(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025250
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20250214BHJP
A01B 69/00 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
G06Q50/02
A01B69/00 303M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129847
(22)【出願日】2023-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】三谷 英樹
【テーマコード(参考)】
2B043
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2B043AA04
2B043AB20
2B043BA02
2B043BA09
2B043BB01
2B043BB14
2B043DA17
2B043EB05
2B043EC02
5L049CC01
5L050CC01
(57)【要約】
【課題】作業装置の移動モードで区別した作業の情報を決定する。
【解決手段】作業管理方法は、作業装置30の複数の稼働情報に基づき、複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定することを含む。また、作業管理方法は、複数の稼働情報に基づき、作業装置30が移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定することを含む。また、移動モードは、作業装置30の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む。移動モードは、稼働情報に含まれる作業装置30の位置を表す位置情報に基づき決定されてもよい。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業装置の複数の稼働情報に基づき、前記複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定することと、
前記複数の稼働情報に基づき、前記作業装置が前記移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定することと、
を含み、
前記移動モードは、前記作業装置の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む
作業管理方法。
【請求項2】
前記複数の稼働情報は、
前記作業装置が前記手動モードで移動するとき、前記作業装置の位置を表す第1位置情報を含み、
前記作業装置が前記自律モードで移動するとき、予め設定された前記作業装置が移動する予定の案内経路に表される位置と比較され、前記作業装置の位置を表す第2位置情報を含み、
前記移動モードを決定することは、
前記複数の稼働情報のうち、前記第1位置情報を含む第1稼働情報について、対応する前記移動モードが前記手動モードであると決定することと、
前記複数の稼働情報のうち、前記第2位置情報を含む第2稼働情報について、対応する前記移動モードが前記自律モードであると決定することと、
を含む請求項1に記載の作業管理方法。
【請求項3】
前記第1位置情報に表される位置の精度は、前記第2位置情報より測定された位置の精度より低い請求項2に記載の作業管理方法。
【請求項4】
前記作業装置が前記手動モードで移動するとき、前記作業装置の位置を第1測位方法で測定することと、
前記作業装置が前記自律モードで移動するとき、前記作業装置の位置を前記第1測位方法と異なる第2測位方法で測定することと、
を含む請求項2または3に記載の作業管理方法。
【請求項5】
前記作業情報は、前記作業装置が移動した移動経路を表す
請求項1から3のいずれか1項に記載の作業管理方法。
【請求項6】
前記作業情報を表示すること
をさらに含む請求項1から3のいずれか1項に記載の作業管理方法。
【請求項7】
作業装置の複数の稼働情報に基づき、前記複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定するモード決定部と、
前記複数の稼働情報に基づき、前記作業装置が前記移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定する情報決定部と、
を備え、
前記移動モードは、前記作業装置の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む
作業管理システム。
【請求項8】
作業装置の複数の稼働情報に基づき、前記複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定することと、
前記複数の稼働情報に基づき、前記作業装置が前記移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定することと、
を演算装置に実行させ、
前記移動モードは、前記作業装置の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む
作業管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、栽培管理のために、情報通信技術を用いて圃場で行われた作業に関する情報を管理することが研究されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、農作業車両が圃場内で作業を行ったときの位置情報をデータベースに格納し、データベースに格納された位置情報から農作業車両の移動軌跡を決定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
