(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024692
(43)【公開日】2025-02-20
(54)【発明の名称】高さ調節脚付き釣り用餌箱
(51)【国際特許分類】
A01K 97/04 20060101AFI20250213BHJP
【FI】
A01K97/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024129258
(22)【出願日】2024-08-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-12-03
(31)【優先権主張番号】10-2023-0102802
(32)【優先日】2023-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524294987
【氏名又は名称】金 炳 文
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 炳 文
(57)【要約】
【課題】高さ調節脚付き釣り用餌箱を提供する。
【解決手段】本発明は、プラスチック製の餌箱胴体の丸み付き四隅の部分に構造的に符合する半円筒状の高さ調節脚を形成して挿設することにより、強固な脚構造を形成し、四つの脚の側面にそれぞれ形成されているストッパーゲートを開いてスライド柱の高さを調節した後、ストッパーゲートを閉じるだけで、脚の高さを容易かつ簡便に調節することができるように形成した新しい構成の高さ調節脚付き餌箱を提供する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣り用餌箱の四隅に縦に高さ調節脚挿入口が形成され、前記高さ調節脚挿入口の下部開口部に高さ調節脚を挿設して餌箱の四隅の高さをそれぞれ調節するように形成された高さ調節脚付き釣り用餌箱であって、
前記高さ調節脚は、平面とラウンド面からなる半円筒状であり、上部は閉鎖され、下部に開口部が形成され、前記ラウンド面には四角形状のゲート孔が形成された外筒と、
前記平面と前記ラウンド面からなる半円筒又は半円柱状に形成され、前記外筒に合わせて挿入されて摺動しながら高さ調節されるように形成され、前記ラウンド面に上下長手方向にストッパー溝が所定間隔で形成され、かつ、前記ラウンド面には長手方向に鉄心を内蔵させて形成されたスライド柱と、
前記外筒のゲート孔に対して挿脱されるように角丸み付き四角形状に形成され、一側はゲート孔の側壁にヒンジ部を形成して前記ヒンジ部を中心に回転しながら開閉できるように形成され、内面にはストッパー突部が形成されることにより、開閉の際に前記ストッパー突部が前記スライド柱の前記ストッパー溝に対して挿脱されて前記スライド柱を固定又は摺動させるように形成され、かつ、内面には磁石が形成されることにより、閉鎖の際に前記スライド柱の鉄心と磁力によって取り付けられるように形成されたストッパーゲートと、
前記スライド柱の下端部に外嵌されて弾性誘発と滑り止め作用をするように形成されたゴムキャップと、を含んでなることを特徴とする、高さ調節脚付き釣り用餌箱。
【請求項2】
前記ストッパーゲートには、開閉時に把持することができるハンドル部が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の高さ調節脚付き釣り用餌箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海辺の岩場などに釣り用餌箱を水平に載せることができるように餌箱の四隅に高さ調節脚が取り付けられた釣り用餌箱に係り、さらに具体的には、釣り用餌箱の四隅に縦に高さ調節脚挿入口が形成され、高さ調節脚挿入口の下部開口部に高さ調節脚を挿設して餌箱の四隅の高さをそれぞれ調節するように形成された高さ調節脚付き釣り用餌箱であって、高さ調節脚は、平面とラウンド面からなる半円筒状であり、上部は閉鎖され、下部に開口部が形成され、ラウンド面には四角形状のゲート孔が形成された外筒と、平面とラウンド面からなる半円筒又は半円柱状に形成され、外筒に合わせて挿入されて摺動しながら高さ調節されるように形成され、ラウンド面に上下長手方向にストッパー溝が所定間隔で形成され、かつ、ラウンド面には長手方向に鉄心を内蔵させて形成されたスライド柱と、外筒のゲート孔に対して挿脱されるように角丸み付き四角形状に形成