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2025-24869商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024869
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20250214BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20250214BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20250214BHJP
【FI】
G07G1/12 361E
G07G1/12 321N
G07G1/01 301E
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129214
(22)【出願日】2023-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】富永 眞一郎
【テーマコード(参考)】
3E142
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E142CA12
3E142DA07
3E142EA02
3E142EA04
3E142FA03
3E142FA08
3E142FA18
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA16
3E142GA35
3E142JA01
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】商品を登録した際に、商品の小計金額から値引または割引を行う特典の対象外商品であるかを直感的に認識することが可能な商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラムを提供する。
【解決手段】商品販売データ処理装置は、客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行う特典を利用可能であって、客が購入する商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、商品の商品情報に基づいて、商品が特典の対象外であるかを判定する特典対象外判定部と、商品情報を取得した商品が、特典の対象外であると判定された場合に、商品は特典による値引または割引の対象外である旨を報知する特典対象外報知部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行う特典を利用可能な商品販売データ処理装置であって、
客が購入する商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、
前記商品の商品情報に基づいて、前記商品が前記特典の対象外であるかを判定する特典対象外判定部と、
前記商品情報を取得した商品が、前記特典の対象外であると判定された場合に、前記商品は前記特典による値引または割引の対象外である旨を報知する特典対象外報知部と、
を備える商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記特典対象外報知部は、
前記商品情報取得部が取得した商品情報を、前記特典の対象商品と前記特典の非対象商品とで異なる表示形態で表示させる、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記商品販売データ処理装置は、客が提示した、前記特典を識別する特典コードに対応するコード情報を読み取る特典情報取得部を更に備え、
前記特典情報取得部は、前記商品の前記小計金額が算出されてから、前記商品に係る決済を行うまでの間に、前記コード情報を取得する、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記特典による値引または割引の対象となる商品の小計金額が、前記特典による値引額を下回る場合に、前記特典を使用できない旨を報知する特典使用可否報知部を更に備える、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行う特典を利用可能な商品販売データ処理システムであって、
前記商品販売データ処理システムは、
商品販売データ処理装置と、前記商品販売データ処理装置と通信可能に接続されるサーバ装置と、を備え、
前記サーバ装置は、前記商品販売データ処理装置から、客が購入する商品の商品コードを取得して、当該商品の商品情報と、前記商品が前記特典の対象外の商品であるかの判定結果と、を前記商品販売データ処理装置に出力し、
前記商品販売データ処理装置は、自身の表示画面に、前記商品の商品情報を、前記特典の対象商品と前記特典の非対象商品とで異なる表示形態で表示する、
商品販売データ処理システム。
【請求項6】
客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行う特典を利用可能な商品販売データ処理装置を制御するコンピュータを、
客が購入する商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、
前記商品情報取得部が取得した商品情報が、前記特典の対象外であるかを判定する特典対象外判定部と、
前記商品情報を取得した商品が、前記特典の対象外であると判定された場合に、前記商品は前記特典による値引または割引の対象外である旨を報知する特典対象外報知部と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の商品を購入した場合に、値引または割引等のクーポンやポイント等の特典を利用可能な商品販売データ処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に開示された商品販売データ処理装置では、購入する商品の登録を完了して精算移行指示操作が行われた際に、登録された商品がクーポンの対象であるかを判定していた。
【0004】
特典の中には、客が購入する商品の小計金額から値引または割引を行うクーポンが存在する。なお、小計金額とは、税込み商品、税抜き商品、または非課税商品を含む種々の商品の価格を一時的に集計したものであり、最終的な消費税を加算した合計金額ではない。特許文献1は、客がこのような小計金額から値引または割引を行うクーポンを利用する場合について言及していない。
【0005】
購入する商品の小計金額から値引または割引を行う特典を利用する場合、特許文献1の商品販売データ処理装置では、商品が登録された時点では、特典の対象商品と非対象商品とが区別されずに登録明細画面に表示されるため、店員は、客の購入商品が特典の対象商品であるか非対象商品であるかが分からず、客が提示した特典の内容を含むコード情報を読み取ってよいか迷ってしまい、会計処理が滞ってしまうおそれがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、商品を登録した際に、商品の小計金額から値引または割引を行う特典の対象外商品であるかを直感的に認識することが可能な商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の商品販売データ処理装置は、客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行う特典を利用可能であって、商品情報取得部と、特定対象外判定部と、特典対象外報知部とを備える。商品情報取得部は、客が購入する商品の商品情報を取得する。特典対象外判定部は、商品の商品情報に基づいて、商品が特典の対象外であるかを判定する。特典対象外報知部は、商品情報を取得した商品が、特典の対象外であると判定された場合に、商品は特典による値引または割引の対象外である旨を報知する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態の商品販売データ処理システムの概略構成を示すブロック図である。
図2図2は、第1の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるPOS端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図3図3は、商品マスタのデータ構造の一例を示す図である。
図4図4は、クーポンマスタのデータ構造の一例を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるPOS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6図6は、POS端末の店員側表示器に表示される登録明細画面の一例を示す図である。
図7図7は、POS端末の客側表示器に表示される商品登録画面の一例を示す図である。
図8図8は、第1の実施形態における客と店員とPOS端末の動作の一例を説明する概略フローチャートである。
図9図9は、第1の実施形態において、POS端末が行う処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。
図10図10は、第1の実施形態の変形例において、POS端末の店員側表示器に表示されるクーポン使用不可を示す報知の一例を示す図である。
図11図11は、第1の実施形態の変形例において、POS端末の客員側表示器に表示されるクーポン使用不可を示す報知の一例を示す図である。
図12図12は、第1の実施形態の変形例において、POS端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13図13は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムの概略構成を示すブロック図である。
図14図14は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備える携帯端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図15図15は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるサーバ装置のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図16図16は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備える携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図17図17は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるサーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図18図18は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図19図19は、第2の実施形態の携帯端末の表示デバイスに表示される登録明細画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態の一例である商品販売データ処理システム100について説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
