すると、或いは、ステップS104の判定結果がYESの場合、制御部101(表示制御部1013)は、ステップS106又はS107で縫い代用余白の長さが調整された印刷イメージ、又は、ステップS104の判定結果がYESであった場合のステップS103で生成された印刷イメージのプレビュー表示を行う(ステップS108)。このプレビュー表示では、制御部101(表示制御部1013)は、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを表示部104に表示させる。
【0053】
図8は、プレビュー表示によって表示された印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを例示する図である。図8(a)は、縫い代用余白の長さを調整することなく、折り返し用余白の位置が印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になる印刷イメージ8が生成されたときの、当該印刷イメージ8と折り返し位置を示すマーク9a、9bとの表示例を示している。図8(b)は、下側の縫い代用余白の長さを調整する(長くする)ことで、折り返し用余白の位置が印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になった印刷イメージ6b(図7(a)に示した印刷イメージ6bでもある)が得られたときの、当該印刷イメージ6bと折り返し位置を示すマーク9a、9bとの表示例を示している。図8(c)は、上側の縫い代用余白の長さを調整する(長くする)ことで、折り返し用余白の位置が印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になった印刷イメージ7b(図7(b)に示した印刷イメージ7bでもある)が得られたときの、当該印刷イメージ7bと折り返し位置を示すマーク9a、9bとの表示例を示している。いずれの場合も、表示されたマーク9a、9bが示す折り返し位置は、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になる。なお、表示されたマーク9a、9bが示す折り返し位置は、印刷イメージの上下方向の長さの中心の位置になると言い換えることもできることから、表示されたマーク9a、9bと共に「中心」という文言が更に表示されてもよい。このように、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとが表示されることで、ユーザは印刷イメージと共に折り返し位置を確認することができ、ユーザにとって使いやすい表示が可能になる。
【0054】
図3に例示した処理において、印刷イメージのプレビュー表示(ステップS108)が行われた後、制御部101は、プレビュー表示された印刷イメージ(ステップS106又はS107で縫い代用余白の長さが調整された印刷イメージ、又は、ステップS104の判定結果がYESであった場合のステップS103で生成された印刷イメージ)に基づいて印刷データを作成し、当該印刷データを印刷装置2へ送信し(ステップS109)、図3に例示した処理を終了する。
【0055】
このようにして情報処理装置1から印刷装置2へ印刷データが送信され、そして、その印刷データに基づいて印刷装置2により被印刷媒体4に印刷イメージが印刷等されることで、衣料品等ラベルが作成される。作成された衣料品等ラベルには、その幅方向に直交する方向の長さの半分の位置に折り返し用余白が設けられるようになることから、その幅方向に直交する方向の長さの半分の位置で折り返されて衣料品等に縫い付けられた際に、その折り返し位置を跨いでパーツが印刷されていることは無くなるので、衣料品等ラベルの視認性が低下することを防止することができる。
【0056】
図9は、衣料品等ラベルが衣料品等に縫い付けられた例を示す図である。図9に示した例では、作成された衣料品等ラベル12が、その幅方向に直交する方向の長さの半分の位置(折り返し用余白の部分)で折り返され、それにより重ねられた縫い代用余白の部分がTシャツ13の首元に縫い付けられることで、衣料品等ラベル12がTシャツ13に縫い付けられている。なお、この衣料品等ラベル12には、折り返し用余白の部分を挟んで、パーツA、パーツB、及びパーツCと、パーツD及びパーツEとが印刷されており、図9に示した例の状態では、パーツA、パーツB、及びパーツCが前面に示されることになり、パーツD及びパーツEは背面に示されることになる。このように、各パーツは、折り返し位置を跨いで示されることはないので、衣料品等ラベル12の視認性が低下することはない。
【0057】
