(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024731
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】接続制御装置、医薬品販売システム、接続制御方法および接続制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20250214BHJP
【FI】
G16H20/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128951
(22)【出願日】2023-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 東洋一
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅世
(72)【発明者】
【氏名】岡村 さぎり
(72)【発明者】
【氏名】濱田 敬子
(72)【発明者】
【氏名】木下 広喜
(72)【発明者】
【氏名】吉村 裕史
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】医薬品の販売を効率的に行うことができる。
【解決手段】接続制御装置10は、販売装置1からの接続依頼を受け付けると、販売装置1に医薬品の販売を承認することを通知可能な端末2a,2b,・・・それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報に基づいて、複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出する。接続制御装置10は、端末2a,2b,・・・のうちの所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信する。接続制御装置10は、依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、販売装置1と応答端末とを接続させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品を販売する販売装置に医薬品販売者による前記医薬品の販売の承認を通知可能な複数の端末それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報を記憶する記憶部と、
前記販売装置からの接続依頼を受け付けると、前記複数の医薬品販売者の情報に基づいて、前記複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出し、前記複数の端末のうちの前記所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信し、前記依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、前記販売装置と前記応答端末とを接続させる処理部と、
を有する接続制御装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記販売装置と、前記依頼端末のうちの最初に応答を受け付けた前記応答端末とを接続させる、
請求項1記載の接続制御装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記複数の医薬品販売者それぞれの勤務状況を記憶し、
前記処理部は、前記複数の医薬品販売者から所定の勤務状況である医薬品販売者を優先して前記所定人数の医薬品販売者として抽出する、
請求項1記載の接続制御装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記複数の医薬品販売者それぞれについて、対応する端末と前記販売装置との接続回数を記憶し、
前記処理部は、前記複数の医薬品販売者から前記接続回数が少ない医薬品販売者を優先して前記所定人数の医薬品販売者として抽出する、
請求項1記載の接続制御装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記依頼端末に、対応する医薬品販売者の前記接続回数に応じた応答の優先度合いを表示させる、
請求項4記載の接続制御装置。
【請求項6】
医薬品を販売する販売装置と、
前記販売装置に医薬品販売者による前記医薬品の販売を承認することを通知可能な複数の端末と、
前記販売装置からの接続依頼を受け付けると、前記複数の端末それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報に基づいて、前記複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出し、前記複数の端末のうちの前記所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信し、前記依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、前記販売装置と前記応答端末とを接続させる接続制御装置と、
を有する医薬品販売システム。
【請求項7】
コンピュータが、
医薬品を販売する販売装置からの接続依頼を受け付けると、前記販売装置に医薬品販売者による前記医薬品の販売を承認することを通知可能な複数の端末それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報に基づいて、前記複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出し、
前記複数の端末のうちの前記所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信し、
前記依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、前記販売装置と前記応答端末とを接続させる、
接続制御方法。
【請求項8】
コンピュータに、
医薬品を販売する販売装置からの接続依頼を受け付けると、前記販売装置に前記医薬品の販売を承認することを通知可能な複数の端末それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報に基づいて、前記複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出し、
前記複数の端末のうちの前記所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信し、
前記依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、前記販売装置と前記応答端末とを接続させる、
