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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024758
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】気体搬送システムの運転方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 51/02 20060101AFI20250214BHJP
   B30B 15/32 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
B65G51/02 H
B30B15/32
B65G51/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128997
(22)【出願日】2023-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】391039494
【氏名又は名称】株式会社エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100108497
【弁理士】
【氏名又は名称】小塚 敏紀
(72)【発明者】
【氏名】松本 誠進
【テーマコード(参考)】
4E090
【Fターム(参考)】
4E090AA01
4E090AB01
4E090BA02
4E090BB01
4E090CC01
4E090HA04
(57)【要約】
【課題】 本発明に係る材料をプレス加工するプレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送する気体搬送システムの運転方法を提供しようとする。
【解決手段】
従来の気体搬送システムの運転方法に換えて、搬送気体の速度が待機速である状態で、プレス加工機を運転させることを意味する運転開始信号がONのとき搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとプレス運転準備信号のプレス運転準備OK/プレス運転準備NGと搬送システム準備信号の搬送システム準備OK/搬送システム準備NGとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする、ものとした。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料をプレス加工するプレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送する気体搬送システムの運転方法であって、
プレス加工機からONとOFFとの間で変化する運転開始信号と連続運転モードと断続運転モードとの間で変化する運転モード信号とを受信する受信工程と、
運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする制御工程を
備え、
ここで、
運転開始信号がONのときプレス加工機を運転させることを意味し、
運転開始信号がOFFのときプレス加工機を運転させないことを意味し、
運転モード信号が連続運転モードのときプレス加工機がスクラップを連続的に排出して運転する状態であることを意味し、
運転モード信号が断続運転モードのときプレス加工機がスクラップを排出せずまたはスクラップを断続的に排出して運転する状態であることを意味し、
搬送気体の速度は、ゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速の間で変化し、
ゼロ速はゼロまたはゼロに近い風速であり、
待機速はゼロまたは僅かな風速であり、
設定速はスクラップのかさ比重、発生量に対応しスクラップを効率良く搬送できる風速であり、
クリーニング速は気体搬送システムに溜まったスクラップを搬送するのに十分な風速であり、
待機速は設定速より遅く、
設定速はクリーニング速より遅い、
ことを特徴とする気体搬送システムの運転方法。
【請求項2】
搬送システム準備OKと搬送システム準備NGと間で変化する搬送システム準備信号を生成するシステムチェック工程と
を備え、
受信工程がプレス加工機から運転開始信号と運転モード信号とプレス運転準備OKとプレス運転準備NGとの間で変化するプレス運転準備信号とを受信し、
制御工程が、搬送気体の速度がゼロ速である状態で、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ搬送システム準備信号が搬送システム準備OKのときに、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にし、
ここで、
プレス運転準備信号がプレス運転準備OKのときシステムチェックにより気体搬送システムの機能が正常であること確認されていることを意味し、
プレス運転準備信号がプレス運転準備NGのとき気体搬送システムの機能が正常であること確認されていないことを意味し、
搬送システム準備信号が搬送システム準備OKのとき、システムチェックにより搬送システム準備信号の機能が正常であることを確認されていることを意味し、
搬送システム準備信号が搬送システム準備NGのとき、システムチェックにより搬送システム準備信号の機能が正常であることを確認されていないことを意味する、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項3】
制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転開始信号がONのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき状況に応じて、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする、
ことを特徴とする請求項2に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項4】
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで且つ運転開始信号がOFFであるとき、またはプレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする、
ことを特徴とする請求項3に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項5】
制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、搬送システム準備信号が搬送システム準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする、
ことを特徴とする請求項4に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項6】
制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、搬送システム準備信号が搬送システム準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする、
ことを特徴とする請求項5に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項7】
制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備NGである、または、搬送システム準備信号が搬送システム準備NGであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項6に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項8】
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで、且つ運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする、
ことを特徴とする請求項7に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項9】
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、又は運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項8に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項10】
前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にし、制御を停止する、
ことを特徴とする請求項9に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項11】
前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にし、制御を停止する、
ことを特徴とする請求項10に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項12】
制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであり、又は搬送システム準備信号が搬送システム準備NGであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項11に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項13】
待機速を維持(I)
制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ搬送システム準備信号が搬送システム準備OKであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する、
