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特開2025-24680回動機能を有する材料ホッパーを備えた道路建設車両
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  • 特開-回動機能を有する材料ホッパーを備えた道路建設車両 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024680
(43)【公開日】2025-02-20
(54)【発明の名称】回動機能を有する材料ホッパーを備えた道路建設車両
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20250213BHJP
【FI】
E01C19/48 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024116685
(22)【出願日】2024-07-22
(31)【優先権主張番号】23190058
(32)【優先日】2023-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596068349
【氏名又は名称】ヨゼフ フェゲーレ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フランク グリム
(72)【発明者】
【氏名】ヤン メレネイ
【テーマコード(参考)】
2D052
【Fターム(参考)】
2D052BD11
2D052DA02
2D052DA03
2D052DA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】道路建設車両のオペレータ又はドライバに向上した視界、特に前方に対する向上した視界を提供する。
【解決手段】道路建設車両(1)は、シャーシ(5)及び舗装材料を収容する材料ホッパー(9)を備える。材料ホッパー(9)は、舗装材料用の収容空間(19)を画定するよう構成されている相互に対向する2つのホッパー部(17)を有する。ホッパー部(17)の少なくとも1つは、基部(21)及び側部(23)を有する。基部(21)は、主回動軸(25)を中心として開位置及び閉位置の間で回動可能にシャーシ(5)に取り付けられている。側部(23)は、側部回動軸(27)を中心として回動可能である側部(23)の回動端縁に沿って基部(21)に取り付けられている。回動端縁の反対側の側部(23)の自由端縁(35)は、基部(21)が閉位置にある時、側部回動軸(27)より下方に位置しているよう構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシ(5)、及び
舗装材料を収容する材料ホッパー(9)
を備え、
前記材料ホッパー(9)は、前記舗装材料用の収容空間(19)を画定するよう構成されている2つの対向するホッパー部(17)を有し、
前記ホッパー部(17)の少なくとも1つは基部(21)及び側部(23)を有し、
前記基部(21)は、主回動軸(25)を中心として開位置及び閉位置の間で回動可能に前記シャーシ(5)に取り付けられており、並びに
前記側部(23)は、側部回動軸(27)を中心として回動可能な前記側部(23)の回動端縁に沿って前記基部(21)に取り付けられている道路建設車両(1,51)であって、
前記回動端縁の反対側の前記側部(23)の自由端縁(35)は、前記基部(21)が前記閉位置にある時、前記側部回動軸(27)より下方に位置しているよう構成されていることを特徴とする、道路建設車両(1,51)。
【請求項2】
前記側部(23)は、中間部(37)及び端部(39)を有する、請求項1に記載の道路建設車両。
【請求項3】
前記中間部(37)は第1の面(41)を有すると共に、前記端部(39)は第2の面(43)を有し、前記第1の面(41)及び前記第2の面(43)は各々、前記収容空間(19)の内壁の一部を形成するよう構成されており、前記第1の面(41)及び前記第2の面(43)は、相互に向かって傾斜しているよう構成されている、請求項2に記載の道路建設車両。
【請求項4】
前記中間部(37)は、前記側部回転軸(27)を中心として回動可能に前記基部(21)に取り付けられている、請求項2又は3に記載の道路建設車両。
【請求項5】
前記端部(39)は、端部回動軸(42)を中心として回動可能に前記中間部(37)に取り付けられている、請求項2~4のいずれか一項に記載の道路建設車両。