処理を実行させる接続制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続制御装置、医薬品販売システム、接続制御方法および接続制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品には、薬剤師等による承認がされた場合に購入できるものがある。医薬品を自動販売機で販売する場合、自動販売機が薬局の店舗の端末に接続し、店舗の薬剤師によって承認等の対応をすることが考えられる。
【0003】
医薬品の自動販売機に関する技術としては、例えば、購入した一般用医薬品について服用指導をする自動販売システムが提案されている。また、装置間の接続に関する技術としては、例えば、入電した顧客に対して、顧客満足度が高く、かつ電話対応に要する時間が短くなるようにオペレータを割り当てるオペレータ選択装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-113482号公報
【特許文献2】特開2019-62460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
医薬品を販売する自動販売機が店舗の薬剤師が操作する端末に接続する場合、当該薬剤師が店舗での顧客対応等を行っていると、自動販売機の対応をするまでに時間がかかる。これにより、医薬品の購入者を待たせてしまうこととなる。
【0006】
1つの側面では、本件は、医薬品の販売を効率的に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、記憶部と処理部とを有する接続制御装置が提供される。記憶部は、医薬品を販売する販売装置に医薬品販売者による医薬品の販売の承認を通知可能な複数の端末それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報を記憶する。処理部は、販売装置からの接続依頼を受け付けると、複数の医薬品販売者の情報に基づいて、複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出し、複数の端末のうちの所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信し、依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、販売装置と応答端末とを接続させる。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、医薬品の販売を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施の形態に係る医薬品販売システムの一例を示す図である。
【
図2】第2の実施の形態に係る医薬品販売システムの一例を示す図である。
【
図3】サーバのハードウェアの一構成例を示す図である。
【
図7】医薬品販売機および薬剤師端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図8】接続制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図9】第2の実施の形態の処理の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、第1の実施の形態に係る医薬品販売システムの一例を示す図である。第1の実施の形態は、接続制御装置10が医薬品を販売する販売装置1と、医薬品販売者が操作する端末とを接続するものである。第1の実施の形態の医薬品販売システムは、販売装置1、端末2a,2b,・・・および接続制御装置10を有する。なお、ここでいう医薬品販売者とは、薬剤師、登録販売者、薬剤師の資格を有する医薬品販売者または登録販売者の資格を有する医薬品販売者である。
【0012】
販売装置1は、医薬品を販売する装置である。なお、販売装置1が販売する医薬品は、薬剤師や登録販売者等の医薬品販売者の承認があった場合に販売が可能なものである。販売装置1は、例えば、医薬品の自動販売機である。なお、販売装置1は、医薬品を販売する店舗のセルフレジ等であってもよい。端末2a,2b,・・・は、販売装置1に医薬品販売者による医薬品の販売の承認を通知可能なコンピュータである。例えば、端末2a,2b,・・・は、医薬品販売者が在宅テレワークに用いるPC(Personal Computer)や、医薬品販売者が勤務する店舗のPCである。
【0013】
接続制御装置10は、販売装置1と端末2a,2b,・・・との接続を制御するコンピュータである。接続制御装置10は、記憶部11および処理部12を有する。記憶部11は、医薬品販売者情報11aを記憶する。医薬品販売者情報11aは、端末2a,2b,・・・それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報である。医薬品販売者情報11aには、複数の医薬品販売者それぞれの勤務状況が登録されている。勤務状況は、医薬品販売者の現在の勤務の状況であり、例えば、在宅テレワーク、店舗出勤等である。また、医薬品販売者情報11aには、複数の医薬品販売者それぞれについて、対応する端末と販売装置1との接続回数が登録されている。
【0014】
処理部12は、接続制御装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部12は、例えば、接続制御装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。第1の実施の形態の医薬品販売システムは、以下のようにして医薬品を販売する。
【0015】
まず、販売装置1は、購入者から医薬品の購入依頼を受け付けると、接続制御装置10に接続依頼を送信する。処理部12は、販売装置1からの接続依頼を受け付けると、医薬品販売者情報11aに基づいて、複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出する。ここでは、処理部12は、複数の医薬品販売者から所定の勤務状況である医薬品販売者を優先して所定人数の医薬品販売者として抽出する。例えば、処理部12は、勤務状況が在宅テレワークである医薬品販売者を店舗出勤である医薬品販売者よりも優先して抽出する。また、処理部12は、複数の医薬品販売者から接続回数が少ない医薬品販売者を優先して所定人数の医薬品販売者として抽出する。
【0016】
