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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024409
(43)【公開日】2025-02-20
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20250213BHJP
【FI】
A63F5/04 651
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128493
(22)【出願日】2023-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129654
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 達也
(72)【発明者】
【氏名】田中 江美
【テーマコード(参考)】
2C518
【Fターム(参考)】
2C518EA07
2C518EB02
2C518EB08
2C518EB16
(57)【要約】
【課題】演出の活用により遊技の興趣が向上された遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技媒体をベットするための遊技者のベット操作を受け付けたのち、スタート操作を検出することで内部抽選を実行するスロットマシン1は、内部抽選の結果に基づき当否演出を制御する演出制御部25と、当否演出を表示する演出表示部12と、遊技者の動きを検知するモーションセンサ22Sと、遊技者に対して絵柄を投影する投影演出を実行する投影部22と、を備え、演出制御部25は、内部抽選での当選に関わらず失敗演出を実行したとき、ベット操作の受付に応じて復活演出を実行し、投影演出は、復活演出が実行される前に、遊技者の所定の動きが検知された場合に実行される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体をベットするための遊技者のベット操作を受け付けたのち、ゲームを開始させるためのスタート操作を検出することで内部抽選を実行する遊技機において、
前記内部抽選の結果に基づき当否演出を制御する演出制御手段と、
前記当否演出を表示する演出表示部と、
遊技者の動きを検知する検知手段と、
遊技者に対して所定の絵柄を投影する投影演出を実行する投影部と、を備え、
前記演出制御手段は、前記内部抽選に当選したにも関わらず前記当否演出として失敗演出を実行したとき、遊技者による所定の操作の受付に応じて前記内部抽選の当選を遊技者に報知する復活演出を実行し、
前記投影演出は、前記失敗演出が実行された後、前記復活演出が実行される前に、前記検知手段により遊技者の所定の動きが検知された場合に実行されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記所定の動きは、前記ベット操作及び前記スタート操作のうちいずれかを行うための動きである請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技者による所定の操作タイミングに基づき遊技者の手に像を照射することで遊技興趣を向上させようとする遊技機が提案されている(下記の特許文献1参照。)。このような遊技機は、操作タイミングに基づき遊技者に光線を照射することで内部抽選の結果を報知し、大当りに対する期待度を視覚的に演出しようとしている。遊技者の手に照射された像であれば、目立ちにくく他の遊技者からの注目を浴びてしまうおそれを少なくできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-247367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、液晶表示部による表示演出にて内部抽選の結果を報知する遊技機が一般的になっている一方、演出を活用して如何にして遊技者に対して遊技興趣を向上させるかが課題となっている。
【0005】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされるものであり、演出の活用により遊技の興趣が向上された遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、スタート操作に応じて内部抽選を実行し、内部抽選の結果に基づき当否演出を実行する遊技機に関する。本発明の遊技機は、遊技者の動きを検知する検知手段と、遊技者に対して所定の絵柄を投影する投影演出を実行する投影部と、を備えている。
【0007】
本発明の遊技機は、内部抽選に当選したにも関わらず当否演出として失敗演出を実行したとき、遊技者による所定の操作の受付に応じて復活演出を実行する。投影演出は、失敗演出が実行された後、復活演出が実行される前に、遊技者の所定の動きが検知された場合に実行される。
【0008】
