(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024954
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 1/0076 20190101AFI20250214BHJP
F24F 13/20 20060101ALI20250214BHJP
F24F 8/192 20210101ALI20250214BHJP
F24F 11/75 20180101ALI20250214BHJP
F24F 11/79 20180101ALI20250214BHJP
B03C 3/02 20060101ALI20250214BHJP
B03C 3/36 20060101ALI20250214BHJP
B03C 3/41 20060101ALI20250214BHJP
B03C 3/74 20060101ALI20250214BHJP
B03C 3/68 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
F24F1/0076
F24F1/0007 401E
F24F8/192
F24F11/75
F24F11/79
B03C3/02 C
B03C3/36 A
B03C3/41 A
B03C3/74 Z
B03C3/68 Z
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129358
(22)【出願日】2023-08-08
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VERILOG
(71)【出願人】
【識別番号】316011466
【氏名又は名称】日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000420
【氏名又は名称】弁理士法人MIP
(72)【発明者】
【氏名】赤津 佑芽
(72)【発明者】
【氏名】サイ カヨウ
【テーマコード(参考)】
3L051
3L260
4D054
【Fターム(参考)】
3L051BC01
3L260AB02
3L260BA07
3L260BA08
3L260BA09
3L260FA07
3L260FA08
3L260FB12
3L260FC16
3L260FC22
4D054AA13
4D054BA02
4D054BB02
4D054BC30
4D054CA18
4D054DA20
4D054EA11
4D054EA16
4D054EA24
(57)【要約】
【課題】空気調和機を提供すること。
【解決手段】空気調和機100は、室内機10を備える。室内機10は、筐体に形成された、被空調空間の空気を吸い込む吸込口h0,h1,h2と、筐体に形成され、被空調空間へ空気を吹き出す吹出口h4と、吸込口h0,h1,h2と吹出口h4との間に設けられる熱交換器12と、熱交換器12より空気の上流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第1の電極部21a~21dを有する第1のイオン発生機21と、熱交換器12より空気の下流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第2の電極部22aを有する第2のイオン発生機22とを備え、第1の電極部21a~21dのイオン放出先に、接地された部材12が配置され、第2の電極部22aの出力電圧は、第1の電極部21a~21dの出力電圧より小さいことを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内機を備える空気調和機であって、
前記室内機は、
筐体に形成された、被空調空間の空気を吸い込む吸込口と、
前記筐体に形成され、前記被空調空間へ空気を吹き出す吹出口と、
前記吸込口と前記吹出口との間に設けられる熱交換器と、
前記熱交換器より空気の上流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第1の電極部を有する第1のイオン発生機と、
前記熱交換器より空気の下流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第2の電極部を有する第2のイオン発生機と
を備え、前記第1の電極部のイオン放出先に、接地された部材が配置され、前記第2の電極部の出力電圧は、前記第1の電極部の出力電圧より小さいことを特徴とする、空気調和機。
【請求項2】
前記第1の電極部の出力電圧は、6.5kVより大きい、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記第1の電極部の出力電圧は、制約上の上限値である、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記第1の電極部の出力電圧は、10kVである、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記第2の電極部の出力電圧は、6.5kV以下である、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記第2の電極部は、ブラシ電極である、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記第2の電極部のイオン放出方向には、金属部材を備える風向板が配置される、請求項6に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記ブラシ電極は、カーボンブラシ電極である、請求項6に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記第2の電極部の出力電圧は、4.7kV以下である、請求項7に記載の空気調和機。