処理部12は、端末2a,2b,・・・のうちの所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信する。例えば、処理部12は、販売装置1による医薬品の販売の承認が可能か否かを医薬品販売者に問合わせる画面を、端末2a,2b,・・・に表示させる。一例として、処理部12は、端末2a,2bに対応する医薬品販売者を所定人数の医薬品販売者として抽出したものとする。すると、処理部12は、端末2a,2bに応答依頼を送信する。
【0017】
依頼端末は、医薬品販売者による操作に応じて、接続制御装置10に応答する。例えば、依頼端末は、販売装置1による医薬品の販売の承認が可能か否かを医薬品販売者に問合わせる画面におけるボタン押下操作を受け付けた場合、接続制御装置10に応答する。処理部12は、依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、販売装置1と応答端末とを接続させる。ここで、処理部12は、販売装置1と、依頼端末のうちの最初に応答を受け付けた応答端末とを接続させる。一例として、処理部12は、端末2aから最初に応答を受け付けたものとする。すると、処理部12は、販売装置1と端末2aとを接続させる。
【0018】
例えば、処理部12は、購入される医薬品の情報を販売装置1から端末2aに送信可能となるように販売装置1と端末2aとを接続させる。また、処理部12は、端末2aを操作する医薬品販売者による医薬品の販売の承認を端末2aから販売装置1に通知可能となるように販売装置1と端末2aとを接続させる。なお、処理部12は、販売装置1と端末2aとの間で画像や音声を送受信可能となるように販売装置1と端末2aとを接続させてもよい。販売装置1は、端末2aから医薬品の販売の承認を通知されると、購入者に医薬品を販売する。
【0019】
第1の実施の形態によれば、接続制御装置10の記憶部11は、医薬品を販売する販売装置1に医薬品販売者による医薬品の販売の承認を通知可能な端末2a,2b,・・・それぞれに対応する複数の医薬品販売者の情報を記憶する。接続制御装置10の処理部12は、販売装置1からの接続依頼を受け付けると、複数の医薬品販売者の情報に基づいて、複数の医薬品販売者から所定人数の医薬品販売者を抽出する。処理部12は、端末2a,2b,・・・のうちの所定人数の医薬品販売者それぞれに対応する依頼端末に応答依頼を送信する。処理部12は、依頼端末のうちの応答端末から応答を受け付けると、販売装置1と応答端末とを接続させる。
【0020】
これにより、接続制御装置10は、販売装置1によって医薬品を販売する際の医薬品販売者による承認までの時間を短縮することができる。よって、接続制御装置10は、医薬品の販売を効率的に行うことができる。
【0021】
また、処理部12は、販売装置1と、依頼端末のうちの最初に応答を受け付けた応答端末とを接続させる。これにより、接続制御装置10は、早く対応ができる医薬品販売者に承認をさせることができる。
【0022】
また、記憶部11は、複数の医薬品販売者それぞれの勤務状況を記憶し、処理部12は、複数の医薬品販売者から所定の勤務状況である医薬品販売者を優先して所定人数の医薬品販売者として抽出する。これにより、接続制御装置10は、早く対応ができる勤務状況の医薬品販売者が操作する端末に応答依頼を送信できる。
【0023】
また、記憶部11は、複数の医薬品販売者それぞれについて、対応する端末と販売装置1との接続回数を記憶し、処理部12は、複数の医薬品販売者から接続回数が少ない医薬品販売者を優先して所定人数の医薬品販売者として抽出する。これにより、接続制御装置10は、医薬品販売者の対応回数を均等にすることができる。
【0024】
なお、処理部12は、依頼端末に、対応する医薬品販売者の接続回数に応じた応答の優先度合いを表示させてもよい。これにより、接続制御装置10は、対応回数が均等になるように、医薬品販売者に応答を促すことができる。
【0025】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、自動販売機で医薬品を販売するものである。
【0026】
図2は、第2の実施の形態に係る医薬品販売システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の医薬品販売システムは、サーバ100、医薬品販売機200-1,200-2,・・・および薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・を有する。サーバ100、医薬品販売機200-1,200-2,・・・および薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・は、ネットワーク30に接続されている。ネットワーク30は、例えば、インターネット等の広域ネットワークである。
【0027】
サーバ100は、医薬品販売機200-1,200-2,・・・における医薬品販売時に、医薬品販売機200-1,200-2,・・・と薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・とを接続させるサーバコンピュータである。サーバ100は、医薬品販売機200-1,200-2,・・・のいずれかの医薬品販売機(例えば、医薬品販売機200-1)が医薬品を販売するときに、医薬品販売機200-1から接続依頼を受け付ける。すると、サーバ100は、薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・を操作する薬剤師の勤務状況や、医薬品販売機200-1,200-2,・・・に対する対応回数に基づいて、応答依頼を送信する薬剤師端末を決定する。サーバ100は、決定した薬剤師端末に応答依頼を送信し、最初に応答があった薬剤師端末と、医薬品販売機200-1とを接続させる。
【0028】
医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、医薬品を販売する自動販売機である。医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、薬局の前や薬局から離れた遠隔地(サービスエリア、コンビニ等)に設置される。医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、医薬品のサンプルおよび購入する医薬品を選択するための選択ボタンを有する。なお、医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、医薬品のサンプルおよび選択ボタンに代えて、医薬品と選択ボタンとを表示したモニタを有していてもよい。また、医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、現金や電子マネーによる支払いを受け付ける機器と、購入された医薬品の放出口とを有する。また、医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、タッチパネル付きのモニタ、スピーカ、マイクおよびカメラを有する。
