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特開2025-24917ナレッジグラフ共有装置及びナレッジグラフ共有方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024917
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ナレッジグラフ共有装置及びナレッジグラフ共有方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250214BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129297
(22)【出願日】2023-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000214272
【氏名又は名称】長瀬産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】折井 靖光
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 修一
(72)【発明者】
【氏名】森下 夏希
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】情報の登録を支援し、情報から新たな発見を得られる仕組みを提供するナレッジグラフ共有装置及びナレッジグラフ共有方法を提供する。
【解決手段】グラフ共有サーバ1は、知識のつながりをグラフ構造で表現するナレッジグラフを作成するための作業空間を生成し、ナレッジグラフの初期フォーマットである空のグラフを配置する作業空間生成部14と、作業空間生成部14が生成した作業空間に有する空のグラフに対する更新情報を各ユーザのユーザ端末から受信してデータ記憶装置4に登録する更新情報受付処理部15と、更新情報受付処理部15がデータ記憶装置4に登録した更新情報を用いて空のグラフを更新した更新後グラフを生成するグラフ更新部16と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
知識のつながりをグラフ構造で表現するナレッジグラフを作成するための作業空間を生成し、前記ナレッジグラフの初期フォーマットである初期グラフを配置する作業空間生成手段と、
前記作業空間生成手段が生成した前記作業空間に有する前記初期グラフに対する更新情報を利用者の利用者端末から受信して記憶装置に登録する更新情報受信手段と、
前記更新情報受信手段が前記記憶装置に登録した前記更新情報を用いて前記初期グラフを更新した更新後グラフを生成するグラフ更新手段と、
を備える、ナレッジグラフ共有装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナレッジグラフ共有装置において、
前記利用者端末から前記作業空間の作成依頼を受信する作成依頼受信手段を備え、
前記作業空間生成手段は、前記作成依頼受信手段が受信した前記作成依頼に基づいて、前記作業空間を生成する、ナレッジグラフ共有装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナレッジグラフ共有装置において、
前記更新情報受信手段は、前記作業空間の内容及び/又は目的に係る情報を含む前記更新情報を受信し、
前記更新情報受信手段が受信した前記作業空間の内容及び/又は目的に係る情報に基づいて前記作業空間に属性を付与する属性付与手段と、
前記属性付与手段が付与した前記属性を、前記作業空間に関連付ける関連付け手段と、
を備える、ナレッジグラフ共有装置。
【請求項4】
請求項3に記載のナレッジグラフ共有装置において、
前記利用者端末に、前記属性を出力する属性出力手段と、
前記利用者端末から前記属性出力手段が出力した前記属性の指定を受信する属性指定受信手段と、
前記属性指定受信手段が受信した前記属性を有する前記作業空間を、前記利用者端末に提供する作業空間提供手段と、
を備える、ナレッジグラフ共有装置。
【請求項5】
請求項1に記載のナレッジグラフ共有装置において、
前記更新情報受信手段は、生成された前記更新後グラフに対する前記更新情報を利用者の利用者端末から受信して前記記憶装置に登録し、
前記グラフ更新手段は、前記更新情報受信手段が前記記憶装置に登録した前記更新情報を用いて前記更新後グラフを生成する、ナレッジグラフ共有装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項5に記載のナレッジグラフ共有装置において、
前記更新情報受信手段は、前記更新情報としてノード及び/又はエッジの追加に係る情報を受信する、ナレッジグラフ共有装置。
【請求項7】
請求項1に記載のナレッジグラフ共有装置において、
前記作業空間生成手段が生成した前記作業空間に有する前記更新後グラフに基づいて新たなグラフを生成するグラフ生成手段を備える、ナレッジグラフ共有装置。
【請求項8】
利用者が用いる利用者端末に対して通信可能に接続されたコンピュータが実行するナレッジグラフ共有方法であって、