【請求項10】
接地された前記部材は、前記熱交換器であり、前記第2のイオン発生機の対向電極は、前記熱交換器であり、前記熱交換器に収集された浮遊物質は、前記熱交換器の凍結洗浄により洗い流される、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項11】
前記第2の電極部と前記金属部材との距離は、37mm以上確保されている、請求項7に記載の空気調和機。
【請求項12】
前記筐体内に備えられる前記熱交換器および電気品箱は、接地される、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項13】
前記室内機は、
前記被空調空間から前記筐体内に空気を吸い込み、前記被空調空間へ空気を吹き出すファン
を備え、前記空気調和機の制御装置は、前記第2の電極部が放電している間、前記ファンの回転数を1200rpm以上に設定することを特徴とする、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項14】
前記空気調和機の制御装置は、前記第2の電極部が放電している間、上下風向板の角度を最大風量が確保できる角度に設定する、請求項1に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気清浄機能を備える空気調和機が提供されている。空気調和機の空気清浄方式としては、電気集塵方式が知られており、この電気集塵方式では、イオン発生機から放出した電荷(例えば負電荷、マイナスイオン)により空気中の浮遊物質(塵、ほこり)を帯電させ、アースを接続している集塵部(例えば熱交換器)に浮遊物質を集める。空気清浄適用面積の拡大が求められているが、電極に印加する電圧に対する制約があり、電極の数を増やしても期待ほど性能が向上しないなどがあり、空気清浄能力を向上させる技術の開発が望まれていた。また、イオン発生機の配置によっては、イオン発生機から放出され、風にのって運ばれた電荷(負電荷、マイナスイオン)が、近傍にある部材に帯電してしまい、その部材に塵やほこりが付着してしまうという問題も発生する。
【0003】
上記空気調和機の空気清浄機能に関連し、特開平11-63542号公報(特許文献1)は、風量を低下させることなく装置の汚れを防ぎ、空調性能を長期に亘って維持することを目的とした空気調和装置を開示する。特許文献1の空気調和機においては、そのケーシング内部の空気通路において、第1マイナスイオン発生部がファンの上流に設けられ、第2マイナスイオン発生部が室内熱交換器の上流に設けられ、第1マイナスイオン発生部で生じるマイナスイオンによって吸入空気中の浮遊物質が負に帯電され、第2マイナスイオン発生部で生じるマイナスイオンによって室内熱交換器が負に帯電され、これにより、電気的な斥力により上記浮遊物質が室内熱交換器に付着しないようにしている。
【0004】
しかしながら、依然として、空気清浄能力を向上およびイオン発生機の近傍にある部材への帯電を防止する観点からは充分ではなく、空気清浄能力の向上を図るとともに、イオン発生機の近傍にある部材への帯電を防止する技術の開発が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、上記点に鑑みてなされたものであり、空気清浄能力の向上およびイオン発生機の近傍にある部材への帯電の防止の両立が可能な空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示では、上記課題を解決するために、下記特徴を有する空気調和機が提供される。本空気調和機は、室内機を備え、室内機は、筐体に形成された、被空調空間の空気を吸い込む吸込口と、筐体に形成され、被空調空間へ空気を吹き出す吹出口と、吸込口と吹出口との間に設けられる熱交換器とを備える。室内機は、さらに、熱交換器より空気の上流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第1の電極部を有する第1のイオン発生機と、熱交換器より空気の下流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第2の電極部を有する第2のイオン発生機とを備える。第1の電極部のイオン放出先に、接地された部材が配置される。ここで、第2の電極部の出力電圧は、第1の電極部の出力電圧より小さいことを特徴とする。
【0008】
その他、本願が開示する課題、およびその解決手段は、発明を実施するための形態の欄および図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0009】