以上のように、実施の形態によれば、衣料品等ラベルの視認性が低下することを防止することができる。また、実施の形態によれば、印刷データ(印刷イメージ)のプレビュー表示において、印刷イメージと共に折り返し位置を示すマークを表示させることができることから、印刷データを作成する際にユーザにとって使いやすい表示が可能になる。
【0058】
上述の実施の形態は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明に係る方法、プログラム、及び装置等は、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、様々な変形、変更が可能である。
【0059】
上述の実施の形態において、図3に例示した処理では、印刷イメージ生成処理(ステップS103)が終了すると、制御部101(生成部1012)は、生成された印刷イメージにおける折り返し用余白の位置が、その印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置にあるか否かを判定し(ステップS104)、その判定結果がNOの場合は、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、縫い代用余白の上下方向の長さを調整する処理(ステップS105乃至ステップS107)を行うものであったが、そのようなステップS104乃至ステップS107の処理の代わりに、次のような処理を行ってもよい。
【0060】
印刷イメージ生成処理(ステップS103)が終了すると、まず、制御部101(生成部1012)は、生成された印刷イメージにおける折り返し用余白の位置が所定の範囲に含まれているか否かを判定する。所定の範囲は、例えば、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置から上下方向に所定の長さまでの範囲である。この判定で、折り返し用余白の位置が所定の範囲に含まれていると判定された場合は、処理がステップS108へ進む。一方、折り返し用余白の位置が所定の範囲に含まれていないと判定された場合は、制御部101(生成部1012)が、折り返し用余白の位置が所定の範囲に含まれるように、縫い代用余白の上下方向の長さを調整する処理を行う。この場合の縫い代用余白の上下方向の長さを調整する処理では、例えば、折り返し用余白の位置が所定の範囲よりも下側にあるか否かを判定し、下側にあると判定された場合は、折り返し用余白の位置が所定の範囲に含まれるように、下側の縫い代用余白の上下方向の長さを長くし、折り返し用余白の位置が所定の範囲の下側にないと判定された場合は、折り返し用余白の位置が所定の範囲に含まれるように、上側の縫い代用余白の上下方向の長さを長くする。このような処理によって、折り返し用余白の位置を、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置に限定せず、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置を含む、ある程度の幅を持った範囲内の位置とすることができる。このような処理は、折り返し用余白の位置が、必ずしも印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置にある必要はなく、少なくとも印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置付近にあればよい、等といった場合に有効である。
【0061】
上述の実施の形態において、印刷イメージ生成処理(図3のステップS103、図4に例示した印刷イメージ生成処理)では、パーツ配置領域の下側に配置される各パーツが反転されて配置されるようにしてもよい。なお、パーツが反転されて配置されるとは、パーツが逆さまに(上下を逆にして)配置されること、又は、パーツが180度回転して配置されることでもある。この場合は、そのような配置に伴い、印刷イメージのプレビュー表示(ステップS108)によって表示される印刷イメージは、折り返し位置を境にパーツが反転されて表示されることになる。
【0062】
図10は、パーツ配置領域の下側に配置される各パーツが反転されて配置された印刷イメージのプレビュー表示によって表示された、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを例示する図である。図10に例示した印刷イメージ10では、パーツ配置領域の下側に配置されるパーツHとパーツIが反転されて配置されたことによって、印刷イメージ10の折り返し位置(マーク9a、9bが示す折り返し位置)を境にパーツ(パーツHとパーツI)が反転されて表示されている。これにより、ユーザは、折り返し位置を境にパーツが反転された印刷イメージ10を確認することができる。また、このような印刷イメージ10に基づいて作成された印刷データに基づいて印刷装置2により衣料品等ラベルが作成され、当該衣料品等ラベルが折り返されて衣料品等に縫い付けられた場合に、ユーザは、衣料品等ラベルのパーツFとパーツGの記載内容と衣料品等ラベルのパーツHとパーツIの記載内容のいずれをも、縫い付け位置側(縫い代用余白側)から折り返し位置側(折り返し用余白側)へ向かって確認することができるようになる。