知識のつながりをグラフ構造で表現するナレッジグラフを作成するための作業空間を生成し、前記ナレッジグラフの初期フォーマットである初期グラフを配置する作業空間生成ステップと、
前記作業空間生成ステップが生成した前記作業空間に有する前記初期グラフに対する更新情報を前記利用者端末から受信して記憶装置に登録する更新情報受信ステップと、
前記更新情報受信ステップが前記記憶装置に登録した前記更新情報を用いて前記初期グラフを更新した更新後グラフを生成するグラフ更新ステップと、
を含む、ナレッジグラフ共有方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナレッジグラフ共有装置及びナレッジグラフ共有方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットの普及に伴い、インターネットを用いて様々な情報を収集し、活用することが可能になっている。
また、例えば、ウィキペディア(登録商標)といった、インターネット上での百科事典も存在する。このような情報を共有化するものとして、例えば、有益情報共有化システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3163811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報の共有化する際には、単に情報を登録して出力するだけではなく、その情報を知識として活用することが求められる。情報を知識として活用するには、情報をそのまま出力するよりも、情報から新たな発見をさせる仕組みを取り入れることが望ましい。また、活用するための情報を登録させる仕組みも大切である。
【0005】
本発明は、情報の登録を支援し、情報から新たな発見を得られる仕組みを提供するナレッジグラフ共有装置及びナレッジグラフ共有方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、知識のつながりをグラフ構造で表現するナレッジグラフを作成するための作業空間を生成し、前記ナレッジグラフの初期フォーマットである初期グラフを配置する作業空間生成手段と、前記作業空間生成手段が生成した前記作業空間に有する前記初期グラフに対する更新情報を利用者の利用者端末から受信して記憶装置に登録する更新情報受信手段と、前記更新情報受信手段が前記記憶装置に登録した前記更新情報を用いて前記初期グラフを更新した更新後グラフを生成するグラフ更新手段と、を備える、ナレッジグラフ共有装置に関する。
【0007】
また、ナレッジグラフ共有装置において、前記利用者端末から前記作業空間の作成依頼を受信する作成依頼受信手段を備え、前記作業空間生成手段は、前記作成依頼受信手段が受信した前記作成依頼に基づいて、前記作業空間を生成してもよい。
【0008】
また、ナレッジグラフ共有装置において、前記更新情報受信手段は、前記作業空間の内容及び/又は目的に係る情報を含む前記更新情報を受信し、前記更新情報受信手段が受信した前記作業空間の内容及び/又は目的に係る情報に基づいて前記作業空間に属性を付与する属性付与手段と、前記属性付与手段が付与した前記属性を、前記作業空間に関連付ける関連付け手段と、を備えてもよい。
【0009】
また、ナレッジグラフ共有装置において、前記利用者端末に、前記属性を出力する属性出力手段と、前記利用者端末から前記属性出力手段が出力した前記属性の指定を受信する属性指定受信手段と、前記属性指定受信手段が受信した前記属性を有する前記作業空間を、前記利用者端末に提供する作業空間提供手段と、を備えてもよい。
【0010】
また、ナレッジグラフ共有装置において、前記更新情報受信手段は、生成された前記更新後グラフに対する前記更新情報を利用者の利用者端末から受信して前記記憶装置に登録し、前記グラフ更新手段は、前記更新情報受信手段が前記記憶装置に登録した前記更新情報を用いて前記更新後グラフを生成してもよい。
【0011】
また、ナレッジグラフ共有装置において、前記更新情報受信手段は、前記更新情報としてノード及び/又はエッジの追加に係る情報を受信してもよい。
【0012】
また、ナレッジグラフ共有装置において、前記作業空間生成手段が生成した前記作業空間に有する前記更新後グラフに基づいて新たなグラフを生成するグラフ生成手段を備えてもよい。
【0013】
また、本発明は、利用者が用いる利用者端末に対して通信可能に接続されたコンピュータが実行するナレッジグラフ共有方法であって、知識のつながりをグラフ構造で表現するナレッジグラフを作成するための作業空間を生成し、前記ナレッジグラフの初期フォーマットである初期グラフを配置する作業空間生成ステップと、前記作業空間生成ステップが生成した前記作業空間に有する前記初期グラフに対する更新情報を前記利用者端末から受信して記憶装置に登録する更新情報受信ステップと、前記更新情報受信ステップが前記記憶装置に登録した前記更新情報を用いて前記初期グラフを更新した更新後グラフを生成するグラフ更新ステップと、を含む、ナレッジグラフ共有方法に関する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、情報の登録を支援し、情報から新たな発見を得られる仕組みを提供するナレッジグラフ共有装置及びナレッジグラフ共有方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係るグラフ共有システムの全体構成を示す図である。