圃場で作業を行う作業装置は、運転手が直接運転して移動させる手動モードと、予め設定した経路に沿って自律的に移動する自律モードとを有している場合がある。発明者らは、手動モードで移動したときの作業の情報、例えば移動経路と、自律モードで移動したときの作業の情報とを比較することで、より詳細な営農分析を行えることを見い出した。例えば、ユーザ、例えば作業者や圃場の所有者などは、手動モードと自律モードとで作業を行ったときの結果、例えば収穫量を比較することができる。また、自律モードにおける移動経路と、手動モードにおける移動経路との差に基づき、作業者は、自律モードの設定を容易に見直すことができる。
【0006】
上記の状況に鑑み、本開示は、作業装置の移動モード、例えば手動モード、自律モードなどで区別した作業の情報を決定することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理方法は、作業装置(30)の複数の稼働情報に基づき、複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定することを含む。また、作業管理方法は、複数の稼働情報に基づき、作業装置(30)が移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定することを含む。また、移動モードは、作業装置(30)の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理システム(1000)は、モード決定部(250)と、情報決定部(260)とを備える。モード決定部(250)は、作業装置(30)の複数の稼働情報に基づき、複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定する。情報決定部(260)は、複数の稼働情報に基づき、作業装置(30)が移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定する。移動モードは、作業装置(30)の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む。
【0010】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理プログラム(410)は、作業装置(30)の複数の稼働情報に基づき、複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定することを演算装置(120、220、320)に実行させる。また、作業管理プログラム(410)は、複数の稼働情報に基づき、作業装置(30)が移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定することを演算装置(120、220、320)に実行させる。また、移動モードは、作業装置(30)の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む。
【発明の効果】
【0011】
上記の形態によれば、ユーザは、移動モードの違いに応じた作業情報を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施の形態における作業管理システムの概略図である。
【
図2】一実施の形態における端末に表示される作業装置の軌道を説明するための図である。
【
図3】一実施の形態における搭載装置の構成を表す図である。
【
図4】一実施の形態における作業管理システムが実行する機能ブロックを表す図である。
【
図5】一実施の形態における作業管理装置の構成を表す図である。
【
図6】一実施の形態における端末の構成を表す図である。
【
図7】一実施の形態における搭載装置が稼働情報を作業管理装置に出力する処理を表すフローチャートである。
【
図8】一実施の形態における作業管理システムが作業装置の移動経路を移動モードにより識別する処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
本発明の本実施の形態による作業管理システム1000を、図面を参照して説明する。本実施の形態において、
図1に示すように、作業管理システム1000は、作業装置30に搭載される搭載装置100と、作業管理装置200と、端末300とを備える。
【0014】
作業装置30は、例えば、圃場500を移動しながら作業を行う。作業装置30は、作業者により手動で移動する手動モードと、予め設定された経路を表す案内経路に沿って自律的に移動する自律モードとを有する。作業装置30は、例えば、トラクター、コンバイン、ドローンなどを含む。
【0015】
作業装置30に搭載されている搭載装置100は、作業装置30が自律モードで移動するとき、現在位置を測定する。搭載装置100は、測定された位置と、予め設定された案内経路に表される位置とを比較し、案内経路に沿って移動するように、作業装置30を制御する。測定された位置を表す位置情報は、作業管理装置200に出力される。
【0016】
また、搭載装置100は、作業装置30が手動モードで移動するとき、現在位置を測定し、測定された位置情報を作業管理装置200に出力する。例えば、自律モードで測定された位置は、作業装置30の移動を制御するため、手動モードで測定された位置より精度が高い。
【0017】