ことを特徴とする請求項12に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項14】
制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転開始信号がONのとき搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき状況に応じて、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項15】
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項16】
制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項17】
制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項18】
制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項19】
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項20】
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項21】
前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項22】
前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、
制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項23】
制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【請求項24】
制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する、
ことを特徴とする請求項1に記載の気体搬送システムの運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は気体搬送システムの運転方法に係る。特に、プレス加工機で発生するスクラップを搬送気体に載せて搬送する気体搬送システムの運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固体を搬送するのに固体を気体の流れに載せて搬送する気体搬送システムが用いられる。
例えば、プレス加工機で発生するスクラップを搬送するのに気体搬送システムが用いられる。
【0003】
プレスシステムは、プレス加工機と材料供給装置とスクラップ回収装置と気体搬送システムと制御機器とで構成される。
プレス加工機は、プレスモータの回転をクラッチを介して伝達してクランク軸を回転させて、スライドを上下させて、材料をプレス加工する機械である。
例えば、プレス加工機は、プレスフレームとベッドとクラウンとプレスモータとクラッチとクランク軸とブレーキとコンロッドとボルスタとスライドとで構成される。
上型と下型とがスライドとボルスタとの間に設けられる。
材料供給装置は、材料をプレス加工機に供給する装置であり、アンコイラーとロールフィーダと巻き取り機とで構成される。
スクラップ回収装置は、プレス加工機で発生するスクラップを回収し気体搬送システムに案内する装置である。
例えば、スクラップ回収装置は、ホッパーで構成される。
スクラップは、ホッパーに案内されて気体搬送システムに入り、気体搬送システムにより搬送されて端末に集められる。
気体搬送システムは、プレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送する機械であり、ブロアーとエゼクタと搬送配管とで構成される。
ブロアーの吐出する気体がエゼクタに吐出し搬送配管に流れる。
例えば、ブロアーは回転数をインバータ制御される。
プレス操作盤は、電源機器とプレス制御機器と気体搬送システム制御機器と操作機器とで構成される。
【0004】
プレス制御機器は、プレスシステムを制御する。
気体搬送システム制御機器は、搬送配管に流れる搬送気体の速度を所定の速度にする制御工程を実現する。
プレス制御機器と気体搬送システム制御機器とは、一体の制御機器であってもよい。
一体の制御機器は、プレス制御機能と気体搬送システム制御機能とを実現する。
例えば、制御工程は搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする。
ゼロ速は、ゼロまたはゼロに近い風速である。
待機速は、待機速ゼロまたは僅かな風速であり、スクラップを受け入れる前の待機状態での搬送気体の速度である。
設定速は、受け入れるスクラップを適正に搬送するのに必要な搬送気体の速度である。
複数の設定速がスクラップのかさ比重、発生量に対応して設定されてもよい。
クリーニング速は、スクラップを受け入れない状態で搬送配管の中をクリーニングするのに必要な搬送気体の速度である。
待機速は設定速より遅い速度である。
設定速はクリーニング速より遅い速度である。
【0005】
従来では、プレスモータの状態のオン/オフに対応して搬送気体の速度を制御する。
プレスモータの状態はオンとオフとの間で変化する。
プレスモータの状態がオンのときプレスモータが回転する。
プレスモータの状態がオフのときプレスモータが回転しない。
例えば、制御スタートすると、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にし、プレスモータの状態がオフからオンになると搬送気体の速度を待機速から設定速にし、プレスモータの状態がオンからオフになると搬送気体の速度を設定速からクリーニング速にし、一定時間を経過したとき、クリーニング速からゼロ速にする。
この様にすると、制御をシンプルにできる一方、省エネとは言い難い。
【0006】
発明者は、クラッチのオン/オフの変化に対応して搬送気体の速度を制御する制御工程を検討した。
クラッチの状態はオンとオフとの間で変化する。
クラッチの状態がオンのとき、クラッチがプレスモータの回転をクランク軸に伝達する。
クラッチの状態がオフのとき、クラッチがプレスモータの回転をクランク軸に伝達しない。
例えば、制御スタートすると、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にし、クラッチの状態がオフからオンになると搬送気体の速度を待機速から設定速にし、クラッチの状態がオンからオフになると搬送気体の速度を設定速からクリーニング速にし、一定時間を経過したとき、クリーニング速から待機速またはゼロ速にする。
この様にすると、前述の制御よりも省エネになる。
一方、プレスシステムの運用では、上型と下型の交換時には、上型と下型の位置調整をするために、クラッチまたはプレスモータのオン/オフを繰りかえすインチング操作をおこなうことがある。
クラッチのオン/オフに対応して単純に搬送気体の速度を変化させる制御工程を採用すると、インチング操作の際に、搬送気体の速度を頻繁に変化させるので、送風機の負荷が大きくなる恐れがある。
【0007】
発明者らは、省エネになりさらに装置の寿命を低下させない気体搬送システムの運転方法を検討した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の要請に鑑み、材料をプレス加工するプレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送するのに効率のよい気体搬送システムの運転方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る材料をプレス加工するプレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送する気体搬送システムの運転方法であって、プレス加工機からONとOFFとの間で変化する運転開始信号と連続運転モードと断続運転モードとの間で変化する運転モード信号とを受信する受信工程と、運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする制御工程を備え、
ここで、
運転開始信号がONのときプレス加工機を運転させることを意味し、運転開始信号がOFFのときプレス加工機を運転させないことを意味し、運転モード信号が連続運転モードのときプレス加工機がスクラップを連続的に排出して運転する状態であることを意味し、運転モード信号が断続運転モードのときプレス加工機がスクラップを排出せずまたはスクラップを断続的に排出して運転する状態であることを意味し、搬送気体の速度は、ゼロ速、待機速、クリーニング速、設定速の間で変化し、ゼロ速はゼロの風速であり、待機速はゼロまたは僅かな風速であり、設定速はスクラップのかさ比重、発生量に対応しスクラップを効率良く搬送できる風速であり、クリーニング速は気体搬送システムに溜まったスクラップを搬送するのに十分な風速であり、待機速は設定速より遅く、設定速はクリーニング速より遅い、ものとした。
【0010】
上記本発明の構成では、受信工程は、プレス加工機からONとOFFとの間で変化する運転開始信号と連続運転モードと断続運転モードとの間で変化する運転モード信号とを受信する。制御工程は、運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする。
ここで、
運転開始信号がONのときプレス加工機を運転させることを意味する。運転開始信号がOFFのときプレス加工機を運転させないことを意味する。運転モード信号が連続運転モードのときプレス加工機がスクラップを連続的に排出して運転する状態であることを意味する。運転モード信号が断続運転モードのときプレス加工機がスクラップを排出せずまたはスクラップを断続的に排出して運転する状態であることを意味する。搬送気体の速度は、ゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速の間で変化する。ゼロ速はゼロまたはゼロに近い風速である。待機速はゼロまたは僅かな風速である。設定速はスクラップのかさ比重、発生量に対応しスクラップを効率良く搬送できる風速である。クリーニング速は気体搬送システムに溜まったスクラップを搬送するのに十分な風速である。