図2】本実施形態に係るグラフ共有サーバの機能ブロックを示す図である。
図3A】本実施形態に係るデータ記憶装置の作業空間記憶部の項目例を示す図である。
図3B】本実施形態に係るデータ記憶装置の知識記憶部の項目例を示す図である。
図3C】本実施形態に係るデータ記憶装置のグラフ記憶部の項目例を示す図である。
図4】本実施形態に係るグラフ共有サーバにおけるユーザアクセス処理を示すフローチャートである。
図5A】本実施形態に係るユーザ端末に出力される画面例を示す図である。
図5B】本実施形態に係るユーザ端末に出力される画面例を示す図である。
図6】本実施形態に係るグラフ共有サーバにおける作業空間作成処理を示すフローチャートである。
図7】本実施形態に係る作業空間作成処理の具体例を示す図である。
図8】本実施形態に係る作業空間作成処理の具体例を示す図である。
図9A】本実施形態に係る作業空間作成処理の具体例による知識情報の例を示す図である。
図9B】本実施形態に係る作業空間作成処理の具体例によるグラフの例を示す図である。
図10】本実施形態に係るグラフ共有サーバにおける作業空間提供処理を示すフローチャートである。
図11】本実施形態に係るユーザ端末での出力例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これは、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
(実施形態)
〔グラフ共有システム100の全体構成〕
図1は、本実施形態に係るグラフ共有システム100の全体構成を示す図である。
図2は、本実施形態に係るグラフ共有サーバ1の機能ブロックを示す図である。
図3Aから図3Cまでは、本実施形態に係るデータ記憶装置4の各記憶部の項目例を示す図である。
【0017】
図1に示すグラフ共有システム100は、会員登録をしたユーザ(者)に対して、ナレッジグラフの共有作成の場を提供するシステムである。
ナレッジグラフは、対象とする情報とその関連性を体系化することで新たな知見を得ることを可能にした事実相関を表現したグラフである。ナレッジグラフは、ユーザが入力した情報を用いて作成することができる。つまり、ナレッジグラフは、情報を体系化した知識として登録することで、カテゴリとカテゴリ間の関連性とをノード(節)及びエッジ(枝)によって示すことができ、情報の関係性を視覚的に表したものである。
以降において、ナレッジグラフを、単にグラフという。
【0018】
グラフ共有システム100は、グラフ共有サーバ1(ナレッジグラフ共有装置)と、データ記憶装置4(記憶装置)と、ユーザ端末6(利用者端末)とを備える。
グラフ共有サーバ1とデータ記憶装置4とは、直接接続がされていてもよいし、通信ネットワーク(図示せず)を介して接続されていてもよい。
また、グラフ共有サーバ1とユーザ端末6とは、各々通信ネットワークを介して通信可能になっている。通信ネットワークは、例えば、インターネット等の通信回線網等である。通信ネットワークは、構内通信網(LAN)や、仮想プライベートネットワーク(VPN)や、広域通信網(WAN)等を含むものであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0019】
図1では、グラフ共有システム100において、Aさん、Bさん及びCさんが情報を入力することで作業空間WSにグラフが作成及び更新がされ、Dさんが当該作業空間WSのグラフを利用するものを示す。
まず、Aさんは、ユーザ端末6を用いて作業空間WSにグラフGaを作成するための情報を入力することで、グラフGaが作成される。
Bさんは、ユーザ端末6を用いて同じ作業空間WSにグラフGaとは異なるグラフGbを作成するための情報を入力することでグラフGbが作成される。また、Bさんは、グラフGaとグラフGbとを結ぶエッジを追加し、グラフGaとグラフGbとが結合される。
Cさんは、ユーザ端末6を用いてグラフGbに対して情報をさらに追加入力する。
このように、グラフ共有システム100は、複数のユーザ(利用者)によって作業空間WSにグラフが作成され、情報が追加入力されることで、グラフを成長させていくものである。
そして、グラフ共有システム100では、作成及び更新がされたグラフを、ユーザが利用することを可能にしている。
Dさんは、ユーザ端末6を用いて任意のタイミングで作成されたグラフを利用することができる。
【0020】
〔グラフ共有サーバ1〕
グラフ共有サーバ1は、グラフを作成するための作業空間WSを提供し、ユーザが作業空間WS内に情報を入力することで、入力された情報を用いてグラフを作成及び更新する。そして、グラフ共有サーバ1は、作成及び更新がされたグラフを、ユーザ端末6に出力する。
グラフ共有サーバ1は、例えば、ウェブサーバである。グラフ共有サーバ1は、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、複数台のコンピュータで構成されていてもよい。複数台のコンピュータを用いる場合には、これらのコンピュータは、例えば、通信ネットワークを介して接続される。また、グラフ共有サーバ1は、例えば、クラウド上に設けられる仮想サーバ(仮想マシン)として構成してもよい。