位置情報は、例えば稼働情報として、作業管理装置200に出力される。稼働情報は、例えば作業装置30の各機械の状態、例えば各種クラッチのON/OFF状況などを表す状態情報を含んでもよい。また、作業装置30が作業機械を牽引する車両、例えばトラクターであるとき、状態情報には、作業機械に動力を伝達するときのPTO(power take-off)回転数、作業機械の姿勢を示すヒッチ高さやリフトアーム角度などの情報が含まれてもよい。
【0018】
作業管理装置200は、搭載装置100から取得する稼働情報に基づき、稼働情報に対応する作業装置30の移動モードを決定する。また、作業管理装置200は、決定された移動モードに応じて、作業装置30により行われた作業に関する情報を表す作業情報、例えば作業装置30の移動経路、作業が行われた領域、収穫量などを決定する。
【0019】
端末300は、移動モードに対する作業情報を表す画像を表示する。例えば、端末300は、
図2に示すように、移動経路610のうち、作業装置30が手動で移動した手動経路620と、作業装置30が自律的に移動した自律経路630とを識別可能に表す画像を表示する。作業者は、端末300に表された移動経路610を確認することで、経路の各位置における移動モードを把握することができる。例えば、圃場500において、自律モードで移動した自律経路630と手動モードで移動した手動経路620とを比較することで、ユーザ、例えば作業者は自律モードの設定を容易に見直すことができる。また、ユーザは、各作業環境における自律モードの作業割合を把握し、作業効率をより詳細に評価することができる。ユーザは、作業効率がより高い作業環境において、自律モードを積極的に活用することで、作業効率の向上を図ることができる。特に、ユーザは、複数の作業者が交代で作業を行う場合、作業者ごとの作業効率の評価に自律モードの作業割合を利用することもできる。
【0020】
また、端末300は、自律モードで移動した領域と手動モードで移動した領域とを識別可能に表す画像を表示してもよい。この場合、ユーザは、自律モードで作業された領域と、手動モードで作業された領域とを容易に把握することができる。また、端末300は、例えば、自律モードで移動した領域における作物の状態、例えば育成状態、収穫量などと、手動モードで移動した領域における作物の状態とを識別可能に表す画像を表示してもよい。この場合、ユーザは、各移動モードにおける作物の状態を容易に比較することができる。
【0021】
(作業管理システムの構成)
作業管理システム1000に含まれる搭載装置100の構成を説明する。搭載装置100は、
図3に示すように、入出力装置110と、第1測位装置111と、第2測位装置112と、演算装置120と、通信装置130と、記憶装置140とを備える。搭載装置100は、例えばコンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置110には、演算装置120が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置110は、演算装置120が処理を実行した結果を出力する。入出力装置110は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、ボタン、タッチパネル、マイク、ディスプレイ、スピーカー、キーボード、マウスなどを含む。入出力装置110は省略されてもよい。
【0022】
第1測位装置111は、各時刻における自機の位置を測定することで、自機が搭載された作業装置30の位置を測定する。例えば、第1測位装置111は、所定の時間間隔、例えば10秒間隔で作業装置30の位置を測定する。第1測位装置111は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機である。第1測位装置111は、例えば、
図1に示すように、複数の人工衛星40から測位情報を受信し、作業装置30の位置を測定する。例えば、第1測位装置111は、固定局50からの補正情報を用いずに、単独で位置を測定するSingle GNSSである。
【0023】
図3に示す第2測位装置112も、第1測位装置111と同様に、各時刻における自機の位置を測定することで、自機が搭載された作業装置30の位置を測定する。第2測位装置112は、作業装置30が自律モードで移動するときに、作業装置30の位置を測定する。例えば、第2測位装置112は、所定の時間間隔、例えば10秒間隔で作業装置30の位置を測定する。第2測位装置112は、例えば、RTK-GNSS(Real Time Kinematic - Global Navigation Satellite System)の受信機である。第2測位装置112は、例えば、
図1に示すように、複数の人工衛星40からの測位情報と、固定局50からの補正情報とを受信し、作業装置30の位置を測定する。このため、第2測位装置112により測定される位置は、第1測位装置111により測定される位置より精度が高い。
【0024】
図3に示す通信装置130は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置130は、例えば、作業管理装置200から取得する信号を演算装置120に転送する。また、通信装置130は、演算装置120が生成した信号を作業管理装置200に転送する。
【0025】
また、通信装置130は、作業装置30と電気的に接続され、作業装置30との通信を行う。通信装置130は、例えば、作業装置30を制御するための制御信号を演算装置120から作業装置30に転送する。また、通信装置130は、作業装置30から受信する稼働情報を演算装置120に転送する。通信装置130は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やセルラーネットワークなどの無線通信に用いられる送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0026】
