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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025099
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】検査装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/08 20060101AFI20250214BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
H05K13/08 U
H05K13/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129568
(22)【出願日】2023-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 功栄
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353AA02
5E353BB02
5E353CC01
5E353CC04
5E353CC13
5E353CC17
5E353EE26
5E353EE62
5E353JJ02
5E353KK11
5E353LL03
5E353LL04
5E353LL06
5E353QQ23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】人工知能技術を用いた基板の外観を検査において、適正な教師データを用いて機械学習する。
【解決手段】検査装置は、基板と実装部品との平面方向の第1ずれ量の最大許容値、及び基板と部品との回転方向の第2ずれ量の最大許容値が入力される入力部と、第1ずれ量及び第2ずれ量の各最大許容値の一方のずれ量の最大許容値に基づいて、補正部により補正された他方のずれ量の最大許容値に基づいて、第1ずれ量及び第2ずれ量のそれぞれが異なる教師画像を作成する教師画像作成部と、第1ずれ量と第2ずれ量の組合わせが第1条件を満たす教師画像と満たさない教師画像とにラベルを付与するラベル付与部と、ラベル付与された教師画像に基づいて、実装状態の良否を出力とする学習モデルを生成する機械学習部と、撮像された対称基板の画像を取得する対象画像取得部と、対象画像を学習モデルに入力して、実装状態の良否を判定結果を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と前記基板に実装される部品との平面方向のずれ量を示す第1ずれ量の最大許容値、及び前記基板と前記部品との回転方向のずれ量を示す第2ずれ量の最大許容値が入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記第1ずれ量の最大許容値及び前記第2ずれ量の最大許容値一方のずれ量の最大許容値に基づいて、他方のずれ量の最大許容値を補正する補正部と、
前記補正部により補正された前記ずれ量の最大許容値に基づいて、前記第1ずれ量及び前記第2ずれ量のそれぞれが異なる複数の教師画像を作成する教師画像作成部と、
前記第1ずれ量と前記第2ずれ量との組み合わせが第1条件を満たす前記教師画像と前記第1条件を満たさない前記教師画像とに異なるラベルを付与するラベル付与部と、
前記ラベルが付与された前記教師画像に基づいて、前記部品が実装された前記基板の画像を入力とし、前記部品の実装状態の良否を出力とする学習モデルを生成する機械学習部と、
カメラにより撮像された前記部品が実装された前記基板の画像を示す対象画像を取得する対象画像取得部と、
前記対象画像を前記学習モデルに入力して、前記部品の実装状態の良否を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果を出力する出力部と、を備える、
検査装置。
【請求項2】
前記基板の表面にランドが設けられ、
前記部品は、前記ランドに載るリードを有し、
前記ずれ量は、前記ランドと前記リードとのずれ量を含む、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記補正部は、予め定められている前記第1ずれ量の最大許容値と前記第2ずれ量の最大許容値との関係を示す相関データに基づいて、前記ずれ量の最大許容値を補正する、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記補正部は、前記第1ずれ量の最大許容値が大きいほど前記第2ずれ量の最大許容値が小さくなり、前記第2ずれ量の最大許容値が大きいほど前記第1ずれ量の最大許容値が小さくなるように、前記ずれ量の最大許容値を補正する、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
前記教師画像作成部は、前記補正部により補正された前記第1ずれ量の最大許容値及び前記第2ずれ量の最大許容値のそれぞれを基準として、良ラベルが付与されるべき複数の教師画像と、不良ラベルが付与されるべき複数の教師画像とを作成する、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項6】
