(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025026
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】インバータユニットおよび電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20250214BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H05K7/20 G
H05K7/20 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129461
(22)【出願日】2023-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】高野 信
(72)【発明者】
【氏名】竹内 裕治
【テーマコード(参考)】
5E322
5H770
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA05
5E322BB03
5H770AA21
5H770JA13Z
5H770JA17Z
5H770PA02
5H770PA05
5H770PA22
5H770QA01
5H770QA06
5H770QA22
5H770QA25
5H770QA28
(57)【要約】
【課題】インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することが可能なインバータユニットを提供する。
【解決手段】このインバータユニット100では、冷却空気流路22の出口22bは、インバータユニット本体10の背面側(Y2側)に配置された流路部20の背面側(Y2側)の面21aに配置されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体モジュールを含むインバータユニット本体と、
上下方向に沿って延びるとともに内部に前記半導体モジュールを冷却するための空気が通過する冷却空気流路を含み、前記インバータユニット本体の背面側に配置された流路部と、を備え、
前記流路部は、
前記半導体モジュールに接触するように前記冷却空気流路内に配置された放熱部材と、
前記冷却空気流路内において下方および上方の一方から他方に向かって空気を通過させるためのファンと、を含み、
前記冷却空気流路の出口は、前記流路部の背面側の面に配置されており、
前記冷却空気流路の前記出口の少なくとも一部は、前記インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、前記インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている、インバータユニット。
【請求項2】
前記流路部は、前記冷却空気流路内の空気を前記冷却空気流路の前記出口に導くガイド部材を含み、
前記ガイド部材の少なくとも一部は、前記インバータユニット本体の前記上面よりも下方で、かつ、前記インバータユニット本体の前記底面よりも上方に配置されている、請求項1に記載のインバータユニット。
【請求項3】
前記放熱部材は、上下方向において、前記冷却空気流路内の中央部に配置されており、
前記ガイド部材は、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって前記流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されており、
前記ガイド部材の前記放熱部材側の端部は、前記放熱部材の前記ガイド部材側の端部の近傍に配置されている、請求項2に記載のインバータユニット。
【請求項4】
前記ガイド部材は、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって前記流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されている、請求項3に記載のインバータユニット。
【請求項5】
前記ファンと、前記放熱部材と、前記ガイド部材とは、前記冷却空気流路内において、下方および上方の一方から他方に向かって、この順に並ぶように配置されている、請求項2に記載のインバータユニット。
【請求項6】
インバータユニットと、
前記インバータユニットを収容する筐体と、を備え、
前記インバータユニットは、
半導体モジュールを含むインバータユニット本体と、
上下方向に沿って延びるとともに内部に前記半導体モジュールを冷却するための空気が通過する冷却空気流路を含み、前記インバータユニット本体の背面側に配置された流路部と、を備え、
前記流路部は、
前記半導体モジュールに接触するように前記冷却空気流路内に配置された放熱部材と、
前記冷却空気流路内において下方および上方の一方から他方に向かって空気を通過させるためのファンと、を含み
前記冷却空気流路の出口は、前記流路部の背面側の面に配置されており、
前記冷却空気流路の前記出口の少なくとも一部は、前記インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、前記インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている、電力変換装置。
【請求項7】
前記インバータユニットは、前記筐体内において、上下方向に並ぶように複数設けられている、請求項6に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記筐体は、
前記筐体の前面側に配置された空気取込口と、
前記インバータユニットが収容されたユニット収容部と、
前記ユニット収容部よりも背面側に設けられた排気流路と、を含み、
前記インバータユニットの前記冷却空気流路に供給される空気は、前記空気取込口を介して前記筐体内に供給されるように構成されており、