【請求項6】
前記中間部(37)及び前記端部(39)は、互いに強固に接続されているか、又は、互いに一体的に形成されている、請求項2~4のいずれか一項に記載の道路建設車両。
【請求項7】
前記道路建設車両(1,51)はさらに、前記主回動軸(25)を中心とした前記基部(21)の回動位置と、前記側部回動軸(27)を中心とした前記側部(23)の回動位置とを連結するよう構成された連結装置(31)を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の道路建設車両。
【請求項8】
前記連結装置(31)は、前記基部(21)が前記主回動軸(25)を中心として、特に同一の回転方向に、回動された時に、前記側部回動軸(27)を中心とした前記側部(23)の自動的回動を行うよう構成されている、請求項7に記載の道路建設車両。
【請求項9】
前記連結装置(31)は、前記基部(21)が前記主回動軸(25)を中心として第1の角度だけ回動した時、前記側部回動軸(27)を中心とした前記側部(23)の自動的回動を第2の角度だけ行うよう構成されており、前記第1の角度の値及び前記第2の角度の値は相互に異なっている、請求項7又は8に記載の道路建設車両。
【請求項10】
前記連結装置(31)は、制御技術によって、又は、機械的に設けられている、請求項7~9のいずれか一項に記載の道路建設車両。
【請求項11】
前記連結装置(31)は、前記側部(23)を前記シャーシ(5)に接続する連結ロッド(33)を備える、請求項7~10のいずれか一項に記載の道路建設車両。
【請求項12】
道路建設車両(1,51)の操作方法であって、
前記道路建設車両(1,51)の材料ホッパー(9)の少なくとも1つのホッパー部(17)を、前記道路建設車両(1,51)のシャーシ(5)に対して、主回動軸(25)を中心として回動させるステップを含む方法であり、
前記主回動軸(25)を中心とした前記少なくとも1つのホッパー部(17)の回動動作は、前記少なくとも1つのホッパー部(17)の側部(23)が、前記少なくとも1つのホッパー部(17)の基部(21)に対して、側部回動軸(27)を中心として回動される回動動作と連結されることを特徴とする、方法。
【請求項13】
前記主回動軸(25)を中心とした前記少なくとも1つのホッパー部(17)の前記回動動作は、前記側部回動軸(27)を中心とした前記側部(23)の前記回動動作と、連結装置(31)により機械的に連結される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記主回動軸(25)を中心とした前記少なくとも1つのホッパー部(17)の前記回動動作は、前記側部回動軸(27)を中心とした前記側部(23)の前記回動動作と少なくとも部分的に同時に生じる、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
道路建設車両(1,51)のシャーシ(5)に対して主回動軸(25)を介して接続されており、及び、前記道路建設車両(1,51)を空間要求が小さい輸送構成に移行させるために、2つの回動軸(27,42)を介してそれ自体が折り畳み可能である少なくとも1つのホッパー部(17)を有する材料ホッパー(9)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料ホッパーを有する道路建設車両の技術分野に関する。特に、本発明は、道路舗装機の形態又は道路舗装機のためのフィーダ車両の形態の道路建設車両に関する。
【背景技術】
【0002】
実際には、材料ホッパーが、舗装方向に垂直な幅方向について互いに対向する2つの半体を有する道路舗装機が公知である。舗装作業中、ホッパー半体は舗装構成にある。舗装構成から、ホッパー半体は各々、舗装方向に沿って延びる軸を中心として相互に向かって回動し得、これにより、材料ホッパーは輸送構成に移行される。輸送構成において、材料ホッパーは狭くされた幅を有する。材料ホッパーが輸送構成にある時、道路舗装機は、建築現場間でより容易に輸送され得、又は、空間効率良く駐車され得る。回動可能なホッパー半体は各々、ホッパー半体の残部に対して相対的に回動され得る側壁を有し得る。舗装構成において、側壁は、材料ホッパーの幅を拡大するために側方に向かって傾けられ得、これにより、舗装材料を材料ホッパーに投入するためのトラックのドッキングが容易となる。
【0003】