待機速は設定速より遅い。設定速はクリーニング速より遅い。
その結果、プレス加工機の状態とに応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る材料をプレス加工するプレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送する気体搬送システムの運転方法であって、プレス加工機からONとOFFとの間で変化する運転開始信号と連続運転モードと断続運転モードとの間で変化する運転モード信号とプレス運転準備OKとプレス運転準備NGとの間で変化するプレス運転準備信号とを受信する受信工程と、気体搬送システム待機準備OKと気体搬送システム待機準備NGと間で変化する気体搬送システム待機信号を生成するシステムチェック工程と、運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モード、とプレス運転準備信号のプレス運転準備OK/プレス運転準備NG、と気体搬送システム待機信号の気体搬送システム待機準備OK/気体搬送システム待機準備NGとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする制御工程を備え、
ここで、
運転開始信号がONのときプレス加工機を運転させることを意味し、運転開始信号がOFFのときプレス加工機を運転させないことを意味し、運転モード信号が連続運転モードのときプレス加工機を連続的に運転できる状態であることを意味し、運転モード信号が断続運転モードのときプレス加工機が断続的に運転できる状態であることを意味し、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKのときシステムチェックにより気体搬送システムの機能が正常であることを確認されていることを意味し、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGのとき気体搬送システムの機能が正常であることを確認されていないことを意味し、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKのとき、システムチェックにより気体搬送システム待機信号の機能が正常であることを確認されていることを意味し、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGのとき、システムチェックにより気体搬送システム待機信号の機能が正常であることを確認されていないことを意味し、搬送気体の速度は、ゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速の間で変化し、ゼロ速はゼロまたはゼロに近い風速であり、待機速はゼロまたは僅かな風速であり、設定速はスクラップのかさ比重、発生量に対応しスクラップを効率良く搬送できる風速であり、クリーニング速は気体搬送システムに溜まったスクラップを搬送するのに十分な風速であり、待機速は設定速より遅く、設定速はクリーニング速より遅い、ものとした。
【0012】
上記本発明の構成では、受信工程は、プレス加工機からONとOFFとの間で変化する運転開始信号と連続運転モードと断続運転モードとの間で変化する運転モード信号とプレス運転準備OKとプレス運転準備NGとの間で変化するプレス運転準備信号とを受信する。システムチェック工程は、気体搬送システム待機準備OKと気体搬送システム待機準備NGと間で変化する気体搬送システム待機信号を生成する。制御工程は、運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モード、とプレス運転準備信号のプレス運転準備OK/プレス運転準備NG、と気体搬送システム待機信号の気体搬送システム待機準備OK/気体搬送システム待機準備NGとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする。
ここで、
運転開始信号がONのときプレス加工機を運転させることを意味する。運転開始信号がOFFのときプレス加工機を運転させないことを意味する。運転モード信号が連続運転モードのときプレス加工機を連続的に運転できる状態であることを意味する。運転モード信号が断続運転モードのときプレス加工機が断続的に運転できる状態であることを意味する。
プレス運転準備信号がプレス運転準備OKのときシステムチェックにより気体搬送システムの機能が正常であることを確認されていることを意味する。プレス運転準備信号がプレス運転準備NGのとき気体搬送システムの機能が正常であることを確認されていないことを意味する。気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKのとき、システムチェックにより気体搬送システム待機信号の機能が正常であることを確認されていることを意味する。気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGのとき、システムチェックにより気体搬送システム待機信号の機能が正常であることを確認されていないことを意味する。搬送気体の速度は、ゼロ速、待機速、クリーニング速、設定速の間で変化する。ゼロ速はゼロまたはゼロに近い風速である。待機速はゼロまたは僅かな風速である。設定速はスクラップのかさ比重、発生量に対応しスクラップを効率良く搬送できる風速である。クリーニング速は気体搬送システムに溜まったスクラップを搬送するのに十分な風速である。待機速は設定速より遅い。設定速はクリーニング速より遅い。
その結果、プレス加工機の状態と気体搬送システムの状態とに応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0013】
以下に、本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0014】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度がゼロ速である状態で、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKのときに、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にする。
上記の実施形態の構成では、搬送気体の速度がゼロ速である状態で、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKのときに、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にする。
その結果、プレス加工機の状態と気体搬送システムの状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0015】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転開始信号がONのとき搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき状況に応じて、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする。
上記の実施形態の構成では、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転開始信号がONのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき状況に応じて、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0016】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0017】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで且つ運転開始信号がOFFであるとき、またはプレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで且つ運転開始信号がOFFであるとき、またはプレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0018】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0019】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0020】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0021】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0022】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0023】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備NGである、または、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備NGである、または、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0024】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0025】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで、且つ運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで、且つ運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0026】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0027】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、又は運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであるとき、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、又は運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0028】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする、