され、一側はゲート孔の側壁にヒンジ部を形成してヒンジ部を中心に回転しながら開閉できるように形成され、内面にはストッパー突部が形成されることにより、開閉の際にストッパー突部がスライド柱のストッパー溝に対して挿脱されてスライド柱を固定又は摺動させるように形成され、かつ、内面には磁石が形成されることにより、閉鎖の際にスライド柱の鉄心と磁力によって取り付けられるように形成されたストッパーゲートと、スライド柱の下端部に外嵌されて弾性誘発と滑り止め作用をするように形成されたゴムキャップと、を含んでなることを特徴とする高さ調節脚付き釣り用餌箱に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、海釣りの人口が大幅に増えており、海釣りは、 海辺の岩場などに釣り場を取って釣りをするが、岩場は平らではなく傾斜が激しいため、餌箱をきちんと置くのが難しいという問題点がある。かかる問題点を解決するために、従来技術として、韓国公開特許第10-2021-0099163号には、ピンをピンホールに差し込んで脚の高さを調節する餌箱が開示されており、韓国登録実用新案第20-0354354号には、餌箱の四隅に登山竿の長さを調節する方式でラックを回して脚の長さを調節する方式の高さ調節餌箱が開示されている。
しかし、通常、横260mm、縦410mm、高さ290mm程度と比較的サイズが大きく、餌を入れたときに重さが20kg程度と相当であるため、このような餌箱の構造を頑丈に支えながら簡便に脚の高さを調節するには不十分であった。
【0003】
本発明は、プラスチック製の餌箱胴体の丸み付き四隅部分に構造的に符合する半円筒状の高さ調節脚を形成して挿設することにより、堅固な脚構造を形成し、また、四つの脚の側面にそれぞれ形成されているストッパーゲートを開いてスライド柱の高さを調節した後、ストッパーゲートを閉じるだけで、脚の高さを容易かつ簡便に調節することができるように形成した新しい構成の高さ調節脚付き餌箱に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2021-0099163号公報
【特許文献2】韓国登録実用新案第20-0354354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、プラスチック製の餌箱胴体の丸み付き四隅の部分に構造的に符合する半円筒状の高さ調節脚を形成して挿設することにより、強固な脚構造を形成し、また、四つの脚の側面にそれぞれ形成されているストッパーゲートを開いてスライド柱の高さを調節した後、ストッパーゲートを閉じるだけで、脚の高さを容易かつ簡便に調節することができるように形成した新しい構成の高さ調節脚付き餌箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、海辺の岩場などに釣り用餌箱を水平に載せることができるように餌箱の四隅に前記高さ調節脚が取り付けられた釣り用餌箱、さらに具体的には、釣り用餌箱の四隅に縦に高さ調節脚挿入口が形成され、前記高さ調節脚挿入口の下部開口部に前記高さ調節脚を挿設して餌箱の四隅の高さをそれぞれ調節するように形成された高さ調節脚付き釣り用餌箱であって、前記高さ調節脚は、平面とラウンド面からなる半円筒状であり、上部は閉鎖され、下部に開口部が形成され、前記ラウンド面には四角形状のゲート孔が形成された外筒と、前記平面と前記ラウンド面からなる半円筒又は半円柱状に形成され、前記外筒に合わせて挿入されて摺動しながら高さ調節されるように形成され、前記ラウンド面に上下長手方向にストッパー溝が所定間隔で形成され、且つ、前記ラウンド面には長手方向に鉄心を内蔵させて形成されたスライド柱と、前記外筒の前記ゲート孔に対して挿脱されるように角丸み付き四角形状に形成され、一側はゲート孔の側壁にヒンジ部を形成して前記ヒンジ部を中心に回転しながら開閉できるように形成され、内面にはストッパー突部が形成されることにより、開閉の際に前記ストッパー突部が前記スライド柱の前記ストッパー溝に対して挿脱されて前記スライド柱を固定又は摺動させるように形成され、かつ、内面には磁石が形成されることにより、閉鎖の際に前記スライド柱の鉄心と磁力によって取り付けられるように形成されたストッパーゲートと、前記スライド柱の下端部に外嵌されて弾性誘発と滑り止め作用をするように形成されたゴムキャップと、を含んでなることを特徴とする、前記高さ調節脚付き釣り用餌箱を提供する。