道路舗装機用のフィーダ車両もまた実施において公知であり、これは、フィーダ車両の前方を走行するトラックと、フィーダ車両の後方を走行する道路舗装機との中継手段として機能する。トラックが、舗装材料をフィーダ車両の材料ホッパーに投入してもよい。フィーダ車両のコンベヤは、道路舗装機の材料ホッパー中に舗装材料を上方から落下させてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の態様によれば、道路建設車両が提供されている。道路建設車両は、シャーシ及び舗装材料を収容する材料ホッパーを備える。材料ホッパーは、互いに対向する2つのホッパー部を有する。ホッパー部は、舗装材料用の収容空間を画定するよう構成されている。ホッパー部の少なくとも1つは、基部及び側部を有する。基部は、主回動軸を中心として開位置及び閉位置の間で回動可能であるようシャーシに取り付けられている。側部は、側部回動軸を中心として回動可能であるよう、側部の回動端縁に沿って基部に取り付けられている。側部は、回動端縁とは反対側の自由端縁を備える。側部の自由端縁は、基部が閉位置にある時、側部回動軸より下方に位置しているよう構成されている。
【0005】
交差方向は、道路建設車両の移動方向、特に道路建設車両の舗装方向に垂直であり得る。交差方向は水平方向であり得る。交差方向は、道路建設車両の移動方向に対する左右方向であり得る。交差方向は、道路建設車両の一方の側面から道路建設車両の他方の側面に向かって延在し得る。
【0006】
2つのホッパー部は互いに同様に形成され得る。2つのホッパー部は、相互に鏡像として設計され得る。2つのホッパー部は交差方向において互いに対向し得る。
【0007】
コンベヤ装置は、交差方向において2つのホッパー部の間に設けられていてもよい。コンベヤ装置は、材料ホッパーから舗装材料を搬出するよう構成され得る。コンベヤ装置は、舗装材料を少なくとも実質的に道路建設車両の移動方向と平行に、特に道路建設車両の移動方向とは逆方向に搬送するよう構成され得る。コンベヤ装置は、スクレーパベルトを備えていてもよい。コンベヤ装置は、収容空間の床部の少なくとも一部を形成し得る。
【0008】
開位置において、基部は、収容空間の床部の少なくとも一部を形成し得る。基部は内表面を備えていてもよい。開位置において、基部の内表面は、収容空間の床部の少なくとも一部を形成し得る。開位置において、基部の内表面は、収容空間の内壁の少なくとも一部を形成し得る。基部の内表面は平面であり得る。基部の内表面は、開位置において少なくとも実質的に水平であり得る。開位置において、基部の内表面は、水平面に対して、最大で5度、又は、最大で10度、又は、最大で15度、又は、最大で20度、又は、最大で25度、又は、最大で30度傾けられてもよい。
【0009】
主回動軸は、道路舗装機のシャーシに対して静止していてもよい。主回動軸は、道路建設車両の移動方向に沿って延びていてもよい。主回動軸は少なくとも実質的に道路建設車両の移動方向と平行に延びていてもよい。主回動軸は、少なくとも上方からの投影において道路建設車両の移動方向と平行に延びていてもよい。
【0010】
基部は、主軸を中心として反対のホッパー部に向かって閉位置に回動されることにより、開位置から持ち上げられるように構成されていてもよい。開位置から閉位置への基部の回動は、主回動軸を中心として、少なくとも30度、又は、少なくとも40度、又は、少なくとも50度、又は、少なくとも60度、又は、少なくとも70度、又は、少なくとも80度の回動を含み得る。閉位置において、基部の内表面は、水平面に対して、例えば少なくとも30度、又は、少なくとも40度、又は、少なくとも50度、又は、少なくとも60度、又は、少なくとも70度、又は、少なくとも80度傾けられてもよい。閉位置において、基部の内表面は、バンカーの反対側の半体に対向していてもよい。
【0011】
基部が開位置から閉位置に回動する時、他方のホッパー部の基部は、開位置から閉位置に同時に回動され得る。
【0012】
道路建設車両の作業操作中、基部は開位置にあり得る。開位置において、少なくとも1つのホッパー部は、舗装材料を収容するよう構成されていてもよい。材料ホッパーは全体として、両方のホッパー部の基部が開位置にある場合、舗装材料を収容するよう構成されていてもよい。少なくとも1つのホッパー部の基部が開位置にある場合、特に両方のホッパー部の基部が開位置にある場合、材料ホッパーは作業構成であり得る。
【0013】