前記補正部は、前記第1ずれ量が前記第1ずれ量の最大許容値以下であり、前記第2ずれ量が前記第2ずれ量の最大許容値以下である場合、前記良ラベルが付与されるべき教師画像が作成されるように、前記ずれ量の最大許容値を補正する、
請求項5に記載の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、部品が実装された後の基板の外観は、外観検査装置(AOI:Automated Optical Inspection)により検査される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-150495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人工知能(AI:Artificial Intelligence)技術を用いて基板の外観を検査する場合、教師あり学習により学習モデルを生成することが考えられる。教師あり学習においては、OKラベルが付与された教師データとNGラベルが付与された教師データとを用いて機械学習が実施される。教師データとして、生産ラインにおいて実際に生産された基板の画像データを使用することが考えられる。正常な基板の画像データにはOKラベルが付与され、異常な基板の画像データにはNGラベルが付与される。しかし、実際の生産ラインにおいて異常な基板が生産されることは稀である。そのため、実際に生産された基板から適正な教師データを収集することは困難である。
【0005】
本明細書で開示する技術は、人工知能技術を用いて基板の外観を検査する場合において、適正な教師データを用いて機械学習することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示する検査装置は、基板と基板に実装される部品との平面方向のずれ量を示す第1ずれ量の最大許容値、及び基板と部品との回転方向のずれ量を示す第2ずれ量の最大許容値が入力される入力部と、入力部に入力された第1ずれ量の最大許容値及び第2ずれ量の最大許容値一方のずれ量の最大許容値に基づいて、他方のずれ量の最大許容値を補正する補正部と、補正部により補正されたずれ量の最大許容値に基づいて、第1ずれ量及び第2ずれ量のそれぞれが異なる複数の教師画像を作成する教師画像作成部と、第1ずれ量と第2ずれ量との組み合わせが第1条件を満たす教師画像と第1条件を満たさない教師画像とに異なるラベルを付与するラベル付与部と、ラベルが付与された教師画像に基づいて、部品が実装された基板の画像を入力とし、部品の実装状態の良否を出力とする学習モデルを生成する機械学習部と、カメラにより撮像された部品が実装された基板の画像を示す対象画像を取得する対象画像取得部と、対象画像を学習モデルに入力して、部品の実装状態の良否を判定する判定部と、判定部の判定結果を出力する出力部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、人工知能技術を用いて基板の外観を検査する場合において、適正な教師データを用いて機械学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る生産システムを模式的に示す図である。
図2図2は、実施形態に係る実装装置を模式的に示す図である。
図3図3は、実施形態に係る部品が実装された基板の一部を模式的に示す斜視図である。
図4図4は、実施形態に係る部品が実装された基板を模式的に示す平面図である。
図5図5は、実施形態に係る検査装置を模式的に示す図である。
図6図6は、実施形態に係る制御装置を示すハードウエア構成図である。
図7図7は、実施形態に係る検査装置を示す機能ブロック図である。
図8図8は、実施形態に係る教師画像が作成されるときの入力装置及び表示装置を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る教師画像が作成されるときの入力装置及び表示装置を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る教師画像が作成されるときの入力装置及び表示装置を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る教師画像が作成されるときの入力装置及び表示装置を示す図である。
図12図12は、実施形態に係る相関データを説明するための図である。
図13図13は、実施形態に係る学習モデルの生成方法を示すフローチャートである。
図14図14は、実施形態に係るラベルの付与の調整方法を説明するための図である。
図15図15は、実施形態に係る部品の実装状態の良否判定方法を示すフローチャートである。
図16図16は、実施形態に係るラベルの付与の調整方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[生産システム]