本発明の遊技機によれば、復活演出の実行前の投影演出により遊技者に対して復活演出を示唆できるので、復活演出に対する期待感を与えることができる。さらに、本発明の遊技機によれば、遊技者に絵柄を投影する投影演出により、他の遊技者に先駆けて遊技者本人に対して復活演出を示唆することができる。これにより、自分だけが投影演出に気付いているという優越感を遊技者本人に与えることができ、遊技の興趣を効果的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】遊技機が設置された遊技場のシステム構成を示す図。
図2】スロットマシン及びカードユニットの正面図。
図3】スロットマシン及びカードユニットの電気的構成を示す図。
図4】内部抽選テーブルで規定された各役の当選乱数の数の説明図。
図5】投影部による投影演出の説明図。
図6】投影部の構成を示す説明図。
図7】投影演出の仕組みを説明する図。
図8】投影演出の流れを示すフロー図
図9】内部抽選の当否演出の開始画面の正面図。
図10】当否演出による内部当選結果の報知画面の正面図。
図11】投影演出の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技者の手の甲に絵柄を投影する投影演出により復活演出を示唆するスロットマシン1に関する例である。この内容について、図1図11を用いて説明する。
【0011】
スロットマシン1などの各種の遊技機が設置された遊技場では、場内ネットワーク500が構築され、遊技場の管理装置50によって各遊技機が管理されている(図1)。スロットマシン1に対しては、カードユニット3や遊技情報表示装置51が個別に設置されている。例えば、カードユニット3は、スロットマシン1の側方に設置され、遊技情報表示装置51は、スロットマシン1の上方に設置される。
【0012】
隣り合う2台のスロットマシン1に対して、中継装置501が1台ずつ設置されている。スロットマシン1側と管理装置50との各種情報の送受は、中継装置501を介して実現される。スロットマシン1は、専用線を介してカードユニット3と通信可能に接続されている。
【0013】
カードユニット(得点処理装置)3は、1台のスロットマシン1に対して1台ずつ設置され、遊技に必要な得点(遊技媒体に相当)の付与処理や、得点を記録した遊技カード50Cの発行処理等、得点に関する処理を実行する。カードユニット3は、専用線を介してスロットマシン1の遊技信号を受信して遊技情報を集計、記憶するとともに、管理装置50や遊技情報表示装置51に対し、中継装置501経由で随時、遊技情報を送信する。さらにカードユニット3は、遊技者の入金残高、得点数も随時、管理装置50へ送信する。カードユニット3は、遊技機番号、機種名、得点単価などの各種設定情報を管理装置50から受信し、記憶する。
【0014】
遊技情報表示装置51は、中継装置501を介して対応するカードユニット3と接続されている。遊技情報表示装置51は、カードユニット3を経由してスロットマシン1から各種の遊技情報を取得し表示する。遊技情報表示装置51は、対応するスロットマシン1の遊技情報を随時、カードユニット3から取得するほか、遊技機番号、機種名、得点単価などの各種設定情報を中継装置501経由で管理装置50から取得する。
【0015】
管理装置50は、場内に設置された各スロットマシン1に対応するカードユニット3から随時、情報を取得して記憶、管理している。管理装置50がカードユニット3から取得する情報には、スロットマシン1の遊技情報や、遊技者の所有価値に関する情報、等がある。遊技者の所有価値に関する情報は、入金残高や得点数、等の情報である。管理装置50は、遊技カード50CのカードIDを対応付けて、入金残高や持点数など遊技者の所有価値に関する情報を管理している。また、管理装置50は、場内に設置された各スロットマシン1の遊技機番号、機種名、得点単価など、各種設定情報を記憶し管理している。なお、遊技者が遊技により獲得した得点数であって、カードユニット3側で主として管理される得点数を持点数、スロットマシン1側で主として管理される得点数を遊技点数とも表記する。
【0016】
本例のスロットマシン1は、投影演出を活用する遊技演出に、演出上の特徴を有している。以下、(1)スロットマシン及びカードユニットの基本構成、(2)スロットマシン及びカードユニットの基本動作、の説明に続いて、投影演出を実行する(3)投影部の構成、(4)投影演出を活用する遊技演出の内容、を説明する。
【0017】
(1)スロットマシン及びカードユニットの基本構成
まず、本例のスロットマシン1の外観的な構成について、図2を参照して説明する。スロットマシン1の前面部分は、略矩形状の図柄表示窓11を略中央に設けた前面枠体10によって構成されている。前面枠体10では、図柄表示窓11の上側に演出表示部12が設けられ、図柄表示窓11の下側にベース部100が形成されている。演出表示部12は、アニメーションや写真等の演出画像を表示して遊技を演出する演出実行手段である。また、前面枠体10の裏側には、演出用のスピーカ(図1では図示略)が収容されている。
【0018】
スロットマシン1の最上部には、庇状の張出し部105が設けられ、張出し部105の前面には装飾ランプ106が設けられている。装飾ランプ106は、音あるいは光により遊技を演出するための演出手段である。張出し部105の下面側には、上記の投影演出のための投影部22が設けられ、さらに、遊技者による所定の操作を検知するためのモーションセンサ22S(図1では図示略)が配設されている。