前記インバータユニットの前記冷却空気流路の前記出口から排出される空気は、前記排気流路を介して前記筐体外に排出されるように構成されている、請求項6に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インバータユニットおよび電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体モジュールを冷却するための空気が通過する冷却空気流路を含む流路部を備えるインバータユニットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、半導体モジュールを冷却するための空気が通過する風洞を備えるインバータユニットが記載されている。上記特許文献1に記載のインバータユニットでは、風洞に取り込まれた空気は、風洞の内部において半導体モジュールが接触するように配置された放熱部材から熱を奪って高温になり、風洞の上方から風洞の外部に排出される。上記特許文献1に記載のインバータユニットは、インバータ盤の筐体内の最上部に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1には記載されていないが、上記特許文献1に記載のようなインバータユニットは、電力変換装置の筐体内の最上部ではない位置に配置される場合が一般的である。この場合、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して風洞の上方から風洞の外部に排出された比較的高温の空気が、電力変換装置の筐体内においてインバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまう。このため、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することが可能な構成が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することが可能なインバータユニットおよび電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるインバータユニットは、半導体モジュールを含むインバータユニット本体と、上下方向に沿って延びるとともに内部に半導体モジュールを冷却するための空気が通過する冷却空気流路を含み、インバータユニット本体の背面側に配置された流路部と、を備え、流路部は、半導体モジュールに接触するように冷却空気流路内に配置された放熱部材と、冷却空気流路内において下方および上方の一方から他方に向かって空気を通過させるためのファンと、を含み、冷却空気流路の出口は、流路部の背面側の面に配置されており、冷却空気流路の出口の少なくとも一部は、インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている。
【0008】
この発明の第1の局面によるインバータユニットでは、上記のように、冷却空気流路の出口は、インバータユニット本体の背面側に配置された流路部の背面側の面に配置されている。これにより、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気を、流路部の背面側の面に配置された冷却空気流路の出口から流路部の背面側に排出することができる。その結果、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することができる。
【0009】
また、上記第1の局面によるインバータユニットでは、上記のように、冷却空気流路の出口の少なくとも一部は、インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている。これにより、冷却空気流路の出口の全てが、インバータユニット本体の上面よりも上方、または、インバータユニット本体の底面よりも下方に配置されている場合と比較して、冷却空気流路を含む流路部の上端部が、インバータユニット本体の上面よりも上方に突出するのと、冷却空気流路を含む流路部の下端部が、インバータユニット本体の底面よりも下方に突出するのとを抑制することができる。これにより、インバータユニットの高さが大きくなるのを抑制することができる。
【0010】
上記第1の局面によるインバータユニットにおいて、好ましくは、流路部は、冷却空気流路内の空気を冷却空気流路の出口に導くガイド部材を含み、ガイド部材の少なくとも一部は、インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている。このように構成すれば、ガイド部材の全てが、インバータユニット本体の上面よりも上方、または、インバータユニット本体の底面よりも下方に配置されている場合と比較して、ガイド部材を含む流路部の上端部が、インバータユニット本体の上面よりも上方に突出するのと、ガイド部材を含む流路部の下端部が、インバータユニット本体の底面よりも下方に突出するのとを抑制することができる。これにより、流路部がガイド部材を含む場合でも、インバータユニットの高さが大きくなるのを抑制することができる。
【0011】
上記流路部がガイド部材を含む構成において、好ましくは、放熱部材は、上下方向において、冷却空気流路内の中央部に配置されており、ガイド部材は、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されており、ガイド部材の放熱部材側の端部は、放熱部材のガイド部材側の端部の近傍に配置されている。このように構成すれば、ガイド部材が下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されているので、冷却空気流路内の空気を冷却空気流路の出口に効率良く導くことができる。また、ガイド部材の放熱部材側の端部が放熱部材のガイド部材側の端部の近傍に配置されている分、ガイド部材の放熱部材とは反対側の端部を、上下方向において冷却空気流路内の中央部に配置された放熱部材側に位置させることができる。これにより、ガイド部材が下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されている場合であっても、ガイド部材の少なくとも一部が、インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている構成を容易に実現することができる。
【0012】