【0029】
医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、薬剤師の承認がされた場合に購入できる医薬品が購入者によって選択された場合、接続依頼をサーバ100に送信する。すると、医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・のいずれかと接続される。医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、接続先の薬剤師端末から受信した医薬品の説明画面や薬剤師の音声等をモニタおよびスピーカから出力する。また、医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、選択された医薬品の情報、カメラから取得した映像やマイクから取得した音声等を接続先の薬剤師端末に送信する。医薬品販売機200-1,200-2,・・・は、接続先の薬剤師端末から薬剤師の承認を通知されると、支払いを受け付け医薬品を放出する。
【0030】
薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・は、在宅テレワークの薬剤師が自宅で用いるPCや、店舗出勤の薬剤師が薬局の店舗で用いるPCである。薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・は、医薬品販売機200-1が医薬品を販売するときに、サーバ100から応答依頼を受信する。薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・は、応答依頼に対して、サーバ100に応答すると、医薬品販売機200-1と接続される。
【0031】
薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・は、医薬品販売機200-1から受信した購入される医薬品の情報、購入者の映像や音声等をモニタおよびスピーカから出力する。また、薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・は、医薬品の説明画面や薬剤師の音声等を医薬品販売機200-1に送信する。薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・は、音声等による対応終了後、薬剤師の承認を医薬品販売機200-1に通知する。
【0032】
図3は、サーバのハードウェアの一構成例を示す図である。サーバ100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス109を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0033】
メモリ102は、サーバ100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0034】
バス109に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
【0035】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0036】
GPU104には、モニタ31が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ31の画面に表示させる。モニタ31としては、有機ELを用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0037】
入力インタフェース105には、キーボード32とマウス33とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード32やマウス33から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス33は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
【0038】
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク34に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク34は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク34には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
【0039】
機器接続インタフェース107は、サーバ100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置35やメモリリーダライタ36を接続することができる。メモリ装置35は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ36は、メモリカード37へのデータの書き込み、またはメモリカード37からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード37は、カード型の記録媒体である。
【0040】
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0041】
サーバ100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した接続制御装置10も、
図3に示したサーバ100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部12の一例である。また、メモリ102またはストレージ装置103は、第1の実施の形態に示した記憶部11の一例である。
【0042】
サーバ100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。サーバ100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、サーバ100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。またサーバ100に実行させるプログラムを、光ディスク34、メモリ装置35、メモリカード37等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。次に、サーバ100の機能について詳細に説明する。