図1は、実施形態に係る生産システム1を模式的に示す図である。図1に示すように、生産システム1は、検査装置2と、実装装置3と、検査装置4と、を備える。検査装置2、実装装置3、及び検査装置4により、電子デバイスの生産ラインが構築される。実施形態において、生産ラインの先頭装置は、検査装置2である。生産ラインの後尾装置は、検査装置4である。
【0010】
生産ラインにおいて基板Pが搬送される。基板Pが検査装置2に搬入される前に、不図示の印刷機により基板Pにクリーム半田が印刷される。クリーム半田が印刷された基板Pは、検査装置2に搬入される。
【0011】
基板Pは、検査装置2に搬入された後、検査装置2において検査される。検査装置2は、部品Cが実装される前の基板Pの印刷状態を検査する半田印刷検査装置(SPI:Solder Paste Inspection)を含む。
【0012】
検査装置2において検査された基板Pは、実装装置3に搬入される。実装装置3は、クリーム半田が印刷された基板Pに部品Cを実装する。部品Cが実装された基板Pは、不図示のリフロー炉において加熱される。リフロー炉において基板Pが加熱されることにより、クリーム半田が溶ける。溶けたクリーム半田が冷却されることにより、部品Cが基板Pに半田付けされる。
【0013】
リフロー炉から搬出された基板Pは、検査装置4に搬入された後、検査装置4において検査される。検査装置4は、部品Cが実装された後の基板Pの外観を検査する外観検査装置(AOI:Automated Optical Inspection)を含む。検査装置4において検査された基板Pは、検査装置4から搬出される。
【0014】
[実装装置]
図2は、実施形態に係る実装装置3を模式的に示す図である。実装装置3は、基板Pを支持する基板支持部材5と、基板支持部材5に支持されている基板Pに部品Cを実装する実装ヘッド6とを有する。実装ヘッド6は、部品Cを解放可能に保持するノズル7を有する。
【0015】
[基板]
図3は、実施形態に係る部品Cが実装された基板Pの一部を模式的に示す斜視図である。基板Pは、ランドEを有する。部品Cは、ボディBと、ボディBから突出するリードLとを有する。ボディBは、合成樹脂製のハウジングと、ハウジングの内部に配置される素子とを有する。素子として、コイルが例示される。リードLは、ボディBから突出する金属製の突起物である。リードLは、ボディBの内部に配置されている素子と接続される。ランドEとリードLとがクリーム半田を介して接続されるように、部品Cが基板Pに実装される。リードLがランドEに搭載されるように、部品Cが基板Pに実装される。
【0016】
図4は、実施形態に係る部品Cが実装された基板Pを模式的に示す平面図である。実施形態において、基板Pの表面に複数のランドEが設けられる。図4に示す例において、ランドEは、ランドEaと、ランドEbと、ランドEcとを含む。部品Cは、複数のリードLを有する。部品Cは、ランドEと同じ数のリードLを有する。図4に示す例において、リードLは、リードLaと、リードLbと、リードLcとを含む。リードLaがランドEaに搭載され、リードLbがランドEbに搭載され、リードLcがランドEcに搭載されるように、部品Cが基板Pに実装される。
【0017】
以下の説明において、基板Pの表面に平行な方向を適宜、平面方向、と称し、基板Pの表面に直交する方向を適宜、垂直方向、と称する。基板Pの表面に平行なXY平面においてX軸に平行な方向を適宜、X軸方向、と称し、X軸に直交するXY平面においてY軸に平行な方向を適宜、Y軸方向、と称し、基板Pの表面に直交する垂直軸を中心とする回転方向を適宜、θ方向、と称する。平面方向は、X軸方向及びY軸方向の一方又は両方を含む。回転方向は、θ方向である。
【0018】
実装装置3は、リードLがランドEに目標相対位置で搭載されるように、部品Cを基板Pに実装する。実施形態において、リードLがランドEに目標相対位置で搭載されることは、平面方向においてランドEの中心位置とリードLの中心位置とが一致し、且つ、回転方向においてランドEの向きとリードLの向きとが一致するように、リードLがランドEに搭載されることを含む。図4は、リードLがランドEに目標相対位置で搭載されている状態を示す。実施形態において、リードLがランドEに目標相対位置で搭載されることは、平面方向において複数のランドE(Ea,Eb,Ec)のそれぞれの中心位置と複数のリードL(La,Lb、Lc)のそれぞれの中心位置とが一致し、且つ、回転方向において複数のランドE(Ea,Eb,Ec)のそれぞれ向きと複数のリードL(La,Lb,Lc)のそれぞれの向きとが一致するように、リードLがランドEに搭載されることを含む。リードLがランドEに目標相対位置で搭載されている状態においては、リードLはランドEからはみ出さない。
【0019】
[検査装置]
図5は、実施形態に係る検査装置4を模式的に示す図である。検査装置4は、部品Cが実装された後の基板Pの外観を検査する外観検査装置である。検査装置4は、部品Cが実装された後の基板Pを支持する基板支持部材8と、基板支持部材8に支持されている基板Pを撮像するカメラ9と、制御装置10と、入力装置11と、表示装置12とを有する。
【0020】