【0007】
本発明の前記高さ調節脚付き釣り用餌箱において、前記ストッパーゲートには、開閉時に把持することができるハンドル部が形成されたことを特徴とする。
【0008】
本発明の前記高さ調節脚付き釣り用餌箱において、餌箱胴体の丸み付き四隅の構造に合わせて、前記ラウンド面と前記平面からなる半円筒状の前記外筒と、前記外筒に挿入されて摺動しながら高さを調節する半円筒又は半円柱状の前記スライド柱で形成され、前記餌箱胴体で構造強度が最も強い部分である折れ曲がった四隅部分の強度を強化しながら、20kg程度の重さを堅固に支えることができるように形成したものである。
【0009】
また、本発明は、堅固で簡便に四隅の高さをそれぞれ岩場の床に合わせて調節することができるようにしたものであり、このために、前記外筒には前記ゲート孔が形成され、前記ゲート孔を開閉する形式で、前記ストッパーゲートには前記ストッパー突部が前記スライド柱の前記ストッパー溝に挿入係止されることより、前記スライド柱の遊動を止めるように形成したものであり、また、前記ストッパーゲートに磁石を形成して、前記ストッパーゲートが閉じられるときに前記ストッパーゲートの前記磁石が前記スライド柱の鉄心に磁力で付着するので、手で引っ張らないと、前記ストッパーゲートが開かないように形成したのである。
【0010】
前記スライド柱に形成される前記鉄心は、前記スライド柱の射出時に、インサート射出によって前記鉄心を前記スライド柱の長手方向に長く入れて射出するのが良く、これは、摺動ラウンド表面を滑らかに形成するためである。
【0011】
本発明は、海辺の岩場などの床に合わせて四隅の脚の高さを調節するために、前記ストッパーゲートを開き、前記スライド柱の高さを調節した後、前記ストッパーゲートを閉じればよいのである。
【0012】
ストッピング(stopping)を形成する前記ストッパーゲートの前記ストッパー突部と前記スライド柱の前記ストッパー溝は、下方に向かう構造で形成されることがよく、これは、前記ストッパー突部が前記ストッパー溝に挿入されたとき、被押圧によって力を受けても係合が分離されないようにするものである。
【0013】
また、本発明は、海岩の表面が硬いため、前記スライド柱の下端部に弾性のゴムキャップを被せて滑りを防止するようにしたものである。
【0014】
本発明において、餌箱の材質としては、プラスチックの中でもゴム性質のあるEVA(ethylene-vinyl acetate copolymer)が好ましく、前記高さ調節脚は、プラスチックの中でも強度の大きい材質、例えばABSなどで形成する。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、餌箱胴体の丸み付き四隅の構造に合わせて、ラウンド面と平面からなる半円筒状の外筒と、外筒に挿入されて摺動されながら高さを調節する半円筒又は半円柱状のスライド柱で形成されることにより、餌箱胴体で構造強度が最も強い部分である折れ曲がったラウンド付き四隅部分の強度を強化しながら、20kg程度の重さを堅固に支えることができるように構造を提供するという効果がある。
【0016】
また、本発明は、各ストッパーゲートを開き、当該スライド柱の下底に合わせて高さを調節した後、ストッパーゲートを閉じると、強固な結合で餌箱が水平となるように高さを調節することができるものであり、ストッパーゲートの開閉で簡便に各脚の高さを調節することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の高さ調節脚が挿入された餌箱胴体を示す図である。
【
図3】本発明の高さ調節脚のラウンド側を示す図である。
【
図5】本発明のストッパーゲートの開放状態を示す図である。
【
図6】本発明の高さ調節脚の平面側を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
本発明において、餌箱の材質は、プラスチックを使用し、特にEVA(ethylene-vinyl acetate copolymer)材質で形成することが好ましい。
【0019】
図1は、餌箱胴体100(ハンガーやハンドルなどがある餌箱(蓋部分は除くものである))を示すものであり、高さ調節機能をするスライド柱120が外筒110に完全に押し込まれた状態を示しており、脚の高さを調節するためには、ストッパーゲート130を開けた後、スライド柱120の端部のゴムキャップ127をつかんで引き出して適切な高さに調節した後に、ストッパーゲート130を閉じて固定し、現場の岩場の形態に合わせて餌箱の水平のために四隅のスライド柱120を調節する。