【0019】
なお、投影部22の構成、及び投影演出の内容については、後で説明する。モーションセンサ22Sは、カメラによる遊技者の撮像画像を処理して、遊技者の動きを検知するセンサである。本例のモーションセンサ22Sは、遊技者による所定の動きを検知する検知手段の一例をなしている。
【0020】
ベース部100は、遊技者から奥まって位置する図柄表示窓11に相対して張り出すように形成されている。ベース部100は、図柄表示窓11に隣り合う上端部に棚面状の操作面14を有し、操作面14の下側に隣接して操作パネル13を有している。
【0021】
操作面14には、ゲームに得点(遊技点)をベットする(賭ける)ためのベットボタン141、演出ボタン143、等が配置されていると共に、情報表示部140が設けられている。 操作パネル13には、リール21の図柄変動を開始させるためのスタートレバー131(スタートスイッチ)、図柄変動を停止させるためのストップボタン133(停止操作手段)、が配置されている。
【0022】
情報表示部140は、カードユニット3から受信した遊技点や、入賞に応じて付与された得点に基づく遊技点、などの累計の遊技点数を表示可能である。情報表示部140により表示される遊技点数は、ゲームに遊技点をベットする毎に減算される一方、役の入賞に応じて所定の遊技点が加算される。スロットマシン1では、この遊技点数がゼロになるまでゲームを実行できる。
【0023】
情報表示部140は、タッチパネル式の液晶ディスプレイよりなり、情報表示操作や計数操作など各種のタッチ操作が可能である。情報表示操作に応じて、大当り回数や特図抽選回数などの各種の遊技データの表示画面を切替表示できる。また、計数操作によれば、スロットマシン1にクレジットとして記憶された遊技点数を、カードユニット3に移行できる。
【0024】
ベットボタン141は、ゲームに遊技点をベットするベット操作のための操作ボタンである。ベット操作に応じて、スロットマシン1により記憶されている遊技点の中から規定数の遊技点(本例では3点。)がベットされ、ゲームを開始できるようになる。
スタートレバー131は、ゲームを開始させるためのスタート操作のための操作スイッチ(スタートスイッチ)である。規定数の遊技点数がベットされた状態でスタート操作が検知されたとき、ゲームが開始される。演出ボタン143は、遊技演出を開始させるための操作ボタンである。
【0025】
図柄表示窓11は、3つの縦長の図柄表示領域が横並びで配列された表示窓である。各図柄表示領域は、いずれも3図柄分の図柄表示領域である。図柄表示窓11全体では、3行3列よりなる2次元マトリクス状に配置された9図柄が表示される。
【0026】
3行3列9個の図柄20が配置される図柄表示窓11では、入賞の対象となる入賞図柄の並び方向である入賞ラインが設定されている。入賞ラインは、上中下段の水平方向の入賞ライン、及び対角方向の入賞ラインよりなる5ラインにより構成されている。なお、本例のスロットマシン1では、1点役や2点役や15点役などの小役、2種類のボーナス役(BB役、RB役)、リプレイ役が設定されている。スロットマシン1は、小役の入賞に応じて、対応する得点を付与し、BB役、RB役の入賞に応じて、対応するボーナス状態を発生させる。
【0027】
3つの図柄表示領域の裏側には、図柄変動表示手段を構成するリール21がそれぞれ配置されている。各リール21は、円柱形状の外周面に略一定の間隔を空けて21個の図柄が配置された回転式のリールである。なお、リール21としては、本例の回転式のリールに代えて、液晶ディスプレイに図柄を変動表示する画像式のリールを採用することもできる。
【0028】
ストップボタン133は、図2に示すごとく、リール21を停止させるための操作ボタンである。ストップボタン133は、左リール21Lに対応する左ストップボタン133L、中リール21Cに対応する中ストップボタン133C、及び右リール21Rに対応する右ストップボタン133R、により構成されている。
【0029】
次に、カードユニット3は、上記のごとく、1台のスロットマシン1に対して1台設置され、遊技に必要な得点の付与処理や、得点を記録したカードの発行処理など、得点に関する処理を行う装置である。カードユニット3は、例えば、対応するスロットマシン1と隣のスロットマシン1との間の縦長の隙間に設置される。カードユニット3は、対応するスロットマシン1から各種の遊技情報を受信し、その各種の遊技情報を、管理装置50等に向けて出力する。
【0030】
カードユニット3は、ゲームに得点をベットする際の権利となる遊技点の付与機能(貸出機能)により遊技点の付与処理を実行するのに加えて、持点(得点)を記録した遊技カード50Cの発行処理など得点に関する処理を実行する。
【0031】
カードユニット3の前面(図2参照。)には、装置エラー等の作動状態を表示する状態表示ランプ31、紙幣挿入口320、タッチ操作可能な表示部33、代金引き落としと引き換えに遊技点の貸出を受けるための貸出ボタン34、計数済みの得点である持点を遊技点に変換するための再遊技ボタン35、遊技カード50Cの返却を求める返却ボタン36、遊技カード50Cを挿入するカード挿入口370、等が配設されている。