記憶装置140は、作業装置30の稼働情報を作業管理装置200に出力するための様々なデータ、例えば情報出力プログラム400を格納する。記憶装置140は、情報出力プログラム400を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。情報出力プログラム400は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0027】
演算装置120は、情報出力プログラム400を記憶装置140から読み出し実行して、稼働情報を出力するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置120は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0028】
演算装置120は、情報出力プログラム400を読み出し実行することで、
図4に示すように、移動制御部150と、情報出力部160とを実現する。移動制御部150は、第2測位装置112により測定された作業装置30の位置に基づき、作業装置30を制御する。例えば、移動制御部150は、作業装置30の位置に基づき、作業装置30が移動する予定の案内経路に沿って、作業装置30を移動させる。情報出力部160は、作業装置30の稼働情報を作業管理装置200に出力する。例えば、情報出力部160は、作業装置30から状態情報を取得し、取得した状態情報を稼働情報として出力する。また、情報出力部160は、第1測位装置111により測定された作業装置30の位置を表す第1位置情報を、稼働情報として出力する。さらに、情報出力部160は、第2測位装置112により測定された作業装置30の位置を表す第2位置情報を、稼働情報として出力する。
【0029】
次に、
図1に示す作業管理装置200の構成を説明する。作業管理装置200は、
図5に示すように、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。作業管理装置200は、例えば、クラウドサーバなどを含むコンピュータである。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置210は省略されてもよい。
【0030】
通信装置230は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置230は、例えば、搭載装置100から取得する情報を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を端末300に転送する。通信装置230は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0031】
記憶装置240は、作業装置30の移動モードに対する作業情報、例えば移動経路610を決定するための様々なデータ、例えば作業管理プログラム410を格納する。記憶装置240は、作業管理プログラム410を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。作業管理プログラム410は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0032】
演算装置220は、作業管理プログラム410を記憶装置240から読み出し実行して、作業装置30の移動モードに対する作業情報を決定するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置220は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0033】
演算装置220は、作業管理プログラム410を読み出し実行することで、
図4に示すように、モード決定部250と、情報決定部260と、出力部270とを実現する。モード決定部250は、作業装置30から取得する複数の稼働情報のうち、少なくとも一部の稼働情報に対応する移動モードを決定する。情報決定部260は、移動モードに対応する稼働情報に基づき、作業装置30が各移動モードであるときの作業情報を決定する。出力部270は、各移動モードにおける作業情報を端末300に出力する。
【0034】
次に、
図1に示す端末300の構成を説明する。端末300は、
図6に示すように、入出力装置310と、演算装置320と、通信装置330と、記憶装置340とを備える。端末300は、例えば、コンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置310には、演算装置320が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置310は、演算装置320が処理を実行した結果を出力する。入出力装置310は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0035】
通信装置330は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置330は、例えば、作業管理装置200から取得する作業情報を演算装置320に転送する。通信装置330は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やセルラーネットワークなどの無線通信に用いられる送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0036】