【0043】
図4は、サーバの機能例を示すブロック図である。サーバ100は、記憶部120、通信制御部130および依頼先決定部140を有する。記憶部120は、メモリ102またはストレージ装置103の記憶領域を用いて実現される。通信制御部130および依頼先決定部140は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。記憶部120は、管理情報121を記憶する。管理情報121には、薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・を操作する薬剤師の情報が登録されている。
【0044】
通信制御部130は、接続依頼を受け付けた医薬品販売機(例えば、医薬品販売機200-1)と、応答した薬剤師端末とを接続させる。通信制御部130は、接続依頼に応じて依頼先決定部140が選択した薬剤師が操作する薬剤師端末に、応答依頼を送信する。例えば、通信制御部130は、管理情報121を参照し、依頼先決定部140が選択した薬剤師が操作する薬剤師端末を特定する。通信制御部130は、特定した薬剤師端末に応答依頼を送信し、対応回数が少ない薬剤師および在宅テレワークの薬剤師が高くなるように設定した応答の優先順位を含む画面を表示させる。通信制御部130は、応答依頼に対する応答を受け付けると、最初に応答した薬剤師端末と、医薬品販売機200-1とを接続させる。
【0045】
依頼先決定部140は、通信制御部130が送信する応答依頼の送信先の薬剤師を選択する。依頼先決定部140は、医薬品販売機200-1から接続依頼を受け付けると、管理情報121を参照し、在宅テレワークの薬剤師を抽出する。依頼先決定部140は、抽出した薬剤師から対応回数が少ない順に所定人数(例えば、3人)の薬剤師を選択する。ここで、依頼先決定部140は、所定人数の薬剤師を選択できていない場合、店舗出勤の薬剤師から対応回数が少ない順に不足人数分の薬剤師を選択する。
【0046】
なお、
図4に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、記憶部120に記憶される管理情報121について詳細に説明する。
【0047】
図5は、管理情報の一例を示す図である。管理情報121には、薬剤師端末300-1,300-2,300-3,・・・を操作する薬剤師の情報が登録されている。管理情報121は、氏名、接続状況、依頼状況、対応状況、勤務状況、対応回数および端末情報の項目を有する。氏名の項目には、薬剤師の氏名が設定される。接続状況の項目には、薬剤師が操作する薬剤師端末がオンラインであるか否かを示す情報が設定される。例えば、接続状況の項目は、薬剤師が操作する薬剤師端末がオンラインの場合、「オンライン」が設定され、オンラインではない場合、「オフライン」が設定される。
【0048】
依頼状況の項目には、薬剤師が操作する薬剤師端末に応答依頼を送信中であるか否かを示す情報が設定される。例えば、依頼状況の項目は、薬剤師が操作する薬剤師端末に応答依頼を送信中である場合、「依頼中」が設定され、応答依頼を送信中ではない場合、空欄に設定される。対応状況の項目には、薬剤師が医薬品販売機200-1,200-2,・・・に薬剤師端末を接続して対応中であるか否かを示す情報が設定される。例えば、対応状況の項目は、薬剤師が対応中である場合、「対応中」が設定され、対応中ではない場合、空欄に設定される。
【0049】
勤務状況の項目には、薬剤師の勤務状況が設定される。勤務状況の項目には、例えば、「在宅テレワーク」、「店舗出勤」または「休み」が設定される。対応回数の項目には、薬剤師が医薬品販売機200-1,200-2,・・・に薬剤師端末を接続して対応した回数が設定される。端末情報の項目には、薬剤師が操作する薬剤師端末を特定するための情報が設定される。端末情報の項目には、例えば、薬剤師が操作する薬剤師端末の名称やIP(Internet Protocol)アドレス等が設定される。次に、サーバ100による接続制御処理について説明する。
【0050】
図6は、接続制御処理の一例を示す図である。サーバ100は、勤務状況や対応回数に基づいて、応答依頼を送信する薬剤師端末を決定し、最初に応答した薬剤師端末と、接続依頼を送信した医薬品販売機とを接続させる。なお、
図6の例では、医薬品販売機200-1は、購入者61によって医薬品が購入される。また、薬剤師端末300-1は、家40で在宅テレワークをしている薬剤師41によって操作される。また、薬剤師端末300-2は、薬局50で店舗出勤している薬剤師51によって操作される。
【0051】
医薬品販売機200-1は、購入者61によって、薬剤師の承認がされた場合に購入できる医薬品を購入する選択を受け付けた場合、サーバ100に接続依頼を送信する。サーバ100の依頼先決定部140は、接続依頼を受信すると、勤務状況や対応回数に基づいて、応答依頼を送信する薬剤師端末を決定する。
【0052】
依頼先決定部140は、管理情報121を参照し、勤務状況が在宅テレワークの薬剤師を対応回数が少ない順に所定人数(例えば、3人)選択する。なお、依頼先決定部140は、勤務状況が在宅テレワークの薬剤師が3人未満の場合、店舗出勤の薬剤師を、対応回数が少ない順に不足人数だけ選択する。ここでは、依頼先決定部140が選択した薬剤師に、薬剤師41,51が含まれているものとする。
【0053】
サーバ100の通信制御部130は、選択した薬剤師が操作する薬剤師端末に応答依頼を送信する。通信制御部130は、応答依頼を送信した薬剤師端末に、応答の優先順位を表示させる。通信制御部130は、対応回数が少ない薬剤師が操作する薬剤師端末の応答の優先順位が高くなるように設定する。また、通信制御部130は、店舗出勤の薬剤師よりも在宅テレワークの薬剤師が操作する薬剤師端末の応答の優先順位が高くなるように設定する。ここでは、通信制御部130は、在宅テレワークの薬剤師41が操作する薬剤師端末300-1に応答依頼を送信し、応答の優先順位が高いことを表示させる。また、通信制御部130は、店舗出勤の薬剤師51が操作する薬剤師端末300-2に応答依頼を送信し、応答の優先順位が低いことを表示させる。
【0054】
薬剤師端末300-1は、薬剤師41の操作に応じて、サーバ100に応答する。通信制御部130は、薬剤師端末300-1から応答を受け付けると、薬剤師端末300-1と医薬品販売機200-1とを接続させる。
【0055】