【0032】
スロットマシン1及びカードユニット3は、図3のように電気的に構成されている。スロットマシン1の全体動作を制御する主制御部20に対しては、既出の構成のほか、リール21と共に図柄変動表示手段を構成するリール駆動部211、リール21の回転位置を検知する基準位置検知部213、情報表示部140、タッチパネル140P、各種演出を制御する演出制御部25、遊技者の動きを検知するモーションセンサ22S、等が接続されている。タッチパネル140Pは、情報表示部140の表示画面に積層され、タッチ機能を実現する透明シートである。さらに、主制御部20には、カードユニット3との間の通信を仲介するインターフェース回路200が接続されている。
【0033】
演出制御部25は、内部抽選の結果に基づき当否演出を制御する演出制御手段の一例である。演出制御部25には、スピーカ26を駆動する音声出力部260、装飾ランプ106、投影部22、演出表示部12を制御する表示制御部120が接続されている。演出制御手段としての演出制御部25は、スピーカ26から出力される音声や音楽等や、装飾ランプ106の光により各種演出を実行するほか、演出表示部12にて演出動画や写真を表示することで、遊技を演出する。
【0034】
リール駆動部211は、ステップ単位で制御可能なステッピングモータ(図示略)を含み、このステッピングモータの回転駆動力によりリール21を回転駆動する手段である。
基準位置検知部213は、各リール21L、C、Rについて基準位置片の通過を検知し、検知信号を出力する検知部である。
【0035】
主制御部20は、図3に示すごとく、CPUと、メモリ手段であるROM・RAMと、入出力インターフェースとしてのI/O部と、乱数を発生する乱数発生部と、内部当選役抽選用の乱数を抽出する乱数抽出部と、を有している。CPUは、ROMから読み込みしたソフトウェアプログラムを実行することにより以下の各手段としての機能を実現する。
【0036】
(a)ゲーム開始許可手段:規定数の得点がゲームにベットされたときにゲームの開始を許可する手段。
(b)内部抽選手段:内部抽選により内部当選役を決定し、その内部当選役に対応する内部当選フラグを成立させる手段。
(c)フラグ制御手段:内部当選役に対応する内部当選フラグを制御する手段。
(d)リール制御手段:リール21を制御する手段。
(e)入賞判定手段:入賞ラインに沿って停止された図柄の組合せが入賞図柄であるか否かを判定する手段。
(f)利益付与手段:小役やリプレイ役の入賞に応じて得点を付与する手段。
(g)特別遊技状態発生手段:BB役、RB役の入賞に応じて、特別状態であるビッグボーナス状態あるいはレギュラーボーナス状態を発生させる手段。
【0037】
ROMは、内部抽選手段が内部当選役の抽選に用いる内部当選役抽選テーブル、及びリール制御手段がリール21の停止制御に用いるリール制御テーブルを記憶している。
リール制御テーブルは、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたデータテーブルである。
【0038】
内部当選役抽選テーブルは、0~65535の内部当選役抽選用の乱数のうち、各役の当選乱数が規定されたデータテーブルである。内部当選役抽選テーブルとしては、通常状態に適用されるテーブル、及びボーナス状態(BB状態、RB状態)に適用されるテーブルがある。各テーブルにおける各役の当選乱数の数は設定値によって相違がある。例えば設定値1の場合、通常状態及びボーナス状態における当選乱数の数が例えば図4のように設定されている。
【0039】
本例のスロットマシン1では、15点役と1点役との同時当選乱数の数、及び15点役の当選乱数の数が、通常状態とボーナス状態とで大きく異なっている。15点役と1点役との同時当選確率が通常状態では約50%である一方、ボーナス状態では、15点役と1点役との同時当選乱数が未設定である。ボーナス状態では、15点役と1点役との同時当選乱数に代えて、15点役の当選乱数が63566個設定されており、100%に近い確率で内部当選する。
【0040】
なお、通常状態下で1点役と同時当選する15点役は、AT状態下で押し順が報知される押し順役である。押し順役である15点役は、報知された押し順に従ってストップボタン133が操作されたことを条件として入賞可能になる。なお、AT状態の発生条件は、例えば、当選役の内部抽選とは別に実行されるAT抽選での当選(AT当選)である。本例では、例えば1点役や2点役などの特定の入賞役の内部当選の一部で、AT当選が発生するように構成されている。
【0041】
次に、カードユニット3は、制御部30を中心として構成されている(図3参照。)。制御部30には、上記の構成のほか、紙幣処理部321、タッチパネル33P、カードストック部37S、カードR/W部37、中継装置501との間の通信を可能とするI/F部300、等が接続されている。紙幣処理部321は、紙幣挿入口320から挿入された紙幣の処理部である。タッチパネル33Pは、表示部33をタッチ操作可能にするための透明パネルである。カードストック部37Sは、新規発行用の遊技カード50Cや、回収した遊技カード50Cを、10枚を限度としてストックする構成である。カードR/W部37は、遊技カード50Cの記録データを読み書きするリーダライタである。