(商品販売データ処理システムの概略構成)
図1を用いて、実施形態の商品販売データ処理システム100の概略構成を説明する。図1は、第1の実施形態の商品販売データ処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【0011】
商品販売データ処理システム100は、POS端末10と、店舗サーバ30と、サーバ装置40とを備える。
【0012】
商品販売データ処理システム100は、客が店舗で購入した商品を登録する商品登録処理と、登録された商品に係る決済処理とを行う。特に、商品販売データ処理システム100は、客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行うクーポンを利用可能である。なお、商品の小計金額から値引または割引を行うクーポンは本開示における特典の一例である。例えば特典には、商品の小計金額から値引するポイントが含まれる。
【0013】
POS端末10は、客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取ることによって、コードシンボルに登録された商品コードが示す商品の商品情報を登録する商品登録処理を行う。
【0014】
また、POS端末10は、客が選択した決済方法によって、登録された商品に係る決済処理を行わせる。決済処理は、現金決済、クレジット決済、電子マネー決済、仮想通貨決済等の複数の方法で行うことが可能である。
【0015】
現金決済は、客が所持する紙幣と硬貨を支払うことによって行う決済方式である。現金決済を行う場合、客は、POS端末10に対して現金決済を行うことを指示した後で、釣銭機を用いて支払いを行う。
【0016】
クレジット決済は、客が所持するクレジットカードを用いて行う決済方式である。クレジット決済を行う場合、客は、POS端末10に接続された決済端末に、客が所持するクレジットカードに登録された、クレジットカード会社情報、客を識別する識別情報、引き落とし先の銀行口座情報等を読み取らせる。その後、POS端末10は、サーバ装置40と通信を行い、サーバ装置40に対して、クレジット決済の承認を取得させることによって、クレジット決済が完了する。
【0017】
電子マネー決済は、例えばICカードにチャージされた電子マネーによって支払いを行う決済方式である。客は、POS端末10に対して電子マネー決済を行うことを指示した後で、例えば、決済端末にICカードを近接させて、決済端末とICカードとの間で近距離無線通信を行わせる。この無線通信によって、ICカードにチャージされた電子マネーによる支払いを行う。なお、ICカードの代わりに、客が所持する携帯端末にインストールした電子マネーアプリにチャージされた電子マネーで支払いを行ってもよい。
【0018】
POS端末10は、店員と客とが向かい合った状態で、店員が店員側表示器に対して商品の登録操作を行い、客が客側表示器に対して決済操作を行う、いわゆる対面POSである。なお、POS端末10は、本開示における商品販売データ処理装置の一例である。商品販売データ処理装置には、対面POS以外にも、商品の登録操作を行う登録装置と、決済操作を行う会計装置とを別体で構成したPOSシステム、携帯端末(例えばスマートフォン)で商品の登録操作を行うスマホPOS、買い物カートに取り付けた携帯端末(例えばタブレット端末)で商品の登録操作を行うカートPOS、その他のフルセルフPOS等が含まれる。
【0019】
店舗サーバ30は、POS端末10が行う処理の一部を実行してもよい。例えば、店舗サーバ30は、POS端末10が読み取った商品に付されたコードシンボルの情報を取得して、当該コードシンボルに対応する商品の商品情報をPOS端末10に出力する。また、店舗サーバ30は、POS端末10から取得したコードシンボルに対応する商品が、クーポンの非対象商品であるかを判定して、判定結果をPOS端末10に出力する。
【0020】
また、店舗サーバ30は、POS端末10がサーバ装置40と通信を行う際の中継器の役割を果たすこともある。
【0021】
なお、本実施形態では、店舗サーバ30は、単に、POS端末10とサーバ装置40との中継器であるして説明する。
【0022】
サーバ装置40は、POS端末10からの決済内容を取得して、指示された決済方法で決済を実行する。なお、サーバ装置40の数は問わない。サーバ装置40は、例えばクレジット会社のサーバ装置、電子マネーを管理する企業のサーバ装置等であって、POS端末10は、決済の内容によって、異なるサーバ装置と通信してもよい。
【0023】
(POS端末のハードウェア構成)
図2を用いて、POS端末10のハードウェア構成を説明する。図2は、第1の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるPOS端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
【0024】
POS端末10は、制御部11と、記憶部12と、周辺機器コントローラ13と、通信インタフェース14とを、互いに内部バスで接続した構成を有する。
【0025】
制御部11は、POS端末10の全体の動作を制御する。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113とを備える。CPU111は、アドレスバス、データバス等の内部バスを介して、ROM112と、RAM113と接続する。CPU111は、ROM112や記憶部12に記憶された各種プログラムを、RAM113に展開する。CPU111は、RAM113に展開された各種プログラムに従って動作することでPOS端末10の動作を制御する。即ち、制御部11は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0026】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。また、記憶部12は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよい。記憶部12は、制御プログラム121と、商品マスタ122と、クーポンマスタ123と、商品登録ファイル124とを記憶する。
【0027】
制御プログラム121は、POS端末10の全体の動作を制御するプログラムである。制御プログラム121は、記憶部12に格納された状態で提供してもよいし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御プログラム121は、ネットワークに接続したコンピュータ上に格納して、ネットワーク経由でダウンロードすることによって提供してもよい。さらに、制御プログラム121は、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。
【0028】
商品マスタ122は、販売対象の商品の商品名や価格等の商品情報を記憶したマスタファイルである。商品マスタ122の具体的な構造について、詳しくは後述する(図3参照)。なお、商品マスタ122の内容は随時更新されるため、POS端末10は、最新の商品マスタ122を、店舗サーバ30等の上位サーバから取得する。
【0029】
クーポンマスタ123は、店舗で使用可能なクーポンの対象期間や、値引額・割引率、クーポン対象外商品等の情報を記憶したマスタファイルである。クーポンマスタ123の具体的な構造について、詳しくは後述する(図4参照)。
【0030】
商品登録ファイル124は、店員が、後述するスキャナ23で読み取った、商品に付されたコードシンボルに登録された商品コードの商品に係る、商品名や価格等の商品情報を記憶したファイルである。商品登録ファイル124に格納された情報は、決済処理(会計処理)を行う際に決済の対象となる。
【0031】
制御部11は、周辺機器コントローラ13を介して、各種情報の入出力を行う、店員側表示器21と、店員側操作デバイス22と、スキャナ23と、レシートプリンタ24と、客側表示器25と、客側操作デバイス26と、釣銭機27と、決済端末28と接続される。
【0032】
店員側表示器21は、例えば、液晶モニタや有機ELモニタ等である。店員側表示器21は、店員に対して、商品登録された情報が表示された登録明細画面等の情報を表示する。
【0033】
店員側操作デバイス22は、店員側表示器21の表示画面に重畳して設置されたタッチパネルである。また、店員側操作デバイス22は、ハードウェアキーボードであってもよい。店員側操作デバイス22は、店員による各種操作情報を取得して、制御部11に出力する。
【0034】
スキャナ23は、商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る。POS端末10の制御部11は、スキャナ23が読み取ったコードシンボルに登録された情報をデコードして、商品コード等の商品情報を取得する。
【0035】
レシートプリンタ24は、決済処理の結果をレシートに印字する。
【0036】
客側表示器25は、例えば、液晶モニタや有機ELモニタ等である。客側表示器25は、客に対して、商品登録された商品情報や、購入する際に年齢制限がある商品(年齢制限商品)を購入する際の年齢確認情報、決済方法の選択情報等を表示する。
【0037】
客側操作デバイス26は、客側表示器25の表示画面に重畳して設置されたタッチパネルである。客側操作デバイス26は、客による各種操作情報を取得して、制御部11に出力する。客による各種操作情報とは、例えば、年齢制限商品を購入する際の年齢確認情報や、決済方法の選択情報等である。
【0038】
釣銭機27は、客が現金決済を行う場合に、客が投入した硬貨または紙幣を受け付けて、釣銭としての硬貨または紙幣を排出する。
【0039】
決済端末28は、例えば、客がクレジット決済を行う場合に、クレジットカードに登録された、クレジットカード会社情報、客を識別する識別情報、引き落とし先の銀行口座情報等を読み取る。
【0040】
また、制御部11は、通信インタフェース14を介して、店舗サーバ30およびサーバ装置40と通信を行う。
【0041】
(商品マスタのデータ構造)