上記構成により、空気清浄能力の向上およびイオン発生機の近傍にある部材への帯電の防止を両立することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態による空気調和機が備える室内機、室外機およびリモートコントローラ(以下、単にリモコンという。)の正面図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態による空気調和機の冷媒回路を示す説明図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態による空気調和機が備える室内機の側断面構成図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態による空気調和機が備える室内機における空気清浄機能を実現する回路構成を説明する図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態による空気調和機が備える室内機における吹出口側イオン発生機22の周辺を拡大して示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態による空気調和機の機能ブロック図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態による空気調和機が実行する、空気清浄モード時の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明の実施形態は、以下に説明する具体的な実施形態に限定されるものではない。なお、図面において、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
【0012】
本開示は、空気調和機を対象とする。本発明の実施形態による空気調和機は、室内機を備え、室内機は、筐体に形成された、被空調空間の空気を吸い込む吸込口と、筐体に形成され、被空調空間へ空気を吹き出す吹出口と、吸込口と吹出口との間に設けられる熱交換器とを備える。本発明の実施形態による空気調和機において、室内機は、さらに、熱交換器より空気の上流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第1の電極部を有する第1のイオン発生機と、熱交換器より空気の下流側に配置され、放電によりイオンを発生させる第2の電極部を有する第2のイオン発生機とを備え、ここで、第1の電極部のイオン放出先に、接地された部材が配置され、第2の電極部の出力電圧は、第1の電極部の出力電圧より小さいことを特徴とする。これにより、熱交換器より空気の下流側に配置される第2のイオン発生機の出力電圧を小さくして、そのイオン放出先の帯電を防止しながら、熱交換器より空気の上流側に配置される第1のイオン発生機の出力電圧を大きくして、空気清浄能力を確保し、ひいては空気清浄能力の向上およびイオン発生機の近傍にある部材への帯電の防止の両立を図る。
【0013】
好ましい実施形態においては、第1の電極部の出力電圧は、6.5kVより大きい。より好ましい実施形態では、第1の電極部の出力電圧は、(例えば設計上の)制約上の上限値である。特定の実施形態では、第1の電極部の出力電圧は、10kVである。
【0014】
好ましい実施形態において、第2の電極部の出力電圧は、6.5kV以下である。これにより、イオン放出先の帯電された部材に人が触れた場合でも、人が過度の刺激を知覚する可能性を低減することができる。好ましい実施形態において、第2の電極部は、ブラシ電極であり、より好ましくは、ブラシ電極は、カーボンブラシ電極である。また、特定の実施形態においては、第2の電極部のイオン放出方向には、金属部材を備える風向板が配置される。第2のイオン発生機の出力電圧を第1のイオン発生機よりも低くすることにより、風向板に金属部品を配置することができる。この特定の実施形態において、第2の電極部の出力電圧は、好ましくは、4.7kV以下である。出力電圧を4.7kV以下とすることにより、イオン放出方向に金属部材を備える風向板が配置される場合において、イオン放出先の帯電された部材に人が触れた場合でも、人が過度の刺激を知覚する可能性を低減することができる。また、好ましい実施形態において、第2の電極部の出力電圧は、第1の電極部の出力電圧の半分以下の電圧である。
【0015】
好ましい実施形態において、接地された部材は、熱交換器であり、第2のイオン発生機の対向(接地)電極は、熱交換器であり、熱交換器に収集された浮遊物質は、熱交換器の凍結洗浄により洗い流される。
【0016】
好ましい実施形態において、第2の電極部と金属部材との距離は、37mm以上確保されている。第2の電極部および金属部材を充分に離すことにより、風向板へのイオンの帯電を好適に防止することができる。
【0017】
特定の実施形態において、筐体内に備えられる熱交換器および電気品箱は、接地される。これにより、負電荷が筐体に付着している状態で、筐体に人が触れても、人が過度の刺激を知覚する可能性を低減することができる。
【0018】
好ましい実施形態において、室内機は、被空調空間から筐体内に空気を吸い込み、被空調空間へ空気を吹き出すファンを備え、空気調和機の制御装置は、第2の電極部が放電している間、ファンの回転数を、1200rpm以上に設定することを特徴とする。イオンと金属とのクーロン力よりも、ファンの風でイオンを空間に押出す力を大きくすることにより、イオン放出先への帯電の前に風の力で空間にイオンを放出させ、接地されない部材への帯電を防止することができる。
【0019】