基部が閉位置にある時、少なくとも1つのホッパー部は直立していてもよい。基部が閉位置にある時、少なくとも1つのホッパー部は、他のホッパー部に向かって交差方向に対して内側に折り畳まれ得る。基部が閉位置にあるとき、材料ホッパーは幅が低減され得る。少なくとも1つのホッパー部の基部が閉位置にある時、特に両方のホッパー部の基部が閉位置にある時、材料ホッパーは輸送構成であり得る。輸送構成において、作業操作間における道路建設車両の輸送は、バンカー幅が短くなることにより単純化され得る。
【0014】
基部が閉位置にある時、材料ホッパーの高さは、基部が開位置にある時よりも高くてもよい。側部の自由端縁が基部の閉位置における側部回動軸よりも低い場合、閉位置における材料ホッパーの高さは、側部の自由端縁が側部回動軸よりも上方にある場合よりも少なくとも低い場合がある。基部の閉位置において側部の自由端縁が側部回動軸よりも低く位置していることにより、材料ホッパーは、基部が閉位置にある時であっても、比較的低い高さを有し得る。閉位置における材料ホッパーの比較的低い高さは、道路建設車両のオペレータ又はドライバに向上した視界、特に前方に対する向上した視界を提供し得る。例えば、道路建設車両のオペレータ又はドライバは、基部が閉位置にある時であっても材料ホッパーを超えて前方を視認し得、これにより、道路建設車両を安全に誘導することがより容易となる。
【0015】
好ましくは、少なくとも1つのホッパー部又は材料ホッパーは、基部が閉位置にある時に、道路舗装機のシャーシを超えて上方には延在しない。
【0016】
基部が主回動軸を中心として回動する時、少なくとも1つのホッパー部は、道路舗装機のシャーシに対して全体として主回動軸を中心として回動し得る。
【0017】
側部回動軸は、道路建設車両の移動方向に沿って延びていてもよい。側部回動軸は、道路建設車両の移動方向に対して少なくとも実質的に平行であり得る。側部回動軸は、少なくとも平面図において、道路建設車両の移動方向に平行であり得る。側部回動軸は、主回動軸に対して少なくとも実質的に平行であり得る。
【0018】
基部は、主回動軸及び側部回動軸の間に延びていてもよい。側部は、側部回動軸に沿って基部に接続していてもよい。
【0019】
側部は、配備位置と輸送位置との間で、基部に対して側部回動軸を中心とし回動するよう構成されていてもよい。基部が開位置にあり、及び、側部が配備位置にある時、側部は、収容空間の側壁の少なくとも一部を形成し得、及び/又は、横方向に収容空間を画定し得る。側部は、配備位置から輸送位置に、開位置から閉位置に回動される基部と同一の回転方向に、側部回動軸を中心として回動され得る。
【0020】
側部が配備位置から輸送位置に回動する際、側部は、材料ホッパーの内側に折り畳まれてもよい。
【0021】
側部の回動端縁は、以下の1つ以上に対して少なくとも実質的に平行であり得る:主回動軸、側部回動軸、道路建設車両の舗装方向、側部の自由端縁。
【0022】
側部の自由端縁は、以下の1つ以上に対して少なくとも実質的に平行であり得る:主回動軸、側部回動軸、道路建設車両の舗装方向、側部の回動端縁。
【0023】
側部の回動端縁及び/又は自由端縁は、少なくとも平面図において、道路建設車両の移動方向に平行に延びていてもよい。
【0024】
側部の自由端縁は、基部が閉位置にあり、及び、側部が輸送位置にある時、側部回動軸よりも下方に位置し得る。基部が閉位置にある時に側部の自由端縁が側部回動軸よりも下方に位置している場合、材料ホッパーは、閉位置において比較的低い高さを有し得る。閉位置における材料ホッパーの比較的低い高さは、道路建設車両のオペレータ又はドライバに向上した視界、特に前方に対する向上した視界を提供し得る。好ましくは、少なくとも1つのホッパー部又は材料ホッパーは、基部が閉位置にあり、及び、側部が輸送位置にある時、道路舗装機のシャーシを超えて上方に延在しない。
【0025】
側部は、中間部及び端部を有し得る。例えば、いくつかの中間部が設けられて、側部がいくつかの中間部及び端部を有することも可能である。
【0026】
中間部は第1の面を有し得る。端部は第2の面を有し得る。第1の面及び第2の面は各々、収容空間の内壁の一部を形成するよう構成されていてもよい。
【0027】
第1の面及び第2の面は、以下の1つ以上に対して少なくとも実質的に平行である境界線に沿って一緒になってもよい:主回動軸、側部回動軸、側部の回動端縁、側部の自由端縁、道路建設車両の移動方向。
【0028】
第1の面及び第2の面は、互いに向かって傾いているよう構成されていてもよい。
【0029】