図3を用いて、商品マスタ122のデータ構造を説明する。図3は、商品マスタのデータ構造の一例を示す図である。
【0042】
商品マスタ122は、店舗で取り扱っている商品の商品コードに関連付けて、商品名、商品種別、価格、付加情報等の商品情報を記憶する。商品名の項目には、商品コードに対応する商品の名称が格納される。商品種別の項目には、商品を、共通の特徴を有するグループに分類した際の分類情報(例えば、飲料、野菜、肉類、日用品等)が格納される。価格の項目には、商品コードに対応する商品の価格が格納される。付加情報の項目には、商品コードに対応する商品に関する付加的な情報が格納される。付加情報の項目には、例えば、商品の種別等が格納される。また、商品が衣料の場合、付加情報の項目には、サイズや色、デザイン、材質、ブランド等が格納される。また、付加情報の項目に、商品コードに対応する商品を表す画像データが格納されてもよい。なお、商品マスタ122は、図3に示す情報以外の情報を記憶してもよい。
【0043】
(クーポンマスタのデータ構造)
図4を用いてクーポンマスタ123のデータ構造を説明する。図4は、クーポンマスタのデータ構造の一例を示す図である。
【0044】
なお、本実施形態で対象とするクーポンは、予め設定された商品の税抜購入金額から、所定の金額だけ値引を行うもの、または、予め設定された商品の税抜購入金額から、所定の割引率だけ割引を行うものであるとする。
【0045】
クーポンマスタ123は、店舗で利用可能なクーポンについて、その内容を記憶したマスタファイルである。クーポンマスタ123は、クーポンの内容を一意に特定するクーポンコードに関連付けて、対象期間、値引額・割引率、クーポン対象外テーブル等のクーポン情報を記憶する。
【0046】
対象期間の項目には、クーポンを利用可能な期日の範囲(クーポンの利用開始日とクーポンの利用終了日)が格納される。
【0047】
値引額・割引率の項目には、クーポンの利用による値引額、またはクーポンの利用による割引率が格納される。クーポンの利用による値引額とは、例えば、「対象商品300円以上の購入で50円値引」等の値引情報である。クーポンの利用による割引率とは、例えば、「対象商品の購入額から20%引き」等の割引情報である。
【0048】
クーポン対象外テーブルには、クーポンの対象とならない商品の種別と商品コードとが格納される。クーポンの対象とならない商品とは、例えば、雑誌、書籍、はがき、切手、たばこ、酒類、公共料金等である。クーポンの対象とならない商品の数は、クーポンの対象となる商品の数と比べて圧倒的に少ないため、クーポン対象テーブルではなく、クーポン対象外テーブルを構築しておくことで、客が購入しようとする商品がクーポンの対象とならない商品であるかを効率的に検索することができるようになる。また、登録された商品が、クーポンの対象外商品であるかの確認を効率的に行うために、クーポン対象外テーブルには、商品種別の下の階層に商品コードを格納することによって、情報探索を効率的に行うようにしている。すなわち、データを階層化して格納することによって、検索効率を向上させることができる。
【0049】
(POS端末の機能構成)
図5を用いて、POS端末10の機能構成を説明する。図5は、第1の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるPOS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0050】
POS端末10の制御部11は、制御プログラム121をRAM113に展開して動作させることによって、図5に示す商品情報取得部51と、クーポン対象外判定部52と、クーポン対象外報知部53と、商品登録部54と、クーポン情報取得部55と、クーポン使用可否報知部56と、決済指示取得部57と、決済処理部58と、レシート発行部59と、表示制御部60と、操作制御部61と、通信制御部62とを機能部として実現する。なお、これらの機能部の一部または全ては、専用ハードウェアによって実現されてもよい。また、これらの機能部の一部は、店舗サーバ30が担当してもよい。
【0051】
商品情報取得部51は、客が購入する商品の商品情報を取得する。具体的には、商品情報取得部51は、スキャナ23によるコードシンボルの読み取り結果をデコードして、商品コード等の商品情報を取得する。
【0052】
クーポン対象外判定部52は、商品情報取得部51が取得した商品情報に基づいて、商品がクーポンの対象外であるかを判定する。具体的には、クーポン対象外判定部52は、商品情報取得部51が取得した商品コードをクーポンマスタ123のクーポン対象外テーブルと照合することによって、商品がクーポンの対象外であるかを判定する。クーポン対象外判定部52は、本開示における特典対象外判定部の一例である。特典対象外判定部には、ポイント対象外判定部が含まれる。
【0053】
クーポン対象外報知部53は、商品情報を取得した商品が、クーポンの対象外であると判定された場合に、商品はクーポンによる値引または割引の対象外である旨を報知する。より具体的には、クーポン対象外報知部53は、商品情報取得部51が取得した商品情報を、クーポンの対象商品とクーポンの非対象商品とで異なる表示形態で、店員側表示器21に表示させる。なお、クーポン対象外報知部53は、客側表示器25に対して、クーポンの対象商品とクーポンの非対象商品とを異なる表示形態で表示させてもよい。また、クーポン対象外報知部53は、本開示における特典対象外報知部の一例である。特典対象外報知部には、ポイント対象外報知部が含まれる。
【0054】
商品登録部54は、商品情報取得部51が取得した商品情報を商品登録ファイル124に登録する商品登録処理を行う。また、商品登録部54は、商品登録処理によって登録した商品登録情報に対して、クーポンによる値引額または割引率を適用して、更に消費税を加算することによって、客の支払金額を算出する。
【0055】
クーポン情報取得部55は、客が提示した、クーポンコードが登録されたコードシンボルを読み取る。具体的には、クーポン情報取得部55は、スキャナ23によって、客が自身の携帯端末に表示させた、バーコードや2次元コード等のコードシンボルを読み取る。なお、クーポン情報取得部55は、スキャナ23によって、客が提示した紙面に印字されたコードシンボルを読み取ってもよい。また、クーポン情報取得部55は、スキャナ23から取得したコードシンボルの読取結果をデコードしてクーポンコードを得る。また、クーポン情報取得部55は、クーポンマスタ123におけるクーポンコードに対応するクーポン情報から、値引額または割引率を取得する。クーポン情報取得部55は、本開示における特典情報取得部の一例である。特典情報取得部には、ポイント情報取得部が含まれる。
【0056】
クーポン使用可否報知部56は、クーポンによる値引または割引の対象となる商品の小計が、クーポンによる値引額を下回る場合に、店員および客に対して、クーポンを使用できない旨を報知する。また、クーポン使用可否報知部56は、読み取ったクーポンコードに対応するクーポンが使用期限を過ぎている場合、または使用開始前である場合に、その旨を報知してもよい。クーポン使用可否報知部56は、本開示における特典使用可否報知部の一例である。特典使用可否報知部には、ポイント使用可否報知部が含まれる。
【0057】
決済指示取得部57は、POS端末10に対する決済指示を取得する。具体的には、決済指示取得部57は、店員側表示器21に表示される登録明細画面70に登録明細画面50(図6参照)において、会計ボタン79の押下情報を取得する。そして、POS端末10は、会計ボタン79が押下されたことを検出することによって、決済指示がなされたと判断する。
【0058】
決済処理部58は、決済指示取得部57が決済指示を取得した際に、登録明細画面70に表示されている商品登録情報に対する決済処理を行う。決済処理部58は、客が選択した決済方法で決済を行う。決済処理は、現金による現金決済、クレジットカードによるクレジット決済、電子マネーによる電子マネー決済、仮想通貨による仮想通貨決済等、客が選択したいずれかの方法で行われる。
【0059】
現金決済が選択された場合、客は釣銭機27に紙幣または硬貨を投入して支払いを行う。釣銭機27は、釣銭としての紙幣または硬貨を払い出す。
【0060】
クレジット決済が選択された場合、決済端末28は、客が所持するクレジットカードに登録された、クレジットカード会社情報、客を識別する識別情報、引き落とし先の銀行口座情報等を読み取って、例えば、クレジットカード会社のサーバ装置40と通信を行う。そして、サーバ装置40において決済の承認を得ることによって決済が完了する。
【0061】
電子マネー決済は、例えばICカードにチャージされた電子マネーによって支払いを行う決済方式である。客は、決済端末28に対して電子マネー決済を行うことを指示した後で、例えば、ICカードを決済端末28に近接させて、決済端末28との間で近距離無線通信を行わせることによって、ICカードにチャージされた電子マネーによる支払いを行う。なお、ICカードの代わりに、客が所持する携帯端末に実装した電子マネーアプリにチャージされた電子マネーで支払いを行ってもよい。その場合、客は、電子マネーアプリを起動させて、携帯端末に2次元コード等のコード情報を表示させる。そして、客は、表示されたコード情報を決済端末28に読み取らせることによって、電子マネーによる支払いを行う。なお、決済方法は、現金決済、クレジット決済、電子マネー決済に限定されるものではなく、その他の決済方法で行われてもよい。
【0062】
レシート発行部59は、レシートプリンタ24によって決済内容が印字されたレシートを発行する。
【0063】
表示制御部60は、店員側表示器21と客側表示器25における画面表示を制御する。
【0064】
操作制御部61は、店員側操作デバイス22と客側操作デバイス26に対してなされた操作情報を取得して、制御部11に出力する。
【0065】
通信制御部62は、POS端末10と、店舗サーバ30およびサーバ装置40との間の通信を制御する。
【0066】
(店員側表示器に表示される登録明細画面の構成)
図6を用いて、店員側表示器21に表示される登録明細画面70の画面構成を説明する。図6は、POS端末の店員側表示器に表示される登録明細画面の一例を示す図である。
【0067】
登録明細画面70には、スキャナ23が読み取った、客が購入する商品の商品コードに対応する商品情報が、商品毎に表示される。具体的には、登録明細画面70には、図6に示す項番71と、商品名72と、単価73と、数量74と、金額75と、課税種別76とが表示される。
【0068】
項番71は、登録順に昇順に付与される番号である。
【0069】
商品名72は、商品マスタ122に登録された商品の名称である。
【0070】
単価73は、商品マスタ122に登録された、商品名72の商品の価格である。外税商品の場合、単価73は、税抜き価格である。
