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特開2025-2427顔認証なりすまし防止の方法、システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025002427
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】顔認証なりすまし防止の方法、システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/32 20130101AFI20241226BHJP
【FI】
G06F21/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023102599
(22)【出願日】2023-06-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り EDIX(教育総合展)東京 令和5年5月8日~10日
(71)【出願人】
【識別番号】511052705
【氏名又は名称】株式会社ディジタル
(72)【発明者】
【氏名】小池保典
(57)【要約】
【課題】オンライン会議は、映像と音声でコミュニケーションを取ることを前提に設計されているが、オンライン会議ソフトウェアでは映像をオフにする顔出しなしの設定がオンライン参加端末装置によって設定でき、なりすましなど不正が可能となり、教育機関のオンライン授業における受講者のなりすましによる替え玉出席、企業等のオンライン会議における会議参加者のなりすまし参加を防止することを課題とするものである。
【解決手段】本発明は、端末装置は顔画像仮想部によりオンライン参加者がオンライン会議ソフトウェアでは映像をオフにする顔出しなしの設定をしても認証許容条件を満たし、複数のオンライン参加者を予め登録した登録顔認証情報を記憶する顔認証情報記憶部と取得された前記取得顔認証情報に基づいて、前記複数のオンライン参加者から一人を認証し、認証を満足する場合に前記認証を許容する認証処理部を備えている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオンライン参加者を予め登録した登録顔認証情報を記憶する登録顔認証情報記憶部と、前記複数のオンライン参加者の各々に対応して、認証処理を許容する顔認証記憶部と、オンライン参加者から取得顔認証情報を取得する顔認証情報取得部からなるオンライン参加者端末装置と、記憶された前記登録顔認証情報、及び、取得された前記取得顔認証情報に基づいて、前記複数のオンライン参加者から一人を認証し、一致する場合に前記認証を許容する認証処理部からなる顔認証サーバと、オンライン参加者端末と顔認証サーバを中継する認証管理サーバを備えることを特徴とする顔認証なりすまし防止システム。
【請求項2】
前記顔認証サーバは、通信ネットワークに接続されたサーバ上に複数のオンライン参加者を予め登録した登録顔認証情報を記憶する顔認証情報記憶部と、前記複数のオンライン参加者の各々に対応して、認証を許容する顔画像処理装置と、端末装置上にオンライン参加者から取得顔認証情報を取得する顔認証取得部を備えることを特徴とする方法。
【請求項3】
前記オンライン参加者端末装置は、少なくともモニターと、入力装置と、スピーカーと、WEBカメラを備えており、オンライン参加者がオンライン会議ソフトウェアを使用して受講若しくは会議を開始する際に、オンライン参加者がオンライン会議ソフトウェアの映像をオフにする顔出しなしの設定するか否か関係なく画像仮想部によりオンライン参加者の顔画像が取得できる顔画像仮想部を備えることを特徴とする方法。
【請求項4】
前記オンライン参加者端末装置は、オンライン会議ソフトウェアを使用して受講若しくは会議を開始する以外にも受講中若しくは会議中であってもランダムな時間に顔認証の処理ができることを特徴とする方法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教育機関におけるオンライン授業、又は企業におけるオンライン会議においてWEB利用時における参加者のなりすまし等不正を防止することができる方法、システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オンライン授業やオンライン会議の実施において、オンライン参加者が所定の場所に足を運び授業や会議を受ける従来の対面方式とは別に、インターネット環境のもと、参加者側の環境で授業又は会議に参加を可能とするオンライン会議が実施されるようになってきている。
【0003】
一方、上記オンライン会議においては、オンライン参加者が顔出しなしの設定ができ参加者本人を確認することが困難であるため、容易になりすまし等の不正行為を行うことが可能となり、厳正な出欠管理や関係者のみでの会議を行うことが困難であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-157649号公報
【特許文献2】特開2022-23406号公報
【特許文献3】特開2022-31184号公報
【特許文献4】特開2023-52914号公報
【特許文献5】特開2023-7008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明が解決しようとする課題は、オンライン会議においては、映像と音声でコミュニケーションを取ることを前提に設計されているが、オンライン会議ソフトウェアでは映像をオフにする顔出しなしの設定が端末オンライン参加者によって設定でき、なりすましなど不正が可能とすることを課題とするものである。
【0006】
例えば、教育機関のオンライン授業における受講者のなりすましによる出欠管理を簡便かつ確実に行うことができ、さらに、受講者の替え玉出席を防止することが可能なオンライン授業システムを提供することを課題とするものである。
【0007】