このように、サーバ100は、医薬品販売機200-1から接続依頼を受け付けると、勤務状況や対応回数に基づいて、薬剤師を選択し、選択した薬剤師が操作する薬剤師端末に応答依頼を送信する。そして、サーバ100は、最初に応答した薬剤師端末と医薬品販売機200-1とを接続させる。ここで、薬剤師端末を操作する薬剤師は、席を外している等の場合、すぐに対応できないことがある。サーバ100は、複数の薬剤師端末に応答依頼を送信し、応答のあった薬剤師端末と医薬品販売機200-1とを接続させることで、すぐに対応できる薬剤師に医薬品を購入する際の承認をさせることができる。これにより、サーバ100は、医薬品販売機200-1によって医薬品を販売する際に薬剤師が対応を開始するまでの時間を短縮させ、購入者61の待ち時間を短縮することができる。よって、サーバ100は、医薬品の販売を効率的に行うことができる。
【0056】
なお、店舗出勤の薬剤師51は、店舗での顧客対応等で、在宅テレワークの薬剤師41より席を外している可能性が高い。そこで、サーバ100は、店舗出勤の薬剤師51が操作する薬剤師端末300-2よりも、在宅テレワークの薬剤師41が操作する薬剤師端末300-1を優先して応答依頼を送信する。これにより、サーバ100は、すぐに対応ができる可能性が高い薬剤師が操作する薬剤師端末に応答依頼を送信できる。次に、接続された医薬品販売機200-1および薬剤師端末300-1の表示画面について説明する。
【0057】
図7は、医薬品販売機および薬剤師端末の表示画面の一例を示す図である。医薬品販売機200-1は、購入者61が購入する医薬品を選択すると、画面71を表示する。画面71は、選択した医薬品を購入することを確認するための画面である。画面71は、「<商品名>XXXXX」等の選択した医薬品の名称を示す表示を含む。また、画面71は、「購入する場合は、購入ボタンを押して下さい」等の、選択した医薬品の購入を決定するためのボタン押下を促すメッセージを含む。
【0058】
また、画面71は、「購入」ボタンおよび「キャンセル」ボタンを含む。「購入」ボタンは、選択した医薬品の購入を決定するためのボタンである。「キャンセル」ボタンは、選択した医薬品の購入をキャンセルするためのボタンである。医薬品販売機200-1は、「購入」ボタンの押下を受け付けると、画面72を表示し、サーバ100に接続依頼を送信する。
【0059】
画面72は、薬剤師端末への接続を待機していることを示す画面である。画面72は、「商品に関する説明が必要です。薬剤師にお繋ぎいたします。しばらくお待ちください。」等の、薬剤師の承認があった場合に選択した医薬品を購入することができ、薬剤師端末への接続を待機していることを示すメッセージを含む。ここで、接続依頼を受け付けたサーバ100は、薬剤師端末300-1に応答依頼を送信し、画面81を表示させる。
【0060】
画面81は、薬剤師端末300-1に応答依頼があったことを薬剤師41に通知するための画面である。画面81は、「自動販売機から応答依頼がきています。」等の薬剤師端末300-1に応答依頼があったことを示すメッセージを含む。また、画面81は、「応答してください」等の応答を促すメッセージを含む。また、画面81は、「(優先順位:1位)」等の応答の優先順位を示すメッセージを含む。また、画面81は、「応答」ボタンを含む。「応答」ボタンは、サーバ100に応答するためのボタンである。
【0061】
薬剤師端末300-1は、「応答」ボタンの押下を受け付けると、サーバ100に応答する。サーバ100は、薬剤師端末300-1から応答を受け付けると、薬剤師端末300-1と医薬品販売機200-1とを接続させる。薬剤師端末300-1は、医薬品販売機200-1と接続すると、画面82を表示する。また、医薬品販売機200-1は、薬剤師端末300-1と接続すると、画面73を表示する。
【0062】
画面73,82は、薬剤師41が購入者61に医薬品の説明をするための画面である。画面73,82は、医薬品の商品名や医薬品の商品情報等を含む。医薬品販売機200-1は、画面73を表示しているときに、マイクから取得した音声を薬剤師端末300-1に送信し、薬剤師端末300-1から受信した音声を出力する。また、薬剤師端末300-1は、画面82を表示しているときに、マイクから取得した音声を医薬品販売機200-1に送信し、医薬品販売機200-1から受信した音声を出力する。なお、医薬品販売機200-1は、カメラで撮影した購入者61の映像を薬剤師端末300-1に送信し、画面73には、医薬品販売機200-1から取得した購入者61の映像が含まれていてもよい。
【0063】
画面82は、「説明終了」ボタンを含む。「説明終了」ボタンは、薬剤師41が医薬品の説明を終了した場合に押下されるボタンである。薬剤師端末300-1が「説明終了」ボタンが押下されたことを医薬品販売機200-1に通知すると、医薬品販売機200-1は、「理解しました」ボタンおよび「再説明依頼」ボタンを画面73に表示する。「理解しました」ボタンは、購入者61が医薬品の説明を十分受けたと判断した場合に押下されるボタンである。「再説明依頼」ボタンは、購入者61が医薬品の説明を再度依頼するためのボタンである。
【0064】
医薬品販売機200-1が「理解しました」ボタンが押下されたことを薬剤師端末300-1に通知すると、薬剤師端末300-1は、画面83を表示する。画面83は、薬剤師41が医薬品の購入を承認するための画面である。画面83は、医薬品の商品名を含む。また、画面83は、「承認」ボタンを含む。「承認」ボタンは、薬剤師41が医薬品の購入を承認するためのボタンである。薬剤師端末300-1は、「承認」ボタンが押下されると、薬剤師41が医薬品の購入を承認したことを医薬品販売機200-1に通知する。すると、医薬品販売機200-1は、支払いを受け付け医薬品を放出する。
【0065】
このようにして、医薬品販売機200-1は、薬剤師41による承認を受け、医薬品の販売をすることができる。医薬品販売機200-1は、購入する医薬品の選択を受け付けると、サーバ100に接続依頼を送信する。サーバ100は、接続依頼を受け付けると、勤務状況や対応回数に基づいて、選択した薬剤師が操作する薬剤師端末に応答依頼を送信する。ここで、サーバ100は、対応回数が少ない薬剤師および在宅テレワークの薬剤師が高くなるように設定した応答の優先順位を含む画面81を応答依頼を送信した薬剤師端末に表示させる。これにより、サーバ100は、対応回数が少ない薬剤師やすぐに対応できる薬剤師に、応答を促すことができる。
【0066】
そして、サーバ100は、最初に応答した薬剤師端末(例えば、薬剤師端末300-1)と、医薬品販売機200-1とを接続させる。医薬品販売機200-1および薬剤師端末300-1は、画面73,82を表示して音声の送受信をする。これにより、薬剤師端末300-1および医薬品販売機200-1は、薬剤師41による医薬品の説明を購入者61に受けさせることができる。そして、薬剤師端末300-1は、薬剤師41による承認を医薬品販売機200-1に通知し、医薬品販売機200-1は、医薬品の販売をする。このようにして、薬剤師端末300-1および医薬品販売機200-1は、薬剤師41による医薬品の説明を受けたうえで、購入者61に医薬品を購入させることができる。次に、サーバ100による接続制御処理の手順について説明する。