【0071】
数量74は、商品名72の商品の購入点数である。
【0072】
金額75は、単価73と数量74の積算値である。
【0073】
課税種別76は、商品が外税商品か、内税商品か、非課税商品かを示す情報である。
【0074】
なお、図6に示す雑誌Xは、クーポンの対象外商品、すなわちクーポン非対象商品77であるとする。また、図6に示す商品Aは、クーポン対象商品78であるとする。
【0075】
POS端末10は、クーポン対象商品78が登録されると、登録されたクーポン対象商品78を含む行、より具体的には、登録されたクーポン対象商品78に係る情報が表示されたセルの背景にハッチングを付して表示する。一方、POS端末10は、クーポン非対象商品77が登録されると、登録されたクーポン非対象商品77を含む行にハッチングを付さずに表示する。このように、POS端末10は、登録された商品情報を、クーポン対象商品78と、クーポン非対象商品77とを、異なる表示形態で表示させる。これによって、店員は、クーポン対象商品78が登録されたことを即座に認識することができる。
【0076】
なお、クーポン対象商品78の表示方法は、該当する商品に係る情報が表示された行にハッチングを付すことに限定されない。例えば、クーポン対象商品78に係る情報は、クーポン非対象商品77に係る情報とは異なる文字色で表示してもよい。また、クーポン対象商品78に係る情報には、文字の下に下線を付して表示してもよい。また、クーポン対象商品78に係る情報は、文字を太字で表示してもよい。更に、商品に係る全ての情報のうち、商品名72のみを、クーポン非対象商品77とクーポン対象商品78とで表示形態を変更して表示してもよい。
【0077】
登録明細画面70の下部には、図6に示す会計ボタン79が表示される。店員は、客が購入する商品の全てのコードシンボルの読み取りを終了すると、会計ボタン79を押下する。これが、決済指示操作である。そして、POS端末10は、決済指示操作を受け付けると、登録された商品の金額75を合計する。
【0078】
商品の金額75の合計は、登録明細画面70の下部に、消費税額と、消費税を含む合計金額として表示される。そして、客が現金決済を行う場合、POS端末10は、釣銭機27から、客が支払った金額を預かり金額として取得して、登録明細画面70に表示する。また、図6には図示しないが、POS端末10は、預かり金額から合計金額を差し引いた金額を、釣銭額として、預かり金額の下の欄に表示する。図6の例では、客が現金の支払いをまだ行っていない状態を示しているため、預かり金額が0円として表示されている。
【0079】
なお、消費税額と、消費税を含む合計金額とは、会計ボタン79の押下を待たずに、商品登録が行われる都度、計算されて、登録明細画面70に表示されてもよい。
【0080】
(客側表示器に表示される商品登録画面の構成)
図7を用いて、客側表示器25に表示される商品登録画面80の画面構成を説明する。図7は、POS端末の客側表示器に表示される商品登録画面の一例を示す図である。
【0081】
商品登録画面80には、POS端末10が登録した商品登録情報が表示される。具体的には、商品登録画面80には、図7に示す商品名82と、単価83と、数量84と、合計金額85とが表示される。なお、商品名82と、単価83と、数量84とは、直近に登録された商品に係る情報である。したがって、商品名82と、単価83と、数量84とは、POS端末10が新たな商品を登録するたびに、登録された最新の商品情報に更新される。
【0082】
商品名82は、商品マスタ122に登録された商品の名称である。
【0083】
単価83は、商品マスタ122に登録された、商品名82の商品の価格である。外税商品の場合、単価73は、税抜き価格である。
【0084】
数量84は、商品名82の商品の購入点数である。
【0085】
合計金額85は、現在の取引において登録された、全ての商品の税込み合計金額である。
【0086】
そして、登録された商品がクーポン対象商品78である場合には、商品名82と、単価83と、数量84の欄にハッチングが付されて表示される。これによって、客は、クーポン対象商品78が登録されたことを即座に認識することができる。なお、POS端末10は、このとき、図2に図示しないスピーカから、「クーポン対象商品が登録されました」等の音声ガイダンスを出力してもよい。また、登録された商品がクーポン非対象商品77である場合には、POS端末10は、図示しないスピーカから、「クーポン非対象商品が登録されました」等の音声ガイダンスを出力してもよい。
【0087】
クーポン対象商品78の表示方法は、ハッチングを付すことに限定されない。例えば、クーポン対象商品78に係る情報は、クーポン非対象商品77に係る情報とは異なる背景色で表示してもよい。また、クーポン対象商品78に係る情報は、クーポン非対象商品77に係る情報とは異なる文字色で表示してもよい。また、クーポン対象商品78に係る情報には、下線を付して表示してもよい。また、クーポン対象商品78に係る情報は、太字で表示してもよい。更に、商品名72の表示形態のみを、クーポン非対象商品77とクーポン対象商品78とで変更してもよい。
【0088】
商品登録画面80には、サービス情報81と、案内情報86とが表示されてもよい。サービス情報81は、例えば、店舗で開催している特売情報等である。案内情報86は、例えば、決済方法等の操作方法に係る情報である。
【0089】
(POS端末が行う処理の流れ)
図8を用いて、POS端末10が行う処理の流れを、客および店員の操作と関連付けて説明する。図8は、第1の実施形態における客と店員とPOS端末の動作の一例を説明する概略フローチャートである。なお、客は自身の携帯端末に、店舗における買い物を支援するアプリケーションをダウンロードしているものとする。そして、このアプリケーションに届いたアプリクーポンを使用して買い物を行うものとする。
【0090】
客は、店員に対して、購入する商品を提示する(ステップS11)。
【0091】
店員は、提示された商品に付されたコードシンボルをスキャナ23で読み取る(ステップS21)。
【0092】
POS端末10の商品情報取得部51は、コードシンボルの読み取り結果をデコードすることによって商品コードを取得して、クーポン対象外判定部52に対して、クーポンマスタ123におけるクーポン対象外テーブルをサーチさせる(ステップS31)。
【0093】
クーポン対象外判定部52は、スキャンされた商品がアプリクーポンの対象外であるかを判定する(ステップS32)。スキャンされた商品がアプリクーポンの対象外であると判定される(ステップS32:Yes)とステップS33に進む。一方、スキャンされた商品がアプリクーポンの対象外であると判定されない(ステップS32:No)とステップS34に進む。
【0094】
ステップS32において、スキャンされた商品がアプリクーポンの対象外であると判定されると、クーポン対象外報知部53は、店員側表示器21に、商品名の表示形態を変えずに、すなわち予め決められた所定の表示形態で表示させる(ステップS33)。これによって、店員は、登録された商品の中に、クーポン非対象商品77が含まれていることを認識することができる。そして、店員は、クーポンの有無を客に確認し、客がアプリクーポンの使用を希望する場合は、クーポン非対象商品77の登録を取り消すことができる。その後、ステップS35に進む。
【0095】
一方、ステップS32において、スキャンされた商品がアプリクーポンの対象外であると判定されないと、クーポン対象外報知部53は、店員側表示器21に、商品名の表示形態を、予め決められた所定の表示形態から変えて表示させる(ステップS34)。その後、ステップS35に進む。これによって、店員は、登録された商品の中に、クーポン対象商品78が含まれていることを認識することができる。
【0096】
店員が全ての商品のスキャンを終了すると、客は、店員に対して、携帯端末の画面に表示させたアプリクーポンのクーポンコードが登録されたコードシンボル(バーコードや2次元コード)を提示する(ステップS12)。
【0097】
店員は、客が提示したコードシンボルをスキャナ23で読み取る(ステップS22)。このとき、店員は、登録された商品の中に、クーポン対象商品78が含まれていることを認識しているため、客が指し出したコードシンボルを、迷うことなく読み取ることができる。
【0098】
ステップS33またはステップS34に続いて、POS端末10のクーポン情報取得部55は、スキャナ23から取得したクーポンコードの読取結果をデコードしてクーポンコードを得る。そして、クーポン情報取得部55は、クーポンマスタ123におけるクーポンコードに対応するクーポン情報から、値引額または割引率を取得する。そして、POS端末10の商品登録部54は、商品登録情報に対して、クーポン値引を適用して、更に消費税を加算することによって、客の支払金額を算出する(ステップS35)。
【0099】
店員は、客の確認をとって、POS端末10に対して決済指示を行う(ステップS23)。具体的には、店員は、登録明細画面70における会計ボタン79(図6参照)を押下することによって、POS端末10に対して決済指示を行う。
【0100】
POS端末10の決済指示取得部57は、会計ボタン79が押下されたことを検出することによって、決済指示がなされたと判断する。そして、決済処理部58は決済処理を行う(ステップS36)。客が現金決済を選択した場合、客が釣銭機27に投入した紙幣または硬貨によって、商品代金の支払いが行われる。客がクレジット決済を選択した場合、決済端末28が読み取ったクレジットカード情報に基づいて、サーバ装置40においてクレジット決済の承認がとられる。その他の決済方法が選択された場合は、それぞれの決済方法に沿った決済処理が行われる。
【0101】
決済処理が完了すると、レシート発行部59は、レシートプリンタ24に対して、支払いの明細を記録したレシートを印字、発行させる(ステップS37)。
【0102】
店員は、発行したレシートを客に差し出す(ステップS24)。
【0103】
客は、店員からレシートを受け取る(ステップS13)。これによって、買い物が終了する。
【0104】
(POS端末が行う処理の詳細な流れ)
図9を用いて、第1の実施形態のPOS端末10が行う処理の詳細な流れを説明する。図9は、第1の実施形態において、POS端末が行う処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。なお、図9のフローチャートは、図8に示したPOS端末10が行う処理の流れをより詳細に示すものである。
【0105】
商品情報取得部51は、コードシンボルの読み取り結果を取得する(ステップS41)。
【0106】
商品情報取得部51は、コードシンボルの読み取り結果をデコードすることによって、商品コードを取得する(ステップS42)。