好ましい実施形態において、空気調和機の制御装置は、第2の電極部が放電している間、上下風向板の角度を最大風量が確保できる角度に設定する。最大風量が確保できる角度とし、空間内により多くイオンを放出することで、空気清浄能力を向上させることができる。
【0020】
以下、
図1~
図7を参照しながら、本発明の実施形態による空気調和機の一例として、1つの室内機および1つの室外機を含み構成され、空気清浄機能を備える空気調和機100を一例として説明する。
【0021】
図1は、本実施形態による空気調和機100が備える室内機10、室外機30およびリモコン40の正面図である。空気調和機100は、冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)で冷媒を循環させることによって、空気調和(以下、空調ともいう)を行う機器である。
図1に示すように、空気調和機100は、室内(被空調空間)に設置される室内機10と、屋外に設置される室外機30と、利用者によって操作されるリモコン40とを備える。
【0022】
室内機10は、リモコン送受信部10aを備える。リモコン送受信部10aは、赤外線通信などによって、リモコン40との間で所定の信号を送受信する。例えば、リモコン送受信部10aは、運転指令、停止指令、設定温度の変更指令、運転状態の変更指令、タイマの設定指令などの信号をリモコン40から受信する。また、リモコン送受信部10aは、室内温度の検出値などをリモコン40に送信する。
【0023】
なお、
図1では省略しているが、室内機10と室外機30とは冷媒配管を介して接続されるとともに、通信線を介して接続される。
【0024】
図2は、本実施形態による空気調和機100の冷媒回路Qを示す説明図である。なお、
図2の実線矢印は、暖房運転時における冷媒の流れを示している。また、
図2の破線矢印は、冷房運転時における冷媒の流れを示している。
図2に示すように、室内機10は、室内熱交換器12と、室内ファン14とを備える。室外機30は、圧縮機31と、室外熱交換器32と、室外ファン33と、室外膨張弁34と、四方弁35とを備える。
【0025】
室内熱交換器12は、伝熱管を通流する冷媒と室内空気との熱交換が行われる熱交換器である。室内ファン14は、例えば、円筒状のクロスフローファンであり、室内ファンモータによって駆動される。
【0026】
圧縮機31は、圧縮機モータ31aの駆動によって、低温低圧のガス冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒として吐出する機器である。室外熱交換器32は、その伝熱管を通流する冷媒と室外ファン33から送り込まれる外気との間で熱交換が行われる熱交換器である。
【0027】
室外ファン33は、室外ファンモータ33aの駆動によって、室外熱交換器32に外気を送り込むファンであり、室外熱交換器32の付近に設置される。室外膨張弁34は、「凝縮器」(室外熱交換器32および室内熱交換器12の一方)で凝縮した冷媒を減圧する機能を有している。なお、室外膨張弁34において減圧された冷媒は、「蒸発器」(室外熱交換器32および室内熱交換器12の他方)に導かれる。
【0028】
四方弁35は、空気調和機100の運転状態に応じて、冷媒の流路を切り替える弁である。すなわち、冷房運転時(破線矢印を参照)には、圧縮機31、室外熱交換器32(凝縮器)、室外膨張弁34および室内熱交換器12(蒸発器)が、四方弁35を介して環状に順次接続されてなる冷媒回路Qにおいて、冷凍サイクルで冷媒が循環する。
【0029】
また、暖房運転時(実線矢印を参照)には、圧縮機31、室内熱交換器12(凝縮器)、室外膨張弁34および室外熱交換器32(蒸発器)が、四方弁35を介して環状に順次接続されてなる冷媒回路Qにおいて、冷凍サイクルで冷媒が循環する。さらに、上述する本実施形態における、内部加熱動作の際には、暖房運転時と同様の冷媒回路Qにおいて、冷凍サイクルで冷媒が循環し得る。
【0030】
すなわち、圧縮機31、「凝縮器」、室外膨張弁34および「蒸発器」を順次に介して、冷凍サイクルで冷媒が循環する冷媒回路Qにおいて、上記「凝縮器」および「蒸発器」の一方は、室外熱交換器32であり、他方は、室内熱交換器12である。
【0031】
図3は、本実施形態による空気調和機100が備える室内機10の側断面構成を示す図である。
図3に示すように、室内機10は、筐体11と、室内熱交換器12と、ドレンパン13と、室内ファン14と、筐体ベース15と、フィルタ16a,16bと、前面パネル17と、上下風向板19と、左右風向板(
図3では省略されている)とを備えている。
【0032】
室内熱交換器12は、複数のフィンと、それらのフィンを貫通する複数の伝熱管とを有している。また、室内熱交換器12は、前側室内熱交換器12aと、後側室内熱交換器12bとに分かれている。前側室内熱交換器12aは、室内ファン14の前側に配置される。一方、後側室内熱交換器12bは、室内ファン14の後側に配置される。前側室内熱交換器12aの上端部と、後側室内熱交換器12bの上端部とが接続される。
【0033】
ドレンパン13は、室内熱交換器12の凝縮水を受けるものであり、前側室内熱交換器12aの下方に配置される。なお、ドレンパン13に落下した水は、ドレンホースを介して外部に排出される。
【0034】
室内ファン14は、例えば、円筒状のクロスフローファンであり、室内熱交換器12の付近に配置される。室内ファン14は、複数のファンブレードと、これらのファンブレードが設置される仕切板と、駆動源である室内ファンモータとを備えている。
