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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025284
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】家事支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250214BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129922
(22)【出願日】2023-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】美内 健士郎
(72)【発明者】
【氏名】涌井 優
(72)【発明者】
【氏名】木山 洋一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 功記
(72)【発明者】
【氏名】徳永 益規
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】
本発明は、複数の家電を協調して利用して、家事の効率化を図ることを課題とする。
【解決手段】
本発明の構成は、冷蔵庫21やIH調理器22などの複数の家電2を用いた家事を支援するための家事支援システムにおいて、前記複数の家電2の家電状況および前記家事の関係者の属性を含む環境情報を収集する環境情報収集部32と、前記環境情報から前記家事に関連する環境情報を抽出する関連情報抽出部33と、抽出された前記環境情報に基づき、前記複数の家電2を協調して利用した家事の家事シナリオを作成する家事シナリオ作成部34と、作成された前記家事シナリオを出力する出力部18を有する家事支援システムである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の家電を用いた家事を支援するための家事支援システムにおいて、
前記複数の家電の家電状況および前記家事の関係者の属性を含む環境情報を収集する環境情報収集部と、
前記環境情報から前記家事に関連する環境情報を抽出する関連情報抽出部と、
抽出された前記環境情報に基づき、前記複数の家電を利用した家事の家事シナリオを作成する家事シナリオ作成部と、
作成された前記家事シナリオを出力する出力部を有する家事支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の家事支援システムにおいて、
前記家事は調理であり、
前記家事シナリオ作成部は、前記家事シナリオとして前記調理のレシピ情報を作成する家事支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の家事支援システムにおいて、
前記関連情報抽出部は、前記家電に含まれる冷蔵庫で保存中もしくは利用者から指定されたの食材、前記利用者から指定された調理メニューを構成する食材、前記関係者のスケジュールおよび前記関係者のアレルギーのうち少なくとも1つを抽出する家事支援システム。
【請求項4】
請求項1に記載の家事支援システムにおいて、
さらに、前記複数の家電のいずれかに、前記家事シナリオに含まれるタスクに応じた稼働を行うための稼働指令を通知する稼働指令部を有する家事支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載の家事支援システムにおいて、
利用者の利用者端末が、前記出力部および前記稼働指令部を有し、
前記利用者端末の稼働指令部が、前記複数の家電のいずれかに、前記稼働指令を通知する家事支援システム。
【請求項6】
請求項4に記載の家事支援システムにおいて、
前記稼働指令部は、前記家事シナリオに含まれるタスクのそれぞれに応じた複数の家電のそれぞれに順次、前記稼働指令を通知する家事支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家事の支援に関し、その中でも特に、複数の家電を利用した家事を支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、IT技術の発展により、ネットワークに接続した家電を用いた様々なサービスが実現されている。例えば、特許文献1には、献立作成の支援を行う技術が開示されている。具体的には、「携帯電話13は、ネットワーク冷蔵庫6に対し選択したメニューの食材の在庫確認を要求する。ネットワーク冷蔵庫6のWEBサーバ部は、食材確認部に対してメニューの不足食材の確認を命令する。食材確認部は、メニューに必要な食材のデータと現在のネットワーク冷蔵庫6内の在庫のデータとを比較して選択メニューに不足の食材を決定し、不足食材データを作成する。WEBサーバ部は、必要食材データおよび不足食材データに基づいて不足食材発注画面用コンテンツを作成し、携帯電話13へ送信する。ユーザは携帯電話13が表示した不足食材発注画面から不足食材の発注リクエストを行う。WEBサーバ部は、食材発注部に食料品店受注サーバ10への発注を命じる。」ことが記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、家族の嗜好等に応じた食材の発注システムが開示されている。具体的には、「発注システムのサーバー1は、各種データーベース(DB)を備える。ユーザ情報DB12は、ユーザ毎にアレンジされたレシピ情報を含む。メニューDB13には、数種類のメニューが1セットとして格納されている他、一人前のメニュー(料理)に使用される食材等に関するデータや、味についての嗜好データ等が格納されている。メニューに用いられる食材の一部は、使いまわしができ、食材の無駄が最小化されるようバランスの図られた設定がなされている。食材単価DB17は、日々更新される食材の価格情報を含んで構成されており、日々変わる食材の値段をリアルタイムにメニューの価格に反映する。」ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-42640号公報