【0067】
図8は、接続制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、
図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]通信制御部130は、医薬品販売機200-1から接続依頼を受信する。
【0068】
[ステップS12]依頼先決定部140は、オンラインであり、依頼中および対応中ではない在宅テレワークの薬剤師を抽出する。例えば、依頼先決定部140は、管理情報121を参照し、接続状況の項目が「オンライン」、依頼状況の項目が空欄、対応状況の項目が空欄、勤務状況の項目が「在宅テレワーク」である薬剤師を抽出する。
【0069】
[ステップS13]依頼先決定部140は、対応回数が少ない順に3人の薬剤師を選択する。例えば、依頼先決定部140は、管理情報121を参照し、ステップS12で抽出した薬剤師のうち、対応回数の項目が少ない順に3人の薬剤師を選択する。
【0070】
[ステップS14]依頼先決定部140は、薬剤師を3人選択できたか否かを判定する。依頼先決定部140は、薬剤師を3人選択できたと判定した場合、処理をステップS17に進める。また、依頼先決定部140は、薬剤師を3人選択できていないと判定した場合、処理をステップS15に進める。
【0071】
[ステップS15]依頼先決定部140は、オンラインであり、依頼中および対応中ではない店舗出勤の薬剤師を抽出する。例えば、依頼先決定部140は、管理情報121を参照し、接続状況の項目が「オンライン」、依頼状況の項目が空欄、対応状況の項目が空欄、勤務状況の項目が「店舗出勤」である薬剤師を抽出する。
【0072】
[ステップS16]依頼先決定部140は、ステップS13で選択した薬剤師との合計が3人になるように、対応回数が少ない順に不足人数分の薬剤師を選択する。例えば、依頼先決定部140は、管理情報121を参照し、ステップS15で抽出した薬剤師のうち、対応回数の項目が少ない順に不足人数分の薬剤師を選択する。
【0073】
[ステップS17]通信制御部130は、ステップS13およびステップS16で選択した薬剤師の薬剤師端末に、応答の優先順位を含む応答依頼を送信する。例えば、通信制御部130は、管理情報121を参照し、選択した薬剤師の端末情報の項目に設定された薬剤師端末に、応答依頼を送信する。ここで、通信制御部130は、ステップS13およびステップS16で選択した順に高くなるように設定した応答の優先順位を含む画面81を応答依頼を送信した薬剤師端末に表示させる。通信制御部130は、管理情報121の、選択した薬剤師の依頼状況の項目を「依頼中」に設定する。
【0074】
[ステップS18]通信制御部130は、応答依頼を送信した薬剤師端末から応答があったか否かを判定する。通信制御部130は、応答があったと判定した場合、処理をステップS21に進める。また、通信制御部130は、応答がなかったと判定した場合、処理をステップS19に進める。
【0075】
[ステップS19]通信制御部130は、ステップS17で応答依頼を送信してから所定時間経過したか否かを判定する。通信制御部130は、応答依頼を送信してから所定時間経過したと判定した場合、処理をステップS20に進める。また、通信制御部130は、応答依頼を送信してから所定時間経過していないと判定した場合、処理をステップS18に進める。
【0076】
[ステップS20]通信制御部130および依頼先決定部140は、応答依頼を取り消し、依頼した薬剤師以外から選択して再依頼処理をする。例えば、通信制御部130は、管理情報121の、ステップS17で応答依頼を送信した薬剤師端末に対応する薬剤師の依頼状況の項目を空欄に設定する。通信制御部130および依頼先決定部140は、ステップS17で応答依頼を送信した薬剤師端末に対応する薬剤師を除いて、ステップS12~ステップS17の処理を実行する。そして、処理がステップS18に進む。
【0077】
[ステップS21]通信制御部130は、最初に応答した薬剤師端末(例えば、薬剤師端末300-1)と、医薬品販売機200-1とを接続させる。通信制御部130は、管理情報121の薬剤師41の対応状況の項目を「対応中」に設定する。
【0078】
[ステップS22]通信制御部130は、ステップS17で応答依頼を送信した薬剤師端末に対する応答依頼を取り消す。例えば、通信制御部130は、管理情報121の、ステップS17で応答依頼を送信した薬剤師端末に対応する薬剤師の依頼状況の項目を空欄に設定する。
【0079】
[ステップS23]通信制御部130は、薬剤師41による対応が終了したか否かを判定する。例えば、通信制御部130は、医薬品販売機200-1または薬剤師端末300-1から対応が終了したことを示す通知を受けた場合、対応が終了したと判定する。通信制御部130は、対応が終了したと判定した場合、処理をステップS24に進める。また、通信制御部130は、対応が終了していないと判定した場合、処理をステップS23に進める。
【0080】
[ステップS24]通信制御部130は、薬剤師41の対応中状態を解除する。例えば、通信制御部130は、管理情報121の薬剤師41の対応状況の項目を空欄に設定する。
【0081】
このように、依頼先決定部140は、医薬品販売機200-1からの接続依頼を受け付けると、勤務状況や対応回数が登録された管理情報121に基づいて、所定人数の薬剤師を抽出する。通信制御部130は、所定人数の医薬品販売者それぞれが操作する薬剤師端末に応答依頼を送信し、最初に応答を受け付けた薬剤師端末と、医薬品販売機200-1とを接続させる。これにより、サーバ100は、すぐに対応できる薬剤師に医薬品を購入する際の承認をさせ、医薬品販売機200-1によって医薬品を販売する際の薬剤師による承認までの時間を短縮する。よって、サーバ100は、医薬品の販売を効率的に行うことができる。
【0082】
依頼先決定部140は、薬剤師を抽出する際に、店舗出勤の薬剤師よりも、在宅テレワークの薬剤師を優先して抽出する。これにより、サーバ100は、早く対応ができる薬剤師が操作する薬剤師端末に応答依頼を送信できる。また、依頼先決定部140は、薬剤師を抽出する際に、対応回数が少ない薬剤師を優先して抽出する。これにより、サーバ100は、薬剤師の対応回数を均等にすることができる。そして、通信制御部130は、抽出した薬剤師端末に応答依頼を送信し、応答依頼を送信した薬剤師端末に、対応回数に応じた応答の優先順位を表示させる。これにより、通信制御部130は、対応回数が均等になるように薬剤師に応答を促すことができる。次に、第2の実施の形態における装置間の通信の流れについてシーケンス図を用いて説明する。