【0020】
図2において、餌箱胴体100のラウンド形態の四隅の構造に構造的に一致するようにラウンド部と平面部からなる高さ調節脚挿入口101を形成し、高さ調節脚挿入口101の上端と側面は密封され、下端は開口で形成されることにより、下端の開口を介して高さ調節脚を挿入固定する。固定方法は、接着剤による接着や、固定部材による固定などの様々な方法で固定することができる。
【0021】
図2に示すように、高さ調節脚挿入口101の下端部を胴体下端よりもややさらに高く形成することにより、スライド柱120を完全に挿入させた状態で、餌箱胴体の下端と高さ調節脚の下端とが同一又は類似の高さに形成される。しかし、これは、必ずしも同じ高さにしなくてもよい。
【0022】
図3は、本発明の実施形態として高さ調節脚のラウンド側を示すものである。
図4に示すように、スライド柱120は、ラウンド面121と平面122からなる半円筒又は半円柱状に形成されることができる。
図3に示すように、スライド柱120のラウンド面には、所定の間隔でストッパー溝125が形成されており、スライド柱120は、高さを調節することができる長さが長いため、岩場の傾斜が大きい部分においても調節して支えることができる。
【0023】
外筒110の下部に長方形のゲート孔117が形成され、ゲート孔117にはストッパーゲート130がヒンジ部131を中心に回転しながら開閉することができるように形成されたものである。
【0024】
図5は、ストッパーゲート130とスライド柱120のストッパー機能のための結合構造を示しており、スライド柱120には、長手方向にインサート射出によって鉄心が内蔵された鉄心内裝部129が形成されており、また、開閉するストッパーゲート130は、その内面にストッパー突部135と磁石151が形成され、ストッパーゲート130が開いた状態でスライド柱120を調節し、閉じると、ストッパー突部135がストッパー溝125に挿入されてスライド柱120の遊動を停止させ、このとき、ストッパーゲート130の磁石は、スライド柱120の鉄心と磁力によって付着して、故意に引っ張らないと、ストッパーゲートが開かない状態となる。
ストッパー突部135の数は、1つ又は2つ以上形成されることができ、1つ~3つが好ましい。
【0025】
図3及び
図5において、ストッパー溝125とストッパー突部135は、下方に傾斜するように形成されたことが確認できるが、これは、ストッパー突部135がストッパー溝125に挿入された状態で、餌箱の重さによってスライド柱120が外筒の内部に入ろうとする力が作用するとき、堅固なフック構造を提供するだけでなく、ストッパーゲート130を閉じると、同一の下方傾斜により少しだけストッパーゲートを押しても、自然にストッパー突部はストッパー溝に入る。
【0026】
このように、本発明は、ストッパーゲート130がゲート孔117に挿入され、ストッパーゲート130の下方傾斜したストッパー突部135と磁石151は、スライド柱120の下方傾斜したストッパー溝125と鉄心内蔵部129に内蔵された鉄心に結合を形成して堅固な構造で止めるものである。
【0027】
実施形態から確認されるように、ストッパーゲート130の端部の外郭部分には、延びたハンドル部139が形成され、ストッパーゲート130が閉じるときに、ゲート孔117の縁部に係止されてストッパーゲート130がゲート孔117に入らないようにし、かつ、ストッパーゲートを開閉するときに指で掴むことができるようにするのである。
【0028】
図6は、本発明の外筒110とスライド柱120の平面部を示す図である。
本発明において、半円筒又は半円柱状は、ラウンド面と平面で半円状を形成することを全て含むものである。
本発明の構成は、上記の実施形態に限定されるものではなく、通常の技術範疇で実施できる様々な実施形態を含むものである。
【符号の説明】
【0029】
100 餌箱胴体
101 高さ調節脚挿入口
110 外筒
117 ゲート孔
120 スライド柱
121 ラウンド面
122 平面
125 ストッパー溝
127 ゴムキャップ
129 鉄心内蔵部
130 ストッパーゲート
135 ストッパー突部
139 ハンドル部
151 磁石
【外国語明細書】