【特許文献2】特開2002-123714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1や2では、レシピ提案はできるものの、調理を始めとする家事を如何に効率的に実行するかについては考慮されていていない。調理を行う場合、食材を貯蔵している冷蔵庫、電子レンジやIH調理器および食器洗浄機といった調理家電などの複数の家電が利用される。このため、効率的に調理を行うためには、家族の属性などの環境を考慮して、複数の家電を利用する必要がある。また、調理以外の家事においても、複数の家電が用いられることがある。例えば、換気などにおいても、エアコンや空気清浄機を併用して、清浄効果を向上させられる。
【0006】
そこで、本発明では、複数の家電を協調して利用して、家事の効率化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明では、家族といった家事の関係者の属性や家電の稼働状況に基づき、複数の家電等で実行される家事についての家事シナリオを作成する。
【0008】
より具体的には、複数の家電を用いた家事を支援するための家事支援システムにおいて、前記複数の家電の家電状況および前記家事の関係者の属性を含む環境情報を収集する環境情報収集部と、前記環境情報から前記家事に関連する環境情報を抽出する関連情報抽出部と、抽出された前記環境情報に基づき、前記複数の家電を利用した家事の家事シナリオを作成する家事シナリオ作成部と、作成された前記家事シナリオを出力する出力部を有する家事支援システムである。
【0009】
また、本発明には、家事支援システムを構成する各装置やサブコンビネーションも含まれる。さらに、これらによる家事支援方法やこれら各装置をコンピュータとして機能させるためのプログラムやこれを格納した記憶媒体も、本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の家電を協調して利用して、家事の効率化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態における家事支援システムを示すシステム構成図である。
図2】本発明の一実施形態における利用者端末1のハードウエア構成図である。
図3】本発明の一実施形態における家電2の機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態で用いられる利用者管理情報361を示す図である。
図5】本発明の一実施形態で用いられる家電管理情報362を示す図である。
図6】本発明の一実施形態で用いられる家事シナリオ情報363を示す図である。
図7】本発明の一実施形態における家事支援装置3のハードウエア構成図である。
図8A】本発明の一実施形態における庫内画像を収集するための初期画面181を示す図である。
図8B】本発明の一実施形態における庫内画像表示画面182を示す図である。
図9A】本発明の一実施形態における家事シナリオの作成の作成処理を示すフローチャート(その1)である。
図9B】本発明の一実施形態における家事シナリオの作成の作成処理を示すフローチャート(その2)である。
図10A】本発明の一実施形態におけるホーム画面183を示す図である。
図10B】本発明の一実施形態におけるレシピ表示画面184である。
図10C】本発明の一実施形態におけるレシピ詳細表示画面185を示す図である。
図11】本発明の一実施形態における食材管理画面186を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、複数の家電を利用して協調的に家事を支援するために、家事についての家事シナリオの作成処理を実行する。そして、家事の例として、調理、換気や清掃を例示する。また、本実施形態での家事には、これらに付随する食材や消耗品の買い物(購入)も含まれる。また、本実施形態では、家族を管理単位とし、その構成員を関係者として、家事支援を実行するが、家庭以外のオフィスでの清掃業者、アパート等の共同居住者を関係者として家事支援を実行してもよい。
【0013】
図1は、本実施形態における家事支援システムのシステム構成図である。家事支援システムは、利用者端末1および家事支援装置3を有し、これらにより、家電2を管理し、これら複数の家電2を用いた家事を支援する。
【0014】
このために、利用者端末1、家電2および家事支援装置3は、互いに接続される。このために、これらは、ルータ5やネットワーク6を介して接続してもよいし、近距離通信機能を用いて直接接続してもよい。そして、利用者端末1および家事支援装置3が連携して、複数の家電2を用いた、家事を示す家事シナリオを作成する。また、本実施形態では、家事シナリオに基づき、関連する複数の家電2を稼働させる。この稼働については、家電2を、制御指令に従って自動的に稼働させてもよいし、表示された家事シナリオに応じて利用者が利用者端末1や家電2を操作することで稼働させてもよい。
【0015】
また、上述のように、本実施形態での家事には、食材等の購入も含まれる。このため、家事支援システムは、ネットスーパーサイト4のようなECサイトと、ネットワーク6を介して接続する。なお、ECサイトの機能を、家事支援装置3に設けてもよい。
【0016】
以下、各装置について説明する。まず、利用者端末1は、家電2の利用者により用いられる情報処理装置である。このため、利用者端末1は、スマートフォン、タブレット、携帯電話やPCといった各種コンピュータで実現できる。図1に示すように、利用者端末1は、通信部11、環境情報収集部12、関連情報抽出部13、家事シナリオ作成部14、稼働指令部15、購入支援部16、入力部17、出力部18および記憶部19を有する。
【0017】