記憶装置340は、作業管理装置200から取得された作業情報を表示するための様々なデータ、例えば表示プログラム420を格納する。記憶装置340は、表示プログラム420を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。表示プログラム420は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体3に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0037】
演算装置320は、表示プログラム420を記憶装置340から読み出し実行して、移動モードに対する作業情報を表示するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置320は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0038】
演算装置320は、表示プログラム420を読み出し実行することで、
図4に示すように、表示部350を実現する。表示部350は、入出力装置310と協働して、移動モードに対する作業情報を表示する。
【0039】
(作業管理システムの動作)
作業管理システム1000の動作を説明する。最初に、搭載装置100が作業管理装置200に稼働情報を出力する処理を説明する。作業者は、作業装置30、例えばトラクターを用いて圃場500における作業を行うために、作業装置30で圃場500に移動する。例えば、作業者は、作業装置30の駆動装置、例えばエンジンやモーターなどを起動する。作業装置30の駆動装置が起動されると、作業装置30に搭載された搭載装置100の演算装置120は、情報出力プログラム400を読み出し実行する。情報出力プログラム400が読み出し実行されると、演算装置120は、作業管理方法の一部である
図7に示す処理を開始する。
【0040】
ステップS110において、演算装置120により実現される移動制御部150は、作業装置30の移動モードが自律モードであるか否かを判定する。作業装置30が自律モードで移動しているとき(YES)、処理はステップS130に移行する。作業装置30が手動モードで移動しているとき(NO)、処理はステップS120に移行する。
【0041】
ステップS120において、情報出力部160は、第1測位装置111により測定された作業装置30の位置を表す第1位置情報を取得する。第1位置情報により表される位置の精度は、第2測位装置112により測定される位置の精度より低い。取得された第1位置情報は、第1位置情報が測定された時刻に関連付けて、稼働情報として、記憶装置140に記憶される。
【0042】
また、情報出力部160は、作業装置30から状態情報を取得して、第1位置情報と同様に、取得された時刻、例えば第1位置情報が測定された時刻に関連付けて、記憶装置140に記憶する。このため、第1位置情報と状態情報とを含む稼働情報は、測定された時刻に関連付けて、記憶装置140に記憶される。ステップS120において、稼働情報が記憶装置140に記憶されると、処理はステップS150に移行する。
【0043】
移動制御部150は、ステップS110において作業装置30の移動モードが自律モードであると判定されたとき、ステップS130において、第2測位装置112により測定された作業装置30の位置を表す第2位置情報を取得する。第2位置情報は、例えばRTK-GNSSにより測定された位置を表す。第2位置情報に表される位置の精度は、第1位置情報により表される位置の精度より高い。取得された第2位置情報は、第2位置情報が測定された時刻に関連付けて、稼働情報として、記憶装置140に記憶される。
【0044】
また、情報出力部160は、作業装置30から状態情報を取得して、第2位置情報と同様に、取得された時刻、例えば第2位置情報が測定された時刻に関連付けて、記憶装置140に記憶する。このため、第2位置情報と状態情報とを含む稼働情報は、測定された時刻に関連付けて、記憶装置140に記憶される。
【0045】
ステップS140において、移動制御部150は、予め設定された案内経路に沿って移動するように、作業装置30を制御する。例えば、移動制御部150は、案内経路に表された位置と、第2位置情報に表される位置とを比較して、案内経路に沿って移動するように作業装置30を制御する。例えば、移動制御部150は、案内経路に表された位置と、第2位置情報に表される位置とを比較して、作業装置30の操舵角を決定し、作業装置30の操舵角を決定された操舵角に制御する。
【0046】
ステップS150において、情報出力部160は、作業装置30の駆動装置が停止したか否かを判定する。駆動装置が停止していないとき(NO)、処理は、ステップS110に戻り、繰り返される。処理は、例えば所定の間隔(例えば10秒間隔)で繰り返される。駆動装置が停止したとき(YES)、処理は、ステップS160に移行する。
【0047】
ステップS160において、情報出力部160は、記憶装置140に記憶された複数の稼働情報を作業管理装置200に出力する。このように、作業装置30が手動モードで移動しているときの稼働情報には第1位置情報が含まれ、作業装置30が自律モードで移動しているときの稼働情報には第2位置情報が含まれる。
【0048】
次に、作業管理装置200が移動モードに対する作業情報を決定する方法を説明する。作業管理装置200の演算装置220は、搭載装置100から複数の稼働情報を取得したとき、作業管理プログラム410を読み出し実行する。作業管理装置200の演算装置220は、端末300から作業情報を表示するための要求信号を受信したとき、作業管理プログラム410を読み出し実行してもよい。演算装置220は、作業管理プログラム410を読み出し実行すると、作業管理方法の一部である