図6は、実施形態に係る制御装置10を示すハードウエア構成図である。制御装置10は、コンピュータシステム1000を含む。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。制御装置10の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、コンピュータプログラムに従って所定の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介して制御装置10に配信されてもよい。
【0021】
図7は、実施形態に係る検査装置4を示す機能ブロック図である。入力装置11及び表示装置12のそれぞれは、制御装置10に接続される。入力装置11は、操作者に操作されることにより入力データを生成する。入力装置11として、タッチセンサ、コンピュータ用キーボード、又はマウスが例示される。表示装置12は、表示データを表示する。表示装置12として、液晶ディプレイ又は有機ELディスプレイのようなフラットパネルディスプレイが例示される。表示装置12は、タッチセンサを含むタッチスクリーンでもよい。
【0022】
制御装置10は、入力部13と、補正部14と、教師画像作成部15と、ラベル付与部16と、機械学習部17と、対象画像取得部18と、判定部19と、出力部20とを有する。
【0023】
入力部13は、入力装置11からの入力データを取得する。入力装置11からの入力データは、入力部13に入力される。実施形態において、操作者は、入力装置11を操作して、基板Pと基板Pに実装される部品Cとのずれ量の最大許容値を入力部13に入力する。基板Pと部品Cとのずれ量は、平面方向のずれ量と、回転方向のずれ量とを含む。平面方向のずれ量は、X軸方向のずれ量と、Y軸方向のずれ量とを含む。回転方向のずれ量は、θ方向のずれ量である。以下の説明にいて、X軸方向のずれ量を適宜、Xずれ量、と称し、Y軸方向のずれ量を適宜、Yずれ量、と称し、θ方向のずれ量を適宜、θずれ量、と称する。
【0024】
入力部13には、基板Pと部品Cとの平面方向のずれ量を示すXずれ量(第1ずれ量)及びYずれ量(第1ずれ量)のそれぞれの最大許容値と、基板Pと部品Cとの回転方向のずれ量を示すθずれ量(第2ずれ量)の最大許容値とが入力される。
【0025】
図3及び図4を参照して説明したように、基板Pの表面にランドEが設けられる。部品Cは、リードLを有する。基板Pと部品Cとのずれ量は、ランドEとリードLとのずれ量を含む。基板Pと部品CとのXずれ量は、ランドEとリードLとのXずれ量である。基板Pと部品CとのYずれ量は、ランドEとリードLとのYずれ量である。基板Pと部品Cとのθずれ量は、ランドEとリードLとのθずれ量である。
【0026】
リードLがランドEに目標相対位置で搭載されている状態において、リードLは、平面方向においてランドEに対して基準位置(目標位置)に配置され、回転方向においてランドEに対して基準角度(目標角度)に配置される。平面方向のずれ量は、平面方向における基準位置からのリードLのずれ量である。Xずれ量は、X軸方向における基準位置からのリードLのずれ量である。Yずれ量は、Y軸方向における基準位置からのリードLのずれ量である。θずれ量は、θ方向における基準角度からのリードLのずれ角度である。
【0027】
補正部14は、入力部13に入力された平面方向のずれ量の最大許容値及び回転方向のずれ量の最大許容値の一方のずれ量の最大許容値に基づいて、他方のずれ量の最大許容値を補正する。補正部14は、平面方向のずれ量の最大許容値と回転方向のずれ量の最大許容値との関係を示す相関データに基づいて、入力部13に入力されたずれ量の最大許容値を補正する。相関データは、予め定められ、補正部14に保持されている。補正部14は、相関データに基づいて、平面方向のずれ量の最大許容値が大きいほど回転方向のずれ量の最大許容値が小さくなり、回転方向のずれ量の最大許容値が大きいほど平面方向のずれ量の最大許容値が小さくなるように、ずれ量の最大許容値を補正する。
【0028】
教師画像作成部15は、補正部14により補正されたずれ量の最大許容値に基づいて、平面方向のずれ量及び回転方向のずれ量のそれぞれが異なる複数の教師画像を作成する。実施形態において、教師画像は、コンピュータシステム1000により作成された画像である。
【0029】
ラベル付与部16は、平面方向のずれ量と回転方向のずれ量との組み合わせが第1条件を満たす教師画像と第1条件を満たさない教師画像とに異なるラベルを付与する。ラベル付与部16は、第1条件を見たす教師画像にOKラベル(良ラベル)を付与し、第1条件を満たさない教師画像にNGラベル(不良ラベル)を付与する。
【0030】
機械学習部17は、ラベルが付与された教師画像に基づいて、部品Cが実装された基板Pの画像を入力とし、基板Pに対する部品Cの実装状態の良否を出力とする学習モデルを生成する。
【0031】