まず、通信部11は、ルータ5やネットワーク6を介した通信や近距離無線通信機能を有する。また、環境情報収集部12は、家電の状況を家電状況や利用者を含む家族(関係者)の属性である環境情報を収集する。家電状況は各家電2から収集され、属性は利用者の入力部17に対する操作などにより収集される。
【0018】
また、関連情報抽出部13は、対象の家事に関連し、家事シナリオの作成に用いられる環境情報を抽出する。また、家事シナリオ作成部14は、抽出された環境情報、つまり、家電状況や属性に基づき、家事シナリオを作成する。また、稼働指令部15は、家事シナリオや利用者からの入力部17への操作に従って、家電2の稼働を制御するための稼働指令を作成する。
【0019】
また、入力部17は、利用者からの各種操作を受け付ける。また、出力部18は、作成された家事シナリオなどを出力する。なお、入力部17および出力部18は、タッチパネルのように一体で構成してもよい。さらに、記憶部19は、利用者管理情報111、家電管理情報112および家事シナリオ情報113を記憶する。これらの情報については、追って説明する。
【0020】
次に、利用者端末1の実装例について説明する。上述のように、利用者端末1は、スマートフォン、タブレット、携帯電話やPCといった各種コンピュータで実現できる。図2は、本実施形態における利用者端末1のハードウエア構成図である。図2において、利用者端末1は、タッチパネル101、処理装置102、通信装置103および記憶装置104を有し、これらは通信路を介して互いに接続されている。
【0021】
まず、タッチパネル101は、図1の入力部17および出力部18を兼ねた構成であり、利用者の操作を受け付けたり、家事シナリオなど各種情報を表示したりする。なお、タッチパネル101は、入力デバイスと出力デバイスに分けて構成してもよい。
【0022】
また、処理装置102は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサで実現でき、後述する記憶装置104に記憶されている家事支援プログラム105に従って演算を実行する。
【0023】
そして、家事支援プログラム105は、その機能ごとに、環境情報収集モジュール106、関連情報抽出モジュール107、家事シナリオ作成モジュール108および稼働指令モジュール109で構成される。なお、これら各モジュールは、個別のプログラムや一部の組合せで実現してもよい。また、購入支援プログラム110は、いわゆるショッピングアプリで実現でき、これを用いて食材や家電2の消耗品などを購入できる。なお、家事支援プログラム105および購入支援プログラム110は、1つのプログラムで構成してもよいし、これらを、家電2を管理する統合管理アプリケーションの一機能として実現してもよい。
【0024】
ここで、各モジュールや購入支援プログラム110と同一の機能を実行する図1に示す利用者端末1の構成は、以下のとおりである。
環境情報収集部12:環境情報収集モジュール106
関連情報抽出部13:関連情報抽出モジュール107
家事シナリオ作成部14:家事シナリオ作成モジュール108
稼働指令部15:稼働指令モジュール109
購入支援部16:購入支援プログラム110
このため、処理装置102は、家事支援プログラム105および購入支援プログラム110に従って、環境情報収集部12、関連情報抽出部13、家事シナリオ作成部14、稼働指令部15および購入支援部16の処理を実行することになる。なお、家事支援プログラム105および購入支援プログラム110は、後述の記憶装置104やその他記憶媒体に記憶可能である。
【0025】
また、通信装置103は、図1の通信部11に該当し、ルータ5やネットワーク6を介した通信や近距離無線通信機能を有する。また、記憶装置104は、図1の記憶部19に該当し、上述の家事支援プログラム105、購入支援プログラム110、利用者管理情報111、家電管理情報112および家事シナリオ情報113を記憶する。このため、記憶装置104は、メモリのような主記憶装置と、いわゆるストレージである副記憶装置(記憶媒体)で実現してもよい。なお、副記憶装置は、外付けのHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどで実現してもよい。
【0026】
以上で、利用者端末1の説明を終わり、図1に戻り、家電2の説明を行う。家電2は、家事のために、家屋などで利用者により利用される。図1では、家電として、冷蔵庫21、IH調理器22、電子レンジ23、エアコン24、空気清浄機25および掃除機26が示されるが、家電2はこれらに限定されない。ここで、これら各家電2の情報処理上の構成について説明する。図3は、本実施形態における家電2の機能ブロック図である。各家電2は、共通の情報処理を実行するため、まとめてその機能を説明する。
【0027】
家電2は、制御部201、通信部204、表示操作部205、稼働部206および検知部207を有する。そして、これらは通信路を介して互いに接続されている。以下、各構成について説明する。
【0028】
まず、制御部201は、調理、空調等の各家電2の機能を実現するための制御信号を作成して家電2の稼働を制御したり、その他情報処理を実行したりする。このために、制御部201は、制御信号作成部202およびログデータ収集部203を有する。
【0029】
制御信号作成部202は、表示操作部205への利用者からの操作や利用者端末1からの制御指令に従った調理等の機能を実行するための制御信号を作成する。また、ログデータ収集部203は、稼働部206や検知部207などから、家電2の稼働状況を含むログデータを収集する。例えば、冷蔵庫21の庫内画像も稼働状況に含まれる。
【0030】
なお、制御部201は、MPU(Micro-Processing Unit)で実現可能である。このため、制御部201は、制御信号作成部202およびログデータ収集部203の各部は専用ハードウエアやプログラムといったソフトウエアで実現できる。