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0029】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0030】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、前記システムチェック工程が気体搬送システムの異常を検知でき、制御工程が、搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0031】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであり、又は気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであり、又は気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0032】
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する。
上記の実施形態の構成では、制御工程が、搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する。
その結果、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【発明の効果】
【0033】
以上説明したように、本発明に係る気体搬送システムの運転方法は、その構成により、以下の効果を有する。
運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする様にしたので、プレス加工機の状態とに応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モード、とプレス運転準備信号のプレス運転準備OK/プレス運転準備NG、と気体搬送システム待機信号の気体搬送システム待機準備OK/気体搬送システム待機準備NGとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする様にしたので、プレス加工機の状態と気体搬送システムの状態とに応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKのときに、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にする様にしたので、プレス加工機の状態と気体搬送システムの状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が待機速である状態で運転開始信号がONのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき状況に応じて、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで且つ運転開始信号がOFFであるとき、またはプレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備NGである、または、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備NGである、または、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで、且つ運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであるとき、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、又は運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであり、又は気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
従って、材料をプレス加工するプレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送するのに効率のよい気体搬送システムの運転方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の実施形態に係るプレス加工システムの概念図である。
図2】本発明の実施形態に係るプレス加工システムの運用の概念図である。
図3】本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法の状態遷移図である。
図4】本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法のフローチャート図その1である。
図5】本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法のフローチャート図その2である。
図6】本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法のフローチャート図その3である。
図7】本発明の実施形態に係る気体搬送システムの選択速度表である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明を実施するための形態を、説明する。
本発明の実施形態にかかる気体搬送システムは、材料をプレス加工するプレス加工機100から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送するシステムである。
プレス加工システムは、プレス加工機100と材料供給装置200と気体搬送システム300とスクラップ回収装置350と制御装置500と金型600とで構成される。
プレス加工機100は、プレスモータ110の回転をクラッチ120を介して伝達しクランク軸130を回転させて材料をプレス加工する機構である。
材料供給装置200は、プレス加工機100に材料を供給する装置である。
気体搬送システム300は、プレス加工機から排出されるスクラップを送風機の吐出する搬送気体に載せて搬送するシステムである。
制御装置500は、プレス加工機100と材料供給装置200と気体搬送システム300とを制御する装置である。
制御装置500はコンピュータと記憶装置とインターフェースで構成される。
金型600は、材料をプレスして所望の形状の金属部品を製造する治具である。
図1は、本発明の実施形態に係るプレス加工システムの概念図である。
図2は、本発明の実施形態に係るプレス加工システムの運用の概念図である。
以下に、プレス加工システムの一例を説明する。
【0036】
プレス加工機100は、プレスモータ110とクラッチ120とクランク軸130とコンロッド135とブレーキ140とクラウン150とプレスフレーム160とベッド170とスライド180とボルスタ190で構成される。
プレスモータ110は、クラッチ120を介してクランク軸130を回転させる電気要素である。
クラッチ120は、クラッチの状態がオンのときプレスモータ110の回転をクランク軸130に伝達し、クラッチ120の状態がオフのときプレスモータ110の回転をクランク軸130に伝達しない。
クランク軸130が、回転すると、コンロッド135を介してスライド180を上下運動させる。
ブレーキ140は、クランク軸130の回転を許し、または禁止する機械要素である。
クラウン150、プレスフレーム160、ベッド170は、プレス加工機100の基礎構造である。
ボルスタ190は、ベッド170に固定される。
スライド180は、プレスフレーム160に上下移動自在に案内される。
【0037】
材料供給装置200は、材料210と材料センサ220とアンコイラー230とコイル材240と巻き取り250とで構成される。
材料210は、プレス加工機により加工される材料である。
材料210は、コイル状に巻かれてコイル材240になる。
材料センサ220は、材料210がプレス加工機にセットされているいか否かを検知するセンサである。
アンコイラー230は、コイル材240から材料210を巻きだす機構である。
巻き取り250は、プレス加工されて残った材料210を巻き取る機構である。
【0038】
金型600は、上型610と下型620とで構成される。
上型610は、スライド180に固定される。
下型620は、ボルスタ190に固定される。
スクラップ回収装置350は、金型600によりプレス加工したスクラップを集めて気体搬送システム300に案内する装置である。
例えば、スクラップ回収装置350は、ホッパーである。
【0039】
気体搬送システム300は、ブロアー310とエゼクタ320と搬送配管330と端末340とで構成される。
ブロアー310は、気体をエゼクタ320に吹き込こむと、気体が搬送配管330に流れる。
端末340が搬送配管330の末端につながる。
スクラップ400が、スクラップ回収装置350に落ち込み、搬送気体にのって搬送配管330の中を流れ、端末340に集められる。
【0040】
制御装置500は、プレス加工システムを制御する。
制御装置は、コンピュータと操作盤と制御ソフトウエアとで構成される。
制御ソフトウエアは、操作員が操作盤に入力した運転パラメータに応じてプレス加工機100と気体搬送システム300とを制御する。
制御ソフトウエアは、気体搬送システムに受信機能と制御機能とを実現させる。