【0035】
筐体ベース15には、室内熱交換器12や室内ファン14などの機器が設置される。これらを化粧枠で覆い、化粧枠の前面に前面パネル17を取り付けることにより、筐体ベース15、化粧枠、前面パネル17からなる筐体11が構成される。室内空気は、室内機10の筐体11に形成された空気吸込口h0から取り込まれる。フィルタ16aは、前側の空気吸込口h1に向かう空気から塵埃を除去するものであり、室内熱交換器12の前側に設置される。フィルタ16bは、上側の空気吸込口h2に向かう空気から塵埃を除去するものであり、室内熱交換器12の上側に設置される。
【0036】
前面パネル17は、前側のフィルタ16aを覆うように設置されるパネルであり、下端を軸として前側に回動可能になっている。なお、前面パネル17が回動しない構成であってもよい。
【0037】
上下風向板19は、室内ファン14の回転に伴って室内に吹き出される空気の上下方向の流れを調整する板状部材である。上下風向板19は、空気吹出口h4の付近に配置され、上下風向板用モータによって上下方向に回動するようになっている。上下風向板19は、また、空気吹出口h4を開閉するよう制御される。
【0038】
その他、
図3では省略されているが、室内ファン14の回転に伴って、室内に吹き出される空気の左右方向の流れを調整する板状部材である左右風向板が設けられる。左右風向板は、吹出風路h3に配置され、左右風向板用モータによって左右方向に回動するようになっている。
【0039】
筐体11に形成された空気吸込口h0および空気吸込口h1,h2と空気吹出口h4との間には、室内熱交換器12が配置される。筐体11に形成された空気吸込口h0および空気吸込口h1,h2を介して吸い込まれた空気は、室内熱交換器12の伝熱管を通流する冷媒と熱交換し、熱交換した空気が吹出風路h3に導かれる。この吹出風路h3を通流する空気は、左右風向板および上下風向板19によって所定方向に導かれ、筐体11に形成された空気吹出口h4を介して室内に吹き出される。
【0040】
本実施形態による空気調和機100の室内機10は、空気清浄機能を提供するために、室内熱交換器12の空気吸込口h0,h1,h2側に配置される吸込口側イオン発生機21と、室内熱交換器12の空気吹出口h4側に配置される吹出口側イオン発生機22とを備える。
【0041】
吸込口側イオン発生機21は、前面パネル17の裏側、室内熱交換器12(より具体的には前側室内熱交換器12a)の空気の流れ上流側に設けられており、電極部での放電によりマイナスイオンを発生させる。吹出口側イオン発生機22は、ドレンパン13の下方で、室内熱交換器12(より具体的には前側室内熱交換器12a)の空気の流れ下流側の空気吹出口h4の近傍に設けられており、電極部での放電によりマイナスイオンを発生させる。吸込口側イオン発生機21および吹出口側イオン発生機22は、説明する実施形態における、第1のイオン発生機および第2のイオン発生機を構成し、これらのイオン発生機21,22を用いて空気清浄機能を実現する。
【0042】
本実施形態による空気調和機100で採用される空気清浄方式は、電気集塵方式であり、この電気集塵方式では、空気中の浮遊物質(塵やホコリ)に電荷(例えば、負電荷、マイナスイオン)を帯電させ、接地されている集塵部で浮遊物質を捕集する。説明する実施形態において、室内熱交換器12が、接地された対向電極として機能し、吸込口側イオン発生機21および吹出口側イオン発生機22の両方のための集塵部として機能する。室内熱交換器12に収集された浮遊物質(塵やホコリ)は、室内熱交換器12の凍結洗浄により洗い流される。ここで、室内機10側で行われる凍結洗浄は、空気調和機100の室内熱交換器12を凍結・着霜させ、蓄積させた霜を融解させ、生じた水で汚れを洗い流す機能をいう。運転停止後、所定の条件を満たしたことに応答して、自動ファン掃除とともに室内機凍結洗浄が動作される。
【0043】
なお、説明する実施形態では、室内熱交換器12が集塵部として機能するものとし、かかる構成は、室内凍結洗浄を備える空気調和機100において好適である。しかしながら、必ずしも室内熱交換器12で浮遊物質を捕集することに限定されるものではない。他の実施形態では、空気清浄用フィルタを設けて、空気清浄用フィルタが、空気中の浮遊物質を捕集してもよい。
【0044】
ここで、吸込口側イオン発生機21が放出したイオンが向かうイオン放出先の一部は、接地された室内熱交換器12であり、帯電による影響は小さい。一方、吹出口側イオン発生機22が放出したイオンが向かうイオン放出先は、
図3で描かれているように、上下風向板19であり、これは、接地されていない(接地することが困難である)ため、帯電する可能性がある。特に、上下風向板19にステンレスや銅などの金属や合金などの金属材料が用いられる場合は、より帯電が生じ易い傾向がある。そして、帯電により、上下風向板19に塵やホコリが付着してしまう可能性がある。
【0045】
図4は、本発明の実施形態による空気調和機100が備える室内機10における空気清浄機能を実現する回路構成20を示す。
図4に示す回路構成20には、吸込口側イオン発生機21の電極部21a~21dと、吹出口側イオン発生機22の電極部22aと、対向電極としての室内熱交換器12と、第1の高圧直流電源18aと、第2の高圧直流電源18bとを含み構成される。
【0046】