対象画像取得部18は、カメラ9により撮像された部品Cが実装された基板Pの画像を示す対象画像を取得する。部品Cは、基板Pの表面に実装される。図5に示したように、検査装置4において、部品Cが実装された後の基板Pは、基板支持部材8に支持される。基板支持部材8は、基板Pの表面が上方を向くように基板Pを支持する。カメラ9は、基板Pの表面と対向するように、基板支持部材8よりも上方に配置される。カメラ9は、部品Cが実装された後の基板Pを基板Pの上方から撮像する。カメラ9は、ランドE及びリードLを撮像する。対象画像は、カメラ9により撮像された画像である。対象画像取得部18は、ランドE及びリードLを含む対象画像を取得する。
【0032】
判定部19は、対象画像取得部18により取得された対象画像を学習モデルに入力して、基板Pに対する部品Cの実装状態の良否を判定する。部品Cの実装状態の良否は、ランドEとリードLとの相対位置の良否を含む。ランドEとリードLとの相対位置の良否は、平面方向におけるランドEとリードLとの相対位置の良否、及び回転方向におけるランドEとリードLとの相対角度の良否を含む。
【0033】
出力部20は、判定部19の判定結果を出力する。実施形態において、出力部20は、判定部19の判定結果を表示装置12に出力する。表示装置12は、判定部19の判定結果を表示する。
【0034】
[教師画像の作成]
以下、教師画像の作成方法について説明する。図8図9図10、及び図11のそれぞれは、実施形態に係る教師画像が作成されるときの入力装置11及び表示装置12を示す図である。
【0035】
教師画像21を作成する場合、操作者は、入力装置11を操作して、ずれ量の最大許容値を入力部13に入力する。ずれ量の最大許容値は、例えば規格により決定された値でもよいし、電子デバイスメーカーにより独自に決定された値でもよい。
【0036】
最大許容値は、Xずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれについて決定される。操作者は、入力装置11を操作して、Xずれ量の最大許容値、Yずれ量の最大許容値、及びθずれ量の最大許容値のそれぞれを入力部13に入力する。一例として、実施形態においては、Xずれ量の最大許容値が「0.26mm」であり、Yずれ量の最大許容値が「0.26mm」であり、θずれ量の最大許容値が「6.0deg」であることとする。
【0037】
ランドEとリードLとのずれ量が最大許容値以下である場合、生産される基板Pは正常と判定され、生産される電子デバイスは良品と判定される。ランドEとリードLとのずれ量が最大許容値を上回る場合、生産される基板Pは異常と判定され、生産される電子デバイスは不良品と判定される。
【0038】
Xずれ量の最大許容値、Yずれ量の最大許容値、及びθずれ量の最大許容値が入力部13に入力されると、教師画像作成部15は、入力部13に入力されたXずれ量の最大許容値、Yずれ量の最大許容値、及びθずれ量の最大許容値に基づいて、複数の教師画像21を作成する。教師画像作成部15は、Xずれ量の最大許容値、Yずれ量の最大許容値、及びθずれ量の最大許容値のそれぞれを基準として、OKラベルが付与されるべき複数の教師画像と、NGラベルが付与されるべき複数の教師画像とを作成する。以下の説明において、教師画像21にOKラベルが付与されるべき正常な基板Pの状態を、適宜、OK状態(正常状態)、と称し、教師画像21にNGラベルが付与されるべき異常な基板Pの状態を適宜、NG状態(異常状態)、と称する。また、OKラベルが付与されるべき教師画像21を適宜、OK画像、と称し、NGラベルが付与されるべき教師画像21を適宜、NG画像、と称する。
【0039】
基板PがOK状態であることは、ランドEとリードLとの相対位置が正常な状態であり、生産される電子デバイスが良品と判定される状態であることを意味する。基板PがNG状態であることは、ランドEとリードLとの相対位置が異常な状態であり、生産される電子デバイスが不良と判定される状態であることを意味する。
【0040】
例えば、教師画像作成部15は、Xずれ量の最大許容値である「0.26mm」が入力されると、Xずれ量の最大許容値「0.26mm」を境界として、Xずれ量が「0.26mm」以下である複数の教師画像と、Xずれ量が「0.26mm」を上回る複数の教師画像とを作成する。教師画像作成部15は、Yずれ量の最大許容値である「0.26mm」が入力されると、Yずれ量の最大許容値「0.26mm」を境界として、Yずれ量が「0.26mm」以下である複数の教師画像と、Yずれ量が「0.26mm」を上回る複数の教師画像とを作成する。教師画像作成部15は、θずれ量の最大許容値である「6.0deg」が入力されると、θずれ量の最大許容値「6.0deg」を境界として、θずれ量が「6.0deg」以下である複数の教師画像と、θずれ量が「6.0deg」を上回る複数の教師画像とを作成する。
【0041】
すなわち、実施形態において、教師画像作成部15は、入力部13に入力された平面方向のずれ量の最大許容値及び回転方向のずれ量の最大許容値のそれぞれを基準として、OKラベルが付与されるべき多数のOK画像と、NGラベルが付与されるべき多数のNG画像とを作成する。教師画像作成部15は、ランドEに対してリードLの位置を少しずつずらしながら、多数のOK画像と多数のNG画像とを自動的に作成する。