制御ソフトウエアは、気体搬送システムに受信機能とシステムチェック機能と制御機能とを実現させてもよい。
受信機能は、後述する受信機能を実行する機能である。
システムチェック機能は、後述するシステムチェック工程を実行する機能である。
制御機能は、後述する制御工程を実行する機能である。
【0041】
以下に、本発明の実施形態に係るプレス加工システムの運用を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るプレス加工システムの運用の概念図である。
最初に、プレス加工機を起動する。
モータ起動を確認する。(モータ起動OK)
クランク軸の角度が適正であるかを確認する。(クランク軸角度OK)
油圧、空圧が適正であるかを確認する(油空圧OK)
金型が適正にクランプされていることを確認する。(ダイクランプOK)
気体搬送システム300が適正に設定されていることを確認する。(スクラップ処理装置OK)。例えば、スクラップのかさ比重、発生量に応じて設定速を選択する。
材料供給装置が適正に設定されていることを確認する。(材料供給装置OK)
安全装置が適正に設定されていることを確認する。(安全装置OK)
非常停止釦が押されていないとき、プレス運転を準備する。(プレス運転準備OK)
非常停止釦が押されてホールドしているとき、非常停止条件をリセットすると、非常停止が解除される。(非常停止条件リセット)
【0042】
次に、気体搬送システムを最適制御する。
運転モードを切り替える。(運転切替釦)
運転モードを連続運転または断続運転の一方に設定する。
運転モードを連続運転にする。(連続運転)
運転開始釦を押されると(連続運転釦)、連続運転指令が出され(連続運転指令)、気体搬送システムを定常運転指令を出す。(気体搬送システム定常運転制御)
気体搬送システム定常運転指令は、クラッチ連続運転指令、モータ連続運転指令、材料供給連続運転指令が組み合わせて出される。
運転モードを断続運転する(断続運転)
断続運転釦が押されると(断続運転釦)、単位工程運転指令と寸動運転指令が出され、気体搬送システム非定常運転指令を出す。(気体搬送システム非定常運転制御)
気体搬送システム非定常運転指令は、クラッチ断続運転指令、モータ断続運転指令、材料供給連断続運転指令が組み合わせて出される。
【0043】
上述の運用中において、2つのタイプの制御が考えられる。
第一のタイプでは、プレス装置の制御指令で決まる運転状態を基に気体搬送システムを最適制御する。
第二のタイプでは、クラッチ、材料供給の動作信号を基に判定した運転状況を基に気体搬送システムを最適制御する。
例えば、第一のタイプでの運転状態が第二のタイプの運転状況に対応する。
【0044】
最初に、プレス加工機の運転制御の概要を説明する。
クラッチの状態がオンとオフとの間で変化する。
クラッチの状態がオンのときクラッチがプレスモータの回転をクランク軸に伝達する。
クラッチの状態がオフのときクラッチがプレスモータの回転をクランク軸に伝達しない。
【0045】
クラッチの状態をオンにするとプレスモータが回転したときプレス加工機が材料を連続してプレス加工してスクラップを排出する。
例えば、クラッチの状態をオンにするとプレス加工機が材料を連続してプレス加工してスクラップを排出する。
【0046】
例えば、プレスモータが回転し且つ材料がプレス加工機にセットされた状態であり、その結果としてクラッチの状態をオンにするとプレスモータが回転しプレス加工機が材料を連続してプレス加工してスクラップを排出する。
例えば、プレスモータが回転しない又は材料がプレス加工機にセットされない状態であり、その結果としてクラッチの状態をオンにしてもプレス加工機が材料をプレス加工しない。
材料の状態がオンのとき、材料210がプレス加工機にセットされる。
材料の状態がオフのとき、材料210がプレス加工機にセットされない。
例えば、材料センサ220が、プレス加工機にセットされる、またはプレス加工機にセットされないを判断する。
【0047】
プレス加工機は、運転開始信号と運転モード信号とプレス運転準備信号とを気体搬送システムに出力する。
例えば、運転開始ボタンと運転停止ボタンと運転モード選択スイッチとが、プレス加工機の制御盤面に設けられる。
運転開始ボタンをおすと、プレス加工機が運転され、運転開始信号がONになる。
運転停止ボタンを押すと、プレス加工機が運転されず、または運転を停止して、運転開始信号がOFFになる。
従って、運転開始信号がONのときプレス加工機を運転させることを意味し、運転開始信号がOFFのときプレス加工機を運転させないことを意味する。
【0048】
運転モード選択スイッチは、連続運転と断続運転とを選択できるスイッチである。
運転モード信号が連続運転モードと断続運転モードの間で変化する信号である。
運転モード選択スイッチで連続運転を選ぶと、出力する運転モード信号が連続運転モードとなる。
運転モード選択スイッチで断続運転を選ぶと、出力する運転モード信号が断続運転モードとなる。
従って、運転モード信号が連続運転モードのときプレス加工機を連続的に運転し、プレス加工機がスクラップを連続的に排出して運転する状態であることを意味し、運転モード信号が断続運転モードのときプレス加工機がスクラップを排出せずまたはスクラップを断続的に排出して運転する状態であることを意味する。
【0049】
プレス運転準備信号は、プレス運転準備OKとプレス運転準備NGとの間で変化する。
システムチェックによりプレス加工機の機能が正常であること確認されているとき、プレス運転準備信号をプレス運転準備OKにする。
システムチェックによりプレス加工機の機能が正常であること確認されていないとき、プレス運転準備信号をプレス運転準備NGにする。
例えば、図2に示す様に、モータ起動、クランク軸角度、切り屑処理装置、材料供給装置、安全装置、油空圧、ダイクランプ、非常停止釦の機能が正常であるか否かをシステムチェックする。
従って、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKのときシステムチェックにより気体搬送システムの機能が正常であること確認されていることを意味する。
プレス運転準備信号がプレス運転準備NGのとき気体搬送システムの機能が正常であること確認されていないことを意味する。
【0050】
搬送気体の速度は、ゼロ速、待機速、クリーニング速、設定速の間で変化する。
図7は、本発明の実施形態に係る気体搬送システムの選択速度表を示す。
ゼロ速はゼロまたはゼロに近い風速である。
待機速はゼロ又は僅かな風速である。
待機速はゼロ速に一致してもよい。
設定速はスクラップのかさ比重、発生量に対応しスクラップを効率良く搬送できる風速である。
1つの設定速が、スクラップのかさ比重、発生量に対応して複数の設定速のなかから選んで設定される。
搬送気体の速度を設定速にするとき、搬送気体の速度を複数の設定速のなかの予め設定された1つの設定速にする。
クリーニング速は気体搬送システムに溜まったスクラップを搬送するのに十分な風速である。
待機速は設定速より遅い。
設定速はクリーニング速より遅い。
例えば、ブロワー310はインバータによる周波数制御され、搬送気体の速度は周波数に対応する速度になる。
【0051】
以下に、気体搬送システムの運転方法を説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る気体搬送システムの状態遷移図である。
図4乃至6は、本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法の概念図である。
本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法は、受信工程とシステムチェック工程と制御工程とで構成される。
受信工程とシステムチェック工程と制御工程とを、繰り返し実行し、所定の条件を満足するとき、搬送気体の速度が所定の速度である状態から搬送気体の速度が所定の他の速度である状態に遷移させる。
【0052】
受信工程は、プレス加工機から運転開始信号と運転モード信号とを受信する工程である。
受信工程は、プレス加工機から運転開始信号と運転モード信号とプレス運転準備信号とを受信する工程であってもよい。
運転開始信号は、ONとOFFとの間で変化する。
運転開始信号がONのときプレス加工機を運転させることを意味する。
運転開始信号がOFFのときプレス加工機を運転させないことを意味する。
運転モード信号は、連続運転モードと断続運転モードとの間で変化する。
運転モード信号が連続運転モードのときプレス加工機がスクラップを連続的に排出して運転する状態であることを意味する。
例えば、運転モード信号が断続運転モードのとき、資材がプレス加工機にセットされ、プレス加工機が連続的に運転して、プレス加工機がスクラップを連続的に排出する。
運転モード信号が断続運転モードのとき、プレス加工機がスクラップを排出せずまたはスクラップを断続的に排出して運転する状態であることを意味する。
例えば、運転モード信号が断続運転モードのとき、プレス加工機が断続的に運転して、プレス加工機がスクラップを断続的に排出する。
例えば、運転モード信号が断続運転モードのとき、プレス加工機に素材を供給せずに空運転し、プレス加工機がスクラップを断続的に排出する。
例えば、運転モード信号が断続運転モードのとき、プレス加工機を断続的に運転して金型交換やタイミング調整等を行える。
プレス運転準備信号は、プレス運転準備OKとプレス運転準備NGとの間で変化する
プレス運転準備信号がプレス運転準備OKのときシステムチェックにより気体搬送システムの機能が正常であること確認されていることを意味する。
プレス運転準備信号がプレス運転準備NGのとき気体搬送システムの機能が正常であること確認されていないことを意味する。
【0053】
システムチェック工程は、搬送システム準備信号を生成する工程である。
搬送システム準備信号は、搬送システム準備OKと搬送システム準備NGと間で変化する。
システムチェックにより搬送システム準備信号の機能が正常であることを確認されているとき、 搬送システム準備信号を搬送システム準備OKにする。
従って、搬送システム準備信号が搬送システム準備OKのとき、システムチェックにより搬送システム準備信号の機能が正常であることを確認されていることを意味する。