中間部及び端部は、互いに強固に接続、又は、一体的に形成されていてもよい。第1の面及び第2の面は、互いに角度を形成するよう形成され得る。第1の面及び第2の面は、側部に屈曲部を画定していてもよい。側部中の屈曲部により、側部は閉位置において特にコンパクトに収納可能とされる。
【0030】
中間部は、側部回動軸を中心として回動可能に基部に取り付けられていてもよい。
【0031】
端部は、端部回動軸を中心として回動可能に中間部に取り付けられていてもよい。端部回動軸は、以下の1つ以上に対して少なくとも実質的に平行であり得る:主回動軸、側部回動軸、側部の回動端縁、側部の自由端縁、道路建設車両の移動方向。
【0032】
端部は、折り畳み位置及び展開位置の間で端部回動軸を中心として回動されるよう構成されていてもよい。端部は、少なくとも基部が開位置にある時に、折り畳み位置及び展開位置の間で、端部回動軸を中心として回動されるよう構成されていてもよい。折り畳み位置において、端部は、基部が開位置にある時に、収容空間の側壁の少なくとも一部を形成し得る。折り畳み位置において、端部は、基部が開位置にある時に、少なくとも実質的に垂直に位置合わせされてもよい。展開位置において、端部は、基部の少なくとも実質的に平坦な連続部を形成し得る。展開位置において、端部は、基部が開位置にある時に、収容空間の底面の少なくとも一部を形成し得る。基部が開位置にある時、材料ホッパーの幅は、端部が折り畳み位置にあるときよりも端部が展開位置にあるときにおいて大きい。端部回動軸を中心とした展開位置から折り畳み位置への端部の回動は、主回動軸を中心とした開位置から閉位置への基部の回動と、及び/又は、側部回動軸を中心とした配備位置から輸送位置への側部の回動と同一の回転方向に行われ得る。
【0033】
道路建設車両は連結装置を備えていてもよい。連結装置は、主回動軸を中心とした基部の回動位置と、側部回動軸を中心とした側部の回動位置とを連結するよう構成されていてもよい。連結装置は、主回動軸を中心とした基部の回動位置の各々が、対応する側部回動軸を中心とした側部の回動位置に割り当てられるよう、主回動軸を中心とした基部の回動位置と、側部回動軸を中心とした側部の回動位置とを連結するよう構成されていてもよい。連結装置は、材料ホッパーの操作を単純化し得る。連結装置により、基部及び側部が常に相互に相対的に正しい位置にあることが確実にされ得る。
【0034】
連結装置は、基部が主回動軸を中心として回動した時に、側部回動軸を中心とした側部の自動的回動が行われるよう構成されていてもよい。連結装置は、基部が主回動軸を中心として回動した時に、同一の回転方向に側部回動軸を中心とした側部の自動的回動が行われるよう構成されていてもよい。
【0035】
連結装置は、主部が開位置から閉位置に回動した時に、側部を配備位置から輸送位置に回動させるよう構成されていてもよい。連結装置は、基部が閉位置から開位置に回動した時に、側部を輸送位置から配備位置に回動させるよう構成されていてもよい。
【0036】
連結装置は、第1の角度だけ基部が主回動軸を中心として回動した時に、側部回動軸を中心とした側部の自動的回動が第2の角度だけ行われるよう構成されていてもよく、ここで、第1の角度の値及び第2の角度の値は互いに異なる。
【0037】
連結装置は制御技術により形成され得る。使用者による入力が調整コマンドと共に受信されると、道路建設車両の制御装置は、基部を主回動軸を中心として回動させるアクチュエータと、側部を側部回動軸を中心として回動させるアクチュエータとの両方を制御するよう構成されていてもよい。
【0038】
連結装置は機械的連結装置であり得る。特に、連結装置の機械的設計の場合、一方のアクチュエータのみが設けられてもよく、これは、基部の主回動軸を中心とした回動と、側部の側部回動軸を中心とした回動とを共に、特に同時に行うよう構成されている。
【0039】
連結装置は、連結ロッドを備えていてもよい。連結ロッドは、側部をシャーシに接続し得る。連結ロッドは、側部及びシャーシに回動可能に取り付けられていてもよい。側部は、連結ロッドが接続される延在部を有し得る。連結ロッドは、基部が開位置にある時水平位置にあり得る。連結ロッドは、基部が閉位置にある時、直立位置にあり得る。
【0040】
材料ホッパーは、舗装方向に対して道路建設車両の前方に取り付けられ得る。
【0041】
道路建設車両は、道路舗装機として、又は、道路舗装機用のフィーダ車両として形成され得る。
【0042】