【0042】
図8は、Xずれ量が「0.00mm」であり、Yずれ量が「0.00mm」であり、θずれ量が「0.0deg」である教師画像21が表示装置12に表示されている例を示す。Xずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれがゼロなので、リードLがランドEに目標相対位置で搭載されているOK画像が作成され、表示装置12に表示される。
【0043】
図9は、Xずれ量が「0.02mm」であり、Yずれ量が「0.26mm」であり、θずれ量が「0.0deg」である教師画像21が表示装置12に表示されている例を示す。Xずれ量が最大許容値以下であり、Yずれ量が最大許容値以下であり、θずれ量が最大許容値以下なので、ランドEとリードLとは僅かにずれているものの、リードLがランドEに正常に搭載されているOK画像が作成され、表示装置12に表示される。
【0044】
図10は、Xずれ量が「0.02mm」であり、Yずれ量が「0.06mm」であり、θずれ量が「6.0deg」である教師画像21が表示装置12に表示されている例を示す。Xずれ量が最大許容値以下であり、Yずれ量が最大許容値以下であり、θずれ量が最大許容値以下なので、ランドEとリードLとは僅かにずれているものの、リードLがランドEに正常に搭載されているOK画像が作成され、表示装置12に表示される。
【0045】
図11は、Xずれ量が「0.02mm」であり、Yずれ量が「0.26mm」であり、θずれ量が「6.0deg」である教師画像21が表示装置12に表示されている例を示す。Xずれ量が最大許容値以下であり、Yずれ量が最大許容値以下であり、θずれ量が最大許容値以下であるものの、ランドEとリードLとは大きくずれている。Xずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれが最大許容値以下であるものの、ランドEとリードLとが大きくずれている教師画像21をOK画像とすることは適切ではない。Xずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれが最大許容値以下であるものの、Xずれ量とYずれ量とθずれ量との組み合わせによっては、作成された教師画像21をNG画像とすることが適切である場合がある。
【0046】
すなわち、Xずれ量の最大許容値と、Yずれ量の最大許容値と、θずれ量の最大許容値とが、別個独立に決定されている場合、Xずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれが最大許容値以下であるものの、Xずれ量とYずれ量とθずれ量との組み合わせによっては、作成された教師画像21をNG画像とすることが適切である場合がある。
【0047】
そこで、実施形態においては、ずれ量の最大許容値を基準としてOK画像とNG画像とが作成される場合、補正部14は、平面方向のずれ量が平面方向のずれ量の最大許容値以下であり、回転方向のずれ量が回転方向のずれ量の最大許容値以下である場合、良ラベルが付与されるべき教師画像であるOK画像が作成されるように、入力部13に入力されたずれ量の最大許容値を補正する。すなわち、補正部14は、ずれ量が最大許容値以下であればXずれ量とYずれ量とθずれ量とがどのような組み合わせでもOK画像が生成されるように、入力部13に入力された平面方向のずれ量の最大許容値及び回転方向のずれ量の最大許容値の一方のずれ量の最大許容値に基づいて、他方のずれ量の最大許容値を補正する。
【0048】
補正部14は、平面方向のずれ量の最大許容値が大きいほど回転方向のずれ量の最大許容値が小さくなり、回転方向のずれ量の最大許容値が大きいほど平面方向のずれ量の最大許容値が小さくなるように、入力部13に入力されたずれ量の最大許容値を補正する。補正部14は、予め定められている相関データに基づいて、入力部13に入力されたずれ量の最大許容値を補正する。
【0049】
図12は、実施形態に係る相関データを説明するための図である。図12に示すように、相関データは、Xずれ量又はYずれ量の最大許容値とθずれ量の最大許容値との関係を示す。相関データは、Xずれ量又はYずれ量の最大許容値が大きいほどθ方向のずれ量の最大許容値が小さくなり、θずれ量の最大許容値が大きいほどXずれ量又はYずれ量の最大許容値が小さくなるように、入力部13に入力されたずれ量の最大許容値を補正する。図12に示す例において、Xずれ量又はYずれ量の最大許容値とθずれ量の最大許容値とが比例関係になるように、相関データが定められている。
【0050】
例えば、操作者がYずれ量を「0.26mm」と入力した場合、θずれ量を「6.0deg」と入力しても、補正部14は、入力部13に入力されたθずれ量を「0.0deg」に補正する。操作者がYずれ量を「0.13mm」と入力した場合、θずれ量を「6.0deg」と入力しても、補正部14は、入力部13に入力されたθずれ量を「3.0deg」に補正する。操作者がYずれ量を「0.13mm」と入力した場合、θずれ量が例えば「2.0deg」と入力されれば、補正部14による補正は実施されず、入力部13に入力されたθずれ量である「2.0deg」が教師画像21の作成の基準に採用される。操作者がYずれ量を「0.0mm」と入力した場合、θずれ量が「6.0deg」と入力されても、補正部14による補正は実施されず、入力部13に入力されたθずれ量である「6.0deg」が教師画像21の作成の基準に採用される。操作者がXずれ量を入力した場合も同様である。