【0031】
また、通信部204は、ルータ5やネットワーク6を介した通信や近距離無線通信機能を有する。そして、通信部204は、利用者端末1や家事支援装置3にログデータを通知したり、利用者端末1から稼働指令を受け付けたりする。
【0032】
また、表示操作部205は、利用者から家電2に対する操作を受け付けたり、家事シナリオに含まれ、家電2で行うタスクを出力したりする。稼働部206は、制御信号作成部202で作成された制御信号に従って稼働する。さらに、検知部207は、稼働部206の稼働時間(日時)、稼働の際の気温、湿度や画像を含む家電2の状況を計測する。このため、検知部207は、計測対象ごとに複数用意することが望ましい。検知部207としては、例えば、冷蔵庫21の庫内を撮影するカメラを用いてることができる。以上で、家電2の説明を終わり、続いて、家事支援装置3について図1を用いて説明する。
【0033】
図1において、家事支援装置3は、通信部31、環境情報収集部32、関連情報抽出部33、家事シナリオ作成部34、稼働指令部35および記憶部36を有する。
【0034】
まず、通信部31は、ネットワーク6を介して、家電2や利用者端末1と接続する。環境情報収集部32、関連情報抽出部33、家事シナリオ作成部34および稼働指令部35はそれぞれ、環境情報収集部12、関連情報抽出部13、家事シナリオ作成部14および稼働指令部15と同様の機能を有する。このため、これらの機能の説明も省略する。また、環境情報収集部32~稼働指令部35と、環境情報収集部12~稼働指令部15の各部については、それぞれ少なくとも一方を設け、他方は省略してもよい。
【0035】
また、記憶部36は、利用者管理情報361、家電管理情報362および家事シナリオ情報363を記憶する。以下、これらの情報を、利用者管理情報111、家電管理情報112および家事シナリオ情報113と合わせて説明する。図4は、本実施形態で用いられる利用者管理情報361を示す図である。利用者管理情報361は、利用者および関係者である家族に関する情報であり、その属性を含む情報である。このため、利用者管理情報361は、利用者ごとに、住所、連絡先、保有家電、家族、続柄および属性の各項目を有する。
【0036】
住所および連絡先は、該当の利用者の住所および連絡先を示す。保有家電は、該当の利用者が利用する家電を示し、本実施形態では図1の家電2が該当する。家族は、家事に関係する関係者の一例であり、該当の利用者の家族を示す。そして、家族には、利用者当人も含まれる。
【0037】
また、続柄は、該当の家族と利用者の関係を示す。また、属性は、該当の家族の属性を示す。図4の例では、属性として、性別、年齢、アレルギー、好み、スケジュールを用いている。性別や年齢は、該当の家族の性別や年齢を示す。また、アレルギーは、該当の家族のアレルギーの有無やアレルギー食品を示す。また、好みは、料理に対する好みとして、味やその量が示される。さらに、スケジュールは、該当の家族の予定を示す。
【0038】
属性については、上述の他、気温の好み、空調、掃除の頻度などを用いることもできる。これら属性は、家事に関するもので、家事シナリオを作成する際に用いられる。なお、利用者管理情報111は、利用者管理情報361と同様の項目を有する情報であるが、該当の利用者AA分の情報に限定される。
【0039】
次に、図5は、本実施形態で用いられる家電管理情報362を示す図である。家電管理情報362は、家電に関する情報であり、利用者ごとに管理される。このため、家電管理情報362は、利用者ごとに、家電、家電ID、ログデータおよび機能の各項目を有する。まず、家電および家電IDは、利用者が利用する家電2のそれぞれを識別する情報である。また、ログデータは、家電の稼働状況を示す情報データであり、稼働内容や庫内写真などの画像を含む。また、ログデータには、画像から推定可能な貯蔵食品を含めることが可能である。また、ログデータには、設定された予約稼働(タイマー)の内容を含めることもできる。さらに、機能は、該当の家電の機能、仕様などを示す。なお、家電管理情報112は、家電管理情報362と同様の項目を有する情報であるが、該当の利用者AA分の情報に限定される。
【0040】
次に、図6は、本実施形態で用いられる家事シナリオ情報363を示す図である。家事シナリオ情報363とは、家電2を用いた家事の内容を示す情報である。このため、家事シナリオ情報363は、家事シナリオ項目ごとに、家電、タスク、スケジュールおよび完了の各項目を有する。家事シナリオ項目は、家事シナリオを特定する項目である。例えば、調理、換気といった家事項目の他、調理の内容といった家事の概要を含めることもできる。このため、家事シナリオごとに、家事シナリオが構成されることになる。図6の例では、夕飯の調理として、その料理名(カレーやサラダ)が記録されている。なお、家事の概要として、調理のレシピといった家事の全体を示す情報を含めてもよい。さらに、家事シナリオ情報363とは別に、ひな型となるレシピのような家事情報を設けてもよい。
【0041】
また、家電は、該当の家事シナリオ項目の示す家事シナリオで利用される家電を示す。なお、家電は、家電2に限定されず、後述のタスクの主体となるものを規定できる。例えば、利用者端末1や利用者自身を家電に規定できる。また、家事シナリオにおいては、複数の家電2が協調して、複数のタスクが実行される協調家事シナリオや1つの家電2で実行される単独家事シナリオに分類できる。図6の例では、夕飯調理や換気が協調家事シナリオであり、掃除が掃除機26による単独家事シナリオである。
【0042】
また、タスクは、該当の家事シナリオにおいて、該当の家電で実行される機能、仕様の内容を示す。なお。家電の項目には、利用者端末1や利用者が行うタスクを含めることを妨げない。これらタスクの集合で、レシピといった家事情報を構成してもよい。
【0043】