図4に示すように、吸込口側イオン発生機21の電極部21a~21dと、吹出口側イオン発生機22の電極部22aとには、それぞれ別個の高圧電源18a,18bによる異なる電圧が印加される。第1の高圧直流電源18aは、吸込口側イオン発生機21の電極部21a~21dと室内熱交換器12との間で第1の高電圧を印加する。第2の高圧直流電源18bは、吹出口側イオン発生機22の電極部22aと室内熱交換器12との間で第2の高電圧を印加する。
【0047】
ここで、空気清浄能力を高めることを検討すると、イオン発生機21,22の電極部21a~21d,22aの出力電圧を大きくすることにより、空気清浄能力の向上が期待される。一方で、一般に接地することが難しい上下風向板19の帯電を防止する観点から、少なくとも吹出口側イオン発生機22の出力電圧を考慮する必要がある。また、吸込口側イオン発生機21についても、イオン放出先の一部が室内熱交換器12であり、帯電による影響は小さいものの、無制限に出力電圧を高めることができるものではなく、設計上一定の上限がある。
【0048】
そこで、本実施形態においては、空気清浄能力の向上およびイオン発生機(特に吹出口側イオン発生機22)の近傍にある部材(特に上下風向板19)への帯電の防止を両立するべく、吹出口側イオン発生機22の電極部22aの出力電圧が、吸込口側イオン発生機21の電極部21a~21dの出力電圧より小さくなるように構成される。吹出側出力電圧を吸込側出力電圧より小さく維持し、吸込側出力電圧を大きくすることにより、上下風向板19への帯電を防止するとともに、設計上充分な空気清浄能力を確保することが可能となる。
【0049】
図4に例示する吸込口側イオン発生機21は、4つの電極部21a~21dを備えており、4つの電極部21a~21dは、それぞれ、好ましくは、ブラシ型電極であり、より好ましくは、カーボンブラシ電極である。カーボンブラシ電極を採用することにより、放出イオン量を増加させることができる。室内熱交換器12が接地されるとして、それ基準(0V)として、吸込口側イオン発生機21の電極部21a~21dの出力電圧は、第1の高電圧に設定されており、第1の高電圧は、好ましくは、6.5kVより大きく、制約上の上限値または上限値に近い値であることが好ましく、具体例としては、10kVである。なお、吸込口側イオン発生機21の電極部21a~21dが、負電荷(マイナスイオン)を放出する電極として構成される場合は、負の高電圧が印加されるため、電極部21a~21dの電位は、好ましくは-6.5kVより低い電位となり、具体的では-10kVとなる。上記電圧が電極部21a~21dに印加されて、コロナ放電領域に達すると、負極性に帯電し、クーロン力とイオン風によって、帯電された浮遊物質は、室内熱交換器12に引き寄せられ、捕集される。
【0050】
一方、
図4に示す吹出口側イオン発生機22は、単一の電極部22aを備え、電極部22aは、好ましくは、針電極ではなくブラシ型電極であり、より好ましくは、カーボンブラシ電極である。カーボンブラシ電極を採用することによって、同様に、放出イオン量を増加させることができる。放出されるイオン個数は、例えば、従来の針電極では、1本、4.53×10
6個程度であるのに対し、カーボンブラシ電極では、15000本で、6.8×10
6個程度となり、約1.5倍のイオン発生量となる。室内熱交換器12が接地されるとして、それ基準として、吹出口側イオン発生機22の電極部22aの出力電圧は、第2の高電圧に設定されており、第2の高電圧は、好ましくは、6.5kV以下であり、上下風向板19などイオン放出先に金属材料が配置される場合は、4.7kV以下であることが好ましい。吹出口側イオン発生機22の電極部22aの出力電圧を6.5kV以下、イオン放出先に金属材料が配置される場合は、4.7kV以下とすることにより、イオン放出先の上下風向板19に人が触れた場合でも、人が過度の刺激を知覚する可能性を低減することができる。なお、吹出口側イオン発生機22の電極部22aは、吸込口側イオン発生機21と同様に、負電荷(マイナスイオン)を放出する電極として構成される場合、負の高電圧が印加されるため、好ましくは、-6.5kVより高い電位となり、具体例では-4.7kVとなる。上記電圧が電極部22aに印加されて、コロナ放電領域に達すると、負極性に帯電し、クーロン力とイオン風によって、帯電された浮遊物質は、室内熱交換器12に引き寄せられ、捕集られる。
【0051】
図4に示すように、本実施形態において、接地される部材は、室内熱交換器12であり、吹出口側イオン発生機22の対向(接地)電極も、室内熱交換器12である。室内熱交換器12のほか、電気品箱も接地される。これにより、マイナスイオンが筐体11に付着している状態で人が触れた場合でも、人が過度の刺激を知覚する可能性を低減することができる。
【0052】
このように、吸込口側イオン発生機21のイオン放出先の一部は接地ありの部材(室内熱交換器12)となり、帯電による影響は少ないが、吹出口側イオン発生機22のイオン放出先の一部は、アースなしの部材(上下風向板19)のため、帯電する。そのため、吸込口側の出力電圧>吹出口側の出力電圧にすることによって、より好ましくは、吹出口側の出力電圧を、吸込口側の出力電圧の半分以下の電圧とする(吸込口側の出力電圧/2>吹出口側の出力電圧)ことによって、上記の帯電対策を行いつつ、空気清浄能力を確保することができる。特に、吹出口側イオン発生機22の出力電圧を吸込口側イオン発生機21よりも低くすることにより、風向板に金属部品を使用することができるようになる。