【0042】
なお、カードユニット3が取り扱う遊技カード50Cとしては、一般遊技者向けの一般カードと、会員遊技者向けの会員カードと、がある。一般カードは、一般遊技者が入金残高や持点数がある状態で遊技を終了する際に発行される遊技カードである。会員カードは、遊技場への会員登録に応じて発行される遊技カードである。会員遊技者は、例えば、前日以前の持点数を貯点数として遊技場側に預け入れる貯点サービスを利用できる。貯点数は、会員カードのカードIDを対応付けて管理装置50により記憶される。
【0043】
(2)スロットマシン及びカードユニットの基本動作
スロットマシン1での遊技を開始するためには、カードユニット3を操作して遊技点の付与を受ける必要がある。遊技点の付与を受けるためには、カードユニット3に紙幣を投入するか、遊技カード50Cを挿入する必要がある。カードユニット3は、紙幣を受け付けると、その紙幣の額を入金残高(上限10000円)に加算して記憶する。遊技カード50Cが挿入されたときは、カードユニット3は、管理装置50に対して、入金残高、持点数、貯点数など遊技カード50Cに記録されたカード情報の照合を求める。カードユニット3は、照合結果がOKであれば、入金残高、持点数及び貯点数などのカード情報を表示部33に表示する。持点数は、遊技者が獲得済みの得点数である。貯点数は、遊技者が前日以前に獲得済みであって、遊技場側に預け入れた得点数である。
【0044】
カードユニット3は、貸出ボタン34の操作など遊技者の求めに応じて遊技者の入金残高や持点等を遊技点に変換し、対応するスロットマシン1へ送信する。例えば貸出ボタン34が操作されたときには、一定金額(例えば1000円)ずつ遊技点(50点)に変換され、スロットマシン1へ送信されて遊技点数としてクレジット(記憶)される。例えば再遊技ボタン35が操作されたときには、持点が50点ずつ遊技点へ変換され、スロットマシン1へ送信されて再プレイが可能になる(再プレイ処理)。なお、付与された遊技点数は、情報表示部140にてクレジット数として表示される。遊技者は、そのクレジット数分の得点を遊技にベットすることができる。
【0045】
なお、カードユニット3は、持点数、遊技点数、及び持点数と遊技点数との合計点数である全得点数、などの得点数を記憶、表示する。持点数は、カードユニット3が記憶する遊技者が獲得済みの得点数である。遊技点数は、スロットマシン1によりクレジットとして記憶される得点数である。全得点数は、遊技者が所持する遊技媒体である得点の総数である。
【0046】
スロットマシン1では、3点以上の遊技点数がクレジット(記憶)されている状態でベットボタン141が操作(ベット操作)されたときに3点がベットされ、ゲーム(単位遊技)の開始が許可される。ゲームの開始が許可された状態では、スタートレバー131を有効に操作(スタート操作)でき、ゲームを開始できる。なお、リプレイ役の入賞を検知した場合には、主制御部20は、クレジットされている遊技点数を消費することなく、ベット操作が行われなくても次のゲームに対して自動的に遊技点をベットする。
【0047】
主制御部20は、有効なスタート操作を検知すると、乱数発生部が発生する乱数(0~65535)のうち、乱数抽出部により抽出された内部当選役抽選用の乱数を取得する。主制御部20は、内部当選役抽選テーブルに規定された各役の当選乱数に対して抽出された内部当選役抽選用の乱数を照合し、内部当選役を決定する。
【0048】
なお、主制御部20での内部抽選の結果は、演出制御部25へ送信される。演出制御部25では、内部抽選の結果に応じた各種演出制御が記憶されている。演出制御部25は、記憶している各種演出制御のうち、主制御部20から受信した内部抽選の結果に対応する演出制御を選択的に実行する。演出制御部25では、後述する当否演出により内部抽選の結果が報知される。また、演出制御部25は、内部抽選の結果を受けて、復活演出を実行するか否かの演出抽選を実行する。演出制御部25は、内部抽選の結果が当選であって、かつ、演出抽選に当選すると、投影部22に投影演出を実行させる。なお、投影演出の内容については、後で詳しく説明する。
【0049】
主制御部20は、いずれかの役を内部当選役として決定したとき、その内部当選役に対応する内部当選フラグをオン状態に切り換える。ボーナス役(BB役、RB役)以外の他の役の内部当選フラグについては、当該内部当選フラグが初めて成立したゲームで入賞したか否かに関わらず次のゲームの開始までにオフ状態(ゼロ)にリセットされる。したがって、ボーナス役以外の各役が内部当選したゲームで入賞しなかった場合、全て取りこぼしとなる。一方、ボーナス役の内部当選フラグであるボーナス役フラグについては、入賞するまで、内部当選フラグの成立状態(オン状態)が次回のゲームに順次、持ち越され、入賞に応じてオフ状態にリセットされる。このような制御により、ボーナス役については一旦、内部当選すれば、必ず入賞可能である。
【0050】