【0021】
図2に示すように、グラフ共有サーバ1は、制御部10と、記憶部30と、通信IF(インタフェース)部39とを備える。
制御部10は、グラフ共有サーバ1の全体を制御する中央処理装置(CPU)である。制御部10は、記憶部30に記憶されているオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
【0022】
具体的には、本実施形態では、プログラムをコンピュータに実行させることによって、グラフ共有サーバ1を実現する態様を例にあげて説明する。プログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、ROM(Read Only Memory)、EEOPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的(non-transitory)情報記録媒体に記録することができる。この情報記録媒体は、コンピュータとは独立して配布及び販売することができる。
【0023】
一般には、コンピュータは、非一時的情報記録媒体に記録されたプログラムを、記憶部30に含まれる一時的(temporary)記憶装置であるRAM(Random Access Memory)に読み出してから、制御部10としてのCPUが読み出されたプログラムに含まれる指令を実行する。
なお、プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、通信ネットワーク等の一時的伝送媒体を介して、プログラム配布サーバ等(図示せず)からコンピュータ等へ配布及び販売することができる。
【0024】
また、プログラムを、電子回路の動作レベル記述用のプログラミング言語によって記述することも可能である。この場合には、電子回路の動作レベル記述用のプログラミング言語によって記述されるプログラムから、電子回路の配線図やタイミングチャート等、各種の設計図が生成され、当該設計図に基づいて、上記のグラフ共有サーバ1を構成する電子回路を作成することができる。例えば、電子回路の動作レベル記述用のプログラミング言語によって記述されるプログラムから、FPGA(Field Programmable Gate Array)技術によって再プログラム可能なハードウェア上に、上記グラフ共有サーバ1を、構成することができるほか、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)技術によって、特定用途専用の電子回路を構成することも可能である。
【0025】
グラフ共有サーバ1は、制御部10が以下に示す各構成部を制御することにより、本実施形態に説明する各処理を実行するように構成される。
制御部10は、ログイン処理部11と、作業空間一覧出力部12(属性出力手段)と、作成依頼受付部13(作成依頼受信手段)と、作業空間生成部14(作業空間生成手段)と、更新情報受付処理部15(更新情報受信手段、属性付与手段、関連付け手段)と、グラフ更新部16(グラフ更新手段)と、指定受付部17(属性指定受信手段)と、作業空間提供部18(作業空間提供手段)とを備える。
【0026】
ログイン処理部11は、グラフ共有サーバ1が提供するサービス(以下、当該サービスを、グラフ共有サービスともいう。)を利用するユーザ端末6からログインに係る情報を受信して、ログインに係る処理を行う。ログインに係る処理として、ログイン処理部11は、ユーザ端末6を使用するユーザを認証する。
作業空間一覧出力部12は、データ記憶装置4に記憶された情報に基づいて作業空間一覧を、ユーザ端末6に出力する。作業空間一覧として、作業空間一覧出力部12は、例えば、作業空間WSの属性一覧を出力し、ユーザ端末6による属性の選択を受け付けると、選択された属性に対応する空間作業名の一覧を出力してもよい。
作成依頼受付部13は、ユーザ端末6から新しい作業空間WSの作成依頼を受け付ける。
【0027】
作業空間生成部14は、作成依頼受付部13が受け付けた作成依頼に基づいて、作業空間WSを生成する。ここで、作業空間WSとは、知識のつながりをグラフ構造で表現するナレッジグラフを作成するための作業領域をいい、例えば、グラフ共有サーバ1が記憶部30に有するリソースを、当該領域として提供する。そして、作業空間生成部14は、作業空間WSに、ナレッジグラフの初期フォーマットである空のグラフ(初期グラフ)を配置する。
【0028】
更新情報受付処理部15は、ユーザ端末6から更新情報を受け付ける。ここで、更新情報には、空のグラフに対するものとして、例えば、カテゴリやカテゴリに含まれる単語、カテゴリごとの関連情報の全ての情報を含む。また、更新情報には、更新後グラフに対するものとして、カテゴリやカテゴリに含まれる単語、カテゴリごとの関連情報の少なくともいずれかの追加情報を含む。ここで、更新情報に含まれるカテゴリやカテゴリに含まれる単語等の追加情報は、グラフのノード及び/又はエッジの追加に係る情報であるともいえる。
そして、更新情報受付処理部15は、受け付けた更新情報を、データ記憶装置4に登録する。