上記ガイド部材が下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜する構成において、好ましくは、ガイド部材は、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されている。このように構成すれば、ガイド部材が複数の部材から構成される場合、ガイド部材が複雑な形状を有する部材から構成される場合等と比較して、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜するガイド部材を容易に製造することができる。
【0013】
上記流路部がガイド部材を含む構成において、好ましくは、ファンと、放熱部材と、ガイド部材とは、冷却空気流路内において、下方および上方の一方から他方に向かって、この順に並ぶように配置されている。このように構成すれば、冷却空気流路内においてファンが放熱部材よりも上流側に配置されるので、ファンを通過する空気を比較的低温にすることができる。これにより、ファンが比較的高温の空気に晒されることにより劣化するのを抑制することができる。
【0014】
また、上記目的を達成するために、この発明の第2の局面による電力変換装置は、インバータユニットと、インバータユニットを収容する筐体と、を備え、インバータユニットは、半導体モジュールを含むインバータユニット本体と、上下方向に沿って延びるとともに内部に半導体モジュールを冷却するための空気が通過する冷却空気流路を含み、インバータユニット本体の背面側に配置された流路部と、を備え、流路部は、半導体モジュールに接触するように冷却空気流路内に配置された放熱部材と、冷却空気流路内において下方および上方の一方から他方に向かって空気を通過させるためのファンと、を含み、冷却空気流路の出口は、流路部の背面側の面に配置されており、冷却空気流路の出口の少なくとも一部は、インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている。
【0015】
この発明の第2の局面による電力変換装置では、上記のように、上記第1の局面によるインバータユニットと同様に、冷却空気流路の出口は、インバータユニット本体の背面側に配置された流路部の背面側の面に配置されている。これにより、上記第1の局面によるインバータユニットと同様に、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することができる。
【0016】
また、上記第2の局面による電力変換装置では、上記のように、上記第1の局面によるインバータユニットと同様に、冷却空気流路の出口の少なくとも一部は、インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されている。これにより、上記第1の局面によるインバータユニットと同様に、インバータユニットの高さが大きくなるのを抑制することができる。
【0017】
上記第2の局面による電力変換装置において、好ましくは、インバータユニットは、筐体内において、上下方向に並ぶように複数設けられている。このように構成すれば、一のインバータユニットの上方に他のインバータユニットが配置されるので、半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することが可能な構成を、効果的に適用することができる。
【0018】
上記第2の局面による電力変換装置において、好ましくは、筐体は、筐体の前面側に配置された空気取込口と、インバータユニットが収容されたユニット収容部と、ユニット収容部よりも背面側に設けられた排気流路と、を含み、インバータユニットの冷却空気流路に供給される空気は、空気取込口を介して筐体内に供給されるように構成されており、インバータユニットの冷却空気流路の出口から排出される空気は、排気流路を介して筐体外に排出されるように構成されている。このように構成すれば、インバータユニットの冷却空気流路の出口から流路部の背面側に排出された空気を、インバータユニットが収容されたユニット収容部よりも背面側に設けられた排気流路を介して筐体外に排出することができる。これにより、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを確実に抑制することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、上記のように、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニットの上方に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することが可能なインバータユニットおよび電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態による電力変換装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態による電力変換装置のYZ平面に沿った断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるインバータユニットを示す斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるインバータユニットのYZ平面に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1~
図5を参照して、本発明の一実施形態によるインバータユニット100および電力変換装置150の構成について説明する。電力変換装置150は、プラント等において電力を変換するための装置である。
【0023】
(電力変換装置の全体構成)
図1に示すように、電力変換装置150は、インバータユニット100と、インバータユニット100以外の電気機器110(
図2参照)と、インバータユニット100、インバータユニット100以外の電気機器110、等を収容する筐体120と、を備える。
【0024】
以下の説明では、筐体120の左右方向、前後方向および上下方向を、それぞれ、X方向、Y方向およびZ方向とする。また、筐体120の左右方向(X方向)において、左側(左方)および右側(右方)を、それぞれ、X1側およびX2側とする。また、筐体120の前後方向(Y方向)において、前面側および背面側を、それぞれ、Y1側およびY2側とする。また、筐体120の上下方向(Z方向)において、上側(上方)および下側(下方)を、それぞれ、Z1側およびZ2側とする。