主制御部20は、上記の内部抽選に続いて、リール21の図柄変動を開始させる。主制御部20は、リール駆動部211を構成するステッピングモータに制御パルスを入力し、1パルス毎に1ステップずつステッピングモータを回転させることでリール21を回転させる。主制御部20は、リール駆動部211に入力した制御パルス数、すなわちステッピングモータが回転したステップ数をカウントしている。なお、ステップ数は、各リール21の基準位置片の検知信号を取り込むごとにゼロリセットされるので、直近の検知信号の発生後に生じたステップ数となる。
【0051】
主制御部20は、規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)等が定める所定の引込範囲内の図柄を入賞ライン上に停止させる、いわゆる引込制御を実行する。本例では、この引込範囲として4図柄分に相当する範囲が設定されている。主制御部20は、ストップボタン133の操作に応じた変動停止信号を検知したときのステップ数をサンプリングすると共に、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたリール制御テーブルに対してそのステップ数を照合して停止位置を決定する。主制御部20は、可能であれば、内部当選フラグに対応する図柄をその停止位置に引き込んでリール21を停止させる。
【0052】
全てのリール21が停止した後、主制御部20は、3基のリール21L、C、Rを横断するように設定された入賞ラインに沿って停止表示された図柄の組合せが所定の入賞図柄であるか否かを判定する。具体的には、主制御部20は、停止した各リール21L、C、Rのステッピングモータ(リール駆動部211)のステップ数に基づき、入賞ライン上に停止した図柄20の種類を求め、その図柄20の組合せについて入賞役が成立するか否かを判定する。
【0053】
主制御部20は、いずれかの入賞役の成立を判定したとき、その入賞役に対応する利益を付与する。例えば、15点役が入賞役である場合には15点の得点を付与する(図4参照)。BB役が入賞したとき、主制御部20は、その利益としてボーナス状態であるBB状態を発生させる。RB役が入賞したときには、主制御部20は、その利益としてボーナス状態であるRB状態を発生させる。
【0054】
ボーナス状態は、契機となった入賞役がBB役かRB役かに応じて終了条件が決まっている。BB役を契機としたボーナス状態の終了条件は、所定点数を付与したことである。RB役を契機としたボーナス状態の終了条件は、所定ゲーム数の消化、あるいは特定の入賞役(以下、小役と称する。)が所定回数入賞したことである。
【0055】
スロットマシン1の遊技中に付与された遊技点数は、クレジット数に加算されて情報表示部140に表示される。また、遊技中では、情報表示部140における情報表示操作に応じて、各種の遊技データ(大当り回数、特図抽選回数など)を情報表示部140に表示させることができる。
【0056】
遊技中では、主制御部20が、遊技の結果を示す各種遊技信号をカードユニット3へ随時、送信する。カードユニット3へ送信される遊技信号としては、例えば、アウト信号、セーフ信号、ボーナス信号、等がある。アウト信号は、遊技点の消費を表す信号であり、遊技点のベット操作に応じて出力される。アウト信号は、得点の減算情報である。セーフ信号は、遊技の結果、付与された得点を示す信号である。セーフ信号は、得点の加算情報である。ボーナス信号は、ボーナス状態(BB状態、RB状態)の発生中に出力される信号である。
【0057】
カードユニット3は、対応するスロットマシン1から受信する上記各種の遊技信号を集計して遊技情報を生成して記憶すると共に、管理装置50や遊技情報表示装置51へ随時、遊技情報を送信する。また、カードユニット3は、対応するスロットマシン1から受信する得点の加算情報や減算情報の受信に応じて、記憶している得点数を更新する。カードユニット3は、管理装置50に対して、随時、遊技者の入金残高や得点数の情報を送信する。
【0058】
スロットマシン1での遊技を終了する際は、タッチ操作が可能な情報表示部140での計数操作により、クレジットされた遊技点数をカードユニット3へ送信できる。スロットマシン1のクレジット数は、カードユニット3への遊技点数の送信に応じて減算される。
【0059】
カードユニット3に入金残高、持点数及び貯点数の少なくともいずれかが存在する状態で返却ボタン36が操作されたときは、その入金残高、持点数及び貯点数が遊技カード50Cに記録され発行される。持点数及び貯点数を遊技カード50Cに記録する場合、獲得した遊技機の種別情報も対応付けて記録される。
【0060】
(3)投影部の構成
スロットマシン1では、図5の側面図に示すように、最上部の庇状の張出し部105の下面側に、投影部22が設けられている。投影部22は、ベット操作等を行うための遊技者の手の甲に光を照射して絵柄を映すことが可能な光学的なユニットである。
【0061】