また、スケジュールは、該当の家事シナリオにおいて、該当の家電が稼働する時間を示す。また、完了は、該当のタスクが実行されたかを示す項目である、図6の例では、夕飯調理の家事シナリオについて、冷蔵庫21の食材確認が済んでおり、不足している人参の購入が済んでいないことを示している。なお、食材確認は、家電管理情報362のログデータに含まれる庫内写真を用いて実行できる。なお、家事シナリオ情報113は、家事シナリオ情報363と同様の項目を有する情報であるが、該当の利用者AA分の情報に限定される。以上で、本実施形態で用いられる情報の説明を終わり、家事支援装置3の構成の説明を行う。
【0044】
以下では、図1に示す家事支援装置3の機能を実行するための一実装例であるハードウエア構成について説明する。家事支援装置3は、サーバ、クラウドシステム等のコンピュータで実現できる。図7は、本実施形態における家事支援装置3のハードウエア構成図である。図7において、家事支援装置3は、処理装置301、通信装置302、メモリ303および副記憶装置304を有し、これらは通信路を介して互いに接続されている。
【0045】
まず、処理装置301は、CPUなどのプロセッサで実現でき、後述する副記憶装置304に記憶されている家事支援プログラム305に従って演算を実行する。また、通信装置302は、図1の通信部31に該当し、ネットワーク6と接続し、利用者端末1や家電2など他の装置との通信を行う。
【0046】
また、メモリ303および副記憶装置304が、図1の記憶部36に該当する。そして、メモリ303は、副記憶装置304に記憶されている家事支援プログラム305や処理装置301での処理に用いられる情報が展開される。また、副記憶装置304は、いわゆるストレージで実現できる。そして、副記憶装置304は、家事支援プログラム305、利用者管理情報361、家電管理情報362および家事シナリオ情報363を記憶する。また、副記憶装置304は、外付けのHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどの各種記憶媒体で実現してもよいし、ファイルサーバのように家事支援装置3とは別装置で実現してもよい。
【0047】
ここで、家事支援プログラム305は、その機能ごとに、環境情報収集モジュール306、関連情報抽出モジュール307、家事シナリオ作成モジュール308および稼働指令モジュール309で構成される。なお、これら各モジュールは、個別のプログラムや一部の組合せで実現してもよい。
【0048】
ここで、各モジュールと同一の機能を実行する図1に示す家事支援装置3の構成は、以下のとおりである。
環境情報収集部32:環境情報収集モジュール306
関連情報抽出部33:関連情報抽出モジュール307
家事シナリオ作成部34:家事シナリオ作成モジュール308
稼働指令部35:稼働指令モジュール309
このため、処理装置301は、家事支援プログラム305に従って、環境情報収集部32、関連情報抽出部33、家事シナリオ作成部34および稼働指令部35の処理を実行することになる。また、家事支援プログラム305は、利用者端末1の家事支援プログラム105と同様の処理を実行できる。なお、家事支援プログラム305は、副記憶装置304やその他記憶媒体に記憶可能である。
【0049】
なお、家事支援装置3は、家電2を製造するメーカや販売業者により利用され、これら業者等は利用者を会員として利用者管理情報361で管理し、また、各家電2についても家電管理情報362で管理している。このため、家事支援装置3は、家電を総合的に管理する家電管理装置として実現してもよい。以上で、家事支援装置3の説明を終わり、図1の他の装置の説明を行う。
【0050】
ネットスーパーサイト4は、上述のようにいわゆるECサイトであり、消耗品や食材など家事に関連する商品を購入、レンタルできる。また、ネットスーパーサイト4には、調理についての各種レシピ情報を記憶していることが望ましい。但し、レシピ情報は、情報提供サイトなどネットワーク6に接続する他の装置が記憶してもよい。
また、ルータ5は、利用者端末1や家電2の通信を仲介する装置であるが、省略してもよい。ネットワーク6は、上述の各装置を接続するもので、インターネットなど広域ネットワークやこれとローカルなネットワークとの組合せで実現できる。
【0051】
以上で、本実施形態の構成および情報の説明を終わり、以下では、本実施形態での家事シナリオの作成処理について説明する。家事シナリオの作成に当たっては、家電2の稼働状況および家族といった関係者の属性といった環境情報を収集する。このため、まずは環境情報の収集について、冷蔵庫21での食材情報(画像)の収集を例に説明する。このために、本実施形態では、冷蔵庫21の庫内画像(冷蔵庫の写真)を用いる。
【0052】
まず、利用者端末1の環境情報収集部12が、利用者からの操作に応じて、出力部18に、図8Aに示す初期画面181を表示する。初期画面181は、メニュー表示エリア181-1、入力エリア181-2およびタブ181-3で構成される。図8Aにおいて、メニュー表示エリア181-1には、買い物メモと冷蔵庫の写真との各メニューが示される。そして、図8Aでは、買い物メモが選択されており、入力エリア181-2では、買い物すべき食材が列挙され、選択できるようになっている。
【0053】
また、タブ181-3は、利用者端末1での機能を選択できる表示エリアであり、図8Aでは買い物メモが有効になっている。そして、利用者がメニュー表示エリア181-1の「冷蔵庫の写真」を選択すると、画面が図8Bの庫内画像表示画面182に変更される。庫内画像表示画面182は、メニュー表示エリア182-1、画像入力エリア182-2およびタブ182-3で構成される。
【0054】