また、更新情報には、例えば、作業空間WSの内容及び/又は目的に係る情報を含まれ、更新情報受付処理部15は、更新情報に含まれる作業空間WSの内容及び/又は目的に係る情報に基づいて作業空間WSに属性を付与する。なお、更新情報受付処理部15は、ユーザが作業空間WSの属性を入力することで受け付けてもよい。そして、更新情報受付処理部15は、属性を作業空間WSに関連付ける。
【0029】
グラフ更新部16は、更新情報受付処理部15が受け付けた更新情報を用いて空のグラフを更新した更新後グラフを生成する。また、グラフ更新部16は、更新情報受付処理部15が受け付けた更新後グラフに対する更新情報を用いて、更新後グラフに対してさらに更新をする。そして、グラフ更新部16は、更新後グラフをデータ記憶装置4に登録する。
【0030】
指定受付部17は、作業空間一覧出力部12が出力した属性や空間作業名の指定を、ユーザ端末6から受け付ける。
作業空間提供部18は、指定受付部17が受け付けた指定に対応する作業空間WSを、ユーザ端末6に出力する。
【0031】
記憶部30は、制御部10が各種の処理を実行するために必要なプログラム、データ等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶領域である。
記憶部30は、プログラム記憶部31と、ユーザ情報記憶部32と、履歴記憶部33とを備える。
プログラム記憶部31は、各種のプログラムを記憶する記憶領域である。プログラム記憶部31は、グラフ共有プログラム31aを記憶している。グラフ共有プログラム31aは、上述した制御部10の各機能を実行するためのプログラムである。なお、上記の各プログラムは、一例である。したがって、グラフ共有プログラム31aを、上述した制御部10の各機能を複数のプログラムによって実現してもよい。
【0032】
ユーザ情報記憶部32は、グラフ共有サーバ1が提供するサービスを利用するユーザに関する情報を記憶する記憶領域である。
ユーザ情報記憶部32は、例えば、ユーザIDをキーとして、ユーザ名と、認証情報等との項目を記憶する。
認証情報は、例えば、ログインで用いられるパスワードや、ユーザの生体情報等である。
【0033】
履歴記憶部33は、グラフ共有サーバ1へのアクセス等、処理に関する履歴を記憶する記憶領域である。
履歴記憶部33は、例えば、日時と、ユーザIDと、履歴情報との項目を対応付けて記憶する。
履歴情報は、グラフ共有サーバ1での処理に関する履歴情報である。
通信IF部39は、データ記憶装置4及びユーザ端末6との間での通信を行うためのインタフェースである。
【0034】
〔データ記憶装置4〕
図2に示すデータ記憶装置4は、グラフ共有サーバ1がユーザ端末6から受信した更新情報であって、作業空間WSにおけるグラフの作成に用いられる情報を記憶する。
データ記憶装置4は、作業空間記憶部41と、知識記憶部42と、グラフ記憶部43を記憶している。
作業空間記憶部41は、作業空間WSに係る情報を記憶する記憶領域である。
図3Aに、作業空間記憶部41の項目例を示す。
作業空間記憶部41は、作業空間IDと、名称と、内容/目的情報と、属性とを対応付けて記憶する。
作業空間IDは、作業空間WSを一意に識別する識別情報であり、例えば、グラフ共有サーバ1によって付与されるものである。
名称は、作業空間WSの名称であり、例えば、ユーザが指定する。
内容/目的情報は、作業空間WSの内容や目的に係る情報であり、例えば、ユーザが指定する。
属性は、作業空間WSのカテゴリであり、例えば、自動で付与されてもよいし、ユーザが付与してもよい。
【0035】
知識記憶部42は、知識情報を記憶する記憶領域である。
図3Bに、知識記憶部42の項目例を示す。
知識記憶部42は、知識IDと、作業空間IDと、知識情報とを対応付けて記憶する。
知識IDは、知識情報ごとに一意に付与される識別情報である。
作業空間IDは、知識IDに関連付けられた作業空間WSの識別情報である。
知識情報は、ユーザが入力する作業空間WSの知識に関する情報である。知識情報には、例えば、カテゴリやカテゴリに含まれる単語、カテゴリごとの関連情報等の情報を含む。
【0036】
グラフ記憶部43は、グラフに関する情報を記憶する記憶領域である。
図3Cに、グラフ記憶部43の項目例を示す。
グラフ記憶部43は、グラフIDと、作業空間IDと、グラフデータと、作成/更新日との各項目を有する。
グラフIDは、グラフを識別する識別情報である。グラフIDは、例えば、グラフ共有サーバ1がグラフを生成した際に、グラフ共有サーバ1の制御部10が一意になるように識別情報を付与してもよい。
作業空間IDは、グラフIDに対応する作業空間WSの識別情報である。
グラフデータは、グラフのデータそのものである。
作成/更新日は、グラフを作成し、及び、更新した日付である。
【0037】
データ記憶装置4は、複数の記憶装置(ノードという。)により、例えば、セキュリティや信頼性担保等の観点から改ざん防止機能を備えた台帳管理システム(例えばブロックチェーン)を構成する分散型ネットワークであってもよい。その場合、データ記憶装置4は、「ブロック」と呼ばれるデータの単位を一定時間ごとに生成し、鎖のように連結していくことによりデータを保管する。データ記憶装置4は、P2P(Peer to Peer)ネットワークを使用し、各記憶装置が台頭に直接通信を行う。鎖状に保存することによって、ブロック内のデータを一度記憶した場合、該データを遡及的に変更することができないようになっており、改ざん防止と安全性や信頼性が担保できる。複数の記憶装置は、例えば、複数のコンピュータやサーバ等であってよい。