図8に示す処理を開始する。
【0049】
ステップS210において、モード決定部250は、作業装置30から取得される複数の稼働情報に基づき、稼働情報に対応する移動モードを決定する。例えば、モード決定部250は、複数の稼働情報の各々に対応する移動モードを決定する。例えば、モード決定部250は、稼働情報に表される位置情報が第1位置情報であるとき、対応する移動モードが手動モードであると決定する。稼働情報に表される位置情報が第2位置情報であるとき、モード決定部250は、対応する移動モードが自律モードであると決定する。
【0050】
例えば、稼働情報に表される位置の精度が、第1測位装置111により測定される位置の精度と同じであるとき、モード決定部250は、稼働情報に表される位置情報が第1位置情報であると決定する。稼働情報に表される位置の精度が、第2測位装置112により測定される位置の精度と同じであるとき、モード決定部250は、稼働情報に表される位置情報が第2位置情報であると決定する。また、モード決定部250は、稼働情報に表される位置情報の精度が閾値より低いとき稼働情報に表される位置情報が第1位置情報であると決定し、稼働情報に表される位置情報の精度が閾値以上のとき稼働情報に表される位置情報が第2位置情報であると決定してもよい。また、モード決定部250は、稼働情報に表される位置の桁数、例えば小数点以下の桁数が閾値より大きいとき、稼働情報に表される位置情報が第2位置情報であると決定してもよい。
【0051】
例えば、
図2に示す例において、モード決定部250は、第1測位装置111または第2測位装置112により測定された測位位置600のうち、測定された制度の低い測位位置600を抽出する。例えば、モード決定部250は、第1測位位置600-1が測定された時刻以前に測定された測位位置600の精度が低いと判定する。この場合、モード決定部250は、その測位位置600を表す稼働情報が手動モードに対応すると決定する。また、第2測位位置600-2が測定された時刻から第3測位位置600-3が測定された時刻までに測定された測位位置600の精度が高いとき、モード決定部250は、その測位位置600を表す稼働情報が自律モードに対応すると決定する。さらに、第4測位位置600-4が測定された時刻以降に測定された測位位置600の精度が低いとき、モード決定部250は、その測位位置600を表す稼働情報が手動モードに対応すると決定する。
【0052】
図8に示すステップS220において、情報決定部260は、各移動モードに対応する稼働情報に基づき、各移動モードに対する作業情報を決定する。例えば、情報決定部260は、
図2に示すように、第1測位位置600-1が測定された時刻以前に測定された測位位置600に基づき、手動モードに対する作業情報、例えば手動モードで移動した手動経路620を決定する。例えば、情報決定部260は、対応する測位位置600を測定された時刻の順番に線、例えば直線状の線分でつないで手動経路620、例えば第1手動経路620-1を決定する。
【0053】
また、情報決定部260は、第2測位位置600-2が測定された時刻から第3測位位置600-3が測定された時刻までに測定された測位位置600に基づき、自律モードに対する作業情報、例えば自律モードで移動した自律経路630を決定する。例えば、情報決定部260は、対応する測位位置600を測定された時刻の順番に線、例えば直線状の線分でつないで自律経路630を決定する。
【0054】
さらに、情報決定部260は、第4測位位置600-4が測定された時刻以降に測定された測位位置600に基づき、手動モードに対する作業情報、例えば手動モードで移動した手動経路620を決定する。例えば、情報決定部260は、対応する測位位置600を測定された時刻の順番に線、例えば直線状の線分でつないで手動経路620、例えば第2手動経路620-2を決定する。
【0055】
情報決定部260は、手動経路620、例えば第1手動経路620-1と、自律経路630との境界位置を表す境界点640、例えば第1境界点640-1を決定する。例えば、境界点640は、手動経路620と、自律経路630とにおいて、測定された時刻が互いに隣接する測位位置600、例えば第1測位位置600-1と第2測位位置600-2とに基づき決定される。例えば、情報決定部260は、第1手動経路620-1において最後に測定された第1測位位置600-1と、自律経路630において最初に測定された第2測位位置600-2とをつないだ線、例えば直線状の線分上に境界点640を決定する。例えば、情報決定部260は、第1測位位置600-1と、第2測位位置600-2とをつないだ線の中点を境界点640として決定する。また、情報決定部260は、同様に、第2手動経路620-2と、自律経路630との境界点640、例えば第2境界点640-2を決定する。
【0056】
ここで、情報決定部260は、第1測位位置600-1と、第2測位位置600-2とをつないだ線を、作業装置30が移動した移動経路610として決定する。このため、情報決定部260は、移動モードに対する作業情報として、境界点640を境界とする手動経路620と、自律経路630とを決定する。例えば、第1手動経路620-1は、作業装置30が第1境界点640-1に到達する前に移動した経路を表す。自律経路630は、作業装置30が第1境界点640-1から第2境界点640-2まで移動した経路を表す。第2手動経路620-2は、作業装置30が第2境界点640-2に到達した後に移動した経路を表す。
【0057】
図8に示すステップS230において、出力部270は、各移動モードに対する作業情報を端末300に出力する。例えば、作業情報は、
図2に示すように、作業装置30が手動で移動した手動経路620と、作業装置30が自律的に移動した自律経路630とを識別可能に表す画像を示す。