【0053】
なお、上記実施形態では、吸込口側イオン発生機21の電極部21a~21dの数を4つとしているが、特に限定されるものではない。ただし、費用対効果の観点からは、3~5が好ましく、4がより好ましい。また、吹出口側イオン発生機22を別途設けることの方が、例えば吸込口側イオン発生機21の電極部数を4つから6つに増やすよりも効果が高い。これは、距離が離れた場所にイオン発生機が設けられるため、お互いに干渉しあわず、能力が高まったものと考えられる。そのため、空気清浄能力がさらに求められる場合は、吹出口側イオン発生機を追加で設けてもよい。
【0054】
図5は、本発明の実施形態による空気調和機100が備える室内機10における吹出口側イオン発生機22の周辺を示す拡大図である。
図5において、マイナスイオンの放出方向は、扇型Bで示されているところ、
図5で示すように、吹出口側イオン発生機22の電極部22aは、室内機10の風の空気吹出口h4に対して、凡そ垂直に負電荷(マイナスイオン)を放出するよう構成される。ここで、吹出口側イオン発生機22の電極部22aの先にある筐体部分には、スリットSが設けられ、マイナスイオンは、スリットSの間から放出される。スリットSの奥に電極部22aを配置する構成により、電極部22aに使用者が容易に触ることがないようにされている。
【0055】
ここで、電極部22aの先端部と、上下風向板19の金属部品との距離Lは、一定以上確保することが望ましく、より具体的には37mm以上の距離を確保することが望ましい。これは、電極部22aの先端部と金属部品との距離が近すぎると、上下風向板19に想定以上のイオンが帯電するためである。
【0056】
以下、
図6および
図7を参照しながら、本実施形態による空気調和機の空気清浄モード時の動作を含めて、各種動作について、説明する。
図6は、本発明の実施形態による空気調和機の機能ブロック図である。
図6に示す室内機10は、上記構成のほかに、撮像部23と、環境検出部24と、室内制御回路25とを備える。
【0057】
撮像部23は、室内(被空調空間)を撮像するものであり、CCDセンサ(Charge Coupled Device)やCMOSセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を備える。この撮像部23の撮像結果に基づき、室内制御回路25によって、室内にいる人(在室者)が検出される。被空調空間に存在する人を検出することで、人の在室時間や、人の存在の有無、人数や位置、活動量に応じて、各運転を制御したり、メンテナンス運転の実施を制御したりすることが可能となる。
【0058】
環境検出部24は、室内の状態や室内機10の機器の状態を検出する機能を有し、室内温度センサ24aと、湿度センサ24bと、室内熱交換器温度センサ24cと、を備えている。室内温度センサ24aは、室内(被空調空間)の温度を検出するセンサである。室内温度センサ24aは、特に限定されるものではないが、フィルタ16a,16b(
図3を参照のこと。)よりも空気の吸込側に設置される。
【0059】
湿度センサ24bは、室内(被空調空間)の空気の湿度を検出するセンサであり、室内機10の所定位置に設置される。湿度センサ24bは、特に限定されるものではないが、室内温度センサ24aと同様の箇所に設置される。室内熱交換器温度センサ24cは、室内熱交換器12の温度を検出するセンサであり、室内熱交換器12に設置される。
【0060】
室内温度センサ24a、湿度センサ24bおよび室内熱交換器温度センサ24cの検出値は、室内制御回路25に出力される。室内温度センサ24a、湿度センサ24bおよび室内熱交換器温度センサ24c以外のセンサが設けられてもよい。
【0061】
室内制御回路25は、図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路を含んで構成される。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
【0062】
図6に示すように、室内制御回路25は、記憶部25aと、室内制御部25bと、を備えている。記憶部25aには、所定のプログラムのほか、撮像部23の撮像結果、環境検出部24の検出結果、リモコン送受信部10aを介して受信したデータなどが記憶される。室内制御部25bは、記憶部25aに記憶されているデータに基づいて、所定の制御を実行する。
【0063】
室外機30は、上記構成のほかに、室外温度センサ36と、室外制御回路37とを備える。室外温度センサ36は、室外の温度(外気温)を検出するセンサであり、室外機30の所定箇所に設置されている。なお、
図6では省略しているが、室外機30は、圧縮機31(
図2を参照のこと)の吸入温度、吐出温度、吐出圧力などを検出する各センサも備える。室外温度センサ36を含む各センサの検出値は、室外制御回路37に出力される。
【0064】
室外制御回路37は、図示はしないが、CPU、ROM、RAM、各種インタフェースなどの電子回路を含んで構成され、室内制御回路25と通信線を介して接続されている。