システムチェックにより搬送システム準備信号の機能が正常であることを確認されていないとき、搬送システム準備信号を搬送システム準備NGにする。
従って、搬送システム準備信号が搬送システム準備NGのとき、システムチェックにより搬送システム準備信号の機能が正常であることを確認されていないことを意味する。
システムチェック工程が、気体搬送システムの異常を検知できてもよい。
例えば、システムチェック工程は、インバータの故障を異常として検知する。
例えば、システムチェック工程は、気体搬送システムの目詰まりを異常として検知する。
【0054】
制御工程は、運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、単数または複数の設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする工程である。
制御工程は、運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとプレス運転準備信号のプレス運転準備OK/プレス運転準備NGと搬送システム準備信号の搬送システム準備OK/搬送システム準備NGとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、単数または複数の設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にしてもよい。
制御工程は、運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとプレス運転準備信号のプレス運転準備OK/プレス運転準備NG、と搬送システム準備信号の搬送システム準備OK/搬送システム準備NGと、システム異常の有無との組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、単数または複数の設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にしてもよい。
【0055】
制御工程は、スタートルーチンと待機ルーチンAと連続/断続搬送ルーチンBと待機終了ルーチンCとクリーニングルーチンDと断続搬送待機ルーチンEと連続搬送待機ルーチンFとクリーニング終了ルーチンGと断続搬送停止ルーチンH1と異常停止ルーチンH2、H3と待機継続ルーチンIとで構成されてもよい。
各々のルーチンは、所定の条件が成り立つか否かを判定し、所定の条件が成り立つと判断したときに搬送気体の速度が所定の速度である状態から搬送気体の速度が他の所定の速度である状態に遷移させる。
【0056】
最初に、制御機器がスタートされると、スタートルーチンが実行される。
スタートルーチンが実行されると、搬送気体の速度がゼロ速である状態になる。
例えば、スタートルーチンは、ゼロ速設定S110で構成される。
ゼロ速設定S110は、搬送気体の速度をゼロ速にする工程である。
【0057】
待機ルーチンAは、搬送気体の速度がゼロ速である状態から搬送気体の速度が待機速である状態に遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度がゼロ速である状態で、所定の条件を満たすとき、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にする。
搬送気体の速度がゼロ速である状態で、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ搬送システム準備信号が搬送システム準備OKのときに、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にしてもよい。
例えば、待機ルーチンAは、搬送システム準備信号?S120とプレス運転準備信号?S130と待機速設定S140とで構成される。
スタートルーチンにより実行されるゼロ速設定S110が完了すると、搬送システム準備信号?S120を実行する。
搬送システム準備信号?S120は、搬送システム準備信号が搬送システム準備OKになるのを待つ工程である。
搬送システム準備信号が搬送システム準備OKになるのを確認すると、プレス運転準備信号?S130を実行する。
プレス運転準備信号?S130は、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKになるのを待つ工程である。
プレス運転準備信号がプレス運転準備OKになると、待機速設置S140を実行する。
待機速設置S140は、搬送気体の速度を待機速に設定する工程である。
待機速設定S140を実行すると、搬送気体の速度がゼロ速である状態から搬送気体の速度が待機速である状態に遷移させる。
【0058】
連続/断続搬送ルーチンBは、搬送気体の速度が待機速である状態から搬送気体の速度が設定速である状態に遷移するルーチンである。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転開始信号がONのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき状況に応じて、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする。
例えば、連続/断続搬送ルーチンBは、立ち上がりN秒?S210と運転モード信号?S220と運転開始信号?S231、S232と設定速設定S241、242とで構成される。
立ち上がりN秒?S210は、一定時間(N秒)を経過するのを待つ工程である。
例えば、N秒は7秒である。
立ち上がりN秒?S210を実行した後、運転モード信号?S220を実行する。
運転モード信号?S220は、運転モード信号を確認する工程である。
運転モード信号が連続運転モードのときに、運転開始信号?S231を実行する。
運転開始信号?S231を実行し、運転開始信号がONのとき設定速設定S241を実行する。
設定速設定S241は、搬送気体の速度を設定速にする工程である。。
運転モード信号が断続運転モードのときに、運転開始信号?S232を実行する。
運転開始信号?S232を実行し、運転開始信号がONのとき設定速設定S242を実行する。
設定速設定S242は、搬送気体の速度を設定速に設定する工程である。
設定速設定S241または設定速設定S242を実行すると、搬送気体の速度が待機速である状態から搬送気体の速度が設定速である状態に遷移する。
【0059】
待機終了ルーチンCは、搬送気体の速度が待機速である状態から搬送気体の速度がゼロ速である状態に遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであり、又は搬送システム準備信号が搬送システム準備NGであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にしてもよい。
例えば、待機終了ルーチンCは、立ち上がりN秒S210と運転モード信号?S220と運転開始信号?S231、S232と搬送システム準備信号?S710とプレス運転準備信号?S720とで構成される。
立ち上がりN秒S210と運転モード信号?S220と運転開始信号?S231、S232は前述したものと同じなので、説明を省略する。
搬送システム準備信号?S710を実行して搬送システム準備信号が搬送システム準備NGであることを確認する、またはプレス運転準備信号?S720を実行してプレス運転準備信号はプレス運転準備信号NGであることを確認したとき、ゼロ速設定S110を実行する。
ゼロ速設定S110を実行すると、搬送気体の速度が待機速である状態から搬送気体の速度がゼロ速である状態に遷移させる。
【0060】
待機継続ルーチンIは、搬送気体の速度が待機速である状態を維持するルーチンである。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ搬送システム準備信号が搬送システム準備OKであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持してもよい。
例えば、待機継続ルーチンIは、立ち上がりN秒S210と運転モード信号?S220と運転開始信号?S231、S232と搬送システム準備信号?S710とプレス運転準備信号?S720とで構成される。
立ち上がりN秒S210と運転モード信号?S220と運転開始信号?S231、S232は前述したものと同じなので、説明を省略する。
搬送システム準備信号?S710を実行して搬送システム準備信号が搬送システム準備OKであることを確認する、且つプレス運転準備信号?S720を実行してプレス運転準備信号はプレス運転準備信号OKであることを確認したとき、運転モード信号?S220を実行する。
【0061】
クリーニングルーチンDは、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がクリーニング速である状態に遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで且つ運転開始信号がOFFであるとき、またはプレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にしてもよい。
例えば、クリーニングルーチンDは、搬送システム異常?S310とプレス運転準備信号?S320と運転開始信号?S330とクリーニング速設定S340とで構成される。
搬送システム異常?S310は、搬送システムの異常の有無(YES/NO)を判断する工程である。
搬送システム異常?S310を実行し、搬送システムの異常が無い(NO)と判断されるときプレス運転準備信号?S320を実行する。
プレス運転準備信号?S320は、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKかプレス運転準備NGであるかを判断する工程である。