【0107】
クーポン対象外判定部52は、クーポンマスタ123におけるクーポン対象外テーブルをサーチすることによって、ステップS42で取得した商品コードの商品が、クーポン非対象商品77に該当するか確認する(ステップS43)。
【0108】
クーポン対象外判定部52は、ステップS42で取得した商品コードの商品が、クーポンの対象外であるかを判定する(ステップS44)。クーポンの対象外であると判定される(ステップS44:Yes)とステップS45に進む。一方、クーポンの対象外であると判定されない(ステップS44:No)とステップS46に進む。
【0109】
ステップS44において、クーポンの対象外であると判定されると、クーポン対象外報知部53は、店員側表示器21に、該当する商品の商品情報を、商品名の表示形態を変えずに、すなわち予め決められた所定の表示形態で表示させる(ステップS45)。これによって、店員は、登録された商品の中に、クーポン非対象商品77が含まれていることを認識することができる。そして、店員は、クーポンの有無を客に確認し、客がクーポンの使用を希望する場合は、クーポン非対象商品77の登録を取り消すことができる。その後、ステップS47に進む。
【0110】
一方、ステップS44において、クーポンの対象外であると判定されないと、クーポン対象外報知部53は、店員側表示器21に、該当する商品の商品情報を、商品名の表示形態を、予め決められた所定の表示形態から変えて表示させる(ステップS46)。これによって、店員は、登録された商品の中に、クーポン対象商品78が含まれていることを認識することができる。その後、ステップS47に進む。
【0111】
ステップS45またはステップS46に続いて、商品登録部54は、ステップS42で取得した商品コードの商品を商品登録ファイル124に登録する商品登録処理を行う(ステップS47)。
【0112】
店員は、客が購入する全ての商品のコードシンボルを読み取ったかを判定する(ステップS48)。全ての商品のコードシンボルを読み取ったと判定される(ステップS48:Yes)とステップS49に進む。一方、全ての商品のコードシンボルを読み取ったと判定されないと、ステップS41に戻る。
【0113】
ステップS48において、全ての商品のコードシンボルを読み取ったと判定されると、クーポン情報取得部55は、客が携帯端末の画面に表示させた、クーポンコードが登録されたコードシンボルを読み取る(ステップS49)。
【0114】
決済指示取得部57は、店員から決済指示があるかを判定する(ステップS50)。決済指示があると判定される(ステップS50:Yes)とステップS51に進む。一方、決済指示があると判定されない(ステップS50:No)とステップS50を繰り返す。なお、決済指示取得部57は、例えば、登録明細画面70に表示された会計ボタン79が押下された際に、決済指示があったと判定する(図6参照)。
【0115】
ステップS50において、決済指示があると判定されると、商品登録部54は、商品登録処理によって登録した商品登録情報に対して、クーポンによる値引額または割引率を適用して、更に消費税を加算することによって、客が支払う合計金額を算出する(ステップS51)。
【0116】
決済処理部58は、決済方法を取得したかを判定する(ステップS52)。決済処理部58は、客側表示器25に表示された決済方法の選択肢(不図示)の中から、客が選択した決済方法を取得してもよい。また、決済処理部58は、店員側表示器21に表示された決済方法の選択肢(不図示)の中から、客の希望を聞いた店員が選択した決済方法を取得してもよい。決済方法を取得したと判定される(ステップS52:Yes)とステップS53に進む。一方、決済方法を取得したと判定されない(ステップS52:No)とステップS52を繰り返す。
【0117】
ステップS52において、決済方法を取得したと判定されると、決済処理部58は、選択された決済方法で決済処理を行う(ステップS53)。
【0118】
レシート発行部59は、取引結果を示すレシートを発行する(ステップS54)。その後、POS端末10は、図9の処理を終了する。
【0119】
(第1実施形態の変形例)
第1の実施形態において、POS端末10は、クーポンによる値引または割引の対象となる商品の小計が、クーポンによる値引額を下回る場合に、店員および客に対して、クーポンを使用できない旨を報知してもよい。また、POS端末10は、読み取ったクーポンコードに対応するクーポンの使用期限を過ぎている場合、または使用開始前である場合に、店員および客に対して、その旨を報知してもよい。
【0120】
(クーポン使用不可の報知例)
図10図11を用いて、客が提示したクーポンが使用できない場合に、POS端末10が行う報知例を説明する。図10は、第1の実施形態の変形例において、POS端末の店員側表示器に表示されるクーポン使用不可を示す報知の一例を示す図である。図11は、第1の実施形態の変形例において、POS端末の客側表示器に表示されるクーポン使用不可を示す報知の一例を示す図である。
【0121】
POS端末10のクーポン使用可否報知部56(図5参照)は、クーポンによる値引または割引の対象となる商品の小計が、クーポンによる値引額を下回る場合に、店員および客に対して、クーポンを使用できない旨を報知する。また、クーポン使用可否報知部56は、読み取ったクーポンコードに対応するクーポンが使用期限を過ぎている場合、または使用開始前である場合に、その旨を報知する。
【0122】
図10は、店員側表示器21に表示された登録明細画面70に、更に、クーポンの使用対象範囲外であることを示すクーポン使用対象外情報90を表示した例である。クーポン使用可否報知部56は、登録明細画面70の商品リストに重畳させて、例えば、商品の購入金額がクーポンの対象金額に不足していることを示すクーポン使用対象外情報90を表示させる。なお、クーポン使用対象外情報90を表示させる位置は、図10の例に限定されるものではなく、クーポン使用対象外情報90は、登録明細画面70の任意の位置に表示されてもよい。
【0123】
更に、クーポン使用可否報知部56は、登録明細画面70に、クーポン取消ボタン87を表示させる。クーポン取消ボタン87は、押下することによって、クーポン情報取得部55が取得したクーポンコードに対応するクーポンの使用を取り消ことを指示するボタンである。店員は、クーポン使用対象外情報90の内容を確認した後、客に対して、クーポンの使用を取り消すかを確認する。そして、店員は、客から、クーポンの使用を取り消す旨の指示を受けると、クーポン取消ボタン87を押下することによって、クーポンの使用を取り消す。
【0124】
なお、クーポン使用可否報知部56は、クーポンコードを含むコードシンボルが読み取られた後で、クーポンを使用可能であるかを判定する。より具体的には、クーポン使用可否報知部56は、「商品の小計がクーポンの値引要件を満たしているか」、「クーポンを使用可能な期日か」等を判定することによって、クーポンの使用可否を判定する。
【0125】
クーポン使用対象外情報90は、「値引額が商品購入価格よりも大きいため、クーポンを使用できません」、「クーポンの使用期限を過ぎています」、「クーポンの使用開始前です」等の、クーポンを使用できない理由を詳細に説明するものであってもよい。
【0126】
図11は、客側表示器25に表示された商品登録画面80に、更に、クーポンの使用対象範囲外であることを示すクーポン使用対象外情報91を表示した例である。クーポン使用可否報知部56は、商品登録画面80における案内情報86に重畳させて、クーポン使用対象外情報91を表示させる。なお、クーポン使用対象外情報91を表示させる位置は、図11の例に限定されるものではなく、クーポン使用対象外情報91は、商品登録画面80の任意の位置に表示されてもよい。
【0127】
クーポン使用対象外情報91は、図11に示す例の他に、「クーポンの使用期限を過ぎています」、「クーポンの使用開始前です」等の、クーポンを使用できない理由に応じた説明であってもよい。
【0128】
(POS端末が行う処理の詳細な流れ)
図12を用いて、第1の実施形態の変形例のPOS端末10が行う処理の詳細な流れを説明する。図12は、第1の実施形態の変形例において、POS端末が行う処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。
【0129】
図12に示す処理の流れのうち、ステップS55からステップS63までの処理の流れは、第1の実施形態において、図9を参照して説明した、ステップS41からステップS49までの処理の流れと同じである。そのため、再度の説明は省略する。
【0130】
図12のステップS63に続いて、クーポン使用可否報知部56は、商品の小計がクーポンによる値引額を下回るかを判定する(ステップS64)。商品の小計がクーポンによる値引額を下回ると判定される(ステップS64:Yes)とステップS65に進む。一方、商品の小計がクーポンによる値引額を下回ると判定されない(ステップS64:No)と判定されるとステップS66に進む。なお、商品の小計がクーポンによる値引額を下回るとは、例えば、商品の小計から200円引きを行うクーポンを使用しようとした際に、客が購入する商品の小計が200円未満である場合のことである。このような場合、クーポンを適用すると、釣銭が出ない旨を報知する。
【0131】
ステップS64において、商品の小計がクーポンによる値引額を下回ると判定されると、クーポン使用可否報知部56は、クーポンを使用しても釣銭が出ない旨を報知する(ステップS65)。なお、このとき、クーポン使用可否報知部56は、店員側表示器21にクーポン使用対象外情報90(図10参照)を表示させてもよい。これによって、店員は、商品の小計がクーポンによる値引額を下回っていることを即座に認識することができる。なお、このとき、クーポン使用可否報知部56は、客側表示器25にクーポン使用対象外情報91(図11参照)を表示させてもよい。そして、このとき、図12には図示しないが、店員は、客からクーポンの使用を取り消す旨の意志を確認した上で、クーポンの使用を取り消すことをPOS端末10に指示してもよい。
【0132】
その後、ステップS66からステップS70で行われる処理は、第1の実施形態において、図9を参照して説明した、ステップS50からステップS54までの処理の流れと同じである。そのため、再度の説明は省略する。
【0133】
(第1の実施形態およびその変形例の作用効果)