道路舗装機は牽引車両を備えていてもよい。シャーシは牽引車両のシャーシであり得る。材料ホッパーは、牽引車両に設けられているか、及び/又は、取り付けられていてもよい。道路舗装機はスクリードを備えていてもよい。スクリードは、牽引車両の後方に牽引される牽引車両に取り付けられていてもよい。道路建設車両はコンベヤ装置を備えていてもよい。コンベヤ装置は、材料ホッパーから後方へ舗装方向とは逆方向に舗装材料を搬送し、スクリードに提供するよう構成されていてもよい。
【0043】
フィーダ車両はコンベヤを備えていてもよい。コンベヤは、フィーダ車両の材料ホッパーから舗装材料を輸送し、フィーダ車両の後方を走行する道路舗装機の材料ホッパーに上方から落下させるよう設計されていてもよい。
【0044】
本発明のさらなる態様によれば、道路建設車両を操作する方法が提供されている。道路建設車両の材料ホッパーの少なくとも1つのホッパー部は、道路建設車両のシャーシに対して、主回動軸を中心として回動される。主回動軸を中心とした少なくとも1つのホッパー部の回動動作は、少なくとも1つのホッパー部の側部が、少なくとも1つのホッパー部の基部に対して、側部回動軸を中心として回動される回動動作と連結される。
【0045】
主回動軸を中心とした少なくとも1つのホッパー部の回動動作は、側部回動軸を中心とした側部の回動動作に、連結装置によって連結、特に機械的に連結され得る。
【0046】
主回動軸を中心とした少なくとも1つのホッパー部の回動動作は、側部回動軸を中心とした側部の回動動作と少なくとも部分的に同時に行われ得る。
【0047】
本発明のさらなる態様によれば、材料ホッパーの使用が提供されている。材料ホッパーは、少なくとも1つのホッパー部を備える。少なくとも1つのホッパー部は、道路建設車両のシャーシに主回動軸を介して接続されている。少なくとも1つのホッパー部は、2つの回動軸を介してそれ自体が折り畳み可能である。材料ホッパーは、空間要求が小さい輸送構成に道路建設車両を移行させるために用いられる。
【0048】
上記のとおり、本発明の種々の態様は、道路建設車両、道路建設車両の操作方法及び材料ホッパーの使用に関する。これらの態様の1つに関連して記載されている特徴もまた、他の態様について有効であり、これらに適用されるか、又は、これらと組み合わされ得る。道路建設車両は、方法の実施又は使用の実施に適し、適応され、及び/又は、構成され得る。この方法は、道路建設車両で実施され得る。この使用は、道路建設車両で実施され得る。この方法の実施は使用を含み得る。この使用は方法の実施を含み得る。
【0049】
以下に、図面を参照して本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1図1は、実施形態に係る道路舗装機の材料ホッパーの輸送構成から作業構成への変換の順序を概略的に示し、ここで、図1Aは輸送構成を示すと共に、図1Eは作業構成を示す。
図2図2は、舗装方向に沿ってシャーシ側から見た実施形態に係る材料ホッパーの概略図を示す。
図3図3は、材料ホッパーが作業構成にある、実施形態に係る道路舗装機の概略図を示し、ここで、端部は展開位置にある。
図4図4は、材料ホッパーが中間構成にある、実施形態に係る道路舗装機の概略図を示し、ここで、端部は展開位置にある。
図5図5は、実施形態に係る材料ホッパーを有するフィーダ車両の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図1A図1Eは、道路舗装機1として実施されている道路建設車両を、図1Aに示す輸送構成から図1Eに示す作業構成へと移行させる際の時系列を示す。道路舗装機1は、シャーシ5を有する牽引車両3を備える。舗装材料を収容するための材料ホッパー9が、舗装方向7におけるシャーシ5の前方に設けられている。道路舗装機1は、舗装作業中に、材料ホッパー9から舗装方向7とは逆方向に舗装材料を搬送し、牽引車両3の後方で牽引されるスクリード13の前方に置くコンベヤ装置11を備える。スクリード13は舗装材料を締固めて滑らかにする。
【0052】
図示の実施形態において、道路舗装機1は、特に省スペースで使用し得るコンパクトな道路舗装機1である。図示の実施形態に係るコンパクトな道路舗装機1は、スクリード13に設けられたオペレータプラットフォーム15を備え、ここからオペレータは道路舗装機1を制御し得る。オペレータプラットフォーム15は、オペレータが立っているための設備を有していてもよい。このプラットフォームは、スクリード13の上又はその後方に形成され得る。オペレータは、プラットフォームからシャーシ5を超えて舗装方向7に沿って前方を視認し得る。