プレス運転準備信号?S320を実行し、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKのとき運転開始信号?S330を実行し、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGのときクリーニング速設定S340を実行する。
運転開始信号?S330は、運転開始信号のON/OFFを確認する工程である。
運転開始信号をS330を実行し、運転開始信号がOFFのときクリーニング速設定S340を実行し、運転開始信号がONのとき設定速設定S241の直後のフローへ戻り設定速を維持する。
クリーニング速設定S340は、搬送気体の速度をクリーニング速に設定する工程である。
クリーニング速設定S340を実行することで、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がクリーニング速である状態に遷移させる。
【0062】
断続搬送待機ルーチンEは、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度が待機速である状態に遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする、
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで、且つ運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にしてもよい。
例えば、断続搬送待機ルーチンEは、タイマーT2ONS510とプレス運転準備信号?S520と運転開始信号?S530と搬送システム異常?S540とT2>X2?S550とで構成される。
タイマーT2ONS510はタイマーT2をセットする工程である。例えば、タイマーT2にX2をセットする。
プレス運転準備信号?S520は、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKかプレス運転準備NGであるかを確認する工程である。
プレス運転準備振動?S520を実行し、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKのとき運転開始信号?S530を実行し、プレス運転準備信号がプレス運転準備OFFのときタイマーT3ONS610を実行する。
運転開始信号?S530は、運転開始信号のON/OFFを確認する工程である。
運転開始信号?S530を実行し、運転開始信号がONのとき搬送システム異常?S540を実行し、運転開始信号がOFFのときタイマーT3ONS610を実行する。
搬送システム異常?S540は、搬送システムの異常の有無(YES/NO)を判断する工程である。
搬送システム異常?S540を実行し、搬送システムの異常が無い(NO)と判断されるときT2>X2?S550を実行し、搬送システムの異常が有る(YES)と判断されるとゼロ速設定S110を実行して異常停止S820を実行する。
搬送システム異常?S540を実行し、搬送システムの異常が無い(NO)と判断されるときT2>X2?S550を実行し、搬送システムの異常が有る(YES)と判断されるとゼロ速設定S110と異常停止S820とを実行してもよい。
T2>X2?S550は、タイマーT2がタイムアップするのを待つ行程である。
T2>X2?S550を実行し、タイマーT2がタイムアップするを確認すると、ポイントYへ戻り待機速設定S110を実行する。
待機速設定S110を実行することで、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度が待機速である状態に遷移させる。
【0063】
断続搬送待機ルーチンEは、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がゼロ速である状態に遷移させるルーチンであってもよい。
上述する断続搬送待機ルーチンEにおいて、「搬送気体の速度が待機速である状態」を「搬送気体の速度がゼロ速である状態」に置き換える他は、同じである。
【0064】
連続搬送待機ルーチンFは、搬送気体の速度がクリーニング速である状態から搬送気体の速度が待機速である状態に遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、搬送システム準備信号が搬送システム準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にしてもよい。
例えば、連続搬送待機ルーチンFは、タイマーT1ONS410とT1>X1?S420と搬送システム準備信号?S430とプレス運転準備信号?S440とで構成される。
タイマーT1ONS410は、タイマーT1をセットする行程である。例えば、タイマーT1にX1をセットする。
T1>X1?S420は、タイマーT1がタイムアップするのを待つ行程である。
T1>X1?S420を実行し、タイマーT1がタイムアップするのを確認すると搬送システム準備信号?S430を実行する。
搬送システム準備信号?S430は、 搬送システム準備信号は搬送システム準備OKか搬送システム準備NGであるかを確認する行程である。
搬送システム準備信号?S430を実行し、搬送システム準備信号が搬送システム準備OKであると確認するとプレス運転準備信号D440を実行し、搬送システム準備信号が搬送システム準備NGであると確認するとポイントXへ移行する。
プレス運転準備信号?S440は、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKかプレス運転準備NGかを確認する行程である。
プレス運転準備信号?S440を実行し、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであることを確認するとポイントYへ移行し待機速設定S140を実行する。
待機速設定S140を実行することで、搬送気体の速度がクリーニング速である状態から搬送気体の速度が待機速である状態に遷移させる。
【0065】
クリーニング終了ルーチンGは、搬送気体の速度がクリーニング速である状態から搬送気体の速度がゼロ速である状態に遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする、
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備NGである、または、搬送システム準備信号が搬送システム準備NGであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にしてもよい。
例えば、クリーニング終了ルーチンGは、タイマーT1ONS410とT1>X1?S420と搬送システム準備信号?S430とプレス運転準備信号?S440とで構成される。
タイマーT1ONS410とT1>X1?S420と搬送システム準備信号?S430とプレス運転準備信号?S440は、連続搬送待機ルーチンFで説明したものと同じなので、説明を省略する。
搬送システム準備信号?S430を実行し、搬送システム準備信号が搬送システム準備NGであると確認するとポイントXへ移行する。
プレス運転準備信号?S440を実行し、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであることを確認するとポイントXへ移行する。
ポイントXへ移行すると、搬送気体の速度がクリーニング速である状態から搬送気体の速度がゼロ速である状態に遷移させる。
【0066】
断続搬送停止ルーチンH1は、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がゼロ速の状態に遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、又は運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にしてもよい。
例えば、断続搬送停止ルーチンH1は、タイマT2ONS510とプレス運転準備信号?S520と運転開始信号D530とタイマーT3ONS610とT3>X3?S620とで構成される。
タイマT2ONS510とプレス運転準備信号?S520と運転開始信号D530が前述し他も之と同じなので、説明を省略する。
プレス運転準備信号?S520を実行し、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであることを確認し、または、運転開始信号?S530を実行し、運転開始信号がOFFであることを確認したとき、タイマーT3ONS610を実行する。
タイマーT3ONS610はタイマーT3を設定する工程である。タイマーT3にX3秒を設定する。
タイマーT3?S630を実行し、タイマーT3がタイムアップすると、ポイントXへ移行する。
ポイントXへ移行するとゼロ速設定S110を実行する。
ゼロ速設定S110を実行すると、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がゼロ速の状態に遷移させる。
【0067】
異常停止ルーチンH2は、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がゼロ速へ遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にして、異常停止処理をした後で制御を停止する。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にしてもよい。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がONで、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にして、異常停止処理をした後で制御を停止する。
例えば、インバータが異常信号を出力したり、搬送システムが詰まりを検知したとき、気体搬送システムの異常を検知する。
異常停止ルーチンH2は、搬送システム異常?S310とゼロ速設定S110と異常停止S810とで構成される。
搬送システム異常?S310は、前述したものと同じなので、説明を省略する。
搬送システム異常?S310を実行し、気体搬送システムの異常を検知すると、ゼロ速設定S110と異常停止S810とを実行する。