以上説明したように、第1の実施形態のPOS端末10(商品販売データ処理装置の一例)は、客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行うクーポンを利用可能であって、客が購入する商品の商品情報を取得する商品情報取得部51と、商品の商品情報に基づいて、商品がクーポンの対象外であるかを判定するクーポン対象外判定部52(特典対象外判定部の一例)と、商品情報を取得した商品が、クーポンの対象外であると判定された場合に、商品はクーポンによる値引または割引の対象外である旨を報知するクーポン対象外報知部53(特典対象外報知部の一例)と、を備える。したがって、店員は、商品を登録した際に、当該商品が、商品の小計金額から値引または割引を行うクーポンの対象商品であるかを直感的に認識することができる。また、一般にクーポン対象外商品の数は、クーポン対象商品の数よりも少ない。したがって、クーポン対象外判定部52が、商品がクーポンの対象外であるかを判定することによって、より短時間でクーポンの対象商品であるかを判定することができる。
【0134】
また、第1の実施形態のPOS端末10(商品販売データ処理装置の一例)において、クーポン対象外報知部53(特典対象外報知部の一例)は、商品情報取得部51が取得した商品情報を、クーポン対象商品78とクーポン非対象商品77とで異なる表示形態で表示させる。したがって、店員は、クーポン対象商品78が登録されたこと、および、クーポン非対象商品77が登録されたことを即座に認識することができる。
【0135】
また、第1の実施形態のPOS端末10(商品販売データ処理装置の一例)は、客が提示した、クーポンの内容が登録されたコード情報を読み取るクーポン情報取得部55(特典情報取得部の一例)を更に備えて、クーポン情報取得部55は、商品の小計金額が算出されてから、商品に係る決済を行うまでの間に、クーポンの内容が登録されたコード情報を取得する。したがって、商品の小計金額が算出された際には、店員は、既に、登録された商品の中にクーポン対象商品78が含まれていることを認識できるため、客が提示したクーポンの内容が登録されたコード情報を迷うことなく読み取らせることができる。一方、店員は、登録された商品の中にクーポン非対象商品77が含まれていることも認識できるため、客が提示したクーポンの内容が登録されたコード情報を読み取らないようにし、登録されたクーポン非対象商品77を取り消した後に、客が提示したコード情報を読み取ることができる。
【0136】
また、第1の実施形態のPOS端末10(商品販売データ処理装置の一例)は、クーポンによる値引または割引の対象となる商品の小計金額が、クーポンによる値引額を下回る場合に、クーポンを使用できない旨を報知するクーポン使用可否報知部56を更に備える。したがって、店員や客は、クーポンを使用できない旨を確実に把握することができる。
【0137】
(第2の実施形態)
次に、本開示を適用した第2の実施形態である商品販売データ処理システム120について説明する。図13は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【0138】
(商品販売データ処理システムの概略構成)
第1の実施形態は、本開示を、客と店員とが対面した状態で商品の登録と決済を行う形態の商品販売データ処理システム100に適用した例を説明した。第2の実施形態では、本開示を、客自身が、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末を用いて、自ら商品の登録と決済と行わせる商品販売データ処理システム120に適用した例を説明する。
【0139】
すなわち、第1の実施形態で説明した商品販売データ処理システム100は、店員と客に対して、クーポンの対象商品が登録されたことを認識させるものであったのに対し、第2の実施形態で説明する商品販売データ処理システム120は、客に対して、クーポンの対象商品が登録されたことを認識させるものである。なお、第1の実施形態で説明した商品販売データ処理システム100は、いわゆるセミセルフ型の商品販売データ処理システムであるのに対し、商品販売データ処理システム120は、いわゆるフルセルフ型の商品販売データ処理システムである。
【0140】
図13に示すように、商品販売データ処理システム120は、携帯端末110とサーバ装置140とを備える。
【0141】
携帯端末110は、例えば、客が所持するスマートフォンやタブレット端末等である。携帯端末110には、予め、購入する商品を登録して決済を行う決済アプリがインストールされているものとする。携帯端末110は、自身のカメラで、客が購入する商品に付されたバーコード等のコード情報を読み取る。そして、携帯端末110は、読み取ったコード情報をデコードすることによって、商品を特定する商品コード等の商品情報を取得する。携帯端末110は、取得した商品情報に基づいて、当該商品を登録して商品登録情報を生成する商品登録処理を行う。また、携帯端末110は、登録した商品に係る決済の指示を受け付けて、サーバ装置140に対して決済処理を行わせる。携帯端末110は、本開示における商品販売データ処理装置の一例である。なお、携帯端末110は、ショッピングカートに設置されたものであって、客が商品を登録しながら買い物を行うカート型POSに適用されるものであってもよい。
【0142】
サーバ装置140は、携帯端末110と無線通信を行うことによって、決済処理を実行する。より具体的には、サーバ装置140は、携帯端末110から、決済指示を取得する。その際、サーバ装置140は、携帯端末110から、決済処理の対象となる商品登録情報を取得する。そして、サーバ装置140は、決済が完了した際に、携帯端末110に対して決済結果を出力する。
【0143】
携帯端末110とサーバ装置140とは、ネットワークNと、ルータ42とを介して、互いに無線通信を行う。
【0144】
ネットワークNは、インターネットやイントラネット等の情報通信網である。
【0145】
ルータ42は、携帯端末110とサーバ装置140との間で無線通信を行う際の中継器である。
【0146】
(携帯端末のハードウェア構成)
図14を用いて、携帯端末110のハードウェア構成を説明する。図14は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備える携帯端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
【0147】
携帯端末110は、制御部114と、記憶部115と、周辺機器コントローラ116と、通信インタフェース117とを、互いに内部バスで接続した構成を有する。
【0148】
制御部114は、携帯端末110の全体の動作を制御する。制御部114は、CPU125と、ROM126と、RAM127とを備える。CPU125は、アドレスバス、データバス等の内部バスを介して、ROM126と、RAM127と接続する。CPU125は、ROM126や記憶部115に記憶された各種プログラムを、RAM127に展開する。CPU125は、RAM127に展開された各種プログラムに従って動作することで携帯端末110の動作を制御する。即ち、制御部114は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0149】
記憶部115は、HDDやSSD等の記憶装置である。また、記憶部115は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよい。記憶部115は、制御プログラム128と商品登録ファイル129とを記憶する。
【0150】
制御プログラム128は、携帯端末110の全体の動作を制御するプログラムである。制御プログラム128は、記憶部115に格納された状態で提供してもよいし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御プログラム128は、ネットワークに接続したコンピュータ上に格納して、ネットワーク経由でダウンロードすることによって提供してもよい。さらに、制御プログラム128は、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。
【0151】
商品登録ファイル129は、客が、後述するカメラ134で読み取った、商品に付されたコードシンボルに登録された商品コードの商品に係る、商品名や価格等の商品情報を記憶したファイルである。商品登録ファイル129に格納された情報は、決済処理(会計処理)を行う際に決済の対象となる。
【0152】
制御部114は、周辺機器コントローラ116を介して、各種情報の入出力を行う、表示デバイス130と、操作デバイス132と、カメラ134と接続される。
【0153】
表示デバイス130は、例えば、液晶モニタや有機ELモニタ等である。表示デバイス130は、客に対して、商品登録された情報が表示された登録明細画面等の情報を表示する。
【0154】
操作デバイス132は、表示デバイス130の表示画面に重畳して設置されたタッチパネルである。操作デバイス132は、客による各種操作情報を取得して、制御部114に出力する。
【0155】
カメラ134は、携帯端末110の表示デバイスの反対側の面に設置された、例えCMOSやCCD等の固体撮像素子と、光学系とを備える。客は、自身が購入する商品にカメラ134を向けて、商品に付されたバーコードや2次元コード等のコードシンボルを撮像させる。カメラ134が撮像したコードシンボルの画像は、制御部114に送られて、制御部114においてコードシンボルに登録されている情報である、例えば商品コードが読み取られる。
【0156】
また、制御部114は、通信インタフェース117を介して、サーバ装置140と無線通信を行う。
【0157】
(サーバ装置のハードウェア構成)
図15を用いて、サーバ装置140のハードウェア構成を説明する。図15は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるサーバ装置のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
【0158】
サーバ装置140は、制御部141と、記憶部142と、周辺機器コントローラ143と、通信インタフェース144とを、互いに内部バスで接続した構成を有する。
【0159】
制御部141は、サーバ装置140の全体の動作を制御する。制御部141は、CPU151と、ROM152と、RAM153とを備える。CPU151は、アドレスバス、データバス等の内部バスを介して、ROM152と、RAM153と接続する。CPU151は、ROM152や記憶部142に記憶された各種プログラムを、RAM153に展開する。CPU151は、RAM153に展開された各種プログラムに従って動作することでサーバ装置140の動作を制御する。即ち、制御部141は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0160】
記憶部142は、HDDやSSD等の記憶装置である。また、記憶部142は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよい。記憶部142は、制御プログラム154と、商品マスタ155と、クーポンマスタ156と、会員マスタ157とを記憶する。