投影部22は、図6のごとく、投影制御部220と、光源222と、光源222の光を透過させるスクリーン228と、を含めて構成されている。投影制御部220は、演出制御部25による制御により、光源222の点灯を制御すると共に、スクリーン228の絵柄Pを制御する。光源222は、LEDやレーザー光源等であり、スクリーン228に向けて光線を照射する。スクリーン228は、投影制御部220による制御により絵柄Pを切替可能な透過スクリーンである。投影部22は、内部に設けられた光源222からスクリーン228に向けて光線(LED、レーザー光線等)を照射し、スクリーン228の絵柄Pを遊技者の手に投影する(図7参照。)。
【0062】
スロットマシン1では、主制御部20から演出制御部25に送信される内部抽選結果に応じて予め定められた演出振分パターンに応じて投影演出を行うか否か決定される。投影演出を行う場合、演出制御部25から投影制御部220に対して投影演出のための制御信号が送信される。投影制御部220は、この制御信号を受信すると、予め定められた条件の成立に応じて投影演出を実行する。予め定められた条件とは、例えばモーションセンサ22Sにより所定の動きが検知されたことである。投影部22は、後述する所定の動きの検知に応じて投影演出を実行する。
【0063】
なお、光源222から照射される光線の方向は投影演出に応じて決定してもよく、投影制御部220により光線の方向を制御できるようにしても良い。光線222は、白色光や単色のレーザー光線等を用いても良い。また、スクリーン228の絵柄Pとして、複数種類の絵柄を設定しても良い。その場合、投影制御部220によりスクリーン228の絵柄Pを変更するように制御できるようにする。
【0064】
モーションセンサ22Sにより、遊技者の手の甲を検出するとともに、手の甲に絵柄を投影できるように光線の方向を制御することも良い。この場合には、遊技者の手の位置に関わらず、確実性高く絵柄を投影できる。
【0065】
(4)投影演出を活用する遊技演出の内容
まず、投影演出を活用する遊技演出の概要を説明する。スロットマシン1の遊技中では、演出表示部12にて内部抽選の結果を報知するか否かの当否演出が実行される。本例のスロットマシン1は、内部抽選に当選している場合には当否演出にて一旦失敗を報知した後、所定の遊技者操作(遊技者による所定の操作の一例。)を検出することで復活演出を実行可能である。復活演出の契機となる所定の遊技者操作を受け付けるよりも前に投影演出を行えば、復活演出の発生を遊技者が事前に把握できるようにする。
【0066】
投影演出を活用する遊技演出の内容について、図8のフロー図に沿って説明する。
スロットマシン1では、スタートレバー131の有効な操作(スタート操作)に応じて内部抽選が実行される。内部抽選に当選した場合には(S101)、演出表示部12での当否演出により内部抽選の結果が報知される。なお、本例の構成では、1ゲームの間に実行される当否演出による内部抽選の結果が報知される。
【0067】
本例のスロットマシン1が実行する当否演出は、二体のキャラクターが対峙する演出が演出表示部12に表示される演出である(図9参照。)。二体のキャラクターのうちの一方は遊技者に対応するキャラクター(以下、自キャラクターという。)であり、他方は、敵キャラクターである。当否演出の内容としては、遊技の進行に応じて二体のキャラクターが対戦を行い自キャラクターが勝利する、という成功の当否演出(図10(a)の成功演出)と、自キャラクターが敗北する、という失敗の当否演出(図10(b)の失敗演出)と、がある。成功演出は、遊技者に対して内部抽選の当選を報知する演出であり、失敗演出は、内部抽選でのハズレを報知する演出である。本例の当否演出は1ゲーム間で行われるので、すべてのリール21が停止した際に、自キャラクターが勝利した画面あるいは敗北した画面が演出表示部12に表示される。
【0068】
内部抽選に当選した際(S101)、上記の成功演出が実行されるか、上記の失敗演出が実行されるか、は、演出抽選による復活演出の当否によって異なる(S102)。復活演出が非当選の場合には(S102:NO)、演出表示部12において上記の成功演出(図10(a))が実行される(S113)。
【0069】
一方、復活演出が当選している場合には(S102:YES)、演出表示部12において上記の失敗演出(図10(b))が実行される(S103)。このように失敗演出が実行された場合、その後、遊技者による所定の動きの検知に応じて(S104)、投影演出が実行される(S105)。所定の動きは、例えば、遊技者がベットボタン141の押下げ操作(ベット操作)を行うための手の動きである。投影演出は、例えば、このような操作を行う手の甲にニコちゃんの絵柄を投影する演出である(図11参照。)。投影演出によれば、失敗演出により落胆している遊技者の期待度を高揚できる。
【0070】
その後、ベットボタン141の押下げ操作(ベット操作)、スタートレバー131の操作(スタート操作)、演出ボタン143の押下げ操作、など、所定の遊技者操作の受け付けに応じて(S106)、復活演出が実行される(S107)。この復活演出は、上記ステップS103の失敗演出に続けて成功演出を実行するという演出である。復活演出によれば、失敗演出によって落胆した遊技者の期待感を最高潮に高めることができる。
【0071】