ゼロ速設定S110を実行して、異常停止S810を実行する。
異常停止S810は、気体搬送システムを異常停止させる。例えば、ブロワーを制御するインバータを停止する。
ゼロ速設定S110を実行すると、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がゼロ速へ遷移させる。
【0068】
異常停止ルーチンH3は、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がゼロ速へ遷移させるルーチンである。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする、
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONで、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にして、異常停止処理をした後で制御を停止する。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、運転開始信号がONで、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にしてもよい。
例えば、インバータが異常信号を出力したり、搬送システムが詰まりを検知したとき、気体搬送システムの異常を検知する。
例えば、 異常停止ルーチンH3は、タイマーT2ONS510とプレス運転準備信号?S520と運転開始信号?S530と搬送システム異常?S540とゼロ速設定S110と異常停止S810とで構成される。
タイマーT2ONS510とプレス運転準備信号?S520と運転開始信号?S530と搬送システム異常?S540とは前述したものと同じなので説明を省略する。
搬送システム異常?S5400を実行し、気体搬送システムの異常を検知すると、ゼロ速設定S110と異常停止S820とを実行する。
ゼロ速設定S110を実行して、異常停止S810を実行する。
異常停止S820は、気体搬送システムを異常停止させる。例えば、ブロワーを制御するインバータを停止する。
ゼロ速設定S110を実行すると、搬送気体の速度が設定速である状態から搬送気体の速度がゼロ速へ遷移させる。
【0069】
上述のとおり、本発明の実施形態に係る気体搬送システムの運転方法を用いれば、以下の効果を有する。
運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モードとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする様にしたので、プレス加工機の状態とに応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
運転開始信号のON/OFFと運転モード信号の連続運転モード/断続運転モード、とプレス運転準備信号のプレス運転準備OK/プレス運転準備NG、と気体搬送システム待機信号の気体搬送システム待機準備OK/気体搬送システム待機準備NGとの組合せに対応して、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、設定速、クリーニング速のうちの一つの速度にする様にしたので、プレス加工機の状態と気体搬送システムの状態とに応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKのときに、搬送気体の速度をゼロ速から待機速にする様にしたので、プレス加工機の状態と気体搬送システムの状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が待機速である状態で運転開始信号がONのとき、搬送気体の速度を待機速から設定速である状態にし、その他のとき状況に応じて、搬送気体の速度をゼロ速、待機速、または、クリーニング速のうちの一つにする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がOFFであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで且つ運転開始信号がOFFであるとき、またはプレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、搬送気体の速度を設定速からクリーニング速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速またはゼロ速のうちの一つの状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備OKであって、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過したときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度がクリーニング速である状態で、搬送気体の速度が設定速からクリーニング速の状態になってから一定時間T1を経過した際にプレス運転準備信号がプレス運転準備NGである、または、気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるときに、搬送気体の速度をクリーニング速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKで、且つ運転開始信号がONであるとき、搬送気体の速度を待機速から設定速の状態にしてから一定時間T2を経過したときに搬送気体の速度を設定速から待機速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであるとき、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであるとき、又は運転開始信号がOFFのとき、搬送気体の速度を設定速の状態にしてから一定時間T3を経過したときに搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が連続運転モードであって、運転開始信号がONで、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にして、異常停止処理をした後で制御を停止する様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、運転開始信号がONで、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にして、異常停止処理をした後で制御を停止する様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が設定速である状態で、運転モード信号が断続運転モードであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、運転開始信号がONで、且つ気体搬送システムの異常を検知すると搬送気体の速度を設定速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備NGであり、又は気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備NGであるとき、搬送気体の速度を待機速からゼロ速の状態にする様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
搬送気体の速度が待機速である状態で、運転モード信号が連続運転モード又は断続運転モードであって、運転開始信号がOFFであって、プレス運転準備信号がプレス運転準備OKであり、且つ気体搬送システム待機信号が気体搬送システム待機準備OKであるとき、搬送気体の速度を待機速である状態を維持する様にしたので、プレス加工機の状態に応じて気体搬送システムを最適に制御できる。
【0070】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
【符号の説明】
【0071】
100 プレス加工機
110 プレスモータ
120 クラッチ
130 クランク軸
140 ブレーキ
150 クラウン
160 プレスフレーム
170 ベッド
180 スライド
190 ボルスタ
200 材料供給装置
210 材料
220 材料センサ
230 アンコイラー
240 コイル材
250 巻き取り
300 気体搬送システム
310 ブロアー
320 エゼクタ
330 搬送配管
340 端末
350 スクラップ回収装置
400 スクラップ
500 制御装置
600 金型
610 上金型
620 下金型
A 待機ルーチン
B 連続/断続搬送ルーチン
C 待機終了ルーチン
D クリーニングルーチン
E 断続搬送待機ルーチン
F 連続搬送待機ルーチン
G クリーニング終了ルーチン
H1 断続搬送停止ルーチン
H2 異常停止ルーチン
H3 異常停止ルーチン
I 待機継続ルーチン
S110 ゼロ速設定
S120 搬送システム準備信号?
S130 プレス運転準備信号?
S140 待機速設定
S210 立ち上がりN秒
S220 運転モード信号?
S231 運転開始信号?
S232 運転開始信号?
S241 設定速設定
S242 設定速設定
S310 搬送システム異常?
S320 プレス運転準備信号?
S330 運転開始信号?
S340 クリーニング速設定
S410 タイマーT1ON
S420 T1>X1?
S440 プレス運転準備信号?
S510 タイマーT2ON
S520 プレス運転準備信号?
S540 搬送システム異常?
S550 T2>X2?
S610 タイマーT3ON
S620 T3>X3?
S710 搬送システム準備信号?
S720 プレス運転準備信号?
S810 異常停止
S820 異常停止
【先行技術文献】
【特許文献】
【0072】
【特許文献1】特開2004-002000
【特許文献2】特開2011-213088
図1
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図7