【0058】
図8に示すステップS240において、端末300の表示部350は、作業管理装置200から取得する作業情報を入出力装置310に表示する。
【0059】
このように、作業管理システム1000は、作業装置30の移動モードに応じた作業情報をユーザ、例えば作業者、圃場500の所有者などに提供する。
【0060】
(変形例)
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。
【0061】
例えば、作業装置30の移動モードを表す情報は、モード情報として、稼働情報に含められてもよい。例えば、搭載装置100の情報出力部160は、作業装置30の移動モード、例えば自律モード、または、手動モードを表すモード情報を稼働情報に含めて作業管理装置200に出力してもよい。作業管理装置200のモード決定部250は、
図8に示すステップS210において、稼働情報に含まれるモード情報に基づき、稼働情報に対応する移動モードを決定する。例えば、モード決定部250は、自律モードを表すモード情報を含む稼働情報について、対応する移動モードが自律モードであると判定する。また、モード決定部250は、手動モードを表すモード情報を含む稼働情報について、対応する移動モードが手動モードであると判定する。
【0062】
また、移動モードは、自律モードと、手動モードに限定されず、3つ以上含んでもよい。例えば、自律モードは、案内経路に沿って移動している途中で作業装置30の移動モードを手動モードに切り替えることができる第1自律モードと、途中で切り替えできない第2自律モードを含んでもよい。この場合、
図8に示すステップS210において、モード決定部250は、稼働情報に含まれるモード情報に基づき、稼働情報に対応する移動モードを決定する。また、モード決定部250は、稼働情報に含まれる任意の情報を用いて、稼働情報に対応する移動モードを決定してもよい。
【0063】
図8に示すステップS210において、作業管理装置200のモード決定部250は、作業装置30から取得される複数の稼働情報のうち、少なくとも一部の稼働情報に対応する移動モードを決定してもよい。例えば、モード決定部250は、複数の稼働情報のうち、所定の条件を満たす稼働情報、例えば作業装置30が圃場500内を移動しているときの稼働情報を抽出し、抽出された稼働情報に対応する移動モードを決定してもよい。この場合、ステップS220において、情報決定部260は、抽出された稼働情報において、各移動モードに対する作業情報を決定する。このように、作業管理システム1000は、搭載装置100から取得される稼働情報の一部について、各移動モードに対応する作業情報をユーザに提供してもよい。
【0064】
図2に示すように、情報決定部260は、手動経路620と、自律経路630との境界点640を、測定された時刻が互いに隣接する測位位置600をつなぐ線の中点に決定する例を示したが、これに限定されない。例えば、境界点640は、先に測定された測位位置600に決定されてもよく、後に測定された測位位置600に決定されてもよい。
【0065】
情報決定部260により決定される作業情報は、作業装置30が移動した経路に限定されず、作業に関する任意の情報を表してもよい。例えば、情報決定部260は、移動モードに対応する作業情報として、移動モードに対して、作業装置30が作業を行った領域を表す作業領域を決定してもよい。例えば、情報決定部260は、手動モードで移動しているときに作業装置30が作業を行った作業領域と、自律モードで移動しているときに作業装置30が作業を行った作業領域とを決定してもよい。例えば、情報決定部260は、稼働情報に基づき、複数の稼働情報のうち、作業装置30が作業を行っているときの稼働情報を抽出する。例えば、情報決定部260は、圃場500内の稼働情報を作業装置30が作業を行っているときの稼働情報として抽出する。情報決定部260は、抽出された稼働情報のうち、手動モードに対応する稼働情報が表す測位位置600に対して、凸包を決定し、決定された凸包を手動モードに対応する作業領域として決定する。また、情報決定部260は、凸包を作業装置30の作業幅だけ拡大した領域を作業領域として決定してもよい。
【0066】
作業管理装置200は、
図8に示す処理において、稼働情報に対する移動モードを決定し、決定された移動モードに対応する稼働情報に基づき、作業情報を決定する例を示したが、これに限定されない。例えば、作業管理装置200は、移動モードに分類する前に稼働情報に基づき作業情報を決定し、決定された作業情報を移動モードに基づき分割してもよい。例えば、
図2に示すように、情報決定部260は、複数の測位位置600に基づき、作業装置30が移動した移動経路610を決定する。次に、情報決定部260は、稼働情報に対応する移動モードを決定し、測定された時刻が隣接し、移動モードが異なる2つの稼働情報を抽出する。情報決定部260は、抽出された稼働情報に表される測位位置600に基づき、境界点640を決定してもよい。
【0067】
また、搭載装置100は、複数に分かれていてもよい。例えば、搭載装置100は、第1測位装置111を備える第1搭載装置と、第2測位装置112を備える第2搭載装置とに分かれていてもよい。また、第1測位装置111と、第2測位装置112とは、共通部分を有してもよく、一体に形成されてもよい。例えば、一体に形成された測位装置は、固定局50から補正情報を受信するとき第2測位装置112として機能し、補正情報を受信しないとき第1測位装置111として機能してもよい。また、第1測位装置111と第2測位装置112とは、必要な精度を有する任意の方法で、作業装置30の位置を測定してもよい。例えば、第2測位装置112は、補正情報を固定局50から無線通信により直接取得しても、ネットワーク20、例えばインターネットを介して取得してもよい。