【0025】
インバータユニット100は、筐体120内において、上下方向(Z方向)に並ぶように複数設けられている。また、インバータユニット100は、筐体120内において、左右方向(X方向)に並ぶように複数設けられている。具体的には、X方向に並ぶ複数(
図1では、5つ)のインバータユニット100の組が、Z方向に並ぶように複数列(
図1では、2列)配置されている。なお、インバータユニット100がX方向に並ぶ個数は、5つ以外でもよいし、インバータユニット100がZ方向に並ぶ列数(個数)は、2列(2つ)以外でもよい。
【0026】
図2に示すように、インバータユニット100以外の電気機器110は、たとえば、リアクトル111、配線用遮断器112、制御電源、等である。
【0027】
<筐体の構成>
図1に示すように、筐体120は、箱形状を有する。筐体120は、金属製である。
【0028】
図2に示すように、筐体120は、ユニット収容部121と、排気流路122と、を含む。ユニット収容部121は、筐体120内において、Y1側に配置されている。ユニット収容部121には、インバータユニット100、配線用遮断器112、制御電源、等が収容されている。排気流路122は、筐体120内において、ユニット収容部121よりも背面側(Y2側)に設けられている。排気流路122には、リアクトル111等が収容されている。ユニット収容部121と排気流路122とは、X方向およびZ方向に沿って延びる仕切り板125により仕切られている。なお、インバータユニット100は、ユニット収容部121において、仕切り板125とY方向に隣接するように配置されている。
【0029】
筐体120は、ユニット収容部121のY1側に配置され、ユニット収容部121に対してY1側に開閉可能な前面扉123を含む。ユーザは、前面扉123をY1側に開くことにより、ユニット収容部121に収容されたインバータユニット100、配線用遮断器112、制御電源、等にアクセスすることが可能である。
【0030】
筐体120は、筐体120の前面側(Y1側)に配置された空気取込口123aを含む。具体的には、ユニット収容部121のY1側に配置された前面扉123には、ユニット収容部121と筐体120外との間で通気可能に構成された空気取込口123aが形成されている。
図1に示すように、空気取込口123aは、前面扉123をY方向に貫通する複数の孔から構成されている。
【0031】
図2に示すように、筐体120は、筐体120の上端部に配置された空気排出口124aを含む。具体的には、筐体120の天板124において、排気流路122に対応する位置には、排気流路122と筐体120外とで通気可能な空気排出口124aが形成されている。空気排出口124aは、天板124をZ方向に貫通する1つの孔から構成されている。なお、空気排出口124aは、天板124をZ方向に貫通する複数の孔から構成されていてもよい。
【0032】
(インバータユニットの構成)
図3に示すように、インバータユニット100は、インバータユニット本体10と、インバータユニット本体10の背面側(Y2側)に配置された流路部20と、を備える。
【0033】
<インバータユニット本体の構成>
図4に示すように、インバータユニット本体10は、基板11と、半導体モジュール12と、コンデンサ13と、を含む。
【0034】
図3に示すように、インバータユニット本体10は箱形状を有する。
図4に示すように、インバータユニット本体10内には、基板11、半導体モジュール12、コンデンサ13、等が収容されている。
【0035】
基板11は、電子部品が配置された部品配置面を有するプリント基板である。基板11は、部品配置面がZ方向に沿って延びるように配置されている。
【0036】
半導体モジュール12は、電力を変換するためのスイッチング素子等を含む。半導体モジュール12は、基板11のY2側の部品配置面に配置されている。半導体モジュール12は、Z方向において、インバータユニット本体10の中央部に配置されている。
【0037】
コンデンサ13は、平滑用のコンデンサである。コンデンサ13は、基板11のY1側の部品配置面に配置されている。コンデンサ13は、Z方向において、インバータユニット本体10の上部に配置されている。なお、コンデンサ13は、Z方向において、インバータユニット本体10の中央部または下部に配置されていてもよい。
【0038】
<流路部の構成>
図4に示すように、流路部20は、流路筐体21と、冷却空気流路22と、放熱部材23と、ファン24と、ガイド部材25と、を含む。
【0039】
図5に示すように、流路筐体21は、Y2側の面21aと、X1側の面21bと、X2側の面21cと、Y1側の第1の面21dと、Y1側の第2の面21eと、を含む。Y2側の面21a、X1側の面21b、X2側の面21c、Y1側の第1の面21d、および、Y1側の第2の面21eは、平板形状を有する。
【0040】
Y2側の面21aと、X1側の面21bと、X2側の面21cと、Y1側の第1の面21dと、Y1側の第2の面21eとは、一体的に形成されている。具体的には、Y2側の面21aは、X方向およびZ方向に沿って延びる。X1側の面21bは、Y方向およびZ方向に沿って延びる。X1側の面21bのY2側の端部は、Y2側の面21aのX1側の端部と接続されている。X2側の面21cは、Y方向およびZ方向に沿って延びる。X2側の面21cのY2側の端部は、Y2側の面21aのX2側の端部と接続されている。Y1側の第1の面21dは、X方向およびZ方向に沿って延びる。Y1側の第1の面21dのX1側の端部は、X1側の面21bのY1側の端部と接続されている。Y1側の第2の面21eは、X方向およびZ方向に沿って延びる。Y1側の第2の面21eのX2側の端部は、X2側の面21cのY2側の端部と接続されている。なお、Y1側の第1の面21dのX2側の端部と、Y1側の第2の面21eのX1側の端部とは、X方向に離間している。
【0041】
Y1側の第1の面21dおよびY1側の第2の面21eの各々は、インバータユニット本体10のY2側の面10aに締結部材等により取り付けられている。すなわち、流路筐体21は、インバータユニット本体10のY2側に締結部材等により取り付けられている。
【0042】