【0083】
図9は、第2の実施の形態の処理の例を示すシーケンス図である。医薬品販売機200-1は、購入者61から医薬品の購入依頼を受け付ける(ステップS101)。例えば、医薬品販売機200-1は、選択ボタンの押下を受け付けると、押下された選択ボタンに対応する医薬品の購入を確認する画面71を表示する。医薬品販売機200-1は、画面71の「購入」ボタンの押下を受け付けると、医薬品の購入依頼を受け付ける。
【0084】
医薬品販売機200-1は、サーバ100に接続依頼を送信する(ステップS102)。そして、医薬品販売機200-1は、画面72を表示する。サーバ100は、医薬品販売機200-1から接続依頼を受信すると、応答依頼の送信先を決定する(ステップS103)。ここでは、サーバ100は、薬剤師端末300-1,300-2,300-3を応答依頼の送信先として決定し、応答の優先順位を薬剤師端末300-1、薬剤師端末300-2、薬剤師端末300-3の順に設定したものとする。サーバ100は、薬剤師端末300-1,300-2,300-3に応答依頼を送信し、画面81を表示させる。
【0085】
薬剤師端末300-1は、応答依頼を受信し、優先順位が1位であることを示す画面81を表示する(ステップS105)。また、薬剤師端末300-2は、応答依頼を受信し、優先順位が2位であることを示す画面81を表示する(ステップS106)。また、薬剤師端末300-3は、応答依頼を受信し、優先順位が3位であることを示す画面81を表示する(ステップS107)。ここで、薬剤師端末300-1を操作する薬剤師41が「応答」ボタンを押下したものとする。すると、薬剤師端末300-1は、サーバ100に応答する(ステップS108)。サーバ100は、薬剤師端末300-1から応答を受け付けると、薬剤師端末300-1と医薬品販売機200-1とを接続させる(ステップS109)。サーバ100は、薬剤師端末300-1,300-2,300-3に対する応答依頼を取り消す(ステップS110)。
【0086】
医薬品販売機200-1は、薬剤師端末300-1と接続すると、薬剤師端末300-1との間で画像や音声等を送受信する(ステップS111)。例えば、医薬品販売機200-1は、薬剤師端末300-1から受信した医薬品の商品名や医薬品の商品情報等を含む画面73を表示する。また、医薬品販売機200-1は、マイクから取得した音声を薬剤師端末300-1に送信し、薬剤師端末300-1から受信した音声を出力する。薬剤師端末300-1は、医薬品の商品名や医薬品の商品情報等を含む画面82を表示する。また、薬剤師端末300-1は、マイクから取得した音声を医薬品販売機200-1に送信し、医薬品販売機200-1から受信した音声を出力する。
【0087】
薬剤師端末300-1が「説明終了」ボタンが押下されたことを医薬品販売機200-1に通知すると、医薬品販売機200-1は、「理解しました」ボタンを画面73に表示する。医薬品販売機200-1が「理解しました」ボタンが押下されたことを薬剤師端末300-1に通知すると、薬剤師端末300-1は、「承認」ボタンを含む画面83を表示する。薬剤師端末300-1は、「承認」ボタンが押下されると、薬剤師41が医薬品の購入を承認したことを医薬品販売機200-1に通知する(ステップS112)。これにより、薬剤師端末300-1と医薬品販売機200-1との接続が切断される。薬剤師端末300-1は、対応が終了したことをサーバ100に通知する(ステップS113)。
【0088】
医薬品販売機200-1は、薬剤師41による承認を薬剤師端末300-1から通知されると、支払いを受け付け医薬品を放出する(ステップS114)。例えば、医薬品販売機200-1は、現金や電子マネーによる医薬品の代金の支払いを受け付ける。すると、医薬品販売機200-1は、放出口から医薬品を放出する。
【0089】
このようにして、医薬品販売機200-1は、薬剤師端末300-1から薬剤師41による承認の通知を受け、医薬品の販売をすることができる。承認の際にサーバ100によって接続された医薬品販売機200-1および薬剤師端末300-1は、マイクから取得した薬剤師41および購入者61の音声の送受信をする。これにより、薬剤師端末300-1および医薬品販売機200-1は、薬剤師41による医薬品の説明を購入者61に受けさせることができる。薬剤師端末300-1は、医薬品の説明後に、薬剤師41による承認を医薬品販売機200-1に通知し、医薬品販売機200-1は、医薬品の販売をする。このように、薬剤師端末300-1および医薬品販売機200-1は、薬剤師41による医薬品の説明を購入者61に受けさせたうえで、医薬品を購入させることができる。
【0090】
〔その他の実施の形態〕
第2の実施の形態では、サーバ100は、自動販売機である医薬品販売機200-1と薬剤師端末300-1とを接続させていたが、医薬品を販売する他の装置と薬剤師端末300-1とを接続させてもよい。例えば、サーバ100は、コンビニや薬局等の店舗に設置されたセルフレジと薬剤師端末300-1とを接続させてもよい。セルフレジは、購入する商品に薬剤師の承認がされた場合に購入できる医薬品が含まれる場合、接続依頼をサーバ100に送信する。サーバ100は、第2の実施の形態と同様に決定した薬剤師端末に応答依頼を送信し、最初に応答した薬剤師端末300-1とセルフレジとを接続させる。セルフレジは、薬剤師端末300-1から承認の通知を受信すると、医薬品を含む商品の会計処理をする。
【0091】
また、例えば、サーバ100は、コンビニや薬局等の店舗に設置された通信端末と薬剤師端末300-1とを接続させてもよい。通信端末は、顧客が購入する医薬品を読み取ると、接続依頼をサーバ100に送信する。サーバ100は、第2の実施の形態と同様に決定した薬剤師端末に応答依頼を送信し、最初に応答した薬剤師端末と通信端末とを接続させる。通信端末は、薬剤師端末300-1から承認の通知を受信すると、薬剤師の承認があったことを示すチケットを発行する。顧客は、チケットを提示することで店舗のレジ等で医薬品を購入できる。このように、セルフレジや通信端末が用いられることで、医薬品販売システムは、薬剤師がいない店舗において、薬剤師の承認がされた場合に購入できる医薬品を販売することができる。
【0092】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0093】
1 販売装置
2a,2b,・・・ 端末
10 接続制御装置
11 記憶部
11a 医薬品販売者情報
12 処理部