【0053】
道路舗装機1を輸送構成から作業構成(又は、作業構成から輸送構成)に移行するためには、材料ホッパー9の構成が変更され得る。図1Eに示す作業構成において、材料ホッパー9は、舗装作業の準備ができているか、舗装材料を収容することが可能である。この作業構成において、材料ホッパー9は過剰な幅を有し、すなわち、材料ホッパー9は、少なくとも道路舗装機1のシャーシ5を超えて横方向に突出している。図1Aに示す輸送構成において、材料ホッパー9は折り畳まれており、舗装作業の準備はできていない。輸送構成において、材料ホッパー9の幅は大きく減少しており、これにより、道路舗装機1の操縦又は建築現場間での道路舗装機1の輸送が単純化されている。輸送構成において、材料ホッパー9の高さは作業構成を超えている。それにもかかわらず、図示の実施形態において、材料ホッパー9は、輸送構成の最中においても道路舗装機1のシャーシ5を超えて上方に突出はしていない。その結果、オペレータプラットフォーム15にいるオペレータの前方視界は、輸送構成においても、材料ホッパー9によってはほとんど損なわれない。
【0054】
図1Aから図1Eの順序は、どのようにして道路舗装機1が輸送構成から作業構成に移行するかを示す。道路舗装機1は、順序を反対にたどって、すなわち、図1Eから図1Aへと進むことにより作業構成から輸送構成に移行し得ることが理解される。
【0055】
材料ホッパー9は、互いの鏡像として形成された2つのホッパー半体17を備える。ホッパー半体17は互いに向かい合っており、鏡像対称であることを除いて、同一に形成され得る。コンベヤ装置11の一部が、材料ホッパー9の中にある舗装材料を材料ホッパー9から舗装方向7とは反対方向に搬出するために、ホッパー半体17の間に設けられている。特に、作業構成において、材料ホッパー9は舗装材料のための収容空間19を形成する。
【0056】
各ホッパー部17は、基部21及び側部23を備える。各基部21は、主回動軸25に沿って回動可能にシャーシ5に取り付けられている。側部23は、側部回動軸27に沿って回動可能に基部21に取り付けられている。特に、側部23は、側部回動軸27を中心に回動可能である側部23の回動端縁に沿って基部21に取り付けられている。主回動軸25、側部回動軸27、及び、側部23の回動端縁は、舗装方向7に沿って延びている。特に、主回動軸25、側部回動軸27、及び、側部23の回動端縁は、少なくとも実質的に、相互に平行に、且つ、舗装方向7と平行に延在し得る。
【0057】
アクチュエータ29が各ホッパー半体17に設けられており、これにより、主回動軸25を中心とするそれぞれの基部21の回動位置が調整可能とされている。道路舗装機1を輸送構成(図1A)から作業構成(図1E)に移行させるために、主回動軸25を中心として互いに離れるように外方に基部21を回動させ、これにより、基部21を開位置とするようアクチュエータ29が制御される。道路舗装機1を作業構成(図1E)から輸送構成(図1A)に移行させるために、回動軸25を中心として互いに近づくよう基部21を回動させ、これにより、基部21を閉位置とするようアクチュエータ29が制御される。
【0058】
連結ロッド33の形態である連結装置31が、ホッパー半体17の各々に設けられている。連結ロッド33は、道路舗装機1のシャーシ5と、それぞれのホッパー半体17の側部23との両方にヒンジ連結されている。図2に示すとおり、連結ロッド33は、側部23の延在部34に、特に側部23の中間部37の延在部にヒンジ連結されている。
【0059】
連結ロッド33は本質的に剛性の要素である。連結ロッド33により、側部回動軸27を中心とした側部23の特定の回動位置が、主回動軸25を中心とした基部21の各回動位置に割り当てられる。連結装置31はそれ故、主回動軸25を中心とした基部21の回動位置を変更した時に、側部回動軸27を中心とした側部23の回動位置を自動的且つ同時に確実に変更させる。
【0060】
連結ロッド33の長さは、道路舗装機1の舗装作業中は一定であり得る。それにもかかわらず、連結ロッド33の長さは、特に製造上の誤差に関わらず終端位置に正確に近づくために、調整可能であり得る。
【0061】
図1から分かるように、主回動軸25を中心とした基部21の回動位置が変更されると、割り当てられた側部23は、側部回動軸27を中心として、同一の回転方向に回動されることとなる。
【0062】