また、企業等のオンライン会議における会議参加者の監視を簡便かつ確実に行うことができ、さらに、参加者のなりすまし参加を防止することが可能なオンライン会議システムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、顔認証サーバ上に複数のオンライン参加者を予め登録した登録顔認証情報を記憶する顔認証情報記憶部と、前記複数のオンライン参加者の各々に対応して、認証を許容する顔画像処理装置と、端末装置上にオンライン参加者の顔認証情報を取得する顔画像取得部を備えることを特徴とする顔認証なりすまし防止の方法、システムである。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、端末装置は顔画像仮想部によりオンライン参加者がオンライン会議ソフトウェアでは映像をオフにする顔出しなしの設定をしても認証許容条件を満たすことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、複数のオンライン参加者を予め登録した登録顔認証情報を記憶する登録顔認証情報記憶部と取得された前記取得顔認証情報に基づいて、前記複数のオンライン参加者から一人を認証し、認証を満足する場合に前記認証を許容する顔認証処理装置とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の顔認証なりすまし防止の方法、システムによれば、簡易な構成で、顔認証において本人のなりすまし等の不正を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態に係る顔認証システムの概要を説明するための説明図である。
図2図2は、認証管理サーバを説明するための説明図である。
図3図3は、顔認証サーバを説明するための説明図である。
図4図4は、端末装置を説明するための説明図である。
図5図5は、顔画像仮想部の概要を説明するための説明図である。
図6図6は、オンライン授業の認証手順を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る顔認証システム、顔認証装置及び顔認証方法の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係る顔認証システムの概要を説明するための説明図であり、オンライン参加者が、WEBカメラ付きノートPC101およびUSBカメラ付きPC102から認証装置に顔情報などの顔認証情報の登録処理を行い、その後、顔認証装置が、登録されたオンライン参加者の登録顔認証情報と、現在取得された取得顔認証情報とを照合して本人の顔認証処理を行う顔認証システムを示している。
【0015】
また、受講開始または会議開始及びランダム時間において、認証を認証管理サーバ106に問合せをする。
【0016】
また、認証管理サーバ106は、顔認証サーバ107に顔認証の情報を通知し、顔認証の結果受講通知を認証管理サーバ106に返す。
【0017】
また、認証管理サーバ106から教員、事務・及び管理者の端末103に、ブラウザで出欠状況確認の情報を提供し、教義室や会議室の出席確認用端末104の出欠状況と合わせて教員、事務・及び管理者はオンライン参加者の認証出欠を確認できる。
【0018】
また、認証管理サーバ106から基幹システムである教務システムや勤怠管理システムサーバ105に出欠情報を更新できる。
【0019】
図2は、本実施形態に係る認証管理サーバ201の概要を説明するための説明図であり、オンライン参加者がオンライン会議にアクセスしようとしているオンライン参加者が正規のオンライン参加者かどうか、またアクセスを許可していいかどうかなどを判断する専用サーバである。
【0020】
図3は、本実施形態に係る顔認証サーバ301の概要を説明するための説明図であり、複数のオンライン参加者を予め登録した登録顔認証情報を記憶する顔認証情報記憶部302と取得された前記取得顔認証情報の顔画像処理装置303に基づいて、前記複数のオンライン参加者から一人を認証し、認証を満足する場合に前記認証を許容する顔認証装置304とを備える専用サーバである。
【0021】
図4は、本実施形態に係る端末装置の概要を説明するための説明図であり、端末装置は、WEBカメラ装置401、WEBカメラ制御部402、顔画像取得部403、顔画像仮想部404、サーバ情報取得部405、なりすまし判定部406から構成される装置であり、顔画像仮想部404で取得した顔認証情報を認証管理サーバ106に送信し、顔認証サーバ107経由で認証し、なりすまし判定部406により認証された場合は端末装置の処理を続行し、認証されない場合は、中断のメッセージをオンライン参加者に通知する。
【0022】
図5は、本実施形態に係る顔画像仮想部404の概要を説明するための説明図であり、オンライン会議ソフトウェア501は仮想画像502の映像をUSBカメラ映像と同等に扱うことが可能で、その映像を取得するかはオンライン会議ソフトウェア501から任意に設定ができ、取得された仮想画像502と顔認証サーバの登録画像503と認証できる。
【0023】
図6は、本実施形態に係る教育機関のオンライン授業の認証手順を説明するための説明図であり、先生側のログインステップ、認証確認ステップ、学生側のログインステップ、認証確認ステップ、先生側の学生出席確認ステップ順番で進行する。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明に係る認証システム、認証装置及び認証方法は、顔認証情報認証において本人のなりすまし等の不正を簡易な構成で防止する場合に適している。
【符号の説明】
【0025】
101 WEBカメラ付きノートPC
102 USBカメラ付きPC
103 教員・事務・管理者端末
104 教義室や会議室の出席確認用端末
105 教務システムサーバや勤怠管理システムサーバ
106 認証管理サーバ
107 顔認証サーバ
201 認証管理サーバ
301 顔認証サーバ
302 顔認証情報記録部
303 顔画像処理装置
304 顔認証装置
401 WEBカメラ装置
402 WEBカメラ制御部
403 顔画像取得部
404 顔画像仮想部
405 サーバ情報取得部
406 なりすまし判定部
501 オンライン会議ソフトウェア
502 仮想画像
503 登録画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6