【0068】
図7に示す処理において、第1測位装置111は、作業装置30が自律モードであるとき、作業装置30の位置を測定しない例をしめしたが、自律モードであるときも作業装置30の位置を測定してもよい。
【0069】
例えば、端末300の処理を作業管理装置200が実行してもよい。また、作業管理装置200の処理を端末300が実行してもよい。また、端末300の処理は搭載装置100が実行してもよい。作業管理プログラム410は、情報出力プログラム400と、表示プログラム420とのいずれか一方、または、両方を含んでもよい。
【0070】
また、端末300は、作業管理システム1000に含まれなくてもよい。例えば、作業管理装置200の出力部270は、外部の端末に圃場情報を出力し、外部の端末に圃場情報を表示させてもよい。
【0071】
また、搭載装置100は、作業管理システム1000に含まれなくてもよい。例えば、作業管理装置200は、外部の装置から、作業装置30の位置情報を取得してもよい。
【0072】
(付記)
各実施の形態で記載した作業管理方法と、作業管理システムと、作業管理プログラムとは以下のように言うことができる。
【0073】
第1の態様に係る作業管理方法は、
作業装置の複数の稼働情報に基づき、前記複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定することと、
前記複数の稼働情報に基づき、前記作業装置が前記移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定することと、
を含み、
前記移動モードは、前記作業装置の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む。
【0074】
第2の態様に係る作業管理方法は、第1の態様に係る作業管理方法であって、
前記複数の稼働情報は、
前記作業装置が前記手動モードで移動するとき、前記作業装置の位置を表す第1位置情報を含み、
前記作業装置が前記自律モードで移動するとき、予め設定された前記作業装置が移動する予定の案内経路に表される位置と比較され、前記作業装置の位置を表す第2位置情報を含み、
前記移動モードを決定することは、
前記複数の稼働情報のうち、前記第1位置情報を含む第1稼働情報について、対応する前記移動モードが前記手動モードであると決定することと、
前記複数の稼働情報のうち、前記第2位置情報を含む第2稼働情報について、対応する前記移動モードが前記自律モードであると決定することと、
を含む。
【0075】
第3の態様に係る作業管理方法は、第2の態様に係る作業管理方法であって、
前記第1位置情報に表される位置の精度は、前記第2位置情報より測定された位置の精度より低い。
【0076】
第4の態様に係る作業管理方法は、第2または第3の態様に係る作業管理方法であって、
前記作業装置が前記手動モードで移動するとき、前記作業装置の位置を第1測位方法で測定することと、
前記作業装置が前記自律モードで移動するとき、前記作業装置の位置を前記第1測位方法と異なる第2測位方法で測定することと、
を含む。
【0077】
第5の態様に係る作業管理方法は、第1または第4の態様のいずれか1つに係る作業管理方法であって、
前記作業情報は、前記作業装置が移動した移動経路を表す。
【0078】
第6の態様に係る作業管理方法は、第1から第5の態様のいずれか1つに係る作業管理方法であって、
前記作業情報を表示すること
をさらに含む。
【0079】
第7の態様に係る作業管理システムは、
作業装置の複数の稼働情報に基づき、前記複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定するモード決定部と、
前記複数の稼働情報に基づき、前記作業装置が前記移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定する情報決定部と、
を備え、
前記移動モードは、前記作業装置の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む。
【0080】
第8の態様に係る作業管理プログラムは、
作業装置の複数の稼働情報に基づき、前記複数の稼働情報に含まれる少なくとも一部の稼働情報について、対応する移動モードを決定することと、
前記複数の稼働情報に基づき、前記作業装置が前記移動モードであるときに行われた作業に関する作業情報を決定することと、
を演算装置に実行させ、
前記移動モードは、前記作業装置の移動を手動で制御する手動モードと、自律的に制御する自律モードとを含む。
【符号の説明】
【0081】
1、2、3:記憶媒体
20 :ネットワーク
30 :作業装置
40 :人工衛星
50 :固定局
100 :搭載装置
110 :入出力装置
111 :第1測位装置
112 :第2測位装置
120 :演算装置
130 :通信装置
140 :記憶装置
150 :移動制御部
160 :情報出力部
200 :作業管理装置
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
250 :モード決定部
260 :情報決定部
270 :出力部
300 :端末
310 :入出力装置
320 :演算装置
330 :通信装置
340 :記憶装置
350 :表示部
400 :情報出力プログラム
410 :作業管理プログラム
420 :表示プログラム
500 :圃場
600 :測位位置
610 :移動経路
620 :手動経路
630 :自律経路
640 :境界点
1000 :作業管理システム