【0051】
例えば、操作者がθずれ量を「6.0deg」と入力した場合、Yずれ量を「0.26mm」と入力しても、補正部14は、入力部13に入力されたYずれ量を「0.00mm」に補正する。操作者がθずれ量を「3.0deg」と入力した場合、Yずれ量を「0.26mm」と入力しても、補正部14は、入力部13に入力されたYずれ量を「0.13mm」に補正する。操作者がθずれ量を「3.0deg」と入力した場合、Yずれ量が例えば「0.05mm」と入力されれば、補正部14による補正は実施されず、入力部13に入力されたYずれ量である「0.05mm」が教師画像21の作成の基準に採用される。操作者がθずれ量を「0.0deg」と入力した場合、Yずれ量が「0.26mm」と入力されても、補正部14による補正は実施されず、入力部13に入力されたYずれ量である「0.26mm」が教師画像21の作成の基準に採用される。
【0052】
教師画像作成部15は、補正部14により補正されたXずれ量及びYずれ量の最大許容値とθずれ量の最大許容値のそれぞれを基準として、OKラベルが付与されるべき複数の教師画像21と、NGラベルが付与されるべき複数の教師画像21とを作成する。図12に示す例において、Xずれ量又はYずれ量の最大許容値とθずれ量の最大許容値との関係を示す直線SHが規定される。教師画像作成部15は、Xずれ量とYずれ量とθずれ量との組み合わせが直線SHよりも小さい第1条件を満たすOK画像を複数作成する。教師画像作成部15は、Xずれ量とYずれ量とθずれ量とのそれぞれが相互に異なる複数のOK画像を作成する。また、教師画像作成部15は、Xずれ量とYずれ量とθずれ量との組み合わせが直線SHよりも大きい第2条件を満たすNG画像を複数作成する。教師画像作成部15は、Xずれ量とYずれ量とθずれ量とのそれぞれが相互に異なる複数のNG画像を作成する。
【0053】
[学習モデルの生成]
図13は、実施形態に係る学習モデルの生成方法を示すフローチャートである。操作者は、入力装置11を操作して、Xずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれの最大許容値を入力部13に入力する。入力部13は、入力装置11からXずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれの最大許容値の入力値を取得する(ステップSA1)。
【0054】
補正部14は、相関データに基づいて、入力部13に入力されたXずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれの最大許容値の入力値を補正する(ステップSA2)。
【0055】
教師画像作成部15は、補正部14により補正されたXずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれの最大許容値に基づいて、Xずれ量、Yずれ量、及びθずれ量のそれぞれが相互に異なる複数の教師画像21を作成する(ステップSA3)。
【0056】
ラベル付与部16は、Xずれ量とYずれ量とθずれ量との組み合わせが第1条件を満たす教師画像21にOKラベルを付与し、Xずれ量とYずれ量とθずれ量との組み合わせが第1条件を満たさずに第2条件を満たす教師画像21にNGラベルを付与する(ステップSA4)。
【0057】
機械学習部17は、OKラベル又はNGラベルが付与された教師画像21に基づいて、部品Cが実装された基板Pの画像を入力とし、部品Cの実装状態の良否を出力とする学習モデルを生成する(ステップSA5)。
【0058】
[ラベルの付与の調整]
図14は、実施形態に係るラベルの付与の調整方法を説明するための図である。実施形態において、補正部14により補正された後のXずれ量又はYずれ量とθずれ量との組み合わせが直線SHに一致する教師画像21が存在する場合、図14に示すように、出力部20は、Yずれ量又はYずれ量とθずれ量との組み合わせが直線SHに一致する教師画像21と、その教師画像21に付されたラベルとの一覧を表示装置12に表示させる。また、出力部20は、教師画像21の一覧から操作者に選択された教師画像21を表示装置12に表示させる。操作者は、入力装置11を操作することにより、教師画像21を選択することができる。
【0059】