【0063】
また、このように、印刷イメージ生成処理(図3のステップS103、図4に例示した印刷イメージ生成処理)において、パーツ配置領域の下側に配置される各パーツが反転されて配置されるようにした場合は、更に、図3のステップS106とステップS107において、次のような処理を行ってもよい。
【0064】
ステップS106では、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、下側の縫い代用余白の上下方向の長さを長くする代わりに、パーツ配置領域の下側に配置されたパーツと折り返し用余白との間に調整用余白を挿入するようにしてもよい。ステップS107では、折り返し用余白の位置が、印刷イメージの上下方向の長さの半分の位置になるように、上側の縫い代用余白の上下方向の長さを長くする代わりに、パーツ配置領域の上側に配置されたパーツと折り返し用余白との間に調整用余白を挿入するようにしてもよい。この場合は、そのような調整用余白の挿入に伴い、印刷イメージのプレビュー表示(ステップS108)によって表示される印刷イメージは、パーツ配置領域の下側又は上側に配置されたパーツと折り返し用余白との間に調整用余白が設けられることになる。
【0065】
図11は、調整用余白の挿入が行われた印刷イメージのプレビュー表示によって表示された、印刷イメージと折り返し位置を示すマークとを例示する図である。図11に例示した印刷イメージ11では、パーツ配置領域の下側に配置されたパーツL及びパーツMと折り返し用余白との間に調整用余白が挿入されたことによって、パーツL及びパーツMと折り返し用余白との間に調整用余白が設けられている。また、印刷イメージ11では、パーツ配置領域の下側に配置されるパーツLとパーツMとが反転されて配置されたことによって、印刷イメージ11の折り返し位置(マーク9a、9bが示す折り返し位置)を境にパーツ(パーツLとパーツM)が反転されて表示されている。このような印刷イメージ11に基づいて作成された印刷データに基づいて印刷装置2により衣料品等ラベルが作成され、当該衣料品等ラベルが折り返されて衣料品等に縫い付けられた場合に、ユーザは、衣料品等ラベルのパーツJとパーツKの記載内容と衣料品等ラベルのパーツLとパーツMの記載内容のいずれをも、縫い付け位置側(縫い代用余白側)から折り返し位置側(折り返し用余白側)へ向かって、縫い付け位置(縫い代用余白)のすぐ近くから、確認することができるようになる。
【0066】
上述の実施の形態では、情報処理装置1と印刷装置2とが別々の装置であったが、これに限らず、例えば、印刷装置2がタッチパネルディスプレイを備えるようにし、その印刷装置2のコンピュータがアプリケーションプログラムを実行することで、情報処理装置1がアプリケーション3を実行することで行われた印刷データの作成や印刷データ(印刷イメージ)の表示等の処理を、行うようにしてもよい。この場合は、印刷装置2が備えるようにしたタッチパネルディスプレイを用いて、パーツ編集処理で受け付けられる入力(被印刷媒体4に印刷される複数のパーツの数および各パーツの記載内容の入力)の受け付けや、印刷イメージのプレビュー表示等が行われてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 情報処理装置
2 印刷装置
3 アプリケーション
4 被印刷媒体
5 パーツ配置前の印刷イメージ
6a、6b、7a、7b、8 印刷イメージ
9a、9b マーク
10、11 印刷イメージ
12 衣料品等ラベル
13 Tシャツ
21 箱部
22 蓋部
23 排出口
24 操作ボタン
25 表示ランプ
51a、51b ラベル余白
52a、52b 縫い代用余白
53 パーツ配置領域
101 制御部
102 記憶部
103 入力部
104 表示部
105 通信部
201 制御部
202 記憶部
203 入力部
204 表示部
205 印刷処理部
206 通信部
1011 取得部
1012 生成部
1013 表示制御部
2051 搬送部
2052 印刷部
2053 カット部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11