【0038】
〔ユーザ端末6〕
図1に示すユーザ端末6は、各ユーザが使用する端末である。ユーザ端末6は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)である。ユーザ端末6は、その他、タブレット等の携帯端末であってもよい。
ユーザ端末6は、制御部と、記憶部と、通信IF部と、表示部と、入力部(いずれも図示せず)等とを備える。
【0039】
なお、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、グラフ共有サーバ1及びユーザ端末6は、いずれも制御部、記憶部等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0040】
〔処理の説明〕
次に、グラフ共有システム100における処理を説明する。
図4は、本実施形態に係るグラフ共有サーバ1におけるユーザアクセス処理を示すフローチャートである。
図5A及び図5Bは、本実施形態に係るユーザ端末6に出力される画面例を示す図である。
【0041】
ユーザ端末6は、グラフ共有サーバ1に対して接続し、例えば、ログインページ(図示せず)からユーザID等を入力することで、図4のステップS(以下、「ステップS」を単に「S」という。)11において、グラフ共有サーバ1の制御部10(ログイン処理部11)は、ログイン処理を行う。制御部10は、例えば、ユーザ情報記憶部32を参照して、ユーザを認証する。
ユーザが認証できると、S12において、制御部10(作業空間一覧出力部12)は、データ記憶装置4の作業空間記憶部41を参照して、属性を一覧にした作業空間一覧を生成し、生成した作業空間一覧をユーザ端末6に送信する。
なお、以降の処理において、制御部10は、処理の都度、処理に係る履歴を履歴記憶部33に登録するが、説明を省略する。
【0042】
図5Aに、ユーザ端末6に出力される作業空間一覧を含む画面60の例を示す。
図5Aの画面60は、属性一覧領域61と、新規空間リンク62と、ログアウトリンク63とを含む。
属性一覧領域61は、既に作成されている作業空間WSの属性を一覧で出力する。各属性にはリンクが付与されている。
新規空間リンク62は、新しく作業空間WSを作成する場合にユーザが選択する部材である。
ログアウトリンク63は、作業空間WSを用いたグラフ共有に係る処理を終了する場合にユーザが選択する部材である。
【0043】
図5Aの画面60において、属性一覧領域61にある1つの属性のリンクを選択する操作をユーザ端末6が受け付けると、制御部10は、次に、ユーザ端末6に出力されている画面を、図5Bの画面60に更新する。
図5Bの画面60は、属性一覧領域61に代えて名称一覧領域65が出力される。
名称一覧領域65は、選択がされた属性を有する作業空間記憶部41の名称を一覧で出力する。各名称にはリンクが付与されている。
【0044】
図4のS13において、制御部10(作成依頼受付部13)は、作業空間WSの作成依頼を受信したか否かを判断する。例えば、図5A図5Bの画面60において、新規空間リンク62が選択された場合に、制御部10は、作業空間WSの作成依頼を受信したと判断する。作業空間WSの作成依頼を受信した場合(S13:YES)には、制御部10は、処理をS14に移す。他方、作業空間WSの作成依頼を受信していない場合(S13:NO)には、制御部10は、処理をS15に移す。
S14において、制御部10は、作業空間作成処理を行う。作業空間作成処理については、後述する。その後、制御部10は、処理をS17に移す。
【0045】
S15において、制御部10(指定受付部17)は、作業空間WSの指定を受信したか否かを判断する。例えば、図5Aの画面60において、ユーザ端末6が属性一覧領域61にある1つの属性のリンクに対する選択操作を受け付け、次に出力される図5Bの更新された画面60において、ユーザ端末6が名称一覧領域65にある1つの名称のリンクに対する選択操作を受け付けると、ユーザ端末6は、指定をグラフ共有サーバ1に送信する。その結果、制御部10は、作業空間WSの指定を受信する。作業空間WSの指定を受信した場合(S15:YES)には、制御部10は、処理をS16に移す。他方、作業空間WSの指定を受信していない場合(S15:NO)には、制御部10は、処理をS17に移す。
S16において、制御部10は、作業空間提供処理を行う。作業空間提供処理については、後述する。その後、制御部10は、処理をS17に移す。
【0046】
S17において、制御部10は、ログアウトをするか否かを判断する。例えば、ユーザ端末6に出力されていた画面60等が閉じられる(クローズされる)ことで、制御部10は、ログアウトをすると判断する。また、例えば、図5A図5Bの画面60において、ログアウトリンク63を選択する操作を受け付けた場合に、制御部10は、ログアウトをすると判断する。ログアウトをする場合(S17:YES)には、制御部10は、本処理を終了する。他方、ログアウトをしない場合(S17:NO)には、制御部10は、処理をS12に移す。