そして、図8Bのメニュー表示エリア182-1では、冷蔵庫の写真との庫内画像を表示するための項目が選択されている。そして、画像入力エリア182-2には、冷蔵庫21の庫内画像が表示される。このために、稼働指令部15が、通信部11を介して冷蔵庫21に、撮影指示を通知する。これを受けて、制御信号作成部202が、撮影指示に応じた制御信号を作成し、冷蔵庫21の検知部207の一例である庫内に設置されたカメラで撮影を実行させる。また、制御部201が、通信部204を用いて利用者端末1に撮影された庫内画像を通知する。これを受けて、環境情報収集部12は、通知された庫内画像を出力部18に表示することになる。なお、庫内画像は周期的に収集され、家電管理情報112ないし家電管理情報362のログデータに記録され、環境情報収集部12はこれを読み出して表示してもよい。なお、環境情報は、家事支援装置3の環境情報収集部32が収集し、利用者管理情報361や家電管理情報362に登録してもよい。なお、タブ182-3は、タブ181-3と同様の表示エリアである。
【0055】
そして、環境情報収集部12は、庫内画像に対して画像処理を施して、各食材を認識し、これを家電管理情報112ないし家電管理情報362のログデータに記録する。以上で、環境情報の収集の一例の説明を終わり、続いて、本実施形態での家事シナリオの作成処理を説明する。図9Aおよび図9Bは、本実施形態における家事シナリオの作成の作成処理を示すフローチャートである。以下では、処理主体として、図1および3の構成を参照して説明する。
【0056】
図9AのステップS1において、家電2のいずれか(以下、家電2Aと称する)の表示操作部205が、利用者から家事支援指示を受け付ける。また、ステップS2において、通信部204が、利用者端末1に、受け付けられた家事支援指示を通知する。また、利用者端末1の通信部11が、ステップS3において、家事支援指示を受け付ける。そして、ステップS4において、環境情報収集部12が、家事支援装置3に、受け付けられた家事支援指示を転送する。但し、家事支援指示は利用者端末1が受け付ける構成とし、ステップS1~ステップS3を省略し、利用者端末1の入力部17がこれを受け付けるようにしてもよい。
【0057】
また、ステップS5において、家事支援装置3の通信部31が、家事支援指示を受け付ける。また、ステップS6において、関連情報抽出部33が、利用者管理情報361および家電管理情報362から家事支援指示に関連する環境情報を抽出する。ここで、環境情報とは、利用者管理情報361および家電管理情報362に登録された家電2の稼働状況や家族の属性である。このために、上述のように、環境情報収集部32は、これらを適宜が収集し、記憶部36の利用者管理情報361および家電管理情報362に登録している。
【0058】
また、ステップS7において、家事シナリオ作成部34が、家事支援指示に応じた家事シナリオを、抽出された環境情報を用いて作成する。そして、ステップS8において、家事シナリオ作成部34が、通信部31を介して利用者端末1に、作成された家事シナリオを含む確認依頼を通知する。また、ステップS9において、利用者端末1の通信部11が、確認依頼を受け付け、出力部18が家事シナリオやこの確認依頼を出力する。
【0059】
ここで、家事支援指示や家事シナリオの具体例を用いて、家事支援指示から家事シナリオの表示までの処理を説明する。まず、家事支援指示は、調理や掃除といった家事の支援を行うための情報である。より具体的には、家事には夕飯調理が含まれ、この家事支援としてはレシピの特定などの調理支援が含まれる。この場合、家事支援指示を受け付ける家電2Aとして、冷蔵庫21やIH調理器22のような調理家電が想定される。以下、利用者端末1の入力部17が、家事支援指示を受け付ける場合を例にその詳細を説明する。
【0060】
まず、出力部18には、家事支援指示を受け付けるための画面の一例として、家事支援プログラム105のホーム画面183が表示される。図10Aは、本実施形態におけるホーム画面183を示す図である。図10Aにおいて、ホーム画面183は、利用者表示エリア183-1、家電表示エリア183-2、アプリ機能表示エリア183-3、予約稼働表示エリア183-4およびタブ183-5で構成される。
【0061】
利用者表示エリア183-1には、利用者(AA)が属するA家の家電を管理可能であることが示される。また、家電表示エリア183-2には、利用者が利用可能な家電2のアイコンが示される。これら指定されることで、該当の家電2の制御や管理が可能になる。また、アプリ機能表示エリア183-3には、利用者端末1のアプリにおけるショートカットキーが示される。これらが指定されると、該当の機能が実行される。
【0062】
また、予約稼働表示エリア183-4には、家電2で設定された予約稼働の内容が表示される。これは、家電管理情報362のログデータに記録されている内容が読取られ、表示される。そして、予約稼働表示エリア183-4には、該当の予約稼働に応じた家事支援の提案、つまり、レシピについての提案がされている。図10Aでは、タブ183-5のレシピ提案(矢印部)の指定を条件に、レシピ提案がされることが記載されている。なお、予約稼働表示エリア183-4は、ポップアップで表示されてもよい。
【0063】
さらに、タブ183-5は、利用者端末1での家事支援機能を選択できる表示エリアでありる。そして、利用者から入力部17により、タブ183-5のレシピ提案(矢印部)が指定されると、家事支援指示が受け付けられたことになる。
【0064】
この結果、この家事支援指示が家事支援装置3に通知されることになる(ステップS4)。そして、関連情報抽出部33が、家事支援となるレシピの作成、提案のための環境情報を記憶部36から抽出する(ステップS6)。この抽出には、以下のバリエーションが想定される。なお、これらの少なくとも一部を組合わせたものを環境情報として抽出してもよい。
(1)冷蔵庫21に保存中の食材、つまり、家電管理情報362のログデータとして登録されている食材
(2)入力部17が、利用者から受け付けた食材
(3)入力部17が、利用者から受け付けた調理メニューを構成する食材
(4)利用者管理情報361の属性(例:該当の時間に外出等のスケジュールやアレルギーの他、好み)