【0161】
制御プログラム154は、サーバ装置140の全体の動作を制御するプログラムである。制御プログラム154は、記憶部142に格納された状態で提供してもよいし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御プログラム154は、ネットワークに接続したコンピュータ上に格納して、ネットワーク経由でダウンロードすることによって提供してもよい。さらに、制御プログラム154は、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。
【0162】
商品マスタ155は、販売対象の商品の商品名や価格等の商品情報を記憶したマスタファイルである。商品マスタ155は、前述した商品マスタ122(図3参照)と同じ構造を有する。
【0163】
クーポンマスタ156は、店舗で使用可能なクーポンの対象期間や、値引額・割引率、クーポン対象外商品等の情報を記憶したマスタファイルである。クーポンマスタ156は、前述したクーポンマスタ123(図4参照)と同じ構造を有する。
【0164】
会員マスタ157は、前述した決済アプリに会員登録を行った際に登録した会員情報を格納したマスタファイルである。会員マスタ157には、例えば、会員である客の会員コード、クレジットカード番号、引き落とし銀行口座、メールアドレス等が格納されている。
【0165】
制御部141は、周辺機器コントローラ143を介して、各種情報の入出力を行う、表示デバイス161と、操作デバイス162と接続される。
【0166】
表示デバイス161は、例えば、液晶モニタや有機ELモニタ等である。表示デバイス161は、例えばサーバ装置140の管理者に対して、サーバ装置140の動作状態等に係る情報を表示する。
【0167】
操作デバイス162は、表示デバイス161の表示画面に重畳して設置されたタッチパネルである。操作デバイス162は、例えばサーバ装置140の管理者による各種操作情報を取得して、制御部141に出力する。
【0168】
また、制御部141は、通信インタフェース144を介して、携帯端末110と無線通信を行う。
【0169】
(携帯端末の機能構成)
図16を用いて、携帯端末110の機能構成を説明する。図16は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備える携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0170】
携帯端末110の制御部114は、制御プログラム128をRAM127に展開して動作させることによって、図16に示すコードシンボル取得部171と、商品コード出力部172と、商品情報取得部173と、クーポン対象外情報取得部174と、クーポン対象外報知部175と、商品登録部176と、クーポン情報出力部177と、クーポン使用可否情報取得部178と、決済指示部179と、決済完了情報取得部180と、表示制御部181と、操作制御部182と、通信制御部183とを機能部として実現する。なお、これらの機能部の一部または全ては、専用ハードウェアによって実現されてもよい。また、これらの機能部の一部は、サーバ装置140が担当してもよい。
【0171】
コードシンボル取得部171は、カメラ134が撮像したコードシンボルを含む画像の中からコードシンボルを検出して、当該コードシンボルに登録された商品コードを読み取る。
【0172】
商品コード出力部172は、コードシンボル取得部171が読み取った商品コードをサーバ装置140に出力する。
【0173】
商品情報取得部173は、サーバ装置140から、商品コードに対応する商品の商品情報を取得する。
【0174】
クーポン対象外情報取得部174は、サーバ装置140から、商品情報取得部173が商品情報を取得した商品が、クーポン非対象商品77であるかを示す情報を取得する。
【0175】
クーポン対象外報知部175は、商品情報を取得した商品が、クーポンの対象外であると判定された場合に、商品はクーポンによる値引または割引の対象外である旨を報知する。より具体的には、クーポン対象外報知部175は、商品情報取得部173が取得した商品情報を、クーポンの対象商品とクーポンの非対象商品とで異なる表示形態で、表示デバイス130に表示させる。なお、携帯端末110は、このとき、図14に図示しないスピーカから、「クーポン対象商品が登録されました」等の音声ガイダンスを出力してもよい。また、登録された商品がクーポン非対象商品77である場合には、携帯端末110は、図示しないスピーカから、「クーポン非対象商品が登録されました」等の音声ガイダンスを出力してもよい。クーポン対象外報知部175は、本開示における特典対象外報知部の一例である。特典対象外報知部には、ポイント対象外報知部が含まれる。
【0176】
商品登録部176は、サーバ装置140から取得した商品情報を、商品登録ファイル129に登録する。
【0177】
クーポン情報出力部177は、客の携帯端末110に対する操作指示を受けて、サーバ装置140に対して、クーポンコードを含むクーポン情報を出力する。
【0178】
クーポン使用可否情報取得部178は、サーバ装置140から、クーポン情報出力部177が出力したクーポンコードに対応するクーポンの使用可否に係る情報を取得する。
【0179】
決済指示部179は、客の携帯端末110に対する操作指示を受けて、サーバ装置140に対して決済処理の実行と決済方法とを指示する。なお、決済指示部179は、サーバ装置140に対して、客を一意に特定する会員コード等の会員識別情報を出力する。
【0180】
決済完了情報取得部180は、サーバ装置140から、決済が完了したことを示す決済完了情報と、決済内容とを取得する。
【0181】
表示制御部181は、表示デバイス130における画面表示を制御する。
【0182】
操作制御部182は、操作デバイス132に対してなされた操作情報を取得して、制御部114に出力する。
【0183】
通信制御部183は、携帯端末110と、サーバ装置140との間の通信を制御する。
【0184】
(サーバ装置の機能構成)
図17を用いて、サーバ装置140の機能構成を説明する。図17は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが備えるサーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0185】
サーバ装置140の制御部141は、制御プログラム154をRAM153に展開して動作させることによって、図17に示す商品コード取得部191と、商品情報出力部192と、クーポン対象外判定部193と、クーポン対象外情報出力部194と、クーポン情報取得部195と、合計金額出力部196と、決済指示取得部197と、決済処理部198と、決済完了情報出力部199とを機能部として実現する。なお、これらの機能部の一部または全ては、専用ハードウェアによって実現されてもよい。
【0186】
商品コード取得部191は、携帯端末110から、商品コード出力部172が出力した商品コードを取得する。
【0187】
商品情報出力部192は、携帯端末110から取得した商品コードに対応する商品の商品情報を、商品マスタ155から取得して、携帯端末110に出力する。
【0188】
クーポン対象外判定部193は、商品コード取得部191が取得した商品コードをクーポンマスタ156のクーポン対象外テーブルと照合することによって、商品がクーポンの対象外であるかを判定する。クーポン対象外判定部193は、本開示における特典対象外判定部の一例である。特典対象外判定部には、ポイント対象外判定部が含まれる。
【0189】
クーポン対象外情報出力部194は、携帯端末110に対して、商品情報出力部192が出力する商品情報とともに、当該商品がクーポンの対象外であるかを示す情報を出力する。
【0190】
クーポン情報取得部195は、携帯端末110のクーポン情報出力部177が出力した、クーポンコードを含むクーポン情報を取得する。クーポン情報取得部195は、本開示における特典情報取得部の一例である。特典情報取得部には、ポイント情報取得部が含まれる。
【0191】
合計金額出力部196は、登録された商品にクーポンを適用した際の合計金額を算出して、携帯端末110に出力する。
【0192】
決済指示取得部197は、携帯端末110の決済指示部179から、決済指示と、決済方法と、会員識別情報とを取得する。
【0193】
決済処理部198は、決済指示取得部197が取得した決済方法で決済を行う。なお、決済処理部198は、会員マスタ157から、決済を指示した客のクレジットカード番号、銀行の引き落とし口座情報等を取得して決済処理を行う。
【0194】
決済完了情報出力部199は、携帯端末110に対して、決済が完了したことを示す決済完了情報と、決済の内容を示す決済情報とを出力する。
【0195】
なお、携帯端末110とサーバ装置140の機能構成は、図16図17に示す機能構成の限定されるものではない。携帯端末110が行う処理の一部をサーバ装置140で行ってもよいし、サーバ装置140が行う処理の一部を携帯端末110で行ってもよい。
【0196】
(商品販売データ処理システムが行う処理の流れ)
図18を用いて、商品販売データ処理システム120が行う処理の流れを説明する。図18は、第2の実施形態の商品販売データ処理システムが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0197】
まず、携帯端末110が行う処理の流れを説明する。
【0198】
コードシンボル取得部171は、客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る(ステップS71)。
【0199】
商品コード出力部172は、コードシンボル取得部171が読み取ったコードシンボルに登録されている商品コードを、サーバ装置140に出力する(ステップS72)。
【0200】
商品情報取得部173は、サーバ装置140から、商品コード出力部172が出力した商品コードに対応する商品の商品情報を取得する(ステップS73)。
【0201】
クーポン対象外情報取得部174は、サーバ装置140から、商品情報取得部173が商品情報を取得した商品が、クーポン非対象商品77であるかを示す情報を取得する(ステップS74)。
【0202】
表示制御部181は、商品情報取得部173が取得した商品情報を、クーポン対象外情報取得部174が取得した、当該商品がクーポン非対象商品77であるかを示す情報に応じた形態で表示した登録明細画面160を表示させる(ステップS75)。表示される登録明細画面160の例は後述する(図19参照)。このように、商品情報を、当該商品がクーポン非対象商品77であるかに応じた形態で表示させることによって、客は、自身が購入する商品がクーポンの対象外であるかを即座に認識することができる。