材料ホッパー9の輸送構成(図1A)において、側部23は、基部21に対して輸送位置にある。材料ホッパー9の作業構成(図1E)において、側部23は基部21に対して配備位置にある。道路舗装機1が輸送構成(図1A)から作業構成(図1E)に移行する際、側部23は、バンカー半体17間の中間空間の外方に向かって側部回動軸27を中心として回動される。道路舗装機1が作業構成(図1E)から輸送構成(図1A)に移行する際、側部23は、ホッパー半体17間の中間空間中に向かって側部回動軸27を中心として回動される。
【0063】
少なくとも輸送構成(図1A)において、側部23の回動端縁の反対側の側部23の自由端縁35は、側部回動軸27より下方に位置している。その結果、材料ホッパー9は輸送構成において特にコンパクトである。特に、前方に対するオペレータの視界は、輸送構成においては、材料ホッパー9によってわずかにしか損なわれていない。側部23の自由端縁35は舗装方向7に沿って延び、特に舗装方向7、主回動軸25、側部回動軸27及び側部23の回動端縁に平行である。
【0064】
側部23は中間部37と端部39とを備える。中間部37は基部21と端部39とを接続する。端部39は自由端縁35を画定する。中間部37は、側部回動軸27を中心として回動可能に基部21に接続されている。中間部37は第1の面41を備えると共に、端部39は第2の面43を備える(図1Dを参照のこと)。第1の面41及び第2の面43は各々、材料ホッパー9の収容空間19の内壁の一部を形成する。作業構成(図1E)において、中間部37は、材料ホッパー9の底を形成する。作業構成において、端部39は、材料ホッパー9の収容空間19の側壁の少なくとも一部を形成する。
【0065】
中間部37及び端部39は、第1の面41と第2の面43との間に、例えば90度の角度、又は、90度~180度の角度、又は、60度~120度の角度といった一定の角度が形成されるよう、互いに強固に接続されていてもよい。或いは、中間部37及び端部39は、端部回動軸42を中心として、相互に回動可能に接続されていてもよい。端部回動軸42は、舗装方向7に沿って、並びに、特に主回動軸25、側部回動軸27及び舗装方向7と平行に延びる。端部回動軸42は、側部23の回動端縁及び側部23の自由端縁35と平行に延びてもよい。
【0066】
中間部37に対する端部39の回動位置は、主回動軸25を中心とした基部21の回動位置、及び、側部回動軸27を中心とした側部23の回動位置とは独立して調整可能であり得る。端部回動軸42を中心とした中間部37に対する端部39の回動位置は、手動又は自動で調整可能し得る。中間部37に対する端部39の回動位置については、所定のロック位置が設けられていてもよい。
【0067】
図1のすべての図において、端部39は、中間部37に対して折り畳み位置にある。実施形態においては、折り畳み位置において、第1の面41と第2の面43との間におよそ90度の角度が形成されて示されている。
【0068】
図3は作業構成(図1Eに対応する)の道路舗装機1を示し、ここでは、図1Eとは対照的に、端部39は、中間部37に対して端部回動軸42を中心とした展開位置に折り畳まれている。展開位置においては、第1の面41と第2の面43との間に少なくとも実質的に180度の角度が形成されている。第1の面41と第2の面43との間には、180度未満の角度が形成されていてもよい。端部39を展開位置に回動することにより、例えば、材料ホッパー9を供給するトラックのドッキングを単純化するため、又は、初回でドッキングを達成可能とするために、材料ホッパー9の幅を拡大し得る。
【0069】
図4は輸送構成と作業構成との間における中間構成における道路舗装機1を示し、ここでも、端部39は中間部37に対して展開位置にある。
【0070】
図5は、フィーダ車両51として形成された道路建設車両の概略図を示す。フィーダ車両51は、オペレータプラットフォーム15が上に設けられたシャーシ5を備える。材料ホッパー9が移動方向7の前方に設けられており、これは図1~4を参照して説明した材料ホッパー9に対応していてもよい。移動方向7の後方において、フィーダ車両51はコンベヤ53を有する。フィーダ車両51のコンベヤ装置55は、材料ホッパー9から移動方向7とは逆方向に舗装材料を搬送して、コンベヤ53に運ぶよう構成されている。コンベヤ53は、フィーダ車両51の後方を走行する道路舗装機の材料ホッパー中に舗装材料を上方から落下させるよう構成されている。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】