(5)入力部17が、利用者から受け付けたスケジュール
そして、家事シナリオ作成部34が、抽出された環境情報を用いて、家事シナリオとしてレシピ情報を作成する。例えば、抽出された食材を用いた調理の手順を示すレシピを示すレシピ情報を作成する。この際、家事シナリオ作成部34は、スケジュールにより、家族が揃う時間帯に調理が終了するように家事シナリオであるレシピ情報を作成してもよい。また、家事シナリオ作成部34は、抽出されたログから属性に含まれるアレルギーの食材を除外することが望ましい。さらに、(1)においては、保存中の食材に足りない食材があっても該当のレシピを作成してもよい。この場合、購入支援部16と連携し、不足の食材を購入可能とすることができる。
【0065】
そして、利用者端末1の出力部18が、家事シナリオとして作成されたレシピ情報を表示するレシピ表示画面184を表示する。図10Bは、本実施形態におけるレシピ表示画面184である。レシピ表示画面184は、家事シナリオ表示画面の一例であり、項目表示エリア184-1、レシピ画像表示エリア184-2、レシピ名表示エリア184-3、詳細表示ボタン184-4およびタブ184-5で構成される。
【0066】
項目表示エリア184-1には、利用者に対して推奨されるレシピであることが示される。また、レシピ画像表示エリア184-2には、作成されたレシピ情報に従い作成される料理の画像が示される。また、レシピ名表示エリア184-3には、作成されたレシピ情報に従い作成される料理の名称が示される。また、詳細表示ボタン184-4が指定されると、作成されたレシピ情報の詳細が表示される。この内容については、追って説明する。さらに、タブ184-5は、タブ183-5と同様のものである。
【0067】
次に、詳細表示ボタン184-4が指定されると、レシピの詳細情報を示すレシピ詳細表示画面185が表示される。図10Cは、本実施形態におけるレシピ詳細表示画面185を示す図である。なお、レシピの詳細情報も家事シナリオの一種である。図10Cにおいて、レシピ詳細表示画面185は、項目表示エリア185-1、レシピ概要表示エリア185-2、レシピ詳細表示エリア185-3、承認ボタン185-4およびタブ185-5で構成される。
【0068】
まず、項目表示エリア185-1には、レシピ詳細表示画面185に、作成されたレシピの詳細を示していることが示される。また、レシピ概要表示エリア185-2には、作成されたレシピの概要が示される。当該表示エリアには、画像を含めることができる。
【0069】
また、レシピ詳細表示エリア185-3には、作成されたレシピの詳細が示される。具体的には、利用する家電2である電子レンジ23、スケジュールである調理開始時間および調理の手順が示される。このように、レシピ詳細表示エリア185-3には、家事シナリオ情報363を構成する家電(処理主体)、タスク、スケジュールが表示される。さらに、レシピ詳細表示エリア185-3には、料理のカロリーや栄養素などの関連情報が示されてもよい。
【0070】
また、承認ボタン185-4は、該当のレシピを承認か不承認か、つまり、家事シナリオの確認結果を指示する入力するボタンである。これは、ステップS8で通知される確認依頼に対する回答のために設けられる。さらに、タブ185-5は、タブ184-5と同様のものである。
【0071】
なお、家事シナリオに、複数の家電が含まれる場合、例えば、複数の家電で調理する場合、レシピ詳細表示画面185には複数の家電2やその詳細が記載される。
【0072】
以上のように、図10B図10Cで示されるレシピで例示される家事シナリオが表示される(ステップS9)と、利用者はその内容を確認できる。以上で、家事支援指示から家事シナリオの表示までの処理の一具体例の説明を終わる。
【0073】
以下、作成された家事シナリオに沿って、家事、例えば、調理を行うことができる。この家事の実行には、以下のバリエーションが存在する。
(1)利用者自身が、家電2を操作して家事を実行
(2)利用者が操作した利用者端末1(稼働指令部15)の稼働指令に応じて家電2が稼働
(3)家事支援装置3(稼働指令部35)の稼働指令に応じて家電2が稼働(含む利用者端末1を経由して稼働指令を通知)
以下、本実施形態では(3)を一例に説明するが、本発明はこれに限定されない。図9AのステップS10において、入力部17が、利用者から図10Cの承認ボタン185-4に対する回答(確認結果)を受け付ける。この際、入力部17は、利用者からレシピの修正を受け付けることも可能である。さらに、表示されたレシピ情報に、冷蔵庫21の食材では不足している場合、不足食材を図10Bないし図10Cの画面に示してもよい。そして、利用者の操作により入力部17が、不足食材の購入希望を受け付けた場合、購入支援部16が起動する。そして、購入支援部16が、通信部11を用いて、ネットスーパーサイト4に不足食材の購入希望を通知することで、不足食材の購入が実現できる。
【0074】
また、ステップS11において、通信部11が、家事支援装置3に、この確認結果を通知する。また、ステップS12において、家事支援装置3の通信部31が、確認結果を受け付ける。
【0075】
これを受けて、家事シナリオ作成部34が、確認結果に基づいて、家事シナリオ情報363を更新する。この更新には、ステップS7で作成された家事シナリオの登録、削除や修正が含まれる。削除とは、上述の確認結果が不承認の場合、登録されている家事シナリオの削除を意味する。また、修正とは、確認結果に修正指示が含まれる場合、登録済の家事シナリオを修正指示に従って修正することを意味する。
【0076】
そして、ステップS14において、稼働指令部35が、更新された家事シナリオ情報363に従って稼働指令を作成し、通信部31を用いて該当の家電2Aに通知する。このために、稼働指令部35は、家事シナリオ情報363のうち、スケジュールの示す時間になった家事シナリオ項目を特定する。また、稼働指令部35は、該当のスケジュールのタスクを特定し、このタスクに応じた稼働指令を作成する。そして、稼働指令部35は、通信部31を介して該当のタスクを実行する家電2Aに、作成された稼働指令を通知する。