Y2側の面21aは、筐体120の仕切り板125(
図2参照)に隣接するように配置されている。
図2に示すように、筐体120の仕切り板125には、X方向から見て、後述する冷却空気流路22の出口22bとオーバラップする位置に、開口125aが形成されている。
【0043】
図4に示すように、冷却空気流路22は、上下方向(Z方向)に沿って延びるとともに内部に半導体モジュール12を冷却するための空気が通過するように構成されている。具体的には、
図5に示すように、冷却空気流路22は、流路筐体21のY2側の面21a、X1側の面21b、X2側の面21c、Y1側の第1の面21dおよびY1側の第2の面21eと、インバータユニット本体10のY2側の面10aとによって、Z方向に沿って延びる筒状に構成された空間である。
【0044】
図4に示すように、冷却空気流路22の入口22aは、Z方向に沿って延びる筒状に構成された冷却空気流路22のZ2側の開口である。すなわち、冷却空気流路22の入口22aは、流路部20の下端部に配置されている。
【0045】
冷却空気流路22の出口22bは、インバータユニット本体10の背面側(Y2側)に配置された流路部20(流路筐体21)の背面側(Y2側)の面21aに配置されている。
図3に示すように、冷却空気流路22の出口22bは、流路筐体21のY2側の面21aをY方向に貫通する複数の孔から構成されている。なお、冷却空気流路22の出口22bは、流路筐体21のY2側の面21aをY方向に貫通する1つの孔から構成されていてもよい。
【0046】
図4に示すように、冷却空気流路22の出口22bの全体は、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方(Z1側)に配置されている。すなわち、冷却空気流路22の出口22bの少なくとも一部は、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方(Z1側)に配置されている。具体的には、冷却空気流路22の出口22bの上端部は、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)に配置されている。また、冷却空気流路22の出口22bの下端部は、Z方向において、インバータユニット本体10の中央よりもZ1側に配置されている。
【0047】
ファン24と、放熱部材23と、ガイド部材25とは、冷却空気流路22内において、下方(Z2側)から上方(Z1側)に向かって、この順に並ぶように配置されている。すなわち、ファン24と、放熱部材23と、ガイド部材25とは、冷却空気流路22内において、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方に向かって、この順に並ぶように配置されている。
【0048】
放熱部材23は、上下方向(Z方向)において、冷却空気流路22内の中央部に配置されている。放熱部材23は、金属製である。放熱部材23には、熱伝導率が比較的高い金属(たとえば、アルミ)が用いられる。放熱部材23は、基台部23aと、複数のフィン23bと、を含む。基台部23aは、X方向およびZ方向に延びる板状を有する。
図5に示すように、複数のフィン23bは、基台部23aからY2側に向かって突出するとともに、Y方向およびZ方向に延びる板状を有する。すなわち、冷却空気流路22を通過する空気は、複数のフィン23b同士の間の隙間をZ方向に沿って通過する。
【0049】
放熱部材23は、半導体モジュール12に接触するように冷却空気流路22内に配置されている。具体的には、Z方向において、インバータユニット本体10の背面側(Y2側)の面10aのうちの、半導体モジュール12が配置される位置には、Y方向に貫通する貫通孔が形成されている。そして、放熱部材23の基台部23aのY1側の面は、半導体モジュール12のY2側の面と接触している。これにより、半導体モジュール12から発生した熱は、放熱部材23の基台部23aを介して複数のフィン23bに伝達される。そして、複数のフィン23b同士の間をZ方向に沿って通過する空気により、複数のフィン23bが冷却される。これが繰り返されることにより、半導体モジュール12から発生した熱が放熱される。すなわち、半導体モジュール12が冷却される。
【0050】
図4に示すように、ファン24は、冷却空気流路22内の下部に配置されている。ファン24は、冷却空気流路22内において下方(Z2側)から上方(Z1側)に向かって空気を通過させるために設けられている。すなわち、ファン24は、冷却空気流路22内において下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方に向かって空気を通過させるために設けられている。ファン24は、上下方向(Z方向)に向かって空気が通過するように配置されている。具体的には、ファン24は、回転軸が上下方向(Z方向)に沿うように配置されている。
【0051】
ガイド部材25は、上下方向(Z方向)において、冷却空気流路22内の上部に配置されている。ガイド部材25は、冷却空気流路22内の空気を冷却空気流路22の出口22bに導くために設けられている。ガイド部材25は、流路筐体21とは別体として構成されている。なお、ガイド部材25は、流路筐体21と一体的に構成されていてもよい。
【0052】
ガイド部材25は、下方(Z2側)から上方(Z1側)にいくにしたがって冷却空気流路22(流路部20)の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜するように配置されている。すなわち、ガイド部材25は、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方にいくにしたがって冷却空気流路22(流路部20)の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜するように配置されている。
【0053】
ガイド部材25は、下方(Z2側)から上方(Z1側)にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されている。すなわち、ガイド部材25は、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されている。