【0047】
次に、作業空間作成処理について説明する。
図6は、本実施形態に係るグラフ共有サーバ1における作業空間作成処理を示すフローチャートである。
図7及び図8は、本実施形態に係る作業空間作成処理の具体例を示す図である。
図9Aは、本実施形態に係る作業空間作成処理の具体例による知識情報の例を示す図である。
図9Bは、本実施形態に係る作業空間作成処理の具体例によるグラフの例を示す図である。
【0048】
図6のS31において、制御部10(作業空間生成部14)は、新しい作業空間WSを生成し、空のグラフを配置した作業空間WSをユーザ端末6に出力する。
図7(A)に示すように、ユーザ端末6には、作業空間WSが出力される。例えば、作業空間WSには、ノード70aとノード70bとを含み、エッジ70cで結合されたグラフ70を有する。
そして、ノード70aに情報を入力(この例では、「登場人物」と入力)すると、次に、制御部10は、図7(B)に示す一覧71を出力するので、ユーザは、ノード70aの関連要素である単語(この例では、登場人物の名前)を、入力領域71aに入力し、追加ボタン71bを選択する操作をしていく。なお、関連要素の入力が終了した場合には、閉じるボタン71cを選択する操作をする。
関連要素を追加した後、さらに、図8(A)に示す一覧72に示すようなステータスに係る情報を入力させてるようにしてもよい。
【0049】
次に、ユーザは、図8(B)に示す作業空間WSに戻って、例えば、ノード70bに情報を入力(この例では、「呪文特技」と入力)すると、次に、制御部10は、図8(C)に示す一覧73を出力する。そこで、ユーザは、ノード70bの関連要素である単語(この例では、呪文や特技の名前等)を入力する操作をしていく。
さらに、ユーザは、グラフ70に対して新たなノードを追加し、エッジで新たなノードと、既に作成済のノードとを結合させる操作等をしてもよい。
【0050】
このような操作をユーザ端末6で行うことで、S32において、制御部10(更新情報受付処理部15)は、更新情報をユーザ端末6から受け付ける。更新情報には、作業空間WSの内容/目的に係る情報をも含む。
図6のS33において、制御部10(更新情報受付処理部15)は、更新情報に基づいて、作業空間WSに属性を付与する。また、制御部10(更新情報受付処理部15)は、作業空間記憶部41及び知識記憶部42にレコードを登録する。
【0051】
図9Aは、知識記憶部42に登録される知識情報の例を示す。知識情報は、関連要素部42aと、カテゴリ部42bと、関連付け部42cとを有する。
関連要素部42aは、ユーザが入力したカテゴリ部42bに対応する関連要素である単語を有する。
関連付け部42cは、カテゴリ部42bの関連付けをするものであり、グラフのエッジに対応する。
この知識情報は、作成するユーザによって、関連要素部42aと、カテゴリ部42bと、関連付け部42cとの各内容が異なるものが作成される。
【0052】
図6のS34において、制御部10(グラフ更新部16)は、知識記憶部42に記憶された更新情報を用いて空のグラフを更新した更新後グラフを生成する。そして、制御部10は、生成したグラフをグラフ記憶部43に登録する。
図9Bは、グラフ記憶部43に登録されるグラフ70の例を示す。
図6のS35において、制御部10は、生成した更新後グラフを、ユーザ端末6に出力する。その後、制御部10は、処理を図4のS17に移す。
【0053】
次に、空間作業提供処理について説明する。
図10は、本実施形態に係るグラフ共有サーバ1における空間作業提供処理を示すフローチャートである。
図11は、本実施形態に係るユーザ端末6での出力例を示す図である。
【0054】
図10のS41において、制御部10(作業空間提供部18)は、指定された作業空間WSをユーザ端末6に出力する。
例えば、図11に示すような見出し画面80を、ユーザ端末6に出力する。そして、ユーザがメニュー領域81から項目(例えば、「登場人物」の項目81a等)を選択することで、制御部10は、見出し画面80に対応する作業空間WS及び一覧71(図7(B)を参照。)を、ユーザ端末6に出力するようにしてもよい。
【0055】
図10のS42において、制御部10(更新情報受付処理部15)は、更新情報をユーザ端末6から受け付ける。ここでのユーザ端末6による操作等は、図6のS32が更新情報をユーザ端末6から受け付ける際のユーザ端末6による操作等と同様である。
S43において、制御部10(更新情報受付処理部15)は、更新情報に基づいて、知識記憶部42のレコードを更新する。ユーザアクセス処理は、様々なユーザが行うことができるため、知識記憶部42の知識情報は、様々なユーザが入力した情報が反映されたものになる。
【0056】
S44において、制御部10(グラフ更新部16)は、知識記憶部42に記憶された更新情報を用いて更新後グラフをさらに更新する。そして、制御部10は、生成したグラフをグラフ記憶部43に登録する。グラフ記憶部43のグラフは、様々なユーザが知識情報を登録することで、大きなグラフへと成長していく。
S45の処理は、図7のS35の処理と同様である。その後、制御部10は、処理を図4のS17に移す。
【0057】