【0077】
また、ステップS15において、家電2Aの通信部204が、稼働指令を受け付ける。これを受けて、ステップS16において、家電2Aの制御信号作成部202が、稼働指令に応じた制御信号を作成し、稼働部206をタスクに従った稼働を実行させる。そして、ステップS17において、制御信号作成部202が、稼働部206の稼働、つまり、タスクが終了した場合、通信部204を用いて家事支援装置3に、稼働完了を通知する。
【0078】
また、ステップS18において、家事支援装置3の通信部31が、稼働完了を受け付ける。また、ステップS19において、稼働指令部35が、ステップS14で特定された家事シナリオ項目に他のタスクがあるかを判定する。これは、該当の家事シナリオが複数の家電2による協調家事シナリオであり、未指令のタスクが残っているかを判定していることになる。この結果、他にタスクがある場合(YES)、ステップS20に遷移する。また、ない場合(NO)、本処理フローを終了する。
【0079】
また、ステップS21において、稼働指令部35が、他のタスクに応じた稼働指令を作成し、通信部31を用いて他のタスクを実行する家電2Bに通知する。そして、ステップS15~ステップS17と同様に、家電2BにおいてステップS21~ステップS23を実行する。そして、ステップS18以降の処理が実行されることになる。このことで、複数の家電2での協調家事シナリオが実行されることになる。
【0080】
以上で、本実施形態の処理フローの説明を終わるが、本処理には様々な変形例が考えられる。以下、代表的な変形例について説明する。
【0081】
図9BのステッS14~ステップS20では、順次、稼働指令を通知しているが(シリアル)、複数の家電2にパラレルに稼働指令を通知してもよい。この場合、稼働指令部35は、家電2ごとに自身のタスクに応じた稼働指令を通知してもよいし、各家電2に家事シナリオに含まれる各タスクに応じた稼働指令を通知してもよい。後者の場合、家電2で自身の稼働指令かを判定し、自身の稼働指令である場合に稼働を制御する。
【0082】
さらに、ステップS20の稼働指令の通知を、稼働完了の通知を待たず実行してもよい。この稼働指令の通知は、稼働指令に時間的な制約(スケジュール)を付加することが望ましい。
【0083】
またさらに、アドホック方式で稼働指令を通知してもよい。この場合、稼働指令部35が、家電2Aに、該当の家事シナリオに含まれる各タスクを通知する。そして、家電2Aの通信部204が、自身の稼働の完了、受信次第、所定時間経過などの所定条件を満たす場合、他の家電2Bに他の稼働指令を転送する。この転送をタスク分行ってもよいし、代表となる家電2がまとめて行ってもよい。さらに、利用者端末1を仲介して稼働指令を、各家電2に展開してもよい。
【0084】
以上で、稼働指令の変形例の説明を終わる。次に、図10Aのホーム画面183以外から、家事シナリオであるレシピ情報を表示するレシピ表示画面184への遷移の変形例を説明する。この一例として、冷蔵庫21の食材管理から家事シナリオの一例であるレシピ表示画面184へ遷移する例を説明する。図11は、本実施形態における食材管理画面186を示す図である。食材管理画面186は、冷蔵庫21の庫内画像などを用いて特定される食材を管理するために出力部18に表示される画面であり、図8Aの初期画面181や図8Bの庫内画像表示画面182から遷移できる。これらのタブ181-3や182-3の食材管理が指定されることで遷移される。
【0085】
そして、食材管理画面186は、メニュー表示エリア186-1、食材表示エリア186-2およびタブ186-3で構成される。メニュー表示エリア186-1は、保存中の食材と期限切れ食材との各メニューが示される。また、食材表示エリア186-2には、冷蔵庫21の庫内画像に基づき特定された各食材の情報が示される。さらに、タブ186-3は、タブ181-3などと同様である。
【0086】
ここで、タブ186-3のレシピ提案(矢印部)が指定されると、通信部11から保存中の食材を含むレシピ作成要求が、家事支援装置3に通知される。そして、家事支援装置3の家事シナリオ作成部34が作成した家事シナリオの一例であるレシピ情報が利用者端末1に返され、レシピ表示画面184が表示される。また、食材表示エリア186-2が指定され、レシピ作成要求を入力部17が利用者から受け付けた場合、これを含むレシピ作成要求が、通信部11から家事支援装置3に通知される。以降同様に処理される。
【0087】
以上で、変形例も含む本実施形態の説明を終わるが、本発明は調理以外の他の家事にも適用できる。また、処理主体も上述に限らず、家事支援装置3の処理の少なくとも一部を利用者端末1や家電2で実行してもよいし、逆に家事支援装置3が利用者端末1や家電2の処理を実行してもよい。またさらに、家電2で利用者端末1や家事支援装置3の処理の一部を実行してもよい。
【符号の説明】
【0088】
1…利用者端末、11…通信部、12…環境情報収集部、13…関連情報抽出部、14…家事シナリオ作成部、15…稼働指令部、16…購入支援部、17…入力部、18…出力部、19…記憶部、111…利用者管理情報、112…家電管理情報、113…家事シナリオ情報、2…家電、21…冷蔵庫、22…IH調理器、23…電子レンジ、24…エアコン、25…空気清浄機、26…掃除機26、3…家事支援装置、31…通信部、32…環境情報収集部、33…関連情報抽出部、34…家事シナリオ作成部、35…稼働指令部、36…記憶部、361…利用者管理情報、362…家電管理情報、363…家事シナリオ情報、4…ネットスーパーサイト、5…ルータ、6…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11