【0203】
商品登録部176は、サーバ装置140から取得した商品情報を、商品登録ファイル129に登録する(ステップS76)。
【0204】
客は、購入する全ての商品のコードシンボルを読み取ったかを判定する(ステップS77)。全ての商品のコードシンボルを読み取ったと判定される(ステップS77:Yes)とステップS78に進む。一方、全ての商品のコードシンボルを読み取ったと判定されない(ステップS77:No)とステップS71に戻る。
【0205】
クーポン情報出力部177は、客の携帯端末110に対する操作指示を受けて、サーバ装置140に対して、クーポンコードを含むクーポン情報を出力する(ステップS78)。
【0206】
商品登録部176は、サーバ装置140が出力した合計金額を取得する(ステップS79)。そして、表示制御部181は、取得した合計金額を登録明細画面160に表示させる。
【0207】
決済指示部179は、客から決済指示があるかを判定する(ステップS80)。決済指示があると判定される(ステップS80:Yes)とステップS81に進む。一方、決済指示があると判定されない(ステップS80:No)とステップS80を繰り返す。なお、決済指示部179は、例えば、登録明細画面160に表示された会計ボタン79が押下された際に、決済指示があったと判定する(図19参照)。
【0208】
ステップS80において、決済指示があると判定されると、決済指示部179は、客が、図示しない決済方法選択画面で指定した決済方法を、サーバ装置140に出力する(ステップS81)。
【0209】
続いて、決済指示部179は、サーバ装置140に対して、客が指定した決済方法に応じた手続き、例えば、クレジットカードの暗証番号の入力等を実行する(ステップS82)。
【0210】
決済完了情報取得部180は、サーバ装置140から、決済が完了したことを示す決済完了情報を取得したかを判定する(ステップS83)。決済が完了したことを示す決済完了情報を取得したと判定される(ステップS83:Yes)と、携帯端末110は、図18の処理を終了する。一方、決済が完了したことを示す決済完了情報を取得したと判定されない(ステップS83:No)と、ステップS83を繰り返す。
【0211】
次に、サーバ装置140が行う処理の流れを説明する。
【0212】
商品コード取得部191は、携帯端末110の商品コード出力部172が出力した商品コードを取得する(ステップS91)。
【0213】
商品情報出力部192は、商品コード取得部191が取得した商品コードに対応する商品の商品情報を、商品マスタ155から取得して、携帯端末110に出力する(ステップS92)。
【0214】
クーポン対象外情報出力部194は、携帯端末110に対して、商品情報出力部192が出力する商品情報とともに、当該商品がクーポンの対象外であるかを示す情報を出力する(ステップS93)。なお、クーポン対象外情報出力部194は、クーポン対象外判定部193が、商品コード取得部191が取得した商品コードをクーポンマスタ156のクーポン対象外テーブルと照合することによって、商品がクーポンの対象外であるかを判定した結果に基づいて、商品がクーポンの対象外であるかを示す情報を取得する。
【0215】
クーポン情報取得部195は、携帯端末110のクーポン情報出力部177が出力した、クーポンコードを含むクーポン情報を取得する(ステップS94)。
【0216】
合計金額出力部196は、登録された商品にクーポンを適用した際の合計金額を算出して、携帯端末110に出力する(ステップS95)。
【0217】
決済指示取得部197は、携帯端末110の決済指示部179から、決済指示と、決済方法と、会員識別情報とを取得する(ステップS96)。
【0218】
決済処理部198は、決済指示取得部197が取得した決済方法で決済を行う(ステップS97)。
【0219】
決済完了情報出力部109は、携帯端末110に対して、決済が完了したことを示す決済完了情報と、決済の内容を示す決済情報とを出力する(ステップS98)。その後、サーバ装置140は、図18の処理を終了する。
【0220】
(携帯端末に表示される登録明細画面の構成)
図19を用いて、携帯端末110の表示デバイス130に表示される登録明細画面160の画面構成を説明する。図19は、第2の実施形態の携帯端末の表示デバイスに表示される登録明細画面の一例を示す図である。
【0221】
表示制御部181は、携帯端末110の表示デバイス130に、図19に示す登録明細画面160を表示させる。登録明細画面160に表示される情報は、第1の実施形態で説明した、店員側表示器21に表示される登録明細画面70と同じである。
【0222】
即ち、登録明細画面160には、商品が登録される度に、客が購入する商品の商品コードに対応する商品情報が、商品毎に表示される。具体的には、登録明細画面160には、図19に示す項番71と、商品名72と、単価73と、数量74と、金額75と、課税種別76とが表示される。各項目の内容については、第1の実施形態で説明した通りであるので、再度の説明は省略する。
【0223】
そして、携帯端末110は、クーポン対象商品78が登録されると、登録されたクーポン対象商品78を含む行、より具体的には、登録されたクーポン対象商品78に係る情報が表示されたセルの背景にハッチングを付して表示する。一方、携帯端末110は、クーポン非対象商品77が登録されると、登録されたクーポン非対象商品77を含む行にハッチングを付さずに表示する。このように、携帯端末110は、登録された商品情報を、クーポン対象商品78と、クーポン非対象商品77とを、異なる表示形態で表示させる。これによって、客は、クーポン対象商品78が登録されたことを即座に認識することができる。
【0224】
なお、クーポン対象商品78の表示方法は、該当する商品に係る情報が表示された行にハッチングを付すことに限定されない。例えば、クーポン対象商品78に係る情報は、クーポン非対象商品77に係る情報とは異なる文字色で表示してもよい。また、クーポン対象商品78に係る情報には、文字の下に下線を付して表示してもよい。また、クーポン対象商品78に係る情報は、文字を太字で表示してもよい。更に、商品に係る全ての情報のうち、商品名72のみを、クーポン非対象商品77とクーポン対象商品78とで表示形態を変更して表示してもよい。
【0225】
また、図19には図示しないが、携帯端末110は、クーポンによる値引または割引の対象となる商品の小計が、クーポンによる値引額を下回る場合に、登録明細画面160に、クーポンの対象金額に不足していることを報知してもよい。その場合、図10で説明したように、携帯端末110は、登録明細画面160にクーポン使用対象外情報90を表示してもよい。
【0226】
登録明細画面160の下部には、図19に示す会計ボタン79が表示される。客は、購入する商品の全てのコードシンボルの読み取りを終了すると、会計ボタン79を押下する。これが、決済指示操作である。そして、携帯端末110は、決済指示操作を受け付けると、サーバ装置140に対して、決済処理を行わせる。
【0227】
(第2の実施形態の作用効果)
以上説明したように、第2の実施形態の商品販売データ処理システム120は、客が購入する商品のうち、値引または割引の対象となる商品の小計金額から値引または割引を行うクーポンを利用可能な商品販売データ処理システムであって、商品販売データ処理システム120は、携帯端末110(商品販売データ処理装置の一例)と、携帯端末110と通信可能に接続されるサーバ装置140と、を備える。サーバ装置140は、携帯端末110から、客が購入する商品の商品コードを取得して、当該商品の商品情報と、商品がクーポンの対象外の商品であるかの判定結果とを携帯端末110に出力する。携帯端末110は、自身の表示画面に、商品の商品情報を、クーポン対象商品78とクーポン非対象商品77とで異なる表示形態で表示する。したがって、携帯端末110を所持している客は、商品を登録した際に、商品の小計金額から値引または割引を行うクーポンの対象商品であるかを直感的に認識することができる。
【0228】
なお、本開示の実現形態は、商品販売データ処理システム100のような対面式セミセルフPOSであってもよいし、商品の登録操作を行う登録装置と、決済操作を行う会計装置とを別体で構成した二人制POSまたはセミセルフPOS、または、商品販売データ処理システム120のような、携帯端末を利用したフルセルフPOSであってもよい。更に、本開示は、客がショッピングカートに設置された携帯端末で商品を登録しながら買い物を行い、会計装置で会計を行う、カート型POSに適用することも可能である。
【0229】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0230】
10 POS端末(商品販売データ処理装置の一例)
30 店舗サーバ
40,140 サーバ装置
51 商品情報取得部
52 クーポン対象外判定部(特典対象外判定部の一例)
53 クーポン対象外報知部(特典対象外報知部の一例)
54 商品登録部
55 クーポン情報取得部(特典情報取得部の一例)
56 クーポン使用可否報知部(特典使用可否報知部)
57 決済指示取得部
58 決済処理部
59 レシート発行部
70 登録明細画面
71 項番
72,82 商品名
73,83 単価
74,84 数量
75 金額
76 課税種別
77 クーポン非対象商品
78 クーポン対象商品
79 会計ボタン
80 商品登録画面
85 合計金額
90,91 クーポン使用対象外情報
100,120 商品販売データ処理システム
110 携帯端末(商品販売データ処理装置の一例)
122 商品マスタ
123 クーポンマスタ
124 商品登録ファイル
160 登録明細画面
171 コードシンボル取得部
172 商品コード出力部
173 商品情報取得部
174 クーポン対象外情報取得部
175 クーポン対象外報知部(特典対象外判定部の一例)
176 商品登録部
177 クーポン情報出力部
178 クーポン使用可否情報取得部
179 決済指示部
180 決済完了情報取得部
191 商品コード取得部
192 商品情報出力部
193 クーポン対象外判定部(特典対象外判定部の一例)
194 クーポン対象外情報出力部
195 クーポン情報取得部(特典情報取得部の一例)
196 合計金額出力部
197 決済指示取得部
198 決済処理部
199 決済完了情報出力部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0231】
【特許文献1】特開2023-13124号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19