このように、あるユーザが最初にグラフを作成し、その後、様々なユーザがグラフを更新することで成長したグラフは、様々なユーザに使用させることも可能である。当該グラフは、ユーザであれば誰でも自由に使用させてもよいし、利用料を支払うことで使用させるようにしてもよい。利用料を支払って使用させる場合には、当該利用料の少なくとも一部を、当該グラフを作成又は更新したユーザに分配してもよい。そのようにすれば、ユーザが知識を登録するインセンティブになり得る。
【0058】
このように、本実施形態のグラフ共有サーバ1によれば、以下のような効果がある。
(1)グラフを作成するための作業空間WSを生成して空のグラフを配置し、ユーザ端末6から更新情報を受信してデータ記憶装置4に登録し、データ記憶装置4に登録した更新情報を用いて空のグラフを更新した更新後グラフを生成する。
よって、グラフを作成するための環境を、ユーザに提供することができる。また、空のグラフを配置するので、ユーザが情報を登録しやすい環境を構築できる。さらに、ユーザ端末6から受信した更新情報を用いて空のグラフを更新した更新後グラフを生成するので、ユーザにグラフを提供することができ、新たな発見を得られやすいものにできる。
(2)ユーザ端末6から作業空間WSの作成依頼を受信し、受信した作成依頼に基づいて作業空間WSを生成する。
よって、ユーザの要求に対応して、グラフを作成するための作業空間WSを生成することができる。
【0059】
(3)ユーザ端末6から作業空間WSの内容及び/又は目的に係る情報を含む更新情報を受信し、受信した作業空間WSの内容及び/又は目的に係る情報に基づいて作業空間WSに属性を付与し、付与した属性を、作業空間WSに関連付ける。
よって、グラフを作成するための作業空間WSに、ユーザが入力した作業空間WSの内容及び/又は目的に係る情報から得られる属性を関連付けることができる。よって、属性によって作業空間WSの内容及び/又は目的を把握できる。
【0060】
(4)ユーザ端末6に属性を出力し、ユーザ端末6から属性の指定を受信し、受信した属性を有する作業空間WSを、ユーザ端末6に提供する。
よって、ユーザは、ユーザ端末6に出力された属性を指定することで、指定した属性が関連付けられた作業空間WSを得ることができる。そして、作業空間WSには、指定に対応したグラフが出力されるので、ユーザは、指定した作業空間WSに対応したグラフを確認することができる。
【0061】
(5)生成された更新後グラフに対する更新情報をユーザ端末6から受信してデータ記憶装置4に登録し、登録した更新情報を用いて更新後グラフを生成する。
よって、作業空間WSに既にあるグラフに対してさらに更新することができ、グラフを成長させることができる。
(6)更新情報としてノード及び/又はエッジの追加に係る情報を、ユーザ端末6から受信する。
よって、受信した更新情報を用いてグラフの生成をしやすいものにできる。
【0062】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0063】
(変形形態)
(1)本実施形態では、例として、ナレッジグラフのノードやエッジそのものを、作業空間に登録し、知識記憶部に登録する更新情報をユーザが入力するものを例に説明したが、これに限定されない。ユーザが入力するインタフェースとしては、上記の説明で用いた方法は、一例にすぎない。
【0064】
(2)本実施形態では、作業空間に1つのグラフを作成し、それを更新するものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、グラフ共有サーバの制御部(グラフ生成手段)は、作成途中のグラフをコピーして新たなグラフを作成することで、作業空間に複数の異なるグラフを作成する等をしてもよい。
【0065】
(3)本実施形態では、グラフ共有サーバ1に接続されたデータ記憶装置4に、各種のデータを記憶するものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、グラフ共有サーバの記憶部に、各種のデータを記憶していてもよい。
【0066】
(4)本実施形態では、ゲームに活用するものを一例に説明したが、これに限定されず、様々なジャンルに活用できる。ジャンルごとにコミュニティが形成され、コミュニティには、そのジャンルに興味のある人が知り得る情報を入力することで、知識量が多くなり、新たな発見を得られるものにできる。そして、新たな発見が得られるものができると、当該システムの利用者も増加し、活用の場が広がることが期待できる。
【符号の説明】
【0067】
1 グラフ共有サーバ
4 データ記憶装置
6 ユーザ端末
10 制御部
12 作業空間一覧出力部
13 作成依頼受付部
14 作業空間生成部
15 更新情報受付処理部
16 グラフ更新部
17 指定受付部
18 作業空間提供部
30 記憶部
31a グラフ共有プログラム
32 ユーザ情報記憶部
33 履歴記憶部
41 作業空間記憶部
42 知識記憶部
43 グラフ記憶部
60 画面
70 グラフ
71,72,73 一覧
80 見出し画面
100 グラフ共有システム
WS 作業空間
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11