【0054】
ガイド部材25の全ては、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方(Z1側)に配置されている。すなわち、ガイド部材25の少なくとも一部は、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方(Z1側)に配置されている。具体的には、ガイド部材25のZ1側の端部25aは、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)に配置されている。また、ガイド部材25のZ2側の端部25bは、放熱部材23のZ1側の端部23cの近傍に配置されている。すなわち、ガイド部材25の放熱部材23側(Z2側)の端部25bは、放熱部材23のガイド部材25側(Z1側)の端部23cの近傍に配置されている。
【0055】
(インバータユニットの半導体モジュールを冷却するための空気の流れ)
図2に示すように、インバータユニット100の冷却空気流路22に供給される空気は、空気取込口123aを介して筐体120内に供給されるように構成されている。具体的には、ファン24が駆動されることにより、筐体120外の空気が、前面扉123に形成された空気取込口123aを介して、筐体120内(インバータユニット100が収容されたユニット収容部121)に供給される。
【0056】
ユニット収容部121に供給された空気は、流路部20の下端部に配置された冷却空気流路22の入口22aから、冷却空気流路22内に供給される。冷却空気流路22内に供給された空気は、冷却空気流路22内において、ファン24と、放熱部材23とを、この順に、Z2側からZ1側に向かって通過する。冷却空気流路22内に供給された空気は、放熱部材23を通過する間に、半導体モジュール12(
図4参照)から発生した熱によって比較的高温となる。放熱部材23を通過した比較的高温の空気は、ガイド部材25により、Z2側からZ1側に向かう方向から、Y1側からY2側に向かう方向に曲げられ、流路部20のY2側の面21a(
図4参照)に配置された冷却空気流路22の出口22bに導かれる。
【0057】
インバータユニット100の冷却空気流路22の出口22bから排出される空気は、排気流路122を介して筐体120外に排出されるように構成されている。具体的には、冷却空気流路22の出口22bから排出された比較的高温の空気は、ユニット収容部121と排気流路122とを仕切る仕切り板125に形成された開口125aを介して、排気流路122に排出される。排気流路122に排出された比較的高温の空気は、排気流路122内を、Z2側からZ1側に向かって通過した後、筐体120の天板124に形成された空気排出口124aを介して、筐体120外に排出される。なお、筐体120外に排出された比較的高温の空気は、筐体120の上方に配置された排出ガイド部材130内を通過した後、排出ガイド部材130内から、排出ガイド部材130外に、Y1方向およびY2方向に排出される。なお、排出ガイド部材130は、筐体120の上方に設けられていなくてもよい。
【0058】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0059】
本実施形態では、上記のように、冷却空気流路22の出口22bは、インバータユニット本体10の背面側(Y2側)に配置された流路部20の背面側の面21aに配置されている。これにより、インバータユニット100の半導体モジュール12を冷却して比較的高温になった空気を、流路部20の背面側の面21aに配置された冷却空気流路22の出口22bから流路部20の背面側に排出することができる。その結果、インバータユニット100の半導体モジュール12を冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニット100の上方(Z1側)に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することができる。
【0060】
また、本実施形態では、上記のように、冷却空気流路22の出口22bの少なくとも一部は、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方(Z1側)に配置されている。これにより、冷却空気流路22の出口22bの全てが、インバータユニット本体10の上面10bよりも上方、または、インバータユニット本体10の底面10cよりも下方に配置されている場合と比較して、冷却空気流路22を含む流路部20の上端部が、インバータユニット本体10の上面10bよりも上方に突出するのと、冷却空気流路22を含む流路部20の下端部が、インバータユニット本体10の底面10cよりも下方に突出するのとを抑制することができる。これにより、インバータユニット100の高さが大きくなるのを抑制することができる。
【0061】
また、本実施形態では、上記のように、流路部20は、冷却空気流路22内の空気を冷却空気流路22の出口22bに導くガイド部材25を含む。そして、ガイド部材25の少なくとも一部は、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方(Z1側)に配置されている。これにより、ガイド部材25の全てが、インバータユニット本体10の上面10bよりも上方、または、インバータユニット本体10の底面10cよりも下方に配置されている場合と比較して、ガイド部材25を含む流路部20の上端部が、インバータユニット本体10の上面10bよりも上方に突出するのと、ガイド部材25を含む流路部20の下端部が、インバータユニット本体10の底面10cよりも下方に突出するのとを抑制することができる。これにより、流路部20がガイド部材25を含む場合でも、インバータユニット100の高さが大きくなるのを抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態では、上記のように、放熱部材23は、上下方向(Z方向)において、冷却空気流路22内の中央部に配置されている。そして、ガイド部材25は、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜するように配置されている。また、ガイド部材25の放熱部材23側の端部25bは、放熱部材23のガイド部材25側の端部23cの近傍に配置されている。これにより、ガイド部材25が下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されているので、冷却空気流路22内の空気を冷却空気流路22の出口22bに効率良く導くことができる。また、ガイド部材25の放熱部材23側の端部25bが放熱部材23のガイド部材25側の端部23cの近傍に配置されている分、ガイド部材25の放熱部材23とは反対側の端部25bを、上下方向において冷却空気流路22内の中央部に配置された放熱部材23側に位置させることができる。これにより、ガイド部材25が下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されている場合であっても、ガイド部材25の少なくとも一部が、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方に配置されている構成を容易に実現することができる。
【0063】
また、本実施形態では、上記のように、ガイド部材25は、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されている。これにより、ガイド部材25が複数の部材から構成される場合、ガイド部材25が複雑な形状を有する部材から構成される場合等と比較して、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側から背面側に向かうように傾斜するガイド部材25を容易に製造することができる。
【0064】
また、本実施形態では、上記のように、ファン24と、放熱部材23と、ガイド部材25とは、冷却空気流路22内において、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方に向かって、この順に並ぶように配置されている。これにより、冷却空気流路22内においてファン24が放熱部材23よりも上流側に配置されるので、ファン24を通過する空気を比較的低温にすることができる。これにより、ファン24が比較的高温の空気に晒されることにより劣化するのを抑制することができる。
【0065】
また、本実施形態では、上記のように、インバータユニット100は、筐体120内において、上下方向(Z方向)に並ぶように複数設けられている。これにより、一のインバータユニット100の上方(Z1側)に他のインバータユニット100が配置されるので、半導体モジュール12を冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニット100の上方(Z1側)に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを抑制することが可能な構成を、効果的に適用することができる。
【0066】
また、本実施形態では、上記のように、筐体120は、筐体120の前面側(Y1側)に配置された空気取込口123aと、インバータユニット100が収容されたユニット収容部121と、ユニット収容部121よりも背面側(Y2側)に設けられた排気流路122と、を含む。そして、インバータユニット100の冷却空気流路22に供給される空気は、空気取込口123aを介して筐体120内に供給されるように構成されている。また、インバータユニット100の冷却空気流路22の出口22bから排出される空気は、排気流路122を介して筐体120外に排出されるように構成されている。これにより、インバータユニット100の冷却空気流路22の出口22bから流路部20の背面側に排出された空気を、インバータユニット100が収容されたユニット収容部121よりも背面側に設けられた排気流路122を介して筐体120外に排出することができる。これにより、インバータユニット100の半導体モジュール12を冷却して比較的高温になった空気が、インバータユニット100の上方(Z1側)に配置される他の電気機器に熱的な影響を及ぼしてしまうのを確実に抑制することができる。
【0067】
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0068】
たとえば、上記実施形態では、インバータユニット100の冷却空気流路22に供給される空気は、筐体120の前面側(Y1側)に配置された空気取込口123aを介して筐体120内に供給されるように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、インバータユニットの冷却空気流路に供給される空気は、上記空気取込口以外の部分を介して筐体内に供給されるように構成されていてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、インバータユニット100の冷却空気流路22の出口22bから排出される空気は、インバータユニット100が収容されたユニット収容部121よりも背面側(Y2側)に設けられた排気流路122を介して筐体120外に排出されるように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、インバータユニットの冷却空気流路の出口から排出される空気は、上記排気流路以外の部分を介して筐体外に排出されるように構成されていてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、インバータユニット100は、筐体120内において、上下方向(Z方向)に並ぶように複数設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、インバータユニットは、筐体内において、上下方向に並ばないように複数設けられていてもよいし、複数設けられていなくてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、インバータユニット100は、筐体120内において、左右方向(X方向)に並ぶように複数設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、インバータユニットは、筐体内において、左右方向に並ばないように複数設けられていてもよいし、複数設けられていなくてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、ファン24と、放熱部材23と、ガイド部材25とは、冷却空気流路22内において、下方(Z2側)から上方(Z1側)に向かって、この順に並ぶように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ファンと、放熱部材と、ガイド部材とは、冷却空気流路内において、上方から下方に向かって、この順に並ぶように配置されていてもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、ファン24と、放熱部材23と、ガイド部材25とは、冷却空気流路22内において、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方に向かって、この順に並ぶように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ファンと、放熱部材と、ガイド部材とは、冷却空気流路内において、下方および上方の一方から他方に向かって、この順に並ぶように配置されていなくてもよい。たとえば、放熱部材と、ファンと、ガイド部材とは、冷却空気流路内において、下方および上方の一方から他方に向かって、この順に並ぶように配置されていてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、ファン24は、上下方向(Z方向)に向かって空気が通過するように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ファンは、前後方向に向かって空気が通過するように配置されていてもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、ガイド部材25は、下方(Z2側)から上方(Z1側)にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガイド部材は、上方から下方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されていてもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、ガイド部材25は、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜する単一の平板部材から構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガイド部材25は、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側から背面側に向かうように傾斜する部分を含むのであれば、複数の部材から構成されていてもよいし、複雑な形状を有する部材から構成されていてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、ガイド部材25は、下方(Z2側)から上方(Z1側)にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜するように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガイド部材は、上方から下方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されていてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、ガイド部材25は、下方(Z2側)および上方(Z1側)の一方から他方にいくにしたがって流路部20の前面側(Y1側)から背面側(Y2側)に向かうように傾斜するように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガイド部材は、下方および上方の一方から他方にいくにしたがって流路部の前面側から背面側に向かうように傾斜するように配置されていなくてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、ガイド部材25の放熱部材23側の端部25bは、放熱部材23のガイド部材25側の端部25bの近傍に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガイド部材の放熱部材側の端部は、放熱部材のガイド部材側の端部の近傍に配置されていなくてもよい。
【0080】
また、上記実施形態では、ガイド部材25の少なくとも一部は、インバータユニット本体10の上面10bよりも下方(Z2側)で、かつ、インバータユニット本体10の底面10cよりも上方(Z1側)に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガイド部材は、インバータユニット本体の上面よりも下方で、かつ、インバータユニット本体の底面よりも上方に配置されていなくてもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、流路部20は、冷却空気流路22内の空気を冷却空気流路22の出口22bに導くガイド部材25を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、流路部は、冷却空気流路内の空気を冷却空気流路の出口に導くガイド部材を含まなくてもよい。その場合、インバータユニットの半導体モジュールを冷却して比較的高温になった空気が流路部の上方に排出されないように、流路部は、冷却空気流路の入口および出口以外に開口を有さないように構成されていることが好ましい。
【符号の説明】
【0082】
10 インバータユニット本体
10b (インバータユニット本体の)上面
10c (インバータユニット本体の)底面
12 半導体モジュール
20 流路部
21a (流路部の)背面側の面
22 冷却空気流路
22b (冷却空気流路の)出口
23 放熱部材
23c (放熱部材の)ガイド部材側の端部
24 ファン
25 ガイド部材
25b (ガイド部材の)放熱部材側の端部
100 インバータユニット
120 筐体
121 ユニット収容部
122 排気流路
123a 空気取込口
150 電力変換装置