以上のように構成された本例のスロットマシン1では、内部抽選に当選したにも関わらず一旦、失敗演出によりハズレが報知されたとき、ベット操作を契機として復活演出が実行される。このスロットマシン1では、復活演出が実行される際、復活演出に先行して投影演出が実行される。投影演出により復活演出を示唆することができ、復活演出に対する期待感を遊技者に与えることができる。
【0072】
遊技者の手に絵柄を投影する投影演出は、他の遊技者が気付きにくく、遊技者のみが先に気付くことができる可能性が高い。そのため、他の遊技者に先駆けて復活演出を認識できているといった優越感を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を一層、向上できる。また、本例では、復活演出の契機となるベット操作を行うための遊技者の動き(所定の動きの一例。)を検知して投影演出が実行される。そのため、遊技者に特別な操作を強いることなく投影演出を実行でき、遊技の興趣を向上させることができる。
【0073】
本例に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することもできる。さらに、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、投影演出の契機となる遊技者の所定の動きとして、ベット操作を行うための手の動きを例示している。これに代えてあるいは加えて、スタートレバー131の操作(スタート操作)を行うための手の動きであっても良い。本例では、ベット操作を行うための手の動きを、所定の動きとして採用することで、投影演出のタイミングをベット操作前に設定している。投影演出のタイミングは復活演出前であれば良い。本例では、ベットボタン141の押下げ操作(ベット操作)、スタートレバー131の操作(スタート操作)、演出ボタン143の押下げ操作、などの所定の遊技者操作(遊技者による所定の操作の一例。)の受付を、復活演出の契機として設定しているが、投影演出のタイミングは、所定の遊技者操作の前であれば良い。
【0074】
なお、当否演出などの表示演出は遊技の進行に応じて実行されるが、本例のように1ゲームの間に表示演出を実行しても良いし、例えば3ゲームなど複数ゲームに亘って表示演出を実行しても良い。例えば1ゲームの間に実行する場合は、ストップボタン133の操作毎に対戦の結果を示唆するような予告を行っても良い。また、二体のキャラクターによる対戦の内容はどのような内容でもよく、優劣を決めるといった内容でもよい。さらに対戦演出には限定されず、内部抽選の当否を示唆する演出であればどのような内容であっても良い。
【0075】
なお、表示演出により報知される結果は内部抽選の結果であれば良く、例えば遊技者にとって有利な状態であるボーナス役の当否や、遊技機から示唆される各リールの押し順に従うことで獲得点数の多い小役が入賞可能となる所謂AT状態の当否、当該AT状態への突入期待度が向上するCZ状態の当否、当該AT状態が継続するか否か、等を表示演出によって報知しても良い。
【0076】
本例では、遊技機としてメダルを用いないスロットマシンを想定しているが、メダルを払い出すスロットマシンであっても良い。払出式のスロットマシンを考慮し、持点数及び貯点数を持メダル、貯メダルと称する場合もある。本例のスロットマシン1では、ベット数(規定数)が3点に固定されているが、例えば1~3点の範囲で通常状態下のベット数を遊技者側が選択して遊技できるスロットマシンであっても良い。
【0077】
本例では、スロットマシン1の上部に投影部22が配設されているが、遊技者の手に投影演出を実行できる場所に投影部22を配置すれば良く、いずれの場所であっても良い。本例では、投影演出により投影する絵柄として静止画を例示しているが、投影部(スクリーン)にプロジェクターを採用することで動画を投影するようにしても良い。
【0078】
遊技者の手の甲に投影演出を実行するようにしたが、遊技者の手に限らず、スロットマシン上の特定箇所に絵柄を投影するようにしても良い。
投影部22に設けた投影制御部220により投影演出を制御するようにしたが、演出制御部25により投影演出を制御するようにしても良い。
【0079】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更、あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
【符号の説明】
【0080】
1 スロットマシン(遊技機)
105 張出し部
12 演出表示部
120 表示制御部
131 スタートレバー(スタートスイッチ)
133 ストップボタン
140 情報表示部
141 ベットボタン
143 演出ボタン
20 主制御部
21 リール
22 投影部
220 投影制御部
222 光源
228 スクリーン
22S モーションセンサ(検知手段)
25 演出制御部(演出制御手段)
3 カードユニット
30 制御部
31 状態表示ランプ
33 表示部
34 貸出ボタン
35 再遊技ボタン
36 返却ボタン
50 管理装置
501 中継装置
50C 遊技カード
51 遊技情報表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11