図6に示すように、室外制御回路37は、記憶部37aと、室外制御部37bとを備えている。記憶部37aには、所定のプログラムのほか、室外温度センサ36を含む各センサの検出値などが記憶される。室外制御部37bは、記憶部37aに記憶されているデータに基づいて、圧縮機モータ31a(つまり、圧縮機31)、室外ファンモータ33a、室外膨張弁34などを制御する。以下では、室内制御回路25および室外制御回路37をまとめて「制御部K」と参照する。制御部Kが、空気清浄モードを含めて各種運転モードの動作の制御を行う。
【0065】
図7は、本発明の実施形態による空気調和機100が実行する、空気清浄モード時の動作を示すフローチャートである。
図7に示す制御は、リモコン40などにより空気調和機100に空気清浄モードへの移行が指令されたことに応答して、ステップS100から開始される。ここで、空気清浄モードは、イオン発生機21,22からイオンを発生させ、室内熱交換器12で空気中の浮遊物質を捕集する動作を行う如何なるモードであってもよい。空気清浄動作専用のモードがあってもよいし、他の動作(例えば送風)に付随して空気清浄を行うモードがあってもよい。
【0066】
ステップS101では、制御部Kは、必要に応じて、四方弁、圧縮機などを制御して、室内熱交換器12を有する冷媒回路Qの動作を停止する。
【0067】
ステップS102では、制御部Kは、上下風向板19を開き、所定の開位置に設定する。好ましい実施形態においては、ステップS102では、制御部Kは、上下風向板19の角度を、筐体11で噴出される風の最大風量が確保できる角度にすることができる。これにより、被空調空間内に多くイオンを放出することで、空気清浄能力を向上させることができる。
【0068】
ステップS103では、制御部Kは、空気清浄モードの運転に際して、室内ファン14の回転数を、所定の回転数に設定することができる。好ましい実施形態では、制御部Kは、室内ファン14の回転数を、例えば、1200rpm以上、より好ましくは、1300rpm以上に設定することができる。上下風向板19にイオンが帯電する前に風の力で空間にイオンを放出することにより、イオンと金属とのクーロン力より室内ファン14の風でイオンを空間に押出す力が大きくなり、有利となる。ステップS104では、以降、空気清浄動作を継続する。
【0069】
以上説明したように、上述した実施形態によれば、空気清浄能力の向上およびイオン発生機の近傍にある部材への帯電の防止を両立することが可能な、空気調和機を提供することができる。
【0070】
なお、本発明の実施形態は、上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれ得る。例えば、上記した実施形態は、分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0071】
また上記の各構成、機能、処理部、処理手段等の一部または全部は、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。さらに、上記の各構成、機能等の一部または全部は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述された、プロセッサがそれぞれの機能を実現するコンピュータ実行可能なプログラムにより実現でき、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリなどの記憶装置、フレキシブルディスク、CD-ROM、CD-RW、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-RW、ブルーレイディスク、SD(登録商標)カード、MOなど装置可読な記録媒体に格納して、あるいは電気通信回線を通じて頒布することができる。
【0072】
また、さらに、上記の各構成、機能等の一部または全部は、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのプログラマブル・デバイス(PD)上に実装することができ、上記機能部をPD上に実現するためにPDにダウンロードする回路構成データ(ビットストリームデータ)、回路構成データを生成するためのHDL(Hardware Description Language)、VHDL(Very High Speed Integrated Circuits Hardware Description Language)、Verilog-HDLなどにより記述されたデータとして記録媒体により配布することができる。また制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0073】
10…室内機、10a…リモコン送受信部、12…室内熱交換器、13…ドレンパン、14…室内ファン、15…筐体ベース、16…フィルタ、17…前面パネル、19…上下風向板、18…高圧電源、19a…上下風向板用モータ、20…電気回路、21,22…イオン発生機、21a~21d,22a…電極部、23…撮像部、24…環境検出部、24a…室内温度センサ、24b…湿度センサ、24c…室内熱交換器温度センサ、25…室内制御回路、25a…記憶部、25b…室内制御部、30…室外機、31…圧縮機、31a…圧縮機モータ、32…室外熱交換器、33…室外ファン、33a…室外ファンモータ、34…室外膨張弁、35…四方弁、36…室外温度センサ、37…室外制御回路、37a…記憶部、37b…室外制御部、40…リモコン、100…空気調和機、h0,h1,h2…空気吸込口、h3…吹出風路、h4…空気吹出口、Q…冷媒回路