Xずれ量又はYずれ量とθずれ量との組み合わせが直線SHに一致する教師画像21は、OK画像とNG画像との境界に存在する教師画像21であるとみなすことができる。そのため、Xずれ量又はYずれ量とθずれ量との組み合わせが直線SHに一致する教師画像21については、ラベル付与部16によりOKラベルが付与されたものの、NG画像とすることが適切である場合がある。また、Xずれ量又はYずれ量とθずれ量との組み合わせが直線SHに一致する教師画像21については、ラベル付与部16によりNGラベルが付与されたものの、OK画像とすることが適切である場合がある。OK画像とNG画像との境界に存在する教師画像21については、操作者がOK画像であるかNG画像であるかを判断してもよい。OK画像とNG画像との境界に存在する教師画像21が表示装置12に表示されることにより、操作者は、表示装置12に表示された教師画像21を確認して、OK画像であるかNG画像であるかを判断することができる。操作者は、自己の判断結果に基づいて、入力装置11を操作して、ラベル付与部16により付与されたラベルを変更することができる。操作者は、自己の判断結果に基づいて、入力装置11を操作して、ラベル付与部16により付与されたOKラベルをNGラベルに変更したり、ラベル付与部16により付与されたNGラベルをOKラベルに変更したりすることができる。
【0060】
[部品の実装状態の良否判定]
図15は、実施形態に係る部品Cの実装状態の良否判定方法を示すフローチャートである。実装装置3において部品Cが実装された基板Pは、実装装置3から検査装置4に搬送される。部品Cが実装された基板Pは、基板支持部材8に支持される。基板Pが基板支持部材8に支持された状態で、基板Pがカメラ9により撮像される。
【0061】
対象画像取得部18は、カメラ9により撮像された基板Pの画像を示す対象画像を取得する(ステップSB1)。
【0062】
判定部19は、対象画像取得部18により取得された対象画像を学習モデルに入力する(ステップSB2)。
【0063】
判定部19は、学習モデルからの出力に基づいて、部品Cの実装状態の良否を判定する(ステップSB3)。
【0064】
出力部20は、判定部19の判定結果を出力する。判定部19の判定結果は、生産された基板Pが正常であるか否かの判定結果を含む。実施形態において、出力部20は、判定部19の判定結果を表示装置12に表示させる(ステップSB4)。
【0065】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、人工知能技術を用いて部品Cが実装された後の基板Pの外観を検査する場合において、適正な教師画像21が生成される。入力部13に入力されたXずれ量の最大許容値とYずれ量の最大許容値とθずれ量の最大許容値との組み合わせによっては、OK画像とすべき教師画像21がNG画像となってしまったり、NG画像とすべき教師画像21がOK画像となってしまったりする可能性がある。実施形態においては、入力部13に入力されたXずれ量の最大許容値とYずれ量の最大許容値とθずれ量の最大許容値との少なくとも一つが補正されることにより、適正な教師画像21が生成される。したがって、生産された基板Pの良否判定が適正に実施される。
【0066】
[その他の実施形態]
図16は、実施形態に係るラベルの付与の調整方法を説明するための図である。図14を参照して説明した例においては、OK画像とNG画像との境界に存在する教師画像21が表示装置12に表示され、入力装置11からの入力データに基づいて、ラベル付与部16により付与されたラベルが変更されることとした。図16に示すように、例えば判定部19が、OK画像とNG画像との境界に存在する教師画像21を画像処理することにより、ラベル付与部16により付与されたラベルを変更してもよい。判定部19は、ランドEとリードLとの重複範囲Mの面積を算出する。判定部19は、リードLの面積に対する重複範囲Mの面積の割合を算出する。判定部19は、リードLの面積に対する重複範囲Mの面積の割合が予め定められている閾値以上である場合、ランドEとリードLとの相対位置が正常な状態であると判定する。重複範囲Mは、ランドEaとリードLaとの重複範囲Maと、ランドEbとリードLbとの重複範囲Mbと、ランドEcとリードLcとの重複範囲Mcとを含む。判定部19は、重複範囲Ma、重複範囲Mb、及び重複範囲Mcの全てについての割合が閾値以上である場合、ランドEとリードLとの相対位置が正常な状態であると判定して、その教師画像21にOKラベルを付与する。判定部19は、重複範囲Ma、重複範囲Mb、及び重複範囲Mcの少なくとも一つについての割合が閾値未満である場合、ランドEとリードLとの相対位置が正常な状態でないと判定して、その教師画像21にNGラベルを付与する。
【符号の説明】
【0067】
1…生産システム、2…検査装置、3…実装装置、4…検査装置、5…基板支持部材、6…実装ヘッド、7…ノズル、8…基板支持部材、9…カメラ、10…制御装置、11…入力装置、12…表示装置、13…入力部、14…補正部、15…教師画像作成部、16…ラベル付与部、17…機械学習部、18…対象画像取得部、19…判定部、20…出力部、21…教師画像、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インターフェース、B…ボディ、C…部品、E…ランド、Ea…ランド、Eb…ランド、Ec…ランド、L…リード、P…基板。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16